特許第6653742号(P6653742)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6653742付属装置、プログラム、及び情報処理装置の真贋判定方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6653742
(24)【登録日】2020年1月30日
(45)【発行日】2020年2月26日
(54)【発明の名称】付属装置、プログラム、及び情報処理装置の真贋判定方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/28 20060101AFI20200217BHJP
【FI】
   G06F1/28
【請求項の数】17
【全頁数】35
(21)【出願番号】特願2018-181085(P2018-181085)
(22)【出願日】2018年9月26日
【審査請求日】2018年10月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】591128453
【氏名又は名称】株式会社メガチップス
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100136353
【弁理士】
【氏名又は名称】高尾 建吾
(72)【発明者】
【氏名】菅原 崇彦
(72)【発明者】
【氏名】山本 武史
【審査官】 佐賀野 秀一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−153281(JP,A)
【文献】 特開2010−079410(JP,A)
【文献】 特開2014−048898(JP,A)
【文献】 特開2009−118441(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/26− 1/3296
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号処理回路と前記信号処理回路に電源を供給する電源供給部とを有する情報処理装置に接続される付属装置であって、
前記電源供給部から前記信号処理回路に流れる電流を測定する電流測定部と、
前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する判定部と、
を備え、
前記判定部は、
複数の測定タイミングで前記電流測定部によって測定された複数の実測電流値を、前記電流測定部から取得する電流値取得部と、
前記電流値取得部によって取得された複数の実測電流値を時系列順に配列することによって、実測電流値パターンを作成するパターン作成部と、
前記パターン作成部によって作成された実測電流値パターンと、正規品又は非正規品に関して予め求められた基準電流値のパターンである基準電流値パターンとを比較するパターン比較部と、
を有し、
前記判定部は、前記情報処理装置の動作期間を区分した複数の所定期間のうち第1の所定期間に関して前記パターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、前記パターン比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定し、
前記パターン比較部は、実測電流値パターンを構成する複数の実測電流値と、基準電流値パターンを構成する複数の基準電流値とをそれぞれ比較し、
前記判定部は、第1の所定期間に関する全ての実測電流値のうち、対応する基準電流値と一致する実測電流値の割合が第1のしきい値以上であるか否かによって、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する、付属装置。
【請求項2】
信号処理回路と前記信号処理回路に電源を供給する電源供給部とを有する情報処理装置に接続される付属装置であって、
前記電源供給部から前記信号処理回路に流れる電流を測定する電流測定部と、
前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する判定部と、
を備え、
前記判定部は、
複数の測定タイミングで前記電流測定部によって測定された複数の実測電流値を、前記電流測定部から取得する電流値取得部と、
前記電流値取得部によって取得された複数の実測電流値を時系列順に配列することによって、実測電流値パターンを作成するパターン作成部と、
前記パターン作成部によって作成された実測電流値パターンと、正規品又は非正規品に関して予め求められた基準電流値のパターンである基準電流値パターンとを比較するパターン比較部と、
を有し、
前記判定部は、前記情報処理装置の動作期間を区分した複数の所定期間のうち第1の所定期間に関して前記パターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、前記パターン比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定し、
前記判定部は、前記電流値取得部による実測電流値の取得処理、前記パターン作成部による実測電流値パターンの作成処理、及び前記パターン比較部による実測電流値パターンと基準電流値パターンとの比較処理をN回(Nは複数)実行し、
前記判定部は、前記パターン比較部によるN回の比較処理のうち、実測電流値パターンが基準電流値パターンに一致していると判定された割合が第2のしきい値以上であるか否かによって、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する、付属装置。
【請求項3】
信号処理回路と前記信号処理回路に電源を供給する電源供給部とを有する情報処理装置に接続される付属装置であって、
前記電源供給部から前記信号処理回路に流れる電流を測定する電流測定部と、
前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する判定部と、
を備え、
前記判定部は、
複数の測定タイミングで前記電流測定部によって測定された複数の実測電流値を、前記電流測定部から取得する電流値取得部と、
前記電流値取得部によって取得された複数の実測電流値を時系列順に配列することによって、実測電流値パターンを作成するパターン作成部と、
前記パターン作成部によって作成された実測電流値パターンと、正規品又は非正規品に関して予め求められた基準電流値のパターンである基準電流値パターンとを比較するパターン比較部と、
を有し、
前記判定部は、前記情報処理装置の動作期間を区分した複数の所定期間のうち第1の所定期間に関して前記パターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、前記パターン比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定し、
前記判定部はさらに、複数の所定期間のうち第2の所定期間に関して前記パターン作成部によって作成された第2の実測電流値パターンと、第2の所定期間に関して予め求められた第2の基準電流値パターンとの、前記パターン比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する、付属装置。
【請求項4】
信号処理回路と前記信号処理回路に電源を供給する電源供給部とを有する情報処理装置に接続される付属装置であって、
前記電源供給部から前記信号処理回路に流れる電流を測定する電流測定部と、
前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する判定部と、
を備え、
前記判定部は、
複数の測定タイミングで前記電流測定部によって測定された複数の実測電流値を、前記電流測定部から取得する電流値取得部と、
前記電流値取得部によって取得された複数の実測電流値を時系列順に配列することによって、実測電流値パターンを作成するパターン作成部と、
前記パターン作成部によって作成された実測電流値パターンと、正規品又は非正規品に関して予め求められた基準電流値のパターンである基準電流値パターンとを比較するパターン比較部と、
を有し、
前記判定部は、前記情報処理装置の動作期間を区分した複数の所定期間のうち第1の所定期間に関して前記パターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、前記パターン比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定し、
前記判定部は、
前記電流値取得部によって取得された複数の実測電流値に基づいて、所定の実測代表値を算出する代表値算出部と、
前記代表値算出部によって算出された実測代表値と、正規品又は非正規品に関して予め求められた代表値である基準代表値とを比較する代表値比較部と、
をさらに有し、
前記判定部はさらに、第1の所定期間に関して前記代表値算出部によって算出された第1の実測代表値と、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準代表値との、前記代表値比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する、付属装置。
【請求項5】
信号処理回路と前記信号処理回路に電源を供給する電源供給部とを有する情報処理装置に接続される付属装置であって、
前記電源供給部から前記信号処理回路に流れる電流を測定する電流測定部と、
前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する判定部と、
を備え、
前記判定部は、
複数の測定タイミングで前記電流測定部によって測定された複数の実測電流値を、前記電流測定部から取得する電流値取得部と、
前記電流値取得部によって取得された複数の実測電流値を時系列順に配列することによって、実測電流値パターンを作成するパターン作成部と、
前記パターン作成部によって作成された実測電流値パターンと、正規品又は非正規品に関して予め求められた基準電流値のパターンである基準電流値パターンとを比較するパターン比較部と、
を有し、
前記判定部は、前記情報処理装置の動作期間を区分した複数の所定期間のうち第1の所定期間に関して前記パターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、前記パターン比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定し、
前記判定部は、
前記電流値取得部によって取得された複数の実測電流値に基づいて、所定の実測代表値を算出する代表値算出部と、
前記代表値算出部によって算出された実測代表値と、正規品又は非正規品に関して予め求められた代表値である基準代表値とを比較する代表値比較部と、
をさらに有し、
前記判定部はさらに、複数の所定期間のうち第2の所定期間に関して前記代表値算出部によって算出された第2の実測代表値と、第2の所定期間に関して予め求められた第2の基準代表値との、前記代表値比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する、付属装置。
【請求項6】
信号処理回路と前記信号処理回路に電源を供給する電源供給部とを有する情報処理装置に接続される付属装置であって、
前記電源供給部から前記信号処理回路に流れる電流を測定する電流測定部と、
前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する判定部と、
を備え、
前記判定部は、
複数の測定タイミングで前記電流測定部によって測定された複数の実測電流値を、前記電流測定部から取得する電流値取得部と、
前記電流値取得部によって取得された複数の実測電流値を時系列順に配列することによって、実測電流値パターンを作成するパターン作成部と、
前記パターン作成部によって作成された実測電流値パターンと、正規品又は非正規品に関して予め求められた基準電流値のパターンである基準電流値パターンとを比較するパターン比較部と、
を有し、
前記判定部は、前記情報処理装置の動作期間を区分した複数の所定期間のうち第1の所定期間に関して前記パターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、前記パターン比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定し、
前記判定部は、
前記電流値取得部によって取得された複数の実測電流値の中から、任意の実測電流値を選択する電流値選択部と、
前記電流値選択部によって選択された実測電流値と、正規品又は非正規品に関して予め求められた電流値である基準電流値とを比較する電流値比較部と、
をさらに有し、
前記判定部はさらに、複数の所定期間のうち第3の所定期間に関して前記電流値選択部によって選択された実測電流値と、第3の所定期間に関して予め求められた基準電流値との、前記電流値比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する、付属装置。
【請求項7】
信号処理回路と前記信号処理回路に電源を供給する電源供給部とを有する情報処理装置に接続される付属装置であって、
前記電源供給部から前記信号処理回路に流れる電流を測定する電流測定部と、
前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する判定部と、
を備え、
前記判定部は、
複数の測定タイミングで前記電流測定部によって測定された複数の実測電流値を、前記電流測定部から取得する電流値取得部と、
