(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記検出部は、ロードセルと、計装アンプと、当該計装アンプの増幅値と前記荷重値との関係を示す変換表を有する荷重値生成部とを含み、前記計装アンプが出力した増幅値の前記荷重値への変換過程を経て前記荷重値を検出し、
前記校正では、前記変換表における値や関係を変更すること、
を特徴とする請求項1記載の電動プレスの校正方法。
前記校正又は前記加圧対象への加工の際、前記変換表に無い前記増幅値と前記荷重値との関係を、前記変換表に有る前記増幅値と前記荷重値との関係に基づき、内挿により補間生成すること、
を特徴とする請求項3記載の電動プレスの校正方法。
前記検出部は、ロードセルと、計装アンプと、当該計装アンプの増幅値と前記荷重値との関係を示す変換表を有する荷重値生成部とを含み、前記計装アンプが出力した増幅値の前記荷重値への変換過程を経て前記荷重値を検出し、
前記制御部は、前記変換表における値や関係を変更すること、
を特徴とする請求項5記載の電動プレス。
前記制御部は、前記校正又は前記加圧対象への加工の際、前記変換表に無い前記増幅値と前記荷重値との関係を、前記変換表に有る前記増幅値と前記荷重値との関係に基づき、内挿により補間生成すること、
を特徴とする請求項7記載の電動プレス。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る電動プレスついて図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1に示す電動プレス10は、例えば携帯可能なユニット型又はコラム型の形状を有する。この電動プレス10は、ラム3と電動機4を備え、電動でラム3を駆動させ、ワークWに圧入や圧着等の加工を行う。ラム3の先端には起歪柱2が着脱自在に装着されている。電動プレス10は、ワークWにかけた荷重値を起歪柱2を用いて検出しつつ、起歪柱2を介してワークWに所望荷重をかける。
【0025】
すなわち、起歪柱2は、ワークWに対する押圧体であり、またワークWへの荷重値を検出する荷重検出要素である。ラム3は、起歪柱2をワークWに向けて前進及び後退させるガイド及び押圧力の伝達要素である。このラム3は円筒形状を有し、プレス本体51に対してスライド可能に嵌め込まれて摺動可能に支持されている。電動機4は、ACサーボモータ等の電動の動力源であり、プレス本体51に接続されたケーシング52内に収容されている。
【0026】
ラム3には円筒軸に沿って拡がる中空状部が形成されている。この中空状部にはボール螺子31が収容されている。螺子軸32はラム3と共通軸を有して延設され、軸受け33によって回転可能に支持されるとともに、軸方向に位置不動に規制されている。ナット体34は、螺子軸32に螺合するとともに、ラム3の内周面にナット体34の外周面を固着させている。ナット体34は螺子軸32の回転に伴って螺子軸32に沿って移動し、ラム3はナット体34に連れ動かされてプレス本体51に対して摺動する。
【0027】
電動機4と螺子軸32との間には、プーリ41、ベルト42及びプーリ43により成る伝達機構が介在する。プーリ41は電動機4の回転軸に嵌め込まれ、プーリ43は螺子軸32に嵌め込まれ、ベルト42はプーリ41とプーリ43に巻回されてプーリ41とプーリ43を連結する。電動機4によるプーリ41の円周方向への回転により、プーリ41、ベルト42及びプーリ43を介して螺子軸32が回転する。そして、ボール螺子31は電動機4の回転運動を直線運動に変換し、ラム3を直線移動させる。
【0028】
図2に示すように、起歪柱2は、例えばコラム型の円柱形状を有し、軸方向途中に縮径部21を備えている。縮径部21は、起歪柱2の先端面に荷重が発生すると、応力集中により圧縮され、径を増大させる歪みを生じる。この起歪柱2は、例えばベンディング型やシェア型であってもよく、ワークWに荷重をかけることができ、荷重に応じて歪みを発生させることができればよい。
【0029】
縮径部21にはロードセル22が接着剤等によって貼着されている。ロードセル22には、信号線を介して計装アンプ23の入力端子が接続されている。計装アンプ23の出力端子にはA/D変換器24の入力端子が接続され、A/D変換器24の出力端子にはマイコン25の入力端子が接続されている。
【0030】
ロードセル22は、歪みゲージの一例であり、例えばホイーストンブリッジを含む。このロードセル22は、起歪柱2が受ける荷重に応じた縮径部21の歪み量に比例して電気抵抗を変化させ、歪み量に比例した電圧値等のアナログ信号を出力する。歪み量と荷重とは相関関係にある。
【0031】
計装アンプ23は、例えば差動アンプであり、ロードセル22のアナログ信号を増幅する。この計装アンプ23は、ロードセル22のアナログ信号にゲイン値を乗算し、乗算結果にオフセット値を加算して、増幅結果をA/D変換器24に入力する。また、この計装アンプ23は、制御信号の入力端子を別系統で備え、外部の制御信号に含まれるゲイン値とオフセット値をセットする。
