特許第6656134号(P6656134)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6656134
(24)【登録日】2020年2月6日
(45)【発行日】2020年3月4日
(54)【発明の名称】ドア制御システム
(51)【国際特許分類】
   E05B 49/00 20060101AFI20200220BHJP
   B60R 25/24 20130101ALI20200220BHJP
   B60R 25/01 20130101ALI20200220BHJP
【FI】
   E05B49/00 K
   B60R25/24
   B60R25/01
【請求項の数】2
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-200794(P2016-200794)
(22)【出願日】2016年10月12日
(65)【公開番号】特開2018-62755(P2018-62755A)
(43)【公開日】2018年4月19日
【審査請求日】2018年8月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】510123839
【氏名又は名称】日本電産モビリティ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】特許業務法人 英知国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100145241
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康裕
(72)【発明者】
【氏名】富田 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】梶間 陽介
(72)【発明者】
【氏名】大畑 宏文
(72)【発明者】
【氏名】江口 光一
(72)【発明者】
【氏名】徳山 雄生
【審査官】 藤脇 昌也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−024454(JP,A)
【文献】 特開2016−135959(JP,A)
【文献】 特開2012−172436(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0168322(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00 − 85/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に設けられ、応答を要求する旨の応答要求信号を送信する制御装置と、
前記応答要求信号に対して応答信号を返信する携帯機と、
を備え、前記応答信号により前記車両のドアの解錠および/または開扉を制御するドア制御システムにおいて、
前記携帯機は、使用者の操作により前記制御装置に対して前記ドアを解錠および/または開扉の予約を行う旨の予約信号を送信し、前記制御装置は、前記携帯機に対して前記予約信号を受け付けた旨の予約受付信号を送信するドア制御システムであって、
前記携帯機は、
前記ドアを解錠および/または開扉する予約を行う使用者の操作を受け付ける操作部と、
前記応答信号および前記操作部が操作されると前記予約信号を送信する携帯機送信部と、
前記制御装置からの前記予約受付信号を受信する携帯機第1受信部と、
前記制御装置からの前記応答要求信号を受信する携帯機第2受信部と、
前記携帯機第1受信部が受信した情報を記憶する携帯機記憶部と、
使用者に通知を行う通知部と、
を備え、
前記制御装置は、
前記携帯機から前記予約信号と前記応答信号を受信する制御装置受信部と、
前記予約受付信号を送信する制御装置第1送信部と、
前記応答要求信号を送信する制御装置第2送信部と、
前記ドアの解錠および/または開扉を制御する制御部と、
前記携帯機の識別番号を記憶する制御装置記憶部と、
を備え、
前記制御装置受信部が前記予約信号を受信した場合、前記制御装置第1送信部は、前記予約受付信号を送信すると共に、前記制御装置第2送信部は、前記応答要求信号の送信を開始し、
前記携帯機第1受信部が前記予約受付信号を受信した場合、前記携帯機記憶部は、前記予約が受け付けられ許可された旨の情報を記憶すると共に、前記通知部は、使用者に前記許可された旨を通知し、
前記制御装置第2送信部が前記応答要求信号の送信を開始した後前記携帯機第2受信部が前記応答要求信号を受信した場合、前記携帯機送信部は、前記許可された旨の情報を含む前記応答信号を送信し、
前記制御装置受信部が前記応答要求信号に対応する前記許可された旨の情報を含む前記応答信号を受信した場合、前記制御部は、前記ドアの解錠および/または開扉を行う、
ドア制御システムであって、
前記携帯機送信部は、前記携帯機の前記識別番号を含む、前記予約信号および前記応答信号を送信し、
前記制御装置受信部が前記識別番号を含む前記予約信号を受信した場合、前記制御装置記憶部は、前記識別番号を記憶し、
