(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態の漏洩同軸ケーブルについて、図面を参照しつつ説明する。
【0010】
第1実施形態
図1(A)は、第1実施形態の漏洩同軸ケーブル10の断面図である。
図1(A)は、内部導体1の中心軸Cの方向(軸方向)に垂直な断面を示す。
図1(B)は、漏洩同軸ケーブル10の平面図である。
図1(A)および
図1(B)に示すように、漏洩同軸ケーブル10は、内周側から外周側に向かって、内部導体1と、絶縁体2と、外部導体3と、非金属線4と、導体線5と、シース6とを有する。
内部導体1は、例えば、銅などの金属等の導体であり、一方向に延在する線条体である。内部導体1は、複数の導体を撚り合わせた撚線であってもよい。
絶縁体2は、内部導体1の外周面を覆って設けられる。絶縁体2には、発泡ポリエチレンなどの絶縁性の樹脂が用いられる。
【0011】
外部導体3は、金属(銅等)などの導体であるテープ(例えば金属テープ)である。外部導体3は、例えば銅箔などの金属箔であってもよい。外部導体3の厚さは、例えば0.01〜0.2μmである。3aは外部導体3の外周面(外面)である。
外部導体3は、テープ状の絶縁性基材(図示略)、および密着層(図示略)が積層された構成であってもよい。
絶縁性基材には、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル樹脂;ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂などが使用できる。絶縁性基材は外部導体3の内周面側に形成される。密着層はエチレン系アイオノマー樹脂(例えばサーリン(登録商標))などである。密着層は、絶縁性基材の内周面側に形成される。密着層は、外部導体3および絶縁性基材を絶縁体2に接合させる。絶縁性基材および密着層にスロットは形成されていなくてよい。
【0012】
外部導体3には、開口部である複数のスロット7(放射部)が形成されている。スロット7は、長さ方向に間隔をおいて形成されている。スロット7は、一定のピッチで長さ方向に配列されることが好ましい。スロット7のピッチは、供給される高周波信号の周波数に応じて定められる。スロット7は、例えば、外部導体3となる金属テープに穴あけ加工することによって形成することができる。スロット7は、フォトリソグラフィ技術を用いたパターンエッチングにより形成することもできる。外部導体3は、金属テープの長さ方向を絶縁体2の長さ方向に合わせて添わせて(すなわち、縦添えして)絶縁体2に巻き付けられる。
【0013】
図1(B)に示した漏洩同軸ケーブル10においては、外部導体3に、長さ方向(長辺方向)が漏洩同軸ケーブル10の長さ方向に沿う長方形状のスロット7が形成されている。このスロット7は、漏洩同軸ケーブル10の幅方向の一辺W(短辺W)よりも、漏洩同軸ケーブル10の長さ方向の一辺L(長辺L)の方が長い開口部が形成されている。例えば、
図1(B)のように漏洩同軸ケーブル10を平面視した場合において、スロット7の短辺Wの長さは外部導体3の外径に対して60〜90%程度である。また、スロット7の長辺Lの長さは、短辺Wの2〜10倍程度である。
スロットの形状及びサイズについて、例えば、2.4GHz用の漏洩同軸ケーブル(外部導体の径が1.5mm)の場合、以下のスロットを使用できる。
スロット形状:長方形型。
スロット幅:2〜4mm(ケーブルの径や外部導体テープの幅に応じて変化)。
スロットの長さ:40〜50mm(スロットピッチに対して45〜55%)。
スロットピッチ:91mm(使用周波数に応じて変化。ピッチの決め方は、例えば、日本国特開2013−229772号を参照)。
図1(B)に示したように、漏洩同軸ケーブル10の長さ方向に沿う長方形状で開口サイズの大きなスロット7が形成されている場合、スロット7付近の外部導体3は絶縁体2に対して浮いた状態になり易い。そのため、本実施形態の漏洩同軸ケーブル10では、後述する非金属線4を外部導体3の外周面3aに設けて外部導体3の浮きを抑制する。
