【実施例】
【0050】
(実施例1)
実施例1として、組成が32.5wt%Nd−1.00wt%B−0.50wt%Co−0.06wt%Cu−0.20wt%Al−Fe.balとなるように、原料となる金属あるいは合金をそれぞれ配合し、ストリップキャスト法により原料合金薄板を溶解、鋳造した。
【0051】
得られた原料合金薄板を第一の粉砕工程に供し、500〜700℃、保持時間30分〜4時間で水素化、及び脱水素処理を行うことで、軟磁性相の析出量の異なるA、B、Cの3種類の第一の粉砕粉を得た。その後、各々の第一の粉砕粉を坩堝に入れ、真空中にて700℃で12時間、熱処理を行った。その後、スタンプミルにより第二の粉砕を行った後、潤滑剤を添加した。次いで、ジェットミルを使用し、粉砕原料の供給圧を適宜変更した上で高圧窒素ガス雰囲気中において第三の粉砕を行い、軟磁性相の析出量が異なるそれぞれの第一の粉砕粉から、平均粒径が1.5μm(A1、B1、C1)および3.5μm(A2、B2、C2)である計6種類の第三の粉砕粉を得た。第一の粉砕工程、第一の粉砕工程後熱処理工程、得られた第三の粉砕粉の関係を表1に示す。
【0052】
続いて、作製した第三の粉砕粉の内、(A1、B1、C1)から選ばれる1種類と、(A2、B2、C2)から選ばれる1種類を重量比で1:1の割合で混合した後、金型に投入し、磁場中成形した。具体的には、15kOeの磁場中で140MPaの圧力で成形を行い、20mm×18mm×13mmの成形体を得た。磁場方向はプレス方向と垂直な方向とした。得られた成形体を950℃で4時間焼結した。その後、800℃および600℃でそれぞれ1時間の時効処理を行い、焼結体を得た。得られた焼結体に対し、試料番号1〜5を付与した。それぞれに対応する、選択した第三の粉砕粉の組み合わせを表2に示す。
【0053】
一方、同様の方法にて原料合金薄板を溶解、鋳造後、第一の粉砕及び熱処理を行うことなく、スタンプミルにより第二の粉砕を行った。潤滑剤を添加した後、さらに同様の方法で第三の粉砕を行い、平均粒径が1.5μmおよび3.5μmの2種類の第三の粉砕粉を得た。これら2種類の第三の粉砕粉を重量比で1:1の割合で混合した後、金型に投入し、同様の方法で磁場中成形した、得られた成形体を同様の方法で焼結、さらに時効処理を行い、焼結体を得た。得られた焼結体に対し、試料番号6を付与した。
【0054】
得られた焼結体の初磁化曲線を、BHトレーサーにて測定した。初磁化曲線において、H=1kOeでの磁化の値M(1kOe)とH=20kOeでの磁化の値M(20kOe)の比、M(1kOe)/M(20kOe)を着磁率と定義した。さらに保磁力HcJも同じく測定した。試料番号6に対する試料番号1〜5の着磁率及びHcJの変化を算出し、良好なものから順に◎、○、×として表2に示す。着磁率については、試料番号6に対して改善率が4%以上のものを◎、2%以上4%未満のものを○、2%未満のものを×とした。同じく、保磁力HcJについては、試料番号6に対して低下率が5%以下のものを◎、5%超10%以下のものを○、10%超のものを×とした。
【0055】
主相粒子内に存在する軟磁性相は、以下の方法で分析することができる。具体的な例として、体心立方構造を持つFeを含む軟磁性体の場合について説明する。
【0056】
着磁率、および保磁力HcJ測定後の焼結体を熱消磁した後、エポキシ系樹脂に樹脂埋めし、これらを研磨して、それぞれの焼結体の研磨断面を得た。このとき、R−T−B系焼結磁石の配向方向に対して垂直な面が得られる方向に研磨した。走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて上記研磨面を観察し、反射電子組成像(COMPO)により、R