前記制御装置受信部が前記応答要求信号に対応する前記許可された旨の情報を含む前記応答信号を受信した場合、前記制御部は、該応答信号に含まれる前記識別番号と前記制御装置記憶部に記憶されている前記識別番号とを照合し、両者が一致した場合のみ、前記ドアの解錠および/または開扉を行い、
前記制御装置第1送信部が前記予約受付信号を送信した場合、前記制御装置記憶部は、前記予約を受け付け許可した旨の情報を記憶し、
前記制御装置受信部が前記応答要求信号に対応する前記許可された旨の情報を含む前記応答信号を受信した場合、前記制御部は、前記制御装置記憶部に前記許可した旨の情報が記憶されているか否かを検査し、前記許可した旨の情報が記憶されていた場合にのみ、前記ドアの解錠および/または開扉を行い、
前記ドアの解錠および/または開扉を行った場合、前記制御装置記憶部は、前記許可した旨の情報を削除する、
ドア制御システム。
【請求項2】
前記制御装置第2送信部は、前記応答要求信号の送信を開始した後所定時間経過した時前記応答要求信号の送信を中止することを特徴とする請求項1に記載のドア制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドア制御システム、制御装置および携帯機に関し、携帯機と車両に設けられた制御装置の間で通信を行い、車両のドアの解錠や開扉を制御するドア制御システム、そのドア制御システムに使用される制御装置および携帯機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、携帯機と車両に設けられた制御装置の間で通信を行い、自動的に車両のドアの解錠や開扉を制御する技術が知られている。例えば、特許文献1は、車両に備えられた操作部やリモートコントロール用の携帯機の操作部を逐次操作することなく、利用者の意図に応じて車両のドアを自動的に開閉することのできる車両用ドア開閉装置等を開示する。この車両用ドア開閉装置は、車両に対する所定範囲内において、車両利用者の携帯機の存在を認識する認識手段と、携帯機に備えられ、認識手段の所定範囲外であっても、車両利用者による意図的な車両のドアの開閉動作を指示する指示手段と、認識手段及び指示手段の作動に基づいて、ドアの開閉作動を実行する制御手段とを有し、制御手段は、指示手段による開動作指示がある際、携帯機が所定範囲内にあることを認識手段が認識した時点でドアを開作動させる。また、車両用ドア開閉装置は、指示手段による閉動作指示がある際、携帯機が所定範囲内にないことを認識手段が認識した時点でドアを閉作動させる。
【0003】
また、特許文献2は、ユーザが車両に近づいた場合に、車両近傍の状況やユーザの意図を考慮した上で、車両ドアを自動的に開扉することが可能な車両ドア制御装置を開示する。この車両ドア制御装置は、自動開扉可能なドアを含む車両に設けられる車両側制御装置と、ユーザによるドアの自動開扉の予約設定が可能な携帯装置とを備える。携帯装置は、無線通信機能により予約設定に関する情報を含む信号を送信する送信部を備える。車両側制御装置は、携帯装置から送信された信号を受信する受信部と、受信部により受信された信号に基づいて、ドア付近の第1エリアに存在する予約設定が行われた携帯装置を検出する第1検出部と、第1検出部により予約設定が行われた携帯装置が第1エリアに検出され、かつ、所定時間継続して第1エリアに携帯装置が検出されるとドア開扉意思有りと判定してドアを開扉する制御部とを備える。
【0004】
また、特許文献3は、ドアを閉じてロックするにあたっての操作を簡素化することができるドアロックシステムを開示する。このドアロックシステムでは、降車したユーザがユーザ操作部を操作しながらドアを閉操作したとき、照合ECUは、ユーザ操作部の検出信号を信号入力部で取得しつつ、ドア開閉監視部によってドアが閉状態になったことを確認する。ロック制御部は、このユーザのロック操作意図を受け付けると、ドアをロックに切り替える。これにより、ユーザ操作部を操作しながらドアを閉操作すれば、ドアが閉じ切られた時点で、自動でドアがロックされる。よって、ドアを閉めるという1操作(ワンアクション)で、ドアをロックまで移行させることができる。
【0005】
また、特許文献4は、ユーザが車両に乗り込む際の煩雑な操作を不要とする車両用ロック制御装置等を開示する。この車両用ロック制御装置は、車両の外表面に開閉可能に設けられた開閉体が閉じられ、かつロックされた開閉体のロック状態を検出するロック検出手段と、開閉体を操作可能な所定範囲内にユーザが存在するか否かを検出するユーザ検出手段と、開閉体のロックをアンロックするアンロック手段と、開閉体を開放する開閉体開放手段と、ロック検出手段により開閉体のロック状態が検出された状態で、ユーザ検出手段により所定範囲内におけるユーザの存在が検出されると、開閉体のロックをアンロックし、かつ開閉体を開放するようにアンロック手段および開閉体開放手段を制御する制御手段とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−138471号公報
【特許文献2】特開2015−098687号公報
【特許文献3】特開2016−108882号公報
