【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 公開場所:アプレシオ ららぽーと豊洲店(東京都江東区豊洲2−1−14 アーバンドックららぽーと豊洲ANNEX2階) WHISKY VOICE in お台場(東京都港区台場2−3−3 カトラリーハウスB1) 公開日:平成30年11月14日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記プローブ検知装置は、前記タワーの内部において、鉛直方向の真ん中又は真ん中よりも上方に取り付けられている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の飲料サーバー。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、実施形態に係る飲料サーバーを説明する。同様な又は対応する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。理解を容易にするために、図の縮尺は変更されている場合がある。
【0015】
図1は、実施形態に係る飲料サーバー10を含むシステム100を示す概略構成図である。システム100では、飲料サーバー10のホースユニット5が定期的に、所定のタイミングに、又は、任意のタイミングに適切に交換されているか否か、を監視することが可能となっている。システム100は、例えば、飲料サーバー10と、外部装置90と、を含んでいる。システム100は、他の構成要素を更に含んでもよい。
【0016】
飲料サーバー10は、例えば、冷蔵庫1と、タワー2と、制御装置3と、ガスボンベ4と、を備えている。飲料サーバー10は、他の構成要素を更に含んでもよい。
【0017】
冷蔵庫1は、飲料容器Bを収容し冷却するように構成されている。飲料サーバー10は、いわゆる空冷式であり、冷蔵庫1は、飲料容器Bごと飲料を冷却するように構成されている。冷蔵庫1は、例えば、使用中の飲料容器Bと、1つ又は複数の予備の飲料容器Bと、を収容するように構成されていてもよい。冷蔵庫1は、飲料容器Bの出し入れを可能にするドア(不図示)を有することができる。
【0018】
飲料容器Bは、例えば、ビール樽であることができる。飲料容器Bは、様々な飲料(例えば、ビール、ビール以外のアルコール炭酸飲料(例えば、発泡酒、麦芽以外の原料から作成されていて別のアルコール飲料が混入されたビール風味の発泡アルコール飲料(いわゆる第三のビール)、チューハイ、若しくは、ハイボール)、又は、非アルコール炭酸飲料(ノンアルコールビール若しくは炭酸ジュース)等)を貯蔵することが可能である。
【0019】
使用中の飲料容器Bには、ディスペンスヘッドHが取り付けられている。ディスペンスヘッドHには、ガスボンベ4と、ホースユニット5のプローブ52と、が取り付けられている。ガスボンベ4から供給されるガスによって、飲料容器Bの内部の飲料が、ディスペンスヘッドH及びプローブ52を通じてホースユニット5のホース51に押し出される。
【0020】
図2は、飲料サーバー10から取り除かれたホースユニット5を示す概略斜視図である。ホースユニット5は、定期的に、所定のタイミングに、又は、任意のタイミングに交換されることが意図されている。ホースユニット5は、使い捨てであってもよい。ホースユニット5は、例えば、ホース51と、プローブ52と、タップノズル53と、を有する。ホースユニット5は、その他の構成要素を更に有してもよい。
【0021】
ホース51は、例えば、合成樹脂等、様々な可撓性材料で作製されていてもよく、例えば、ポリエチレンで作製されていてもよい。ホース51のプローブ52側の一方の端部は、飲料容器B(
図2において不図示)に接続され、タップノズル53側の他方の端部は、タワー2の吐出部22に接続される。
【0022】
図1を参照して、プローブ52は、ホース51の一方の端部に接続されており、当該端部を飲料容器B(具体的には、ディスペンスヘッドH)に接続するように構成されている。具体的には、プローブ52は、例えば、ディスペンスヘッドHに嵌め込まれるように構成されていてもよい。プローブ52は、ホース51よりも太い部材であることができる。具体的には、プローブ52は、例えば、概ね円筒状又は円錐状であってもよく、プローブ52の外径は、ホース51の外径よりも大きい。他の実施形態では、プローブ52は、角柱状であってもよい。プローブ52は、合成樹脂又は金属等、様々な材料で作製されてもよい。
