特許第6654461号(P6654461)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6654461
(24)【登録日】2020年2月3日
(45)【発行日】2020年2月26日
(54)【発明の名称】包装体
(51)【国際特許分類】
   B65D 73/00 20060101AFI20200217BHJP
【FI】
   B65D73/00 K
【請求項の数】3
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-30069(P2016-30069)
(22)【出願日】2016年2月19日
(65)【公開番号】特開2017-145041(P2017-145041A)
(43)【公開日】2017年8月24日
【審査請求日】2019年1月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】313004403
【氏名又は名称】株式会社フジシール
(74)【代理人】
【識別番号】100086380
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 稔
(74)【代理人】
【識別番号】100103078
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100161274
【弁理士】
【氏名又は名称】土居 史明
(74)【代理人】
【識別番号】100168099
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 伸太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100168044
【弁理士】
【氏名又は名称】小淵 景太
(72)【発明者】
【氏名】竹尾 薫
(72)【発明者】
【氏名】西田 隼也
(72)【発明者】
【氏名】山田 奈央子
【審査官】 宮崎 基樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−227828(JP,A)
【文献】 実開昭50−032400(JP,U)
【文献】 特開2014−172648(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3180440(JP,U)
【文献】 実開平07−044511(JP,U)
【文献】 特開2003−285869(JP,A)
【文献】 特開2012−192931(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 73/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに重ね合わされた一対の主板部を有する台材と、
前記一対の主板部の間に介在する一対の主膜部を有するフィルムと、
前記一対の主膜部に挟まれた被包装物と、を備えた包装体であって、
前記台材は、各々が前記一対の主板部に繋げられ且つ互いに離間した一対の副板部を更に有するとともに、前記一対の主板部と前記一対の副板部との境界を跨ぎ且つ前記一対の副板部の双方に固定された連結板部を更に有しており、
前記一対の副板部および前記連結板部は、これらの厚さ方向のいずれとも直角である第1方向視において矩形環状をなしており、
前記一対の副板部および前記連結板部に囲まれた空間に収容された副被包装物を更に備え、
前記一対の副板部および前記連結板部と前記一対の主板部との前記第1方向における一端縁が平板上面に接する姿勢で、自立可能であることを特徴とする、包装体。
【請求項2】
前記一対の主板部は、その厚さ方向に貫通する貫通孔からなる収容部を有し、
前記被包装物は、そのすべてが前記一対の主板部の厚さ方向視において前記収容部に収容されている、請求項1に記載の包装体
【請求項3】
前記連結板部には、切断予定線が形成されている、請求項1または2に記載の包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、台材に支持されたフィルムによって被包装物が包装された包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
