(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1又は2記載の洗浄剤において、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩は、POE(3〜5)ラウリルエーテルカルボン酸であることを特徴とするゲル状洗浄剤。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
(A)ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩
本発明のゲル状洗浄剤に主洗浄剤として配合されるポリオキシアルキルエーテルカルボン酸塩は、低刺激性のアニオン界面活性剤であり、以下の構造を有する。
R−O−(CH
2CH
2O)
nCH
2COOM
R:炭素数12〜18の飽和アルキル基
M:Na,K,アミン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル-1,3−プロパンジオール等
n:平均0〜20 好ましくは平均3〜5
特にRがラウリル基であるポリオキシラウリルエーテルカルボン酸塩が好ましい。
本発明において採用されるポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸は、pH7前後の領域で優れた溶解性、洗浄性を有するとともに、キシログルカンによるゲル状洗浄剤として、高い起泡性を発揮することができる。
【0008】
また、通常の脂肪酸塩は、中和度が100%前後であることが要求され、中和度が低いと溶解性、洗浄性に劣る等の不都合を生じる。特に対イオンとしてアミン類(ジエタノールアミン、トリエタノールアミン)などを用いた場合には、適正な中和度を得るためには、理論モル量以上の対イオン添加が必要となることもある。
これに対しポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩は、理論モル量以下の対イオン添加でも十分な溶解性、洗浄性を発揮することができ、しかも優れた泡立ち性が得られる。本発明者らの検討によれば、理論モル量の60%〜90%程度の対イオン量でも必要な機能が発揮される。
【0009】
したがって、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩の中和度は60〜120%、pH抑制の観点からは60〜90%が好適である。
この結果、系全体のpHを低く(pH7.5以下)抑えることが可能となり、変色抑制、スティンギング刺激の低減、肌に対するマイルド感の向上を図ることができる。
【0010】
また、M(対イオン)としては、Na、K,有機アミン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールなどが挙げられる。Na,Kなどの強アルカリであっても中和度の調整により低pHの洗浄剤を得ることができるが、好ましくはジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオールなどのアミノ基含有化合物が好ましい。
本発明におけるポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩の配合量は、洗浄性の観点から組成物に対し2〜11質量%であることが好ましい。
【0011】
(B)キシログルカン
本発明のゲル状洗浄剤に配合されるキシログルカンは、主に熱帯地方に産する豆科植物であるタマリンダス・インディカ(Tamarindus indica) の種子の主成分であり、下記式(I)で表わされる、β−1,4グルカンからなる主鎖の一部に、側鎖としてキシロースがα−1,6結合し、キシロースの一部にはガラクトースが結合した構造を有する、分子量が数十万の多糖である。
【0013】
式中、Glcはグルコースを表し、Xylはキシロースを表し、Galはガラクトースを表し、nは結合数を表す。
【0014】
(B)キシログルカンの配合量は、0.5〜3質量%であると、ゲル状となるため好ましい。さらに好ましくは、1〜2質量%である。0.5質量%未満であると、洗浄料がゲル化しないという理由で好ましくない場合がある。また、3質量%を超えると、洗浄料の溶解性が低下するという理由で好ましくない場合がある。
【0015】
本発明にかかるゲル状洗浄料には、例えば市販されているキシログルカン(商品名「グリロイド6C」,大日本製薬株式会社製)を配合することができる。なお、市販品を本発明ゲル状洗浄剤に配合する場合には、可能な限り精製されたものを用いるのが好ましい。また、用いるキシログルカンの分子量は、特に限定されるものではない。
【0016】
本発明ゲル状洗浄剤には、公知の方法、例えば、上記「グリロイド6C」の商品カタログに記載された方法で製造したキシログルカンを配合することができる。すなわち、タマリンドの種子から異物を除去し、これを水に溶解、不純物を除去して透明化した後に乾燥し、微粉砕することによって、キシログルカンを製造することができる。
【0017】
(C)カチオン化キサンタンガム
本発明に用いるカチオン化キサンタンガムは、キサンタンガムをカチオン化変性した水溶性高分子である。キサンタンガムは、下記式(II)に示すような構造である。
【0019】
キサンタンガムをカチオン化変性することで、ゲル状洗浄剤の離漿抑制効果が向上するため、キサンタンガムを用いるよりも好適である。
【0020】
カチオン化変性するための、カチオン化剤は、キサンタンガムに含まれる水酸基の一部を例えば第4級窒素含有基等のカチオン化基により置換するものである。かかるカチオン化剤は、例えば、2,3−エポキシプロピルトリアルキルアンモニウム塩、または3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウム塩であることが好ましい。これらの塩としては例えば、2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドが挙げられる。さらにその他のカチオン化剤としては、塩化ヘキサメトニウム、塩化デカメトニウム、フェニルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラノルマルブチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
【0021】
かかるカチオン化剤の添加量は、キサンタンガム1質量部に対して、例えば、0.05〜1.5質量部とすることができる。
【0022】
