(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6656309
(24)【登録日】2020年2月6日
(45)【発行日】2020年3月4日
(54)【発明の名称】ラック
(51)【国際特許分類】
H05K 7/18 20060101AFI20200220BHJP
【FI】
H05K7/18 L
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-119589(P2018-119589)
(22)【出願日】2018年6月25日
(65)【公開番号】特開2019-140367(P2019-140367A)
(43)【公開日】2019年8月22日
【審査請求日】2018年6月25日
(31)【優先権主張番号】15/891,766
(32)【優先日】2018年2月8日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508018934
【氏名又は名称】廣達電腦股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Quanta Computer Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100102532
【弁理士】
【氏名又は名称】好宮 幹夫
(74)【代理人】
【識別番号】100194881
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 俊弘
(72)【発明者】
【氏名】陳 朝榮
(72)【発明者】
【氏名】陳 達稚
(72)【発明者】
【氏名】陳 志明
【審査官】
五貫 昭一
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2017/0223864(US,A1)
【文献】
特開2018−60518(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラック内に摺動的に設けられる少なくとも1つの柱によって接続されるトップフレーム及びボトムフレームと、
前記柱に取り付けられ、それぞれ前記少なくとも1つの柱に対して回転するための複数のブラケットと、
を含むラック。
【請求項2】
前記トップフレームは、第1組の複数の前から後ろへの横梁及び複数の頂上部における側から側への横梁を含む請求項1に記載のラック。
【請求項3】
前記ボトムフレームは、第2組の複数の前から後ろへの横梁及び複数の底部における側から側への横梁を含む請求項1又は2に記載のラック。
【請求項4】
前記トップフレーム及び前記ボトムフレームに接続される複数の垂直柱を更に含む請求項1から3のいずれか一項に記載のラック。
【請求項5】
前記垂直柱に接続される複数のスライドレール部材を更に含む請求項4に記載のラック。
【請求項6】
前記少なくとも1つの柱は、少なくとも1つの電子設備を取り付けるための複数の取付口を含む請求項1から5のいずれか一項に記載のラック。
【請求項7】
前記少なくとも1つの柱は、前記ブラケットを取り付けるための複数の取付口を含む請求項1から6のいずれか一項に記載のラック。
【請求項8】
前記ブラケットにおける各前記ブラケットはL型であり、第1の部分及び第1の部分と接続される平らな第2の部分を含む請求項1から7のいずれか一項に記載のラック。
【請求項9】
前記L型の第1の部分は、複数の取付口を含む請求項8に記載のラック。
【請求項10】
前記平らな第2の部分は、ねじ部品及びアライメント穴を含む請求項8又は9に記載のラック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示内容は、ブラケット部材に関し、特に、サーバーラックに用いられる調節可能なブラケット部材に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータシャーシ及び他の種類の電子設備は、竪型シャーシ構造内に設けられる場合がある。このような技術は、「ラックマウンティング(rack mounting)」と呼ばれ、例えばサーバ型のようなコンピュータによく使用される。ほとんどのシャーシ構造には4つの垂直角柱がある。ペアになるスライドレール部材は、コンピュータシャーシを受け又は挿入する箇所にスロット又は引き出しを形成するように、角柱に取り付けられる。よく知られるように、これらの水平のスライドレールは、ブラケット(bracket)である。
【0003】
長方形の金属製シャーシ(chassis)は、ディスク駆動型記憶媒体の記憶や迅速なアクセスのためによく使用される。一般的な場合では、シャーシの本体は、スリットによって貯蔵ラック内に位置するブラケットに取り付けられる。取り付けた後で、シャーシの前後からシャーシの内部を随時に見たり、交換したり、修理したり、監視したりすることができる。このような貯蔵ラック及びシャーシの深さを規範するための様々な基準があり、シャーシの深さは様々である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