【0014】
内部導体1は、外部の信号源などから供給される高周波信号を伝搬させる。スロット7がない箇所では、外部導体3によって高周波信号が遮蔽されるため、漏洩同軸ケーブル10の外部に電磁波は放射されない。スロット7がある箇所では、スロット7を通して漏洩同軸ケーブル10の外部へ電磁波が放射される。
【0015】
非金属線4は、非金属材料である線である。非金属材料としては、例えばナイロン糸(ポリアミド樹脂)、テトロン糸(ポリエステル樹脂)などの合成樹脂:木綿、絹、麻、ウールなどの天然素材:ガラスファイバなどがある。ここに例示した非金属材料は非導電性材料である。非金属線4は、非導電性材料である非導電性線である。非金属線4としては、例えば10〜1000デニールの繊維を使用できる。非金属線4は、単一の線から構成されていてもよいし、単一の線を複数本束ねた撚線または無撚線であってもよい。
非金属線4としてナイロン糸を用いる場合、例えば、以下の特性を有することが好ましい。
サイズ(太さ):420±20d(デニール)。
引張強度:2.2kgf以上。
伸度:15%以上。
後述のように、ナイロン糸編組を外部導体(例えば、金属テープ)の周囲に設ける工程は、ナイロン糸に300〜400kgfの張力を加えながら行われる。従って、上記ナイロン糸は、この張力に対して十分な耐性(引張強度)を有する。
また、非金属線4には十分な伸度も必要となる。伸度が大きい場合、糸に弾力があり、外部導体の周囲に編組するときに外部導体を押さえる押力が強すぎないため、外部導体にシワが形成されにくい。すなわち、外部導体のスロット形状が変形を抑えることができるため、漏洩同軸ケーブルの特性が安定する。ナイロン糸を用いる場合、ナイロン糸の伸度は15%以上が好ましい。
【0016】
非金属線4は、外部導体3の外周面3aに編組または横巻きされており、これによって外部導体3を絶縁体2に対して押さえつけている。そのため、外部導体3の浮き(絶縁体2と外部導体3との間の隙間)を抑制し、絶縁体2に対する外部導体3の密着性を高めることができる。非金属線4の一部は、スロット7に重なる位置にある。
【0017】
導体線5は、金属などの導体である線である。導体線5を構成する金属は、例えば銅、銅合金、鋼などである。導体線5は、例えば錫メッキ軟銅線である。導体線5の外径は、例えば0.05〜0.5mmである。導体線5は、炭素系材料で構成されていてもよい。また、導体線5は、単一の線から構成されていてもよいし、単一の線を複数本束ねた撚線または無撚線であってもよい。
導体線5は、外部導体3の外周面3aに編組または横巻きされており、これによって外部導体3を絶縁体2に対して押さえつけている。そのため、外部導体3の浮きを抑制し、絶縁体2に対する外部導体3の密着性を高めることができる。
【0018】
シース6は、ポリ塩化ビニル、難燃ポリエチレンなどの樹脂を有し、外部導体3、非金属線4および導体線5を覆って設けられる。シース6は、押出成形により形成することができる。
【0019】
漏洩同軸ケーブル10は、次のようにして製造することができる。
内部導体1を内蔵する絶縁体2を用意する。テープ状の外部導体3を絶縁体2に縦添えし、絶縁体2を包み込む。次いで、編組機などを用いて、非金属線4および導体線5を、外部導体3の外周面3aに編組または横巻きにより設ける。ここで、非金属線4及び導体線5には300〜400kgfの張力が加わる。従って、非金属線4は、これに耐える十分な張力耐性(例えば、引張強度2.2kgf以上)を有している必要がある。
次いで、外部導体3の外周側に、押出成形などによりシース6を形成する。これによって、
図1等に示す漏洩同軸ケーブル10を得る。
【0020】
漏洩同軸ケーブル10では、非金属線4の使用により、外部導体3の浮きを抑制し、絶縁体2に対する外部導体3の密着性を高めることができる。そのため、長さ方向における構造のばらつきが小さくなり、後述のように、インピーダンス等の電気的な特性が安定化する。また、漏洩同軸ケーブル10では、非金属線4を使用するため、スロット7における電磁波の放射は阻害されない。
