(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記切込み線が、無端の環状であり、その環状の切込み線で囲われる部分を熱収縮性筒状ラベルから除去した後、前記2次収縮工程を行う、請求項1の包装体の製造方法。
前記装着後の熱収縮性筒状ラベルに前記凹み部の周縁に対応する線を仮想したときに、その仮想線に重ならないように前記凹み部に対応する領域内に前記切込み線を形成する、請求項1または2に記載の包装体の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
なお、本明細書において、容器の「正面」は、水平面上に自立させた容器を、容器の軸方向に対して直交する方向のうち任意の1つの方向から見たときに視認できる側をいい、容器の「背面」は、その反対側をいう。「正面視形状」は、前記任意の1つの方向から見たときに視認される形状をいう。
図1は、1つの凹み部の周面全体を視認できる側から見た、容器の正面である。
「〜」で表される数値範囲は、「〜」の前後の数値を下限値及び上限値として含む数値範囲を意味する。
各図に示される部分及び部材の寸法、縮尺及び形状は、実際のものとは異なっている場合があることに留意されたい。
【0012】
本発明の包装体の製造方法は、熱収縮性筒状ラベルを容器に熱収縮装着する1次収縮工程、装着後の熱収縮性筒状ラベルに切込み線を形成する切込み工程、切込み線を形成した熱収縮性筒状ラベルを再び加熱して熱収縮させる2次収縮工程、を有する。本発明の製造方法は、これらの工程以外の他の工程を有していてもよい。
これら各工程を1つの製造ラインで一連に行ってもよいし、或いは、前記各工程から選ばれる1つ又は2つ以上の工程を、1つのラインで行い、且つ残る工程を他の1つ又は2つ以上のラインで行ってもよい。また、前記各工程の全てを一の実施者が行ってもよいし、或いは、前記各工程から選ばれる1つ又は2つ以上の工程を一の実施者が行い、且つ残る工程を他の実施者が行ってもよい。
【0013】
<第1実施形態>
[準備工程]
製造対象である包装体は、凹み部を有する容器と、熱収縮された熱収縮性筒状ラベルと、から構成される。包装体は、容器と熱収縮性筒状ラベルを有していることを条件として、他の部材を具備していてもよい。かかる包装体の製造に当たって、前記容器と熱収縮性筒状ラベルを準備する。
【0014】
(容器)
容器1は、
図1乃至
図4に示すように、凹み部2を有していることを条件として、特に限定されない。
凹み部2は、容器1の外形の一部分であって、周囲よりも内側に凹んでいる部分をいう。容器に関して、内側は、容器の収納空間に近づく側をいい、外側は、その反対側をいう。
具体的には、容器1は、内容物を収納する収納空間を有する本体11と、前記本体11の端部に形成された注出口12と、を有し、前記本体11には、前記注出口12を塞ぐ蓋部13が取り付けられている。前記蓋部13として、本体11にネジ作用で着脱自在に取り付けられたキャップを図示している。もっとも、蓋部13は、ネジ作用で取り付けられるキャップに限られず、例えば、本体11に嵌合されるキャップ、任意の方式で本体11に取り付けられ且つヒンジを介して注出口を開閉するキャップ、噴霧にて内容物を注出できるトリガーなどでもよい。
【0015】
本体11は、容器1を自立可能とするための底部14を有し、容器1は、図示のように、前記底部14を下にして自立可能である。
本体11の外形は、特に限定されず、略円柱状、略楕円柱状、略四角柱状や略三角柱状などの略多角柱状、略円錐状や略三角錐状などの略錐状、略円錐台状や略四角錐台状などの略錐台状、略瓢箪形状、略だるま形状、及びこれらの形状が組み合わされた立体形状などでもよい。本明細書において、形状の「略」は、本発明の属する技術分野において許容される形状を意味する。例えば、四角などの多角に付加された「略」は、角部が面取りされている形状、辺の一部が僅かに膨らむ又は窪んでいる形状、辺が若干湾曲している形状などが含まれる。また、円や楕円に付加された略は、円弧の一部が膨らむ又は窪んでいる形状、円弧の一部が直線又は斜線とされた形状などが含まれる。
また、本体11の外形は、直胴状でもよく、直胴状でなくてもよい。直胴状は、軸方向において周長が変わらない形状をいう。図示例の本体11の外形は、凹み部2を除いて略楕円錐台状である。かかる本体11の上方部は、上方に向かうに従いその周長が小さくなっている上方縮径部111となっており、本体11の下方部は、下方に向かうに従い周長が小さくなっている下方縮径部112となっている。
【0016】
前記本体11の外面の一部分は、内側に凹んでおり、その部分が凹み部2とされている。後述するように、1次収縮させた熱収縮性筒状ラベルは、本体11の凹み部2を除く外面に略密着することによって容器1に装着される。つまり、凹み部2は、本体11の外面のうち、1次収縮させた熱収縮性筒状ラベルが接しない部分である。以下、本体11のうち凹み部以外の部分を、凹み部と相対的な関係で「外出部」という場合がある。
詳しくは、本体11の外面の一部分は、内側へ向きを変える変曲点を複数有し、その変曲点の集合によって囲われた範囲が、内側に凹んだ凹み部2となっている。この無数の変曲点の集合が、凹み部2と外出部の境界であり、凹み部2の周縁2aを構成している。凹み部を火山のカルデラに例えると、前記複数の変曲点の集合は、カルデラの外輪山に相当する。
凹み部2の周縁2a(無数の変曲点の集合)は、正面視で無端の環状線を成している。