シャーシに貯蔵される設備サイズによると、小さいシャーシ(その深さから言えば)は好ましい。同じように、小さいシャーシは、深い大きなシャーシよりも優れた移植性を有するため、好ましい。しかしながら、小さいサイズのシャーシは、深さが不十分であり、大きいサイズの貯蔵ラックに取り付けられることができないので、小さいサイズの貯蔵ラックにしか取り付けられないように制限される。異なるサイズのラックを買う要求は、余分のコスト及びそれに伴う余分の貯蔵スペースのための異なる貯蔵ラックとシャーシの要求をもたらす。そして、当業者であれば、異なるサイズのシャーシを同じ貯蔵ラックに取り付けることを避けるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
各類の実施形態は、異なるサイズのシャーシを貯蔵するラックに関する。ラックは、少なくとも1つの柱によって接続されるトップフレーム及びボトムフレームを含む。この柱は、前記ラック内に摺動的に設けられる。ラックは、柱に取り付けられる複数のブラケットを含む。これらのブラケットにおける各ブラケットは、この少なくとも1つの柱に対して回転することに用いられる。
【0006】
ある実施形態において、トップフレームは、第1組の複数の前から後ろへの(front−to−back)横梁及び複数の頂上部における側から側への(side−to−side)横梁を含む。なお、ボトムフレームは、第2組の複数の前から後ろへの横梁及び複数の底部における側から側への横梁を含む。ラックは、トップフレーム及びボトムフレームに接続される複数の垂直柱を含んでもよい。ラックは、これらの垂直柱に接続される複数のスライドレール部材を含んでもよい。例示的な実施形態において、この柱は、少なくとも1つの電子設備を取り付けるための複数の取付口を含む。ある実施形態において、この柱は、これらのブラケットを取り付けるための複数の取付口を含む。ある実施形態において、これらのブラケットにおける各ブラケットは、L型の第1の部分及び平らな第2の部分を含む。L型の第1の部分は、複数の取付口を含む。ある実施形態において、平面の第2の部分は、ねじ部品及びアライメント穴を含む。
【0007】
様々な実施形態の追加の特徴及び利点は、以下の説明に記載され、これらの説明から、部分的な特徴及び利点が明らかであり、又は本明細書に開示された原則の実施によって習得される。様々な実施形態の特徴及び利点は、添付の特許請求の範囲に記載された手段によって理解され、達成される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
上記の開示内容及びその利点及び特徴を説明するために、これらの原則の簡単な説明に対して、添付の図面に示された特定の範例を参照して詳細な説明を提供する。これらの図面は、例示的な実施形態のみを示しているので、様々な実施形態又は請求項の範囲を限定するものとして解釈すべきではない。これらの原則は、以下の図面及びさらなる具体的な説明及び細部により説明及び図示される。
【
図1A】一つ又は複数の実施形態によるラックを示す斜視図であり、第1の位置に取り付けられる柱を示す。
【
図1B】一つ又は複数の実施形態によるラックを示す斜視図であり、第2の位置に取り付けられる柱を示す。
【
図2】一つ又は複数の実施形態による
図1A及び
図1Bのラックに取り付けられる柱を示す斜視図である。
【
図3】一つ又は複数の実施形態による
図2の柱に取り付けられるブラケットを示す斜視図である。
【
図4】一つ又は複数の実施形態による
図3のブラケット部材に取り付けられる複数の単独したブラケットを示す斜視図である。
【
図5】一つ又は複数の実施形態による
図4の単独したブラケットを示す斜視図である。
【
図6】一つ又は複数の実施形態による
図5のブラケットを示す斜視図であり、それはラックで回転することに用いられる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付の図面を参照して、様々な実施形態を本明細書で説明し、これらの図面において、同様の参照番号は類似又は同一の素子を指すために使用される。これらの図面は、単に様々な実施形態を例示するために使用されるので、比例で描かれたものではない。以下、いくつかの実施形態を説明するが、説明のためにこれらの適用例を参照されたい。これらの多くの具体的な細部、関係、及び方法は、様々な実施形態のより完全に理解させるために記載されることを理解されたい。しかしながら、当業者は、様々な実施形態が1つ以上の特定の細部なしで、又は他の方法で実施され得ることを容易に認識する。他の例では、様々な実施形態の態様を不明瞭にすることを避けるために、周知の構造又は動作を詳細に示していない。様々な実施形態は、動作又はイベントの順序によって制限されず、例えば、いくつかの動作又はイベントが、異なる順序で、及び/又は他の動作又はイベントと同時に発生してもよい。さらに、様々な実施形態によれば、1つの方法を実行する場合、言及された動作又はイベントのすべてが必要であるわけではない。
