【文献】
Angew. Chem. Int. Ed.,2013年,52,4544−4548
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【実施例】
【0086】
[実施例1]
<化合物の調製>
(化合物1の合成)
【化17】
4,7−ジブロモベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール(2.54g、8.65mmol)、トリメチル(5−メチルチオフェン−2−イル)スタンナン(4.57g、17.3mmol)およびPd(PPh
3)
4(1.00g、0.86mmol)を窒素雰囲気下、乾燥トルエン(50ml)中で混合し、還流下、100℃で24時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、次いで、DCM(150mL)で希釈した。次いで、反応混合物をブライン(1×100mL)、水(3×100mL)で洗浄し、次いで、MgSO
4で脱水した。溶媒を蒸発させた後、残渣を、シリカゲル[溶離液:ヘキサン/DCM(3/2)]上でのカラムクロマトグラフィーで精製して、赤色の粉末として化合物1を生成した。収率:0.981g、34%。
【0087】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ =7.91 (d, J=3.6 Hz, 2H), 7.78 (s, 2H), 6.87 (dd, J=1.2, 4.6 Hz, 2H), 2.59 (s, 3H) ppm.
【0088】
(化合物2の合成)
【化18】
4,7−ジブロモベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール(2.00g、6.80mmol)、トリブチル(5−オクチルチオフェン−2−イル)スタンナン(7.26g、14.96mmol)およびPdCl
2(PPh
3)
2(0.48g、0.68mmol)を窒素雰囲気下、乾燥THF(60ml)中で混合し、還流下、80℃で22時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、次いで、DCM(200mL)で希釈した。次いで、反応混合物をNaHCO
3飽和溶液(1×100mL)、ブライン(1×200mL)、水(1×200mL)で洗浄し、次いで、MgSO
4で脱水した。溶媒を蒸発させた後、残渣を、シリカゲル[溶離液:ヘキサン/クロロホルム(4/1)]上でのカラムクロマトグラフィーで精製して、オレンジ色の粉末として化合物2を生成した。収率:1.08g、30%。
【0089】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ =7.94 (d, J=3.6 Hz, 2H), 7.79 (s, 2H), 6.88 (d, J=3.6 Hz, 2H), 2.90 (t, J= 7.6, 4H), 1.76 (m, 4H), 1.47-1.22 (m, 20H), 0.89 (t, J=7.2, 6H);
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ =152.62, 147.80, 136.84, 127.32, 125.75, 125.22, 125.12, 31.90, 31.70, 30.33, 29.39, 29.28, 29.20, 22.70, 14.16;
MALDI-TOF: C
36H
44BN
2S
3+の計算値524.2, 実測値523.9
【0090】
(化合物3の合成)
【化19】
4,7−ジブロモベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール(1.36g、4.6mmol)、トリブチル(9,9’−ジオクチル−9H−フルオレン−2−イル)−スタンナン、(6.70g、10.2mmol)およびPdCl
2(PPh
3)
2(0.33g、0.047mmol)を窒素雰囲気下、乾燥THF(80ml)中で混合し、還流下、80℃で36時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、次いで、酢酸エチル(100mL)で希釈した。次いで、反応混合物をブライン(2×100mL)、水(2×200mL)で洗浄し、次いで、MgSO
4で脱水した。溶媒を蒸発させた後、残渣を、シリカゲル[溶離液:ヘキサン/DCM(9/1)]上でのカラムクロマトグラフィーで精製して、黄色の粘性の油状物質として化合物3を生成した。収率:1.73g、41%。
【0091】
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ =8.04 (dd, J=1.5, 8 Hz, 2H), 7.96 (d, J=1.0 Hz, 2H), 7.90 (s, 2H), 7.88 (d, J=8 Hz, 2H), 7.79 (dd, J=1.0, 6.5, 2H), 7.41-7.33 (m, 6H), 2.05 (m, 8H), 1.25 - 1.07 (m, 40H), 0.81 (t, J=7.0, 6H), 0.79 (m, 8H);
13C NMR (126 MHz, CDCl
3) δ = 154.4, 151.3, 151.1, 141.3, 140.7, 136.2, 133.6, 128.1, 127.9, 127.2, 126.8, 123.9, 123.0, 119.9, 119.7, 55.2, 40.3, 31.8, 30.1, 29.2, 29.2, 23.9, 22.6, 14.0;
MALDI-TOF: C
64H
84N
2S
+の計算値913.4, 実測値913.4
【0092】
(化合物4の合成)
【化20】
4,7−ジブロモベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール(2.7g、9.3mmol)、トリブチル(9,9’−ジオクチル−9H−フルオレン−2−イル)−スタンナン、(75g、11mmol)およびPdCl
2(PPh
3)
2(0.64g、0.092mmol)を窒素雰囲気下、乾燥THF(80ml)中で混合し、還流下で36時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、次いで、酢酸エチル(100mL)で希釈した。次いで、反応混合物をブライン(2×100mL)、水(2×200mL)で洗浄し、次いで、MgSO
4で脱水した。溶媒を蒸発させた後、残渣を、シリカゲル[溶離液:ヘキサン/DCM(9/1)]上でのカラムクロマトグラフィーで精製して、黄色の粘性の油状物質として化合物4を生成した。収率:2.27g、54%。
【0093】
1H NMR (400MHz ,CDCl
3) δ = 7.96 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 7.94 - 7.90 (m, 1 H), 7.89 - 7.81 (m, 2 H), 7.80 - 7.73 (m, 1 H), 7.66 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 7.42 - 7.31 (m, 3 H), 2.02 (td, J = 7.0, 9.7 Hz, 4 H), 1.26 - 1.00 (m, 20 H), 0.85 - 0.63 (m, 10 H);
13C NMR (126MHz , CDCl
3) δ = 154.0, 153.3, 151.3, 151.2, 141.7, 140.4, 135.2, 134.6, 132.3, 128.1, 127.9, 127.4, 126.9, 123.8, 123.0, 120.0, 119.8, 112.6, 55.2, 40.2, 31.8, 30.0, 29.2, 23.8, 22.6, 14.0;
MALDI-TOF: C
35H
43N
2SBr
+[M + H]
+の計算値604.7, 実測値604.7
【0094】
(化合物5の合成)
【化21】
BCl
3(ヘプタン中1M溶液)(0.15mL、0.15mmol)を、YoungのNMR管内で、1(0.050g、0.015mmol)のDCM(0.7mL)中の鮮赤色溶液に添加すると、大量の濃青色の沈殿物の形成が生じた。2,6−ジクロロピリジン(0.022、0.15mmol)を反応混合物に添加し、これに続いて、20分間回転させた後、AlCl
3を添加した。16時間回転させた後、やや溶けにくい所望の生成物をNMR試験用にC
6D
6(1.5mL)で抽出した。低い溶解性により、
13C{
1H}NMRスペクトルを記録する試みが妨げられた。
【0095】
1H NMR (400 MHz, C
6D
6) δ =7.58 (d, J=3.6Hz, 1H), 7.86 (s, 1H), 7.04 (d, J=7.6, 1H), 6.86 (d, J=7.2 Hz, 1H), 6.59 (dd, J=1.0, 3.8, 1H), 2.18 (s, 3H), 2.15 (s, 3H) ppm;
11B NMR (128.4 MHz, CD
2Cl
2) δ =約4 (広幅) ppm.
【0096】
(化合物6の合成)
【化22】
BBr
3(ヘプタン中1M溶液)(0.10mL、0.10mmol)を、YoungのNMR管内で、1(0.033g、0.010mmol)のDCM(0.7mL)中の鮮赤色溶液に添加すると、大量の濃青色の沈殿物の形成が生じた。次いで、第2の当量のBBr
3(ヘプタン中1M溶液)(0.10mL、0.10mmol)を反応混合物に添加し(0.022、0.15mmol)、これに続いて、Hunigs塩基(0.017mL、0.010mmol)を添加した。次いで、反応混合物を20分間回転させ、次いで、60℃で16時間加熱した。16時間回転させた後、やや溶けにくい所望の生成物を、NMR試験用に乾燥THF(1.5mL)で抽出した。低い溶解性により、
13C{
1H}NMRスペクトルを記録する試みが妨げられた。
【0097】
1H NMR (400 MHz, THF) δ =8.00 (d, J=4.0Hz, 1H), 7.92 (d, J=7.6, 1H), 7.64 (d, J=7.6, 1H), 6.886 (s, 1H), 6.81 (d, 3.6, 1H), 2.51 (s, 3H), 2.50 (s, 3H) ppm;
11B NMR (128.4 MHz, THF) δ =約17 ppm
【0098】
(化合物7の合成)
【化23】
BCl
3(ヘプタン中1M溶液)(0.60mL、0.6mmol)を、シュレンクフラスコ内で、2(0.312g、0.060mmol)のDCM(10mL)中の明るいオレンジ色の溶液に添加すると、濃青色への色の変化が生じ、反応混合物を16時間撹拌した(シュレンクフラスコの開口システムでは、窒素流の下で、気体のHClは溶液から失われるので塩基の添加は不必要であった)。溶媒を減圧下で除去し、濃青色の粉末として化合物7を単離した(322mg、89%)。
【0099】
1H NMR (400 MHz, C
6D
6): δ = 7.65 (d, J = 3.8 Hz, 1 H), 7.54 (s, 1 H), 7.11 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 6.97 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 6.73 (d, J = 3.8 Hz, 1 H), 2.68 (q, J= 8.0 Hz, 4 H), 1.72 - 1.52 (m, 4 H), 1.38 - 1.14 (m, 20 H), 0.92 (t, J = 6.9 Hz, 6 H);
13C NMR (101 MHz, DCM) δ = 151.3, 150.8, 150.0, 145.0, 134.7, 131.7, 129.2, 128.8, 127.9, 126.2, 126.0, 125.7, 122.2, 32.0, 31.7, 31.7, 30.6, 30.4, 29.4, 29.4, 29.2, 22.8, 14.0;
【0100】
類似の磁気環境により、すべてのCH
2共鳴が明瞭に観察されたわけではなく、一部のCH環境は溶媒により不明瞭となった。
11B NMR (128.4 MHz, C
6D
6) δ =約3 (広幅) ppm.
