特許第6652584号(P6652584)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6652584
(24)【登録日】2020年1月27日
(45)【発行日】2020年2月26日
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20200217BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20200217BHJP
【FI】
   G06Q50/10
   G06Q30/02 320
【請求項の数】7
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-29243(P2018-29243)
(22)【出願日】2018年2月21日
(65)【公開番号】特開2019-144909(P2019-144909A)
(43)【公開日】2019年8月29日
【審査請求日】2018年7月26日
【審判番号】不服2019-5852(P2019-5852/J1)
【審判請求日】2019年5月7日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 真人
(72)【発明者】
【氏名】木村 裕也
【合議体】
【審判長】 渡邊 聡
【審判官】 田内 幸治
【審判官】 相崎 裕恒
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−170200号公報(JP,A)
【文献】 特表2016−502777号公報(JP,A)
【文献】 特開2015−126909号公報(JP,A)
【文献】 特開2015−92330号公報(JP,A)
【文献】 特開2014−144349号公報(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームアプリケーションに関する現実のイベント(前記ゲームアプリケーションのゲームを除く。)が開催されるイベント会場に来場した来場者の携帯端末であり、前記ゲームアプリケーションがインストールされていない携帯端末と通信可能な情報処理装置であって、
記憶手段と、
前記来場者が前記イベント会場に来場した場合に、前記携帯端末からアクセスを受け付ける受付手段と、
前記受付手段がアクセスを受け付けた場合に、前記イベントで使用可能な報酬を前記報酬のための識別情報と対応付けて前記記憶手段に記憶することで、前記報酬を前記来場者に付与する付与手段と、
前記イベントにおいて前記報酬が使用された場合、前記携帯端末の操作及び前記イベントを通じて前記報酬の数量を変動させる変動手段と、
を備え、
前記変動手段は、前記イベントの結果に応じて前記報酬の数量を増加させる、
情報処理装置。
【請求項2】
ゲームアプリケーションに関する現実のイベント(前記ゲームアプリケーションのゲームを除く。)が開催されるイベント会場に招待者により招待された被招待者の携帯端末であり、前記ゲームアプリケーションがインストールされていない携帯端末及び、招待者の携帯端末のそれぞれと通信可能な情報処理装置であって、
記憶手段と、
前記招待者及び前記被招待者が前記イベント会場に来場した場合に、少なくとも前記招待者の携帯端末からアクセスを受け付ける受付手段と、
前記受付手段が前記招待者の携帯端末からアクセスを受け付けたことに基づいて、前記被招待者の携帯端末の操作に応じて前記イベントで使用可能な報酬を、前記報酬のための識別情報と対応付けて前記記憶手段に記憶することで、前記報酬を前記被招待者に付与する付与手段と、
前記イベントにおいて前記報酬が使用された場合、前記携帯端末の操作及び前記イベントを通じて前記報酬の数量を変動させる変動手段と、
を備え、
前記変動手段は、前記イベントの結果に応じて前記報酬の数量を増加させる、
情報処理装置。
【請求項3】
前記報酬を第一報酬としたとき、
前記第一報酬を、前記ゲームに使用可能な第二報酬に変換する変換手段、
を更に備える請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第二報酬は、前記イベントで使用されたゲームアイテムを含む複数の報酬で構成され、
前記変換手段は、複数の前記第二報酬の中から少なくとも一つの第二報酬を選択可能とし、前記第一報酬を、選択結果に対応する第二報酬に変換する、
請求項3に記載の情報処理装置
【請求項5】
前記付与手段は、前記受付手段がアクセスを受け付けた場合に、前記被招待者に付与する報酬と同一の又は前記報酬と異なる他の報酬であって、イベントで使用可能な他の報酬を前記他の報酬のための識別情報と対応付けて前記記憶手段に記憶することで、前記他の報酬を前記招待者に付与し、且つ、前記招待者が前記被招待者を招待した招待数が増えることに応じて前記他の報酬の価値を高める、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
