【文献】
【無料体験をやってみた】結婚チャンステストの感想とその後の勧誘について,[online],2018年 2月11日,[検索日:2020.01.10],URL,https://marriage-consultant.jp/chancetest
【文献】
市嶋 洋平,ケーススタディ Case Study,日経ビッグデータ 第32号 NIKKEI BigData,日本,日経BP社 Nikkei Business Publications,Inc.,2016年10月10日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
会員同士を紹介するマッチングサービスに自己の属性を登録した非会員に入会説明を受けることを勧めるテレフォンアポインタが利用する端末装置とネットワークを介して接続されるアポイントメント対象決定装置において、
複数の前記非会員の行動履歴を取得する行動履歴取得手段と、
前記取得された行動履歴に基づいて、前記複数の非会員のうち、前記マッチングサービスに入会する意欲が所定程度以上であると推定される行動をとった非会員を特定する特定手段と、
前記テレフォンアポインタが電話を掛ける非会員を示すアポイントメント対象情報を前記端末装置へ送信する送信手段であって、前記複数の非会員のうち、前記特定された非会員を示す前記アポイントメント対象情報を優先的に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とするアポイントメント対象決定装置。
会員同士を紹介するマッチングサービスに自己の属性を登録した非会員に入会説明を受けることを勧めるテレフォンアポインタが利用する端末装置とネットワークを介して接続されるアポイントメント対象決定装置のコンピュータにより実行されるアポイントメント対象決定方法において、
複数の前記非会員の行動履歴を取得する行動履歴取得ステップと、
前記取得された行動履歴に基づいて、前記複数の非会員のうち、前記マッチングサービスに入会する意欲が所定程度以上であると推定される行動をとった非会員を特定する特定ステップと、
前記テレフォンアポインタが電話を掛ける非会員を示すアポイントメント対象情報を前記端末装置へ送信する送信手段であって、前記複数の非会員のうち、前記特定された非会員を示す前記アポイントメント対象情報を優先的に送信する送信ステップと、
を含むことを特徴とするアポイントメント対象決定方法。
会員同士を紹介するマッチングサービスに自己の属性を登録した非会員に入会説明を受けることを勧めるテレフォンアポインタが利用する端末装置とネットワークを介して接続されるアポイントメント対象決定装置のコンピュータに、
複数の前記非会員の行動履歴を取得する行動履歴取得手段と、
前記取得された行動履歴に基づいて、前記複数の非会員のうち、前記マッチングサービスに入会する意欲が所定程度以上であると推定される行動をとった非会員を特定する特定手段と、
前記テレフォンアポインタが電話を掛ける非会員を示すアポイントメント対象情報を前記端末装置へ送信する送信手段であって、前記複数の非会員のうち、前記特定された非会員を示す前記アポイントメント対象情報を優先的に送信する送信手段と、
として機能させることを特徴とするアポイントメント対象決定プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、マッチングサービスへの入会を促すため、見込み客に対してテレフォンアポインタが電話で入会説明のアポイントメントを取ることが想定される。例えば、マッチングサービスに関するアンケート等に答えた個人又は法人は、マッチングサービスに興味を持っている可能性がある。そこで、アンケート等に答えた見込み客全員に電話をかけてアポイントメントを取り付けることを試みると仮定する。
【0006】
しかしながら、入会説明を受けるまでに見込み客によるマッチングサービスへの入会意欲が減退して入会を希望しなくなったり、そもそも見込み客に入会意欲がさほどなかったりする場合がある。従って、特段の優先順位も決めずに見込み客全員に対して電話を掛けようとすると、電話業務の負担が大きいにもかかわらず、電話を掛けた見込み客の数に対する入会率が低下する。
【0007】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、その課題の一例は、テレフォンアポインタが電話を掛ける非会員の数に対するマッチングサービスへの入会率を向上させることを可能とするアポイントメント対象決定装置、アポイントメント対象決定方法及びアポイントメント対象決定プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、会員同士を紹介するマッチングサービスに自己の属性を登録した非会員に入会説明を受けることを勧めるテレフォンアポインタが利用する端末装置とネットワークを介して接続されるアポイントメント対象決定装置において、複数の前記非会員の行動履歴を取得する行動履歴取得手段と、前記取得された行動履歴に基づいて、前記複数の非会員のうち、前記マッチングサービスに入会する意欲が所定程度以上であると推定される行動をとった非会員を特定する特定手段と、前記テレフォンアポインタが電話を掛ける非会員を示すアポイントメント対象情報を前記端末装置へ送信する送信手段であって、前記複数の非会員のうち、前記特定された非会員を示す前記アポイントメント対象情報を優先的に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、行動履歴により示される非会員の行動から、マッチングサービスへの入会意欲が所定程度以上であると推定される非会員を特定することができる。そして、テレフォンアポインタが電話を掛けてアポイントの取得を試みる相手として、入会意欲が所定程度以上であると推定される非会員が優先される。従って、テレフォンアポインタが電話を掛ける非会員の数に対するマッチングサービスへの入会率を向上させることができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のアポイントメント対象決定装置において、前記複数の非会員のうち少なくとも前記特定された非会員の属性を示す非会員属性情報を取得する非会員情報取得手段と、前記取得された非会員属性情報と、前記会員の属性を示す会員属性情報及び前記会員が紹介相手に希望する属性を示す会員希望属性情報を記憶する記憶手段に記憶された前記会員属性情報及び前記会員希望属性情報とに基づいて、前記特定された非会員それぞれについて、前記非会員の属性と同一の属性を有する会員の第1数と、前記非会員の属性と同一の属性を有することを紹介相手に希望する会員の第2数とを取得する数取得手段と、前記テレフォンアポインタが電話を掛ける非会員の優先順位を決定する決定手段であって、前記特定された非会員のうち、前記取得された第1数に対する前記第2数の比率が相対的に高い非会員の優先順位を相対的に高くする決定手段と、を更に備え、前記送信手段は、前記決定された優先順位に従って、前記アポイントメント対象情報を前記端末装置へ送信することを特徴とする。
【0011】
見込み客が新規会員として入会したとしても、その新規会員の属性が、既存の会員が希望する条件に合致しないと、その新規会員は十分な数の会員を紹介してもらうことができない。第1数が少ないほど、非会員の属性と同一の属性を有する既存の会員がマッチングサービスにおいて不足している可能性がある。第2数が多いほど、非会員の属性と同一の属性を有する紹介相手が希望されている。従って、第1数に対する第2数に対する比率が高いほど、非会員が入会後にマッチングする確率が高い。この発明によれば、テレフォンアポインタが電話を掛けてアポイントの取得を試みる相手として、入会意欲が所定程度以上であると推定される非会員のうち、第1数に対する第2数の比率が相対的に高い非会員の優先順位が相対的に高くなる。従って、テレフォンアポインタが電話を掛ける非会員の数に対するマッチングサービスへの入会率を向上させることを可能とするとともに、既存の会員とマッチングしやすい新規会員を増やすことができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のアポイントメント対象決定装置において、前記非会員情報取得手段は、前記特定された非会員が紹介相手に希望する属性を示す非会員希望属性情報を更に取得し、前記取得された非会員希望属性情報及び会員属性情報に基づいて、前記特定された非会員それぞれについて、前記非会員が紹介相手に希望する属性と同一の属性を有する会員の第3数を取得する第2数取得手段を更に備え、前記決定手段は、前記取得された比率が相対的に高い非会員のうち、前記取得された第3数が相対的に多い非会員の優先順位を相対的に高くすることを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、紹介相手に希望する属性と同一の属性を有する既存の会員の数が相対的に多い非会員の優先順位が相対的に高くなる。紹介相手に希望する属性と同一の属性を有する既存の会員の数が多いほど、非会員が入会後にマッチングする確率が高い。従って、既存の会員とマッチングしやすい新規会員を増やすことができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のアポイントメント対象決定装置において、前記第2数取得手段は、前記特定された非会員それぞれについて、前記非会員の属性と同一の属性を有することを紹介相手に希望する会員のうち、前記非会員が紹介相手に希望する属性と同一の属性を有する会員の前記第3数を取得することを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、非会員との間で、互いが希望する条件に合致する既存の会員が相対的に多い非会員の優先順位が相対的に高くなる。