(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1抵抗の他端と前記第3抵抗の一端の間に挿入され、アノードが前記第1抵抗の他端に接続され且つカソードが前記第3抵抗の一端に接続された充電ダイオードと、アノードが前記第3抵抗の他端に接続され且つカソードが前記コンデンサの他端に接続された放電ダイオードを更に有する、請求項3に記載のLED駆動回路。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付
図1〜9を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお図面の説明において、同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0025】
図1は、本発明に係るLED駆動回路の回路図である。
【0026】
LED駆動回路1は、LED列10と、第1スイッチ11〜第3スイッチ13と、コンデンサ14と、商用交流電源100から入力される交流電圧を整流して第1端子156と第2端子157との間に全波整流電圧V0を出力する整流回路15とを有する。LED列10は、直列接続されたLED101〜10nを含み、閾値電圧V1以上のときに発光電流I2が流れてLED101〜10nが発光する。ここで、用語「接続する」又は「接続された」は、第1素子と第2素子とが直接接続された状態だけでなく、第1素子と第2素子とが第3素子を介して接続された状態を含む(以下同様)。また、全波整流電圧V0は、LED駆動回路1の動作について時間的な基準等として示した概念的なものであり、LED駆動回路1のいずれの配線上にもあらわれない。
【0027】
第1スイッチ11は、LED列10の最終段のLED10nのカソードとコンデンサ14の一端との間に接続され、全波整流電圧V0が充電開始電圧V2より低いときにオフし、全波整流電圧V0が充電開始電圧V2以上のときにオンする。第1スイッチ11は、オンしているあいだ、第2定電流I12(
図2B参照)を流す電流制限機能を有する。ここで充電開始電圧V2とは、閾値電圧V1とコンデンサ14の両端間電圧V3(以下コンデンサ電圧V3と呼ぶ)の和を言い、LED駆動回路1では閾値電圧V1の少なくとも2倍の値を有する。第2スイッチ12は、コンデンサ14の一端とLED列10の初段のLED101のアノードとの間に接続され、全波整流電圧V0が閾値電圧V1より低いときにオンし、全波整流電圧V0が閾値電圧V1以上のときにオフする。第3スイッチ13は、LED列10の最終段のLED10nのカソードと整流回路15の第2端子157との間に接続され、全波整流電圧V0が充電開始電圧V2より低いときにオンし、全波整流電圧V0が充電開始電圧V2以上のときにオフする。第3スイッチ13は、オンしているあいだ、第1スイッチ11がオンしているあいだに流れる第2定電流I12よりも低い第1定電流I11(
図2B参照)を流す電流制限機能を有する。
【0028】
コンデンサ14の一端は、第1スイッチ11を介してLED列10の最終段のLED10nのカソードに接続されると共に、第2スイッチ12を介してLED列10の初段のLED101のアノードに接続される。コンデンサ14の他端は、整流回路15の第2端子157に接続される。LED駆動回路1が定常動作しているとき、コンデンサ電圧V3は、閾値電圧V1よりも高い。コンデンサ14は、第1スイッチ11がオンするときに充電され、第2スイッチ12がオンするときに放電される。
【0029】
整流回路15は、第1整流ダイオード151〜第4整流ダイオード154と、第1端子156と、第2端子157とを有する。第1整流ダイオード151のアノードは第2端子157に接続され、第1整流ダイオード151のカソードは第2整流ダイオード152のアノードと共に商用交流電源100の一端に接続される。第2整流ダイオード152のカソードは、第4整流ダイオード154のカソードと共に第1端子156に接続される。第3整流ダイオード153のアノードは第2端子157に接続され、第3整流ダイオード153のカソードは第4整流ダイオード154のアノードと共に商用交流電源100の他端に接続される。第1端子156はLED列10の初段のLED101のアノードに接続され、第2端子157は第3スイッチ13を介してLED列10の最終段のLED10nのカソードに接続される。整流回路15は、交流電圧を整流して、第1端子156と第2端子157との間に、ピーク電圧Vpが充電開始電圧V2よりも高い全波整流電圧V0を出力する。整流回路15は、第1端子156から整流電流I1を出力する。整流電流I1は、全波整流電圧V0に応じて変化する。
【0030】
図2Aは、整流回路15の第1端子156と第2端子157との間に出力される全波整流電圧V0の1周期に亘る経時的な変化を示す図である。
図2Bは全波整流電圧V0の変化に応じた整流電流I1の経時的な変化を示す図であり、
図2Cは全波整流電圧V0の変化に応じた発光電流I2の経時的な変化を示す図であり、
図2Dは全波整流電圧V0の変化に応じたコンデンサ電圧V3の経時的な変化を示す図である。
図2A〜2Dにおいて横軸は時間を示し、
図2A及び2Dにおいて縦軸は電圧を示し、
図2B及び2Cにおいて縦軸は電流を示す。
図2B〜2Dの横軸の時間は、
図2Aの横軸の時間と同一の長さを有する。
図2Aの横軸は、期間t1〜t5及び時刻t6を含む。期間t1は全波整流電圧V0が0〔V〕から閾値電圧V1まで上昇する期間であり、期間t2は全波整流電圧V0が閾値電圧V1から充電開始電圧V2まで上昇する期間であり、期間t3は全波整流電圧V0が充電開始電圧V2以上である期間である。期間t4は全波整流電圧V0が充電開始電圧V2から閾値電圧V1まで下降する期間であり、期間t5は全波整流電圧V0が閾値電圧V1から0〔V〕まで下降する期間であり、時刻t6は全波整流電圧V0がピーク電圧Vpに達する時刻である。なお、充電開始電圧V2はコンデンサ14の充放電により変動するが、この変動は全波整流電圧V0に比べて小さい。またコンデンサ電圧V3は閾値電圧V1より僅かに高いだけである。そこで説明の便宜のため、
図2Aにおいて充電開始電圧V2を一定値(2×V1)として取り扱っている(以下同様)。
【0031】
図3Aは
図2Aに示す期間t1及び期間t5におけるLED駆動回路1の動作状態を示す図であり、
図3Bは
図2Aに示す期間t2及び期間t4におけるLED駆動回路1の動作状態を示す図であり、
図3Cは
図2Aに示す期間t3におけるLED駆動回路1の動作状態を示す図である。
【0032】
図2Aに示す期間t1及び期間t5では、第1スイッチ11はオフし、第2スイッチ12及び第3スイッチ13はオンする。第2スイッチ12がオンするので、コンデンサ14の一端とLED列10の初段のLED101のアノードとが接続される。また、第3スイッチ13がオンするので、コンデンサ14の他端とLED列10の最終段のLED10nのカソードとが接続される。コンデンサ14の一端とLED列10の初段のLED101のアノードが接続され且つコンデンサ14の他端とLED列10の最終段のLED10nのカソードとが接続されるので、LED列10の両端にはコンデンサ電圧V3が印加される。コンデンサ電圧V3は、LED列10が発光し始める閾値電圧V1よりも高いので、第3スイッチ13により上限が制限される第1定電流I11がLED列10に流れて、LED列10に含まれるLED101〜10nのそれぞれは発光する。