【0021】
比較例
図2(A)および
図2(B)に、比較形態としての漏洩同軸ケーブルの例を示す。
図2(A)は、比較形態の漏洩同軸ケーブル110の断面図である。
図2(B)は、漏洩同軸ケーブル110の平面図である。なお、第1実施形態の漏洩同軸ケーブル10と同様の構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
【0022】
漏洩同軸ケーブル110は、内部導体1と、絶縁体2と、外部導体3と、導体線5と、シース6とを有する。漏洩同軸ケーブル110では、第1実施形態の漏洩同軸ケーブル10と異なり、非金属線は用いられていない。
導体線5は、外部導体3の外周面3aに編組または横巻きされており、これによって外部導体3を絶縁体2に対して押さえつけている。
【0023】
図3は、第1実施形態の漏洩同軸ケーブル10および比較形態の漏洩同軸ケーブル110における周波数とVSWRとの関係の一例を示す図である。
ここに示す例では、第1実施形態の漏洩同軸ケーブル10(
図1(A)および
図1(B)参照)は、内部導体1(外径0.6mm)と、発泡ポリエチレン製の絶縁体2(外径1.6mm)と、外部導体3(厚さ0.01mm)と、ナイロンである非金属線4(420±20デニール)と、錫メッキ軟銅線である導体線5(外径0.12mm)と、シース6とを備える。
非金属線4は編組(打数12、編組ピッチ17mm)により外部導体3の外周面3aに設けられている。
導体線5は、編組(打数4、編組ピッチ17mm)により外部導体3の外周面3aに設けられている。
【0024】
比較形態の漏洩同軸ケーブル110(
図2(A)および
図2(B)参照)は、内部導体1(外径0.6mm)と、発泡ポリエチレン製の絶縁体2(外径1.6mm)と、外部導体3(厚さ0.01mm)と、錫メッキ軟銅線である導体線5(外径0.12mm)と、シース6とを備える。導体線5は、編組(打数4、編組ピッチ17mm)により外部導体3の外周面3aに設けられている。
【0025】
VSWRは、反射係数ρを用いると、以下の式によって表される。
【0027】
通常、ケーブルの特性インピーダンスは特定の値に合わせて設計されるため、理想の状態ではρは0となり、VSWRは1である。しかし、実際はケーブル長さ方向における構造のばらつきがありインピーダンスの不整合が生じるため、反射波が発生する。そのため、ρは0より大きくなり、VSWRは1よりも大きくなる。よって、VSWRが大きいほどケーブル長さ方向における構造のばらつきが大きい。
【0028】
図3に示すように、第1実施形態の漏洩同軸ケーブル10のVSWRは、比較形態の漏洩同軸ケーブル110のVSWRより小さい。このことから、非金属線4の使用により、漏洩同軸ケーブル10の長さ方向における構造のばらつきが小さくなり、インピーダンス等の電気的な特性が安定化することがわかる。
【0029】
第2実施形態
次に、第2実施形態の漏洩同軸ケーブル20について説明する。なお、第1実施形態と同一の構成要素については、その説明を省略する。
図4(A)は、第2実施形態の漏洩同軸ケーブル20の断面図である。
図4(B)は、漏洩同軸ケーブル20の平面図である。
図4(A)および
図4(B)に示すように、漏洩同軸ケーブル20は、内周側から外周側に向かって、内部導体1と、絶縁体2と、外部導体3と、非金属線24と、シース6とを有する。
漏洩同軸ケーブル20は、導体線が用いられていない点で、第1実施形態の漏洩同軸ケーブル10(
図1(A)および
図1(B)参照)と異なる。
【0030】
非金属線24は、第1実施形態における非金属線4と同様に、合成樹脂、天然素材、ガラスなどの非金属材料である非導電性線である。非金属線24は、外部導体3の外周面3aに編組または横巻きされており、これによって外部導体3を絶縁体2に対して押さえつけている。
【0031】
漏洩同軸ケーブル20では、非金属線24の使用により、外部導体3の浮きを抑制し、絶縁体2に対する外部導体3の密着性を高めることができる。そのため、長さ方向における構造のばらつきが小さくなり、後述のように、インピーダンス等の電気的な特性が安定化する。また、漏洩同軸ケーブル20では、非金属線24を使用するため、スロット7における電磁波の放射は阻害されない。