従って、既存の会員とマッチングしやすい新規会員を増やすことができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4に記載のアポイントメント対象決定装置において、前記マッチングサービスは、所定目的を有する前記会員同士を紹介することにより、前記会員による所定目的の達成を支援し、前記所定目的を達成した会員が前記所定目的を達成した紹介相手、及び前記所定目的を達成した会員が紹介相手に希望した属性の履歴を示す目的達成会員情報を記憶する第2記憶手段に記憶された前記目的達成会員情報と、前記取得された非会員属性情報及び非会員希望属性情報とに基づいて、前記特定された非会員のそれぞれについて、前記非会員の属性と同一の属性を有し、且つ前記非会員が紹介相手に希望する属性と同一の属性を有することを紹介相手に希望したことがある会員のうち、前記非会員が紹介相手に希望する属性と同一の属性の紹介相手と前記所定目的を達成した会員の割合を取得する割合取得手段を更に備え、前記第2数取得手段は、前記第3数を重み付けし、前記取得された割合が小さいほど、前記重み付けに用いられる重みを小さくし、前記決定手段は、前記重み付けされた第3数を用いることを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、非会員の属性とその非会員が紹介相手に希望する属性との組み合わせでは、過去の実績において所定目的を達成する確率が低いほど、優先順位の決定に用いられる紹介相手に希望する属性と同一の属性を有する既存の会員の数が実際の数よりも少なくなる。そのため、その非会員の優先順位も低くなる。従って、既存の会員とマッチングしにくい非会員の優先順位が低くなる結果、既存の会員とマッチングしやすい新規会員を増やすことができる。
【0018】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか1項に記載のアポイントメント対象決定装置において、前記アポイントメント対象決定装置は、複数の前記テレフォンアポインタがそれぞれ利用する複数の前記端末装置と接続され、前記送信手段により前記アポイントメント対象情報が送信される非会員の属性と同一の属性を有する他のユーザに対するアポイントメントの取得の成功率を取得する成功率取得手段と、前記複数のテレフォンアポインタそれぞれのアポイントメントの取得の熟練度を取得する熟練度取得手段と、を更に備え、前記送信手段は、前記取得された成功率が所定値未満である非会員を示す前記アポイントメント対象情報を、前記複数のテレフォンアポインタのうち、前記取得された熟練度が相対的に高いテレフォンアポインタが利用する端末装置へ送信することを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、過去の実績からアポイントメントを取得しにくい属性を有する非会員へアポイントメントの取得を試みる担当に、熟練度が相対的に高いテレフォンアポインタが割り当てられる。従って、熟練度が相対的に高いテレフォンアポインタが電話を掛けることにより、アポイントメントを取得しにくい属性を有する非会員からのアポイントメントの取得の成功確率を向上させることができる。
【0020】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のアポイントメント対象決定装置において、前記熟練度取得手段は、前記複数のテレフォンアポインタそれぞれによる前記アポイントメントの取得の成功率に応じた前記熟練度を取得することを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、テレフォンアポインタの実績に応じて熟練度を定めることができる。
【0022】
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7の何れか1項に記載のアポイントメント対象決定装置において、前記行動履歴取得手段は、前記マッチングサービスのウェブサイトで提供されるコンテンツの閲覧履歴を、前記行動履歴として取得し、前記特定手段は、前記ウェブサイトで提供されるコンテンツのうち、所定のコンテンツを閲覧した非会員を特定することを特徴とする。
【0023】
この発明によれば、マッチングサービスのウェブサイトの閲覧履歴に基づいて、非会員の入会意欲を推定することができる。
【0024】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のアポイントメント対象決定装置において、前記所定のコンテンツは、前記マッチングサービスの体験談を示すコンテンツ、前記マッチングサービスの料金を示すコンテンツ、及び前記入会説明が行われる場所を示すコンテンツのうち少なくとも1つであることを特徴とする。
【0025】
この発明によれば、非会員の入会意欲をより的確に推定することができる。
【0026】
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至9の何れか1項に記載のアポイントメント対象決定装置において、前記マッチングサービスは、所定目的を有する前記会員同士を紹介することにより、前記会員による所定目的の達成を支援し、前記所定目的を達成した会員が前記所定目的を達成した紹介相手、及び前記所定目的を達成した会員が紹介相手に希望した属性の履歴を示す目的達成会員情報を記憶する第2記憶手段に記憶された前記目的達成会員情報と、前記会員の属性を示す会員属性情報及び前記会員が紹介相手に希望する属性を示す会員希望属性情報を記憶する記憶手段に記憶された前記会員属性情報及び前記会員希望属性情報とに基づいて、前記複数の会員のうち何れかの対象会員の属性と同一の属性を有し、且つ前記対象会員が現時点で紹介相手に希望する属性と同一の属性を有することを紹介相手に希望したことがある会員のうち、前記対象会員が紹介相手に希望する属性と同一の属性の紹介相手と前記所定目的を達成した会員の第2割合を取得する第2割合取得手段と、前記第2割合が所定値未満である場合、紹介相手に希望する属性の変更を促す促し情報を、前記対象会員が利用する端末装置へ送信する促し情報送信手段と、を更に備えることを特徴とする。
【0027】
この発明によれば、既存の会員の属性とその既存の会員が紹介相手に希望する属性との組み合わせでは、過去の実績において所定目的を達成する確率が低い場合、その希望する属性の変更が促される。既存の会員が、その促しに基づいて希望する属性を変更することで、その会員が他の会員とマッチングしやすくなる。
【0028】
請求項11に記載の発明は、会員同士を紹介するマッチングサービスに自己の属性を登録した非会員に入会説明を受けることを勧めるテレフォンアポインタが利用する端末装置とネットワークを介して接続されるアポイントメント対象決定装置のコンピュータにより実行されるアポイントメント対象決定方法において、複数の前記非会員の行動履歴を取得する行動履歴取得ステップと、前記取得された行動履歴に基づいて、前記複数の非会員のうち、前記マッチングサービスに入会する意欲が所定程度以上であると推定される行動をとった非会員を特定する特定ステップと、前記テレフォンアポインタが電話を掛ける非会員を示すアポイントメント対象情報を前記端末装置へ送信する送信手段であって、前記複数の非会員のうち、前記特定された非会員を示す前記アポイントメント対象情報を優先的に送信する送信ステップと、を含むことを特徴とする。
【0029】
請求項12に記載の発明は、会員同士を紹介するマッチングサービスに自己の属性を登録した非会員に入会説明を受けることを勧めるテレフォンアポインタが利用する端末装置とネットワークを介して接続されるアポイントメント対象決定装置のコンピュータに、複数の前記非会員の行動履歴を取得する行動履歴取得手段と、前記テレフォンアポインタが電話を掛ける非会員を示すアポイントメント対象情報を前記端末装置へ送信する送信手段であって、前記複数の非会員のうち、前記特定された非会員を示す前記アポイントメント対象情報を優先的に送信する送信手段と、として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、テレフォンアポインタが電話を掛けてアポイントの取得を試みる相手として、入会意欲が所定程度以上であると推定される非会員のうち、第1数に対する第2数の比率が相対的に高い非会員の優先順位が相対的に高くなる。従って、テレフォンアポインタが電話を掛ける非会員の数に対するマッチングサービスへの入会率を向上させることを可能とするとともに、既存の会員とマッチングしやすい新規会員を増やすことができる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。以下に説明する実施形態は、所定目的を有する会員同士を紹介することにより会員による所定目的の達成を支援するマッチングサービスを提供するマッチングシステムにおけるセンターサーバに対して本発明を適用した場合の実施形態である。マッチングサービスの会員は、個人若しくは法人、又は個人及び法人の両方である。会員の目的の例として、法人同士の業務提携や取引契約の締結、法人と個人との間の委託業務契約の締結や雇用契約の締結、個人同士の売買契約の締結や共同での起業等が挙げられる。マッチングサービスの典型例としては人材紹介が挙げられる。しかしながら、以下に説明する実施形態においては、マッチングサービスの種類(マッチングサービスが対応する会員の目的、会員が個人及び法人の何れであるか等)については特に限定しない。
【0033】
