(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6652981
(24)【登録日】2020年1月28日
(45)【発行日】2020年2月26日
(54)【発明の名称】直筆サイングッズの証明書、証明方法及び売買システム
(51)【国際特許分類】
B42D 25/318 20140101AFI20200217BHJP
B42D 25/309 20140101ALI20200217BHJP
B42D 25/328 20140101ALI20200217BHJP
B42D 11/00 20060101ALI20200217BHJP
G06Q 30/06 20120101ALN20200217BHJP
【FI】
B42D25/318
B42D25/309
B42D25/328
B42D11/00 P
!G06Q30/06 300
【請求項の数】7
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-41272(P2018-41272)
(22)【出願日】2018年2月19日
(65)【公開番号】特開2019-142204(P2019-142204A)
(43)【公開日】2019年8月29日
【審査請求日】2018年5月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】518078636
【氏名又は名称】松本 昭憲
(74)【代理人】
【識別番号】110002239
【氏名又は名称】特許業務法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松本 昭憲
【審査官】
槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2014/174680(WO,A1)
【文献】
特開2001−071665(JP,A)
【文献】
実開平02−108065(JP,U)
【文献】
特開2004−106241(JP,A)
【文献】
特開2017−039226(JP,A)
【文献】
特開2006−053868(JP,A)
【文献】
特開2002−099769(JP,A)
【文献】
特開2002−063412(JP,A)
【文献】
米国特許第06250549(US,B1)
【文献】
米国特許第07046828(US,B1)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0191694(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0220885(US,A1)
【文献】
BIBLIOPHILIC & bookunion 新宿,ブックユニオン,RANCID ティム直筆サイン入りポスター/PUNK写真集入荷!!!,日本,BIBLIOPHILIC & bookunion 新宿,2018年 2月 3日,URL,http://blog-bibliophilic-bookunion-shinjuku.diskunion.net/Entry/1453/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42D 11/00
B42D 15/00−15/02
B42D 25/305
B42D 25/309
B42D 25/318
G06Q 30/00−30/08
G06Q 20/38−20/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人による直筆サイングッズにおけるサインが真正であることを証明するための証明書であって、
少なくとも、当該直筆サイングッズの少なくともサイン部分を写した写真が付されていると共に、サイン現場の証拠を画像にて証明閲覧可能なウェブサイトアドレスが記載され、さらに、前記直筆サイングッズと当該証明書とを結びつける役割を果たすシリアルナンバー付き偽造防止ホログラムが付されている、一体の書類に配された直筆サイングッズの証明書。
【請求項2】
さらに、当該サインのなされた場所、日時及びサイン対象物の詳細が記載されている請求項1記載の証明書。
【請求項3】
さらに、当該証明書の発行人名、発行人の住所、及び発行人の印又は直筆サインが記載又は付されている請求項1又は2記載の証明書。
【請求項4】
人による直筆サイングッズの真正性を証明する証明方法であって、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の証明書によって当該サイングッズの真正性を証明する直筆サイングッズの証明方法。
【請求項5】
