(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
セットアップの手順を記述するセットアップ手順であって、少なくとも汎用OS(オペレーティングシステム)を使用する際に必要とするユーザアカウント情報を生成するアカウント生成処理を含むセットアップ手順を記憶する手順記憶部と、
初期状態の前記汎用OSを最初に起動する際に、前記手順記憶部が記憶する前記セットアップ手順に基づいて、前記アカウント生成処理を含む自装置のセットアップ処理を実行するセットアップ処理部と、
前記初期状態の前記汎用OSを最初に起動する際の表示画面を切り替える切替情報を記憶する切替情報記憶部と
を備え、
前記セットアップ処理部は、前記汎用OSを起動する際に、前記切替情報記憶部が記憶する前記切替情報に基づいて、前記汎用OSの標準起動画面から専用表示画面に切り替えて表示させる
情報処理装置。
前記セットアップ処理部は、前記セットアップ処理を実行する際に、自装置が前記ネットワークに接続されていない状態である場合に、前記ネットワーク設定情報を取得可能な前記外部記憶装置を、前記外部インターフェース部に接続するように指示する表示画面を表示させる
請求項3に記載の情報処理装置。
前記セットアップ手順には、前記インストール処理によってインストールした前記アプリケーションソフトウェアを保護する機能を有効にするとともに、新たなアプリケーションソフトウェアのインストールを制限する処理が含まれ、
前記セットアップ処理部は、前記セットアップ手順に基づいて、前記アプリケーションソフトウェアを保護する機能を有効にするとともに、前記新たなアプリケーションソフトウェアのインストールを制限する
請求項6に記載の情報処理装置。
前記セットアップ手順には、前記初期状態の前記汎用OSを起動し、外部との入出力を制御する基本入出力システムの設定を変更するためのパスワードの設定処理が含まれ、
前記セットアップ処理部は、前記セットアップ手順に基づいて、前記パスワードの設定処理を実行し、予め定められた所定のアルゴリズムによりを生成した前記パスワードの初期値を、前記パスワードとして設定する
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
前記セットアップ手順には、予めインストールされている専用ソフトウェアを、前記セットアップ処理後に前記汎用OSを起動した際に、デスクトップ画面で起動させる設定を行う処理が含まれ、
前記セットアップ処理部は、前記セットアップ手順に基づいて、前記専用ソフトウェアを、前記セットアップ処理後に前記汎用OSを起動した際に、前記デスクトップ画面で起動させる設定を行う
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
セットアップの手順を記述するセットアップ手順であって、少なくとも汎用OS(オペレーティングシステム)を使用する際に必要とするユーザアカウント情報を生成するアカウント生成処理を含むセットアップ手順を記憶する手順記憶部と、初期状態の前記汎用OSを最初に起動する際の表示画面を切り替える切替情報を記憶する切替情報記憶部とを備える情報処理装置のセットアップ方法であって、
セットアップ処理部が、前記初期状態の前記汎用OSを最初に起動する際に、前記手順記憶部が記憶する前記セットアップ手順を取得する取得ステップと、
前記セットアップ処理部が、前記取得ステップによって取得した前記セットアップ手順に基づいて、前記アカウント生成処理を含む自装置のセットアップ処理を実行するセットアップ処理ステップと
を含み、
前記セットアップ処理ステップにおいて、前記セットアップ処理部が、前記汎用OSを起動する際に、前記切替情報記憶部が記憶する前記切替情報に基づいて、前記汎用OSの標準起動画面から専用表示画面に切り替えて表示させる
セットアップ方法。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態による情報処理装置、及びセットアップ方法について図面を参照して説明する。
【0020】
図1は、本実施形態による情報処理装置1の主要なハードウェア構成の一例を示す図である。
情報処理装置1は、例えば、IoT(Internet of Things)機器などであり、Windows(登録商標)などの汎用OS(オペレーティングシステム)を用いて、特別な用途の専用機器として使用され、例えば、キーボードやマウス、等の入力装置を備えていない装置である。本実施形態では、情報処理装置1が、ネットワークを利用した会議システムに使用される会議装置である場合の一例について説明する。
【0021】
図1に示すように、情報処理装置1は、主要なハードウェア構成として、CPU11と、メインメモリ12と、チップセット21と、BIOSメモリ22と、SSD23と、USBコネクタ24と、オーディオシステム25と、マイク26と、スピーカ27と、ビデオシステム28と、ビデオ入出力部29と、WLANカード30と、EC31と、スイッチ部32と、電源回路33と、TPM40とを備える。
【0022】
CPU(Central Processing Unit)11は、プログラム制御により種々の演算処理を実行し、情報処理装置1全体を制御している。
