(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2導電層は、隣接する前記画素群の間に沿ってスリットを有し、前記第3コンタクトホールは前記スリットが形成された領域に位置することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
前記第4導電層は矩形状であり、前記第4導電層、前記第4コンタクトホール、前記第3コンタクトホールは対向基板の遮光層と重畳することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
平面視において前記第1コンタクトホールの径は前記第4コンタクトホールの径よりも大きく、前記第2コンタクトホールの径及び前記第3コンタクトホールの径は実質的に同程度の大きさである、ことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
前記複数の画素の各々において、前記第1コンタクトホールの位置は、前記第2コンタクトホールの位置と異なることを特徴とする請求項10に記載の表示装置の製造方法。
平面視において前記第1コンタクトホールの径は前記第4コンタクトホールの径よりも大きく、前記第2コンタクトホールの径及び前記第3コンタクトホールの径は実質的に同程度の大きさである、ことを特徴とする請求項12に記載の表示装置。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態に係る表示装置の概略構成を説明する斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る表示装置の表示に係る回路構成を説明する回路図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る表示装置のタッチ検出に係る回路構成を説明する回路図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る表示装置の表示に係る一画素群の回路構成を説明する回路図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る表示装置のタッチ検出に係る一画素群の回路構成を説明する回路図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の構成を説明する平面図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の構成を説明する断面図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の構成を説明する断面図である。
【
図9】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の構成を説明する拡大断面図である。
【
図10】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の構成を説明する拡大断面図である。
【
図11】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の構成を説明する拡大断面図である。
【
図12A】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の製造方法を説明する断面図である。
【
図12B】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の製造方法を説明する断面図である。
【
図13A】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の製造方法を説明する断面図である。
【
図13B】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の製造方法を説明する断面図である。
【
図14A】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の製造方法を説明する断面図である。
【
図14B】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の製造方法を説明する断面図である。
【
図15A】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の製造方法を説明する断面図である。
【
図15B】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の製造方法を説明する断面図である。
【
図16A】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の製造方法を説明する断面図である。
【
図16B】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の製造方法を説明する断面図である。
【
図17A】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の製造方法を説明する断面図である。
【
図17B】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の製造方法を説明する断面図である。
