(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記少なくとも1つ以上の筒状体の各々における前記放出方向が前記送風板本体による空気の送風方向とそれぞれ一致しないように、当該少なくとも1つ以上の筒状体の各々における前記第2の開口側の端部及びその近傍部分、又は当該送風板本体における前記第2の開口側の端部及びその近傍部分を曲線状に形成した、
請求項1に記載の送風板。
前記少なくとも1つ以上の筒状体における前記送風板本体が揺動又は回動する方向に略直交する側面のうち空気抵抗を受ける部分の面積が、前記少なくとも1つ以上の筒状体における前記送風板本体が揺動又は回動する方向に略沿った側面であって、前記筒状体の長手方向に略沿った側面のうち空気抵抗を受ける部分の面積よりも小さくなるように、当該少なくとも1つ以上の筒状体を前記送風板本体が揺動又は回動する方向に沿って配置した、
請求項1又は2に記載の送風板。
前記少なくとも1つ以上の筒状体の各々における側面のうち、前記第1の開口側の側面又は前記第2の開口側の側面の少なくともいずれか一方を、前記送風板本体が揺動又は回動する方向に対して非平行に傾斜する傾斜面として形成した、
請求項1から5のいずれか一項に記載の送風板。
前記送風板本体の側面のうち、前記少なくとも1つ以上の筒状体側とは反対側の側面の少なくとも一部を、当該少なくとも1つ以上の筒状体側に向けて突出する凹状となる曲面として形成した、
請求項1から7のいずれか一項に記載の送風板。
前記少なくとも1つ以上の筒状体の側面のうち、前記送風板本体側とは反対側の側面に、当該送風板本体側とは反対側に向けて突出する長尺な一対の立上部であって、当該一対の立上部の各々の長手方向が前記筒状体の長手方向に略沿い、且つ、当該一対の立上部が前記筒状体の短手方向を並設方向として相互に間隔を隔てて並設された一対の立上部を形成した、
請求項1から8のいずれか一項に記載の送風板。
前記送風板本体の側面のうち、前記少なくとも1つ以上の筒状体側とは反対側の側面に、当該少なくとも1つ以上の筒状体とは反対側に向けて突出する長尺な一対の立上部であって、当該一対の立上部の各々の長手方向が前記筒状体の長手方向に略沿い、且つ、当該一対の立上部が前記筒状体の短手方向を並設方向として相互に間隔を隔てて並設された一対の立上部を形成した、
請求項1から9のいずれか一項に記載の送風板。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る送風板の実施の形態を詳細に説明する。ただし、これらの実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0028】
〔実施の形態の基本的概念〕
まずは、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、送風対象に対して空気を送風する送風板に関するものである。
【0029】
ここで、「送風対象」とは、空気を送風する対象を意味し、例えば、人、動物、物、空間等を含む概念である。
【0030】
また、実施の形態に係る送風板の適用対象は任意であるが、例えば団扇、又は扇風機やファン等を含む送風機に適用されることが考えられる。以下では、送風板が団扇に適用された場合と、送風板が送風機に適用された場合とを例として説明を行う。
【0031】
(実施の形態の具体的内容)
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
【0032】
〔実施の形態1〕
最初に、実施の形態1について説明する。この形態は、送風板を団扇に適用した形態であって、少なくとも1つ以上の筒状体の各々から放出される空気の放出方向と送風板本体による空気の送風方向とが略一致するように、少なくとも1つ以上の筒状体を配置した形態である。
【0033】
(構成)
最初に、実施の形態1に係る送風板が適用される団扇の構成について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る団扇の概要を示す斜視図である。
図2は、実施の形態1に係る団扇を示す図であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。なお、以下の説明では、
図1のX方向を左右方向(+X方向を左方向、−X方向を右方向)、
図2のY方向を上下方向(+Y方向を上方向、−Y方向を下方向)、
図1のZ方向を前後方向(+Z方向を前方向、−Z方向を後方向)と称する。団扇1は、当該団扇1が扇がれることにより、空気を送風する器具である。
図1、
図2に示すように、この団扇1は、把持部10と、送風板20とを備えている。
【0034】
(構成−把持部)
把持部10は、送風板20を把持するための把持手段である。この把持部10は、例えば樹脂、紙等によって形成された略矩形状の板状体である。また、この把持部20の形状については、具体的には、把持部10の左右方向の長さが、後述する送風板20の送風板本体30の左右方向の長さと略同一に設定されているが、これに限られず、後述する送風板本体30の左右方向の長さよりも短く又は長く設定されてもよい。
【0035】
(構成−送風板)
送風板20は、空気を送風するためのものであり、送風板本体30と、筒状体40a〜40f(なお、筒状体40a〜40fは、相互に区別する必要がない場合には「筒状体40」と総称する)とを備えている。
【0036】
(構成−送風板−送風板本体)
送風板本体30は、送風板20の基本構造体であると共に、当該送風板本体30が揺動又は回動することによって生じる遠心力を利用して、空気を所定方向に略沿って送風するものである。また、送風板本体30は、例えば樹脂、紙等によって形成された長尺状の板状体であり、当該送風板本体30の長手方向の一方の端部が把持部10に対して接続されている。なお、送風板本体30の形成方法は任意であるが、例えば送風板本体30と把持部10とを一体成型により形成する方法が採用されてもよい。
【0037】
(構成−送風板−筒状体)
筒状体40a〜40fは、送風板20から送風される空気の送風量を増大させるためのものである。これら筒状体40a〜40fの各々は、縦断面形状が矩形環状である長尺な筒状体であり、例えば樹脂、紙等によって形成されている(なお、これら筒状体40a〜40fは、それぞれ略同一の形状にて形成されている)。また、これら筒状体40a〜40fは、送風板本体30の側面の一方において、筒状体40の短手方向(左右方向)に略沿って並設配置されており、当該送風板本体30に対して接着剤等によって固定されている。なお、筒状体40a〜40fの形成方法については任意であるが、例えば、これら筒状体40a〜40fを一体成型により形成する方法が採用されてもよい。
【0038】
また、これら筒状体40a〜40fの各々には、第1の開口41と、第2の開口42とが設けられている。ここで、第1の開口41は、上記遠心力を利用して外部の空気を筒状体40の内部に流入させるための開口であり、筒状体40の長手方向(前後方向)の一方の端部に形成されている。また、第2の開口42は、第1の開口41から流入された空気を外部に放出するための開口であり、筒状体40の長手方向(前後方向)の他方の端部に形成されている。
【0039】
ここで、これら筒状体40a〜40fの配置については、以下に示す工夫が施されている。
【0040】
まず、送風板本体30が左右方向又は上下方向に略沿って揺動された場合に、筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42から放出される空気が拡散しにくくなるように、当該筒状体40a〜40fが配置されている。具体的には、筒状体40a〜40fの各々の第1の開口41が把持部10側に位置すると共に、当該筒状体40a〜40fの各々の第2の開口42が把持部10側とは反対側に位置するように、当該筒状体40a〜40fが配置されている。また、筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42から放出される空気の放出方向がそれぞれ略同一方向となり、且つ送風板本体30による空気の送風方向とそれぞれ略一致させるために、筒状体40a〜40fの各々における長手方向が送風板本体30の長手方向と一致するように、当該筒状体40a〜40fが配置されている。このような配置により、送風板本体30が左右方向又は上下方向に略沿って揺動された場合に、筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42から放出される空気の放出方向がそれぞれ略同一方向となり、且つ送風板本体30による空気の送風方向とそれぞれ略一致させることができる。よって、送風板20が団扇1に適用された場合でも、筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42から放出される空気全体及び送風板本体30によって送風される空気を送風対象に対して送風することができるため、従来の技術に比べて、送風性能を向上させることが可能となる。
【0041】
また、送風板本体30が左右方向に略沿って揺動される場合の負荷を低減できるように、当該筒状体40a〜40fが配置されている。具体的には、筒状体40a〜40fにおける送風板本体30が揺動する方向に略直交する側面のうち空気抵抗を受ける部分の面積(具体的には、筒状体40a〜40fにおける+X方向側(又は−X方向側)の側面全体の面積)が、筒状体40a〜40fにおける送風板本体30が揺動する方向に略沿った側面であって、筒状体40の長手方向に略沿った側面のうち空気抵抗を受ける部分の面積(具体的には、筒状体40a〜40fにおける+Y方向側の側面全体の面積)よりも小さくなるように、送風板本体30が揺動する方向に略沿って当該筒状体40a〜40fが並設配置されている。このような配置により、送風板本体30が左右方向に略沿って揺動された場合でも、筒状体40a〜40fにおける送風板本体30が揺動する方向に略直交する側面が受ける空気抵抗を小さくすることができる。よって、この揺動による負荷を低減できるため、団扇1の使用性を向上させることができる。
【0042】
