(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6656541
(24)【登録日】2020年2月7日
(45)【発行日】2020年3月4日
(54)【発明の名称】缶蓋収集缶切り
(51)【国際特許分類】
B67B 7/60 20060101AFI20200220BHJP
【FI】
B67B7/60
【請求項の数】1
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2019-99846(P2019-99846)
(22)【出願日】2019年5月28日
【審査請求日】2019年5月30日
(31)【優先権主張番号】201910317905.4
(32)【優先日】2019年4月19日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519460661
【氏名又は名称】衢州延航機械科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】718003500
【氏名又は名称】鄒 静文
(72)【発明者】
【氏名】張▲こく▼強
【審査官】
家城 雅美
(56)【参考文献】
【文献】
特開平03−289486(JP,A)
【文献】
特開2001−072188(JP,A)
【文献】
国際公開第2008/144783(WO,A1)
【文献】
韓国公開特許第10−2011−0091208(KR,A)
【文献】
中国特許出願公開第109205535(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67B7/00−7/92
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面視で、スタンドを含み、前記スタンドの中には上方に開口したスライドチャンバが設けられ、前記スライドチャンバの中にはスライド円環がスライドできるように設けられ、前記スライド円環と前記スライドチャンバの底面とには第一バネが固定的に連結され、前記スライドチャンバの中にはスタンド挟み装置が設けられ、前記スライド円環の頂端に本体を取り付けることができ、前記本体の中には下方に開口した円柱空きチャンバが設けられ、前記円柱空きチャンバの頂端に上蓋吸着装置を取り付けることができ、前記円柱空きチャンバの外側には回転チャンバが連通するように設けられ、前記回転チャンバの中には第一回転円環が回転できるように設けられ、前記第一回転円環の環の中には第一回転軸が回転できるように設けられ、前記第一回転軸には固定ブロックが固定的に設けられ、前記固定ブロックの左端には矩形磁石が設けられ、前記矩形磁石が前記第一回転軸に固定されており、前記固定ブロックの中には第一スライド溝が設けられ、前記第一スライド溝には第一スライドブロックが左右に対称的にスライドできるように設けられ、前記第一スライドブロックの一側と前記第一スライド溝の端面との間には第二バネが固定的に連結され、前記第一スライドブロックのもう一端には電磁石が固定的に設けられ、前記固定ブロックの外表面には環状接触点が設けられ、前記環状接触点と前記電磁石とが接触しており、左側の前記第一スライド溝には下方に開口した第一連通溝が設けられ、右側の前記第一スライド溝には上方に開口した第二連通溝が設けられ、前記第一連通溝の中には前記第一スライドブロックと固定された第一刃がスライドできるように設けられ、前記第二連通溝の中には前記第一スライドブロックと固定された第二刃がスライドできるように設けられ、前記回転チャンバの外側には環状空きチャンバが連通するように設けられ、前記環状空きチャンバには第二回転軸が左右に対称的に回転できるように設けられ、前記第二回転軸には歯車が固定的に設けられ、前記環状空きチャンバの外側には第二回転円環が回転できるように設けられ、前記第二回転円環が前記本体の外側まで突き出ており、前記円柱空きチャンバの中には回転切り装置が設けられ、
これにより、第二回転円環を回し、刃に缶蓋を切らせ、円形磁石が切られた後の缶蓋を吸引し収集し、
前記第一回転円環の外表面には環状リングギヤが固定的に設けられ、前記環状リングギヤと前記歯車とが噛合しており、前記第二回転円環の内側にはリングギヤが設けられ、前記リングギヤと前記歯車とが噛合しており、前記第一回転円環の外周には環状通電溝が設けられ、前記本体の右側には第一電線が設けられ、前記第一電線と前記環状通電溝とが接触しており、前記環状接触点と前記環状通電溝との間には第二電線が連結され、
これにより、電磁石を始動した後に手動で第二回転円環を回し、第二回転円環が歯車により第一回転円環を回転連動させ、刃に缶蓋を切らせ、