【0023】
タップノズル53は、ホース51の他方の端部に接続されており、当該端部をタワー2の吐出部22に接続するように構成されている。具体的には、タップノズル53は、吐出部22から突出するように吐出部22に嵌め込まれるように構成されてもよい(すなわち、タップノズル53は、飲料サーバー10において、飲料の出口として構成されてもよい)。タップノズル53は、合成樹脂又は金属等、様々な材料で作製されてもよい。上記のようなホースユニット5は、例えば、デンマークのMICRO MATIC社より商業的に入手可能である(例えば、商品名:FlexiDraft)。
【0024】
図1から理解可能なように、本実施形態では、ディスペンスヘッドHよりも下流側において、飲料の流路の全てが、交換可能なホースユニット5によって構成されている。したがって、飲料の流路を掃除すること無しに、飲料の流路を清潔に保つことができる。よって、オペレータの負担を軽減することができる。
【0025】
冷蔵庫1には、冷蔵庫1の内部の温度を測定するための第1の温度センサTS1が設けられていてもよい。第1の温度センサTS1は、例えば、冷蔵庫1の内部(例えば、天井壁)に取り付けられることができる。第1の温度センサTS1は、例えば、サーミスタを含んでもよい。第1の温度センサTS1は、サーミスタ以外の任意のタイプのセンサを含んでもよい。第1の温度センサTS1は、無線で又は有線で制御装置3と電気的に接続されており、制御装置3に測定された温度を示す信号を送信する。
【0026】
図3は、タワー2の内部を示す概略斜視図である。なお、ホースユニット5に関して、
図3では、タップノズル53の先端のみが示されており、タワー2の内部のホースユニット5のそれ以外の構成要素は、省略されていることに留意されたい。タワー2は、冷蔵庫1(具体的には、冷蔵庫1の天井壁)から上方に突出している。タワー2は、中空であり、タワー2の内部と、冷蔵庫1の内部と、は互いに連通している。タワー2は、例えば、本体21と、吐出部22と、蓋23と、を有する。タワー2は、その他の構成要素を更に有してもよい。
【0027】
本体21は、筒状(例えば、中空の円柱状又は角柱状)の部材である。本体21は、例えば、二重壁構造を有しており、内側の筒状部材21aと、外側の筒状部材21bと、を有している。ホースユニット5は筒状部材21aの内部を通されて、ホース51は筒状部材21aの内部に配置される。筒状部材21aの上端部は開放されており、開口24を有している。開口24は、ホースユニット5を取り出し可能に構成されている。筒状部材21aの下端部は開放されており、冷蔵庫1の内部へと連通している。筒状部材21aにおいてプローブ検知装置PS(詳しくは後述)が取り付けられる部分は、光透過性を有する部材で形成されることができる。本体21には、第2の温度センサTS2と、プローブ検知装置PSと、が設けられている。
【0028】
第2の温度センサTS2は、本体21の内部の温度を測定するように構成されている。第2の温度センサTS2は、例えば、本体21の内部において、鉛直方向の概ね真ん中に配置されている。第2の温度センサTS2は、例えば、筒状部材21aの外面に取り付けられている。第2の温度センサTS2は、他の位置に配置されてもよい。第2の温度センサTS2は、例えば、サーミスタを含んでもよい。第2の温度センサTS2は、サーミスタ以外の任意のタイプのセンサを含んでもよい。第2の温度センサTS2は、無線で又は有線で制御装置3と電気的に接続されており、測定された温度を示す信号を制御装置3に送信する。
【0029】
