(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1のものでは、側板を折り畳んで、側板間に火床である底板を山折りにして折り重ねられるので、コンパクトに折り畳むことができる。アウトドアで持ち運び使用する上では、便利な用具である。
【0007】
しかし、最近では、キャンプや山登りが普及していており、更に気軽に持ち運びできて、且つ必要な焚火台の機能を有するもの、即ち、もっと軽くてコンパクトな焚火台の要求が出てきている。
【0008】
そのために、本発明者は、この要求に応えられるように、特許文献1の焚火台よりも更に軽量化して、且つコンパクトに収納できるものを追求した。そして、特許文献1の焚火台に更に改良を加えて、軽量且つコンパクトな焚火台を開発した。すなわち、本発明の目的とするところは、更に軽量であって、且つ不使用時にコンパクトに折り畳むことができるとともに、使用時に簡単に組み立てることができる焚火台を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明では、火床を構成する底板と、この底板の両側に配設される相対向する2枚の側板とで燃焼空間を形成するようにした。
【0010】
具体的には、第1の発明は、火床を形成する矩形状の底板と、該底板の対向する両側方に配置される第1側板及び第2側板とによって燃焼空間が形成される折り畳み可能な焚火台であって、上記第1側板と上記第2側板は、それぞれの幅方向中央部に、その上端部から下端部まで外側に出た突出部を一体に備え、かつそれぞれの幅方向両端部に、内側に折れ曲がって形成された前側折曲部及び後側折曲部とを一体に備え、上記第1側板の上部と上記第2側板の上部とが、第1回転接続部で相対的に回転可能に接続され、上記底板の一方側隅部と上記第1側板の下部とが、第2回転接続部で相対的に回転可能に接続され、上記底板の他方側隅部と上記第2側板の下部とが、係合機構部で離脱可能に係合され、上記焚火台の折り畳み時には、上記底板の上記他方側隅部と上記第2側板の下部とが、上記係合機構部で離脱されて、上記底板が上記第2回転接続部を回転中心として上向きに回転して上記第1側板の内側に折り畳まれると共に、上記第1側板と上記第2側板とが、上記第1回転接続部を回転中心として、互いの下部が接近する方向に回転して折り畳まれる一方、上記焚火台の使用時には、上記第1側板と上記第2側板とが、上記第1回転接続部を回転中心として、互いの下部が離れる方向に回転されると共に、上記底板が、上記第2回転接続部を回転中心として、上記第1側板の上記内側から下向きに回転されて展開され、上記底板の上記他方側隅部と上記第2側板の下部とが、上記係合機構部で係合されて、拡がった上記燃焼空間が形成されるようになっていることを特徴とする。
【0011】
第2の発明は、第1の発明において、上記底板は、その前端に上側又は下側に折れ曲がった第1折曲部を、またその後端に上側又は下側に折れ曲がった第2折曲部をそれぞれ備え、上記第2回転接続部が、上記底板の上記第1折曲部の一方の側端部と上記第1側板の上記前側折曲部とに設けられ、かつ上記底板の上記第2折曲部の一方の側端部と上記第1側板の上記後側折曲部とに設けられ、上記係合機構部が、上記底板の上記第1折曲部の他方の側端部と上記第2側板の上記前側折曲部とに設けられ、かつ上記底板の上記第2折曲部の他方の側端部と上記第2側板の上記後側折曲部とに設けられていることを特徴とする。
【0012】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記第2回転接続部がボルト及びナットを備え、上記底板と上記第1側板とが上記ボルト及び上記ナットで回転可能に接続され、上記係合機構部が、上記底板の側端部に設けられた係合部と、上記第2側板に設けられた被係合部とを備え、上記係合部と上記被係合部とが係合・離脱するようになっていることを特徴とする。
【0013】
第4の発明は、第3の発明において、上記係合機構部の上記係合部がフックを備え、上記被係合部が縦長孔を備え、上記フックを上記縦長孔に対して係合・離脱するようになっていることを特徴とする
第5の発明は、第1ないし第4の発明のいずれか1つにおいて、上記第1回転接続部は、上記第1側板の上記前側折曲部と上記第2側板の上記前側折曲部とを回転可能に接続する前側第1回転接続部と、上記第1側板の上記後側折曲部と上記第2側板の上記後側折曲部とを回転可能に接続する後側第1回転接続部とを備え、上記前側第1回転接続部と上記後側第1回転接続部に回転可能に接続される2つのフレーム部材を備え、上記各フレーム部材は、上記前側第1回転接続部に回転可能に連結される前側脚部と、上記後側第1回転接続部に回転可能に連結される後側脚部と、上記前側脚部と上記後側脚部とを一体に接続するフレーム本体部とを有することを特徴とする。