【0032】
A/D変換器24は増幅信号をデジタル信号に変換し、制御ユニット11に出力する。A/D変換器24が生成するデジタル信号の桁数が定まっている等により、A/D変換器24がアナログ信号をデジタル信号に変換可能な範囲は定まっており、変換可能範囲外はクリッピングし、変換可能な範囲の上限以上では飽和して全て同値を出力し、変換可能な範囲の下限以下では飽和して全て同値を出力する。
【0033】
マイコン25は、荷重値生成部252を有し、荷重値生成部252は変換表記憶部251を有する。変換表記憶部251は、デジタル変換された増幅値と荷重値との変換表を予め記憶する。荷重値生成部252は、A/D変換器24の出力と組になった荷重値を検索し、該当の荷重値を制御ユニット11へ出力する。尚、荷重値生成部252は、A/D変換器24が出力するデジタル変換された増幅値を検索キーとして、変換表記憶部251が記憶する変換表に並ぶ荷重値のうち、検索キーと同じ増幅値と組になった荷重値を検索し、該当の荷重値を内容とするデータを生成し、当該データを伝送信号に載せて制御ユニット11に出力する。この該当の荷重値を内容とするデータを単に荷重値と呼ぶ。
【0034】
すなわち、起歪柱2、ロードセル22、計装アンプ23、A/D変換器24及びマイコン25の組み合わせは、荷重値を検出する検出部の一例であり、この電動プレス10は、起歪柱2の歪みを検出するロードセル22の出力値を、計装アンプ23、A/D変換器24及びマイコン25によって荷重値に変換することによって、ワークWへの荷重値を得る。
【0035】
図3に示すように、電動プレス10は信号線で接続された制御ユニット11を備えている。制御ユニット11は、制御部111とエンコーダ112とを備える。制御部111は、電動プレス10を制御するプログラム及びデータを記憶するHDDやSSD等の外部記憶装置113を備える。また、制御部111は、該プログラムを実行するCPU等の演算制御装置114、演算制御装置114の演算結果を一時的に記憶するRAM等の主記憶装置115、演算制御装置114の制御下で電動機4を駆動させるモータドライバ116を備える。
【0036】
演算制御装置114は、ワークWの加工のためのプログラムに従って、外部記憶装置113に記憶されている所望荷重値と、検出部から出力された荷重値を比較し、荷重検出値が所望荷重値以上であるか判定する。制御ユニット11が処理する荷重値と実荷重との関係は、基準ロードセルの出力値と実荷重との関係に揃えられている。すなわち、同一荷重を示す基準ロードセルの出力値と制御ユニットが扱う荷重値とは同値であり、制御ユニット11は基準ロードセルの出力値をそのまま所望荷重値と比較が可能となっている。
【0037】
モータドライバ116は、荷重値が所望荷重値以上になるまで、電動機4にパルス信号を送信する。エンコーダ112は、制御部111に電動機4の移動量及び移動速度を出力することで、起歪柱2のワークWへの当接等を報知する。
【0038】
制御ユニット11は、計装アンプ23のゲイン値とオフセット値を校正する校正装置を兼ねる。外部記憶装置113には、校正プログラム及びデータが記憶されている。
図4に示すように、制御部111は、校正プログラムの実行により、ゲイン変更部61とオフセット変更部62とラム位置情報記憶部63と荷重制御部64と判定部65とを備える。ゲイン変更部61、オフセット変更部62、荷重制御部64及び判定部65は主に演算制御装置114を含み構成され、ラム位置情報記憶部63は外部記憶装置113を含み構成される。
【0039】
ゲイン変更部61は、ゲイン値を算出し、計装アンプ23にセットする。ゲイン値算出のアルゴリズムは、例えば割合増減法であり、ゲイン変更部61は、測定されたロードセル22の変化割合に合致させるようにゲイン値の倍率を変化させた後、適正なゲイン値になるように変更割合を2分の1ずつ減少させながら、ゲイン値を増減により微調整していく。
【0040】
オフセット変更部62は、オフセット値を算出し、計装アンプ23にセットする。オフセット変更部62のアルゴリズムは、例えばピッチ法である。ゲイン変更部61がゲイン値を仮設定した後、オフセット変更部62は、オフセット値を1ピッチずつインクリメント又はデクリメントしながら、仮設定されたゲイン値の下で、オフセット値を適正に微調整していく。
【0041】
ラム位置情報記憶部63は、複数のラム位置情報を記憶する。ラム位置情報は、ワークWへの実荷重とラム3の位置との関係を示す。換言するとラム位置情報は、起歪柱2がワークWに当接してから、ワークWと起歪柱2が所望荷重によって歪むことによって、ラム3が更に進行した位置である。各ラム位置情報は、ワークWに電動プレス10が定格荷重の10%をかけたときのラム3の位置、定格荷重の30%をかけたときのラム3の位置、及び定格荷重の60%をかけたときのラム3の位置を示す。