マッチングサービスには入会していない個人又は法人を、非会員という。以下に説明する実施形態においては、マッチングサービスに自己の少なくとも属性を登録した非会員を見込み会員という。マッチングサービスに自己の属性を登録しているので、見込み会員は、マッチングサービス又は所定目的に興味を有している蓋然性がある。属性とともに、見込み会員の希望条件が登録可能であってもよい。希望条件は、見込み会員が紹介相手に希望する属性である。登録された属性は、マッチングサービスへの入会後のマッチングに用いられる。属性の登録後、見込み会員は、マッチングサービスへの入会説明を受けることができる。マッチングサービスに属するテレフォンアポインタは、見込み会員に対して入会説明を受けることを勧めるための電話を掛け、入会説明のアポイントメントの取得を試みる。入会説明の後、見込み会員は、マッチングサービスに入会するか否かを判断する。現時点でマッチングサービスに登録されている会員を、特に既存会員という。
【0034】
[1.マッチングシステムの構成及び機能概要]
先ず、本実施形態に係るマッチングシステムSの構成及び機能概要について、
図1を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係るマッチングシステムSの概要構成の一例を示す図である。
【0035】
図1に示すように、マッチングシステムSは、センターサーバ1と、複数のテレアポ(テレフォンアポイントメント)端末2と、複数の電話機3と、1又は複数のスタッフ端末4と、複数のユーザ端末5とを備える。センターサーバ1と各ユーザ端末5とは、インターネットNW1を介して互いに接続される。センターサーバ1と、各テレアポ端末2と、スタッフ端末4とは、イントラネットNW2を介して互いに接続される。イントラネットNW2は、例えば、LAN(Local Area Network)等により構成されている。
【0036】
センターサーバ1は、テレフォンアポインタが電話を掛ける見込み会員の優先順位を決定するサーバ装置である。センターサーバ1は、決定した優先順位に従って、テレフォンアポインタが電話を掛ける相手の見込み会員の電話番号等の情報をテレアポ端末2へ送信する。センターサーバ1は、更にマッチングサービスのウェブサイトを管理するウェブサーバであってもよい。この場合、センターサーバ1は、ユーザ端末5から要求に応じてウェブページ等のコンテンツを送信する。ユーザ端末5のユーザは、マッチングサービスのウェブサイトでそのユーザ自身の属性や希望条件を登録することが可能であってもよい。例えば、所定目的に関するアンケートや適性テストの形態で、見込み会員の属性等の情報が取得される。センターサーバ1は、更に会員同士のマッチングを行ってもよい。例えば、センターサーバ1は、スタッフ端末4に入力された条件に従ってマッチングを行い、その結果をスタッフ端末4へ送信する。センターサーバ1は、互いの属性が、互いに希望する条件に合致する会員同士をマッチングさせる。なお、見込み会員の優先順位を決定するサーバ、ウェブサーバ及びマッチングを行うサーバが別個のサーバ装置であってもよい。
【0037】
テレアポ端末2は、テレフォンアポインタにより利用される端末装置である。電話機3は、テレフォンアポインタにより利用される電話機である。例えば、テレフォンアポインタがテレアポ端末2に所定の操作を行うと、テレアポ端末2は、次に電話を掛ける相手の見込み会員の電話番号等の情報を、テレアポ端末2のディスプレイに表示する。テレフォンアポインタは、表示された電話番号に従って、電話機3で見込み会員に電話を掛ける。
【0038】
スタッフ端末4は、マッチングサービスのスタッフにより利用される端末装置である。例えば、スタッフ端末4は、センターサーバ1に記憶されているデータの更新、会員の情報の検索、会員同士のマッチングの結果の表示等に用いられてもよい。テレアポ端末2及びスタッフ端末4の例として、パーソナルコンピュータが挙げられる。
【0039】
ユーザ端末5は、個人又は法人によりユーザとして利用される端末装置である。ユーザ端末5を操作することにより、ユーザはマッチングサービスのウェブサイトを利用することができる。マッチングサービスのサイトにおいて、ユーザは、属性や希望条件の登録や変更、紹介相手の情報の閲覧、紹介相手との連絡等を行うことができる。ユーザ端末5の例として、スマートフォン、タブレット式コンピュータ等の携帯情報端末、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータ等が挙げられる。
【0040】
[2.センターサーバの構成]
次に、センターサーバ1の構成について、
図2乃至
図4を用いて説明する。
図2は、本実施形態に係るセンターサーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、センターサーバ1は、システム制御部11と、システムバス12と、入出力インターフェース13と、記憶部14と、通信部15と、を備えている。システム制御部11と入出力インターフェース13とは、システムバス12を介して接続されている。
【0041】
システム制御部11は、CPU(Central Processing Unit)11a、ROM(Read Only Memory)11b、RAM(Random Access Memory)11c等により構成されている。
【0042】
入出力インターフェース13は、記憶部14及び通信部15とシステム制御部11との間のインターフェース処理を行う。
【0043】
記憶部14は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されている。この記憶部14には、会員DB14a、見込み会員DB14b、目的達成会員DB14c、閲覧履歴DB14d、アポインタDB14e等のデータベースが記憶されている。「DB」は、データベースの略語である。
【0044】
図3は、データベースに記憶される内容の一例を示す図である。会員DB14aには、既存会員に関する会員情報が記憶される。具体的に、会員DB14aには、会員ID、氏名又は名称、電話番号、住所、電子メールアドレス、属性情報、希望条件情報、及び希望条件履歴等が、既存会員ごとに関連付けて記憶される。会員IDは、会員を識別する識別情報である。属性情報は、既存会員自身が有する少なくとも一の属性を示す。属性情報として登録される情報は、マッチングサービスの種類に応じて予め定められている。会員が個人の場合、属性の例として、年齢、居住地区、性別、資格、免許、職歴、学歴、契約条件、趣味、性格等が挙げられる。会員が法人の場合、属性の例として、業種、所在地区、年商、資本金、上場の有無、事業年数、従業員数、取扱商品又はサービス、契約条件等が挙げられる。希望条件情報は、既存会員が現時点で紹介相手に希望する属性を示す。希望条件として設定可能な予め定められた1又は複数の属性の中から、既存会員が望むだけの数の属性が、実際の希望条件として登録可能であってもよい。希望条件履歴は、既存会員が見込み会員であったときにその会員が登録した希望条件を含めて、既存会員が過去に登録したことがある希望条件の履歴である。既存会員が希望条件を変更すると、それまで希望条件情報として記憶されていた希望条件は希望条件履歴に移動し、希望条件情報自身は、変更後の希望条件で更新される。
【0045】
見込み会員DB14bには、現時点で見込み会員であるユーザ及び過去に見込み会員であったユーザに関する見込み会員情報が記憶される。具体的に、見込み会員DB14bには、会員ID、氏名又は名称、電話番号、住所、電子メールアドレス、属性情報、希望条件情報、アポイントメント日時、アポイントメント成否、アポインタID等が、見込み会員ごとに関連付けて記憶される。見込み会員DB14bに記憶される会員ID〜希望条件情報は、見込み会員の情報であることを除き、会員DB14aに記憶される会員ID〜希望条件情報と同様である。アポイントメント日時は、テレフォンアポインタが入会説明のアポイントのために見込み会員に電話した日時である。アポイントメント成否は、対象の見込み会員に対するアポイントメントの取得が成功したか否かを示す。アポインタIDは、対象の見込み会員に電話を掛けたアポインタを識別する識別情報である。マッチングサイトにおけるアンケートや適性テスト等にユーザ端末5のユーザが回答すると、センターサーバ1は、回答された情報を見込み会員情報として見込み会員DB14bに記憶させる。この時点から、ユーザは見込み会員と見做されることになる。見込み会員がマッチングサービスに入会すると、スタッフ端末4に対する操作に基づいて、センターサーバ1は、対象の見込み会員の会員ID〜希望条件情報を会員DB14aにコピーして、会員情報を生成する。便宜上、見込み会員DB14bには、マッチングサービスに入会した会員が見込み会員であったときの情報が残される。
【0046】
目的達成会員DB14cは、マッチングサービスで紹介された相手との間で所定目的を達成した会員に関する目的達成会員情報が記憶される。所定目的を達成した会員を、目的達成会員という。具体的に、目的達成会員DB14cには、会員ID、氏名又は名称、電話番号、住所、電子メールアドレス、属性情報、希望条件情報、希望条件履歴、目的を達成した相手の会員ID等が、目的達成会員ごとに関連付けて記憶される。目的達成会員DB14cに記憶される会員ID〜希望条件履歴は、目的達成会員の情報であることを除き、会員DB14aに記憶される会員ID〜希望条件履歴と同様である。目的を達成した会員は、一般的にはマッチングサービスを自動的に退会することになる。例えば、マッチングサイトにおいて、会員が、目的を達成した紹介相手を示す情報とともに所定目的を達成した旨を報告すると、センターサーバ1は、会員DB14aに記憶されている対象の会員の会員情報を、目的達成会員DB14cに移動させる。センターサーバ1は、目的を達成した紹介相手の会員IDを、移動した会員情報に追加する。
【0047】