【
図18A】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の製造方法を説明する断面図である。
【
図18B】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の製造方法を説明する断面図である。
【
図19A】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の製造方法を説明する断面図である。
【
図19B】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の製造方法を説明する断面図である。
【
図20A】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の製造方法を説明する断面図である。
【
図20B】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の製造方法を説明する断面図である。
【
図21A】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の製造方法を説明する断面図である。
【
図21B】本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の製造方法を説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態による表示装置の構成及びその製造方法について詳細に説明する。なお、本発明の表示装置は以下の実施形態に限定されることはなく、種々の変形を行ない実施することが可能である。また、図面の寸法比率は、説明の都合上、実際の比率とは異なったり、構成の一部が図面から省略されたりする場合がある。
【0014】
<第1実施形態>
本実施形態に係る表示装置100の概略構成、回路構成、画素の構成及び表示装置100の製造方法について説明する。
【0015】
[概略構成]
図1は、本実施形態に係る表示装置100の概略構成を説明する斜視図である。本実施形態に係る表示装置100は、アレイ基板102と、対向基板106と、複数の接続端子112とを有している。
【0016】
アレイ基板102は、少なくとも第1基板104及び複数の画素110を有している。第1基板104は、その表面に表示領域104a及び端子領域104bを有している。第1基板104は、複数の画素110の支持体としての役割を果たす。第1基板104の材料としては、ガラス基板、アクリル樹脂基板、アルミナ基板、ポリイミド基板等を用いることができる。
【0017】
複数の画素110は、第1基板104の一表面に配列されている。画像表示に寄与する複数の画素110が配列される領域が、表示領域104aである。本実施形態においては、複数の画素110は、行列状に配列されている。複数の画素110の配列数は任意である。例えば、行方向にm個、列方向にn個の画素110が配列される(m及びnは整数)。尚、複数の画素110の配列は行列状ではなく、デルタ配列やペンタイル配列など、その他の配列を適宜用いることができる。
【0018】
対向基板106は、第2基板108を有している。第2基板108は、第1基板104と同様の基板を用いてもよい。第2基板108は、表示領域104aの上面に、第1基板104と対向するように設けられている。第2基板108は表示領域104aを囲むシール材114によって、第1基板104に固定されている。第1基板104に配置された表示領域104aは、第2基板108とシール材114とによって封止されている。
【0019】
尚、本実施形態に係る表示装置100は前述のような第2基板108を有しているが、板状の部材に限定されず、フィルム基材、樹脂等がコーティングされた封止基材に置換えられてもよい。
【0020】
対向基板106は、図示はしないが、カラーフィルタ、遮光層、偏光板、位相板等を更に有していてもよい。カラーフィルタは、複数の画素110の各々に対向した位置に配置される。遮光層(ブラックマトリクスとも呼ばれる)は、複数の画素110の各々を区画する位置に配置される。偏光板及び位相板は、複数の画素110を覆い、対向基板106の外側表面に配置される。
【0021】
複数の接続端子112は、第1基板104の一端部、且つ第2基板108の外側に配列されている。複数の接続端子112が配列される領域が、端子領域104bである。複数の接続端子112には、映像信号を出力する機器や電源などと表示装置100とを接続する配線基板(図示せず)が接続される。配線基板と接続される複数の接続端子112との接点は、外部に露出している。
【0022】
以上、本実施形態に係る表示装置100の概略構成について説明した。次いで、図面を参照して本実施形態に係る表示装置100の回路構成について説明する。
【0023】
[回路構成]
図2は、本実施形態に係る表示装置100の、表示に係る回路構成を説明する回路図である。
図3は、本実施形態に係る表示装置100の、タッチ検出に係る回路構成を説明する回路図である。
【0024】
本実施形態に係る表示装置100は、複数の画素回路と、複数の走査信号線122と、複数の映像信号線124と、複数のタッチ信号線127と、走査線駆動回路128と、映像線駆動回路130と、タッチ走査検出回路132とを備えている。
