(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に本発明の好適な実施形態について説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々の形態を採ることができ、各実施例に記載された内容を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。
[実施例1]
【0025】
[構成の説明]
(1)全体の構成について
図1に示すように、弾球遊技機の一種であるパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造である。
外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、該ヒンジ53の他方側には
図4に記載する内枠70が取り付けられており、内枠70は外枠51に対して開閉可能な構成になっている。
【0026】
前枠52には、板ガラス61が取り外し自在に設けられており、板ガラス61の奥には
図2に記載する遊技盤1が内枠70に取り付けられている。
なお、ヒンジ53が設けられている外枠51と逆側(ここでは右側)には、外枠51と内枠70及び内枠70と前枠52との施錠等を行うためのスライド錠39が設けられている。
前枠52の上側左右及び外枠下側左右には、スピーカ66が設けられており、パチンコ機50から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠52に遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65も複数設けられている。
前枠52の下方には、上皿55と下皿63が一体に形成されている。下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられており、該発射ハンドル64を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が可動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
下皿63の左側には、遊技者が操作可能な演出ボタン67が備えられており、遊技者が所定期間中に、該演出ボタン67を操作することで後述する演出図柄表示装置6に表示される内容が変化したり、スピーカ66より出力される遊技音が変化したりする。
また、このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には、貸出ボタン57、精算ボタン58及び残高表示器59を有するCR精算表示装置が備わっている。
【0027】
図2は、本実施例のパチンコ機の遊技盤1の正面図である。なお、このパチンコ機の全体的な構成は公知技術に従っているので図示及び説明は省略する。
図2に示すように遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。この遊技領域3には多数の遊技釘が打ち付けられている(
図2では省略)。
【0028】
遊技領域3のほぼ中央部には、センターケース5が配されている。センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置6(液晶表示装置であり擬似図柄を表示する。)の画面を臨ませる窓等を備えている。なお、遊技領域3は、センターケース5により左右に分けられ、センターケース5の左側には遊技球が流下可能な左遊技領域Lが設けられ、センターケース5の右側には遊技球が流下可能な右遊技領域Rが設けられている。
【0029】
センターケース5の下には、第1始動口11が配置され、更にそのセンターケースの下には、第2始動口12が配置されている。第2始動口12は開閉可能な翼片を供えた普通電動役物を備えており、この翼片が開放しないと遊技球は第2始動口12に入球できない構成となっている。なお、本実施例では、第2始動口12は常時入賞可能な始動口と普通電動役物からなる始動口が一体となって形成されている。
センターケース5の左方にはゲート17が配置されており、ここを遊技球が通過すると普通図柄が変動し、普通図柄が当り図柄で停止すると翼片が開放される。なお、第1始動口11は、常時遊技球の入球が可能となっている。遊技領域の右下部には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7と、普通図柄保留数表示装置(
図5では普図保留数表示装置と表記)8と、第1特別図柄保留数表示装置(
図5では第1特図保留数表示装置と表記)18と、第2特別図柄保留数表示装置(
図5では第2特図保留数表示装置と表記)19と、7セグメント表示装置からなる第1特別図柄が変動表示される第1特別図柄表示装置(
図5では第1特図表示装置と表記)9と、第2特別図柄が変動表示される第2特別図柄表示装置(
図5では第2特図表示装置と表記)10とが配置されている。
【0030】
第2始動口12の右方にはアタッカー式の第1大入賞口14が配置されている。また、第1大入賞口14の下方には、アタッカー式の第2大入賞口91が搭載されている。第2大入賞口91の内部には、大当り遊技中に、第2大入賞口91に入球した遊技球が誘導され、大当り遊技終了後に高確変遊技状態(大当り抽選で当る確率が上昇した状態(本実施例では、1/40))に移行するか否かを決定するための確変決定装置92が配置されている。
【0031】
次に、
図3を用いて確変決定装置92の構成について説明する。
図3に記載されているように、確変決定装置92は、第2大入賞口91に入球した遊技球が排出される排出口92aと、高確率遊技状態への移行を決定するための入球口94と、入球口94を閉鎖或いは開放する振分羽根役物93を備える。
図3(a)は、振分羽根役物93の閉鎖時の確変決定装置92を示し、
図3(b)は、振分羽根役物93の開放時の確変決定装置92を示す。
【0032】
大当り遊技中に第2大入賞口91に入球した遊技球は、遊技盤の背部に配された経路を流下して確変決定装置92に誘導され、排出口92aから排出される。振分羽根役物93が開放されているときに排出口92aから遊技球が排出されると、遊技球は入球口94に入球し、大当り遊技終了後に高確率遊技状態への移行が決定される(
図3(b)参照)。一方、振分羽根役物93が閉鎖されているときに排出口92aから遊技球が排出されても、遊技球はハズレ口92bに誘導されてしまい(
図3(a)参照)、入球口94に入球することはない。
【0033】
図2に戻って、遊技盤1に設けられている第1始動口11の左方には、第1左入賞口31、第2左入賞口32及び第3左入賞口33が設けられ、第1始動口11の右方には、右入賞口34が設けられている。なお、この第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、右入賞口34が、常時、入球率が変化しない普通入賞口である。これら普通入賞口を総じて一般入賞口31ともいう。
【0034】
パチンコ遊技機50の裏面は
図4に示すとおり、前述した遊技盤1を脱着可能に取り付ける内枠70が前述した外枠51に収納されている。この内枠70には、上方から、球タンク71、タンクレール72及び払出装置73が設けられている。この構成により、遊技盤1上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球を払出装置73により前述した上皿55に排出することができる。また、パチンコ機50の裏側には(
図5も参照のこと)、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。なお、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83がサブ制御装置に該当する。
【0035】
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85が内枠70に設けられている。なお、
図4では、発射制御装置84が描かれていないが、発射制御装置84は払出制御装置81の下に設けられている。また、球タンク71の右側には、外部接続端子78が設けられており、この外部接続端子78より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータに送られる。なお、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子78には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施例では、一つの外部接続端子78を介してホールコンピュータへ遊技状態や遊技結果を示す信号を送信している。
【0036】
(2)電気的構成について
このパチンコ機50の電気的構成は、
図5のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するだけのためのいわゆる中継基板及び電源回路等は記載していない。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えているが、本実施例では発射制御装置84にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
【0037】
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、普通図柄を作動させるゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、第1大入賞口14に入球した遊技球を計数するための第1カウントスイッチ14a、第2大入賞口91に入球した遊技球を計数するための第2カウントスイッチ91a、入球口94に入球した遊技球を検出するための入球口スイッチ94a、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、右入賞口34に入球した遊技球を検出する入賞口スイッチ31a等の検出信号が入力される。なお、入賞口スイッチ31aの符号は第1左入賞口31に対応しているが、前記各一般入賞口、すなわち第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、右入賞口34に対してそれぞれ入賞口スイッチが設けられており、各一般入賞口に遊技球が入ったことを個別に検出可能に構成されている。なお、図面においてスイッチは、SWと省略して記載している。
【0038】
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
また主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10及び普通図柄表示装置7の表示、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19、及び普通図柄保留数表示装置8の点灯を制御する。
【0039】
更に、主制御装置80は、第1大入賞口ソレノイド14bを制御することで第1大入賞口14の開閉を制御し、第2大入賞口ソレノイド91bを制御することで第2大入賞口91の開閉を制御し、振分羽根役物ソレノイド(
図5では振分羽根ソレノイドと表記)93bを制御することで振分羽根の開閉を制御し、普通電動役物ソレノイド(
図5では普電役物ソレノイドと表記)12bを制御することで第2始動口12の開閉を制御する。主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や大当り(特別遊技ともいう)等の管理用の信号が外部接続端子78に出力されてホールメインコンピュータ87に送られる。主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
【0040】
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出スイッチ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
【0041】
なお、払出制御装置81はガラス枠開放スイッチ35、内枠開放スイッチ36、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力され、満杯スイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンクに遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
【0042】
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してプリペイドカードユニットと交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出スイッチ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、CRユニット端子板24は精算表示基板25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示基板25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン、精算を要求するための返却ボタン、残高表示器が接続されている。