記憶手段を備え、ゲームアプリケーションに関する現実のイベント(前記ゲームアプリケーションのゲームを除く。)が開催されるイベント会場に来場した来場者の携帯端末であり、前記ゲームアプリケーションがインストールされていない携帯端末と通信可能なコンピュータを、
前記来場者が前記イベント会場に来場した場合に、前記携帯端末からアクセスを受け付ける受付手段、
前記受付手段がアクセスを受け付けた場合に、前記イベントで使用可能な報酬を前記報酬のための識別情報と対応付けて前記記憶手段に記憶することで、前記報酬を前記来場者に付与する付与手段、
前記イベントにおいて前記報酬が使用された場合、前記携帯端末の操作及び前記イベントを通じて前記報酬の数量を変動させる変動手段、
として機能させ、
前記変動手段は、前記イベントの結果に応じて前記報酬の数量を増加させる、
プログラム。
【請求項7】
記憶手段を備え、ゲームアプリケーションに関する現実のイベント(前記ゲームアプリケーションのゲームを除く。)が開催されるイベント会場に招待者により招待された被招待者の携帯端末であり、前記ゲームアプリケーションがインストールされていない携帯端末及び、招待者の携帯端末のそれぞれと通信可能なコンピュータを、
前記招待者及び前記被招待者が前記イベント会場に来場した場合に、少なくとも前記招待者の携帯端末からアクセスを受け付ける受付手段、
前記受付手段が前記招待者の携帯端末からアクセスを受け付けたことに基づいて、前記被招待者の携帯端末の操作に応じて前記イベントで使用可能な報酬を、前記報酬のための識別情報と対応付けて前記記憶手段に記憶することで、前記報酬を前記被招待者に付与する付与手段、
前記イベントにおいて前記報酬が使用された場合、前記携帯端末の操作及び前記イベントを通じて前記報酬の数量を変動させる変動手段、
として機能させ、
前記変動手段は、前記イベントの結果に応じて前記報酬の数量を増加させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ゲームを既にプレイしている既存のゲームプレイヤが、当該ゲームに関する現実のイベント(以下、リアルイベントと称す。)に参加した場合に、当該ゲームプレイヤにフードやドリンク等の報酬を付与する仕組みが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】“―イベント実施レポート―「ファイトリーグ」頂上決戦!『トップリーガーズアリーナVol.2』を開催!”、[online]、2017年11月2日、PR TIMES、[2017年12月24日検索]、インターネット〈URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000119.000016514.html〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記仕組みでは、例えば既存のゲームプレイヤに招待されて一緒にリアルイベントに来た潜在的な新規ゲームプレイヤは、単なる報酬が付与されても、リアルイベントやゲームに興味を持つきっかけになることはなく、そのままリアルイベントから帰ってしまう場合が多かった。この場合、リアルイベントを企画するゲーム会社は、潜在的な新規ゲームプレイヤを獲得することができないという問題がある。
【0005】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、潜在的な新規ゲームプレイヤを獲得できる情報処理装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理装置は、ゲームに関する現実のイベントが開催されるイベント会場に来場した来場者の携帯端末と通信可能な情報処理装置であって、記憶手段と、前記来場者が前記イベント会場に来場した場合に、前記携帯端末からアクセスを受け付ける受付手段と、前記受付手段がアクセスを受け付けた場合に、前記イベントで使用可能な報酬を前記報酬のための識別情報と対応付けて前記記憶手段に記憶することで、前記報酬を前記来場者に付与する付与手段と、を備える。
【0007】