【0042】
荷重制御部64は、ラム位置情報を読み出し、ラム位置情報に合致する位置にラム3を移動させ、ラム位置情報が示す位置に対応する荷重をワークWにかける。典型的には、ラム位置情報に合わせたパルス数を電動機4に出力することで、シーケンス制御によりラム3を移動させる。または、荷重制御部64は、ラム位置情報を受けて駆動する電動機4に対して、ラム位置情報を電動機4に送信する。
【0043】
判定部65は、ワークWに荷重をかけたときの計装アンプ23の出力値から、ゲイン変更部61及びオフセット変更部62によるゲイン値とオフセット値が適正か判定する。
図5は、荷重と増幅値との適正な関係を示すグラフであり、横軸は定格荷重に対する荷重の割合であり、縦軸は計装アンプ23の出力値である。
【0044】
図5に示すように、制御ユニット11は、計装アンプ23の調整装置として、ワークWに荷重をかけていないとき、つまり定格荷重の0%のときの計装アンプ23の出力値から、ワークWに定格荷重の120%の荷重をかけたときの計装アンプ23の出力値までの全てが、A/D変換器26による変換可能範囲EAに収まるように、ゲイン値とオフセット値を調整する。
【0045】
更に、制御ユニット11は、ワークWに荷重をかけていないときの計装アンプ23の出力値と変換可能範囲EAの下限値との間に下限マージンMlを設け、ワークWに定格荷重の120%の荷重をかけたときの計装アンプ23の出力値と変換可能範囲EAの上限値との間に上限マージンMhを設ける。
【0046】
下限マージンMlと上限マージンMhは同値であっても異なる値であっても、ロードセル22の予測される変化特性に応じて定めればよい。例えば、ロードセル22の出力値が経時変化により上がる方向にドリフトしやすい場合、上限マージンを大きくとり、下限マージンを例えばゼロを含む小さい値とすればよい。
【0047】
典型的には、判定部65は、ロードセル22の出力が荷重に比例するものとして、定格荷重の30%をかけたときの計装アンプ23の出力値と定格荷重の60%をかけたときの計装アンプ23の出力値とが各規定範囲Ed内に収まっているか判定し、この2点の出力値が規定範囲内に収まっていることによってゲイン値とオフセット値が適正と判断すればよい。
【0048】
規定範囲Edは、両出力値から推測される直線状の増幅特性において、定格荷重の0%のときの推測出力値が下限マージンMl以上で下限マージンMl近傍となり、定格荷重の120%のときの推測出力値が上限マージンMh以下で上限マージンMh近傍となるときに、定格荷重の30%と60%の出力値が位置する範囲である。近傍に関し、計装アンプ23の分解能を最大限に高めるためには極力ゼロが望ましいが、反面、規定範囲Edがシビアになり、校正処理の時間が長引く虞があるため、分解能と校正処理時間のバランスを図って決定すればよい。
【0049】
ゲイン変更部61及びオフセット変更部62は、判定部65が両値とも規定範囲Ed内に収まっていると判断するまで、ゲイン値及びオフセット値との変更を繰り返し、荷重制御部64は、ゲイン値及びオフセット値が変更される度に計装アンプ23の出力値を収集し、判定部65は、計装アンプ23の出力値が収集される度に判断を繰り返す。
【0050】
実際例としては、計装アンプ23の出力値と荷重との関係は一直線に比例するものとして、計装アンプ23の出力値とA/D変換器24の出力値とマイコン25の出力値の何れを判定部65の判定要素として用いても良い。
【0051】
図6及び
図7は、この制御ユニット11による計装アンプ23の校正動作を示すフローチャートである。まず、ゲイン変更部61とオフセット変更部62は、初期値β0を設定し、初期値α0を設定する(ステップS01)。また、判定部65は、校正を繰り返す回数Lをゼロに初期化し、オフセット値の校正を繰り返す回数Jと後述する調整係数Eをゼロに初期化する(ステップS02)。
【0052】
初期値β0は、ロードセル22の未変化時に設定された理想ゲイン値である。初期値α0は、ロードセル22の未変化時に設定された理想オフセット値である。初期値β0と初期値α0は、電動プレス10の設置時に計測により求め、外部記憶装置113に記憶させておけばよい。
【0053】
各種初期化が終了すると、後述するように、ゲイン変更部61はゲイン値β1を変更し(ステップS03)、計装アンプ23に変更後のゲイン値β1をセットし(ステップS04)、オフセット変更部62はオフセット値α1を変更し(ステップS05)、計装アンプ23に変更後のオフセット値α1をセットする(ステップS06)。
【0054】