【特許文献4】特開2007−009624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、車両の使用者の利便性を向上させると共に、防犯性を向上させた、車両のドアの解錠や開扉を制御するドア制御システム、ドア制御システムに使用される制御装置および携帯機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、車両に設けられ、応答を要求する旨の応答要求信号を送信する制御装置と、応答要求信号に対して応答信号を返信する携帯機と、を備え、応答信号により車両のドアの解錠および/または開扉を制御するドア制御システムにおいて、携帯機は、使用者の操作により制御装置に対してドアを解錠および/または開扉の予約を行う旨の予約信号を送信し、制御装置は、携帯機に対して予約信号を受け付けた旨の予約受付信号を送信するドア制御システムであって、携帯機は、ドアを解錠および/または開扉する予約を行う使用者の操作を受け付ける操作部と、応答信号および操作部が操作されると予約信号を送信する携帯機送信部と、制御装置からの予約受付信号を受信する携帯機第1受信部と、制御装置からの応答要求信号を受信する携帯機第2受信部と、携帯機第1受信部が受信した情報を記憶する携帯機記憶部と、使用者に通知を行う通知部と、を備え、制御装置は、携帯機から予約信号と応答信号を受信する制御装置受信部と、予約受付信号を送信する制御装置第1送信部と、応答要求信号を送信する制御装置第2送信部と、ドアの解錠および/または開扉を制御する制御部と、携帯機の識別番号を記憶する制御装置記憶部と、を備え、制御装置受信部が予約信号を受信した場合、制御装置第1送信部は、予約受付信号を送信すると共に、制御装置第2送信部は、応答要求信号の送信を開始し、携帯機第1受信部が予約受付信号を受信した場合、携帯機記憶部は、予約が受け付けられ許可された旨の情報を記憶すると共に、通知部は、使用者に許可された旨を通知し、制御装置第2送信部が応答要求信号の送信を開始した後携帯機第2受信部が応答要求信号を受信した場合、携帯機送信部は、許可された旨の情報を含む応答信号を送信し、制御装置受信部が応答要求信号に対応する許可された旨の情報を含む応答信号を受信した場合、制御部は、ドアの解錠および/または開扉を行う、ドア制御システムであって、携帯機送信部は、携帯機の識別番号を含む、予約信号および応答信号を送信し、制御装置受信部が識別番号を含む予約信号を受信した場合、制御装置記憶部は、識別番号を記憶し、制御装置受信部が応答要求信号に対応する許可された旨の情報を含む応答信号を受信した場合、制御部は、該応答信号に含まれる識別番号と制御装置記憶部に記憶されている識別番号とを照合し、両者が一致した場合のみ、ドアの解錠および/または開扉を行い、制御装置第1送信部が予約受付信号を送信した場合、制御装置記憶部は、予約を受け付け許可した旨の情報を記憶し、制御装置受信部が応答要求信号に対応する許可された旨の情報を含む応答信号を受信した場合、制御部は、制御装置記憶部に許可した旨の情報が記憶されているか否かを検査し、許可した旨の情報が記憶されていた場合にのみ、ドアの解錠および/または開扉を行い、ドアの解錠および/または開扉を行った場合、制御装置記憶部は、許可した旨の情報を削除するドア制御システムが提供される。
これによれば、使用者自ら車両のドアの解錠/開扉を予約した場合、使用者が車両に接近した時に携帯機等を操作することなくドアを解錠/開扉することで、使用者の利便性を向上させたドア制御システムを提供することができる。また、接近した携帯機が予約した携帯機と同じ場合にのみ、ドアの解錠および/または開扉を行うことで、防犯性を向上させると共に誤動作を回避することができる。さらに、携帯機から許可された旨の情報を含む応答信号を受信した場合、制御装置側で許可した旨の情報が記憶されていた場合にのみ、ドアの解錠および/または開扉を行うことで、防犯性を向上させることができる。
【0009】
さらに、制御装置第2送信部は、応答要求信号の送信を開始した後所定時間経過した時応答要求信号の送信を中止することを特徴としてもよい。
これによれば、予約が有効な時間を所定時間に限ることで、防犯性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、車両の使用者の利便性を向上させると共に、防犯性を向上させた、車両のドアの解錠や開扉を制御するドア制御システム、ドア制御システムに使用される制御装置および携帯機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る第一実施例のドア制御システムのブロック図。
図2】本発明に係る第一実施例のドア制御システムにおける応答要求信号の到達範囲を示す説明図。
図3】本発明に係る第一実施例のドア制御システムにおける制御方法の概要を示すフローチャート。
図4】本発明に係る第一実施例のドア制御システムにおける携帯機の制御方法を示すフローチャート。
図5】本発明に係る第一実施例のドア制御システムにおける制御装置の制御方法を示すフローチャート。
