(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の制御用ICやCPUの駆動電圧の低電圧化は、業界毎に差があり、例えば空調システムの制御基板の駆動電圧が3.3Vであるのに対して、この制御基板から駆動電圧が供給され、この制御基板にアナログ出力の圧力検出信号を送出する圧力センサの圧力検出素子の駆動電圧が5Vという場合も生じている。
【0007】
また、現在国内の空調システムで使用される圧力センサでは、駆動電圧5V、出力電圧0.5V〜4.5Vが主流であるが、諸外国等を含めると、様々な駆動電圧、または、圧力検出信号の信号方式が存在する。例えば、駆動電圧として、3.3V、12V〜24V等、圧力検出信号の信号方式として、2線式/3線式等の電流出力方式、1V〜5V等の異なる電圧出力方式、デジタル出力方式、あるいは、無線出力方式等が存在する。
【0008】
このように、様々な駆動電圧、または、圧力検出信号の信号方式に対応するためには、制御基板、あるいは、圧力センサの内部に変換回路を設ける、または、駆動電圧の異なる圧力検出素子等のICを開発する等の方法があるが、開発費が嵩む、駆動電圧ごとに製品を作り分ける必要がある、製造工数や部品の増加により製品単価が嵩む等の問題がある。
【0009】
したがって、本発明は、様々な駆動電圧や圧力検出信号の信号方式に対応するために、圧力センサに接続可能で、駆動電圧、または、圧力検出信号を変換できる中継基板を備える圧力センサ、その中継基板、及び、その中継基板ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の圧力センサの中継基板は、圧力センサに複数の電線を介して接続される中継基板であって、上記圧力センサは、外部回路から駆動電圧が供給され、上記外部回路に電気的に圧力検出信号を送出するように構成され、流体の圧力を検出する圧力検出素子と、上記圧力検出素子に接続され、上記駆動電圧を供給し、上記圧力検出信号を送出するために、上記複数の電線に接続される電気接続部とを備え、上記中継基板は、上記複数の電線を介して上記電気接続部に接続され、上記外部回路から供給される上記駆動電圧、または、上記外部回路に送出する上記圧力検出信号のいずれか、または、両方を変換する変換回路が実装され
、上記変換回路は、上記外部回路の駆動電圧を上記圧力検出素子の駆動電圧に降圧する降圧回路部と、上記圧力センサの圧力検出信号を上記外部回路の圧力検出信号に昇圧する電圧シフト回路部とを備えることを特徴とする。
【0012】
また、上記変換回路には、上記圧力検出信号の信号方式を電流出力に変換する電圧電流変換回路が含まれるものとしてもよい。
【0013】
また、上記変換回路には、上記圧力検出信号の信号方式をデジタル出力に変換するAD変換回路が含まれるものとしてもよい。
【0014】
また、上記変換回路には、上記圧力検出信号の信号方式を無線出力に変換する無線変換回路が含まれるものとしてもよい。
【0016】
また、上記中継基板は、複数の圧力センサに接続される複数の入力ポートを備えるものとしてもよい。
【0017】
また、上記中継基板は、複数の外部回路に接続される複数の出力ポートを備えるものとしてもよい。
【0018】
上記課題を解決するために、本発明の圧力センサの中継基板ユニットは、上記中継基板が防水ケースに覆われることを特徴とする。
【0019】
また、上記中継基板ユニットは、上記外部回路の近隣に配置されるものとしてもよい。
【0020】
また、上記中継基板ユニットは、上記圧力センサの近隣に配置されるものとしてもよい。
【0021】
また、上記中継基板は、上記圧力センサ、または、上記外部回路のいずれか、または、両方と直接はんだ付けによりリード線接続されるものとしてもよい。
【0022】
また、上記中継基板は、上記圧力センサ、または、上記外部回路のいずれか、または、両方とコネクタ接続されるものとしてもよい。
【0023】
上記課題を解決するために、本発明の圧力センサは、外部回路から駆動電圧が供給され、上記外部回路に電気的に圧力検出信号を送出するように構成され、流体の圧力を検出する圧力検出素子と、上記圧力検出素子に接続され、上記駆動電圧を供給し、上記圧力検出信号を送出するように構成される電気接続部とを備える圧力センサ部と、上記電気接続部に接続される複数の電線と、上記複数の電線に接続され、上記外部回路から供給される上記駆動電圧、または、上記外部回路に送出する上記圧力検出信号のいずれか、または、両方を変換する変換回路が実装される中継基板とを備え、