【0101】
(化合物8の合成)
【化24】
BBr
3(ヘプタン中1M溶液)(0.20mL、0.20mmol)を、YoungのNMR管内で、2(0.026g、0.005mmol)のDCM(0.7mL)中の明るいオレンジ色の溶液に添加すると、濃青色への色の変化および沈殿物の形成が生じた。2,6−ルチジン(0.011mL、0.1mmol)を反応混合物に添加した。反応混合物を60℃で24時間加熱し、ゆっくり冷却すると、化合物8の結晶が反応混合物から沈殿した。
【0102】
1H NMR (500 MHz, C
6D
6) δ =7.64 (d, J=3.2 Hz, 1 H), 7.55 (s, 1 H), 7.09 (d, J=7.6 Hz, 1 H), 6.94 (d, J=7.6 Hz, 1 H), 6.73(d, J=3.0, 1 H), 2.69 (t, J=7.57 Hz, 2 H), 2.65 (t, J=7.72 Hz, 2 H), 1.54-1.70 (m, 4 H), 1.37 - 1.18 (m, 20 H), 0.92 (t, J=6.94 Hz, 6 H) ppm;
11B NMR (128.4 MHz, C
6D
6) δ = 約6 (広幅) ppm.
【0103】
(化合物9の合成)
【化25】
AlMe
3(ヘプタン中2M溶液)(0.4mL、0.080mmol)の乾燥トルエン(3mL)中溶液を、7(0.20g、0.33mmol)の乾燥トルエン(3mL)中撹拌溶液にゆっくりと添加した。20分間撹拌後、過剰のAlMe
3および溶媒を減圧下で除去した。化合物9を、さらに精製せずに、濃青色/紫色の粉末として単離した(178mg、96%)。
【0104】
1H NMR (400 MHz, C
6D
6) δ =7.84 (d, J=3.8 Hz, 1 H), 7.35 (d, J=7.6 Hz, 1 H), 7.11 (s, 1 H), 7.05 (d, J=7.3 Hz, 1 H), 6.78 (d, J=3.5 Hz, 1 H), 2.81 (t, J=7.7 Hz, 2 H), 2.72 (t, J=7.6 Hz, 2 H), 1.76 - 1.61 (m, 4 H), 1.38 - 1.17 (m, 20 H), 0.92 (t, J=7.2, 3 H), 0.91 (t, J=7.2, 3 H), 0.72 (s, 6 H) ppm;
13C NMR (101 MHz, C
6D
6) δ =152.46, 149.50, 148.09, 147.56, 136.97, 130.76, 130.73, 130.24, 127.75, 127.72, 126.47, 126.03, 123.77, 120.63, 32.61, 32.49, 32.38, 31.29, 30.93, 30.11, 30.00, 29.84, 23.43, 17.85, 14.73, 14.71 ppm;
【0105】
類似の磁気環境により、すべてのCH
2共鳴が明瞭に観察されたわけでなかった。
C
6H
6中、20℃で、
11B NMRスペクトルにおいて、いかなるピークも観察できなかった。
MALDI-TOF: C
31H
42BN
2S
3+[M - CH
3]
+の計算値549.7, 実測値549.6
【0106】
(化合物10の合成)
【化26】
Al(オクチル)
3(ヘプタン中0.477M溶液)(0.15mL、0.070mmol)の乾燥トルエン(2mL)中溶液を、化合物7(0.020g、0.033mmol)の乾燥トルエン(3mL)中撹拌溶液にゆっくりと添加した。3時間撹拌後、反応を水(5mL)でクエンチし、クロロホルム(3×20mL)で抽出し、脱水し(MgSO
4)、溶媒を減圧下で除去した。ヘキサンを溶離液として使用することによって塩基処理した(ヘキサン中5%NEt
3)シリカゲル上でのクロマトグラフィーで粗生成物を精製した。化合物10を濃青色/紫色の油状物質として単離した。収率(14mg、57%)。
【0107】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3): δ =7.87 (d, J=4.0, 1H), 7.78 (d, J=7.6, 1H), 7.37 (d, J=7.6, 1H), 6.87 (d, J=4.0, 1H), 6.80 (s, 1H), 2.89 (t, J=7.6, 2H), 2.88 (t, J=7.6, 2H), 1.81-1.69 (m, 4H), 1.46-107 (m, 40H), 0.89 (2つの重なった三重線, 10H), 0.88 (t, J=6.8, 6H), 0.78 - 0.63 (m, 4H);
【0108】
11B NMRにおいていかなるピークも観察できなかった。
【0109】
(化合物11の合成)
【化27】
PhBCl
2(0.013mL、0.1mmol)を、YoungのNMR管内で、2(0.52g、0.010mmol)のDCM(0.7mL)中の明るいオレンジ色の溶液に添加すると、濃緑色への色の変化が生じ、反応混合物を16時間回転させた。2,6−ルチジン(0.011mL、0.1mmol)を反応混合物に添加し、16時間回転させた後、溶媒を減圧下で除去して、濃青色/緑色の残渣を残した。残渣をベンゼン(0.7mL)に溶解し、AlMe
3(ヘプタン中2M溶液)(0.05mL、0.01mmol)を添加した。反応混合物を16時間回転させた後、過剰のAlMe
3および溶媒を減圧下で除去した。ヘキサンを溶離液として使用することによって塩基処理した(ヘキサン中5%NEt
3)シリカゲル上でのクロマトグラフィーで粗生成物を精製し、化合物11を濃青色の残渣として単離した(22mg、35%)。
【0110】
1H NMR (400 MHz, C
6D
6) δ =7.84 (d, J=3.8 Hz, 1 H), 7.79 (d, J=7.6 Hz, 1 H), 7.5 (d, J=7.57 Hz, 1 H), 7.36 - 7.28 (m, 2 H), 7.22 (t, J=7.2 Hz, 2 H), 7.47 (tt, J=1.4, 7.2, 1 H), 6.86 (d, J=3.5 Hz, 1 H), 6.74 (s, 1 H), 2.88 (t, J=7.7 Hz, 2 H), 2.83 (t, J=7.7 Hz, 2 H), 1.79 - 1.56 (m, 4 H), 1.45 - 1.24 (m, 20 H), 0.90 (t, J=6.8, 6 H), 0.69 (s, 3 H) ppm;
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ =151.86, 149.06, 147.69, 147.34 - 147.37 (m, 1 C) 135.53, 131.73, 130.20, 129.85, 128.18, 127.67, 127.10, 126.03, 125.38, 125.32, 123.51, 120.98, 31.83, 31.58, 31.52, 30.92, 30.50, 30.25, 29.31, 29.25, 29.21, 29.12, 22.65, 14.09 ppm;
【0111】
類似の磁気環境により、すべてのCH
2共鳴が明瞭に観察されたわけではなかった。
11B NMRにおいていかなるピークも観察できなかった。
MALDI-TOF: C
36H
44BN
2S
3+[M - C
6H
5]
+の計算値611.8, 実測値611.8
【0112】
(化合物12の合成)
【化28】
Zn(C
6F
5)
2(152mg、0.4mmol)を化合物7のトルエン(5mL)溶液に添加し、反応混合物を3時間撹拌し、次いで、湿性トルエンの添加後、溶液をシリカのプラグに通した。溶媒を減圧下で除去して、濃青色の残渣を生成した(収率151mg、92%)。
【0113】
1H NMR (400MHz ,CDCl
3) δ = 7.88 (d, J = 3.8 Hz, 1 H), 7.83 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 7.61 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 6.89 (d, J = 3.5 Hz, 1 H), 6.78 (s, 1 H), 2.89 (t, J=7.6, 2 H), 2.82 (t, J=7.6, 2H), 1.81 - 1.64 (m, 4 H), 1.49 - 1.20 (m, 22 H), 0.89 (t, J= 6.8, 3H), 0.88 (t, J=6.8, 3 H).