台材に支持された透明なフィルムによって、被包装物が視認可能な状態で包装された包装体が種々に提案されている。特許文献1には、このような包装体の一例が開示されている。同文献に開示された包装体は、互いの端縁が連結された一対の主板部を有する台材と、互いの端縁が連結され且つ各々が一対の主板部に接合された一対の主膜部を有するフィルムと、被包装物とを備えている。被包装物は、一対の主膜部に挟まれるようにして覆われている。一対の主面部には、収容部が形成されている。被包装物は、主板部の厚さ方向視において収容部に収容されており、フィルムを延伸させるようにして一対の主板部から厚さ方向に突出している。
【0003】
このような包装体を開封する際には、台材を切断した後に、フィルムを切断する必要がある。台材の切断は、その後に行うフィルムの切断を行いやすいように、切断開始位置や切断方向を考慮することが強いられる。また、一対の主板部を有する台材を備える包装体は、一対の主板部の厚さ方向視においては、視認される台材の面積が比較的大である。一方、たとえば一対の主板部の厚さ方向と直角である方向視においては、視認される台材の面積は顕著に小さい。このため、たとえば台材に商品名称等を印刷したとしても、特定の方向のみから視認できるに過ぎない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭61−11559号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、複数の方向からの視認面積を拡大するとともに、よりスムーズに開封することが可能な包装体を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によって提供される包装体は、互いに重ね合わされた一対の主板部を有する台材と、前記一対の主板部の間に介在する一対の主膜部を有するフィルムと、前記一対の主膜部に挟まれた被包装物と、を備えた包装体であって、前記台材は、各々が前記一対の主板部に繋げられ且つ互いに離間した一対の副板部を更に有するとともに、前記一対の主板部と前記一対の副板部との境界を跨ぎ且つ前記一対の副板部の双方に固定された連結板部を更に有しており、前記一対の副板部および前記連結板部は、これらの厚さ方向のいずれとも直角である第1方向視において矩形環状をなしており、前記一対の副板部および前記連結板部に囲まれた空間に収容された副被包装物を更に備え、前記一対の副板部および前記連結板部と前記一対の主板部との前記第1方向における一端縁が平板上面に接する姿勢で、自立可能であることを特徴としている。
【0007】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記一対の主板部は、その厚さ方向に貫通する貫通孔からなる収容部を有し、前記被包装物は、そのすべてが前記一対の主板部の厚さ方向視において前記収容部に収容されている。
【0010】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記連結板部には、切断予定線が形成されている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、前記一対の主板部の厚さ方向視以外の方向視において前記一対の副板部によって視認面積を拡大することが可能である。前記一対の副板部にたとえば商品説明等を印刷表示することにより、店頭等における陳列時に、購入者の注目をより確実に集めることができる。また、前記一対の副板部を引っ張ることにより、前記一対の主板部および前記一対の主膜部を拡開することが可能であり、前記被包装物を適切に取り出すことが可能である。したがって、前記包装体によれば、複数の方向からの視認面積を拡大するとともに、よりスムーズに開封することができる。さらに、前記一対の副板部および前記連結板部と前記一対の主板部の前記第1方向における一端縁を利用して、前記包装体を自立させることが可能である。
【0014】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1実施形態に基づく包装体を示す斜視図である。
図2】本発明の第1実施形態に基づく包装体を示す正面図である。
図3】本発明の第1実施形態に基づく包装体を示す平面図である。
図4図2のIV−IV線に沿う断面図である。
図5】本発明の第1実施形態に基づく包装体の製造過程の一例を示す断面図である。
図6】本発明の第1実施形態に基づく包装体の開封を示す斜視図である。
図7】本発明の第1実施形態に基づく包装体の開封を示す斜視図である。
図8】本発明の第1実施形態に基づく包装体の開封を示す斜視図である。
図9】本発明の第1実施形態に基づく包装体の変形例を示す平面図である。
図10】本発明の第1実施形態に基づく包装体の他の変形例を示す斜視図である。
図11】本発明の第1実施形態に基づく包装体の他の変形例を示す断面図である。