【0025】
複数の画素回路の各々は、複数の画素110の各々に設けられる。複数の画素回路の各々は、行列状に配列されている。
【0026】
複数の走査信号線122の各々は、
図2に示すように、水平方向に延び、行列状に配列された複数の画素回路の内、同じ画素行内に配列された画素回路に接続されている。
【0027】
複数の映像信号線124の各々は、
図2に示すように、垂直方向に延び、行列状に配列された複数の画素回路の内、同じ画素列内に配列された画素回路に接続されている。
【0028】
複数のタッチ信号線127の各々は、
図3に示すように、垂直方向に延び、複数のタッチ検出電極135のいずれか一に接続されている。つまり、複数のタッチ信号線127は、少なくとも複数のタッチ検出電極135の数だけ配置されている。尚、本実施形態においては複数のタッチ信号線127は垂直方向に延びている態様を示しているが、水平方向に延びていても構わない。
【0029】
走査線駆動回路128は、
図2に示すように、複数の走査信号線122に接続されている。走査線駆動回路128は、画素行を複数の走査信号線122を介して順番に選択する。
【0030】
映像線駆動回路130は、
図2に示すように、複数の映像信号線124に接続されている。映像線駆動回路130は、走査線駆動回路128による走査信号線122介した画素行の選択に合わせて、選択された画素行の映像信号に応じた電圧を複数の映像信号線124の各々を介して書き込む。
【0031】
図2において、複数の画素回路120に対して配置されている共通電極134を示した。共通電極134は、複数の画素群ごとに区画されている。つまり、複数に区画された共通電極134の各々は、一画素群に亘って配置されている。一画素群は、例えば、行方向にm1個、列方向にn1個(m1及びn1はそれぞれ、m及びnよりも小さい整数)が配列された画素110によって構成される。一画素群の各々に亘って配置される共通電極134は、タッチ駆動モードにおいてはタッチ検出電極135として機能する。
【0032】
タッチ走査検出回路132は、
図3に示すように、複数のタッチ信号線127に接続されている。複数のタッチ信号線127の各々は、複数のタッチ検出電極135のいずれかに接続されている。複数のタッチ検出電極135の各々は、一画素群に亘って設けられている。複数のタッチ検出電極135の各々のサイズとしては、タッチ検出において必要且つ十分な分解能を有するサイズであればよい。このことを考慮すると、複数のタッチ検出電極135の各々のサイズは、例えば4mm四方から5mm四方程度であればよい。一画素群を構成する画素110の配列数は、このサイズを考慮して決定すればよい。複数のタッチ検出電極135は、表示モードにおいては前述の共通電極134として機能する。また、複数のタッチ信号線127は、表示モードにおいては共通電位線126として機能する。
【0033】
タッチ走査検出回路132は、タッチ駆動モード時に、複数のタッチ検出電極135にタッチ駆動信号を順次印加して複数のタッチ検出電極135の容量変動分を取得し、タッチの位置を検出する。
【0034】
図4は、
図2に示した表示に係る回路構成を説明する回路図において、一画素群111の回路構成を説明する回路図である。
図5は、
図3に示したタッチ検出に係る回路構成を説明する回路図において、一画素群111の回路構成を説明する回路図である。
【0035】
複数の画素群111の各々は、複数の画素回路120から構成されている。前述のように、本実施形態においては、複数の画素群111の各々は、m1行n1列に配列された複数の画素回路120から構成されている。
図4に示すように、複数の画素回路の各々は、スイッチング素子136と、液晶容量138と、保持容量140とを含んでいる。
【0036】
スイッチング素子136は、本実施形態においては、薄膜トランジスタである。薄膜トランジスタのゲートは、走査信号線122に接続されている。薄膜トランジスタのソースは、映像信号線124に接続されている。薄膜トランジスタのドレインは、液晶容量138の一端及び保持容量140の一端に接続されている。
【0037】
液晶容量138の一端は、薄膜トランジスタのドレインに接続されている。液晶容量138の他端は、共通電位線126に接続されている。更に具体的には、液晶容量138の他端は、共通電極134を介して共通電位線126に接続されている。共通電位線126は、タッチ駆動モードにおいては、タッチ信号線127として機能する。一画素群において、同じ画素行に配列された画素回路120が有する液晶容量138の他端は、同じ共通電極134に接続されている。
【0038】
保持容量140の一端は、薄膜トランジスタのドレインに接続されている。保持容量140の他端は、共通電位線126に接続されている。更に具体的には、保持容量140の他端は、共通電極134を介して共通電位線126に接続されている。一画素群において、同じ画素行に配列された画素回路120が有する保持容量140の他端は、同じ共通電極134に接続されている。
【0039】
図5に示すように、一画素群111において、タッチ検出電極135は、複数の短冊状に配置されている。複数の短冊状のタッチ検出電極135の各々は、一画素群111内における画素行に配列された画素110に対して設けられる。一画素群111内の複数の短冊状のタッチ検出電極135は、複数のタッチ信号線127のいずれか一に接続されている。