凹み部2は、前記周縁2aにおいて外出部に連続し且つ内側へと入り込む周面2bを有する。前記周面2bは、凹み部2の外面でもある。前記周面2bは、例えば、外側に膨らむ若しくは内側に膨らむ曲面を成した傾斜面状又は平面を成した傾斜面状とされている。
図示例では、凹み部2の周面2bは、全体として外側に膨らむ曲面を成した傾斜状に形成されている。
【0017】
前記凹み部2の正面視形状は、特に限定されず、略円形状、略楕円形状、略四角形状や略三角形状などの略多角形状、略だるま形状、及びこれらの形状が組み合わされた形状などが挙げられる。なお、凹み部2の正面視形状は、正面から見たときの凹み部2の周縁2aの形状である。図示例では、凹み部2の正面視形状(周縁2aの正面視形状)は、略楕円形状とされている。
凹み部2の形成位置は、特に限定されず、凹み部2は、正面から見て、本体11の中央部、上方部又は下方部などの適宜な位置に形成されていてもよい。図示例では、凹み部2は、正面から見て、右側上方部に形成されている。
【0018】
凹み部2は、本体11に1箇所又は2箇所以上形成される。本発明の製造方法の1次収縮工程においては、熱収縮性筒状ラベルを、凹み部2を含んで容器1に装着するが、複数の凹み部2を有する容器1を用いる場合には、1次収縮工程において、少なくとも1つの凹み部2を含んで熱収縮性筒状ラベルを装着すればよい。従って、1次収縮工程において、複数の凹み部2のうち1つ又は2つの凹み部2を含んで熱収縮性筒状ラベルを装着してもよく、或いは、全部の凹み部2を含んで熱収縮性筒状ラベルを装着してもよい。
図示例では、凹み部2は、2箇所形成されている。以下、一方の凹み部2を「第1凹み部2」、他方の凹み部2を「第2凹み部2」という場合がある。
【0019】
第1凹み部21は、本体11の正面側に形成されており、第2凹み部2は、本体11の背面側に形成されている。
第1凹み部21と第2凹み部22は、例えば、容器1の正背面において同じ位置に形成されており、従って、正面から見て、第1凹み部21の背面側に第2凹み部22が位置している。また、第1凹み部21と第2凹み部22は、例えば、同形同大に形成されている。
第1凹み部21及び第2凹み部22が形成されていることによって、本体11の側部(正面から見て右側上方部)は、手で握りやすくなっている。この側部が取っ手として利用できる取っ手部15とされている。この取っ手部15は、第1凹み部21及び第2凹み部22に隣接して形成されている。
【0020】
第1凹み部21と第2凹み部22は、それぞれ、周面2bに連続した底面を有していてもよい。凹み部2の底面は、凹み部2のうち最も内側に位置する凹み部2の外面の一部をいう。
図示例では、第1凹み部21と第2凹み部22は、底面を有さず、互いに連通されている。従って、第1凹み部21の周面2bと第2凹み部22の周面2bは、互いに連続しており、これらの周面2bで囲われた範囲が、孔部16となっている。この孔部16は、手先を入れることができる大きさに形成されている。かかる孔部16が形成されることによって、手で包み込むように握持可能な取っ手部15が形成される。
なお、前記取っ手部15は、本体11の一部を成しており、その取っ手部15の内部は、中空状である。従って、取っ手部15の内部は、本体11の収納空間の一部を成している。もっとも、取っ手部15は、中実状であってもよい。また、取っ手部15は、本体11と一体的に形成されている場合に限られず、別体の取っ手部を本体に取り付けることによって、取っ手部及び孔部が形成されていてもよい(図示せず)。
【0021】
容器1に充填される内容物は、特に限定されず、ジュースなどの飲料、食用油や醤油などの調味料、液体洗剤や詰替え用シャンプーなどのサニタリー品、消毒用アルコールなどの医薬品、化粧品などが挙げられる。また、内容物は、収納空間から取り出すことができるものであれば、その性状は特に限定されず、液状(ある程度の粘性を有する液状を含む)でもよく、或いは、粒状でもよい。
容器1の本体11の材質は、特に限定されず、合成樹脂、ガラス、陶器、金属などが挙げられる。合成樹脂製の容器1は、カッターなどが接触すると容易に傷が付くが、本発明の製造方法によれば、本体11を傷付ける蓋然性が極めて低いので、合成樹脂製の本体11を有する容器1に本発明を適用することによって、本発明の効果がより顕在化する(本来的にカッターなどで傷付き易い材質の本体に熱収縮性筒状ラベルを装着し、そのラベルを切断しても、本体の傷付きを防止できる)。
【0022】
容器1の本体11が合成樹脂製である場合、その合成樹脂としては特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸などのポリエステル系樹脂;ポリスチレンなどのポリスチレン系樹脂;ポリアミド系樹脂;塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂から選ばれる1種、又は2種以上の混合物などが挙げられる。前記合成樹脂製の本体11は、非発泡体でもよく、或いは、発泡体でもよい。これらの中でも、前記ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂は、レーザーによって損傷を受けにくいので好ましい。