上記変換回路は、上記外部回路の駆動電圧を上記圧力検出素子の駆動電圧に降圧する降圧回路部と、上記圧力センサ部の圧力検出信号を上記外部回路の圧力検出信号に昇圧する電圧シフト回路部とを備える、ことを特徴とする。
【0024】
また、上記中継基板及び上記複数の電線は、上記圧力センサの内部に配置されるものとしてもよい。
【0025】
また、上記中継基板は、所定の電圧より高い電圧に昇圧した後、所定の電圧に降圧する2段階
変圧回路を含むものとしてもよい。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、様々な駆動電圧や圧力検出信号の信号方式に対応するために、圧力センサに接続可能で、駆動電圧、または、圧力検出信号を変換できる中継基板を備える圧力センサ、その中継基板、及び、その中継基板ユニットを提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0029】
図1は、本発明に係る圧力センサを構成する液封形の圧力センサ100を示す縦断面図である。
【0030】
図1において、液封型の圧力センサ100は、圧力検出される流体を後述する圧力室112Aに導入する流体導入部110と、圧力室112Aの流体の圧力を検出する圧力検出部120と、圧力検出部120で検出された圧力信号を外部に送出する信号送出部130と、流体導入部110、圧力検出部120、及び、信号送出部130を覆うカバー部材140とを備える。
【0031】
流体導入部110は、圧力検出される流体が導かれる配管に接続される金属製の継手部材111と、継手部材111の配管に接続される端部と別の端部に溶接等により接続されるお椀形状を有する金属製のベースプレート112とを備える。
【0032】
継手部材111には、配管の接続部の雄ねじ部にねじ込まれる雌ねじ部111aと、配管から導入された流体を圧力室112Aに導くポート111bとが形成される。ポート111bの開口端は、ベースプレート112の中央に設けられた開口部に溶接等により接続される。なお、ここでは、継手部材111に雌ねじ部111aが設けられるものとしたが、雄ねじが設けられるものとしてもよく、または、継手部材111の代わりに、銅製の接続パイプが接続されるものとしてもよい。ベースプレート112は、継手部材111と対向する側に向かい広がるお椀形状を有し、後述するダイヤフラム122との間に圧力室112Aを形成する。
【0033】
圧力検出部120は、貫通孔を有するハウジング121と、上述の圧力室112Aと後述する液封室124Aとを隔絶するダイヤフラム122と、ダイヤフラム122の圧力室112A側に配置されるダイヤフラム保護カバー123と、ハウジング121の貫通孔内部にはめ込まれるハーメチックガラス124と、ハーメチックガラス124の圧力室112A側の凹部とダイヤフラム122との間にシリコーンオイル、または、フッ素系不活性液体等の圧力伝達媒体が充填される液封室124Aと、ハーメチックガラス124の中央の貫通孔に配置される支柱125と、支柱125に固定され液封室124A内部に配置される圧力検出素子126と、液封室124Aの周囲に配置される電位調整部材127と、ハーメチックガラス124に固定される複数のリードピン128と、ハーメチックガラス124に固定されるオイル充填用パイプ129とを備える。
【0034】
ハウジング121は、例えばFe・Ni系合金やステンレス等の金属材料により形成される。ダイヤフラム122と、ダイヤフラム保護カバー123は、共に金属材料で形成され、共にハウジング121の圧力室112A側の貫通孔の外周縁部において溶接される。ダイヤフラム保護カバー123は、ダイヤフラム122を保護するために圧力室112A内部に設けられ、流体導入部110から導入された流体が通過するための複数の連通孔123aが設けられる。ハウジング121は、圧力検出部120が組み立てられた後、流体導入部110のベースプレート112の外周縁部において、溶接等により接続される。