【0040】
以上、本実施形態に係る表示装置100の回路構成について説明した。次いで、図面を参照して本実施形態に係る表示装置100が有する画素110の構成について詳細に説明する。
【0041】
[画素の構成]
図6は、本実施形態に係る表示装置100が有する画素110の構成を説明する平面図である。
図7は、本実施形態に係る表示装置100が有する画素110の構成を説明する断面図であり、
図6のA−A´に沿った断面を示している。
図8は、
図7に示した画素110の構成を説明する断面図において、Cの部分を拡大した断面図である。
図9は、
図7に示した画素110の構成を説明する断面図において、Dの部分を拡大した断面図である。
図10は、
図8に示した画素110の構成を説明する断面図において、Dの部分を拡大した断面図である。
図10は、本実施形態に係る表示装置100が有する画素110の構成を説明する断面図であり、
図6のB−B´に沿った断面を示している。
【0042】
本実施形態に係る表示装置100は、第1基板104と、第2基板108と、複数のスイッチング素子136と、複数の走査信号線122と、複数の映像信号線124と、第1有機絶縁層142と、第1金属層144と、第1導電層150と、第1無機絶縁層154と、第2導電層148と、第2無機絶縁層156と、第3導電層146と、第4導電層152と、液晶層158とを備えている。
【0043】
第1基板104は、複数の画素110の支持体としての役割を果たす。第1基板104の材料としては、ガラス基板、アクリル樹脂基板、アルミナ基板、ポリイミド基板等を用いることができる。
【0044】
複数のスイッチング素子136の各々は、複数の画素110の各々に設けられている。本実施形態においては、スイッチング素子136は、薄膜トランジスタである。
【0045】
複数の走査信号線122は、複数の画素110の水平方向の並び(画素行)毎に設けられている。複数の走査信号線122の各々は、
図6に示すように、一画素110において、スイッチング素子136のゲートに接続されている。本実施形態においては、複数の走査信号線122の各々は、一画素110において、突出部を有し、当該突出部がスイッチング素子136のゲートとして機能する。
【0046】
複数の映像信号線124は、複数の画素110の垂直方向の並び(画素列)毎に設けられている。複数の映像信号線124の各々は、
図6に示すように、一画素110において、スイッチング素子136のソースに接続されている。本実施形態においては、複数の映像信号線124の各々は、一画素110において、突出部を有し、当該突出部がスイッチング素子136のソースとして機能する。複数の映像信号線124は、複数の画素110に映像信号を供給する。
【0047】
第1有機絶縁層142は、複数のスイッチング素子136、複数の走査信号線122及び複数の映像信号線124を覆う。第1有機絶縁層142には、第1コンタクトホール168が設けられている。第1コンタクトホール168は、複数の画素110の各々に設けられたスイッチング素子136のドレインと、第1導電層150とを接続するためのコンタクトホールである。
【0048】
第1有機絶縁層142の材料としては、例えばポリイミド樹脂、アクリル樹脂、又はそれらの組み合わせ等を用いることができる。
【0049】
第1金属層144は、表示モードにおいては共通電位線126として機能し、タッチ駆動モードにおいてはタッチ信号線127として機能する層である。第1金属層144は、第1有機絶縁層142の上層に設けられている。更に第1金属層144は、平面視において複数の映像信号線124のいずれかに沿って設けられている。第1金属層144は、複数の画素群の各々に設けられた第2導電層148に接続されればよい。そのため、必要な第1金属層144の本数と、映像信号線124の本数は必ずしも一致しない。よって、複数の映像信号線124の一部には、その上層に第1金属層144が設けられていなくてもよい。尚、表示装置100の視認性の観点からは、複数の映像信号線124の各々に、ダミーとしての第1金属層144も含めて設けてもよい。
【0050】
第1金属層144の材料としては、例えばW、MoW、Mo/Al/Mo、Ti/Al/Ti等の遮光性を有する金属を用いることができる。
【0051】
第1導電層150は、表示モードにおいては保持容量140の一方の電極として機能する層である。第1導電層150は、第1有機絶縁層142の上層に、複数の画素110の各々に設けられている。更に、第1導電層150は、第1コンタクトホール168を介して画素110が有するスイッチング素子136のドレインに接続されている。
【0052】
第1導電層150の材料としては、例えばITO(酸化スズ添加酸化インジウム)やIZO(酸化インジウム・酸化亜鉛)等の透明導電材料を用いることができる。また、それらの任意の組み合わせを用いてもよい。また、第1導電層150の材料として、ITOやIZO以外にも遮光性を有する金属材料により形成しても良い。この場合、遮光性を有する金属材料は第1金属層144と同じ材料を用い同じ工程で加工することが望ましい。また、本実施例においては第1導電層150は後述する第3導電層146よりも大きく形成される。
【0053】
第1無機絶縁層154は、保持容量140の誘電体層として機能する層である。第1無機絶縁層154は、第1導電層150及び第1金属層144を覆う。第1無機絶縁層154の材料としては、例えば酸化シリコン、窒化シリコン、又はそれらの組み合わせ等を用いることができる。
