特許第6655480号(P6655480)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6655480
(24)【登録日】2020年2月5日
(45)【発行日】2020年2月26日
(54)【発明の名称】手動変速機の変速レバーアセンブリー
(51)【国際特許分類】
   F16H 61/36 20060101AFI20200217BHJP
   B60K 20/02 20060101ALI20200217BHJP
   G05G 9/00 20060101ALI20200217BHJP
【FI】
   F16H61/36
   B60K20/02 A
   G05G9/00 A
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-125795(P2016-125795)
(22)【出願日】2016年6月24日
(65)【公開番号】特開2017-187161(P2017-187161A)
(43)【公開日】2017年10月12日
【審査請求日】2019年1月8日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0043531
(32)【優先日】2016年4月8日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
(73)【特許権者】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】KIA MOTORS CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100130719
【弁理士】
【氏名又は名称】村越 卓
(72)【発明者】
【氏名】ミン、チョン、ソン
(72)【発明者】
【氏名】キム、トク、キ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨン、グン
【審査官】 木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−196158(JP,A)
【文献】 米国特許第04671131(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 61/36
B60K 20/02
G05G 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
変速レバーハウジングに対して前後方向に回動可能に結合され、シフトケーブルとセレクトケーブルのいずれか一方の変速ケーブルが結合される下部レバー;及び
前記下部レバーに左右方向に回動可能に結合され、他方の変速ケーブルが結合される上部レバー;を含み、
前記下部レバーには前記上部レバーが回動可能に結合されるレバーホルダーが設けられ、前記レバーホルダーにはレバー軸が設けられることにより、前記上部レバーが前記レバー軸によって回動可能に結合され、
前記上部レバーには、前記レバーホルダーに回動可能に結合される回動軸部と、前記回動軸部から突設され、変速ケーブルが結合されるケーブル突起とが設けられ、
前記回動軸部は前記レバーホルダーの内側に挿入され、前記ケーブル突起は前記レバーホルダーに形成されたホルダー孔を通じて前記レバーホルダーの外側に突出することを特徴とする、手動変速機の変速レバーアセンブリー。
【請求項2】
変速レバーハウジングに対して前後方向に回動可能に結合され、シフトケーブルとセレクトケーブルのいずれか一方の変速ケーブルが結合される下部レバー;及び
前記下部レバーに左右方向に回動可能に結合され、他方の変速ケーブルが結合される上部レバー;を含み、
前記下部レバーには前記上部レバーが回動可能に結合されるレバーホルダーが設けられ、前記レバーホルダーにはレバー軸が設けられることにより、前記上部レバーが前記レバー軸によって回動可能に結合され
前記レバーホルダーの左右側面には前記レバーホルダーの回動中心となる円形ヒンジ部が突設され、前記円形ヒンジ部にはブッシュが結合されることを特徴とする、手動変速機の変速レバーアセンブリー。
【請求項3】
前記レバー軸は、前記レバーホルダーと前記回動軸部を前後方向に貫通して結合されることを特徴とする、請求項に記載の手動変速機の変速レバーアセンブリー。
【請求項4】
前記変速レバーハウジングには、前記レバーホルダーが挿入されるハウジングチャンバーが上側が開口するように形成され、前記変速レバーハウジングの両側面には、前記円形ヒンジ部に結合されたブッシュが挿入されるように上側が開口したハウジングブッシュ凹部が形成され、前記変速レバーハウジングには、前記ハウジングチャンバーの開口した上側部をカバーするようにハウジングカバーが結合されることを特徴とする、請求項に記載の手動変速機の変速レバーアセンブリー。
【請求項5】