【0033】
図2Aに示す期間t2及び期間t4では、第1スイッチ11及び第2スイッチ12はオフし、第3スイッチ13はオンする。第3スイッチ13がオンすることで、整流回路15の第2端子157とLED列10の最終段のLED10nのカソードとが接続される。この結果、LED列10の両端には全波整流電圧V0が印加される。
図2Aに示す期間t2及び期間t4では、全波整流電圧V0は、LED列10が発光し始める閾値電圧V1よりも高いので、第3スイッチ13により上限が制限される第1定電流I11がLED列10に流れて、LED列10に含まれるLED101〜10nのそれぞれは発光する。
【0034】
図2Aに示す期間t3では、第1スイッチ11はオンし、第2スイッチ12及び第3スイッチ13はオフする。第1スイッチ11がオンすることで、コンデンサ14の一端とLED列10の最終段のLED10nのカソードとが接続される。コンデンサ14の他端は整流回路15の第2端子157に接続されるので、LED列10の最終段のLED10nのカソードは、コンデンサ14を介して整流回路15の第2端子157に接続される。整流回路15の第2端子157とLED列10の最終段のLED10nのカソードとがコンデンサ14及び第1スイッチ11を介して接続されるので、LED列10の両端には全波整流電圧V0からコンデンサ電圧V3と第1スイッチ11による電圧降下を減じた電圧が印加される。前述のように、充電開始電圧V2は閾値電圧V1と閾値電圧V1よりも高いコンデンサ電圧V3との合計電圧であり、第1スイッチ11による電圧降下はその電流経路中の電流値を定電流化するために自動的に設定されるものである。また期間t3では全波整流電圧V0は充電開始電圧V2より高い。この結果、期間t3においてLED列10の両端間電圧はLED列10が発光し始める閾値電圧V1よりも高くなる。したがって第1スイッチ11を介して流れる第2定電流I12がLED列10に流れ、LED列10に含まれるLED101〜10nのそれぞれは発光する。また、
図2Aに示す期間t3において第2定電流I12が第1スイッチ11を介してコンデンサ14に流れることで、コンデンサ14は充電される。なお第1スイッチ11が電流制限しているためコンデンサ14は全波整流電圧V0のピーク(時刻t6)を過ぎても充電され続ける。
【0035】
LED駆動回路1は、LED列10に含まれるLED101〜10nが発光し始める閾値電圧V1よりも全波整流電圧V0が低いときに、コンデンサ14から第2スイッチ12を介して第1定電流I11をLED列に流すことで、LED101〜10nを発光させる。また、LED駆動回路1は、閾値電圧V1とコンデンサ電圧V3の合計の電圧である充電開始電圧V2よりも全波整流電圧V0が高いときに、第2定電流I12をLED列10及びコンデンサ14に流すことで、LED101〜10nを発光させ且つコンデンサ14を充電する。
【0036】
図2Aに示す期間t1及び期間t5では、整流電流I1が流れずにコンデンサ14から電流が供給されることで、発光電流I2が流れる。
図2Aに示す期間t2及び期間t4では、整流電流I1が発光電流I2として第3スイッチ13を介して流れる。
図2Aに示す期間t2及び期間t4では、発光電流I2は、発光電流I2を第1定電流I11に制限する電流制限機能を有する第3スイッチ13を介して流れるので、第1定電流I11になる。
図2Aに示す期間t3では、整流電流I1が発光電流I2として第1スイッチ11を介してコンデンサ14に流れて、コンデンサ14は充電される。
図2Aに示す期間t3では、発光電流I2は、発光電流I2を第2定電流I12に制限する電流制限機能を有する第1スイッチ11を介して流れるので、第2定電流I12になる。
【0037】
(第1実施形態)
図4は、第1実施形態に係るLED駆動回路の回路図である。
【0038】
LED駆動回路2は、第1スイッチ11〜第3スイッチ13の代わりに第1スイッチ21〜第3スイッチ23が配置されることがLED駆動回路1と相違する。また、LED駆動回路2は、交流信号、及び整流回路15の出力信号、コンデンサ14の電圧に基づいて第1〜3スイッチを制御する制御回路27を有することがLED駆動回路1と更に相違する。第1スイッチ21〜第3スイッチ23、制御回路27以外のLED駆動回路2の構成要素及びその機能は、同一符号が付されたLED駆動回路1の構成要素及びその機能と同一である。第1スイッチ21〜第3スイッチ23、及び制御回路27以外のLED駆動回路2の構成要素については、ここでは詳細な説明は省略する。
【0039】
第1スイッチ21〜第3スイッチ23のそれぞれは、制御回路27から入力される制御信号に応じてオンオフする。第1スイッチ21及び第3スイッチ23のそれぞれは、第1スイッチ21及び第3スイッチ23のそれぞれを流れる電流を制限する電流制限機能を有してもよい。
【0040】
制御回路27は、商用交流電源100から交流電圧及び全波整流電圧V0を取得して、
図2Aに示される期間t1〜t5のそれぞれで、LED駆動回路2が
図2B〜2Dを参照して説明した動作をするように、第1スイッチ21〜第3スイッチ23をオンオフする。
【0041】
(第2実施形態)
図5Aは第2実施形態に係るLED駆動回路のブロック図であり、
図5Bは
図5Aに示すLED駆動回路のより詳細な回路図である。
【0042】
LED駆動回路3は、第1スイッチ11〜第3スイッチ13の代わりに第1スイッチ31〜第3スイッチ33が配置されることがLED駆動回路1と相違する。また、LED駆動回路3は、電流制限回路34と、充電ダイオード35と、放電ダイオード36とを有することがLED駆動回路1と更に相違する。第1スイッチ31〜第3スイッチ33、電流制限回路34、充電ダイオード35及び放電ダイオード36以外のLED駆動回路3の構成要素及びその機能は、同一符号が付されたLED駆動回路1の構成要素及びその機能と同一である。
【0043】
整流回路15の一対の入力端子は商用交流電源100に接続され、整流回路15の第1端子156はLED列10の初段のLED101のアノードに接続される。LED列10の最終段のLED10nのカソードは第3スイッチ33の電流入力端子に接続され、第3スイッチ33の電流出力端子は整流回路15の第2端子157及び放電ダイオード36のアノードに接続される。電流制限回路34の電流出力端子は充電ダイオード35を介して、第3スイッチ33において電流検出素子として機能する第3抵抗332に接続される。コンデンサ14の一端はダイオードである第2スイッチ32のアノード、及びダイオードである第1スイッチ31のカソードに接続され、コンデンサ14の他端は電流制限回路34の電流入力端子及び放電ダイオード36のカソードに接続される。第2スイッチ32のカソードはLED列10の初段のLED101のアノードに接続され、第1スイッチ31のアノードはLED列10の最終段のLED10nのカソードに接続される。
