(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6656535
(24)【登録日】2020年2月7日
(45)【発行日】2020年3月4日
(54)【発明の名称】保温ティーカップ
(51)【国際特許分類】
B65D 81/38 20060101AFI20200220BHJP
A47J 41/02 20060101ALI20200220BHJP
【FI】
B65D81/38 Z
A47J41/02 102B
A47J41/02 305
【請求項の数】1
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2019-94900(P2019-94900)
(22)【出願日】2019年5月20日
【審査請求日】2019年5月27日
(31)【優先権主張番号】201910332536.6
(32)【優先日】2019年4月24日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519460661
【氏名又は名称】衢州延航機械科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】718003500
【氏名又は名称】鄒 静文
(72)【発明者】
【氏名】方▲せい▼
【審査官】
蓮井 雅之
(56)【参考文献】
【文献】
中国特許出願公開第107692740(CN,A)
【文献】
中国実用新案第204950360(CN,U)
【文献】
登録実用新案第3185488(JP,U)
【文献】
特開2004−195183(JP,A)
【文献】
特開2009−297191(JP,A)
【文献】
特許第6606722(JP,B1)
【文献】
特開2004−276921(JP,A)
【文献】
特開2002−51912(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 81/38
A47J 41/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面視で、カップ本体を含み、前記カップ本体の中には保温できる温度保ち控え部品が設置されており、前記温度保ち控え部品は前記カップ主体の内部に設置される第一真空チャンバを含み、前記第一真空チャンバの頂壁には温度を制御することができる発熱部品が固定的に装着されており、前記カップ主体の頂部端面にはステンレス蓋がねじ山により装着されており、前記ステンレス蓋の中には蓋の頂部から熱を逃すことを防止できる第二真空チャンバが設置されており、前記ステンレス蓋の頂部端面にはプラスチック蓋が固定的に装着されており、前記カップ主体の中には貯蔵チャンバが設置されており、前記貯蔵チャンバの中にはフィルターがスライドできるように装着されており、前記フィルターの内側には内溝が設置されており、前記プラスチック蓋の中には前記フィルターを取り上げることに便利を与える取り上げ部品が設置されており、前記取り上げ部品は前記プラスチック蓋と前記ステンレス蓋との間にスライドできるように装着される制御ロッドを含み、前記制御ロッドの底部端面には弾性ロッドが固定的に装着されており、前記弾性ロッドの末端には四つの弾性リングが中心対称的に固定的に装着されており、前記弾性リングが前記フィルターを突き上げて取り出すことができ、前記取り上げ部品はまた前記プラスチック蓋の中に設置される第一制御チャンバを含み、前記第一制御チャンバの左側には第二制御チャンバが設置されており、前記第二制御チャンバと前記第一制御チャンバとの間には前記制御ロッドを引っ掛からせることができる制御スライドロッドがスライドできるように設置されており、前記第一制御チャンバの底壁には前記制御ロッドを上へ復帰させることができる弾性片がスライドできるように装着されており、
前記温度保つ控え部品はまた前記カップ主体の左側内壁に設置される充電口を含み、前記第一真空チャンバの底壁には電池が固定的に装着されており、前記電池が前記発熱部品に電力を供給でき、前記ステンレス蓋の中には封止栓が固定的に装着されており、前記発熱部品が発熱して温度を制御することができ、前記封止栓が良い断熱材料で、一定の熱量を遮断でき、前記第二真空チャンバが蓋を通じて逃げた熱の量を減少でき、