【0054】
第2導電層148は、タッチ検出モードにおいてはタッチ検出電極135として機能する層である。また、第2導電層148は、表示モードにおいては共通電極134及び保持容量140の他方の電極として機能する層である。第2導電層148は、第1無機絶縁層154の上層に、複数の画素群の各々に設けられている。第2導電層148は、隣接する画素群の間に沿ってスリットを有する。更に、本実施形態においては、第2導電層148は、複数の画素群の各々において、複数の島状に配置されている。具体的には、第2導電層148は、複数の画素群の各々において、複数の画素行の各々に、短冊状に配置されている。そのため、一画素110においては、第2導電層148に覆われる領域と、第2導電層148に覆われない領域とを含む。第2導電層148の材料としては、前述した第1導電層150と同じ材料を用いることができる。また、第1導電層150を透明電極材料で形成し、第2導電層148を遮光性の材料で形成するなどといった組合せであっても良い。
【0055】
第2無機絶縁層156は、第2導電層148の上層に、複数の画素110に亘って設けられている。ここで、前述のように、第2導電層148は、複数の画素群の各々において、複数の画素行の各々に、短冊状に配置されている。そのため、複数の画素110の各々において、第1無機絶縁層154及び第2無機絶縁層156が第2導電層148を挟持する領域と、1無機絶縁層及び第2無機絶縁層156が第2導電層148を挟持しない領域とを含む。
【0056】
1無機絶縁層及び第2無機絶縁層156が第2導電層148を挟持しない領域、つまり、第2導電層148に設けられたスリットの領域には、第2コンタクトホール170及び第3コンタクトホール172が設けられている。第2コンタクトホール170及び第3コンタクトホール172は、いずれも第2無機絶縁層156及び第1無機絶縁層154を貫通する。第2コンタクトホール170は、第1導電層150に到達する。第3コンタクトホール172は、第1金属層144に到達する。第2コンタクトホールの径及び第3コンタクトホールの径は実質的に同程度の大きさである。
【0057】
ここで、本実施形態においては、複数の画素110の各々において、第1コンタクトホール168の位置は、第2コンタクトホール170の位置と異なる。つまり、スイッチング素子136のドレインにおいて第1コンタクトホール168が開口する領域と、第1導電層150において第2コンタクトホール170が開口する領域とは、互いに重畳する領域が無い。
【0058】
尚、第1コンタクトホール168の位置と、第2コンタクトホール170の位置とは、重畳するように配置されてもよい。例えば、平面視において、スイッチング素子136のドレインにおいて第1コンタクトホール168が開口する領域は、第1導電層150において第2コンタクトホール170が開口する領域を含むように形成してもよい。
【0059】
第1無機絶縁層154及び第2無機絶縁層156が第2導電層148を挟持する領域には、第4コンタクトホール174が設けられている。第4コンタクトホール174は、第2無機絶縁層156を貫通し、第2導電層148に到達する。
【0060】
ここで、
図6に示したように、第4コンタクトホール174は、第3コンタクトホール172及び第2コンタクトホール170よりも大きくてもよい。
【0061】
第2無機絶縁層156の材料としては、前述した第1無機絶縁層154と同じ材料を用いることができる。
【0062】
第3導電層146は、表示モードにおいては画素電極として機能する層である。第3導電層146は、第2無機絶縁層156の上層に、複数の画素110の各々に設けられている。更に、第3導電層146は、第2コンタクトホール170を介して第1導電層150に接続されている。第3導電層146は、複数の画素110の各々においてスリット146aを有する。尚、本実施形態においては第3導電層146は第1導電層150よりも小さく形成される。また、第1導電層150にはスリットは形成されないが、第3導電層150にはスリット146aが形成される。
図6においてはスリット146aは一本であるが、スリットは2本以上であっても良い。
【0063】
第3導電層146の材料としては、前述した第2導電層148又は第1導電層150と同じ材料を用いることができる。また、第2導電層148を遮光性の金属材料とし、第3導電層146を透明電極とするといった組合せ構造も可能である。
【0064】
第4導電層152は、第2無機絶縁層156の上層に、複数の画素群の各々に設けられている。より詳細には複数の画素群111内に複数設けられる。更に、第4導電層152は、第3コンタクトホール172を介して複数の第1金属層144のいずれかに接続され、第4コンタクトホール174を介して第2導電層148に接続されている。つまり、第2導電層148は、第4導電層152を介して第1金属層144に接続される。
【0065】
前述のように、第2導電層148はタッチ駆動モードにおいてはタッチ検出電極135として機能する層である。一方、第1金属層144は、タッチ駆動モードにおいてはタッチ信号線127として機能する層である。よって、上記の様な構成を有することによって、タッチ検出電極135は、第4導電層152を介してタッチ信号線127に接続されることができる。