【0044】
整流回路15は4個の第1整流ダイオード151〜第4整流ダイオード154を有し、商用交流電源100が入力端子に接続される。整流回路15において、第2整流ダイオード152及び第4整流ダイオード154のカソードは、電流を出力する第1端子156に接続される。第1整流ダイオード151及び第3整流ダイオード153のアノードは、電流が戻ってくる第2端子157(グランド端子)に接続される。なお以下の説明では、第2端子157の電圧を0〔V〕とする。
【0045】
第3スイッチ33は、ディプレッション型の第3FET331及び第3抵抗332を有し、LED列10を流れる電流を制限する。第3スイッチ33において、第3FET331のドレインが電流入力端子であり、第3抵抗332の左端が電流出力端子である。LED列10の初段のLED101のアノードは、整流回路15の第1端子156に接続され、LED10の最終段のLED10nのカソードは第3FET331のドレインに接続される。第3FET331のソースは第3抵抗332の右端に接続され、ゲートは第3抵抗332の左端及び整流回路15の第2端子157に接続される。
【0046】
電流制限回路34において、ディプレッション型の第1FET341のドレインが電流入力端子、第1抵抗342の左端子が電流出力端子である。コンデンサ14の一端は第2スイッチ32のアノードと第1スイッチ31のカソードに接続され、コンデンサ14の他端は第1FET341のドレインと放電ダイオード36のカソードに接続される。第1FET341のソースは第1抵抗342の右端に接続され、ゲートは第1抵抗342の左端子と充電ダイオード35のアノードに接続される。第2スイッチ32のカソードはLED列10の初段のLED101のアノードに接続され、第1スイッチ31のアノードはLED列10の最終段のLED10nのカソードに接続される。充電ダイオード35のカソードは第3抵抗332の右端に接続され、放電ダイオード36のアノードは第3抵抗332の左端子及び整流回路15の第2端子157に接続される。電流制限回路34は、第1スイッチ31及びコンデンサ14を流れる電流を制限し、コンデンサ14が瞬時に充電されることを防止する。
【0047】
図2A〜2Dを再び参照してLED駆動回路3の動作を説明する。
図2A〜2Dの説明において、特別な明示なしに
図5A及び5Bに示した部品等を参照する。
【0048】
図2Aは全波整流電圧V0の一周期を示す図である。なお全波整流電圧V0の一周期は正弦波の半周期であり、商用交流電源100の出力電圧を全波整流して得られるものである。しかしながら全波整流電圧V0は、LED駆動回路3の動作について時間的な基準等として示した概念的なものであり、LED駆動回路3の何れの配線上にも現れない。
【0049】
全波整流電圧V0が0〔V〕からLED列10の閾値電圧V1に達するまでの期間t1では、
図2Bに示すように整流回路15からLED列10に整流電流I1は流れ込まない。一方、コンデンサ14のコンデンサ電圧V3はLED列10の閾値電圧V1より僅かに高い(
図2D)。このため、コンデンサ14の放電により第2スイッチ32、LED列10、第3スイッチ33、放電ダイオード36を介してコンデンサ14に戻る発光電流I2が流れ(
図2C)、コンデンサ14のコンデンサ電圧V3が低くなる(
図2D)。
【0050】
ここで用語等を説明する。閾値電圧V1は、LED列10内で直列接続するLED101〜10nの順方向ドロップ電圧VdとLED101〜10nの直列段数Nの積(Vd×N)である。第3スイッチ33は、電流検出用の第3抵抗332の電圧降下を第3FET331にフィードバックすることにより第3FET331のソース−ドレイン間電流の上限値を第1定電流I11に設定する。電流制限回路34は電流検出用の第1抵抗342の電圧降下を第1FET341にフィードバックすることにより第1FET341のソース−ドレイン間電流の上限値を第2定電流I12に設定する。また第3抵抗332の右端から所定値以上の電流が流入すると第3FET331がカットオフして、第3スイッチ33がオフする。以下の説明において第1スイッチ31及び第2スイッチ32の順方向ドロップ電圧は無視する。第3抵抗332及び第1抵抗342の電圧降下も、第3FET331及び第1FET341のフィードバック制御に言及する場合を除き無視する。
【0051】
全波整流電圧V0が閾値電圧V1から充電開始電圧V2に達するまで期間t2では、整流回路15から、LED列10、第3スイッチ33を通り整流回路15に戻る整流電流I1が流れる(
図2B)。期間t2において整流電流I1として流れる第1定電流I11は、第3スイッチ33の上限電流である。また期間t2ではコンデンサ14の充放電が起こらないためコンデンサ電圧V3は一定である(
図2D)。
【0052】
全波整流電圧V0が閾値電圧V1に達したとき、LED列10の初段101のアノードの電圧はコンデンサ電圧V3であり、コンデンサ電圧V3は閾値電圧V1より若干高い値である(
図2D)。すなわち期間t2において、最初のタイミングではLED列10の初段101のアノードにコンデンサ電圧V3が印加される。このため、第2スイッチ32がオフするタイミング、すなわち整流回路15からLED列10に向かって整流電流I1が流れ始めるタイミングは、全波整流電圧V0が閾値電圧V1より若干高くなるときである。しかしながら、説明を簡単にするため、整流電流I1は、全波整流電圧V0が閾値電圧V1に達したとき(期間t2の最初のタイミング)に流れ始めるものとした(
図2B)。
【0053】
現実の回路では、期間t2において、整流電流I1が流れるとき、コンデンサ電圧V3は、閾値電圧V1より若干高い(
図2D)。一方、期間t2の最初のタイミングを除いてLED列10の初段のLED101のアノードの電圧はコンデンサ電圧V3より高い。LED列10の初段のLED101のアノードがコンデンサ電圧V3より高くなると、ダイオードである第2スイッチ32に逆バイアスがかかり、第2スイッチ32はオフする。また、LED列10の最終段のLED10nのカソードの電圧は、コンデンサ電圧V3より低いため、ダイオードである第1スイッチ31は逆バイアスがかかりオフする。第1スイッチ31及び第2スイッチ32の双方がオフするので、期間t2では、コンデンサ14は充放電されない(
図2D)。
【0054】
全波整流電圧V0が充電開始電圧V2を超える期間t3では、整流回路15からLED列10、第1スイッチ31、コンデンサ14、電流制限回路34、充電ダイオード35、第3抵抗332を通り整流回路15に戻る整流電流I1が流れる(
図2B)。期間t3において整流電流I1として流れる第2定電流I12は、電流制限回路34の上限電流である。また期間t3では、コンデンサ14が充電され、コンデンサ電圧V3が上昇する(
図2D)。なお期間t3では電流制限されているため、コンデンサ14は瞬時に充電されることがない。この結果、時刻t6を過ぎても整流電流I1が流れ続け、コンデンサ14は充電され続ける。
【0055】