前記電流値取得部によって取得された複数の実測電流値を時系列順に配列することによって、実測電流値パターンを作成するパターン作成部と、
前記パターン作成部によって作成された実測電流値パターンと、正規品又は非正規品に関して予め求められた基準電流値のパターンである基準電流値パターンとを比較するパターン比較部と、
を有し、
前記判定部は、前記情報処理装置の動作期間を区分した複数の所定期間のうち第1の所定期間に関して前記パターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、前記パターン比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定し、
前記判定部はさらに、複数の所定期間の中から第1の所定期間を可変に設定する期間設定部をさらに有する、付属装置。
【請求項8】
前記パターン比較部は、実測電流値パターンを構成する複数の実測電流値と、基準電流値パターンを構成する複数の基準電流値とをそれぞれ比較し、
前記判定部は、第1の所定期間に関する全ての実測電流値が、対応する基準電流値と一致しているか否かによって、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する、請求項3〜7のいずれか一つに記載の付属装置。
【請求項9】
前記代表値算出部は、実測代表値として、平均値、最大値、及び最小値の少なくとも一つを算出する、請求項4又は5に記載の付属装置。
【請求項10】
前記代表値算出部は、連続する二つの第2の所定期間のうち、一方の第2の所定期間に関しては平均値、最大値、及び最小値のうち第1の値を算出し、他方の第2の所定期間に関しては第1の値とは異なる第2の値を算出する、請求項に記載の付属装置。
【請求項11】
前記判定部はさらに、複数の所定期間の中から第2の所定期間を可変に設定する期間設定部をさらに有する、請求項3又は5に記載の付属装置。
【請求項12】
前記判定部はさらに、複数の所定期間の中から第3の所定期間を可変に設定する期間設定部をさらに有する、請求項に記載の付属装置。
【請求項13】
前記付属装置は、基準電流値パターンが予め記憶された第1の記憶部をさらに備え、
前記判定部は、前記第1の記憶部から基準電流値パターンを読み出す、請求項1〜12のいずれか一つに記載の付属装置。
【請求項14】
前記情報処理装置は、基準電流値パターンが予め記憶された第2の記憶部を備え、
前記判定部は、前記第2の記憶部から基準電流値パターンを読み出す、請求項1〜12のいずれか一つに記載の付属装置。
【請求項15】
前記付属装置は、第1の基準電流値パターンが予め記憶された第1の記憶部をさらに備え、
前記情報処理装置は、第2の基準電流値パターンが予め記憶された第2の記憶部を備え、
前記判定部は、前記第1の記憶部から第1の基準電流値パターンを読み出し、前記第2の記憶部から第2の基準電流値パターンを読み出す、請求項1〜12のいずれか一つに記載の付属装置。
【請求項16】
信号処理回路と前記信号処理回路に電源を供給する電源供給部とを有する情報処理装置に接続され、前記電源供給部から前記信号処理回路に流れる電流を測定する電流測定部を有する付属装置に搭載されるコンピュータを、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する判定手段として機能させるためのプログラムであって、
前記判定手段は、
複数の測定タイミングで前記電流測定部によって測定された複数の実測電流値を、前記電流測定部から取得する電流値取得手段と、
前記電流値取得手段によって取得された複数の実測電流値を時系列順に配列することによって、実測電流値パターンを作成するパターン作成手段と、
前記パターン作成手段によって作成された実測電流値パターンと、正規品又は非正規品に関して予め求められた基準電流値のパターンである基準電流値パターンとを比較するパターン比較手段と、
を備え、
前記判定手段は、前記情報処理装置の動作期間を区分した複数の所定期間のうち第1の所定期間に関して前記パターン作成手段によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、前記パターン比較手段による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定し、
前記パターン比較手段は、実測電流値パターンを構成する複数の実測電流値と、基準電流値パターンを構成する複数の基準電流値とをそれぞれ比較し、
前記判定手段は、第1の所定期間に関する全ての実測電流値のうち、対応する基準電流値と一致する実測電流値の割合が第1のしきい値以上であるか否かによって、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する、プログラム。
【請求項17】
信号処理回路と前記信号処理回路に電源を供給する電源供給部とを有する情報処理装置に接続され、前記電源供給部から前記信号処理回路に流れる電流を測定する電流測定部を有する付属装置において、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する、情報処理装置の真贋判定方法であって、
(A)複数の測定タイミングで前記電流測定部によって測定された複数の実測電流値を、前記電流測定部から取得するステップと、
(B)前記ステップ(A)によって取得された複数の実測電流値を時系列順に配列することによって、実測電流値パターンを作成するステップと、
(C)前記ステップ(B)によって作成された実測電流値パターンと、正規品又は非正規品に関して予め求められた基準電流値のパターンである基準電流値パターンとを比較するステップと、
(D)前記情報処理装置の動作期間を区分した複数の所定期間のうち第1の所定期間に関して前記ステップ(B)によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、前記ステップ(C)による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定するステップと、
を備え、
前記ステップ(C)では、実測電流値パターンを構成する複数の実測電流値と、基準電流値パターンを構成する複数の基準電流値とがそれぞれ比較され、
前記ステップ(D)では、第1の所定期間に関する全ての実測電流値のうち、対応する基準電流値と一致する実測電流値の割合が第1のしきい値以上であるか否かによって、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかが判定される、情報処理装置の真贋判定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、付属装置、プログラム、及び情報処理装置の真贋判定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、情報処理装置とそれに接続されたメモリ装置とを備えるメモリシステムにおいて、情報処理装置からメモリ装置に流れる消費電流を測定し、当該消費電流の単位時間あたりの変化量を消費電流の変化率として算出し、上記メモリ装置に関して作成された消費電流の変化率パターンと、正規品に関する消費電流の変化率パターンとを比較することにより、上記メモリ装置が正規品であるか否かを判定するメモリシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6068878号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1に開示されたメモリシステムによると、情報処理装置に接続されているメモリ装置が、正規品に比べて消費電流の絶対値が遙かに大きい粗悪な非正規品であったとしても、消費電流の測定タイミングにおいて当該メモリ装置の消費電流の変化率パターンが正規品のそれに偶然に一致した場合には、当該メモリ装置が正規品であると誤って判定される可能性がある。
【0005】
また、上記特許文献1には、情報処理装置によってメモリ装置の真贋判定を実行する態様についてのみ開示されている。しかし、不正使用の態様としては、非正規品のメモリ装置が使用される場合に限らず、正規品のメモリ装置に格納されたコンテンツデータを不正コピー等する目的で、非正規品の情報処理装置が使用される場合もある。従って、不正コピー等からコンテンツデータを適切に保護するためには、情報処理装置が非正規品である場合にはメモリシステムの動作を停止させる必要がある。そのためには、メモリ装置において、情報処理装置が正規品であるか否かを判定する機能が望まれる。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みて成されたものであり、情報処理装置とそれに接続される付属装置とを備える情報処理システムにおいて、情報処理装置の真贋判定を高精度に実行することが可能な付属装置、プログラム、及び情報処理装置の真贋判定方法を得ることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様に係る付属装置は、信号処理回路と前記信号処理回路に電源を供給する電源供給部とを有する情報処理装置に接続される付属装置であって、前記電源供給部から前記信号処理回路に流れる電流を測定する電流測定部と、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する判定部と、を備え、前記判定部は、複数の測定タイミングで前記電流測定部によって測定された複数の実測電流値を、前記電流測定部から取得する電流値取得部と、前記電流値取得部によって取得された複数の実測電流値を時系列順に配列することによって、実測電流値パターンを作成するパターン作成部と、前記パターン作成部によって作成された実測電流値パターンと、正規品又は非正規品に関して予め求められた基準電流値のパターンである基準電流値パターンとを比較するパターン比較部と、を有し、前記判定部は、前記情報処理装置の動作期間を区分した複数の所定期間のうち第1の所定期間に関して前記パターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、前記パターン比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定し、前記パターン比較部は、実測電流値パターンを構成する複数の実測電流値と、基準電流値パターンを構成する複数の基準電流値とをそれぞれ比較し、前記判定部は、第1の所定期間に関する全ての実測電流値のうち、対応する基準電流値と一致する実測電流値の割合が第1のしきい値以上であるか否かによって、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定することを特徴とするものである。
【0008】
第1の態様に係る付属装置によれば、判定部は、第1の所定期間に関してパターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、パターン比較部による比較結果に基づいて、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する。非正規品は粗悪品であることが多いため、非正規品の消費電流の絶対値は正規品のそれより大きい場合が多い。第1の態様に係る付属装置によれば、判定部は、消費電流の変化率パターンではなく実測電流値パターンと基準電流値パターンとを比較するため、たとえ正規品と非正規品とで消費電流の変化率パターンが近似している場合であっても、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかの真贋判定を高精度に実行することが可能となる。
【0012】
また、第1の態様に係る付属装置によれば、判定部は、第1の所定期間に関する全ての実測電流値のうち、対応する基準電流値と一致する実測電流値の割合が第1のしきい値以上であるか否かによって、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する。従って例えば、突発的なノイズ等に起因して正規品の実測電流値が瞬間的に増減した場合であっても、正規品が誤って非正規品と判定される事態を回避することが可能となる。
【0013】
本発明の第の態様に係る付属装置は、信号処理回路と前記信号処理回路に電源を供給する電源供給部とを有する情報処理装置に接続される付属装置であって、前記電源供給部から前記信号処理回路に流れる電流を測定する電流測定部と、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する判定部と、を備え、前記判定部は、複数の測定タイミングで前記電流測定部によって測定された複数の実測電流値を、前記電流測定部から取得する電流値取得部と、前記電流値取得部によって取得された複数の実測電流値を時系列順に配列することによって、実測電流値パターンを作成するパターン作成部と、前記パターン作成部によって作成された実測電流値パターンと、正規品又は非正規品に関して予め求められた基準電流値のパターンである基準電流値パターンとを比較するパターン比較部と、を有し、前記判定部は、前記情報処理装置の動作期間を区分した複数の所定期間のうち第1の所定期間に関して前記パターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、前記パターン比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定し、前記判定部は、前記電流値取得部による実測電流値の取得処理、前記パターン作成部による実測電流値パターンの作成処理、及び前記パターン比較部による実測電流値パターンと基準電流値パターンとの比較処理をN回(Nは複数)実行し、前記判定部は、前記パターン比較部によるN回の比較処理のうち、実測電流値パターンが基準電流値パターンに一致していると判定された割合が第2のしきい値以上であるか否かによって、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定することを特徴とするものである。