(C)カチオン化キサンタンガムとしては、キサンタンヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドが好適に用いられる。
【0023】
(C)カチオン化キサンタンガムの配合量は、0.2〜3質量%であると、キシログルカンゲルの増粘性を増強し、離漿を抑制するため好ましい。さらに好ましくは、0.3〜1.5質量%である。0.2質量%未満であると、離漿抑制効果が不十分であるという理由で好ましくない場合がある。また、3質量%を超えると、洗浄料の溶解性が低下するという理由で好ましくない場合がある。
【0024】
(C)カチオン化キサンタンガムの市販品としては、例えば商品名「ラボールガムCX」DSP五協フード&ケミカル株式会社製が挙げられる。
【0025】
(D)脱アシル型ジェランガム
本発明において、脱アシル型ジェランガムを配合することが好ましい。
本発明において好適に用いられる脱アシル型ジェランガムは、微生物スフィンゴモナス・エロディア(Sphingomonas elodea)がブドウ糖などを栄養源として菌体外に蓄積した多糖類を、分離・精製してジェランガムを得、アシル基を除去して脱アシル型ジェランガムが得られる。
前記脱アシル型ジェランガムは、主鎖に2個のグルコース、1個のグルクロン酸、1個のラムノースの4糖が結合した、下記構成をとる。
本発明において、脱アシル型ジェランガムの配合量は、組成物中0.01〜0.5質量%が好ましく、さらに好ましくは0.05〜0.1質量%である。
【0026】
〈ゲル状洗浄剤の製造方法〉
上記(A)〜(C) 成分を含むゲル状洗浄剤を製造するにあたっては、製造釜に、水、石鹸等の界面活性剤を仕込み加熱溶解後、グリコール等で湿潤分散したキシログルカンを添加して攪拌溶解。その後、グリセリン等を加えて増粘させ冷却する。
【0027】
本発明のゲル状洗浄剤は、1%水溶液のpHが7.5以下、特に好ましくは6.0〜7.5であると、肌に対するマイルドな感覚が得られる。
【0028】
[その他の成分]
本発明にかかるゲル状洗浄剤には、本発明の効果を損なわない範囲において、他の成分、例えば、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、保湿剤、水溶性高分子、増粘剤、皮膜剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、油分、糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料、着色剤、水等を必要に応じて適宜配合し、目的とする剤形に応じて製造することが出来る。
【0029】
アニオン界面活性剤としては、例えば、高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POE−ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POE−ラウリル硫酸ナトリウム等);N−アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウム等);リン酸エステル塩(POE−オレイルエーテルリン酸ナトリウム、POE−ステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N−アシルグルタミン酸塩(例えば、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等);ココイルグリシン塩、ラウロイルグリシン塩等のアシルグリシン塩;硫酸化油(例えば、ロート油等);ラウロイルメチルアラニン塩などのアシルアラニン塩;POE−アルキルエーテルカルボン酸;POE−アルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α-オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等が挙げられる。
【0030】
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、ジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N’−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POE−アルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
【0031】
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等);ベタイン系界面活性剤(例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アルキルスルホベタイン等)等が挙げられる。
【0032】
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α'−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
【0033】
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POE−ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンモノステアレート、POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンテトラオレエート等);POE−ソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POE−ソルビットモノラウレート、POE−ソルビットモノオレエート、POE−ソルビットペンタオレエート、POE−ソルビットモノステアレート等);POE−グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POE−グリセリンモノステアレート、POE−グリセリンモノイソステアレート、POE−グリセリントリイソステアレート等のPOE−モノオレエート等);POE−脂肪酸エステル類(例えば、POE−ジステアレート、POE−モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POE−アルキルエーテル類(例えば、POE−ラウリルエーテル、POE−オレイルエーテル、POE−ステアリルエーテル、POE−ベヘニルエーテル、POE−2−オクチルドデシルエーテル、POE−コレスタノールエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック等);POE・POP−アルキルエーテル類(例えば、POE・POP−セチルエーテル、POE・POP−2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POP−モノブチルエーテル、POE・POP−水添ラノリン、POE・POP−グリセリンエーテル等);テトラPOE・テトラPOP−エチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POE−ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE−ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE−硬化ヒマシ油マレイン酸等);POE−ミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POE−ソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド、コカミドメチルモノエタノールアミド等);POE−プロピレングリコール脂肪酸エステル;POE−アルキルアミン;POE−脂肪酸アミド;ラウリン酸ジエチレングリコール;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等が挙げられる。
【0034】
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル−12−ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl−ピロリドンカルボン酸塩、アルキレンオキシド誘導体、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
【0035】
天然の水溶性高分子としては、例えば、植物系高分子(例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸);微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等);動物系高分子(例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等)等が挙げられる。
【0036】
半合成の水溶性高分子としては、例えば、デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等が挙げられる。
【0037】
合成の水溶性高分子としては、例えば、ビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等);ポリオキシエチレン系高分子(例えば、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,0000のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、高重合ポリエチレングリコール等);アクリル系高分子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等);ポリエチレンイミン;カチオンポリマー等が挙げられる。
【0038】
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA、PVM、PVP、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト、ケイ酸A1Mg(ビーガム)、ラポナイト、無水ケイ酸等が挙げられる。
【0039】
紫外線吸収剤としては、例えば、安息香酸系紫外線吸収剤(例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N−ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N−ジエトキシPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAブチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル等);アントラニル酸系紫外線吸収剤(例えば、ホモメンチル-N-アセチルアントラニレート等);サリチル酸系紫外線吸収剤(例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノールフェニルサリシレート等);桂皮酸系紫外線吸収剤(例えば、オクチルメトキシシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチル−p−メトキシシンナメート(2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート)、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメート等);ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩、4−フェニルベンゾフェノン、2−エチルヘキシル−4’−フェニル−ベンゾフェノン−2−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン等);3−(4’−メチルベンジリデン)−d,l−カンファー、3−ベンジリデン−d,l−カンファー;2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール;2,2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール;2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル) ベンゾトリアゾール;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニルベンゾトリアゾール;ジベンザラジン;ジアニソイルメタン;4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン;5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン、ジモルホリノピリダジノ;2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート;2,4−ビス−{[4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ]−フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−(1,3,5)−トリアジン等が挙げられる。