【0035】
支柱125の液封室124A側には、圧力検出素子126が接着剤から構成される接着剤層により接着して固定される。なお、本実施形態では、支柱125は、Fe・Ni系合金で形成されるものとしたが、これには限定されず、ステンレス等その他の金属材料で形成されるものとしてもよい。また、支柱125を設けずに、ハーメチックガラス124の凹部を形成する平坦面に直接的に固定されるように構成されてもよい。圧力検出素子126は、流体導入部110から圧力室112Aに導入された流体の圧力を、ダイヤフラム122を介して液封室124A内のシリコーンオイルの圧力変動として検出する半導体圧力センサ等の電子式の圧力センサである。
【0036】
電位調整部材127は、特許第3987386号公報に記載されているように、圧力検出素子126を無電界(ゼロ電位)内に置き、フレームアースと2次電源との間に生じる電位の影響でチップ内の回路などが悪影響を受けないようにするために設けられる。電位調整部材127は、液封室124A内の圧力検出素子126とダイヤフラム122との間に配置され、金属等の導電性の材料で形成され、圧力検出素子126のゼロ電位に接続される端子に接続される。
【0037】
ハーメチックガラス124には、複数のリードピン128と、オイル充填用パイプ129が貫通状態でハーメチック処理により固定される。本実施形態では、リードピン128として、全部で8本のリードピン128が設けられている。すなわち、外部入出力用(Vout)、駆動電圧供給用(Vcc)、接地用(GND)の3本のリードピン128と、圧力検出素子126の調整用の端子として5本のリードピン128が設けられている。なお、
図1においては、8本のリードピン128のうち4本が示されている。複数のリードピン128は、例えば、金属またはアルミニウム製のボンディングワイヤ126aにより圧力検出素子126に接続され、圧力検出素子126の外部入出力端子を構成している。
【0038】
オイル充填用パイプ129は、液封室124Aの内部に圧力伝達媒体として、例えば、シリコーンオイル、または、フッ素系不活性液体等を充填するために設けられる。なお、オイル充填用パイプ129の一方の端部は、オイル充填後、
図1の点線で示されるように、押し潰されて閉塞される。
【0039】
信号送出部130は、圧力検出部120の圧力室112Aに対向する側に設けられ、複数のリードピン128を配列する端子台131と、端子台131に接着剤132aにより固定され、複数のリードピン128に接続される複数の接続端子132と、複数の接続端子132の外端部に半田付け等により電気的に接続される複数の電線133と、ハウジング121の上端部と端子台131の間にシリコーン系接着剤で形成される静電気保護層134とを備える。
【0040】
端子台131は、略円柱形状であって、当該円柱の中段付近に、上述の複数のリードピン128を固定するための固定壁を有する形状に形成され、樹脂材料、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)により形成される。端子台131は、例えば、エポキシ樹脂などの接着剤により、圧力検出部120のハウジング121の上部に固定される。
【0041】
接続端子132は、金属材料で形成され、端子台131の上述の固定壁より上段の円柱側壁に垂直に接着剤132aにより固定される。なお、本実施形態では、外部入出力用(Vout)、駆動電圧供給用(Vcc)、接地用(GND)の3本の接続端子132が設けられる。3本の接続端子132の内端部は、それぞれ対応するリードピン128に溶接等により電気的に接続されるが、この接続方法には限定されず、その他の方法で接続してもよい。
【0042】
また、本実施形態では、3本の接続端子132に接続するために3本の電線133が設けられる。電線133は、電線133のポリ塩化ビニル(PVC)等で形成された被覆をはがした芯線133aに予め予備半田を行い、その撚り線を束ねたものを、上述の接続端子132の外端部に設けられた穴に貫通させた後、半田付けや溶接等により接続端子132に電気的に接続されるが、この接続方法には限定されず、その他の方法で接続してもよい。また、3本の電線133は、圧力センサ100の周囲を覆うカバー部材140から引き出された後、3本束ねた状態にしてポリ塩化ビニル(PVC)等で形成された保護チューブ135で覆われる。