(団扇の機能)
このように構成された団扇1の機能は、以下に示す通りである。
図3は、送風板本体30が上下方向に略沿って揺動された場合の空気の送風状況を示す図であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。
図4は、送風板本体30が左右方向に略沿って揺動された場合の空気の送風状況を示す平面図である。
【0043】
図3(a)に示すように、送風板本体30が把持部10を基点として上下方向に略沿って揺動されると、当該揺動によって生じる遠心力によって、送風板本体30の周囲の空気が+Z方向に向けて送風される。
【0044】
また、これと略同一のタイミングで、上記遠心力によって、筒状体40a〜40fの各々の内部に第1の開口41を介して空気が流入し、当該流入された空気が第2の開口42を介して+Z方向に向けて放出される。この場合において、
図3(b)に示すように、筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42から放出される空気の放出方向が略同一方向となり、且つ送風板本体30による空気の送風方向に略沿うように、当該筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42から空気が放出されるので、筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42から放出される空気全体及び送風板本体30によって送風される空気を送風対象に対して送風することができる。
【0045】
また、
図4に示すように、送風板本体30が把持部10を基点として左右方向に略沿って揺動されると、当該揺動によって生じる遠心力によって、送風板本体30の周囲の空気が+Z方向に向けて送風される。
【0046】
また、これと略同一のタイミングで、上記遠心力によって、筒状体40a〜40fの各々の内部に第1の開口41を介して空気が流入し、当該流入された空気が第2の開口42を介して+Z方向に向けて放出される。この場合において、送風板本体30が把持部10を基点として上下方向に略沿って揺動された場合と比べて、送風板本体30及び筒状体40a〜40fの各々における送風板本体30が揺動する方向に略直交する側面のうち空気抵抗を受ける部分の面積が小さいため、この揺動による負荷を低減できる。
【0047】
なお、この他にも、団扇1は、任意の構造にて構成可能である。
図5は、実施の形態1に係る団扇1の変形例を示す斜視図である。
【0048】
図5に示すように、この変形例では、筒状体40a〜40cの各々は、縦断面形状が円環状である長尺な筒状体にて形成されている。このような構成により、送風板本体30が左右方向に略沿って揺動された場合に、縦断面形状が矩形環状である長尺な筒状体である場合に比べて、筒状体40a〜40cにおける送風板本体30が揺動する方向に略直交する側面が受ける空気抵抗を小さくすることができるため、この揺動による負荷を低減できる。
【0049】
(効果)
このように実施の形態1によれば、筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42から放出される空気の放出方向がそれぞれ略同一方向となり、且つ、筒状体40a〜40fの各々における放出方向が送風板本体30による空気の送風方向とそれぞれ略一致するように、当該筒状体40a〜40fを配置したので、送風板本体30が揺動された場合に、筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42から放出される空気の放出方向をそれぞれ略同一方向にすることができると共に、これら筒状体40a〜40fの各々における放出方向を送風板本体30による空気の送風方向と一致させることができる。よって、送風板20が団扇1に適用された場合でも、筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42から放出される空気全体及び送風板本体30によって送風される空気を送風対象に対して送風することができるため、従来の技術に比べて、送風性能を向上させることが可能となる。
【0050】
また、筒状体40a〜40fにおける送風板本体30が揺動する方向に略直交する側面のうち空気抵抗を受ける部分の面積が、筒状体40a〜40fにおける送風板本体30が揺動する方向に略沿った側面であって、筒状体40の長手方向に略沿った側面のうち空気抵抗を受ける部分の面積よりも小さくなるように、当該筒状体40a〜40fを送風板本体30が揺動する方向に沿って並設配置したので、送風板本体30が揺動された場合でも、筒状体40a〜40fにおける送風板本体30が揺動する方向に略直交する側面が受ける空気抵抗を小さくすることができる。よって、この揺動による負荷を低減できるため、団扇1の使用性を向上させることができる。
【0051】
〔実施の形態2〕
次に、実施の形態2について説明する。この形態は、送風板を団扇に適用した形態であって、第2の開口の開口面積を、第1の開口の開口面積よりも大きくした形態である。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号又は名称を付してその説明を省略する。
【0052】
(構成)
最初に、実施の形態2に係る団扇の構成について説明する。
図6は、実施の形態2に係る団扇の概要を示す斜視図である。
図7は、実施の形態2に係る団扇を示す図であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。
図6、
図7に示すように、実施の形態2に係る団扇101は、実施の形態1に係る団扇1とほぼ同様に構成されている。ただし、筒状体40a〜40fの構成内容については、下記に示す工夫が施されている。
【0053】
(構成−筒状体の構成)
筒状体40の形状については、送風板本体30が左右方向又は上下方向に略沿って揺動された場合に、筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42から放出される空気が拡散しやすい形状に設定されている。具体的には、筒状体40における第2の開口42の面積が、当該筒状体40における第1の開口41の面積よりも大きくなるように、当該第2の開口42における左右方向の長さが当該第1の開口41における左右方向の長さよりも長く設定されている。このような形状により、筒状体40における第2の開口42の面積を、当該筒状体40における第1の開口41の面積よりも大きくできることから、当該第2の開口42から放出される空気を拡散させることができる。よって、実施の形態1に比べて、筒状体40における第2の開口42から放出される空気全体を広範囲に送風することが可能となる。
【0054】
なお、実施の形態2では、筒状体40の形状については、筒状体40の第2の開口42における左右方向の長さが、当該筒状体40の第1の開口41における左右方向の長さよりも長く設定されていると説明したが、これに限られない。例えば、筒状体40の第2の開口42における上下方向の長さが、当該筒状体40の第1の開口41における上下方向の長さよりも長く設定されてもよい。あるいは、筒状体40の第2の開口42における左右方向の長さが、当該筒状体40の第1の開口41における左右方向の長さよりも短く設定されると共に、当該筒状体40の第2の開口42における上下方向の長さが当該筒状体40の第1の開口41における上下方向の長さよりも短く設定されてもよい。
【0055】
(効果)
このように実施の形態2によれば、第2の開口42の開口面積を、第1の開口41の開口面積よりも大きくしたので、当該第2の開口42から放出される空気を拡散させることができるため、当該第2の開口42から放出される空気全体を広範囲に送風することが可能となる。
【0056】
〔実施の形態3〕
次に、実施の形態3について説明する。この形態は、送風板を団扇に適用した形態であって、複数の筒状体を積層して配置した形態である。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号又は名称を付してその説明を省略する。
【0057】
(構成)
最初に、実施の形態3に係る団扇の構成について説明する。
図8は、実施の形態3に係る団扇の概要を示す斜視図である。
図9は、実施の形態3に係る団扇を示す図であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。
図8、
図9に示すように、実施の形態3に係る団扇201は、実施の形態1に係る団扇1に対して、筒状体40a〜40fに代えて筒状体40a〜40lを備えて構成されている。また、筒状体40a〜40lの構成内容及び把持部10の構成内容についても、下記に示す工夫が施されている
【0058】
(構成−筒状体の構成)
筒状体40a〜40lの配置については、送風板本体30の側面形状が比較的小さい場合でも送風量を高めることができるように配置されている。具体的には、筒状体40a〜40lのうち、左右方向に略沿って並設配置された筒状体40a〜40fが送風板本体30の側面に略沿うように配置され、左右方向に略沿って並設配置された筒状体40g〜40lが当該筒状体40a〜40fに対して積層して配置されている(すなわち、筒状体40が上下2段左右6列に配置されている)。このような配置により、送風板本体30の側面形状が比較的小さい場合でも筒状体40の設置数を増やすことができるため、送風量を高めることが可能となる。
【0059】
なお、実施の形態3では、筒状体40の配置については、筒状体40が上下2段左右6列に配置されていると説明したが、これに限られない。例えば、送風量を一層高めるために、筒状体40が上下方向に略沿ってさらに積層して配置されてもよい(例えば、上下3段左右6列に配列された筒状体40が配置される等)。あるいは、状況に応じた送風量が得られるように、各段の列数が異なる数になるように筒状体40が配置されてもよい。具体的には、上下1段目が左右6列、上下2段目が左右4列となるように配列された筒状体40が配置されてもよい。あるいは、上下2段左右6列に配列された筒状体40が左右方向に沿って千鳥状に配置されてもよい。