図6】本発明に係る第一実施例のドア制御システムにおけるタイムアウトの場合の制御方法を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<第一実施例>
図1および図2を参照し、本実施例におけるドア制御システム100を説明する。ドア制御システム100は、車両Cに設けられた制御装置10と、車両Cの使用者が所持し、制御装置10と通信を行う携帯機20とを備える。制御装置10は、携帯機20に対して応答を要求する旨の応答要求信号を送信し、携帯機20は、その応答要求信号に対して応答信号を返信する。そして、ドア制御システム100では、制御装置10は、携帯機20が返信した応答信号により、車両CのドアDの解錠と開扉の一方または両方を制御する。また、制御装置10は、携帯機20が返信した応答信号により、車両CのドアDの解錠のみまたは解錠と開扉の両方を制御してもよい。なお、ドアDは、本明細書では、パワースライドドア(以下、PSDと言う)として説明する。PSDとは、主に車両Cの側方に設けられ、電動でスライドすることにより開扉および閉扉を行うドアである。PSDを開扉するとは、閉状態のPSDを横にスライドさせて開状態にすることを言う。
【0017】
携帯機20は、使用者の操作を受け付ける操作部25と、操作部25が操作されると、制御装置10に対してドアDを解錠および/または開扉の予約を行う旨の予約信号を送信する携帯機送信部である携帯機UHF送信部22と、制御装置10からの予約受付信号を受信する携帯機第1受信部である携帯機UHF受信部211と、制御装置10からの応答要求信号を受信する携帯機第2受信部であるLF受信部212と、携帯機UHF受信部211が受信した情報を記憶する携帯機記憶部24と、使用者に通知を行う通知部26と、これらを制御する携帯機制御部23とを備える。
【0018】
操作部25は、使用者がドアDを解錠および/または開扉する予約を行う場合に操作する、たとえば携帯機20に設けられたボタンである。使用者は、所定の時間以内に車両Cに到着する場合に、これから向かおうとする際に操作部25を操作して、車両Cに近づいた時に何ら操作せずにドアDを解錠および/または開扉するべく予約を行う。操作部25が押されると、携帯機制御部23はそれを検出して、携帯機UHF送信部22に以下のように送信させる。
【0019】
携帯機UHF送信部22は、操作部25が操作されると、制御装置10に対してドアDを解錠および/または開扉の予約を行う旨の予約信号を含むUHF帯の電波を発信する。予約信号を含むUHF帯の電波は、一般に後述するLF帯の電波よりも遠くへ到達することができる。したがって、使用者は、比較的車両Cから遠くに離れていたとしても、操作部25を操作することにより、ドアDの解錠および/または開扉を予約することができる。また、携帯機UHF送信部22は、LF受信部212が制御装置10からのLF帯の応答要求信号を受信すると、その応答要求信号に対する応答信号をUHF帯の電波で送信する。到達距離が短いLF帯の応答要求信号を受信した時、到達距離が長いUHF帯の応答信号を送信することで的確に応答信号を制御装置10へ送達することができる。携帯機UHF受信部211は、後述するように、制御装置10がUHF帯で送信した予約受付信号を受信する。
【0020】
携帯機記憶部24は、携帯機UHF送信部22が送信したドアDを解錠および/または開扉の予約を行う旨の予約信号に対応して、携帯機UHF受信部211が制御装置10から受信した予約受付信号の情報を、すなわち予約が受け付けられ許可された旨の情報を記憶する。携帯機記憶部24は、マイクロコンピュータで構成される携帯機制御部23内の一時記憶領域であってもよいし、永続的なメモリー内に設けられてもよい。通知部26は、携帯機第1受信部である携帯機UHF受信部211が予約受付信号を受信した場合、使用者に許可された旨を通知する。通知部26が通知する方法は、視覚的、聴覚的、触角的のいずれかまたはこれらの組合せであってもよい。たとえば、視覚的な通知を行う場合は、発光ダイオードを備えて所定のパターンで光らせてもよい。聴覚的な通知を行う場合は、ブザーを備えて所定のパターンで鳴らしてもよい。触覚的な通知を行う場合は、振動モータを備えて所定のパターンで振動してもよい。
【0021】
制御装置10は、携帯機20から予約信号と応答信号を受信する制御装置受信部であるUHF受信部11と、予約受付信号を送信する制御装置第1送信部である制御装置UHF送信部121と、応答要求信号を送信する制御装置第2送信部であるLF送信部122と、ドアDの解錠および/または開扉を制御する制御装置制御部13とを備える。制御装置UHF受信部11は、操作部25が操作されたことにより携帯機20が送信した予約信号を受信すると、制御装置制御部13に伝達する。予約信号を受信したことを伝達された制御装置制御部13は、制御装置第1送信部である制御装置UHF送信部121に予約受付信号を送信させると共に、制御装置第2送信部であるLF送信部122に応答要求信号の送信を開始させ、LF送信部122は、その後所定期間所定の間隔で応答要求信号を送信し続ける。
【0022】