上記一態様によれば、来場者が、ゲームに興味のない潜在的な新規ゲームプレイヤであっても、来場者には、現実のイベントで使用可能な第一報酬が付与されるので、来場者に対して、第一報酬を使用して現実のイベントに参加しようという動機を与えることができる。これにより来場者をイベントに参加させれば、リアルイベントを通じて来場者に対してゲームに興味を持たせることができ、もって、潜在的な新規ゲームプレイヤを獲得できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、潜在的な新規ゲームプレイヤを獲得できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る情報処理装置としてのサーバ装置を含む報酬付与システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
図2図1に示す第一携帯端末のハードウェア構成の一例を概略的に示すブロック図である。
図3】サーバ装置のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。
図4】報酬付与システムの機能手段を示す図である。
図5】報酬付与システムによる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態(以下、「本実施形態」という。)について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素及びステップに対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0011】
<全体構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理装置としてのサーバ装置20を含む報酬付与システム1の全体構成の一例を示すブロック図である。
【0012】
図1に示すように、報酬付与システム1は、第一携帯端末10と、第二携帯端末12と、装置群14と、サーバ装置20と、を備える。これらのうち第一携帯端末10、第二携帯端末12及び装置群14は、インターネットやイントラネット等の通信ネットワークNTを介してサーバ装置20と互いに通信可能に構成されている。
【0013】
第一携帯端末10は、既存のゲームプレイヤ(例えば、登録済みのゲームアカウントを有するゲームプレイヤ)であって、ゲームに関するリアルイベントが開催されるイベント会場Eに友人や家族等の被招待者P2を招待する招待者P1が所持する端末である。ここで、ゲームとしては、被招待者P2の第二携帯端末12、パーソナルコンピュータ又は家庭用ゲーム機にインストール可能なゲームアプリケーション(以下、「ゲームアプリ」と称す。)が提供するゲームや、アーケードゲーム機が提供するゲーム等が挙げられる。ゲームに関するリアルイベントとしては、例えばイベント会場E内で当該ゲームのゲーム大会を行うイベントや、ゲームに関するトークショー、ゲームのファン交流会等が挙げられる。本実施形態では、ゲームに関するリアルイベントは、イベント会場E内でゲーム大会を行うイベントである。
【0014】
第二携帯端末12は、潜在的な新規ゲームプレイヤであって、招待者P1によってイベント会場Eに招待された被招待者P2が所持する端末である。第一携帯端末10及び第二携帯端末12としては、携帯電話やスマートフォン、タブレット、ノートブック型パーソナルコンピュータ等の端末が挙げられる。
【0015】
装置群14は、イベント会場Eに設けられた複数の装置で構成される。例えば、装置群14は、ゲーム装置14Aと、受付端末14Bと、を備える。なお、ゲーム装置14Aは、招待者P1によってイベント会場Eに持ち込まれたものでもよい。
【0016】
サーバ装置20は、イベント会場Eに招待された被招待者P2に、リアルイベントで使用可能な報酬(以下、「第一報酬」と称す。)を付与する装置である。本実施形態では、サーバ装置20は、リアルイベントに関するゲームのゲームサーバとしての機能も有するが、ゲームサーバとしての機能は他のサーバ装置に設けられてもよい。報酬としては、イベント会場Eにおいてゲーム結果の予想に対して賭ける(ベット)ためのポイントや、イベント会場Eにおいてゲームをプレイするプレイヤやトークショーを行う人に対して人気投票や応援を行うための権利(ポイントやチケット)、イベント会場Eにおいて招待者P1と一緒に被招待者P2が無料でゲームをプレイするための権利、イベント会場Eにおいてゲーム初心者用に作成されたゲームのチュートリアルをプレイする権利等が挙げられる。これらの中でも、初心者である被招待者P2にとってゲームをプレイすることは操作が複雑でハードルが高いという観点から、第一報酬は、ゲームをより気軽に楽しめる、ベットや人気投票、応援等、ゲームをプレイしてリアルイベントに参加する以外で、ゲームをプレイせずにリアルイベントに間接的に参加できるような第一報酬であることが好ましい。
【0017】
<ハードウェア構成>
図2は、図1に示す第一携帯端末10のハードウェア構成の一例を概略的に示すブロック図である。なお、第二携帯端末12のハードウェア構成も、第一携帯端末10のハードウェア構成と同様であるので、その説明は省略する。