直筆サイングッズに、当該直筆サイングッズに係る請求項1〜3のいずれか1項に記載の証明書が付されている証明書付き直筆サイングッズ。
【請求項6】
インターネットに接続されるウェブサーバと、インターネットを介して前記ウェブサーバとの間で情報の授受を行うクライアント端末とから構成される直筆サイングッズの売買システムであって、
前記ウェブサーバが備えるデータベースには、直筆サイングッズの真正性が、人による直筆サイングッズにおけるサインが真正であることを証明するための証明書であって、少なくとも、当該直筆サイングッズの少なくともサイン部分を写した写真が付されていると共に、サイン現場の証拠を画像にて証明閲覧可能なウェブサイトアドレスが記載され、一体の書類に配された直筆サイングッズの証明書により証明された販売可能な直筆サイングッズに関する情報が蓄積されており、
前記ウェブサーバは、処理手段として、
売却希望者の端末からの売却希望直筆サイングッズに関する販売希望価格を含む情報を受け取り、サーバ管理者により当該直筆サイングッズがサイン現場を写した画像により真正であることが確認され前記証明書が発行された場合には、前記情報を前記証明書の内容とともに前記データベースに記録する手段、
クライアント端末からの要求に応じて前記データベースに蓄積された情報を当該クライアント端末にインターネットを介して提供する手段、
クライアント端末から直筆サイングッズ購入希望の通知を受ける手段、
購入希望者が所定の条件を満たしているか否かを判断する手段、
前記購入希望に係る直筆サイングッズの売却希望者の端末に購入希望者に関する情報を通知する手段、
売却希望者及び購入希望者の端末にインターネット上での売買が成立したことを通知する手段、
を備える直筆サイングッズの売買システム。
【請求項7】
インターネットに接続されるウェブサーバと、インターネットを介して前記ウェブサーバとの間で情報の授受を行うクライアント端末とから構成される直筆サイングッズの売買システムであって、
前記ウェブサーバが備えるデータベースには、直筆サイングッズのサインが、人による直筆サイングッズにおけるサインが真正であることを証明するための証明書であって、少なくとも、当該直筆サイングッズの少なくともサイン部分を写した写真が付されていると共に、サイン現場の証拠を画像にて証明閲覧可能なウェブサイトアドレスが記載され、一体の書類に配された直筆サイングッズの証明書により証明された販売可能な直筆サイングッズに関する情報が蓄積されており、
前記ウェブサーバは、処理手段として、
クライアント端末からの売却希望物件に関する情報を受け取り、サーバ管理者により当該直筆サイングッズがサイン現場を写した画像により真正であることが確認され前記証明書が発行された場合には、前記情報を前記証明書の内容とともに前記データベースに記録する手段、
クライアント端末からの要求に応じて前記データベースに蓄積された情報を当該クライアント端末にインターネットを介して提供する手段、
クライアント端末からの購入希望物件に対する購入価格情報を受け取り、当該購入価格が所定の条件を満たしているか否かを判断する手段、
前記購入価格が所定の条件を満たした場合に、売却希望者及び購入希望者の端末にインターネット上での売買が成立したことを通知する手段、
を備える直筆サイングッズの売買システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、著名人などがサインした直筆サイングッズ(サイン入り対象物)が真正なものであることを証明する証明書、直筆サイングッズが真正であることを証明する証明方法、及び直筆サイングッズの売買システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、著名人などがサインした直筆サイングッズが真正なものかどうかを判断する際、大手鑑定会社の筆跡鑑定士により鑑定され発行される証明書が最も信頼されている。しかし、鑑定会社や鑑定士により筆跡鑑定結果が異なることもあり、その精度は100%ではない。様々な鑑定会社や企業が筆跡鑑定に基づいたサイングッズの証明書を発行しているが、信頼のおける鑑定会社は数が少なく、サイングッズの購入者はそれが真正なものかどうか見分けがつかないことが多い。また、市場に出回る多くの証明書付きサイングッズは自社で証明書を作成したような正当性の低いものも多い。
