特許第6656828号(P6656828)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6656828
(24)【登録日】2020年2月7日
(45)【発行日】2020年3月4日
(54)【発明の名称】燃料電池システム構造及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04 20160101AFI20200220BHJP
   H01M 8/04746 20160101ALI20200220BHJP
【FI】
   H01M8/04 J
   H01M8/04746
【請求項の数】7
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-129065(P2015-129065)
(22)【出願日】2015年6月26日
(65)【公開番号】特開2016-126997(P2016-126997A)
(43)【公開日】2016年7月11日
【審査請求日】2018年4月24日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0195739
(32)【優先日】2014年12月31日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100164688
【弁理士】
【氏名又は名称】金川 良樹
(72)【発明者】
【氏名】クォン、ヒョク、ロル
(72)【発明者】
【氏名】ハ、ギャン、グ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヒョン、ユ
(72)【発明者】
【氏名】イ、チャン、ハ
【審査官】 大内 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/157488(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0161647(US,A1)
【文献】 特開2002−110213(JP,A)
【文献】 特開2010−168904(JP,A)
【文献】 特開2009−123550(JP,A)
【文献】 特開2014−143106(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/04−8/0668
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池システムに流入される空気流量を確認する流量センサと;
流入された空気を圧縮させて、シャフトがidle rpm以上になるとき、前記シャフトがフォイルから浮上するようにするためエアフォイルベアリングが備えられる空気圧縮機と;
前記燃料電池システムと連結される流量調節手段と;
制御部と;を含み、
前記制御部は、
前記空気圧縮機のidle rpmが前記空気圧縮機の要求rpm以上であるのかを判断し、
前記空気圧縮機のidle rpmが前記空気圧縮機の要求rpm以上であると判断される場合、前記空気圧縮機をidle rpmで駆動し、
前記空気圧縮機のidle rpmが前記空気圧縮機の要求rpmを超過すると判断される場合、前記燃料電池システムに流入される空気供給を減少させるため、前記流量調節手段を調節し、
前記流量調節手段は、前記空気圧縮機の最小運転回転数以上により供給される空気量が、前記燃料電池システムで要求する空気量を超過する場合、過剰供給される空気を再循環させるバイパスバルブであり、
前記空気圧縮機で圧縮された空気の供給を受けて一部を再循環させるライン;をさらに含み、
前記空気圧縮機の最小運転回転数により供給される空気量が、前記燃料電池システムで要求する空気量以下の場合、前記バイパスバルブによって空気再循環を解除させることを特徴とすることを特徴とする燃料電池システム構造。
【請求項2】
請求項に記載の燃料電池システム構造を用いた燃料電池システムの再循環方法において、
燃料電池システムで空気圧縮機のデータを確認する第1段階と;
前記第1段階で空気圧縮機のデータを確認した後、前記空気圧縮機のidle rpmが前記空気圧縮機の要求rpm以上であるのかを判断する第2段階と;
前記第2段階で空気圧縮機のidle rpmが空気圧縮機の要求rpm以上の場合、前記空気圧縮機をidle rpmで運転する第3段階と;
前記第3段階以後のバイパスバルブの開閉を確認する第6段階と;
前記第6段階でバイパスバルブの閉鎖時に前記バイパスバルブの開度量を高めて再循環流量を増大させる第7段階と;
を含むことを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
【請求項3】
前記第6段階で前記バイパスバルブの開放時に前記バイパスバルブの開度量を高める第7−1段階;
をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の燃料電池システムの制御方法。
【請求項4】