ゲイン値β1とオフセット値α1がセットされると、荷重制御部64は、定格荷重の10%に対応するラム位置情報をラム位置情報記憶部63から読み出す(ステップS07)。そして、荷重制御部64は、読み出したラム位置情報が示す位置にラム3を移動させることで、ワークWに定格荷重の10%の荷重をかける(ステップS08)。このとき、ラム位置情報が示す位置への移動量に合致するパルス数を電動機4に出力することで、荷重制御部64は、ラム位置情報と一致する位置にシーケンス制御によりラム3を移動させる。または、電動機4にラム位置情報を送出する。
【0055】
ロードセル22からは、定格荷重の10%の荷重に対応するアナログ信号が出力される。計装アンプ23は、ロードセル22から入力されたアナログ信号の値に、ゲイン変更部61が変更したゲイン値β1を乗算し、乗算値に、オフセット変更部62が変更したオフセット値α1を加算し、結果を荷重値として出力する。A/D変換器24は、計装アンプ23から入力された荷重値をデジタル信号に変換して、制御ユニット11に入力する。
【0056】
判定部65は、定格荷重の10%をかけたとき、A/D変換器24からデジタル信号で表された荷重値を受け取り(ステップS09)、この荷重値が規定範囲に収まっているか判定する(ステップS10)。荷重値が規定範囲に収まっていない場合(ステップS10,No)、判定部65は、オフセット値の校正を繰り返す回数Jを1インクリメントし(ステップS11)、回数Jが規定数に達したか判定する(ステップS12)、規定数に達していない場合(ステップS12,No)、オフセット変更部62は、ステップS05に戻って、更にオフセット値を変更し、変更後のオフセット値を計装アンプ23にセットする。
【0057】
一方、判定部65は、オフセット値の校正を繰り返す回数Jが規定数に達している場合(ステップS12,Yes)、エラーログを生成して、校正動作を終了させる。
【0058】
判定部65が規定範囲に荷重値が収まっていると判定すると(ステップS10,Yes)、荷重制御部64は、定格荷重の30%と60%に対応する両ラム位置情報をラム位置情報記憶部63から読み出し(ステップS13)、各ラム位置情報が示す位置にラム3を順次移動させることで、ワークWに定格荷重の30%の荷重と60%の荷重をかける(ステップS14)。
【0059】
このとき、ロードセル22からは、定格荷重の30%と60%の荷重に対応するアナログ信号が順次出力される。計装アンプ23は、ロードセル22から入力されたアナログ信号の値に、ゲイン変更部61が変更したゲイン値を乗算し、乗算値に、オフセット変更部62が変更したオフセット値を加算し、結果を荷重値として各々出力する。A/D変換器24は、計装アンプ23から入力された両荷重値をデジタル信号に変換して、制御ユニット11に各々入力する。
【0060】
判定部65は、定格荷重の30%と60%をかけたとき、A/D変換器24からデジタル信号で表された両荷重値を受け取り(ステップS15)、これら荷重値が各々の規定範囲に収まっているか判定する(ステップS16)。両荷重値が各々の規定範囲に収まっていない場合(ステップS16,No)、判定部65は、校正を繰り返す回数Lを1インクリメントし(ステップS17)、回数Lが規定数に達したか判定する(ステップS18)。
【0061】
規定数に達していない場合(ステップS18,No)、ステップS03に戻り、ゲイン変更部61とオフセット変更部62は、更にゲイン値β1とオフセット値α1を変更し、変更後のゲイン値β1とオフセット値α1を計装アンプ23にセットする。
【0062】
一方、判定部65は、校正を繰り返す回数Lが規定数に達している場合(ステップS18,Yes)、エラーログを生成して、校正動作を終了させる。また、判定部65が各々の規定範囲に各荷重値が収まっていると判定すると(ステップS16,Yes)、適正なゲイン値β1とオフセット値α1が計装アンプ23にセットされたものとして処理を終了する。
【0063】
このような校正処理は、ゲイン値を仮設定し、仮設定されたゲイン値を前提にオフセット値を調整し、仮設定したゲイン値とオフセット値による計装アンプ23の増幅に対し、A/D変換器24の出力値の飽和を判断するものである。
【0064】
オフセット値の調整に関し、電動プレス10は、定格荷重の10%をワークWにかけ、計装アンプ23の出力値と規定範囲との関係を判定している。定格荷重の0%では、計装アンプ23の出力値がA/D変換器24の変換可能範囲を逸脱し、飽和した値が判定部65に入力されている虞があり、判定の信頼性が低下するためである。定格荷重の10%とは、定格荷重の0%に近い値であり、且つ計装アンプ23の出力値がデジタル変換によって飽和しない経験的又は常識的な値である。従って、この条件を満たせば、定格荷重の10%には限られない。
【0065】
また、定格荷重の120%に近い値であり、且つロードセル22の特性変化によってもデジタル値が飽和しない経験的又は常識的な値により判定することもできる。但し、ワークWに瞬時的に荷重をかける加工処理と比べ、計装アンプ23の校正作業ではデータ取得に長時間の荷重印加が必要となる。荷重印加の間、電動プレス10に高負荷状態が継続する。そのため、定格荷重の0%に近い値をかけるほうが望ましい。