期間t3では、第2スイッチ32及び放電ダイオード36はオフする。さらに充電ダイオード35を介して電流制限回路34から第3抵抗332に電流が流れ込むと第3FET331のソース−ドレイン間電流は遮断され、第3スイッチ33はオフする。なお、期間t3の説明を簡単にするため電流制限とコンデンサ14の容量が適切に設定されているものとしてコンデンサ電圧V3は直線的に増加するものとした(
図2D)。
【0056】
全波整流電圧V0が充電開始電圧V2から閾値電圧V1まで下降する期間t4では、期間t2と同様に、整流回路15からLED列10、第3スイッチ33を通り整流回路15に戻る整流電流I1が流れる(
図2B)。期間t4において整流電流I1として流れる第1定電流I11は第3スイッチ33の上限電流である。期間t4では、コンデンサ14に電流が流れないため、コンデンサ電圧V3は一定である(
図2D)。
【0057】
期間t4において、整流回路15から出力される整流電流I1は、全波整流電圧V0が、閾値電圧V1より若干高い電圧であるコンデンサ電圧V3に一致したときに停止する。しかしながら、説明を簡単にするため全波整流電圧V0が閾値電圧V1になったときに整流電流I1が停止するものとした(
図2B)。
【0058】
全波整流電圧V0が閾値電圧V1から0〔V〕まで下降する期間t5では、整流回路15からLED列10に電流が流れ込まない(
図2B)。その一方で、コンデンサ14の放電により、コンデンサ14を発し、第2スイッチ32、及びLED列10、第3スイッチ33、放電ダイオード36を経てコンデンサ14に戻る発光電流I2が流れる(
図2C)。発光電流I2として流れる第1定電流I11は、第3スイッチ33の上限電流である。コンデンサ14が放電されるので、コンデンサ電圧V3は低下する(
図2D)。
【0059】
LED駆動回路3では、コンデンサ14は、LED列10の最終段のLED10nのカソードから流出する電流によって充電される。コンデンサ14の一端に印加される電圧は、全波整流電圧V0がLED列10により電圧降下するので、最大でも(Vp−V1)〔V〕であり、コンデンサ電圧V3は、全波整流電圧V0のピーク電圧Vpよりも低く、コンデンサ14の容量が充分に大きければ閾値電圧V1より僅かに高い電圧となる。LED駆動回路3は、全波整流電圧V0が周期的に変動することと、コンデンサ電圧V3が閾値電圧V1より僅かに高いという特性とを利用して、第1スイッチ31〜第3スイッチ33等によりコンデンサ14の充放電を制御している。また、第1及び第2定電流I11、I12とコンデンサ14の容量値を適切に設定することにより、LED列10に含まれるLEDの消灯期間を無くすことができる。
【0060】
さらにLED駆動回路3は、電流制限回路34により全波整流電圧V0が充電開始電圧V2を超える期間t3の全体に亘ってコンデンサ14を第2定電流I12で充電する。コンデンサ14を充電する電流(第2定電流I12)は全波整流電圧V0のピーク電圧Vpを通る時刻t6に対し対称になる。コンデンサ14を充電する電流が時刻t6に対し対称になるので、整流回路15から出力される整流電流I1は、時刻t6に対し対称になる(
図2B)。
【0061】
すなわちLED駆動回路3は、消灯期間を無くしながら、商用交流電源100から引き出す電流波形を、商用交流電源100の電圧波形とピークを一致させ、さらに正弦波に近い形状にするので、高周波歪率を低く抑えることが可能となる。またLED駆動回路3では、全ての期間でLED列10に含まれるLED101〜10nが点灯するばかりでなく、全波整流電圧V0のピーク電圧Vpを含む期間t3で発光電流I2が増加するため、LED列10を効率良く利用できる。LED列10を効率良く利用できるので、LED列10が比較的少数のLED101〜10nを含む場合でも、明るい照明が可能になる。
【0062】
LED駆動回路3では、充電ダイオード35及び放電ダイオード36は、省略されても良い。充電ダイオード35及び放電ダイオード36が省略されると、期間t1、t5において第3抵抗332の電圧降下が0〔V〕となり発光電流I2が第3FET331の電流制限を実質的に受けることなくコンデンサ14に戻るため、コンデンサ14の放電量は増加する。したがって充電ダイオード35及び放電ダイオード36が省略されるとコンデンサ14の放電量が増加するため、消灯期間を無くすにはコンデンサ14の容量を大きく必要がある。これに対し、コンデンサ14の容量を大きくしないために、充電ダイオード35及び放電ダイオード36を設け、期間t1、t5において充電ダイオード35により電流制限回路34への電流の侵入を防ぐ一方、放電ダイオード36により電流制限された放電経路を確保することが好ましい。
【0063】
また、LED駆動回路3では、充電ダイオード35及び放電ダイオード36を省略し、LED列10の最終段のLED10nのカソードとコンデンサ14の一端との間にダイオードと抵抗からなる直列回路を挿入してコンデンサ14の放電経路を確保しても良い。しかしながら、LED列10の最終段のLED10nのカソードとコンデンサ14の一端との間にダイオードと抵抗を挿入すると、コンデンサ14の放電電流は、コンデンサ14と抵抗の値によって決まる時定数によって経時的に変化したり、充電時の損失が発生したりする。
【0064】
LED駆動回路3では、第3スイッチ33及び電流制限回路34の代わりに抵抗を配置しても良い。しかしながら、このようにするとコンデンサ14の充放電に際し損失が大きくなる。また、発光電流I2を一定にするために、第3スイッチ33及び電流制限回路34に流れる電流は、上限値を制限されると良い。LED駆動回路3では、第3スイッチ33及び電流制限回路34の代わりに、エンハンスメント型のFET、バイポーラトランジスタ、電流検出抵抗及びプルアップ抵抗からなる良く知られた定電流回路又は定電流素子を配置しても良い。
【0065】
LED駆動回路3はダイオードである第1スイッチ31、第2スイッチ32、充電ダイオード35及び放電ダイオード36のスイッチング特性を利用するが、スイッチング特性を示すものはダイオードに限られない。第1スイッチ31、第2スイッチ32、充電ダイオード35及び放電ダイオード36は良く知られたアナログスイッチに置き換えることが可能である。
【0066】
現実のLED駆動回路3ではコンデンサ電圧V3(
図2D参照)の変動幅を、約10V程度と小さくし、完全に消灯期間を無くすようにしていた。LED駆動回路3は消灯期間が無いので、コンデンサ14は容量が比較的大きい。例えば、期間t1と期間t5の和の期間を2.5msとし、期間t1及び期間t4におけるコンデンサ14から流れる発光電流I2を100mAとすると、コンデンサ14の容量は、22〜100μFである。コンデンサ14の容量を小さくすると、これまで無視していた現象が顕著になる。例えば、コンデンサ電圧V3の変動が大きくなり、期間t3において充電開始電圧V2が大きく変動する。また期間t3の途中で充電が完了してしまうと、第2定電流I12が時刻t6に対して対象でなくなるため高周波歪率の増加を招く。
【0067】