【0060】
(構成−把持部の構成)
把持部10には、冷熱発生部210が設けられている。冷熱発生部210は、冷熱を発生させるための冷熱発生手段であり、図示しない熱電変換素子と、図示しない吸熱部と、図示しない放熱部と、図示しない電池部と、図示しないスイッチ部とを備えている。
【0061】
熱電変換素子は、電池部から供給された電力を利用して、一対の側面を有するものであって、一対の側面のうち、一方の側面(すなわち吸熱側の側面)の温度と、他方の側面(すなわち放熱側の側面)の温度との温度差を発生させるための熱電変換手段である。具体的には、熱電変換素子は、ペルチェ素子を用いて構成されており、図示しないn型熱電発電素子と、図示しないp型熱電発電素子とを備えている。n型熱電発電素子及びp型熱電発電素子は、角板状体に形成されており、相互に間隔を隔てて並設配置されている。また、このn型熱電発電素子は図示しない導体を介してプラス端子が取り付けられていると共に、p型熱電発電素子は図示しない導体を介してマイナス端子が取り付けられている。そして、熱電変換素子が電池部から電力供給を受けることができるように、このプラス端子と結線された図示しないプラスリード線と、このマイナス端子と結線された図示しないマイナスリード線とが、図示しない制御回路を介して電池部と接続されている。
【0062】
吸熱部は、筒状体40a〜40lの各々における把持部10側の端部又はその近傍部分から吸熱を行う吸熱手段である。この吸熱部は、例えばアルミニウム、銅等の高い熱伝導率を有する材料にて形成された板状体であり、上記熱電変換素子の一方の側面と接触するように配置されると共に、筒状体40a〜40lの各々における把持部10側の端部又はその近傍部分に配置され、熱電変換素子に対して接着剤等により接合されている。
【0063】
放熱部は、吸熱部にて取得された熱を放熱する放熱手段である。この放熱部は、例えばアルミニウム、銅等の高い熱伝導率を有する材料にて形成された板状体であり、上記熱電変換素子の他方の側面と接触するように配置され、熱電変換素子に対して接着剤等により接合されている。
【0064】
電池部は、熱電変換素子に電力を供給するためのものである。この電池部は、例えば公知の直流電源を用いて構成されており、把持部10に対して接着剤等によって固定され、上述したプラスリード線、上述したマイナスリード線を介して熱電変換素子と電気的に接続されている。
【0065】
スイッチ部は、電池部から熱電変換素子への電力供給のオン/オフを切り替えるためのものである。このスイッチ部は、電池部近傍に配置されており、上述したプラスリード線、マイナスリード線を介して電池部と電気的に接続されている。
【0066】
(団扇の機能)
このように構成された団扇201の機能は、以下に示す通りである。
【0067】
まず、冷熱発生部210のスイッチ部によって冷熱発生部210の電池部から冷熱発生部210の熱電変換素子への電力供給がオフからオンに切り替えられると、筒状体40a〜40lの各々における把持部10側の端部又はその近傍部分が冷熱発生部210の吸熱部による吸熱によって冷却されると共に、当該吸熱部から取得された熱が冷熱発生部210の放熱部によって放出される。
【0068】
次に、この吸熱部による吸熱が開始されてから所定時間経過後、送風板本体30が把持部10を基点として上下方向又は左右方向に略沿って揺動されると、当該揺動によって生じる遠心力によって、送風板本体30の周囲の空気が+Z方向に向けて送風される。
【0069】
また、これと略同一のタイミングで、上記遠心力によって、筒状体40a〜40lの各々の内部に第1の開口41を介して空気が流入し、当該流入された空気が第2の開口42を介して+Z方向に向けて放出される。この場合において、上述したように、筒状体40a〜40lの各々における把持部10側の端部又はその近傍部分が冷却されるので、これに伴って上記第1の開口41を介して流入された空気も冷却されることから、当該冷却された空気が上記第2の開口42を介して放出されることになる。よって、実施の形態1に比べて、送風量を高めることができると共に、送風対象に対して冷たい空気を送風することが可能となる。
【0070】
(効果)
このように実施の形態3によれば、筒状体40a〜40lのうち、筒状体40a〜40fを送風板本体30の側面に略沿うように配置し、筒状体40g〜40lを筒状体40a〜40fに対して積層して配置したので、例えば、送風板本体30の側面形状が比較的小さい場合でも筒状体40の設置数を増やすことができるため、送風量を高めることが可能となる。
【0071】
〔実施の形態4〕
次に、実施の形態4について説明する。この形態は、送風板を送風機に適用した形態であって、少なくとも1つ以上の筒状体の各々から放出される空気の放出方向と送風板本体による空気の送風方向とが略一致するように、少なくとも1つ以上の筒状体を配置した形態である。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号又は名称を付してその説明を省略する。
【0072】
(構成)
最初に、実施の形態4に係る送風板が適用される送風機の構成について説明する。
図10は、実施の形態4に係る送風機の概要を示す斜視図である。送風機は、空気に圧力を与えて送り出す装置である。
図10に示すように、この送風機301は、回転軸310と、送風板20a〜20c(なお、送風板20a〜20cは、相互に区別する必要がない場合には「送風板20」と総称する)と、支持台320と、図示しない駆動部と、図示しない回路基板とを備えている。
【0073】
(構成−回転軸)
回転軸310は、送風板20a〜20cを回動させるための軸である。この回転軸310は、長尺状の棒状体であり、上下方向に沿って配置され、支持台320に対して回転可能な固定具(例えばベアリング等)によって固定されている。
【0074】
(構成−送風板)
送風板20a〜20cの各々は、送風板本体30と、筒状体40a〜40fとを備えている。
【0075】
ここで、送風板本体30の設置については、具体的には、当該送風板本体30の長手方向が回転軸310の長手方向に略直交し、且つ、当該送風板本体30の長手方向の一方の端部が回転軸310の外周面と接触するように配置されており、回転軸310に対して嵌合構造又は固定具等によって固定されている。
【0076】
また、筒状体40a〜40fの設置については、具体的には、筒状体40a〜40fは、送風板本体30の支持台320側の側面において、回転軸310の長手方向に略沿って並設配置されている。また、これら筒状体40a〜40fの各々は、第1の開口41が回転軸310側に位置し、且つ第2の開口42が回転軸310側とは反対側に位置するように配置されている。また、筒状体40a〜40fの形成方法については任意であるが、例えば、筒状体40a〜40fと送風板本体30とを一体成型により形成する方法が採用されている。
【0077】
このような構成により、回転軸310の回転に伴って送風板本体30が回動した場合に、筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42から放出される空気の放出方向がそれぞれ略同一方向となり、且つ送風板本体30による空気の送風方向とそれぞれ略一致させることができる。よって、送風板20が送風機301に適用された場合でも、筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42から放出される空気全体を送風対象に対して送風することが可能となる。
【0078】
(構成−支持台)
支持台320は、回転軸310を支持する支持手段であると共に、回転軸310の一部と、駆動部と、回路基板とを収容する収容手段である。この支持台320は、例えばプラスチック等の樹脂材にて形成された中空の略円柱状体であり、上面壁と、下面壁と、曲面壁とを備えている。ここで、この支持台320の形成方法は任意であるが、例えば、上面壁と、曲面壁とは一体成型により形成されており、下面壁はこれら一体成型されたものから着脱自在に形成される方法等が採用される。
【0079】
また、この支持台320には、挿通孔321が形成されている。挿通孔321は、回転軸310を支持台320の内部に収容された駆動部に向けて挿通するための貫通孔であり、筐体10の上面壁に配置されている。
【0080】
(構成−駆動部)
駆動部は、回転軸310を駆動させるための駆動手段である。この駆動部は、例えば公知のモータ等を用いて構成されており、支持台320の内部に収容され、支持台320に対して固定具等によって固定されている。
【0081】
(構成−回路基板)
回路基板は、送風機301の各種機能を実現するための電気回路が実装された基板である。この回路基板は、支持台320の内部に収容されており、支持台320に対して固定具等によって固定されている。また、この回路基板には、図示しない電源端子が実装されている。ここで、電源端子は、図示しない商業用電源から電力を受電するための端子であり、図示しない電力線を介して当該商業用電源と接続されている。
【0082】
(送風機の機能について)
次に、このように構成された送風機301の機能は、以下に示す通りである。
【0083】
まず、送風機301の電源が投入されると、駆動部によって回転軸310が回転する。そして、この回転軸310の回転に伴って送風板20a〜20cの各々の送風板本体30が回動すると、当該回動によって生じる遠心力によって、当該送風板本体30の周囲の空気が上下方向に略直交する方向に向けて送風される。
【0084】
また、これと略同一のタイミングで、上記遠心力によって、送風板20a〜20cの各々における筒状体40a〜40fの各々の内部に第1の開口41を介して空気が流入し、当該流入された空気が第2の開口42を介して上下方向に略直交する方向に向けて放出される。この場合において、送風板20a〜20cの各々における筒状体40a〜40fの各々の第2の開口42から放出される空気の放出方向が略同一方向となり、且つ送風板本体30による空気の送風方向に略沿うように、当該筒状体40a〜40fの各々の第2の開口42から空気が放出されるので、当該筒状体40a〜40fの各々の第2の開口42から放出される空気全体を送風対象に対して送風することができる。