13C NMR (126MHz , CDCl
3) δ = 150.4, 148.9, 147.8, 146.0, 133.8, 128.8, 127.0, 127.0, 124.6, 123.4, 122.7, 122.6, 30.8, 30.8, 30.5, 30.5, 29.4, 29.3, 28.3, 28.3, 28.2, 28.1, 28.1, 21.6, 21.6, 13.0, 13.0
19F NMR (376MHz , CDCl
3) δ = -132.43 (dd, J=22.56, 7.90, 4F), -156.58 (t, 20.30, 2F), -162.40 (m, 8F )
MALDI-TOF: C
42H
39BN
2SF
10+の計算値868.7, 実測値868.7
【0114】
(化合物13の合成)
【化29】
THF(1.4mL)に溶解したZn(p−トリル)
2の0.25M溶液を蒸発乾固し、次いで、乾燥トルエン(3mL)中に懸濁させた。化合物7(20mg、0.033mmol)を懸濁液に添加し、反応混合物を室温で12時間保存した。ヘキサンを溶離液として使用することによって塩基処理した(ヘキサン中5%NEt
3)シリカゲル上でのクロマトグラフィーで粗生成物を精製した。溶媒を減圧下で除去して、濃青色の残渣を生成した(収率5.5mg、23%)。
【0115】
1H NMR (400MHz ,CDCl
3 ) δ = 7.82 (d, J = 3.5 Hz, 1 H), 7.76 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 7.47 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 7.17 (d, J = 8.1 Hz, 4 H), 7.07 (d, J = 7.8 Hz, 4 H), 6.85 (d, J = 3.8 Hz, 1 H), 6.79 (s, 1 H), 2.88 (t, J = 7.6 Hz, 2 H), 2.81 (t, J = 7.6 Hz, 2 H), 2.32 (s, 6 H), 1.81 - 1.64 (m, 4 H), 1.48 - 1.38 (m, 4 H), 1.38 - 1.21 (m, 20 H), 0.91 (t, J= 5.2 Hz, 6H)
13C NMR (126MHz , CDCl
3) δ = 151.7, 150.8, 148.9, 147.9, 147.5, 135.5, 133.2, 131.0, 130.2, 128.5, 128.1, 127.3, 125.5, 125.1, 123.7, 121.5, 31.9, 31.6, 31.5, 30.6, 30.3, 29.4, 29.3, 29.3, 29.2, 22.7, 22.7, 21.2, 14.1
【0116】
(化合物14の合成)
【化30】
BCl
3(DCM中1M溶液)(0.15mL、0.12mmol)を、シュレンクフラスコ内で、化合物3(0.078g、0.085mmol)のDCM(3mL)中の明るいオレンジ色の溶液に添加した。反応混合物を16時間撹拌した時点で、濃青色への色の変化が観察された。溶媒および過剰のBCl
3を減圧下で除去して、濃青色の残渣を生成した。
【0117】
1H NMR (500 MHz, CD
2Cl
2) δ =8.61 (d, J=7.5 Hz, 1 H), 8.40 (s, 1 H), 8.16 (d, J=7.2 Hz, 1 H), 8.02 (s, 1 H), 8.01 (d, J=7.6, 1H), 7.94 - 7.89 (m, 2 H), 7.82 (d, J=5.7 Hz, 1 H), 7.35 - 7.47 (m, 6 H), 2.17- 2.03 (m, 8 H), 1.25 - 1.02 (m, 40 H), 0.85 - 0.66 (m, 20 H) ppm;
13C NMR (126 MHz, CD
2Cl
2) δ =154.09, 152.22, 152.03, 152.00, 151.93, 146.17, 143.84, 143.22, 140.93, 140.78, 134.36, 134.07, 131.53, 128.77, 128.58, 128.44, 128.23, 127.62, 127.59, 127.07, 125.53, 124.50, 123.72, 123.57, 121.20, 120.78, 120.68, 116.92, 55.99, 55.81, 41.10, 40.77, 32.37, 30.65, 30.56, 29.82, 29.78, 24.53, 24.50, 23.18, 23.17, 14.40 ppm;
【0118】
類似の磁気環境により、すべてのCH
2またはCH共鳴が明瞭に観察されたわけではなかった。
11B NMR (128.4 MHz, CD
2Cl
2): δ =10.0 (s) ppm.
【0119】
(化合物15の合成)
【化31】
ヘプタン中の2M(0.11mL、0.22mmol)のAlMe
3を、14(935mg、0.10mmol)のトルエン(3mL)溶液に添加した。10分後、過剰のAlMe
3を減圧下で除去した。次いで、反応混合物を、塩基処理したシリカ(5%NEt
3/95%ヘキサン)を介して濾過し、溶媒を減圧下で除去して、暗紫色の残渣を生成した。
【0120】
1H NMR (500MHz ,DCM) δ = 8.37 (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 8.10 - 7.98 (m, 4 H), 7.96 (s, 1 H), 7.90 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 7.86-7.78 (m , 2 H), 7.46-7.30 (m., 6 H), 2.07 (m., 8 H), 1.04-1.24 (m., 40 H), 0.83-0.68 (m, 20H), 0.47 (s, 6 H) ppm;
13C NMR (101MHz ,DCM) δ = 154.3, 151.7, 151.5, 148.5, 148.3, 142.0, 141.9, 141.3, 140.6, 134.7, 131.9, 130.9, 129.4, 129.2, 128.0, 127.7, 127.3, 127.1, 126.9, 123.7, 123.2, 123.1, 123.1, 120.2, 120.2, 120.0, 116.6, 55.5, 54.9, 32.0, 30.3, 30.2, 29.4, 29.4, 24.2, 24.1, 22.8, 17.9, 14.0.
【0121】
(化合物16の合成)
【化32】
Zn(p−トリル)
2(240mg、1mmol)を化合物14のトルエン(5mL)溶液に添加し、反応混合物を3時間撹拌し、次いで、湿性トルエンの添加後、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液ヘキサン)を介して溶液を精製して、暗紫色の残渣を生成した。(収率152mg、57.3%)。
【0122】
1H NMR (500MHz ,CDCl
3) δ = 8.43 (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 8.08 (s, 1 H), 8.04 (d, J=7.5, 1 H), 7.98 - 7.92 (m, 2 H), 7.88 (d, J= 7.5, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.80-7.78 (m, 1H), 7.65-7.62 (m, 1 H), 7.44 - 7.33 (m, 4 H), 7.31 - 7.21 (m, 6 H), 7.09 (d, J = 7.6 Hz, 4 H), 2.33 (s, 6 H), 2.12-1.99 (m, 8 H), 1.25 - 1.07 (m, 40 H), 0.83 (t, J=7.5, 6H), 0.82 (t, J=7.5, 6H), 0.77 (m, 8 H).
【0123】
(化合物17の合成)
【化33】
Zn(C
6F
5)
2(97mg、0.242mmol)を、インサイチューで作製した化合物14のトルエン(5mL)溶液(110mg、0.11mmol)に添加し、反応混合物を3時間撹拌し、次いで、「湿性(wet)」トルエン(入手してそのまま使用した、精製されていないトルエン)を添加して、未反応のジアリール亜鉛試薬をクエンチした後、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液ヘキサン)を介して溶液を精製して、暗紫色の残渣として化合物17を生成した。(収率131mg、94%)。
1H NMR (400MHz ,CDCl
3) δ = 8.58 (d, J = 8.1 Hz, 1 H), 8.21 - 8.07 (m, 2 H), 8.03 (s, 1 H), 7.94 (m., 2 H), 7.89 - 7.78 (m, 2 H), 7.74 (br. s., 1 H), 7.49 - 7.30 (m, 6 H), 2.11 (m., 8 H), 1.13 (m 40 H), 0.89 - 0.66 (m, 20 H);
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ = 153.7, 151.5, 151.3, 151.3, 150.2, 147.8, 143.0, 142.4, 140.4, 140.2, 133.6, 133.0, 131.0, 128.1, 128.1, 127.9, 127.8, 127.7, 127.0, 126.9, 125.8, 124.3, 123.8, 123.0, 122.9, 120.4, 120.2, 120.1, 116.3, 55.3, 55.0, 40.7, 40.3, 31.8, 30.1, 30.0, 29.2, 29.2, 29.2, 23.9, 23.8, 22.6, 22.6, 14.0, 14.0;
【0124】
19F NMR (376MHz , CDCl
3) δ = -131.55 (dd, J=23.31, 8.65, 4F), -156.65 (t, 20.68, 2F), -162.62 (m, 4F) ppm;
11B NMR (128.4 MHz, CD
2Cl
2): δ =約-4.0 (広幅).
MALDI-TOF: C
70H
83BF
5N
2S
+[M - C
6F
5]
+の計算値1090.3, 実測値1090.4
【0125】
(化合物18の合成)
【化34】
シリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー[溶離液:ヘキサン/DCM(3/2)]を介して化合物1の反応混合物から化合物18を単離して、黄色の粉末を生成した。(収率:0.252g、10%)。
【0126】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ = 7.91 (d, J = 3.5 Hz, 1 H), 7.86 - 7.80 (m, J = 7.8 Hz, 1 H), 7.66 - 7.61 (m, J = 7.8 Hz, 1 H), 6.87 (dd, J = 1.0, 3.5 Hz, 1 H), 2.58 (d, J = 1.0 Hz, 3H)
【0127】
(化合物19の合成)
【化35】
BCl
3(DCM中およそ0.8M溶液)(0.3mL、0.24mmol)を、シュレンクフラスコ内で、化合物18(0.031g、0.1mmol)のDCM(3mL)中の明るい黄色の溶液に添加した。反応混合物は、暗紫色の色に即時に変化し、室温で16時間撹拌した。溶媒および過剰のBCl
3を減圧下で除去して、化合物19を生成した。
【0128】
(化合物20の合成)
【化36】
次いで、化合物19を含有する反応混合物を、乾燥トルエン(8mL)に再溶解し、AlMe
3(ヘプタン中2M溶液)(0.12mL、0.24mmol)のトルエン(1.0mL)溶液をゆっくりと添加した。10分後、過剰のAlMe
3および溶媒を減圧下で除去した。ペンタンを溶離液として使用することによって、塩基処理した(ヘキサン中5%NEt
3)シリカゲル上でのクロマトグラフィーで粗生成物を精製した。暗い/紫色の大気安定性の固体として、化合物20を単離した(11mg、収率32.6%)。
【0129】
1H NMR (400 MHz, CD
2Cl
2) δ =7.86 (d, J=7.56 Hz, 1 H), 7.27 (d, J=7.6 Hz, 1 H), 6.80 (d, J=0.8 Hz, 1 H), 2.53 (s, 3 H), 0.28 (s, 6 H) ppm;
13C NMR (101 MHz, CD
2Cl
2) δ =153.47, 147.86, 144.25, 136.18, 131.55, 129.50, 127.60, 120.60, 107.84, 15.94 ppm;
11B NMR (128.4 MHz, CD
2Cl
2): δ =約1 (s) ppm.
【0130】
(化合物21の合成)
【化37】
BCl
3(DCM中1M溶液)(2mL、2mmol)を、シュレンクフラスコ内で、化合物4(200mg、0.33mmol)のDCM(3mL)中の明るい黄色の溶液に添加した。反応混合物を16時間撹拌した時点で、暗紫色への色の変化が観察された。溶液を脱気し、溶媒を減圧下で除去して、暗紫色の残渣を生成した。次いで、反応混合物をトルエン(3mL)に溶解し、Zn(C
6F
5)
2(265mg、0.66mmol)を添加した。反応混合物を2時間撹拌し、次いで、湿性トルエンの添加後、溶液をシリカのプラグに通した。溶媒を減圧下で除去して、暗紫色の残渣を生成した。(収率296mg、95%)。
【0131】
1H NMR (500MHz ,CDCl
3) δ = 8.32 (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 8.15 (d, J = 7.8 Hz, 1 H), 8.05 (s, 1 H), 7.80 (s, 1 H), 7.75 - 7.65 (m, 1 H), 7.46 - 7.28 (m, 3 H), 2.08 (t, J = 8.3 Hz, 4 H), 1.24 - 1.02 (m, 20 H), 0.88 - 0.61 (m, 10 H);
11B NMR (128.4 MHz, CDCl
3) δ =約-4 (広幅) ppm.
19F NMR (376MHz , CDCl
3) δ = -131.48 (dd, J=22.56, 7.90, 4 F), -156.17 (d, J=20.68, 2 F), -162.31 (m, 4 F);
【0132】
(化合物22の合成)
【化38】
化合物21(150mg、0.16mmol)、2,5−ビス(トリブチルスタンニル)−チエノ[3,2−b]チオフェン(56mg、0.8mmol)およびPd(PPh
3)
4(17mg、0.016mmol)の混合物をトルエン(4mL)に溶解し、100℃で40時間加熱した。溶媒を蒸発させた後、残渣を、シリカゲル[溶離液:ヘキサン/DCM(6/4)]上でのカラムクロマトグラフィーで精製して、濃緑色の残渣として、化合物22を生成した。(収率51mg、35%)。
【0133】
1H NMR (400MHz ,CDCl
3) δ = 8.53 - 8.43 (m, 4 H), 8.16 (d, J = 7.8 Hz, 2 H), 8.03 (s, 2 H), 7.78 (s, 2 H), 7.74 - 7.65 (m, 2 H), 7.40 - 7.29 (m, 6 H), 2.06 (t, J = 8.2 Hz, 8 H), 1.23 - 1.01 (m, 40 H), 0.85 - 0.62 (m, 20 H);
19F NMR (376MHz ,CDCl
3) δ = -131.52 (dd, J=24.06, 8.65, 4F), -156.32 (t, 20.30, 2F), -162.42 (m, 8F )
【0134】
(化合物23の合成)
【化39】
化合物23を、化合物22の反応混合物から単離した。
【0135】
1H NMR (400MHz ,CDCl
3) δ= 8.45 - 8.38 (m, 2 H), 8.08 (d, J = 7.8 Hz, 1 H), 8.02 (s, 1 H), 7.78 (s, 1 H), 7.73 - 7.64 (m, 1 H), 7.51 (d, J = 5.3 Hz, 1 H), 7.40 - 7.28 (m, 3 H), 2.06 (t, J = 8.2 Hz, 4 H), 1.23 - 1.01 (m, 20 H), 0.85 - 0.60 (m, 10 H);
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ = 152.0, 151.3, 150.3, 147.7, 143.1, 140.6, 140.3, 140.1, 139.0, 129.5, 128.5, 128.0, 127.9, 127.7, 126.9, 125.9, 125.6, 124.3, 122.9, 121.0, 120.4, 119.6, 116.3, 55.0, 40.6, 31.8, 30.0, 29.2, 29.1, 23.8, 22.5, 14.0
19F NMR (376MHz , ,CDCl
3) δ = -131.51 (dd, J=22.56, 8.65, 4F), -156.32 (t, 20.30, 2F), -162.49 (m, 8F )
【0136】
(化合物24の合成)
【化40】
化合物21(80mg、0.84mmol)、トリメチル(5−メチル−2−チエニル)−スタンナン(25mg、0.95mmol)およびPd(PPh
3)
4(4mg、0.004mmol)の混合物をTHF(1mL)に溶解し、80℃で20時間加熱した。溶媒を蒸発させた後、残渣を分取シリカゲルTLC[溶離液:ヘキサン/DCM(8/2)]で精製して、濃青色の残渣として化合物24を生成した。収率75mg、92%。
【0137】
1H NMR (400MHz ,CDCl
3) δ = 8.41 (d, J = 7.8 Hz, 1 H), 8.01 (s, 1H), 8.01 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 7.95 (d, J = 3.8 Hz, 1 H), 7.77 (s, 1 H), 7.74 - 7.65 (m, 1 H), 7.43 - 7.30 (m, 3 H), 6.91 (d, J = 3.5 Hz, 1 H), 2.61 (s, 3 H), 2.06 (t, J = 8.3 Hz, 4 H), 1.27 - 1.01 (m, 20 H), 0.86 - 0.62 (m, 10 H);
13C NMR (101MHz , CDCl
3) δ = 152.1, 151.3, 150.2, 147.6, 143.2, 142.8, 140.4, 135.0, 128.7, 128.1, 127.9, 127.6, 127.1, 127.0, 126.8, 125.9, 125.8, 124.2, 122.9, 120.3, 116.2, 55.0, 40.6, 31.8, 30.0, 29.2, 29.1, 23.7, 22.5, 15.5, 14.0
19F NMR (376MHz , CDCl
3) δ = -131.55 (dd, J=22.56, 8.65, 4F), -156.32 (t, 20.68, 2F), -162.60 (m, 8F)
【0138】
(化合物25の合成)
【化41】
BCl
3(ヘキサン中1M溶液)(0.015mL、0.015mmol)を、YoungのNMR管内で、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン−co−ベンゾチアジアゾール)ポリ−F8BT(8mg、0.015mmol)のDCM(1mL)中溶液に添加し、3時間回転させた後、黄色から濃青色への色の変化が生じた。NMR試験は、反応が成功したことを示唆した。溶媒を減圧下で除去して、濃青色の残渣を生成した。
【0139】
1H NMR (500 MHz, DCM) δ =8.71 - 8.63 (広幅), 8.60 - 8.55 (広幅), 8.53 - 8.47 (広幅), 8.25 - 8.97 (m, 広幅), 2.30- 2.04 (広幅), 1.33 - 1.03 (m, 広幅), 0.91 - 0.74 (m, 広幅) ppm;
【0140】
11B NMRにおいて、いかなるピークも観察できなかった。
【0141】
(化合物26の合成)
【化42】
AlMe
3(ヘプタン中2M)(0.11mL、0.22mmol)の乾燥トルエン(1mL)中溶液を、化合物25の乾燥トルエン(4mL)中撹拌溶液に添加した。溶液の色は濃青色から紫色に変化し、20分後、溶媒および過剰のAlMe
3を減圧下で除去し、次いで、この生成物をメタノール中に沈殿させた。収率38mg。
【0142】
1H NMR (400MHz ,CD
2Cl) δ = 8.53 - 8.35 (m, 1 H), 8.19 - 7.93 (m, 7 H), 2.18 (br. s., 4 H), 1.25 - 1.06 (m, 26 H), 0.79 (t, J = 6.3 Hz, 8 H), 0.51 (br. s., 6 H).
【0143】
(化合物27の合成)
【化43】
AlCl
3(6mg、0.04mmol)を化合物7(25mg、0.04mmol)のDCM(0.7mL)中溶液に添加した。溶液の色は濃青色から暗赤色に変化した。
【0144】
1H NMR (400 MHz, DCM): δ=8.66 (d, J=8.0, 1H), 8.37 (s, 1H), 8.14 (d, J=6.8, 1H), 7.14 (s, 1H), 7.14 (s, 1H), 3.09 - 2.92 (m, 4H), 1.86 - 1.73 (m, 4H), 1.49 - 1.19 (m, 20H), 0.87 (t, 6H) ppm;
27Al NMR (104.3 MHz, DCM): δ =約103 (広幅) ppm.