もっとも、本発明の製造方法によれば、本体11を傷付ける蓋然性が極めて低いので、レーザーにて切込み線を形成する場合において、オレフィン系樹脂製の本体11を有する容器1に本発明を適用することにより、本発明の効果がより顕在化する(本来的にレーザーにて傷付き易い材質の本体に熱収縮性筒状ラベルを装着し、そのラベルを切断しても、本体の傷付きを防止できる)。
本体11の肉厚は、特に限定されず、例えば、本体11が合成樹脂製である場合には、その肉厚は、0.2mm〜3mmである。
【0023】
(熱収縮性筒状ラベル)
熱収縮性筒状ラベル3は、
図5に示すように、ラベル基材31を有し、そのラベル基材31の第1側端部31aと第2側端部31bを接着することによって筒状に形成された筒状体である。なお、熱収縮させる前の熱収縮性筒状ラベルに符号「3」を付し、熱収縮させた後の熱収縮性筒状ラベルに符号「4」を付すこととする。
熱収縮性筒状ラベル3は、容器に外装する前から筒状に形成されているものでもよく、或いは、容器に外装すると同時に筒状に形成されるものでもよい。
容器に外装すると同時に筒状に形成される熱収縮性筒状ラベル3は、ラベル基材31の第1側端部31aの内面を容器に部分接着し、この基材を容器の周囲に巻き付け、前記第1側端部31aの外面に基材の第2側端部31bの内面を接着することにより、筒状に成形される(
図8参照)。
以下、容器に外装する前から筒状に形成されている熱収縮性筒状ラベル3を中心にして説明する。
【0024】
容器装着前の熱収縮性筒状ラベル3は、
図5に示すように、容器に装着する際には筒状に開かれる。もっとも、熱収縮性筒状ラベル3の製造時には、扁平状に折り畳まれている(扁平状に折り畳まれた状態は不図示)。
なお、現実的な製造工程では、一般に、熱収縮性筒状ラベル3は、その複数が連続的に繋がった連続体であって扁平状に折り畳まれた連続体の形態で提供され、この連続体を適宜切断して個々の熱収縮性筒状ラベル3が得られ、容器に外装する直前に筒状に開かれる。
【0025】
前記ラベル基材31は、熱収縮性フィルムを有し、必要に応じて、熱収縮性フィルムにデザイン印刷層、保護層、滑り層などが設けられていてもよい。
前記熱収縮性フィルムは、柔軟なフィルムであって、熱収縮温度に加熱されると、熱収縮方向に収縮するフィルムである。前記熱収縮温度は、例えば、60℃〜120℃が例示される。
前記熱収縮性フィルムとしては、熱収縮性を有する合成樹脂フィルム、熱収縮性を有する不織布及び熱収縮性を有する発泡樹脂フィルム並びにこれらの積層フィルムなどが挙げられる。なお、前記積層フィルムは、その積層物全体として熱収縮性を有することを条件として、熱収縮性を有さない層と熱収縮性を有する層の積層物であってもよい。好ましくは、熱収縮性フィルムとして、合成樹脂フィルム又は合成樹脂積層フィルムが用いられる。また、熱収縮性フィルムには、必要に応じて、金属蒸着層などのガス又は/及び光バリア層が積層されていてもよい。
【0026】
前記合成樹脂フィルム又は合成樹脂積層フィルムの材質は、特に限定されず、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸などのポリエステル系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、環状オレフィンなどのオレフィン系樹脂;ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体などのポリスチレン系樹脂;ポリアミド系樹脂;塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂から選ばれる1種、又は2種以上の混合物などが挙げられる。前記熱収縮性を有する合成樹脂フィルム(積層フィルム)は、1つのフィルム層で構成されていてもよく、又、異種若しくは同種の異なる複数のフィルム層から構成されていてもよい。
前記熱収縮性フィルムの厚みは、特に限定されないが、例えば20μm〜100μm、更に、20μm〜80μm程度のものを用いることができる。
【0027】
前記熱収縮性フィルムとしては、少なくとも第1方向に主として熱収縮するフィルムが用いられ、第2方向に若干熱収縮又は熱伸長するフィルムを用いてもよい。前記第1方向は、フィルムの面内における1つの方向を意味し、第2方向は、前記面内において前記第1方向と直交する方向である。ラベル基材31を筒状にした際(つまり、ラベル基材31を用いて熱収縮性筒状ラベル3を形成した際)、前記熱収縮性フィルムの第1方向は、熱収縮性筒状ラベル3の周方向となる。かかる熱収縮性フィルムとしては、第1方向に主として延伸された1軸延伸又は2軸延伸フィルムを用いることができる。
前記熱収縮性フィルムの第1方向(熱収縮方向)における熱収縮率は、特に限定されないが、好ましくは40%以上であり、より好ましくは50%以上であり、さらに好ましくは60%以上である。なお、前記第1方向における熱収縮率は、大きいほど好ましいが、それにも自ずと限界があるため、前記第1方向における熱収縮率は、理論上、100%未満であるが、通常、90%以下である。前記熱収縮性フィルムが第2方向に熱変化するフィルムである場合、その第2方向における熱収縮率は、例えば、−3〜25%であり、好ましくは1〜20%である。前記熱収縮率のマイナスは、熱伸長を意味する。
ただし、前記熱収縮率は、加熱前のフィルムの長さ(元の長さ)と、100℃の温水中に10秒間浸漬した後のフィルムの長さ(浸漬後の長さ)の割合であり、下記式に代入して求められる。
