(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6653211
(24)【登録日】2020年1月29日
(45)【発行日】2020年2月26日
(54)【発明の名称】タッチパネル及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20200217BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20200217BHJP
G02F 1/1333 20060101ALI20200217BHJP
【FI】
G06F3/041 430
G06F3/041 400
G06F3/044 127
G02F1/1333
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-80449(P2016-80449)
(22)【出願日】2016年4月13日
(65)【公開番号】特開2017-191455(P2017-191455A)
(43)【公開日】2017年10月19日
【審査請求日】2018年11月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】518236856
【氏名又は名称】株式会社VTSタッチセンサー
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】▲辻▼ 真樹
【審査官】
滝谷 亮一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2000−259091(JP,A)
【文献】
特開2005−181399(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G02F 1/1333
G09F 9/30
H05K 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルの基板の額縁部に、該額縁部の辺に直交する第1の外部接続端子群と、前記第1の外部接続端子群の外側に接近し前記額縁部の辺に平行する第2の外部接続端子群が形成され、フレキシブルプリント配線板の端に該端に直交する第1の電極端子群が形成され、前記第1の電極端子群の外側に接近し前記フレキシブルプリント配線板の端に平行する第2の電極端子群が形成され、前記第2の電極端子群の端部のうちフレキシブルプリント配線板の外側に向いた端部に配線パターンが接続され、前記第1の電極端子群が前記第1の外部接続端子群に接合され、前記第2の電極端子群が前記第2の外部接続端子群に接合されたことを特徴とするタッチパネル。
【請求項2】
表示パネルの外部接続端子にフレキシブルプリント配線板の電極端子が接合されて成る表示装置であって、前記表示パネルの額縁部に、該額縁部の辺に直交する第1の外部接続端子群と、前記第1の外部接続端子群の外側に接近し前記額縁部の辺に平行する第2の外部接続端子群が形成され、前記フレキシブルプリント配線板の端に該端に直交する第1の電極端子群が形成され、前記第1の電極端子群の外側に接近し前記フレキシブルプリント配線板の端に平行する第2の電極端子群が形成され、前記第2の電極端子群の端部のうち前記フレキシブルプリント配線板の外側に向いた端部に配線パターンが接続され、前記第1の電極端子群が前記第1の外部接続端子群に接合され、前記第2の電極端子群が前記第2の外部接続端子群に接合されたことを特徴とする表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置の表示画面上に装着されて表示内容と対応して指示体のマルチタッチの指示位置を検出する静電容量方式のタッチパネル及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
静電容量方式のタッチパネルが、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレット端末、デジタルサイネージおよび電子黒板などの表示装置の表示画面上に装着されて表示内容と対応して指示体のマルチタッチによる指示操作により指示位置を検出する用途で使用されている。
【0003】
この静電容量方式のタッチパネルは、特許文献1では、
図6の様に、透明なガラス基板や透明な樹脂フィルムなどの透明基板11のドライブ電極パターン12とセンシング電極パターン13を透明導電パターンで形成したアクティブ領域10aを持つタッチパネルセンサー基板10を用いている。
【0004】
タッチパネルセンサー基板10は矩形のアクティブ領域10aと、アクティブ領域10aを囲む矩形枠状の非アクティブ領域を持つ。非アクティブ領域は、Y方向に延びる一対の向かい合うY方向額縁部と、X方向に延びる一対の向かい合うX方向額縁部から成る。
【0005】