【0043】
静電気保護層134は、ESD保護回路の有無に影響されることなく、圧力検出部120の静電気耐力を向上させるために設けられるものである。静電気保護層134は、主に、ハーメチックガラス124の上端面を覆うようにハウジング121の上端面に塗布され、シリコーン系接着剤により形成される所定の厚さを有する環状の接着層134aと、複数のリードピン128が突出するハーメチックガラス124の上端面全体に塗布され、シリコーン系接着剤からなる被覆層134bとから構成される。端子台131の空洞部を形成する内周面であって、ハーメチックガラス124の上端面に向き合う内周面には、ハーメチックガラス124に向けて突出する環状の突起部131aが形成されている。突起部131aの突出長さは、被覆層134bの粘性等に応じて設定される。このように環状の突起部131aが形成されることにより、塗布された被覆層134bの一部が、表面張力により突起部131aと、端子台131の空洞部を形成する内周面のうちハーメチックガラス124の上端面に略直交する部分との間の狭い空間内に引っ張られて保持されるので、被覆層134bが端子台131の空洞部内における一方側に偏ることなく塗布されることとなる。また、被覆層134bは、ハーメチックガラス124の上端面に所定の厚さで形成されるが、
図1の部分134cに示すように、ハーメチックガラス124の上端面から突出する複数のリードピン128の一部分をさらに覆うように形成されてもよい。
【0044】
カバー部材140は、略円筒形状で圧力検出部120及び信号送出部130の周囲を覆う防水ケース141と、端子台131の上部に被される端子台キャップ142と、防水ケース141の内周面とハウジング121の外周面及び端子台131の外周面との間を充填する封止剤143とを備える。
【0045】
端子台キャップ142は、例えば樹脂材料により形成される。端子台キャップ142は、本実施形態では、上述の円柱形状の端子台131の上部を塞ぐ形状に形成され、ウレタン系樹脂等の封止剤143が充填される前に端子台131の上部に被される。しかしながら、端子台キャップ142はこの形状には限定されず、端子台131の上部及び防水ケース141の上部を一体として塞ぐ形状に形成され、封止剤143が充填された後に被されるものとしても、または、端子台キャップ142とは別に新たな蓋部材が設けられ、端子台キャップ142及び封止剤143が配置された後に、防水ケース141の上部に新たな蓋部材が被されるものとしてもよい。
【0046】
防水ケース141は、樹脂材料、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)により略円筒形状に形成され、円筒形状の下端部には、内側に向かうフランジ部が設けられている。このフランジ部には、防水ケース141の上部の開口部から挿入された信号送出部130及び圧力検出部120が接続された流体導入部110のベースプレート112の外周部が当接する。この状態で封止剤143を充填することにより圧力検出部120等の内部の部品が固定される。
【0047】
なお、本実施形態では、本発明の圧力センサの一例として、液封形の圧力センサ100を例にとり説明するが、これには限定されず、本発明は、外部から駆動電圧が供給され、外部に電気的に圧力検出信号を送出する圧力検出素子を有する全ての圧力センサに適用可能である。
【0048】
圧力センサ100は、後述する
図5(a)、及び、
図5(b)に示すように、様々な駆動電圧や圧力検出信号の信号方式に適用したエアコン等の空調システムの制御基板10等外部回路に接続される可能性がある。このため、本発明の圧力センサ100は、これらの様々な駆動電圧や圧力検出信号の信号方式に対応するために、駆動電圧や圧力検出信号の信号方式を変換する変換回路が実装された中継基板500を備えることを特徴とする。以下、この中継基板500に実装される変換回路について説明する。
【0049】
図2(a)は、本発明の圧力センサ100の中継基板500に実装される駆動電圧の1段変換昇圧回路200を示すブロック図であり、