前記熱収縮率(%)=[{(第1方向又は第2方向の元の長さ)−(第1方向又は第2方向の浸漬後の長さ)}/(第1方向又は第2方向の元の長さ)]×100。
【0028】
なお、必要に応じて設けられるデザイン印刷層(デザイン印刷層は不図示)は、前記熱収縮性フィルムの内面又は/及び外面に積層される。熱収縮性フィルムは、透明又は非透明の何れでもよいが、そのフィルムの内面側(熱収縮性フィルムの内面は、ラベル基材31が筒状に形成された際に内側となる面であり、熱収縮性フィルムの外面は、その反対面である)にデザイン印刷層を設ける場合には透明性に優れたものが用いられる。本明細書において、透明(無色透明又は有色透明)は、全光線透過率が70%以上であり、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上である場合をいう。ただし、全光線透過率は、JIS K 7361(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法)に準拠した測定法によって測定される値をいう。
このようなデザイン印刷層などが熱収縮性フィルムに設けられている場合でも、ラベル基材31は、熱収縮性フィルムの収縮力によって、主として第1方向(熱収縮性筒状ラベル3の周方向)に熱収縮する。
さらに、熱収縮性筒状ラベル3には、必要に応じて、分断用のミシン目線(図示せず)などの公知の構造が付加されていてもよい。
【0029】
前記ラベル基材31の第1方向(熱収縮方向)が周方向となるように、そのラベル基材31を筒状に丸め、第1側端部31aを第2側端部31bに重ね合わせて接着してシール部31cを形成することにより、熱収縮性筒状ラベル3が構成されている。このシール部31cは、熱収縮性筒状ラベル3の軸方向に帯状に延びている。
前記第1側端部31aと第2側端部31bの接着方法は、特に限定されず、溶剤を用いた溶着、接着剤を用いた接着などが挙げられる。
熱収縮性筒状ラベル3の周長は、例えば、容器の被装着部位の最大周長×1倍を超え同×1.5倍以下であり、好ましくは同×1.01倍〜同×1.3倍であり、より好ましくは同×1.02倍〜同×1.15倍である。容器の被装着部位は、容器の、熱収縮性筒状ラベル3が熱収縮装着される部位をいう。
【0030】
[1次収縮工程]
1次収縮工程は、前記容器1の凹み部2を含んで前記熱収縮性筒状ラベル3を外装し、加熱することによって、熱収縮性筒状ラベル3を容器1に熱収縮させて装着する工程である。
具体的には、
図6及び
図7に示すように、予め筒状に形成された熱収縮性筒状ラベル3を容器1の被装着部位の外側に被せる。この際、正面及び背面から見て、熱収縮性筒状ラベル3によって容器1の第1凹み部21及び第2凹み部22が覆われるように、熱収縮性筒状ラベル3を被せる。容器1の被装着部位としては、少なくとも1つの凹み部2を含んでいることを条件として、特に限定されない。前記被装着部位としては、例えば、図示したように、第1凹み部21及び第2凹み部22を含み、さらに、上方縮径部111及び下方縮径部112を含む本体11の大部分などが挙げられる。
容器1の被装着部位の最大径よりも大きい熱収縮性筒状ラベル3は、容器1の外装した時点では、容器1に装着されていない。つまり、外装した時点では、熱収縮性筒状ラベル3は、容器1に対して位置ずれし得る。
なお、容器に外装すると同時に筒状に形成される熱収縮性筒状ラベルを用いる場合には、
図8に示すように、容器1の外面に、ラベル基材31の第1側端部31aの内面を接着剤などを用いて接着し、ラベル基材31を容器1の周方向に巻き付け、その第1側端部31aの外面に第2側端部31bの内面を接着剤などを用いて接着することによって、熱収縮性筒状ラベル3を容器1に外装できる。
【0031】
次に、熱収縮性筒状ラベル3を加熱し、熱収縮性筒状ラベル3を熱収縮させる。熱収縮によって熱収縮性筒状ラベル3が縮径し、容器1の本体11に略密着する(
図9乃至
図11参照)。図示例では、熱収縮後の熱収縮性筒状ラベル4は、第1凹み部21及び第2凹み部22の各外面を除き、上方縮径部111及び下方縮径部112を含む本体11の外出部に略密着する。熱収縮装着された熱収縮性筒状ラベル4は、容器1に対して不用意に位置ずれしないようになる。
ただし、主として周方向に大きく収縮するという熱収縮性筒状ラベル4の性質上、熱収縮性筒状ラベル4は、凹み部2の周縁2aに略密着するが、その周縁2aから内側に凹んでいる凹み部2の外面(周面2b)には略密着しない。そのため、熱収縮性筒状ラベル4のうち、前記凹み部2に対応する領域Xは、本体11から離れている。本体11には第1凹み部21及び第2凹み部22が形成されているので、装着後の熱収縮性筒状ラベル4のうち、第1凹み部21に対応する領域X及び第2凹み部22に対応する領域Xは、本体11から離れている。以下、凹み部2に対応する領域を「凹み部対応領域」といい、第1凹み部21及び第2凹み部22に対応する領域をそれぞれ区別する必要がある場合には、「第1凹み部対応領域」及び「第2凹み部対応領域」という。なお、
図9及び
図12において、凹み部対応領域を判り易く図示するため、便宜上、凹み部対応領域に無数のドットを付加している。
前記凹み部対応領域Xと凹み部2の間には、
図10及び
図11に示すように、空洞が生じている。
【0032】
1次収縮工程において、前記熱収縮性筒状ラベル3に対する加熱温度は所定の温度で設定でき、熱収縮性筒状ラベル3の外面を基準にして、例えば、60℃〜120℃であり、好ましくは80℃〜110℃である。加熱手段も特に限定されず、例えば、スチーム、100℃〜250℃程度の温風などが挙げられる。その他の加熱手段として、放射線、紫外線、赤外線などの活性エネルギー線照射を用いた加熱でもよい。