【0040】
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
【0041】
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール等が挙げられる。
【0042】
多価アルコールとしては、例えば、2価のアルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等);3価のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等);4価アルコール(例えば、1,2,6−ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等);5価アルコール(例えば、キシリトール等);6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等);多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等);2価のアルコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2-メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等);2価アルコールアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等);2価アルコールエーテルエステル(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等);グリセリンモノアルキルエーテル(例えば、キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等);グリソリッド;テトラハイドロフルフリルアルコール;POE−テトラハイドロフルフリルアルコール;POP−ブチルエーテル;POP・POE-ブチルエーテル;トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル;POP−グリセリンエーテル;POP−グリセリンエーテルリン酸;POP・POE−ペンタンエリスリトールエーテル、ポリグリセリン等が挙げられる。
【0043】
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D−グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等);四炭糖(例えば、D−エリトロース、D−エリトルロース、D−トレオース、エリスリトール等);五炭糖(例えば、L−アラビノース、D−キシロース、L−リキソース、D−アラビノース、D−リボース、D−リブロース、D−キシルロース、L−キシルロース等);六炭糖(例えば、D−グルコース、D−タロース、D−ブシコース、D−ガラクトース、D−フルクトース、L−ガラクトース、L−マンノース、D−タガトース等);七炭糖(例えば、アルドヘプトース、ヘプロース等);八炭糖(例えば、オクツロース等);デオキシ糖(例えば、2−デオキシ−D−リボース、6−デオキシ−L−ガラクトース、6−デオキシ−L−マンノース等);アミノ糖(例えば、D−グルコサミン、D−ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等);ウロン酸(例えば、D−グルクロン酸、D−マンヌロン酸、L−グルロン酸、D−ガラクツロン酸、L−イズロン酸等)等が挙げられる。
【0044】
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α-トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオースベルバスコース類等が挙げられる。
【0045】
多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、コンドロイチン硫酸、デンプン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸等が挙げられる。
【0046】
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ-アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
【0047】
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等が挙げられる。
高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス等が挙げられる。
【0048】
pH調整剤としては、例えば、クエン酸、乳酸−乳酸ナトリウム、クエン酸−クエン酸ナトリウム、コハク酸−コハク酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、E及びその誘導体、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類等が挙げられる。
【0049】
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
【0050】
その他の配合可能成分としては、例えば、防腐剤(エチルパラベン、ブチルパラベン、クロルフェネシン、フェノキシエタノール等);消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);美白剤(例えば、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アルブチン等);各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤(例えば、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等);抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等);油分(スクワラン、ホホバ油、シリコーン等)等が挙げられる。
【0051】