透明基板11の下面のアクティブ領域10aにX方向に配線したドライブ電極パターン12は、Y方向額縁部に配線した第1取出配線14aに接続し、その第1取出配線14aは、例えば
図6の透明基板11の下側のX方向額縁部の左端部のドライブ電極用外部接続端子群15と、X方向額縁部の右端部のドライブ電極用外部接続端子群15にまとめて接続する。
【0006】
また、透明基板11の上面のアクティブ領域10aにY方向に配線したセンシング電極パターン13も、
図6の透明基板11の下側のX方向額縁部に配線した第2取出配線14bに接続し、その第2取出配線14bをそのX方向額縁部の中央部分にまとめたセンシング電極用外部接続端子群15に接続する。
【0007】
そのドライブ電極用及びセンシング電極用の外部接続端子15に、フレキシブルプリント配線板(FPC)の一端の電極端子を、異方性導電膜を挟み込んで加熱および加圧して接合し、FPCの他端部はタッチパネルのコントロール基板に電気接続する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2012−138017号公報
【特許文献2】特開2000−259091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
近年は、タッチパネルに対して、製品の小型化及び画面の大型化のため、タッチパネルのアクティブ領域10aを広くし、アクティブ領域10aを囲む非アクティブ領域であるY方向額縁部とX方向額縁部の幅を狭くし、その狭い幅の額縁部に取出配線と外部接続端子を設置することが望まれている。
【0010】
図6の下側で示したX方向額縁部に、外部接続端子群15が額縁部の辺に直交してX方
向に並べて配置され、X方向の取出配線に接続している。そのX方向額縁部の幅は、外部接続端子群のY方向の辺の長さに、その外部接続端子群15に接続する全取出配線の幅と間隙を加えた幅が必要であるので、X方向額縁部の幅を狭くすることができない問題があった。
【0011】
また、特許文献2では、液晶表示パネルにおいて、その液晶パネルの額縁部の外部接続端子群15を額縁部の辺に直交して配置された外部接続端子群15と、額縁部の辺に平行して配置した外部接続端子群15bで構成している。
【0012】
しかし、特許文献2では、その液晶表示パネルの外部接続端子15、15bに接合するフレキシブルプリント配線板では、液晶パネルの額縁部の辺に平行して配置した外部接続端子15bに接合するフレキシブルプリント配線板の電極端子群が、その電極端子群の端部のうちフレキシブルプリント配線板の中側に向いた端部にフレキシブルプリント配線板の配線パターンが接続されている。
【0013】
そのため、液晶パネルの額縁部の辺に平行して配置した外部接続端子群15bに接合するフレキシブルプリント配線板の電極端子群の中側の端部に接続する配線パターンの領域を確保する必要があった。そのために、液晶パネルの額縁部の辺に平行して配置した外部接続端子群15bは、額縁部の辺に直交して配置された外部接続端子群15から隔てた領域に配置していた。
【0014】
そして、外部接続端子群15bに接合するフレキシブルプリント配線板の電極端子群は、フレキシブルプリント配線板の端部の左右端に配置され、フレキシブルプリント配線板の端部の中央部分に形成した電極端子群から隔てた領域に配置していた。
【0015】
そのため、液晶パネルの額縁部の外部接続端子群15、15bとフレキシブルプリント配線板の電極端子群を接合するために用いる異方性導電膜の形成領域が、フレキシブルプリント配線板の端部の中央部分と、その部分から隔てたフレキシブルプリント配線板の端部の左右端までの領域を含む広い領域になる。
【0016】
その様に広い面積の異方性導電膜を必要とするので、液晶パネルの額縁部の外部接続端子群15、15bとフレキシブルプリント配線板の電極端子群を接合するコストが高くなってしまう問題があった。
【0017】
本発明の課題は、上記の問題を解決し、額縁部の幅を狭くし、かつ、タッチパネルの額縁部の外部接続端子群15、15bとフレキシブルプリント配線板の電極端子群の接合のコストを低減したタッチパネル及びタッチパネルを具備する表示装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、上記課題を解決するために、タッチパネルの基板の額縁部に、該額縁部の辺に直交する第1の外部接続端子群と、前記第1の外部接続端子群の外側に接近し前記額縁部の辺に平行する第2の外部接続端子群が形成され、フレキシブルプリント配線板の端に該端に直交する第1の電極端子群が形成され、前記第1の電極端子群の外側に接近し前記フレキシブルプリント配線板の端に平行する第2の電極端子群が形成され、前記第2の電極端子群の端部のうちフレキシブルプリント配線板の外側に向いた端部に配線パターンが接続され、前記第1の電極端子群が前記第1の外部接続端子群に接合され、前記第2の電極端子群が前記第2の外部接続端子群に接合されたことを特徴とするタッチパネルである。
