【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 トッパン・フォームズ株式会社 平成28年2月17日発行 パシッド・カッター マイナンバー通知カード型抜き機 リーフレット
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示された技術においては、支持板上にシートを載置した場合、断裁刃はシート下に位置することとなるため、シートがテレホンカードをラミネートしたフィルム等の透明部材ではない場合、切り離し予定部と断裁刃との相対位置を目視で確認することができない。そこで、特許文献1に記載された技術においては、支持板を透明な材料から構成し、支持板を持ち上げてその相対位置を確認することができるようになっている。
【0008】
しかしながら、シートが載置された支持板を持ち上げて切り離し予定部と断裁刃との相対位置を確認する作業は手間がかからないとは言い難く、また、シートが支持板上にて位置合わせをした位置からずれてしまう等の問題点が生じてしまう。また、切り離し予定部をシートから切り離した後、押さえ板をシート上から取り除く等、手間がかかってしまうという問題点がある。
【0009】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、予め決められた位置に所定のパターン情報が表示された切り離し予定部が設けられたシートから、切り離し予定部を正確にかつ容易に切り離すことができる断裁装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明は、
予め決められた位置に所定のパターン情報が表示された切り離し予定部が設けられたシートから、前記切り離し予定部を切り離す断裁装置であって、
前記シートが傾斜した状態で載置される載置部と、
前記載置部に対向して設けられ、前記切り離し予定部の外形と同一の形状の孔部を具備する保持プレートと、
前記切り離し予定部と同一の外形を具備し、前記載置部と前記保持プレートとの間に形成されるシート保持領域に前記載置部側から突出して前記孔部に嵌合することで前記シート保持領域に保持されたシートから前記切り離し予定部を切り離す断裁刃と、
前記保持プレートの前記シート保持領域とは反対側に前記孔部に対向して
前記保持プレートに対して空隙を介して重なるように設けられ、前記シート保持領域に保持されたシートの切り離し予定部と前記孔部とが重なった状態における前記所定のパターン情報の位置を指示する位置合わせ情報が表示された透明板とを有し、
前記透明板は、当該透明板の端辺のうち下側の端辺に沿う領域以外の部分にて前記保持プレートに固定され
、
前記断裁刃は、前記孔部に嵌合した際に前記保持プレートの上面から突出する位置まで移動可能となっている。
【0011】
上記のように構成された本発明においては、予め決められた位置に所定のパターン情報が表示された切り離し予定部が設けられたシートが、載置部と保持プレートとの間に形成されるシート保持領域に保持された状態で、載置部側から断裁刃がシート保持領域に突出して保持プレートの孔部に嵌合すると、孔部と断裁刃の外形がそれぞれ切り離し予定部の外形と同一であることから、シートが切り離し予定部の形状に切り抜かれる。この際、保持プレートのシート保持領域とは反対側には、孔部に対向して透明板が設けられているが、この透明板には、シート保持領域に保持されたシートの切り離し予定部と孔部とが重なった状態における、切り離し予定部に表示された所定のパターン情報の位置を指示する位置合わせ情報が表示されているので、切り離し予定部に表示されたパターン情報の位置が、透明板に表示された位置合わせ情報によって指示される位置となった状態で断裁刃によってシートを切り抜くことで、切り離し予定部が正確にシートから切り離されることになる。シートから切り離された切り離し予定部は、シートが傾斜した状態となっているとともに、透明板の下側の端辺が保持プレートに固定されていないことにより、保持プレートと透明板との間から下方に滑り落ちることとなる。
【0012】
このように、切り離し予定部が設けられたシートをシート保持領域に保持し、切り離し予定部に表示されたパターン情報の位置が、透明板に表示された位置合わせ情報によって指示される位置となった状態で断裁刃を載置部側からシート保持領域に突出させるだけで、シートから切り離し予定部を正確にかつ容易に切り離すことができる。