【0043】
また、払出制御装置81は、外部接続端子78を介して賞球に関する情報、枠(内枠、前枠)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータに送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお、本実施例では遊技球を払い出す構成であるが、入賞等に応じて発生した遊技球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
【0044】
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技球を遊技領域3に遊技球を発射させる。なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドル64からの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射できないようになっている。
【0045】
サブ統合制御装置83はサブ制御装置に該当し、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを演出中継端子板65を介して受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカからの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ26を制御する。また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67およびジョグダイヤル68が接続されており、遊技者がこれら各ボタン67、68を操作した際には、その信号がサブ統合制御装置83に入力される。
【0046】
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄等の演出画像を演出図柄表示装置6の画面に表示させる。
【0047】
ここで、
図6(a)を用いてパチンコ機50の基本的仕様について説明する。
本実施例のパチンコ機50は通常確率遊技状態では大当り確率1/400、中確率遊技状態での大当り確率は1/100、高確率遊技状態での大当り確率は1/40と設定されている。中確率遊技状態、高確率遊技状態での特別図柄の変動回数(以下、確変回数)は10000回に設定されている。また、中確率遊技状態、高確率遊技状態へ移行する場合の時短回数は10000回に設定されている。また、通常確率遊技状態に移行する場合の時短回数は100回に設定されている。第1始動口11、第2始動口12への賞球数は3個となっている。その他入賞口への賞球数は10個、第1大入賞口14への賞球数は10個、第2大入賞口91への賞球数は10個となっている。普通図柄当り確率は、パチンコ機50が通常遊技状態では1/6、開放延長状態では5/6である。また、普通電動役物の開放時間は、パチンコ機50が通常遊技状態では0.2秒を1回、時短状態では1秒を3回となっている。
【0048】
図6(b)を用いて、本実施例の第1特別図柄及び第2特別図柄の大当り図柄の種類と、各大当り図柄に基づいて設定される大当り遊技の内容、大当り図柄に基づいて付与される遊技状態、大当り図柄に応じた第2大入賞口91の開放パターンについて説明する。
第1特別図柄及び第2特別図柄の大当り図柄は、図柄Aから図柄Eの5種類となっている。第1特別図柄及び第2特別図柄の大当り図柄に基づいて、後述する
図10の大当り設定処理により大当り遊技のラウンド数、大当り遊技の終了後に付与される遊技状態と、第2大入賞口91の開放パターンが設定される。第2大入賞口91は4ラウンドにて開放し、第1大入賞口14はそれ以外のラウンドにて開放する構成となっている。なお、第2大入賞口91の開放パターンは、第1開放パターンと第2開放パターンが存在する。第2大入賞口91の開放パターンについては後述する。
【0049】
第1特別図柄又は第2特別図柄の大当り図柄が図柄Aであった場合には、16ラウンドの大当り遊技を実行する。図柄Aに基づいて設定される大当り遊技の終了後の遊技状態は、中確率遊技状態と開放延長状態である。なお、中確率遊技状態での特別図柄の変動回数は10000回、開放延長状態での特別図柄の変動回数は10000回に設定されている。第2大入賞口91の開放パターンは、第1開放パターンに設定される。なお、入球口94に入球すると、大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行可能とする。高確率遊技状態での特別図柄の変動回数は10000回に設定される。
【0050】
第1特別図柄又は第2特別図柄の大当り図柄が図柄Bであった場合には、16ラウンドの大当り遊技を実行する。図柄Bに基づいて設定される大当り遊技の終了後の遊技状態は、通常確率遊技状態と開放延長状態である。また、第2大入賞口91の開放パターンは、第1開放パターンに設定されている。第2大入賞口91が開放され、入球口94に入球すると、大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行可能とする。なお、高確率遊技状態での特別図柄の変動回数は10000回に設定される。
大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行する場合、開放延長状態での特別図柄の変動回数は10000回に設定される。また、大当り遊技の終了後に通常確率遊技状態へ移行する場合、開放延長状態での特別図柄の変動回数は100回に設定される。
【0051】
第1特別図柄又は第2特別図柄の大当り図柄が図柄Cであった場合には、10ラウンドの大当り遊技を実行する。図柄Cに基づいて設定される大当り遊技の終了後の遊技状態は、中確率遊技状態と開放延長状態である。なお、中確率遊技状態での特別図柄の変動回数は10000回、開放延長状態での特別図柄の変動回数は10000回に設定されている。第2大入賞口91の開放パターンは、第2開放パターンに設定される。
【0052】
第1特別図柄又は第2特別図柄の大当り図柄が図柄Dであった場合には、10ラウンドの大当り遊技を実行する。図柄Dに基づいて設定される大当り遊技の終了後の遊技状態は、通常確率遊技状態と開放延長状態である。なお、開放延長状態での特別図柄の変動回数は100回に設定されている。第2大入賞口91の開放パターンは、第2開放パターンに設定される。
【0053】
第1特別図柄又は第2特別図柄の大当り図柄が図柄Eであった場合には、6ラウンドの大当り遊技を実行する。図柄Eに基づいて設定される大当り遊技の終了後の遊技状態は、通常確率遊技状態と非開放延長状態である。なお、第2大入賞口91の開放パターンは、第2開放パターンに設定される。
【0054】
図7を用いて、第2大入賞口91の開放パターンについて説明する。
本実施例の大当り遊技には、最大ラウンド数を6ラウンドに設定した大当り遊技、10ラウンドに設定した大当り遊技と16ラウンドに設定した大当り遊技のどのラウンドに設定した大当り遊技でも、4ラウンドには第2大入賞口91が開放され、それ以外のラウンドでは第1大入賞口14が開放されることになる。なお、第2大入賞口91内には入球口94が設けられている。入球口94に入球することができれば、大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行することができる。第2大入賞口91の開放パターンには、上述したように、第1開放パターンと第2開放パターンの2種類がある。
【0055】
図7(a)を用いて、第2大入賞口91が第1開放パターンに基づいて開放される大当り遊技について説明する。なお、
図7(a)は、図柄A又は図柄Bに応じた大当り遊技のタイミングチャートを示す。
第1開放パターンに基づいて第2大入賞口91が開放する4ラウンドは、第2大入賞口91が1回の開放で最大30秒間の開放時間となっている。
第2大入賞口91が開放を開始してから3秒経過すると、第2大入賞口91内の振分羽根役物93が開放され、最大5秒間開放される。振分羽根役物93が開放されると、入球口94に遊技球を入球させることが可能となる。振分羽根役物93の最大開放時間の経過、又は入球口スイッチ94aにより遊技球が検出されると、振分羽根役物93は閉鎖される。
第2大入賞口91の規定数は10個であり、第1開放パターンに基づく第2大入賞口91の開放は、最大開放時間30秒に設定されているため、普通に発射をしていれば第2大入賞口91に入球した遊技球が入球口94へ入球し、大当り遊技終了後に高確率遊技状態へ移行することになる。
そして、第2大入賞口91に入球した遊技球が規定数(10個)に達した、又は第2大入賞口91の開放時間が30秒を経過すると、第2大入賞口91を閉鎖して、4ラウンド目が終了となる。
【0056】
図7(b)を用いて、第2大入賞口91が第2開放パターンに基づいて開放される大当り遊技について説明する。なお、
図7(b)は、図柄C、図柄D又は図柄Eに応じた大当り遊技のタイミングチャートを示す。
第2開放パターンに基づいて第2大入賞口91が開放する4ラウンドの際に、第2大入賞口91を0.1秒間開放させた後で8秒間閉鎖し、その後再び最大29.9秒間の開放が行われる。第2大入賞口91の0.1秒間の開放を開始してから3秒経過すると、第2大入賞口91内の振分羽根役物93が最大5秒間開放される。振分羽根役物93の最大開放時間の経過、又は入球口スイッチ94aにより遊技球が検出されると、振分羽根役物93は閉鎖される。
しかし、第2大入賞口91の1回目の開放時間は0.1秒となっているため、発射装置64から発射された遊技球が、1回目の開放で第2大入賞口91に遊技球を入球させることは困難であり、仮に入球したとしても振分羽根役物93が閉鎖しているタイミングであるため、入球口94に遊技球が入球することはない。
また、第2大入賞口91の2回目の開放が行われても、振分羽根役物93は閉鎖しているため、第2大入賞口91に入球させても入球口94に入球させることは困難である。上述した第2大入賞口91の開放パターンが、第2開放パターンの場合、大当り遊技終了後に高確率遊技状態へ移行することは困難となっている。
そして、第2大入賞口91に入球した遊技球が規定数(10個)に達した、又は第2大入賞口91の開放時間が30秒を経過すると、第2大入賞口91が閉鎖し、4ラウンド目が終了となる。
【0057】
第1開放パターンに基づく第2大入賞口91の開放時間と振分羽根役物93の開放時間が重複しているため、第2大入賞口91に入球した遊技球が入球口94に入球させることが容易となる。これにより、大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行する可能性が高い。
しかし、第2開放パターンに基づく第2大入賞口91の開放の場合、1回目の開放時間が0.1秒と短いため、第2大入賞口91に遊技球を入球させることが困難となっている。仮に遊技球が入球できたとしても、振分羽根役物93が閉鎖中となっているため、ハズレ口92bへ誘導される。第2大入賞口91が2回目の開放を行ったとしても、振分羽根役物93閉鎖中となっているため、遊技盤の背部に配された経路を流下して確変設定装置92に誘導され、排出口92aから排出された遊技球はハズレ口92bへ誘導される。よって、第2大入賞口91の開放パターンを第2開放パターンに設定した場合には、大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行しない可能性が高い。
【0058】
なお、本実施例の方法以外にも、第2大入賞口91の開放パターンが第2開放パターンである時は最初の0.1秒間の開放のみ行い、
図7(b)に示す第2大入賞口91の2回目の開放を行ことなくラウンド遊技が終了する構成であってもよい。また、振分羽根役物93の閉鎖状態を維持させる構成としてもよい。
0.1秒間の開放ならば、演出表示上もラウンド遊技が行われたように見せずに確変チャンスが無かった演出にして次のラウンドに移行する演出が可能となるし、振分羽根役物93の閉鎖状態を維持する構成ならば、他のラウンド遊技と全く同じ条件で第2大入賞口91に入賞させることが可能となる。
【0059】
メインルーチンを
図8に従って説明する。メインルーチンは、約2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される。本実施形態では、S10〜S65までの1回だけ実行される処理を「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS70の処理を「残余処理」と称する。「本処理」は上記割り込みにより定期的に実行されることになる。
【0060】
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、たいていが電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
【0061】
