(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0009】
図1は、本発明にかかる運転室日除け制御システムの一実施形態の適用対象である超大型の油圧ショベル1の全体構造を表す側面図である。
図1に示すように、油圧ショベル1は、例えば海外の鉱山等において用いられることが多い2エンジン型の機体重量数百トンクラスの超大型ショベルである。油圧ショベル1は、左・右の無限軌道履帯(クローラ)2を備えた走行体3と、この走行体3上に旋回可能に設けた旋回体4と、この旋回体4の前部中央に上下方向に回動可能に(俯仰動可能に)設けたフロント作業機5と、旋回体4に設けた各種機器を収納する左側建屋6Aと、左側建屋6Aの上部前方側に設けた運転室7と、旋回体4の後部に取り付けられたカウンタウェイト8と、を備えて構成される。フロント作業機5は、旋回体4に回動可能に取り付けられたブーム13と、ブーム13の先端に回動可能に取り付けられたアーム14と、アーム14の先端に回動可能に取り付けられたバケット15を含んで構成されている。
【0010】
図2は、日除け制御システムの構成を示す図である。
図2に示すように、日除け制御システムは、制御ユニット24(制御装置)と、フロント計算ユニット20(第1角度計算部)と、太陽角度計算ユニット22と、衛星通信ユニット21と、角度センサ19と、ロールスクリーン25aと、駆動モータ25b(遮光領域変化装置)とを備えている。なお、角度センサ19は、ブーム角度センサ19aと、アーム角度センサ19bと、バケット角度センサ19cとを含む。制御ユニット24は、日中・日没判定部24aと、補正部24bと、開度決定部24cと、モータ制御部24d(遮光領域制御部)を機能として含む。
【0011】
ロールスクリーン25aは、太陽光を遮蔽するためのスクリーン(遮光部材)をローラ(回転軸)に巻きつけた構成を採る。制御ユニット24からの制御信号に基づいて駆動モータ25bが、ローラを正逆に回転させることにより、スクリーンの巻き上げと巻き戻しを行う。制御ユニット24、フロント計算ユニット20、および太陽角度計算ユニット22は、例えば、それぞれCPUと、記憶装置としてROMおよびRAMと、その他の周辺回路などとを有する演算処理装置を含んだ複数のコンピュータにより構成され、あるいは、これらの構成要素の全てが単一のコンピュータにより構成されている。
【0012】
角度センサ19において、ブーム角度センサ19aは、ブーム回動軸に取り付けられており、旋回体4に対するブーム13の回動角度に応じた電圧信号をフロント計算ユニット20に対して出力する。アーム角度センサ19bは、アーム回動軸に取り付けられており、ブーム13に対するアーム14の回動角度に応じた電圧信号をフロント計算ユニット20に対して出力する。バケット角度センサ19cは、バケット回動軸に取り付けられており、アーム14に対するバケット15の回動角度に応じた電圧信号をフロント計算ユニット20に対して出力する。
【0013】
フロント計算ユニット20の記憶装置(不図示)には、所定の演算に用いるプログラムおよび演算に使用する各種定数(油圧ショベル1の各部寸法、角度センサ19に含まれるブーム角度センサ19a、アーム角度センサ19bおよびバケット角度センサ19cの出力特性など)があらかじめ記録されている。フロント計算ユニット20には、ブーム角度センサ19a、アーム角度センサ19bおよびバケット角度センサ19c(角度センサ19)が接続されており、ブーム角度センサ19a、アーム角度センサ19bおよびバケット角度センサ19cからの信号と、記憶装置に記憶されている油圧ショベル1の各部寸法等に基づき、バケット方向角度βを演算し、演算結果を制御ユニット24に対して出力する。なお、バケット方向角度βは、作業者のアイポイントからバケット15の爪先(先端/刃先)の位置Bまでの角度(第1角度)と定義される。
【0014】
図3は、バケット15を下している場合のショベル全体の側面図であり、
図4は、バケット15を上げている場合のショベル全体の側面図である。
図3、
