(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記デバイスが、使用準備済みモードにあるとき、前記一次容器を選択的にロックし、前記プランジャ荷重機構の前記第2の力に抵抗するためのキャリアロックを更に備え、これによって、前記一次容器の前記注入駆動機構に対する移動を制限する、請求項1に記載の薬物送達デバイス。
前記デバイスが、使用準備済みモードにあるとき、前記注入駆動機構を選択的にロックし、前記第1の力に抵抗するための注入駆動ロックを更に備え、これによって、前記プランジャの前記一次容器に対する移動を制限する、請求項1または2に記載の薬物送達デバイス。
前記外部ケーシングが、管状側壁と、前記一次容器の前記用量送達部材に近接して配設され、かつ展開位置と格納位置との間で前記管状側壁に対して移動可能な針ガードと、を備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
前記第2のエネルギー源が、前記外部ケーシングと前記一次容器との間に配設され、前記第2の力をこれらに印加する容器付勢部材を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
前記外部ケーシング内に配設され、前記針ガードを前記展開位置に押し進める針ガード付勢部材を更に備える、請求項6〜11のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
前記デバイスが、前記使用準備済みモードにあるとき、前記一次容器を選択的にロックし、前記プランジャ荷重機構の前記第2の力に抵抗するためのキャリアロックを更に備え、これによって、前記一次容器の前記注入駆動機構に対する移動を制限する、請求項4〜13のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
前記デバイスが、前記使用準備済みモードにあるとき、前記注入駆動機構を選択的にロックし、前記第1の力に抵抗するための注入駆動ロックを更に備え、これによって、前記プランジャの前記一次容器に対する移動を制限する、請求項4〜14のいずれか一項に記載の薬物送達デバイス。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書では、薬物送達用注入デバイスが開示される。一実施形態では、注入デバイスは、薬物を保管するための容器であって、薬物を吐出させるために容器内に移動可能に配設されたストッパを有する容器と、ストッパに作用するためのプランジャと、第1の力をプランジャに及ぼし、プランジャをストッパに作用させるための第1の選択された位置エネルギーを有する第1のエネルギー源とを備える注入駆動装置と、以降「プランジャローダ」と称される構造と、を備える。プランジャローダは、プランジャがストッパに作用する前に、プランジャが所定の速度まで加速することを実質的に防止する。
【0014】
いくつかの実施形態では、プランジャローダは、プランジャがこの速度に加速するよりも前に、プランジャとストッパとの間の距離を低減または排除するために、第2の力を発生するための第2の選択された位置エネルギーを有する。
【0015】
いくつかの実施形態では、選択された位置エネルギーの第2の力の大きさは、第1の選択された位置エネルギーの第1の力の大きさよりも小さい。
【0016】
いくつかの実施形態では、動作モードにおいて、プランジャローダは、プランジャがこの速度まで加速するよりも前に、プランジャとストッパとの間の距離を低減または排除する。
【0017】
いくつかの実施形態では、動作モードにおいて、プランジャローダは、プランジャがこの速度まで加速するよりも前に、プランジャ及びストッパを互いに係合させる(例えば、接触させる)。
【0018】
いくつかの実施形態では、注入デバイスは、薬物を容器から分注するための用量送達部材を更に備え、プランジャローダが、プランジャとストッパとの間の距離を低減または排除した後に、プランジャがストッパに作用すると、第1のエネルギー源によってプランジャに及ぼされた第1の力は、プランジャを所定の速度まで加速させ、これによって、用量送達部材を患者の体内組織に貫通させる。
【0019】
いくつかの実施形態では、エネルギー源の第1の選択された位置エネルギーの第1の力は、プランジャローダの第2の選択された位置エネルギーの第2の力に打ち勝ち、プランジャを所定の速度まで加速させる。
【0020】
いくつかの実施形態では、用量送達用部材が患者の体内組織を貫通した後に、第1のエネルギー源によってプランジャに及ぼされた第1の力は、プランジャにストッパを容器を通して駆動させ、薬物を容器から吐出させる。
【0021】
いくつかの実施形態では、第1のエネルギー源によってプランジャに及ぼされた第1の力は、プランジャにストッパを容器を通して駆動させ、薬物を容器から吐出させる。
【0022】
いくつかの実施形態では、エネルギー源の第1の選択された位置エネルギーの第1の力は、プランジャローダの第2の選択された位置エネルギーの第2の力に打ち勝ち、第1のエネルギー源は、プランジャにストッパを容器を通して駆動させることを可能にし、薬物を容器から吐出させる。
【0023】
いくつかの実施形態では、プランジャローダの第2のエネルギー源は、ばねを含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、プランジャローダは、容器を注入駆動機構に向かって直接的または間接的に移動させ、これによって、プランジャがこの速度まで加速するよりも前に、プランジャとストッパとの間の距離を低減または排除する。
【0025】
いくつかの実施形態では、このデバイスは、容器を注入駆動装置に対して移動させるためのキャリアを更に備え、プランジャローダは、このキャリアを注入駆動装置に向かって移動させ、これによって、プランジャがこの速度まで加速するよりも前に、プランジャとストッパとの間の距離を低減または排除する。
【0026】
いくつかの実施形態では、このデバイスは、デバイスが使用準備済みモードにあるとき、キャリアの移動を防止するためのキャリアロックを更に備え、これによって、プランジャとストッパとの間の距離を維持する。
【0027】
いくつかの実施形態では、キャリアロックは、ロックフックキャッチと、ロックフックキャッチに取り外し可能に係合するためのロックフックとを備える。
【0028】
いくつかの実施形態では、キャリアロックは、ロックアームと、ロックアーム上に配設されたロックフックとを備える。
【0029】
いくつかの実施形態では、このデバイスは、少なくともキャリア及び一次容器を囲い込む外部ケーシングを更に備え、外部ケーシングは、ロックフックキャッチを含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、このデバイスは、キャリアロックをロック解除するためのキャリアロック解除を更に備える。
【0031】
いくつかの実施形態では、このデバイスは、薬物を容器から分注するための用量送達部材と、用量送達部材との接触を防止するための針ガードとを更に備え、針ガードは、キャリアロック解除を含む。
【0032】
いくつかの実施形態では、プランジャローダは、針ガードとキャリアと容器との間に配設される。
【0033】
いくつかの実施形態では、キャリアロック解除は、カム表面を含み、ロックフックまたはロックフックアームは、カム従動子表面を含み、カム表面が、カム従動子表面に係合し、ロックフックをロックフックキャッチから係合解除させる。
【0034】
いくつかの実施形態では、このデバイスは、注入駆動装置をロックするための注入駆動ロックを更に備える。
【0035】
いくつかの実施形態では、注入駆動ロックは、プランジャロックフックキャッチと、プランジャロックフックキャッチに取り外し可能に係合するプランジャロックフックとを備える。
【0036】
いくつかの実施形態では、注入駆動ロックは、プランジャロックアームと、プランジャロックアーム上に配設されたプランジャロックフックとを備える。
【0037】
いくつかの実施形態では、プランジャは、プランジャロックフックキャッチを含む。
【0038】
いくつかの実施形態では、このデバイスは、注入駆動ロックをロック解除するための注入駆動ロック解除を更に備え、これによって、注入駆動装置を起動させる。
【0039】
いくつかの実施形態では、キャリアは、注入駆動ロック解除を含む。
【0040】
いくつかの実施形態では、ガードは、注入駆動装置ロック解除を含む。
【0041】
いくつかの実施形態では、注入駆動ロック解除は、カム表面を含み、プランジャロックフックまたはプランジャロックフックアームは、カム従動子表面を含み、カム表面が、カム従動子表面に係合し、ロックフックをロックフックキャッチから係合解除させる。
【0042】
いくつかの実施形態では、第1のエネルギー源は、1つ以上のばねを含む。
【0043】
いくつかの実施形態では、第1のエネルギー源は、ガス圧力またはガス放出配置を含む。
【0044】
いくつかの実施形態では、注入デバイスは、薬物を容器から分注するための用量送達部材を更に備える。
【0045】
いくつかの実施形態では、用量送達部材は、注入針を含む。
【0046】
いくつかの実施形態において、容器は、シリンジを含む。
【0047】
いくつかの実施形態では、このデバイスは、容器に保管された薬物を更に含む。
【0048】
いくつかの実施形態では、容器は、薬物で予充填されている。
【0049】
いくつかの実施形態では、注入デバイスは、針ガード、容器及びキャリアのうちの少なくとも1つの軸位置を画定するためのばねを更に備える。
【0050】
いくつかの実施形態では、注入デバイスは、少なくともキャリア及び一次容器を囲み込むための管状側壁を含む外部ケーシングと、容器に付随する用量送達部材との接触を防止するための針ガードとを更に備え、プランジャローダは、キャリアと外部ケーシングとの間に配設され、針ガードは、ガードと外部ケーシングとの間に配設されたばねを含む。
【0051】
いくつかの実施形態では、用量送達用部材は、容器の隔膜を穿孔するためのステークを含む。
【0052】
いくつかの実施形態では、薬物は、TNF阻害剤、カルシトニン遺伝子関連ペプチド受容体に対する抗体、コロニー刺激因子、赤血球生成刺激剤、アペリン受容体アゴニスト、抗胸腺間質リンホポエチン抗体、抗胸腺間質リンホポエチン受容体抗体、ヒトProprotein Convertase Subtilisin/Kexin Type9を結合する抗体、及びメタロプロテイナーゼの組織阻害剤からなる群から選択される。
【0053】
本明細書では更に、薬物を投与するための方法が開示される。方法は、薬物を収容する容器及び薬物を吐出させるために容器内に移動可能に配設されたストッパを提供することと、プランジャに第1の力を及ぼす第1の選択された位置エネルギーを有する第1のエネルギー源によって駆動されるプランジャをストッパに対して作用させることと、プランジャがストッパに作用する前に、第2の力を容器に印加するプランジャローダによって、プランジャが所定の速度まで加速することを実質的に防止することと、を含む。
【0054】
方法のいくつかの実施形態では、プランジャローダは、プランジャがこの速度に加速するよりも前に、プランジャとストッパとの間の距離を低減または排除するために、第2の選択された位置エネルギーを有する第2の力を発生する。
【0055】
方法のいくつかの実施形態では、第2の選択された位置エネルギーの第2の力は、第1の選択された位置エネルギーの第1の力よりも小さい。