前記回転チャンバには第一環状磁性リングが上下に対称的に設けられ、前記第一環状磁性リングと前記矩形磁石とが引き合い、頂端の前記第一環状磁性リングの左側には仕切り板が固定的に設けられ、前記固定ブロックの外表面には第二環状磁性リングが左右に対称的に設けられ、前記本体の頂端には内ネジ山が設けられ、前記内ネジ山の外には外ネジ山によって頂蓋を取り付けることができ、前記頂蓋が前記円柱空きチャンバの中に伸びており、前記頂蓋の底面には円形磁石が固定的に設けられ、前記円形磁石の磁力は前記第二環状磁性リングの磁力より大きく、
前記スタンド挟み装置は前記スライドチャンバを含み、前記スライドチャンバの底端には第二スライド溝が連通するように設けられ、前記第二スライド溝の中には第二スライドブロックが左右に対称的に、且つスライド可能に設けられ、前記第二スライドブロックと前記第二スライド溝の端面との間には第三バネが固定的に連結され、
これにより、第二スライドブロックを回し、缶詰を第二スライド溝の中に置いて挟み、そして本体をスライド円環の上端までスライドさせることを特徴とする缶蓋収集缶切り。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は生活用具分野を取り上げて、具体的には缶蓋収集缶切りである。
【背景技術】
【0002】
伝統的な缶切りは重くて使いにくく、手動で操作する時に手が直接に刃に近距離に接触する場合が多いため、傷つけられやすく、また一般的な自動缶切りは直接に缶詰の上部を切り、缶詰のカール部がなくなり、切られた缶詰も同じく手を傷つける危険性を持っており、また、切られた缶蓋は薄くて鋭く、缶蓋の材質は回収し利用する価値があり、従って、缶蓋収集缶切りを設計し上記の問題を解決する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願公開第106672875号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は缶蓋収集缶切りを提供し、それは上記の現在の技術中の問題を解決できる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は以下の技術プランを通じて実現する:本発明の缶蓋収集缶切りは、スタンドを含み、前記スタンドの中には上方に開口したスライドチャンバが設けられ、前記スライドチャンバの中にはスライド円環がスライドできるように設けられ、前記スライド円環と前記スライドチャンバの底面とには第一バネが固定的に連結され、前記スライドチャンバの中にはスタンド挟み装置が設けられ、前記スライド円環の頂端に本体を取り付けることができ、前記本体の中には下方に開口した円柱空きチャンバが設けられ、前記円柱空きチャンバの頂端に上蓋吸着装置を取り付けることができ、前記円柱空きチャンバの外側には回転チャンバが連通するように設けられ、前記回転チャンバの中には第一回転円環が回転できるように設けられ、前記第一回転円環の環の中には第一回転軸が回転できるように設けられ、前記第一回転軸には固定ブロックが固定的に設けられ、前記固定ブロックの左端には矩形磁石が設けられ、前記矩形磁石が前記第一回転軸に固定されており、前記固定ブロックの中には第一スライド溝が設けられ、前記第一スライド溝には第一スライドブロックが左右に対称的にスライドできるように設けられ、前記第一スライドブロックの一側と前記第一スライド溝の端面との間には第二バネが固定的に連結され、前記第一スライドブロックのもう一端には電磁石が固定的に設けられ、前記固定ブロックの外表面には環状接触点が設けられ、前記環状接触点と前記電磁石とが接触しており、左側の前記第一スライド溝には下方に開口した第一連通溝が設けられ、右側の前記第一スライド溝には上方に開口した第二連通溝が設けられ、前記第一連通溝の中には前記第一スライドブロックと固定された第一刃がスライドできるように設けられ、前記第二連通溝の中には前記第一スライドブロックと固定された第二刃がスライドできるように設けられ、前記回転チャンバの外側には環状空きチャンバが連通するように設けられ、前記環状空きチャンバには第二回転軸が左右に対称的に回転できるように設けられ、前記第二回転軸には歯車が固定的に設けられ、前記環状空きチャンバの外側には第二回転円環が回転できるように設けられ、前記第二回転円環が前記本体の外側まで突き出ており、
前記円柱空きチャンバの中には回転切り装置が設けられている。
【0006】
前記第一回転円環の外表面には環状リングギヤが固定的に設けられ、前記環状リングギヤと前記歯車とが噛合しており、前記第二回転円環の内側にはリングギヤが設けられ、前記リングギヤと前記歯車とが噛合しており、前記第一回転円環の外周には環状通電溝が設けられ、前記本体の右側には第一電線が設けられ、前記第一電線と前記環状通電溝とが接触しており、前記環状接触点と前記環状通電溝との間には第二電線が連結されている。