前記取り上げ部品はまた前記制御ロッドの頂部端面に固定的に装着される第一押しボタンを含み、前記第一制御チャンバの左右内壁の間にはリミットブロックが左右対称的に固定的に装着されており、前記制御ロッドには第一固定棒状体が固定的に装着されており、前記第一固定棒状体が前記制御スライドロッドとスライドできるように装着されており、前記制御ロッドのうち前記第一固定棒状体の下側に位置するところには第二固定棒状体が固定的に装着されており、前記第二固定棒状体が前記弾性片とスライドできるように装着されており、前記弾性リングには開口溝が設置されており、前記ステンレス蓋の底部端面には固定ブロックが固定的に装着されており、前記固定ブロックの中には制御溝が設置されており、前記固定ブロックと前記弾性リングとの間には密封を行える密封膜が固定的に装着されており、前記第二制御チャンバの前後内壁の間には揺蕩ロッドがヒンジにより装着されており、前記揺蕩ロッドにはスライド溝が設置されており、前記スライド溝が前記制御スライドロッドとスライドできるように装着されており、前記揺蕩ロッドの右側端面と前記第二制御チャンバの右側内壁との間には推し動かしばねが固定的に装着されており、前記第二制御チャンバと前記プラスチック蓋の左側端面との間にはスライド軸がスライドできるように装着されており、前記スライド軸の左側端面には第二押しボタンが固定的に装着されており、前記フィルターを取る時、前記制御ロッドを押し、前記制御ロッドが前記弾性ロッドと前記弾性リングとを推し動かして下へ運動させ、前記弾性リングが前記弾性ロッドに押し開かれて前記内溝の中に引っ掛かり、前記ステンレス蓋を回すと前記ステンレス蓋を前記フィルターと一緒にカップ主体から取り出すことができ、前記第二押しボタンを押し、前記第二押しボタンが前記制御スライドロッドを制御して前記第一固定棒状体に引っ掛からせなく、前記弾性片が前記制御ロッドを推し動かして上へ運動させ、前記制御ロッドが上へ運動し、それにより前記弾性ロッドと前記弾性リングとが収縮され、前記フィルターを放し、フィルターが放された後、貯蔵チャンバからフィルターを取り出すことを特徴とする保温ティーカップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は生活用品分野に関わり、具体的には保温ティーカップである。
【背景技術】
【0002】
人々に使用されている保温ティーカップに白湯を入れる時、熱が主に蓋から逃げ、今までの保温ティーカップは蓋の保温効果が非常に悪く、熱を逃がしやすく、また保温ティーカップの中の温度が高く、人が内部のフィルターを取る時に常に手をやけどする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願公開第103654175号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は保温ティーカップを提供し、既存技術の中の上記欠点を解消することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明実施例の保温ティーカップは、カップ本体を含み、前記カップ本体の中には保温できる温度保ち控え部品が設置されており、前記温度保ち控え部品は前記カップ主体の内部に設置される第一真空チャンバを含み、前記第一真空チャンバの頂壁には温度を制御することができる発熱部品が固定的に装着されており、前記カップ主体の頂部端面にはステンレス蓋がねじ山により装着されており、前記ステンレス蓋の中には蓋の頂部から熱を逃すことを防止できる第二真空チャンバが設置されており、前記ステンレス蓋の頂部端面にはプラスチック蓋が固定的に装着されており、前記カップ主体の中には貯蔵チャンバが設置されており、前記貯蔵チャンバの中にはフィルターがスライドできるように装着されており、前記フィルターの内側には内溝が設置されており、前記プラスチック蓋の中には前記フィルターを取り上げることに便利を与える取り上げ部品が設置されており、前記取り上げ部品は前記プラスチック蓋と前記ステンレス蓋との間にスライドできるように装着される制御ロッドを含み、前記制御ロッドの底部端面には弾性ロッドが固定的に装着されており、前記弾性ロッドの末端には四つの弾性リングが中心対称的に固定的に装着されており、前記弾性リングが前記フィルターを突き上げて取り出すことができ、前記取り上げ部品はまた前記プラスチック蓋の中に設置される第一制御チャンバを含み、前記第一制御チャンバの左側には第二制御チャンバが設置されており、前記第二制御チャンバと前記第一制御チャンバとの間には前記制御ロッドを引っ掛からせることができる制御スライドロッドがスライドできるように設置されており、前記第一制御チャンバの底壁には前記制御ロッドを上へ復帰させることができる弾性片がスライドできるように装着されている。
【0006】
更に、前記温度保つ控え部品はまた前記カップ主体の左側内壁に設置される充電口を含み、前記第一真空チャンバの底壁には電池が固定的に装着されており、前記電池が前記発熱部品に電力を供給でき、前記ステンレス蓋の中には封止栓が固定的に装着されている。
【0007】