【0056】
方法のいくつかの実施形態では、プランジャローダは、ばねを含む。
【0057】
図1Aは、本開示による注入デバイス100の実施形態を示す。注入デバイス100は、1回使用の使い捨て注入器または複数回使用の再使用可能な注入器として適合させることができる。注入デバイス100は、高い粘度を有するものを含む、あらゆる適切な薬剤または薬物を送達するように適合させることができる。更に、注入デバイス100は、当然のことながら、注入を行うために、介護士または正式に訓練を受けた医療供給者によって使用され得るが、自己投与用の自動注入器として適合させることができる。
【0058】
なお
図1Aを参照すると、注入デバイス100は、細長いハウジングまたは外部ケーシング110を備えることができる。注入デバイス100は、シリンジとすることができる薬物保管デバイス120、薬物保管デバイスキャリア130、注入駆動機構(注入駆動装置)140、プランジャ荷重機構(プランジャローダ)150、針ガード160、キャリアロック機構(キャリアロック)170、及び注入駆動ロック(注入駆動装置ロック)機構180を更に備えることができる。薬物保管デバイス120、キャリア130、注入駆動機構140、プランジャ荷重機構150、針ガード160、キャリアロック機構170、及び注入駆動ロック機構180のうちの1つ以上は、外部ケーシング110の一部に囲い込まれても、または部分的に囲い込まれてもよい。
【0059】
外部ケーシング110は、遠位端111deで第1の端部壁112によって閉じられ、かつ近位端111peで第2の端部壁113によって閉じられた管状側壁111を備える、単一の一体型部品または複数の部品アセンブリとすることができる。針ガード160は、これがデバイス100の外側境界も更に画定しているために、外部ケーシング110の一部であると見なされることも可能である。管状支持部材114は、注入駆動機構140を摺動可能に支持するために、第2の端部壁113の内面113iから延在してもよい。管状支持部材114の自由端は、例えば、その開口部を包囲する外向きに延在するフランジ116を備えるばね座を含んでもよい。
【0060】
なお
図1Aを参照すると、薬物保管デバイス120は、一次容器122と、注入針、カニューレ、または薬物を体内に注入するのに適切な任意の他の流体分注要素とすることができる用量送達部材124と、ストッパ126と、を含むことができる。一次容器122は、閉じた遠位端122de、及び開いた近位端122peを有する、細長い管状部材とすることができる。一次容器122は更に、薬剤または薬物128の1つ以上の用量を保管するための内部チャンバ122cを含むことができる。いくつかの実施形態では、一次容器122の内部チャンバ122cは、薬剤または薬物128の1つ以上の用量を予充填することができる。一次容器122は、一次容器122の開いた近位端122peに、またはそれに隣接して配設される外向きに延在するフランジ122fを含むことができる。フランジ122fは、キャリア130内のまたはキャリア130上の薬物保管デバイス120を支持するために、薬物保管デバイスキャリア130によって使用されてもよい。
【0061】
図1Aに示すように、用量送達部材124は、薬剤または薬物128の用量を分注するために、一次容器122の閉じた遠位端122deを通って、その内部チャンバ122cの中まで延在することができる。注入デバイス100を使用する前に、その無菌状態を維持するために、取り外し可能なシールド(図示せず)を、用量送達部材124を覆って設置することができる。
【0062】
なお、
図1Aを参照すると、薬物保管デバイス120のストッパ126は、用量送達部材124を通して薬剤または薬物128を吐出するために、一次容器122に対して軸方向に移動可能であるように、一次容器122の内部チャンバ122cに配設することができる。いくつかの実施形態では、薬物保管デバイス120は、従来のガラスまたはプラスチック製のシリンジまたはカートリッジを備えることができる。
【0063】
図2A〜2Fに示すように、薬物保管デバイスキャリア130は、外部ケーシング110内で近位方向及び遠位方向に移動可能であるように構成することができる。プランジャ荷重機構150は、注入駆動機構140の起動よりも前に、外部ケーシング110内でキャリア130の近位移動Pを引き起こす(
図2B及び2C)。記載されるように、惹起されるとき、プランジャローダ150は、薬物保管デバイス120のストッパ126と注入駆動機構140との間の距離を実質的に低減または排除し(
図2A及び2C)、これによって、注入駆動機構140によって薬物製品128、薬物保管デバイス120、及び/または注入デバイス100にまで伝送される力及び結果として生じたエネルギーを低減する。注入駆動機構140は、キャリア130の遠位移動を引き起こし、これが用量送達部材124の患者の体内組織BTへの挿入をもたらす。
【0064】
再び
図1Aを参照すると、薬物保管デバイスキャリア130は、薬物保管デバイス120をその中に受容しかつ固定的に保持するためのスリーブ132を備えることができる。スリーブ132は、端部壁134によって遠位端132deで閉じられてもよい。スリーブ132の端部壁134は、薬物保管デバイス120の一次容器122の遠位端122deを支持するように構成してもよい。スリーブ132の端部壁134は、用量送達部材124が端部壁134を通って延在することを可能にする開口136を含んでもよい。これに加えてまたは代えて、スリーブ132の近位端表面は、一次容器122のフランジ122fを介して、薬物保管デバイス120の近位端を支持するように構成されてもよい。薬物保管デバイスキャリア130は、注入駆動ロック機構180を解除またはロック解除するための、注入駆動ロック解除機構188(プランジャロック解除188)を更に備えてもよい。プランジャロック解除188は、スリーブ132上の突出部138から近位方向に延在するロッド状部材を含むことができる。
【0065】
なお
図1Aを参照すると、注入駆動機構140は、針挿入及び用量送達を行うために、プランジャ142を推進または駆動させるための、プランジャロッド142と、高エネルギー源146(第1のエネルギー源)とを含むことができる。プランジャロッド142の近位端142peは、注入デバイス100が、準備が整っているかまたは使用準備済みモードにあるとき、外部ケーシング110の管状支持部材114に支持されてもよい。プランジャロッド142は、例えば、プランジャロッド142の遠位端142deに隣接してまたはそれに配設された環状棚部144を備えるばね座を含んでもよい。
【0066】
高エネルギー源146は、
図1Aに示すように、1つ以上のコイルばね要素などの付勢部材を含んでもよい。プランジャロッド142は、ばね146の一端が環状棚部144上に着座し、ばね146の他端が、管状支持部材114のフランジ116上に着座する状態で、高エネルギーコイルばね146を通って延在することができる。注入デバイス100の動作よりも前に、高エネルギーコイルばね146は、プランジャロッド142の環状棚部144と管状支持部材114のフランジ116との間で圧縮されることができ、これによって、ばね付勢力(第1の力)をプランジャロッド142に印加する。更に詳細に説明されるように、注入デバイス100が起動されるとき、高エネルギーコイルばね146が遠位方向に拡張し、それによって、プランジャロッド142を薬物保管デバイス120を通して遠位方向に推進し、これによって、ストッパ126を一次容器122を通して駆動して、用量送達部材124を通して薬物128を吐出させる。
【0067】
他の実施形態では、高エネルギー源146は、代替的に、または更に、ガス圧力またはガス放出配置を含むことができる。ガス圧力またはガス放出配置によって提供されるエネルギーは、プランジャロッド142に対して動作して、該プランジャを薬物保管デバイス120の中へ推進し、それによって、ストッパ126を一次容器122を通して駆動して、用量送達部材124を通して薬物128を吐出させる。
【0068】
プランジャ荷重機構150は、薬物製品128に伝達される力及びそれから生じたエネルギーを低減し、それによって、ユーザが経験する物理的な障害ならびに薬物保管デバイス120及び注入デバイス100への構造的な損傷の潜在性を低減する。
図1Aに示すように、様々な実施形態におけるプランジャ荷重機構は、低エネルギー源150(第2のエネルギー源)を備えることができ、低エネルギー源150もまた、表示されたコイルばねなどの付勢部材を含むことができる。低エネルギーばね150は、注入駆動機構140の高エネルギー源146の第1の選択された位置エネルギーまたはばね定数によって発生される第1の力の大きさよりも小さい大きさを有する、第2の力を発生する第2の選択された位置エネルギーまたはばね定数を有することができる。プランジャ荷重機構150の第2のエネルギー源は、表示された1つのコイルばねに限定されるものではなく、複数のコイルばね、可変ばね定数を有するコイルばね、板ばね及び他のタイプのばね、ならびに他の付勢機構を含んでもよい。
【0069】
デバイス100の動作モード中に、プランジャ荷重機構150は、注入駆動機構140の起動よりも前に、注入駆動機構140のプランジャロッド142と薬物保管デバイス120のストッパ126との間の距離dが、実質的に低減または排除されるように、薬物保管デバイスキャリア130を外部ケーシング110内で再配置させてもよい。他の実施形態では、動作モードにおいて、プランジャ荷重機構150は、注入駆動機構140の起動よりも前に、プランジャロッド142とストッパ126との間で初期接触が起こるように、薬物保管デバイスキャリア130を外部ケーシング110内で再配置させてもよい。
【0070】
なお
図1Aを参照すると、ガード160は、外部ケーシング110の管状側壁の遠位端111deに配設された軸方向に移動可能な部材を備えてもよい。ガード160は、更に説明されるように、ガード160が選択された注入部位において患者の体内組織と係合され、デバイス100が注入部位に向けて押圧されるとき、注入デバイス100に注入を行わせる工程を起動させるように構成してもよい。ガード160はまた、注入が完了し、デバイス100が注入部位から取り外された後に、用量送達部材124と接触することを防止することもできる。様々な実施形態におけるガード160は、端部壁164によって、近位端162peで開かれ、かつ遠位端162deで閉じられている円筒状側壁162を備えてもよい。端部壁164は、注入工程中に、薬物保管デバイス120の用量送達部材124がそれを通って延在することを可能にする開口部166を含んでもよい。ガード160は、ガード160の側壁162の外側表面上に配設された停止リブ167を更に備えてもよく、停止リブ167は、外部ケーシング110の内部側壁面111s内にその遠位端111deに隣接して形成された連続する環状溝169を横切る。停止リブ167及び溝169は、ガード160の遠位及び近位移動を制限するように動作し、ガード160が外部ケーシング110から離脱することを防止する。ガード160は、キャリアロック機構170をロック解除または解除するための、ガード側壁162の近位端162peに形成されたキャリアロック解除機構178を更に備えることができる。低エネルギーばね150は、外部ケーシングのガード160の端部壁164とキャリアスリーブ132の遠位端部壁134との間に配設することができる。低エネルギーばね150のより低いエネルギー/ばね定数は、注入デバイス100が、準備が整いまたは使用準備済みモードにあるとき(すなわち、注入を行うために注入デバイス100を使用する前に)、低エネルギーばね150が外部ケーシング110に対して展開位置でガード160を保持することを可能にし、また低エネルギーばね150が、動作中に、注入駆動機構140の高エネルギー源146に駆動されたプランジャ142によって、ガード160とキャリアスリーブ端部壁134との間で圧縮されることを可能にする。