プローブ検知装置PSは、タワー2の内部(具体的には、本体21の内部)をプローブ52が通過したことを検知するように構成されている。プローブ検知装置PSは、例えば、1つ又は複数の光電センサを含んでもよい。プローブ検知装置PSは、他のセンサ(例えば、接触センサ、マグネットセンサ、カラーセンサ)を含んでもよい本実施形態では、プローブ検知装置PSは、複数(具体的には、2つ)のセンサPS1,PS2を含んでいる。プローブ検知装置PSは、3つ以上のセンサを含んでもよい。センサPS1,PS2は、例えば、筒状部材21aの外面に取り付けられていても、筒状部材21aの一部を切り欠き取り付けられていてもよい。プローブ検知装置PSは、無線で又は有線で制御装置3と電気的に接続されおり、プローブ52が通過したか否かを示す信号(センサPS1,PS2の検知可能領域に物体が存在するか否かを示す信号)を制御装置3に送信する。
【0030】
センサPS1,PS2は、プローブ52が通過する方向D1と交差する平面に沿って配置されている。具体的には、方向D1は、本体21の中心軸線と平行であることができ、したがって、センサPS1,PS2は、本体21の中心軸線と交差する(例えば、直交する)平面に沿って配置されることができる。なお、センサPS1,PS2が配置される平面は、プローブ52が通過するときに、センサPS1,PS2が同時にプローブ52を検知できる限りにおいて、本体21の中心軸線と直交しなくてもよいことに留意すべきである。例えば、センサPS1,PS2の間の鉛直方向の距離は、プローブ52の検知される部分の高さ(又は厚さ)以下であってもよい。
【0031】
水平方向におけるセンサPS1,PS2の向きに関して、センサPS1,PS2は、センサPS1,PS2の検知可能領域が、ホース51が配置される位置(例えば、本体21の中心軸線上及びその近傍の位置)を含まないように、方向付けされることができる。これによって、ホース51がプローブ52として誤って検知される可能性を低減することができる。別の観点からは、センサPS1,PS2の検知可能領域は、ホース51が動かされたときに、センサPS1,PS2がホース51を検知する可能性を低減するように、ホース51が配置される位置から離間されていてもよい。センサPS1,PS2の間の水平方向の距離は、例えば、ホース51の外径及びホース51の可撓性等の様々な要因に基づいて、設定可能であることに留意すべきである。例えば、センサPS1,PS2の間の水平方向の距離は、ホース51の外径よりも大きく、且つ、プローブ52の外径よりも小さくてもよい。
【0032】
鉛直方向におけるセンサPS1,PS2の位置に関して、センサPS1,PS2は、タワー2の本体21の内部において、鉛直方向の真ん中よりも上方に取り付けられている。これによって、例えば、冷蔵庫1を通じて下方からタワー2の内部に物体が挿入されても、センサPS1,PS2の検知可能領域に物体が届く可能性を低減することができる。また、他の実施形態では、センサPS1,PS2は、本体21の内部において、鉛直方向の真ん中又は真ん中付近に取り付けられてもよい。この場合には、更に、例えば、開口24を通じて上方からタワー2の内部に物体が挿入されても、センサPS1,PS2の検知可能領域に物体が届く可能性も低減することができる。これらの構成によって、例えば、ホースユニット5が交換されていないにもかかわらずセンサPS1,PS2を反応させるために、オペレータが冷蔵庫1から又は開口24から物体を挿入したとしても、センサPS1,PS2が反応する可能性を低減することができる。
【0033】
吐出部22は、本体21の上端部から水平方向に延在している。本実施形態では、吐出部22は、上方に開放した円弧状の断面を有しており、ホースユニット5のタップノズル53が、上方から吐出部22に嵌め込み可能となっている。吐出部22は、タップノズル53の先端部を通すための貫通孔を有している。タップノズル53の先端部は、吐出部22の外側に露出されている。
【0034】
図2を参照して、蓋23は、本体21の開口24及び吐出部22の開放部を覆うように構成されている。蓋23は、本体21及び吐出部22から取り外し可能である。
図1を参照して、蓋23は、例えば、ヒンジ23a等の回転可能要素を介して、本体21に対して回転可能に取り付けられてもよい。
図2を参照して、このような構成によって、蓋23は、ホースユニット5が取り出し可能なように開かれることができる。
【0035】
蓋23には、不用意に蓋23が開かれることを防止するためのボタン23bが設けられていてもよい。ボタン23bが押されているときのみ、蓋23を開くことができる。蓋23には、ホースユニット5のタップノズル53に内蔵されている弁(不図示)を開閉するためのコック23cが取り付けられている。