【0145】
11B NMRにおいて、いかなるピークも観察できなかった。
【0146】
(化合物28の合成)
【化44】
BCl
3(DCM中1M溶液)(0.40mL、0.40mmol)を、YoungのNMR管内で、4,4’−(9,9−ジオクチル−9H−フルオレン−2,7−ジイル)ビス(ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール)(BT−F8−BT)(66mg、0.01mmol)のDCM(0.7mL)中の明るい黄色の溶液に添加した。溶液の色は即時に暗赤色に変化した。2,4,6−トリtブチルピリジン(50mg)およびAlCl
3(40mg、0.3mmol)を反応混合物に添加した。16時間回転させた後、AlCl
3(14mg、0.1mmol)を添加し、溶液をさらに16時間回転した時点で溶液は濃緑色に変化した。次いで、N
nBu
4Cl(48mg、0.2mmol)を反応混合物に添加すると、溶液は暗紫色に変化した。NMR試験は、所望の生成物が形成されたことを示した。
【0147】
1H NMR (400 MHz, DCM) δ =8.71 (d, J=7.2Hz, 2H), 8.46 (s, 2H), 8.04 (m, 2H), 8.31 (d, J=8.8 Hz, 2H), 8.16 (s, 2H), 2.22 (m, 4H), 0.72 (t, J=6.8 Hz, 6H) ppm;
【0148】
(化合物29の合成)
【化45】
化合物28(0.45mmol)を含有する反応混合物およびホウ素化のイオン副生成物(例えば、アンモニウム[AlCl
4])をDCM(15mL)に溶解し、ZnPh
2(400mg、1.82mmol)を添加した。次いで、反応混合物を16時間撹拌し、この後、これをシリカのプラグに通した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、塩基処理した[ヘキサン/NEt
3(95:5)]シリカゲル[溶離液:ヘキサン/DCM(8:2)]上でのカラムクロマトグラフィーで生成物を単離した。収率(236mg、53%)。
【0149】
1H NMR (400 MHz, CD
2Cl
2) δ = 8.39 (d, J = 7.1 Hz, 2 H), 8.18 (s, 2 H), 7.90 - 7.77 (m, 6 H), 7.31 - 7.15 (m, 20 H), 2.32 - 2.13 (m, 4 H), 1.18 (m, 20 H), 0.97 (m., 4 H), 0.82 (t, J = 6.7 Hz, 6 H);
13C NMR (101MHz, CD
2Cl
2) δ = 155.8, 155.3, 152.7, 150.4, 148.2, 142.4, 134.0, 133.7, 131.0, 130.4, 128.1, 126.5, 126.4, 123.9, 119.5, 117.3, 55.1, 41.3, 32.4, 30.7, 29.8, 24.7, 23.2, 14.4;
11B NMR (128.4 MHz, CD
2Cl
2): δ = 2.0 (広幅);
MALDI-TOF: C
59H
59B
2N
4S
2+[M - C
6H
5]
+の計算値909.9, 実測値910.0
【0150】
(化合物30の合成)
【化46】
ホウ素化からのイオン副生成物(例えば、アンモニウム[AlCl
4])も含有する化合物28(0.45mmol)の反応混合物をDCM(15mL)に溶解し、Zn(C
6F
5)
2(728mg、1.82mmol)を添加した。次いで、反応混合物を16時間撹拌し、その後、これをシリカのプラグに通した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、塩基処理した[ヘキサン/NEt
3(95:5)]シリカゲル[溶離液:ヘキサン/DCM(8:2)]上でのカラムクロマトグラフィーにより生成物を単離した。収率(435mg、71%)。
【0151】
1H NMR (400 MHz, CD
2Cl
2) δ =8.48 (d, J = 6.8 Hz, 2 H), 8.10 (s, 2 H), 8.02 - 7.85 (m, 4 H), 7.67 (s, 2 H), 2.25 - 2.05 (m, 4 H), 1.20-1.00 (m, 20 H), 0.78-0.68 (m, 10 H);
13C NMR (101MHz, CDCl
3) δ = 154.9, 150.7, 147.0, 142.2, 133.5, 129.7, 128.7, 125.0, 125.0, 119.4, 116.5, 55.0, 40.9, 31.8, 30.0, 29.2, 29.1, 22.5, 14.0;
19F NMR (376MHz , CDCl
3) δ = -132.23 (dd, J=22.56, 8.27, 8F), -157.83 (t, 20.68, 4F), -163.77 (m, 8F);
11B NMR (128.4 MHz, CDCl
3): δ = 3.0 (広幅);
MALDI-TOF: C
59H
44B
2F
15N
4S
2+[M - C
6F
5]
+の計算値1179.8, 実測値1179.7
【0152】
(化合物31の合成)
【化47】
4,4’−(9,9−ジオクチル−9H−フルオレン−2,7−ジイル)ビス(ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール)(BT−F8−BT)(512mg、0.78mmol)をクロロホルム(5mL)に溶解し、臭素(0.9mL、1.7mmol)を添加した。次いで、反応混合物を18時間撹拌し、その後、反応混合物をNa
2S
2O
3溶液でクエンチし、ブライン(50mL)、次いで、水(50mL)で洗浄し、脱水した(MgSO
4)。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー[溶離液:ヘキサン./EtOAc(98/2)]を介して精製して、化合物31および黄色の固体を生成した。収率(612mg、97%)
【0153】
1H NMR (400 MHz, CD
2Cl
2) δ = 8.05 - 7.84 (m, 8 H), 7.65 (d, J = 7.6 Hz, 2 H), 2.25 - 1.98 (m, 4 H), 1.22 - 1.02 (m., 20 H), 1.00 - 0.82 (m, 4 H), 0.76 (t, J = 6.7 Hz, 6 H);
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ = 153.7, 153.0, 151.6, 140.9, 135.4, 134.1, 132.1, 128.2, 127.8, 123.8, 120.1, 112.6, 55.3, 40.0, 31.6, 29.9, 29.1, 23.9, 22.5, 22.5, 14.0;
【0154】
(化合物32の合成)
【化48】
BCl
3(DCM中1M)(4.5mL、4.5mmol)を、化合物31(430mg、0.53mmol)のDCM(5mL)中溶液に添加した。反応物を、窒素の動的流れの下で20時間撹拌し、その後、これを脱気し、溶媒を減圧下で除去した。反応混合物残渣をDCM(5mL)に溶解し、次いで、ZnPh
2(574mg、2.61mmol)を反応混合物に添加した。反応混合物を4時間撹拌したままでおいた。これをDCM(5mL)で希釈し、溶液をシリカのプラグに通した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、シリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー[溶離液:クロロホルム/ヘキサン(7/3)]を介して生成物を単離して、暗紫色の残渣として化合物32を生成した。(収率347mg、58%)。
【0155】
1H NMR (400 MHz, CD
2Cl
2) δ = 8.22 (d, J=7.95 Hz, 2 H) 8.01 - 8.12 (m, 4 H) 7.76 (s, 2 H) 7.15 - 7.32 (m, 21 H) 2.04 - 2.20 (m, 4 H) 1.23 (br. s., 5 H) 1.16 (br. s., 16 H) 0.86 - 0.99 (m, 5 H) 0.83 (t, J=6.72 Hz, 6 H);
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ = 154.3, 153.0, 152.1, 149.9, 147.7, 142.2, 135.3, 133.5, 130.0, 129.2, 127.6, 126.6, 126.1, 123.6, 116.4, 110.6, 54.3, 40.8, 31.8, 30.1, 29.2, 29.2, 24.1, 22.6, 14.1;
11B NMR (128.4 MHz, CDCl
3): δ = 約2.0 (広幅);
【0156】
(化合物33の合成)
【化49】
9−(ヘプタデカン−9−イル)−2,7−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−9H−カルバゾール(0.62g、0.94mmol、1当量)およびブロモベンゾチアジアゾール(0.46g、2.13mmol、2.2当量)を脱気し、乾燥THF(10mL)に溶解した。K
3PO
4.H
2O(1.30g、5.62、6eq)、Pd
2(dba)
3(42.9mg、0.047mmol、0.05当量)およびS−PHOS(38.5mg、0.094mmol、0.1当量)を反応混合物に添加した。室温で20分間混合後、赤茶色の溶液は緑色に変化した。脱気したH
2Oを添加すると、反応混合物は茶色−オレンジ色から次に黄色に変化した。反応物を70℃で24時間撹拌した。冷却した混合物をCH
2Cl
2で抽出し、ブラインの水、次いで、水で洗浄し、MgSO
4で脱水した。溶媒の蒸発後、オレンジ色の残渣の油状物質を、塩基処理したシリカゲル(5%トリエチルアミン、95%ヘキサン)クロマトグラフィー(ヘキサン、これに続くクロロホルム:ヘキサン、2:8)で精製して、黄色の結晶を得た。収率(0.4857g、77%)。
【0157】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ = 0.78 (t,
3J
HH = 8 Hz, 6H), 1.16 (m, br, 18H), 1.30 (m, br, 6H), 2.01 (m, br, 2H), 2.45 (m, br, 2H), 4.82 (m, br, 1H), 7.78 (m,
3J
HH = 8 Hz, 4H), 7.85 (dd, br, 2H), 8.04 (dd, br, 2H), 8.10 (s, br,1H), 8.29 (t, br, 2H);
13C NMR (100 MHz, CDCl
3) δ = 14.0, 22.5, 26.8, 29.2, 29.3, 29.4, 31.7, 33.8, 56.5, 110.3, 113.1, 120.1, 120.3, 120.5, 122.3, 123.6, 127.8, 129.7, 134.3, 134.9, 135.5, 139.4, 142.8, 153.8, 155.7;
【0158】
(化合物34の合成)
【化50】
化合物33(100mg、0.1484mmol、1当量)およびトリ−tert−ブチルピリジン(TBP)(73.4mg、0.2967mmol、2当量)をCH
2Cl
2(3mL)に溶解し、これに続いて、CH
2Cl
2中BCl
3(0.6mL、1M、4当量)を添加した。AlCl
3(40mg、0.2967mmol、2当量)を添加し、室温で2時間撹拌すると、赤色の溶液は青色に変化した。追加の2当量のAlCl
3を添加し、2時間撹拌した。過剰のBCl
3の除去後、反応混合物をCH
2Cl
2(5mL)に再溶解し、NMe
4Cl(32.5mg、0.2967mmol、2当量)を添加した。溶液は、ピンク−紫色に即時に変化した。続いて、CH
2Cl
2の除去後、反応混合物をトルエン(20mL)に再溶解し、Zn(C
6F
5)
2(237.4mg、0.5936mmol、4当量)を添加した。反応物を60℃で一晩撹拌したままにしておくと、紫色の溶液が生じた。蒸発後、塩基処理した(5%トリエチルアミン95%ヘキサン)分取TLC(ヘキサン:CH
2Cl
2、7:3)での精製により、紫色の固体を得た。収率(47.7mg、0.035mmol、24%)。
【0159】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ = 0.76 (t,
3J
HH = 8 Hz, 6H), 1.15(m, br, 18H), 1.32 (m, br, 6H), 2.10 (m, br, 2H), 2.41 (m, br, 2H), 4.69 (m, br, 1H), 7.91 (br, 2H), 7.97 (br, 2H), 8.03 (br, 3H), 8.20 (s, br,1H), 8.45 (br, 1H), 8.50 (br, 1H).