メインメモリ12は、CPU11の実行プログラムの読み込み領域として、又は、実行プログラムの処理データを書き込む作業領域として利用される書き込み可能メモリである。メインメモリ12は、例えば、複数個のDRAM(Dynamic Random Access Memory)チップで構成される。この実行プログラムには、OS、周辺機器類をハードウェア操作するための各種ドライバ、各種サービス/ユーティリティ、アプリケーションプログラム(以下、アプリケーションという)等が含まれる。
【0023】
チップセット21は、USB(Universal Serial Bus)、シリアルATA(AT Attachment)、SPI(Serial Peripheral Interface)バス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス、PCI−Expressバス、及びLPC(Low Pin Count)バスなどのコントローラを備えており複数のデバイスが接続される。
図1では、デバイスの例示として、BIOSメモリ22と、SSD23と、USBコネクタ24と、オーディオシステム25と、ビデオシステム28と、WLANカード30と、EC31と、TPM40とが、チップセット21に接続されている。
【0024】
BIOS(Basic Input Output System:基本入出力システム)メモリ22は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やフラッシュROMなどの電気的に書き換え可能な不揮発性メモリで構成される。BIOSメモリ22は、BIOS、及びEC31などを制御するためのシステムファームウェアなどを記憶する。
【0025】
SSD(Solid State Drive)23は、OS、各種ドライバ、各種サービス/ユーティリティ、アプリケーション、及び各種データを記憶する。SSD23は、例えば、OSとして、例えば、Windows10(Windowsは登録商標)等を記憶する。また、SSD23には、会議システムのアプリケーションソフトウェアとして、Skype for Business(Skypeは登録商標)、又はZoom(登録商標)などがインストールされる。
【0026】
USBコネクタ24(外部インターフェース部の一例)は、USBを利用した周辺機器類を接続するためのコネクタである。USBコネクタ24に接続される周辺機器は、例えば、キーボード、マウス、USBカメラなどである。なお、USBコネクタ24には、情報処理装置1のセットアップ処理において、後述するUSBキーメモリ2(
図2)が接続される。
【0027】
オーディオシステム25は、音データの記録、再生、出力を行う。オーディオシステム25は、例えば、接続されたマイク26から音データを取得し、接続されたスピーカ27から音データを出力する。
【0028】
ビデオシステム28は、画像表示に関連する機能を実現するためのシステムであり、ビデオコントローラを含んでいる。このビデオコントローラは、CPU11からの描画命令を処理し、処理した描画情報をビデオメモリに書き込むとともに、ビデオメモリからこの描画情報を読み出して、ビデオ入出力部29を介して、表示データとして出力する。また、ビデオシステム28は、ビデオ入出力部29を介して、外部からの表示データを取得する。
【0029】
ビデオ入出力部29は、例えば、HDMI(High-Definition Multimedia Interface:HDMIは登録商標)などの外部入力用、及び外部出力用の表示ポートである、ビデオ入出力部29は、外部から表示データを取得する場合、及び、外部モニタなどに表示データを表示させる場合に利用される。
【0030】
WLAN(Wireless Local Area Network)カード30は、ワイヤレス(無線)LANにより、後述するネットワークNW1(
図2)に接続して、データ通信を行う。WLANカード30は、例えば、ネットワークNW1を経由して各種装置(後述するネットワーク記憶装置4、管理サーバ5など)とデータ通信を行う。
【0031】
EC(エンベデッドコントローラ)31は、情報処理装置1のシステム状態に関わらず、各種デバイス(周辺装置やセンサ等)を監視し制御するワンチップマイコン(One-Chip Microcomputer)である。また、EC31は、電源回路33を制御する電源管理機能を有している。なお、EC31は、不図示のCPU、ROM、RAMなどで構成されるとともに、複数チャネルのA/D入力端子、D/A出力端子、タイマ、及びデジタル入出力端子を備えている。EC31には、それらの入出力端子を介して、例えば、スイッチ部32、及び電源回路33などが接続されており、EC31は、これらの動作を制御する。
【0032】
スイッチ部32は、例えば、電源スイッチ、リセットスイッチなどの各種制御スイッチである。
電源回路33は、例えば、DC/DCコンバータ、充放電ユニット、電池ユニット、AC/DCアダプタなどを含んでおり、AC/DCアダプタ、又は電池ユニットから供給される直流電圧を、情報処理装置1を動作させるために必要な複数の電圧に変換する。また、電源回路33は、EC31からの制御に基づいて、情報処理装置1の各部に電力を供給する。また、電源回路33は、例えば、スリープモードなどのパワーダウンモード(低消費電力モード)の際に、モードに応じて、部分的に電力の供給を停止する。
【0033】