【0036】
図3を参照して、蓋23には、蓋検知装置LSと、第3の温度センサTS3と、が設けられている。
【0037】
蓋検知装置LSは、蓋23が開かれたことを検知するように構成されている。蓋検知装置LSは、例えば、1つ又は複数の近接センサを含んでもよい。蓋検知装置LSは、他のセンサを含んでもよい。
【0038】
蓋検知装置LSは、蓋23が閉じているときには本体21に固定されたターゲット(不図示)を検知し、且つ、蓋23が開いているときにはターゲットを検知しないように、蓋23に取り付けられることができる。このような構成によって、蓋検知装置LSは、蓋23が開かれたことを検知することができる。なお、蓋検知装置LSが本体21に取り付けられ、ターゲットが蓋23に固定されてもよいことに留意されたい。蓋検知装置LSは、無線で又は有線で制御装置3と電気的に接続されており、蓋23が開いているか又は閉じているかを示す信号(蓋検知装置LSの検知可能領域にターゲットが存在するか否かを示す信号)を制御装置3に送信する。
【0039】
第3の温度センサTS3は、蓋23の内部の温度を測定するように構成されている。第3の温度センサTS3は、例えば、蓋23の内部において、吐出部22の上方に配置されている。第3の温度センサTS3は、他の位置(例えば、吐出部22)に配置されてもよい。第3の温度センサTS3は、例えば、サーミスタを含んでもよい。第3の温度センサTS3は、サーミスタ以外の任意のタイプのセンサを含んでもよい。第3の温度センサTS3は、無線で又は有線で制御装置3と電気的に接続されており、測定された温度を示す信号を制御装置3に送信する。
【0040】
図1を参照して、制御装置3は、飲料サーバー10を監視するように構成されている。例えば、制御装置3は、ホースユニット5が適切に交換されているか否か、を監視する。制御装置3は、例えば、プロセッサ31と、メモリ32と、計時部33と、通信部34と、操作部35と、を有する。
【0041】
プロセッサ31は、例えば、1つ又は複数のCPU(Central Processing Unit)を含むことができる。プロセッサ31の代わりに、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、及び/又は、ファームウェアが使用されてもよい。
【0042】
メモリ32は、例えば、フラッシュメモリ等のROM(Read Only Memory)、及び、RAM(Random Access Memory)等の記憶装置を含むことができる。メモリ32は、プロセッサ31が実行する様々なプログラムを記憶することができる。プログラムは、例えば、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory),DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から公知のセットアッププログラム等を用いてメモリ32にインストールされてもよい。また、メモリ32は、飲料サーバー10に固有のID番号のデータを記憶していてもよい。
【0043】
計時部33は、例えば、リアルタイムクロック等のハードウェアタイマ、及び/又は、ソフトウェアタイマによって実現可能である。計時部33は、ホースユニット5の交換時期を認識するために使用される。例えば、制御装置3は、所定の時点(例えば、最後にホースユニット5が交換された時点)から所定の期間(例えば、1週間)が経過したときに、ホースユニット5を交換するように構成されていてもよい。また、例えば、制御装置3は、所定の周期(例えば、1週間)でホースユニット5を交換するように構成されていてもよい。これらの場合に、計時部33は、次の交換時期までの残時間をカウントするように構成されることができる。
【0044】
通信部34は、外部装置90と通信するように構成されている。通信部34は、例えば、3G及び4G等の3GPP(Third Generation Partnership Project)により定められた通信規格に基づく通信方式を使用するモジュール、及び、アンテナ等の構成要素を含むことができる。通信部34は、その他の通信方式(例えば、インターネット、WiFi(登録商標)、又は、ブルートゥース(登録商標))を使用する装置を含んでもよい。