なお、直筆サイングッズの真正証明書の例がウェブサイトに載せられている(BIBLIOPHILIC & bookunion新宿,″ブックユニオン,RANCID ティム直筆サイン入りポスター/PUNK写真集入荷!!!″,[online],2018年2月3日,BIBLIOPHILIC & bookunion新宿,インターネット<URL:http:blog−bibliophilic−bookunion−shinjuku.diskunion.net/Entry/1453/>)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば、空港、スタジアムやサイン会などで著名人やプロスポーツ選手からサインをもらうことができた場合、サインをもらった当の本人には決定的な証拠があるが、第三者にそのサインが本物かどうかを証明することは容易ではない。筆跡鑑定人による鑑定は上述したように必ずしも精度が高いものではなく、時間及びコストもかかる。従来、サイングッズに付されたサインが本物の直筆サインであることを証明する簡易な手段がなかったので、市場においてサイングッズの価値が出にくい。また、第三者にとって市場に出回る偽サイングッズと本物とを区別することは極めて難しい。
【0004】
従って、本発明の目的は、直筆サイングッズが真正であることが第三者に容易に判断できる直筆サイングッズの証明書及び証明方法、並びに証明書付き直筆サイングッズを提供することにある。
本発明の他の目的は、直筆サイングッズの真正性を証明し、価値を保証できる直筆サイングッズの証明書及び証明方法、並びに証明書付き直筆サイングッズを提供することにある。
本発明の別の目的は、外出先やネット上においても直筆サイングッズの真正性を確認できる直筆サイングッズの証明書及び証明方法、並びに証明書付き直筆サイングッズを提供することにある。
本発明のさらに別の目的は、上記のような証明書を用いた直筆サイングッズの売買システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、直筆サイングッズが真正であることの決定的な証拠を画像(写真や動画)ですぐに確認可能とした証明書により前記課題を解決できること見出し、本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明は、人による直筆サイングッズにおけるサインが真正であることを証明するための証明書であって、
少なくとも、当該直筆サイングッズの少なくともサイン部分を写した写真が付されていると共に、サイン現場の証拠を画像にて証明閲覧可能なウェブサイトアドレスが記載され、一体の書類に配された直筆サイングッズの証明書を提供する。
【0007】
前記証明書には、さらに、当該サインのなされた場所、日時及びサイン対象物の詳細が記載されていることが好ましい。
【0008】
前記証明書には、さらに、前記直筆サイングッズと当該証明書とを結びつける役割を果たすシリアルナンバー付き偽造防止ホログラムが付されていることが好ましい。
【0009】
前記証明書には、さらに、当該証明書の発行人名、発行人の住所、及び発行人の印又は直筆サインが記載又は付されていることが好ましい。
【0010】
本発明は、また、人による直筆サイングッズの真正性を証明する証明方法であって、
前記の証明書によって当該サイングッズの真正性を証明する直筆サイングッズの証明方法を提供する。
【0011】
本発明は、さらに、直筆サイングッズに、当該直筆サイングッズに係る前記の証明書が付されている証明書付き直筆サイングッズを提供する。
【0012】
本発明は、さらに、インターネットに接続されるウェブサーバと、インターネットを介して前記ウェブサーバとの間で情報の授受を行うクライアント端末とから構成される直筆サイングッズの売買システムであって、
前記ウェブサーバが備えるデータベースには、直筆サイングッズの真正性が前記の証明書により証明された販売可能な直筆サイングッズに関する情報が蓄積されており、
前記ウェブサーバは、処理手段として、
売却希望者の端末からの売却希望直筆サイングッズに関する販売希望価格を含む情報を受け取り、当該直筆サイングッズがサイン現場を写した画像により真正であることが確認された場合には前記証明書を発行すると共に、前記情報を前記証明書の内容とともに前記データベースに記録する手段、
クライアント端末からの要求に応じて前記データベースに蓄積された情報を当該クライアント端末にインターネットを介して提供する手段、
クライアント端末から直筆サイングッズ購入希望の通知を受ける手段、
前記購入希望に係る直筆サイングッズの売却希望者の端末に購入希望者に関する情報を通知する手段、
売却希望者及び購入希望者の端末にインターネット上での売買が成立したことを通知する手段、
を備える直筆サイングッズの売買システムを提供する。
【0013】
本発明は、さらにまた、インターネットに接続されるウェブサーバと、インターネットを介して前記ウェブサーバとの間で情報の授受を行うクライアント端末とから構成される直筆サイングッズの売買システムであって、