正常割り込みでないと判断されると(S10:no)、初期設定(例えば前記メモリの所定領域への所定値を書き込み、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み等)が為され(S15)、残余処理(S70)に移行する。
【0062】
正常割り込みとの肯定判断がなされると(S10:yes)、初期値乱数更新処理が実行される(S20)。この処理は、初期値乱数の値についてこの処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、この処理実行前の初期値乱数の値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「399」のときには次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「399」までの400個の整数を繰り返し昇順に作成する。
【0063】
S20に続く大当り決定用乱数更新処理(S25)は、初期値乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、最大値である「399」のときは次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「399」までの400個の整数を繰り返し昇順に作成する。なお、大当り決定用乱数の最初の値は、初期値乱数設定処理で設定された値となる。この値が250であったとすると、大当り決定用乱数は「250」「251」「252」・・・「399」「0」「1」・・・と更新されていく。
【0064】
なお、大当り決定用乱数が1巡(400回、更新されること)すると、そのときの前記初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にし、大当り決定用乱数は、その初期値から+1するインクリメント処理を行う。そして、再び大当り決定用乱数が1巡すると、その時の初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にする動作を行なう。つまり、この一連の動作を繰り返し続けることになる。前述の例では大当り決定用乱数が「249」になると1巡であるから、「249」の次は前記初期値乱数の値となる。仮に初期値乱数の値が「87」だったとすると、「249」「87」「88」・・・「399」「0」「1」・・・「86」と変化していき、「86」の次は新たな前記初期値乱数の値となる。大当り図柄決定用乱数更新処理(S30)は「0」〜「249」の250個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
【0065】
S30に続く当り決定用乱数更新処理(S35)は、「0」〜「5」の6個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、当選することとなる値の数は開放延長状態では「1」、「2」、「3」、「4」、「5」であり、通常状態(非開放延長状態)は「3」である。つまり開放延長状態では5/6の確率で当選し、通常状態では1/6の確率で当選する。この当り決定用乱数更新処理は普通図柄の抽選に使用し、その他の初期値乱数、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数は特別図柄(特図ともいう)の抽選に使用する。
【0066】
リーチ判定用乱数更新処理(S40)は、「0」〜「228」の229個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、通常確率状態時で変動時間短縮機能未作動時に当選する値の数は21で、値は「0」〜「20」であり、通常確率状態時で変動時間短縮機能作動時に当選する値の数は5で、値は「0」〜「4」であり、高確率状態時に当選する値の数は6で、値は「0」〜「5」である。
【0067】
変動パターン決定用乱数更新処理(S45)は、「0」〜「1020」の1021個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。続く入賞確認処理(S50)では、第1始動口11、第2始動口12の入賞の確認及びパチンコ機50に設けられ主制御装置80に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。本実施例では、遊技球が第1始動口11、第2始動口12に入賞すると大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数、リーチ判定用乱数など複数の乱数を取得されるのだが、保留記憶できる数を第1始動口11と第2始動口12とで夫々4個までとしており、保留記憶が満タンである4個のときに遊技球が対応する始動口(第1始動口11又は第2始動口12)に入賞しても賞球が払出されるだけで、前記複数の乱数は保留記憶されない構成になっている。
【0068】
続いて、大当りか否かを判定する条件成立判定手段としてのS55の当否判定処理を行う。この当否判定処理(S55)が終了すると、続いて不正監視処理(S60)が実行される。不正監視処理(S60)は、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、右入賞口34)に対する不正が行われていないか監視する処理であり、所定時間内における入賞口への遊技球の入球が予め決定された規定数よりも多いか否かを判断して、多かった場合には不正と判断され、その旨を報知する処理である。つまり、不正判断手段は、主制御装置80に設けている。
【0069】
続く各出力処理(S65)では、遊技の進行に応じて主制御装置80は演出図柄制御装置82、払出制御装置81、発射制御装置84、サブ統合制御装置83、第1大入賞口ソレノイド14b等に対して各々出力処理を実行する。即ち、入賞確認処理(S50)により遊技盤1上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく払出制御装置81に賞球データを出力する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータをサブ統合制御装置83に出力する処理を、パチンコ機50に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく演出図柄制御装置82にエラー信号を出力する処理を各々実行する。
【0070】
本処理に続く前述の残余処理は、初期値乱数更新処理(S70)から構成されるが、前述したS20と全く同じ処理である。この処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したS10〜S65までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、
図5に示された割り込み処理が1回実行されることにより初期値乱数に更新される値も一律ではなくなる。これにより、初期値乱数が大当り決定用乱数と同期する可能性は極めて小さくなる。大当り決定用乱数が1巡したときの、初期値乱数の値(0〜299の400通り)が、同程度に発生するとすれば、同期する確率はわずか1/400である。また、前述した当り決定用乱数更新処理(S35)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
【0071】
入賞確認処理(S50)の概要を
図9に示す。当処理は入賞確認処理(S50)のサブルーチンで、主制御装置80は、まず第1始動口スイッチ11aの検出信号に基づいて、第1始動口11に遊技球が入球したか否かを判断する(S100)。肯定判断なら(S100:yes)、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第1特別図柄の保留記憶(第1保留記憶または第1保留ともいう)が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S105)。
【0072】
第1保留記憶が満杯でなければ(S105:no)、上記の各乱数を第1保留として記憶し、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯態様を1増加させる(S110)。なお、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19は、それぞれ4個のLEDの点灯または消灯させることにより保留記憶されている数を表すものである。また、S110では第1特別図柄の保留個数が更新されたことを示すコマンド(保留個数コマンド)をサブ統合制御装置83に送信し、S115に移行する。
【0073】
第1始動口11に遊技球が入球していない場合(S100:no)、又は第1保留が満杯の場合(S105:yes)は、そのままS115に移行する。S115では、第2始動口スイッチ12aの検出信号に基づいて、第2始動口12に遊技球が入球したか否かを判断する。肯定判断なら(S115:yes)、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第2特別図柄の保留記憶(第2保留記憶または第2保留ともいう)が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S120)。
【0074】
第2保留記憶が満杯でなければ(S120:no)、上記の各乱数を第2保留として記憶し、第2特別図柄保留数表示装置19の点灯態様を1増加させる(S125)。また、S125では第2特別図柄の保留個数が更新されたことを示すコマンド(保留個数コマンド)をサブ統合制御装置83に送信し、当処理を終了(リターン)する。
【0075】
第2始動口12に遊技球が入球していない場合(S115:no)、又は第2特別図柄の保留記憶が満杯の場合(S120:yes)は、そのまま本処理を終了する。
【0076】
(3)当否判定処理について
図10〜
図13に示す当否判定処理では、主制御装置80は、特別電動役物が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S150)。S150の判定が否定判断で、第1特別図柄が変動中でなく(S155:no)、確定図柄の表示中でもなければ(S160:no)、
図11のS200に移行し、第2保留記憶(上記、S125による保留記憶)があるか否かを判断する(S200)。この保留記憶があれば(S200:yes)、第2保留記憶数をデクリメントし(S201)、S205に進む。また、否定判定の場合には(S200:no)、第1保留記憶(上記、S110による保留記憶)があるか否かを判定する(S202)。肯定判定の場合には(S202:yes)、第1保留記憶数をデクリメントし(S203)、S205へ移行する。また、第1保留記憶が無い場合には(S202:no)、特別遊技処理へと移行する。
【0077】
S205では、保留記憶の中で最も古いものを読み込んで(その保留記憶は消去する)、第1確変フラグがセットされている(すなわち1)か否かを判定する。ここで第1確変フラグが1とは、現在のパチンコ機50が高確率遊技状態であることを意味する。肯定判断であれば(S205:yes)、読み込んだ大当り決定用乱数を第1確変テーブルに記録されている当り値と照合し(S207)、S220へ移行する。
第1確変フラグが0である場合には(S205:no)、第2確変フラグがセットされている(すなわち1)か否かを判定する(S210)。ここで、第2確変フラグが1とは、現在のパチンコ機50が中確率遊技状態であることを意味する。肯定判定の場合には(S210:yes)、読み込んだ大当り決定用乱数を第2確変テーブルに記録されている当り値と照合し(S212)、S220へ移行する。また、否定判定の場合には(S210:no)、S215にて当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当り値と照合し、S220へ移行する。
【0078】
S207、S212またはS215の判定に基づき、大当りか否かを判定し(S220)、大当りである場合には(S220:yes)、大当り図柄決定用乱数によって大当り図柄を決定する(S225)。
【0079】
そして、大当り図柄を決定すると、変動パターン決定用乱数によって変動パターンを決定する(S230)。S230の処理では演出図柄表示装置6に表示される特別図柄の大当り用の変動時間等の変動パターンを決定する。その後、大当り設定処理を行う(S235)。大当り設定処理とは決定した大当り図柄によって、大当り後の遊技状態(確変や開放延長の有無等)や大当り遊技にかかる情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)を取得する処理である。
【0080】
S220において外れと判定された場合は(S220:no)、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S240)。S240の処理では演出図柄表示装置6に表示される特別図柄のハズレ用の変動時間等の変動パターンを決定する。こうして変動パターンが設定されると、ハズレ設定処理を行なう(S245)。
【0081】