【0014】
第6の発明は、第5の発明において、上記2つのフレーム部材が互いに離れる方向に拡がる際に、一方の上記フレーム部材の上記前側脚部及び上記後側脚部がそれぞれ挿入されて、それ以上拡がることを留める第1側板スリットが、第1側板の上部に設けられている一方、他方の上記フレーム部材の上記前側脚部及び上記後側脚部がそれぞれ挿入されて、それ以上拡がることを留める第2側板スリットが、第2側板の上部に設けられていることを特徴とする。
【0015】
第7の発明は、第2ないし第6の発明のいずれか1つにおいて、上記底板の第1折曲部、上記第1側板の上記前側折曲部、及び上記第2側板の上記前側折曲部で囲まれ、且つ上記燃焼空間に通じる前側開口部と、上記底板の第2折曲部、上記第1側板の上記後側折曲部、及び上記第2側板の上記後側折曲部で囲まれ、且つ上記燃焼空間に通じる後側開口部との少なくとも一方の開口部の開口面積を調節する開口調節部材を備えることを特徴とする。
【0016】
第8の発明は、第7の発明において、上記開口調節部材が、折り畳み可能に設けられていることを特徴とする。
【0017】
第9の発明は、第7又は第8の発明において、上記開口調節部材が、脱着可能に設けられていることを特徴とする。
【0018】
第10の発明は、第7ないし第9の発明のいずれか1つにおいて、上記第1側板に、上記開口調節部材が挿入可能な挿入スリットが設けられ、上記開口調節部材が、上記挿入スリットに挿入された状態で、上記第1側板の内面側に折り畳まれた位置と上記開口部を塞ぐ位置とに移動可能に、上記第1側板に組み付けられていることを特徴とする。
【0019】
第11の発明は、第10の発明において、上記開口調節部材が、上記第1側板の上記挿入スリットに挿入可能な平板状の制限本体部と、上記制限本体部の挿入後端側に一体に設けられた折り曲げ片と、上記折り曲げ片の後端に一体に設けられた把持部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、第1の発明によると、第1側板、第2側及び上記底板を展開して、断面略三角形状の燃焼空間を形成するので、焚火台として軽量である。それと共に、底板、第1側板及び第2側板を折り畳んでコンパクトな形状にできるので、簡単な作業で折り畳み及び展開できる。また、第1側板及び第2側板それぞれに、突出部、前側折曲部、後側折曲部を一体に設けたので、強度が高く、耐変形性に優れる。
【0021】
第2の発明によると、底板に第1折曲部及び第2折曲部が設けられているので、強度が高く、第1折曲部及び第2折曲部と、第1側板の前側折曲部及び後側折曲部とに第2回転接続部を設け、第1折曲部及び第2折曲部と、第1側板の前側折曲部及び後側折曲部とに係合機構部を設けることで、底板と第2側板の係合・離脱、及び底板の折り畳み・展開が容易な操作で可能である。
【0022】
第3の発明によると、第2回転接続部を分離するときには、ボルトとナットの螺合を緩めて、ボルトを外すことで、底板と第1側板とを分離でき、係合機構部で離脱するときには、係合部を被係合部から離脱することで、底板を第2側板から分離できるので、損傷の早い底板を容易に取り外して、新品の底板に取り替えることが簡単にできる。
【0023】
第4の発明によると、フックを縦長孔に掛けることで係合でき、フックを縦長孔から抜くことで、底板を第2側板から分離できるので、底板と第2側板とを簡単に係合・離脱できる。
【0024】
第5の発明によると、2つのフレーム部材のフレーム本体部を離れる方向に拡げることで、フレーム本体部に跨がって被調理品を載せる五徳として使用でき、フレーム本体部を手提げとして、手に持って運ぶように使用できる。
【0025】
第6の発明によると、フレーム部材を五徳として使用する際に、フレーム部材が第1側板スリット及び第2側板スリットに挿入されていることで、フレーム部材の拡がりや他方向への移動が阻止されるので、安定して使用できる。
【0026】
第7の発明によると、開口調節部材を備えることによって、燃焼空間内の空気流通状態を調節できるので、火加減の調整が容易となる。
【0027】
第8の発明によると、開口調節部材が折り畳み可能に設けられているので、コンパクトに収納できる。
【0028】
第9の発明によると、上記開口調節部材が、取りはずし可能に設けられているので、不要時には、取り外すことができ、必要なときには取り付けて使用できる。
【0029】
第10の発明によると、上記開口調節部材が上記挿入スリットに挿入された状態で、上記第1側板の内面側に折り畳まれる位置と、上記開口部を塞ぐ位置とに移動可能になっているので、焚き火台の使用状態と不使用状態に応じて、上記開口部を塞ぐ位置と上記折り畳まれる位置とに簡単な操作で移動できる。
【0030】