前記ウェブサーバが備えるデータベースには、直筆サイングッズのサインが前記の証明書により証明された販売可能な直筆サイングッズに関する情報が蓄積されており、
前記ウェブサーバは、処理手段として、
クライアント端末からの売却希望物件に関する情報を受け取り、当該直筆サイングッズが真正であることがサイン現場を写した画像により確認された場合には前記証明書を発行すると共に、前記情報を前記証明書の内容とともに前記データベースに記録する手段、
クライアント端末からの要求に応じて前記データベースに蓄積された情報を当該クライアント端末にインターネットを介して提供する手段、
クライアント端末からの購入希望直筆サイングッズに対する購入価格情報を受け取り、当該購入価格が所定の条件を満たしているか否かを判断する手段、
前記購入価格が所定の条件を満たした場合に、売却希望者及び購入希望者の端末にインターネット上での売買が成立したことを通知する手段、
を備える直筆サイングッズの売買システムを提供する。
【0014】
本発明は、上記のほか、下記の発明を提供する。
[1]人がサインしたサイン入り対象物の正規性(真正性)を、画像証拠付きの証明書を用いて確定し、そのサイン入り対象物に偽造防止ホログラムを付し、実際に当該人によりサインされたことを第三者にも証明可能にし、当該サイン入り対象物に価値を見出すビジネスモデル。
[2]上記[1]にて価値の確定した当該サイン入り対象物を用いた売買を行うビジネスモデル。
[3]上記[1]にて価値の確定した当該サイン入り対象物の価値を鑑定するビジネスモデル。
[4]上記[1]にて価値の確定した当該サイン入り対象物に証明書を付与するビジネスモデル。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば以下の効果が奏される。
今まで証明が困難だった直筆サイングッズの正規性(真正性)が、決定的な証拠を動画や写真で誰にでも確認できるよう証明書にて提供することにより、誰にでも直筆サインの正規性が明らかになり、疑いのない本物の資産として市場で認められ、正当な売買の取引が可能になる。
【0016】
サイングッズの正規性を保証する証明書(真正証明書)を取得するためにサイン時の撮影(写真や動画撮影)が常習化し、結果的に市場から悪質な偽サイン販売業者を締め出すことが可能になる。
【0017】
著名人の偽サイン入りグッズが安値で販売されることの抑制となり、著名人の価値を守ることが可能になる。
【0018】
結果として「直筆サイングッズ」と「コレクター」と「サインをした著名人」の3つの価値を守ることが可能となり、現段階で偽サインが市場の70%にもなる市場を初めて安定化することが可能になる。
【0019】
上記効果のほか、サインをもらった人のメリットとして以下の事項が挙げられる。
(1)証明書があることで自己満足ではなく他の人にも価値を認めてもらえる。
(2)サインされた日時や状況をいつでも確認できる。
(3)価値のあるコレクションとして集めることができる。
(4)サイングッズを売却する際に高値で取引が可能になる。
(5)市場に出回る多くの偽サインと差別化できる。
(6)疑いの目をかけられる事の多いサイングッズを自信を持って飾る事ができる。
(7)選手や著名人のサインを購入する事やサインをもらうことによって、その選手や著名人を直接応援できる。
(8)2つとして同じもののない思い出になる。
(9)時期による著名人のサインの形の歴史を楽しめる。
(10)目標として力をもらえる。
(11)サイングッズの価値の上昇を望める。
【0020】
また、サインをした人のメリットとして以下の事項が挙げられる。
(1)多くの偽サインが安値で市場に出回る中、自分のサインの価値を守る事ができる。
(2)目標や憧れにしてくれるファンが偽サインに騙される事なく、そのようなファンに本物を届ける事ができる。
(3)サイングッズの価値が守られることにより、チャリティや震災復興に自分のサインを活かし貢献できる。
(4)自分を目標、認知してくれる人が増える。
(5)収入になることもある。
(6)行き場のなかった実使用ユニフォーム等にサインをし、大事にしてくれる本当のファンに届ける事が可能になる。
(7)記憶に残る思い出となる。
(8)これまで以上に人に感動と力を与える事ができる。
(9)これまで以上にファンとの繋がりができる。
(10)サイン会を開催する事が容易になり、ファンに恩返しができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の直筆サイングッズの証明書の一例を示す図である。
【
図2】
図1の証明書に係るサイングッズ(偽造防止シリアルナンバーホログラムの貼られたサイングッズ)を示す図である。
【
図3】
図1の証明書の発行に必要なサイン現場の証拠となる画像のイメージ図である。