TPM(Trusted Platform Module)40は、情報処理装置1を安全に管理するための耐タンパ性を有するセキュリティチップである。TPM40は、例えば、暗号処理のための鍵生成や、認証情報の生成などのセキュリティに関する各種処理を実行する。
【0034】
また、
図2は、本実施形態による情報処理装置1の機能構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、情報処理装置1は、BIOS50と、OS51と、切替情報記憶部52と、手順記憶部53と、セットアップ処理部54とを備える。なお、
図2に示す情報処理装置1の各機能構成は、上述した
図1に示す情報処理装置1のハードウェア構成により実現される。また、情報処理装置1は、ハードウェア構成として、チップセット21と、USBコネクタ24と、ビデオシステム28と、ビデオ入出力部29と、WLANカード30とを備える。
【0035】
また、情報処理装置1は、セットアップ処理の際に、
図2に示すように、USBキーメモリ2と、表示装置3と、ネットワーク記憶装置4と、管理サーバ5とに接続される。
USBキーメモリ2(外部記憶装置の一例)は、USBコネクタ24を介して情報処理装置1に接続され、セットアップ処理の際に必要とされる各種情報を記憶する。USBキーメモリ2の記憶する情報には、例えば、無線LANに接続するためのSSID及び暗号化キーなどのネットワーク設定情報、各種アプリケーションソフトウェアをインストールするためのセットアップ情報やライセンスキー、等が含まれる。
【0036】
表示装置3は、例えば、液晶表示装置であり、情報処理装置1を用いて会議を行う際に、資料等を表示するために使用される。表示装置3は、例えば、ビデオ入出力部29を介して、情報処理装置1と接続される。表示装置3は、セットアップ処理後に、情報処理装置1を起動すると、デスクトップ画面として、例えば、スケジュール管理用の専用ソフトウェアの表示画面を表示する。
【0037】
ネットワーク記憶装置4は、例えば、クラウドサーバであり、会議システムにおいて、情報共有に利用する。また、管理サーバ5は、情報処理装置1の各種管理を行うサーバ装置であり、例えば、スケジュール管理用の専用ソフトウェアを提供するとともに、専用ソフトウェアの更新データを供給する。ネットワーク記憶装置4及び管理サーバ5は、例えば、WLANカード30を用いて、ネットワークNW1を経由して情報処理装置1と接続される。
【0038】
BIOS50(基本入出力システムの一例)は、例えば、BIOSメモリ22に記憶されているプログラムをメインメモリ12に読み込み、CPU11が実行することにより実現される。BIOS50は、OS51を起動するとともに、情報処理装置1の外部との入出力を制御する。BIOS50は、例えば、設定変更の要求に応じて、情報処理装置1の外部との入出力の設定を変更する。BIOS50は、BIOS50の設定を変更するためのパスワード(BIOSパスワードPW1)を保持している。BIOS50は、内部に登録されているBIOSパスワードPW1と、外部から入力されたパスワードとを照合し、一致する場合に、BIOSパスワードPW1を含むBIOS50の各種設定の変更を許可する。
【0039】
OS51は、例えば、Windows IoT(Windowsは、登録商標)などの汎用OSである。OS51は、例えば、SSD23に記憶されているプログラムをメインメモリ12に読み込み、CPU11が実行することにより実現される。OS51は、汎用OSであるため、情報処理装置1を会議装置(会議のための専用装置)として機能させるために、OS51には、会議システムのアプリケーションソフトウェアやスケジュール管理用の専用ソフトウェアなどがインストールされる。
また、OS51は、OS51を使用する際に必要とするアカウント情報AC1を保持している。アカウント情報には、例えば、管理者用アカウント情報と、ユーザ用アカウント情報とが含まれる。
【0040】
切替情報記憶部52は、例えば、SSD23の一部の領域であり、OS51を起動する際の表示画面を切り替える切替情報を記憶する。ここで、切替情報は、例えば、切替フラグであり、情報処理装置1の製造工程において、OS51の起動時に、OS51の標準起動画面の表示を禁止し、専用表示画面に切り替えるように設定されている。
【0041】
手順記憶部53は、例えば、SSD23の一部の領域であり、情報処理装置1のセットアップの手順を記述するセットアップ手順を記憶する。ここで、セットアップは、情報処理装置1が出荷されて、最初に起動された際に実行され、情報処理装置1を会議装置として機能させるための各種設定、及びアプリケーションソフトウェアのインストールなどが実行される。手順記憶部53には、情報処理装置1の製造工程において、ユーザが使用する情報処理装置1の用途、及びユーザの要求に応じて、カスタマイズされたセットアップ手順が、セットアップ手順ファイルとして記憶される。
例えば、情報処理装置1を会議装置として使用する場に、切替情報記憶部52は、以下のセットアップ処理を実行させるセットアップ手順を記憶する。
【0042】
(1)ユーザアカウントの生成処理
(2)クラウド設定処理
(3)専用ソフトの更新処理
(4)会議システム用のアプリケーションのインストール処理
(5)ドライブ暗号化処理
(6)BIOSパスワードPW1の設定処理