【0018】
図2に示すように、第一携帯端末10は、主制御部30と、タッチパネル32と、カメラ34と、移動体通信部36と、無線LAN通信部38と、記憶部40と、スピーカ42と、を備える。
【0019】
主制御部30には、タッチパネル32と、カメラ34と、移動体通信部36と、無線LAN通信部38と、記憶部40と、スピーカ42と、に接続されている。そして、主制御部30は、これら接続先を制御する機能を有する。
【0020】
タッチパネル32は、表示機能及び入力機能の両方の機能を有し、表示機能を担うディスプレイ32Aと、入力機能を担うタッチセンサ32Bとで構成される。
【0021】
カメラ34は、静止画又は/及び動画を撮影し、記憶部40に保存する機能を有する。
【0022】
移動体通信部36は、アンテナ36Aを介して、移動体通信網と接続し、当該移動体通信網に接続されている他の通信装置と通信する機能を有する。
【0023】
無線LAN通信部38は、アンテナ38Aを介して、通信ネットワークNTと接続し、当該通信ネットワークNTに接続されている他の装置と通信する機能を有する。
【0024】
記憶部40には、ウェブページを表示するための閲覧用ソフトウエアであるウェブブラウザ40Aが記憶されている。
【0025】
スピーカ42は、音を出力する機能を有する。
【0026】
図3は、サーバ装置20のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。
【0027】
図3に示すように、サーバ装置20は、制御装置50と、通信装置52と、記憶装置54と、を備える。制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)56及びメモリ58を主に備えて構成される。
【0028】
制御装置50では、記憶装置54又はメモリ58等に格納された所定のプログラムをCPU56が実行することにより、各種の機能手段として機能する。この機能手段の詳細については後述する。
【0029】
通信装置52は、外部の装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置52は、例えば、装置群14等との間で各種の情報を送受信する。
【0030】
記憶装置54は、ハードディスク等で構成される。この記憶装置54は、制御装置50における処理の実行に必要な各種プログラムや各種の情報、及び処理結果の情報を記憶する。
【0031】
なお、サーバ装置20は、専用又は汎用のサーバ・コンピュータなどの情報処理装置を用いて実現することができる。また、サーバ装置20は、単一の情報処理装置より構成されるものであっても、通信ネットワークNT上に分散した複数の情報処理装置より構成されるものであってもよい。また、図3は、サーバ装置20が有する主要なハードウェア構成の一部を示しているに過ぎず、サーバ装置20は、サーバが一般的に備える他の構成を備えることができる。
【0032】
<機能手段>
図4は、報酬付与システム1の機能手段を示す図である。
【0033】
図4に示すように、第二携帯端末12は、取得手段60と、アクセス手段62と、を備える。また、サーバ装置20は、記憶手段70と、受付手段72と、付与手段74と、変動手段76と、変換手段78と、を備える。
【0034】
取得手段60は、例えば、主制御部30がカメラ34を制御したり、メールソフトウェアを実行したりすることで実現される。アクセス手段62は、例えば、主制御部30がウェブブラウザ40Aを実行することで実現される。また、記憶手段70は、一又は複数の記憶装置54で実現される。受付手段72と、付与手段74と、変動手段76と、変換手段78は、記憶装置54に記憶されたプログラムを制御装置50が実行することで実現される。
【0035】
取得手段60は、サーバ装置20の記憶手段70に設けられたウェブページ70AにアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)を第一携帯端末10から取得する機能手段である。
【0036】
アクセス手段62は、取得手段60が取得したURLに基づき、ウェブページ70Aにアクセスし、当該ウェブページ70Aを表示する機能手段である。
【0037】
記憶手段70には、ウェブページ70Aの他、報酬テーブル70Bと、プレイデータ70Cと、が記憶されている。報酬テーブル70Bには、リアルイベントで使用可能な第一報酬及び当該第一報酬のための識別情報が対応付けて記述されている。第一報酬のための識別情報としては、ワンタイムIDや、第二携帯端末12の端末ID、被招待者P2により入力されたユーザID等が挙げられる。本実施形態では、第一報酬のための識別情報が端末IDの場合を説明する。プレイデータ70Cは、ゲームをプレイするプレイヤ毎に設けられ、各プレイヤのゲームの進行状況やプレイヤ情報を含むデータである。なお、プレイデータ70Cは、サーバ装置20とは異なる他のサーバ装置に記憶されていてもよい。