第11の発明によると、上記開口調節部材が、上記前側開口部或いは後側開口部を覆うことができる平板状の制限本体部を備えるので、燃焼空間を狭めることなく、且つ簡単に上記前側開口部或いは後側開口部の開口面積を制限できる。また、上記折り曲げ片を回転中心として、上記第1側板の内面側位置と上記開口部を塞ぐ位置とに回転できる。また、上記把持部を把持して、上記挿入スリットに対して、開口調節部材を取り出したり、挿入したりできる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。なお、以下において、使用状態における焚火台の中心に近い側を内側、その反対側を外側と称す。焚火台の上下方向、前後方向、側方(左右方向)を、
図1に示すように定義する。
【0033】
(実施形態1)
図1〜
図8に示すように、本発明の実施形態1に係る折り畳み可能な焚火台1(以下、単に焚火台1と称す)は、燃料を載せ置くロストルに相当する略矩形状の火床を形成する底板2と、底板2の長辺側の側方に相対向して配置される一対の略矩形状の第1側板3及び第2底板4とを備える。底板2、第1側板3及び第2側板4はいずれも例えばステンレス鋼材からなる。焚火台1の使用状態においては、第1側板3と第2側板4とが、互いに下部が離れて上部が接近した傾斜状態となって、底板2及び第1側板3と第2側板4とで、上部が開口した有底の燃焼空間Sが形成される。
【0034】
図1に示すように、第1側板3は、幅方向(前後方向)の中央部に、その上端部から下端部まで外側に突出して、上記燃焼空間Sが拡がって形成される突出部34を一体に備え、かつ幅方向の両端部に、内側に折れ曲がって形成された前側折曲部31a及び後側折曲部31bを一体に備える。第2側板4は、幅方向(前後方向)の中央部に、その上端部から下端部まで外側に突出して、上記燃焼空間Sが拡がって形成される突出部44を一体に備え、かつ幅方向の両端部に、内側に折れ曲がって形成された前側折曲部41a及び後側折曲部41bを一体に備える。突出部34は、外側に折れ曲がった傾斜面34aと、この傾斜面34aの外側端部から焚き火台1の前後方向に折れ曲がった平面34bと、この平面34bから斜め内側に折れ曲がった傾斜面34cとからなる。突出部44は、外側に折れ曲がった傾斜面44aと、この傾斜面44aの外側端部から焚き火台1の前後方向に折れ曲がった平面44bと、この平面44bから斜め内側に折れ曲がった傾斜面44cとからなる。なお、突出部34,44はこの形状に限られるものではなく、傾斜面34a、平面34b及び傾斜面34c、又は傾斜面44a、平面44b及び傾斜面44cが断面が連続した湾曲状でもよい。また、突出部34,44は、幅方向中央の1カ所だけでなく、複数カ所に設けてもよい。突出部34,44によって拡がった空間によって、底板2上で燃焼している火が、前後方向及び左右方向から中央方向に集まりつつ上方に向かって流れていくガイド通路を形成して、煙突効果を発揮できるので、五徳上の被加熱品(図示省略)を効率良く加熱調理できる。
【0035】
また、突出部34,44を設けることにより、第1側板3及び第2側板4の剛性及び耐変形性が向上する。ここで説明する幅方向とは、焚火台1で見ると、前後方向になるが、側板で説明した方が判りやすいので、幅方向と言う言い方で説明する。
【0036】
第1側板3と第2側板4との下側を拡げて使用状態にしたときに、突出部34,44の上端部34d,44dが、突出部34,44以外の部分の上端部と同じ高さになるように、突出部34,44の上端部34d、44dは、それぞれ傾斜面34a,44a及び傾斜面34c,44cから平面34b,44bに向かって徐々に低くなっている。即ち傾斜面34a,44aの上端部が、平面34b,44bの上端部の一端に向けて徐々に低くなっており、この平面部34b,44bの上端部の他端に向けて低いままで、傾斜面34c,44cは、この平面部34b,44bの他端の高さから元の高さに徐々に斜めに高くなっている。これにより、使用状態において、燃焼空間Sの上方の開口面積を広くでき、燃焼効率を向上できるようになっている。特に前後方向端部よりも中央が広くなることで、中央部分に火が集まるようになるので、燃焼効率を向上でき、五徳上の被加熱品を効率良く加熱できる。
【0037】
図1に示すように、第1側板3は、焚火台1の前側端部に内側に折れ曲がった前側折曲部31aを、また後側端部に後側折曲部31bをそれぞれ備える。第2側板4は、焚火台1の前側端部に内側に折れ曲がった前側折曲部41aを、また後側端部に後側折曲部41bをそれぞれ備える。焚火台1の前後方向の寸法を比較すると、第1側板3の前側折曲部31a及び後側折曲部31b間の寸法が、第2側板4の前側折曲部41a及び後側折曲部41b間の寸法よりも狭くなっており、折り曲げ時、第1側板3の前側折曲部31a及び後側折曲部31bの内側に、第2側板4の前側折曲部41a及び後側折曲部41bが重なって折り畳まれ、第2側板4が第1側板3に被さるようになっている。