更に、前記取り上げ部品はまた前記制御ロッドの頂部端面に固定的に装着される第一押しボタンを含み、前記第一制御チャンバの左右内壁の間にはリミットブロックが左右対称的に固定的に装着されており、前記制御ロッドには第一固定棒状体が固定的に装着されており、前記第一固定棒状体が前記制御スライドロッドとスライドできるように装着されており、前記制御ロッドのうち前記第一固定棒状体の下側に位置するところには第二固定棒状体が固定的に装着されており、前記第二固定棒状体が前記弾性片とスライドできるように装着されており、前記弾性リングには開口溝が設置されており、前記ステンレス蓋の底部端面には固定ブロックが固定的に装着されており、前記固定ブロックの中には制御溝が設置されており、前記固定ブロックと前記弾性リングとの間には密封を行える密封膜が固定的に装着されており、前記第二制御チャンバの前後内壁の間には揺蕩ロッドがヒンジにより装着されており、前記揺蕩ロッドにはスライド溝が設置されており、前記スライド溝が前記制御スライドロッドとスライドできるように装着されており、前記揺蕩ロッドの右側端面と前記第二制御チャンバの右側内壁との間には推し動かしばねが固定的に装着されており、前記第二制御チャンバと前記プラスチック蓋の左側端面との間にはスライド軸がスライドできるように装着されており、前記スライド軸の左側端面には第二押しボタンが固定的に装着されている。
【発明の効果】
【0008】
本発明の有益な効果は:本発明は一番熱を逃しやすい蓋にも保温機能を設置しており、それによりティーカップの保温効果をより良くさせ、保温ティーカップの中には温度を一定の値に保つことができる加熱部品が設置されており、カップの保温時間を延長し、カップ内の温度が高い時、内部のフィルターに直接接触しないでフィルターを取り出すことができ、やけどすることを防止でき、普及する価値がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
下記に
図1〜3をあわせて本発明について詳しく説明し、便利に説明するために、下記の方向を以下のように規定する:
図1は本発明装置の正面図であり、以下に述べる上下左右前後の方向と
図1の自身投影関係の上下左右前後の方向とが一致である。
【0010】
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1〜3を参照し、本発明実施例の保温ティーカップは、カップ本体10を含み、前記カップ本体10の中には保温できる温度保ち控え部品80が設置されており、前記温度保ち控え部品80は前記カップ主体10の内部に設置される第一真空チャンバ11を含み、前記第一真空チャンバ11の頂壁には温度を制御することができる発熱部品41が固定的に装着されており、前記カップ主体10の頂部端面にはステンレス蓋19がねじ山により装着されており、前記ステンレス蓋19の中には蓋の頂部から熱を逃すことを防止できる第二真空チャンバ22が設置されており、前記ステンレス蓋19の頂部端面にはプラスチック蓋32が固定的に装着されており、前記カップ主体10の中には貯蔵チャンバ12が設置されており、前記貯蔵チャンバ12の中にはフィルター13がスライドできるように装着されており、前記フィルター13の内側には内溝15が設置されており、前記プラスチック蓋32の中には前記フィルター13を取り上げることに便利を与える取り上げ部品81が設置されており、前記取り上げ部品81は前記プラスチック蓋32と前記ステンレス蓋19との間にスライドできるように装着される制御ロッド24を含み、前記制御ロッド24の底部端面には弾性ロッド31が固定的に装着されており、前記弾性ロッド31の末端には四つの弾性リング17が中心対称的に固定的に装着されており、前記弾性リング17が前記フィルター13を突き上げて取り出すことができ、前記取り上げ部品81はまた前記プラスチック蓋32の中に設置される第一制御チャンバ27を含み、前記第一制御チャンバ27の左側には第二制御チャンバ34が設置されており、前記第二制御チャンバ34と前記第一制御チャンバ27との間には前記制御ロッド24を引っ掛からせることができる制御スライドロッド25がスライドできるように設置されており、前記第一制御チャンバ27の底壁には前記制御ロッド24を上へ復帰させることができる弾性片30がスライドできるように装着されている。
【0012】
前記温度保つ控え部品80はまた前記カップ主体10の左側内壁に設置される充電口42を含み、前記第一真空チャンバ11の底壁には電池40が固定的に装着されており、前記電池40が前記発熱部品41に電力を供給でき、前記ステンレス蓋19の中には封止栓20が固定的に装着されており、それにより発熱部品41が発熱して温度を制御することができ、封止栓20が良い断熱材料で、一定の熱量を遮断でき、第二真空チャンバ22が蓋を通じて逃げた熱の量を減少できる。
【0013】