【0007】
前記回転チャンバには第一環状磁性リングが上下に対称的に設けられ、前記第一環状磁性リングと前記矩形磁石とが引き合い、頂端の前記第一環状磁性リングの左側には仕切り板が固定的に設けられ、前記固定ブロックの外表面には第二環状磁性リングが左右に対称的に設けられ、前記本体の頂端には内ネジ山が設けられ、前記内ネジ山の外には外ネジ山によって頂蓋を取り付けることができ、前記頂蓋が前記円柱空きチャンバの中に伸びており、
前記頂蓋の底面には円形磁石が固定的に設けられ、前記円形磁石の磁力は前記第二環状磁性リングの磁力より大きい。
【0008】
有益的には、図に示したように、前記スタンド挟み装置は前記スライドチャンバを含み、前記スライドチャンバの底端には第二スライド溝が連通するように設けられ、前記第二スライド溝の中には第二スライドブロックが左右に対称的に、且つスライド可能に設けられ、前記第二スライドブロックと前記第二スライド溝の端面との間には第三バネが固定的に連結されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明の缶蓋収集缶切りは操作が簡単で明白で、安全で信頼でき、効率が高く、切りが精確であり、同時に、本発明の装置はシンプルで上品であり、様々な場合に対応でき、実用性が強い。
【図面の簡単な説明】
【0010】
下記に
図1〜3をあわせて本発明について詳しく説明し、便利に説明するために、下記の方向を以下のように規定する:
図1は本発明装置の正面図であり、以下に述べる上下左右前後の方向と
図1の自身投影関係の上下左右前後の方向とが一致である。
【0011】
【
図1】
図1は本発明の缶蓋収集缶切りの全体構成略図
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明書に開示した全ての特徴、或いは開示した全ての方法、過程中のステップは、互いに排斥する特徴或いはステップ以外に、いかなる方式で組み合わせることができる。
【0013】
図1〜3に示すように、本発明の缶蓋収集缶切りは、スタンド19を含み、前記スタンド19の中には上方に開口したスライドチャンバ22が設けられ、前記スライドチャンバ22の中にはスライド円環20がスライドできるように設けられ、前記スライド円環20と前記スライドチャンバ22の底面とには第一バネ21が固定的に連結され、前記スライドチャンバ22の中にはスタンド挟み装置90が設けられ、前記スライド円環20の頂端に本体10を取り付けることができ、前記本体10の中には下方に開口した円柱空きチャンバ11が設けられ、前記円柱空きチャンバ11の頂端に上蓋吸着装置91を取り付けることができ、前記円柱空きチャンバ11の外側には回転チャンバ26が連通するように設けられ、前記回転チャンバ26の中には第一回転円環18が回転できるように設けられ、前記第一回転円環18の環の中には第一回転軸39が回転できるように設けられ、前記第一回転軸39には固定ブロック37が固定的に設けられ、前記固定ブロック37の左端には矩形磁石38が設けられ、前記矩形磁石38が前記第一回転軸39に固定されており、前記固定ブロック37の中には第一スライド溝41が設けられ、前記第一スライド溝41には第一スライドブロック42が左右に対称的にスライドできるように設けられ、前記第一スライドブロック42の一側と前記第一スライド溝41の端面との間には第二バネ40が固定的に連結され、前記第一スライドブロック42のもう一端には電磁石45が固定的に設けられ、前記固定ブロック37の外表面には環状接触点46が設けられ、前記環状接触点46と前記電磁石45とが接触しており、左側の前記第一スライド溝41には下方に開口した第一連通溝43が設けられ、右側の前記第一スライド溝41には上方に開口した第二連通溝28が設けられ、前記第一連通溝43の中には前記第一スライドブロック42と固定された第一刃44がスライドできるように設けられ、前記第二連通溝28の中には前記第一スライドブロック42と固定された第二刃27がスライドできるように設けられ、前記回転チャンバ26の外側には環状空きチャンバ13が連通するように設けられ、前記環状空きチャンバ13には第二回転軸12が左右に対称的に回転できるように設けられ、前記第二回転軸12には歯車16が固定的に設けられ、前記環状空きチャンバ13の外側には第二回転円環14が回転できるように設けられ、前記第二回転円環14が前記本体10の外側まで突き出ており、
前記円柱空きチャンバ11の中には回転切り装置92が設けられている。
【0014】