【0038】
前側折曲部31a及び後側折曲部31bは、第1側板3の剛性向上や変形防止にも有効に機能している。前側折曲部41a及び後側折曲部41bは、第2側板4の剛性向上や変形防止にも有効に機能している。
【0039】
図3及び
図5に示すように、第1側板3と第2側板4とは互いの上部同士が重なっており、この重なった部分が、第1回転接続部5で互いに回転可能に連結されている。第1回転接続部5は、第1側板3の前側折曲部31aの上部に形成された貫通孔32と、第2側板4の前側折曲部41aの上部に形成された貫通孔42と、貫通孔32,42に挿通されるボルト51と、ボルト51に螺合するナット52とからなる回転接続部5a、及び、第1側板3の後側折曲部31aの上部に形成された貫通孔32と、第2側板4の後側折曲部41aの上部に形成された貫通孔42と、貫通孔32,42に挿通されるボルト51と、ボルト51に螺合するナット52とからなる回転接続部5bを有する。貫通孔32,42は、貫通孔32,42に挿通されるボルト51よりも少し大きめの孔となっており、第1側板3と第2側板4とがボルト51に対して、自由に回転できるようになっている。後述するが、このボルト51には、フレーム部材8も回転可能に接続されている。
【0040】
なお、第1回転接続部5では、第1側板3と第2側板4とが、互いに回転可能に連結されていればよく、貫通孔32,42とボルト51、ナット52による構造に限られない。単なるシャフトとピンなどの抜け止め部材でもよい。回転接続部5a、回転接続部5bそれぞれに別々にボルト51とナット52を設けて、回転可能に支持しているが、1本のシャフトを連続して貫通孔32,42に共通に通して使用するようにしてもよい。
【0041】
第1側板3と第2側板4とが傾斜状態となって使用される状態では、前側折曲部31aと前側折曲部41aとは、上方部分では重ねっているが、この重なった部分の下方では、三角形状に間隔を開けた開口状態になり、燃焼空間Sに繋がる開放部分になっている。同様に、後側折曲部31bと後側折曲部41bとが、傾斜状態となって使用される状態では、後側折曲部31bと後側折曲部41bとは、上方部分では重ねっているが、この重なった部分の下方では、三角形状に間隔を開けた開口状態になり、燃焼空間Sに繋がる開放部分になっている。これらの開放部分が、燃焼空間Sへの可燃物の供給開口部分、及び空気の流通路を形成している。
【0042】
図2に示すように、底板2は、前側端部に上側に折れ曲がった第1折曲部21aを一体に備え、後側端部に上側に折れ曲がった第2折曲部21bを一体に備える。また、左右の両側端部に上側に折れ曲がった第3折曲部21c、第4折曲部21dを有する。第1側板3に対して、底板2が滑らかに回転するように、第3折曲部21cの高さは、第1折曲部21aと第2折曲部21bの高さよりも低くなっている。第4折曲部21dは、第3折曲部21cと同じ高さになっている。第1折曲部21a、第2折曲部21b、第3折曲部21c、第4折曲部21dを設けることにより、底板2の剛性を高めている。なお、これらの第1折曲部21a、第2折曲部21b、第3折曲部21c、第4折曲部21dを互いに溶接して、更に剛性を高めるようにしてもよい。
【0043】
また、底板2の剛性が不十分であれば、更に他の剛性向上手段を加えてもよい。例えば、底板に補強部材を溶接するか、或いは、底板自体を波形状に形成して強度向上を行うようにしてもよい。又、多数の空気流通孔27をバーリング加工で形成して、その空気流通孔27を強化した構造としてもよい。逆に、底板2の剛性が十分であれば、第3折曲部21c、第4折曲部21dを省略することも可能である。第1折曲部21a、第2折曲部21b、第3折曲部21c、第4折曲部21dは、いずれも上側に折り曲げて形成したが、下向きに折り曲げて形成してもよい。この場合に全てを下向きに折り曲げるのではなく、一部だけでもよい。また、ほぼ直角に折り曲げたが、直角に限られるものではなく、他の折り曲げ角度でもよい。
【0044】
図6〜
図8に示すように、第1折曲部21a、第2折曲部21bの折れ曲がり高さ(上下方向の長さ)は、第1側板3の内面位置に納まるように、第1側板3の前側折曲部31aや後側折曲部31bの長さよりも僅かに短くなっている。また、底板2の左右の側方向の長さは、第1側板3の内面位置に納まるように、第1側板3の縦方向の上下方向の長さよりも短くなっている。
【0045】
図1及び
図2に示すように、前側折曲部21a、後側折曲部21bの一方の端部にそれぞれ第2回転接続部6、他方の端部に係合機構部7が設けられている。
【0046】
第1側板3と底板2とは、第2回転接続部5で互いに回転可能に連結されている。第1側板3の前側折曲部31aと底板2の第1折曲部21aとが重なって、貫通孔32,22が形成されている。なお、貫通孔22は、長穴とすることで、