応答要求信号は、LF送信部122によりLF帯の電波で送信されるので、UHF帯の電波に比し遠くまでは到達しない。LF帯は波長が長く、車両C近辺の距離オーダーにおいては、UHF帯よりも急激に放射強度が低減(距離の3乗に反比例)する。したがって、応答要求信号は、図2に示すような到達範囲A1、A2、A3の内側にある携帯機20には到達するが、これより外側にある携帯機20’には到達しない。なお、本図では、3つのLF送信部122A、122B、122Cがそれぞれ右ドア付近、左ドア付近、リアドア付近に設けられ、これら3つのLF送信部122A、122B、122Cから送信された応答要求信号が到達する範囲A1、A2、A3をそれぞれ示している。一方、予約信号は携帯機UHF送信部22により、予約受付信号は制御装置UHF送信部121によりUHF帯の電波で送信されるので、応答要求信号が到達する範囲A1、A2、A3を超えて比較的遠くに位置する携帯機20’と車両Cとの間で通信することができる。
【0023】
そうすると、制御装置10から予約信号に対応して送信された予約受付信号は、携帯機20’により受信されるが、ほぼ同時期に送信を開始された応答要求信号は、携帯機20’には受信されないこととなる。携帯機第1受信部である携帯機UHF受信部211が予約受付信号を受信した場合、携帯機記憶部24は、予約が制御装置10により受け付けられ、予約が許可された状態になった旨(許可された旨)の情報を記憶する。そして、通知部26は、使用者が車両Cに接近した時にドアDを解錠および/または開扉されることが許可された旨を使用者に通知する。なお、操作部25は予約のキャンセル操作を受け付けるように構成されてもよく、この場合、通知を受けた使用者は、キャンセル操作により予約をキャンセルしてもよい。
【0024】
車両Cに接近した時にドアDを解錠および/または開扉されることが許可された旨を知った使用者は、徐々に、車両Cにすなわち応答要求信号が到達する範囲A1、A2、A3に接近してくる。制御装置第2送信部であるLF送信部122が応答要求信号の送信を開始した後所定期間所定の間隔で応答要求信号を送信し続ける。したがって、使用者が応答要求信号の送信が継続している所定時間内に、応答要求信号が到達する範囲A1、A2、A3内に入ってきて、LF受信部212が応答要求信号を受信した場合、携帯機UHF送信部22は、使用者の操作を伴わず自動的に応答信号を返信する。携帯機UHF送信部22は、応答信号を返信する際、予約受付信号を受信することにより得られた許可された旨の情報を含む応答信号を送信する。
【0025】
制御装置制御部13は、マイクロコンピュータで構成され、ドアDを駆動するドア開閉装置OC、ウェルカムライトWL、エンジンスイッチEや電源装置Pなどと接続されている。そして、制御装置制御部13は、制御装置UHF受信部11、制御装置UHF送信部121、LF送信部122を制御すると共に、携帯機20が送信した応答信号を受信することにより車両CのドアDの解錠および/または開扉を制御する。すなわち、制御装置受信部である制御装置UHF受信部11が応答要求信号に対応する許可された旨の情報を含む応答信号を受信した場合、制御装置制御部13は、ドア開閉装置OCに指令を行い、ドアDの解錠および/または開扉を行う。応答信号だけでなく許可された旨の情報を含む応答信号を受信した場合にドアDを解錠/開扉することで、予約を行っていない携帯機20とは区別することができる。すなわち、予約をしておらず予約受付信号を受信していないと、仮に車両Cに接近しても、許可された旨の情報を含む応答信号を送信することはできないので、制御装置10はドアDを解錠/開扉することはしない。これにより、予約をしていない携帯機20が接近しても不用意にドアDが開扉等することを防止することができる。
【0026】
また、制御装置制御部13は、同時にウェルカムライトWLに開扉等を行う旨をしらせるように点灯させる指示してもよいし、電源装置PやエンジンスイッチEに指示を出し、車両Cの電源を入れ、エンジンを始動してもよい。このように、使用者自ら車両CのドアDの解錠/開扉を予約した場合、その使用者が車両Cに接近した時に携帯機20等を操作することなくドアDを解錠/開扉することで、使用者の利便性を向上させたドア制御システム100を提供することができる。
【0027】
なお、携帯機20の操作部25には、車両Cの右のドアDの開扉等を予約するのかまたは左のドアDの開扉等を予約するのかなどを選択できるように構成されてもよい。この場合、使用者が車両Cに接近した時に携帯機20等を操作することなく選択されたドアDのみを開扉等することができる。これによれば、使用者の利便性をより向上させると共に不用意に他のドアDが開扉等しないように安全性を向上させたドア制御システム100を提供することができる。
【0028】