【0071】
なお
図1Aを参照すると、キャリアロック機構170は、可撓性の片持ち式ロックアーム(キャリアロックアーム)172、キャリアロックフック174、及びキャリアロックフックキャッチ176を備えてもよい。キャリアロックアーム172は、薬物保管デバイスキャリア130のスリーブ132上に形成され、それから遠位方向に延在する突出部138に連結する近位端172peを有してもよい。
【0072】
図1Bに示すように、キャリアロックフック174は、キャリアロックアーム172の自由遠位端172deに配設されてもよい。キャリアロックフック174は、近位ロック表面174lsと、近位ロック表面174lsから遠位方向に延在する、外向きかつ遠位方向に面する傾斜したカム従動子表面174fsとを含むことができる。キャリアロックフックキャッチ176は、外部ケーシング溝169の近位側壁169pによって形成され得る。キャリアロック解除178を形成するガード側壁162の近位端162peは、内向きかつ近位方向に面する傾斜したカム表面178cを含んでもよく、カム表面178cは、キャリアロック機構170を解除またはロック解除するために、キャリアロックフック174の傾斜したカム従動子表面174fsに対して相補的であり、かつこれに係合する。
【0073】
図示されていないが、キャリアロック機構の他の実施形態は、複数のキャリアロックアーム及びキャリアロックフックを含んでもよい。更に、キャリアロックフックキャッチ176を画定する溝は、先に述べたように、単一の連続する環状溝として構成される代わりに、それぞれがキャリアロックフック174のうちの対応する1つを受容する個々の区分の環状アレイを備えてもよい。
【0074】
再び
図1Aを参照すると、注入駆動ロック機構180は、可撓性の片持ち式ロックアーム(プランジャロックアーム)182、プランジャロック指部184、及びプランジャロック指部キャッチ186を備えてもよい。プランジャロックアーム182は、外部ケーシング110の内部側壁面111sに連結する近位端182peを有してもよい。プランジャロック指部184は、プランジャロックアーム182の遠位端182deの上方に配設されてもよい。プランジャロックアーム182の遠位端182deは、内向きかつ遠位方向に面する傾斜したカム従動子表面184fsを画定することができる。プランジャロック指部キャッチ186は、プランジャロッド142の環状棚部144の遠位壁144dwを備えることができる。プランジャロック解除188は、外向きかつ近位方向に面する傾斜したカム表面188cを含んでもよく、カム表面188cは、注入駆動ロック機構180を解除またはロック解除するために、プランジャロックアーム182の傾斜したカム従動子表面184fsに対して相補的であり、かつこれに係合する。
【0075】
図示されていないが、他の実施形態のプランジャロック指部184及びカム従動子表面184fsは、キャリアロックフック174に類似する構造に組み合わせることができる。
【0076】
使用の前に及び/または注入デバイス100の準備が整っているかまたは使用準備済みモードにあるとき、例えば、
図1Aに示すように、ガード160は、完全に展開されてもよく、薬物保管デバイスキャリア130は、ロックされたキャリアロック機構170によって、針が隠された位置にロックされてもよく、注入駆動機構140は、ロックされた注入駆動ロック機構180によって準備が整った位置にロックされてもよい。
【0077】
図2A〜2Fは、実施形態による、注入を行うための、注入デバイス100の動作を示す。
図2Aは、デバイス100のガード160が、選択された注入部位において患者の体内組織BT(例えば、皮膚)に定置され、注入を開始するために、デバイスが患者の身体に向かって部分的に押圧された後の注入デバイス100を示す。動作のこの段階中に、低エネルギーばね150は、容易に圧縮し、ガード160が外部ケーシング110に向かって近位方向Pに移動することを可能にする。これが行われると、相対的に剛性であるガード側壁162によって画定されたキャリアロック解除機構178の傾斜したカム表面178cs(
図1B)が、キャリアロック機構170のキャリアロックフック174の相補的な傾斜したカム従動子表面174fs(
図1B)に係合する。ガード160が、外部ケーシング110に向かって更に近位方向Pに移動すると、キャリアロックフック174の傾斜したカム従動子表面174fs(
図1B)が、キャリアロック解除機構178の相補的な傾斜したカム表面178cs(
図1B)に沿って摺動しながら、可撓性キャリアロックアーム172は、外部ケーシング110の内部側壁面111sから離れて曲がり、これによって、キャリアロックフック174のロック表面174ls(
図1B)をキャリアロックフックキャッチ176から係合解除または解除して、キャリアロック機構170をロック解除し、これによって、プランジャ荷重機構150を起動させる。
【0078】
図2Bは、プランジャ荷重機構150が起動され、これによってデバイス100が動作モードを占有した後の注入デバイス100を示す。動作のこの段階中に、低エネルギーばね150は、拡張を開始し、これによって、薬物保管デバイス120を収容する薬物保管デバイスキャリア130を、注入駆動機構140に向かって近位方向Pに移動させ(例えば、押し進め)、これによって、プランジャ142とストッパ126との間の距離を低減する。
【0079】
図2Cは、低エネルギーばね150によって駆動された薬物保管デバイスキャリア130が、外部ケーシング110内のその最近位位置に達し、プランジャロック解除188が、注入駆動ロック機構180を解除またはロック解除した後の更なる動作モードにある注入デバイス100を示す。最近位位置における薬物保管デバイスキャリア130を用いて、プランジャロッド142の遠位端は、薬物保管デバイス120のストッパ126に係合するか、またはストッパ126からわずかに離間して配置される。注入駆動ロック解除動作中に、相対的に剛性のプランジャロック解除188の傾斜したカム表面188cは、プランジャロック指部184の相補的な傾斜したカム従動子表面184fsに係合する。薬物保管デバイスキャリア130が、その最近位位置まで移動すると、プランジャロックアーム182の傾斜したカム従動子表面184fsが、プランジャロック解除188の相補的な傾斜したカム表面188cに沿って摺動しながら、可撓性プランジャロックアーム182は、注入駆動機構140から離れて曲がり、これによって、プランジャロックアーム182のプランジャロック指部184を、プランジャロック指部キャッチ186から係合解除または解除し、注入駆動ロック機構180をロック解除し、これによって、注入駆動機構140を起動させる。
【0080】
図2Dは、高エネルギー源146によって推進された(例えば、押し進められた)プランジャロッド142が、薬物保管デバイスキャリア130をその最遠位位置まで駆動し、これが、用量送達部材124を注入部位において患者の体内組織BTに貫通させた(例えば、部分的に拡張された高エネルギーばね146を介して)後の注入デバイス100を示す。注入のこの段階中に、注入駆動機構140の高エネルギー源146は、低エネルギーばね150に打ち勝ち、ばね150がプランジャロッド142を推進するとばね150を圧縮し、これが、薬物保管デバイスキャリア130を、その最遠位位置まで遠位方向Dに駆動し、用量送達部材124の患者の体内組織BTの貫通を達成する。
【0081】
図2Eに示すように、高エネルギー源146は、プランジャロッド142を遠位方向Dに推進し(例えば、押し進め)続け、薬物保管デバイス120のストッパ126を一次容器122を通して駆動し、薬物128を用量送達部材124からまたそれを通して吐出させ、これによって、薬物128を患者に送達させ、注入を完了する(例えば、拡張された高エネルギーばね146を介して)。
【0082】
図2Fは、用量送達部材124が、注入部位において患者の体内組織BTから撤退された後の注入デバイス100を示す。図示するように、低エネルギーばね150は、部分的に拡張され、ガード160を展開位置まで遠位方向Dに移動させ、これにより、ガード160は、用量送達部材124を覆い、それとの接触を防止する。
【0083】
プランジャ142によって、薬物128、薬物保管デバイス120、及び/または注入器に印加される運動エネルギーは、約0.11ジュールもの高い数値であり得る。注入駆動機構140を起動させる前に、ストッパとプランジャロッド142との間の距離dを低減または排除することによって、プランジャ荷重機構150は、ストッパ126に接触するよりも前に、プランジャロッド142の速度を制限するか、またはプランジャドライバ機構140を起動させるよりも前に、ストッパ126及びプランジャロッド142を互いに接触させることで、プランジャ142によって薬物128、薬物保管デバイス120、及び/または注入器に印加される運動エネルギーを実質的に低減または排除する(すなわち、プランジャロッド142の速度は、およそゼロ(0)である)。したがって、プランジャ荷重機構は、プランジャによって薬物製品に供給される圧力が、シリンジの破損を誘発せず、明らかな「平手打ち」もしくは不快感を患者に対して起こさず、及び/または薬物製品の損傷からの剪断力を防止することを確実にする。様々な実施形態では、プランジャ荷重機構は、プランジャによって印加される運動エネルギーを1%未満まで低減するよう適合させることができる。他の実施形態では、プランジャ荷重機構は、プランジャによって印加される運動エネルギーを約1〜5%まで低減するよう適合させることができる。別の実施形態では、プランジャ荷重機構は、プランジャによって印加される運動エネルギーを約5〜10%まで低減するよう適合させることができる。更に別の実施形態では、プランジャ荷重機構は、プランジャによって印加される運動エネルギーを約5〜10%まで低減するよう適合させることができる。更に別の実施形態では、プランジャ荷重機構は、プランジャによって印加される運動エネルギーを約10〜15%まで低減するよう適合させることができる。更に別の実施形態では、プランジャ荷重機構は、プランジャによって印加される運動エネルギーを約15〜20%まで低減するよう適合させることができる。更に他の実施形態では、プランジャ荷重機構は、プランジャによって印加される運動エネルギーを約20〜30%まで低減するよう適合させることができる。更に他の実施形態では、プランジャ荷重機構は、プランジャによって印加される運動エネルギーを約30〜50%まで低減するよう適合させることができる。更に他の実施形態では、プランジャ荷重機構は、プランジャによって印加される運動エネルギーを約51%〜100%まで低減するよう適合させることができる。
【0084】