【0013】
また、
シートがシート保持領域に保持され
た状態にてシートの
下側の端
辺に当接する固定ガイドを載置部に設ければ、シートの
下側の端辺を固定ガイドに当接させることによっても、断裁刃と切り離し予定部との位置合わせを容易に行うことができる。
【0014】
また、シート保持領域にシートをスライド挿入するシート挿入口を有する構成においては、シート挿入口に対してシート保持領域とは反対側に、シートがシート挿入口からシート保持領域にスライド挿入されていく際にシートの下側の端辺に当接する案内ガイドを設ければ、案内ガイドに当接させながらシートをシート挿入口からシート保持領域に挿入していくことで、シートが下方向にずれたり斜めになったりすることなく、シートをシート保持領域にスライド挿入していくことができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、切り離し予定部が設けられたシートをシート保持領域に保持し、切り離し予定部に表示されたパターン情報の位置が、透明板に表示された位置合わせ情報によって指示される位置となった状態で断裁刃を載置部側からシート保持領域に突出させるだけで、予め決められた位置に所定のパターン情報が表示された切り離し予定部が設けられたシートから、切り離し予定部を正確にかつ容易に切り離すことができる。
【0016】
また、載置部が、シート保持領域に保持されたシートの切り離し予定部と孔部とが重なった状態にてシートの端辺のうち少なくとも隣接する2つの端辺に当接する固定ガイドを有するものにおいては、シートの2つの端辺を固定ガイドに当接させることによっても、断裁刃と切り離し予定部との位置合わせを容易に行うことができる。
【0017】
また、シート保持領域にシートをスライド挿入するシート挿入口と、シート挿入口に対してシート保持領域とは反対側に設けられ、シートがシート挿入口からシート保持領域にスライド挿入されていく際にシートの下側の端辺に当接する案内ガイドとを有するものにおいては、案内ガイドに当接させながらシートをシート挿入口からシート保持領域に挿入していくことで、シートが下方向にずれたり斜めになったりすることなく、シートをシート保持領域にスライド挿入していくことができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0020】
まず、本発明の断裁装置にて断裁されるシートについて説明する。
【0021】
図1は、本発明の断裁装置にて断裁されるシートの一例を示す図である。
【0022】
本発明の断裁装置にて断裁されるシートとしては、例えば、
図1に示すように、切り離し予定部となる通知カード110が切り離し線140によって区画形成され、他の領域が申請書部120となった通知シート100が考えられる。通知カード110には、予め決められた位置に所定のパターン情報を外形とする備考記入欄130が表示されている。
【0023】
次に、
図1に示した通知シート100から通知カード110を切り離す断裁装置について説明する。
【0024】
図2は、本発明の断裁装置の実施の一形態を示す外観斜視図であり、
図1に示した通知シート100から通知カード110を断裁するものである。
図3は、
図2に示した断裁装置1を透明板31に対向する方向から見た図であり、(a)は外観図、(b)は透明板31及び保持プレート22を取り除いた図である。
図4は、
図2に示した断裁装置1の要部を側面から見た図であり、一部断面を示す。
【0025】
本形態における断裁装置は
図1〜
図3に示すように、傾斜面を有する台座部11の傾斜面に、載置プレート21と保持プレート22と透明板31とがこの順で互いに重ね合わされた状態で、載置プレート21が最も傾斜面側となるように設けられて構成されている。
【0026】
台座部11は、固定ビス26a〜26dによって載置プレート21及び保持プレート22を保持しており、側面に取り付けられたレバー12が操作されることで載置プレート21及び保持プレート22を載置プレート21側の方向に移動させる。レバー12は、回転軸13によって回転自在に取り付けられており、台座部11に内蔵されたカム機構(不図示)によって回転運動を傾斜面の法線方向の運動に変位させ、手前に回転した場合に、載置プレート21及び保持プレート22を載置プレート21側の方向に移動させる。レバー12は、載置プレート21及び保持プレート22が、固定ビス26a〜26dと同軸で設けられたコイル状のばね15によって保持プレート22側の方向に付勢されていることにより、奥側に回転する復元力を有しており、復元した停止位置にストッパー14が取り付けられている。また、台座部11は、傾斜面に断裁刃40が内蔵されており、通知カード110と同一の外形を具備している。