前記ハウジングブッシュ凹部に挿入された前記ブッシュのエッジ部は前記ハウジングブッシュ凹部から突出し、前記ハウジングカバーの左右側面には、前記ハウジングブッシュ凹部から突出した前記ブッシュのエッジ部と接触するようにカバーブッシュ凹部が形成されることを特徴とする、請求項に記載の手動変速機の変速レバーアセンブリー。
【請求項6】
前記下部レバーに結合される変速ケーブルはシフトケーブルであることを特徴とする、請求項1または2に記載の手動変速機の変速レバーアセンブリー。
【請求項7】
前記上部レバーに結合される変速ケーブルはセレクトケーブルであることを特徴とする、請求項1または2に記載の手動変速機の変速レバーアセンブリー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両走行中の変速のための手動変速機において、セレクト動作の際、シフトケーブルが折れて耐久性が低下することを防止するための手動変速機の変速レバーアセンブリーに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、車両の変速機は、変速方式によって、手動変速機、自動変速機及び無段変速機などに区分されるもので、走行状態によってエンジンのトルク及び回動を変換することができる装置である。
【0003】
このような変速機は、変速レバーの操作によって所望の変速段に変速を遂行することができ、使用者によって変速段を変えることができる手動変速モードと、使用者が走行モードを選択するとき、速度によって自動で変速段を変える自動変速モードとに区分されている。
【0004】
さらに、近年には単一変速機で手動変速と自動変速を遂行することができる変速モードが適用されている。すなわち、自動変速を遂行しながら、使用者によってギアの段数を高めるとか低めることで手動変速を遂行し、あるいは手動変速を行う変速機の近くに自動変速の可能な変速機を備えて遂行することができる。
【0005】
前記手動変速機の場合には、使用者が変速レバーを車両の左右方向に移動させるセレクターとセレクターが選択された状態で車両の前後方向に移動させるシフトの方向に区分されて作動する。
【0006】
通常の手動変速機の変速レバーは、作動ロッドの下方にシフトケーブルとセレクトケーブルがそれぞれ連結される。よって、変速の際、シフトケーブルとセレクトケーブルが別に作動することによって変速が円滑になされ、操作感が向上するなど、最も理想的になる。
【0007】
しかし、現在適用されている変速レバーアセンブリーの場合には、作動ロッドの下方に結合される単一ボールヒンジによってシフトとセレクトが作動されるから、中央に位置する3/4段を除き、セレクト時にシフトケーブルが折れた状態で作動して不要な操作力が増加し、変速ケーブルの耐久性が低下する不利な構造である。
【0008】
前記背景技術として開示した事項は本発明の背景に対する理解増進のためのものであるだけで、当該技術分野で通常の知識を持った者に既に知られた従来技術にあたるものに認めてはいけないであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】大韓民国特許公開第1999−005692号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、セレクトの際にシフトケーブルが折れることを防止することにより、操作感が向上し、部品の耐久性を増大させることができる手動変速機の変速レバーアセンブリーを提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記の目的を達成するための本発明による手動変速機の変速レバーアセンブリーは、変速レバーハウジングに対して前後方向に回動可能に結合され、シフトケーブルとセレクトケーブルのいずれか一方の変速ケーブルが結合される下部レバー;及び前記下部レバーに左右方向に回動可能に結合され、他方の変速ケーブルが結合される上部レバー;を含む。
【0012】
前記下部レバーには前記上部レバーが回動可能に結合されるレバーホルダーが設けられ、前記レバーホルダーにはレバー軸が設けられることにより、前記上部レバーが前記レバー軸によって回動可能に結合されることができる。
【0013】
前記上部レバーには、前記レバーホルダーに回動可能に結合される回動軸部と、前記回動軸部から突設され、変速ケーブルが結合されるケーブル突起とが設けられることができる。
【0014】
前記レバー軸は、前記レバーホルダーと前記回動軸部を前後方向に貫通して結合されることができる。
【0015】
前記回動軸部は前記レバーホルダーの内側に挿入され、前記ケーブル突起は前記レバーホルダーに形成されたホルダー孔を通じて前記レバーホルダーの外側に突出することができる。
【0016】
前記レバーホルダーの左右側面には前記レバーホルダーの回動中心となる円形ヒンジ部が突設され、前記円形ヒンジ部にはブッシュが結合されることができる。
【0017】