1次収縮工程においては、熱収縮性筒状ラベル4のうち、少なくとも凹み部対応領域Xが、収縮限界まで熱収縮しておらず、好ましくは、少なくとも凹み部対応領域Xを含む周方向に延びる帯状領域Yが、収縮限界まで熱収縮しておらず、より好ましくは熱収縮性筒状ラベル4の全体が収縮限界まで熱収縮していない。なお、周方向に延びる帯状領域Yは、筒状に形成されている熱収縮性筒状ラベルにあっては、帯環状を成している。(以下、周方向に延びる帯状領域を「周方向帯状領域」という。収縮限界は、所定の温度に加熱して、熱収縮性筒状ラベル4がそれ以上熱収縮しない状態になることをいう。例えば、100℃での周方向における熱収縮率が40%の熱収縮性筒状ラベル4は、100℃に加熱して40%熱収縮したときが収縮限界である。収縮限界まで達していない領域は、熱収縮可能な状態である。ただし、容器1に装着されている熱収縮性筒状ラベル4は、その内側に容器1が存在するので、前記熱収縮可能な状態であるとは、装着後の熱収縮性筒状ラベル4を容器1から取り外して所定の温度に加熱すると、依然として熱収縮できるという意味である。
前記熱収縮可能な状態である領域(凹み部対応領域Xや周方向帯状領域Yなど)は、例えば、所定の温度(例えば100℃など)に加熱すると、周方向に熱収縮率10%以上で熱収縮可能であり、好ましくは、熱収縮率20%以上で熱収縮可能である。また、前記熱収縮可能な状態である領域は、例えば、所定の温度(例えば100℃など)に加熱すると、軸方向に熱収縮率0.5%〜10%程度で熱収縮可能であることが好ましい。
【0033】
[切込み工程]
切込み工程は、前記1次収縮工程において容器1に装着した後の熱収縮性筒状ラベル4のうち、凹み部対応領域X内に切込み線を形成する工程である。
切込み線は、熱収縮性筒状ラベル4の内外面に貫通し、熱収縮性筒状ラベル4を部分的に切断した線である。
切込み線の形成手段は、特に限定されず、レーザーなどの溶融切断装置、ダイカット、カッター、水ジェットなどの機械的切断装置などが挙げられ、所望の位置に所望の形状の切込み線を容易に形成できることから、レーザーを用いることが好ましい。
レーザーの種類は、熱収縮性筒状ラベル4を切断できるものでれば特に限定されず、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、YVO
4レーザーなどが挙げられる。特に、ポリエステル系樹脂などを含む熱収縮性フィルムの切断に適していることから、炭酸ガスレーザーが好ましい。炭酸ガスレーザーの波長は、特に限定されず、例えば、9.4μm又は10.6μmの波長のものが挙げられ、このうち波長10.6μmの炭酸ガスレーザーが好ましい。
【0034】
切込み線5は、
図12に示すように、凹み部対応領域Xの面内に形成される。好ましくは、第1凹み部対応領域及び第2凹み部対応領域のぞれぞれに、切込み線5が形成される。
さらに、容器装着後の熱収縮性筒状ラベル4に、凹み部2の周縁2aに対応する線を仮想したときに、その仮想線Zに重ならないように、切込み線5を凹み部対応領域Xの面内に形成する。前記仮想線Zに重ならないとは、切込み線5の一部又は全部が仮想線に一致しない、又は、切込み線5の一部が仮想線と交差しないという意味である。従って、切込み線5は、仮想線Zから離れている。前記仮想線Zは、1次収縮工程にて容器1に装着した熱収縮性筒状ラベル4の面内に、その内側に接する凹み部2の周縁2aを象ることにより得られる仮想の線である。従って、
図12においては、凹み部2の周縁2aを図示した破線(隠れ線)が、前記仮想線Zでもある。
上述のように、凹み部対応領域Xと凹み部2の間には空洞を有するので、前記仮想線Zに重ならないように切断装置にて切込み線5を形成することにより、切断装置のカッターやレーザーなどが、凹み部2の外面に接触し難く、切断装置にて容器1が損傷することを防止できる。
【0035】
切込み線5の正面視形状は、特に限定されず、例えば、図示例のように無端の環状、両端部を有する1本の線状、或いは、両端部を有する2本以上の線状が断続的に連続している形状などが挙げられる。
図示例では、切込み線5は、凹み部2の正面視形状と同様に、正面視略楕円形状に形成されている。このように無端の環状の切込み線5を形成した場合には、その環状の切込み線5で囲われる部分は、熱収縮性筒状ラベル4から分離されるので、それを除去する。除去後の状態を、
図13及び
図14に示している。
上述のように、切込み線5を前記仮想線Zから離して形成することが好ましいが、余りに離れ過ぎていると、後述する2次収縮工程において、切込み線5の切断縁が周方向に大きく拡がることによって生じる開口部が凹み部2の周縁2aから離れ過ぎるおそれがあり、余りに近ずき過ぎると、本体11の凹み部2の周縁2aがレーザーなどの切断装置によって傷付くおそれがある。かかる観点から、切込み線5の左側の切断縁51及び右側の切断縁52がそれぞれ独立して前記仮想線Zから5mm〜15mm離れた範囲内に位置するように、前記切込み線5を形成することが好ましい。ただし、熱収縮性筒状ラベル4は、上下方向(熱収縮性筒状ラベル4の上下方向は、熱収縮性フィルムの第2方向であって、熱収縮性筒状ラベル4の周方向と直交する方向)が周方向に比して熱収縮し難いので、後述する2次収縮工程において、切込み線5の切断縁は上下方向に余り拡がらない。それ故、前記切込み線5の上側の切断縁53及び下側の切断縁54がそれぞれ独立して前記仮想線Zから2mm〜5mm離れた範囲内に位置するように、前記切込み線5を形成することが好ましい。