2T
14B型結晶からなる主相、及び粒界相などの主相以外の相を確認した。さらにエネルギー分散型X線分光法(EDX)から、それぞれの焼結体の主相粒子内にFe濃度がR
2T
14B型結晶からなる主相よりも相対的に高い相(Feリッチ相)が生成されていること確認した。さらに、前記焼結体を薄片加工し、高分解能透過型電子顕微鏡(TEM)にて観察を行ったところ、前記Feリッチ相は体心立方構造を持つFe化合物であることを確認した。さらに、この化合物の電子線ホログラフィーによる磁束分布の解析から、この体心立方構造を持つFe化合物が保磁力HcJが20Oe以下のFeを主成分とする軟磁性相であることを確認した。試料番号6では、主相粒子内に軟磁性相は確認されなかった。すなわち、試料番号6は従来磁石であり、良好な着磁率が得られていない。
【0057】
走査型電子顕微鏡(SEM)を用い、それぞれの焼結体の研磨された断面を22μm×16μmの20視野以上について観察し、直径30nm以上のFeを主成分とする軟磁性相を含む主相粒子の個数と軟磁性相を含まない主相粒子の個数を計測した。さらに、軟磁性相を含むかどうかにかかわらず、インターセプト法により主相粒子の粒径を算出した。主相粒子の平均粒径、及び粒径ごとの軟磁性相を含む主相粒子の割合を表2に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
表2より、試料番号1〜3、5では、粒径が1.5μm以下の主相粒子中で、内部に軟磁性相が生成している割合Ns(%)、粒径が1.5μm超の主相粒子中で、内部に軟磁性相が生成している割合Nl(%)としたとき、Ns>Nlの関係にある。このとき、着磁率と保磁力HcJの少なくともいずれか一方は○以上の結果であり、保磁力HcJを維持しつつ、着磁性が改善していることがわかる。
【0061】
さらに試料番号2、3、5では、Ns>Nlの関係にあり、さらに0.00≦Nl≦3.00となっている。このとき、着磁率が改善している一方で保磁力HcJは○以上と低下が抑えられており、保磁力HcJをさらに維持しつつ、着磁性が改善していることがわかる。
【0062】
さらに試料番号2、3では、Ns>Nlおよび0≦Nl≦3.00の関係にあり、さらに0.50≦Ns≦10となっている。このとき、着磁率と保磁力HcJが共に○以上の結果であり、保磁力HcJをさらに維持しつつ、着磁性がより改善していることがわかる。
【0063】
一方、試料番号4ではNs>Nlの関係は成立せず、このとき着磁率と保磁力HcJが共に×となり、保磁力HcJは大きく低下しており、さらに着磁性の改善が小さいことがわかる。
【0064】
(実施例2)
実施例2として、組成が31.5wt%Nd−0.75wt%B−1.00wt%Co−0.60wt%Cu−0.30wt%Al−1.00wt%Ga−0.30wt%Zr−Fe.balとなるように、原料となる金属あるいは合金をそれぞれ配合し、ストリップキャスト法により原料合金薄板を溶解、鋳造した。
【0065】
その後、実施例1と同様の方法で、軟磁性相の析出量の異なるD、Eの2種類の第一の粉砕粉を得た。さらに実施例1と同様の方法で、平均粒径が1.5μm(D1、E1)および3.5μm(D2、E2)である計4種類の第三の粉砕粉を得た。第一の粉砕工程、第一の粉砕工程後熱処理工程、得られた第三の粉砕粉の関係を表3に示す。
【0066】