(7)デバイス保護及びグループポリシーの有効化処理
(8)デスクトップシェルとして、専用ソフトを設定する処理
なお、(1)〜(8)の各セットアップ処理の詳細については後述する。
【0043】
セットアップ処理部54は、例えば、SSD23に記憶されているプログラムをメインメモリ12に読み込み、CPU11が実行することにより実現される。セットアップ処理部54は、初期状態のOS51を最初に起動する際に、手順記憶部53が記憶するセットアップ手順に基づいて、自装置(情報処理装置1)のセットアップ処理を実行する。セットアップ処理部54は、例えば、上述した(1)〜(8)のセットアップ手順に基づいて、セットアップ処理を実行する。
なお、初期状態のOS51を最初に起動する際には、出荷後(購入後)のOS51の状態の他、OS51を再インストールした後などに、最初に起動する場合が含まれる。
【0044】
例えば、セットアップ手順には、上述の(1)に示すように、ユーザアカウント情報(アカウント情報AC1)を生成するアカウント生成処理が含まれる。セットアップ処理部54は、セットアップ手順に基づいて、セットアップ処理として、アカウント生成処理を実行する。セットアップ処理部54は、例えば、予め定められた所定の生成手法により、ユーザアカウント情報(アカウントID及びパスワード)を自動生成し、生成したユーザアカウント情報をOS51に登録する。
【0045】
また、セットアップ手順には、上述の(2)に示すように、ネットワークNW1を経由して接続可能なネットワーク記憶装置4を利用するための設定を行う処理が含まれる。セットアップ処理部54は、セットアップ手順に基づいて、ネットワーク記憶装置4(クラウドサーバ)を利用するための設定を行う。
【0046】
また、セットアップ手順には、上述の(3)に示すように、専用ソフトの更新処理が含まれる。ここで、専用ソフトは、例えば、上述したスケジュール管理用の専用ソフトウェアである。セットアップ処理部54は、セットアップ手順に基づいて、専用ソフトの更新処理を実行する。セットアップ処理部54は、例えば、ネットワークNW1を経由して、管理サーバ5と接続し、管理サーバ5から更新データを取得して、専用ソフトを更新する。
【0047】
また、セットアップ手順には、上述の(4)に示すように、自装置を特定用途の専用装置として機能させるためのアプリケーションソフトウェアのインストール処理が含まれる。ここでは、例えば、Skype for Business(Skypeは登録商標)などの会議システム用のアプリケーションが、特定用途の専用装置として機能させるためのアプリケーションソフトウェアに対応する。セットアップ処理部54は、セットアップ手順に基づいて、これらのアプリケーションソフトウェアのインストール処理を実行する。セットアップ処理部54は、例えば、USBキーメモリ2が記憶するセットアップ情報を用いて、インストール処理を実行する。
【0048】
また、セットアップ手順には、上述の(5)に示すように、ドライブ暗号化処理が含まれる。セットアップ処理部54は、セットアップ手順に基づいて、SDD23の暗号化処理を実行する。セットアップ処理部54は、例えば、BitLocker(登録商標)を有効にして、SDD23を暗号化する。
【0049】
また、セットアップ手順には、上述の(6)に示すように、BIOSパスワードPW1の設定処理が含まれる。セットアップ処理部54は、セットアップ手順に基づいて、BIOSパスワードPW1の設定処理を実行する。セットアップ処理部54は、セットアップ手順に基づいて、予め定められた所定のアルゴリズムによりを生成したパスワードの初期値を、パスワードとして設定する。すなわち、セットアップ処理部54は、BIOSパスワードPW1の初期値を、予め定められた所定の生成アルゴリズムにより自動生成し、生成したBIOSパスワードPW1の初期値をBIOS50に登録する。
【0050】
また、セットアップ手順には、上述の(7)に示すように、デバイス保護及びグループポリシーの有効化処理が含まれる。セットアップ処理部54は、セットアップ手順に基づいて、デバイス保護及びグループポリシーの有効化処理を実行する。すなわち、セットアップ処理部54は、アプリケーションソフトウェアを保護する機能を有効にするとともに、新たなアプリケーションソフトウェアのインストールを制限する。これにより。セットアップ処理部54は、インストール済みのソフトウェアの変更、削除を禁止するとともに、新たにソフトウェアをインストールできないようにする。
【0051】
また、セットアップ手順には、上述の(8)に示すように、デスクトップシェルとして、専用ソフトを設定する処理が含まれる。すなわち、セットアップ手順には、予めインストールされている専用ソフトウェアを、セットアップ処理後にOS51を起動した際に、デスクトップ画面で起動させる設定を行う処理が含まれる。ここで、専用ソフトは、上述したスケジュール管理用の専用ソフトウェアである。セットアップ処理部54は、セットアップ手順に基づいて、専用ソフトウェアを、セットアップ処理後にOS51を起動した際に、デスクトップ画面で起動させる設定を行う。
【0052】
また、セットアップ処理部54は、OS51を起動する際に、切替情報記憶部52が記憶する切替情報に基づいて、OS51の標準起動画面から専用表示画面に切り替えて、表示装置3に表示させる。すなわち、情報処理装置1は、起動する際に、OS51の標準起動画面を表示せずに、専用表示画面を表示する。