【0036】
[2次収縮工程]
2次収縮工程は、前記切込み線5を形成した後の熱収縮性筒状ラベル4の少なくとも切込み線5の周辺を、加熱して再び熱収縮させる工程である。
熱収縮性筒状ラベル4を2次収縮させることにより、少なくとも凹み部対応領域Xが周方向に熱収縮し、切込み線5の形成によって熱収縮性筒状ラベル4の面内に生じた切断縁51,52が主として周方向(左右側)に拡がり、
図15及び
図16に示すように、開口部6を生じる。
【0037】
詳しくは、1次収縮工程において、容器1に熱収縮装着された熱収縮性筒状ラベル4は、容器1に規制されるので、通常、さらに加熱しても熱収縮しない。この点、熱収縮性筒状ラベル4の面内に切込み線5を形成することにより、その切込み線5で分断された箇所は、容器1の規制が解除される。さらに、上述のように、1次収縮工程において、少なくとも凹み部対応領域Xは収縮限界に達していないので、さらに、加熱することにより、少なくともこの領域(切込み線5の周辺)が主として周方向に熱収縮する。加熱によって少なくとも凹み部対応領域Xが主として周方向に熱収縮することによって、切込み線5の形成によって生じた左側の切断縁51と右側の切断縁52が相互に離反していき、第1凹み部21及び第2凹み部22にそれぞれ対応した開口部6が形成される。特に、凹み部対応領域Xは本体11から離れているので、切込み線5の周辺は容器1の外面に接しておらず、このため、円滑に熱収縮するようになる。
装着された熱収縮性筒状ラベル4の、少なくとも切込み線5の周辺(つまり、少なくとも凹み部対応領域X)を加熱すればよく、例えば、熱収縮性筒状ラベル4の全体を加熱してもよく、或いは、周方向帯状領域Yの全体をスポット的に加熱してもよく、或いは、周方向帯状領域Yのうち主として切込み線5の周辺をスポット的に加熱してもよい。好ましくは、周方向帯状領域Yの全体又は切込み線5の周辺をスポット的に加熱する。
2次収縮工程の加熱温度は、1次収縮工程の加熱温度と同じでもよく、或いは、それよりも高い若しくは低くてもよい。
【0038】
2次収縮工程において、切断縁の仮想線までの距離や熱収縮性筒状ラベル4の熱収縮率などを考慮して、加熱温度や加熱時間を適宜設定することにより、
図15及び
図16に示すように、容器1の凹み部2の周縁2aに略沿った開口部6を形成できる。前記開口部6は、熱収縮性筒状ラベル4の面内のラベル縁部39の端にて囲われた範囲である。このラベル縁部39の端391は、拡大した切込み線5の切断縁51,52,53,54に相当する。図示例では、ラベル縁部39の端は、凹み部2の周縁2aを少し越えて凹み部2の周面2b側に延在されており、従って、ラベル縁部39は、正面から見て凹み部2の周面2bに重なっている。この重なり程度は、例えば、1mm〜5mm程度である。
なお、図示例では、容器1の凹み部2の周縁2aに略沿った開口部6を形成できるように熱収縮させた場合を例示しているが、これに限定されない。加熱温度や加熱時間を適宜設定することにより、ラベル縁部39の端391が凹み部2の周縁2aに略重なるようにすることもでき、或いは、ラベル縁部39の端391が凹み部2の周縁2aを少し越えて外出部に重なるようにすることもできる。
【0039】
従来のように、予め熱収縮性筒状ラベルの一部分に切り欠きを形成し、それを容器に外装して熱収縮性筒状ラベル全体を一時に熱収縮させる方法では、その切り欠きを容器の凹み部に位置合わせしつつ熱収縮性筒状ラベルを容器に外装することが困難である。さらに、切り欠きが凹み部に合うように熱収縮性筒状ラベルを容器に外装できたとしても、その切り欠きを含む周方向帯状領域が開口部を生じつつ比較的大きく熱収縮すると共に熱収縮性筒状ラベルの上方部及び下方部も熱収縮するため、開口部が凹み部の周縁に対応せず、開口部が凹み部に対して大きく位置ずれを生じたり、或いは、熱収縮性筒状ラベルの上方部又は下方部が歪むなどの外観不良を引き起こす。このような問題点が生じないように収縮コントロールを行うことは、現実的には非常に困難である。
本発明によれば、まず熱収縮性筒状ラベル4を容器1に熱収縮装着するので、熱収縮性筒状ラベル4が容器1に対して位置決めされる。それ故、その後に切込み線5を形成して熱収縮性筒状ラベル4を加熱したときには、切込み線5の周辺が主として熱収縮し、それ以外は実質的に熱収縮しないので、熱収縮性筒状ラベル4の上方部や下方部が歪んだり、或いは、位置ずれすることがない。さらに、切込み線5の周辺が主として熱収縮するので、収縮コントロールも容易である。従って、切込み線5の切断線が凹み部2の周縁2aにまで拡がったときに加熱を止めるように、加熱時間と加熱時間を容易に設定することができ、包装体を得ることができる。
本発明の製造方法によれば、容器1の凹み部2の周縁2aに対応した開口部6を有する熱収縮性筒状ラベル4が装着された包装体を比較的容易に製造できる。
【0040】
得られた包装体10は、
図15及び
図16に示すように、凹み部2を有する容器1と、熱収縮性筒状ラベル4と、を有し、熱収縮性筒状ラベル4が容器1に熱収縮装着されている。この熱収縮性筒状ラベル4の面内には、凹み部2に対応した開口部6が形成されており、開口部6を形成するラベル縁部39が、凹み部2の周縁2aに略沿っている。