【0014】
第2の態様に係る付属装置によれば、判定部は、第1の所定期間に関してパターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、パターン比較部による比較結果に基づいて、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する。非正規品は粗悪品であることが多いため、非正規品の消費電流の絶対値は正規品のそれより大きい場合が多い。第1の態様に係る付属装置によれば、判定部は、消費電流の変化率パターンではなく実測電流値パターンと基準電流値パターンとを比較するため、たとえ正規品と非正規品とで消費電流の変化率パターンが近似している場合であっても、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかの真贋判定を高精度に実行することが可能となる。
また、第2の態様に係る付属装置によれば、判定部は、電流値取得部による実測電流値の取得処理、パターン作成部による実測電流値パターンの作成処理、及びパターン比較部による実測電流値パターンと基準電流値パターンとの比較処理を複数N回実行し、パターン比較部によるN回の比較処理のうち、実測電流値パターンが基準電流値パターンに一致していると判定された割合が第2のしきい値以上であるか否かによって、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する。このように、電流値取得部、パターン作成部、及びパターン比較部による一連の処理を複数N回繰り返して実行し、パターン比較部によるN回の比較結果に基づいて情報処理装置の真贋判定を行うことにより、判定精度を向上することが可能となる。
【0015】
本発明の第の態様に係る付属装置は、信号処理回路と前記信号処理回路に電源を供給する電源供給部とを有する情報処理装置に接続される付属装置であって、前記電源供給部から前記信号処理回路に流れる電流を測定する電流測定部と、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する判定部と、を備え、前記判定部は、複数の測定タイミングで前記電流測定部によって測定された複数の実測電流値を、前記電流測定部から取得する電流値取得部と、前記電流値取得部によって取得された複数の実測電流値を時系列順に配列することによって、実測電流値パターンを作成するパターン作成部と、前記パターン作成部によって作成された実測電流値パターンと、正規品又は非正規品に関して予め求められた基準電流値のパターンである基準電流値パターンとを比較するパターン比較部と、を有し、前記判定部は、前記情報処理装置の動作期間を区分した複数の所定期間のうち第1の所定期間に関して前記パターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、前記パターン比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定し、前記判定部はさらに、複数の所定期間のうち第2の所定期間に関して前記パターン作成部によって作成された第2の実測電流値パターンと、第2の所定期間に関して予め求められた第2の基準電流値パターンとの、前記パターン比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定することを特徴とするものである。
【0016】
第3の態様に係る付属装置によれば、判定部は、第1の所定期間に関してパターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、パターン比較部による比較結果に基づいて、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する。非正規品は粗悪品であることが多いため、非正規品の消費電流の絶対値は正規品のそれより大きい場合が多い。第1の態様に係る付属装置によれば、判定部は、消費電流の変化率パターンではなく実測電流値パターンと基準電流値パターンとを比較するため、たとえ正規品と非正規品とで消費電流の変化率パターンが近似している場合であっても、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかの真贋判定を高精度に実行することが可能となる。
また、第3の態様に係る付属装置によれば、判定部はさらに、複数の所定期間のうち第2の所定期間に関してパターン作成部によって作成された第2の実測電流値パターンと、第2の所定期間に関して予め求められた第2の基準電流値パターンとの、パターン比較部による比較結果に基づいて、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する。このように、第1の所定期間のみならず第2の所定期間に関しても実測電流値パターンと基準電流値パターンとの比較を行うことにより、第1の所定期間及び第2の所定期間の双方の比較結果に基づいて情報処理装置の真贋判定を行うことができるため、判定精度をより向上することが可能となる。
【0017】
本発明の第の態様に係る付属装置は、信号処理回路と前記信号処理回路に電源を供給する電源供給部とを有する情報処理装置に接続される付属装置であって、前記電源供給部から前記信号処理回路に流れる電流を測定する電流測定部と、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する判定部と、を備え、前記判定部は、複数の測定タイミングで前記電流測定部によって測定された複数の実測電流値を、前記電流測定部から取得する電流値取得部と、前記電流値取得部によって取得された複数の実測電流値を時系列順に配列することによって、実測電流値パターンを作成するパターン作成部と、前記パターン作成部によって作成された実測電流値パターンと、正規品又は非正規品に関して予め求められた基準電流値のパターンである基準電流値パターンとを比較するパターン比較部と、を有し、前記判定部は、前記情報処理装置の動作期間を区分した複数の所定期間のうち第1の所定期間に関して前記パターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、前記パターン比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定し、前記判定部は、前記電流値取得部によって取得された複数の実測電流値に基づいて、所定の実測代表値を算出する代表値算出部と、前記代表値算出部によって算出された実測代表値と、正規品又は非正規品に関して予め求められた代表値である基準代表値とを比較する代表値比較部と、をさらに有し、前記判定部はさらに、第1の所定期間に関して前記代表値算出部によって算出された第1の実測代表値と、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準代表値との、前記代表値比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定することを特徴とするものである。
【0018】
第4の態様に係る付属装置によれば、判定部は、第1の所定期間に関してパターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、パターン比較部による比較結果に基づいて、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する。非正規品は粗悪品であることが多いため、非正規品の消費電流の絶対値は正規品のそれより大きい場合が多い。第1の態様に係る付属装置によれば、判定部は、消費電流の変化率パターンではなく実測電流値パターンと基準電流値パターンとを比較するため、たとえ正規品と非正規品とで消費電流の変化率パターンが近似している場合であっても、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかの真贋判定を高精度に実行することが可能となる。
また、第4の態様に係る付属装置によれば、判定部はさらに、第1の所定期間に関して代表値算出部によって算出された第1の実測代表値と、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準代表値との、代表値比較部による比較結果に基づいて、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する。このように、実測電流値パターンと基準電流値パターンとの比較のみならず、実測代表値と基準代表値との比較を行うことにより、双方の比較結果に基づいて情報処理装置の真贋判定を行うことができるため、判定精度をより向上することが可能となる。
【0019】
本発明の第の態様に係る付属装置は、信号処理回路と前記信号処理回路に電源を供給する電源供給部とを有する情報処理装置に接続される付属装置であって、前記電源供給部から前記信号処理回路に流れる電流を測定する電流測定部と、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する判定部と、を備え、前記判定部は、複数の測定タイミングで前記電流測定部によって測定された複数の実測電流値を、前記電流測定部から取得する電流値取得部と、前記電流値取得部によって取得された複数の実測電流値を時系列順に配列することによって、実測電流値パターンを作成するパターン作成部と、前記パターン作成部によって作成された実測電流値パターンと、正規品又は非正規品に関して予め求められた基準電流値のパターンである基準電流値パターンとを比較するパターン比較部と、を有し、前記判定部は、前記情報処理装置の動作期間を区分した複数の所定期間のうち第1の所定期間に関して前記パターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、前記パターン比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定し、前記判定部は、前記電流値取得部によって取得された複数の実測電流値に基づいて、所定の実測代表値を算出する代表値算出部と、前記代表値算出部によって算出された実測代表値と、正規品又は非正規品に関して予め求められた代表値である基準代表値とを比較する代表値比較部と、をさらに有し、前記判定部はさらに、複数の所定期間のうち第2の所定期間に関して前記代表値算出部によって算出された第2の実測代表値と、第2の所定期間に関して予め求められた第2の基準代表値との、前記代表値比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定することを特徴とするものである。
【0020】
第5の態様に係る付属装置によれば、判定部は、第1の所定期間に関してパターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、パターン比較部による比較結果に基づいて、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する。非正規品は粗悪品であることが多いため、非正規品の消費電流の絶対値は正規品のそれより大きい場合が多い。第1の態様に係る付属装置によれば、判定部は、消費電流の変化率パターンではなく実測電流値パターンと基準電流値パターンとを比較するため、たとえ正規品と非正規品とで消費電流の変化率パターンが近似している場合であっても、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかの真贋判定を高精度に実行することが可能となる。
また、第5の態様に係る付属装置によれば、判定部はさらに、第2の所定期間に関して代表値算出部によって算出された第2の実測代表値と、第2の所定期間に関して予め求められた第2の基準代表値との、代表値比較部による比較結果に基づいて、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する。このように、第1の所定期間に関して実測電流値パターンと基準電流値パターンとを比較するのみならず、第2の所定期間に関して実測代表値と基準代表値とを比較することにより、双方の比較結果に基づいて情報処理装置の真贋判定を行うことができるため、判定精度をより向上することが可能となる。しかも、第1の所定期間と第2の所定期間とで判定の内容を異ならせることができるため、第三者による判定アルゴリズムの解析をより困難化することが可能となる。
【0025】