【0045】
操作部35は、入力機能及び表示機能を有することができ、例えばタッチパネルを含むことができる。代替的に又は付加的に、操作部35は、その他の構成要素(例えば、液晶ディスプレイ、マウス、及び/又は、キーボード等)を含んでもよい。
【0046】
ガスボンベ4は、ディスペンスヘッドHに接続されており、ディスペンスヘッドHを介して例えば炭酸ガス、窒素ガス又は圧縮空気等のガスを飲料容器Bに供給することができる。
【0047】
外部装置90は、例えば、飲料の供給会社に設置されたサーバー等の装置であり得る。外部装置90は、飲料サーバー10のID番号と、ID番号に対応する飲料サーバー10についての情報(例えば、設置場所(例えば、飲食店の名前及び/又は住所)等)と、を関連付けて記憶していてもよい。また、外部装置90は、例えば、制御装置3の通信部34からのデータを保存することができる。例えば、外部装置90は、飲料サーバー10においてホースユニット5が交換された日時を保存することができる。外部装置90は、必要なときには、制御装置3に対してデータを送信してもよい。例えば、外部装置90は、飲料サーバー10において所定の期間以上にホースユニット5が交換されていない場合には、供給会社の従業員にこのことを通知してもよい。したがって、供給会社の従業員は、飲料サーバー10が設置されている飲食店に対して、ホースユニット5を交換するように、連絡することができる。代替的に又は付加的に、外部装置90は、飲料サーバー10において所定の期間以上にホースユニット5が交換されていない場合に、飲料サーバー10の制御装置3に対して、ホースユニット5を交換するよう警告を操作部35に表示するように指令を送信してもよい。
【0048】
次に、ホースユニット5を交換するための作業について説明する。
【0049】
図1を参照して、先ず、オペレータは、冷蔵庫1の扉を開けて、使用中の飲料容器Bに取り付けられたディスペンスヘッドHからホースユニット5のプローブ52を取り外す。プローブ52を取り外す際に、ディスペンスヘッドHは、飲料及びガスが通らないようにセットされる。
【0050】
図2を参照して、続いて、オペレータは、蓋23のボタン23bを押しながら蓋23を開く。この際に、蓋検知装置LSは、蓋23が開かれたことを検知する。蓋検知装置LSは、蓋23が開かれたことを示す信号を制御装置3に送る。制御装置3は、この信号に基づいて、蓋23が開かれたことを認識することができる。
【0051】
続いて、オペレータは、ホースユニット5のタップノズル53を吐出部22から取り外し、且つ、プローブ52を冷蔵庫1からタワー2の本体21を通して開口24まで引き出す。これによって、使用済みのホースユニット5が飲料サーバー10から取り除かれる。この際に、プローブ検知装置PSは、プローブ52がタワー2の本体21を通過したことを検知する。プローブ検知装置PSは、プローブ52がタワー2を通過したことを示す信号を制御装置3に送る。制御装置3は、この信号に基づいて、プローブ52がタワー2を通過したことを認識することができる。使用済みのホースユニット5は、廃棄される。
【0052】
続いて、オペレータは、新しいホースユニット5のプローブ52を開口24から本体21を通して冷蔵庫1まで挿入する。また、オペレータは、新しいホースユニット5のタップノズル53を吐出部22に嵌め込む。また、オペレータは、蓋23を閉じる。続いて、オペレータは、プローブ52をディスペンスヘッドHに嵌め込み、ディスペンスヘッドHを飲料及びガスが通るようにセットする。続いて、オペレータは、冷蔵庫1の扉を閉じ、操作部35に表示されたホースユニット5が交換されたことを示す「YES」ボタン(詳しくは後述)を押す。以上の作業によって、ホースユニット5の交換が完了する。
【0053】
次に、ホースユニット5が適切に交換されているか否かを監視するための飲料サーバー10の動作について説明する。
【0054】
図4,5は、飲料サーバー10の動作を示すフローチャートである。
図4を参照して、制御装置3のプロセッサ31は、計時部33のカウントに基づいて、操作部35に残時間を表示する(ステップS100)。続いて、プロセッサ31は、残時間がゼロか否かを判定する(ステップS102)。