13C NMR (100 MHz, CDCl
3) δ = 14.0, 22.5, 27.0, 29.2, 29.3, 29.5, 31.7, 33.9, 56.5, 102.0, 104.7, 119.4, 121.6 (br), 124.4, 124.9, 125.2, 125.4, 125.7, 127.1, 127.5, 130.2, 133.4, 136.2 (br), 138.7 (br), 139.8, 141.4 (br), 143.1, 146.4 (br), 147.1, 148.8 (br), 155.0;
19F NMR (376 MHz, CDCl
3) = -162.8 (m, 2F), -156.7 (m, 1F), -131.8 (d,
3J
FF= 18.8 Hz, 2F).
【0160】
(化合物35の合成)
【化51】
BCl
3(DCM中1M)(0.4mL、0.4mmol)を、3−(7−ブロモベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール−4−イル)−10−(2−エチルヘキシル)−10H−フェノチアジン(33mg、0.06mmol)のDCM(2mL)中撹拌溶液に添加した。溶液の色はオレンジ色から濃青色に即時に変化した。3時間後、2,4,6−トリ−tert−ブチルピリジン(16mg、0.06mmol)を反応混合物に添加すると、溶液の色が濃青色から濃緑色へと即時に変化した。16時間撹拌した後、溶媒および過剰のBCl
3を減圧下で除去し、反応混合物をDCM(2mL)中に再溶解した。Zn(Ph)
2(31mg、0.14mmol)を反応混合物に添加し、これを3時間撹拌した。反応混合物を、シリカゲルを介して濾過し、分取シリカゲルTLC[溶離液:ヘキサン/DCM(8/2)]で精製して、濃青色/緑色の残渣として化合物35を生成した。収率(17mg、39%)
【0161】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ = 7.87 (d, J = 7.8 Hz, 1 H), 7.80 (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 7.70 (s, 1 H), 7.24 - 6.96 (m, 12 H), 6.85 - 6.77 (m, 2 H), 6.74 (d, J = 8.1 Hz, 1 H), 3.50 (d, J = 6.7 Hz, 2 H), 1.68 (td, J = 6.1, 12.2 Hz, 1 H), 1.25 - 0.95 (m, 8 H), 0.72 (t, J = 7.0 Hz, 3 H), 0.63 (t, J = 7.5 Hz, 3 H);
13C NMR (100 MHz, CDCl
3) δ = 153.0, 147.5, 145.7, 145.6, 135.6, 133.6, 133.5, 128.9, 127.7, 127.4, 127.3, 126.2, 126.2, 124.6, 124.6, 124.2, 122.5, 122.3, 121.6, 121.3, 116.1, 109.9, 50.9, 35.6, 30.4, 28.3, 23.7, 23.0, 14.0, 10.3;
11B NMR (128.4 MHz, CDCl
3): δ = 2.0 (広幅);
【0162】
(化合物36の合成)
【化52】
2,5−ジブロモ−3,4−ジニトロ−チオフェン(1.01g、3.0mmol)、トリブチル(9,9’−ジオクチル−9H−フルオレン−2−イル)−スタンナン(5.0g、7.3mmol)、Pd
2(dba)
3(140mg、0.15mmol)およびS−Phos(264mg、0.6mmol)をTHF(30mL)に溶解し、反応混合物を70℃で20時間撹拌した。冷却後、反応混合物を蒸発乾固し、されたシリカゲルクロマトグラフィー[溶離液:ヘキサン/DCM(8/2)]を使用して精製して、淡黄色の固体として化合物36を生成した。収率(1.72g、59%)
【0163】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ = 7.82 (d, J = 7.6 Hz, 2 H), 7.78 (dt, J = 1.5, 3.9 Hz, 2 H), 7.58 - 7.49 (m, 4 H), 7.46 - 7.35 (m, 6 H), 2.14 - 1.92 (m, 8 H), 1.28 - 1.03 (m, 40 H), 0.84 (t, J = 7.1 Hz, 12 H), 0.78 - 0.59 (m, 8 H);
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ = 151.6, 151.3, 143.9, 141.2, 139.6, 136.7, 128.3, 127.9, 127.1, 126.3, 123.6, 123.0, 120.4, 120.2, 77.3, 76.7, 55.4, 40.1, 31.7, 29.9, 29.2, 23.8, 22.6, 14.0;
【0164】
(化合物37の合成)
【化53】
化合物35(300mg、0.32mmol)を、エタノール(18mL)とトルエン(6mL)の混合物に溶解した。スズ粉末(0.5g、2.5mmol)をこの溶液に添加し、濃縮HCl(37%)(6mL)を懸濁液に滴下添加した。次いで、反応混合物を50℃で6時間加熱した。次いで、反応混合物を水性NaOH(2M)で中和し、DCMで抽出した(3×20mL)。有機層を合わせ、減圧下で蒸発乾固した。反応混合物をDCM(10ml)に溶解し、トリメチルアミン(2mL)を添加した。グリオキサール(H
2O中40重量%)(0.5mL、3.4mmol)を反応混合物に滴下添加し、16時間撹拌した。反応混合物を脱水し(MgSO
4)、減圧下で蒸発乾固し、シリカゲルクロマトグラフィー[溶離液:ヘキサン/DCM(8/2)]を使用して精製して、暗赤色の残渣として化合物37を生成した。収率(232mg、79%)
【0165】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ = 8.59 (s, 2 H), 8.31 (d, J = 9.0 Hz, 2 H), 8.11 (s, 2 H), 7.84 (d, J = 7.9 Hz, 2 H), 7.77 (d, J = 7.1 Hz, 2 H), 7.44 - 7.31 (m, 6 H), 2.17 - 1.96 (m, 8 H), 1.26 - 1.02 (m, 40 H), 0.87 - 0.65 (m, 20 H);
【0166】
(化合物38の合成)
【化54】
BCl
3(DCM中1M)(0.1mL、0.1mmol)を、37(57mg、0.06mmol)のDCM(2mL)中撹拌溶液に添加した。暗赤色の溶液は、緑色に即時に変化し、溶液を10分間撹拌し、次いで、過剰のBCl
3および溶媒を減圧下で除去した。生成した残渣をDCM(2mL)に溶解し、AlMe
3(ヘプタン中2M)(0.1mL、0.2mmol)を反応混合物に添加した。10分後、過剰のAlMe
3および溶媒を減圧下で除去した。生成した残渣を分取シリカゲルTLC[溶離液:ヘキサン/DCM(8/2)]で精製して、濃緑色の残渣として化合物38を生成した。収率(42mg、68%)
【0167】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ = 8.76 (d, J = 2.3 Hz, 1 H), 8.31 - 8.18 (m, 2 H), 8.08 (s, 1 H), 7.89 - 7.72 (m, 4 H), 7.60 (s, 1 H), 7.43 - 7.28 (m, 6 H), 2.17 - 1.91 (m, 8 H), 1.24 - 1.13 (m, 14 H), 1.09 (br. s., 29 H), 0.80 (t, J = 6.9 Hz, 22 H), 0.34 (s, 6 H);
【0168】
(化合物39の合成)
【化55】
BCl
3(DCM中1M溶液)(0.12mL、0.12mmol)を、シュレンクフラスコ内で、化合物2(0.50g、0.1mmol)のDCM(3mL)中の明るいオレンジ色の溶液に添加した。反応混合物を窒素の動的流れの下で16時間撹拌した時点で濃青色への色の変化が観察された。溶媒および過剰のBCl
3を減圧下で除去して、濃青色の残渣を生成した。残渣をトルエンに再溶解し、次いで、Zn(Ph)
2(50mg、0.23mmol)を反応混合物に添加し、3時間撹拌し、次いで、溶液を、シリカゲルを介して濾過し、溶媒を減圧下で除去して、濃青色の残渣として化合物39を生成した。(収率46mg、69%)。
【0169】
1H NMR (400MHz ,CDCl
3) δ = 7.76 (d, J = 3.7 Hz, 1 H), 7.65 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 7.38 (d, J = 7.7 Hz, 1 H), 7.31 - 7.14 (m, 10 H), 6.84 - 6.76 (m, 2 H), 2.87 (t, J = 7.6 Hz, 2 H), 2.81 (t, J = 7.6 Hz, 2 H), 1.73 (五重線d, J = 7.6, 15.1 Hz, 4 H), 1.49 - 1.20 (m, 20 H), 0.98 - 0.83 (m, 6 H);
13C NMR (101MHz , CDCl
3) δ = 160.7 (広幅), 154.0 (広幅), 151.5, 148.9, 147.8, 147.4, 135.4, 133.2, 130.9, 130.3, 127.9, 127.6, 127.3, 126.0, 125.4, 124.9, 123.6, 121.6, 31.9, 31.8, 31.6, 31.5, 30.5, 30.2, 29.3, 29.3, 29.2, 29.2, 29.1, 22.7, 14.1;
【0170】
類似の磁気環境により、いくつかのCH