【0038】
受付手段72は、被招待者P2がイベント会場Eに来場した場合に、アクセス手段62からのアクセスを受け付け、ウェブページ70Aを第二携帯端末12に送信する機能手段である。
【0039】
付与手段74は、受付手段72がアクセスを受け付けた場合に、第一報酬を端末IDと対応付けて記憶手段70の報酬テーブル70Bに記憶することで、第一報酬を被招待者P2に付与する。
【0040】
変動手段76は、リアルイベントにおいて第一報酬が使用された場合、例えば被招待者P2の第二携帯端末P2からリアルイベントにおいて第一報酬を使用する操作を受け付けた場合、第二携帯端末12の操作及びリアルイベントを通じて第一報酬の数量を変動させる機能手段である。本実施形態では、変動手段76は、リアルイベントの結果に応じて数量を増加し、記憶手段70の報酬テーブル70Bを更新する。
【0041】
変換手段78は、所定のタイミングで、第一報酬を、ゲームに使用可能な第二報酬に変換する。この所定のタイミングとしては、所定期間が経過したと判定したタイミングや、被招待者P2が変換指示操作をしたと判定したタイミングや、第二携帯端末12から出力される位置情報の変化や、第二携帯端末12と装置群14とが近距離無線通信が可能な場合には近距離無線通信が接続不可となったことに基づき、イベント会場Eから被招待者P2が出たと判定したタイミング、第一報酬を少なくとも1回使用したと判定したタイミング、リアルイベントに被招待者P2が少なくとも1回参加したと判定したタイミング等が挙げられる。第二報酬としては、ゲームアイテムや、価値交換媒体、経験値等が挙げられる。リアルイベントに参加したことで被招待者P2も既に認知したゲームであり興味があるという観点から、第二報酬としては、リアルイベントでプレイされたゲームのゲームアイテムや、実際にイベントのゲーム中で使用されたゲームアイテムが好ましい。また、第二報酬としては、ベットで勝利すると予想したプレイヤや応援したプレイヤによって使用されたゲームアイテムがより好ましい。さらに、第一報酬としてのポイントを消費することで、第二報酬として複数のゲームアイテムに変換ができる場合には、変換のために消費するポイント数が予想に応じて変化することがより好ましい。ここで、勝利すると予想したプレイヤが使用したゲームアイテムに比べて、敗北すると予想したプレイヤが使用したゲームアイテムの消費ポイントを低くすることでベットで勝利すると予想したプレイヤや応援したプレイヤによって使用されたゲームアイテムがより手に入れやすくなる。
【0042】
<処理の流れ>
図5は、報酬付与システム1による処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下のステップの順番は、適宜、変更することができる。
【0043】
(ステップSP10)
招待者P1が被招待者P2を連れてイベント会場Eに来場した後、第一携帯端末10は、近距離無線通信を介して、招待者P1の名前又は端末IDを含む参加登録要求を装置群14の受付端末14Bに送信する。そして、処理は、ステップSP12の処理に移行する。
【0044】
(ステップSP12)
受付端末14Bは、第一携帯端末10から登録要求を受け付ける。これにより、招待者P1は、リアルイベントに参加登録する。そして、処理は、ステップSP14の処理に移行する。
【0045】
(ステップSP14)
受付端末14Bは、ウェブページ70AのURLが記述された二次元コードを第一携帯端末10に送信する。そして、処理は、ステップSP16の処理に移行する。
【0046】
(ステップSP16)
第一携帯端末10は、受付端末14Bから二次元コードを受信する。これに応答して、第一携帯端末10は、二次元コードをディスプレイ32Aに表示する。ここで、招待者P1は、第二携帯端末12のメールアドレスを入力し、送信ボタンを押下する。これに応答して、第一携帯端末10は、二次元コードを含むメールを第二携帯端末12に送信する。
【0047】
(ステップSP18)
第二携帯端末12の取得手段60は、第一携帯端末10から二次元コードを含むメールを受信し、二次元コードを読み取ることでURLを取得する。なお、取得手段60は、メールではなく、カメラ34を用いて、第一携帯端末10に表示されている二次元コードを撮影して読み取ることでURLを取得してもよい。また、取得手段60は、近距離無線通信を介して、第一携帯端末10からURLを取得してもよい。そして、処理は、ステップSP20の処理に移行する。