また消灯期間を短くするだけで良い場合もある。消灯期間を短くするだけで良い場合、さらにコンデンサ14の容量を小さくできる。なお消灯期間では、LED列10に電流が流れず、コンデンサ電圧V3は、閾値電圧V1とほぼ等しくなる。なお上述の不具合を招く場合がある。
【0068】
(第3実施形態)
単純にLED列に全波整流電圧を印加して、LED列に含まれるLEDを点灯するLED駆動回路では、LED列が発光し始める閾値電圧よりも全波整流波電圧が低いとき、LED列に含まれるLEDは何れも点灯しない。LED列に含まれるLEDの直列段数を多くすると消灯期間は長くなる。一方、消灯期間を短くするためにLED列に含まれるLEDの直列段数を少なくすると、電流制限回路による電力損失の割合が増大する。これらに対してLED列を複数の部分LED列に分割し、全波整流電圧がLED列の閾値電圧より低く且つ部分LED列の閾値電圧以上のときに、部分LED列に含まれるLEDを点灯させることで、消灯期間を短くすることができるLED駆動回路が知られている。
【0069】
図6は第3実施形態に係るLED駆動回路の回路図である。
【0070】
LED駆動回路4は、LED列10の代わりに第1部分LED列41及び第2部分LED列42を含むLED列40が配置されることがLED駆動回路3と相違する。また、LED駆動回路4は、第3スイッチ33の代わりに第3スイッチ43及び第4スイッチ44が配置されることがLED駆動回路3と更に相違する。さらに、LED駆動回路4は、電流制限回路34の代わりに電流制限回路45が配置されることがLED駆動回路3と更に相違する。第1部分LED列41、及び第2部分LED列42、第3スイッチ43、第4スイッチ44、電流制限回路45以外のLED駆動回路4の構成要素及びその機能は、同一符号が付されたLED駆動回路3の構成要素及びその機能と同一である。第1部分LED列41、第2部分LED列42、第3スイッチ43、第4スイッチ44及び電流制限回路45以外のLED駆動回路4の構成要素については、ここでは詳細な説明は省略する。
【0071】
第1部分LED列41は直列接続された複数のLED411〜41mを含み、第2部分LED列42は直列接続された複数のLED421〜42nを含む。第1部分LED列41の最終段のLED41mのカソードは、第2部分LED列42の初段のLED421のアノード及び第4スイッチ44の電流入力端子に接続される。第2部分LED列42の最終段のLED42nのカソードは、第1スイッチ31のアノード及び第3スイッチ43の電流入力端子に接続される。第1部分LED列41の初段のLED411のアノードは、整流回路15の第1端子156及び第2スイッチ32のカソードに接続される。
【0072】
第3スイッチ43は、ディプレッション型の第3FET431と、第3抵抗432と、ゲート保護抵抗433とを有し、第2定電流I42を流す電流制限回路として機能する。第3スイッチ43において、第3FET431のドレインは電流入力端子であり、第3抵抗432の左端は電流出力端子である。第4スイッチ44は、ディプレッション型の第4FET441と、第4抵抗442と、ゲート保護抵抗443とを有し、第1定電流I41を流すバイパス回路として機能する。第4スイッチ44において、第4FET441のドレインは電流入力端子であり、第4抵抗442の左端は電流出力端子である。
【0073】
第3FET431のソースは充電ダイオード35のカソード及び第3抵抗432の右端に接続され、第3FET431のゲートはゲート保護抵抗433を介して第3抵抗432の左端に接続される。第4FET441のソースは第4抵抗442の右端及び第3抵抗432の左端に接続され、第4FET441のゲートはゲート保護抵抗443を介して第4抵抗442の左端及び整流回路15の第2端子157に接続される。
【0074】
電流制限回路45は、ディプレッション型の第1FET451と、第1抵抗452、ゲート保護抵抗453とを有し、第3定電流I43を流す電流制限回路である。第1FET451のドレインは電流入力端子であり、第1抵抗452の左端は電流出力端子である。
【0075】
電流制限回路45の電流入力端子である第1FETのドレインは、コンデンサ14の他端及び放電ダイオード36のカソードに接続される。電流制限回路45の電流出力端子である第1抵抗452の左端は、充電ダイオード35のアノードに接続される。
【0076】
次に
図7A〜7Dを参照してLED駆動回路4の動作を説明する。
図7A〜7Dの説明において、特別な明示なしに
図6に示した部品等を参照する。
【0077】
図7Aは、整流回路15の第1端子156と第2端子157との間に出力される全波整流電圧V0の1周期に亘る経時的な変化を示す図である。全波整流電圧V0は、LED駆動回路4の動作について時間的な基準等として示した概念的なものであり、LED駆動回路4の何れの配線上にもあらわれない。
図7Bは全波整流電圧V0の変化に応じた整流電流I1の経時的な変化を示す図であり、
図7Cは全波整流電圧V0の変化に応じた発光電流I2の経時的な変化を示す図であり、
図7Dは全波整流電圧V0の変化に応じたコンデンサ電圧V3の経時的な変化を示す図である。
図7A〜7Dにおいて横軸は時間を示し、
図7A及び7Dにおいて縦軸は電圧を示し、
図7B及び7Cにおいて縦軸は電流を示す。
図7B〜7Dの横軸の時間は、
図7Aの横軸の時間と同一の長さを有する。
図7Aの横軸は、期間t31〜t37及び時刻t6を含む。
【0078】
期間t31は、全波整流電圧V0が0〔V〕から第1部分LED列41の閾値電圧V41に達するまでの期間である。期間t31では、
図7Bに示すように整流回路15から第1部分LED列41に整流電流I1は流れ込まない。一方、コンデンサ電圧V3は、第1部分LED列41の閾値電圧V41より僅かに高い(
図7D)。期間t31では、コンデンサ14の放電により第2スイッチ32、第1部分LED列41、第4スイッチ44、放電ダイオード36を介してコンデンサ14に戻る発光電流I2が流れる(
図7C)。コンデンサ14の放電に伴って、コンデンサ電圧V3は低下する(
図7D)。
【0079】
ここで用語等を説明する。第1部分LED列41の閾値電圧V41は、第1部分LED列41含まれるLED411〜41mの順方向ドロップ電圧VdとLED411〜41mの直列段数Mの積(Vd×M)である。同様に、第2部分LED列42の閾値電圧V42(V40−V41)は、第2部分LED列42含まれるLED421〜42nの順方向ドロップ電圧VdとLED421〜42nの直列段数Nの積(Vd×N)である。また、LED列40の閾値電圧V40は、LED列40含まれるLED411〜41m及び421〜42nの順方向ドロップ電圧VdとLED411〜41m及び421〜42nの直列段数(N+M)の積(Vd×(N+M))である。第3スイッチ43は、第3抵抗432の電圧降下を第3FET431にフィードバックすることにより第3FET431のソース−ドレイン間電流の上限値を第2定電流I42に設定する。第4スイッチ44は、第4抵抗442の電圧降下を第4FET441にフィードバックすることにより第4FET441のソース−ドレイン間電流の上限値を第1定電流I41に設定する。電流制限回路45は、第1抵抗452の電圧降下を第1FET451にフィードバックすることにより第1FET451のソース−ドレイン間電流の上限値を第3定電流I43に設定する。また、第3スイッチ43は、第3抵抗432の右端から所定値以上の電流が流入すると、第3FET431がカットオフすることでオフする。第4スイッチ44は、第4抵抗442の右端から所定値以上の電流が流入すると、第4FET441がカットオフすることでオフする。以下の説明においてダイードである第1スイッチ31及び第2スイッチ32、充電ダイオード35及び放電ダイオード36の順方向ドロップ電圧は無視する。第3抵抗432、第4抵抗442及び第1抵抗452の電圧降下は、第3FET431、第4FET441及び第1FET451のフィードバック制御に言及する場合を除き無視する。充電開始電圧V43は、コンデンサ電圧V3とLED列の閾値電圧V40の和であり、充放電によって変動する。しかしながらコンデンサV3の変動幅及び閾値電圧V41からのずれは全波整流電圧V0に比べて小さい。そこで説明を簡単にするため、