かかる包装体10は、外観上も好ましいものである。また、開口部6を通じて、第1凹み部21及び第2凹み部22の間の孔部16に手先を入れ、取っ手部15を握ることができるので、包装体10を容易に運搬できる。さらに、開口部6を形成するラベル縁部39が凹み部2の周縁2aに略沿っているので、取っ手部15を握った使用者が違和感を抱き難い。
【0041】
本発明の包装体の製造方法は、上記第1実施形態に限られず、本発明の意図する範囲で様々に変更できる。以下、他の実施形態を説明するが、その説明に於いては、主として上記第1実施形態と異なる構成及び効果について説明し、上記第1実施形態と同様の構成などについては、用語又は符号をそのまま援用し、その構成の説明を省略する場合がある。
【0042】
<第2実施形態>
第2実施形態は、内外収縮差を有するラベル基材から構成されている熱収縮性筒状ラベルを使用する。
第2実施形態で使用するラベル基材は、外側よりも内側が熱収縮し易い。内外収縮差を有する(内側が熱収縮し易い)とは、平坦状のラベル基材を、例えば、100℃の温水中に10秒間浸漬した際に、その内側に湾曲しつつ収縮することをいう。このような内外収縮差を有するラベル基材は、その全体が内外収縮差を有していてもよく、或いは、少なくとも一部分が内外収縮差を有していてもよい。
一部分が内外収縮差を有するラベル基材を用いる場合には、熱収縮性筒状ラベルが容器に装着された際に開口部を形成するラベル縁部となる領域が少なくとも内外収縮差を有するラベル基材が用いられる。
内外収縮差を有するラベル基材は、(1)内外収縮差を有する熱収縮性フィルムを用いる、(2)内外収縮差を有しない熱収縮性フィルムの外面に、収縮阻害層を設ける(ただし、収縮阻害層は、完全に熱収縮を阻害するわけではなく、若干熱収縮し難くするものである。以下、同じ)、(3)内外収縮差を有する熱収縮性フィルムの外面に、収縮阻害層を設ける、ことなどが挙げられる。
【0043】
前記(1)のラベル基材としては、例えば、(a)熱収縮性フィルムとして、2つのフィルム層の積層された合成樹脂積層フィルムであって、そのうち内側のフィルム層が外側のフィルム層よりも熱収縮率が大きい合成樹脂積層フィルムを用いる場合、(b)熱収縮性フィルムとして、3つ以上のフィルム層の積層された合成樹脂積層フィルムであって、そのうち最も内側のフィルム層が最も外側のフィルム層よりも熱収縮率が大きく、中間フィルム層の熱収縮率が最も外側のフィルム層の熱収縮率以上で且つ最も内側のフィルム層の熱収縮率以下である合成樹脂積層フィルムを用いる場合、などが挙げられる。前記(1)のラベル基材は、通常、その全体が内外収縮差を有するラベル基材である。
【0044】
前記(2)のラベル基材としては、例えば、(c)熱収縮性フィルムの外面のみに、熱収縮性フィルムの熱収縮を阻害する収縮阻害層を設ける場合、(d)熱収縮性フィルムの外面に、熱収縮性フィルムの熱収縮を阻害する第1収縮阻害層を設け、且つ、熱収縮性フィルムの内面に、熱収縮性フィルムの熱収縮を阻害する第2収縮阻害層を設け、第1収縮阻害層が第2収縮阻害層よりも熱収縮の阻害度が大きい場合、などが挙げられる。なお、前記(2)−(c)にあっては、熱収縮性フィルムの外面の一部分に収縮阻害層を設け、前記(2)−(d)にあっては、熱収縮性フィルムの外面の一部分に第1収縮阻害層を設け、それに対応する内面に第2収縮阻害層を設けることにより、一部分が内外収縮差を有するラベル基材31となる。収縮阻害層を全体に設けた場合には、全体が内外収縮差を有するラベル基材31となる。各収縮阻害層は、1層でもよく、或いは、2層以上から構成されていてもよい。
前記(3)のラベル基材としては、前記(1)−(a)又は(b)で例示した熱収縮性フィルムに、前記(2)−(c)又は(d)の収縮阻害層を設けることなどが挙げられる。
前記(2)及び(3)のラベル基材は、その全体が内外収縮差を有するラベル基材とすることもできるし、その一部分が内外収縮差を有するラベル基材とすることもできる。
内外収縮差を簡易に付与でき、特に、ラベル縁部となる領域に内外収縮差を簡易に付与できることから、前記(2)のラベル基材が好ましい。
【0045】
収縮阻害層としては、上述のデザイン印刷層、保護層、その他の任意の樹脂層などが挙げられる。これらの層は、1層単独で又は2層以上積層して用いてもよい。これらの層は、何れも樹脂成分によって固化した層であり、通常、その層自体は熱収縮性を有さない。それ故、これらの層は、熱収縮性フィルムの熱収縮を若干阻害する。これらの層の厚みは、適宜設定できるが、それぞれ独立して、例えば、0.5μm〜10μmであり、好ましくは、1μm〜5μmである。
収縮阻害層の樹脂成分としては、特に限定されず、例えば、従来公知の印刷インキに用いられている樹脂成分を用いることができる。その樹脂成分としては、例えば、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂などが挙げられる。その中でも、ウレタン系樹脂、又は、アクリル系樹脂が好ましい。
内外収縮差の程度は、収縮阻害層の硬さ及び厚みなどを適宜設定することによって調整できる。比較的厚みの大きい及び/又は硬い収縮阻害層を熱収縮性フィルムの外面に設けた場合には、内側が外側よりも熱収縮し易くなる。また、熱収縮性フィルムの内外面にそれぞれ収縮阻害層を設けた場合であっても、外面側の収縮阻害層の厚みを内面側の収縮阻害層の厚みよりも大きくする、及び/又は、外面側の収縮阻害層の樹脂成分として内面側の収縮阻害層の樹脂成分よりも硬い材料を使用することによって、内外収縮差を付与できる。