【0019】
本発明は、この構成により、タッチパネルの額縁部の幅を狭くできる効果がある。また
、フレキシブルプリント配線板の、その端に直交する第1の電極端子群と、その端に平行する第2の電極端子群が接近して配置されているので、それらの電極端子群をタッチパネルの外部接続端子群と接合するために用いる異方性導電膜の形成領域の面積を最小限にできるので、接合コストを低減できる効果がある。
【0020】
また、本発明は、表示パネルの外部接続端子にフレキシブルプリント配線板の電極端子が接合されて成る表示装置であって、前記表示パネルの額縁部に、該額縁部の辺に直交する第1の外部接続端子群と、前記第1の外部接続端子群の外側に接近し前記額縁部の辺に平行する第2の外部接続端子群が形成され、前記フレキシブルプリント配線板の端に該端に直交する第1の電極端子群が形成され、前記第1の電極端子群の外側に接近し前記フレキシブルプリント配線板の端に平行する第2の電極端子群が形成され、前記第2の電極端子群の端部のうち前記フレキシブルプリント配線板の外側に向いた端部に配線パターンが接続され、前記第1の電極端子群が前記第1の外部接続端子群に接合され、前記第2の電極端子群が前記第2の外部接続端子群に接合されたことを特徴とする表示装置である。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、タッチパネルの基板の額縁部に、該額縁部の辺に直交する第1の外部接続端子群と、前記第1の外部接続端子群の外側に、前記額縁部の辺に平行する第2の外部接続端子群を形成したので、タッチパネルの額縁部の幅を狭くできる効果がある。
【0022】
また、フレキシブルプリント配線板の、その端に直交する第1の電極端子群と、その端に平行する第2の電極端子群を接近して配置することができるので、タッチパネルの外部接続端子群とフレキシブルプリント配線板の電極端子群を接合するために用いる異方性導電膜の形成領域の面積を小さくでき、接合コストを低減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の第1の実施形態のタッチパネルを具備する表示装置の側断面図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態のタッチパネルを具備する表示装置のタッチパネルの平面図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態のタッチパネルを具備する表示装置のタッチパネルとフレキシブルプリント配線板の平面図である。
【
図4】本発明の第2の実施形態の表示装置の側断面図である。
【
図5】本発明の第2の実施形態の表示パネルとフレキシブルプリント配線板の平面図である。
【
図6】従来のタッチパネルを具備する表示装置のタッチパネルの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
<第1の実施形態>
図1の側断面図と
図2の平面図を参照して、第1の実施形態のタッチパネルと、タッチパネルを具備する表示装置を説明する。
【0025】
(タッチパネルを具備する表示装置)
図1の側断面図に示すように、本発明のタッチパネルを具備する表示装置は、液晶パネルや有機ELパネル等の表示パネルPN1の上面に、タッチパネルPN2を重ね合わせて構成する。
【0026】
(タッチパネル)
図1の側断面図のように、タッチパネルを具備する表示装置を構成するタッチパネルPN2は、透明な前面基板1に透明なタッチパネルセンサー基板10を透明性接着剤2で貼り合わせ、そのタッチパネルセンサー基板10の下面を透明な保護層3で保護して構成す
る。
【0027】
タッチパネルPN2の前面基板1をタッチパネルを具備する表示装置の前面に配置し、タッチパネルセンサー基板10の下面の透明な保護層3を表示パネルPN1側に向けて配置する。
【0028】
また、タッチパネルPN2のタッチパネルセンサー基板10には、フレキシブルプリント配線板20を接続する。
【0029】
ガラス基板や樹脂フィルム等からなる透明な前面基板1の上面は、タッチパネルPN2の最上面であって、指やタッチペン等のタッチ手段によってタッチされる操作面として機能する。その前面基板1の下面に、透明性接着剤2により、タッチパネルセンサー基板10のセンシング電極13の側の面を貼り付ける。そして、タッチパネルセンサー基板10の下面に形成されたドライブ電極12を下の表示パネルPN1側に向ける。
【0030】
(タッチパネルセンサー基板)
タッチパネルPN2のタッチパネルセンサー基板10は、透明基板11を中心核にし、その透明基板11の下面にドライブ電極12を形成し、透明基板11の上面にセンシング電極13を形成して構成する。