図2(b)は、駆動電圧の2段変換昇圧回路210を示すブロック図であり、
図2(c)は、駆動電圧の降圧回路220を示すブロック図である。
【0050】
図2(a)において、変換回路200は、制御基板10の駆動電圧VccC3.3Vを圧力検出素子126の駆動電圧VccS5.0Vに昇圧する昇圧回路部201を備える駆動電圧の1段変換昇圧回路である。このように、制御基板10の駆動電圧VccCより、圧力センサ100の駆動電圧VccSが高い場合には、制御基板10と圧力センサ100の間に、昇圧回路部201が実装された中継基板500を接続することにより、制御基板10及び圧力センサ100に部品を追加する等の設計変更を行うことなく、駆動電圧の差を吸収することができる。
【0051】
図2(b)において、変換回路210は、制御基板10の駆動電圧VccC3.3Vを5.5Vに昇圧する昇圧回路部211と、5.5Vを圧力検出素子126の駆動電圧VccS5.0Vに降圧する降圧回路部212を備える駆動電圧の2段変換昇圧回路である。このように、一度所定の電圧より高い電圧に昇圧した後に、所定の電圧に降圧する2段階
変圧回路を使用することにより、精度よく目的の圧力検出素子126の駆動電圧VccSに変換することができる。
【0052】
図2(c)において、変換回路220は、制御基板10の駆動電圧VccC8V〜36Vを圧力検出素子126の駆動電圧VccS5.0Vに降圧する降圧回路部221を備える駆動電圧の降圧回路である。このように、諸外国等のように、制御基板10の駆動電圧が、圧力検出素子126の駆動電圧VccS5.0Vより高い場合には、制御基板10と圧力センサ100の間に、降圧回路部221が実装された中継基板500を接続することにより、制御基板10及び圧力センサ100に部品を追加する等の設計変更を行うことなく、駆動電圧の差を吸収することができる。
【0053】
図3(a)は、本発明の圧力センサ100の中継基板500に実装される圧力検出信号のフローティングタイプの2線式電流出力回路300を示すブロック図であり、
図3(b)は、圧力検出信号の2線式電流出力回路310を示すブロック図であり、
図3(c)は、圧力検出信号の3線式電流出力回路320を示すブロック図である。
【0054】
図3(a)において、変換回路300は、駆動電圧の5V変圧回路部301と、V/I回路部302とを備える圧力検出信号のフローティングタイプの2線式電流出力回路である。
図3(a)に示す回路において、出力電流Ioutは、次式で表される。
【0055】
Iout=Ivi+Is+Ie・・・(1)
(Ivi:V/I変換回路電流、Is:圧力センサ消費電流、Ie:その他回路消費電流)
【0056】
V/I回路部302は、Ioutの電流値をフィードバックするため、圧力センサ消費電流Isやその他回路消費電流Ieが変化した場合でも圧力センサの出力電圧VoutSに比例した出力電流IoutCを出力することが可能となる。電流検出用抵抗にIoutCが流れることにより、抵抗両端に電圧が発生し、Ic−とGNDの電圧が浮いた状態となる。このような回路をフローティング回路と呼び、圧力センサ消費電流Isやその他回路消費電流Ieが不定な場合に有効な回路である。
【0057】
図3(b)において、変換回路310は、駆動電圧の5V変圧回路部311と、V/I回路部312とを備える圧力検出信号の2線式電流出力回路である。
図3(b)に示す回路において、出力電流Ioutは、次式で表される。
【0058】
Iout=Ivi+Is+Ie・・・(2)
(Ivi:V/I変換回路電流、Is:圧力センサ消費電流、Ie:その他回路消費電流)
【0059】
変換回路310は、圧力センサ消費電流Is及びその他回路消費電流Ieが一定の場合に実現可能な回路である。V/I回路部312は、Iviが圧力センサ出力電圧Voutに比例するように制御するだけなので、シンプルな構成で実現可能である。電流検出用抵抗がIc−とGND間にないため、Ic−とGNDは同電位になる。
【0060】
図3(c)において、変換回路320は、駆動電圧の5V変圧回路部321と、V/I回路部322とを備える圧力検出信号の3線式電流出力回路である。
図3(c)に示す回路において、出力電流Ioutは、次式で表される。
【0061】
Iout=Ivi・・・(3)