【0010】
一般的に、様々な実施形態は、異なるサイズのシャーシ用のキャビネット内の調節可能な柱ブラケットを対象とする。1つ又は複数の実施形態では、可動柱は、操作者がキャビネット内の空間を効果的に利用することを可能にする。そして調節可能な支柱はその方向を変えることができる。調節可能な柱ブラケットにより、異なる深さのシャーシを調節可能な柱の特定の位置に取り付けることができる。また、調節可能な柱ブラケットを使用することで、操作者がシャーシをキャビネットの前部又は後部に取り付けることができる。ラック式設備のサイズは、代表的に、「U」に相当するラックユニット(rack unit)として記述される。ラックユニットは、44.50mm(1.752インチ)の測定単位として定義されている。これは、全高19インチ及び23インチのラックフレーム測定、及びこれらのフレームに取り付けられた設備の高さに一般的に使用される。フレーム又は設備の高さがラックユニットの倍数で表される。例としては、代表的なフルサイズのラックフレームの高さは42Uであるが、設備の高さは代表的に、1U、2U、3U、又は4Uである。例としては、1つのラックユニットの高さに相当する設備は「1U」と呼ばれ、2つのラックユニットの高さに相当する設備は2Uと呼ばれるようなものである。開示されたカラムホルダーは、また、変更可能なU数を提供してもよい。これにより、余分のスペースを取るように、シャーシや他の電子素子をキャビネットに直接取り付けることができる。
【0011】
図1Aは、例示的な実施形態に係るラック100を示す斜視図である。ラック100は、データセンターに取り付けられる複数のラックの1つであってもよい。ラック100は、複数の前から後ろへの横梁110、複数の頂上部における側から側への横梁120A、複数の底部における側から側への横梁120B、複数の垂直柱130、複数のスライドレール部材200A、柱200B、及び複数のパネル140を含む。ある前から後ろへの横梁110とこれらの頂上部における側から側への横梁120Aが接続してトップフレーム150Aを形成する。類似的に、ある前から後ろへの横梁110とこれらの底部における側から側への横梁120Bが接続してボトムフレーム150Bを形成する。ある実施形態において、前から後ろへの横梁110は、側から側への横梁120A、120Bに永久に接続される。例として、前から後ろへの横梁110は、永久的なコネクタ(例えば、リベット及び溶接材料)によって側から側への横梁120A、120Bに接続される。代替の実施形態において、前から後ろへの横梁110は、側から側への横梁120A、120Bに可動に接続される。例として、前から後ろへの横梁110は、可動なコネクタ又は留め具(例えば、ナット及びボルト、ネジ又は類似物)によって側から側への横梁120A、120Bに接続される。
【0012】
垂直柱130は、トップフレーム150A及びボトムフレーム150Bに接続されてラック100を形成する。特に、垂直柱130は、側から側への横梁120A、120Bに接続される。ある実施形態において、垂直柱130は、側から側への横梁120A、120Bに可動に接続される。例として、垂直柱130は、可動なコネクタ(例えば、ナット及びボルト、及びネジ)によって側から側への横梁120A、120Bに接続される。代替の実施形態において、垂直柱130は、側から側への横梁120A、120Bに永久に接続される。例として、垂直柱130は、永久的なコネクタによって側から側への横梁120A、120Bに接続され、永久的なコネクタ(例えば、リベット及び溶接材料)である。
【0013】
ある実施形態において、パネル140は、側から側への横梁120A、120B、及び垂直柱130に可動に接続される。例として、パネル140は、可動なコネクタ(例えば、ナット及びボルト、及びネジ)によって側から側への横梁120A、120B、及び垂直柱130に接続される。代替の実施形態において、パネル140は、側から側への横梁120A、120Bに永久に接続される。例として、パネル140は、永久的なコネクタによって(例えば、リベット及び溶接材料)側から側への横梁120A、120Bに接続される。パネル140は、ラック100に追加の剛性を提供し、且つ特に側から側への横梁120A、120B、及び垂直柱130に追加の剛性を提供する。
【0014】
スライドレール部材200Aは、ラック100の垂直柱130に接続される。ある実施形態において、スライドレール部材200Aは、垂直柱130に可動に接続される。例として、スライドレール部材200Aは、可動なコネクタ(例えば、ナット及びボルト、及びネジ)によって垂直柱130に接続される。代替の実施形態において、スライドレール部材200Aは、垂直柱130に永久に接続される。例として、スライドレール部材200Aは、永久的なコネクタによって(例えば、リベット及び溶接材料)垂直柱130に接続される。
【0015】
図1A及び