以下、前記回転切り装置92を実現する具体的な実現方式を説明し、前記第一回転円環18の外表面には環状リングギヤ17が固定的に設けられ、前記環状リングギヤ17と前記歯車16とが噛合しており、前記第二回転円環14の内側にはリングギヤ15が設けられ、前記リングギヤ15と前記歯車16とが噛合しており、前記第一回転円環18の外周には環状通電溝30が設けられ、前記本体10の右側には第一電線31が設けられ、前記第一電線31と前記環状通電溝30とが接触しており、前記環状接触点46と前記環状通電溝30との間には第二電線48が連結されている。
【0015】
以下、
図1〜3を参照して本出願の前記上蓋吸着装置91を詳しく説明し、前記回転チャンバ26には第一環状磁性リング36が上下に対称的に設けられ、前記第一環状磁性リング36と前記矩形磁石38とが引き合い、頂端の前記第一環状磁性リング36の左側には仕切り板29が固定的に設けられ、前記固定ブロック37の外表面には第二環状磁性リング47が左右に対称的に設けられ、前記本体10の頂端には内ネジ山34が設けられ、前記内ネジ山34の外には外ネジ山33によって頂蓋35を取り付けることができ、前記頂蓋35が前記円柱空きチャンバ11の中に伸びており、
前記頂蓋35の底面には円形磁石32が固定的に設けられ、前記円形磁石32の磁力は前記第二環状磁性リング47の磁力より大きい。
【0016】
有益的には、
図1に示したように、前記スタンド挟み装置90は前記スライドチャンバ22を含み、前記スライドチャンバ22の底端には第二スライド溝24が連通するように設けられ、前記第二スライド溝24の中には第二スライドブロック25が左右に対称的に、且つスライド可能に設けられ、前記第二スライドブロック25と前記第二スライド溝24の端面との間には第三バネ23が固定的に連結されている。
【0017】
以下、
図1〜3と上記に説明した本出願の缶蓋収集缶切りの具体的な構成とを参照し、缶蓋収集缶切りの使用方法を説明する:
【0018】
まず、初期状態では、本体10とスタンド19とが離れており、二つの第二スライドブロック25が互いに接触しており、第一電線31の中が通電されている。
【0019】
缶詰を開ける時、第二スライドブロック25を互いに離れさせ、そして缶詰を第二スライド溝24に置き、第二スライドブロック25が缶詰を挟んだ後に、本体10をスライド円環20の上端に置く。
【0020】
本体10が取り付けられた後、第二環状磁性リング47は缶蓋を吸着し、本体10とスタンド19とがくっつき、そして手で頂部蓋35を下へ押し、第一刃44が缶蓋を貫き、電磁石45を始動し、電磁石45が互いに退け合って離れ、第一刃44が外へスライドし缶詰のカール部と接触し、缶詰の頂蓋の縁部に至る。
【0021】
前記第二回転円環14を回し、第二回転円環14が歯車16を回転連動させ、歯車16が第一回転円環18を回転連動させ、第一回転円環18が固定ブロック37を水平に一周に回転連動させ、固定ブロック37が第一刃44を連動させて缶蓋を切らせ、一周に回転した後、缶蓋が完全に取られて第二環状磁性リング47に吸着され、第二回転円環14を続けて回し、第一回転円環18が第一回転軸39を続けて回転連動させ、矩形磁石38が三百六十度に回転した後に仕切り板29と接触し、仕切り板29が矩形磁石38を押し動かして百八十度に回転させ、矩形磁石38が第一回転軸39を回転連動させ、第一回転軸39が固定ブロック37を回転連動させ、固定ブロック37が回転した後、取られた缶蓋が円形磁石32の下端に位置し、円形磁石32が切られた後の缶蓋を吸引し収集する。
【0022】
円形磁石32が収集した缶蓋が一定の数量に達すると、頂蓋35を回することで全部の缶蓋を一気に取り出すことができる。
【0023】
以上のように、本発明の缶蓋収集缶切りは操作が簡単で明白で、安全で信頼でき、効率が高く、切りが精確であり、同時に、本発明の装置はシンプルで上品であり、様々な場合に対応でき、実用性が強い。
【0024】
以上に述べたのはただ本発明の具体的な実施方式で、本発明の保護範囲はここに限らないである。全部の創造的な労働を通じなく思いついた変化と取替は本発明の保護範囲にカバーされる。だから本発明の保護範囲は権利要求書が限定される保護範囲を標準とする。
【要約】
【課題】本発明は缶蓋収集缶切りを開示した。
【解決手段】
スタンドを含み、前記スタンドの中には上方に開口したスライドチャンバが設けられ、前記スライドチャンバの中にはスライド円環がスライドできるように設けられ、前記スライド円環と前記スライドチャンバの底面とには第一バネが固定的に連結され、前記スライドチャンバの中にはスタンド挟み装置が設けられ、
本発明の缶蓋収集缶切りは操作が簡単で明白で、安全で信頼でき、効率が高く、切りが精確であり、同時に、本発明の装置はシンプルで上品であり、様々な場合に対応でき、実用性が強い。
【選択図】
図1