本発明の第の態様に係る付属装置は、信号処理回路と前記信号処理回路に電源を供給する電源供給部とを有する情報処理装置に接続される付属装置であって、前記電源供給部から前記信号処理回路に流れる電流を測定する電流測定部と、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する判定部と、を備え、前記判定部は、複数の測定タイミングで前記電流測定部によって測定された複数の実測電流値を、前記電流測定部から取得する電流値取得部と、前記電流値取得部によって取得された複数の実測電流値を時系列順に配列することによって、実測電流値パターンを作成するパターン作成部と、前記パターン作成部によって作成された実測電流値パターンと、正規品又は非正規品に関して予め求められた基準電流値のパターンである基準電流値パターンとを比較するパターン比較部と、を有し、前記判定部は、前記情報処理装置の動作期間を区分した複数の所定期間のうち第1の所定期間に関して前記パターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、前記パターン比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定し、前記判定部は、前記電流値取得部によって取得された複数の実測電流値の中から、任意の実測電流値を選択する電流値選択部と、前記電流値選択部によって選択された実測電流値と、正規品又は非正規品に関して予め求められた電流値である基準電流値とを比較する電流値比較部と、をさらに有し、前記判定部はさらに、複数の所定期間のうち第3の所定期間に関して前記電流値選択部によって選択された実測電流値と、第3の所定期間に関して予め求められた基準電流値との、前記電流値比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定することを特徴とするものである。
【0026】
第6の態様に係る付属装置によれば、判定部は、第1の所定期間に関してパターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、パターン比較部による比較結果に基づいて、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する。非正規品は粗悪品であることが多いため、非正規品の消費電流の絶対値は正規品のそれより大きい場合が多い。第1の態様に係る付属装置によれば、判定部は、消費電流の変化率パターンではなく実測電流値パターンと基準電流値パターンとを比較するため、たとえ正規品と非正規品とで消費電流の変化率パターンが近似している場合であっても、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかの真贋判定を高精度に実行することが可能となる。
また、第6の態様に係る付属装置によれば、判定部はさらに、第3の所定期間に関して電流値選択部によって選択された実測電流値と、第3の所定期間に関して予め求められた基準電流値との、電流値比較部による比較結果に基づいて、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する。このように、第1の所定期間に関して実測電流値パターンと基準電流値パターンとを比較するのみならず、第3の所定期間に関して実測電流値と基準電流値とを比較することにより、双方の比較結果に基づいて情報処理装置の真贋判定を行うことができるため、判定精度をより向上することが可能となる。しかも、第1の所定期間と第3の所定期間とで判定の内容を異ならせることができるため、第三者による判定アルゴリズムの解析をより困難化することが可能となる。
【0027】
本発明の第の態様に係る付属装置は、信号処理回路と前記信号処理回路に電源を供給する電源供給部とを有する情報処理装置に接続される付属装置であって、前記電源供給部から前記信号処理回路に流れる電流を測定する電流測定部と、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する判定部と、を備え、前記判定部は、複数の測定タイミングで前記電流測定部によって測定された複数の実測電流値を、前記電流測定部から取得する電流値取得部と、前記電流値取得部によって取得された複数の実測電流値を時系列順に配列することによって、実測電流値パターンを作成するパターン作成部と、前記パターン作成部によって作成された実測電流値パターンと、正規品又は非正規品に関して予め求められた基準電流値のパターンである基準電流値パターンとを比較するパターン比較部と、を有し、前記判定部は、前記情報処理装置の動作期間を区分した複数の所定期間のうち第1の所定期間に関して前記パターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、前記パターン比較部による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定し、前記判定部はさらに、複数の所定期間の中から第1の所定期間を可変に設定する期間設定部をさらに有することを特徴とするものである。
【0028】
第7の態様に係る付属装置によれば、判定部は、第1の所定期間に関してパターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、パターン比較部による比較結果に基づいて、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する。非正規品は粗悪品であることが多いため、非正規品の消費電流の絶対値は正規品のそれより大きい場合が多い。第1の態様に係る付属装置によれば、判定部は、消費電流の変化率パターンではなく実測電流値パターンと基準電流値パターンとを比較するため、たとえ正規品と非正規品とで消費電流の変化率パターンが近似している場合であっても、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかの真贋判定を高精度に実行することが可能となる。
また、第7の態様に係る付属装置によれば、期間設定部は、複数の所定期間の中から第1の所定期間を可変に設定する。従って、情報処理装置の真贋判定を実行する対象となる第1の所定期間を期間設定部によって静的又は動的に変更できるため、第三者による判定アルゴリズムの解析をより困難化することが可能となる。
本発明の第8の態様に係る付属装置は、第3〜第7のいずれか一つの態様に係る付属装置において特に、前記パターン比較部は、実測電流値パターンを構成する複数の実測電流値と、基準電流値パターンを構成する複数の基準電流値とをそれぞれ比較し、前記判定部は、第1の所定期間に関する全ての実測電流値が、対応する基準電流値と一致しているか否かによって、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定することを特徴とするものである。
第8の態様に係る付属装置によれば、判定部は、第1の所定期間に関する全ての実測電流値が、対応する基準電流値と一致しているか否かによって、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する。従って例えば、非正規品が、実測電流値パターンの一部において正規品のそれと異なる場合であっても、そのような非正規品を高精度に排除することが可能となる。
本発明の第9の態様に係る付属装置は、第4又は第5の態様に係る付属装置において特に、前記代表値算出部は、実測代表値として、平均値、最大値、及び最小値の少なくとも一つを算出することを特徴とするものである。
第9の態様に係る付属装置によれば、代表値算出部は、実測代表値として、平均値、最大値、及び最小値の少なくとも一つを算出する。このように、平均値、最大値、及び最小値の少なくとも一つを実測代表値として使用することにより、実測代表値を簡易に算出することが可能となる。
本発明の第10の態様に係る付属装置は、第5の態様に係る付属装置において特に、前記代表値算出部は、連続する二つの第2の所定期間のうち、一方の第2の所定期間に関しては平均値、最大値、及び最小値のうち第1の値を算出し、他方の第2の所定期間に関しては第1の値とは異なる第2の値を算出することを特徴とするものである。
第10の態様に係る付属装置によれば、代表値算出部は、連続する二つの第2の所定期間のうち、一方の第2の所定期間に関しては平均値、最大値、及び最小値のうち第1の値を算出し、他方の第2の所定期間に関しては第1の値とは異なる第2の値を算出する。従って、連続する二つの第2の所定期間において判定の内容を異ならせることができるため、第三者による判定アルゴリズムの解析をより困難化することが可能となる。
【0029】
本発明の第11の態様に係る付属装置は、第又は第の態様に係る付属装置において特に、前記判定部はさらに、複数の所定期間の中から第2の所定期間を可変に設定する期間設定部をさらに有することを特徴とするものである。
【0030】
11の態様に係る付属装置によれば、期間設定部は、複数の所定期間の中から第2の所定期間を可変に設定する。従って、情報処理装置の真贋判定を実行する対象となる第2の所定期間を期間設定部によって静的又は動的に変更できるため、第三者による判定アルゴリズムの解析をより困難化することが可能となる。
【0031】
本発明の第12の態様に係る付属装置は、第の態様に係る付属装置において特に、前記判定部はさらに、複数の所定期間の中から第3の所定期間を可変に設定する期間設定部をさらに有することを特徴とするものである。
【0032】
12の態様に係る付属装置によれば、期間設定部は、複数の所定期間の中から第3の所定期間を可変に設定する。従って、情報処理装置の真贋判定を実行する対象となる第3の所定期間を期間設定部によって静的又は動的に変更できるため、第三者による判定アルゴリズムの解析をより困難化することが可能となる。
【0033】
本発明の第13の態様に係る付属装置は、第1〜第12のいずれか一つの態様に係る付属装置において特に、前記付属装置は、基準電流値パターンが予め記憶された第1の記憶部をさらに備え、前記判定部は、前記第1の記憶部から基準電流値パターンを読み出すことを特徴とするものである。
【0034】
13の態様に係る付属装置によれば、基準電流値パターンは付属装置内の第1の記憶部に予め記憶されており、判定部は第1の記憶部から基準電流値パターンを読み出す。従って、基準電流値パターンと実測電流値パターンとが一致しない場合には、情報処理装置及び付属装置の少なくとも一方が非正規品であると判定できるため、その場合には情報処理システムの動作を速やかに停止させることにより、コンテンツデータを適切に保護することが可能となる。
【0035】
本発明の第14の態様に係る付属装置は、第1〜第12のいずれか一つの態様に係る付属装置において特に、前記情報処理装置は、基準電流値パターンが予め記憶された第2の記憶部を備え、前記判定部は、前記第2の記憶部から基準電流値パターンを読み出すことを特徴とするものである。
【0036】
14の態様に係る付属装置によれば、基準電流値パターンは情報処理装置内の第2の記憶部に予め記憶されている。情報処理装置の基準電流値パターンは、デバイスの構造や製造プロセス等に依存するため、デバイス毎に異なる。従って、ある情報処理装置に関して求めた基準電流値パターンを、その情報処理装置内の第2の記憶部に記憶しておくことにより、デバイス毎に異なる基準電流値パターンを簡易に管理することが可能となる。
【0037】
本発明の第15の態様に係る付属装置は、第1〜第12のいずれか一つの態様に係る付属装置において特に、前記付属装置は、第1の基準電流値パターンが予め記憶された第1の記憶部をさらに備え、前記情報処理装置は、第2の基準電流値パターンが予め記憶された第2の記憶部を備え、前記判定部は、前記第1の記憶部から第1の基準電流値パターンを読み出し、前記第2の記憶部から第2の基準電流値パターンを読み出すことを特徴とするものである。
【0038】
15の態様に係る付属装置によれば、判定部は、付属装置内の第1の記憶部から第1の基準電流値パターンを読み出し、情報処理装置内の第2の記憶部から第2の基準電流値パターンを読み出す。情報処理装置の基準電流値パターンは、デバイスの構造や製造プロセス等に依存するため、デバイス毎に異なる。従って、ある情報処理装置に関して求めた第2の基準電流値パターンを、その情報処理装置内の第2の記憶部に記憶しておくことにより、デバイス毎に異なる基準電流値パターンを簡易に管理することが可能となる。また、第1の基準電流値パターンは付属装置内の第1の記憶部に予め記憶されており、判定部は第1の記憶部から第1の基準電流値パターンを読み出す。従って、第1の基準電流値パターンと第2の基準電流値パターンとが一致しない場合や、第1の基準電流値パターンと実測電流値パターンとが一致しない場合には、情報処理装置及び付属装置の少なくとも一方が非正規品であると判定できるため、その場合には情報処理システムの動作を速やかに停止させることにより、コンテンツデータを適切に保護することが可能となる。
【0039】
本発明の第16の態様に係るプログラムは、信号処理回路と前記信号処理回路に電源を供給する電源供給部とを有する情報処理装置に接続され、前記電源供給部から前記信号処理回路に流れる電流を測定する電流測定部を有する付属装置に搭載されるコンピュータを、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する判定手段として機能させるためのプログラムであって、前記判定手段は、複数の測定タイミングで前記電流測定部によって測定された複数の実測電流値を、前記電流測定部から取得する電流値取得手段と、前記電流値取得手段によって取得された複数の実測電流値を時系列順に配列することによって、実測電流値パターンを作成するパターン作成手段と、前記パターン作成手段によって作成された実測電流値パターンと、正規品又は非正規品に関して予め求められた基準電流値のパターンである基準電流値パターンとを比較するパターン比較手段と、を備え、前記判定手段は、前記情報処理装置の動作期間を区分した複数の所定期間のうち第1の所定期間に関して前記パターン作成手段によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、前記パターン比較手段による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定し、前記パターン比較手段は、実測電流値パターンを構成する複数の実測電流値と、基準電流値パターンを構成する複数の基準電流値とをそれぞれ比較し、前記判定手段は、第1の所定期間に関する全ての実測電流値のうち、対応する基準電流値と一致する実測電流値の割合が第1のしきい値以上であるか否かによって、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定することを特徴とするものである。
