【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の目的を達成するために、第1の発明では、送信対象の情報群を予め定めた構成要素に分割し、
上記予め定めた構成要素にそれぞれ対応する別々の基本周期を割り当て、
上記別々の基本周期を有するアナログ波形を1周期ずつ連続して並べ、非周期の連続信号を生成する構成とする。
【0014】
上記の構成によると、送信対象の情報群を、予め定めた構成要素に分割し、その構成要素に基本周期(周期信号の1周期、タイムコード)をそれぞれ当てはめることで、時間軸に展開することが可能になる。つまり、情報の違いを時間の長さのみを使って相対的に表現する。アナログ波形が例えばパルス波である場合、デジタルではなく、最小限のパルス数で情報を伝えることができる。非周期の連続信号は、非周期信号が連続した信号であり、非周期信号とは、特定の時間間隔の後にそれ自身を繰り返さない信号である。
【0015】
第2の発明では、第1の発明において、
生成した上記非周期の連続信号の送信速度を任意の送信速度に変更して送信する構成とする。
【0016】
上記の構成によると、予め定めた構成要素ごとに対応する基本周期が割り当てられるので、この割り当てられた基本周期の比率さえ保たれていれば、信号として成り立つので、任意の速度に変更しても、その信号を維持でき、受信時には、送信対象の情報群を確実に再現することができる。これにより、単位時間あたりの情報量を容易に最大化することができる。
【0017】
第3の発明では、第1又は第2の発明において、
送信対象の情報群は、言語情報であり、
言語情報を上記予め定めた構成要素である、子音と母音に分割し、
上記子音及び母音にそれぞれ対応する別々の基本周期を割り当て、
上記別々の基本周期を有するアナログ波形を1周期ずつ連続して並べ、非周期の連続信号を生成する構成とする。
【0018】
世界中のあらゆる言語は、子音と母音からなる音素によってできていることから、世界中のあらゆる言語を用いた言語情報は、予め定めた構成要素である子音と母音に分割できる。このため、上記の構成によると、分割された子音及び母音にそれぞれ対応する別々の基本周期を割り当て、別々の基本周期を有するアナログ波形を1周期ずつ連続して並べ、非周期の連続信号を生成することができるので、言語情報を最小限の数のアナログ波で伝えることができる。
【0019】
第4の発明では、第1から第3のいずれか1つの発明において、
受信装置において、上記非周期の連続信号を受信し、該非周期の連続信号を別々の基本周期を有するアナログ波形に分割し、
上記アナログ波形の基本周期から上記予め定めた構成要素に復号し、
上記予め定めた構成要素を並べ、上記送信対象の情報群を再現する構成とする。
【0020】
上記の構成によると、受信装置において、送信されてきた非周期の連続信号をアナログ波形に分割して復号すればいい。このため、予め定めた構成要素及び対応する基本周期を知らない限り、正確に復号はできないことから、暗号化技術としても採用できる。
【0021】
第5の発明では、第4の発明において、
送信対象の情報群を上記非周期の連続信号を生成した状態でサーバに保管し、
上記サーバから上記非周期の連続信号を上記受信装置に自動又は手動で発信し、
上記受信装置が自動又は手動で受信する構成とする。
【0022】
上記の構成によると、サーバに非周期の連続信号に変換したデータを保管しておけば、適宜自動又は手動で発信し、受信装置側でも自動又は手動で受信することができる。このため、送信したい情報群の一斉発信や一斉受信も可能となる。
【0023】
第6の発明では、第1から第4のいずれか1つの発明において、
上記非周期の連続信号を電源線の電気に重畳する構成とする。
【0024】
上記の構成によると、電源線を通る電気に重畳しても、非周期の連続信号のアナログ波形の周期は保たれる。このため、既存の電源線を利用して信号の送信を行えるので、別途伝送系統を整備する必要がなく便利である。
【0025】
第7の発明では、第6の発明において、
上記非周期の連続信号が重畳された電気が通る電源線に接続された受信装置で上記送信対象の情報群を再現する構成とする。
【0026】
上記の構成によると、電源線から電気を取り出したときに、非周期の連続信号のアナログ波形の周期は保たれるので、復号も容易である。このため、既存の電源線を利用して信号の送受信を行えるので便利である。
【0027】
第8の発明の送信装置は、第1から第5のいずれか1つの発明の信号生成方法によって生成した上記非周期の連続信号の送信速度を任意の送信速度に変更して送信するように構成されている。
【0028】
上記の構成によると、割り当てられた基本周期の比率が保たれた状態で送信できるので、任意の速度に変更しても、その信号を維持できる。これにより、単位時間あたりの情報量を容易に最大化することができる。
【0029】
第9の発明の信号受信装置は、第1から第3のいずれか1つの発明の信号生成方法で生成した上記非周期の連続信号を受信し、該非周期の連続信号を別々の基本周期を有するアナログ波形に分割し、
上記アナログ波形の基本周期から上記予め定めた構成要素に復号し、
上記予め定めた構成要素を並べ、上記送信対象の情報群を再現するように構成されている。
【0030】
上記の構成によると、送信されてきた非周期の連続信号を受信装置においてアナログ波形に分割して復号すればいい。このため、予め定めた構成要素及び対応する基本周期を知らない限り、復号はできないことから、暗号化技術としても採用できる。
【0031】
第10の発明の信号送受信システムは、
送信対象の情報群を予め定めた構成要素に分割し、
上記予め定めた構成要素にそれぞれ対応する別々の基本周期を割り当て、
上記別々の基本周期を有するアナログ波形を1周期ずつ連続して並べ、非周期の連続信号を生成して保管し、該非周期の連続信号を自動又は手動で発信する送信側サーバと、
上記送信側サーバから発信した信号を自動又は手動で受信し、該非周期の連続信号を別々の基本周期を有するアナログ波形に分割し、
上記アナログ波形の基本周期から上記予め定めた構成要素に復号し、
上記予め定めた構成要素を並べ、上記送信対象の情報群を再現する受信側サーバとを備えている構成とする。
【0032】
上記の構成によると、送信対象の情報群が、非周期の連続信号として保存され、自動又は手動で送信され、自動又は手動で受信される。このため、定期的に又は適宜情報を入手したい受信者のために有益な情報をできるだけ少ない情報量で送信できる。
【0033】
第11の発明は、
コンピュータによって、
入力された送信対象の情報群を予め定めた構成要素に分割し、
上記予め定めた構成要素にそれぞれ対応する別々の基本周期を割り当て、
上記別々の基本周期を有するアナログ波形を1周期ずつ連続して並べ、非周期の連続信号を生成する
ためのプログラムに関する。
【0034】
第12の発明は、
コンピュータによって、
入力された送信対象の情報群を予め定めた構成要素に分割し、
上記予め定めた構成要素にそれぞれ対応する別々の基本周期を割り当て、
上記別々の基本周期を有するアナログ波形を1周期ずつ連続して並べ、非周期の連続信号を生成する
ためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。