前記変速レバーハウジングには、前記レバーホルダーが挿入されるハウジングチャンバーが上側が開口するように形成され、前記変速レバーハウジングの両側面には、前記円形ヒンジ部に結合されたブッシュが挿入されるように上側が開口したハウジングブッシュ凹部が形成され、前記変速レバーハウジングには、前記ハウジングチャンバーの開口した上側部をカバーするようにハウジングカバーが結合されることができる。
【0018】
前記ハウジングブッシュ凹部に挿入された前記ブッシュのエッジ部は前記ハウジングブッシュ凹部から突出し、前記ハウジングカバーの左右側面には、前記ハウジングブッシュ凹部から突出した前記ブッシュのエッジ部と接触するように前記カバーブッシュ凹部が形成されることができる。
【0019】
前記下部レバーに結合される変速ケーブルはシフトケーブルであってもよい。
【0020】
前記上部レバーに結合される変速ケーブルはセレクトケーブルであってもよい。
【発明の効果】
【0021】
前述したような構造になった手動変速機の変速レバーアセンブリーによれば、手動変速機の変速レバーの操作時の変速感において、セレクト動作の際、シフトケーブルの折れが発生しなくて操作感が向上する。また、シフトケーブルの折れを根本的に改善して、シフトケーブルの耐久性が増大する利点がある。さらに、既存のボールヒンジを同様に用いることにより、複雑なUジョイントを使う形式に比べ、部品数の増大を最小化し、構成を簡素化し、コストを節減することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施例による手動変速機の変速レバーアセンブリーの斜視図である。
図2図1の分解斜視図である。
図3】上部レバーから下部レバーまでを詳細に示す分解斜視図である。
図4図3の結合斜視図である。
図5】ハウジングカバーと変速レバーハウジングを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施例による手動変速機の変速レバーアセンブリーについて説明する。
【0024】
図1は本発明の一実施例による手動変速機の変速レバーアセンブリーの斜視図、図2図1の分解斜視図、図3は上部レバー100から下部レバー600までを詳細に示す分解斜視図、図4図3の結合斜視図、図5はハウジングカバー400と変速レバーハウジング900を示す斜視図である。
【0025】
本発明の好適な一実施例による手動変速機の変速レバーアセンブリーは、変速レバーハウジング900に対して前後方向に回動可能に結合され、シフトケーブル210とセレクトケーブル220のいずれか一方の変速ケーブル210、220が結合される下部レバー600;及び前記下部レバー600に左右方向に回動可能に結合され、他方の変速ケーブル210、220が結合される上部レバー100;を含む。
【0026】
この明細書においては、セレクトを左右方向への回動に定義し、シフトを前後方向への回動に定義する。また、前記上部レバー100にはセレクトケーブル220が連結され、前記下部レバー600にはシフトケーブル210が装着されたものを一例として説明するが、このような例示は設計や環境によっていくらでも変更可能であろう。以下、本発明の手動変速機の変速レバーアセンブリーについてより詳細に説明する。
【0027】
前記上部レバー100は、使用者が変速段の変更のために直接操作する変速ノブ(図示せず)の下方に連結されている。使用者が変速段の変更のために前記変速ノブを操作すれば、使用者の操作力が前記上部レバー100を通じて変速レバーアセンブリーに伝達される。
【0028】
前記下部レバー600には、前記上部レバー100が回動可能に結合されるレバーホルダー500が設けられる。前記レバーホルダー500にはレバー軸800が設けられ、前記上部レバー100が前記レバー軸800によって前記レバーホルダー500に回動可能に結合される。特に、前記レバー軸800は前記レバーホルダー500と前記回動軸部700を前後方向に貫通して結合される。図3に示すように、前記レバー軸800は、前記レバーホルダー500の両側に複数のレバー軸800がそれぞれ結合されることもでき、単一軸が前記レバーホルダー500と前記回動軸部700を貫通することもできる。
【0029】
前記上部レバー100をより詳細に説明すれば、前記上部レバー100には、前記レバーホルダー500に回動可能に結合される回動軸部700と、前記回動軸部700から突設され、変速ケーブル210、220が結合されるケーブル突起310とが設けられる。図3に示すように、前記上部レバー100の下端には、前記操作部材300が二重射出などの方法で連結される。特に、前記上部レバー100の下端には、側方に折り曲げられて伸びた延長部110が形成され、前記延長部110は前記ケーブル突起310に挿入されて二重射出されることにより、より堅牢な構造を持つことになる。
【0030】