【0027】
載置プレート21は、本発明における載置部となるものであって、台座部11の傾斜面に設けられることで、通知シート100が傾斜した状態で載置される。載置プレート21は、通知カード110の外形と同一の形状の孔部24を有しており、この孔部24が、断裁刃40と対向するように、台座部11の傾斜面に取り付けられている。載置プレート21には、保持プレート22と対向する面に、3つのライン状の固定ガイド23a〜23cが設けられている。固定ガイド23aは、通知シート100が後述するシート保持領域29に保持されている状態にて通知シート100の下側の端辺に当接し、固定ガイド23bは、通知シート100がシート保持領域29に保持されている状態にて、通知シート100の下側の端辺に隣接する端辺のうち、通知シート100が後述するシート挿入口28からシート保持領域29にスライド挿入される際の先端側の端辺に当接する。固定ガイド23cは、固定ガイド23aと対向して設けられているものの、通知シート100がシート保持領域29に保持されている状態にて通知シート100の上側の端辺には当接せず、通知シート100の上側の端辺との間に空隙が生じる位置に設けられている。
【0028】
保持プレート22は、載置プレート21と同一の外形を有し、載置プレート21に対して空隙を介して重ね合わされることで、載置プレート21との間に、通知シート100を保持するシート保持領域29を形成する。保持プレート22は、通知カード110の外形と同一の形状の孔部25を有しており、この孔部25が、断裁刃40と対向するように台座部11の傾斜面に取り付けられている。保持プレート22の孔部25の外周となる部分のうち下側の端辺及びそれに隣接する領域には、載置プレート21とは反対側の方向に向かうにつれて孔部25の大きさが広がるようなテーパー部27が設けられている。
【0029】
保持プレート22の載置プレート21とは反対側の面には、透明板31が取り付けられている。透明板31は、保持プレート22に対して空隙を介して重なるように、上側の端辺に沿う領域にて固定ビス33a,33bによって保持プレート22に取り外し可能に固定されている。透明板31は、孔部25を覆う大きさを有し、孔部25と対向するように保持プレート22に取り付けられている。透明板31には、シート保持領域29に保持された通知シート100の通知カード110と孔部24,25とが重なった状態にて備考記入欄130に対向する位置に備考記入欄130の外形と同一形状の位置合わせマーク32が表示されている。
【0030】
載置プレート21と保持プレート22との間に形成されたシート保持領域29には、固定ガイド23bとは反対側がシート挿入口28となって通知シート100がスライド挿入されることになるが、台座部11には、シート挿入口28に対してシート保持領域29とは反対側の側面にガイド板51が取り付けられている。ガイド板51は、その上面が、載置プレート21の通知シート100の載置面の延長面となっており、下側の端辺に沿う領域に、通知シート100がシート挿入口28からシート保持領域29にスライド挿入されていく際に通知シート100の下側の端辺に当接するビス状の案内ガイド52a,52が設けられている。
【0031】
以下に、上記のように構成された断裁装置1を用いて通知シート100から通知カード110を切り離す方法について説明する。
【0032】
まず、通知シート100を断裁装置1のシート保持領域29に保持する方法について説明する。
【0033】
図5は、
図2〜
図4に示した断裁装置1のシート保持領域29に
図1に示した通知シート100を保持する方法を説明するための図であり、(a),(b)は断裁装置1を透明板31に対向する方向から見た外観図、(c)は透明板31及び保持プレート22を取り除いた図である。
【0034】
図1に示した通知シート100から通知カード110を切り離すために、通知シート100を断裁装置1のシート保持領域29に保持する場合、