【0066】
ゲイン値とオフセット値の適正判定に関し、電動プレス10は定格荷重の30%及び60%をワークWにかけて、計装アンプ23の出力値が規定範囲に収まるか判定している。2点の出力値と規定範囲との関係を判定すれば、定格加重の30%及び60%に限られない。但し、第1に、計装アンプ23の出力値が飽和しない経験的及び常識的に逸脱しない定格荷重の50%寄りの値であり、第2に、2点の出力値はできるだけ離間しながらも、第3に、電動プレス10が長時間の高負荷状態に晒されないことが望ましい。
【0067】
また、この校正処理では、ワークWに定格荷重の120%が印加されたとしても、計装アンプ23の出力値がデジタル変換により飽和しないように、ゲイン値とオフセット値を設定している。ワークWの加工中、電動プレス10が過負荷状態となったとき、その過負荷が検出され、電動プレス10を自動停止させる等、電動プレス10の故障を未然に防ぐ措置を採れるようにするためである。
【0068】
更に、この校正処理では、定格荷重の10%、30%及び60%の荷重をかける際、荷重制御部64は、荷重を目標値とせず、位置を目標値としてラム3を移動させている。これに限らず、ワークWに代えて基準ロードセルを設置し、基準ロードセルの出力値を監視しながら、出力値が定格荷重の10%、30%及び60%になるまでラム3を移動させるようにしてもよい。基準ロードセルは、自前のロードセル、計装アンプ、A/D変換器及びマイコンを有し、実荷重に対する出力値が適正な装置である。
【0069】
但し、荷重監視によりラム3を駆動する場合、基準ロードセルからの所望荷重値の出力を契機に電動機4を停止することになる。この場合、溜まりパルスの影響等により、ラム3の位置がオーバーシュートする虞がある。すなわち、所望荷重をかける位置を超えてラム3が進行する虞がある。オーバーシュートへの対策としては、標準ロードセルの下にダイセットバネを設置することが望ましいが、ダイセットバネを設置できない場合、ラム3の下降速度を遅くし、オーバーシュートを抑制することが望ましい。
【0070】
一方、所望荷重に対するラム3の位置を記憶しておき、ラム3を記憶位置に移動させれば、ラム3の高速移動によってもオーバーシュートをゼロ又は極めて少なくできる。ダイセットバネ無しではラム3を0.1mm/secで移動させる必要があるが、ラム位置情報に基づく場合、ラム3を5mm/secで移動させてもオーバーシュートを抑制できる。
【0071】
そのため、本実施形態の電動プレス10では、校正作業時間が大幅に短縮される。また、ラム3の移動時間が電動機4の許容保持時間を超過せず、エラー発生による校正のやり直しは生じず、校正作業時間を予め見積もることができる。
【0072】
図8は、ステップS03におけるゲイン値の変更動作を示すフローチャートである。まず、荷重制御部64は、定格荷重の10%と60%に対応する両ラム位置情報をラム位置情報記憶部63から読み出し(ステップS31)、各ラム位置情報が示す位置にラム3を順次移動させることで、ワークWに定格荷重の10%の荷重と60%の荷重をかける(ステップS32)。
【0073】
次に、ゲイン変更部61は、調整係数mを設定する(ステップS33)。調整係数mは、定格荷重60%をかけたときに得られる荷重値Y60と10%の荷重をかけたときに得られる荷重値Y10の差分値で、定格荷重値の半分の値を除算した除算結果である。定格荷重10%と60%の荷重をかけたときに得られる両荷重値の離間値は、定格荷重値の半分の値に相当する。
【0074】
更に、ゲイン変更部61は、微調整係数kを設定する(ステップS34〜39)。校正を繰り返す回数Lがゼロの場合(ステップS34,Yes)、微調整係数kはゼロに設定する(ステップS35)。一方、回数Lがゼロでなければ(ステップS34,No)、ステップS16において定格荷重の30%と60%に対する両荷重値の規定範囲からの逸脱の仕方に応じて微調整係数kを変更する(ステップS36〜S39)。
【0075】
定格荷重の30%の荷重値Y30が規定範囲内又は規定範囲未満であり、且つ定格荷重の60%の荷重値Y60が規定範囲内又は規定範囲未満であるとき(ステップS36,Yes)、ゲイン変更部61は、数値2を回数L乗し、その結果で数値2を除算して得た値を前回の微調整係数kに加算する(ステップS37)。
【0076】
一方、定格荷重の30%の荷重値が規定範囲内又は規定範囲超過であり、且つ定格荷重の60%の荷重値が規定範囲内又は規定範囲超過であるとき(ステップS38,Yes)、ゲイン変更部61は、数値2を回数L乗し、その結果で数値2を除算して得た値を前回の微調整係数kに減算する(ステップS39)。尚、ステップS35及びS36が共にNoである場合は、エラーとして計装アンプ23の校正処理を終了する。
【0077】
