(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6653323
(24)【登録日】2020年1月29日
(45)【発行日】2020年2月26日
(54)【発明の名称】吸入可能な製剤
(51)【国際特許分類】
A61K 9/72 20060101AFI20200217BHJP
A61K 47/06 20060101ALI20200217BHJP
A61K 31/573 20060101ALI20200217BHJP
A61K 31/58 20060101ALI20200217BHJP
A61K 31/56 20060101ALI20200217BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20200217BHJP
A61P 11/08 20060101ALI20200217BHJP
A61P 5/44 20060101ALI20200217BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20200217BHJP
A61K 9/14 20060101ALN20200217BHJP
A61P 43/00 20060101ALN20200217BHJP
【FI】
A61K9/72
A61K47/06
A61K31/573
A61K31/58
A61K31/56
A61P11/00
A61P11/08
A61P5/44
A61K45/00
!A61K9/14
!A61P43/00 111
【請求項の数】11
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-519634(P2017-519634)
(86)(22)【出願日】2015年10月16日
(65)【公表番号】特表2017-534611(P2017-534611A)
(43)【公表日】2017年11月24日
(86)【国際出願番号】US2015055916
(87)【国際公開番号】WO2016061445
(87)【国際公開日】20160421
【審査請求日】2018年9月18日
(31)【優先権主張番号】62/064,684
(32)【優先日】2014年10月16日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513087253
【氏名又は名称】テバ ブランデッド ファーマシューティカル プロダクツ アール アンド ディー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000475
【氏名又は名称】特許業務法人みのり特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ダルヴィ,ムクル
(72)【発明者】
【氏名】マケイブ,ジャクリン
【審査官】
渡邉 潤也
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2007/0009445(US,A1)
【文献】
特開平11−310533(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0122826(US,A1)
【文献】
特表2004−516261(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2002/0176824(US,A1)
【文献】
国際公開第2014/173987(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 9/00
A61K 31/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸入可能な医薬品有効成分を調製する方法であって、
容器に入った、液化噴射剤中の医薬品有効成分の懸濁液を加熱し、同時に撹拌する工程、
前記噴射剤を蒸発させる工程、及び
その結果得られた粉末を集める工程
を含み、
前記加熱が、30〜50℃の温度で、6時間〜5日間行われ、
前記噴射剤が、ハイドロフルオロアルカン(HFA)噴射剤であり、
前記医薬品有効成分が、ブデソニド、ベクロメタゾンのジプロピオン酸エステル、モメタゾンのフロ酸エステル、及び、フルチカゾンのプロピオン酸エステル又はフロ酸エステルからなる群より選択される、
方法。
【請求項2】
前記医薬品有効成分が、フルチカゾンのプロピオン酸エステル又はフロ酸エステルである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記噴射剤が、HFA134a又はHFA227である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記加熱が、35〜45℃の温度で行われる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記加熱が、38〜42℃の温度で行われる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記加熱が、24〜84時間行われる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