【0085】
この他にも、送風機301は、任意の構造にて構成可能である。
図11は、実施の形態4に係る送風機301の変形例を示す斜視図である。
【0086】
図11に示すように、この変形例では、送風機301は、回転軸310と、送風板20と、支持台320と、図示しない駆動部と、図示しない回路基板とを備えている。
【0087】
ここで、送風板20は、送風板本体30と、6組の筒状体40a〜40fと、連結板330とを備えている。
【0088】
このうち、送風板本体30は、略円形状の板状体にて形成されており、当該送風板本体30の側面が回転軸310の長手方向(前後方向)に略直交し、且つ、当該送風板本体30が回転軸310における支持台320側の端部とは反対側の端部と接触するように配置され、回転軸310に対して固定具等によって固定されている。
【0089】
また、6組の筒状体40a〜40fは、送風板本体30における支持台320側の側面において、各組毎に相互に間隔を隔てて配置されており、当該6組の筒状体40aに対して固定具又は接着剤等によって接続されている。ここで、各組の筒状体40a〜40fの配置については、具体的には、各組の筒状体40a〜40fは、回転軸310の長手方向(前後方向)に沿って並設配置されている。また、各組の筒状体40a〜40fの各々は、第1の開口41が回転軸310側に位置し、且つ第2の開口42が回転軸310側とは反対側に位置するように配置されている。
【0090】
また、連結板330は、回転軸310の回転に伴って送風板本体30が回動した場合に、6組の筒状体40a〜40fがばたつくことを防止するために、当該6組の筒状体40fを連結するものである。この連結板330は、略円環状の板状体にて形成されており、当該連結板330の内孔に回転軸310が挿通されるように配置され、6組の筒状体40fに対して固定具又は接着剤等によって接続されている。
【0091】
このような構成により、1つの送風板本体30に対して6組の筒状体40a〜40fを取り付けることができるので、送風量を一層高めることが可能となる。
【0092】
(効果)
このように実施の形態4によれば、筒状体40a〜40fの各々は、当該筒状体40の長手方向の一方の端部に形成された第1の開口41であって、当該送風板本体30が回動することによって生じる遠心力により外部の空気を当該筒状体40の内部に流入させるための第1の開口41と、当該筒状体40の長手方向の他方の端部に形成された第2の開口42であって、第1の開口41から流入された空気を外部に放出するための第2の開口42と、を備え、筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42から放出される空気の放出方向がそれぞれ略同一方向となり、且つ送風板本体30による空気の送風方向とそれぞれ略一致するように、当該筒状体40a〜40fを配置したので、送風板本体30が回動された場合に、筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42から放出される空気の放出方向がそれぞれ略同一方向となり、且つ送風板本体30による空気の送風方向とそれぞれ略一致させることができる。よって、送風板20が送風機301に適用された場合でも、筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42から放出される空気全体を送風対象に対して送風することができるため、従来の技術に比べて、送風性能を向上させることが可能となる。
【0093】
〔実施の形態5〕
次に、実施の形態5について説明する。この形態は、送風板を団扇に適用した形態であって、少なくとも1つ以上の筒状体の各々における側面のうち、第1の開口側の側面又は第2の開口側の側面の少なくともいずれか一方を傾斜面として形成した形態である。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号又は名称を付してその説明を省略する。
【0094】
(構成)
最初に、実施の形態5に係る団扇の構成について説明する。
図12は、実施の形態5に係る団扇の概要を示す斜視図である。
図13は、実施の形態5に係る団扇を示す図であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。
図12、
図13に示すように、実施の形態5に係る団扇401は、実施の形態1に係る団扇1とほぼ同様に構成されている。ただし、筒状体40a〜40fの構成内容については、下記に示す工夫が施されている。
【0095】
(構成−筒状体の構成)
筒状体40の形状については、送風板本体30が上下方向に略沿って揺動された場合の負荷を低減できるように、当該筒状体40a〜40fが形成されている。具体的には、
図12、
図13に示すように、筒状体40a〜40fの各々における側面のうち、第2の開口42側の側面が、送風板本体30が揺動する方向に対して非平行に傾斜する傾斜面として形成されており、より具体的には、この第2の開口42側の側面における側辺のうち、−Y方向側の側辺が+Y方向側の側辺よりも+Z方向側に位置する傾斜面、すなわち、送風板本体30が揺動する方向に対して鋭角に傾斜した傾斜面として形成されている。このような形状により、送風板本体30が上下方向に略沿って揺動された場合には、
図1に示す団扇1のように、上記第2の開口42側の側面が傾斜面として形成されていない場合に比べて、筒状体40a〜40fにおける送風板本体30が揺動する方向に略直交する側面が受ける空気抵抗を一層小さくすることができる。よって、この揺動による負荷を低減できるため、団扇401の使用性を一層向上させることができる。
【0096】
なお、この他にも、団扇401は、任意の構造にて構成可能である。
図14から
図16は、実施の形態5に係る団扇401の変形例を示す図であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。
【0097】
図14に示す変形例においては、筒状体40a〜40fの各々における側面のうち、第1の開口41側の側面及び第2の開口42側の側面が、送風板本体30が揺動する方向に対して非平行に傾斜する傾斜面として形成されている。具体的には、第1の開口41側の側面の形状については、この第1の開口41側の側面における側辺のうち、+Y方向側の側辺が−Y方向側の側辺よりも+Z方向側に位置する傾斜面、すなわち、送風板本体30が揺動する方向に対して鋭角に傾斜した傾斜面として形成されている。また、第2の開口42側の側面の形状については、
図12に示す団扇401と同様に、この第2の開口42側の側面における側辺のうち、+Y方向側の側辺が−Y方向側の側辺よりも+Z方向側に位置する傾斜面として形成されている。このような構成により、送風板本体30が上下方向に略沿って揺動された場合には、
図12に示す団扇401に比べて、筒状体40a〜40fにおける送風板本体30が揺動する方向に略直交する側面が受ける空気抵抗を小さくすることができ、この揺動による負荷を低減できる。
【0098】
また、
図15に示す変形例においては、
図14に示す団扇401と同様に、筒状体40a〜40fの各々における側面のうち、第1の開口41側の側面及び第2の開口42側の側面が、送風板本体30が揺動する方向に対して非平行に傾斜する傾斜面として形成されている。ただし、第1の開口41側の側面の形状については、以下に示す形状で形成されている。具体的には、第1の開口41側の側面における側辺のうち、−Y方向側の側辺が+Y方向側の側辺よりも+Z方向側に位置する傾斜面、すなわち、送風板本体30が揺動する方向に対して鈍角に傾斜した傾斜面として形成されている。このような構成により、送風板本体30が上下方向に略沿って揺動された場合には、
図12に示す団扇401に比べて、筒状体40a〜40fにおける送風板本体30が揺動する方向に略直交する側面が受ける空気抵抗を小さくすることができ、この揺動による負荷を低減できる。
【0099】
また、
図16に示す変形例においては、
図12に示す団扇401と同様に、筒状体40a〜40fの各々における側面のうち、第2の開口42側の側面が、送風板本体30が揺動する方向に対して非平行に傾斜する傾斜面として形成されている。ただし、第2の開口42側の側面の形状については、以下に示す形状で形成されている。具体的には、第2の開口42側の側面の上下方向中央部分が、当該側面における側辺のうち−Y方向側の側辺及び+Y方向側の側辺よりも+Z方向側に位置する傾斜面として形成されている。このような構成により、送風板本体30が上下方向に略沿って揺動された場合には、
図1に示す団扇1のように、上記第2の開口42側の側面が傾斜面として形成されていない場合に比べて、筒状体40a〜40fにおける送風板本体30が揺動する方向に略直交する側面が受ける空気抵抗を小さくすることができ、この揺動による負荷を低減できる。
【0100】
(効果)
このように実施の形態5によれば、筒状体40a〜40fの各々における側面のうち、第1の開口41側の側面又は第2の開口42側の側面の少なくともいずれか一方を、送風板本体30が揺動する方向に対して非平行に傾斜する傾斜面として形成したので、上記第2の開口42側の側面が傾斜面として形成されていない場合に比べて、筒状体40a〜40fにおける送風板本体30が揺動する方向に略直交する側面が受ける空気抵抗を小さくすることができ、この揺動による負荷を低減できる。
【0101】
〔実施の形態6〕
次に、実施の形態6について説明する。この形態は、送風板を団扇に適用した形態であって、少なくとも1つ以上の筒状体の各々における側面及び送風板本体の側面を所定の曲面にて形成した形態である。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号又は名称を付してその説明を省略する。
【0102】
(構成)
最初に、実施の形態6に係る団扇の構成について説明する。
図17は、実施の形態6に係る団扇の概要を示す斜視図である。
図18は、実施の形態6に係る団扇を示す図であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。