図7Aでは充電開始電圧V43を閾値電圧40と閾値電圧41の和として図示した。
【0080】
期間t32は、全波整流電圧V0が第1部分LED列41の閾値電圧V41からLED列40の閾値電圧V40(第1部分LED列41の閾値電圧V41と第2部分LED列42の閾値電圧V42の和)に達するまでの期間である。期間t32では、整流回路15から、第1部分LED列41、第4スイッチ44を通り整流回路15に戻る整流電流I1が流れる(
図7B)。期間t32において整流電流I1として流れる第1定電流I41は、第4スイッチ44の上限電流である。また、期間t32では、コンデンサ14は充放電されないため、コンデンサ電圧V3は一定である(
図7D)。
【0081】
全波整流電圧V0が第1部分LED列41の閾値電圧V41に達したとき(期間t32の先頭)、第1部分LED列41の初段のLED411のアノードの電圧であるコンデンサ電圧V3は、第1部分LED列41の閾値電圧V41より若干高い(
図7D)。つまり、第1部分LED列41の初段のLED421のアノードにコンデンサ電圧V3が印加されるので、整流回路15から第1部分LED列41に整流電流I1が流れ始めるタイミングは、全波整流電圧V0が閾値電圧V41より若干高くなるときである。しかしながら、説明を簡単にするため、全波整流電圧V0が第1部分LED列41の閾値電圧V41に達したときに整流電流I1が流れ始めるものとした(
図7B)。
【0082】
期間t32において、整流電流I1が流れるときに、コンデンサ電圧V3は、第1部分LED列41の閾値電圧V41より若干高い(
図7D)。一方、期間t32の最初のタイミングを除いて第1部分LED列41のアノードの電圧は、コンデンサ電圧V3より高い。第1部分LED列41の初段のLED411のアノードがコンデンサ電圧V3より高くなると、ダイオードである第2スイッチ32に逆バイアスがかかるので、第2スイッチ32はオフする。また、第2部分LED列42の最終段のLED42nのカソードの電圧は、コンデンサ電圧V3より低いため、第1スイッチ31は逆バイアスがかかりオフする。第1スイッチ31及び第2スイッチ32の双方がオフするので、期間t32では、コンデンサ14は充放電されないので、コンデンサ電圧V3は一定である(
図7D)。
【0083】
期間t33は、全波整流電圧V0がLED列40の閾値電圧V40から充電開始電圧V43に達するまでの期間である。期間t33では、整流回路15から、第1部分LED列41、第2部分LED列42、第3スイッチ43、第4抵抗442を通り整流回路15に戻る整流電流I1が流れる(
図7B)。このとき第4抵抗442の電圧降下が大きくなるため、第4スイッチ44に含まれる第4FET441はソース−ドレイン間電流が遮断されオフする。期間t33において整流電流I1として流れる第2定電流I42は、第3スイッチ43の上限電流である。また、期間t33では、期間t32と同様に、コンデンサ14は充放電されないため、コンデンサ電圧V3は一定である(
図7D)。
【0084】
期間t34は、全波整流電圧V0が充電開始電圧V43を超える期間である。期間t34では、整流回路15からLED列40、第1スイッチ31、コンデンサ14、電流制限回路45、充電ダイオード35、第3抵抗432及び第4抵抗442を通り整流回路15に戻る整流電流I1が流れる(
図7B)。期間t34において整流電流I1として流れる第3定電流I43は、電流制限回路45の上限電流である。また、期間t34では、整流電流I1が電流制限されているため、時刻t6を過ぎてもコンデンサ14は充電され続け、コンデンサ電圧V3は上昇する(
図7D)。
【0085】
期間t34では、第2スイッチ32及び放電ダイオード36はオフする。充電ダイオード35を介して電流制限回路45から第3抵抗432に電流が流れ込むと第3FET431はオフする。また、期間t34において、全波整流電圧V0がピーク電圧Vpに達した後でも、コンデンサ14の容量と第3定電流I43を適切に設定することによりコンデンサ電圧V3は直線的に増加する(
図7D)。
【0086】
期間t35は、全波整流電圧V0が充電開始電圧V43からLED列40の閾値電圧V40まで下降する期間である。期間t35では、期間t33と同様に、整流回路15からLED列40、第3スイッチ43、第4抵抗442を通り整流回路15に戻る整流電流I1が流れる(
図7B)。期間t35において整流電流I1として流れる第2定電流I42は、第3スイッチ43の上限電流である。期間t35では、コンデンサ14に電流が流れないため、コンデンサ電圧V3は一定である(
図7D)。
【0087】
期間t36は、全波整流電圧V0がLED列40の閾値電圧V40から第1部分LED列41の閾値電圧V41まで下降する期間である。期間t36では、期間t32と同様に、整流回路15から第1部分LED列41、第4スイッチ44を通り整流回路15に戻る整流電流I1が流れる(
図7B)。期間t36における電流I1の値I21は、第4スイッチ44の上限電流である。また、期間t36では、コンデンサ14に電流が流れないため、コンデンサ電圧V3は一定である(
図7D)。
【0088】
期間t36において整流回路15から出力される整流電流I1は、全波整流電圧V0が、第1部分LED列41の閾値電圧V41より若干高い電圧であるコンデンサ電圧V3に一致したときに停止する。しかしながら、説明を簡単にするために全波整流電圧V0が第1部分LED列41の閾値電圧V41に一致したとき整流電流I1が停止するものとした(
図7B)。
【0089】
期間t37は、全波整流電圧V0が第1部分LED列41の閾値電圧V41から0〔V〕まで下降する期間である。期間t37では、整流回路15から第1部分LED列41に電流が流れ込まない(
図7B)。一方、コンデンサ14が放電することにより第2スイッチ32、第1部分LED列41、第4スイッチ44、及び放電ダイオード36を介してコンデンサ14に戻る発光電流I2が流れる(
図7D)。発光電流I2として流れる第1定電流I41は、第4スイッチ44の上限電流である。コンデンサ14が放電するので、コンデンサ電圧V3は低下する(