S235又はS245に続いては、上述の抽選結果を示すデータ、具体的には通常大当り、確変大当り、リーチ外れ(外れであるがリーチ表示有り)、リーチ表示無しの外れのいずれかを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータが含まれる変動開始コマンド(表示制御コマンド)をサブ統合制御装置83に出力し(S247)、特別遊技処理へ移行する。
なお、S247の処理により演出図柄表示装置6では演出図柄の変動表示が開始されるが、ほぼ同時に特別図柄の変動も主制御装置80によって開始される。演出図柄表示装置6では、変動パターンに基づいた演出表示を実行し、遊技者に当りであるか外れであるかの様々な予告やリーチ演出を表示する。遊技者この予告やリーチ演出を見ることで、当りに対する期待度を把握することが可能となっている。
【0082】
図10へ戻る。
図10のS155において特別図柄が変動中と判定された場合には(S155:yes)、
図12のS250に移行し、図柄変動時間(S230又はS240の変動パターンに基づく)を経過したか否かを判定する。肯定判定の場合(S250:yes)、確定図柄表示処理を行い(S255)、特別遊技処理へ移行する。否定判定の場合には(S250:no)であれば、そのまま特別遊技処理へ移行する。確定図柄表示処理では、確定図柄を表示する旨のコマンド(図柄確定コマンド)をサブ統合制御装置83に出力するとともに、特別図柄表示装置9,10にコマンドを出力して確定図柄にて停止させる。
【0083】
図10へ戻る。
図10のS160において確定図柄を表示中と判定された場合には(S160:yes)、
図13のS300に移行し、確定図柄の表示時間が終了したか否かを判定する。肯定判定(S300:yes)の場合は、特別図柄の確定図柄の表示を終了し(S305)、確定表示された特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定する(S310)。また、 確定図柄の表示時間が終了していない場合には(S300:no)、そのまま特別遊技処理へ移行することになる。大当りになる図柄と判定された場合には(S310:yes)、第1確変フラグ又は第2確変フラグが「1」にセットされているか否かを判定する(S315)。肯定判定の場合には(S315:yes)、セットされている確変フラグ(第1確変フラグ、第2確変フラグ)を0とし(S320)、S325へ移行する。また、第1確変フラグと第2確変フラグが0である場合には(S315:no)、そのままS325へ合流する。
S325において、時短フラグが「1」にセットされているか否かを判定する(S325)。肯定判定の場合には(S325:yes)、時短フラグを0にし(S330)、S335へ移行する。また、時短フラグが0である場合には(S325:no)、そのままS335へ合流する。
【0084】
S335では条件装置作動開始処理を行う。続くS340にて大当りフラグをセットし、役物連続作動装置を作動させ、S345にて大当り遊技開始処理を行なう。大当り遊技開始処理では、大当り遊技を開始するコマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する。S345の処理後、特別遊技処理を行う。
【0085】
S310で、確定表示させた特別図柄が大当りになる表示でないと判定された場合は(S310:no)、第1確変フラグ又は第2確変フラグが1か否かを判定し(S350)、第1確変フラグ又は第2確変フラグの何れかが「1」であれば(S350:yes)、確変回数を1減算する(S355)。その後、確変回数が0か否かを判定する(S360)。確変回数が0であれば(S360:yes)、第1確変フラグ又は第2確変フラグを0にして(S365)、S370に進む。確変フラグ(第1確変フラグ、第2確変フラグ)が1でないとき(S350:no)又は確変回数が0ではないとき(S360:no)はそのままS370に移行する。
【0086】
S370では、時短フラグが1か否かを判定し、1であれば(S370:yes)、時短回数を1減算し(S375)、時短回数が0か否かを判定する(S380)。時短回数が0であれば(S380:yes)、S385にて時短フラグを0にしてS390に進む。時短フラグが1でないとき(S370:no)又は時短回数が0ではないとき(S380:no)はそのままS390に合流する。S390において、状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信し(S390)、特別遊技処理に移行する。
【0087】
(4)特別遊技処理について
図14から
図17を用いて、特別遊技処理について説明する。
S400において、主制御装置80は、役物連続作動装置が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S400)。役物連続作動装置が作動中なら(S400:yes)、入球口通過確認処理(S405)を行う。
【0088】
ここで、大当り遊技中に、確変決定装置92に設けられた入球口94への入球を検出する入球口通過確認処理(
図14のS405)について、
図19のフローチャートを用いて説明する。
先ず、S700において、主制御装置80は、入球有効フラグが0となっているか否かを判定し(S700)、肯定判定の場合には(S700:yes)、入球口スイッチ94aからの検出信号に基づき、入球口94へ遊技球が入球したか否かを判定する(S705)。そして、肯定判定の場合には(S705:yes)、S710に処理を移行する。
S710では、入球口正常フラグが1となっているか否かを判定し(S710)、肯定判定の場合には(S710:yes)、S715に処理を移行する。S715では、入球有効フラグを1にし、入球口通過確認処理を終了させ、
図14のS410へ移行する。
また、入球有効フラグが0である場合(S700:no)、入球口94に遊技球が入球していない場合(S705:no)又は入球口正常フラグが0である場合(S710:no)、入球口通過確認処理を終了させ、
図14のS410へ移行する。
【0089】
図14に戻る。入球口通過確認処理(S405)が終了すると、S410へ移行し、第1大入賞口14が開放中か否かを判断する(S410)。第1大入賞口14の開放中ではない場合は(S410:no)、第2大入賞口91が開放中か否かを判断する(S415)。第2大入賞口91が開放中ではない場合は(S415:no)、ラウンド間のインターバル中により第1大入賞口14及び第2大入賞口91が閉鎖しているのか判断する(S420)。インターバル中でもない場合は(S420:no)、大当り終了演出中であるか判断する(S425)。これも否定判断の場合は(S425:no)、今から大当り遊技を開始する演出に要する時間が経過したか否かを判定する(S430)。大当り開始演出時間が経過した場合は(S430:yes)、第1大入賞口開放処理(S435)を行なって、特別遊技処理を終了(リターン)させる。
なお、役物連続作動装置が作動中でない場合(S400:no)又は大当り開始演出時間を経過していない場合には(S430:no)、そのまま、特別遊技処理が終了となる。
【0090】
S410において、主制御装置80により第1大入賞口14が開放中であると判定された場合は(S410:yes)、
図15のS450に進み、第1大入賞口14に10個入賞したか否かを判定する。なお、本実施例では10個だが、9個、8個でもよく、特に限定するものではない。第1大入賞口14に10個入賞していない場合には(S450:no)、第1大入賞口14の開放時間が終了となったか否かを判定する(S455)。肯定判定の場合には(S455:yes)、S460へ移行する。
また、第1大入賞口14に遊技球が10個入賞した場合には(S450:yes)、第1大入賞口14の閉鎖処理(S460)を行い、大当りインターバル処理(S465)を行って、特別遊技処理は終了(リターン)となる。
第1大入賞口14の開放時間が終了となっていない場合には(S455:no)、そのまま特別遊技処理がリターンとなる。本実施例では、16ラウンド、10ラウンド及び6ラウンドでの大当りの場合、第1大入賞口を開放する各ラウンドの最大開放時間は30秒に設定している。無論、この開放時間に限定するものではない。
【0091】
図14に戻る。
図14のS415において、主制御装置80により第2大入賞口91が開放中であると判定された場合は(S415:yes)、
図15のS470に進み、振分羽根役物制御処理(S470)を行う。
【0092】
ここで、
図18を用いて、振分羽根役物制御処理(
図15のS470)について説明する。
先ず、S650において、主制御装置80は、第2大入賞口91の開放から所定期間(本実施例では、3秒)経過したか否かを判定する(S650)。肯定判定の場合には(S650:yes)、S655において、振分羽根役物93が閉鎖中であるか否かを判定する(S655)。肯定判定の場合には(S655:yes)、振分羽根役物93を開放し(S660)、入球口正常フラグを「1」にセットし(S665)、S670へ移行する。なお、入球口正常フラグが「1」にセットされていれば、振分羽根役物93が開放中で、入球口94に遊技球を入球させることが可能となっている。
【0093】
第2大入賞口91の開放から所定期間経過していない場合(S650:no)、又は振分羽根役物93が開放中となっている場合(S655:no)、そのままS670へ合流する。
【0094】
S670において、主制御装置80は、振分羽根役物93が開放中であるか否か判定する。肯定判定の場合には(S670:yes)、入球口スイッチ94aにより遊技球の入球を検出されたか否かを判定する(S675)。否定判定の場合には(S675:no)、振分羽根役物93の開放時間が終了となったか否かを判定する(S680)。肯定判定の場合には(S680:yes)、S685へ移行する。また、入球口スイッチ94aにより遊技球が検出された場合には(S675:yes)、S685へ合流する。
【0095】
S685において、主制御装置80は、振分羽根役物93の閉鎖する処理を行い(S685)、入球口正常フラグを0とし(S690)、
図18に示す振分羽根役物制御処理を終了させ、
図15のS475へ移行する。
【0096】
また、振分羽根役物93が閉鎖中である場合(S670:no)又は振分羽根役物93の開放時間が終了となっていない場合には(S680:no)、
図18に示す振分羽根役物制御処理を終了させ、
図15のS475へ移行する。
【0097】
図15に戻る。振分羽根役物制御処理(S470)が終了すると、第2大入賞口91に10個入賞したか否かを判定する(S475)。なお、本実施例では10個だが、9個、8個でもよく、特に限定するものではない。第2大入賞口91に10個入球しなかった場合には(S475:no)、S480において、第2大入賞口91の開放時間が終了となったか否かを判定する(S480)。第2大入賞口91の開放時間が終了となった場合には(S480:yes)、S485へ移行する。また、第2大入賞口91に遊技球が10個入賞した場合には(S475:yes)、S485へ移行する。S485において、第2大入賞口閉鎖処理を行い、そして大当りインターバル処理(S490)を行なって、特別遊技処理を終了させる。また、第2大入賞口91の開放時間が終了していない場合には(S480:no)、特別遊技処理を終了させる。
【0098】
図14に戻る。
図14のS420において、インターバル中であると判定された場合は(S420:yes)、
図16のS500に進み、大当りインターバル時間が経過したか否かを判定する(S500)。インターバル時間が経過している場合(S500:yes)は、直前に第1大入賞口14が開いていたのが最終ラウンドか否かを判定する(S505)。最終ラウンドであれば(S505:yes)、大当り終了演出処理を行い(S510)、特別遊技処理を終了する。また、最終ラウンドでなければ(S505:no)、次のラウンド開放する大入賞口が、第1大入賞口であるか否かを判定する(S515)。肯定判定の場合には(S515:yes)、再び第1大入賞口14を開放する処理(S520)を行い、特別遊技処理を終了する。また、現在開放されている大入賞口が、第1大入賞口14ではないと判定された場合には(S515:no)、第2大入賞口91を開放する処理(S525)を行い、その後特別遊技処理を終了させる。大当りインターバル時間を経過していない場合には(S500:no)、特別遊技処理を終了させる。
【0099】
図14に戻る。
図14のS425において、大当りの終了演出中であると判定された場合は(S425:yes)、
図17のS550に進み、大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する(S550)。大当り終了演出時間が経過した場合には(S550:yes)、役物連続作動装置の作動を停止し(S555)、条件装置の作動を停止する(S560)。そして、大当り遊技中に、確変決定装置92に設けられた入球口94への入球し、大当り遊技の終了後に高確率遊技状態への移行を示す入球有効フラグが1であるか否かを判定する(S565)。肯定判定の場合には(S565:yes)、確変回数設定処理を行い(S585)、第1確変フラグを「1」にセットし(S590)、S595へ移行する。また、入球有効フラグが0である場合(S565:no)、大当り遊技の終了後に中確率遊技状態へと移行するか否かを判定する(S570)。肯定判定の場合には(S570:yes)、確変回数設定処理を行い(S575)、第2確変フラグを「1」にセットし(S580)、S595へ合流する。また、中確率遊技状態へ移行しない場合には(S570:no)、そのままS595へ合流する。なお、第1確変フラグ又は第2確変フラグを1にすると、特別図柄の当選確率が向上する。第2確変フラグよりも、第1確変フラグが1にセットされる場合のほうが、特別図柄の当選確率がより向上する構成となっている(