記加熱が、12〜72時間行われる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記医薬品有効成分が、フルチカゾンのプロピオン酸エステルである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記吸入可能な医薬品有効成分が、1〜5μmの空気動力学的中央粒子径を有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記懸濁液が、前記医薬品有効成分と噴射剤の合計重量に基づいて、1〜30%の医薬品有効成分を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記方法が、前記医薬品有効成分の非晶質含有量を減らすのに効果的である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
この出願は、2014年10月16日に出願された米国仮出願62/064,684に基づく優先権を主張し、その全開示は、あらゆる目的のために、全体として、参照により本願に包含される。
【技術分野】
【0002】
本発明は、医薬品有効成分を調製する方法に関する。より具体的には、本発明は、吸入可能な製剤に関し、特に、医薬品有効成分(API)中の非晶質含有量が低減された吸入可能な製剤を調製する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
本発明は、喘息やCOPD等の呼吸器疾患を治療するための、一以上のAPIを含む吸入可能な製剤を提供することに関する。様々な種類の薬剤が、呼吸器疾患を治療するために開発されており、それぞれの種類は異なる標的及び効果を有する。吸入可能な薬剤に共通の特徴は、それらが作用部位に到達するために、肺の深部まで入り込まなければならないことである。
【0004】
この目的のために、APIは、要求される大きさ(典型的には、空気動力学的中央粒子径[MMAD]1〜5μm)を有する粒子を得るために、例えば、ジェットミルによって微粒子化される。しかしながら、微粒子化技術によってAPIの粒子に付与されたエネルギーは、しばしば、API粒子の結晶質に、非晶質の特性を導入する。非晶質特性の領域は、一般的に当該分野では、主にそれらがAPI粒子の凝集をもたらす水を吸収する傾向があることから、望ましくないとみなされる。この予測不可能性は、APIの粒度分布(PSD)に有害な影響を及ぼし、それは次いで、肺に到達するAPIの微粒子量(インパクターを使用して測定される微粒子画分[FPF:fine particle fraction]によって定量される)に影響を及ぼす。
【0005】
微粒子化されたAPI粒子からこれらの非晶質特性の領域を取り除くために、様々な技術が提案されてきた。それらは、典型的には、微粒子化した粒子を、湿潤環境にさらすことによって非晶質領域を再結晶化することを含む。例えば、吸入用乾燥粉末製剤の粒子相互作用(Particulate Interactions in Dry Powder Formulations for Inhalation, X. M. Zeng等、Taylor & Francis, London, 2000)におけるこのアプローチの議論を参照。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、当該分野では、依然として、代替的且つ改善された方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
したがって、本発明は、吸入可能な医薬品有効成分を調製する方法であって、
容器に入った、液化噴射剤中の医薬品有効成分の懸濁液を加熱する工程、
前記噴射剤を蒸発させる工程、及び
その結果得られた粉末を集める工程
を含む方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1及び
図2は、コンディショニング前(各図の1番目の画像)及びコンディショニング後(各図の2番目の画像)の、プロピオン酸フルチカゾンの走査型電子顕微鏡画像を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書に記載される方法は、例えば、化学安定性を改善するために、結晶性API中の非晶質含有量を減じる必要がある任意の医薬品有効成分(API)を調製するのに適用できる。
【0010】
本発明は、吸入製品を調製するための方法を提供する。コンディショニング工程(APIは液化噴射剤中に懸濁されている)を実施することが、驚くほど急速なコンディショニングとより安定なPSDをもたらすことが見い出された。これは、最終製品中のAPIの安定性を測定すること、すなわち、当業者には明らかなように、空気力学粒度分布(APSD)によって測定できる。
【0011】
前記コンディショニング工程において、一以上のAPIが存在していてもよい。
【0012】
APIは、好ましくは、気管支拡張剤及び/又は吸入用グルココルチコステロイドである。気管支拡張剤は、気管支及び細気管支を拡張させ、気道の抵抗を減らし、それによって肺への気流を増加させるために使用される。気管支拡張剤は、短時間作用型でも長時間作用型でもよい。短時間作用型の気管支拡張剤は、急性の気管支収縮を急速に緩和し、他方、長時間作用型の気管支拡張剤は、長期にわたる症状のコントロールと予防の助けとなる。異なる種類の気管支拡張剤は、気道の異なるレセプターを標的とする。2つの一般的に使用される種類は、β