【0066】
第4導電層152は、詳細は後述するが、製造工程において第3導電層146と同じフォトリソグラフィ工程によって形成することができる。そのため、第4導電層152の材料としては、前述した第3導電層146と同じ材料を用いることができる。
【0067】
第3導電層146及び第4導電層152の上層には、配向膜164が配置されている。配向膜164は、液晶層158が有する液晶分子を所定の方向に配向させるために設けられている。
【0068】
第2基板108は、表示領域104aの上面に、第1基板104と対向するように設けられている。第2基板108の第1基板104に対向する表面には、カラーフィルタ160、遮光層162及び配向膜166が配置されている。カラーフィルタ160は、複数の画素110の各々に対向した位置に配置される。遮光層162(ブラックマトリクスとも呼ばれる)は、複数の画素110の各々を区画する位置に配置される。配向膜166は、液晶層158が有する液晶分子を所定の方向に配向させるために設けられている。第2基板108は、第1基板104と同様の基板を用いることができる。液晶層158は、第1基板104及び第2基板108に挟持されている。
【0069】
以上、本実施形態に係る表示装置100の画素110の構成について説明した。次いで、図面を参照して本実施形態に係る表示装置100の製造方法について説明する。
【0070】
[製造方法]
図12A乃至
図20Bは、本実施形態に係る表示装置100の製造方法を説明する断面図である。これらの図は、
図6のA−A´又はB−B´に沿った断面に対応している。本実施形態に係る表示装置100の製造方法は、以下の工程を含む。以下では、表示装置100の、アレイ基板側の製造方法について説明する。
【0071】
先ず、第1基板104上に、複数のスイッチング素子136、複数の走査信号線122及び複数の映像信号線124を形成する(
図12A及び
図12B)。複数のスイッチング素子136の各々は、複数の画素110の各々に設けられる。複数のスイッチング素子136は、本実施形態においては、薄膜トランジスタである。複数の走査信号線122は、映像信号を供給する複数の画素行を順番に選択するための配線である。複数の映像信号線124は、複数の画素110に映像信号を供給するための配線である。
【0072】
複数の映像信号線124を覆う第1有機絶縁層142を形成する。第1有機絶縁層142の材料としては、例えばポリイミド樹脂、アクリル樹脂、又はそれらの組み合わせ等を用いることができる。成膜方法としては、塗布法等を用いることができる。
【0073】
次いで、複数の画素110の各々に、画素110が有するスイッチング素子136に到達する第1コンタクトホール168を形成する(
図13A及び
図13B)。本実施形態においては、第1有機絶縁層142に対し、フォトリソグラフィ工程により、複数の画素110の各々に設けられたスイッチング素子136のドレインに到達するように第1コンタクトホール168を形成する。
【0074】
次いで、第1有機絶縁層142の上層に、複数の映像信号線124のいずれかに沿って延びる第1金属層144を形成する(
図14A及び
図14B)。
【0075】
第1金属層144の材料としては、例えばW、MoW、Mo/Al/Mo、Ti/Al/Ti等を用いることができる。成膜方法としては、スパッタリング法を用いることができる。一例では、走査信号線122をMoW、映像信号線をTi/Al/Ti、第1金属層をMo/Al/Moで形成し、3つの配線はそれぞれ異なる金属材料により形成されている。
【0076】
次いで、第1有機絶縁層142の上層に、複数の画素110の各々に、第1導電層150を形成する(
図15A及び
図15B)。ここで、第1導電層150は、第1金属層144と離間するように形成する。これによって、第1導電層150は、第1コンタクトホール168を介して画素110が有するスイッチング素子136に接続される。
【0077】
第1導電層150の材料としては、例えばITO(酸化スズ添加酸化インジウム)やIZO(酸化インジウム・酸化亜鉛)等を用いることができる。また、それらの任意の組み合わせを用いてもよい。成膜方法としては、スパッタリング法を用いることができる。また、第1導電層150を透明電極ではなく第1金属層と同じ材料で形成することもできる。第1導電層150が第1金属層144と同じ材料である場合、同じ加工プロセス工程にて一括加工が可能となる。
【0078】
次いで、第1金属層144及び第1導電層150を覆う第1無機絶縁層154を形成する(
図16A及び
図16B)。第1無機絶縁層154の材料としては、例えば酸化シリコン、窒化シリコン、又はそれらの組み合わせ等を用いることができる。成膜方法としては、例えばCVD法、スパッタリング法等を用いることができる。
【0079】
次いで、第1無機絶縁層154の上層に、複数の画素群の各々に第2導電層148を形成する(
図17A及び
図17B)。本実施形態においては、前述のように、第1導電層150は、複数の画素群の各々において、複数の画素行の各々に、短冊状に配置されている。そのため、一画素110においては、第2導電層148に覆われる領域と、第2導電層148に覆われない領域とを含む。
【0080】
次いで、第2導電層148の上層に、複数の画素110を覆う第2無機絶縁層156を形成する(
図18A及び