図4に示すように、底板2を第1側板3の内側空間に折り畳んだ場合でも、底板2を長穴22の長さ分下方に下げられるので、フック23も下がることとなり、フック23と第1回転接続部5との干渉を避けられる。そのため、底板2を第1側板3の内側空間に折り畳む際に、単に底板2を上方に回転しただけでなく、第1縦板3の内側空間に折り畳まれるときに、底板2が長穴22の分、下降するので、底板2の長さを第1側板3の内側空間に収まる長さで、できるだけ長くすることができ、燃焼空間Sを広くすることができる。また、長穴22とすることで、底板2が第1側板3に対して回転する際に、軽い力で滑らかに回転できる。この長穴22と一致する位置に、第2回転接続部6のボルト61が挿通可能なボルト孔32が、第1側板3の前側折曲部31aに設けられている。
【0047】
係合機構部7は、底板2の第1折曲部21a、第2折曲部21bに形成されたフック23,23を備え、これらのフック23,23が引っかけられる縦長の長孔からなる被係合部43,43(以下、縦長孔43と称す)が第2側板4の下方位置に開けられている。
【0048】
各フック23は、第1折曲部21aの他方の端部に、底板2よりも外側に飛び出て設けられる延長部23aと、この延長部23aの先端から下方に飛び出て設けられる係止片23bとを有する。
【0049】
延長部23aと係止片23bを縦長孔43に内側から外側に挿通して、縦長孔43の下端に延長部23aの下端が接触する状態にすることで、第2側板4に底板2が係合される。即ち、フック23を引っかけて係合することで、底板2が第2側板4に接続され、縦長孔43から、フック23を引き外すことで、分離される。係合機構部7では、フック23と縦長孔43とで係合・離脱できるようになっているので、簡単に接続・分離できる。
【0050】
第1側板3及び第2側板4の下部には、それぞれ脚部36,46が2つずつ設けられている。この脚部36,46によって、焚火台1が安定して支えられる。脚部36,36の間、脚部46,46の間から底板2の下面に空気が流通できるようになっている。
【0051】
底板2には、通常のロストルと同様に、ほぼ全面に多数の円形の空気流通孔27が形成されている。この空気流通孔27から外気が吸入されるため、煙突効果を発揮できて燃焼効率が向上する。第1側板3及び第2側板4の下部には、空気流通孔37,47が、適当間隔で設けられている。
【0052】
第1側板3及び第2側板4の前側折曲部31a,41aと、第1側板3及び第2側板4の後側折曲部31b,41bに跨がって、五徳を形成するフレーム部材8,8が左右方向に回転可能に連結されている。各フレーム部材8は、第1側板3及び第2側板4の前後方向長さにほぼ一致する長さの板片状のフレーム本体部81と、フレーム本体部81の両端からほぼ直角に折れ曲がった前側脚部82a及び後側脚部82bとからなる略コ字状の部材である。2つのフレーム部材8,8は、その前側脚部82a及び後側脚部82bに、第1側板3と第2側板4とを回転可能に結合する第1回転接続部5のボルト51が挿通されるボルト孔を有し、第1側板3の前側折曲部31a、後側折曲部31b、及び第2側板4の前側折曲部41a、後側折曲部41bの内側でボルト51に回転可能に結合されている。
【0053】
一方のフレーム部材8の前側脚部82a、後側脚部82bが挿入可能な第1側板スリット38,38が、第1側板3の上部をU字状に切り欠いて、形成されている。同様に、他方のフレーム部材8の前側脚部82a、後側脚部82bが挿入可能な第2側板スリット48,48が、第2側板3の上部をU字状に切り欠いて、形成されている。第1側板スリット38,38及び第2側板スリット48,48に、フレーム部材8,8が挿入されることで、フレーム部材8,8のフレーム本体部81,81の間隔を広く開けて、鍋等の被加熱物をフレーム本体部81,81に載せて、五徳として使用する際に、フレーム部材8,8を所定位置に安定させることができるようになっている。第1側板3や第2側板4を折り畳み状態にした場合に、フレーム部材8,8のフレーム本体部81,81同士が近づく方向に回転して、この本体部81,81を手持ち部として、手に持って、持ち運ぶようにすることもできる。
【0054】