【0031】
透明基板11には、透明なガラス基板や透明な樹脂フィルムを用いる。透明基板11の面に形成するドライブ電極12とセンシング電極13は、例えば、酸化インジウム錫(ITO)等のインジウム、スズ、ガリウム、亜鉛等の金属酸化物の複合酸化物膜、ZnO、IGZO等の透明導電パターンで形成する。
【0032】
なお、ドライブ電極12、及び、センシング電極13は、金属細線の網状のパターンによって光の透過性を確保した透明導電パターンで構成しても良い。
【0033】
(ドライブ電極とセンシング電極)
タッチパネルセンサー基板10のドライブ電極12とセンシング電極13は、
図2の平面図の様に、透明基板11の下面と上面に形成し、互いに直交する2方向に延びる導体パターンで形成する。
【0034】
そして、
図2の平面図の様に、透明基板11の下面のアクティブ領域10aにX方向に配線したドライブ電極パターン12を、Y方向額縁部に配線した第1取出配線14aに接続し、その第1取出配線14aを
図2の透明基板11の下側のX方向額縁部の左端部のドライブ電極用外部接続端子群15と、X方向額縁部の右端部のドライブ電極用外部接続端子群15にまとめて接続する。
【0035】
また、透明基板11の上面のアクティブ領域10aにY方向に配線したセンシング電極パターン13も、
図2の透明基板11の下側のX方向額縁部に配線した第2取出配線14bに接続し、その第2取出配線14bをそのX方向額縁部の中央部分にまとめたセンシング電極用外部接続端子群15に接続する。
【0036】
また、外部接続端子群15の外側部分には、額縁部の辺に平行して配置した外部接続端子群15bを設け、その外部接続端子群15bに第1取出配線14a又は第2取出配線14bを接続する。
【0037】
その、ドライブ電極用及びセンシング電極用外部接続端子群15と15bの上に、異方性導電フィルム(ACF)や異方性導電性ペースト(ACP)等の異方性導電膜4を用い
て、フレキシブルプリント配線板20の第1の電極端子群21と第2の電極端子群を接合する。
【0038】
(変形例1)
変形例1として、タッチパネルセンサー基板10を、片面にドライブ電極12の導体パターンを形成した第1の透明基板と、片面にセンシング電極13の導体パターンを形成した第2の透明基板を貼り合わせて形成することができる。
【0039】
(タッチセンサ部)
本実施形態のタッチパネルPN2は、
図1の様に、ドライブ電極12の電極パターンと、センシング電極13の電極パターンを対向させて互いに交差させて配置させることで、その交差点に形成された容量素子を利用する静電容量型のタッチセンサ部を有する。
【0040】
(フレキシブルプリント配線板)
本実施形態のフレキシブルプリント配線板20は、
図1の様に、基材フィルム23の面に第1の電極端子群21と第2の電極端子群21bとそれに接続する配線パターン22を形成し、その配線パターン22をカバー層(カバーレイ)24で被覆している。
【0041】
図3の様に、フレキシブルプリント配線板20には、フレキシブルプリント配線板20の端に、その端に直交する第1の電極端子群21を形成し、その第1の電極端子群21の外側に、フレキシブルプリント配線板20の端に平行する第2の電極端子群21bを形成する。
【0042】
ここで、フレキシブルプリント配線板20の第1の電極端子群21に配線パターン22を接続し、フレキシブルプリント配線板20の端に平行して配置した第2の電極端子群21bには、その第2の電極端子群21bの端部のうちフレキシブルプリント配線板20の外側に向いた端部にフレキシブルプリント配線板20の配線パターン22を接続する。
【0043】
こうして、フレキシブルプリント配線板20に、タッチパネルセンサー基板10の外部接続端子群15に対向する第1の電極端子群21を形成し、タッチパネルセンサー基板10の額縁部の辺に平行して配置した外部接続端子群15bに対向する第2の電極端子群21bを形成する。
【0044】
この場合に、フレキシブルプリント配線板20における、第2の電極端子群21bに接続する配線パターン22の配列は、タッチパネルセンサー基板10における、外部接続端子群15bに接続する第2取出配線14bの配列と逆の順に配列される。
【0045】
一方、第2の電極端子群21bのフレキシブルプリント配線板20の外側に向いた端部に接続した配線パターン22の配線領域は十分確保されているので、フレキシブルプリント配線板20の第2の電極端子群21bは、フレキシブルプリント配線板20の端部の中央部分に形成した第1の電極端子群21に接近させて配置することができる。
【0046】
(異方性導電膜による電極端子の接続部)
フレキシブルプリント配線板20の第1の電極端子群21と第2の電極端子群21bはカバー層24から露出させる。その第1の電極端子群21と第2の電極端子群21bを、異方性導電膜4を用いて、タッチパネルセンサー基板10の外部接続端子15、15bへ接合する。