2線式の変換回路300、310は、Is+Ieが要求される出力電流値の下限値未満である必要があるが、3線式の変換回路320はその制限がないため、回路構成は複雑になるが、多様な用途に使用可能である。
【0062】
図4(a)は、本発明の圧力センサ100の中継基板500に実装される圧力検出信号のデジタル出力回路400を示すブロック図であり、
図4(b)は、駆動電圧、及び、圧力検出信号の両方を変圧する変圧回路410を示すブロック図である。
【0063】
図4(a)において、変換回路400は、駆動電圧のA/D変換回路部401と、デジタル通信回路部402とを備える圧力検出信号のデジタル出力回路である。このように中継基板500にA/D変換を行うデジタル出力回路を実装させることにより、デジタル出力方式の制御基板10に圧力センサ100を接続可能となる。
【0064】
図4(b)において、変換回路410は、制御基板10の駆動電圧VccC8V〜36Vを圧力検出素子126の駆動電圧VccS5.0Vに降圧する降圧回路部411と、圧力センサの圧力検出信号VoutS0.5V〜4.5Vを制御基板10の圧力検出信号VoutC1V〜5Vに昇圧する電圧シフト回路部412と
を備える変圧回路である。このように、中継基板500に駆動電圧についての降圧回路部411と、圧力検出信号についての電圧シフト回路部412を実装することにより、制御基板10及び圧力センサ100に部品を追加する等の設計変更を行うことなく、駆動電圧及び圧力検出信号の差を吸収することができる。
【0065】
なお、
図2(a)乃至
図4(b)に示す変換回路は、例示であって、限定ではなく、圧力センサ100の仕様及び制御基板10の仕様に合わせて適宜変更すればよく、上述の変換回路を組み合わせてもよい。また、無線LAN、WiFi等の無線通信モジュールを搭載すれば、無線通信接続も可能となる。
【0066】
図5(a)は、本発明の圧力センサ100の中継基板500が圧力センサ100と制御基板10の間の制御基板10側に接続される状態を示す構成図であり、
図5(b)は、本発明の圧力センサ100の中継基板500が圧力センサ100と制御基板10の間の圧力センサ100側に接続される状態を示す構成図である。
【0067】
図5(a)において、圧力センサ100の外部に引き出されたVcc、GND、Voutの3本の電線133は、保護チューブ135で覆われた後、中継基板500に接続される。中継基板500は、さらに上述の変換回路に合わせた本数の複数の電線501により制御基板10に接続される。このとき、制御基板10と複数の電線501との接続は、制御基板10に設けられたコネクタ11と、複数の電線501の先端に設けられたコネクタ503とを接続するものとしてもよい。
【0068】
屋外に設置される圧力センサ100に接続される中継基板500も、一般的には屋外に設置されるため、この場合には、後述する
図6、
図7に示すように、ホットメルトのように防水性を有する防水ケース601、701等により覆われるものとしてもよい。なお、ホットメルトとして、低温成形に適したポリアミド系ホットメルトが望ましいが、ポリオレフィン系ホットメルト、または、湿気硬化型ウレタン系ホットメルトなどを使用してもよい。このときに空調システム内に設置される制御基板10の近隣に中継基板500を配置すると、一般的に空調システムは屋根付きなど防水対策が施されているため、上述の防水ケース601、701の防水性能を高くする必要がなく、結果としてコストダウンに繋がる。
【0069】
これに対して、
図5(b)に示すように、空調システム内に設置される制御基板10の遠方、つまり、圧力センサ100の近隣に中継基板500が配置されると、防水ケース601、701の防水性能を高くする必要がある一方で、空調システム、あるいは、制御基板10から放射されるノイズを受けにくくなるという利点がある。
【0070】
また、圧力検出信号を電圧として送信する場合には、経路である複数の電線133、501が長くなると、電圧降下が発生する、ノイズの影響を受けやすくなる、等の障害がおきやすくなる。これに対して、
図3(a)乃至
図3(c)に示す電流出力回路を使用し、圧力検出信号を電流として送信する場合には、ノイズの影響を受けにくくなるため、