なお、実施形態1では、フレーム部材8,8を同じ部材とし、第1側板スリット38、第2側板スリット48を前後方向にずらして同じ長さにしたので、折り畳み時、2つのフレーム部材8,8は、前側脚部82a,82a同士、後側脚部82b,82b同士はずれて重ねられるが、フレーム本体部81,81が干渉して、完全には重ならない構造となっている。これに対し、フレーム本体部81,81が上下に重なるようにすることも可能であり、例えば、スリットの上下方向の長さを変えて、スリットの長さが長い方に挿入されるフレーム部材8の前側脚部82a、後側脚部82bを長くするようにすればよい。こうすれば、折り畳む場合は、フレーム本体部81,81の前側脚部82a,82a同士、後側脚部82b,82b同士が前後方向にずれて重ねられ、フレーム本体部81,81は上下方向にずれて重ねられる。また、フレーム本体部81,81を開いた場合には、長いスリットに挿入されるフレーム本体部81の方が大きく倒れるが、その分、前側脚部82a、後側脚部82bが長くなっているので、フレーム本体部81,81同士は水平に保たれて、五徳として使用される。また、フレーム部材8,8は板材からなるが、これに限られるものではなく、アングル材、丸棒等でもよい。また、フレーム部材8,8を第1側板3と第2側板4とに収納できるようにして、コンパクトに折り畳むようにしても良い。
【0055】
例えば、フレーム部材8,8の前側脚部82a,82a同士、後側脚部82b,82b同士を、第1側板3及び第2側板4とを接続する第1回転接続部5のボルト51とは別のボルトで回転可能に結合し、折り畳み時は、フレーム部材8,8のフレーム本体部81,81が第1側板3と第2側板4の外面に接触するまで前側脚部82a、後側脚部82bを第1側板3と第2側板4とに下降させて収納し、使用時は、前側脚部82a、後側脚部82bを引き上げて使用するようにしてもよい。このとき、前側脚部82a、後側脚部82bを接続するボルトが、第1側板3及び第2側板4を結合しているボルト51の下側に当接して、前側脚部82a、後側脚部82bが、これ以上は上昇しない構造とすればよい。なお、フレーム部材8,8は、取り外して使用することも可能である。この場合には、第1側板3及び第2側板4の間に、五徳代わりのものを載置して使用するようにしてもよい。
【0056】
次に折り畳み状態を
図6〜
図8に基づいて説明する。
【0057】
折り畳み状態には、
図1の使用状態から、底板2のフック23が第2側板4の縦長孔43から外されて、第2側板4から分離される。そして、
図6及び
図7に示すように、底板2を、第2回転接続部6,6を回転中心として上方に回転して第1側板3の内側空間に収納する。この動作とほぼ同じタイミングで、
図8に示すように、第1側板3と第2側板4とが、第1回転接続部5,5を回転中心として、互いの下部が接近する方向に回転して、第1側板3の前側折曲部31aと第2側板4の前側折曲部41aとが重なり、第1側板3の後側折曲部31bと第2側板4の後側折曲部41bとが重なるように折り畳む。これによって、簡単に且つコンパクトに折り畳むことができる。
【0058】
また、使用時には、逆の動きをすればよい。第1側板3と第2側板4とが、第1回転接続部5,5を回転中心として、互いの下部が離れる方向に回転する。そして、互いの下部が相対的に広がり、底板2が第1側板3の内側空間から下方に回転する。底板2のフック23が第2側板4の縦長孔43に係合されて、底板2が火床となり、底板2及び第1側板3と第2側板4とで燃焼空間Sが形成される。
【0059】
使用状態において、底板2のフック23が、縦長孔43に係合するときに、フック23は縦長の板片であり、縦長孔43に当接した場合に、互いに剪断力が作用するようになるので、フック23及び縦長孔43が破損しにくく、底板2の耐荷重・耐変形性に優れる。
【0060】
このように、本実施形態では、底板2、第1側板3及び第2側板4との3枚の板材を重ねるように折り畳むことができ、かつ使用時には、底板2を火床とし、第1側板3及び第2側板4を傾斜状態として燃焼空間Sを形成するので、焚火台1を簡単な操作で使用状態に展開でき、かつコンパクトに折り畳むことができる。
【0061】
使用状態では、第1側板3と第2側板4及び底板2とで、断面略3角形状に展開するので、焚火台1の形状が安定して得られ、風が吹いても倒れにくい。
【0062】
(実施形態2)
本発明の実施形態2について、
図9〜
図15に基づいて説明する。なお、実施形態2では、実施形態1と異なる部分のみの説明に留め、共通部分の説明を省略する。実施形態2が、実施形態1と異なる主たる部分は、前側制限部材91a及び後側制限部材91bからなる開口調節部材91を備えることである。前側制限部材91aは、使用状態では、底板2の第1折曲部21a、第1側板3の前側折曲部31a、第2側板4の前側折曲部41aで囲まれた前側開口部9aの開口面積を制限して、燃焼空間Sへの空気流通を制御できるようになっている。後側制限部材91bは、底板2の第2折曲部21b、第1側板3の後側折曲部31b、第2側板4の後側折曲部41bで囲まれた後側開口部9bの開口面積を制限して、燃焼空間Sへの空気流通を制御できるようになっている。なお、前側制限部材91aおよび後側制限部材91bを含んで制限部材91と称す。
【0063】
前側制限部材91aは、