続いて、作製した第三の粉砕粉の内、(D1、E1)から選ばれる1種類と、(D2、E2)から選ばれる1種類を重量比で1:1の割合で混合した粉を金型に投入し、実施例1と同様の方法で焼結体を得た。得られた焼結体に対し、試料番号7〜8を付与した。それぞれに対応する、選択した第三の粉砕粉の組み合わせを表4に示す。
【0067】
一方、同様の方法にて原料合金薄板を溶解、鋳造後、第一の粉砕及び熱処理を行うことなく、スタンプミルにより第二の粉砕を行った。潤滑剤を添加した後、さらに同様の方法で第三の粉砕を行い、平均粒径が1.5μmおよび3.5μmの2種類の第三の粉砕粉を得た。これら2種類の第三の粉砕粉を重量比で1:1の割合で混合した後、金型に投入し、同様の方法で磁場中成形した、得られた成形体を同様の方法で焼結、さらに時効処理を行い、焼結体を得た。得られた焼結体に対し、試料番号9を付与した。
【0068】
その後、実施例1と同様の方法で着磁率と保磁力HcJも同じく測定した。試料番号9に対する試料番号7〜8の着磁率及び保磁力HcJの変化を算出し、実施例1と同様の基準により◎、○、×と評価した。さらに実施例1と同様の方法で、直径30nm以上のFeを主成分とする軟磁性相を含む主相粒子の個数と前記軟磁性相を含まない主相粒子の個数を計測した。合わせて、軟磁性相を含むかどうかにかかわらず、全ての主相粒子の粒径をインターセプト法により主相粒子の粒径を算出した。主相粒子の平均粒径、及び粒子径ごとの軟磁性相を含む主相粒子の割合を表4に示す。試料番号9では、主相粒子内に軟磁性相は確認されなかった。すなわち、試料番号9は従来磁石であり、良好な着磁率が得られていない。
【0069】
【表3】
【0070】
【表4】
【0071】
表4より、試料番号7では、粒径が1.5μm以下の主相粒子中で、内部に軟磁性相が生成している割合Ns(%)、粒径が1.5μm超の主相粒子中で、内部に軟磁性相が生成している割合Nl(%)としたとき、Ns>Nlの関係がある。このとき、着磁率と保磁力HcJが共に◎という結果であり、保磁力HcJを維持しつつ、着磁性が改善していることがわかる。
【0072】
一方、試料番号8では、Ns>Nlの関係は成立せず、保磁力HcJは大きく低下しており、さらに着磁性の改善が小さいことがわかる。
【0073】
(実施例3)
実施例3として、組成が23.7wt%Nd−7.00wt%Pr−0.10wt%Dy−0.87wt%B−1.50wt%Co−1.00wt%Cu−0.10wt%Al−0.50wt%Ga−0.20wt%Zr−Fe.balとなるように、原料となる金属あるいは合金をそれぞれ配合し、ストリップキャスト法により原料合金薄板を溶解、鋳造した。
【0074】
その後、実施例1と同様の方法で、軟磁性相の析出量の異なるF、Gの2種類の第一の粉砕粉を得た。さらに実施例1と同様の方法で、平均粒径が1.5μm(F1、G1)および3.5μm(F2、G2)である計4種類の第三の粉砕粉を得た。第一の粉砕工程、第一の粉砕工程後熱処理工程、得られた第三の粉砕粉の関係を表5に示す。
【0075】
続いて、作製した第三の粉砕粉の内、(F1、G1)から選ばれる1種類と、(F2、G2)から選ばれる1種類を重量比で1:1の割合で混合した粉を金型に投入し、実施例1と同様の方法で焼結体を得た。得られた焼結体に対し、試料番号10〜11を付与した。それぞれに対応する、選択した第三の粉砕粉の組み合わせを表6に示す。
【0076】