また、制御装置10は、携帯機20の識別番号を記憶する制御装置記憶部14をさらに備えてもよい。この場合、携帯機送信部である携帯機UHF送信部22は、予約信号と応答信号を送信する際、携帯機20の識別番号を含む予約信号と応答信号を送信する。使用者が携帯機20の操作部25を操作して、制御装置UHF受信部11が携帯機20の識別番号を含む予約信号を受信した場合、制御装置記憶部14は、識別番号を記憶する。そして、LF送信部122が応答要求信号の送信を開始するが、制御装置UHF受信部11がその応答要求信号に対応する許可された旨の情報と携帯機20の識別番号を含む応答信号を受信した場合、制御装置制御部13は、その応答信号に含まれる識別番号と前に制御装置記憶部に記憶されている識別番号とを照合し、両者が一致した場合のみ、ドアDの解錠および/または開扉を行う。このようにすることで、接近した携帯機20が予約した携帯機20と同じ場合にのみ、ドアDの解錠および/または開扉を行うことで、防犯性を向上させると共に誤動作を回避することができる。
【0029】
また、制御装置UHF送信部121が予約受付信号を送信した場合、制御装置記憶部14は、携帯機20からの予約を受け付け許可した旨の情報を記憶してもよい。この場合、その後使用者が車両Cに接近してきて、制御装置UHF受信部11が応答要求信号に対応する許可された旨の情報を含む応答信号を受信した場合、制御装置制御部13は、制御装置記憶部14にその許可した旨の情報が記憶されているか否かを検査する。そして、許可した旨の情報が記憶されていた場合にのみ、ドアDの解錠および/または開扉を行い、ドアDの解錠および/または開扉を行った場合には、制御装置記憶部14は、許可した旨の情報を削除する。このようにすることで、携帯機20から許可された旨の情報を含む応答信号を受信した場合、制御装置10側で許可した旨の情報が記憶されていた場合にのみ、ドアDの解錠および/または開扉を行うことで、さらに防犯性を向上させることができる。
【0030】
図3を参照し、ドア制御システム100の制御方法を説明する。なお、Sはステップを意味する。携帯機20は、S100において、操作部25によりPSDを開扉する予約操作を受け付ける。そうすると、携帯機20の携帯機UHF送信部22は、PSDの開扉の予約を行う旨の予約信号を自分の識別番号と共に制御装置10へ送信する。制御装置10の制御装置UHF受信部11が予約信号を受信すると、制御装置制御部13は、S102において、PSD開扉の予約を行う機能を開始させる。制御装置記憶部14は、S104において、予約信号に含まれていた携帯機20の識別番号を記憶する。制御装置制御部13は、S106において、PSD開扉の予約を受け付けて許可された旨の情報を生成する。そして、制御装置記憶部14は、携帯機20からの予約を受け付け許可した旨の情報を記憶する。なお、許可された旨の情報は、ローリングコードなどにより毎回異なったものとして識別できるようにしておく。
【0031】
制御装置UHF送信部121は、PSD開扉について許可された旨の情報を予約受付信号として携帯機20へ送信する。また、制御装置10のLF送信部122は、応答要求信号の送信を開始し、所定時間所定間隔でその送信を継続する。携帯機UHF受信部211が予約受付信号を受信すると、携帯機記憶部24は、S108において、PSDの開扉が制御装置10によって受け付けられ許可された旨の情報を記憶する。引き続き、通知部26は、S110において、PSDの開扉の予約が制御装置10によって受け付けられ許可された旨を使用者に通知する。
【0032】
PSD開扉の予約が許可された旨を知った使用者は、携帯機20と共に車両Cに接近する。予約をした時には応答要求信号は携帯機20まで到達しなかったが、使用者が車両Cに接近すると、応答要求信号が到達する範囲に入る。そうすると、携帯機20のLF受信部212は、S112において、制御装置10からの応答要求信号を受信する。応答要求信号を受信すると、携帯機UHF送信部22は、応答要求信号に対応して自分の識別番号を含む応答信号を、携帯機記憶部24に記憶された許可された旨の情報と共に制御装置10へ送信する。
【0033】
制御装置UHF受信部11が応答信号を受信すると、制御装置制御部13は、S114において、その応答信号を基にして携帯機20の認証を行う。具体的には、制御装置制御部13は、応答信号に含まれていた携帯機20の識別番号が、予約を行った携帯機20として制御装置記憶部14に記憶されている識別番号(S104)と一致するか否かを確認する。さらに、制御装置制御部13は、応答信号に含まれていた許可された旨の情報が、自ら生成し制御装置記憶部14に記憶した許可された旨の情報(S106)と一致するか否かを確認する。
【0034】
両方とも一致が確認できた場合、制御装置制御部13は、S116において、PSDを開扉する制御を行う。PSDが開扉したら、制御装置制御部13は、S118において、制御装置記憶部14に記憶された許可された旨の情報をクリアする。制御装置制御部13は、S120において、PSD開扉の予約機能を停止する。
【0035】
図4を参照して、携帯機20の制御方法をより詳細に説明する。携帯機制御部23は、S200において、操作部25においてPSDを開扉する予約操作をされたか否か確認する。予約操作がなかった場合は、制御は終了し、予約操作があった場合は、以下を行う。
【0036】
携帯機20の携帯機UHF送信部22は、S202において、PSDの開扉の予約を行う旨の予約信号を自分の識別番号と共に制御装置10へ送信する。携帯機制御部23は、S204において所定時間のタイマーを開始し、S206において所定時間が終了するまで、S208における携帯機UHF受信部211での予約受付信号の受信を待ち続ける。なお、ここでの所定時間は例えば10秒である。