図12】本発明の第2実施形態に基づく包装体を示す平面図である。
図13図12のXIII−XIII線に沿う断面図である。
図14】本発明の第3実施形態に基づく包装体を示す断面図である。
図15】本発明の第4実施形態に基づく包装体を示す斜視図である。
図16図15のXVI−XVI線に沿う断面図である。
図17】本発明の第5実施形態に基づく包装体を示す正面図である。
図18】本発明の第5実施形態に基づく包装体の変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0017】
図1図4は、本発明の第1実施形態に基づく包装体を示している。本実施形態の包装体A1は、台材1、フィルム2および被包装物3を備えている。
【0018】
図1は、包装体A1を示す斜視図である。図2は、包装体A1を示す正面図である。図3は、包装体A1を示す平面図である。図4は、図2のIV−IV線に沿う断面図である。なお、図1図3においては、フィルム2を透過して物体を視認可能である場合を例に記載しており、以降の同種の図においても同様である。また、後述する台材1の主板部11の厚さ方向がy方向であり、x方向およびz方向は、いずれもy方向と直角であり且つ互いに直角である方向である。
【0019】
被包装物3は、包装体A1において包装可能なものであれば種類、大きさ、形状等は特に限定されない。被包装物3としては、例えば化粧品、医薬品、食品、飲料品、日用品等が挙げられる。図示された例においては、被包装物3は、略円柱形状である。
【0020】
台材1は、フィルム2を介して被包装物3を支持するものである。台材1としては、一般的な、所謂ノンコート紙と呼ばれる厚紙、普通紙、合成紙等からなる台紙の他に、表面に樹脂層が設けられた所謂コート紙、あるいは合成樹脂シートなどを採用しうる。これらは単層シート、およびこれらの2以上のシートが積層接着された積層シートなどの各種シート材を用いることができる。本実施形態においては、台材1として厚紙からなる場合を例として説明する。
【0021】
台材1は、一対の主板部11、一対の副板部12および連結板部13を有している。また、本実施形態の台材1は、同一の台紙材料によって一対の主板部11、一対の副板部12および連結板部13が一体的に形成されている。
【0022】
一対の主板部11は、フィルム2を挟んでy方向に互いに重ね合わされている。主板部11の形状は特に限定されず、図示された例においては、正面視略矩形状とされている。一対の主板部11には、収容部111が形成されている。収容部111は、主板部11を貫通しており、y方向視において被包装物3の少なくとも一部を収容している。収容部111の大きさおよび形状は特に限定されず、y方向視において被包装物3の少なくとも一部を収容可能なものであればよい。図示された例においては、収容部111は、主板部11のz方向下端からz方向上方に凹む略矩形状の切り欠き部によって構成されている。また、一対の主板部11の収容部111は、y方向視において互いに一致する構成が例示されているが、これに限定されず、互いの一部ずつが重ならない構成であってもよい。
【0023】
一対の副板部12は、各々が一対の主板部11に繋がっている。図示された例においては、一対の主板部11のz方向上端縁に一対の副板部12が繋がっている。主板部11と副板部12との境界を、境界14と定義する。図示された例の境界14は、x方向に延びている。一対の副板部12は、互いに離間している。本実施形態においては、境界14において台紙材料が折られており、主板部11と副板部12とが略直角に繋がっている。また、一対の副板部12は、境界14からy方向両側に延出している。一対の副板部12は、xy平面に略平行である。一対の副板部12の形状および大きさは特に限定されず、図示された例においては、z方向視略矩形状とされている。
【0024】
連結板部13は、境界14を跨ぎ且つ一対の副板部12の双方に固定された部位である。本実施形態においては、連結板部13の端縁は、一対の副板部12のうち境界14とは反対側に位置する端縁に繋がっており、互いに連設されている。上述したとおり、台材1が同一の台紙材料によって形成されていることから、連結板部13と一対の副板部12との接続部分は、台紙材料が折り返された部位となっている。図1および図3から理解されるように、図示された例においては、連結板部13は、一対の副板部12とz方向視において一致する形状および大きさである。
【0025】