閲覧履歴DB14dには、ユーザ端末5のユーザによるマッチングサイトの閲覧履歴が記憶される。閲覧履歴は、マッチングサイトにおけるユーザの閲覧行動の履歴である。具体的に、閲覧履歴DB14dには、端末ID、閲覧日時、URL(Uniform Resource Locator)等の情報が、センターサーバ1が、何れかのユーザ端末5からマッチングサイトのコンテンツの要求を受信するごとに記憶される。端末IDは、コンテンツを要求したユーザ端末5を識別するための識別情報である。例えば、ユーザ端末5が初めてセンターサーバ1にアクセスすると、センターサーバ1は、新たな端末IDをクッキーとしてユーザ端末5に送信する。図示はしないが、端末IDと、端末IDが示すユーザ端末5のユーザの会員IDは紐付けされている。閲覧日時は、ユーザ端末5がコンテンツを要求した日時である。URLは、要求されたコンテンツを示す。
【0048】
アポインタDB14eには、テレフォンアポインタに関するアポインタ情報が記憶される。具体的に、アポインタDB14eには、アポインタID、IPアドレス、熟練度等が、アポインタごとに関連づけて記憶される。アポインタIDは、テレフォンアポインタを識別する識別情報である。IPアドレスは、対象のテレフォンアポインタが利用するテレアポ端末2に割り当てられたアドレスを示す。熟練度は、対象のテレフォンアポインタが見込み会員から入会説明のアポイントを取得する技能の高さを示す。
【0049】
記憶部14には、更にアポイントメント優先順位リスト14fが記憶される。
図4は、アポイントメント優先順位リストに記憶される情報の一例を示す図である。アポイントメント優先順位リスト14fには、テレフォンアポインタが電話を掛けるべき相手としての見込み会員の優先順位を示す。具体的に、アポイントメント優先順位リスト14fには、テレフォンアポインタが未だ電話を掛けていない見込み会員ごとに、会員ID及び優先度が関連付けて記憶される。優先度は、電話を掛けるべき相手として対象の見込み会員がどれだけ優先されるかを示す。優先度が高い見込み会員の情報であるほど、アポイントメント優先順位リスト14fにおいて上位に記憶される。すなわち、優先順位が高くなる。
【0050】
記憶部14には、更にウェブページを表示するための各種データ、例えばHTML(HyperText Markup Language)文書、XML(Extensible Markup Language)文書、画像データ、テキストデータ、電子文書等が記憶されている。また、記憶部14には、各種の設定値が記憶されている。
【0051】
更に、記憶部14には、オペレーティングシステム、DBMS(Database Management System)、サーバプログラム等の各種プログラムが記憶されている。サーバプログラムは、マッチングシステムSに関する各種処理をシステム制御部11に実行させるプログラムである。サーバプログラムは、各種のプログラムコードを含む。なお、各種プログラムは、例えば、他の装置からインターネットNW1又はイントラネットNW2を介して取得されるようにしてもよいし、磁気テープ、光ディスク、メモリカード等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。
【0052】
通信部15は、インターネットNW1又はイントラネットNW2を介して、テレアポ端末2、スタッフ端末4又はユーザ端末5と接続し、これらの装置との通信状態を制御する。
【0053】
[3.センターサーバのシステム制御部の機能概要]
次に、
図5乃至
図10を用いて、センターサーバ1のシステム制御部11の機能概要について説明する。
図5は、本実施形態に係るセンターサーバ1のシステム制御部11の機能ブロックの一例を示す図である。システム制御部11は、CPU11aが、サーバプログラムに含まれる各種プログラムコードを読み出し実行することにより、
図5に示すように、見込み会員情報取得部111、高意欲見込み会員特定部112、送信部115として少なくとも機能する。CPU11aは、更に数取得部113、優先順位決定部114、希望合致数取得部116、目的達成率取得部117、アポイントメント成功率取得部118、熟練度取得部119、及び希望条件変更促し部120等として機能してもよい。
【0054】
見込み会員情報取得部111は、複数の見込み会員それぞれの行動履歴を取得する。行動履歴は、後述するように、見込み会員によるマッチングサービスへの入会意欲の判定に用いられる。取得される行動履歴は、ユーザがマッチングサービスにそのユーザの属性を登録した時点よりも前及び後の行動履歴を含んでもよい。
【0055】
取得される行動履歴の例は様々挙げられる。例えば、行動履歴は、閲覧履歴DB14dに記憶された閲覧履歴を含んでもよい。また例えば、行動履歴は、見込み会員がマッチングサービスに訪れる直前に見込み会員が閲覧していたウェブページに関する情報を含んでもよい。
【0056】
また例えば、行動履歴は、マッチングサービスのウェブサイト以外の1又は複数のウェブサイトにおけるユーザの行動履歴を含んでもよい。例えば、マッチングサービスで用いられる会員IDと共通の会員IDで他のウェブサイトをユーザが利用可能である場合、見込み会員情報取得部111は、そのウェブサイトにおける行動履歴から、そのウェブサイトで行動した見込み会員を特定することができる。この場合、見込み会員情報取得部111は、そのウェブサイトのデータベースから行動履歴を取得する。行動履歴が取得されるウェブサイトの種類の例として、ショッピングサイト、フリーマーケットサイト、情報検索サイト、動画配信サイト、ニュースサイト等が挙げられる。しかしながら、ウェブサイトの種類は特に限定されない。
【0057】
また行動履歴は、例えばユーザによる実店舗における購買履歴を含んでもよい。例えば、電子マネーの識別情報とマッチングシステムの会員IDが紐付けされている場合、見込み会員情報取得部111は、購買履歴から、商品又はサービスを購入した見込み会員を特定することができる。この場合、見込み会員情報取得部111は、電子マネーのシステムのデータベースから、購買履歴を取得する。
【0058】
高意欲見込み会員特定部112は、見込み会員情報取得部111により取得された行動履歴に基づいて、複数の見込み会員のうち、マッチングサービスに入会する意欲が所定程度以上であると推定される行動を行った1又は複数の見込み会員を特定する。
【0059】
例えば、高意欲見込み会員特定部112は、予め様々なユーザの行動履歴と、それらのユーザのマッチングサービスへの入会成否又は入会説明のアポイントメント成否に基づいて、ユーザの行動と入会意欲との相関関係を求めてもよい。例えば、高意欲見込み会員特定部112は、行動ごとに又は行動の組み合わせごとに、ユーザの入会率又はアポイントメント成功率を計算してもよい。高意欲見込み会員特定部112は、対象の見込み会員の行動履歴が、入会率又はアポイントメント成功率が所定値以上である行動をとったことを示す場合、その見込み会員の入会意欲は所定程度以上であると推定してもよい。
【0060】
マッチングサービスのウェブサイトにおける閲覧履歴を用いる場合、高意欲見込み会員特定部112は、このサイトにおける所定コンテンツを閲覧した見込み会員を、入会意欲が所定程度以上である見込み会員であると推定してもよい。所定コンテンツの種類の例として、ウェブページ、動画、電子文書等が挙げられる。所定コンテンツは、例えば入会率又はアポイントメント成功率に基づいて決定されてもよい。或いは、所定コンテンツは、マッチングシステムSの管理者等により予め定められてもよい。所定のウェブページは、例えばマッチングサービスの体験談を示すコンテンツ、マッチングサービスの料金を示すコンテンツ、及びマッチングサービスの入会説明が行われる場所を示すコンテンツのうち少なくとも1つであってもよい。これらのコンテンツを閲覧した見込み会員の入会率は、他のコンテンツを閲覧した見込み会員の入会率よりも高い。マッチングサービスの体験談は、例えば会員がマッチングサービスで如何なる体験をしたかをその会員自身が記述した情報である。体験談を示すコンテンツは、例えば実際に受けたサービスの内容やそれに対する感想、紹介された相手との面会の様子等を含んでもよい。入会意欲が高い見込み会員は、マッチングサービスで如何なる体験ができるかを具体的に知りたいと考える蓋然性がある。マッチングサービスの料金を示すコンテンツは、例えば入会料、定期的に支払う会費及び紹介料のうち少なくとも何れか1つの情報を含んでもよい。どれだけの料金を払うかは、マッチングサービスに入会するか否かの決め手の1つとなり得る。従って、料金は、入会意欲が高い見込み会員にとって重要な事項である。マッチングサービスの入会説明が行われる場所を示すコンテンツは、入会説明が行われる1又は複数の営業所の住所やその営業所に行くための地図を含んでもよい。入会説明を受けてもよいと考える見込み会員にとって、その入会説明が何処で行われるかは重要な事項である。高意欲見込み会員特定部112は、例えば上述した3個のコンテンツ全部を閲覧した見込み会員を、入会意欲が所定程度以上である見込み会員であると推定してもよい。或いは、高意欲見込み会員特定部112は、これらのコンテンツのうち任意の1又は2以上のコンテンツを閲覧した見込み会員を、入会意欲が所定程度以上である見込み会員であると推定してもよい。或いは、高意欲見込み会員特定部112は、これらのコンテンツのうち予め定められた1又は2以上のコンテンツを閲覧した見込み会員を、入会意欲が所定程度以上である見込み会員であると推定してもよい。
【0061】
他のウェブサイトでの行動履歴を用いる場合、高意欲見込み会員特定部112は、マッチングサービスが対応する会員の所定目的に関連する行動をとった見込み会員を、入会意欲が所定程度以上である見込み会員であると推定してもよい。所定目的に関連する行動の例として、所定目的に関連する情報の閲覧、所定目的に関連する商品の購入等が挙げられる。例えば、マッチングサービスが人材紹介であって、対象の見込み会員が就職希望者である場合、入会意欲が所定程度以上であると推定される行動の例として、就職や転職に関する情報の閲覧、企業による人材募集のウェブページの閲覧、就職や転職に関する書籍の購入等が挙げられる。