前記操作部材300の上部は前記上部レバー100の下端部を一部の高さだけ取り囲むように形成できる。前記ケーブル突起310には、セレクトのためのセレクトケーブル220が結合できる。したがって、使用者が変速段の選択のために左右方向に前記変速ノブを操作すれば、前記上部レバー100が前記回動軸部700の軸線Aを中心に左右方向に回動して、1/2段、3/4段及び5/R段のいずれか一つを選択することになる。
【0031】
前記レバーホルダー500は車両の左右方向を長手方向にする中空の円柱状のもので、前記レバーホルダー500の両側面には、外側に突設された断面円形の円形ヒンジ部550が形成される。前記円形ヒンジ部550は前記レバーホルダー500の軸線Bを中心とする回動中心になる。前記円形ヒンジ部550には、前記円形ヒンジ部550の外周面を取り囲む形状のブッシュ590が結合される。
【0032】
前記ブッシュ590は、前記変速レバーハウジング900内で前記レバーホルダー500が前後方向に回動するとき、円滑に回動するようにする役目をする。このような構造を適用することは、前記レバーホルダー500の前後方向への回動の際、回動軸を確保するとともに回動軸上に前記ケーブル突起310が位置しなければならないからである。したがって、前記変速レバーハウジング900とハウジングカバー400によって前記レバーホルダー500が支持されることにより、より堅牢な構造を確保することができることになる。
【0033】
前述したように、前記ブッシュ590は、前記下部レバー600の回動の際、前記変速レバーハウジング900と前記レバーホルダー500の間で発生する摩擦を減少させ、前記円形ヒンジ部550が前記変速レバーハウジング900に対して回動することができるようにするものである。さらに、摩耗を減少させ、騒音を低減する効果がある。
【0034】
前記レバーホルダー500の内側には前記回動軸部700が挿入され、前記ケーブル突起310は前記レバーホルダー500に形成されたホルダー孔510を通じて前記レバーホルダー500の外側に突出することができる。また、前記上部レバー100は、前後方向への回動の際、円柱である前記レバーホルダー500の長手方向、つまり車両の左右方向である軸線Bを回動中心とし、前記上部レバー100の回動によって前記レバーホルダー500が前後方向に回動してシフト動作を遂行することになる。
【0035】
前記レバーホルダー500の下方にはシフトケーブル210が連結される前記下部レバー600が連結される。特に、前記下部レバー600は別物として形成されて前記レバーホルダー500に結合されることが堅牢性の確保に容易であろう。したがって、前記レバーホルダー500の下側に下方に延設された嵌合部570が設けられ、前記下部レバー600は前記嵌合部570に嵌合される。
【0036】
したがって、実質的に前記レバーホルダー500内で前記回動軸部700と前記下部レバー600が離隔したままで互いに連結されないので、独立した回動中心をそれぞれ持つことになり、シフトあるいはセレクト動作の際、相対動作に影響を及ぼさなくなる。すなわち、前記上部レバー100の左右方向への回動時であるセレクトの際には、軸線Aの前記回動軸部700を中心に前記ケーブル突起310のみ前記挿入ホール510内で上下方向に作動する。
【0037】
また、前記上部レバー100の前後方向への回動時であるシフトの際には、軸線Bの前記レバーホルダー500を中心に回動して前記回動軸部700が前記レバーホルダー500を押圧する。したがって、前記レバーホルダー500は回動するが、前記ケーブル突起310は軸線B上に位置して上下方向には回動しなくなる。すなわち、本発明においては、シフトとセレクト動作の際、それぞれの回動中心である軸を分離することにより、左右方向への回動と前後方向への回動がそれぞれ独立的に具現されるようにするものである。
【0038】
前記上部レバー100の左右方向への回動の際、前記回動軸部700が前記レバーホルダー500の内側面に対して相対回動する。また、前記上部レバー100の前後方向への回動の際、軸線Bを中心に前記レバーホルダー500が回動するので、前記回動軸部700が前記レバーホルダー500を押圧し、前記レバーホルダー500が前後方向に回動して、前記下部レバー600がセレクトされた段の一つを選択するようにシフトされるものである。
【0039】
前述したように、前記回動軸部700のより円滑な回動のために、前記回動軸部700の内部に長手方向に貫通孔730が形成され、前記貫通孔730には棒状のレバー軸800が挿入される。また、前記レバーホルダー500の内側には前記レバー軸800に対応する地点に回動孔530が形成されることにより、前記上部レバー100の左右方向への回動の際、前記回動軸部700は前記レバー軸800によって前記回動孔530内で前記レバーホルダー500に対して相対回動する。反対に、前記上部レバー100の前後方向への回動の際、前記レバー軸800が前記レバーホルダー500を前後方向に押圧することで、前記レバーホルダー500が前後方向に回動することになるものである。