図6(a)を参照)。第1確変フラグが「1」にセットされると、大当り遊技終了後に高確率遊技状態へ移行する。また、第2確変フラグが「1」にセットされると、大当り遊技終了後に中確率遊技状態へ移行する。
【0100】
本実施例では、
図17に示すように、入球有効フラグが「1」にセットされている場合には(S565:yes)、第1確変フラグが「1」にセットされ、入球有効フラグが0である場合には(S565:no)、S570へ移行する。仮に大当り図柄によって大当り遊技の終了後に中確率遊技状態への移行が設定されても、大当り遊技中に第2大入賞口91の入球口94に遊技球が入球すると、優先的に大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行することになる。
【0101】
S595において、主制御装置80は、大当り遊技の終了後に時短に移行するか否かを判定する(S595)。肯定判定の場合には(S595:yes)、時短回数設定処理を行い(S600)、時短フラグを「1」にセットし(S605)、S610へ移行する。大当り遊技の終了後に時短に移行しない場合には(S595:no)、そのままS610へ合流する。
なお、S600で設定する時短回数は、通常大当りでは100回であるが、確変大当りにおいては10000回が設定される。時短フラグを1にすると本実施例では特別図柄の平均変動時間短縮、普通図柄の平均変動時間短縮、普通電動役物12の開放時間を延長する開放延長機能をセットする。
【0102】
S610において、主制御装置80は、大当り終了コマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理(S610)を行ない、状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信(S615)し、特別遊技処理を終了する。
【0103】
(5)演出図柄表示装置6の画面にて表示される演出態様について
図20を参照して、大当りとなる特別図柄の変動表示が実行され、大当り図柄が確定表示された場合に、演出図柄表示装置6の画面に表示される演出表示態様の一例について説明する。
主制御装置80が大当りとなる特別図柄の変動表示を実行すると、サブ統合制御装置83は、
図20(a)に示すように、演出図柄表示装置6の画面にて左演出図柄1000、中演出図柄1001と右演出図柄1002を変動表示させる。
図20(b)に示すリーチ表示態様を介して、
図20(c)に示すように、大当り図柄に対応した左演出図柄1000、中演出図柄1001及び右演出図柄1002を「333」で確定表示させ、遊技者に大当りとなったことを報知する。また、キャラクタ1003のコメント表示には「大当り!」と表示されている。
【0104】
本実施例では、大当り図柄に対応した演出図柄で確定表示させた際に、演出図柄表示装置6の画面に表示される中演出図柄1001の表示態様を、
図20(c)に示す通常の表示態様からなる中演出図柄1001とは異なる表示態様を表示することで、大当り遊技の終了後の遊技状態が通常確率遊技状態、中確率遊技状態又は高確率遊技状態への移行を示唆する構成となっている。
【0105】
図21を参照して、大当り遊技の終了後に中確率遊技状態への移行を示唆する場合に、演出図柄表示装置6の画面に表示される演出表示態様の一例について説明する。
主制御装置80が大当りとなる特別図柄の変動表示を実行すると、サブ統合制御装置83は、
図21(a)に示すように、演出図柄表示装置6の画面にて左演出図柄1000、中演出図柄1001と右演出図柄1002を変動表示させる。
図21(b)に示すリーチ表示態様を介して、
図21(c)に示すように、大当り図柄に対応した左演出図柄1000、中演出図柄1001及び右演出図柄1002を「333」で確定表示させ、遊技者に大当りとなったことを報知する。
【0106】
なお、
図21(c)に示す中演出図柄1001は、
図20(c)に示した中演出図柄1001の表示態様とは異なるものとなっている。
図21(c)に示す中演出図柄1001は、キャラクタ(熊の達吉)と3の数字が組み合わされた表示態様となっている。
図21(c)に示す表示態様からなる中演出図柄1001は、大当り遊技の終了後に中確率遊技状態への移行を示唆する演出図柄である。
【0107】
図22を参照して、大当り遊技の終了後に高確率遊技状態への移行を示唆する場合の演出図柄表示装置6の画面に表示される演出表示態様の一例について説明する。
主制御装置80が大当りとなる特別図柄の変動表示を実行すると、サブ統合制御装置83は、
図22(a)に示すように、演出図柄表示装置6の画面にて左演出図柄1000、中演出図柄1001と右演出図柄1002を変動表示させる。
図22(b)に示すリーチ表示態様を介して、
図22(c)に示すように、大当り図柄に対応した左演出図柄1000、中演出図柄1001及び右演出図柄1002を「333」で確定表示させ、遊技者に大当りとなったことを報知する。また、
図22(c)に示すように、キャラクタ1001の「大当り!」というコメント表示が表示される。
【0108】
なお、
図22(c)に示す中演出図柄1001は、
図20(c)及び
図21(c)に示した中演出図柄1001の表示態様とは異なるものとなっている。
図22(c)に示す中演出図柄1001は、キャラクタ(山のヒロ吉)と3の数字が組み合わされた表示態様となっている。
図22(c)に示す表示態様からなる中演出図柄1001が、大当り遊技の終了後に高確率遊技状態への移行を示唆する演出図柄、つまり第2大入賞口91が第1開放パターンに基づいて開放されることを示唆する演出図柄である。
【0109】
図23を参照して、大当り遊技の終了後に通常確率遊技状態への移行を示唆する場合の演出図柄表示装置6の画面に表示される演出表示態様の一例について説明する。
主制御装置80が大当りとなる特別図柄の変動表示を実行すると、サブ統合制御装置83は、
図23(a)に示すように、演出図柄表示装置6の画面にて左演出図柄1000、中演出図柄1001と右演出図柄1002を変動表示させる。
図23(b)に示すリーチ表示態様を介して、
図23(c)に示すように、大当り図柄に対応した左演出図柄1000、中演出図柄1001及び右演出図柄1002を「333」で確定表示させ、遊技者に大当りとなったことを報知する。また、
図23(c)に示すように、キャラクタ1001の「大当り!」というコメント表示が表示される。
【0110】
なお、
図23(c)に示す中演出図柄1001は、
図20(c)、
図21(c)及び
図22(c)に示した中演出図柄1001の表示態様とは異なるものとなっている。
図23(c)に示す中演出図柄1001は、キャラクタ(熊の達吉)と3の数字が組み合わされた表示態様となっている。
図23(c)に示す表示態様からなる中演出図柄1001が、大当り遊技の終了後に通常確率遊技状態への移行を示唆する演出図柄となっている。
【0111】
本実施例では、
図20から
図23に示すように、演出図柄が大当りとなる組合せとなる場合に、中演出図柄1001の表示態様を用いて、大当り遊技の終了後に移行する遊技状態のうち一つの遊技状態のみを示唆する構成とした。これに限定されることはなく、例えば、演出図柄が大当りとなる組合せとなる場合に、中演出図柄1001の表示態様を用いて、大当り遊技の終了後に複数の遊技状態から何れかに移行することを示唆する潜伏図柄を備えた構成であってもよい。
【0112】
例えば、
図21(c)に示した演出図柄1001の表示態様を、大当り遊技終了後に通常確率遊技状態又は高確率遊技状態への移行を示唆する潜伏図柄Aとし、
図22(c)に示した演出図柄1001の表示態様を、大当り遊技終了後に中確率遊技状態又は高確率遊技状態への移行を示唆する潜伏図柄Bとし、
図23(c)に示した演出図柄1001の表示態様を、大当り遊技終了後に中確率遊技状態又は通常確率遊技状態への移行を示唆する潜伏図柄Cとする構成が考えられる。その場合、単に演出図柄が大当りとなる組合せとなる場合に移行する遊技状態のうち一つの遊技状態のみを示唆するだけでなく、複数の遊技状態の何れかに移行することを示唆することで、より遊技者に興趣を与えることができる。また、キャラクタにより示唆する構成以外にも、演出図柄の示す数字で示唆する構成でもよい。これならば、リーチが成立した段階から高確率遊技状態又は中確率遊技状態への期待を抱きながらリーチ演出を楽しむことができる。
【0113】
また、本実施例では、大当り遊技中の演出図柄表示装置6の画面にて、
図24及び
図25に示す大当り遊技終了後の遊技状態を報知する一連の演出表示が表示される。
【0114】
図24を参照して、第2大入賞口91の開放される4ラウンド目にて、演出図柄表示装置6の画面に表示される演出表示の一例である。
主制御装置80が大当りとなる特別図柄の変動表示を実行し、大当り図柄で確定表示されると、サブ統合制御装置83は
図24(a)に示すように、左演出図柄1000、中演出図柄1001及び右演出図柄1002を「777」で確定表示させ、遊技者に大当りとなったことを報知している。また、キャラクタ1003の「大当り!」というコメント表示が表示される。なお、
図24(a)では、演出図柄を「7」で確定表示させているが、図柄「7」は高確率遊技状態へ移行する可能性が高いことを示す図柄である。
【0115】
その後、大当り遊技が開始され、大当り遊技のうち4ラウンド目に移行すると、サブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6の画面を制御し、
図24(b)に示すバトル演出を表示させる。演出図柄表示装置6の画面に、キャラクタ1004とキャラクタ1005が表示される。なお、表示例1006には、「入球口に入球させろ!!」というコメント表示が表示される。表示例1006を表示することで、遊技者に遊技球を第2大入賞口91に入球するように報知している。
【0116】
その後、
図24(c)へ移行すると、表示例1008には「入球したら高確率、入球しなければ中確率」というコメント表示が表示されている。当該コメント表示を表示することで、入球口94に入球させることが出来るか否かに緊張感を持たせる演出表示となる。
【0117】
4ラウンド遊技にて、入球口94に遊技球を入球させることが出来た場合には、演出図柄表示装置6の画面に表示された
図24(c)に示す演出表示は、
図24(d)に示す演出表示へ移行することになる。
図24(d)に示すように、表示例1006には、「やった!高確率!!」と表示されている。また、キャラクタ1004がバトルに勝利したことが表示されている。表示例1006により、第2大入賞口91に設けられた入球口94に遊技球が入球し、大当り遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態へ移行することを遊技者に報知している。
【0118】
4ラウンド遊技にて、入球口94に遊技球を入球させることが出来なかった場合には、演出図柄表示装置6の画面に表示された
図24(c)に示す演出表示は、
図24(e)に示す演出表示へ移行することになる。
図24(e)に示すように、表示例1006には、「残念!中確率!!」と表示されている。また、キャラクタ1004がバトルに敗北したことが表示されている。表示例1006により、遊技球が第2大入賞口91に設けられた入球口94に入球できず、大当り遊技の終了後に中確率遊技状態へ移行することを遊技者に報知している。
【0119】
次に、
図25を参照して、4ラウンド目以降のラウンドにて、演出図柄表示装置6の画面に表示される演出表示の一例について説明する。なお、
図25では、4ラウンド目にて入球口94に遊技球が入球できなかったものとする。
主制御装置80が大当りとなる特別図柄の変動表示を実行し、大当り図柄で確定表示されると、サブ統合制御装置83は
図25(a)に示すように、左演出図柄1000、中演出図柄1001及び右演出図柄1002を「222」で確定表示させ、遊技者に大当りとなったことを報知している。また、キャラクタ1003の「大当り!」というコメント表示が表示される。なお、
図25(a)では、演出図柄を「2」で確定表示させているが、図柄「2」は低確率の可能性が高いことを示す図柄としている。
【0120】
大当り遊技が実行され、大当り遊技時に、サブ統合制御装置83は、演出図柄表示装置6の画面を制御し、
図25(b)に示すバトル演出を表示させる。なお、演出図柄表示装置6の画面には「8ラウンド」と表示されている。
図25(b)に示すようにキャラクタ1005とキャラクタ1007が表示される。その後、