様々な実施形態では、プランジャ荷重機構は、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧を、8.5MPa±1%に制限するように適合させることができる。様々な他の実施形態では、プランジャ荷重機構は、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧を、8.5MPa±5%に制限するように適合させることができる。様々な他の実施形態では、プランジャ荷重機構は、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧を、8.5MPa±10%に制限するように適合させることができる。様々な他の実施形態では、プランジャ荷重機構は、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧を、8.5MPa±15%に制限するように適合させることができる。様々な他の実施形態では、プランジャ荷重機構は、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧を、8.5MPa±20%に制限するように適合させることができる。様々な他の実施形態では、プランジャ荷重機構は、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧を、8.5MPa±25%に制限するように適合させることができる。様々な他の実施形態では、プランジャ荷重機構は、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧を、8.5MPa±30%に制限するように適合させることができる。様々な他の実施形態では、プランジャ荷重機構は、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧を、8.5MPa±35%に制限するように適合させることができる。様々な他の実施形態では、プランジャ荷重機構は、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧を、8.5MPa±40%に制限するように適合させることができる。様々な他の実施形態では、プランジャ荷重機構は、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧を、8.5MPa±45%に制限するように適合させることができる。様々な他の実施形態では、プランジャ荷重機構は、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧を、8.5MPa±50%に制限するように適合させることができる。
【0085】
更に様々な他の実施形態では、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧は、約3.5MPa〜約9.5MPaの範囲の値に制限されることが可能である。様々な他の実施形態では、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧は、約3.5MPa、3.6MPa、3.7MPa、3.8MPa、3.9MPa、4.0MPa、4.1MPa、4.2MPa、4.3MPa、4.4MPa、または4.5MPaに制限されることが可能である。様々な他の実施形態では、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧は、5MPaに制限されることが可能である。様々な他の実施形態では、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧は、5.5MPaに制限されることが可能である。様々な他の実施形態では、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧は、6.0MPaに制限されることが可能である。様々な他の実施形態では、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧は、6.5MPaに制限されることが可能である。様々な他の実施形態では、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧は、7.0MPaに制限されることが可能である。様々な他の実施形態では、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧は、7.5MPaに制限されることが可能である。様々な他の実施形態では、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧は、8.0MPaに制限されることが可能である。様々な他の実施形態では、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧は、8.5MPaに制限されることが可能である。様々な他の実施形態では、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧は、9.0MPaに制限されることが可能である。様々な他の実施形態では、薬物保管デバイスにおけるピーク動圧は、9.5MPaに制限されることが可能である。
【0086】
プランジャ142によって印加される運動エネルギーの低減は、相当の「平手打ち」を防止することによって患者及び/またはユーザに対する物理的な不安及び/または不快感を防止するように、及び/または薬物保管デバイス120の破損を低減させるように、及び/または剪断荷重によって生じる薬物製品の損傷を低減させるように、及び/または注入デバイス100を、より高い粘度を有する薬物を注入するために使用することを可能にするように選択することができる。
【0087】
図3は、本開示による注入デバイス200の別の実施形態を示す。注入デバイス200が、外部ケーシング210、薬物保管デバイス220、薬物保管デバイスキャリア230、注入駆動機構240、プランジャ荷重機構250、ガード260、及び注入駆動装置ロック機構280を備えることができ、これらが
図1のデバイス100に関して記載された対応する部品と構造及び機能が類似しているために、注入デバイス200は、デバイス100と同様である。しかしながら、デバイス100に関して先に記載したように、注入デバイス200は、薬物保管デバイスキャリア230がキャリアロック機構を有さないが、薬物保管デバイス220をその中に受容かつ固定的に保持するためのスリーブ232を備え得るという点で、
図1Aの注入デバイス100とは異なる。
【0088】
更に、デバイス200のガード260は、注入駆動ロック解除機構288を含むように構成されてもよい。
図3に示すように、ガード260は、注入ロック機構270をロック解除または解除するように構成されるガード側壁262の近位端262peから近位方向に延在する注入駆動ロック解除機構288を含むように構成されてもよい。
図1Aのデバイス100に関して前半で述べたように、デバイス200の低エネルギーばね250は、ガード260の端部壁264とキャリアスリーブ232の端部壁234との間に配設することができ、プランジャ荷重機構のように機能する。低エネルギーばね250のより低いエネルギー/ばね定数は、注入デバイス200が、準備が整いまたは使用準備済みモードにあるとき(すなわち、注入を行うために、注入デバイス200を使用する前に)、低エネルギーばね250が、外部ケーシング210に対して展開位置でガード260を保持することを可能にし、また低エネルギーばね250が、注入駆動機構240の高エネルギー源に駆動されたプランジャ242によって、ガード260とキャリアスリーブ端部壁234との間で圧縮されることを可能にする。
【0089】
図4Aに示すように、デバイス200の動作中に、プランジャ荷重機構250は、注入駆動機構240の起動よりも前に、プランジャロッド242とストッパ226との間の初期接触を引き起こすことによって、注入駆動機構240のプランジャロッド242と薬物保管デバイス220のストッパ226との間の距離d(
図3)が実質的に低減または排除されるように、外部ケーシング210内の薬物保管デバイスキャリア230を駆動かつ再配置させる。
【0090】
薬物保管デバイスキャリア230が、外部ケーシング210内のその最近位位置に達するのと同時に、注入駆動ロック解除機構288は、注入駆動装置ロック機構280をロック解除し、これによって、注入駆動機構240を起動させる。高エネルギー源246によって推進されたプランジャロッド242は、低エネルギーばね250に打ち勝ち、薬物保管デバイスキャリア130を、その最遠位位置まで駆動し、これが、用量送達部材224を、患者の体内組織BTを注入部位で貫通させる。
【0091】
図4Bに示すように、高エネルギー源246は、プランジャロッド242を遠位方向Dに推進し続け、薬物保管デバイス220のストッパ226を一次容器222を通して駆動し、薬物228を用量送達部材224からまたそれを通して吐出させ、これによって、薬物228を患者に送達させ、注入を完了する。用量送達部材224が、注入部位において患者の体内組織BTから撤退されると、低エネルギーばね250は部分的に拡張し、ガード260を展開位置まで遠位方向に移動させ、これにより、ガード260が用量送達部材224をそれとの接触を防止するために覆う。
【0092】
図5は、薬物保管デバイスキャリア330、薬物保管デバイス320、及びガード360の軸位置を画定するための位置決め機構390を備える注入デバイス300の他の実施形態を示す。位置決め機構390は、薬物保管デバイスキャリア330と、薬物保管デバイスキャリア330を付勢する外部ケーシング310との間に配設された付勢配置を備えることができる。付勢配置は、容器ばね392を含むことができる。容器ばね392は、棚部394または外部ケーシング310の内部側壁面311s上に画定された他の好適な座面もしくは要素上に位置付けることができる。位置決め機構390は、注入デバイスの前の実施形態のいずれに使用されてもよい。位置決め機構390の付勢配置は、プランジャ荷重機構350のばね定数のエネルギーよりも小さいエネルギーまたはばね定数を有してもよい。
【0093】
図6は、ガード460を付勢する(起動させる)ために用いられる力とは切り離されている、薬物保管デバイスキャリア430を近位方向に移動させるための力を提供するプランジャ荷重機構450を備え、これによって患者の経験を改善する注入デバイス400の他の実施形態を示す。図示するように、ガード460は、ガード460を付勢するために、ガード460と外部ケーシング410との間に配設されたばねなどの、針ガード付勢部材と称することができる第1の付勢配置468を含んでもよい。針ガード付勢部材468は、棚部494または外部ケーシング410の内部側壁面411s上に画定された他の好適な座面もしくは要素上に位置付けることができる。プランジャ荷重機構450は、薬物保管デバイスキャリア430を付勢するために、薬物保管デバイスキャリア430と外部ケーシング410との間に配設されたばねなどの、第2の付勢配置452を備えてもよい。ばね452は、外部ケーシング410の内部側壁面411s上に画定された棚部494の第2の表面上に着座することができる。ガード460の針ガード付勢部材468及びプランジャ荷重機構450の第2の付勢配置452は、2つの明確に異なる力を可能にし、これらは、ガード460を起動させるための第1の力と、薬物保管デバイスキャリア430を近位方向に移動させ、薬物保管デバイス420のストッパ426間の距離dを実質的に低減または排除するための第2の力である。プランジャ荷重機構450及びガード460/針ガード付勢部材468は、注入デバイスの前半で記載された実施形態のいずれかで実装され得る。
【0094】
図7は、薬物保管デバイス520が、隔膜522sによって封止された遠位端を有するカートリッジ522を備える、小型投与装置用途のための注入デバイス500の他の実施形態を示す。