図7D)。
【0090】
LED駆動回路4では、第1部分LED列41の閾値電圧V41がLED駆動回路3に含まれるLED列10の閾値電圧V1よりも低い。さらにLED駆動回路4では、コンデンサ14が放電している期間(t31+t37)が、
図2Aに示す期間(t1+t5)より短い。この結果、LED駆動回路4は、LED駆動回路3にくらべコンデンサ14のサイズ及び容量を小さくできる。
【0091】
LED駆動回路4では、コンデンサ14は、第2部分LED列42の最終段のLED42nのカソードから流出する電流で充電される。コンデンサ電圧V3は、全波整流電圧V0がLED列40により電圧降下するので最大でも(Vp−V40)〔V〕であり、第1部分LED列41の閾値電圧V41より僅かに高い。LED駆動回路4は、全波整流電圧V0が周期的に変動することとコンデンサ電圧V3が閾値電圧V41より僅かに高いという特性とを利用して、第1スイッチ31、及び第2スイッチ32、第3スイッチ43、第4スイッチ44等によりコンデンサ14の充放電を制御する。またLED駆動回路4は、コンデンサ14の容量を充分に大きくするとともに第1及び第3定電流I41、I43を適切に設定することでLED列40の消灯期間を無くすことができる。
【0092】
LED駆動回路4は、電流制限回路45により全波整流電圧V0が充電開始電圧V43を超える期間t34の全体に亘ってコンデンサ14を第3定電流I43で充電する。この結果、コンデンサ14を充電する充電電流は全波整流電圧V0のピーク電圧Vpを通る時間軸(時刻t6)に対し対称になる。コンデンサ14を充電する充電電流が時刻t6に対し対称になるので、整流回路15から出力される整流電流I1は時間軸(時刻t6)に対し対称になる(
図7B)。
【0093】
すなわちLED駆動回路4は、消灯期間を無くしながら、商用交流電源100から引き出す電流波形を、商用交流電源100の電圧波形のピークに一致させ且つ正弦波に近い形状にするため、高周波歪率を低く抑えることが可能となる。
【0094】
LED駆動回路4では、LED駆動回路3と同様に、充電ダイオード35及び放電ダイオード36を省くことができる。LED駆動回路4では、充電ダイオード35及び放電ダイオード36を省略し、第2部分LED列42の最終段のLED42nのカソードとコンデンサ14の他端との間にダイオードと抵抗を挿入してコンデンサ14の放電経路を確保しても良い。同様に第3スイッチ43、第4スイッチ44及び電流制限回路45は抵抗であっても良く、良く知られた定電流回路や定電流素子で代替しても良い。同様に第1スイッチ31、第2スイッチ32、充電ダイオード35及び放電ダイオード36は良く知られたアナログスイッチに置き換えることが可能である。
【0095】
LED駆動回路4では、LED駆動回路3と同様に、コンデンサ電圧V3(
図7D参照)の変動幅を小さくして、完全に消灯期間を無くすようにしていた。LED駆動回路3は消灯期間が無いので、コンデンサ14は容量が比較的大きい。コンデンサ14の容量を小さくすると、コンデンサ電圧V3の変動が大きくなり、説明のため無視していた現象が顕著になる。例えば、コンデンサ電圧V3の変動が大きくなり、期間t34において充電開始電圧V2が大きく変動する。また期間t34の途中で充電が完了してしまうと、第3定電流I43が時刻t6に対して対象でなくなるため高周波歪率の増加を招く。
【0096】
また消灯期間を短くするだけで良い場合、さらにコンデンサ14の容量を小さくできる。なお消灯期間では、第2部分LED列42に電流が流れず、コンデンサ電圧V3は第1部分LED列41の閾値電圧V41とほぼ等しくなる。なお上述の不具合を招く場合がある。
【0097】
(第4実施形態)
図8は第4実施形態に係るLED駆動回路の回路図である。
【0098】
LED駆動回路5は、第3部分LED列53と第4部分LED列54が直列接続したLED列52及び第3部分LED列53に並列接続する第2コンデンサ51が配置されることがLED駆動回路3と相違する。LED列52及び第2コンデンサ51以外のLED駆動回路5の構成要素及びその機能は、同一符号が付されたLED駆動回路3の構成要素及びその機能と同一である。LED列52及び第2コンデンサ51以外のLED駆動回路5の構成要素については、ここでは詳細な説明は省略する。
【0099】
第3部分LED列53は、直列接続された複数のLED531〜53pを含む。第4部分LED列54は、直列接続された複数のLED541〜54qを含む。第3部分LED列53の初段のLED531のアノードは整流回路15の第1端子156に接続され、第3部分LED列53の最終段のLED53pのカソードは、第4部分LED列54の初段のLED541のアノード及び第2スイッチ32のカソードに接続される。
【0100】
第2コンデンサ51は、第3部分LED列53に並列接続され、第2コンデンサ51の端子間電圧である第2コンデンサ電圧VC2は、第3部分LED列53に含まれるLED531〜53pが発光し始める閾値電圧V53以上の電圧である。第2コンデンサ51は、整流回路15から出力される全波整流電圧V0がLED列52の閾値電圧V52より低いときに、第3部分LED列53に発光電流を供給して、第3部分LED列53に含まれるLED531〜53pを発光させる。なお、第2コンデンサ電圧VC2の最大値は、全波整流電圧V0のピーク付近で第3部分LED列53に最大の電流が流れているときの第3部分LED列の両端間電圧となり、閾値電圧V53に対して数V大きい値になる。第2コンデンサ51の容量は、第3部分LED列53の発光電流を充分に供給できる大きさにする。
【0101】
第1ポイントP1の電圧VP1は、整流回路15の第1端子156及び第3部分LED列53の初段のLED531のアノードの電圧である。第2ポイントP2の電圧VP2は、第3部分LED列53の最終段のLED53pのカソード及び第4部分LED列54の初段のLED541のアノードの電圧であり、第1ポイントP1の電圧VP1に対して第2コンデンサ電圧VC2だけ低い。第3ポイントP3の電圧VP3は、LED列52の最終段のLED54qのカソード及び第1スイッチ31のアノードの電圧であり、第2ポイントP2の電圧VP2に対して概ね第4部分LED列54の閾値電圧V54だけ低い。なお、閾値電圧54は、第4部分LED列54の両端間に電圧を印加したとき、LED541〜54qが発光し始める電圧である。
【0102】
図9は、整流回路15から出力される全波整流電圧V0の1周期に亘る経時的な変化と、第1ポイントP1〜第3ポイントP3の電圧VP1〜VP3との関係を示す図である。
図9において、横軸は時間を示し、縦軸は電圧を示す。
図9において、破線は全波整流電圧V0の波形を示し、波形W1は第1ポイントP1の電圧VP1の経時的な変化を示し、波形W2は第2ポイントP2の電圧VP2の経時的な変化を示し、波形W3は第3ポイントP3の電圧VP3の経時的な変化を示す。なお第1コンデンサ電圧VC1及び第2コンデンサ電圧VC2は充放電に伴って変動するが、全波整流電圧V0に対して変動が小さく、その値がそれぞれ閾値電圧V54及び閾値電圧V53に近い。そこで説明の便宜のため、