【
図4】本発明の直筆サイングッズの証明書の他の例を示す図である。
【
図5】
図4の証明書に係るサイングッズ(偽造防止シリアルナンバーホログラムの貼られたサイングッズ)を示す図である。
【
図6】
図4の証明書の発行に必要なサイン現場の証拠となる画像のイメージ図である。
【
図7】本発明の直筆サイングッズの証明書のさらに他の例を示す図である。
【
図8】
図7の証明書に係るサイングッズ(偽造防止シリアルナンバーホログラムの貼られたサイングッズ)を示す図である。
【
図9】
図7の証明書の発行に必要なサイン現場の証拠となる画像のイメージ図である。
【
図10】本発明の直筆サイングッズの売買システムの一例を示す全体構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
本発明の証明書は、例えば、空港、スタジアムやサイン会で著名人やプロスポーツ選手から個人がサインをもらうことができ、そのサイン現場の決定的な証拠が携帯電話やスマートフォン等を用いたビデオ撮影や写真により確認できた場合に発行される。
【0024】
図1は本発明の直筆サイングッズの証明書の一例を示す図であり、
図2は
図1の証明書に係るサイングッズを示す図であり、
図3は
図1の証明書の発行に必要なサイン現場の決定的な証拠となる画像のイメージ図である。より具体的には、
図1の証明書は、練習終わりのサッカー日本代表△△△△選手に○○スタジアムにてユニフォームにサインをしてもらうことができ、その証拠写真を撮ることができた際に発行される証明書である。この証明書により、サイン入りユニフォームの真正性が証明され、誰から見ても疑いのないコレクションとなる。
【0025】
この証明書には、証明対象のサイングッズ(ユニフォーム)のサイン部分のアップ写真(サインの形がはっきりと確認できる写真)が印刷されている。また、この証明書には、偽造防止セキュリティーホログラムの貼付された対象物は本人の正規品であることを電子記録(動画、写真)の証拠をもとに保証する旨の記載がなされていると共に、証明書発行日、直筆サイン者名(「Δ△△△」)、ジャンル(「サッカー日本代表」)、対象物名(「20××年日本代表ユニフォーム」)、対象物の製造者名(「Y社製」)、サイン場所、サインの日時、イベントの内容、サイン現場確認ウェブページアドレス、シリアルナンバー(「第×××××号」)、サイングッズの名称(「△△△△選手直筆サイン入りY社製20××年日本代表ユニフォーム」)、発行責任者名とサイン、発行人のホームページアドレス、発行人の住所及び電話番号が記載され、発行人の社印(又は代表者印)が押印され、シリアルナンバー付き偽造防止ホログラムが貼付されている。また、当該サイングッズ(サイン対象物)にも証明書に貼付されたものと同じシリアルナンバーが付された偽造防止ホログラムが貼付される。従って、シリアルナンバー付き偽造防止ホログラムはサイングッズと証明書とを繋ぐ役割を果たす。前記ウェブページ(ウェブサイト)には、証明書に付されたサイングッズの写真と同じ写真のほか、サインのなされた場所、日時及びサイン対象物の詳細が載せられていることが好ましい。
【0026】
証明対象のサイングッズの写真は、少なくともサイン部分が鮮明に写った写真であればよく、サインが明確に判別できるならば、サイングッズ全体の写真であってもよい。サイン現場確認ウェブページに掲載されるサイン現場の決定的な証拠となる画像は、動画であっても静止画であってもよいが、動画が好ましい。画像は証拠として機能することから、サインの形及びサインをしている本人が明確に誰にでも確認できるようなものであることが好ましい。このような画像により、サインをされた状況が誰にでも確認可能となる。
【0027】
シリアルナンバー付き偽造防止ホログラムとは、シリアルナンバーが付され、剥がすと破損する偽造防止セキュリティーホログラムを意味する。サイングッズにも証明書と同じシリアルナンバー刻印のある偽造防止セキュリティーホログラムを貼付することにより、証明書と証明対象のサイングッズとを結びつけることができる。偽造防止ホログラムは、公知の方法で作製できる。
【0028】
上記証明書によれば、サイングッズの少なくともサイン部分が写った写真が付されていると共に、サイン現場の決定的な証拠を画像にて証明閲覧可能なウェブサイトアドレスが記載されているので、例えば目の前にあるサイングッズに付されたサインが証明書に表示されているサインと同一であることを確認できると同時に、そのサインが真正なものであることの証拠をインターネット上で確認できる。そのため、今まで証明が困難であった直筆サイングッズの正規性が誰にでも明らかになり、疑いのない本物の資産として収集することや売買取引が可能となる。また、サイングッズと証明書には同じシリアルナンバーが付された偽造防止ホログラムが貼付されているので、サイングッズ或いは証明書の偽造を防止できる。