一方、同様の方法にて原料合金薄板を溶解、鋳造後、第一の粉砕及び熱処理を行うことなく、スタンプミルにより第二の粉砕を行った。潤滑剤を添加した後、さらに同様の方法で第三の粉砕を行い、平均粒径が1.5μmおよび3.5μmの2種類の第三の粉砕粉を得た。これら2種類の第三の粉砕粉を重量比で1:1の割合で混合した後、金型に投入し、同様の方法で磁場中成形した、得られた成形体を同様の方法で焼結、さらに時効処理を行い、焼結体を得た。得られた焼結体に対し、試料番号12を付与した。
【0077】
その後、実施例1と同様の方法で着磁率と保磁力HcJも同じく測定した。試料番号12に対する試料番号10〜11の着磁率及び保磁力HcJの変化を算出し、実施例1と同様の基準により◎、○、×と評価した。さらに実施例1と同様の方法で、直径30nm以上のFeを主成分とする軟磁性相を含む主相粒子の個数と軟磁性相を含まない主相粒子の個数を計測した。合わせて、軟磁性相を含むかどうかにかかわらず、全ての主相粒子の粒径をインターセプト法により主相粒子の粒径を算出した。主相粒子の平均粒径、及び粒子径ごとの軟磁性相を含む主相粒子の割合を表6に示す。試料番号12では、主相粒子内に軟磁性相は確認されなかった。すなわち、試料番号12は従来磁石であり、良好な着磁率が得られていない。
【0078】
【表5】
【0079】
【表6】
【0080】
表6より、試料番号10では、粒径が1.5μm以下の主相粒子中で、内部に軟磁性相が生成している割合Ns(%)、粒径が1.5μm超の主相粒子中で、内部に軟磁性相が生成している割合Nl(%)としたとき、Ns>Nlの関係がある。このとき、着磁率と保磁力HcJが共に◎という結果であり、保磁力HcJを維持しつつ、着磁性が改善していることがわかる。
【0081】
一方、試料番号11では、Ns>Nlの関係は成立せず、保磁力HcJは大きく低下しており、さらに着磁性の改善が小さいことがわかる。
【0082】
(実施例4)
実施例4として、組成が25.5wt%Nd−8.00wt%Pr−1.10wt%B−0.30wt%Co−0.15wt%Cu−0.40wt%Al−0.15wt%Ga−1.00wt%Zr−Fe.balとなるように、原料となる金属あるいは合金をそれぞれ配合し、ストリップキャスト法により原料合金薄板を溶解、鋳造した。
【0083】
その後、実施例1と同様の方法で、軟磁性相の析出量の異なるH、Iの2種類の第一の粉砕粉を得た。さらに実施例1と同様の方法で、平均粒径が1.5μm(H1、I1およびと3.5μm(H2、I2)である計4種類の第三の粉砕粉を得た。第一の粉砕工程、第一の粉砕工程後熱処理工程、得られた第三の粉砕粉の関係を表7に示す。
【0084】
続いて、作製した第三の粉砕粉の内、(H1、I1)から選ばれる1種類と、(H2、I2)から選ばれる1種類を重量比で1:1の割合で混合した粉を金型に投入し、実施例1と同様の方法で焼結体を得た。得られた焼結体に対し、試料番号13〜14を付与した。それぞれに対応する、選択した第三の粉砕粉の組み合わせを表8に示す。
【0085】
一方、同様の方法にて原料合金薄板を溶解、鋳造後、第一の粉砕及び熱処理を行うことなく、スタンプミルにより第二の粉砕を行った。潤滑剤を添加した後、さらに同様の方法で第三の粉砕を行い、平均粒径が1.5μmおよび3.5μmの2種類の第三の粉砕粉を得た。これら2種類の第三の粉砕粉を重量比で1:1の割合で混合した後、金型に投入し、同様の方法で磁場中成形した、得られた成形体を同様の方法で焼結、さらに時効処理を行い、焼結体を得た。得られた焼結体に対し、試料番号15を付与した。
【0086】