図4に示すように、運転室7の中の作業者のアイポイントを原点Oとし、X軸とY軸とを定義する。X軸は水平方向に平行な軸であり、Y軸は鉛直方向に平行な軸である。本座標系では、原点Oから前方の位置はX座標の正の値で示され、原点Oから後方の位置はX座標の負の値で示される。また、本座標系では、原点Oから下方向の位置はY座標の正の値で示され、原点Oから上方向の位置はY座標の負の値で示される。本座標系において、ブーム回動軸の位置O’の座標はO’(X,Y)と定義され、バケット15の爪先の位置Bの座標はB(X+X’,Y+Y’)と定義される。なお、ブーム長、アーム長、バケット回動軸からバケット15の爪先までの長さは、作業機械の機種それぞれに固有の定数、または、作業機械の機体それぞれに固有の定数である。
【0015】
フロント計算ユニット20は、ブーム長、アーム長、バケット回動軸から爪先までの長さと、ブーム角度センサ19a、アーム角度センサ19bおよびバケット角度センサ19c(角度センサ19)で検出された回動角度に基づいて、ブーム回動軸の位置O’とバケット15の爪先の位置Bとの相対位置(X’,Y’)を演算する。原点Oとブーム回動軸の位置O’との相対位置(X,Y)も機体の種類ごとに固有の値で定数である。なお、ブーム長とは、旋回体4とブーム13との取付部(ブーム回動軸)と、ブーム13とアーム14との取付部(アーム回動軸)との間の直線距離である。また、アーム長とは、ブーム13とアーム14との取付部(アーム回動軸)からアーム14とバケット15との取付部(バケット回動軸)までの直線距離である。
【0016】
ここで、アイポイント(原点)Oを中心とした水平面からバケット15の爪先までの角度、すなわち水平面と線分OBとのなすバケット方向角度β(第1角度;−π/2<β<π/2)は、水平方向を基準に上方向を正方向とすると、β =tan
−1((Y+Y’)/(X+X’))と計算できる。
【0017】
フロント計算ユニット20は、演算したブーム回動軸の位置O’とバケット15の爪先の位置Bとの相対位置(X’,Y’)と、記憶装置に記憶されている原点Oとブーム回動軸の位置O’との相対位置(X,Y)とに基づいて、バケット方向角度βを演算し、演算結果を制御ユニット24に対して出力する。
【0018】
衛星通信ユニット21は、アンテナ部とコントローラ部(いずれも不図示)から構成される。衛星通信ユニット21のコントローラ部は、アンテナ部で受信したショベル本体の緯度・経度・日時の情報を太陽角度計算ユニット22に対して出力する。太陽角度計算ユニット22は、天文学に基づく演算によって、その時刻の太陽角度α(第2角度)を計算し、制御ユニット24に対して出力する。
【0019】
日中・日没判定部24aは、太陽角度αに基づいて日中か、日没後かを判定する。日中・日没判定部24aは、太陽角度αが閾値0より大きい場合(α>0)、太陽光は地平線より上から射している、すなわち日中であると判定する。また、日中・日没判定部24aは、太陽角度αが0以下である場合(α≦0)、日中ではない、すなわち日没後であると判定する。閾値0は、日中か日没後かを判定するために設定されている閾値である。
【0020】
図5は、バケット15を下している場合の運転室7内の側面図であり、
図6は、バケット15を上げている場合の運転室7内の側面図である。以下、
図5,
図6をさらに参照する。補正部24bは、フロント計算ユニット20で算出された太陽角度αに基づいて補正太陽角度α’を演算する。この演算で太陽のある方向にちょうどロールスクリーン25aの縁が合うようにして、太陽光の漏れを防ぐ。補正部24bが演算で使用する補正値Δα(第2補正量)は、太陽の直射を全て遮断できるように設定される。また補正部24bは、バケット方向角度βに基づいて、補正バケット方向角度β’を演算する。この演算で、バケット15の爪先だけでなく、バケット全体が見えるように余裕を持つことが可能である。補正部24bが演算で使用する補正値Δβ(第1補正量)は、作業者の作業に支障がないように設定される。補正値Δα,Δβの値は、運転室7に備えられている操作装置23を操作することで変更が可能である。補正部24bは、操作装置23からの操作信号に基づいて、それまで記録されていた補正値Δα,Δβの値を、あらかじめ決められた範囲内で変更し、書き換える。これによって、バケット15や太陽に対して、どの程度、ロールスクリーン25aを閉めるのが良いかという個人の好みや、体型・座席位置の違いによるアイポイントのずれを反映することができる。