【0055】
ステップS102において残時間がゼロであるとプロセッサ31が判定した場合には、プロセッサ31は、ホースユニット5を交換するようにオペレータに通知する(ステップS104)。例えば、プロセッサ31は、「ホースユニットを交換してください」のようなメッセージを操作部35に表示してもよい。代替的に又は付加的に、例えば、プロセッサ31は、「ホースユニットを交換してください」のような音声を操作部35から発してもよい。
【0056】
ステップS102において残時間がゼロでないとプロセッサ31が判断した場合には、プロセッサ31は、蓋検知装置LSからの信号に基づいて、蓋23が開けられているか否かを判定する(ステップS118)。残時間がゼロではないが蓋23が開けられる可能性がある状況としては、オペレータが、残時間がゼロになる前に、ホースユニット5を交換することを望む場合があり得る。したがって、ステップS118において蓋23が開けられているとプロセッサ31が判定した場合には、プロセッサ31は、ホースユニット5が実際に交換されたか否かを判定するべく、以下に示されるステップS108に進む。ステップS118において蓋23が開けられていないとプロセッサ31が判定した場合には、プロセッサ31は、ステップS100に戻る。
【0057】
ステップS104の後、プロセッサ31は、蓋検知装置LSからの信号に基づいて、蓋が開けられているか否かを判定する(ステップS106)。ステップS106において蓋が開けられているとプロセッサ31が判定した場合には、プロセッサ31は、例えば「新しいホースユニットに交換しましたか?(蓋を閉じてからボタンを押してください)」等の問合せメッセージを操作部35に表示し、操作部35からオペレータの入力を受け付ける(ステップS108)。例えば、操作部35は、上記の問合せメッセージと共に、ホースユニット5が交換されたことを示す「YES」ボタン、及び、ホースユニット5が交換されていないことを示す「NO」ボタンをタッチパネルに表示してもよい。オペレータは、「YES」ボタン又は「NO」ボタンを押すことによって、ホースユニット5を交換したか否かを入力することができる。
【0058】
ステップS106において蓋が開けられていないとプロセッサ31が判定した場合には、プロセッサ31は、計時部33のカウントに基づいて、ステップS104における以前の通知から所定時間(例えば、24時間)経過したか否かを判定する(ステップS120)。ステップS120において以前の通知から所定時間経過したとプロセッサ31が判定した場合には、プロセッサ31は、ホースユニット5を交換するようにオペレータに警告し(ステップS122)、ステップS106に戻る。ステップS122における「警告」は、ステップS104における「通知」に比して、オペレータによってより認識されやすいものであることができる。例えば、プロセッサ31は、「通知」としてメッセージを操作部35に「表示」する場合、プロセッサ31は、「警告」としてメッセージを操作部35に「点滅」させてもよい。代替的に又は付加的に、例えば、プロセッサ31は、「通知」として音声を操作部35から発する場合、プロセッサ31は、「警告」として音声をより大音量で発してもよい。
【0059】
ステップS108の後、プロセッサ31は、オペレータからの入力の際に、蓋検知装置LSからの信号に基づいて、蓋が閉じられている否かを判定する(ステップS110)。ステップS110において蓋が閉じられているとプロセッサ31が判定した場合には、
図5を参照して、プロセッサ31は、オペレータからホースユニット5を交換したと入力されたか又はホースユニット5を交換していないと入力されたかを判定する(ステップS112)。これは、例えば、上記の「YES」ボタンが押されたか又は「NO」ボタンが押されたかに基づいて判定することができる。
【0060】
図4に戻り、ステップS110において蓋が閉じられていないとプロセッサ31が判定した場合には、プロセッサ31は、オペレータからの入力を無効と判定して、ステップS108に戻る。この場合、操作部35は、例えば、オペレータからの入力を無視して、上記の問合せメッセージ、「YES」ボタン、及び、「NO」ボタンをタッチパネルに表示し続けてもよい。
【0061】