【0047】
タッチパネルセンサー基板10の透明基板11に樹脂フィルムを用いる場合には、その樹脂フィルムの透明基板11が加熱されて変形しないために、摂氏150度以下での低温
接続用の異方性導電膜4を用いて、フレキシブルプリント配線板20の第1の電極端子群21と第2の電極端子群21bを、タッチパネルセンサー基板10の外部接続端子15、15bへ接合させる。
【0048】
フレキシブルプリント配線板20の第2の電極端子群21bを、フレキシブルプリント配線板20の端部の中央部分に形成した第1の電極端子群21に接近させて配置する。それにより、その第1の電極端子群21と第2の電極端子群21bに異方性導電膜4を用いて接合させるタッチパネルセンサー基板10の外部接続端子群15、15bを、同様に互いに接近させて形成することができる。
【0049】
その様に、フレキシブルプリント配線板20の第2の電極端子群21bと第1の電極端子群21を接近させ、それらに接合するタッチパネルセンサー基板10の外部接続端子群15bと外部接続端子群15を接近させる。それにより、タッチパネルセンサー基板10の額縁部の外部接続端子群15、15bとフレキシブルプリント配線板の電極端子群を接合するために用いる異方性導電膜の形成領域を、フレキシブルプリント配線板の端部の中央部分の小さい領域に集積させることができる効果がある。
【0050】
その小さい領域の小さい面積の異方性導電膜を使用できるので、タッチパネルセンサー基板10の額縁部の外部接続端子群15、15bとフレキシブルプリント配線板の電極端子群を接合するコストを下げることができる効果がある。
【0051】
<第2の実施形態>
本発明は、以上の実施形態のタッチパネルPN2に限定されない。本発明の第2の実施形態は、液晶パネルや有機ELパネル等の表示パネルPN1に本発明のフレキシブルプリント配線板20を接続した表示装置を構成する。
【0052】
図5の平面図に、本実施形態の液晶パネル表示装置の表示パネルPN1とフレキシブルプリント配線板20の平面図を示す。
図4の側断面図には、
図5の表示パネルPN1の断面図を示す。表示パネルPN1は、TFT基板40と液晶層50とカラーフィルタ基板60で構成される。
【0053】
表示パネルPN1のTFT基板40には、
図5の平面図のように、表示パネルPN1のTFT基板40のアクティブ領域40aの外側の額縁部に、アクティブ領域40aから引き出した取出配線44を配線し、その取出配線44を、TFT基板40の額縁部の辺に直交する外部接続端子群45と、額縁部の辺に平行する外部接続端子群45bに接続する。
【0054】
(フレキシブルプリント配線板20)
図5の様に、第2の実施形態のフレキシブルプリント配線板20も、第1の実施形態と同様に、フレキシブルプリント配線板20の端に、その端に直交する第1の電極端子群21を形成し、その第1の電極端子群21の外側に、フレキシブルプリント配線板20の端に平行する第2の電極端子群21bを形成する。そして、第2の電極端子群21bでは、フレキシブルプリント配線板20の外側に近い側の端部に配線パターン22を接続する。
【0055】
そして、TFT基板40の外部接続端子群45、45bに、異方性導電膜4を用いてフレキシブルプリント配線板20の第1の電極端子群21と第2の電極端子群21bを接合する。
【0056】
(変形例2)
第2の実施形態の変形例2として、表示パネルPN1を構成するカラーフィルタ基板60に配線パターンと外部接続端子群を形成する場合において、そのカラーフィルタ基板60のアクティブ領域の外側の額縁部に、
図5のTFT基板40の外部接続端子群45、45bと同様な外部接続端子群を形成する。そして、そのカラーフィルタ基板60の外部接続端子群に、異方性導電膜4を用いて、
図5のフレキシブルプリント配線板20の第1の電極端子群21と第2の電極端子群21bを接合することができる。
【符号の説明】
【0057】
1・・・前面基板
2・・・透明性接着剤
3・・・保護層
4・・・異方性導電膜
10・・・タッチパネルセンサー基板
10a・・・アクティブ領域
11・・・透明基板
12・・・ドライブ電極
13・・・センシング電極
14a・・・第1取出配線
14b・・・第2取出配線
15・・・外部接続端子(群)
15b・・・額縁部の辺に平行して配置した外部接続端子(群)
20・・・フレキシブルプリント配線板
21・・・第1の電極端子(群)
21b・・・端に平行して配置した第2の電極端子(群)
22・・・配線パターン
23・・・基材フィルム
24・・・カバー層(カバーレイ)
40・・・TFT基板
40a・・・アクティブ領域
44・・・取出配線
45・・・外部接続端子(群)
45b・・・額縁部の辺に平行して配置した外部接続端子(群)
50・・・液晶層
60・・・カラーフィルタ基板
PN1…表示パネル
PN2…タッチパネル