図25(c)へ移行する。演出図柄表示装置6の画面に表示された表示例1008には、「バトルに勝利すれば中確率 敗北すれば通常」と表示されている。
【0121】
キャラクタ1005が、キャラクタ1007にバトルで勝利した場合には、
図25(d)へ移行する。
図25(d)に示すように、キャラクタ1005がキャラクタ1007に勝利したことを報知している。また、表示例1006には、「やった!中確率!!」と表示されていることから、大当り遊技終了後に中確率遊技状態へ移行することを報知している。
【0122】
また、キャラクタ1005が、キャラクタ1007にバトルで敗北した場合には、
図25(e)へ移行する。
図25(e)に示すように、キャラクタ1005はキャラクタ1007に敗北したことを報知している。また、表示例1006には、「残念!低確率!!」と表示されていることから、大当り遊技終了後に通常確率遊技状態へ移行することを報知している。
【0123】
このようにすれば、遊技者は、一度の大当り遊技で、入球口94に入球することができるか否かと、バトル演出にて勝利することができるか否かによって、通常確率遊技状態よりも当選する確率が高くなるチャンスが2度訪れることになる。そのため、いずれか一方で通常確率遊技状態よりも当選する確率が高くなるチャンスを得ることができなくても、引き続き期待しながら遊技することができるようになる。
【0124】
本実施例では、大当り遊技の4ラウンド目にて
図24に示す演出表示を行い、4ラウンド目以降に
図25を示す演出表示を行う構成について説明したが、特に限定されるものではない。例えば、先に当否判定時に決定した大当り図柄に基づいて大当り遊技の終了後に移行する遊技状態がどうなるかを報知する演出表示を行い(
図25を参照)、当該演出表示が行われたラウンド以降に第2大入賞口91内の入球口94に遊技球が入球するか否かを報知する演出表示を行う構成であってもよい。
【0125】
また、逆の構成として、先にバトル演出が行われ、その後のラウンド遊技で入球口に入球するか否かを演出する構成も考えられるし、同一のラウンド遊技で同時に行うことも考えられる。一方が演出表示であるため、多様な組み合わせで実行することが可能となる。
【0126】
以上の弾球遊技機によれば、決定した大当り図柄に応じて大当り遊技の終了後に中確率遊技状態が付与される場合、ラウンド遊技中の入球口94への遊技球の入球に起因して高確率遊技状態が付与される場合が存在することで、当否判定処理による当否判定時に、大当り遊技終了後に通常確率遊技状態よりも当選する高い確率となる状態への移行が決定されていなくても、大当り遊技終了後に通常確率遊技状態よりも当選する高い確率となる状態への移行を期待させることができる遊技構成となる。
【0127】
また、通常確率遊技状態よりも当選する確率が高くなる遊技状態として、高確率変動状態、中確率変動状態を備えるとともに、確率変動の作動起因が当否判定時と入球口94への入球時の2つあることにより、これらの組み合わせることにより多様な遊技性を実現することができる。
【0128】
本実施例のパチンコ機50は、大当りと判定された時の遊技状態が大当り遊技終了後も継続する場合、通常確率遊技状態にて大当りと判定されて大当り遊技終了後に中確率遊技状態又は高確率遊技状態へ昇格する場合、中確率遊技状態にて大当りと判定されて大当り遊技終了後に高確率遊技状態へ昇格する場合、高確率遊技状態にて大当りと判定されて大当り遊技終了後に中確率遊技状態又は通常確率遊技状態へ降格する場合等が存在し、大当り遊技終了後の遊技状態の決定の経緯を今までにない多様なものとすることができる。
【0129】
また、
図21から
図23を用いて説明したように、演出図柄が大当りの組合せとなった時に、大当り遊技終了後の遊技状態に応じて中演出図柄1001の表示態様を変化させることで、大当り遊技の終了後の遊技状態を事前に示唆することができる。
【0130】
例えば、実施例1のように、当否判定処理により大当りと判定された時に、決定した大当り図柄に応じて大当り遊技の終了後に中確率遊技状態が付与され、大当り遊技の所定のラウンド遊技にて入球口94に遊技球を入球させることで大当り遊技終了後に高確率遊技状態が付与される遊技構成の場合、所定のラウンド遊技で、演出図柄表示装置6の画面にて
図24に示す演出表示を行えば、入球口94に入球させることが出来るか否かによって、中確率遊技状態又は高確率遊技状態の何れかが付与されるのか違い生じるため、遊技者に緊張感を持たせて遊技を行わせることができる。
【0131】
また、本実施例では、通常確率遊技状態、中確率遊技状態及び高確率遊技状態の3種類の遊技状態を備えることで、所定のラウンド(本実施例では、4ラウンド)にて、入球口94への入球に起因して高確率遊技状態へ移行するか否か大当り遊技中の演出表示(
図24を参照)で行うだけでなく、所定のラウンド(本実施例では、4ラウンド)以降に確定表示された大当り図柄に応じて大当り遊技の終了後に中確率遊技状態へ移行するか否かを報知する演出表示を行うことができ、従来の弾球遊技機にはない演出表示となり、より興趣を与えるものとなる。
【0132】
ここで本実施例の構成・状態と、本発明の構成要件との対応関係を示す。
本発明の「始動口」は、第1始動口11、第2始動口12に相当し、「当否判定手段」は
図8の当否判定処理(S55)に相当し、「演出表示手段」はサブ統合制御装置83に相当し、「大入賞口」は第1大入賞口14、第2大入賞口91に相当し、「第1開放状態」が、第1開放パターンに基づく第2大入賞口91の開放に相当し、「第2開放状態」が、第2開放パターンに基づく第2大入賞口91の開放に相当し、「特定領域」は入球口94に相当し、「示唆図柄A」が、
図22(c)に示す中演出図柄1001に相当し、「示唆図柄B」が、
図21(c)に示す中演出図柄1001に相当し、「示唆図柄C」が
図23(c)に示す中演出図柄1001に相当する。
【0133】
実施例1では、第2大入賞口91の開放パターンは、第1開放パターンと第2開放パターンから構成されている。これに限定されることはなく、その他の開放パターンを備えて構成でもよい。例えば、第1開放パターンに基づく第2大入賞口91の開放よりも遊技球の入球が困難であるが、第2開放パターンに基づく第2大入賞口91の開放よりも第2大入賞口91への遊技球の入球が容易となる第3開放パターンを備えた構成であってもよい。
【0134】
上述した構成によれば、第1開放パターンと第2開放パターンとの2種類では、大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行するか否かが単調となってしまうが、第3開放パターンを備えることで、大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行するか否かが単調とはならず、遊技者により興趣を与えることが出来る。
[実施例2]
【0135】
実施例1のパチンコ機50では、当否判定処理にて決定した大当り図柄に基づいて大当り遊技の終了後に中確率遊技状態へ移行するかを決定し、また、大当り遊技中の所定のラウンド遊技(実施例1では、4ラウンド目)にて、開放される第2大入賞口91の開放パターンを決定していた。なお、第2大入賞口91内の入球口94に遊技球が入球すると、大当り遊技終了後に高確率遊技状態へ移行する構成となっていた。
しかし、実施例2のパチンコ機50では、実施例1とは異なり、大当りと判定された時に決定した大当り図柄に基づいて大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行するかを決定する。また、実施例2では特別図柄に小当りが設けられており、小当りと判定された時に決定した小当り図柄に基づいて行われる小当り遊技でのみ第2大入賞口91を開放され、第2大入賞口91内の入球口94に遊技球が入球すると、小当り遊技の終了後に中確率遊技状態へ移行する構成となっている。
【0136】
本発明の実施例2について
図26から
図35を用いて説明する。なお、本実施例は実施例1と共通点が多いため、異なる点を重点的に説明していく。
【0137】
[構成の説明]
(1)全体の構成について
図26は、実施例2のパチンコ機の遊技盤1の正面図である。なお、このパチンコ機の全体的な構成は公知技術に従っているので図示及び説明は省略する。
図26に示すように遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。この遊技領域3には多数の遊技釘が打ち付けられている(
図26では省略)。
【0138】
遊技領域3のほぼ中央部には、センターケース5が配されている。なお、遊技領域3は、センターケース5により左右に分けられ、センターケース5の左側には遊技球が流下可能な左遊技領域Lが設けられ、センターケース5の右側には遊技球が流下可能な右遊技領域Rが設けられている。
【0139】
センターケース5の下には、第1始動口11が配置されている。なお、第1始動口11は、常時遊技球の入球が可能となっている。また、センターケース5の右方には、第2始動口12が配置されている。第2始動口12は開閉可能な翼片を供えた普通電動役物を備えており、この翼片が開放しないと遊技球は第2始動口12に入球できない構成となっている。なお、本実施例では、第2始動口12は常時入賞可能な始動口と普通電動役物からなる始動口が一体となって形成されている。第2始動口12の右上方にはゲート17が配置されており、ここを遊技球が通過すると普通図柄が変動し、普通図柄が当り図柄で停止すると翼片が開放される。
【0140】
第1始動口11の右下方にはアタッカー式の第1大入賞口14が配置されている。また、第1始動口12の左下方にはアタッカー式の第2大入賞口91が配置されている。実施例2において、第2大入賞口91は当否判定の結果から小当りと判定され、小当り遊技中に開放される。そのため、第2大入賞口91は大当り遊技中に開放しない構成となっている。
また、第2大入賞口91の内部には、第2大入賞口91に入球した遊技球が誘導され、小当り遊技の終了後に中確変遊技状態(大当り抽選で当る確率が上昇した状態で、高確率遊技状態よりも大当り抽選で当たる確率は低い状態)に移行するか否かを決定するための確変決定装置92が配置されている。
【0141】
ここで、
図27(a)を用いて実施例2のパチンコ機50の基本的仕様について説明する。
本実施例のパチンコ機50は通常確率遊技状態では大当り確率1/400、中確率遊技状態での大当り確率は1/100、高確率遊技状態での大当り確率は1/40と設定されている。また、小当り確率は第1特別図柄にて1/100に設定されている。また、中確率遊技状態、高確率遊技状態での特別図柄の変動回数(以下、確変回数)は10000回に設定されている。また、時短回数は10000回、100回、20回に設定されている。第1始動口11、第2始動口12への賞球数は3個となっている。その他入賞口への賞球数は10個、第1大入賞口14への賞球数は10個、第2大入賞口91への賞球数は10個となっている。普通図柄当り確率は、パチンコ機50が通常遊技状態では1/6、開放延長状態では5/6である。また、普通電動役物の開放時間は、パチンコ機50が通常遊技状態では0.2秒を1回、時短状態では1秒を3回となっている。
【0142】
図27(b)を用いて、実施例2の第1特別図柄の大当り図柄の種類と、各大当り図柄に基づいて設定される大当り遊技の内容、大当り図柄に基づいて付与される遊技状態について説明する。
第1特別図柄の大当り図柄は、図柄Fから図柄Gの2種類となっている。第1特別図柄の大当り図柄に基づいて、後述する
図28の大当り設定処理(S805)により大当り遊技のラウンド数、大当り遊技の終了後に付与される遊技状態が設定される。なお、大当り遊技にて開放される大入賞口は、第1大入賞口14である。
【0143】
第1特別図柄の大当り図柄が図柄Fであった場合、10ラウンドの大当り遊技を実行する。なお、図柄Fに基づく大当り遊技にて獲得可能な出玉は、第1大入賞口14への1球の入球にて払い出される賞球が10個、1ラウンドの規定入賞数10個で10ラウンドとなっているため、最大1000個となる。大当り図柄Fに基づいて設定される大当り遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態と開放延長状態である。なお、高確率遊技状態での特別図柄の変動回数は10000回、開放延長状態での特別図柄の変動回数は20回に設定されている。
第1特別図柄の大当り図柄が図柄Gであった場合、6ラウンドの大当り遊技を実行する。なお、図柄Gに基づく大当り遊技にて獲得可能な出玉は、第1大入賞口14への1球の入球にて払い出される賞球が10個、1ラウンドの規定入賞数10個で6ラウンドとなっているため、最大600個となる。大当り図柄Gに基づいて設定される大当り遊技の終了後の遊技状態は、通常確率遊技状態と非開放延長状態である。
【0144】
図27(c)を用いて、実施例2の第2特別図柄の大当り図柄の種類と、各大当り図柄に基づいて設定される大当り遊技の内容、大当り図柄に基づいて付与される遊技状態について説明する。
第2特別図柄の大当り図柄は、図柄Hから図柄Iの2種類となっている。第2特別図柄の大当り図柄に基づいて、後述する
図28の大当り設定処理(S805)により大当り遊技のラウンド数、大当り遊技の終了後に付与される遊技状態が設定される。なお、大当り遊技にて開放される大入賞口は、第1大入賞口14である。