【0021】
開度決定部24cは、補正部24bで導出された補正太陽角度α’と、補正バケット方向角度β’とに基づいて、太陽位置とバケット位置のどちらを優先するべきか判定し、ロールスクリーン開度Rを演算する。補正太陽角度α’が補正バケット方向角度β’より大きい場合(α’>β’)、開度決定部24cは太陽位置を優先して、ロールスクリーン25aが開いている度合い(ロールスクリーン開度R)を演算する。補正太陽角度α’が補正バケット方向角度β’以下である場合(α’≦β’)、開度決定部24cはバケット位置を優先して、ロールスクリーン開度Rを演算し、モータ制御部24dに対して出力する。モータ制御部24dは、開度決定部24cで演算されたロールスクリーン開度Rとなるように、ロールスクリーン25aのローラを回転駆動する駆動モータ25bを制御する。
【0022】
図7は、制御ユニット24によるロールスクリーン25aの駆動制御の処理内容を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、例えば、図示しないイグニッションスイッチのオンにより開始され、図示しない初期設定を行った後、所定の制御周期ごとにステップS100以降の処理が繰り返し実行される。
【0023】
ステップS100において、制御ユニット24の日中・日没判定部24aおよび補正部24bは、フロント計算ユニット20で演算されたバケット方向角度βと、太陽角度計算ユニット22で演算された太陽角度αを取得し、制御ユニット24は、ステップS110の処理へ進む。
【0024】
ステップS110において、日中・日没判定部24aは、太陽角度αが0よりも大きいか否かを判定する。制御ユニット24は、ステップS110で肯定判定されるとステップS120へ進み、ステップS110で否定判定されるとステップS130へ進む。
【0025】
ステップS120において、補正部24bは、α’=α+Δα、β’=β−Δβを計算し、それぞれパラメータとして登録し、制御ユニット24は、ステップS140へ進む。
【0026】
ステップS130において、開度決定部24cは、ロールスクリーン開度R=0をパラメータとして登録する。
【0027】
ステップS140において、補正部24bは、α’ がβ’ より大きいか否かを判定する。制御ユニット24は、ステップS140で肯定判定されるとステップS150へ進み、ステップS110で否定判定されるとステップS160へ進む。
【0028】
ステップS150において、開度決定部24cは、ロールスクリーン開度R=L1−L2tanα’ を計算し、その結果をパラメータとして登録し、制御ユニット24は、ステップS170へ進む。
【0029】
ステップS160において、制御ユニット24の開度決定部24cは、ロールスクリーン開度R=L1−L2tanβ’ を計算し、その結果をパラメータとして登録し、制御ユニット24は、ステップS170へ進む。
【0030】
ステップS170において、制御ユニット24のモータ制御部24dは、登録されたロールスクリーン開度Rとなるまで、ロールスクリーン25aの駆動モータ25bに対して正転/逆転の制御信号を出力し、制御ユニット24は、
図7に示すフローチャートの処理を終了する。
【0031】
本実施の形態の動作をまとめると以下に説明するようになる。ロールスクリーン25aははじめ、太陽の角度に合わせて、作業者の目に太陽からの直射光が入らない補正太陽角度α’に設定されている。この補正太陽角度α’は太陽の角度とともに変化し、日没後は自動的にロールスクリーン25aが全て開くように設定されている。日中に作業者がフロント作業機5を操作して、補正バケット方向角度β’が補正太陽角度α’に達したとき、ロールスクリーン25aは、補正バケット方向角度β’に基づいて、バケットの動きに合わせて昇降される。このロールスクリーン25aの昇降により、作業者は、太陽からの直射光が視界へ与える影響と、バケット方向にロールスクリーン25aが視界へ与える影響とを除けつつ、積み込み動作を遂行できる。再びバケット方向の補正バケット方向角度β’が補正太陽角度α’になるまでバケット15が下されたとき、ロールスクリーン25aの下端は補正太陽角度α’に基づいて必要なだけ降ろされ、作業者は、ロールスクリーン25aにより不必要に視界を遮られることなく、広い視野を保持したまま作業を続けることができる。