図1Bに示すように、柱200Bは、ラック100に接続され、特にスライドレール部材200Aに接続される。好ましくは、柱200Bは、ラック100におけるトップフレーム150A及びボトムフレーム150Bに近いスライドレール部材200Aに接続される。代替の実施形態において、柱200Bは、ラック100に接続され、特にトップフレーム150A及びボトムフレーム150Bにおける前から後ろへの横梁110に接続される。簡素化のために、図面において柱200Bのみを例とするが、各実施形態において数が1より多い柱を実施してよい。例として、別のシャーシを支持するために、ラックにおいて柱200Bに対する箇所で別の柱を実施してもよい。柱200Bは、調整可能なものであり、即ち、可動なコネクタ(例えば、ナット及びボルト、及びネジ)によって可動な接続を行う。
【0016】
例として、
図2に示すように、柱200Bは、ボルト220を収容するためのねじ穴210を含んでもよい。ねじ穴210は、取付ボルトがスライドレール部材200Aの側開口114とアラインメントするように実施されてもよい。柱200Bをスライドレール部材200Aに結ぶ場合、取付ボルト220は、柱200Bをラック100に効果的に結ぶ。ある実施形態において、ねじ穴210及び取付ボルト220は、噛み合い且つ密接である。従って、柱200Bは、スライドレール部材200Aに強固に結ばれる。他の実施形態において、ねじ穴210及び取付ボルト220は、噛み合うが密接ではない。従って、柱200Bは、スライドレール部材200Aの狭い開口114に沿って摺動してもよい。これにより、柱200Bは、スライドレール部材200Aの狭い開口114に沿っていかなる位置に置かれてもよい。
【0017】
上記の
図1Bを参照されたい。柱200Bは、軸に沿う第2の位置に示される。柱200Bの位置によると、例としてはラック100の前部又はラック100の後部で追加のケーブル配線領域を提供してもよい。
【0018】
図3は、ラック100の柱200Bに取り付けられるブラケット部材300を示す斜視図である。柱200Bは、複数の取付口340及びブラケット部材300を含んでもよい。ブラケット部材300は、電子設備(例えば、サーバー、配線パネル(patch panel)、及び交換機)をラック100に取り付けることに用いられてもよい。なお、ブラケット部材300は、付属品(例えば、配線パネルカセット(patch panel cassette)及びケーブルマネジメントフィンガー部(cable management finger))をラック100のケーブル配線領域(未図示)に取り付けることに用いられてもよい。シャーシがラック100内に挿入される場合、ブラケット部材300は、板金又はシャーシ(未図示)の重量に耐えるいかなる他の材料で製造されてもよい。以下の
図4において、ブラケット部材300をより詳しく検討する。
【0019】
図4は、柱200Bのブラケット部材300に取り付けられる複数の単独したブラケット301Nを示す斜視図である。ブラケット部材300は、複数の単独したブラケット301Nを含んでもよい。図面に示すように、ブラケット301Nを水平して持つ場合、頂上部から見れば、ブラケット301NはL型であってもよい。ブラケット301Nは、電子設備(例えば、サーバー、配線パネル、及び交換機)をラック100に取り付けるための複数の取付口302Nを含んでもよい。各ブラケット301Nは、例えばナット及びボルト、及びネジのような可動なコネクタによって柱200Bに接続されてもよい。よく見られないある実施形態において、各ブラケット301Nは、永久的なコネクタ(例えば、リベット及び溶接材料)によって柱200Bに永久に接続されてもよい。代わりに、各ブラケット301N及び柱200Bは、一体成形するものであってもよい。例として、ブラケット301Nが柱200Bに係合されるように配置されるため、各ブラケット301Nは、ブラケット301Nに優れた使用性を提供するために、快速に、簡易に柱200Bから外されるように配置されてもよい。
【0020】
図5は、単独したブラケット301Nを示す斜視図である。ブラケット301Nは、1Uであってもよい。従って、ブラケット301Nは、1つのラックユニットに相当する高さであってもよい。ある実施形態において、ラックユニットの数倍の高さを有する電子設備と一致するように、ブラケット301Nの高さは変えられてもよい。各ブラケット301Nは、普通のL型の第1の部分305N、及び常に平らな第2の部分306Nを有する。ブラケット301Nの第1の部分305Nは、電子設備(例えば、サーバー、配線パネル、及び交換機)をラック100に取り付けるための複数の取付口302Nを含んでもよい。取付口302Nは、例えば水平の空白パネル及び垂直の空白パネルを収容してラック100(
図4)の開放領域を密封して、冷却の流入空気と熱い排気を分離させることに用いられてよい。常に平らな第2の部分306Nは、複数の螺旋部材308及びアライメント穴307を含んでもよい。ブラケット301Nは、ネジ、ナット及びボルト付きの螺旋部材308によって柱200B(
図4)に結ばれてもよい。例として、第2の部分306Nにおけるアライメント穴307を介してボルト(未図示)を挿入して、ナット(未図示)によってボルトをしっかり結んでよい。従って、ブラケット301Nは、柱200Bにしっかり結ばれることができる。ある実施形態において、ブラケット301Nは、単独したアライメント穴307を含み、ここでは回転のために配置される。以下の