【0040】
16の態様に係るプログラムによれば、判定手段は、第1の所定期間に関してパターン作成部によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、パターン比較手段による比較結果に基づいて、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する。非正規品は粗悪品であることが多いため、非正規品の消費電流の絶対値は正規品のそれより大きい場合が多い。第17の態様に係るプログラムによれば、判定手段は、消費電流の変化率パターンではなく実測電流値パターンと基準電流値パターンとを比較するため、たとえ正規品と非正規品とで消費電流の変化率パターンが近似している場合であっても、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかの真贋判定を高精度に実行することが可能となる。
また、第16の態様に係るプログラムによれば、判定手段は、第1の所定期間に関する全ての実測電流値のうち、対応する基準電流値と一致する実測電流値の割合が第1のしきい値以上であるか否かによって、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する。従って例えば、突発的なノイズ等に起因して正規品の実測電流値が瞬間的に増減した場合であっても、正規品が誤って非正規品と判定される事態を回避することが可能となる。
【0041】
本発明の第17の態様に係る情報処理装置の真贋判定方法は、信号処理回路と前記信号処理回路に電源を供給する電源供給部とを有する情報処理装置に接続され、前記電源供給部から前記信号処理回路に流れる電流を測定する電流測定部を有する付属装置において、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定する、情報処理装置の真贋判定方法であって、(A)複数の測定タイミングで前記電流測定部によって測定された複数の実測電流値を、前記電流測定部から取得するステップと、(B)前記ステップ(A)によって取得された複数の実測電流値を時系列順に配列することによって、実測電流値パターンを作成するステップと、(C)前記ステップ(B)によって作成された実測電流値パターンと、正規品又は非正規品に関して予め求められた基準電流値のパターンである基準電流値パターンとを比較するステップと、(D)前記情報処理装置の動作期間を区分した複数の所定期間のうち第1の所定期間に関して前記ステップ(B)によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、前記ステップ(C)による比較結果に基づいて、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかを判定するステップと、を備え、前記ステップ(C)では、実測電流値パターンを構成する複数の実測電流値と、基準電流値パターンを構成する複数の基準電流値とがそれぞれ比較され、前記ステップ(D)では、第1の所定期間に関する全ての実測電流値のうち、対応する基準電流値と一致する実測電流値の割合が第1のしきい値以上であるか否かによって、前記情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかが判定されることを特徴とするものである。
【0042】
17の態様に係る情報処理装置の真贋判定方法によれば、第1の所定期間に関してステップ(B)によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、ステップ(C)による比較結果に基づいて、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかが判定される。非正規品は粗悪品であることが多いため、非正規品の消費電流の絶対値は正規品のそれより大きい場合が多い。第18の態様に係る情報処理装置の真贋判定方法によれば、消費電流の変化率パターンではなく実測電流値パターンと基準電流値パターンとが比較されるため、たとえ正規品と非正規品とで消費電流の変化率パターンが近似している場合であっても、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかの真贋判定を高精度に実行することが可能となる。
また、第17の態様に係る情報処理装置の真贋判定方法によれば、ステップ(D)では、第1の所定期間に関する全ての実測電流値のうち、対応する基準電流値と一致する実測電流値の割合が第1のしきい値以上であるか否かによって、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかが判定される。従って例えば、突発的なノイズ等に起因して正規品の実測電流値が瞬間的に増減した場合であっても、正規品が誤って非正規品と判定される事態を回避することが可能となる。
【発明の効果】
【0043】
本発明によれば、付属装置において、情報処理装置が正規品であるか非正規品であるかの真贋判定を高精度に実行することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】本発明の実施の形態に係るメモリシステムの構成を示す図である。
図2】ホスト装置の構成を簡略化して示す図である。
図3】メモリ装置の構成を簡略化して示す図である。
図4】認証制御回路の構成を示す図である。
図5】プログラムをCPUが実行することによって実現される機能を示す図である。
図6】メモリ装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図7】ホスト装置の消費電流特性の一例を示す図である。
図8】実測電流値パターン及び基準電流値パターンの一例を示す図である。
図9】実測電流値パターンの他の例を示す図である。
図10】認証制御回路の他の構成例を示す図である。
図11】メモリ装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図12】ホスト装置の消費電流特性の一例を示す図である。
図13】プログラムをCPUが実行することによって実現される機能を示す図である。
図14】ホスト装置の消費電流特性の一例を示す図である。
図15】メモリ装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図16】ホスト装置の消費電流特性の一例を示す図である。
図17】ホスト装置の消費電流特性の一例を示す図である。
図18】プログラムをCPUが実行することによって実現される機能を示す図である。
図19】ホスト装置の消費電流特性の一例を示す図である。
図20】メモリ装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図21】ホスト装置の消費電流特性の一例を示す図である。
図22】ホスト装置の構成を簡略化して示す図である。
図23】メモリシステムの構成を簡略化して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、異なる図面において同一の符号を付した要素は、同一又は相応する要素を示すものとする。
【0046】
図1は、本発明の実施の形態に係るメモリシステム1の構成を示す図である。図1に示すようにメモリシステム1は、ホスト装置2と、ホスト装置2に着脱自在に接続されたメモリ装置3とを備えて構成されている。ホスト装置2は、例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理装置であり、メモリ装置3は、例えばフラッシュメモリのメモリカード等の付属装置である。他の例として、情報処理装置はプリンタ又は複合機の本体であり、付属装置はトナーカートリッジである。あるいは、情報処理装置はゲーム機の本体であり、付属装置はゲームプログラムが格納されたメモリカードである。
【0047】
図2は、ホスト装置2の構成を簡略化して示す図である。図2に示すようにホスト装置2は、SoC(System on a Chip)11及びメモリインタフェース12を備えて構成されている。
【0048】
SoC11は、バス21を介して相互に接続された、CPU22、コマンドバッファ23、及びデータバッファ24を備えて構成されている。SoC11には、電源VCC1(電源供給部)から抵抗素子Rを介して駆動電源が供給される。
【0049】
図3は、メモリ装置3の構成を簡略化して示す図である。図3に示すようにメモリ装置3は、メモリコントローラ31、メモリコア32、電流値測定回路33、及び認証制御回路34を備えて構成されている。メモリコントローラ31は、ホストインタフェース41、デコーダ42、及びメモリコアインタフェース43を備えて構成されている。電流値測定回路33は、ホスト装置2の抵抗素子Rの両端電圧を測定することにより、電源VCC1からSoC11に流れる電流の電流値を測定する。メモリコア32の所定のアドレス領域には、後述する期待値データ100が格納されている。期待値データ100は、暗号化されていても良いし、暗号化されていなくても良いが、本実施の形態の例では暗号化されているものとする。なお、期待値データ100は、メモリコア32とは異なる不揮発性メモリに格納されていても良い。
【0050】
図4は、認証制御回路34の構成を示す図である。図4の接続関係で示すように、認証制御回路34は、バス51を介して相互に接続された、CPU52、復号器53、期待値格納メモリ54、GPIO(General Purpose Input/Output)55、電源制御部56、ADC(Analog to Digital Converter)57、及び、ROM又はRAM等の記憶部58を備えて構成されている。記憶部58には、プログラム101が格納されている。
【0051】
図5は、図4に示したプログラム101をCPU52が実行することによって実現される機能を示す図である。記憶部58から読み出したプログラム101をCPU52が実行することによって、CPU52は、ホスト装置2が正規品であるか非正規品であるかを判定する真贋判定部60として機能する。換言すれば、プログラム101は、付属装置としてのメモリ装置3に搭載されるコンピュータを、真贋判定部60として機能させるためのプログラムである。真贋判定部60は、期間設定部61、電流値取得部62、パターン作成部63、及びパターン比較部64として機能する。なお、真贋判定部60の機能は、CPU52によるソフトウェア処理によって実現する場合に限らず、専用回路等を用いたハードウェア処理によって実現しても良い。
【0052】
ホスト装置2の正規品(純正品)と非正規品(偽造品)とでは、半導体デバイスの構造や製造プロセス等が異なるため、あるいは、正規プログラムと不正プログラム(マルウェア)とでは動作内容が異なるため、消費電流特性が顕著に相違する。本実施の形態に係るメモリ装置3は、ホスト装置2の消費電流値(絶対値)を実測することによって実測電流値パターンを作成し、その実測電流値パターンと、正規品又は非正規品に関する既知の基準電流値パターンとを比較することによって、ホスト装置2が正規品であるか非正規品であるかの真贋判定を行う。以下、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0053】
図6は、メモリ装置3の動作を説明するためのフローチャートである。図7は、正規品のホスト装置2の消費電流特性の一例を示す図である。図7に示すように、ホスト装置2の通常動作期間は処理内容に応じて複数の期間Pに区分することができる。図7に示した例では、通常動作期間はこの順に並ぶ7つの期間P1〜P7に区分されている。例えば、期間P1は起動直後のパワーオン期間であり、期間P2は各種設定を初期化するためのファーストブート期間であり、期間P3はファームウェアの更新やプログラム番地の設定等を行うためのセカンドブート期間であり、期間P4はメモリ装置3との間でコマンドやコンテンツデータの送受信を行うメモリアクセス期間であり、期間P5はメモリ装置3から読み出したコンテンツデータに対して画像処理を行う画像処理期間であり、期間P6は図示しないディスプレイに画像を表示する画像表示期間であり、期間P7は何らかのバックグラウンド処理を伴うスタンバイ期間である。期間Pの他の例としては、バックグラウンド処理を伴わないスリープ期間、メモリ装置3との相互認証に向けての鍵交換期間、及び相互認証期間等が想定される。
【0054】
正規品のホスト装置2であれば、実装される半導体デバイスの種類や各デバイスの製造プロセスが厳密に管理されており、また、正規プログラムによって動作内容が規定されているため、各期間P1〜P7におけるホスト装置2の消費電流特性はほぼ一定である。そこで、各期間P1〜P7の消費電流特性を示す情報が工場出荷前に作成されて、暗号化された期待値データ100(図3参照)としてメモリコア32の特定の記憶領域に格納されている。本実施の形態の例では、期間P1〜P7の各々に関する、