【0048】
(ステップSP20)
第二携帯端末12のアクセス手段62は、取得手段60が取得したURLにアクセスする。ここで、アクセス手段62は、第二携帯端末12の端末IDをサーバ装置20に送信する。そして、処理は、ステップSP22の処理に移行する。
【0049】
(ステップSP22)
サーバ装置20の受付手段72は、端末IDを受信するとともに、第二携帯端末12からアクセスを受け付ける。これに応答して、付与手段74は、リアルイベントに使用可能な第一報酬を、受信した端末IDと対応付けて記憶手段70の報酬テーブル70Bに記憶することで、第一報酬を被招待者P2に付与する。本実施形態では、第一報酬は、10ポイントや100ポイント等、所定数のポイントである。なお、端末IDを受信せずに、アクセスを受け付けた場合には、受付手段72は、ワンタイムIDを作成し、第一報酬と、作成したワンタイムIDと、を対応付けて報酬テーブル70Bに記憶してもよい。そして、処理は、ステップSP24の処理に移行する。
【0050】
(ステップSP24)
受付手段72は、端末IDとポイント数に基づき、ウェブページ70Aを、端末IDとポイント数が記述されたウェブページ70Aに更新し、これを第二携帯端末12に送信する。そして、処理は、ステップSP26の処理に移行する。
【0051】
(ステップSP26)
第二携帯端末12のアクセス手段62は、受付手段72からウェブページ70Aを受信し、これに応答して、当該ウェブページ70Aをディスプレイ32Aに表示する。そして、処理は、ステップSP28の処理に移行する。
【0052】
(ステップSP28)
第二携帯端末12のアクセス手段62は、ウェブページ70Aにおける被招待者P2による操作に応答して、1ポイント等の所定数のポイントを、例えば対戦イベントの対戦結果の予想に対してベットする。例えば、被招待者P2は、対戦するプレイヤAとプレイヤBのうちプレイヤAが勝利するという予想に対してベットする。そして、処理は、ステップSP30の処理に移行する。
【0053】
(ステップSP30)
サーバ装置20の受付手段72は、第二携帯端末12による、言い換えれば被招待者P2によるベットに応答して、報酬テーブル70Bにおいて、当該第二携帯端末12の端末IDに対応するポイントを減算する。続いて、受付手段72は、ベットされた旨を装置群14のゲーム装置14Aに送信する。そして、処理は、ステップSP32の処理に移行する。
【0054】
(ステップSP32)
装置群14のゲーム装置14Aは、招待者P1と他者や他者同士のゲームの対戦等の対戦イベントを開始する。そして、処理は、ステップSP34の処理に移行する。
【0055】
(ステップSP34)
ゲーム装置14Aは、対戦イベントが終了した場合に、対戦結果をサーバ装置20に送信する。そして、処理は、ステップSP36の処理に移行する。
【0056】
(ステップSP36)
サーバ装置20の受付手段72は、ゲーム装置14Aから対戦結果を受け付ける。これに応答して、変動手段76は、被招待者P2がベットした予想と対戦結果が一致する場合には、報酬テーブル70Bにおいて、第二携帯端末12の端末IDに対応するポイントを加算することで、被招待者P2が所持するポイントの数量を変動させる。加算するポイント数は、ステップSP30における減算ポイント数よりも多く設定されており、例えば減算ポイント数の10倍に設定されている。これにより、対戦結果及びベットされたポイント数に応じて、被招待者P2にポイントを払い出す。続いて、変動手段76は、ベット結果を第二携帯端末12に送信する。そして、処理は、ステップSP38の処理に移行する。
【0057】
(ステップSP38)
第二携帯端末12は、サーバ装置20からベット結果を受信し、これに応答して、ベット結果をディスプレイ32Aに表示する。そして、処理は、ステップSP40の処理に移行する。
【0058】
(ステップSP40)
第二携帯端末12は、ウェブページ70Aが閉じられたか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には処理はステップSP42の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合には処理はステップSP28の処理に戻る。
【0059】
(ステップSP42)
第二携帯端末12は、被招待者P2の操作に応答して、リアルイベントで登場したゲームのゲームアプリをサーバ装置20や他のサーバ装置等からインストールする。そして、処理は、ステップSP44の処理に移行する。
【0060】
(ステップSP44)
第二携帯端末12は、ゲームアプリを最初に起動した後、自動的に又は手動で、端末IDをサーバ装置20に送信する。そして、処理は、ステップSP46の処理に移行する。