図5(b)に示す圧力センサ100の近隣に中継基板500を配置するのが望ましい。
【0071】
また、ここでは、図示を省略するが、圧力センサ100のカバー部材140の内部に中継基板500を配置するものとしてもよく、この場合には後述する防水ケース601、701の必要はなくなり、中継基板500は、圧力センサ100の防水性能に守られることとなりコストダウンとなる。また、同様に制御基板10の近隣のうち空調システム内部に中継基板500を配置した場合も同様に、防水ケース601、701は必要なくコストダウンとなる。
【0072】
図6(a)は、リード線結線方式により接続された本発明の圧力センサ100の中継基板ユニット600を示す斜視図であり、
図6(b)は、
図6(a)に示す中継基板ユニット600の正面図であり、
図6(c)は、
図6(a)に示す中継基板ユニット600の上面図であり、
図6(d)は、
図6(a)に示す中継基板ユニット600の側面図である。
【0073】
図6(a)乃至
図6(d)において、圧力センサ100の中継基板ユニット600は、
図5(a)、及び、
図5(b)に示す中継基板500の周囲をホットメルト等の防水ケース601で覆うものである。なお、ここでは防水ケース601として、ホットメルトを使用するものとしたが、これには限定されず、防水性能を有する材質を使用すればよく、樹脂材料、金属材料などその他の材質を使用してもよい。
【0074】
中継基板ユニット600では、内部に配置された中継基板500と、複数の電線133、501がはんだ付け等により直接接続される。このような構成とすることにより、コストダウンとなる。また、防水ケース601の内部から複数の電線133、501が外部に引き出されるため、防水ケース601には、開口部である、制御基板側接続部601a、及び、センサ側接続部601bが設けられる。
【0075】
図7(a)は、コネクタ結線方式により接続された本発明の圧力センサ100の中継基板ユニット700を示す斜視図であり、
図7(b)は、
図7(a)に示す中継基板ユニット700の正面図であり、
図7(c)は、
図7(a)に示す中継基板ユニット700の上面図であり、
図7(d)は、
図7(a)に示す中継基板ユニット700の側面図である。
【0076】
図7(a)乃至
図7(d)において、圧力センサ100の中継基板ユニット700は、
図5(a)、及び、
図5(b)に示す中継基板500の周囲をホットメルト等の防水ケース701で覆うものである。中継基板ユニット700は、中継基板ユニット600と比較してセンサ側の複数の電線133との接続のためにコネクタ702が設けられている点が異なり、その他の構成要素は同じである。同様の構成要素には、同様の参照符号を付し、説明を省略する。
【0077】
中継基板ユニット700は、コネクタ702を設けることにより、防水ケース701に屈曲可能である複数の電線133が通過する開口部を設ける必要がなく、防水性能を高めるのが容易であるという利点を有する。なお、ここでは、圧力センサ100側の複数の電線133との接続のためにコネクタ702を設けるものとしたが、これには限定されず、制御基板10側の複数の電線501との接続のためにコネクタを設けるものとしても、または、両方の複数の電線133、501との接続のために2つのコネクタを設けるものとしてもよい。
【0078】
次に中継基板に複数の入力ポート、あるいは、複数の出力ポートが設けられる例を説明する。
【0079】
図8(a)は、複数の入力ポートを有する中継基板800を含む構成図であり、
図8(b)は、複数の入力ポートと、異なる出力方式の複数の出力ポートを有する中継基板810を含む構成図であり、
図9(a)は、複数の入力ポートと、同じ出力方式の複数の出力ポートを有する中継基板820を含む構成図であり、
図9(b)は、1つの入力ポートと、異なる出力方式の複数の出力ポートを有する中継基板830を含む構成図であり、
図9(c)は、1つの入力ポートと、同じ出力方式の複数の出力ポートを有する中継基板840を含む構成図である。
【0080】