図17、
図18に示すように、実施の形態6に係る団扇501は、実施の形態1に係る団扇1とほぼ同様に構成されている。ただし、筒状体40a〜40f及び送風板本体30の構成内容については、下記に示す工夫が施されている。
【0103】
(構成−筒状体の構成)
筒状体40の形状については、送風板本体30が左右方向又は上下方向に略沿って揺動された場合に、筒状体40の送風板本体30側とは反対側の側面(すなわち、筒状体40の上面)が風を捕らえやすくなる形状にて形成されている。具体的には、筒状体40a〜40fの各々の上面が、当該送風板本体30側(−Y方向側)に向けて突出する凹状となる曲面として形成されている。このような形状により、送風板本体30が左右方向又は上下方向に略沿って揺動された場合に、筒状体40a〜40fの各々の上面の中央部分に空気が留まりやすくなることで、筒状体40a〜40fの各々の上面を平面として形成した場合に比べて、当該上面が風を捕らえやすくなるので、筒状体40による送風量を増大させることができる。
【0104】
(構成−送風板本体の構成)
また、送風板本体30の形状については、送風板本体30が左右方向又は上下方向に略沿って揺動された場合に、送風板本体30が風を捕らえやすくなる形状にて形成されている。具体的には、送風板本体30の側面のうち、筒状体40a〜40f側とは反対側の側面(すなわち、送風板本体30の下面)の少なくとも一部が、筒状体40a〜40f側(+Y方向側)に向けて突出する凹状となる曲面として形成されている。より具体的には、
図17に示すように、送風板本体30の下面のうち、筒状体40a〜40fの各々に対応する部分が+Y方向側に向けて突出する凹状となる曲面として形成されており、それ以外の部分が平面として形成されている。また、このような送風板本体30の形状に伴って、実施の形態6では、送風板本体30における筒状体40a〜40f側の側面(すなわち、送風板本体30の上面)のうち、筒状体40a〜40fの各々に対応する部分が+Y方向側に向けて突出する凹状となる曲面として形成されており、それ以外の部分が平面として形成されている。また、筒状体40a〜40fの各々の下面が、+Y方向側に向けて突出する凹状となる曲面として形成されている。なお、送風板本体30の上面及び筒状体40a〜40fの各々の下面の形状は、上述した形状に限られず、例えば、送風板本体30の上面全体が平面として形成されてもよく、また、筒状体40a〜40fの各々の下面全体が平面として形成されてもよい。このような形状により、送風板本体30が左右方向又は上下方向に略沿って揺動された場合に、送風板本体30の下面の中央部分に空気が留まりやすくなることで、送風板本体30の下面を平面又は当該筒状体40a〜40f側とは反対側(−Y方向側)に向けて突出する凸状となる曲面として形成した場合に比べて、当該下面が風を捕らえやすくなるので、送風板本体30による送風量を増大させることができる。
【0105】
なお、この他にも、団扇501は、以下に示すように任意の構造にて構成することができる。
図19から
図22は、実施の形態6に係る団扇501の変形例を示す斜視図である。
【0106】
図19に示すように、この変形例では、実施の形態6に係る団扇501とほぼ同様に構成されているものの、各筒状体40の側面のうち、隣接する筒状体40側に位置する側面であって当該各筒状体40の空間を仕切るための側面が省略されている。このような構成により、実施の形態6に係る団扇501に比べて、団扇501の構成の簡易化を図ることができる。
【0107】
また、
図20に示すように、この変形例では、実施の形態6に係る団扇501のほぼ同様に構成されているものの、筒状体40の設置数及び送風板本体30の形状については、下記に示す工夫が施されている。具体的には、筒状体40の設置数が3つ(筒状体40a〜40c)に設定されている。また、送風板本体30の形状については、送風板本体30の下面のうち、筒状体40a〜40cの各々に対応する部分が−Y方向側に向けて突出する凸状となる曲面として形成されており、それ以外の部分が平面として形成されている。また、このような送風板本体30の形状に伴って、送風板本体30の上面のうち、筒状体40a〜40cの各々に対応する部分が−Y方向側に向けて突出する凸状となる曲面として形成されており、それ以外の部分が平面として形成されていると共に、筒状体40a〜40cの各々の下面が、−Y方向側に向けて突出する凸状となる曲面として形成されている。このような構成により、送風板本体30が左右方向又は上下方向に略沿って揺動された場合に、送風板本体30の下面のうち隣接する筒状体40との境界部分に空気が留まりやすくなることで、送風板本体30の下面を平面として形成した場合に比べて、当該下面が風を捕らえやすくなるので、送風板本体30による送風量を増大させることができる。
【0108】
また、
図21に示すように、
図20に示す団扇501とほぼ同様に構成されているものの、筒状体40の設置数が2つ(筒状体40a、40b)に設定されていると共に、各筒状体40の側面のうち、隣接する筒状体40側に位置する側面であって当該各筒状体40の空間を仕切るための側面が省略されている。また、
図22に示すように、
図20に示す団扇501とほぼ同様に構成されているものの、筒状体40の設置数が1つに設定されている。これらのような構成により、
図20に示す団扇501に比べて、団扇501の構成の簡易化を図ることができる。
【0109】
(効果)
このように実施の形態6によれば、筒状体40a〜40fの各々における側面のうち、送風板本体30側とは反対側の側面を、当該送風板本体30側に向けて突出する凹状となる曲面として形成したので、送風板本体30が沿って揺動又は回動された場合に、当該側面を平面として形成した場合に比べて、当該側面が風を捕らえやすくなることから、筒状体40による送風量を増大させることができる。
【0110】
また、送風板本体30の側面のうち、筒状体40a〜40f側とは反対側の側面の少なくとも一部を、当該筒状体40a〜40f側に向けて突出する凹状となる曲面として形成したので、送風板本体30が沿って揺動又は回動された場合に、当該少なくとも一部を平面又は当該筒状体40a〜40f側とは反対側に向けて突出する凹状となる曲面として形成した場合に比べて、当該少なくとも一部が風を捕らえやすくなるので、送風板本体30による送風量を増大させることができる。
【0111】
〔実施の形態7〕
次に、実施の形態7について説明する。この形態は、送風板を団扇に適用した形態であって、少なくとも1つ以上の筒状体の各々における側面及び送風板本体の側面に、一対の立上部を形成した形態である。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号又は名称を付してその説明を省略する。
【0112】
(構成)
最初に、実施の形態7に係る団扇の構成について説明する。
図23は、実施の形態7に係る団扇の概要を示す斜視図である。
図24は、実施の形態7に係る団扇を示す図であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。
図23、
図24に示すように、実施の形態7に係る団扇601は、実施の形態1に係る団扇1とほぼ同様に構成されている。ただし、筒状体40a〜40c及び送風板本体30の構成内容については、下記に示す工夫が施されている。
【0113】
(構成−筒状体の構成)
筒状体40a〜40cの具体的な構成については、筒状体40a〜40cによる送風を効率的に行うことができるように、筒状体40a〜40cの側面のうち、送風板本体30側とは反対側の側面(すなわち、筒状体40a〜40cの上面)に、立上部50、51が形成されている。立上部50、51は、送風板本体30が左右方向又は上下方向に略沿って揺動された場合に、筒状体40a〜40cの上面を流れる空気の流れを調整するための調整手段である。これら立上部50、51は、送風板本体30側とは反対側(+Y方向側)に向けて突出する長尺体で形成されており、当該立上部50、51の各々の長手方向が筒状体40の長手方向(前後方向)に略沿い、且つ、筒状体40の短手方向(左右方向)を並設方向として相互に間隔を隔てて並設されている(より具体的には、立上部50が筒状体40aの上面のうち左端部に配置され、立上部51が筒状体40cの上面のうち右端部に配置されている)。このような構成により、送風板本体30が左右方向又は上下方向に略沿って揺動された場合に、筒状体40a〜40cの各々の上面に立上部50、51を形成しない場合に比べて、筒状体40a〜40cの上面を流れる空気が筒状体40の短手方向(左右方向)に向けて逃げることを抑制できるので、筒状体40による送風を効率的に行うことが可能となる。
【0114】
また、立上部50、51の形成方法については任意であるが、実施の形態7では、筒状体40aの上面のうち左端部及びその近傍部分を折り曲げることにより立上部50を形成し、筒状体40cの上面のうち右端部及びその近傍部分を折り曲げることにより立上部51を形成している。ただし、これに限られず、例えば、長尺な中空体又は中実体を筒状体40aの上面の左端部及び筒状体40cの上面のうち右端部に取り付けることにより、立上部50、51を形成してもよい。
【0115】
(構成−送風板本体の構成)
送風板本体30の具体的な構成については、送風板本体30による送風を効率的に行うことができるように、送風板本体30の側面のうち、筒状体40a〜40c側とは反対側の側面(送風板本体30の下面)に、立上部60、61が形成されている。立上部60、61は、送風板本体30が左右方向又は上下方向に略沿って揺動された場合に、送風板本体30の下面を流れる空気の流れを調整するための調整手段である。これら立上部60、61は、筒状体40a〜40cとは反対側(−Y方向側)に向けて突出する長尺体で形成されており、当該立上部60、61の各々の長手方向が筒状体40の長手方向(前後方向)に略沿い、且つ、筒状体40の短手方向(左右方向)を並設方向として相互に間隔を隔てて並設されている(より具体的には、立上部60が送風板本体30の左端部に配置され、立上部61が送風板本体30の右端部に配置されている)。このような構成により、送風板本体30が左右方向又は上下方向に略沿って揺動された場合に、送風板本体30の下面に立上部60、61を形成しない場合に比べて、送風板本体30の下面を流れる空気が筒状体40の短手方向(左右方向)に向けて逃げることを抑制できるので、送風板本体30による送風を効率的に行うことが可能となる。