また、図示された例においては、連結板部13には、一対の切断予定線15、折線部16および除去予定部17が形成されている。切断予定線15は、連結板部13を所定の方向および長さで切断することを可能とする線状部位である。切断予定線15の具体的構成は特に限定されず、図示された例においては、いわゆるミシン目線によって構成されている。切断予定線15の他の例としては、たとえば部分的に厚さが減じられた所謂折り罫線であってもよい。本実施形態においては、一対の切断予定線15は、各々がx方向に沿った直線状であり、y方向に離間配置されている。なお、切断予定線15は、曲線状や折れ線状であってもよい。また、図示された例においては、切断予定線15のx方向両端に切欠き部18が形成されている。切欠き部18は、切断予定線15に沿った切断をよりスムーズに開始することを目的として設けられている。
【0026】
除去予定部17は、一対の切断予定線15によって挟まれた部位である。後述する包装体A1の開封において、連結板部13が一対の切断予定線15に沿って切断されると、除去予定部17は、一対の主板部11および一対の副板部12から分離され、除去可能な部位となる。
【0027】
折線部16は、包装体A1の製造過程において一時的に折り曲げられることが意図された部位の痕跡である。図示された例においては、折線部16は、たとえば比較的個々の切断部位の長さが大であるミシン目線によって構成されている。図5は、包装体A1の製造過程の一例を示している。同図においては、一対の主板部11が形成されているものの、一対の副板部12および連結板部13は、いまだ形成されていない。一対の副板部12および連結板部13となるべき部位が、一対の主板部11のz方向上端縁に繋がっている。そして、連結板部13となるべき部位の略中央が、折り返された格好となっている。この折り返し部分が形成しやすいように、上述した折線部16が設けられている。同図に示す状態から折線部16を平らな状態としつつ、一対の境界14や一対の副板部12と連結板部13との境界となるべき部位を折り曲げる等により、一対の副板部12および連結板部13が形成される。
【0028】
一対の主板部11や連結板部13は、たとえば、被包装物3の商品説明を印刷する領域として利用することができる。
【0029】
フィルム2は、被包装物3に沿って延伸しうる伸縮性を発揮するフィルムであり、被包装物3を包装するためのものである。フィルム2は、外面21が台材1の主板部11に支持されている。台材1によるフィルム2の支持形態は特に限定されない。たとえば、接着剤や接着テープ等(図示略)を用いて、台材1およびフィルム2を接合してもよい。あるいは、台材1の表面にヒートシール性を発揮するコート層が設けられている場合、台材1およびフィルム2をヒートシールによって接合してもよい。
【0030】
フィルム2としては、特に限定されず、通常公知の伸縮性を備える単層構成または一種あるいは二種以上の複層構成の合成樹脂製フィルムが用いられる。また、適宜必要に応じて、ガスバリアー性や遮光性等の各種機能を有するフィルムを用いてもよい。フィルム2の厚みは、通常20μm〜300μm、好ましくは30μm〜200μmである。
【0031】
フィルム2の層を構成する材質の種類としては、特に限定されないが、たとえば、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、軟質塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂が挙げられ、これらは単独で用いられてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。好ましくは、ポリオレフィン系樹脂及びポリウレタン系樹脂であり、特に好ましくはポリオレフィン系樹脂である。
【0032】
ポリオレフィン系樹脂としては、たとえば、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどのポリエチレン系樹脂、ポリプロピレンなどのポリプロピレン系樹脂、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸−不飽和カルボン酸エステル共重合体などの各種共重合体が挙げられる。
【0033】
本実施形態においては、フィルム2は、一対の主膜部23、一対の副膜部24および連結膜部25を有している。図示された例においては、フィルム2は、一対の主膜部23、一対の副膜部24および連結膜部25を有することにより同一のフィルム材料によって一体的に形成されているが、フィルム2の構成はこれに限定されず、一対の主膜部23を有する構成であればよい。なお、一対の主膜部23のみを有する構成の場合、フィルム2は、互いに別体とされた一対のフィルム材料によって構成される。