2-作動薬と抗コリン薬である。
【0013】
β
2-アドレナリン作動薬(又は「β
2-作動薬」)は、平滑筋の弛緩を誘発するβ
2-アドレナリン受容体に作用し、気管支道の拡張をもたらす。長時間作用型β
2-作動薬(LABA)の例には、ホルモテロール(フマル酸塩)、サルメテロール(キシナホ酸塩)、インダカテロール(マレイン酸塩)、カルモテロール(塩酸塩)及びビランテロール(トリフェニル酢酸塩)が含まれる。短時間作用型β
2-作動薬(SABA)の例には、サルブタモール(硫酸塩)、テルブタリン(硫酸塩)、ピルブテロール(酢酸塩)及びメタプロテレノール(硫酸塩)が含まれる。
【0014】
抗コリン薬(抗ムスカリン薬としても知られる)は、神経細胞中のその受容体を選択的に遮断することによって、神経伝達物質アセチルコリンをブロックする。局所投与では、抗コリン薬は、気道内にあるM
3ムスカリン受容体に主に作用し、平滑筋を弛緩させ、それにより気管支拡張効果を生じる。長時間作用型ムスカリン受容体遮断薬(LAMA)の例には、チオトロピウム(臭化物)、アクリジニウム(臭化物)、グリコピロニウム(臭化物)、ウメクリジニウム(臭化物)、オキシブチニン(塩酸塩又は臭化水素酸塩)及びダリフェナシン(臭化水素酸塩)が含まれる。
【0015】
呼吸器疾患の治療に用いられる別の種類の薬剤は、吸入コルチコステロイド(ICS)である。ICSは、呼吸器疾患の長期間コントロールに用いられるステロイドホルモンである。それらは、気道の炎症を減じることによって機能する。例として、ブデソニド、ベクロメタゾン(ジプロピオン酸エステル)、モメタゾン(フロ酸エステル)、及びフルチカゾン(プロピオン酸エステル又はフロ酸エステル)が挙げられる。
【0016】
APIは、好ましくはフルチカゾン(薬学的に許容されるその塩又は溶媒和物を含む)である。
【0017】
前記APIは、容器内で、液化噴射剤中に懸濁されている。前記容器は、好ましくは薬物添加容器である。前記液化噴射剤は、加圧式定量吸入器(pMDI:pressurised metered dose inhaler)製剤のために一般的に使用されているいかなる噴射剤でもよく、例えば、ハイドロフルオロアルカン(HFA)噴射剤、例えば、HFA134a又はHFA227であり、より好ましくはHFA134aである。
【0018】
前記容器は、好ましくは1〜50Lの容積を有する。前記APIは、好ましくは、API及び噴射剤の合計重量に基づいて、1〜30重量%で存在する。APIが10〜1000gであるバッチサイズが好ましい。
【0019】
加熱は、30〜50℃の温度で、より好ましくは35〜45℃の温度で、最も好ましくは38〜42℃の温度で行われる。噴射剤の存在下での加熱工程は、PSDに影響を及ぼすことなく、APIの非晶質含有量を減じるための、APIのコンディショニング工程である。非晶質含有量は、溶液マイクロカロリメトリーで測定できる。
【0020】
前記加熱工程は、6時間〜5日間、より好ましくは24〜84時間、最も好ましくは48〜72時間行われる。別の実施形態では、前記加熱工程は、12〜72時間行われる。
【0021】
他のコンディショニング工程は要求されない。初期の従来のコンディショニング工程が行われてもよいが、必須ではない。好ましくは、本発明に係る噴射剤ベースの加熱工程は、微粒子化後の唯一の処理工程である。
【0022】
前記噴射剤は、供給された状態のまま使用されてもよく、しかし水を加えることもできる。水は、コンディショニング・プロセスに重大ではないが、水が添加される場合、噴射剤の含水率は、噴射剤の総重量に基づいて、典型的には0.01〜3重量%となる。水は典型的には、HFA134a中、0.05%以下である。含水率は、カール・フィッシャー法によって測定できる。
【0023】
加熱工程の外部の湿度は、あまり関係が無い。好ましくは、相対湿度は70%未満(すなわち、0〜70%)、より好ましくは30〜55%、最も好ましくは40〜50%である。
【0024】
前記懸濁液は、好ましくは加熱工程の間、撹拌される。懸濁液の撹拌に必要なエネルギーは、外部から供給されてもよく、あるいは内部から供給されてもよい。外部エネルギー源の非限定的な例には、振とうプレート、オービタル・シェーカー、ボルテックス・ミキサー、バイブレーション・シェーカー、ウェーブ・シェーカー又はロッカー(rocker)が含まれる。内部エネルギー源の非限定的な例には、撹拌翼、高せん断ホモジナイザー、高せん断造粒機、パドル混合、リボン混合、ドラム混合、又はジェット混合が含まれる。
【0025】
本発明はまた、本プロセスによって得られる吸入可能な医薬品有効成分を提供する。前記製品は、とりわけ、より平滑な表面、経時的により安定なPSDを特徴とする。
【0026】
吸入可能なAPIは、任意の従来の方式で製剤化されてもよく、例えば、乾燥粉末製剤、pMDI用の製剤、又は水性の噴霧可能な製剤が挙げられる。後者の2種類の製剤では、本プロセスによって提供される改善された固体形態の利益を得るために、APIは、好ましくは懸濁液中に存在すべきである。