【0116】
また、立上部60、61の形成方法については任意であるが、実施の形態7では、送風板本体30における筒状体40に対応する部分のうち左端部及びその近傍部分を折り曲げることにより立上部60を形成し、送風板本体30における筒状体40に対応する部分のうち右端部及びその近傍部分を折り曲げることにより立上部61を形成している。ただし、これに限られず、例えば、長尺な中空体又は中実体を送風板本体30の下面の左端部及び右端部に取り付けることにより、立上部60、61を形成してもよい。
【0117】
なお、この他にも、団扇601は、以下に示すように任意の構造にて構成することができる。
図25から
図27は、実施の形態7に係る団扇601の変形例を示す斜視図である。
【0118】
図25に示すように、この変形例では、実施の形態7に係る団扇601とほぼ同様に構成されているものの、筒状体40a〜40c及び送風板本体30の構成については、下記に示す工夫が施されている。具体的には、筒状体40a〜40cの各々の上面に、立上部50、51がそれぞれ形成されており、より具体的には、筒状体40aの上面のうち左端部及び右端部、筒状体40bの上面のうち左端部及び右端部、並びに、筒状体40cの上面のうち左端部及び右端部にそれぞれ配置されている。また、送風板本体30の下面に、3組の立上部60、61が形成されており、より具体的には、1組目の立上部60、61が筒状体40aの左端部及び右端部に対応する部分に配置され、2組目の立上部60、61が筒状体40bの左端部及び右端部に対応する部分に配置され、並びに、3組目の立上部60、61が筒状体40cの左端部及び右端部に対応する部分に配置されている。このような構成により、送風板本体30が左右方向又は上下方向に略沿って揺動された場合に、実施の形態7に係る団扇601に比べて、筒状体40a〜40cの上面を流れる空気が筒状体40の短手方向(左右方向)に向けて逃げることを抑制できるので、筒状体40による送風を効率的に行うことが可能となる。また、実施の形態7に係る団扇601に比べて、送風板本体30の下面を流れる空気が筒状体40の短手方向(左右方向)に向けて逃げることを抑制できるので、送風板本体30による送風を効率的に行うことが可能となる。
【0119】
また、
図26に示すように、この変形例では、実施の形態7に係る団扇601とほぼ同様に構成されているものの、各筒状体40の側面のうち、隣接する筒状体40側に位置する側面であって当該各筒状体40の空間を仕切るための側面が省略されている。また、
図27に示すように、この変形例では、
図25に示す団扇601とほぼ同様に構成されているものの、各筒状体40の側面のうち、隣接する筒状体40側に位置する側面であって当該各筒状体40の空間を仕切るための側面が省略されている。これらのような構成により、実施の形態7に係る団扇601又は
図25に示す団扇601に比べて、団扇601の構成の簡易化を図ることができる。
【0120】
(効果)
このように実施の形態7によれば、筒状体40a〜40cの側面のうち、送風板本体30側とは反対側の側面に、当該送風板本体30側とは反対側に向けて突出する長尺な立上部50、51であって、当該立上部50、51の各々の長手方向が筒状体40の長手方向に略沿い、且つ、当該立上部50、51が筒状体40の短手方向を並設方向として相互に間隔を隔てて並設された立上部50、51を形成したので、送風板本体30が揺動又は回動された場合に、当該側面に立上部50、51を形成しない場合に比べて、当該側面を流れる空気が筒状体40の短手方向に向けて逃げることを抑制でき、筒状体40による送風を効率的に行うことが可能となる。
【0121】
また、送風板本体30の側面のうち、筒状体40a〜40c側とは反対側の側面に、当該筒状体40a〜40cとは反対側に向けて突出する長尺な立上部60、61であって、当該立上部60、61の各々の長手方向が筒状体40の長手方向に略沿い、且つ、当該立上部60、61が筒状体40の短手方向を並設方向として相互に間隔を隔てて並設された立上部60、61を形成したので、送風板本体30が揺動又は回動された場合に、当該側面に立上部60、61を形成しない場合に比べて、当該側面を流れる空気が筒状体40の短手方向に向けて逃げることを抑制でき、送風板本体30による送風を効率的に行うことが可能となる。
【0122】
〔実施の形態8〕
次に、実施の形態8について説明する。この形態は、送風板を団扇に適用した形態であって、少なくとも1つ以上の筒状体における第2の開口側の端部及びその近傍部分、又は当該送風板本体における第2の開口側の端部及びその近傍部分を曲線状に形成した形態である。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号又は名称を付してその説明を省略する。
【0123】
(構成)
最初に、実施の形態8に係る団扇の構成について説明する。
図28は、実施の形態8に係る団扇の概要を示す斜視図である。
図29は、実施の形態8に係る団扇を示す図であり、(a)は側面図であり、(b)は平面図である。
図28、
図29に示すように、実施の形態8に係る団扇701は、実施の形態1に係る団扇1とほぼ同様に構成されている。ただし、筒状体40a〜40f及び送風板本体30の構成内容については、下記に示す工夫が施されている。
【0124】
(構成−筒状体及び送風板本体の構成)
筒状体40a〜40f及び送風板本体30の具体的な構成については、筒状体40a〜40fの各々における放出方向が送風板本体30による空気の送風方向とそれぞれ一致しないように、当該筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42側の端部及びその近傍部分、並びに当該送風板本体30における第2の開口42側の端部及びその近傍部分が曲線状に形成されている。より具体的には、筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42側の端部が+Y方向を向くように、当該端部及びその近傍部分が曲線状に形成されている。また、送風板本体30における第2の開口42側の端部が+Y方向を向くように、当該端部及びその近傍部分が曲線状に形成されている。このような構成により、例えば、
図29(a)に示すように、筒状体40a〜40fの各々における放出方向が+Y方向となり、且つ送風板本体30による送風方向が+Z方向となるように、筒状体40a〜40fの各々における放出方向を送風板本体30による空気の送風方向と異ならせることができ、筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42から放出される空気全体のみを送風対象に対して送風することが可能となる。
【0125】
なお、この他にも、団扇701は、以下に示すように任意の構造にて構成することができる。
図30から
図32は、実施の形態8に係る団扇701の変形例を示す側面図である。
【0126】
図30に示すように、この変形例では、実施の形態8に係る団扇701とほぼ同様に構成されているものの、筒状体40a〜40f及び送風板本体30の構成については、下記に示す工夫が施されている。具体的には、筒状体40a〜40fは、直線状に形成されており、筒状体40a〜40fの前端部が送風板本体30の前端部よりも若干後方に位置するように配置されている。また、送風板本体30における第2の開口42側の端部及びその近傍部分が曲線状に形成されており、より具体的には、当該送風板本体30における第2の開口42側の端部が+Y方向を向くように、当該端部及びその近傍部分が曲線状に形成されている。このような構成により、実施の形態8に係る団扇701と比べて、送風板本体30のみを曲線状に形成するだけで、例えば、
図30に示すように、筒状体40a〜40fの各々における放出方向が+Y方向となり、且つ送風板本体30による送風方向が+Z方向となるように、筒状体40a〜40fの各々における放出方向を送風板本体30による空気の送風方向と異ならせることができるので、団扇701の製造性を向上させることができる。
【0127】
また、
図31に示すように、この変形例では、
図30に示す団扇701とほぼ同様に構成されているものの、送風板本体30の構成については、下記に示す工夫が施されている。具体的には、送風板本体30における第2の開口42側の端部の一部が+Y方向を向くように、当該端部の一部及びその近傍部分が曲線状に形成されている。また、送風板本体30における第2の開口42側の端部の他の一部が−Y方向を向くように、当該端部の他の一部及びその近傍部分が曲線状に形成されている。このような構成により、例えば、
図31に示すように、筒状体40a〜40fの各々における放出方向が+Y方向となり、且つ送風板本体30による送風方向が−Y方向となるように、筒状体40a〜40fの各々における放出方向を送風板本体30による空気の送風方向と異ならせることができる。
【0128】
また、
図32に示すように、この変形例では、
図31に示す団扇701の構成要素に対して、送風板本体30の下面に、筒状体40a〜40fが設けられている。このような構成により、例えば、
図31に示すように、送風板本体30の上面側に位置する筒状体40a〜40fの各々における放出方向が+Y方向となり、且つ送風板本体30の下面側に位置する筒状体40a〜40fの各々における放出方向が−Y方向となるように、送風板本体30の上面側に位置する筒状体40a〜40fの各々における放出方向を送風板本体30の下面側に位置する筒状体40a〜40fの各々における放出方向と異ならせることができる。よって、送風板本体30の上面側又は下面側の一方に位置する筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42から放出される空気全体のみを送風対象に対して送風することが可能となる。