【0034】
一対の主膜部23は、台材1の一対の主板部11の間に介在している。一対の主膜部23は、y方向視において少なくとも収容部111を塞ぐ大きさおよび形状とされる。一対の主膜部23の少なくとも一部の外面21が、一対の主板部11に接合されている。また、一対の主膜部23は、収容部111から露出する部分の内面22が被包装物3と接するように、被包装物3を挟んでいる。
【0035】
一対の副膜部24は、一対の主膜部23のz方向上端縁に繋がっている。一対の副膜部24は、台材1の一対の副板部12と重ね合わされている。連結膜部25は、一対の副膜部24のy方向両端縁に繋がっている。連結膜部25は、台材1の連結板部13と重ね合わされている。なお、包装体A1の製造過程において、台材1とフィルム2とを重ねあわせた後に、連結板部13に一対の切断予定線15および折線部16を形成する手法を採用してもよい。この場合、フィルム2の連結膜部25には、一対の切断予定線15および折線部16に対応するミシン目線が形成される。
【0036】
台材1およびフィルム2は、一対の主板部11、一対の副板部12および連結板部13を図示された状態で維持すべく、適所に接合箇所が設けられる。図2および図3には、包装体A1の一例として、一対の主接合部41、一対の副接合部42および非接合部49を備える例が示されている。図2に示す主接合部41は、ヒートシールによって一対の主膜部23と一対の主板部11とが重なり合った状態で接合された部位を示している。また、図3に示す一対の副接合部42は、一対の副板部12および連結板部13と一対の副膜部24および連結膜部25が重なり合った状態で接合された部位を示している。図示された一対の副接合部42は、一対の切断予定線15よりもy方向外側にそれぞれ形成されている。すなわち、一対の副接合部42は、z方向視において除去予定部17を避けた位置に設けられている。非接合部49は、連結板部13と一対の副板部12とが非接合とされた部位である。図3に示すように、境界14が非接合部49をx方向に横断している。また、切断予定線15は、連結板部13のうち非接合部49に含まれる部分に形成されている。図示された例においては、除去予定部17と非接合部49とが略一致している。
【0037】
台材1およびフィルム2の接合形態は、一対の主板部11、一対の副板部12および連結板部13を図示された状態で維持可能なものであれば、特に限定されない。たとえば、台材1およびフィルム2の適所を接着剤によって接合した後に、フィルム2の適所同士を接着剤によって接合してもよい。また、ヒートシールや接着剤等の接合手段を、適宜組み合わせてもよい。
【0038】
包装体A1の製造手法は特に限定されず、上述した包装体A1の基本構成を実現しうる手法を適宜採用することができる。包装体A1の製造手法の一例においては、たとえば一対の収容部111を形成した台材1とフィルム2とを接合し、台材1とフィルム2とに一括してミシン目線を形成することにより、一対の切断予定線15および折線部16を形成する。次いで、折線部16において台材1を折り曲げ、フィルム2の一対の主膜部23の間に被包装物3を配置し、一対の主膜部23を接合する。そして、図5に示した状態から上述した折り曲げ加工および所定の接合処理を施すことにより、包装体A1が得られる。包装体A1の製造手法の他の例としては、台材1およびフィルム2の接合に先立って、被包装物3を覆う状態でフィルム2の一対の主膜部23同士の接合を行う手法であってもよい。また、包装体A1の製造においては、台材1となる大きなサイズの台紙材料とフィルム2となる大きなサイズのフィルム材料を用いて、これらを接合した後に一括した切断工程を経ることにより、複数個の包装体A1を製造してもよい。
【0039】
次に、包装体A1の開封について、図6図8を参照しつつ以下に説明する。
【0040】
まず、図6に示すように、台材1の除去予定部17のx方向一端をつまみ、z方向上方へと持ち上げる。これにより、一対の切断予定線15のx方向一端を起点として、一対の切断予定線15に沿った連結板部13の切断が開始される。図示された例においては、切欠き部18が設けられていることから、切断予定線15に沿った切断がよりスムーズに開始可能である。除去予定部17の一端を持ち上げる動作を継続すると、一対の切断予定線15に沿って一対の切断線150が進展する。
【0041】
一対の切断予定線15の全長にわたって切断が完了すると、図7に示すように、台材1から除去予定部17が除去される。そして、一対の副板部12の一部ずつと一対の境界14とが露出する。また、連結板部13であった部分は、除去予定部17が除去されたことにより、一対の副板部12に接合された2つの部位として残存する。