【0145】
第2特別図柄の大当り図柄が図柄Hであった場合、16ラウンドの大当り遊技を実行する。なお、図柄Hに基づく大当り遊技にて獲得可能な出玉は、第1大入賞口14への1球の入球にて払い出される賞球が10個、1ラウンドの規定入賞数10個で10ラウンドとなっているため、最大1600個となる。大当り図柄Hに基づいて設定される大当り遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態と開放延長状態である。なお、高確率遊技状態での特別図柄の変動回数は10000回、開放延長状態での特別図柄の変動回数は10000回に設定されている。
第2特別図柄の大当り図柄が図柄Iであった場合、10ラウンドの大当り遊技を実行する。なお、図柄Iに基づく大当り遊技にて獲得可能な出玉は、第1大入賞口14への1球の入球にて払い出される賞球が10個、1ラウンドの規定入賞数10個で10ラウンドとなっているため、最大1000個となる。大当り図柄Iに基づいて設定される大当り遊技の終了後の遊技状態は、通常確率遊技状態と開放延長状態である。開放延長状態での特別図柄の変動回数は100回に設定されている。
【0146】
図27(d)を用いて、実施例2の第1特別図柄の小当り図柄の種類と、当該小当り図柄に基づいて設定される小当り遊技の内容、入球口94に遊技球が入球した場合に付与される遊技状態について説明する。
第1特別図柄の小当り図柄は、図柄1の1種類となっている。第1特別図柄の小当り図柄に基づいて、後述する
図28の小当り設定処理(S825)により小当り遊技の内容、入球口94に入球した場合に付与される遊技状態が設定される。なお、小当り遊技にて開放される大入賞口は、第2大入賞口91である。
【0147】
第1特別図柄の小当り図柄が図柄1である場合、第2大入賞口91を最大0.9秒で2回の開放が行われる。なお、図柄1に基づく小当り遊技にて獲得可能な出玉は、第2大入賞口91への1球の入球にて払い出される賞球が10個、規定数が10個となっているため、最大100個となる。小当り遊技中に入球口94に遊技球が入球すると、小当り遊技終了後に中確率遊技状態と開放延長状態へ移行する。中確率遊技状態での特別図柄の変動回数は10000回、開放延長状態での特別図柄の変動回数は100回に設定されている。なお、小当り遊技にて入球口94に遊技球を入球させることが出来なかった場合には、当否判定処理にて小当りと判定された時の遊技状態が復帰することになる。
【0148】
実施例2の弾球遊技機が、
図27で示した仕様とすることで、通常確率遊技状態と非開放延長状態中は、第1特別図柄の抽選遊技を行い、第1特別図柄にて大当り図柄又は小当り図柄で確定表示されるか否かを目指すことになる。なお、第1特別図柄にて小当り図柄が確定表示されて実行される小当り遊技にて獲得可能な出玉よりも、大当り図柄が確定表示されて実行される大当り遊技にて獲得可能な出玉のほうが多い。しかし、第1特別図柄にて大当り図柄で確定表示される場合よりも、小当り図柄で確定表示され開放延長機能が作動する可能性が高く、開放延長機能の作動回数も多い。また、第1特別図柄にて大当りとなり大当り遊技終了後には高確率遊技状態へ移行するが、小当り遊技の場合には小当り遊技の終了後に中確率遊技状態へ移行することになる。
開放延長機能が作動すれば、第2特別図柄を変動させることになり、第2特別図柄で大当り図柄が確定表示となれば、第1特別図柄で大当りとなる場合と比べて、獲得可能な出玉が多い大当り遊技を発生させることができる。また、第2特別図柄で確定表示された大当り図柄に基づいて実行される大当り遊技のほうが、大当り遊技の終了後に開放延長機能の作動が継続し易い構成となっている。
【0149】
(2)当否判定処理について
実施例2の主制御装置80が行う当否判定処理と実施例1の主制御装置80が行う当否判定処理との異なる点について説明する。
【0150】
実施例2の主制御装置80は、
図10のS160にて確定図柄の表示中ではないと判定した場合には(S160:no)、
図28のS750に移行する。S750において、主制御装置80は、第2保留記憶(上記、S125による保留記憶)があるか否かを判断する。この保留記憶があれば(S750:yes)、第2保留記憶数をデクリメントし(S755)、S765に進む。また、否定判定の場合には(S750:no)、第1保留記憶(上記、S110による保留記憶)があるか否かを判定する(S760)。肯定判定の場合には(S760:yes)、第1保留記憶数をデクリメントし(S762)、S765へ移行する。また、第1保留記憶が無い場合には(S760:no)、
図29の特別遊技処理へと移行する。
【0151】
S765では、保留記憶の中で最も古いものを読み込んで(その保留記憶は消去する)、第1確変フラグがセットされている(すなわち1)か否かを判定する。ここで第1確変フラグが1とは、現在のパチンコ機50が高確率遊技状態であることを意味する。肯定判断であれば(S765:yes)、読み込んだ大当り決定用乱数を第1確変テーブルに記録されている当り値と照合し(S770)、S790へ移行する。
第1確変フラグが0である場合には(S765:no)、第2確変フラグがセットされている(すなわち1)か否かを判定する(S775)。ここで、第2確変フラグが1とは、現在のパチンコ機50が中確率遊技状態であることを意味する。肯定判定の場合には(S775:yes)、読み込んだ大当り決定用乱数を第2確変テーブルに記録されている当り値と照合し(S780)、S790へ移行する。また、否定判定の場合には(S775:no)、S785にて当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当り値と照合し、S790へ移行する。
【0152】
S770、S780またはS785の判定に基づき、大当りか否かを判定し(S790)、大当りである場合には(S790:yes)、大当り図柄決定用乱数によって大当り図柄を決定する(S795)。
【0153】
そして、大当り図柄を決定すると、変動パターン決定用乱数によって変動パターンを決定する(S800)。S800の処理では演出図柄表示装置6に表示される特別図柄の大当り用の変動時間等の変動パターンを決定する。その後、大当り設定処理を行い(S805)、S840へ移行する。大当り設定処理(S805)とは決定した大当り図柄によって、大当り後の遊技状態(確変や開放延長の有無等)や大当り遊技にかかる情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)を取得する処理である。
【0154】
S790において大当りではないと判定された場合は(S790:no)、小当りとなるか否かを判定する(S810)。小当りと判定された場合には(S810:yes)、大当り図柄決定用乱数によって小当り図柄を決定し(S815)、変動パターン決定用乱数によって変動パターンを決定する(S820)。その後、小当り設定処理を行い(S825)、S840へ移行する。小当り設定処理とは決定した小当り図柄(
図27(d)に示す図柄1)によって、小当り遊技にかかる情報(小当りのオープニング時間、開放パターン、小当りのエンディング時間、ラウンド数等)を取得する処理である。
【0155】
小当りと判定されなかった場合には(S810:no)、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S830)。S830の処理では演出図柄表示装置6に表示される特別図柄のハズレ用の変動時間等の変動パターンを決定する。こうして変動パターンが設定されると、ハズレ設定処理を行ない(S835)、S840へ移行する。
【0156】
S805、S825又はS835に続いては、上述の抽選結果を示すデータ、具体的には通常大当り、確変大当り、小当り、リーチ外れ(外れであるがリーチ表示有り)、リーチ表示無しの外れのいずれかを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータが含まれる変動開始コマンド(表示制御コマンド)をサブ統合制御装置83に出力し(S840)、
図29の特別遊技処理へ移行する。
なお、S840の処理により演出図柄表示装置6では演出図柄の変動表示が開始されるが、ほぼ同時に特別図柄の変動も主制御装置80によって開始される。演出図柄表示装置6では、変動パターンに基づいた演出表示を実行し、遊技者に当りであるか外れであるかの様々な予告やリーチ演出を表示する。遊技者この予告やリーチ演出を見ることで、当りに対する期待度を把握することが可能となっている。
【0157】
図8のS160において確定図柄を表示中と判定された場合には(S160:yes)、
図29のS850に移行し、確定図柄の表示時間が終了したか否かを判定する(S850)。肯定判定(S850:yes)の場合は、特別図柄の確定図柄の表示を終了し(S855)、確定表示された特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定する(S860)。大当りになる図柄と判定された場合には(S860:yes)、第1確変フラグ又は第2確変フラグが「1」にセットされているか否かを判定する(S865)。肯定判定の場合には(S865:yes)、セットされている確変フラグ(第1確変フラグ、第2確変フラグ)を0とし(S870)、S875へ移行する。また、第1確変フラグと第2確変フラグが0である場合には(S865:no)、そのままS875へ合流する。
S875において、時短フラグが「1」にセットされているか否かを判定する(S875)。肯定判定の場合には(S875:yes)、時短フラグを0にし(S880)、S885へ移行する。また、時短フラグが0である場合には(S875:no)、そのままS885へ合流する。
【0158】
S885では条件装置作動開始処理を行う。続くS890にて大当りフラグをセットし、役物連続作動装置を作動させ、S895にて大当り遊技開始処理を行なう。大当り遊技開始処理では、大当り遊技を開始するコマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する。S895の処理後、特別遊技処理を行う。
【0159】
S860で、確定表示させた特別図柄が大当りになる表示でないと判定された場合は(S860:no)、第1確変フラグ又は第2確変フラグが1か否かを判定し(S900)、第1確変フラグ又は第2確変フラグの何れかが、1であれば(S900:yes)、確変回数がプラスであれば−1する(S905)。その後、確変回数が0か否かを判定する(S910)。確変回数が0であれば(S910:yes)、S915にて第1確変フラグ又は第2確変フラグを0にしてS920に進む。確変フラグ(第1確変フラグ、第2確変フラグ)が1でないとき(S900:no)又は確変回数が0ではないとき(S910:no)はそのままS920に移行する。
【0160】
S920では、時短フラグが1か否かを判定し、1であれば(S920:yes)、時短回数をー1にし(S925)、時短回数が0か否かを判定する(S930)。時短回数が0であれば(S930:yes)、S935にて時短フラグを0にしてS940に進む。時短フラグが1でないとき(S920:no)又は時短回数が0ではないとき(S930:no)はそのままS940に合流する。S940において、主制御装置80は、状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信し(S940)、確定表示された特別図柄が小当りになる組合せであるか否かを判定する(S945)。小当りになる組合せである場合には(S945:yes)、特別電動役物作動開始の処理を行い(S947)、小当り遊技開始処理を行い(S949)、
図30の特別遊技処理へ移行する。なお、小当り遊技開始処理(S949)では、小当り遊技を開始するコマンド及び小当り遊技に係る情報(小当りのオープニング時間、開放パターン、小当りのエンディング時間)をサブ統合制御装置83に送信する。
【0161】
(3)特別遊技処理について
図30から
図32を用いて、実施例2の主制御装置80が行う特別遊技処理について説明する。
S950において、主制御装置80は、役物連続作動装置が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S950)。役物連続作動装置が作動中なら(S950:yes)、次に第1大入賞口14が開放中か否かを判断する(S955)。第1大入賞口14の開放中ではない場合は(S955:no)、ラウンド間のインターバル中により第1大入賞口14が閉鎖しているのか判断する(S960)。インターバル中でもない場合は(S960:no)、大当り終了演出中であるか判断する(S965)。これも否定判断の場合は(S965:no)、今から大当り遊技を開始する演出に要する時間が経過したか否かを判断する(S970)。大当り開始演出時間が経過した場合は(S970:yes)、第1大入賞口開放処理(S975)を行なって、特別遊技処理を終了(リターン)させる。また、大当り開始演出時間を経過していない場合には(S970:no)、そのまま、特別遊技処理を終了させる。なお、役物連続作動装置が作動中でない場合(S950:no)、小当り遊技処理へ移行する。小当り遊技処理については後述する。