図11上側に示すように、略矩形状の平板状からなる前側制限本体部92aを備える。前側制限本体部92aは、先端が僅かに先細形状となり、使用状態(前側開口部9aの開口面積を制限する状態)で第1側板3との干渉、底板2との干渉を防止でき、不使用時に折り畳めるように回転できる形状になっている。前側制限本体部92aの後端に、略直角に折り曲げた前側第1折り曲げ片93aが、一体に設けられている。前側第1折り曲げ片93aの後端に、逆方向に略直角に折り曲げ、前側制限本体部92aと略平行な平面となる前側第2折り曲げ片94aが一体に設けられている。前側第1折り曲げ片93aは、前側制限本体部92aと同じ幅であるが、前側第2折り曲げ片94aは、幅が広くなっている。前側第2折り曲げ片94aの後端に、幅の狭い前側把持部95aが、前側第2折り曲げ片94aと同じ方向に延びて、一体に設けられている。前側制限本体部92aには、挿入される位置を調整する前側調整凹部96aが、複数設けられている。
【0064】
後側制限部材91bは、
図11下側に示すように、前側制限部材91aと類似した形状であり、詳細な説明は省略する。後側制限本体部92bの後端に設けられる後側第1折り曲げ片93bが、前側第1折り曲げ片93aと逆方向に直角に折れ曲げられている点が異なるが、後は、前側第2折り曲げ片94a、前側把持部95a、前側調整凹部96aと同様に、後側第2折り曲げ片94b、後側把持部95b、後側調整凹部96bが設けられている。前側制限本体部92aと後側制限本体部92bを含んで制限本体部92と称す。
図11中、97は重量軽減のための調整孔である。
【0065】
図9及び
図10に示すように、第1側板3には、前後方向両端(幅方向両端)に、開口調節部材91(即ち、前側制限部材91a及び後側制限部材91b)が挿入可能な挿入スリット39,39が設けられている。
【0066】
開口調節部材91が、第1側板3の挿入スリット39に挿入され、且つ第1側板3の内面側に折り畳まれた位置(内面側位置)と開口部9(即ち、前側開口部9a及び後側開口部9b)を塞ぐ位置とに回転可能に、第1側板3に組み付けられている。
【0067】
図9及び
図10に基づいて、前側制限部材91a及び後側制限部材91bの使用状態について説明する。
図9に示すように、前側制限本体部92aが挿入スリット39に挿入されて、前側制限本体部92aが第2側板4の方に向いて、前側開口部9aの開口面積を調整する位置になっている。同様に、後側制限本体部92bが挿入スリット39に挿入されて、後側制限本体部92bが第2側板4の方に向いて、後側開口部9bの開口面積を調整する位置になっている。このときに、
図10に示すように、底板2に、上向きの突出するストッパー25を形成しておき、後側制限本体部92bがこれを跨いで、第2折曲部21bの方に位置するようにすることで、後側制限部材91bが自然に折り畳まれる方向に回転移動することを防止するようになっている。
図10では、説明の便宜上、後側制限部材91bのみを図示したが、前側制限部材91aもストッパー(図示省略)で自然に回転することが防止されるようになっている。なお、上記回転防止ができればよいものであり、ストッパー25の形状はこれに限られるものではない。
【0068】
次に、
図12〜
図15に基づいて、前側制限部材91aの作動状態を詳細に説明する。なお、後側制限部材91aも前側制限部材91aと同様な作動をするものであり、説明を省略する。
【0069】
前側開口部9a(後側開口部9b)の開口面積を制限する状態、即ち使用状態にする場合には、
図12及び13に示すように、前側制限本体部92aは、第1側板3とほぼ直角に立っており、その先端の下端が底板2に接触し、その先端の上端が第2側板4から僅かに空いている状態となっている。この状態は、前側把持部95aを持って、前側第1折り曲げ片93aと前側第2折り曲げ片94aとの境界部分を挿入スリット39に対する回転中心として、前側把持部95aを幅方向内側に向かって回転し、前側制限本体部92aを、幅方向外側に回転させることで、前側制限部材91a、後側制限部材91bが
図10の状態になる。即ち、前側制限本体部92aが、第1側板3の内側に折り畳まれた位置から幅方向外側に回転して、前側制限本体部92aが第2側板4の方に向いた状態となる。このタイミングで、前側調整凹部96aのいずれかが、挿入スリット39の下端に係合するように下げる。実施形態2では、一番後側の前側調整凹部96aが挿入スリット39の下端に係合している。複数の前側調整凹部96aのなかで、先端側の前側調整凹部96aを係合するようすれば、前側開口部9aの開口面積が余り制限されずに、後端側の前側調整凹部96aを係合するようすれば、逆に大きく制限される。なお、前側調整凹部96a及び後側調整凹部96bを無くして、適当に前側制限部材91aや後側制限部材91bを抜き刺しして、開口面積を調整するようにしてもよい。
【0070】