【0037】
携帯機UHF受信部211が予約受付信号を受信すると、携帯機記憶部24は、S210において、制御装置10によって予約が受け付けられ許可された旨の情報を記憶する。そして、通知部26は、S212において、PSDの開扉の予約が制御装置10によって受け付けられ許可された旨を使用者に通知する。ここで、携帯機20は、S214において、応答要求信号を受信することを待機する。使用者が携帯機20を所持して車両Cに接近し、LF受信部212が応答要求信号を受信すると、携帯機UHF送信部22は、S216において、自らの識別番号と携帯機記憶部24に記憶された許可された旨の情報を含む応答信号を制御装置10へ送信する。
【0038】
図5を参照して、制御装置10の制御方法をより詳細に説明する。制御装置制御部13は、S300において、携帯機20からPSDを開扉する予約信号を受信するか否か確認する。受信しなかった場合は、制御は終了し、受信した場合は、以下を行う。
【0039】
制御装置記憶部14は、S302において、携帯機20が送信した予約信号に含まれていた携帯機20の識別番号を記憶する。制御装置制御部13は、S304において、予約信号の受信に基づきPSD開扉の予約を受け付けて許可された旨の情報をローリングコードにより識別できるように生成する。許可された旨の情報を生成すると、制御装置UHF送信部121は、S306において、許可された旨の情報を含む予約受付信号を送信する。制御装置制御部13は、S308において所定時間のタイマーを開始する。なお、ここでの所定時間は、使用者が車両Cに接近するまでの時間であるから、たとえば15分程度などである。
【0040】
制御装置制御部13は、S310においてタイマーを計測し、所定時間を経過した場合には制御を終了し、所定時間を経過する前は以下を行う。制御装置UHF送信部121が許可された旨の情報を含む予約受付信号を送信すると共に、LF送信部122は、S312において、携帯機20に対して応答要求信号の送信を開始する。制御装置制御部13は、S314において、応答要求信号に対応する携帯機20からの応答信号を受信するか否かを確認し続ける。
【0041】
制御装置UHF受信部11が応答信号を受信すると、制御装置制御部13は、S316において、その応答信号を基にして携帯機20の認証を行う。具体的には、制御装置制御部13は、応答信号に含まれていた携帯機20の識別番号が、予約を行った携帯機20として制御装置記憶部14に記憶されている識別番号(S302)と一致するか否かを確認する。さらに、制御装置制御部13は、応答信号に含まれていた許可された旨の情報が、自ら生成し制御装置記憶部14に記憶した許可された旨の情報(S304)と一致するか否かを確認する。
【0042】
制御装置制御部13は、S318において、認証が成功するか否かを検査する。両方の一致が確認できない場合認証は不成功となり、タイマーで設定された所定時間応答要求信号の送信を継続する。認証が成功の場合、制御装置制御部13は、S320において、PSDを開扉する制御を行う。そして、制御装置制御部13は、S322において、制御装置記憶部14に記憶された許可された旨の情報をクリアする。
【0043】
図6を参照して、タイムアウトの場合の制御を説明する。携帯機20は、S400において、操作部25によりPSDを開扉する予約操作を受け付ける。そうすると、携帯機20の携帯機UHF送信部22は、PSDの開扉の予約を行う旨の予約信号を自分の識別番号と共に制御装置10へ送信する。携帯機制御部23は、上述したS208において、携帯機UHF受信部211で制御装置10からの予約受付信号の受信を待つための所定時間(例えば10秒)を設定する。
【0044】
制御装置10の制御装置UHF受信部11が予約信号を受信すると、制御装置制御部13は、S402において、PSD開扉の予約を行う機能を開始させる。制御装置記憶部14は、S404において、携帯機20の識別番号を記憶する。制御装置制御部13は、S406において、PSD開扉の予約を受け付けて許可された旨の情報を生成する。
【0045】
制御装置UHF送信部121が、携帯機制御部23が設定したタイムアウトの所定時間を経過する前に、許可された旨の情報を予約受付信号として携帯機20へ送信しなかった場合、携帯機制御部23は、S408においてタイムアウトと判断し(S206)、S410において、許可された旨を受信しなかったことを使用者に通知する。
【0046】
このことは、制御装置10側には不明なため、制御装置10のLF送信部122は、応答要求信号の送信を開始するが、携帯機制御部23は、タイムアウトと判断した後許可された旨の情報を含む予約受付信号を受信したとしても無視する。その後、制御装置10のLF送信部122は、所定時間所定間隔でその送信を継続するが、タイムアウト時間内に応答信号を受信することはないので、制御装置制御部13は、S412において、PSD開扉の予約に伴う制御はタイムアウトしたと判断し、制御装置第2送信部であるLF送信部122は、応答要求信号の送信を中止する。このように、制御装置第2送信部であるLF送信部122は、応答要求信号の送信を開始した後所定時間経過した時応答要求信号の送信を中止することで、予約が有効な時間を所定時間に限ることで、防犯性を向上させることができる。