そして、ゲイン変更部61は、初期値β0、調整係数m及び微調整係数kをパラメータとしてゲイン値β1を生成する(ステップS40)。すなわち、ゲイン変更部61は、初期値β0に係数mを乗算する。更に微調整係数kを100で除算して1を加算した値を計算する。そして、ゲイン変更部61は、両計算結果を更に乗算する。
【0078】
このゲイン値β1の変更方法によると、係数mに初期値β0を乗算することで、ゲイン値が理想状態である初期値β0からロードセル22の特性変化を概略加味した値に修正される。すなわち、係数mは、ゲイン値β1をロードセル22の変化に概略対応させる調整割合である。
【0079】
また、微調整係数kの算定方法によると、1回目のゲイン値β1の設定では微調整係数kはゼロであるが、2回目の微調整ではゲイン値β1は前回から1%増減し、3回目の微調整ではゲイン値β1は前回から0.5%増減し、4回目の微調整ではゲイン値β1は前回から0.25%増減していき、少しずつ適正値に精度良く近づいていく。微調整係数kは、ゲイン値β1を精度良く変化させるための微調整割合である。
【0080】
更に
図9は、ステップS05におけるオフセット値α1の変更動作を示すフローチャートである。まず、オフセット変更部62は、調整係数Eを設定する(ステップS51〜55)。校正を繰り返す回数Eがゼロでない場合(ステップS51,No)、ステップS10において定格荷重の10%に対する荷重値の規定範囲からの逸脱の仕方に応じて調整係数Eを変更する(ステップS52〜53)。
【0081】
定格荷重の10%の荷重値が規定範囲を超過するとき(ステップS52,Yes)、オフセット変更部62は、調整係数Eを1インクリメントする(ステップS53)。一方、定格荷重の10%の荷重値が規定範囲未満であるとき(ステップS54,Yes)、オフセット変更部62は、調整係数Eを1デクリメントする(ステップS55)。
【0082】
そして、オフセット変更部62は、初期値α0、調整係数Eをパラメータとしてオフセット値α1を生成する(ステップS56)。すなわち、オフセット変更部62は、初期値α0に調整係数Eを加算する。
【0083】
ゲイン値β1を割合で増減させ、オフセット値α1を1ピッチずつ増減させているのは、ゲイン値β1の設定可能範囲が広大であり、一方でオフセット値α1の設定可能範囲が相対的に狭いためである。従って、ゲイン値β1とオフセット値α1の設定可能範囲の広さによっては、双方ともピッチ法を用いてもよいし、双方とも割合増減法を用いてもよいし、ゲイン値β1の設定にはピッチ法を用いて、オフセット値α1の設定には割合増減法を用いてもよい。
【0084】
以上のように、この電動プレス10は、ワークWや基準ロードセルといった加圧対象への荷重値を検出する検出部を備える。検出部は、起歪柱2、ロードセル22、計装アンプ23、A/D変換器24及びマイコン25を構成要素とする。この検出部の荷重値を校正するため、電動プレス10は加圧対象への実荷重とラム3の位置との関係を示すラム位置情報を予め記憶しておく。そして、ラム位置情報が示す位置にラム3を移動させることで、ラム位置情報が示す実荷重を加圧対象にかけ、荷重値を校正する。本実施形態では、荷重値を生成するための計装アンプ23のゲイン値及びオフセット値を変更する。
【0085】
すなわち、校正の際、規定の荷重を検出してからラム3を止める制御ではなく、既知の位置にラム3を移動させる制御を行うようにした。これにより、ラム3を高速移動させてもラム3のオーバーシュートが抑制される。そのため、ラム3の高速移動による校正作業の短縮化が実現され、設備停止期間が短くなり、ワークWの生産効率が向上する。
【0086】
また、校正処理の頻度を高めることができるため、ロードセル22の経時変化を見込んだ上限マージン及び下限マージンを大きくとる必要もなくなり、計装アンプ23の分解能が向上する。従って、電動プレス10の加工精度も向上する。
【0087】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る電動プレスについて図面を参照しつつ詳細に説明する。第1の実施形態と同一構成及び同一機能については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0088】
図10に示すように、電動プレス10の制御部111はラム位置情報補間演算部66と規定範囲生成部67を備える。ラム位置情報補間演算部66と規定範囲生成部67は、主に演算制御装置114を含み構成されている。
【0089】
ラム位置情報補間演算部66は、ラム位置情報記憶部63に無いラム位置情報を内挿法によって補間し、ラム3の位置に対する実荷重を算出する。規定範囲生成部67は、ラム位置情報補間演算部66が算出した荷重に対する規定範囲を生成する。判定部65は、計装アンプ23の校正処理において、規定範囲生成部67が生成した規定範囲にロードセル22が出力した荷重値が収まっているか判定する。
【0090】