図5(a)に示すように、通知シート100をシート挿入口28からガイド板51上をスライドさせながらシート保持領域29に挿入していく。この際、通知シート100の下側の端辺を案内ガイド52a,52bに当接させながらシート保持領域29に挿入していくことで、通知シート100がシート保持領域29に対して、下方向にずれたり斜めになったりすることなく挿入していくことができる。また、載置プレート21に設けられた固定ガイド23aは通知シート100の下側の端辺に当接するものの、固定ガイド23aに対向する固定ガイド23cは、通知シート100の上側の端辺には当接せず、通知シート100の上側の端辺との間に空隙が生じる位置に設けられていることによって、シート挿入口28に遊びが生じており、それにより、通知シート100をシート保持領域29に挿入しやすくなっている。さらに、載置プレート21の孔部24と保持プレート22の孔部25とが互いに重なっており、この孔部24,25に対向する領域に断裁刃40が存在するものの、孔部24,25が透明板31によって覆われているため、孔部24,25から指等が入って怪我をしてしまうことを回避できる。
【0035】
通知シート100をシート挿入口28からシート保持領域29に挿入していくと、
図5(c)に示すように、通知シート100の挿入方向先端側の端辺が、載置プレート21に設けられた固定ガイド23bに当接する。この状態においては、載置プレート21上に通知シート100が傾斜して載置された状態となっているため、通知シート100は、その下側の端辺が固定ガイド23aに当接し、挿入方向先端側の端辺が固定ガイド23bに当接している。すなわち、シート保持領域29に保持された通知シート100は、固定ガイド23aによって、シート保持領域29から下方に滑り落ちることが回避されている。また、通知シート100は、下方の端辺が案内ガイド52a,52bに当接することによっても、下方に滑り落ちることが回避されている。
【0036】
固定ガイド23a,23bは、通知シート100がシート保持領域29に保持されて通知カード110が載置プレート21の孔部24及び保持プレート22の孔部25に重なった状態において、固定ガイド23aが通知シート100の下側の端辺に当接し、固定ガイド23bが、通知シート100のシート保持領域29への挿入方向先端側の端辺に当接するように設けられているため、固定ガイド23aが通知シート100の下側の端辺に当接し、固定ガイド23bが、通知シート100のシート保持領域29への挿入方向先端側の端辺に当接すると、
図5(b)に示すように、通知カード110が載置プレート21の孔部24及び保持プレート22の孔部25に重なった状態となる。
【0037】
また、シート保持領域29にて保持された通知シート100の通知カード110が、透明板31を介して視認可能な状態となっているが、透明板31には、シート保持領域29に保持された通知シート100の通知カード110と載置プレート21の孔部24及び保持プレート22の孔部25とが重なった状態において通知カード110に表示された備考記入欄130に対向する位置に備考記入欄130の外形と同一形状の位置合わせマーク32が表示されているため、透明板31に表示された位置合わせマーク32と通知カード110に表示された備考記入欄130の外形とが重なっているかどうかを判断することで、通知カード110と載置プレート21の孔部24及び保持プレート22の孔部25とが重なっていることを確認することができる。
【0038】
次に、断裁刃40によって通知シート100から通知カード110を切り離す方法について説明する。
【0039】
図6は、
図2〜
図4に示した断裁装置1のシート保持領域29に保持された通知シート100から通知カード110を切り離す方法を説明するための図であり、断裁装置1の要部を側面から見た図である。
【0040】
図6(a)に示すように、通知シート100が上記のようにしてシート保持領域29に保持された状態において、レバー12を手前に回転するように操作すると、載置プレート21及び保持プレート22が載置プレート21側の方向に移動する。すると、載置プレート21の孔部25に対向する領域には、断裁刃40が設けられているため、断裁刃40が載置プレート21側から突出して孔部24,25に嵌合することとなる。
【0041】
そして、孔部24,25には載置プレート21上に載置された通知シート100の通知カード110が重なっているため、断裁刃40が保持プレート22の孔部25の外周の部分と噛み合うことで、