【0062】
実店舗における購買履歴を用いる場合、高意欲見込み会員特定部112は、例えばマッチングサービスが対応する会員の所定目的に関連する商品を購入した見込み会員を、入会意欲が所定程度以上である見込み会員であると推定してもよい。
【0063】
なお、見込み会員の入会意欲を、所定程度以上あるか否かの2段階に分けることに限定されるものではない。高意欲見込み会員特定部112は、見込み会員の入会意欲を3段階以上の入会意欲に分けてもよい。高意欲見込み会員特定部112は、入会意欲が高いほど優先度を高くしてもよい。
【0064】
見込み会員情報取得部111は、複数の見込み会員のうち少なくとも、入会意欲が所定程度以上あるとして高意欲見込み会員特定部112により特定された見込み会員の属性情報を見込み会員DB14bから取得する。見込み会員情報取得部111は、高意欲見込み会員特定部112により特定されなかった方の見込み会員の属性情報も更に取得してもよい。また、見込み会員情報取得部111は、見込み会員の希望属性情報も更に取得してもよい。
【0065】
数取得部113は、見込み会員情報取得部111により取得された見込み会員の属性情報と、会員DB14aに記憶された既存会員の属性情報及び希望条件情報とに基づいて、入会意欲が所定程度以上あるとして見込み会員情報取得部111により特定された見込み会員それぞれについて、既存会員のうち見込み会員の属性と同一の属性を有する既存会員の数と、既存会員のうち見込み会員の属性と同一の属性を有することを紹介相手に希望する既存会員の数とを取得する。見込み会員の属性と同一の属性を有する既存会員の数を、同一属性数という。見込み会員の属性と同一の属性を有することを紹介相手に希望する既存会員の数を、希望数という。
【0066】
優先順位決定部114は、テレフォンアポインタが電話を掛ける見込み会員の優先順位を決定する。例えば優先順位決定部114は、各見込み会員について優先度を決定し、優先度に従って見込み会員の優先順位を決定する。優先順位決定部114は、決定された優先順位に従って、アポイントメント優先順位リスト14fを生成又は更新する。アポイントメント優先順位リスト14fの生成又は更新は、例えば定期的に実行されてもよいし、1又は所定数の見込み会員の情報が見込み会員DB14bに登録されるごとに実行されてもよい。
【0067】
優先順位決定部114は、入会意欲が所定程度以上あるとして高意欲見込み会員特定部112により特定された見込み会員それぞれについて、見込み会員の数取得部113により取得された同一属性数に対する希望数の比率を計算する。この比率を、希望倍率という。優先順位決定部114は、高意欲見込み会員特定部112により特定された見込み会員のうち、希望倍率が相対的に高い見込み会員の優先順位を相対的に高くする。
【0068】
図6は、テレフォンアポインタが電話を掛ける見込み会員の優先順位を決めるための優先度を決定付ける条件の例を示す図である。
図6に示すように、優先順位決定部114は、入会意欲が所定程度以上である見込み会員の優先度を、入会意欲が所定程度未満である見込み会員の優先度よりも高くしてもよい。或いは、優先順位決定部114は、入会意欲が所定程度未満である見込み会員を、テレフォンアポインタが電話を掛ける対象から除外してもよい。入会意欲が所定程度以上である見込み会員は、入会率又はアポイントメント取得の成功率が、入会意欲が所定程度未満である見込み会員よりも高い。従って、入会意欲が所定程度以上である見込み会員に対して優先的に電話を掛けることにより、或いは入会意欲が所定程度以上である見込み会員に対してのみ電話を掛けることにより、電話を掛けた回数に対する入会率又はアポイントメント取得の成功率が高くなる。見込み会員の入会意欲が3段階以上の入会意欲に分けられる場合、優先順位決定部114は、入会意欲が高いほど優先度を高くしてもよい。
【0069】
また、希望数は、対象の見込み会員を紹介してもらうことを既存会員がどれだけ希望している蓋然性があるかを示す。従って、希望数が多いほど、対象の見込み会員が入会した後に、その見込み会員が既存会員に紹介される確率が高くなる。一方で、同一属性数は、現時点で既存会員の希望をどれだけ満たすかを示す。対象の見込み会員の属性と同一の属性を有することを紹介相手に希望する既存会員としては、対象の見込み会員を含めて、対象の見込み会員の属性と同一の属性を有する会員の中から何れかの会員を紹介してもらえばよい。従って、同一属性数が少ないほど、対象の見込み会員が入会した後に、その見込み会員が既存会員に紹介される確率が高くなる。最終的には、希望数及び同一属性数から得られる希望倍率が高いほど、対象の見込み会員が入会した後に、その見込み会員が既存会員に紹介される確率が高くなる。従って、希望倍率が高い見込み会員に対して優先的に電話を掛けることによって、最終的にその見込み会員が入会することで、その見込み会員は、十分な数の既存会員の紹介を受けることができる。また、既存会員が希望する属性を有する新規会員が入会するので、既存会員としても、紹介してもらえる可能性がある新規会員が増える。その一方で、希望倍率が低い場合、特にマッチングサービスにおいて月間等の所定期間当たりに紹介する会員の数の上限が定められていると、見込み会員が既存会員に紹介される確率が低くなる傾向が顕著となる。すなわち、対象の見込み会員を希望する既存会員が少なく、且つその既存会員に対して、対象の見込み会員の属性と同一の属性を有する既存会員を数ヶ月間に渡り十分な数紹介することができる状態であれば、見込み会員が既存会員に紹介される確率が低くなる傾向が顕著となる。
【0070】
図7は、希望倍率に基づく優先度の決定例を示す図である。例えば、マッチングサービスが、自己のウェブページの制作を依頼したいウェブ制作依頼者(店舗)と、ウェブページの制作を請け負うウェブ制作者(個人)とを互いに紹介するサービスであるとする。また、共通の属性を有する既存会員の集団、及び共通の希望条件を有する既存会員の集団を、それぞれセグメントという。
図7に示すように、ウェブ制作者である見込み会員210は、その属性として、ウェブページ制作の所定の資格を有し、ファッション系のウェブページ制作の経験がある。見込み会員210の属性と同一の属性のセグメント220に属する既存会員の数は20人である。ウェブページ制作の所定の資格を有する紹介相手であって、且つファッション系のウェブページ制作の経験がある紹介相手を希望するセグメント230に属する既存会員の数は80店舗である。従って、見込み会員210に対する希望倍率は4.0である。一方、ウェブ制作者である見込み会員240は、所定の資格を有さず、スポーツ系のウェブページの制作経験がある。所定の資格を有さず、スポーツ系のウェブページの制作経験があるセグメント250に属する既存会員の数は60人である。所定の資格を有することについては特に希望せず、スポーツ系のウェブページの制作経験がある紹介相手を希望するセグメント260に属する既存会員の数は30店舗である。従って、見込み会員240に対する希望倍率は0.5である。そこで、優先順位決定部114は、見込み会員210の優先度を、見込み会員240の優先度よりも高くする。
【0071】
希望合致数取得部116は、見込み会員の希望条件情報及び既存会員の属性情報に基づいて、入会意欲が所定程度以上あるとして高意欲見込み会員特定部112により特定された見込み会員それぞれについて、見込み会員が紹介相手に希望する属性と同一の属性を有する会員の数を取得する。この数を、希望合致数という。
【0072】
優先順位決定部114は、希望倍率が相対的に高い見込み会員のうち、希望合致数取得部116により取得された希望合致数が相対的に多い見込み会員の優先順位を相対的に高くしてもよい。希望合致数が多いほど、対象の見込み会員が入会した後に、その見込み会員が既存会員に紹介される確率が高くなる。従って、見込み会員は、入会後に十分な数の既存会員の紹介を受けることができる。ここで、優先順位決定部114は、希望合致数として、対象の見込み会員の属性と同一の属性を有することを紹介相手に希望する既存会員のうち、その見込み会員が紹介相手に希望する属性と同一の属性を有する既存会員の数を取得してもよい。すなわち、見込み会員との間で双方の希望が合致する既存会員の数が取得される。従って、より確度の高い希望合致数が得られる。
【0073】
図8は、希望合致数に基づく優先度の決定例を示す図である。
図7に示す見込み会員210として、
図8に示す見込み会員210−1及び201−2が存在する。見込み会員210−1及び201−2は、ウェブページ制作の所定の資格を有し、ファッション系のウェブページ制作の経験がある。従って、これらの見込み会員に対する希望倍率は同一である。見込み会員210−1は、ウェブページ制作の報酬が30万円以上であり、且つ東京に所在する店舗を紹介相手に希望している。見込み会員210−2は、ウェブページ制作の報酬が50万円以上であり、且つ神奈川に店舗が所在する紹介相手に希望している。
図7に示すウェブ制作依頼者のセグメント230から、セグメント230−1及び230−2が特定される。セグメント230−1は、報酬30万円以上を約束し、且つ東京に店舗が所在するウェブ制作依頼者のセグメントである。セグメント230−1に属するウェブ制作依頼者の数は40店舗である。セグメント230−2は、報酬50万円以上を約束し、且つ神奈川に店舗が所在するウェブ制作依頼者のセグメントである。セグメント230−2に属するウェブ制作依頼者の数は20店舗である。そこで、優先順位決定部114は、見込み会員210−1の優先度を、見込み会員210−2の優先度よりも高くする。