エンコーダ112に基づいてラム3の位置を制御する場合、荷重を監視せずにラム3の位置を監視しても少なからずオーバーシュートの虞がある。また、機械誤差の経年変化によっても少なからずオーバーシュートの虞がある。オーバーシュートによりワークWへの実荷重が所望荷重と相違すると、ゲイン値及びオフセット値の設定において判定部65の判定精度が低下する。
【0091】
この電動プレス10は、ワークWへの実荷重が所望荷重と相違しても、ワークWへの実荷重を既知のラム位置情報を用いた補間により算出し、ワークWへの実荷重に基づいて判定が行えるため、ゲイン値及びオフセット値を精度良く設定できる。
【0092】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る電動プレスについて図面を参照しつつ詳細に説明する。第1の実施形態と同一構成及び同一機能については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0093】
図11に示すように、本実施形態では、計装アンプ23の校正時に、ワークWに代えて基準ロードセル26を設置する。基準ロードセル26は、ロードセルと計装アンプとA/D変換器を自前で備えるユニットであり、荷重と出力値の関係が既知であって正しい荷重検出値を出力する。基準ロードセル26は制御ユニット11と信号線を介して接続し、荷重値を制御ユニット11に入力する。
【0094】
図12に示すように、制御部111は校正プログラムの実行によりラム位置情報生成部68を備える。ラム位置情報生成部68は、主に演算制御装置114を含み構成され、ラム位置情報を生成し、ラム位置情報記憶部63に記憶させる。このラム位置情報生成部68は、エンコーダ112からラム3の位置情報を取得する。また、ラム位置情報生成部68は、基準ロードセル26から荷重値を取得する。このラム位置情報生成部68は、同時刻に取得したラム3の位置情報と荷重値とを組み合わせて、ラム位置情報を生成する。
【0095】
この電動プレス10では、基準ロードセル26とラム位置情報生成部68とによりラム位置情報を生成してから、計装アンプ23の校正処理に移行する。電動プレス10の設置時に記憶させたラム位置情報と、校正処理時のラム3の位置と荷重との関係が変化している場合がある。例えば、校正処理に用いるワークWの大きさやバネ係数が異なっていたり、ボール螺子31の磨耗が生じていたり、起歪柱2の磨耗が生じていたりする虞がある。
【0096】
この電動プレス10では、校正環境が前回と変化し、ラム3の位置と荷重との関係との変化が生じている場合であっても、精度の高い校正処理を実現し、特に、電動プレス10を設置したまま計装アンプ23をメンテナンスする場合に優れている。
【0097】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係る電動プレスについて図面を参照しつつ詳細に説明する。第1乃至第3の実施形態と同一構成及び同一機能については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0098】
図13に示すように、制御部111は、校正プログラムの実行により変換表生成部69を備える。変換表生成部69は、主に演算制御装置114を含み構成され、デジタル変換された増幅値と制御ユニット11で処理される荷重値とを関係付けた変換表を生成する。
【0099】
すなわち、変換表生成部69は、ゲイン値及びオフセット値の変更に伴い、またロードセル22の経年変化に伴い、変換表を更新する。その理由としては、計装アンプ23にセットされるゲイン値とオフセット値の変更に伴い、校正前後で同一増幅値が示す荷重が変わるためである。また、
図14に示すロードセル22の出力値と実荷重の非直線性を有するため、全ての出力値と実荷重との関係が同量変化しないないからである。
【0100】
この変換表生成部69は、
図15に示すように、ワークWに代えて設置された基準ロードセル26に荷重をかけ(ステップS61)、基準ロードセル26が出力する荷重値を取得し(ステップS62)、また電動プレス10側で生成されるデジタルの増幅値を取得する(ステップS63)。そして、変換表生成部69は、各荷重ごとに基準ロードセル26の荷重値とデジタルの増幅値を組にした変換表を生成し(ステップS64)、マイコン25の変換表記憶部251に格納する(ステップS65)。
【0101】
荷重値生成部252は、
図16に示すように、A/D変換器24からデジタルの増幅値が入力されると(ステップS71)、その増幅値と組になった基準ロードセル26の荷重値を変換表から読み出す(ステップS72)。荷重値生成部252は、入力された増幅値の代わりに読み出した荷重値を制御ユニット11へ出力する(ステップS73)。制御ユニット11は、読み出された荷重値が所望荷重値に達するまでラム3を駆動させる(ステップS74)。
【0102】