図6の実施形態のように、注入デバイス500は、ガード560を付勢する(起動させる)ために用いられる付勢配置568によって提供される力とは切り離される、薬物保管デバイスキャリア530を近位方向に移動させるための力を提供する付勢配置552を含むプランジャ荷重機構550を備え、これによって患者の経験を改善する。加えて、外部ケーシング510の内面511sは、用量送達部材524を外部ケーシング510に対して固定的に位置付けるための取付台521を含んでもよく、これにより、用量送達部材524は、デバイス500の使用の前に、薬物保管デバイス520から離間配置される。用量送達部材524は、取付台521から近位方向に延在するステーク525と、取付台521から遠位方向に延在する針527とを備えてもよい。ガード460のための付勢配置568は、ガード560を付勢するために、ガード560と取付台521との間に配設されてもよい。用量送達部材524の針527の注入部位における患者の体内組織への挿入は、注入デバイス500が、付勢配置568に打ち勝つのに十分な力で体内組織に対して押圧され、ガード560を外部ケーシング510の中に移動させたときに起こる。高エネルギー源546によって推進されたプランジャロッド542が、薬物保管デバイスキャリア530を、その最遠位位置に駆動させ、これが、用量送達部材524のステーク525を、カートリッジ522の隔膜522sを突き通させると、ステーク525は、カートリッジ522の隔膜522sを穿孔する。
【0095】
注入デバイスの更に他の実施形態では、薬物保管デバイス及び薬物保管デバイスキャリアは、単一の一体型部品として構成されてもよい。例えば、1つのこのような実施形態では、薬物保管デバイスキャリアスリーブは、ストッパ、用量送達部材、及び前半で記載されたキャリアロックの要素ならびに注入駆動ロック機構を含む、薬物保管デバイス一次容器として構成されてもよい。
【0096】
上の説明は、薬物注入デバイスとともに使用する様々なシステム及び方法を説明する。システム、薬物注入デバイス及び/または方法は更に、以下に列記される薬剤の使用を含むことができるが、ただし、以下のリストは、包括的なものであるとも、限定的なものであるともみなされないことを明確にされたい。薬剤は、リザーバに含まれる。いくつかの事例において、リザーバは、薬剤での治療のために充填または予備充填される、一次容器である。一次容器は、カートリッジまたは予充填したシリンジとすることができる。
【0097】
例えば、薬物送達デバイスまたは、より具体的には、デバイスのリザーバは、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)などのコロニー刺激因子を充填することができる。そのようなG−CSF剤としては、Neupogen(登録商標)(フィルグラスチム)、及びNeulasta(登録商標)(ペグフィルグラスチム)が挙げられるが、それらに限定されない。様々な他の実施形態において、薬物送達デバイスは、液体または凍結乾燥形態とすることができる、赤血球生成促進剤(ESA)などの様々な医薬製品とともに使用することができる。ESAは、赤血球生成を促進する任意の分子であり、例えば、Epogen(登録商標)(エポエチンアルファ)、Aranesp(登録商標)(ダーベポエチンアルファ)、Dynepo(登録商標)(エポエチンデルタ)、Mircera(登録商標)(メトキシポリエチレングリコール−エポエチンベータ)、Hematide(登録商標)、MRK−2578、INS−22、Retacrit(登録商標)(エポエチンゼータ)、Neorecormon(登録商標)(エポエチンベータ)、Silapo(登録商標)(エポエチンゼータ)、Binocrit(登録商標)(エポエチンアルファ)、エポエチンアルファHexal、Abseamed(登録商標)(エポエチンアルファ)、Ratioepo(登録商標)(エポエチンシータ)、Eporatio(登録商標)(エポエチンシータ)、Biopoin(登録商標)(エポエチンシータ)、エポエチンアルファ、エポエチンベータ、エポエチンゼータ、エポエチンシータ、及びエポエチンデルタ、並びに各々が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、以下の特許または特許出願、米国特許第4,703,008号、同第5,441,868号、同第5,547,933号、同第5,618,698号、同第5,621,080号、同第5,756,349号、同第5,767,078号、同第5,773,569号、同第5,955,422号、同第5,986,047号、同第6,583,272号、同第7,084,245号、及び同第7,271,689号、並びにPCT公開第WO91/05867号、同第WO95/05465号、同第WO96/40772号、同第WO00/24893号、同第WO01/81405号、及び同第WO2007/136752号に開示される分子またはその変異体若しくは類似体などである。
【0098】
ESAは、赤血球生成促進タンパク質とすることができる。本明細書で使用するとき、「赤血球生成促進タンパク質」は、例えば、受容体に結合して二量化を生じさせることによって、エリスロポエチン受容体の活性化を直接的または間接的に生じさせる、任意のタンパク質を意味する。赤血球生成促進タンパク質としては、エリスロポエチン、及びエリスロポエチン受容体に結合して活性化するその変異体、類似体、または誘導体、エリスロポエチン受容体に結合して受容体を活性化させる抗体、またはエリスロポエチン受容体に結合して活性化するペプチドが挙げられる。赤血球生成促進タンパク質としては、限定されることなく、エポエチンアルファ、エポエチンベータ、エポエチンデルタ、エポエチンオメガ、エポエチンイオタ、エポエチンゼータ、及びそれらの類似体、ペグ化エリスロポエチン、カルバミル化エリスロポエチン、模倣ペプチド(EMP1/ヘマタイドを含む)、並びに模倣抗体が挙げられる。例示的な赤血球生成促進タンパク質としては、エリスロポエチン、ダーベポエチン、エリスロポエチンアゴニスト変異体、及びエリスロポエチン受容体に結合して活性化させるペプチドまたは抗体(及び、各々が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許公開第2003/0215444号及び同第2006/0040858号において報告される化合物を含む)、並びに各々が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、以下の特許または特許出願、米国特許第4,703,008号、同第5,441,868号、同第5,547,933号、同第5,618,698号、同第5,621,080号、同第5,756,349号、同第5,767,078号、同第5,773,569号、同第5,955,422号、同第5,830,851号、同第5,856,298号、同第5,986,047号、同第6,030,086号、同第6,310,078号、同第6,391,633号、同第6,583,272号、同第6,586,398号、同第6,900,292号、同第6,750,369号、同第7,030,226号、同第7,084,245号、及び同第7,217,689号、米国特許公開第2002/0155998号、同第2003/0077753号、同第2003/0082749号、同第2003/0143202号、同第2004/0009902号、同第2004/0071694号、同第2004/0091961号、同第2004/0143857号、同第2004/0157293号、同第2004/0175379号、同第2004/0175824号、同第2004/0229318号、同第2004/0248815号、同第2004/0266690号、同第2005/0019914号、同第2005/0026834号、同第2005/0096461号、同第2005/0107297号、同第2005/0107591号、同第2005/0124045号、同第2005/0124564号、同第2005/0137329号、同第2005/0142642号、同第2005/0143292号、同第2005/0153879号、同第2005/0158822号、同第2005/0158832号、同第2005/0170457号、同第2005/0181359号、同第2005/0181482号、同第2005/0192211号、同第2005/0202538号、同第2005/0227289号、同第2005/0244409号、同第2006/0088906号、及び同第2006/0111279号、並びにPCT公開第WO91/05867号、同第WO95/05465号、同第WO99/66054号、同第WO00/24893号、同第WO01/81405号、同第WO00/61637号、同第WO01/36489号、同第WO02/014356号、同第WO02/19963号、同第WO02/20034号、同第WO02/49673号、同第WO02/085940号、同第WO03/029291号、同第WO2003/055526号、同第WO2003/084477号、同第WO2003/094858号、同第WO2004/002417号、同第WO2004/002424号、同第WO2004/009627号、同第WO2004/024761号、同第WO2004/033651号、同第WO2004/035603号、同第WO2004/043382号、同第WO2004/101600号、同第WO2004/101606号、同第WO2004/101611号、同第WO2004/106373号、同第WO2004/018667号、同第WO2005/001025号、同第WO2005/001136号、同第WO2005/021579号、同第WO2005/025606号、同第WO2005/032460号、同第WO2005/051327号、同第WO2005/063808号、同第WO2005/063809号、同第WO2005/070451号、同第WO2005/081687号、同第WO2005/084711号、同第WO2005/103076号、同第WO2005/100403号、同第WO2005/092369号、同第WO2006/50959号、同第WO2006/02646号、及び同第WO2006/29094号に開示されるエリスロポエチン分子またはその変異体若しくは類似体が挙げられる。
【0099】
本デバイスとともに使用する他の医薬製品の例としては、限定されることなく、Vectibix(登録商標)(パニツムマブ)、Xgeva(商標)(デノスマブ)、及びProlia(商標)(デノスマブ)などの抗体、Enbrel(登録商標)(エタネルセプト、TNF−受容体/Fc融合タンパク質、TNF遮断抗体)、Neulasta(登録商標)(ペグフィルグラスチム、ペグ化フィルグラスチム、ペグ化G−CSF、ペグ化hu−Met−G−CSF)、Neupogen(登録商標)(フィルグラスチム、G−CSF、hu−MetG−CSF)、及びNplate(登録商標)(ロミプロスチム)などの他の生物剤、Sensipar(登録商標)(シナカルセト)などの小分子薬物が挙げられる。本デバイスはまた、治療抗体、ポリペプチド、タンパク質、または鉄、例えばフェルキシモトール、デキストラン鉄、グルコン酸鉄、及び鉄スクロースなどの他の化学物質とともに使用することもできる。医薬製品は、液体の形態とすることができ、または凍結乾燥形態から再構成することもできる。
【0100】
特定の実例となるタンパク質の中には、以下に記載される特異タンパク質があり、以下の融合、断片、類似体、変異体、またはそれらの誘導体が挙げられる:
【0101】
完全ヒト化及びヒトOPGL特異抗体、具体的には完全ヒト化モノクローナル抗体を含むOPGL特異抗体、ペプチボディ、及び関連するタンパク質など(RANKL特異的抗体、ペプチボディなどとも称される)で、限定されずに、その全体が本明細書に組み込まれる、PCT公開第WO03/002713号においてOPGL特異抗体及び抗体関連タンパク質として説明される抗体、具体的にはその文献において記載される配列を有するもの、具体的には、限定されずにその文献において表示されるもの:その文献の
図2に記載される配列番号2の軽鎖及び/またはその
図4に記載される配列番号4の重鎖のいずれかを有するOPGL特異抗体を含む、前述の公開物において開示されるように、参照によりその全体が個別的かつ具体的に本明細書に組み込まれる、9H7、18B2、2D8、2E11、16E1、及び22B3;
【0102】
特にミオスタチン特異ペプチボディに部分的に関連する、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、特に、米国公開第2004/0181033号及びPCT公開第WO2004/058988号において説明されるような、ミオスタチン特異ペプチボディを含み、限定されることなく、mTN8−19ファミリーのペプチボディを含み、配列番号305〜351のものを含み、TN8−19−1〜TN8−19−40、TN8−19 con1及びTN8−19 con2、配列番号357〜383のmL2ファミリー、配列番号384〜409のmL15ファミリー、配列番号410〜438のmL17ファミリー、配列番号439〜446のmL20ファミリー、配列番号447〜452のmL21ファミリー、配列番号453〜454のmL24ファミリーのペプチボディ、及び配列番号615〜631のペプチボディを含む、各々が、前述の公開物において開示されるように、参照によりその全体が個別的かつ具体的に本明細書に組み込まれる、ミオスタチン結合タンパク質、ペプチボディ、及び関連するタンパク質など;
【0103】
具体的には、IL−4受容体特異抗体に部分的に関連して、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるPCT公開第WO2005/047331号またはPCT出願第PCT/US2004/37242号及び米国公開第2005/112694号において説明されるもの、具体的には、それに説明される抗体など、具体的には、限定されずにそれに示されたものを含む、IL−4受容体特異抗体、ペプチボディ、及び関連するタンパク質など、具体的にはIL−4及び/またはIL−13の受容体への結合によって仲介される活性を阻害するもの:それぞれが、前述の公開物において開示されるように、参照によりその全体が個別的かつ具体的に本明細書に組み込まれる、L1H1、L1H2、L1H3、L1H4、L1H5、L1H6、L1H7、L1H8、L1H9、L1H10、L1H11、L2H1、L2H2、L2H3、L2H4、L2H5、L2H6、L2H7、L2H8、L2H9、L2H10、L2H11、L2H12、L2H13、L2H14、L3H1、L4H1、L5H1、L6H1;
【0104】
具体的には、特に、限定されることなく、その文献において、15CA、26F5、27F2、24E12、及び10H7で表される、IL1−R1特異結合タンパク質、モノクローナル抗体に部分的に関連して、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国公開第2004/097712号において説明される、各々が、前述の公開物において開示されるように、インターロイキン1−受容体1(「IL1−R1」)特異抗体、ペプチボディ、及び関連するタンパク質など;
【0105】
限定されることなく、特に、Ang2特異抗体及びペプチボディなど、特にそれらの文献において説明される配列のものに部分的に関連する、各々が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、PCT公開第WO03/057134号及び米国公開第2003/0229023号において説明されるものを含む、限定されることなく、L1(N)、L1(N)WT、L1(N)1K WT、2xL1(N)、2xL1(N)WT、Con4(N)、Con4(N)1K WT、2xCon4(N)1K、L1C、L1C 1K、2xL1C、Con4C、Con4C 1K、2xCon4C 1K、Con4−L1(N)、Con4−L1C、TN−12−9(N)、C17(N)、TN8−8(N)、TN8−14(N)、Con1(N)を含み、また、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるPCT公開第WO2003/030833号において説明されるものなどの、抗Ang2抗体及び配合物も含む、Ang2特異抗体、ペプチボディ、及び関連するタンパク質など、特に、それらの文献において説明されるそれらの様々な置換において、Ab526、Ab528、Ab531、Ab533、Ab535、Ab536、Ab537、Ab540、Ab543、Ab544、Ab545、Ab546、A551、Ab553、Ab555、Ab558、Ab559、Ab565、AbF1AbFD、AbFE、AbFJ、AbFK、AbG1D4、AbGC1E8、AbH1C12、AblA1、AblF、AblK、AblP、及びAblPも含む、各々が、前述の公開物において開示されるように、参照によりその全体が個別的かつ具体的に本明細書に組み込まれる、Ang2特異抗体、ペプチボディ、及び関連するタンパク質など;
【0106】
具体的には、限定されることなく、特にNGF特異抗体及び関連するタンパク質に関して参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国公開第2005/0074821号及び米国特許第6,919,426号において説明されるものを含み、具体的には、限定されることなく、その文献において4D4、4G6、6H9、7H2、14D10、及び14D11で表されるNGF−特異抗体を含む、各々が、前述の公開物において開示されるように、参照によりその全体が個別的かつ具体的に本明細書に組み込まれる、NGF特異抗体、ペプチボディ、及び関連するタンパク質など;
【0107】
限定されることなく、ヒト化抗体及び完全ヒト抗体などの、CD22特異抗体及び関連するタンパク質、特にヒトCD22特異抗体に関して、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第5,789,554号において説明されるものなどの、限定されることなく、ヒト化モノクローナル抗体及び完全ヒトモノクローナル抗体を含み、特に、限定されることなく、例えば、エプラツズマブ、CAS登録番号501423−23−0のヒトCD22特異完全ヒト化抗体を含む、例えば、ヒト−マウスモノクローナルhLL2カッパ鎖にジスルフィド結合されるヒト−マウスモノクローナルhLL2ガンマ鎖の二量体などの、ヒトCD22特異IgG抗体を含む、CD22特異抗体、ペプチボディ、及び関連するタンパク質など;
【0108】
IGF−1受容体特異抗体及び関連するタンパク質に関して参照によりその全体が本明細書に組み込まれるPCT公開第WO06/069202号において説明されるものなどの、限定されることなく、その文献においてL1H1、L2H2、L3H3、L4H4、L5H5、L6H6、L7H7、L8H8、L9H9、L10H10、L11H11、L12H12、L13H13、L14H14、L15H15、L16H16、L17H17、L18H18、L19H19、L20H20、L21H21、L22H22、L23H23、L24H24、L25H25、L26H26、L27H27、L28H28、L29H29、L30H30、L31H31、L32H32、L33H33、L34H34、L35H35、L36H36、L37H37、L38H38、L39H39、L40H40、L41H41、L42H42、L43H43、L44H44、L45H45、L46H46、L47H47、L48H48、L49H49、L50H50、L51H51、L52H52で表される、その中のIGF−1特異抗体、及びIGF−1R−結合フラグメント、並びにそれらの誘導体を含む、各々が、前述の公開物において開示されるように、参照によりその全体が個別的かつ具体的に本明細書に組み込まれる、IGF−1受容体特異抗体、ペプチボディ、及び関連するタンパク質など。
【0109】
また、本発明の方法及び組成で使用するための抗IGF−1Rの限定的でない例の中には、以下の文献に記載されるものの各々及び全ても挙げられる:
(i)例えば、限定されることなく、その文献において説明される、抗体1A(DSMZ寄託番号DSM ACC 2586)、抗体8(DSMZ寄託番号DSM ACC 2589)、抗体23(DSMZ寄託番号DSM ACC 2588)、及び抗体18を含む、米国公開第2006/0040358号(2006年2月23日公開)、同第2005/0008642号(2005年1月13日公開)、同第2004/0228859号(2004年11月18日公開);
(ii)限定されることなく、それらの文献において説明される、抗体2F8、A12、及びIMC−A12を含む、PCT公開第WO06/138729号(2006年12月28日公開)、同第WO05/016970号(2005年2月24日公開)、及びLu et al.(2004),J.Biol.Chem.279:2856−2865;
(iii)PCT公開第WO07/012614号(2007年2月1日公開)、同第WO07/000328号(2007年1月4日公開)、同第WO06/013472号(2006年2月9日公開)、同第WO05/058967号(2005年6月30日公開)、及び同第WO03/059951号(2003年7月24日公開);
(iv)限定されることなく、それらの文献において説明される、抗体7C10、キメラ抗体C7C10、抗体h7C10、抗体7H2M、キメラ抗体*7C10、抗体GM607、ヒト化抗体7C10バージョン1、ヒト化抗体7C10バージョン2、ヒト化抗体7C10バージョン3、及び抗体7H2HMを含む、米国公開第2005/0084906号(2005年4月21日公開);
(v)限定されることなく、それらの文献において説明される、抗体EM164、最表面化EM164、ヒト化EM164、huEM164 v1.0、huEM164 v1.1、huEM164 v1.2、及びhuEM164 v1.3を含む、米国公開第2005/0249728号(2005年11月10日公開)、同第2005/0186203号(2005年8月25日公開)、同第2004/0265307号(2004年12月30日公開)、及び同第2003/0235582号(2003年12月25日公開)、並びにMaloney他(2003),Cancer Res.63:5073−5083;
(vi)限定されることなく、それらの文献において説明される、ATCC登録番号PTA−2792、PTA−2788、PTA−2790、PTA−2791、PTA−2789、PTA−2793を有するハイブリドーマによって生成される抗体、抗体2.12.1、2.13.2、2.14.3、3.1.1、4.9.2、及び4.17.3のそれぞれを含む、米国特許第7,037,498号(2006年5月2日発行)、米国公開第2005/0244408号(2005年11月30日公開)及び同第2004/0086503号(2004年5月6日公開)、並びにCohen他(2005)、Clinical Cancer Res.11:2063−2073の例えば抗体CP−751,871;