・消費電流値を所定のサンプリング周波数でサンプリングすることによって得られる消費電流値の遷移パターン(基準電流値パターン)
・消費電流値の最大値、最小値、及び平均値(基準代表値)
・スタンバイ期間における微小な消費電流値(基準電流値)
が、期待値データ100としてメモリコア32に格納されている。期待値データ100は更新することも可能であり、例えば、ホスト装置2がアクセス可能な通信ネットワークから最新の期待値データ100をダウンロードしてメモリコア32に格納することも可能である。
【0055】
なお、排除対象となる非正規品が既に特定されている場合には、正規品に関する基準電流値パターン、基準代表値、又は基準電流値に代えて、非正規品に関する基準電流値パターン、基準代表値、又は基準電流値をメモリコア32に格納しても良い。例えば、正規品に関する基準電流値パターンを用いる場合には、実測電流値パターン(詳細は後述する)と基準電流値パターンとが一致するか否かによって、ホスト装置2が正規品であるか否かを判定できる。非正規品に関する基準電流値パターンを用いる場合には、実測電流値パターンと基準電流値パターンとが一致するか否かによって、ホスト装置2が非正規品であるか否かを判定できる。基準代表値及び基準電流値についても同様である。本実施の形態及び後述の各変形例では、正規品に関する基準電流値パターン、基準代表値、又は基準電流値を用いる例について説明する。
【0056】
また、期間P1〜P7の各々の期待値データ100としては、各期間の消費電流特性等に応じて、基準電流値パターン、基準代表値、及び基準電流値のいずれかを用いることが望ましい。例えば以下の通りである。
【0057】
パワーオン期間は突入電流が大きく、またその変化態様が同一デバイスでも一定ではないため、期間P1に関しては対象期間から除外するのが望ましい。
【0058】
ファーストブート期間は正規品と非正規品とで消費電流の変化パターンに大差がないため、期間P2に関しても対象期間から除外するのが望ましい。
【0059】
セカンドブート期間、メモリアクセス期間、画像処理期間、及び画像表示期間については、消費電流値及びその変化量が比較的大きいため、期間P3〜P6に関しては、判定精度を優先する場合には基準電流値パターンを、判定処理の負荷軽減を優先する場合には基準代表値を用いるのが好適である。
【0060】
スタンバイ期間は消費電流値及びその変化量が小さいため、期間P7に関しては基準電流値を用いるのが好適である。但し、バックグラウンド処理に伴う消費電流が比較的大きい場合には、スタンバイ期間に関しても基準電流値パターンを用いることができる。なお、バックグラウンド処理を伴わないスリープ期間に関しては、基準電流値パターンの構築が期待できないため、基準電流値を用いるのが好適である。
【0061】
図6を参照して、メモリ装置3がホスト装置2に接続されると、まずステップSP101において、ホスト装置2からメモリ装置3への駆動電源の供給が開始される。なお、SoC11には電源VCC1から駆動電源が供給されている。
【0062】
次にステップSP102においてCPU52(期間設定部61)は、期間P1〜P7の中から、真贋判定の実行対象となる少なくとも一つの判定対象期間(以下「第1の所定期間」と称す)を設定する。期間設定部61は、予め定められた規則に従って第1の所定期間を静的に変更することができ、あるいは、真贋判定の累積実行回数やメモリシステム1の稼働状況等に応じて第1の所定期間を動的に変更することができる。本実施の形態の例では、セカンドブート期間である期間P3が第1の所定期間として設定されたものとする。また、期間設定部61は、第1の所定期間に対して実行する真贋判定の処理内容を設定する。本実施の形態の例では、「電流値パターン同士の比較処理」が、真贋判定の処理内容として設定される。但し、電流値パターン同士の比較処理がデフォルト処理として実行される場合には、この設定は省略しても良い。
【0063】
次にステップSP103においてCPU22は、メモリコア32から所望の期待値データ100を読み出すための読み出しコマンドを、コマンドバッファ23にセットする。当該読み出しコマンドは、コマンドバッファ23からメモリインタフェース12を介してメモリ装置3に送信される。ホストインタフェース41は、ホスト装置2から受信した当該読み出しコマンドを、デコーダ42に入力する。デコーダ42は、入力された当該読み出しコマンドをデコードすることにより、所望の期待値データ100の読み出しアドレスをメモリコアインタフェース43に入力する。当該読み出しアドレスはメモリコアインタフェース43からメモリコア32に入力され、これによって、所望の期待値データ100がメモリコア32から読み出される。本実施の形態の例では、真贋判定の処理内容が「期間P3を対象とする電流値パターン同士の比較処理」に設定されているため、期間P3に関する基準電流値パターンと、それに対応する所定の許容誤差値を示すデータとが、所望の期待値データ100としてメモリコア32から読み出される。許容誤差値は、期間P3に関する基準電流値パターンにおける電流値の分布態様等に応じて、プラスマイナス数%からプラスマイナス10数%の範囲内で最適な値が予め設定されている。読み出された期待値データ100は、暗号化された状態で、認証制御回路34の復号器53に入力される。復号器53は、暗号化されている期待値データ100を復号化する。復号化された期待値データ100は、期待値格納メモリ54に格納される。本実施の形態の例では、期間P3に関する基準電流値パターンと、それに対応する所定の許容誤差値を示すデータとが、期待値格納メモリ54に格納される。
【0064】
期間P3が開始されると、次にステップSP104においてCPU52は、ADC57を駆動する。電源VCC1からSoC11への電源供給が開始されたことにより、抵抗素子Rに電流が流れる。電流値測定回路33は、抵抗素子Rの両端電圧を所定のサンプリング周波数(例えば1MHz〜数MHz)でサンプリングすることによって、電源VCC1からSoC11へ流れる電流の電流値を実測する。実測された電流値は、図示しないプリアンプによって増幅された後、ADC57によってAD変換され、その後、電流値取得部62によってCPU52に順次入力される。なお、ADC57によるAD変換よりも前にプリアンプによって実測電流値を増幅する上記の構成に代えて、ADC57によるAD変換よりも後に乗算器によって実測電流値を増幅する構成を採用しても良い。
【0065】
次にステップSP105においてCPU52(パターン作成部63)は、電流値取得部62によって順次取得された複数の実測電流値を時系列順に配列することによって、期間P3に関するホスト装置2の実測電流値パターンを作成する。
【0066】
次にステップSP106においてCPU52(パターン比較部64)は、期待値格納メモリ54から基準電流値パターンと許容誤差値を示すデータとを読み出して取得する。
【0067】
次にステップSP107においてCPU52(パターン比較部64)は、パターン作成部63によって作成された実測電流値パターンと、期待値格納メモリ54から読み出した基準電流値パターンとを比較する。
【0068】
図8は、実測電流値パターン及び基準電流値パターンの一例を示す図である。電流値測定回路33のサンプリング周波数が1MHz〜数MHzであり、期間P3の長さが数m秒〜数十m秒である場合には、実際には実測電流値パターン及び基準電流値パターンはそれぞれ数十万個〜数百万個の実測電流値及び基準電流値によって構成される。しかし図8では説明の簡単化のため、実測電流値パターンIP01及び基準電流値パターンIP02がそれぞれ7個の実測電流値X01〜X07及び基準電流値Y01〜Y07によって構成された例を示している。パターン比較部64は、それぞれ対応する実測電流値X01〜X07と基準電流値Y01〜Y07との差が、期待値格納メモリ54から読み出した許容誤差値以下であるか否かを比較する。
【0069】
次にステップSP108においてCPU52(真贋判定部60)は、実測電流値X01〜X07と基準電流値Y01〜Y07との差の全てが許容誤差値以下であるか否かを判定する。そして真贋判定部60は、これらの差の全てが許容誤差値以下である場合(つまり完全一致する場合)には、ホスト装置2は正規品であると判定して、真贋判定処理を終了する。図8に示した例では、実測電流値X01〜X07と基準電流値Y01〜Y07とが完全一致するため、ホスト装置2は正規品であると判定される。
【0070】
一方、少なくとも一つの差が許容誤差値を超える場合(つまり完全一致しない場合)には、真贋判定部60は、ホスト装置2は非正規品であると判定して、メモリシステム1の動作を停止するための処理を開始する。例えば、電源制御部56に電源供給を停止させるための制御コマンドをGPIO55にセットすることにより、ホスト装置2からメモリ装置3への電源供給を停止する。
【0071】
図9は、実測電流値パターンの他の例を示す図である。実測電流値パターンIP01Aを構成する7個の実測電流値の最大値、最小値、及び平均値は、基準電流値パターンIP02のそれらに一致している。しかし、実測電流値パターンIP01Aの各実測電流値が基準電流値パターンIP02の各基準電流値と完全一致しないため、ホスト装置2は非正規品と判定される。また、実測電流値パターンIP01Bにおいて互いに隣接する実測電流値間の変化率は、基準電流値パターンIP02のそれらに一致している。しかし、実測電流値パターンIP01Bの各実測電流値が基準電流値パターンIP02の各基準電流値と完全一致しないため、ホスト装置2は非正規品と判定される。
【0072】
なお、以上の説明では、実測電流値X01〜X07と基準電流値Y01〜Y07との差を求める演算、及び、各電流値の差が許容誤差値以下であるか否かの演算を、CPU52のソフトウェア処理によって実行する例について述べた。しかし、電流値測定回路33の膨大なサンプリング数に起因してCPU52の処理負荷が増大することを回避すべく、これらの演算は、専用の演算器を用いたハードウェア処理によって実行しても良い。
【0073】
図10は、認証制御回路34の他の構成例を示す図である。図4に示した構成に演算器59が追加されている。実測電流値X01〜X07と基準電流値Y01〜Y07との差を求める演算、及び、各電流値の差が許容誤差値以下であるか否かの演算は、演算器59によって実行され、それらの演算の結果が演算器59からCPU52に入力される。
【0074】
このように本実施の形態に係るメモリ装置3(付属装置)によれば、真贋判定部60(判定部)は、期間P3(第1の所定期間)に関してパターン作成部63によって作成された実測電流値パターンIP01(第1の実測電流値パターン)と、期間P3に関して予め求められた基準電流値パターンIP02(第1の基準電流値パターン)との、パターン比較部64による比較結果に基づいて、ホスト装置2が正規品であるか非正規品であるかを判定する。非正規品は粗悪品であることが多いため、非正規品の消費電流の絶対値は正規品のそれより大きい場合が多い。本実施の形態に係るメモリ装置3によれば、真贋判定部60は、消費電流の変化率パターンではなく実測電流値パターンと基準電流値パターンとを比較するため、たとえ正規品と非正規品とで消費電流の変化率パターンが近似している場合であっても、ホスト装置2が正規品であるか非正規品であるかの真贋判定を高精度に実行することが可能となる。
【0075】
また、本実施の形態に係るメモリ装置3によれば、真贋判定部60は、期間P3に関する全ての実測電流値X01〜X07が、対応する基準電流値Y01〜Y07と完全一致しているか否かによって、ホスト装置2が正規品であるか非正規品であるかを判定する。従って例えば、非正規品が、実測電流値パターンIP01の一部において正規品のそれと異なる場合であっても、そのような非正規品を高精度に排除することが可能となる。
【0076】
また、本実施の形態に係るメモリ装置3によれば、期間設定部61は、複数の所定期間P1〜P7の中から判定対象期間を可変に設定する。従って、ホスト装置2の真贋判定を実行する対象となる第1の所定期間を期間設定部61によって静的又は動的に変更できるため、第三者による判定アルゴリズムの解析をより困難化することが可能となる。
【0077】
また、本実施の形態に係るメモリ装置3によれば、期待値データ100はメモリ装置3内のメモリコア32(第1の記憶部)に予め記憶されており、真贋判定部60はメモリコア32から期待値データ100を読み出す。従って、基準電流値パターンと実測電流値パターンとが一致しない場合には、ホスト装置2及びメモリ装置3の少なくとも一方が非正規品であると判定できるため、その場合にはメモリシステム1の動作を速やかに停止させることにより、コンテンツデータを適切に保護することが可能となる。
【0078】
以下、上記実施の形態に対する様々な変形例について説明する。以下に述べる変形例は、任意に組み合わせて適用することが可能である。
【0079】
<変形例1>
上記実施の形態では、真贋判定部60は、期間P3に関する全ての実測電流値X01〜X07が、対応する基準電流値Y01〜Y07と完全一致している場合に、ホスト装置2が正規品であると判定した。
【0080】
これに対して本変形例に係る真贋判定部60は、期間P3に関する全ての実測電流値X01〜X07のうち、対応する基準電流値Y01〜Y07と一致する実測電流値X01〜X07の割合が第1のしきい値以上である場合に、ホスト装置2が正規品であると判定し、一方、当該割合が第1のしきい値未満である場合に、ホスト装置2が非正規品であると判定する。第1のしきい値は、要求される判定精度等に応じて最適値がステップSP102において併せて設定され、少なくとも51%以上の値に設定される。