図8(a)において、中継基板800は、複数の圧力センサ100a、100b、…、100nに接続するための複数の入力ポートを備える。中継基板800は、さらに、1つの出力ポートを備え、この出力ポートを介して上述の複数の圧力センサ100a、100b、…、100nの圧力検出信号を制御基板10に送出する。送出される信号方式としては、デジタル出力方式、複数の圧力センサ100a、100b、…、100nの圧力検出信号を合算する出力方式などが選択できる。このように中継基板800を使用することにより、複数の圧力センサ100a、100b、…、100nと1つの制御基板10が接続される圧力センサモジュールの構成が簡易な方法で達成できる。
【0081】
図8(b)において、中継基板810は、複数の圧力センサ100a、100b、…、100nに接続するための複数の入力ポートを備える。中継基板810は、さらに、異なる出力方式の複数の出力ポートを備え、この複数の出力ポートを介して上述の複数の圧力センサ100a、100b、…、100nの圧力検出信号を複数の制御基板10、10´、10″に送出する。送出される信号方式としては、ここでは、電流出力、電圧出力方式、デジタル出力方式が選択されているが、これには限定されない。このように中継基板810を使用することにより、複数の圧力センサ100a、100b、…、100nの圧力検出信号が複数の制御基板10、10´、10″に中継基板810を介して出力される構成が簡易な方法で達成できる。なお、ここでは、中継基板810が複数の制御基板10、10´、10″に接続されるものとしたが、これには限定されず1つの制御基板10に複数の圧力センサ100a、100b、…、100nの圧力検出信号の全てが異なる出力方式で出力されるものとしてもよい。
【0082】
図9(a)において、中継基板820は、複数の圧力センサ100a、100b、…、100nに接続するための複数の入力ポートを備える。中継基板820は、さらに、複数の入力ポートに対応する同じ出力方式の複数の出力ポートを備え、この複数の出力ポートを介して上述の複数の圧力センサ100a、100b、…、100nの圧力検出信号を複数の制御基板10、10´、10″に送出する。送出される信号方式としては、ここでは、電圧出力方式が選択されているが、これには限定されない。このように中継基板820を使用することにより、複数の圧力センサ100a、100b、…、100nの圧力検出信号が複数の制御基板10、10´、10″に中継基板820を介して出力される構成が簡易な方法で達成できる。
【0083】
図9(b)において、中継基板830は、1つの圧力センサ100に接続するための1つの入力ポートを備える。中継基板830は、さらに、異なる出力方式の複数の出力ポートを備え、この複数の出力ポートを介して上述の1つの圧力センサ100の圧力検出信号を複数の制御基板10、10´、10″に送出する。送出される信号方式としては、ここでは、電流出力方式、電圧出力方式、及び、デジタル出力方式が選択されているが、これには限定されない。このように中継基板830を使用することにより、単一の圧力センサ100の圧力検出信号が複数の制御基板10、10´、10″に中継基板830を介して異なる出力方式で出力される構成が簡易な方法で達成できる。
【0084】
図9(c)において、中継基板840は、1つの圧力センサ100に接続するための1つの入力ポートを備える。中継基板840は、さらに、同じ出力方式の複数の出力ポートを備え、この複数の出力ポートを介して上述の1つの圧力センサ100の圧力検出信号を複数の制御基板10、10´、10″に送出する。送出される信号方式としては、ここでは、電圧出力方式が選択されているが、これには限定されない。このように中継基板840を使用することにより、単一の圧力センサ100の圧力検出信号が複数の制御基板10、10´、10″に中継基板840を介して同じ出力方式で出力される構成が簡易な方法で達成できる。
【0085】
このように、中継基板に複数の入力ポート、あるいは、複数の出力ポートを設けることにより、複数の圧力センサ、あるいは、複数の制御基板を接続する構成が、例えば、設計変更行う、部品点数を増やすなどを行うことなく、簡易な方法で達成できる。
【0086】
以上説明したように、本発明によれば、様々な駆動電圧や圧力検出信号の信号方式に対応するために、圧力センサに接続可能で、駆動電圧、または、圧力検出信号を変換できる中継基板を備える圧力センサ、その中継基板、及び、その中継基板ユニットを提供できる。