尚、変換表生成部69は、定格荷重の0%から120%までの連続値において、デジタルの増幅値と荷重値との関係を収集する必要はない。変換表生成部69は、例えば定格荷重の20%、40%、60%、80%、100%及び120%等の離散値を取得し、これら離散値を変換表にまとめておく。そして、変換表に無いデジタルの増幅値と荷重値との関係は、内挿法等により補間する。この補間は、変換表の更新の際に行ってもよいし、ワークWを加工する際、変換表に無ければ補間処理をするようにしてもよい。
【0103】
このように、この電動プレス10は、ラム位置情報に基づいてラム3を移動させたとき、変換表記憶部251が記憶した変換表に示される荷重値と増幅値との関係を変更するようにした。これにより、変換表を校正する場合であっても、同じように、ラム3のオーバーシュートが抑制されるため、ラム3を素早く移動させて、増幅値と荷重値との関係を得ることができる。そのため、校正作業が迅速になり、ワークWの生産効率が向上する。
【0104】
また、校正作業により測定していない増幅値と荷重値との関係は、変換表に有る増幅値と荷重値との関係に基づき、内挿により補間生成するようにした。これにより、多数の増幅値と荷重値との関係を測定しなくて済むため、校正作業が更に迅速となるとともに、ラム3のオーバーシュートの機会を減らすことができる。
【0105】
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態に係る電動プレスについて図面を参照しつつ詳細に説明する。第1乃至第4の実施形態と同一構成及び同一機能については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0106】
図17は、第5の実施形態に係る起歪柱2を含むラム3の先端部の断面図である。
図17に示すように、ラム3の中空状部には、ボール螺子31の他、アンプ基板27が収容されている。アンプ基板27は、樹脂カバー53に収められた上で、ラム3の内部に設置される。樹脂カバー53は、アンプ基板27を密閉し、ボール螺子31のグリースやグリースの油分の付着によるアンプ基板27の誤作動を防止している。
【0107】
図18に示すように、アンプ基板27は、計装アンプ23とA/D変換器24とマイコン25とを実装している。マイコン25には、変換表記憶部251と荷重値生成部252の他、通信回路28と設定部29とを実装している。
【0108】
通信回路28は、例えばRS485に準拠した通信用ICであり、信号線を介して荷重値を制御ユニット11に出力し、また制御ユニット11のゲイン変更部61及びオフセット変更部62から制御信号を受信する。制御信号には、ゲイン値とオフセット値を示すデータが含まれている。
【0109】
設定部29は、制御ユニット11のゲイン変更部61及びオフセット変更部62から通信回路28が受信した制御信号を受け取り、この制御信号に従って、計装アンプ23にゲイン値とオフセット値をセットする。また、設定部29は、制御ユニット11から変換表を含む制御信号を通信回路28を介して受け取り、変換表記憶部251に格納する。
【0110】
この電動プレス10は、アンプ基板27をラム3の中空状部に収容することで、ロードセル22と計装アンプ23との距離を短縮化している。すなわち、ロードセル22と計装アンプ23との間の信号線が短縮され、ロードセル22の微弱な出力値に大きなノイズ混入が生じ、S/N比が悪くなることを抑制している。
【0111】
ロードセル22と計装アンプ23との間の信号線を極力短くするためは、アンプ基板27をロードセル22の可能な限り近傍に設置することが望ましい。この電動プレス10は、起歪柱2の後端に樹脂カバー53を固定し、起歪柱2とアンプ基板27を収容した樹脂カバー53を一体のユニット化し、起歪柱2と計装アンプ23との間を短縮化している。
【0112】
ここで、荷重値のS/N比悪化を防止するために、計装アンプ23をラム3内に収容すると、校正処理中において加圧対象に荷重をかける動作は、作業員に危険性をもたらす虞がある。一方、この危険性を重視し、計装アンプ23を電動プレス10から離間設置すると、荷重値のS/N比が悪化する虞がある。
【0113】
しかし、この電動プレス10では、計装アンプ23をロードセル22の近傍に配置しつつ、通信回路28と設定部29も計装アンプ23側に設置しているので、S/N比悪化の抑制と作業員に対する危険性の排除とを両立できる。
【0114】
(他の実施形態)
以上のように本発明の実施形態を説明したが、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。そして、この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0115】
例えば、マイコン25の変換表記憶部251と荷重値生成部252の機能を制御部111で実行するようにしてもよい。