図6(b)に示すように、切り離し線140が断裁されて通知カード110が通知シート100から切り離されることとなる。
【0042】
通知カード110が通知シート100から切り離されると、通知カード110は断裁刃40上に傾斜して載置されたような状態となるが、固定ガイド23aに当接していないことから、保持プレート22と透明板31との間にて下方に滑り落ちはじめ、さらに、透明板31の下側の端辺が保持プレート22に固定されていないことにより、
図6(c)に示すように、保持プレート22と透明板31との間から下方に滑り落ちることとなる。この際、保持プレート22の孔部25の外周となる部分のうち下側の端辺及びそれに隣接する領域に、載置プレート21とは反対側の方向に向かうにつれて孔部25の大きさが広がるようなテーパー部27が設けられているため、断裁刃40が保持プレート22の透明板31側の面よりも透明板31側に完全に突出しなくても、通知カード110が下方に滑り落ちやすくなっている。
【0043】
通知カード110を通知シート100から切り離した後、レバー12を元の状態に戻すと、載置プレート21及び保持プレート22が保持プレート22側の方向に移動して元の位置に戻る。
【0044】
このように、通知カード110が設けられた通知シート100をシート保持領域29に保持し、通知カード110に表示された備考記入欄130の外形と、透明板31に表示された位置合わせマーク32とが重なった状態で断裁刃40を載置プレート21側からシート保持領域29に突出させるだけで、通知シート100から通知カード110を正確にかつ容易に切り離すことができる。
【0045】
また、透明板31が、固定ビス33a,33bによって保持プレート22に取り外し可能に固定されているため、異なるデザインの通知カードを通知シートから切り離す場合、透明板31を、そのデザインに応じた位置に位置合わせマークが表示されたものに取り換えることで、様々なデザインの通知カードに対応することができる。
【0046】
次に、通知カード110が切り離された通知シート100をシート保持領域29から取り除く方法について説明する。
【0047】
図7は、
図2〜
図4に示した断裁装置1によって通知カード110が切り離された通知シート100をシート保持領域29から取り除く方法を説明するための図であり、断裁装置1を透明板31に対向する方向から見た外観図である。
【0048】
上記のようにして通知シート100から通知カード110が切り離された状態においても、申請書部120は、その下側の端辺が固定ガイド23aに当接していることによって、
図7(a)に示すように、シート保持領域29から下方に滑り落ちることが回避されている。また、申請書部120は、下方の端辺が案内ガイド52a,52bに当接することによっても、下方に滑り落ちることが回避されている。
【0049】
この状態から、申請書部120を、通知シート100をシート保持領域29に挿入した方向とは反対方向に引き抜くことにより、
図7(b)に示すように、通知カード110が切り離された通知シート100をシート保持領域29から容易に取り除くことができる。
【0050】
ここで、上述したような通知シート100から申請書部120を切り離した後に通知カード110を切り離す場合や、通知シート100自体の大きさが、通知シート100をシート保持領域29に保持した場合に通知シート100が保持プレート22のシート挿入口28側からはみ出さないものである場合がある。その場合、通知シート100から通知カード110を切り離した後、通知カード110を切り離した通知シート100を上述したようにシート保持領域29から取り除くことが困難となってしまうこととなる。
【0051】
以下に、通知シートが小さな場合の通知カード110の切り離し方法について説明する。
【0052】
図8は、
図2〜
図8に示した断裁装置1における通知シートが小さな場合の通知カード110の切り離し方法を説明するための図であり、断裁装置1を透明板31に対向する方向から見た外観図である。
【0053】
シート保持領域29に保持された場合に保持プレート22のシート挿入口28側からはみ出さない程度の大きさの通知シートから通知カード110を切り離す場合は、