【0074】
目的達成率取得部117は、目的達成会員DB14cに記憶された、所定目的を達成した紹介相手の会員ID及び希望条件履歴に基づいて、見込み会員の属性と同一の属性を有し、且つ見込み会員が紹介相手に希望する属性と同一の属性を有することを紹介相手に希望したことがある目的達成会員のうち、見込み会員が紹介相手に希望する属性と同一の属性の紹介相手とともに所定目的を達成した目的達成会員の割合を取得する。この割合を、同一希望条件目的達成率という。例えば、会員が当初は或る希望条件を設定していたが、何らかの原因で希望条件を変更することがある。その原因の例として、対象の会員の属性では、希望条件に合致する相手とマッチングしにくかったことが挙げられる。また例えば、マッチングしたとしても、その後の紹介相手との面会や交渉等の過程で所定目的の達成が不首尾に終わることが多かったことが挙げられる。これらは、会員の属性と希望条件との組み合わせに起因する蓋然性がある。
【0075】
希望合致数取得部116は、見込み会員の実際の希望合致数を重み付してもよい。そして、優先順位決定部114は、重み付けされた希望合致数を用いて優先順位を決定してもよい。希望合致数取得部116は、目的達成率取得部117により取得された同一希望条件目的達成率が低いほど、重み付に用いられる重みを小さくしてもよい。前述したように、同一希望条件目的達成率が低い属性と希望条件との組み合わせを有する見込み会員は、入会したとしても十分な数の会員の紹介を受けることができないか、或いは紹介を受けたとしても所定目的を達成することができる可能性が低い。そうした見込み会員の希望合致数を、実際の数よりも小さくすることにより、その見込み会員の優先順位を低下させる。その結果、相対的にマッチングしやすい見込み会員を入会させることができる。
【0076】
図9は、同一希望条件目的達成率に基づく希望合致数の調整例を示す図である。
図9に示すように、見込み会員310は、ウェブ制作に関する所定の資格を有さず、且つファッション系のウェブページの制作経験を有するウェブ制作者である。見込み会員310は、報酬が80万円以上のウェブ制作依頼者を紹介相手として希望している。セグメント320は、所定の資格を有することについては特に希望せず、ファッション系のウェブページの制作経験がある紹介相手を希望し、且つ80万円以上の報酬を約束するウェブ制作依頼者のセグメントである。セグメント320に属するウェブ制作依頼者の数、すなわち希望合致数は30店舗である。マッチングサービスに紹介された相手とウェブページ制作の委託契約を結んだウェブ制作者のうち、所定の資格を有さず、且つファッション系のウェブページの制作経験を有するウェブ制作者のセグメントとして、セグメント330及び340が存在する。セグメント330は、報酬が80万円以上であるウェブ制作依頼者を紹介相手として希望し、且つ報酬が80万円以上であるウェブ制作依頼者と契約を結んだセグメントである。セグメント330に属するウェブ制作者は10人である。セグメント340は、報酬が80万円以上であるウェブ制作依頼者を紹介相手として過去に希望したものの、その後報酬を下げたセグメントである。その結果、セグメント330に属するウェブ制作者は、報酬が80万円未満であるウェブ制作依頼者と契約を結んだ。セグメント340に属するウェブ制作者は30人である。従って、同一希望条件目的達成率は25%である。例えば、同一希望条件目的達成率が50%以上である場合は重みを1とし、同一希望条件目的達成率が50%未満である場合はその同一希望条件目的達成率に応じて重みが小さくなるとする。例えば、希望合致数取得部116は、同一希望条件目的達成率25%に対応して、重み0.5を決定する。従って、希望合致数取得部116は、優先順位決定部114が用いる希望合致数として15を計算する。
【0077】
また例えば、マッチングサービスが人材紹介サービスであるとする。人材紹介サービスの見込み会員である或る企業は、紹介相手としての就職希望者の年齢として、30歳以下を希望している。見込み会員の属性と同一の属性を有し、且つ修飾希望者の年齢として30歳以下を希望したことがある目的達成会員である企業の多くが、実際には30歳を超える職希望者を雇用したとする。この場合、見込み会員の希望合致数に対する重みが小さくなる。
【0078】
なお、優先順位決定部114は、見込み会員全員に対して、入会意欲に加えて、希望倍率、希望合致数及び同一希望条件目的達成率のうち少なくとも1つを用いて優先順位を決定してもよい。また、
図6における各条件と優先度との対応関係はあくまでもその概念を示すものであり、条件に対応して厳密に優先度が分けられなくてもよい。例えば、優先度に対する影響度が最も高い条件が入会意欲の高さであり、影響度が2番目に高い条件が希望倍率であり、影響度が3番目に高い条件が希望合致数であればよい。
【0079】
送信部115は、テレフォンアポインタが電話を掛ける見込み会員を示すアポイントメント対象情報をテレアポ端末2へ送信する。具体的に、送信部115は、複数の見込み会員のうち、マッチングサービスに入会する意欲が所定程度以上であるとして、高意欲見込み会員特定部112により特定された見込み会員を示すアポイントメント対象情報を優先的に送信する。また、優先順位決定部114により決定された優先順位に従って、アポイントメント対象情報をテレアポ端末2へ送信してもよい。例えば、送信部115は、アポイントメント優先順位リスト14fの中で最上位に位置する会員IDが示す見込み会員の電話番号、名称等を含むアポイントメント対象情報を送信する。アポイントメント対象情報を送信すると、送信部115は、アポイントメント優先順位リスト14fから最上位の会員IDを削除する。
【0080】
アポイントメント成功率取得部118は、送信部115によりアポイントメント対象情報が送信される見込み会員の属性と同一の属性を有する他のユーザに対するアポイントメントの取得の成功率を取得する。例えば、アポイントメント成功率取得部118は、見込み会員DB14bに基づいて、対象の見込み会員の属性と同一の属性を有する他のユーザのうち、アポイントメント成否が成功を示すユーザの割合を、成功率として計算する。
【0081】
熟練度取得部119は、複数のテレフォンアポインタそれぞれのアポイントメントの取得の熟練度をアポインタDB14eから取得する。熟練度は、例えばテレフォンアポインタの管理者等がテレフォンアポインタの業務状況に基づいて予め決定してもよい。或いは、熟練度取得部119が、テレフォンアポインタによるアポイントメントの取得の達成率に応じた熟練度を取得してもよい。例えば、熟練度取得部119は、見込み会員DB14bに記憶されたアポインタID及びアポイントメント成否に基づいて、テレフォンアポインタごとのアポイントメント取得の成功率を計算する。具体的に、熟練度取得部119は、テレフォンアポインタごとに、テレフォンアポインタが電話を掛けたユーザのうちアポイントメント成否が成功を示すユーザの数を、テレフォンアポインタが電話を掛けたユーザの数で割ることにより、成功率を計算する。熟練度取得部119は、この成功率が高いほど熟練度を高くしてもよい。また、この成功率が熟練度であってもよい。熟練度取得部119は、例えば定期的に各テレフォンアポインタの熟練度を計算して、アポインタDB14eの熟練度を更新してもよい。
【0082】
送信部115は、アポイントメント成功率取得部118により取得されたアポイントメント取得の成功率が所定値未満である見込み会員を示すアポイントメント対象情報を、複数のテレフォンアポインタのうち、熟練度取得部119により取得された熟練度が相対的に高いテレフォンアポインタが利用するテレアポ端末2へ送信してもよい。これにより、アポイントメントを取得することが難しい見込み会員にアポイントメントの取得を試みる担当が、相対的に熟練度が高いテレフォンアポインタに割り当てられるので、アポイントメント取得の成功率を高めることができる。
【0083】
図10は、アポイントメント対象情報の送信先の決定例を示す図である。
図10に示すように、テレフォンアポインタ410及び420が存在する。テレフォンアポインタ410の熟練度は、テレフォンアポインタ420の熟練度よりも高い。例えば、テレフォンアポインタ420が利用するテレアポ端末2がセンターサーバ1へアポイントメント対象情報の要求を送信する。このとき、アポイントメント優先順位リスト14fにおいて、最も優先順位が高い見込み会員は、アポイントメント取得の成功率が所定値未満である。2番目に優先順位が高い見込み会員は、アポイントメント取得の成功率が所定値以上である。そこで、送信部115は、2番目に優先順位が高い見込み会員のアポイントメント対象情報を送信してもよい。その後、テレフォンアポインタ410が利用するテレアポ端末2がセンターサーバ1へアポイントメント対象情報の要求を送信する。このときに、送信部115は、最も優先順位が高い見込み会員のアポイントメント対象情報を送信してもよい。
【0084】
目的達成率取得部117は、上述したように、見込み会員の優先順位を決定するために、同一希望条件目的達成率を取得する。目的達成率取得部117は、既存会員に希望条件の変更を促すために、同一希望条件目的達成率を取得してもよい。具体的に、目的達成率取得部117は、何れかの既存会員を対象の既存会員として、対象の既存会員の属性情報、目的達成会員DB14cに記憶された所定目的を達成した紹介相手の会員ID及び希望条件履歴に基づいて、対象の既存会員の属性と同一の属性を有し、且つ対象の既存会員が紹介相手に希望する属性と同一の属性を有することを紹介相手に希望したことがある目的達成会員のうち、対象の既存会員が紹介相手に希望する属性と同一の属性の紹介相手とともに所定目的を達成した目的達成会員の割合を、同一希望条件目的達成率として計算する。目的達成率取得部117は、例えば各既存会員について定期的に同一希望条件目的達成率を取得してもよいし、何れかの既存会員がマッチングサービスのウェブサイトで希望条件を変更したときに、その既存会員について一条件目的達成率を取得してもよい。