【0032】
上述した第1の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)本実施の形態に係る油圧ショベル1は、運転室7内に、外部からの信号で、駆動モータ25bによりロールスクリーン25aの降下量を制御できる電動駆動式のロールスクリーンを備える。油圧ショベル1は、運転室7内において予め設定される作業者のアイポイントおよびバケット15の爪先を結ぶ直線と、水平面との間のバケット方向角度βを計算するフロント計算ユニット20、アイポイントと基準遮光領域の下端とを結ぶ直線の水平面からの太陽角度αよりもバケット方向角度βが大きい場合には、βの増加に応じて減少するように、駆動モータ25bによりロールスクリーン25aの降下量(ロールスクリーン降下量)を変化させ、太陽角度αよりもバケット方向角度βが小さい場合には、基準遮光領域となるように、駆動モータ25bによりロールスクリーン降下量を変化させるモータ制御部24dを有する制御ユニット24と、を備える。これにより、バケット15の位置を高くあげたときにも、ロールスクリーン25aに視界を遮られることなく、作業を続けることができる。
【0033】
(2)太陽角度計算ユニット22は、太陽角度αに基づいて、基準遮光領域を決定する基準領域決定部を機能として有している。これにより、時刻により変化していく太陽角度αに合わせて、作業者が基準遮光領域を設定しなおす必要がなくなる。一方、油圧ショベル1などの作業機械の運転室7に、背景技術として上述した電動式日除け装置を設けた場合、日射角度に応じて制御される日除け装置により、フロント作業機5における作業者の視認性が阻害されるおそれがある。例えば、ダンプトラックへの積み込み作業時などにおいて、作業者がバケット15の爪先を作業者が視認できないと、バケット15をダンプトラックの荷台(ベッセル)の開口縁などに接触させてしまうおそれがある。このため、日除け装置によりフロント作業機5における作業者の視認性が阻害される場合には、日除け装置を一時的に動かす必要が生じ、作業者が煩わしさを感じてしまうという問題がある。これに対し、本実施の形態によれば、フロント作業機5の動作に応じて、視界が確保されるようにロールスクリーン25aが自動で制御されるので、作業者に煩わしさを感じさせることがないので、その作業性が向上する。
【0034】
(3)太陽角度計算ユニット22は、緯度と日時に基づいて、太陽角度αを計算する。従って、既存のショベルの部品を利用し、演算用のコントローラを追加するだけで、太陽角度αを計算することができる。
【0035】
(4)フロント計算ユニット20は、ブーム角度センサ19a、アーム角度センサ19b、バケット角度センサ19cに基づいて、バケット方向角度βを計算する。従って、既存のショベルの部品を利用し、演算用のコントローラを追加するだけで、バケット方向角度βを計算することができる。
【0036】
(5)制御ユニット24の補正部24bは、操作装置23に対する操作に従って、バケット方向角度βを補正値Δβだけ補正する第1補正部、太陽角度αを補正値Δαだけ補正する第2補正部、および、操作装置23からの情報に基づいて、補正値Δα,Δβを変更する補正量変更部(不図示)を機能として有している。これにより、バケット15や太陽に対して、どの程度、ロールスクリーン25aを閉めるのが良いかという作業者個人の好みや、作業者の体型・座席位置の違いによるアイポイントのずれを反映することができる。
【0037】
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
【0038】
(変形例1)