その後、実施例1と同様の方法で着磁率と保磁力HcJも同じく測定した。試料番号15に対する試料番号13〜14の着磁率及び保磁力HcJの変化を算出し、実施例1と同様の基準により◎、○、×と評価した。さらに実施例1と同様の方法で、直径30nm以上のFeを主成分とする軟磁性相を含む主相粒子の個数と軟磁性相を含まない主相粒子の個数を計測した。合わせて、軟磁性相を含むかどうかにかかわらず、全ての主相粒子の粒径をインターセプト法により主相粒子の粒径を算出した。主相粒子の平均粒径、及び粒子径ごとの軟磁性相を含む主相粒子の割合を表6に示す。試料番号15では、主相粒子内に軟磁性相は確認されなかった。すなわち、試料番号15は従来磁石であり、良好な着磁率が得られていない。
【0087】
【表7】
【0088】
【表8】
【0089】
表6より、試料番号13では、粒径が1.5μm以下の主相粒子中で、内部に軟磁性相が生成している割合Ns(%)、粒径が1.5μm超の主相粒子中で、内部に軟磁性相が生成している割合Nl(%)としたとき、Ns>Nlの関係がある。このとき、着磁率と保磁力HcJが共に◎という結果であり、保磁力HcJを維持しつつ、着磁性が改善していることがわかる。
【0090】
一方、試料番号14では、Ns>Nlの関係は成立せず、保磁力HcJは大きく低下しており、さらに着磁性の改善が小さいことがわかる。
【0091】
(実施例5)
実施例5として、実施例1と同様に第三の粉砕粉B1とB2を、重量比で1:1の割合で混合した粉を金型に投入し、磁場中成形をした。その後、980と1030℃で8時間焼結した。その後、800℃および600℃でそれぞれ1時間の時効処理を行い、焼結体を得た。得られた焼結体に対し、試料番号16〜17を付与した。
【0092】
一方、同様の方法にて原料合金薄板を溶解、鋳造後、第一の粉砕及び熱処理を行うことなく、スタンプミルにより第二の粉砕を行った。潤滑剤を添加した後、さらに同様の方法で第三の粉砕を行い、平均粒径が1.5μmおよび3.5μmの2種類の第三の粉砕粉を得た。これら2種類の第三の粉砕粉を重量比で1:1の割合で混合した後、金型に投入し、同様の方法で磁場中成形した、得られた成形体を同様の方法で焼結、さらに時効処理を行い、焼結体を得た。得られた焼結体に対し、試料番号18〜19を付与した。
【0093】
その後、実施例1と同様の方法で着磁率と保磁力HcJも同じく測定した。試料番号18に対する試料番号16、試料番号19に対する試料番号17の着磁率及び保磁力HcJの変化をそれぞれ算出し、実施例1と同様の基準により◎、○、×と評価した。さらに実施例1と同様の方法で、直径30nm以上のFeを主成分とする軟磁性相を含む主相粒子の個数と軟磁性相を含まない主相粒子の個数を計測した。合わせて、軟磁性相を含むかどうかにかかわらず、全ての主相粒子の粒径をインターセプト法により主相粒子の粒径を算出した。主相粒子の平均粒径、及び粒子径ごとの軟磁性相を含む主相粒子の割合を表9に示す。試料番号18〜19では、主相粒子内に軟磁性相は確認されなかった。すなわち、試料番号18〜19は従来磁石であり、良好な着磁率が得られていない。
【0094】
【表9】
【0095】
表9より、試料番号16では、粒径が1.5μm以下の主相粒子中で、内部に軟磁性相が生成している割合Ns(%)、粒径が1.5μm超の主相粒子中で、内部に軟磁性相が生成している割合Nl(%)としたとき、Ns>Nlの関係にある。このとき、着磁率と保磁力HcJが共に○以上の結果であり、保磁力HcJを維持しつつ、着磁性が改善していることがわかる。
【0096】
一方、試料番号17では、Ns>Nlの関係はみたすものの、主相粒子の平均粒径が2.5μm超と大きく、保磁力HcJを維持しつつも着磁率の改善の効果が小さい。