【0053】
また、セットアップ処理部54は、セットアップ処理を実行する際に必要な情報を、USBコネクタ24に接続されたUSBキーメモリ2から取得する。セットアップ処理を実行する際に必要な情報には、自装置(情報処理装置1)をネットワークNW1に接続するためのネットワーク設定情報(例えば、無線LANのSSID及び暗号化キー)が含まれる。セットアップ処理部54は、セットアップ処理を実行する際に、USBキーメモリ2から取得したネットワーク設定情報に基づいて、ネットワークNW1に接続する。
【0054】
なお、セットアップ処理部54は、セットアップ処理を実行する際に、自装置がネットワークNW1に接続されていない状態である場合に、ネットワーク設定情報を取得可能なUSBキーメモリ2を、USBコネクタ24に接続するように指示する表示画面を、表示装置3に表示させる。
【0055】
次に、図面を参照して、本実施形態による情報処理装置1の動作について説明する。
図3は、本実施形態による情報処理装置1のセットアップ処理の一例を示すフローチャートである。なお、ここでは、出荷後の情報処理装置1を最初に起動する際の動作について説明する。
図3に示すように、スイッチ部32の電源スイッチが押下されると、情報処理装置1は、電源回路33から各部に電源が供給され、まず、BIOS50が起動する(ステップS101)。
【0056】
次に、BIOS50は、OS51を起動する(ステップS102)。
次に、情報処理装置1のセットアップ処理部54は、専用画面に表示を切り替える(ステップS103)。セットアップ処理部54は、切替情報記憶部52から切替情報を取得して、切替情報に基づいて、OS51の標準起動画面から
図4に示すような専用画面に切り替えて表示させる。なお、切替情報は、出荷時に専用表示画面に切り替えるように設定されているため、セットアップ処理部54は、専用画面に表示を切り替える。
【0057】
図4は、本実施形態によるセットアップ処理の初期画面の一例を示す図である。セットアップ処理において、OS51の標準起動画面(例えば、Windows(登録商標)の起動画面は、表示されずに、
図4に示す画面G1のような初期画面(専用画面)が表示される。
【0058】
次に、セットアップ処理部54は、情報処理装置1がネットワークNW1に接続されているか否かを判定する(ステップS104)。セットアップ処理部54は、情報処理装置1がネットワークNW1に接続されている場合(ステップS104:YES)に、処理をステップS108に進める。また、セットアップ処理部54は、情報処理装置1がネットワークNW1に接続されていない場合(ステップS104:NO)に、処理をステップS105に進める。
【0059】
ステップS105において、セットアップ処理部54は、USBコネクタ24に、USBキーメモリ2が接続されているか否かを判定する。セットアップ処理部54は、USBコネクタ24に、USBキーメモリ2が接続されている場合(ステップS105:YES)に、処理をステップS107に進める。また、セットアップ処理部54は、USBコネクタ24に、USBキーメモリ2が接続されていない場合(ステップS105:NO)に、処理をステップS106に進める。
【0060】
ステップS106において、セットアップ処理部54は、USBキーメモリ2の接続指示(例えば、「USBキーメモリを接続して下さい。」など)のUSBキーメモリ2の接続を促すメッセージを、表示装置3に表示させる。ステップS106の処理後に、セットアップ処理部54は、処理をステップS104に戻す。
【0061】
また、ステップS107において、セットアップ処理部54は、USBキーメモリ2からネットワーク設定情報を取得して、情報処理装置1をネットワークNW1に接続させる。すなわち、セットアップ処理部54は、無線LANのSSID及び暗号化キーをUSBキーメモリ2から取得して、これらの情報をWLANカード30に設定することで、情報処理装置1をネットワークNW1に接続させる。
【0062】
次に、ステップS108において、セットアップ処理部54は、セットアップ手順を取得する。すなわち、セットアップ処理部54は、手順記憶部53に予め記憶されているセットアップ手順を順番に取得する。
【0063】
次に、セットアップ処理部54は、USBキーメモリ2から情報を取得する必要があるか否かを判定する(ステップS109)。セットアップ処理部54は、セットアップ手順に基づくセットアップ処理を実行する際に必要な情報があるか否かを判定する。セットアップ処理部54は、USBキーメモリ2から情報を取得する必要がある場合(ステップS109:YES)に、処理をステップS110に進める。セットアップ処理部54は、USBキーメモリ2から情報を取得する必要がない場合(ステップS109:NO)に、処理をステップS111に進める。
【0064】
ステップS110において、セットアップ処理部54は、USBキーメモリ2から情報を取得する。セットアップ処理部54は、セットアップ処理に必要な情報(例えば、各種アプリケーションソフトウェアをインストールするためのセットアップ情報やライセンスキーなど)をUSBキーメモリ2から取得する。
【0065】