図5を参照して、ステップS112においてオペレータからホースユニット5を交換したと入力されたとプロセッサ31が判定した場合には、プロセッサ31は、プローブ検知装置PSからの信号に基づいて、プローブ52がタワー2を通過したか否かを判定する(ステップS114)。この際、プロセッサ31は、複数のセンサPS1,PS2の全てが、各々の検知可能領域に物体が存在することを同時に検知した場合にのみ、プローブ52がタワー2を通過したと判定する。
【0062】
ステップS114においてプローブ52がタワー2を通過したとプロセッサ31が判定した場合には、プロセッサ31は、ホースユニット5が適切に交換されたとして計時部33のカウンタをリセットし(ステップS116)、計時部33は、次の交換時期までの残時間のカウントを開始する。以上によって、一連の動作が終了する。
【0063】
ステップS112においてオペレータからホースユニット5を交換していないと入力されたとプロセッサ31が判定した場合には、プロセッサ31は、計時部33のカウントに基づいて、残時間がゼロか否かを判定する(ステップS124)。ステップS124において残時間がゼロであるとプロセッサ31が判定した場合には、プロセッサ31は、警告を発すべく、ステップS122(
図4)に移動する。ステップS124において残時間がゼロでないとプロセッサ31が判定した場合には、プロセッサ31は、残時間を操作部35に表示すべく、ステップS100(
図4)に戻る。
【0064】
また、ステップS114においてプローブ52がタワー2を通過していないとプロセッサ31が判定した場合(例えば、ホースユニット5が交換されていないにもかかわらず、オペレータが上記の「YES」ボタンを押した場合)には、プロセッサ31は、計時部33のカウントに基づいて、残時間がゼロか否かを判定する(ステップS126)。ステップS126において残時間がゼロであるとプロセッサ31が判定した場合には、プロセッサ31は、警告を発すべく、ステップS122(
図4)に移動する。ステップS126において残時間がゼロでないとプロセッサ31が判定した場合には、プロセッサ31は、残時間を操作部35に表示すべく、ステップS100(
図4)に戻る。
【0065】
上記の実施形態では、実際にホースユニット5を交換したにもかかわらず、
図4のステップS108において、オペレータが誤って「NO」ボタンを押した場合(この場合、プローブ検知装置PSは、プローブ52がタワー2を通過したことを検知する)、プロセッサ31は、
図5のステップS112において、オペレータからホースユニット5を交換していないと入力されたと判定する。上記のような状況に対応するために、制御装置3は、プローブ52がタワー2を通過したことを、所定の期間(例えば、1時間)維持する。
【0066】
上記の状況において、残時間がゼロである場合(ステップS124)には、プロセッサ31は、
図4のステップS122に移動し、警告を通知する。この場合、オペレータは、所定の期間内に再度蓋を開けることによって、ステップS106及びステップS108に戻ることができ、ステップS108において「YES」ボタンを押すことができる。したがって、プロセッサ31は、
図5のステップS112において、オペレータからホースユニット5を交換したと入力されたと判定する。また、プローブ52がタワー2を通過したことを制御装置3が維持しているため、プロセッサ31は、ステップS114においてプローブ52がタワー2を通過したと判定し、一連の動作が終了する。
【0067】
上記の状況において、残時間がゼロでない場合(ステップS124)には、プロセッサ31は、
図4のステップS100に移動し、残時間を操作部35に表示する。この場合にも、オペレータは、所定の期間内に再度蓋を開けることによって、ステップS118を経由してステップS108に戻ることができ、ステップS108において「YES」ボタンを押すことができる。したがって、プロセッサ31は、
図5のステップS112において、オペレータからホースユニット5を交換したと入力されたと判定する。また、プローブ52がタワー2を通過したことを制御装置3が維持しているため、プロセッサ31は、ステップS114においてプローブ52がタワー2を通過したと判定し、一連の動作が終了する。
【0068】