図9では第1コンデンサ電圧VC1及び第2コンデンサ電圧VC2は、それぞれ閾値電圧V54及び閾値電圧V53としている。
【0103】
期間t41は、全波整流電圧V0が0〔V〕からLED列52の閾値電圧V52まで上昇する期間である。期間t41では、第1スイッチ31がオフし且つ第2スイッチ32及び第3スイッチ33がオンして、第4部分LED列54は、コンデンサ14から発光電流I2が供給され、第4部分LED列54に含まれるLED541〜54qが発光する。同時に第3部分LED列53は、第2コンデンサ51から発光電流が供給され、第3部分LED列53に含まれるLED531〜53pが発光する。
【0104】
期間t42は、全波整流電圧V0がLED列52の閾値電圧V53から充電開始電圧V55まで上昇する期間である。充電開始電圧V55はLED列52の閾値電圧V52とコンデンサ電圧VC1の和であり、充放電で変化する。しかしながら充電開始電圧V55の変化量は全波整流電圧V0に比べ小さく、概ね閾値電圧52と閾値電圧V54の和程度であるため、
図9では一定値の電圧(V52+V54)としている。期間t42では、第1スイッチ31及び第2スイッチ32がオフし且つ第3スイッチ33がオンする。このときLED列52は、整流回路15から整流電流I1が供給され、LED531〜53p、541〜54qが発光する。コンデンサ14は、第1スイッチ31及び第2スイッチ32がオフするので、充放電されない。また整流電流I1の一部で第2コンデンサ51が充電される。
【0105】
期間t43は、全波整流電圧V0が充電開始電圧V55を超える期間である。期間t43では、第1スイッチ31がオンし且つ第2スイッチ32及び第3スイッチ33がオフする。このときLED列52は、整流回路15から整流電流I1が供給され、LED531〜53p、541〜54qが発光する。コンデンサ14は、第1スイッチ31がオンするので、整流電流I1によって充電される。また整流電流I1の一部で第2コンデンサ51は充電される。
【0106】
期間t44は、全波整流電圧V0が充電開始電圧V55から閾値電圧V52まで下降する期間である。期間t45は、全波整流電圧V0が閾値電圧V52から0〔V〕まで下降する期間である。LED駆動回路5は、期間t44では期間t42と同様に動作し(なおコンデンサ51は僅かに放電する)、期間t45では期間t41と同様に動作する。
【0107】
LED駆動回路3では、コンデンサ14を充電できる期間が、概ね閾値電圧V1の2倍を超える期間に限られていた。全波整流電圧V0のピーク電圧Vpとこの制限の関係からLED列10の直列段数の上限が決まる。LED駆動回路5は、LED列52を第3部分LED列と第4部分LED列に分割したことで、LED駆動回路3におけるLED列10の直列段数よりもLED列52の直列段数を大きくすることができる。この結果、LED駆動回路3よりも明るく高効率で発光できる。
【0108】
直列段数の違いについて例を示す。商用交流電源100から整流回路15に入力される交流電圧の実効値が100〔V〕であるとき、全波整流電圧の最大値V0は、141〔V〕である。また、一例では、LED101〜10n及びLED531〜53p、541〜54qの順方向ドロップ電圧Vdが3〔V〕である。LED駆動回路3では、LED列10の直列段数が23段であるとき、充電開始電圧V2は、136〔V〕(=23×3〔V〕×2)となる。コンデンサ14は、136〔V〕である充電開始電圧V2と全波整流電圧V0の最大値Vp(141〔V〕)との間で充電される。一方、LED駆動回路5では、第4部分LED列54の直列段数が10段、第3部分LED列53の直列段数が25段であるとき、充電開始電圧V55(V54×2+V53)は、135〔V〕(=10×3〔V〕×2+25×3〔V〕)となる。コンデンサ14は、135〔V〕である充電開始電圧V55(V54×2+V53)と全波整流電圧V0の最大値Vp(141〔V〕)との間で充電される。
【0109】
すなわち、整流回路15に入力される交流電圧の実効値が100〔V〕であるとき、LED駆動回路3はLED列10の直列段数が23段であるのに対し、LED駆動回路5はLED列52の直列段数を35段にできる。
【0110】
本発明に係るLED駆動回路は、以下に示す態様としてもよい。
【0111】
例えば、本発明のLED駆動回路は、全波整流電圧がLED列の閾値電圧より低い位相にあるとき予めコンデンサに蓄積しておいた電荷でLED列を点灯させるLED駆動回路において、
整流回路と、発光回路と、補助回路とを有し、
前記発光回路は、複数のLEDが直列接続したLED列と、第1電流制限回路とを備え、前記LED列のアノードが前記整流回路の出力端子と接続し、前記LED列のカソードが前記第1電流制限回路の電流入力端子と接続し、前記第1電流制限回路の電流出力端子が前記整流回路又は前記コンデンサに向かって電流を出力し、
前記補助回路は、前記コンデンサと、第1ダイオードと、第2ダイオードと、第2電流制限回路とを備え、前記コンデンサの一端が前記第1ダイオードのアノード及び前記第2ダイオードのカソードと接続し、前記コンデンサの他端が前記第2電流制限回路の電流入力端子と接続し、前記第1ダイオードのカソードが前記LED列の前記アノードと接続し、前記第2ダイオードのアノードが前記LED列の前記カソードと接続し、前記第2電流制限回路の電流出力端子が前記第1電流制限回路に含まれる電流検出素子と接続する、
態様としても良い。
【0112】
全波整流電圧が0〔V〕から第1電圧まで上昇する位相では、整流回路からLED列に電流が流れ込まない。この一方でコンデンサの放電により第2ダイオード、LED列を介してコンデンサに戻る電流が流れる。
【0113】
全波整流電圧が第1電圧から第2電圧まで上昇する位相では、整流回路からLED列及び第1電流制限回路を通り整流回路に戻る電流が流れる。この一方でコンデンサに電流は流れない。
【0114】
全波整流電圧が第2電圧を超えている位相では、整流回路からLED列、第2ダイオード、コンデンサ、第2電流制限回路を通り整流回路に戻る電流が流れる。このときコンデンサが充電される。
【0115】
全波整流電圧が第1電圧から第2電圧まで下降する位相では、整流回路からLED列、第1電流制限回路を通り整流回路に戻る電流が流れる。この一方でコンデンサに電流は流れない。
【0116】
全波整流電圧が第1電圧から0〔V〕まで下降する位相では、整流回路からLED列に電流が流れ込まない。この一方でコンデンサの放電により第2ダイオード、LED列介してコンデンサに戻る電流が流れる。
【0117】
前記第2電流制限回路の前記電流出力端子と前記第1電流制限回路に含まれる前記電流検出素子の間に挿入された第3ダイオードと、カソードが前記コンデンサの他端と接続し、前記コンデンサの放電経路を形成する第4ダイオードとを備えていても良い。
【0118】
前記第1電流制限回路は前記第2電流制限回路の出力電流によりカットオフされても良い。
【0119】
前記発光回路において、前記LED列が複数に分割され、分割されたLED列同士の接続点にバイパス回路を備えていても良い。