次に、ステップS111において、セットアップ処理部54は、セットアップ手順に基づいてセットアップ処理を実行する。すなわち、セットアップ処理部54は、上述した(1)〜(8)のようなセットアップ処理を実行する。
【0066】
次に、セットアップ処理部54は、次のセットアップ手順があるか否かを判定する(ステップS112)。セットアップ処理部54は、手順記憶部53に次に実行するセットアップ手順があるか否かを判定する。セットアップ処理部54は、次のセットアップ手順がある場合(ステップS112:YES)に処理をステップS108に戻して、ステップS108からステップS112までの処理を繰り返す。また、セットアップ処理部54は、次のセットアップ手順がない場合(ステップS112:NO)に処理をステップS113に進める。
【0067】
なお、ステップS108からステップS112までの処理の間、セットアップ処理部54は、
図5に示すような表示画面G2を、表示装置3に表示させる。
図5は、本実施形態によるセットアップ処理中の表示画面の一例を示す図である。
図5に示すように、セットアップ処理中には、画面G2のようなウェイト画面(専用画面)が表示される。
【0068】
また、ステップS113において、セットアップ処理部54は、情報処理装置1のリブート処理(再起動処理)を実行して、セットアップ処理を終了する。
なお、情報処理装置1は、セットアップ処理後に、デスクトップ画面に、
図6に示すようなスケジュール管理の専用ソフトの画面G3を、表示装置3に表示させる。
【0069】
図6は、本実施形態によるセットアップ処理後のデスクトップ画面の一例を示す図である。情報処理装置1は、セットアップ処理後に起動された場合に、切替情報記憶部52が記憶する切替情報に基づいて、OS51の標準起動画面を表示させずに、画面G3のような専用ソフトの表示画面を、デスクトップ画面として、表示装置3に表示させる。
【0070】
また、
図7は、本実施形態による情報処理装置1のセットアップ手順に基づくセットアップ処理の一例を示すフローチャートである。
図7に示す例は、上述した(1)〜(8)のセットアップ手順に基づいて、
図3におけるステップS108からステップS112までの繰り返しのセットアップ処理を実行した場合を示している。
【0071】
図7に示すように、(1)〜(8)のセットアップ手順に基づいて、セットアップ処理部54は、まず、セットアップ処理として、ユーザアカウントの生成処理を実行する(ステップS201)。セットアップ処理部54は、例えば、予め定められた所定の生成手法により、ユーザアカウント情報(アカウントID及びパスワード)を自動生成し、生成したユーザアカウント情報をOS51に登録する。
【0072】
次に、セットアップ処理部54は、セットアップ処理として、クラウド設定処理を実行する(ステップS202)。セットアップ処理部54は、例えば、TPM40によるセキュリティ機能を利用して、ネットワーク記憶装置4(クラウドサーバ)を利用するための設定を行う。
【0073】
次に、セットアップ処理部54は、セットアップ処理として、専用ソフトの更新処理を実行する(ステップS203)。セットアップ処理部54は、例えば、ネットワークNW1を経由して、管理サーバ5と接続し、管理サーバ5から更新データを取得して、専用ソフトを更新する。
【0074】
次に、セットアップ処理部54は、セットアップ処理として、会議システム用のアプリケーションのインストール処理を実行する(ステップS204)。セットアップ処理部54は、例えば、USBキーメモリ2が記憶するSkype for Business(Skypeは登録商標)のセットアップ情報を取得し、取得したセットアップ情報を用いて、インストール処理を実行する。これにより、情報処理装置1は、会議装置として機能する。
【0075】
次に、セットアップ処理部54は、セットアップ処理として、ドライブ暗号化処理を実行する(ステップS205)。セットアップ処理部54は、例えば、BitLocker(登録商標)を有効にして、SDD23を暗号化する。
【0076】
次に、セットアップ処理部54は、セットアップ処理として、BIOSパスワードPW1の設定処理を実行する(ステップS206)。セットアップ処理部54は、BIOSパスワードPW1の初期値を、予め定められた所定の生成アルゴリズムにより自動生成し、生成したBIOSパスワードPW1の初期値をBIOS50に登録する。
【0077】
次に、セットアップ処理部54は、セットアップ処理として、デバイス保護及びグループポリシーの有効化処理を実行する(ステップS207)。すなわち、セットアップ処理部54は、アプリケーションソフトウェアを保護する機能を有効にするとともに、新たなアプリケーションソフトウェアのインストールを制限する。これにより。セットアップ処理部54は、インストール済みのソフトウェアの変更、削除を禁止するとともに、新たにソフトウェアをインストールできないようにする。
【0078】
次に、セットアップ処理部54は、セットアップ処理として、デスクトップシェルとして、専用ソフトの設定処理を実行する(ステップS208)。セットアップ処理部54は、スケジュール管理用の専用ソフトウェアを、セットアップ処理後にOS51を起動した際に、デスクトップ画面で起動させる設定を行う。これにより、情報処理装置1は、セットアップ処理後に、デスクトップ画面に、