【0162】
S955において、主制御装置80により第1大入賞口14が開放中であると判断された場合は(S955:yes)、
図31のS1000に進み、第1大入賞口14に10個入賞したか否かを判定する。なお、本実施例では10個だが、9個、8個でもよく、特に限定するものではない。第1大入賞口14に10個入賞していない場合には(S1000:no)、第1大入賞口14の開放時間が終了となったか否かを判定する(S1005)。肯定判定の場合には(S1005:yes)、S1010へ移行する。また、第1大入賞口14に遊技球が10個入賞した場合には(S1000:yes)、S1010へ移行する。
S1010において、第1大入賞口14閉鎖処理を行い、大当りインターバル処理(S1015)を行って、特別遊技処理は終了(リターン)となる。
また、第1大入賞口14の開放時間が終了となっていない場合には(S1005:no)、そのまま特別遊技処理がリターンとなる。本実施例では、16ラウンド、10ラウンド及び6ラウンドでの大当りは各ラウンドの最大開放時間は30秒に設定している。無論、この開放時間に限定するものではない。
【0163】
図30へ戻る。
図30のS960において、主制御装置80によりインターバル中であると判定された場合は(S960:yes)、
図31のS1020に進み、インターバル時間を経過したか否かを判定する(S1020)。インターバル時間を経過した場合には(S1020:yes)、現在のラウンド遊技が最終ラウンド遊技であるか否かを判定する(S1025)。最終ラウンド遊技である場合(S1025:yes)、大当り終了演出処理(S1030)を行い、特別遊技処理が終了となる。また、最終ラウンドではない場合には(S1025:no)、第1大入賞口14の開放処理(S1035)を行い、特別遊技処理へ移行する。S1020において、大当りインターバル時間を経過していない場合には(S1020:no)、そのまま特別遊技処理が終了となる。
【0164】
図30へ戻る。
図30のS965で大当りの終了演出中であると判定された場合は(S965:yes)、
図32のS1050に進み、大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する(S1050)。大当り終了演出時間が経過した場合には(S1050:yes)、役物連続作動装置の作動を停止し(S1055)、条件装置の作動を停止する(S1060)。そして、大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行するか否かを判定する(S1065)。肯定判定の場合には(S1065:yes)、確変回数設定処理を行い(S1070)、第1確変フラグを「1」にセットし(S1075)、S1080へ移行する。大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行しない場合には(S1065:no)、S1080へ移行する。なお、第1確変フラグが「1」にセットされると、大当り遊技の終了後に大当りと判定される確率が向上する高確率遊技状態(大当り確率1/40)へ移行することになる。
【0165】
S1080において、主制御装置80は、大当り遊技の終了後に時短に移行するか否かを判定する(S1080)。肯定判定の場合には(S1080:yes)、時短回数設定処理を行い(S1085)、時短フラグを「1」にセットし(S1090)、S1095へ移行する。大当り遊技の終了後に時短に移行しない場合には(S1080:no)、そのままS1095へ合流する。
なお、S1085で設定する時短回数は、通常大当りでは100回であり、第1特別図柄で確定表示された大当り図柄に応じた確変大当りは20回が設定され、第2特別図柄で確定表示された大当り図柄に応じた確変大当りは10000回が設定される。時短フラグを1にすると本実施例では特別図柄の平均変動時間短縮、普通図柄の平均変動時間短縮、普通電動役物12の開放時間を延長する開放延長機能をセットする。
【0166】
S1095において、主制御装置80は、大当り終了コマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理(S1095)を行ない、状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信(S1097)し、特別遊技処理を終了する。なお、大当り終了演出の時間を経過していない場合には(S1050:no)、そのまま特別遊技処理が終了となる。
【0167】
(4)小当り遊技処理について
図30に戻る。
図30のS950において、役物連続作動装置が作動していないと判断された場合には(S950:no)、小当り遊技処理へ移行することになる。小当り遊技処理について、
図33から
図35を用いて説明していく。
先ず、
図33のS1100において、特別電動役物が作動中であるか否かを判定する(S1100)。特別電動役物が作動中である場合には(S1100:yes)、入球口通過確認処理(S1105)へ移行する。なお、実施例2の入球口通過確認処理は、実施例1の入球口通過確認処理と同じである。入球口通過確認処理(S1105)が終了すると、S1110へ移行する。S1110において第2大入賞口91が開放中であるか否かを判定する(S1110)。否定判定の場合(S1110:no)、小当りインターバル中であるか否かを判定し(S1115)、小当りインターバルの時間ではない場合には(S1115:no)、小当り終了演出中であるか否かを判定する(S1120)。小当り終了演出中ではない場合には(S1120:no)、小当り開始演出の時間を経過したか否かを判定する(S1125)。小当り開始演出の時間を経過した場合には(S1125:yes)、第2大入賞口91を開放させ(S1130)、その後小当り遊技処理を終了させる。また、特別電動役物が作動していない場合(S1100:no)、又は小当り開始演出の時間が経過した場合には(S1125:no)、小当り遊技処理を終了させる。
【0168】
S1110において、第2大入賞口91が開放中であると判定された場合には(S1110:yes)、
図34のS1150へ移行する。S1150において、主制御装置80は、振分羽根役物制御処理(S1150)を行い、S1155へ移行する。なお、実施例2の振分羽根役物制御処理(S1150)のフローチャートは、実施例1の
図11の振分羽根役物制御処理のフローチャートと同じです。なお、実施例2では、第2大入賞口91は最大0.9秒を2回開放する。また、第2大入賞口91の1回の開放から0.3秒を経過すると振分羽根役物93が開放され、振分羽根役物93の開放時間は1秒となっている。1秒経過すると振分羽根役物93は閉鎖する。
【0169】
S1150の処理を終了すると、S1155において、第2大入賞口91に遊技球が10個入賞したか否かを判定する(S1155)。第2大入賞口91に遊技球が10個入賞していない場合には(S1155:no)、S1160へ移行する。S1160において、第2大入賞口91の開放時間が終了したか否かを判定する(S1160)。第2大入賞口91の開放時間が終了すると(S1160:yes)、S1165へ移行する。また、第2大入賞口91に10個入賞した場合には(S1155:yes)、S1165へ移行する。
【0170】
S1165において、主制御装置80は、第2大入賞口91の閉鎖処理(S1165)を行い、小当りインターバル処理(S1167)を行い、小当り遊技処理が終了となる。また、第2大入賞口91の開放時間が終了となっていない場合には(S1160:no)、小当り遊技処理を終了させる。
【0171】
図33へ戻る。
図33のS1115において、インターバル中であると判定された場合には(S1115:yes)、
図34のS1170へ移行する。S1170において、主制御装置80は、インターバル時間を経過したか否かを判定する(S1170)。インターバル時間を経過した場合には(S1170:yes)、規定数開放又は遊技球が10個入賞済みであるか否かを判定する(S1175)。規定数開放又は遊技球が10個入賞済みである場合には(S1175:yes)、小当り終了演出処理(S1180)を行い、小当り遊技処理が終了となる。また、規定数開放していない及び遊技球が10個入賞済みではない場合には(S1175:no)、第2大入賞口91の開放処理(S1185)を行い、小当り遊技処理を終了させる。また、インターバル時間を経過していない場合には(S1170:no)、そのまま小当り遊技処理を終了させる。
【0172】
図33へ戻る。
図33のS1120において、小当り終了演出中であると判定された場合には(S1120:yes)、
図35のS1200へ移行する。S1200において、主制御装置80は、小当り終了演出の時間を経過したか否かを判定する(S1200)。小当り終了演出の時間を経過した場合には(S1200:yes)、特別電動役物の作動の停止処理(S1205)を行い、S1210へ移行する。
S1210にて、主制御装置80は、入球有効フラグが「1」にセットされているか否かを判定する(S1210)。入球有効フラグが「1」にセットされている場合には(S1210:yes)、確変回数設定処理(S1215)を行い、第2確変フラグを「1」にセットし(S1220)、時短回数設定処理(S1225)を行い、時短フラグを「1」にセットし(S1230)、S1235へ移行する。入球有効フラグが0である場合には(S1210:no)、S1235へ移行する。第2確変フラグが「1」にセットされた場合、小当り遊技終了後に中確率遊技状態及び開放延長状態へ移行することになる。
S1235において、主制御装置80は、小当りインターバル処理を行い(S1235)、状態指定コマンドを送信し(S1240)、小当り遊技処理を終了させる。なお、小当り終了演出の時間が経過していない場合には(S1200:no)、そのまま小当り遊技処理が終了となる。
なお、小当り遊技にて第2大入賞口91の入球口94に遊技球が入球しなかった場合には、小当りと判定された時の遊技状態が継続することになる。
【0173】
以上の弾球遊技機によれば、大当り遊技を契機とせず、小当り遊技中に入球口94に遊技球を入球させることで遊技状態を変化させることができ、遊技状態を変化させるために、小当り遊技を発生させて第2大入賞口91内の入球口94を狙うという新しい遊技構成となる。
【0174】
また、小当りと判定された時の遊技状態が小当り遊技終了後に復帰する場合、通常確率遊技状態にて小当りと判定されて小当り遊技終了後に中確率遊技状態へ昇格する場合、中確率遊技状態にて大当りと判定されて大当り遊技終了後に高確率遊技状態へ昇格する場合、高確率遊技状態にて小当りと判定されて小当り遊技終了後に中確率遊技状態へ降格する場合等が存在し、移行させる遊技状態の決定の経緯を今までにない多様なものとすることができる。
【0175】
ここで本実施例の構成・状態と、本発明の構成要件との対応関係を示す。
本発明の「大当り遊技手段」は、
図30から
図32の特別遊技処理に相当し、「小当り遊技手段」は、
図33から
図35の小当り遊技処理に相当する。
【0176】
実施例1、実施例2の弾球遊技機は、大当り遊技終了後に付与される確変回数は高確率遊技状態と中確率遊技状態でも10000回に設定され、時短回数は10000回、100回又は20回に設定されていた。
この構成に限定されることなく、例えば、大当り遊技終了後に中確率遊技状態又は高確率遊技状態へ移行する場合に付与される確変回数及び時短回数を100回とする構成としてもよい。また、大当り遊技終了後に通常確率遊技状態へ移行する場合に付与される時短回数を100回とする構成とする。
上述した構成によれば、付与される確変回数及び時短回数は共に100回と同じでも、中確率遊技状態(1/100)で特別図柄を100回変動させて抽選を行うか又は高確率遊技状態(1/40)で特別図柄を100回変動させて抽選を行うかによって、大当りと判定される有利度が異なるため、遊技者の大当りと判定されることへの期待度が大きく変えることができる。
【0177】
実施例2では、入球口94に遊技球が入球すると小当り遊技終了後に中確率遊技状態と開放延長状態へ移行する構成としたが、これに限定されることはない。例えば、小当り遊技にて入球口94に遊技球が入球すると、小当り遊技終了後に開放延長状態へ移行する構成としてもよい。
【0178】
上述した構成によれば、例えば確定表示された図柄Fに基づいて大当り遊技の終了後に高確率遊技状態へ移行したものの、開放延長状態での特別図柄の変動回数が20回を経過してしまった場合、そこで小当りとなれば、再度高確率遊技状態及び開放延長状態で遊技することができるようになるなど、小当りの当選時の遊技状態などにより多様な遊技状態を付与することができる。
【0179】
本実施例では、第1特別図柄のみ小当りを備える構成としたが、第2特別図柄にも小当りを備える構成も考えられる。第2特別図柄の小当りも第2大入賞口91を開放させる構成であってもよいし、第1大入賞口14を開放させて、賞球を獲得する目的で搭載することも考えられる。その場合、同じ小当りでも第1特別図柄と第2特別図柄で役割を異ならせることにより、多様な遊技性とすることができる。