【0047】
タイムアウトした場合、制御装置制御部13は、S414において、制御装置記憶部14に記憶された許可された旨の情報をクリアする。制御装置制御部13は、S416において、PSD開扉の予約機能を停止する。
なお、上述したように、ドア制御システム100における携帯機20は、車両CのドアDの解錠および/または開扉の制御に関して、車両Cに設けられた制御装置10が送信した応答を要求する旨の応答要求信号に対して応答信号を返信する携帯機であり、使用者の操作により制御装置10に対してドアDを解錠および/または開扉の予約を行う旨の予約信号を送信し、制御装置10からの予約信号を受け付けた旨の予約受付信号を受信する携帯機である。
【0048】
携帯機20は、ドアDを解錠および/または開扉する予約を行う使用者の操作を受け付ける操作部25と、応答信号および操作部25が操作されると予約信号を送信する携帯機送信部である携帯機UHF送信部22と、制御装置10からの予約受付信号を受信する携帯機第1受信部である携帯機UHF受信部211と、制御装置10からの応答要求信号を受信する携帯機第2受信部であるLF受信部212と、携帯機UHF受信部211が受信した情報を記憶する携帯機記憶部24と、使用者に通知を行う通知部26とを備える。
【0049】
携帯機20においては、携帯機UHF受信部211が、制御装置10が予約信号に対応して送信した予約受付信号を受信した場合、携帯機記憶部24は、予約が受け付けられ許可された旨の情報を記憶すると共に、通知部26は、使用者に許可された旨を通知し、LF受信部212が、制御装置10が予約信号に対応して送信を開始した応答要求信号を受信した場合、携帯機UHF送信部22は、制御装置10がドアDの解錠および/または開扉の制御を行うために、許可された旨の情報を含む応答信号を送信する。これによれば、使用者自ら車両Cのドアの解錠/開扉を予約した場合、使用者が車両Cに接近した時に携帯機20等を操作することなくドアDを解錠/開扉することで、使用者の利便性を向上させた携帯機20を提供することができる。
【0050】
また、上述したように、ドア制御システム100における制御装置10は、車両Cに設けられ、車両CのドアDの解錠および/または開扉に関して応答を要求する旨の応答要求信号を送信し、応答要求信号に対して携帯機20が返信する応答信号を受信し、ドアDの解錠および/または開扉の制御を行う制御装置であり、使用者の操作によりドアDを解錠および/または開扉の予約を行う旨の予約信号を送信した携帯機20に対して、予約信号を受け付けた旨の予約受付信号を送信する制御装置である。
【0051】
制御装置10は、携帯機20から予約信号と応答信号を受信する制御装置受信部である制御装置UHF受信部11と、制御装置UHF受信部11が携帯機20が送信した予約信号を受信した場合、携帯機20に対して予約受付信号を送信する制御装置第1送信部である制御装置UHF送信部121と、制御装置UHF受信部11が携帯機20が送信した予約信号を受信した場合、応答要求信号の送信を開始する制御装置第2送信部であるLF送信部122と、ドアDの解錠および/または開扉を制御する制御装置制御部13とを備える。
【0052】
制御装置10では、制御装置UHF受信部11が予約信号を受信した場合、制御装置UHF送信部121は、予約受付信号を送信すると共に、LF送信部122は、応答要求信号の送信を開始し、LF送信部122が応答要求信号の送信を開始した後、予約受付信号を受信した携帯機20が送信した予約が受け付けられ許可された旨の情報を含む応答信号を、制御装置UHF受信部11が受信した場合、制御装置制御部13は、ドアDの解錠および/または開扉を行う。これによれば、使用者自ら車両Cのドアの解錠/開扉を予約した場合、使用者が車両Cに接近した時に携帯機20等を操作することなくドアDを解錠/開扉することで、使用者の利便性を向上させた車載の制御装置10を提供することができる。
【0053】
なお、本発明は、例示した実施例に限定するものではなく、特許請求の範囲の各項に記載された内容から逸脱しない範囲の構成による実施が可能である。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
【符号の説明】
【0054】
100 ドア制御システム
10 制御装置
11 制御装置受信部
121 制御装置第1送信部(制御装置のUHF送信部)
122 制御装置第2送信部(制御装置のLF送信部)
13 制御部
14 制御装置記憶部
20 携帯機
211 携帯機第1受信部(携帯機のUHF受信部)
212 携帯機第2受信部(携帯機のLF受信部)
22 携帯機送信部
23 携帯機制御部
24 携帯機記憶部
25 操作部
26 通知部
C 車両
D ドア
OC ドア開閉装置
WL ウェルカムライト
E エンジンスイッチ
P 電源装置
A1、A2、A3 応答要求信号の到達範囲
図1
図2
図3
図4
図5
図6