【0027】
粉末乾燥製剤は、典型的には、前記APIと粗い粒子状キャリア(担体)を含む。前記APIは、微粒子形態であることが必要である(一般的には、空気動力学的中央粒子径1〜5μm、より一般的には2〜4μm)。このサイズの粒子は、吸入により肺に入り込むことが可能である。しかしながら、そのような粒子は、高い表面エネルギーを有し、製剤を計量可能にするために粗いキャリアを必要とする。粒子状キャリアの例には、ラクトース、グルコース、又はデンプングリコール酸ナトリウムが含まれ、好ましくはラクトース、及び最も好ましくはα-ラクトース一水和物である。粗いキャリア粒子は、吸入後、それらのほとんどが吸入器に残るか、又は口内及び上気道内に沈着する大きさを有する。したがって、前記キャリアは好ましくは、40ミクロン以上の体積平均径(VMD)を有し、より好ましくは前記キャリア粒子は、50〜250ミクロンのVMDを有する。前記粒径は、例えば、Sympatec社(Claasthal-Zellerfeld、ドイツ)から販売されている、レーザー回折システム付きレーザー光散乱を使用して測定することができる。
【0028】
前記製剤は、吸入器又はカプセルに入った状態で提供される。
【0029】
前記乾燥粉末製剤は、吸入器内、例えば、複数用量乾燥粉末吸入器(MDPI:multi-dose dry powder inhaler)、例えば、商品名Spiromax(登録商標)として販売されている吸入器のリザーバー内に存在してもよい。適切なMDPIは、WO92/10229及びWO2011/054527にも記載されている。そのような吸入器は、筐体、投薬チャンバー、マウスピース及び薬剤を含む。前記製剤は、吸入器内の単位用量ブリスター・ストリップ内に存在してもよい(例えば、MicroDose Therapeutx社から販売されている乾燥粉末ネブライザー、及びWO2005/081833及びWO2008/106616に記載されている吸入器など)。
【0030】
あるいは、前記乾燥粉末製剤は、カプセルが単位用量の有効成分を含むように、計量されて、カプセル(例えば、ゼラチンカプセル又はヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセル)に充填されてもよい。乾燥粉末が、単位用量の有効成分を含むカプセル中に存在する場合、組成物の総量は、カプセルの大きさと、そのカプセルが使用される吸入装置の特性によって決まる。
【0031】
pMDI製剤は、APIと液化HFA噴射剤を含む。エアロゾル製剤を調製するための噴射剤ガスの例には、HFA134a、HFA227、又はその混合物が含まれ、最も好ましくはHFA134aである。好ましい実施形態では、製剤中で使用されるHFA噴射剤は、本方法中で使用される噴射剤と同じであり、最も好ましくは、本方法と本製剤はどちらもHFA134aを使用する。製剤は、共溶媒(例えば、エタノール及び/又はグリセロール)、界面活性剤(例えば、オレイン酸)及び/又は酸(例えば、クエン酸)を含んでもよい。エアロゾル製剤のさらなる詳細については、EP0372777、EP0616525、WO98/05302参照。このタイプの加圧式定量吸入器は、典型的には、上述の文献に記載されているように、筐体、マウスピース、及び、薬剤を含むキャニスターを含む。
【0032】
噴霧可能な製剤は、API及び水を含む。前記製剤は、共溶媒(例えば、エタノール)及び/又は酸(例えば、クエン酸)を含んでもよい。
【0033】
本発明を、以下の実施例を参照して説明するが、実施例は本発明を限定するものでは無い。
【実施例】
【0034】
プロピオン酸フルチカゾンを、薬物添加容器中でコンディショニングした。HFA134a中のプロピオン酸フルチカゾン(濃度5%)を40℃で、穏やかに揺動しながら、48〜72時間処理した。HFA134aを蒸散させ、残った物質を、その非晶質含有量について評価した。結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
結果は、40℃・48〜72時間にて、非晶質のプロピオン酸フルチカゾン粒子が、HFA134aの懸濁液中で、より安定な低エネルギーの結晶状態にコンディショニングされたことを示す。前記コンディショニング工程は、粒度分布の範囲に従う。コンディショニングされたプロピオン酸フルチカゾン粒子は、長期保管にわたり医薬製品を安定化するための製造プロセスで利用される。本発明のプロセスによる非晶質含有量の減少又は除去は、分解生成物の形成が最小化され、貯蔵製品の一貫した医薬品性能が達成されるため、有益である。本発明のさらなる利益は、コンディショニングが、PSDに影響を及ぼすことなく達成されることである。これは、空気力学粒度分布(APSD)によって測定できるように、APIの改善された安定性を提供する。これは、改善された化学安定性も提供する。
【0037】
図1及び2は、表1の実験1及び2から撮影されたものであり、コンディショニング前(各図の1番目の画像)及びコンディショニング後(各図の2番目の画像)の、プロピオン酸フルチカゾンの走査型電子顕微鏡画像を示す。前記画像は、本発明に従ってコンディショニングした結果、APIの結晶化度が増加した(すなわち、非晶質含有量が減少した)ことを実証する。