【0040】
また、図5に示すように、前記変速レバーハウジング900には、前記レバーホルダー500が挿入されるハウジングチャンバー930が上側が開口するように形成される。前記変速レバーハウジング900の両側面には、前記円形ヒンジ部550に結合されたブッシュ590が挿入されるように上側が開口したハウジングブッシュ凹部910が形成される。また、前記変速レバーハウジング900には、前記ハウジングチャンバー930の開口した上側部をカバーするようにハウジングカバー400が結合される。
【0041】
前記ハウジングブッシュ凹部910に挿入された前記ブッシュ590のエッジ部は前記ハウジングブッシュ凹部910から突出し、前記ハウジングカバー400の左右両側面には、前記ハウジングブッシュ凹部910から突出した前記ブッシュ590のエッジ部と接触するように前記カバーブッシュ凹部430が形成される。したがって、前記レバーホルダー500は前記変速レバーハウジング900と前記ハウジングカバー400に結合されるが、前記ブッシュ590によって相対回動可能になるものである。また、前記レバーホルダー500は前記ハウジングカバー400によって下方に押圧されることにより、前記レバーホルダー500が固定され、作動の堅牢性が確保される効果がある。前記ハウジングカバー400には結合孔410が形成され、これに前記上部レバー100が貫通する。また、前記変速レバーハウジング900には、前記ハウジングカバー400との締結のための複数の締結孔(図示せず)が形成されることができ、前記ハウジングカバー400と前記変速レバーハウジング900は締結部材(図示せず)によって締結され、スナップピン、スクリューなどの多様な方式で締結できる。
【0042】
図面から分かるように、前記操作部材300と前記下部レバー600は別物として形成され、前後方向への回動の際と左右方向への回動の際、それぞれの回動軸が分離して作動するダブルシャフトの形態に回動軸が構成される。したがって、前記上部レバー100の左右方向への回動の際には、軸線Aを中心に回動し、前記レバーホルダー500に対し、前記レバー軸800が貫通した前記回動軸部700が相対回動するので、前記下部レバー600は全然回動しない。反対に、前記上部レバー100の前後方向への回動の際には、軸線Bを中心に回動するから、軸線Bの延長線上に前記ケーブル突起310が形成され、前記ケーブル突起310は軸線Bと同様に回動するが、軸線Bを外れては回動しなくなる。
【0043】
このような構造に構成する理由は、構造の簡素化のためには、セレクトケーブル220が連結されるケーブル突起310が前後方向への回動の際、回動軸を貫く軸に形成されなければならないが、ボルトなどを貫通して組み立てなければならない締結部材(図示せず)の適用の際、締結部材とケーブル突起310が干渉して適用できなくなるからである。したがって、前記のように前記変速レバーハウジング900とハウジングカバー400を介して前記レバーホルダー500を固定する構造を用いることにより、このような干渉を除去するとともに堅牢な動作を確保することができる利点がある。
【0044】
したがって、前記のように、本発明の一実施例による手動変速機の変速レバーアセンブリーによれば、手動変速機の変速レバー操作時の変速感において、セレクト動作時にシフトケーブル210の折れが発生しなくて操作感が向上する。また、シフトケーブル210の折れを根本的に改善してシフトケーブル210の耐久性が増大する利点がある。さらに、既存のボールヒンジを同様に用いることにより、複雑なUジョイントを使う形式に比べ、部品数の増大を最小化し、構成を簡素化し、コスト低減が可能な効果がある。
【0045】
以上、本発明を特定の実施例に基づいて図示して説明したが、以下の特許請求範囲によって提供される本発明の技術的思想を離脱しない範疇内で、本発明を多様に改良及び変化させることができるのは当該分野で通常の知識を持った者に明らかであろう。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、セレクトの際にシフトケーブルが折れることを防止することにより、操作感が向上し、部品の耐久性を増大させることができる手動変速機の変速レバーアセンブリーに適用可能である。
【符号の説明】
【0047】
100 上部レバー
110 延長部
210 シフトケーブル
220 セレクトケーブル
300 操作部材
310 ケーブル突起
400 ハウジングカバー
410 結合孔
430 カバーブッシュ凹部
500 レバーホルダー
510 ホルダー孔
530 回動孔
550 円形ヒンジ部
570 嵌合部
590 ブッシュ
600 下部レバー
700 回動軸部
730 貫通孔
800 レバー軸
900 変速レバーハウジング
910 ハウジングブッシュ凹部
930 ハウジングチャンバー
図1
図2
図3
図4
図5