【0129】
(効果)
このように実施の形態8によれば、筒状体40a〜40fの各々における放出方向が送風板本体30による空気の送風方向とそれぞれ一致しないように、当該筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42側の端部及びその近傍部分、又は当該送風板本体30における第2の開口42側の端部及びその近傍部分を曲線状に形成したので、筒状体40a〜40fの各々における放出方向を送風板本体30による空気の送風方向と異ならせることができ、筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42から放出される空気全体のみを送風対象に対して送風することが可能となる。
【0130】
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0131】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、従来の送風具よりも、送風性能が低下する場合が生じたとしても、本願発明の手段が従来の送風具の手段と異なっている場合には、本願の課題が解決されている。
【0132】
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
【0133】
(各実施の形態の組み合わせ)
上記実施の形態1〜8に示した構成は、相互に組み合わせることができる。例えば、実施の形態4に係る送風機301において、当該実施の形態4の送風板20に代えて、実施の形態2の送風板20、実施の形態3の送風板20、又は実施の形態5の送風板20を組み合わせてもよい。このうち、実施の形態4の送風板20に代えて実施の形態5の送風板20を組み合わせた場合には、第2の開口42側の側面が、送風板本体30が回動する方向に対して非平行に傾斜する傾斜面として形成されるので、実施の形態4の送風板20に比べて、筒状体40a〜40fにおける送風板本体30が回動する方向に略直交する側面が受ける空気抵抗を小さくすることができ、この回動による負荷を低減できる。また、実施の形態1に係る団扇1、実施の形態2に係る団扇101、実施の形態4に係る送風機301、及び実施の形態2に係る団扇401のいずれか1つと、実施の形態3の冷熱発生部210とを組み合わせてもよい。
【0134】
(把持部について)
上記実施の形態1〜3、5〜8では、団扇が、把持部10を備えていると説明したが、これに限られず、例えば、団扇の構成を簡素化するために、把持部10を省略してもよい。
【0135】
(筒状体について)
上記実施の形態6では、筒状体40a〜40fの各々の上面が、当該送風板本体30側(−Y方向側)に向けて突出する凹状となる曲面として形成されているが、これに限られず、例えば、筒状体40a〜40fの構成を簡素化するために、筒状体40a〜40fの全部又は一部の上面が平面として形成されてもよい。
【0136】
また、上記実施の形態7では、筒状体40a〜40cの上面に立上部50、51が形成されていると説明したが、これに限られず、例えば、筒状体40a〜40cの構成を簡素化するために、立上部50、51を省略してもよい。
【0137】
また、上記実施の形態8では、筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42側の端部及びその近傍部分が曲線状に形成されていると説明したが、これに限られず、例えば、筒状体40a〜40fの一部における第2の開口42側の端部及びその近傍部分のみが曲線状に形成されてもよい。これにより、筒状体40a〜40fの一部における放出方向を送風板本体30による空気の送風方向と異ならせることができると共に、筒状体40a〜40fの他の一部における放出方向を送風板本体30による空気の送風方向と略一致させることができ、筒状体40a〜40fの一部における第2の開口42から放出される空気及び送風板本体30によって送風される空気を送風対象に対して送風することが可能となる。
【0138】
(送風板について)
上記実施の形態1〜8では、複数の筒状体40が、送風板本体30の一方の側面に設けられていると説明したが、これに限られず、例えば、複数の筒状体40が、送風板本体30の一方の側面及び他方の側面に設けられてもよい。
【0139】
また、上記実施の形態1〜8では、複数の筒状体40がそれぞれ略同一の形状にて形成されていると説明したが、これに限られない。例えば、筒状体40の長手方向の長さ、筒状体40の短手方向の長さ、第1の開口41の開口面積の大きさ、又は第2の開口42の開口面積の大きさがそれぞれ異なる形状にて形成されてもよい。
【0140】
また、上記実施の形態6では、送風板本体30の下面の少なくとも一部が、筒状体40a〜40f側(+Y方向側)に向けて突出する凹状となる曲面として形成されていると説明したが、これに限られず、例えば、送風板本体30の構成を簡素化するために、送風板本体30の下面全体が平面として形成されてもよい。
【0141】
また、上記実施の形態7では、送風板本体30の下面に、立上部60、61が形成されていると説明したが、これに限られず、例えば、送風板本体30の構成を簡素化するために、立上部60、61を省略してもよい。
【0142】
また、上記実施の形態8では、筒状体40a〜40fの各々における第2の開口42側の端部及びその近傍部分、並びに当該送風板本体30における第2の開口42側の端部及びその近傍部分が曲線状に形成されていると説明したが、これに限られない。例えば、送風板本体30の構成を簡素化するために、送風板本体30における第2の開口42側の端部及びその近傍部分が平坦状に形成されてもよい。
【0143】
(団扇の使用方法について)
上記実施の形態1では、団扇1の使用方法については、送風板本体30を上下方向又は左右方向に略沿って揺動させることにより、送風板本体30の周囲の空気が送風されると説明したが、これに限られない。例えば、送風板本体30を上下方向、左右方向、又は前後方向に略沿って平行に反復移動させることにより、当該反復移動によって生じる遠心力によって送風板本体30の周囲の空気が送風されてもよい。あるいは、送風板本体30を縦軸回り又は横軸回りに回転移動させることにより、当該回転移動によって生じる遠心力によって送風板本体30の周囲の空気が送風されてもよい(なお、実施の形態2、3、5〜8に係る団扇の使用方法についても同様とする)。
【0144】
(複数の筒状体の配置について)
上記実施の形態1では、筒状体40a〜40fにおける送風板本体30が揺動する方向に略直交する側面のうち空気抵抗を受ける部分の面積が、筒状体40a〜40fにおける送風板本体30が揺動する方向に略沿った側面であって、筒状体40の長手方向に略沿った側面のうち空気抵抗を受ける部分の面積よりも小さくなるように、送風板本体30が揺動する方向に略沿って当該筒状体40a〜40fが並設配置されていると説明したが、これに限られない。例えば、筒状体40a〜40fにおける送風板本体30が揺動する方向に略直交する側面のうち空気抵抗を受ける部分の面積が、筒状体40a〜40fにおける送風板本体30が揺動する方向に略沿った側面であって、筒状体40の長手方向に略沿った側面のうち空気抵抗を受ける部分の面積よりも大きく又は同一となるように、送風板本体30が揺動する方向に略沿って当該筒状体40a〜40fが並設配置されてもよい。
【0145】
(冷熱発生部について)
上記実施の形態3では、冷熱発生部210は、熱電変換素子と、吸熱部と、放熱部と、電池部と、スイッチ部とを備えていると説明したが、これに限られない。例えば、冷熱発生部210は、例えば公知の冷却剤を用いて構成され、筒状体40a〜40lの各々における把持部10側の端部近傍に配置されてもよい。
【0146】
(団扇の製造方法について)
上記実施の形態1〜3、5〜8では、団扇の製造方法については、団扇の構成要素をそれぞれ別体で作成し、当該作成した構成要素同士をそれぞれ接続することにより製造すると説明したが、これに限られない。例えば、
図33から
図36に示すように、一枚の紙材710(例えば、折り紙用の紙材等)を折り曲げたり、当該紙材710の部分同士を接続することにより団扇702を製造してもよい。具体的には、まず、
図33に示すように、一枚の紙材710に対して前後方向に沿った11つの折り目711を入れる。次いで、一枚の紙材710における11つの折り目711のうち、左から1番目の折り目711から5番目の折り目711まで左右方向に沿った切れ目712を入れると共に、右から1番目の折り目711から6番目の折り目711まで左右方向に沿った切れ目712を入れる。次に、把持部10を形成するために、
図34に示すように、一枚の紙材710の後方部分が四角形環状となるように当該後方部分を複数回折り返し、当該折り返し部分同士を接着剤等で接続する。この場合において、この後方部分が複数層となるように複数回折り返されることから、把持部10の強度を高めることができる。次に、3つの筒状体40のうちの1つの筒状体40を形成するために、
図35に示すように、一枚の紙材710の前方左側部分が四角形環状となるように当該前方左側部分を複数回折り返し、当該折り返した部分同士を接着剤等で接続する。続いて、3つの筒状体40のうちの残り2つの筒状体40を形成するために、
図36(a)、(b)に示すように、一枚の紙材710の前方右側部分の一部が四角形環状となると共に、一枚の紙材710の前方左側部分の一部と一枚の紙材710の前方右側部分の他の一部とが組み合わされたものが四角形環状となるように当該前方右側部分を複数回折り返し、当該折り返した部分同士を接着剤等で接続する。このような製造方法により、団扇702を簡易且つ安価に製造することができる。
【0147】
(付記)