2共鳴は明瞭に観察されなかった。
11B NMR (128.4 MHz, CDCl
3) δ =認められず
MALDI-TOF: C
36H
44BN
2S
3+[M - C
6H
5]
+の計算値611.8, 実測値611.7
【0171】
(化合物40の合成)
【化56】
BCl
3(DCM中1M溶液)(0.15mL、0.12mmol)を、シュレンクフラスコ内で、化合物3(0.095g、0.1mmol)のDCM(3mL)中の明るいオレンジ色の溶液に添加した。反応混合物を16時間撹拌した時点で濃青色への色の変化が観察された。溶媒および過剰のBCl
3を減圧下で除去することによって、濃青色の残渣を生成した。5−トリメチルスタンニル−2−メチルチオフェン(81mg、0.3mmol)およびAlCl
3(1mg)を反応混合物に添加した。反応混合物は、青色から紫色へと即時に変化した。16時間撹拌後、反応混合物を減圧下で蒸発乾固し、塩基処理した(ヘキサン中5%NEt
3)分取シリカゲルTLC[溶離液:ヘキサン]を使用して残渣を精製して、紫色の残渣として化合物40を生成した。収率(75mg、64%)
【0172】
(化合物41〜43の合成)
【化57】
BCl
3(DCM中1M)(×当量)および2,4,6−トリtertブチルピリジン(×当量)をポリ−F8BTのトルエン中撹拌溶液に添加した。次いで、反応混合物を密閉した装置内で16時間撹拌した。次いで、Zn(Ph)
2(2.2×当量)を反応混合物に添加し、反応混合物を3時間撹拌した。次いで、反応混合物をシリカのプラグに通し、メタノールの滴下添加で沈殿させた。
【0173】
化合物41=80%ホウ素化。収率(390mg、)
1H NMR (400MHz ,CDCl
3) δ = 8.55 - 8.39 (m, 1 H), 8.16 - 7.70 (m, 7.6 H), 7.41 - 7.14 (m, 12 H), 2.11 (br. s., 5.4 H), 1.24 - 1.04 (m, 27 H, 1.04 - 0.73 (m, 11 H);
Mn = 16000
化合物42=42%ホウ素化
化合物43=25%ホウ素化
【0174】
(化合物44の合成)
【化58】
BCl
3(DCM中1M)(0.3mL、0.3mmol)を、ポリ((9,9−ジオクチルフルオレン)−2,7−ジイル−alt−[4,7−ビス(3−ヘキシルチエン−5−イル)−2,1,3−ベンゾチアジアゾール]−2’,2’’−ジイル)(100mg、0.11mmol)のトルエン(10mL)中溶液に添加すると、反応混合物の色は暗赤色から濃緑色へと即時に変化した。反応混合物を、窒素の動的流れの下で16時間撹拌した。次いで、反応混合物を脱気し、AlMe
2(ヘプタン中2M)(0.2mL、0.4mmol)を添加した。反応混合物を30分間撹拌し、次いで、脱気した。次いで、反応混合物を、シリカのプラグに通し、メタノールの添加で沈殿させた。次いで、ヘキサン、アセトンおよび最終的にはクロロホルムを使用するSoxhlet抽出で、生成した濃緑色の粉末を精製した。次いで、メタノールの添加によりクロロホルム溶液を沈殿させ、生成した濃緑色の粉末を濾取し、乾燥させた。収率(31mg、31%)
【0175】
1H NMR (400MHz ,CDCl
3) δ = 8.03 (br. s., 1 H), 7.92 (br. d., 1 H), 7.80 (br. t., 2 H), 7.64 - 7.49 (m, 5 H), 2.90 (br. s., 2 H), 2.82 (br. s., 2 H), 2.05 (br. s., 4 H), 1.54 - 1.03 (m, 48 H), 0.96 - 0.69 (m, 20 H), 0.51 (br, s, 6 H);
Mn = 33000
【0176】
(化合物45の合成)
【化59】
Zn(Ph)
2(110mg、0.5mmol)を、化合物14(212mg、0.213mmol、前述のようにインサイチューで作製した)のDCM(5mL)溶液に添加し、反応物を3時間撹拌し、次いで、溶液を、シリカゲルを介して濾過し、溶媒を減圧下で除去して、暗紫色の残渣として化合物45を生成した。(収率231mg、0.213mmol、99%)。
【0177】
1H NMR (400MHz ,CDCl
3) δ = 8.52 (d, J = 7.8 Hz, 1 H), 8.18 (s, 1 H), 8.12 (d, J = 7.6 Hz, 1 H), 8.06 (s, 1 H), 8.01 (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 7.95 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.95 (s, 1 H), 7.87 (dd, J = 2.4, 5.4 Hz, 1 H), 7.76 - 7.68 (m, 1 H), 7.53 - 7.24 (m, 16 H), 2.27 - 2.03 (m, 8 H), 1.36 - 1.20 (m, 40 H), 1.00 - 0.76 (m, 20 H) ;
13C NMR (101 MHz, CDCl
3) δ = 154.3, 153.0, 152.2, 151.3, 149.1, 147.8, 142.4, 140.7, 135.3, 133.6, 130.1, 128.9, 127.6, 127.4, 126.7, 126.1, 125.8, 123.5, 122.7, 120.6, 116.4, 110.5, 54.8, 40.6, 31.7, 30.0, 29.2, 29.1, 23.9, 22.5, 14.0
11B NMR (128.4 MHz, CD
2Cl
2): δ = 2.0 (広幅な一重線);
【0178】
類似の磁気環境により、いくつかのCH
2またはCH共鳴は明瞭に観察されなかった。
MALDI-TOF: C
70H
88BN
2S
+[M - C
6H
5]
+の計算値1000.4, 実測値1000.5
【0179】
(化合物46の合成)
【化60】
化合物32(70mg、0.06mmol)、9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジボロン酸(40mg、0.06mmol)およびビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(8mg、0.016mg)をTHF(5mL)に溶解し、次いで、2M K
3PO
4(0.62mL、0.12mmol)を溶液に添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、水(30mL)で洗浄し、脱水した(MgSO
4)。溶液を減圧下で濃縮し、メタノール中で沈殿させた。生成した濃青色の固体を濾取し、次いで、乾燥させた。収率(47mg、55%);
【0180】
1H NMR (400MHz ,CDCl
3) δ = 8.47 (br. s., 2 H), 8.24 - 7.87. (br. m., 10 H), 7.76 (br. s., 3 H), 7.32 (br. s., 11 H), 7.24 (br. s., 17 H), 2.25 - 1.96 (m, 7 H), 1.31 - 0.68 (br. m., 80 H);
Mn = 32000
【0181】
[実施例2]
<吸収および発光実験>
DCM中、室温で、0.5〜2×10
−5の範囲の溶液に対するUV−Vis吸収スペクトルを、Varian Cary 5000UV−Vis−NIR分光光度計で記録した。DCM中、室温で、蛍光スペクトルを0.5〜2x10
−5の範囲の溶液について、Varian Cary Eclipse蛍光計で記録した。蛍光量子収率をトルエン溶液について測定し、クレシルバイオレット(QY=メタノール中54%)を標準として使用して予測した。固体蛍光および絶対的量子収率を、Hamamatsu C9920−02 Absolute量子収率測定装置を使用してポリマーホスト/5重量%の発光体のスピンコーティング膜上で測定した。
【0182】
図1に、非ホウ素化BT−F8−BTに対する吸収および発光スペクトルを示すす。化合物は、以下の通り特徴付けられた:
吸光係数=23329M
−1cm
−1
λ
max=392nm
吸収開始=436nm
バンドギャップ=2.83eV
発光λ
max=518nm
【0183】
図2に、ホウ素化化合物29に対する吸収および発光スペクトルを示す。化合物は、以下の通り特徴付けられた:
吸光係数=20303M
−1cm
−1
λ
max=539nm
吸収開始=613nm
バンドギャップ=2.02eV
発光λ
max=707nm
【0184】
図3に、ホウ素化化合物30に対する吸収および発光スペクトルを示す。化合物は、以下の通り特徴付けられた:
吸光係数=10427M
−1cm
−1
λ
max=541nm
吸収開始=617nm
バンドギャップ=2.00eV
発光λ
max=717nm
【0185】
図4および下記表1に、非ホウ素化BT−F8−BTと化合物29および30とに対する吸収および発光スペクトルの比較を示す。
【0186】
【表1】
【0187】
上記データは、ジホウ素化およびはしご構造の形成の際の、光学的バンドギャップにおける有意な減少および発光における大きな深色移動を示している。ホウ素上のC
6F
5置換基をフェニル基に置き換えることによって、UV−Vis吸光度スペクトルおよび発光λ
maxにわずかな変化が生じたが、フェニル置換した化合物は、はるかに強い蛍光を実証している。
【0188】
図5に、ホウ素化化合物26に対する吸収および発光スペクトルを示す。化合物は、以下の通り特徴付けられた:
吸光係数=13254M
−1cm
−1
λ
max=592nm
吸収開始=660nm
バンドギャップ=1.88eV
発光λ
max=715nm
【0189】
上記データは、F8BTのホウ素化の際の、光学的バンドギャップにおける有意な減少および発光における大きな深色移動を示している。このポリマーはまた、固体においていくらかの蛍光も示している。
【0190】