図6において、回転ブラケット301Nをより詳しく検討する。
【0021】
図6は、ラック100内で回転する単独したブラケット301Nを示す斜視図である。操作者の好みと要求に応じて、各単独したブラケット301Nは、異なる方向に向かうように回転されてもよい。例として、シャーシは、異なるサイズを有してもよい。ここで開示されたブラケット301Nは、異なるサイズの複数のシャーシ(未図示)の構造を単独したラック100に取り付けるようにする。シャーシ(未図示)のサイズが異なるが、操作者が同じ箇所でラックに取り付けられるシャーシを使用しようとすることがある。例として、ラックは、フラッシュマウント構造(flush mount configuration)に設計されてもよく、ラック100に取り付けられるシャーシのサイズが異なるが、これらのシャーシはラック100の開口で互いに面一となる。なお、ラック100は、センターマウント構造(center mount configuration)に設計されてもよく、シャーシのサイズが異なるが、ラック100に取り付けられるこれらのシャーシは中心に位置する。ラック100がフラッシュマウント構造又はセンターマウント構造となるように置かれる場合、要求に応じて、各ブラケット301Nは、180度回転してもよい。なお、要求に応じて、柱200Bは、前から後ろへの横梁110に沿って置かれてもよい。フラッシュマウント構造に取り付けられるシャーシ(未図示)に対応するブラケット301Nは、転向されて第1の部分305N(
図5に示すように)をラック100の中心に向かうようにしてもよい。そして、センターマウント構造に取り付けられるシャーシ(未図示)に対応するブラケット301Nは、転向されて第1の部分305N(
図5に示すように)をラック100の前部に向かうようにしてもよい。
【0022】
複数の回転可能なブラケット301Nは、ラック柱間の他の設備のコンピュータシステムを支持するように、構造安定性を提供することができる。ある実施形態において、ブラケット301Nは、2つのラック柱における他方のブラケットとミラーリングされるように転向されてもよい。従って、ラックの2つの柱の対向面に取り付けられるブラケット301Nがシャーシ(未図示)及び設備ラックの2つの柱に必要な構造安定性を提供できるように、シャーシはラック100の2つの柱に取り付けられてもよい。なお、各実施形態は、柱300Aに用いられる摺動機械装置を収納することができるため、ここで開示されるラック100は、ラック100に取り付けられるコンピュータシステムに可用性を提供することができる。
【0023】
ここで開示されるラック100は、コンピュータシステム、及び異なる高さの他の電子素子のケースを収納することもできる。従来のコンピュータシステム、特にサーバーシステムは、電気通信及びインターネットサービスプロバイダ環境において、より多くの適用が求められている。
【0024】
本発明の特定の実施形態を説明したが、当業者であれば、本発明から逸脱せずに、本発明のより広い態様において変更及び修正を行うことができる。従って、添付の請求項は、本発明の範囲及び精神に含まれる全てのそのような変更及び修正を含むことが意図されている。前述の説明及び添付の図面に記載されていることは、例示のみを目的としており、限定することを意図するものではない。本発明の実際の範囲は、従来技術に基づく適切な観点から、添付の特許請求の範囲によって規定される。
【0025】
本明細書で使用する用語は、特定の実施形態のみを説明するためのものであり、本開示を限定するものではない。本明細書で使用されるように、単数形の「一つ」及び「前記」は、文脈上他に明確に指示されない限り、複数形も含むことが意図される。さらに、詳細な説明及び/又は請求項において使用される「含む」、「備える」、「有する」及びそれらの類似的な用語は、記載される特徴を指すが、その記述内容又は余分の1つ又は複数の他の特徴を排除しない。
【0026】
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、当業者によって理解される一般的な意味を有する。さらに、上記の用語の一般的に使用される辞書に定義された意味は、関連技術の文脈における意味と一致する意味を有すると解釈されるべきである。本明細書で明示的に定義されない限り、これらの用語は、理想化された又は過度に形式的な意味で解釈されるべきでない。
【符号の説明】
【0027】
100 ラック
110 前から後ろへの横梁
114 開口
120A 側から側への横梁
120B 側から側への横梁
130 垂直柱
140 パネル
150A トップフレーム
150B ボトムフレーム
200A スライドレール部材
200B 柱
210 ねじ穴
220 ボルト
300 ブラケット部材
300A 柱
301N ブラケット
302N 取付口
305N 第1の部分
306N 第2の部分
307 アライメント穴
308 螺旋部材
340 取付口