【0042】
次いで、図8に示すように、一対の副板部12を把持するなどして、一対の副板部12は、y方向両側に引っ張る。これにより、一対の主板部11および一対の主膜部23の接合が解除され一対の主板部11同士および一対の主膜部23同士が次第に離間する。そして、一対の主膜部23に挟まれていた被包装物3が露出する。この後は、一対の副板部12をさらにy方向に引っ張る動作や、台材1およびフィルム2の適所を切断する等の動作により、被包装物3を取り出すことができる。
【0043】
次に、包装体A1の作用について説明する。
【0044】
本実施形態によれば、一対の主板部11の厚さ方向であるy方向視以外の方向であるz方向視において一対の副板部12によって視認面積を拡大することが可能である。一対の副板部12またはこれらを覆う連結板部13に商品説明等を印刷表示することにより、店頭等における陳列時に、購入者の注目をより確実に集めることができる。また、一対の副板部12をy方向に引っ張ることにより、一対の主板部11および一対の主膜部23を拡開することが可能であり、被包装物3を適切に取り出すことが可能である。したがって、包装体A1によれば、複数の方向からの視認面積を拡大するとともに、よりスムーズに開封することができる。
【0045】
連結板部13を設けることにより、主板部11と副板部12との境界14を連結板部13によって隠しておくことが可能である。これにより、店頭等における陳列時において、一対の副板部12が意図せずに引っ張られることにより、被包装物3が誤って露出してしまうことを抑制することができる。また、連結板部13は、商品説明等を印刷表示するための表示領域に適している。一対の副板部12および連結板部13が、xy平面に平行である構成は、z方向視における視認面積を拡大するのに好ましい。
【0046】
連結板部13に一対の切断予定線15を設けることにより、連結板部13の一部を除去予定部17として容易に除去することができる。除去予定部17が一対の境界14と重なっていることにより、除去予定部17を除去すると、一対の境界14が露出した状態となる。この状態は、一対の副板部12を引っ張ることによる開封が行い易いという利点がある。連結板部13のうち非接合部49に含まれる部分に切断予定線15が形成されている。また、非接合部49を境界14が横断している。これらにより、切断予定線15に沿って連結板部13を切断すると、連結板部13のうち非接合部49に含まれる部分、本実施形態においては、除去予定部17を、速やかに境界14から離間させることが可能である。これは、包装体A1のスムーズな開封に好ましい。
【0047】
図9図18は、本発明の他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0048】
図9は、包装体A1の変形例を示す平面図である。本変形例においては、台材1の連結板部13に、上述した切欠き部18とは異なる形態の切欠き部18が形成されている。
【0049】
連結板部13のx方向図中右端には、1つの切欠き部18が形成されている。この切欠き部18は、y方向寸法が除去予定部17と略同一であり、x方向図中左方に凹む略半円形状とされている。本変形例の包装体A1の開封においては、上述した切欠き部18に指をかける等することにより、除去予定部17をつまみ上げることができる。
【0050】
図10は、包装体A1の他の変形例を示す斜視図である。本変形例においては、一対の主板部11、副板部12および連結板部13の大きさおよび形状が上述した実施形態と異なっている。また、本変形例の被包装物3は、z方向上側部分が相対的に小径な円柱状部分であり、z方向下側部分が相対的に大径な円柱状部分とされている。このような被包装物3は、たとえば化粧品等の液体を収容する円柱状の本体部(下側部分)とこの本体部分に脱着可能に取り付けられた蓋部(上側部分)からなる構成が挙げられる。
【0051】
一対の主板部11は、x方向寸法が被包装物3の本体部のx方向寸法と略同じとされている。一対の主板部11の収容部111には、被包装物3の蓋部が収容されている。一対の副板部12は、各々がz方向視半円形状であり、両者を合わせると被包装物3の本体部分とz方向視において略一致する円形状を呈している。連結板部13は、一対の副板部12および被包装物3の本体部とz方向視において略一致する円形状である。
【0052】
本変形例から理解されるように、一対の主板部11、一対の副板部12および連結板部13の形状および大きさは、種々に設定可能である。