【0061】
(ステップSP46)
サーバ装置20は、第二携帯端末12から端末IDを受信する。これに応答して、サーバ装置20の変換手段78は、報酬テーブル70Bにおいて端末IDに対応する第一報酬(ポイント)を、ゲームに使用可能で且つ予め定められた第二報酬、例えばリアルイベントで使用されたゲームアイテムに変換することで、第二報酬を被招待者P2に付与する。具体的には、変換手段78は、報酬テーブル70Bから端末ID及びこれに対応するポイントを削除するとともに、被招待者P2のプレイデータ70Cに、予め定められたゲームアイテムを追加する。続いて、変換手段78は、第二報酬を付与した旨を第二携帯端末12に送信する。そして、処理は、ステップSP48の処理に移行する。
【0062】
(ステップSP48)
第二携帯端末12は、第二報酬を付与した旨をサーバ装置20から受信する。続いて、第二携帯端末12は、ゲーム中における被招待者P2による操作に応答して、第二報酬を使用する。そして、処理は、ステップSP50の処理に移行する。
【0063】
(ステップSP50)
サーバ装置20は、第二報酬の使用に応答して、被招待者P2のプレイデータ70Cから第二報酬を削除(第二報酬がポイントの場合は第二報酬の使用に応答して消費したポイントを減算)する。
【0064】
<作用>
以上、本実施形態によれば、被招待者P2が、ゲームに興味のない潜在的な新規ゲームプレイヤであっても、被招待者P2には、リアルイベントで使用可能な第一報酬が付与されるので、被招待者P2に対して、第一報酬を使用してリアルイベントに参加しようという動機を与えることができる。これにより被招待者P2をリアルイベントに参加させれば、リアルイベントを通じて被招待者P2に対して、リアルイベントでプレイされるゲームに興味を持たせることができ、もって、潜在的な新規ゲームプレイヤを獲得できる。
【0065】
また、本実施形態によれば、被招待者P2がリアルイベントにおいて第一報酬を使用した場合、リアルイベントを通じて報酬の数量を変動させるので、被招待者P2に対してイベントを楽しませることができ、もってゲームに一層興味を持たせることができる。
【0066】
また、本実施形態によれば、第一報酬を、ゲームに使用可能な第二報酬に変換するので、被招待者P2は、ゲームを開始した場合、第二報酬を使用してゲームを有利に進めることができる。これにより、被招待者P2に対して、ゲームを一度プレイしてみようという動機付けを与えることができる。
【0067】
<変形例>
なお、本発明は上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。また、前述した実施形態及び後述する変形例が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【0068】
例えば、上記実施形態では、イベント会場Eに受付端末14Bを設置する場合を説明したが、サーバ装置20が受付端末14Bの登録受付の機能を備えてもよい。この場合には、招待者P1の位置情報で実際にイベント会場Eに位置する携帯端末からの登録だけを受け付けたり、イベント会場だけ配布する二次元コードからのアクセスからの登録だけを受け付けたりすることで、イベント会場Eにいる招待者P1だけがアクセスできるようにすることが好ましい。また、イベント会場Eでのイベントの内容が動画中継される場合には、動画中に二次元コードを表示するなどにより、動画を閲覧中の招待者P1の第一端末からの登録を受け付けてもよい。
【0069】
また、上記実施形態において「被招待者」を「来場者」と読み替えてもよい。この場合、受付手段72は、来場者がイベント会場Eに来場した場合に、来場者の携帯端末からアクセスを受け付け、付与手段74は、受付手段72が来場者の携帯端末からアクセスを受け付けた場合に、イベント会場Eに来場した来場者に第一報酬を付与することになる。また、招待者P1も、第一報酬を使用してベットする等、イベントに参加できるようにしてもよい。
【0070】
また、上記実施形態では、変換手段78は、第一報酬を、予め定められた第二報酬に変換する場合を説明したが、第二報酬は、リアルイベントで使用されたゲームアイテムを含む複数の報酬で構成され、変換手段78は、複数の第二報酬の中から少なくとも一つの第二報酬を被招待者P2が選択可能とし(被招待者P2に選択させ)、第一報酬を、選択結果に対応する第二報酬に変換してもよい。この構成によれば、被招待者P2に第二報酬を選ぶ楽しみを与えることができるとともに、リアルイベントで使用されたゲームアイテムに興味を持った被招待者P2に対して、第二報酬としてリアルイベントで使用されたゲームアイテムを選択させ、ゲームを一度プレイしてみようという動機を与えることができる。
【0071】