図18B)。第2無機絶縁層156の材料及び成膜方法については、前述の第1無機絶縁層154と同様であってよい。
【0081】
次いで、複数の画素110の各々に、第2導電層148に到達する第2コンタクトホール170を形成する。更に、第2コンタクトホール170を形成すると共に、複数の画素群の各々に、第1金属層144に到達する第3コンタクトホール172と、第2導電層148に到達する第4コンタクトホール174を形成する(
図19A及び
図19B)。つまり、第2コンタクトホール170及び第3コンタクトホール172は、共に第1無機絶縁層154及び第2無機絶縁層156を貫通する。一方、第4コンタクトホール174は、第2無機絶縁層156のみを貫通する。
【0082】
ここで、第2コンタクトホール170の形成については第3導電層146、第3コンタクトホール172の形成については第1金属層144、第4コンタクトホール174の形成については第2導電層148がそれぞれエッチングストッパとして機能する。そのため、前述のように貫通する層構造が異なる第2コンタクトホール170、第3コンタクトホール172及び第4コンタクトホール174を、一回のフォトリソグラフィ工程で同時に形成することができる。また、第2電極148がエッチングストッパとして機能するため、第2無機絶縁層156の第4コンタクトホール174は第2コンタクトホール170及び第3コンタクトホール172よりも比較的大きく形成される。また、第1有機絶縁層142は第1無機絶縁層154や第2無機絶縁層156に比べ厚い膜であるため第1コンタクトホール168は他のコンタクトホール(170,172,174)よりも比較的大きく形成される。コンタクトホール形成条件が同じである第2コンタクトホール170と第3コンタクトホール172は略同じ大きさとなる。
【0083】
ここで、第1コンタクトホールの領域とは、第1有機絶縁層がスイッチング素子のドレインを開口する領域であり、スイッチング素子のドレインと第1導電層150とが接触する領域である。また、第2コンタクトホールの領域とは、第1無機絶縁層154が第1導電層150を開口する領域であり、第3導電層と第1導電層150とが接触する領域である。また、第3コンタクトホールの領域とは、第1無機絶縁層154が第1金属層を開口する領域であり、第4金属層144と第1金属層とが接触する領域である。また、第4コンタクトホールの領域とは、第2無機絶縁層156が第2導電層148を開口する領域であり、第4導電層と第1金属層とが接触する領域である。
【0084】
次いで、第2無機絶縁層156の上層に、複数の画素110の各々に、第2コンタクトホール170を介して第1導電層150に接続された第3導電層146を成膜する(
図20A及び
図20B)。次いで、フォトリソグラフィ工程により、複数の画素群の各々に、第3コンタクトホール172を介して第1金属層144に接続され、且つ第4コンタクトホール174を介して第2導電層148に接続された第4導電層152を、第3導電層146から分離して形成する(
図21A及び
図21B)。
【0085】
第4導電層152は、第2無機絶縁層156の上層に、複数の画素群の各々に設けられている。更に、第4導電層152は、第3コンタクトホール172を介して複数の第1金属層144のいずれかに接続され、第4コンタクトホール174を介して第2導電層148に接続されている。つまり、第2導電層148は、第4導電層152を介して第1金属層144に接続される。第4導電層152は、本実施形態においては矩形状であり、第4導電層152、第4コンタクトホール174、第3コンタクトホール172は対向基板の遮光層と重畳する。
【0086】
前述のように、第2導電層148はタッチ駆動モードにおいてはタッチ検出電極135として機能する層である。また、第1金属層144は、タッチ駆動モードにおいてはタッチ信号線127として機能する層である。よって、上記のような製造方法によって、第4導電層152を介して、タッチ検出電極135とタッチ信号線127とを接続することができる。
【0087】
ここで、本実施形態のように、第2導電層148(共通電極134又はタッチ検出電極135)が、第4導電層152を介して第1金属層144(共通電位線126又タッチ信号線127)に接続されるのではなく、従来のように、第2導電層148(共通電極134又はタッチ検出電極135)が、第1金属層144(共通電位線126又はタッチ信号線127)に直接接続される場合について検討する。そのような場合、第1無機絶縁層154の形成後、第2導電層148の形成前に、第1無機絶縁層154に対して第1金属層144に到達するコンタクトホールを形成する工程が必要になる。その後、第2導電層148の形成することによって、当該コンタクトホールを介して第2導電層148が第1金属層144に接続される。
【0088】
本実施形態のような製造方法によれば、上記工程を省略することができるため、必要なマスク数の増加を抑制し、フォトリソグラフィ工程の増加を抑制することができる。
【0089】
以上、本実施形態に係る表示装置100の製造方法について説明した。本実施形態に係る表示装置100の製造方法によれば、必要なマスク数の増加を抑制し、フォトリソグラフィ工程の増加を抑制することができる。
【0090】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。