【0053】
図11は、包装体A1の他の変形例を示す断面図である。本変形例においては、一対の副板部12の一方が、主板部11とともにzx平面に平行な姿勢とされている。他方の副板部12は、xy平面に平行な姿勢とされている。これにより、一対の副板部12は、互いのなす角度が90度とされている。また、連結板部13は、一対の副板部12に沿って、中央部分で略90度に折り曲げられた態様となっている。本変形例から理解されるように、一対の副板部12は、互いに離間する態様であれば、互いのなす角度等は適宜設定可能である。
【0054】
図12および図13は、本発明の第2実施形態に基づく包装体を示している。本実施形態の包装体A2は、台材1の一対の主板部11および一対の副板部12と、連結板部13とが、別体の材料によって形成されている点が、上述した実施形態と異なっている。図12は、包装体A2を示す平面図であり、図13は、図12のXIII−XIII線に沿う断面図である。
【0055】
本実施形態の連結板部13は、一対の主板部11および一対の副板部12とは別体とされている。すなわち、上述した実施形態とは異なり、連結板部13の端縁と一対の副板部12の端縁とは、互いに繋がっていない。連結板部13は、台紙材料によって形成されていてもよいし、樹脂材料によって形成されていてもよい。連結板部13の一例としては、樹脂材料からなる基材とこの基材に積層された接着剤層とからなるものが挙げられる。このような連結板部13の代表例は、所謂タックシールである。図示されたように、連結板部13は、一対の副板部12に接着されている。連結板部13は、z方向視において一対の境界14を跨ぐものの、一対の副板部12よりも小さいサイズとされている。なお、連結板部13は、z方向視において一対の副板部12と一致する大きさおよび形状であってもよいし、一部が一対の副板部12からはみ出る構成であってもよい。
【0056】
また、本実施形態においては、連結板部13が別体とされていることから、台材1は、各々が主板部11および副板部12を含む2つの台紙材料を含む。すなわち、台材1は、互いに別体であった3つの部材によって構成されている。なお、図示された例においては、フィルム2は、上述した一対の副膜部24を有さない構成である。これとは異なり、フィルム2が一対の副膜部24を有する構成であってもよい。
【0057】
包装体A2の開封においては、連結板部13を一対の副板部12から剥離した後に、一致の副板部12をy方向両側に引っ張ればよい。あるいは、連結板部13に、一対の境界14と平行に延びるミシン目線等の切断予定線を形成した構成であってもよい。この場合、連結板部13を剥離することなく一対の副板部12を引っ張ることにより、包装体A2を開封することができる。
【0058】
このような実施形態によっても、複数の方向からの視認面積を拡大するとともに、よりスムーズに開封することができる。また、連結板部13は、一対の主板部11および一対の副板部12とは異なる材質からなるため、購入者の注意を惹きやすい部位とすることが可能である。たとえば、樹脂材料からなる基材によって構成された連結板部13は、台紙等とくらべて光沢感がある外観を呈しやすい。このような連結板部13は、購入者の注意を惹く表示領域として用いるのに好ましい。
【0059】
また、包装体A2を製造する際には、一対の副板部12を開いた状態で、連結板部13としてのタックシールを貼付することにより、包装体A2を完成させることができる。このため、台材1の折り曲げ加工や接合加工を省略することが可能であり、製造効率を高めることができる。
【0060】
図14は、本発明の第3実施形態に基づく包装体を示している。本実施形態の包装体A3は、台材1が、一対の主板部11および一対の副板部12を有する一方、連結板部13を有していない点が、上述した実施形態と異なっている。
【0061】
本実施形態においては、一対の副板部12は、一対の主板部11に対して略90度の角度をなしており、xy平面に対して平行な姿勢である。この一対の副板部12の姿勢は、一対の境界14における折り曲げ加工によって維持されている。なお、図示された例においては、フィルム2は、上述した一対の副膜部24を有さない構成である。これとは異なり、フィルム2が一対の副膜部24を有する構成であってもよい。
【0062】
このような実施形態によっても、複数の方向からの視認面積を拡大するとともに、よりスムーズに開封することができる。
【0063】
図15および図16は、本発明の第4実施形態に基づく包装体を示している。本実施形態の包装体A4は、包装対象物として被包装物3に加えて副被包装物31を備えている点が上述した実施形態と異なっている。図15は、包装体A4を示す斜視図である。図16は、図15のXVI−XVI線に沿う断面図である。