前記取り上げ部品81はまた前記制御ロッド24の頂部端面に固定的に装着される第一押しボタン23を含み、前記第一制御チャンバ27の左右内壁の間にはリミットブロック29が左右対称的に固定的に装着されており、前記制御ロッド24には第一固定棒状体26が固定的に装着されており、前記第一固定棒状体26が前記制御スライドロッド25とスライドできるように装着されており、前記制御ロッド24のうち前記第一固定棒状体26の下側に位置するところには第二固定棒状体28が固定的に装着されており、前記第二固定棒状体28が前記弾性片30とスライドできるように装着されており、前記弾性リング17には開口溝33が設置されており、前記ステンレス蓋19の底部端面には固定ブロック18が固定的に装着されており、前記固定ブロック18の中には制御溝21が設置されており、前記固定ブロック18と前記弾性リング17との間には密封を行える密封膜16が固定的に装着されており、前記第二制御チャンバ34の前後内壁の間には揺蕩ロッド35がヒンジにより装着されており、前記揺蕩ロッド35にはスライド溝36が設置されており、前記スライド溝36が前記制御スライドロッド25とスライドできるように装着されており、前記揺蕩ロッド35の右側端面と前記第二制御チャンバ34の右側内壁との間には推し動かしばね38が固定的に装着されており、前記第二制御チャンバ34と前記プラスチック蓋32の左側端面との間にはスライド軸37がスライドできるように装着されており、前記スライド軸37の左側端面には第二押しボタン39が固定的に装着されており、それによりフィルター13を取る時、制御ロッド24を押し、制御ロッド24が弾性ロッド31と弾性リング17とを推し動かして下へ運動させ、推し動かしばね38が揺蕩ロッド35を推し動かして回転させ、揺蕩ロッド35が制御スライドロッド25を推し動かして第一固定棒状体26を引っ掛からせ、制御ロッド24がロック状態にあり、弾性リング17が弾性ロッド31に押し開かれて内溝15の中に引っ掛かり、ステンレス蓋19を回すとステンレス蓋19をフィルター13と一緒にカップ主体10から取り出すことができ、第二押しボタン39を押し、第二押しボタン39がスライド軸37を推し動かして右へ運動させ、スライド軸37が揺蕩ロッド35を推し動かして回転させ、揺蕩ロッド35が制御スライドロッド25を連動させて左へ運動させ、それにより制御スライドロッド25が第一固定棒状体26に引っ掛からなくなり、弾性片30が制御ロッド24を推し動かして上へ運動させ、制御ロッド24が上へ運動し、それにより弾性ロッド31と弾性リング17とが収縮され、フィルター13を放し、フィルター13が放された後、貯蔵チャンバ12からフィルター13を取り出すことができる。
【0014】
使用する時、発熱部品41が発熱して温度を制御することができ、封止栓20が良い断熱材料で、一定の熱を遮断でき、第二真空チャンバ22が蓋を通じて逃げた熱の量を減少でき、フィルター13を取る時、制御ロッド24を押し、制御ロッド24が弾性ロッド31と弾性リング17とを推し動かして下へ運動させ、推し動かしばね38が揺蕩ロッド35を推し動かして回転させ、揺蕩ロッド35が制御スライドロッド25を推し動かして第一固定棒状体26を引っ掛からせ、制御ロッド24がロック状態にあり、弾性リング17が弾性ロッド31に押し開かれて内溝15の中に引っ掛かり、ステンレス蓋19を回すとステンレス蓋19をフィルター13と一緒にカップ主体10から取り出すことができ、第二押しボタン39を押し、第二押しボタン39がスライド軸37を推し動かして右へ運動させ、スライド軸37が揺蕩ロッド35を推し動かして回転させ、揺蕩ロッド35が制御スライドロッド25を連動させて左へ運動させ、それにより制御スライドロッド25が第一固定棒状体26に引っ掛からなくなり、弾性片30が制御ロッド24を推し動かして上へ運動させ、制御ロッド24が上へ運動し、それにより弾性ロッド31と弾性リング17とが収縮され、フィルター13を放し、フィルター13が放された後、貯蔵チャンバ12からフィルター13を取り出すことができる。
【0015】
本発明の有益な効果は:本発明は一番熱を逃しやすい蓋にも保温機能を設置しており、それによりティーカップの保温効果をより良くさせ、保温ティーカップの中には温度を一定の値に保つことができる加熱部品が設置されており、カップの保温時間を延長し、カップ内の温度が高い時、内部のフィルターに直接接触しないでフィルターを取り出すことができ、やけどすることを防止でき、普及する価値がある。
【0016】
当業者が明確できることは、本発明の総体精神及び構想から離脱しない場合で、上記実施例に対して様々な変型を行うことができる。それらの変型はいずれも本発明の保護範囲に含む。本発明の保護方案は本発明に添付した請求項を基準とする。
【要約】
【課題】本発明は保温ティーカップを開示した。
【解決手段】
カップ本体を含み、発熱部品が発熱して温度を制御することができ、封止栓が良い断熱材料で、一定の熱量を遮断でき、第二真空チャンバが蓋を通じて逃げた熱の量を減少でき、一番熱を逃しやすい蓋にも保温機能を設置しており、それによりティーカップの保温効果をより良くさせ、保温ティーカップの中には温度を一定の値に保つことができる加熱部品が設置されており、カップの保温時間を延長し、カップ内の温度が高い時、内部のフィルターに直接接触しないでフィルターを取り出すことができ、やけどすることを防止できる。
【選択図】
図1