【0046】
例えば、
図17に示すように、第2実施形態の熱収縮性筒状ラベル3は、開口部を形成するラベル縁部となる領域及びそのラベル縁部で囲われる領域において内外収縮差を有するラベル基材31から構成されている。なお、
図17は、容器装着前の熱収縮性筒状ラベル3であって、扁平状にした熱収縮性筒状ラベル3を示している。
このような領域に内外収縮差を有するラベル基材31としては、例えば、
図18に示すように、熱収縮性フィルム32の外面のうち、開口部を形成するラベル縁部となる領域及びそのラベル縁部で囲われる領域に、透明な樹脂層33が設けられ、熱収縮性フィルム32の内面のうち、前記樹脂層33が設けられた領域に対応する領域以外に、デザイン印刷層34が設けられている。なお、熱収縮性フィルム32の外面のうち、前記樹脂層33が設けられた領域以外の領域には、樹脂層やデザイン印刷層などの収縮阻害層が設けられていないことが好ましい(換言すると、樹脂層33が設けられた領域以外の領域は、熱収縮性フィルム32の外面が露出していることが好ましい)。前記樹脂層33は、例えば、透明な樹脂材料(例えば、着色剤を含まないメジウムインキ)を公知の印刷法などによって熱収縮性フィルムの外面に塗工することによって形成される。デザイン印刷層34は、着色インキを公知の印刷法などによって形成できる。この例の場合、熱収縮性フィルム32の外面のうち、開口部6を形成するラベル縁部39となる領域に、収縮阻害層である樹脂層33が設けられ、その領域に対応する内面には、収縮阻害層が設けられていないので、開口部を形成するラベル縁部となる領域において内外収縮差を有する。また、この例の場合、ラベル縁部は、透明である。
【0047】
第2実施形態では、前記内外収縮差を有する熱収縮性筒状ラベルを用いること以外、上記第1実施形態と同様にして、包装体10を製造することができる。
簡単に説明すると、容器1と前記内外収縮差を有する熱収縮性筒状ラベル3を準備し、1次収縮工程において、その熱収縮性筒状ラベル3を容器1に熱収縮装着する。次に、切込み工程において、
図19に示すように、切込み線5を、内外収縮差を有する領域内で且つ凹み部対応領域内に形成する。
図19において、内外収縮差を有する領域に網掛けを付加し、凹み部対応領域に無数のドットを付加している。
図18に示す熱収縮性筒状ラベルの場合には、樹脂層33が設けられた領域が内外収縮差を有する領域である。
そして、2次収縮工程において、容器1に装着された熱収縮性筒状ラベル4の周方向帯状領域を熱収縮させる。2次収縮時に、切込み線5の切断縁が拡がって開口部6が生じるが、本実施形態においては、少なくともラベル縁部となる領域が内外収縮差を有するので、ラベル縁部39が、内側に湾曲又は屈曲し、
図20及び
図21に示すように、開口部6を形成するラベル縁部39が凹み部2内へと入り込んだ包装体10が得られる。
【0048】
本実施形態で得られる包装体10は、ラベル縁部39が内側に曲げられ且つ凹み部2内に入り込んでいる。従って、ラベル縁部39の端391は、凹み部2の周縁2aよりも内側に位置している。なお、曲げられているとは、折れ曲がっている場合及び湾曲している場合を含む意味である。好ましくは、ラベル縁部39は、凹み部2の周面2bに沿って曲げられており、より好ましくは、ラベル縁部39の少なくとも左側の端及び右側の端が凹み部2の周面2bに接している。
なお、
図20及び
図21は、
図18に示したラベル基材31からなる熱収縮性筒状ラベルが装着された包装体10を図示している。そのため、熱収縮性フィルムのうちラベル縁部39の外面に樹脂層が設けられており、ラベル縁部39を除く熱収縮性フィルムの内面にはデザイン印刷層が設けられている。ただし、
図21において、デザイン印刷層は不図示である。
かかる包装体10は、開口部6を形成するラベル縁部39が内側に曲げられているので、ラベル縁部39が目立たず、外観も良好である。また、前記ラベル縁部39が曲がって凹み部2内に入り込んでいるので、包装体10の取っ手部15を使用者が手で握った際に、手に馴染みやすく、さらに、ラベル縁部39の端391が手の平に当たり難いので、使用者に違和感を与えることがない。特に、ラベル縁部39の少なくとも左側の端及び右側の端が凹み部2の周面2bに接している場合には、ラベル縁部39の端391が手の平に当たることを確実に防止できる。
【0049】
<他の実施形態>
上記第1及び第2実施形態では、第1凹み部21と第2凹み部22の間に孔部16が貫通されている容器1を図示したが、例えば、
図22及び
図23に示すように、底面2cを有する第1凹み部21及び第2凹み部22が形成されている容器1に熱収縮性筒状ラベルを装着することによって、包装体10を製造してもよい。このように底面2cを有する第1凹み部21及び第2凹み部22においても、それに隣接して取っ手部15が形成されている。
また、本発明は、取っ手部15を有する容器1に限られず、例えば、
図24及び
図25に示すように、取っ手部15を有さず且つ凹み部2を有する容器1に、熱収縮性筒状ラベルを装着することによって、包装体10を製造してもよい。
なお、
図22乃至
図25では、第2実施形態の製法で得られる包装体10(ラベル縁部39が内側に曲げられた包装体)を図示しているが、第1実施形態の製法を用いてもよい。