【0085】
希望条件変更促し部120は、目的達成率取得部117により対象の既存会員について取得された同一希望条件目的達成率が所定値未満である場合、希望条件を変更することを促す促し情報を、対象の既存会員が利用するユーザ端末5へ送信する。促し情報は、例えば「あなたが設定した希望条件では所定目的を達成する可能性が低いので、希望条件を変更することをお勧めします。」等のメッセージを含んでもよい。希望条件変更促し部120は、対象の既存会員宛の電子メールの形態で促し情報を送信してもよい。或いは、希望条件変更促し部120は、ユーザ端末5からのマッチングサービスのウェブサイトへのアクセスに応じて、促し情報を含むウェブページを送信してもよい。
【0086】
[4.マッチングシステムの動作]
次に、マッチングシステムSの動作について、
図11及び
図12を用いて説明する。
図11は、センターサーバ1のシステム制御部11による優先順位決定処理の一例を示すフローチャートである。優先順位決定処理は、例えば定期的に実行されてもよいし、1又は所定数の見込み会員の情報が見込み会員DB14bに登録されるごとに実行されてもよい。
図11に示す処理では、新たに取得された一の見込み会員の情報に基づいてアポイントメント優先順位リスト14fが更新される。新たな見込み会員が複数存在する場合、例えばそれらの見込み会員の数だけ
図11に示す処理が繰り返されればよい。
【0087】
図11に示すように、優先順位決定部114は、対象の見込み会員の優先度を初期値に設定する(ステップS1)。初期値は、例えば0であってもよい。次いで、見込み会員情報取得部111は、対象の見込み会員の閲覧履歴を閲覧履歴DB14dから取得する。また、見込み会員情報取得部111は、対象の見込み会員の属性情報及び希望条件情報を見込み会員DB14bから取得する(ステップS2)。
【0088】
次いで、高意欲見込み会員特定部112は、閲覧履歴に基づいて、対象の見込み会員がマッチングサービスにおける所定のコンテンツを閲覧したか否かを判定する(ステップS3)。例えば、高意欲見込み会員特定部112は、対象会員がマッチングサービスの体験談を示すコンテンツ、マッチングサービスの料金を示すコンテンツ、及びマッチングサービスの入会説明が行われる場所を示すコンテンツの全てを閲覧したか否かを判定する。高意欲見込み会員特定部112は、対象の見込み会員が所定のコンテンツを閲覧したと判定した場合には(ステップS3:YES)、処理をステップS4に進める。ステップS4において、優先順位決定部114は、優先度に所定値を加算して優先度を更新し、処理をステップS5に進める。一方、高意欲見込み会員特定部112は、対象の見込み会員が所定のコンテンツを閲覧しなかったと判定した場合には(ステップS3:NO)、処理をステップS5に進める。
【0089】
ステップS5において、数取得部113は、対象の見込み会員の属性と同一の属性を有することを希望する既存会員の会員情報を会員DB14aから検索する。例えば、数取得部113は、対象の見込み会員の属性情報と既存会員の希望条件情報とを比較して、希望条件情報に含まれる全ての属性を対象の見込み会員の属性情報が含む場合、その希望条件情報を登録した既存会員を、対象の見込み会員の属性と同一の属性を有することを希望する既存会員として特定する。次いで、数取得部113は、特定した既存会員の数を、希望数としてカウントする(ステップS6)。
【0090】
次いで、数取得部113は、対象の見込み会員の属性と同一の属性を有する既存会員の会員情報を会員DB14aから検索する(ステップS7)。例えば、数取得部113は、ステップS5で特定した既存会員を、その希望条件が示す属性(または属性の組み合わせ)でセグメントに分ける。数取得部113は、セグメントごとに、そのセグメントの希望条件情報と既存会員の属性情報を比較して、希望条件情報に含まれる全ての属性を属性情報が含む既存会員を特定する。次いで、数取得部113は、ステップS7で分けられた全てのセグメントについて特定した既存会員の数の合計を、同一属性数としてカウントする(ステップS8)。
【0091】
次いで、優先順位決定部114は、希望数を同一属性数で割ることにより、希望倍率を計算する(ステップS9)。次いで、優先順位決定部114は、希望倍率に応じた加算値を決定する(ステップS10)。具体的に、優先順位決定部114は、希望倍率が高いほど加算値を大きくする。
【0092】
次いで、希望合致数取得部116は、ステップS5で検索された会員情報から、対象の見込み会員が紹介相手に希望する属性を有する既存会員の会員情報を抽出する(ステップS11)。例えば、希望合致数取得部116は、見込み会員の希望条件情報と既存会員の属性情報とを比較して、希望条件情報に含まれる全ての属性を属性情報が含む既存会員を特定する。次いで、希望合致数取得部116は、ステップS11で特定された既存会員の数を、希望合致数としてカウントする(ステップS12)。
【0093】
次いで、目的達成率取得部117は、対象の見込み会員が紹介相手に希望する属性と同一の属性を有することを紹介相手に希望したことがある目的達成会員の会員情報を目的達成会員DB14cから検索する(ステップS13)。例えば、目的達成率取得部117は、見込み会員の希望条件情報と、目的達成会員の現在の希望条件情報及び希望条件履歴とを比較して、見込み会員の希望条件情報と現在の希望条件情報が一致する目的達成会員と、見込み会員の希望条件情報と同一の希望条件情報を希望条件履歴に含む目的達成会員とを特定する。次いで、目的達成率取得部117は、同一希望条件目的達成率を計算する(ステップS14)。例えば、目的達成率取得部117は、ステップS13で特定された目的達成会員の数を、同一希望条件数としてカウントする。また、目的達成率取得部117は、ステップS13で特定された目的達成会員の会員情報から、所定目的を達成した紹介相手の会員IDを取得する。目的達成率取得部117は、取得した会員IDに関連付けられた会員情報を目的達成会員DB14cから取得する。目的達成率取得部117は、取得された会員情報に含まれる属性情報と、対象見込み会員の希望条件情報とを比較して、希望条件情報に含まれる全ての属性を属性情報が含む目的達成会員を特定する。目的達成率取得部117は、特定された目的達成会員の数を、目的達成数としてカウントする。そして、目的達成率取得部117は、目的達成数を同一希望条件数で割ることにより、同一希望条件目的達成率を計算する。
【0094】
次いで、希望合致数取得部116は、同一希望条件目的達成率に応じて重みを決定する(ステップS15)。具体的に、希望合致数取得部116は、同一希望条件目的達成率が小さいほど重みを小さくする。次いで、希望合致数取得部116は、決定された重みを希望合致数に掛けることにより、希望合致数を重み付けする(ステップS16)。次いで、優先順位決定部114は、重み付けされた希望合致数に応じて、ステップS10で決定された加算値を調整する(ステップS17)。例えば、優先順位決定部114は、希望合致数が多いほど、加算値に掛けられる係数を大きくし又は加算値の増分を大きくする。次いで、優先順位決定部114は、調整された加算値を優先度に加算することにより、最終的な優先度を計算する(ステップS18)。
【0095】
次いで、優先順位決定部114は、計算された優先度に従って、対象の見込み会員の会員ID及び優先度を、アポイントメント優先順位リスト14fに追加する(ステップS19)。例えば、優先順位決定部114は、対象の見込み会員の優先度を、アポイントメント優先順位リスト14fに記憶されている各優先度と比較する。優先順位決定部114は、アポイントメント優先順位リスト14fにおいて、対象の見込み会員の優先度よりも高い優先度の位置と、対象の見込み会員の優先度よりも低い優先度の位置との間に、対象の見込み会員の会員ID及び優先度を挿入する。ステップS19を終えると、優先順位決定部114は、優先順位決定処理を終了させる。
【0096】
図12は、センターサーバ1のシステム制御部11によるアポイントメント対象情報送信処理の一例を示すフローチャートである。アポイントメント対象情報送信処理は、例えばセンターサーバ1が何れかのテレアポ端末2からアポイントメント対象情報の要求を受信するごとに実行される。
【0097】
図12に示すように、送信部115は、優先順位Rを1に設定する(ステップS21)。次いで、送信部115は、アポイントメント優先順位リスト14fから、優先順位Rに対応する見込み会員の会員IDを取得する(ステップS22)。
【0098】
次いで、アポイントメント成功率取得部118は、取得された会員IDに示される対象の見込み会員の属性情報を見込み会員DB14bから取得する(ステップS23)。次いで、アポイントメント成功率取得部118は、見込み会員DB14bから、対象の見込み会員以外のユーザの見込み会員情報のうち、対象の見込み会員の属性情報と一致する属性情報を含む見込み会員情報を取得する(ステップS24)。次いで、アポイントメント成功率取得部118は、ステップS24で取得された見込み会員情報の数を、同一属性ユーザ数としてカウントする。また、アポイントメント成功率取得部118は、取得された見込み会員情報のうち、アポイントメント成否が成功を示す見込み会員情報の数を、成功数としてカウントする。そして、アポイントメント成功率取得部118は、成功数を同一属性ユーザ数で割ることにより、アポイントメント取得成功率を計算する(ステップS25)。
【0099】