また、上記実施形態では、ウェブページ70Aにアクセスしたことを条件として第一報酬を被招待者P2に付与する場合を説明したが、ウェブページ70Aにアクセスし、且つ、ゲームアプリをインストールしたことを条件に、第一報酬を被招待者P2に付与してもよい。
【0072】
また、上記実施形態では、ウェブページ70Aにアクセスした場合に、付与手段74は、第一報酬を、受け付けた端末IDと対応付けて記憶手段70の報酬テーブル70Bに記憶する場合を説明したが、付与手段74は、記憶手段70において端末IDと対応付けたユーザ情報(名前や生年月日)を作成し、ユーザ情報に第一報酬を対応付けることで、第一報酬を被招待者P2に付与してもよい。
【0073】
また、上記実施形態では、付与手段74は、受付手段72がアクセスを受け付けた場合に、第一報酬を被招待者P2に付与する場合を説明したが、第一報酬と同一の又は第一報酬と異なる第三報酬(他の報酬)を、当該三報酬のための識別情報(例えば端末ID)と対応付けて記憶手段70に記憶することで、当該三報酬を招待者P1に付与してもよい。この第三報酬は、ゲームに使用可能なものであっても、リアルイベントに使用可能なものであってもよいが、例えば、リアルイベントに使用可能なものである場合は、変換手段78は、第三報酬を、ゲームに使用可能な第二報酬に変換可能であってもよい。
【0074】
また、上記実施形態では、変換手段78は、第一報酬を、ゲームに使用可能な第二報酬に変換する場合を説明したが、次回以降のリアルイベントに使用可能な第二報酬に変換してもよい。また、変換手段78は、第一報酬を、アーケードゲームを無料で遊べる権利や、ゲーム中において抽選してゲームアイテムを行う権利に変換してもよい。
【0075】
また、上記実施形態では、被招待者P2がイベント会場Eに来場した回数(来場回数)については特に言及されていないが、付与手段74(又は変動手段76)は、来場回数に応じて第一報酬又は/及び第三報酬の価値を変動してもよい。例えば、来場回数が多くなれば、第一報酬又は/及び第三報酬の数量を少なくしてもよいし、多くしてもよい。また、付与手段74は、招待者P1が被招待者P2(毎回同一人物でなくてもよい)を過去に招待した回数(招待数)に応じて、第一報酬又は/及び第三報酬の価値を変動してもよい。例えば、付与手段74は、招待者P1が被招待者P2を招待した招待数が増えることに応じて第三報酬の価値(量や質)を高めてもよい。これにより、招待者P1に、多くの被招待者P2を招待するモチベーションを与えることができる。
【0076】
また、上記実施形態では、付与手段74は、リアルイベントで使用可能な第一報酬を被招待者P2に付与する場合を説明したが、招待者P1がリアルイベントで使用したゲームアイテムを被招待者P2に付与してもよい。また、変換手段78が、第一報酬を、招待者P1がリアルイベントで使用したゲームアイテムに変換してもよい。この場合、招待者P1が所有しているゲームアイテムを欲する被招待者P2に対して、当該招待者P1と一緒にイベント会場Eに行こうという動機を与えることができる。また、招待者P1が対戦イベントで勝利した場合であって、招待者P1が勝利することを被招待者P2がベットしていたときには、変動手段76は、他のベットでポイントを増加させる場合に比べて、多くのポイントを増加させてもよい。
【0077】
また、被招待者P2がイベント会場Eに来場した場合に初めて、招待者P1から被招待者P2にゲームアイテムを譲渡することができるようにしてもよい。
【0078】
また、上記実施形態では、イベント会場Eが、ゲームに関するリアルイベントが開催される会場である場合を説明したが、例えばスポーツ大会や、コンサート、競馬、カジノ、パチンコ、パチスロ等のゲーム以外のリアルイベントが開催される会場であってもよい。この場合に上記実施形態を適用すれば、潜在的な新規顧客を獲得できる。
【0079】
また、受付手段72は、被招待者P2がイベント会場Eに来場した場合に、第二携帯端末12からアクセスを受け付ける場合を説明したが、招待者P1及び被招待者P2がイベント会場Eに来場した場合に、少なくとも招待者P1の第一携帯端末10からアクセスを受け付けてもよい。この場合において、付与手段74は、受付手段72が招待者P1の第一携帯端末10からアクセスを受け付けたことに基づいて、被招待者P2の第二携帯端末12の操作に応じてリアルイベントで使用可能な第一報酬を、第一報酬のための識別情報と対応付けて記憶手段70に記憶することで、第一報酬を被招待者P2に付与してもよい。
【符号の説明】
【0080】
10…第一携帯端末(携帯端末)
12…第二携帯端末(携帯端末)
20…サーバ装置(情報処理装置)
70…記憶手段
72…受付手段
74…付与手段
76…変動手段
78…変換手段
図1
図2
図3
図4
図5