図6に、468nmで励起し、トルエンからスピンコーティングしたPF8−BTポリマーに分散した、ホウ素化化合物45、29および30の5重量%混合物を由来とする薄膜の固体光ルミネセンススペクトルを示す。
【0191】
【表2】
【0192】
図7に、トルエンに溶解したホウ素化化合物41、42および43に対する吸収および発光スペクトルを示す。
【0193】
[実施例3]
<X線分析>
すべての化合物に対するデータは、Mo Kα照射(グラファイトモノクロメーター、λ=0.71073)を備えた回折計Oxford Xcalibur Sapphire2のいずれかで記録した。CrysAlisPro
[5]ソフトウエアパッケージをデータ収集、セルリファインメントおよびデータ整理に使用した。SCALE3 ABSPACKスケーリングアルゴリズム、またはCu Kα照射(グラファイトモノクロメーター、λ=1.54178)を備えた回折計Bruker APEX−IIに導入された球面調和関数を使用して、実験に基づく吸収補正を適用した。Bruker APEX2ソフトウエアパッケージをデータ収集に使用し、Bruker SAINT
[6]ソフトウエアパッケージをセルリファインメントおよびデータ整理に使用した。SADABS−2008/1−Bruker AXS面検出器のスケーリングおよび吸収補正を使用して、実験に基づく吸収補正を適用した。すべての構造は、直接的方法を使用して解明され
[7]、Crystals
[8]ソフトウエアパッケージを使用してF
2に対してリファインした。非水素原子は、異方性の方法でリファインした。水素原子はすべて差分マップ上に位置付け、幾何的に再配置した。
【0194】
図8に、非ホウ素化BT−F8−BTに対するX線構造を示している。構造は、好ましくない立体相互作用を示した、隣接するπ供与体とπ受容体のユニット間の有意なねじれを示す。
【0195】
図9に、ホウ素化化合物29に対するX線構造を示している。なお、図中では、
nオクチルR置換基は、わかりやすくするために省略している。
図10に、化合物29のX線の充填構造を示す。近接した四級中心が、コアの最密充填を阻止し、その一方で、骨格を有する周辺BPh
2π−πスタックは、密接なπ−π接触を介して3D充填を可能にしていることが観察された。
【0196】
図11に、ホウ素化化合物30に対するX線構造を示す。隣接するπ供与体ユニットおよびπ受容体ユニットのねじれ角が、非ホウ素化BT−F8−BTと比べて有意に減少していることが観察できた。
図12に、化合物30のX線の充填構造を示す。なお、図中で
nオクチルR置換基は、わかりやすくするために省略している。C−F−−−C−F相互作用が固体充填より優位に立っていることが見て取れるが、その一方で近接した四級中心の存在によりいかなるπ−πスタッキングも観察されていない。
【0197】
図13に、ホウ素化化合物22についてのX線構造を示す。
図14に、化合物22のX線の充填構造を示す。この化合物は、C
6F
5置換されたはしご型化合物(化合物30)と類似の充填構造を有するように見られ、C−F−−−C−F相互作用が固体充填よりも優位に立っている。いかなるπ−πスタッキングも観察されなかった。
【0198】
図15に、ホウ素化化合物35についてのX線構造を示す。π−πスタッキング相互作用が観察された。
【0199】
[実施例4]
<コンピューター分析>
試料は、Gaussian09を使用してM06−2x/6311G(dp)レベルで最適化し、ゼロの仮想周波数(imaginary frequencies)を有することが確認された。
【0200】
図16に、化合物29の分子軌道計算モデリングを示す。HOMOは主にフルオレン上に位置していることが見て取れるが、周辺フェニル基にはHOMOの特徴はない。LUMOは、ベンゾチアジアゾール上に独占的に位置しているのが見られ、いかなるLUMO特徴も周辺のフェニル基上に観察されていない。
【0201】
[実施例5]
<サイクリックボルタンメトリー>
窒素流の下でCH−Instrument 1110C Electrochemical/Analyzer定電位電解装置を使用して、サイクリックボルタンメトリーを実施した。使用前に脱気し、乾燥溶媒系から得た蒸留塩化メチレン中で、0.1Mテトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート(Fluka≧99.0%)を支持電解質として用いて、0.001M分析溶液を使用して測定を行った。ガラス状炭素は作用電極として、白金ワイヤは対電極として機能した。Ag/AgNO
3非水性基準電極を使用した。すべてのスキャンは、フェロセン/フェロセニウム(Fc/Fc
+)のレドックス対(今回の作業では、真空下で5.39eVと測定されている)に対して較正した
[9]。フェロセン/フェロセニウム(Fc/Fc
+)レドックス対(E
1/2、
Fc,Fc+)の半波電位は、E
1/2、Fc,Fc+=(E
ap+E
cp)/2(式中、E
apおよびE
cpはそれぞれアノードおよびカソードのピーク電位である)から予測した。
【0202】
図17に、化合物22についてのサイクリックボルタモグラムを示す。スキャンから抽出したデータを下記表2に提供する。
【0203】
【表3】
【0204】
この分子のサイクリックボルタンメトリー測定は、2つの可逆的酸化ピークおよび少なくとも1つの可逆的還元ピークを示している。この分子は、−4.44eVという極めて低いLUMOを明示している。
【0205】
図18および表3に、化合物2、9、11、39および12についてのサイクリックボルタモグラムを示す。このシリーズは、ホウ素上の置換基を変化させることによって可能となる分子のフロンティア軌道エネルギーの調節を示している。
【0206】
【表4】
【0207】
[実施例6]
<OLEDデバイス実験>
一連の最適化されていないOLEDデバイス(デバイス1〜4、表4)を、溶液処理(solution processing)により製作した。発光層(EmL)を、80重量%のPF8−BT/15重量%のPF8TFB(PF8TFB=ポリ[(9,9−ジオクチルフルオレニル−2,7−ジイル)−co−(4,4’−(N−(4−sec−ブチルフェニル)ジフェニルアミン)])(後者は正孔輸送を改善するために使用)中に5重量%の適当なホウ素化化合物を含有するトルエン溶液から堆積させた。デバイスを、ITO(45nm)/Plexcore OC(登録商標)(65nm)/PF8−TFB(22nm)/EmL(100nm)/Ba(3.5nm)のように構築した。5重量%の45および95%のPF8−BTのみを含有する溶液からEmLが堆積されている追加のデバイスを製作した(すなわち、正孔輸送材料PF8TFBの不在下のデバイス4)。
【0208】
【表5】
【0209】
すべてのデバイスは、低い立ち上がり電圧を保有し、PF8−BTホストにおけるこれらの光ルミネセンスデータと類似のエレクトロルミネッセンススペクトルを示したが、発光最高点がわずかに青色シフトしていた(18〜30nm)。デバイス1および4は、両方とも45を発光体として含有したが、これらは一連の化合物の中で一番高い最大EQE値(それぞれ0.46および0.48%)を示し、λ
maxが678nmであり、幅広い発光がNIRに伸びていた。この発光が顕著であったデバイス2を除いて、すべてのデバイスは、F8−BTホストからの最小量の緑色の発光を示した。
【0210】
以上、本発明に係る特定の実施形態について、参照および例証を主な目的として本明細書にて説明してきたが、添付の特許請求の範囲で定義された本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正が当業者とって明らかなものである。
【0211】
[参考文献]
1. K. Colladet, S, Fourier, T. J. Cleij, L. Lutsen, J. Gelan, D. Vanderzande, L. H. Nguyen, H. Neugebauer, S. Sariciftci, A. Aguirre, G. Janssen and E. Goovaerts, Macromolecules 2007, 40, 65-72.
2. Van Mullekom, H. A. M.; Vekemans, J. A. J. M.; Havinga, E. E.; Meijer, E. W. Mater. Sci. Eng., R 2001, 32, 1-40.
3. G. C. Welch and G. C. Bazan, J. Am. Chem. Soc., 2011, 133 (12), 4632-4644.
4. Poverenov, N. Zamoshchik, A. Patra, Y. Ridelman and M. Bendikov, J. Am. Chem. Soc. 2014, 136, 5138?5149.
5. CrysAlisPro, Agilent Technologies, Version 1.171.35.19 (release 27-10-2011 CrysAlis171 .NET)
(compiled Oct 27 2011,15:02:11)
6. APEX2 V2012.2-0
7. SIR92, Altomare, A., Cascarano, G., Giacovazzo, C., Guagliardi, A., Burla, M.C., Polidori, G. & Camalli, M. (1994). J. Appl. Cryst. 27, 435.
8. Crystals, Version 14.40b, January 2012, Betteridge, P.W., Carruthers, J.R., Cooper, R.I., Prout, K. & Watkin, D.J. (2003). J. Appl. Cryst. 36, 1487.
9. C. M. Cardona , W. Li , A.E. Kaifer , D. Stockdale , G. C. Bazan , Adv. Mater. 2011, 23, 2367-2371.