図6に示すようなスケジュール管理の専用ソフトの画面G3を、表示装置3に表示するようになる。ステップS208の処理後に、セットアップ処理部54は、セットアップ処理を終了する。
【0079】
以上説明したように、本実施形態による情報処理装置1は、手順記憶部53と、セットアップ処理部54とを備える。手順記憶部53は、セットアップの手順を記述するセットアップ手順であって、少なくともOS51(汎用OS)を使用する際に必要とするユーザアカウント情報を生成するアカウント生成処理を含むセットアップ手順を記憶する。セットアップ処理部54は、初期状態のOS51を最初に起動する際に、手順記憶部53が記憶するセットアップ手順に基づいて、アカウント生成処理を含む自装置のセットアップ処理を実行する。
【0080】
これにより、本実施形態による情報処理装置1は、セットアップの手順に基づいて、ユーザが入力装置を用いて設定情報を入力する必要なしに、セットアップを行うことができるため、セットアップを簡便に行うことができる。また、本実施形態による情報処理装置1は、アカウント生成処理を自動で行うことができるため、さらに簡便性を高めることができる。本実施形態による情報処理装置1は、ユーザによる設定情報の入力なしに、ほぼ全てのセットアップを自動で行うことができる。
【0081】
また、本実施形態による情報処理装置1は、初期状態のOS51(汎用OS)を最初に起動する際の表示画面を切り替える切替情報を記憶する切替情報記憶部52を備える。セットアップ処理部54は、OS51を起動する際に、切替情報記憶部52が記憶する切替情報に基づいて、OS51の標準起動画面から専用表示画面に切り替えて表示させる。
これにより、本実施形態による情報処理装置1は、OS51(汎用OS)を使用しつつ、OS51を使用していることを意識させずに、専用表示画面を表示できるため、汎用OSにより容易に専用装置として機能させることができる。
【0082】
また、本実施形態による情報処理装置1は、USBキーメモリ2(外部記憶装置)と接続可能なUSBコネクタ24(外部インターフェース部)を備える。セットアップ処理部54は、セットアップ処理を実行する際に必要な情報を、USBコネクタ24に接続されたUSBキーメモリ2から取得する。
これにより、本実施形態による情報処理装置1は、USBキーメモリ2(外部記憶装置)を利用することで、ユーザが入力装置を用いて設定情報を入力する必要なしに、さらに簡便に行うことができる。
【0083】
また、本実施形態では、セットアップ処理を実行する際に必要な情報には、自装置をネットワークNW1に接続するためのネットワーク設定情報(例えば、SSID及び暗号化キーなど)が含まれる。セットアップ処理部54は、セットアップ処理を実行する際に、USBキーメモリ2から取得したネットワーク設定情報に基づいて、ネットワークNW1に接続する。
これにより、本実施形態による情報処理装置1は、セットアップの際に、自動でネットワークNW1に接続することができ、さらに簡便性を高めることができる。
【0084】
また、本実施形態では、セットアップ処理部54は、セットアップ処理を実行する際に、自装置(情報処理装置1)がネットワークNW1に接続されていない状態である場合に、ネットワーク設定情報を取得可能なUSBキーメモリ2を、USBコネクタ24に接続するように指示する表示画面を表示させる。
これにより、本実施形態による情報処理装置1は、確実にネットワークNW1に接続することができ、ネットワークNW1を利用したセットアップ処理を行うことができる。よって、本実施形態による情報処理装置1は、ネットワークNW1を利用して、効率よくセットアップ処理を行うことができる。
【0085】
また、本実施形態では、セットアップ手順には、ネットワークNW1を経由して接続可能なネットワーク記憶装置4を利用するための設定を行う処理が含まれる。セットアップ処理部54は、セットアップ手順に基づいて、ネットワーク記憶装置4を利用するための設定を行う。
これにより、本実施形態による情報処理装置1は、例えば、クラウド環境などを利用する用途に用いる場合であっても、セットアップ処理を自動で行うことができる。
【0086】
また、本実施形態では、セットアップ手順には、自装置(情報処理装置1)を特定用途の専用装置(例えば、会議装置)として機能させるためのアプリケーションソフトウェア(例えば、会議用ソフトウェアなど)のインストール処理が含まれる。セットアップ処理部54は、セットアップ手順に基づいて、アプリケーションソフトウェアのインストール処理を実行する。
これにより、本実施形態による情報処理装置1は、アプリケーションソフトウェアのインストール処理を自動で行うことができるため、セットアップ処理をさらに簡便に行うことができる。
【0087】
また、本実施形態では、セットアップ手順には、インストール処理によってインストールしたアプリケーションソフトウェアを保護する機能を有効にするとともに、新たなアプリケーションソフトウェアのインストールを制限する処理が含まれる。セットアップ処理部54は、セットアップ手順に基づいて、アプリケーションソフトウェアを保護する機能を有効にするとともに、新たなアプリケーションソフトウェアのインストールを制限する。
【0088】
これにより、本実施形態による情報処理装置1は、アプリケーションソフトウェアの追加、及び変更が制限されるため、改ざんや悪用される可能性を低減でき、汎用OSを用いて、容易に特定用途の専用装置(例えば、会議装置)を実現することができる。本実施形態による情報処理装置1は、ユーザの意図しないOS51の操作をブロックすることができる。