前側制限部材91a(後側制限部材91b)を折り畳む際には、
図14及び
図15に示すように、前側把持部95aを持って持ち上げて、前側調整凹部96aと挿入スリット39の下端との係合を外す。そして、前側第1折り曲げ片93aと前側第2折り曲げ片94aとの境界部分を挿入スリット39に対する回転中心として、前側把持部95aを幅方向中心側から外側に回転させる。これによって、前側制限本体部92aは、第2側板4の方に向いた状態から第1側板3の内側の折り畳まれた位置に回転する。後側制限本体部92bも同様な操作で、第1側板3の内側の折り畳まれた位置に回転する。
【0071】
以上のように、制限部材91a,91bは折り曲げ片93a,94aと93b,94bを回転中心として、第1側板3の内面側位置と開口部9を塞ぐ位置とに回転できる。把持部95a,95bを把持して、挿入スリット39に対して、開口調節部材91を取り出したり、挿入したりできるので、操作性に優れる。
【0072】
なお、実施形態2の第1側板3や第2側板4の展開操作や折り畳み操作は、実施形態1と同様であり、説明を省略する。
【0073】
実施形態2が、実施形態1と異なる構成部分を説明する。
図16に示すように、被係合部(縦長孔)43は挿入孔43aと係止孔43bとを備える。係合する場合には、係合部(フック)23の延長部23aが挿入孔43aを挿通して外に出る。そして、外部に出ている係止片23bが外側から係止孔43bに係止される。これによって、係合部(フック)23が、被係合部(縦長孔)43から不用意に外れ難くしている。
【0074】
また、実施形態2では、燃焼空間Sへの空気流通孔37,47を、突出部34でなくて、別の位置に設けている。この空気流通孔37は、実施形態1でもよく、両方を組み合わせてもよい。
【0075】
実施形態2では、開口調節部材91が挿入スリット39に挿入された状態で、第1側板3の内面側位置に折り畳まれる状態と、開口部9を塞ぐ状態とに回転可能になっているので、焚火台1の使用状態と不使用状態に応じて、開口部9を塞ぐ状態と上記折り畳まれる状態とに簡単な操作で移動できる。使用状態でも、燃焼空間Sを狭めることなく、且つ簡単に開口部9の開口面積を制限できる。
【0076】
なお、開口調節部材91は、実施形態2の構造に限られるものではなく、別の構造でもよい。例えば、前側制限部材91a(後側制限部材91b)は、前側第1折り曲げ片93a及び前側第2折り曲げ片94aを設けて、スリット39に対して回転可能になっているが、前側第1折り曲げ片93a及び前側第2折り曲げ片94aに限られるものではなく、他の構造で、回転できる構造としてもよい。または、前側制限部材91a(後側制限部材91b)は、前側第1折り曲げ片93a及び前側第2折り曲げ片94aを無くして、前側把持部95aを直接一体に設けた構造として、前側把持部95aを持って、スリット39に対して、抜く、或いは差し込むようにしてもよい。また、制限本体部92の前側制限本体部92aに、第1回転接続部5に対して係合・離脱可能な部分を設けて、組み付けるようにしてもよい。この場合であれば、前側第1折り曲げ片93a、前側第2折り曲げ片94a、前側把持部95aを省略でき、且つ、焚火台1を組み立てた後に、組み付け、取り外しができる。また、第1側板3、第2側板4又は底板2に、開口調節部材をヒンジで回転可能に接続して、使用状態と非使用状態とに操作できるようにしてもよい。
【0077】
(その他の実施形態)
また、底板2の強度を高めるために、底板2の下面あるいは上面に、補強用のリブを一体に形成したり、別の補強部材を溶接するようにしてもよい。
【0078】
また、第1側板3及び第2側板4の下端には、断面L字状の脚部36,46が形成されているが、第1側板3及び第2側板4の下端部を切り欠かずに、第1側板3及び第2側板4の下辺全体が接地するようにしてもよい。
【0079】
第1側板3の前側折曲部31aと第2側板4の前側折曲部41a、底板2の第1折曲部21aの間に略三角形状の前側開口部9aができているが、この開口部9aを塞ぐ或いは狭くしたい場合には、実施形態2のように開口調節部材91を設けるのではなく、前側折曲部31a、前側折曲部41a、および/または第1折曲部21aの高さを高くして、開口部9aを狭めるか塞ぐようにしてもよい。
【0080】
係合機構部7の係合部をフック23として、被係合部を縦長孔43としたが、この構造に限られるものではなく、底板2を受け止めて支持でき、且つ第1側板3、第2側板4の下部が、使用状態以上に拡がることを阻止できれば、それでよい。例えば、延長部23aの先端が太く、或いは折れ部を備え、縦長孔43が上側では広く、下側で狭い形状でもよい。
【0081】
突出部31,41は、同じ高さ、同じ幅で形成したが、必ずしも同じ高さ、同じ幅でなくてもよい。
【0082】
また、折り畳んだ焚火台1を収納する袋やケースを設けてもよい。