(vii)限定されることなく、それらの文献において説明される、19D12、並びにプラスミド15H12/19D12 HCA(γ4)のポリヌクレオチドによって符合化され、番号PTA−5214の下でATCCで寄託される重鎖、及びプラスミド15H12/19D12 LCF(κ)のポリヌクレオチドによって符合化され、番号PTA−5220の下でATCCで寄託される軽鎖を含む抗体、を含む、米国公開第2005/0136063号(2005年6月23日公開)及び同第2004/0018191号(2004年1月29日公開);並びに
(viii)限定されることなく、それらの文献において説明される、抗体PINT−6A1、PINT−7A2、PINT−7A4、PINT−7A5、PINT−7A6、PINT−8A1、PINT−9A2、PINT−11A1、PINT−11A2、PINT−11A3、PINT−11A4、PINT−11A5、PINT−11A7、PINT−11A12、PINT−12A1、PINT−12A2、PINT−12A3、PINT−12A4、及びPINT−12A5を含む、米国公開第2004/0202655号(2004年10月14日公開);これらの各々及び全てが参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる、特にIGF−1受容体を標的にする上述した抗体、ペプチボディ、及び関連するタンパク質などに関するもの;
【0110】
特に、B7RP特異完全ヒトモノクローナルIgG2抗体、特に、B7RP−1の第1の免疫グロブリン様ドメインにおいてエピトープに結合する完全ヒトモノクローナルIgG2抗体、特に、活性化T細胞でのB7RP−1とその天然受容体ICOSとの相互作用を抑制するもの、具体的には、特に、上述したものの全てに関して、そのような抗体及び関連するタンパク質に関して参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国公開第2008/0166352号及びPCT公開第WO07/011941号において開示され、限定されることなく、16H(その中で、それぞれ、軽鎖可変配列番号1及び重鎖可変配列番号7を有する)、5D(その文献において、それぞれ、軽鎖可変配列番号2及び重鎖可変配列番号9を有する)、2H(その文献において、それぞれ、軽鎖可変配列番号3及び重鎖可変配列番号10を有する)、43H(その文献において、それぞれ、軽鎖可変配列番号6及び重鎖可変配列番号14を有する)、41H(その文献において、それぞれ、軽鎖可変配列番号5及び重鎖可変配列番号13を有する)、及び15H(その文献において、それぞれ、軽鎖可変配列番号4及び重鎖可変配列番号12を有する)、のように表される抗体を含み、各々が、前述の公開物において開示されるように、参照によりその全体が個別的かつ具体的に本明細書に組み込まれる、B−7関連タンパク質1特異抗体、ペプチボディ、関連するタンパク質など(「B7RP−1」はまた、文献において、B7H2、ICOSL、B7h、及びCD275とも称される);
【0111】
具体的にはヒト化モノクローナル抗体、特に、特にペプチボディを含む、特に、例えば、限定されることなく、HuMax IL−15抗体及び例えば146B7などの関連するタンパク質を含む、IL−15特異抗体、ペプチボディ、及び関連するタンパク質に関して参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、特に、米国公開第2003/0138421号、同第2003/023586号、及び同第2004/0071702号、並びに米国特許第7,153,507号などの抗体などの、IL−15特異抗体、ペプチボディ、及び関連するタンパク質など;
【0112】
IFNガンマ特異抗体、特に、例えば、その文献において1118、1118*、1119、1121、及び1121*で表される抗体に関して、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、例えば米国公開第2005/0004353号において説明される抗体などの、IFNガンマ特異抗体、ペプチボディ、及び関連するタンパク質、特に、ヒトIFNガンマ特異抗体、特に、完全ヒト抗IFNガンマ抗体。これらの抗体の各々の重鎖及び軽鎖の配列全体、ならびにそれらの重鎖可変領域及び軽鎖可変領域と相補性決定領域の配列は、前述の公開物及びThakur他(1999)、Mol.Immunol.36:1107−1115に開示されるように、個別的かつ具体的に参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。加えて、前述の公開物において提供されるこれらの抗体の特性の説明は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。特異抗体としては、前述の公開物において開示されているような、重鎖可変配列番号17及び軽鎖可変配列番号18を有するもの、重鎖可変配列番号6及び軽鎖可変配列番号8を有するもの、重鎖配列番号19及び軽鎖配列番号20を有するもの、重鎖可変配列番号10及び軽鎖可変配列番号12を有するもの、重鎖配列番号32及び軽鎖配列番号20を有するもの、重鎖可変配列番号30及び軽鎖可変配列番号12を有するもの、重鎖配列番号21及び軽鎖配列番号22を有するもの、重鎖可変配列番号14及び軽鎖可変配列番号16を有するもの、重鎖配列番号21及び軽鎖配列番号33を有するもの、及び重鎖可変配列番号14及び軽鎖可変配列番号31を有するものが挙げられる。想定される特異抗体は、前述の米国公開において開示され、その文献において開示される配列番号17の完全な重鎖と、その文献において開示される配列番号18の完全な軽鎖とを有する、抗体1119;
【0113】
TALL−1結合タンパク質、特に表4及び表5Bの分子に関して、各々が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国公開第2003/0195156号及び同第2006/0135431号において説明されるものなどの、各々が前述の公開物において開示されるように参照によりその全体が個別的かつ具体的に本明細書に組み込まれる、TALL−1特異抗体、ペプチボディ、及び関連するタンパク質など、及び他のTALL特異結合タンパク質;
【0114】
特にPTHに結合するタンパク質に部分的に関連して、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第6,756,480号において説明されるものなどの、副甲状腺ホルモン(「PTH」)特異抗体、ペプチボディ、及び関連するタンパク質など;
【0115】
特にTPO−Rに結合するタンパク質に部分的に関連する、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第6,835,809号において説明されるものなどの、トロンボポエチン受容体(「TPO−R」)特異抗体、ペプチボディ、及び関連するタンパク質など;
【0116】
特にHGFに結合するタンパク質に部分的に関連する、各々が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国公開第2005/0118643号及びPCT公開第WO2005/017107号において説明される、肝細胞増殖因子/分散(HGF/SF)を中和する完全ヒトモノクローナル抗体、米国特許第7,220,410号において説明されるhuL2G7、並びに米国特許第5,686,292号及び同第6,468,529号、及びPCT公開第WO96/38557号において説明されるOA−5d5などの、HGF/SF:cMet軸(HGF/SF:c−Met)を標的とするものを含む、肝細胞増殖因子(「HGF」)特異抗体、ペプチボディ、及び関連するタンパク質など;
【0117】
特にTRAIL−R2に結合するタンパク質に部分的に関連する、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第7,521,048号において説明されるものなどの、TRAIL−R2特異抗体、ペプチボディ、関連するタンパク質など;
【0118】
特にアクチビンAに結合するタンパク質に部分的に関連する、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、限定されることなく、米国公開第2009/0234106号において説明されるものなどの、アクチビンA特異抗体、ペプチボディ、関連するタンパク質など;
【0119】
特にTGF−ベータに結合するタンパク質に部分的に関連する、各々が参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、限定されることなく、米国特許第6,803,453号及び米国公開第2007/0110747号において説明されるものなどの、TGF−ベータ特異抗体、ペプチボディ、関連するタンパク質など;
【0120】
特にアミロイドベータタンパク質に結合するタンパク質に部分的に関連する、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、限定されることなく、PCT公開第WO2006/081171号において説明されるものを含む、アミロイドベータタンパク質特異抗体、ペプチボディ、関連するタンパク質など、である。想定される1つの抗体は、前述の公開物において開示されるような、配列番号8を含む重鎖可変領域及び配列番号6を有する軽鎖可変領域を有する抗体;
【0121】
特にc−Kit及び/または他の幹細胞因子受容体に結合するタンパク質に部分的に関連する、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、限定されることなく、米国公開第2007/0253951号において説明されるものを含む、c−Kit特異抗体、ペプチボディ、関連するタンパク質など;
【0122】
特にOX40L及び/またはOX40受容体の他のリガンドに結合するタンパク質に部分的に関連する、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、限定されることなく、米国公開第2006/0002929号において説明されるものを含む、OX40L特異抗体、ペプチボディ、関連するタンパク質など;並びに
【0123】