【0032】
図5は、第2実施形態の漏洩同軸ケーブル20および比較形態の漏洩同軸ケーブル110(
図2(A)および
図2(B)参照)における周波数とVSWRとの関係の一例を示す図である。
ここに示す例では、第2実施形態の漏洩同軸ケーブル20(
図4(A)および
図4(B)参照)は、内部導体1(外径0.6mm)と、発泡ポリエチレン製の絶縁体2(外径1.6mm)と、外部導体3(厚さ0.06mm)と、ナイロンである非金属線24(420±20デニール)と、シース6とを備える。非金属線24は編組(打数16、編組ピッチ17mm)により外部導体3の外周面3aに設けられている。
【0033】
図5に示すように、第2実施形態の漏洩同軸ケーブル20のVSWRは、比較形態の漏洩同軸ケーブル110(
図2(A)および
図2(B)参照)のVSWRより小さい。このことから、非金属線24の使用により、漏洩同軸ケーブル20の長さ方向における構造のばらつきが小さくなり、インピーダンス等の電気的な特性が安定化することがわかる。
【0034】
次に、漏洩同軸ケーブル10,20において、漏洩する電波放射量を調整する方法について述べる。スロット7から漏洩する電波量を調整する手段として、(i)スロット7の形状の調整、(ii)導体線5の密度(ケーブル長さあたりの本数)の調整、の2通りが考えられる。
(i)の場合、外部導体3となる金属テープにスロット7を形成するための器具(例えば、穴あけ加工であれば穴をあけるための工具、フォトレジスト方式であれば露光に使用するマスクパターン)を作製する必要がある。(i)では、設計変更があった場合に費用がかかり、かつリードタイムが延びるため注文に対して迅速な対応ができないという不利がある。
(ii)の場合、導体線5の種類、密度(ケーブル長さあたりの本数)等を変更するだけで漏洩電波量の調整が可能であるため、費用を抑えることができ、しかもリードタイムへの影響も小さい。よって(ii)の方法は電波放射量の調整方法として有用である。
【0035】
図6は、2.4GHzにおける導体線の密度と結合損失との関係を示す図である。
図6において、導体線の密度0%とは、
図4(A)および
図4(B)に示す漏洩同軸ケーブル20のように、打数16の編組のすべてを非金属線で構成した場合である。すなわち、導体線による編組でない領域を全て非金属線で覆う構成となる。導体線の密度40%とは、打数16のうち40%を導体線(錫メッキ軟銅線)で構成し、残りの60%を非金属線で構成した場合である(
図1(A)および
図1(B)に示す漏洩同軸ケーブル10参照)。
図6に示すように、導体線の比率が大きくなると結合損失は大きくなる。よって、導体線の比率の調整によって、漏洩する電波放射量を調整することが可能になる。
また、非金属線をナイロン糸にする場合、導体線編組の密度は0〜50%なので、ナイロン糸の編組密度は50〜100%の範囲である。
【0036】
第2実施形態の第1変形例および第2変形例
図7は、第2実施形態の漏洩同軸ケーブル20の第1変形例である漏洩同軸ケーブル20Aを示す断面図である。
図8は、第2実施形態の漏洩同軸ケーブル20の第2変形例である漏洩同軸ケーブル20Bを示す断面図である。なお、既出の構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
【0037】
図7に示すように、第1変形例の漏洩同軸ケーブル20Aでは、非金属線24Aは、複数のナイロン糸等を撚り合わせた撚線である。非金属線24Aは撚線であるため強度が高い。よって、漏えい同軸ケーブルの曲げ変形により非金属線24Aに張力が加わったとしても、非金属線24Aの断線を抑制することができる。内部導体1Aは、複数の金属線1Aaを有する撚線である。内部導体1Aは、例えば7本の金属線1Aa(軟銅線(外径0.7mm))を有する撚線である。
【0038】