付記1の送風板は、空気を送風するための送風板であって、板状に形成された送風板本体であって、当該送風板本体が揺動又は回動することによって生じる遠心力を利用して、空気を所定方向に沿って送風する送風板本体と、長尺状に形成された筒状体であって、前記送風板本体の少なくとも一方の側面に少なくとも1つ以上設けられた筒状体と、を備え、前記少なくとも1つ以上の筒状体の各々は、当該筒状体の長手方向の一方の端部に形成された第1の開口であって、前記遠心力により外部の空気を当該筒状体の内部に流入させるための第1の開口と、当該筒状体の長手方向の他方の端部に形成された第2の開口であって、前記第1の開口から流入された空気を外部に放出するための第2の開口と、を備え、前記少なくとも1つ以上の筒状体が複数ある場合に、前記複数の筒状体の各々における前記第2の開口から放出される空気の放出方向がそれぞれ略同一方向となるように、当該複数の筒状体を配置し、又は、前記少なくとも1つ以上の筒状体の各々における前記第2の開口から放出される空気の放出方向がそれぞれ略同一方向となり、且つ前記少なくとも1つ以上の筒状体の各々における前記放出方向が前記送風板本体による空気の送風方向とそれぞれ略一致するように、当該少なくとも1つ以上の筒状体を配置した。
【0148】
付記2の送風板は、付記1の送風板において、前記少なくとも1つ以上の筒状体の各々における前記放出方向が前記送風板本体による空気の送風方向とそれぞれ一致しないように、当該少なくとも1つ以上の筒状体の各々における前記第2の開口側の端部及びその近傍部分、又は当該送風板本体における前記第2の開口側の端部及びその近傍部分を曲線状に形成した。
【0149】
付記3の送風板は、付記1又は2に記載の送風板において、前記少なくとも1つ以上の筒状体における前記送風板本体が揺動又は回動する方向に略直交する側面のうち空気抵抗を受ける部分の面積が、前記少なくとも1つ以上の筒状体における前記送風板本体が揺動又は回動する方向に略沿った側面であって、前記筒状体の長手方向に略沿った側面のうち空気抵抗を受ける部分の面積よりも小さくなるように、当該少なくとも1つ以上の筒状体を前記送風板本体が揺動又は回動する方向に沿って配置した。
【0150】
付記4の送風板は、付記1から3のいずれか一項に記載の送風板において、前記第2の開口の開口面積を、前記第1の開口の開口面積よりも大きくした。
【0151】
付記5の送風板は、付記1から4のいずれか一項に記載の送風板において、前記送風板本体の少なくとも一方の側面に、複数の前記筒状体を設け、前記複数の筒状体のうち、少なくとも2以上の筒状体を前記送風板本体の側面に略沿うように配置し、他の筒状体を前記少なくとも2以上の筒状体に対して積層して配置した。
【0152】
付記6の送風板は、付記1から5のいずれか一項に記載の送風板において、前記少なくとも1つ以上の筒状体の各々における側面のうち、前記第1の開口側の側面又は前記第2の開口側の側面の少なくともいずれか一方を、前記送風板本体が揺動又は回動する方向に対して非平行に傾斜する傾斜面として形成した。
【0153】
付記7の送風板は、付記1から6のいずれか一項に記載の送風板において、前記少なくとも1つ以上の筒状体の各々における側面のうち、前記送風板本体側とは反対側の側面を、当該送風板本体側に向けて突出する凹状となる曲面として形成した。
【0154】
付記8の送風板は、付記1から7のいずれか一項に記載の送風板において、前記送風板本体の側面のうち、前記少なくとも1つ以上の筒状体側とは反対側の側面の少なくとも一部を、当該少なくとも1つ以上の筒状体側に向けて突出する凹状となる曲面として形成した。
【0155】
付記9の送風板は、付記1から8のいずれか一項に記載の送風板において、前記少なくとも1つ以上の筒状体の側面のうち、前記送風板本体側とは反対側の側面に、当該送風板本体側とは反対側に向けて突出する長尺な一対の立上部であって、当該一対の立上部の各々の長手方向が前記筒状体の長手方向に略沿い、且つ、当該一対の立上部が前記筒状体の短手方向を並設方向として相互に間隔を隔てて並設された一対の立上部を形成した。
【0156】
付記10の送風板は、付記1から9のいずれか一項に記載の送風板において、前記送風板本体の側面のうち、前記少なくとも1つ以上の筒状体側とは反対側の側面に、当該少なくとも1つ以上の筒状体とは反対側に向けて突出する長尺な一対の立上部であって、当該一対の立上部の各々の長手方向が前記筒状体の長手方向に略沿い、且つ、当該一対の立上部が前記筒状体の短手方向を並設方向として相互に間隔を隔てて並設された一対の立上部を形成した。
【0157】
(付記の効果)
付記1に記載の送風板によれば、少なくとも1つ以上の筒状体が複数ある場合に、複数の筒状体の各々における第2の開口から放出される空気の放出方向がそれぞれ略同一方向となるように、当該複数の筒状体を配置したので、送風板本体が揺動又は回動された場合に、複数の筒状体の各々における第2の開口から放出される空気の放出方向がそれぞれ略同一方向にすることができ、複数の筒状体の各々における第2の開口から放出される空気全体を送風対象に対して送風することができる。または、少なくとも1つ以上の筒状体の各々における第2の開口から放出される空気の放出方向がそれぞれ略同一方向となり、且つ送風板本体による空気の送風方向とそれぞれ略一致するように、当該少なくとも1つ以上の筒状体を配置したので、送風板本体が揺動又は回動された場合に、少なくとも1つ以上の筒状体の各々における第2の開口から放出される空気の放出方向がそれぞれ略同一方向となり、且つ送風板本体による空気の送風方向とそれぞれ略一致させることができ、少なくとも1つ以上の筒状体の各々における第2の開口から放出される空気全体及び送風板本体によって送風される空気を送風対象に対して送風することができる。以上のことから、従来の技術に比べて、送風性能を向上させることが可能となる。
【0158】
付記2に記載の送風板によれば、少なくとも1つ以上の筒状体の各々における放出方向が送風板本体による空気の送風方向とそれぞれ一致しないように、当該少なくとも1つ以上の筒状体の各々における第2の開口側の端部及びその近傍部分、又は当該送風板本体における第2の開口側の端部及びその近傍部分を曲線状に形成したので、少なくとも1つ以上の筒状体の各々における放出方向を送風板本体による空気の送風方向と異ならせることができ、少なくとも1つ以上の筒状体の各々における第2の開口から放出される空気全体のみを送風対象に対して送風することが可能となる。
【0159】
付記3に記載の送風板によれば、少なくとも1つ以上の筒状体における送風板本体が揺動又は回動する方向に略直交する側面のうち空気抵抗を受ける部分の面積が、少なくとも1つ以上の筒状体における送風板本体が揺動又は回動する方向に略沿った側面であって、筒状体の長手方向に略沿った側面のうち空気抵抗を受ける部分の面積よりも小さくなるように、当該少なくとも1つ以上の筒状体を送風板本体が揺動又は回動する方向に沿って配置したので、送風板本体が揺動又は回動された場合でも、少なくとも1つ以上の筒状体における送風板本体が揺動又は回動する方向に略直交する側面が受ける空気抵抗を小さくすることができる。よって、この揺動又は回動による負荷を低減できるため、使用性を向上させることができる。
【0160】
付記4に記載の送風板によれば、第2の開口の開口面積を、第1の開口の開口面積よりも大きくしたので、当該第2の開口から放出される空気を拡散させることができるため、当該第2の開口から放出される空気全体を広範囲に送風することが可能となる。
【0161】
付記5に記載の送風板によれば、複数の筒状体のうち、少なくとも2以上の筒状体を送風板本体の側面に略沿うように配置し、他の筒状体を少なくとも2以上の筒状体に対して積層して配置したので、例えば、送風板本体の側面形状が比較的小さい場合でも筒状体の設置数を増やすことができるため、送風量を高めることが可能となる。
【0162】
付記6に記載の送風板によれば、少なくとも1つ以上の筒状体の各々における側面のうち、第1の開口側の側面又は第2の開口側の側面の少なくともいずれか一方を、送風板本体が揺動又は回動する方向に対して非平行に傾斜する傾斜面として形成したので、上記第2の開口側の側面が傾斜面として形成されていない場合に比べて、少なくとも1つ以上の筒状体における送風板本体が揺動又は回動する方向に略直交する側面が受ける空気抵抗を小さくすることができ、この揺動又は回動による負荷を低減できる。
【0163】
付記7に記載の送風板によれば、少なくとも1つ以上の筒状体の各々における側面のうち、送風板本体側とは反対側の側面を、送風板本体側に向けて突出する凹状となる曲面として形成したので、送風板本体が揺動又は回動された場合に、当該側面に立上部を形成しない場合に比べて、当該側面を流れる空気が筒状体の短手方向に向けて逃げることを抑制でき、筒状体による送風を効率的に行うことが可能となる。
【0164】
付記8に記載の送風板によれば、送風板本体の側面のうち、少なくとも1つ以上の筒状体側とは反対側の側面の少なくとも一部を、当該少なくとも1つ以上の筒状体側に向けて突出する凹状となる曲面として形成したので、送風板本体が揺動又は回動された場合に、当該側面に立上部を形成しない場合に比べて、当該側面を流れる空気が筒状体の短手方向に向けて逃げることを抑制でき、送風板本体による送風を効率的に行うことが可能となる。
【0165】
付記9に記載の送風板によれば、少なくとも1つ以上の筒状体の側面のうち、送風板本体側とは反対側の側面に、当該送風板本体側とは反対側に向けて突出する長尺な一対の立上部であって、当該一対の立上部の各々の長手方向が筒状体の長手方向に略沿い、且つ、当該一対の立上部が筒状体の短手方向を並設方向として相互に間隔を隔てて並設された一対の立上部を形成したので、送風板本体が揺動又は回動された場合に、当該側面に立上部を形成しない場合に比べて、当該側面を流れる空気が筒状体の短手方向に向けて逃げることを抑制でき、筒状体による送風を効率的に行うことが可能となる。
【0166】
付記10に記載の送風板によれば、送風板本体の側面のうち、少なくとも1つ以上の筒状体側とは反対側の側面に、当該少なくとも1つ以上の筒状体とは反対側に向けて突出する長尺な一対の立上部であって、当該一対の立上部の各々の長手方向が筒状体の長手方向に略沿い、且つ、当該一対の立上部が筒状体の短手方向を並設方向として相互に間隔を隔てて並設された一対の立上部を形成したので、送風板本体が揺動又は回動された場合に、当該側面に立上部を形成しない場合に比べて、当該側面を流れる空気が筒状体の短手方向に向けて逃げることを抑制でき、送風板本体による送風を効率的に行うことが可能となる。