【0029】
図4は本発明の直筆サイングッズの証明書の他の例を示す図であり、
図5は
図4の証明書に係るサイングッズを示す図であり、
図6は
図4の証明書の発行に必要なサイン現場の証拠となる画像のイメージ図である。より具体的には、
図4の証明書は、△△ゴルフコースにて開催されたサイン会イベントにて○○○選手より色紙にサインをしてもらうことができ、その場面を撮影できた際に発行される証明書である。この証明書により、世間にサイングッズのサインの真偽を証明でき、確実な資産とすることができる。
【0030】
この証明書には、前記の例と同様、証明対象のサイングッズ(この例では色紙)のサイン部分のアップ写真が印刷されている。また、この証明書には、偽造防止セキュリティーホログラムの貼付された対象物は本人の正規品であることを電子記録(動画、写真)の証拠をもとに保証する旨の記載がなされていると共に、証明書発行日、直筆サイン者名(「○○○選手」)、ジャンル(「ゴルフ」)、対象物名(「色紙」)、対象物の製造者名(「メーカー無し」)、サイン場所、サインの日時、サイン現場確認ウェブページアドレス、シリアルナンバー(「第×××××号」)、サイングッズの名称(「プロゴルファー○○○選手直筆サイン入り色紙」)、発行責任者名とサイン、発行人のホームページアドレス、発行人の住所及び電話番号が記載され、発行人の社印が押印され、シリアルナンバー付き偽造防止ホログラムが貼付されている。また、当該サイングッズ対象物にも証明書に貼付されたものと同じシリアルナンバーが付された偽造防止ホログラムが貼付される。前記ウェブページ(ウェブサイト)には、証明書に付された写真と同じ写真のほか、サインのなされた場所、日時及びサイン対象物の詳細が載せられていることが好ましい。
【0031】
図7は本発明の直筆サイングッズの証明書の別の例を示す図であり、
図8は
図7の証明書に係るサイングッズを示す図であり、
図9は
図7の証明書の発行に必要なサイン現場の証拠となる画像のイメージ図である。より具体的には、
図7の証明書は、○○球場の練習グラウンドにて□□□□選手より、NPB公式ボールにサインをしてもらうことができ、その場面を撮影できた際に発行される証明書である。この証明書によりサインの正規性を証明でき、資産とすることができる。
【0032】
この証明書には、前記の例と同様、証明対象のサイングッズ(NPB公式ボール)のサイン部分のアップ写真が印刷されている。また、この証明書には、偽造防止セキュリティーホログラムの貼付された対象物は本人の正規品であることを電子記録(動画、写真)の証拠をもとに保証する旨の記載がなされていると共に、証明書発行日、直筆サイン者名(「□□□□選手」)、ジャンル(「野球」)、対象物名(NPB公式ボール)、対象物の製造者名(「Z社製」)、サイン場所、サインの日時、サイン現場確認ウェブページアドレス、シリアルナンバー(「第×××××号」)、サイングッズの名称(「□□□□□直筆サイン入りZ社製NPB公式ボール)、発行責任者名とサイン、発行人のホームページアドレス、発行人の住所及び電話番号が記載され、発行人の社印が押印され、シリアルナンバー付き偽造防止ホログラムが貼付されている。また、当該サイングッズ対象物にも証明書に貼付されたものと同じシリアルナンバーが付された偽造防止ホログラムが貼付される。前記ウェブページ(ウェブサイト)には、証明書に付された写真と同じ写真のほか、サインのなされた場所、日時及びサイン対象物の詳細が載せられていることが好ましい。
【0033】
図10は、本発明の直筆サイングッズの売買システムの一例を示す全体構成図である。この例では、直筆サイングッズの売買システムは、インターネット1に接続されるブラウザ機能を有するウェブサーバ2と、インターネット1を介してウェブサーバ2との間で双方向通信可能なクライアント端末3とで構成される。ウェブサーバ2としては汎用コンピュータを用いることができ、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、BIOS、通信インターフェース(COM I/F)、ディスプレイ5、入力部6を備え、更にインターフェース(I/F)を介してデータベース4に接続されている。
【0034】
前記ROM、RAM、HDD、BIOS、通信インターフェース(COM I/F)、ディスプレイ5及び入力部6はパスを介してCPUを中心として相互に接続され、ROMはシステムプログラムを記憶する読み出し専用記憶デバイスであり、CPUはBIOSやROMに記憶されているシステムプログラムによって起動されRAMに展開されたアプリケーションプログラムにしたがって各種の処理を実行する。