図8(a)に示すように、通知カード110のシート保持領域29への挿入方向後端側の端辺に、通知カード110とその周囲の枠部160に跨って付箋170を剥離可能に貼着する。この際、付箋170の貼着部分が、通知カード110と枠部160とに跨る必要がある。
【0054】
そして、上記同様にして通知シートをシート保持領域29にスライド挿入し、
図8(b)に示すように、通知カード110の備考記入欄130の外形と透明板31の位置合わせマーク32とを重ね合わせる。その際、通知シートに貼着された付箋170が保持プレート22のシート挿入口28側からはみ出している。その状態にて、上記同様に、レバー12を操作して通知カード110を通知シートから切り離す。これにより、通知カード110を通知シートから正確に切り離すことができる。なお、通知シートの下側及びシート保持領域29への挿入方向先端側の端辺と通知カード110との相対位置が、上述したように、固定ガイド23a,23bと位置合わせマーク32との相対位置と同一のものであれば、上記同様に、通知シートの端辺が固定ガイド23a,23bに当接した状態で、レバー12を操作して通知カード110を通知シートから切り離すことによっても、通知カード110を通知シートから正確に切り離すことができる。
【0055】
その後、通知カード110が切り離された通知シートの枠部160が、保持プレート22のシート挿入口28側からはみ出ていないものの、通知シート160に貼着された付箋170が、保持プレート22のシート挿入口28側からはみ出しているため、
図8(c)に示すように、付箋170を、通知シートをシート保持領域29に挿入した方向とは反対方向に引き抜くことにより、通知カード110が切り離された通知シートの枠部160をシート保持領域29から容易に取り除くことができる。
【0056】
なお、本形態においては、透明板31が、保持プレート22に対して空隙を介して重なるように、上側の端辺に沿う領域にて固定ビス33a,33bによって保持プレート22に取り外し可能に固定されているが、下側の端辺に沿う領域以外の部分にて保持プレート22に固定されていれば、保持プレート22との間に空隙を介さない構成であってもよい。
【0057】
また、本形態においては、透明板31の、シート保持領域29に保持された通知シート100の通知カード110と孔部24,25とが重なった状態にて備考記入欄130に対向する位置に備考記入欄130の外形と同一形状の位置合わせマーク32が表示されており、通知カード110に表示された備考記入欄130の外形と、透明板31に表示された位置合わせマーク32とが重なった状態で、断裁刃40によって通知シート100から通知カード110を切り離すものであるが、位置合わせマークとしては、透明板31の、シート保持領域29に保持された通知シート100の通知カード110と孔部24,25とが重なった状態にて備考記入欄130の外形の四隅に重なる位置に表示されたものや、備考表示欄130の隣接する2辺にそれぞれ向かっていき、その先端が2辺に当接するような位置及び形状で表示された2本の矢印等であってもよく、いずれの位置合わせマークも、シート保持領域29に保持された通知シート100の通知カード110と孔部24,25とが重なった状態における、備考記入欄130の外形部分の位置を指示する位置合わせ情報となる。
【0058】
また、載置プレート21に、通知シート100がシート保持領域29に保持されている状態にて通知シート100の下側の端辺に当接する固定ガイド23aと、通知シート100がシート保持領域29に保持されている状態にて、通知シート100の下側の端辺に隣接する端辺のうち、通知シート100がシート挿入口28からシート保持領域29にスライド挿入される際の先端側の端辺に当接する固定ガイド23bとが設けられているが、通知シート100がシート保持領域29に保持されて通知カード110と孔部24,25とが重なった状態にて通知シート100の端辺のうち少なくとも隣接する2つの端辺に当接する固定ガイドを設ければよい。ただし、通知シート100の下側の端辺に当接する固定ガイドを設けない場合は、通知シート100がシート保持領域29に保持されている状態にて通知シート100がシート保持領域29から滑り落ちないようにする構成が必要となる。また、通知シート100がシート挿入口28からシート保持領域29にスライド挿入される際の先端側の端辺に当接する固定ガイドを設けない場合は、位置合わせマークのみによって、通知カード110の位置合わせを行うこととなる。