【0064】
本実施形態においては、一対の副板部12の一方が、主板部11とともにzx平面に平行な姿勢とされている。他方の副板部12は、xy平面に平行な姿勢とされている。これにより、一対の副板部12は、互いのなす角度が90度とされている。また、連結板部13は、一対の副板部12のそれぞれに対してなす角度が90度となるように一対の副板部12に連結されている。さらに、連結板部13は、その中央部分が90度の角度をなすように折られている。これらにより、一対の副板部12および連結板部13は、図16に示すようにx方向を軸方向とする四角筒状とされている。
【0065】
副被包装物31は、一対の副板部12および連結板部13によって囲まれた空間に収容されている。副被包装物31の形状や大きさは特に限定されず、図示された例においては、x方向を軸方向とする細長い円柱形状である。
【0066】
このような実施形態によっても、複数の方向からの視認面積を拡大するとともに、よりスムーズに開封することができる。また、被包装物3とは異なる形態の副被包装物31を一体的に包装することが可能である。副被包装物31の例としては、たとえば被包装物3の付属品や試供品等が挙げられる。
【0067】
図17は、本発明の第5実施形態に基づく包装体を示す正面図である。本実施形態の包装体A5は、一対の主板部11の収容部111が、貫通孔によって形成されている。収容部111のy方向視形状は、被包装物3のy方向視形状に対応した、たとえば矩形状とされている。被包装物3は、そのすべてが収容部111に収容されている。
【0068】
本実施形態の一対の副板部12および連結板部13の構成は、たとえば上述した包装体A1と同様の構成とすることができる。また、一対の副板部12の構成、連結板部13の構成および連結板部13の有無等については、上述した包装体A2、包装体A3および包装体A4等の構成を、適宜採用することができる。
【0069】
このような実施形態によっても、複数の方向からの視認面積を拡大するとともに、よりスムーズに開封することができる。また、被包装物3の全体をフィルム2の一対の主膜部23によって保護することができる。さらに、一対の主板部11が被包装物3を囲む構成は、被包装物3の保護に好ましい。
【0070】
図18は、包装体A5の変形例を示す斜視図である。本変形例の包装体A5は、x方向が鉛直方向に沿う姿勢で、自立可能であることが意図されている。すなわち、一対の主板部11のx方向一端縁、一対の副板部12のx方向一端縁および連結板部13のx方向一端縁が、たとえば店頭における陳列板上面に接する姿勢で、包装体A5は自立可能である。
【0071】
具体的には、図示された変形例においては、一対の副板部12および連結板部13が、x方向視において、矩形環状をなしている。一対の副板部12および連結板部13に囲まれた空間には、副被包装物31が収容されている。
【0072】
連結板部13には、x方向に横断する一対の切断予定線15が形成されている。一対の切断予定線15の間が、除去予定部17となっている。
【0073】
本実施形態においても、被包装物3の形状および大きさは特に限定されず、図示された例においては、大小2つの隆起部分を有する、瓢箪に類似の形状とされている。このような被包装物3は、それ単独では自立が困難な形状である。
【0074】
本変形例から理解されるように、包装体A5によれば、単体では自立することが困難である被包装物3を、包装体A5として自立可能な形態とすることができる。
【0075】
本発明に係る包装体は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る包装体の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0076】
A1〜A5:包装体
1 :台材
2 :フィルム
3 :被包装物
11 :主板部
12 :副板部
13 :連結板部
14 :境界
15 :切断予定線
16 :折線部
17 :除去予定部
18 :切欠き部
21 :外面
22 :内面
23 :主膜部
24 :副膜部
25 :連結膜部
31 :副被包装物
41 :主接合部
42 :副接合部
49 :非接合部
111 :収容部
150 :切断線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10
図11
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図18