【0089】
また、本実施形態では、セットアップ手順には、OS51(汎用OS)を起動し、外部との入出力を制御するBIOS50(基本入出力システム)の設定を変更するためのパスワード(例えば、BIOSパスワードPW1)の設定処理が含まれる。セットアップ処理部54は、セットアップ手順に基づいて、BIOSパスワードPW1の設定処理を実行し、予め定められた所定のアルゴリズムによりを生成したBIOSパスワードPW1の初期値を、BIOSパスワードPW1として設定する。
【0090】
これにより、本実施形態による情報処理装置1は、BIOSパスワードPW1の生成を自動で行うことができるため、さらに簡便性を高めることができる。また、本実施形態による情報処理装置1は、BIOS50(基本入出力システム)を保護することができるため、安全性を高めることができる。
【0091】
また、本実施形態では、セットアップ手順には、予めインストールされている専用ソフトウェアを、セットアップ処理後にOS51(汎用OS)を起動した際に、デスクトップ画面で起動させる設定を行う処理が含まれる。セットアップ処理部54は、セットアップ手順に基づいて、専用ソフトウェアを、セットアップ処理後にOS51を起動した際に、デスクトップ画面で起動させる設定を行う。
これにより、本実施形態による情報処理装置1では、
図6に示すように、専用ソフトの画面G3が自動で表示されるため、汎用OSを用いて、容易に特定用途の専用装置(例えば、会議装置)を実現することができる。
【0092】
また、本実施形態によるセットアップ方法は、セットアップの手順を記述するセットアップ手順であって、少なくともOS51(汎用OS)を使用する際に必要とするユーザアカウント情報を生成するアカウント生成処理を含むセットアップ手順を記憶する手順記憶部53を備える情報処理装置1のセットアップ方法であって、取得ステップと、セットアップ処理ステップとを含む。取得ステップにおいて、セットアップ処理部54が、初期状態のOS51を最初に起動する際に、手順記憶部53が記憶するセットアップ手順を取得する。セットアップ処理ステップにおいて、セットアップ処理部54が、取得ステップによって取得したセットアップ手順に基づいて、アカウント生成処理を含む自装置(情報処理装置1)のセットアップ処理を実行する。
これにより、本実施形態によるセットアップ方法は、上述した情報処理装置1と同様の効果を奏し、セットアップを簡便に行うことができる。
【0093】
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記の実施形態において、情報処理装置1の一例として、会議装置である例を説明たが、これに限定されるものではない。情報処理装置1は、他の用途の専用装置であってもよく、例えば、IoT機器などであってもよい。
【0094】
また、上記の実施形態において、情報処理装置1のOS51が、Windows IoT(Windowsは登録商標)である例を説明したが、他の汎用OSであってもよい。
また、上記の実施形態において、セットアップ処理の際に、USBキーメモリ2を情報処理装置1に接続する例を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、USBキーメモリ2からの設定情報の取得が不要な場合には、USBキーメモリ2を情報処理装置1に接続しなくてもよい。
【0095】
また、上記の実施形態において、情報処理装置1は、無線LANにより、ネットワークNW1と接続する例を説明したが、有線LANによりネットワークNW1に接続するようにしてもよい。
【0096】
なお、上述した情報処理装置1が備える各構成は、内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した情報処理装置1が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述した情報処理装置1が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD−ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
【0097】
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に情報処理装置1が備える各構成で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0098】
また、上述した機能の一部又は全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【解決手段】情報処理装置1は、セットアップの手順を記述するセットアップ手順であって、少なくとも汎用OS(オペレーティングシステム)51を使用する際に必要とするユーザアカウント情報AC1を生成するアカウント生成処理を含むセットアップ手順を記憶する手順記憶部53と、初期状態の汎用OS51を最初に起動する際に、手順記憶部53が記憶するセットアップ手順に基づいて、アカウント生成処理を含む自装置1のセットアップ処理を実行するセットアップ処理部54とを備える。