以上のような本開示の飲料サーバー10によれば、ホースユニット5は、交換の際に、タワー2の本体21の上部に設けられた開口24から取り出される。したがって、ホースユニット5の交換の際には、飲料容器Bに接続されるプローブ52は、下方の冷蔵庫1からタワー2の本体21を通じて、上方の開口24まで引き出される。タワー2には、タワー2の内部をプローブ52が通過したことを検知するプローブ検知装置PSが設けられている。このため、プローブ52は、ホースユニット5の交換の際には、プローブ検知装置PSによって必ず検知される。したがって、ホースユニット5が交換されたことを確実に検知することができる。
【0069】
また、本開示の飲料サーバー10では、プローブ検知装置PSは、複数のセンサPS1,PS2を有しており、複数のセンサPS1,PS2は、プローブ52が通過する方向D1と交差する平面に沿って配置されている。したがって、例えば、ホース51が動かされた場合に、プローブ52よりも細いホース51を全てのセンサPS1,PS2が同時に検知する可能性は低い。したがって、プローブ検知装置PSが誤ってホース51をプローブ52として誤検知する可能性を低減することができる。
【0070】
また、本開示の飲料サーバー10では、タワー2は、開口24を覆う蓋23を有しており、タワー2には、蓋23が開かれたことを検知する蓋検知装置LSが設けられている。ホースユニット5を交換する際には、蓋23が必ず開けられる。したがって、蓋検知装置LSを用いることによっても、ホースユニット5が交換されたことを検知することができる。
【0071】
また、本開示の飲料サーバー10は、プローブ検知装置PS及び蓋検知装置LSに電気的に接続された制御装置3を備えており、制御装置3は、蓋検知装置LSによって蓋23が開かれたことが検知され、且つ、プローブ検知装置PSによってプローブ52がタワー2の内部を通過したことが検知された場合に、ホースユニット5が取り出されたと判断する。上記のように、ホースユニット5を交換する際には、蓋23が開けられ、且つ、プローブ52がタワー2の内部を通過する。したがって、蓋23が開かれたこと及びプローブ52がタワー2の内部を通過したことの双方が検知された場合に、ホースユニット5が取り出されたと判断するように制御装置3を構成することによって、ホースユニット5が交換されたことをさらに確実に検知することができる。
【0072】
また、本開示の飲料サーバー10は、プローブ検知装置PSの複数のセンサPS1,PS2に電気的に接続された制御装置3を備えており、制御装置3は、複数のセンサPS1,PS2の全てが、各々の検知可能領域に物体が存在することを同時に検知した場合に、ホースユニット5が取り出されたと判断する。したがって、例えば、ホース51が動かされた場合に、プローブ検知装置PSが誤ってホース51をプローブ52として誤検知する可能性を低減することができる。
【0073】
また、本開示の飲料サーバー10では、プローブ検知装置PSは、タワー2の本体21の内部において、鉛直方向の真ん中又は真ん中よりも上方に取り付けられている。したがって、例えば、冷蔵庫1を通じて下方からタワー2の本体21の内部に物体が挿入されても、プローブ検知装置PSの検知可能領域に物体が届く可能性を低減することができる。したがって、プローブ検知装置PSの望まない作動の可能性を低減することができる。
【0074】
飲料サーバーの実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されない。当業者であれば、上記の実施形態の様々な変形が可能であることを理解するだろう。
【解決手段】飲料サーバー10は、飲料容器Bを収容し冷却するための冷蔵庫1と、冷蔵庫1から上方に突出し、且つ、飲料を供給するための吐出部22を上部に有するタワー2と、を備える。飲料容器Bと吐出部22とは、タワー2の内部を通して配置されたホースユニット5によって接続される。ホースユニット5は、ホース51と、ホース51よりも太く且つホース51の一方の端部を飲料容器Bに接続するためのプローブ52と、を有する。タワー2は、ホースユニット5を取り出すための開口24を上部に有する。タワー2には、タワー2の内部をプローブ52が通過したことを検知するプローブ検知装置PSが設けられている。