次いで、送信部115は、計算されたアポイントメント取得成功率が、所定の第1閾値未満であるか否かを判定する(ステップS26)。送信部115は、アポイントメント取得成功率が第1閾値未満であると判定した場合には(ステップS26:YES)、処理をステップS27に進める。ステップS27において、熟練度取得部119は、アポイントメント対象情報の要求を送信してきたテレアポ端末2のIPアドレスを取得する。熟練度取得部119は、このIPアドレスに関連付けられたテレフォンアポインタの熟練度を、アポインタDB14eから取得する。次いで、送信部115は、取得された熟練度が所定の第2閾値以上であるか否かを判定する(ステップS28)。送信部115は、熟練度が第2閾値以上ではないと判定した場合には(ステップS28:NO)、処理をステップS29に進める。ステップS29において、送信部115は、優先順位Rを1増加させて、処理をステップS22に進める。一方、送信部115は、熟練度が第2閾値以上であると判定した場合には(ステップS28:YES)、処理をステップS30に進める。また、ステップS26において、送信部115は、アポイントメント取得成功率が第1閾値未満ではないと判定した場合には(ステップS26:NO)、処理をステップS30に進める。
【0100】
ステップS30において、送信部115は、対象の見込み会員の見込み会員情報から、名称又は氏名、電話番号等の情報を取得し、これらの情報を含むアポイントメント対象情報を生成する。送信部115は、生成されたアポイントメント対象情報を、要求元のテレアポ端末2へ送信する。次いで、送信部115は、アポイントメント優先順位リスト14fから、優先順位Rの見込み会員の会員ID及び優先度を削除して、アポイントメント優先順位リスト14fを更新する(ステップS31)。ステップS31を終えると、送信部115は、アポイントメント対象情報送信処理を終了させる。
【0101】
以上説明したように、本実施形態によれば、システム制御部11が、複数の見込み会員の行動履歴を取得する。また、システム制御部11が、取得された行動履歴に基づいて、複数の見込み会員のうち、マッチングサービスに入会する意欲が所定程度以上であると推定される行動をとった見込み会員を特定する。また、システム制御部11が、複数の見込み会員のうち、特定された見込み会員を示すアポイントメント対象情報を優先的にテレアポ端末2へ送信する。従って、テレフォンアポインタが電話を掛ける見込み会員の数に対するマッチングサービスへの入会率を向上させることができる。
【0102】
また、システム制御部11が、複数の見込み会員のうち少なくとも特定された見込み会員の属性を示す属性情報を取得してもよい。また、システム制御部11が、取得された見込み会員の属性情報と、会員DB14aに記憶された既存会員の属性情報及び希望条件情報とに基づいて、特定された見込み会員それぞれについて、見込み会員の属性と同一の属性を有する会員の同一属性数と、見込み会員の属性と同一の属性を有することを紹介相手に希望する会員の希望数とを取得してもよい。また、システム制御部11が、テレフォンアポインタが電話を掛ける見込み会員の優先順位を決定してもよい。このとき、システム制御部11が、特定された見込み会員のうち、取得された同一属性数に対する希望数の比率である希望倍率が相対的に高い見込み会員の優先順位を相対的に高くする。また、システム制御部11が、決定された優先順位に従って、アポイントメント対象情報をテレアポ端末2へ送信してもよい。この場合、テレフォンアポインタが電話を掛ける見込み会員の数に対するマッチングサービスへの入会率を向上させることを可能とするとともに、既存会員とマッチングしやすい新規会員を増やすことができる。
【0103】
また、システム制御部11が、特定された見込み会員が紹介相手に希望する属性を示す希望属性情報を更に取得してもよい。また、システム制御部11が、見込み会員の希望条件情報及び既存会員の属性情報に基づいて、特定された見込み会員それぞれについて、見込み会員が紹介相手に希望する属性と同一の属性を有する会員の希望合致数を取得してもよい。また、システム制御部11が、希望倍率が相対的に高い見込み会員のうち、取得された希望合致数が相対的に多い見込み会員の優先順位を相対的に高くしてもよい。この場合、紹介相手に希望する属性と同一の属性を有する既存会員の数が相対的に多い見込み会員の優先順位が相対的に高くなる。紹介相手に希望する属性と同一の属性を有する既存会員の数が多いほど、見込み会員が入会後にマッチングする確率が高い。従って、既存会員とマッチングしやすい新規会員を増やすことができる。
【0104】
また、システム制御部11が、複数の見込み会員それぞれについて、見込み会員の属性と同一の属性を有することを紹介相手に希望する会員のうち、見込み会員が紹介相手に希望する属性と同一の属性を有する会員の希望合致数を取得してもよい。この場合、見込み会員との間で、互いが希望する条件に合致する既存会員が相対的に多い見込み会員の優先順位が相対的に高くなる。従って、既存会員とマッチングしやすい新規会員を増やすことができる。
【0105】
また、システム制御部11が、目的会員DB14cに記憶された目的達成会員情報と、取得された見込み会員の属性情報及び希望条件情報とに基づいて、特定された見込み会員のそれぞれについて、見込み会員の属性と同一の属性を有し、且つ見込み会員が紹介相手に希望する属性と同一の属性を有することを紹介相手に希望したことがある会員のうち、見込み会員が紹介相手に希望する属性と同一の属性の紹介相手と所定目的を達成した会員の割合を、同一希望条件目的達成率として取得してもよい。また、システム制御部11が、希望合致数を重み付けし、取得された同一希望条件目的達成率が小さいほど、重み付けに用いられる重みを小さくしてもよい。また、システム制御部11が、希望合致数を用いて優先順位を決定してもよい。この場合、見込み会員の属性とその見込み会員が紹介相手に希望する属性との組み合わせでは、過去の実績において所定目的を達成する確率が低いほど、優先順位の決定に用いられる希望合致数が実際の希望合致数よりも少なくなる。そのため、その見込み会員の優先順位も低くなる。従って、既存会員とマッチングしにくい見込み会員の優先順位が低くなる結果、既存会員とマッチングしやすい新規会員を増やすことができる。
【0106】
また、システム制御部11が、アポイントメント対象情報が送信される見込み会員の属性と同一の属性を有する他の見込み会員に対するアポイントメントの取得の成功率を取得してもよい。また、システム制御部11が、複数のテレフォンアポインタそれぞれのアポイントメントの取得の熟練度を取得してもよい。また、システム制御部11が、取得された成功率が所定値未満である見込み会員を示すアポイントメント対象情報を、複数のテレフォンアポインタのうち、取得された熟練度が相対的に高いテレフォンアポインタが利用するテレアポ端末2へ送信してもよい。この場合、過去の実績からアポイントメントを取得しにくい属性を有する見込み会員へアポイントメントの取得を試みる担当に、熟練度が相対的に高いテレフォンアポインタが割り当てられる。従って、熟練度が相対的に高いテレフォンアポインタが電話を掛けることにより、アポイントメントを取得しにくい属性を有する見込み会員からのアポイントメントの取得の成功確率を向上させることができる。
【0107】
また、システム制御部11が、複数のテレフォンアポインタそれぞれによるアポイントメントの取得の成功率に応じた熟練度を取得してもよい。この場合、テレフォンアポインタの実績に応じて熟練度を定めることができる。
【0108】
また、システム制御部11が、マッチングサービスのウェブサイトで提供されるコンテンツの閲覧履歴を、行動履歴として取得してもよい。また、システム制御部11が、このウェブサイトで提供されるコンテンツのうち、所定のコンテンツを閲覧した見込み会員を特定してもよい。この場合、マッチングサービスのウェブサイトの閲覧履歴に基づいて、見込み会員の入会意欲を推定することができる。
【0109】
また、所定のコンテンツは、マッチングサービスの体験談を示すコンテンツ、マッチングサービスの料金を示すコンテンツ、及び入会説明が行われる場所を示すコンテンツのうち少なくとも1つであってもよい。この場合、見込み会員の入会意欲をより的確に推定することができる。
【0110】
また、システム制御部11が、目的達成会員DB14cに記憶された目的達成会員情報と、既存会員の属性情報及び希望属性情報とに基づいて、複数の既存会員のうち何れかの対象会員の属性と同一の属性を有し、且つ対象会員が現時点で紹介相手に希望する属性と同一の属性を有することを紹介相手に希望したことがある会員のうち、対象会員が紹介相手に希望する属性と同一の属性の紹介相手と所定目的を達成した会員の割合を同一希望条件目的達成率として取得してもよい。また、システム制御部11が、同一希望条件目的達成率が所定値未満である場合、紹介相手に希望する属性の変更を促す促し情報を、対象会員が利用するユーザ端末5へ送信してもよい。この場合、既存会員の属性とその既存会員が紹介相手に希望する属性との組み合わせでは、過去の実績において所定目的を達成する確率が低い場合、その希望する属性の変更が促される。既存会員が、その促しに基づいて希望する属性を変更することで、その会員が他の既存会員とマッチングしやすくなる。
【0111】
なお、上記実施形態においては、主としてビジネス目的を有する会員同士を紹介するマッチングサービスに対して本発明が適用されていた。しかしながら、本発明は、例えば結婚を目的とする男女を紹介する結婚相談所等に適用されてもよい。
【解決手段】アポイントメント対象決定装置(センタサーバ1)は、行動履歴に基づいて、入会意欲が所定程度以上であると非会員を特定し、テレフォンアポインタが電話を掛ける非会員を示すアポイントメント対象情報を、特定された非会員について優先的に、テレフォンアポインタが利用する端末装置(テレアポ端末2)へ送信する。