【0081】
本変形例に係るメモリ装置3によれば、真贋判定部60は、期間P3に関する全ての実測電流値X01〜X07のうち、対応する基準電流値Y01〜Y07と一致する実測電流値X01〜X07の割合が第1のしきい値以上であるか否かによって、ホスト装置2が正規品であるか非正規品であるかを判定する。従って例えば、突発的なノイズ等に起因して正規品の実測電流値X01〜X07が瞬間的に増減した場合であっても、正規品が誤って非正規品と判定される事態を回避することが可能となる。
【0082】
<変形例2>
上記実施の形態では、パターン作成部63は実測電流値パターンを一回だけ作成し、パターン比較部64は実測電流値パターンと基準電流値パターンとを一回だけ比較し、真贋判定部60はパターン比較部64による一回だけの比較結果に基づいてホスト装置2の真贋判定を行った。
【0083】
これに対して本変形例に係る真贋判定部60は、パターン比較部64による複数回の比較結果に基づいてホスト装置2の真贋判定を行う。
【0084】
図11は、メモリ装置3の動作を説明するためのフローチャートである。ステップSP107に引き続き、ステップSP201において真贋判定部60は、パターン比較部64による実測電流値パターンと基準電流値パターンとの比較処理が、所定のN回(Nは複数)実行されたか否かを判定する。
【0085】
N回の比較処理が実行されていない場合には、CPU52は、ステップSP104〜SP107の処理を再度実行する。一方、N回の比較処理が実行された場合には、CPU52は、ステップSP108の処理に移行する。
【0086】
ステップSP108において真贋判定部60は、パターン比較部64によるN回の比較処理のうち、実測電流値パターンが基準電流値パターンに一致していると判定された割合が第2のしきい値以上である場合に、ホスト装置2が正規品であると判定し、一方、当該割合が第2のしきい値未満である場合に、ホスト装置2が非正規品であると判定する。所定回数Nの値は、要求される判定精度等に応じて最適値がステップSP102において併せて設定される。また、第2のしきい値は、要求される判定精度等に応じて最適値がステップSP102において併せて設定され、少なくとも51%以上の値に設定される。
【0087】
本変形例に係るメモリ装置3によれば、真贋判定部60は、電流値取得部62による実測電流値の取得処理、パターン作成部63による実測電流値パターンの作成処理、及びパターン比較部64による実測電流値パターンと基準電流値パターンとの比較処理を複数N回実行し、パターン比較部64によるN回の比較処理のうち、実測電流値パターンが基準電流値パターンに一致していると判定された割合が第2のしきい値以上であるか否かによって、ホスト装置2が正規品であるか非正規品であるかを判定する。このように、電流値取得部62、パターン作成部63、及びパターン比較部64による一連の処理を複数N回繰り返して実行し、パターン比較部64によるN回の比較結果に基づいてホスト装置2の真贋判定を行うことにより、判定精度を向上することが可能となる。
【0088】
<変形例3>
上記実施の形態では、期間設定部61は、ホスト装置2の動作期間を区分した複数の期間P1〜P7のうち一つの期間P3のみを、判定対象期間として設定した。
【0089】
これに対して本変形例に係る期間設定部61は、期間P1〜P7のうちの複数の期間を、判定対象期間として設定する。
【0090】
図12は、ホスト装置2の消費電流特性の一例を示す図である。この例において期間設定部61は、セカンドブート期間である期間P3(第1の所定期間)とメモリアクセス期間である期間P4(第2の所定期間)とを、ステップSP102において判定対象期間として設定する。
【0091】
また、ステップSP102において期間設定部61は、期間P3,P4の各々に対して実行する真贋判定の処理内容を設定する。本変形例の例では、「電流値パターン同士の比較処理」が、真贋判定の処理内容としていずれも設定される。
【0092】
ステップSP103では、期間P3,P4の各々に関する基準電流値パターンと、それらに対応する所定の許容誤差値を示すデータとが、所望の期待値データ100としてメモリコア32から読み出される。これらの情報は、認証制御回路34に入力され、復号器53によって復号化された後、期待値格納メモリ54に格納される。
【0093】
電流値取得部62は、期間P3,P4の各々に関して実測電流値の取得処理を実行し、パターン作成部63は、期間P3,P4の各々に関して実測電流値パターンの作成処理を実行し、パターン比較部64は、期間P3,P4の各々に関して実測電流値パターンと基準電流値パターンとの比較処理を実行する。
【0094】
真贋判定部60は、期間P3に関するパターン比較部64による比較結果と、期間P4に関するパターン比較部64による比較結果とに基づいて、ホスト装置2が正規品であるか非正規品であるかを判定する。例えば、期間P3,P4の双方において、実測電流値パターンと基準電流値パターンとが一致する場合には、ホスト装置2が正規品であると判定し、一方、期間P3,P4の少なくとも一方において、実測電流値パターンと基準電流値パターンとが一致しない場合には、ホスト装置2が非正規品であると判定する。
【0095】
本変形例に係るメモリ装置3によれば、真贋判定部60はさらに、期間P4(第2の所定期間)に関してパターン作成部63によって作成された実測電流値パターン(第2の実測電流値パターン)と、期間P4に関して予め求められた基準電流値パターン(第2の基準電流値パターン)との、パターン比較部64による比較結果に基づいて、ホスト装置2が正規品であるか非正規品であるかを判定する。このように、期間P3のみならず期間P4に関しても実測電流値パターンと基準電流値パターンとの比較を行うことにより、期間P3,P4の双方の比較結果に基づいてホスト装置2の真贋判定を行うことができるため、判定精度をより向上することが可能となる。
【0096】
<変形例4>
上記実施の形態では、真贋判定部60は、期間P3に関して、実測電流値パターンと基準電流値パターンとの比較結果のみに基づいて、ホスト装置2の真贋判定を行った。
【0097】
これに対して本変形例に係る真贋判定部60は、期間P3に関して、実測電流値パターンと基準電流値パターンとの比較結果に加えて、実測代表値と基準代表値との比較結果に基づいて、ホスト装置2の真贋判定を行う。上記実施の形態で説明した通り、期間P1〜P7の各々に関する消費電流値の最大値、最小値、及び平均値(基準代表値)が、期待値データ100の一部としてメモリコア32に格納されている。
【0098】
図13は、図4に示したプログラム101をCPU52が実行することによって実現される機能を示す図である。図13に示すように真贋判定部60は、期間設定部61、電流値取得部62、パターン作成部63、パターン比較部64、代表値算出部65、及び代表値比較部66として機能する。
【0099】
図14は、ホスト装置2の消費電流特性の一例を示す図である。この例によると、ステップSP102において期間設定部61は、セカンドブート期間である期間P3を判定対象期間として設定する。また、ステップSP102において期間設定部61は、「電流値パターン同士の比較処理」並びに「最大値、最小値、及び平均値同士の比較処理」を、期間P3に対して実行する真贋判定の処理内容として設定する。
【0100】
図15は、メモリ装置3の動作を説明するためのフローチャートである。ステップSP103では、期間P3に関する基準電流値パターンと、期間P3に関する基準代表値(基準最大値、基準最小値、及び基準平均値)と、それらに対応する所定の許容誤差値を示すデータとが、所望の期待値データ100としてメモリコア32から読み出される。これらの情報は、認証制御回路34に入力され、復号器53によって復号化された後、期待値格納メモリ54に格納される。
【0101】
期間P3に関して、電流値取得部62は実測電流値の取得処理を実行し、パターン作成部63は実測電流値パターンの作成処理を実行し、パターン比較部64は実測電流値パターンと基準電流値パターンとの比較処理を実行する。
【0102】
ステップSP301において代表値算出部65は、期間P3に関して、電流値取得部62によって取得された実測電流値X01〜X07に基づいて、実測最大値、実測最小値、及び実測平均値を求める。
【0103】
ステップSP302において代表値比較部66は、基準代表値を期待値格納メモリ54から取得する。
【0104】
また、ステップSP303において代表値比較部66は、実測最大値と基準最大値との差が許容誤差値以下であるか否か、実測最小値と基準最小値との差が許容誤差値以下であるか否か、及び、実測平均値と基準平均値との差が許容誤差値以下であるか否か、を判定する。
【0105】
真贋判定部60は、実測電流値パターンと基準電流値パターンとが一致し、かつ、上記3つの代表値の差がいずれも許容誤差値以下である場合に、ホスト装置2は正規品であると判定する。
【0106】
なお、実測代表値を求める演算、実測代表値と基準代表値との差を求める演算、及び、実測代表値と基準代表値との差が許容誤差値以下であるか否かの演算は、図10に示した演算器59によって実行しても良い。また、3つの実測代表値(最大値、最小値、及び平均値)の全てを使用するのではなく、一部の実測代表値を使用しても良い。
【0107】
このように本変形例に係るメモリ装置3によれば、真贋判定部60は、期間P3に関して、パターン比較部64による実測電流値パターンと基準電流値パターンとの比較結果に加えて、代表値比較部66による実測代表値と基準代表値との比較結果に基づいて、ホスト装置2が正規品であるか非正規品であるかを判定する。このように、実測電流値パターンと基準電流値パターンとの比較のみならず、実測代表値と基準代表値との比較を行うことにより、双方の比較結果に基づいてホスト装置2の真贋判定を行うことができるため、判定精度をより向上することが可能となる。
【0108】
また、本変形例に係るメモリ装置3によれば、代表値算出部65は、実測代表値として、平均値、最大値、及び最小値の少なくとも一つを算出する。このように、平均値、最大値、及び最小値の少なくとも一つを実測代表値として使用することにより、実測代表値を簡易に算出することが可能となる。
【0109】
<変形例5>
上記変形例4では、期間設定部61は、複数の期間P1〜P7のうち一つの期間P3のみを判定対象期間として設定した。
【0110】
これに対して本変形例に係る期間設定部61は、期間P1〜P7のうちの複数の期間を、判定対象期間として設定する。
【0111】
図16は、ホスト装置2の消費電流特性の一例を示す図である。この例において期間設定部61は、セカンドブート期間である期間P3と画像表示期間である期間P6とを、ステップSP102において判定対象期間として設定する。
【0112】
また、ステップSP102において期間設定部61は、期間P3,P6の各々に対して実行する真贋判定の処理内容を設定する。本変形例の例では、期間P3に関する真贋判定の処理内容としては「電流値パターン同士の比較処理」が設定され、期間P6に関する真贋判定の処理内容としては「最大値同士の比較処理」が設定される。
【0113】
ステップSP103では、期間P3に関する基準電流値パターンと、期間P6に関する基準最大値と、それらに対応する所定の許容誤差値を示すデータとが、所望の期待値データ100としてメモリコア32から読み出される。これらの情報は、認証制御回路34に入力され、復号器53によって復号化された後、期待値格納メモリ54に格納される。
【0114】
電流値取得部62は、期間P3に関して実測電流値の取得処理を実行し、パターン作成部63は、期間P3に関して実測電流値パターンの作成処理を実行し、パターン比較部64は、期間P3に関して実測電流値パターンと基準電流値パターンとの比較処理を実行する。
【0115】
また、電流値取得部62は、期間P6に関して実測電流値の取得処理を実行し、代表値算出部65は、期間P6に関して実測最大値を求め、代表値比較部66は、期間P6に関して実測最大値と基準最大値との比較処理を実行する。
【0116】
真贋判定部60は、期間P3に関するパターン比較部64による比較結果と、期間P6に関する代表値比較部66による比較結果とに基づいて、ホスト装置2が正規品であるか非正規品であるかを判定する。例えば、期間P3に関して実測電流値パターンと基準電流値パターンとが一致し、かつ、期間P6に関して実測最大値と基準最大値とが一致する場合には、ホスト装置2が正規品であると判定する。
【0117】
本変形例に係るメモリ装置3によれば、真贋判定部60は、パターン比較部64による期間P3に関する電流値パターンの比較結果と、代表値比較部66による期間P6に関する代表値の比較結果とに基づいて、ホスト装置2が正規品であるか非正規品であるかを判定する。このように、期間P3に関して実測電流値パターンと基準電流値パターンとを比較するのみならず、期間P6に関して実測代表値と基準代表値とを比較することにより、双方の比較結果に基づいてホスト装置2の真贋判定を行うことができるため、判定精度をより向上することが可能となる。しかも、期間P3と期間P6とで真贋判定の処理内容を異ならせることができるため、第三者による判定アルゴリズムの解析をより困難化することが可能となる。
【0118】
<変形例6>