さらに、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リンゴ酸等の金属封鎖剤、カフェイン、タンニン、ベラパミル、トラネキサム酸及びその誘導体、甘草、カリン、イチヤクソウ等の各種生薬抽出物、酢酸トコフェロール、グリチルレジン酸、グリチルリチン酸及びその誘導体又はその塩等の薬剤、ビタミンC、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、アルブチン、コウジ酸等の美白剤、アルギニン、リジン等のアミノ酸及びその誘導体、フルクトース、マンノース、エリスリトール、トレハロース、キシリトール等の糖類等も適宜配合することができる。
【0052】
以下、本発明の好適な実施例について説明する。
なお、以下の実施例において、評価は以下の方法により行った。
(1)起泡性
2%水溶液400mlを25℃、撹拌数4300rpmでミキサー撹拌し、1分間撹拌後の液量(ml)で評価した。
◎:2000ml以上
〇:1500〜2000ml
△:1000〜1500ml
×:1000ml以下
(2)外観
試作24時間後、常温における外観を評価
〇:透明
△:半透明
×:不透明
(3)高温安定性(色調)
高温安定性は、60℃に4週間保存した後、褐変の程度を目視で観察した。
○:ほとんど褐変なし
△:やや褐変
×:褐変
(4)離漿率
ゲルを一辺約2cmの立方体に切断し、スクリュー管に密閉する。
所定温度のインキュベーターにて一週間放置後、固体ゲルを取り出し、その重量変化から離漿率を算出。
〇:2%以下
○△:2〜5%
△:5〜10%
×:10%以上
(5)ゲル硬度
試作24時間後、常温においてレオメーター(8φ)にて測定した。
(6)製造性
溶融状態(80℃)で、B型粘度計(No.3 12rpm)で測定
◎:500mPa.s以下
〇:500〜1000mPa.s
△:1000〜1500mPa.s
×:1500mPa.s以上
(7)肌へのマイルド感
肌へのマイルド感は、スティンギング刺激の低さで評価した。
すなわち、ゲル状洗浄料を、濡らした顔に直接適用することを想定し、被検試料をイオン交換水で50%水溶液に希釈する。
被検試料希釈液をつけた綿棒を、官能試験パネラーの頬上部から瞼下に塗布する。
塗布直後から8分間の間で感じたもっとも高い刺激スコアでスティンギング刺激性を評価する。
刺激スコア 感覚刺激評点の基準 評点
6 我慢できないほどの強い感覚刺激を感じる ×
5 強い感覚刺激を感じる ×
4 はっきりと感覚刺激を感じる ×
3 時々感覚刺激を感じる △
2 何となくむずむずする、ちくちくするなどの感覚刺激を感じる ○△
1 冷感、温感、ツッパリなど、何となく違和感を感じる
〇
0 感覚刺激を感じない ◎
【0053】
まず、本発明者らは、タマリンドガムによりゲルを形成するに際し、ネイティブ型ジェランガム、脱アシル型ジェランガムの離漿抑制効果について検討を行った。
結果を表1及び表2に示す。
【0055】
表2
前記表1,2より明らかなように、ネイティブ型ジェランガム及び脱アシル型ジェランガムともに、濃度依存的に優れた離漿抑制作用を発揮した。
特に脱アシル型ジェランガムは、形成されたゲルの透明性が高く、透明ゲル状洗浄剤を得る上では好ましいものであった。
次に本発明者らは、洗浄成分を加えた場合の評価を行った。
結果を次の表3〜6に示す。
【0059】
表6
前記表3の試験例3−1と試験例3−5を比較すると、脂肪酸石鹸を洗浄成分として用いた試験例3−5では起泡性が不十分であり、これに対し試験例3−1では洗浄成分としてポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩を用いることにより起泡性の大幅な改善が認められた。
しかしながら、タマリンドガムにより形成されたゲルの離漿抑制という観点からは、脱アシル型ジェランガムのみでは不十分であることが理解される。
この点は、表1,2に示した結果では、ジェランガムが単独で、タマリンドガムが形成したゲルの離漿抑制効果を示したのと対照的であり、洗浄成分による離漿促進作用が推測される。
一方、表4〜5を参照すると、試験例4−1,5−1,6−1の結果よりカチオン化キサンタンガム単独の離漿抑制効果が確認された。
さらに、カチオン化キサンタンガムの存在を前提に、ジェランガムの離漿抑制増強効果が確認された。
以上の結果より、タマリンドガムによりゲル化された洗浄剤の洗浄成分として、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸を用いることにより、起泡性の大幅な向上とともに、pHを7.5以下に抑制することが可能となり、肌に対する感触もマイルドになる。
【0060】
次に本発明者らは、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸の対イオンについて検討を行った。
結果を次の表7に示す。
【0061】
表7
表7より明らかなように、中和剤として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トロメタミン(2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール)等の有機アミンを用いた場合にも、前記同様に優れた効果が発揮される。
しかも、中和剤の添加量は理論中和量未満であっても、60〜90%程度であれば、その効果を発揮することが明らかとなった。
また、表8に示すように、以上のような本発明の特性は、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸に共通してみられるものであることが明らかとなった。
【0063】
次に本発明者らは、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸を用いた場合の、肌に対するマイルドさをスティンギング刺激性により評価した。
結果を表9に示す。
【0064】
表9
表9より明らかなように、脂肪酸石鹸を用いた場合にはpHが高く、特にラウリン酸を主脂肪酸として用いた試験例9−2はスティンギング刺激が高い傾向が認められた。
しかしながら、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸を用いた場合(試験例9−1)には、pHを7.5以下に抑えつつ十分な起泡性を得ることができ、しかもスティンギング刺激も低いことが理解できる。また基剤としての色調安定性が良好であるため、
様々の色調に着色しても変色することがない。
さらに表10に示すように、中和剤としてトロメタミンを用い、また他のアニオン界面活性剤としてラウロイルメチルアラニンナトリウムを用いた場合にも、刺激性、起泡性を含め高い機能を有していた。