Activase(登録商標)(アルテプラーゼ、tPA)、Aranesp(登録商標)(ダーベポエチンアルファ)、Epogen(登録商標)(エポエチンアルファまたはエリスロポエチン)、GLP−1、Avonex(登録商標)(インターフェロンベータ−1a)、Bexxar(登録商標)(トシツモマブ、抗CD22モノクローナル抗体)、Betaseron(登録商標)(インターフェロン−ベータ)、Campath(登録商標)(アレムツズマブ、抗CD52モノクローナル抗体)、Dynepo(登録商標)(エポエチンデルタ)、Velcade(登録商標)(ボルテゾミブ)、MLN0002(抗α4β7mAb)、MLN1202(抗CCR2ケモカイン受容体mAb)、Enbrel(登録商標)(エタネルセプト、TNF−受容体/Fc融合タンパク質、TNF遮断抗体)、Eprex(登録商標)(エポエチンアルファ)、Erbitux(登録商標)(セツキシマブ、抗EGFR/HER1/c−ErbB−1)、Genotropin(登録商標)(ソマトロピン、ヒト成長ホルモン)、Herceptin(登録商標)(トラスツズマブ、抗HER2/neu(erbB2)受容体mAb)、Humatrope(登録商標)(ソマトロピン、ヒト成長ホルモン)、Humira(登録商標)(アダリムマブ)、溶液中のインスリン、Infergen(登録商標)(インターフェロンアルファcon−1)、Natrecor(登録商標)(ネシリチド、組み換えヒトB型ナトリウム利尿ペプチド(hBNP)、Kineret(登録商標)(アナキンラ)、Leukine(登録商標)(サルガモスチム、rhuGM−CSF)、LymphoCide(登録商標)(エプラツズマブ、抗CD22 mAb)、Benlysta(商標)(lymphostat B、ベリムマブ、抗BlyS mAb)、Metalyse(登録商標)(テネクテプラーゼ、t−PA類似体)、Mircera(登録商標)(メトキシポリエチレングリコール−エポエチンベータ)、Mylotarg(登録商標)(ゲムツズマブオゾガミシン)、Raptiva(登録商標)(エファリズマブ)、Cimzia(登録商標)(セルトリズマブペゴル、CDP 870)、Soliris(商標)(エクリズマブ)、ペキセリズマブ(抗C5補体)、Numax(登録商標)(MEDI−524)、Lucentis(登録商標)(ラニビズマブ)、Panorex(登録商標)(17−1A、エドレコロマブ)、Trabio(登録商標)(レルデリムマブ)、TheraCim hR3(ニモツズマブ)、Omnitarg(ペルツズマブ、2C4)、Osidem(登録商標)(IDM−1)、OvaRex(登録商標)(B43.13)、Nuvion(登録商標)(ビジリズマブ)、カンツズマブメルタンシン(huC242−DM1)、NeoRecormon(登録商標)(エポエチンベータ)、Neumega(登録商標)(オプレルベキン、ヒトインターロイキン−11)、Neulasta(登録商標)(ペグ化フィルグラスチム、ペグ化G−CSF、ペグ化hu−Met−G−CSF)、Neupogen(登録商標)(フィルグラスチム、G−CSF、hu−MetG−CSF)、Orthoclone OKT3(登録商標)(ムロモナブ−CD3、抗CD3モノクローナル抗体)、Procrit(登録商標)(エポエチンアルファ)、Remicade(登録商標)(インフリキシマブ、抗TNFαモノクローナル抗体)、Reopro(登録商標)(アブシキシマブ、抗GPIIb/IIia受容体モノクローナル抗体)、Actemra(登録商標)(抗IL6受容体mAb)、Avastin(登録商標)(ベバシズマブ)、HuMax−CD4(ザノリムマブ)、Rituxan(登録商標)(リツキシマブ、抗CD20 mAb)、タルセバ(登録商標)(エルロチニブ)、Roferon−A(登録商標)−(インターフェロンアルファ2a)、Simulect(登録商標)(バシリキシマブ)、Prexige(登録商標)(ルミラコキシブ)、Synagis(登録商標)(パリビズマブ)、146B7−CHO(抗IL15抗体、米国特許第7,153,507号を参照されたい)、Tysabri(登録商標)(ナタリズマブ、抗α4インテグリンmAb)、Valortim(登録商標)(MDX−1303、抗B.炭疽菌防御抗原mAb)、ABthrax(商標)、Vectibix(登録商標)(パニツムマブ)、Xolair(登録商標)(オマリズマブ)、ETI211(抗MRSA mAb)、IL−1trap(ヒトIgG1のFc部分及び両方のIL−1受容成分の細胞外ドメイン(I型受容体及び受容体アクセサリタンパク質))、VEGFトラップ(IgG1 Fcに融合したVEGFR1のIgドメイン)、Zenapax(登録商標)(ダクリズマブ)、Zenapax(登録商標)(ダクリズマブ、抗−IL−2RαmAb)、Zevalin(登録商標)(イブリツモマブチウキセタン)、Zetia(登録商標)(エゼチミブ)、Orencia(登録商標)(アタシセプト、TACI−Ig)、抗CD80モノクローナル抗体(ガリキシマブ)、抗CD23 mAb(ルミリキシマブ)、BR2−Fc(huBR3/huFc融合タンパク質、可溶性BAFF拮抗剤)、CNTO 148(ゴリムマブ、抗TNFαmAb)、HGS−ETR1(マパツムマブ;ヒト抗TRAIL受容体−1 mAb)、HuMax−CD20(オクレリズマブ、抗CD20ヒトmAb)、HuMax−EGFR(ザルツムマブ)、M200(ボロシキシマブ、抗α5β1インテグリンmAb)、MDX−010(イピリムマブ、抗CTLA−4 mAb、及びVEGFR−1(IMC−18F1)、抗BR3 mAb、抗C.ディフィシル毒素A及び毒素B C mAb MDX−066(CDA−1)及びMDX−1388)、抗CD22 dsFv−PE38共役(CAT−3888及びCAT−8015)、抗CD25 mAb(HuMax−TAC)、抗CD3 mAb(NI−0401)、アデカツムマブ、抗CD30 mAb(MDX−060)、MDX−1333(抗IFNAR)、抗CD38 mAb(HuMax CD38)、抗CD40L mAb、抗Cripto mAb、抗CTGF特発性肺繊維症第I相Fibrogen(FG−3019)、抗CTLA4 mAb、抗エオタキシン1 mAb(CAT−213)、抗FGF8 mAb、抗ガングリオシドGD2 mAb、抗ガングリオシドGM2 mAb、抗GDF−8ヒトmAb(MYO−029)、抗GM−CSF受容体mAb(CAM−3001)、抗HepC mAb(HuMax HepC)、抗IFNαmAb(MEDI−545、MDX−1103)、抗IGF1R mAb、抗−IGF−1R mAb(HuMax−Inflam)、抗IL12 mAb(ABT−874)、抗IL12/IL23 mAb(CNTO 1275)、抗IL13 mAb(CAT−354)、抗IL2Ra mAb(HuMax−TAC)、抗IL5受容体mAb、抗インテグリン受容体mAb(MDX−018、CNTO 95)、抗IP10潰瘍性大腸炎mAb(MDX−1100)、抗LLY抗体、BMS−66513、抗マンノース受容体/hCGβmAb(MDX−1307)、抗メソテリンdsFv−PE38共役(CAT−5001)、抗PD1mAb(MDX−1106(ONO−4538))、抗PDGFRα抗体(IMC−3G3)、抗TGFβ mAb(GC−1008)、抗TRAIL受容体−2ヒトmAb(HGS−ETR2)、抗TWEAK mAb、抗VEGFR/Flt−1 mAb、抗ZP3 mAb(HuMax−ZP3)、NVS抗体#1、及びNVS抗体#2を含む、他の例示的なタンパク質である。
【0124】
また、それらに限定されないが、ロモソズマブ、ブロソズマブ、またはBPS 804(Novartis)などの、スクレロスチン抗体も挙げることができる。更に、リロツムマブ、ビキサロマ、トレバナニブ、ガニツマブ、コナツムマブ、モテサニブ二リン酸塩、ブロダルマブ、ビヅピプラント、パニツムマブ、デノスマブ、NPLATE、PROLIA、VECTIBIX、またはXGEVAなどの治療物質が挙げられる。加えて、本デバイスには、ヒトプロタンパク質転換酵素ズブチリシン/Kexin Type9(PCSK9)に結合するモノクローナル抗体(IgG)、例えば、米国特許第8,030,547号、米国公開第2013/0064825号、同第WO2008/057457号、同第WO2008/057458号、同第WO2008/057459号、同第WO2008/063382号、同第WO2008/133647号、同第WO2009/100297号、同第WO2009/100318号、同第WO2011/037791号、同第WO2011/053759号、同第WO2011/053783号、同第WO2008/125623号、同第WO2011/072263号、同第WO2009/055783号、同第WO2012/0544438号、同第WO2010/029513号、同第WO2011/111007号、同第WO2010/077854号、同第WO2012/088313号、同第WO2012/101251号、同第WO2012/101252号、同第WO2012/101253号、同第WO2012/109530号、及び同第WO2001/031007号を含むことができる。
【0125】
また、メラノーマまたは他の癌の治療用のタリモジーンラハーパレプベックまたは別の腫瘍溶解性HSVも含むことができる。腫瘍溶解性HSVの例としては、タリモジーンラハーパレプベック(米国特許第7,223,593号及び同第7,537,924号);OncoVEXGALV/CD(米国特許第7,981,669号);OrienX010(Lei et al.2013),World J.Gastroenterol.,19:5138−5143);G207、1716;NV1020;NV12023;NV1034及びNV1042(Vargehes et al.(2002),Cancer Gene Ther.,9(12):967−978)が含まれるがこれらに限定されない。
【0126】
また、TIMPも挙げられる。TIMPは、メタロプロテイナーゼ(TIMP)の内因性組織阻害剤であり、また、数多くの自然過程において重要である。TIMP−3は、様々な細胞によって発現され、また、細胞外マトリックス中に存在し、全ての主要な軟骨退化メタロプロテアーゼを抑制し、また、慢性関節リウマチ及び骨関節炎を含む数多くの結合組織の退行性疾患、並びに癌及び心血管の状態に影響を及ぼし得る。TIMP−3のアミノ酸配列、及びTIMP−3を符号化するDNAの核酸配列は、2003年5月13日に発行された米国特許第6,562,596号に開示されており、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。TIMPの突然変異性の説明は、米国公開第2014/0274874号及びPCT公開第WO2014/152012号において見出すことができる。
【0127】
また、ヒトカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体のアンタゴニスト抗体、並びにCGRP受容体及び他の頭痛標的を標的にする二重特異性抗体分子も挙げられる。これらの分子に関する詳しい情報は、PCT出願第WO2010/075238号において見出すことができる。
【0128】
加えて、二重特異性T細胞誘導抗体(BiTe)、例えばブリナツモマブを、本デバイスで使用することができる。代替的に、APJ大分子アゴニスト、例えばアペリンまたはその類似体を、本デバイスに含むことができる。そのような分子に関連する情報は、PCT公開第WO2014/099984号において見出すことができる。
【0129】
特定の実施形態において、薬剤は、抗胸腺間質リンホポエチン(TSLP)またはTSLP受容体抗体の治療上有効量を含む。そのような実施形態において使用することができる抗TSLP抗体の例としては、限定されることなく、米国特許第7,982,016号、及び同第8,232,372号、及び米国公開第2009/0186022号で説明されるものが挙げられる。抗TSLP受容体抗体の例としては、限定されることなく、米国特許第8,101,182号で説明されるものが挙げられる。特に好ましい実施形態において、薬剤は、米国特許第7,982,016号においてA5で表される抗TSLP抗体の治療上有効量を含む。
【0130】
薬物注入デバイス、システム、方法、及びその要素を実施形態に関して説明してきたが、それらに限定されるものではない。むしろ、添付の特許請求の範囲は、デバイス、システム、方法、及びそれらの要素の等価物の範囲及び領域から逸脱することなく当業者によって作製され得る他の変形例及びその実施形態を含むように、幅広く解釈されるべきである。