図17は、ホスト装置2の消費電流特性の一例を示す図である。この例において期間設定部61は、セカンドブート期間である期間P3(第1の所定期間)と、画像処理期間である期間P5(第2の所定期間)と、期間P5に連続する期間P6(第2の所定期間)とを、ステップSP102において判定対象期間として設定する。
【0119】
また、ステップSP102において期間設定部61は、期間P3,P5,P6の各々に対して実行する真贋判定の処理内容を設定する。本変形例の例では、期間P3に関する真贋判定の処理内容としては「電流値パターン同士の比較処理」が設定され、期間P5,P6に関する真贋判定の処理内容としては「代表値同士の比較処理」が設定される。ここで、期間設定部61は、期間P5,P6のように第2の所定期間が連続する場合には、一方の第2の所定期間と他方の第2の所定期間とで、使用する代表値を異ならせる。本変形の例では、期間P5に関する真贋判定の処理内容としては「最小値同士の比較処理」が設定され、期間P6に関する真贋判定の処理内容としては「最大値同士の比較処理」が設定される。
【0120】
ステップSP103では、期間P3に関する基準電流値パターンと、期間P5に関する基準最小値と、期間P6に関する基準最大値と、それらに対応する所定の許容誤差値を示すデータとが、所望の期待値データ100としてメモリコア32から読み出される。これらの情報は、認証制御回路34に入力され、復号器53によって復号化された後、期待値格納メモリ54に格納される。
【0121】
電流値取得部62は、期間P3に関して実測電流値の取得処理を実行し、パターン作成部63は、期間P3に関して実測電流値パターンの作成処理を実行し、パターン比較部64は、期間P3に関して実測電流値パターンと基準電流値パターンとの比較処理を実行する。
【0122】
また、電流値取得部62は、期間P5に関して実測電流値の取得処理を実行し、代表値算出部65は、期間P5に関して実測最小値を求め、代表値比較部66は、期間P5に関して実測最小値と基準最小値との比較処理を実行する。
【0123】
また、電流値取得部62は、期間P6に関して実測電流値の取得処理を実行し、代表値算出部65は、期間P6に関して実測最大値を求め、代表値比較部66は、期間P6に関して実測最大値と基準最大値との比較処理を実行する。
【0124】
真贋判定部60は、期間P3に関するパターン比較部64による比較結果と、期間P5,P6に関する代表値比較部66による比較結果とに基づいて、ホスト装置2が正規品であるか非正規品であるかを判定する。例えば、期間P3に関して実測電流値パターンと基準電流値パターンとが一致し、かつ、期間P5に関して実測最小値と基準最小値とが一致し、かつ、期間P6に関して実測最大値と基準最大値とが一致する場合には、ホスト装置2が正規品であると判定する。
【0125】
本変形例に係るメモリ装置3によれば、代表値算出部65は、連続する二つの第2の所定期間(P5,P6)のうち、一方の第2の所定期間(P5)に関しては平均値、最大値、及び最小値のうち第1の値(最小値)を算出し、他方の第2の所定期間(P6)に関しては第1の値とは異なる第2の値(最大値)を算出する。従って、連続する二つの第2の所定期間において真贋判定の処理内容を異ならせることができるため、第三者による判定アルゴリズムの解析をより困難化することが可能となる。
【0126】
<変形例7>
上記実施の形態では、真贋判定部60は、期間P3に関して、実測電流値パターンと基準電流値パターンとの比較結果のみに基づいて、ホスト装置2の真贋判定を行った。
【0127】
これに対して本変形例に係る真贋判定部60は、期間P3に関する実測電流値パターンと基準電流値パターンとの比較結果に加えて、スタンバイ期間に関する実測電流値と基準電流値との比較結果に基づいて、ホスト装置2の真贋判定を行う。上記実施の形態で説明した通り、スタンバイ期間における微小な消費電流値(基準電流値)が、期待値データ100の一部としてメモリコア32に格納されている。本変形例の例ではスタンバイ期間として一つの期間P7が存在するため、期間設定部61は、判定対象期間として期間P7を設定する。
【0128】
図18は、図4に示したプログラム101をCPU52が実行することによって実現される機能を示す図である。図18に示すように真贋判定部60は、期間設定部61、電流値取得部62、パターン作成部63、パターン比較部64、電流値選択部67、及び電流値比較部68として機能する。
【0129】
図19は、ホスト装置2の消費電流特性の一例を示す図である。この例によると、ステップSP102において期間設定部61は、セカンドブート期間である期間P3とスタンバイ期間である期間P7とを判定対象期間として設定する。また、ステップSP102において期間設定部61は、期間P3に対して実行する真贋判定の処理内容として「電流値パターン同士の比較処理」を設定し、期間P7に対して実行する真贋判定の処理内容として「電流値同士の比較処理」を設定する。
【0130】
図20は、メモリ装置3の動作を説明するためのフローチャートである。ステップSP103では、期間P3に関する基準電流値パターンと、期間P7に関する基準電流値と、それらに対応する所定の許容誤差値を示すデータとが、所望の期待値データ100としてメモリコア32から読み出される。これらの情報は、認証制御回路34に入力され、復号器53によって復号化された後、期待値格納メモリ54に格納される。
【0131】
期間P3に関して、電流値取得部62は実測電流値の取得処理を実行し、パターン作成部63は実測電流値パターンの作成処理を実行し、パターン比較部64は実測電流値パターンと基準電流値パターンとの比較処理を実行する。
【0132】
ステップSP401において電流値選択部67は、期間P7に関して、電流値取得部62によって取得された複数の実測電流値の中から任意の一つの実測電流値を選択する。スタンバイ期間に関しては消費電流値の絶対値が小さいため、どの実測電流値を選択しても大差はない。
【0133】
ステップSP402において電流値比較部68は、基準電流値を期待値格納メモリ54から取得する。
【0134】
また、ステップSP403において電流値比較部68は、ステップSP401で選択した実測電流値とステップSP402で取得した基準電流値との差が許容誤差値以下であるか否かを判定する。
【0135】
真贋判定部60は、期間P3に関して実測電流値パターンと基準電流値パターンとが一致し、かつ、期間P7に関して実測電流値と基準電流値との差が許容誤差値以下である場合に、ホスト装置2は正規品であると判定する。
【0136】
本変形例に係るメモリ装置3によれば、真贋判定部60は、パターン比較部64による期間P3(第1の所定期間)に関する実測電流値パターンと基準電流値パターンとの比較結果に加えて、電流値比較部68による期間P7(第3の所定期間)に関する実測電流値と基準電流値との比較結果に基づいて、ホスト装置2が正規品であるか非正規品であるかを判定する。このように、期間P3に関して実測電流値パターンと基準電流値パターンとを比較するのみならず、期間P7に関して実測電流値と基準電流値とを比較することにより、双方の比較結果に基づいてホスト装置2の真贋判定を行うことができるため、判定精度をより向上することが可能となる。しかも、期間P3と期間P7とで判定の内容を異ならせることができるため、第三者による判定アルゴリズムの解析をより困難化することが可能となる。
【0137】
<変形例8>
図21は、ホスト装置2の消費電流特性の一例を示す図である。図21に示した例では、期間P3,P4に関しては「電流値パターン同士の比較処理」による真贋判定が設定されており、期間P7に関しては「電流値同士の比較処理」による真贋判定が設定されており、期間P5に関しては「最小値同士の比較処理」による真贋判定が設定されており、期間P6に関しては「最大値同士の比較処理」による真贋判定が設定されており、期間P3に関しては「平均値同士の比較処理」による真贋判定が設定されている。つまり、期間P1〜P7に関して合計6つの真贋判定が設定されている。
【0138】
第1の例として、真贋判定部60は、合計6つの真贋判定の全てにおいて「一致している」と判定された場合には、ホスト装置2は正規品であると判定し、一方、合計6つの真贋判定のうちの少なくとも一つの真贋判定において「一致していない」と判定された場合には、ホスト装置2は非正規品であると判定する。
【0139】
第2の例として、真贋判定部60は、合計7つの真贋判定のうち「一致している」と判定された真贋判定の割合が第3のしきい値以上である場合には、ホスト装置2は正規品であると判定し、一方、当該割合が第3のしきい値未満である場合には、ホスト装置2は非正規品であると判定する。第3のしきい値は要求される判定制度等に応じて最適値が設定され、少なくとも51%以上の値が設定される。
【0140】
<変形例9>
上記実施の形態では期待値データ100はメモリ装置3内のメモリコア32に格納されていたが、期待値データ100に代えて、ホスト装置2内に期待値データ200を格納しても良い。
【0141】
図22は、ホスト装置2の構成を簡略化して示す図である。図2に示した構成に、不揮発性の記憶部13が追加されている。記憶部13には、期待値データ100と同様の期待値データ200が、暗号化された状態で格納されている。
【0142】
ステップSP103においてCPU22は、記憶部13から所望の期待値データ200を読み出す。読み出された期待値データ200は、暗号化された状態で、ホスト装置2からメモリ装置3に送信され、認証制御回路34の復号器53に入力される。復号器53は、暗号化されている期待値データ200を復号化する。復号化された期待値データ200は、期待値格納メモリ54に格納される。
【0143】
本変形例に係るメモリ装置3によれば、期待値データ200はホスト装置2内の記憶部13(第2の記憶部)に予め記憶されている。ホスト装置2の基準電流値パターンは、デバイスの構造や製造プロセス等に依存するため、デバイス毎に異なる。従って、あるホスト装置2に関して求めた基準電流値パターンを、そのホスト装置2内の記憶部13に記憶しておくことにより、デバイス毎に異なる基準電流値パターンを簡易に管理することが可能となる。
【0144】
<変形例10>
上記実施の形態では期待値データ100はメモリ装置3内のメモリコア32に格納されていたが、期待値データ100に加えて、ホスト装置2内に期待値データ300を格納しても良い。
【0145】
図23は、メモリシステム1の構成を簡略化して示す図である。メモリ装置3のメモリコア32に期待値データ300が格納されており、ホスト装置2の記憶部13に期待値データ301が格納されている。メモリ装置3及びホスト装置2の双方が正規品であれば、期待値データ300と期待値データ301とは互いに一致する。
【0146】
ステップSP103においてCPU52は、記憶部13から読み出した期待値データ301と、メモリコア32から読み出した期待値データ300とを比較する。そして、両者が一致する場合にはステップSP104の処理に移行し、両者が一致しない場合にはステップSP109の処理に移行する。
【0147】
本変形例に係るメモリ装置3によれば、真贋判定部60は、メモリ装置3内のメモリコア32(第1の記憶部)から期待値データ300(第1の基準電流値パターン)を読み出し、ホスト装置2内の記憶部13(第2の記憶部)から期待値データ301(第2の基準電流値パターン)を読み出す。ホスト装置2の基準電流値パターンは、デバイスの構造や製造プロセス等に依存するため、デバイス毎に異なる。従って、あるホスト装置2に関して求めた期待値データ301を、そのホスト装置2内の記憶部13に記憶しておくことにより、デバイス毎に異なる基準電流値パターンを簡易に管理することが可能となる。また、期待値データ300はメモリ装置3内のメモリコア32に予め記憶されており、真贋判定部60はメモリコア32から期待値データ300を読み出す。従って、期待値データ300と期待値データ301とが一致しない場合や、期待値データ300と実測電流値パターンとが一致しない場合には、ホスト装置2及びメモリ装置3の少なくとも一方が非正規品であると判定できるため、その場合にはメモリシステム1の動作を速やかに停止させることにより、コンテンツデータを適切に保護することが可能となる。
【符号の説明】
【0148】
2 ホスト装置
3 メモリ装置
56 電源制御部
33 電流値測定回路
22,52 CPU
31 メモリコントローラ
32 メモリコア
34 認証制御回路
60 真贋判定部
61 期間設定部
62 電流値取得部
63 パターン作成部
64 パターン比較部
65 代表値算出部
66 代表値比較部
67 電流値選択部
68 電流値比較部
101 プログラム
100,200,300,301 期待値データ
【要約】
【課題】情報処理装置の真贋判定を高精度に実行することが可能な付属装置を得る。
【解決手段】真贋判定部60は、複数の実測電流値を電流値測定回路33から取得する電流値取得部62と、当該複数の実測電流値を時系列順に配列することによって実測電流値パターンを作成するパターン作成部63と、当該実測電流値パターンと正規品又は非正規品に関して予め求められた基準電流値のパターンである基準電流値パターンとを比較するパターン比較部64と、を有し、真贋判定部60は、ホスト装置2の動作期間を区分した複数の所定期間のうち第1の所定期間に関してパターン作成部63によって作成された第1の実測電流値パターンと、第1の所定期間に関して予め求められた第1の基準電流値パターンとの、パターン比較部64による比較結果に基づいて、ホスト装置2が正規品であるか非正規品であるかを判定する。
【選択図】図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23