例えば、他の実施の形態において、日除け装置をスマートウィンドウとし、負荷電圧の大きさによって部分的かつ無段階で日射の透過率を変えることができる特性を活かして、運転室7内に日射センサを設置し、制御ユニット24で計算したロールスクリーン開度Rより上の範囲は透過率を最小値とし、ロールスクリーン開度Rより下の範囲は日射センサで得られた日射量を元に、バケット15が見える程度に透過率を絞るという制御をかけても良い。このような変形は、屋外が非常に明るいときの照り返しに有効である。
【0039】
(変形例2)
上述した実施の形態では、衛星通信ユニット21で取得した緯度情報を取得する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、他の実施の形態において、操作装置23を介して、作業者が緯度、経度などの位置情報を任意に設定できるようにしてもよい。
【0040】
(変形例3)
上述した実施の形態では、衛星通信ユニット21で取得した緯度情報と、日時情報に基づいて、太陽角度αを計算したが、例えば、他の実施の形態において、周知の日射センサを用いて太陽角度αを計算してもよい。
【0041】
(変形例4)
上述した実施の形態では、バケット15の爪先の位置Bをフロント計算ユニット20で演算する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、他の実施の形態において、バケット15の爪先の位置Bに代えて、バケット15の根元を、予め定めた部位の位置Bとして設定し、フロント計算ユニット20での演算に用いてもよい。
【0042】
(変形例5)
上述した実施の形態では、作業具としてバケット15を備えた油圧ショベル1を作業機械の一例として説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、他の実施の形態において、作業具としてブレーカ、リフティングマグネットまたは破砕機を備えた種々の作業機械に上述した実施の形態を適用することができる。
【0043】
(変形例6)
上述した実施の形態では、基準遮光領域を太陽角度αに基づいて決定する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、他の実施の形態において、基準遮光領域は、作業者が操作装置23を介して任意に設定するようにしてもよい。
【0044】
(変形例7)
上述した実施の形態では、水平の地面に油圧ショベル1が接地している状態で作業を行う例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、他の実施の形態において、傾斜した地面に油圧ショベル1が接地している状態で作業を行う場合にも本発明を適用できる。この場合、補正量を制御して対応することができる。また、例えば、さらに他の実施の形態において、本体の傾斜角を検出する傾斜角センサと、旋回体4の旋回角を検出する旋回角度センサを利用して、傾斜角によって自動で遮光領域を制御するようにしてもよい。
【0045】
(変形例8)
上述した実施の形態では、複数の角度センサ19とフロント作業装置の幾何学情報に基づいて、バケット15の爪先の位置Bを演算する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、他の実施の形態において、バケット15やアーム14、ブーム13を駆動させる油圧シリンダのストロークを検出するストロークセンサの情報を利用してバケット15の爪先の位置Bを演算してもよい。バケット15の爪先に、発信器を設け、発信器からの信号に基づいてバケット15の爪先の位置Bを演算してもよい。
【0046】
(変形例9)
上述した実施の形態では、運転室7の窓からの入射光が太陽からの直射光の場合を例示したが、例えば、他の実施の形態においては、運転室7の窓からの入射光は、例えば、太陽光がビルディングの壁面で反射されて間接的に入射した光であっても、夜間の作業場を照らすサーチライトなどの人工的な光源からの光であってもよく、これら太陽からの直射光以外の光を作業者の目から除けようにしてもよい。
【0047】
本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。