図8に示すように、第2変形例の漏洩同軸ケーブル20Bでは、非金属線24Bは、撚り合わせていない複数のナイロン糸等を有する無撚線である。漏洩同軸ケーブル20Bでは、漏洩同軸ケーブル20Bの外部導体に無撚線が押し付けられると無撚線が漏洩同軸ケーブルの周方向に広がり、外部導体を面で押さえることができる。そのため、外部導体3の浮きを抑制し、絶縁体2に対する外部導体3の密着性を高めることができる。
【0039】
第1実施形態の第1変形例
図9は、第1実施形態の漏洩同軸ケーブル10の第1変形例である漏洩同軸ケーブル10Aの構造を示す斜視図である。
図9に示すように、漏洩同軸ケーブル10Aは、内周側から外周側に向かって、内部導体1Aと、絶縁体2と、外部導体3と、非金属線4と、導体線5と、シース6とを有する。
外部導体3は、厚さ0.01mmの銅箔である。外部導体3には、絶縁性基材31(厚さ0.01mm)および密着層32(厚さ0.04mm)が積層されている。
絶縁性基材31は、例えばPETである。密着層32は、例えばエチレン系アイオノマー樹脂(サーリン(登録商標))である。密着層32は、シース6の形成の際に加えられた熱によって溶融し、外部導体3および絶縁性基材31を絶縁体2に接合させる。
非金属線4および導体線5は、編組により外部導体3の外周面3aに設けられている。
【0040】
第2実施形態の第3変形例
図10は、第2実施形態の漏洩同軸ケーブル20の第3変形例である漏洩同軸ケーブル20Cの構造を示す斜視図である。
図10に示すように、漏洩同軸ケーブル20Cは、内周側から外周側に向かって、内部導体1Aと、絶縁体2と、外部導体3と、非金属線24と、シース6とを有する。
非金属線24は、編組により外部導体3の外周面3aに設けられている。
【0041】
第1実施形態の第2変形例
図11は、第1実施形態の漏洩同軸ケーブル10の第2変形例である漏洩同軸ケーブル10Bの構造を示す斜視図である。
図11に示すように、漏洩同軸ケーブル10Bは、内周側から外周側に向かって、内部導体1Aと、絶縁体2と、外部導体3と、非金属線4と、導体線5と、シース6とを有する。
非金属線4および導体線5は、横巻きにより外部導体3の外周面3aに設けられている。
【0042】
第1実施形態の第3変形例
図12は、第1実施形態の漏洩同軸ケーブル10の第3変形例である漏洩同軸ケーブル10Cの構造を示す斜視図である。
図12に示すように、漏洩同軸ケーブル10Cは、内周側から外周側に向かって、内部導体1Aと、絶縁体2と、外部導体3と、非金属線4と、導体線5と、シース6とを有する。
非金属線4は、横巻きにより外部導体3の外周面3aに設けられている。導体線5は、編組により外部導体3の外周面3aに設けられている。
【0043】
第1実施形態の第4変形例
図13は、第1実施形態の漏洩同軸ケーブル10の第4変形例である漏洩同軸ケーブル10Dの構造を示す斜視図である。
図13に示すように、漏洩同軸ケーブル10Dは、内周側から外周側に向かって、内部導体1Aと、絶縁体2と、外部導体3と、非金属線4と、導体線5と、シース6とを有する。
非金属線4は、編組により外部導体3の外周面3aに設けられている。導体線5は、横巻きにより外部導体3の外周面3aに設けられている。
【0044】
第1実施形態の第5変形例
図14は、第1実施形態の漏洩同軸ケーブル10の第5変形例である漏洩同軸ケーブル10Eの構造を示す斜視図である。
図14に示すように、漏洩同軸ケーブル10Eは、内周側から外周側に向かって、内部導体1Aと、絶縁体2と、外部導体3と、非金属線4と、複合線35と、シース6とを有する。
複合線35は、非金属線(ナイロン糸)と、導体線(錫メッキ軟銅線)とを撚り合わせた撚線または無撚線である。複合線35は、編組により外部導体3の外周面3aに設けられている。なお、複合線35は横巻きにより設けてもよい。
【0045】
以上、好ましい実施形態を説明したが、これらは本発明の例示であり、追加、省略、置換、およびその他の変更は、本発明の範囲から逸脱することなく行うことができる。
漏洩同軸ケーブルは、非金属線と導体線のうち少なくともいずれか一方が編組または横巻きである構成としてよい。