【0035】
また、CPUは入力部6からの信号をトリガーとして、前記システムプログラムの演算結果などをディスプレイ5上に表示する機能を持ち、前記RAMはCPUが各種の処理を実行する上で必要なプログラムやデータなどを適宣記憶する機能を持つ。
【0036】
上記したハード資源からなるウェブサーバ2はウェブサイトをwww上に提供するとともにクライアント端末3とSSL等の暗号通信するための相互認証機能を有する。またクライアント端末3から提供された売却商品に関する情報を前記データベース4に格納し、クライアント端末3からの要求に応じてデータベース4に格納したデータの中の必要なデータをクライアント端末3に提供する。
【0037】
本発明の売買システムの対象となる商品は以下の条件を満たす商品である。
条件1:第三者が見ても筆跡とサインをした本人が確認できる動画か写真をネット上に掲載できるサイングッズ
条件2:証明書付きのサイングッズ
条件3:サイングッズの詳細をネット上で確認できるサイングッズ
【0038】
本発明の直筆サイングッズの売買システムの一態様では、インターネットに接続されるウェブサーバが備えるデータベースに、直筆サイングッズの真正性が前記の証明書により証明された販売可能な直筆サイングッズに関する情報が蓄積されている。そして、前記ウェブサーバは、処理手段として、売却希望者の端末からの売却希望直筆サイングッズに関する販売希望価格を含む情報を受け取り、サーバ管理者により当該直筆サイングッズがサイン現場を写した画像により真正であることが確認され前記証明書が発行された場合には、前記情報を前記証明書の内容とともに前記データベースに記録する手段、クライアント端末からの要求に応じて前記データベースに蓄積された情報を当該クライアント端末にインターネットを介して提供する手段、クライアント端末から直筆サイングッズ購入希望の通知を受ける手段、購入希望者が所定の条件を満たしているか否かを判断する手段、前記購入希望に係る直筆サイングッズの売却希望者の端末に購入希望者に関する情報を通知する手段、売却希望者及び購入希望者の端末にインターネット上での売買が成立したことを通知する手段を備えている。この売買システムは、予め価格が設定されている直筆サイングッズをインターネットを利用して売買するシステムである。購入希望者が満たすべき条件として、例えば、年齢、年収、クレジットカード保有の有無、クレジットカードの枚数、ブラックリストに載っていないこと等が挙げられる。
【0039】
また、本発明の直筆サイングッズの売買システムの他の態様では、インターネットに接続されるウェブサーバが備えるデータベースに、直筆サイングッズのサインが前記の証明書により証明された販売可能な直筆サイングッズに関する情報が蓄積されている。そして、前記ウェブサーバは、処理手段として、クライアント端末からの売却希望グッズに関する情報を受け取り、サーバ管理者により当該直筆サイングッズがサイン現場を写した画像により真正であることが確認され前記証明書が発行された場合には、前記情報を前記証明書の内容とともに前記データベースに記録する手段、クライアント端末からの要求に応じて前記データベースに蓄積された情報を当該クライアント端末にインターネットを介して提供する手段、クライアント端末からの購入希望グッズに対する購入価格情報を受け取り、当該購入価格が所定の条件を満たしているか否かを判断する手段、前記購入価格が所定の条件を満たした場合に、売却希望者及び購入希望者の端末にインターネット上での売買が成立したことを通知する手段を備えている。この売買システムは、いわゆるオークション形式により直筆サイングッズをインターネットを利用して売買するシステムである。オークションの方式としては公知の様々な方式を採用できる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
著名人がサイン会を開いた際、サイングッズに真正性を保証する信頼度の高い証明書を発行することが可能になる。また、真正性を保証する信頼度の高い証明書が存在することで、サイングッズを利用したチャリティ活動(被災地を応援する資金を集める活動等)が可能になる。また、イベントや抽選等、集客にサイングッズを利用することができる。さらに、メモラビリア市場から70%以上を占めるとも言われる偽サイングッズを排除することが初めて可能になる。さらにまた、サイングッズの価値が市場で認められることになり、サイングッズが本物の資産として安全な売買が可能になる。
【符号の説明】
【0041】
1 インターネット
2 ウェブサーバ
3 クライアント端末
4 データベース
5 ディスプレイ
6 入力部