前記第2段階で空気圧縮機のidle rpmが前記空気圧縮機の要求rpm未満の場合、前記バイパスバルブの開閉を確認する第6−1段階;
をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の燃料電池システムの制御方法。
【請求項5】
前記第6−1段階で前記バイパスバルブが閉鎖されている場合、前記空気圧縮機のrpmを上昇させて供給流量を増大させる第7−2段階;
をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の燃料電池システムの制御方法。
【請求項6】
前記第6−1段階で前記バイパスバルブが開放されている場合、前記空気圧縮機のrpmを上昇させて、供給流量を増大させ、前記バイパスバルブを閉鎖させる第7−3段階;をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の燃料電池システムの制御方法。
【請求項7】
前記第1段階で確認する前記空気圧縮機のデータは、空気圧縮機の要求rpmと、空気圧縮機のidle rpmと、燃料電池システムの要求空気量及び実際空気量とを含むことを特徴とする請求項に記載の燃料電池システムの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池システムに用いられるエアフォイルベアリングを適用した空気圧縮機の安定的な運転のための構造及び方法に関し、特に燃料電池システムに適用された空気圧縮機の過剰空気供給を制限するための構造及び方法と過剰供給された空気を再循環させるための燃料電池システム構造及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に燃料電池システムには空気供給が必須なので、空気圧縮機が備えられる。
【0003】
このような、空気圧縮機にはボールベアリングのような接触式ベアリングが主に用いられてきた。しかし、接触式ベアリングは、ベアリングの摩擦による回転数の制限があるため、最近は圧縮機の回転数問題を克服するためにエアフォイルベアリングの使用が増加している。
【0004】
一方、エアフォイルベアリングを用いる場合、ベアリングによる回転数に制限が殆どないので高速運転が可能であり、圧縮機の大きさを減らすことができ、非接触運転なので騷音が低減される長所がある。
【0005】
しかし、燃料電池システムで要求される空気量が少ないとき、エアフォイルベアリングを適用したターボ型圧縮機の運転回転数(rpm)を減らしながら、空気供給量を減らすこととなるが、エアフォイルベアリングを適用した空気圧縮機の運転回転数が浮上回転数領域またはその以下となれば、ローターとベアリングとの間に多くの接触が発生し、ベアリングの表面を摩耗させるか、破損を誘発して空気圧縮機の耐久性を低下させる問題点があった。
【0006】
また、圧縮機のローターに対するベアリングの支持力が低くなり、外部衝撃時に回転しているローターとベアリングまたはハウジングとの間の衝突による部品の破損危険性が増加するようになる。
【0007】
一方、要求空気量が少ないとしても運転回転数(rpm)を浮上回転数以上に増加させる場合、空気供給量が多くなるため、燃料電池システムに必要な加湿量が不足となり、MEA(membrane electrolyte eassembly)などが乾燥されるようになるドライアウト現象が発生する問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国公開特許第10−2006−0014159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前記問題点を解消するための燃料電池システム構造及び方法と、燃料電池システムに適用された空気圧縮機の過剰空気供給を制限する構造及び方法に関するものであって、エアフォイルベアリングを適用した圧縮機を含む燃料電池システムの運転安定性の確保を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このような本発明は、燃料電池システムに流入される空気流量を確認する流量センサと;流入された空気を圧縮させて、エアフォイルベアリングが備えられて最小運転回転数以上を維持する空気圧縮機と;前記燃料電池システムと連結される流量調節手段;を含むことにより達成される。
【0011】
前記流量調節手段は、前記燃料電池システムと連結されて背圧と空気供給量を調節する背圧調節バルブが適用されるようにするのが好ましい。
【0012】
前記空気圧縮機の最小運転回転数以上により供給される空気量が前記燃料電池システムで要求される空気量を超過する場合、前記背圧調節バルブの開度を調節するようにするのが好ましい。
【0013】
一方、本発明において、前記流量調節手段は、前記空気圧縮機の最小運転回転数以上により供給される空気量が、前記燃料電池システムで要求する空気量を超過する場合、過剰供給される空気を再循環させるバイパスバルブであることを特徴とし、前記空気圧縮機で圧縮された空気の供給を受けて一部を再循環させるライン;をさらに含むようにするのが好ましい。
【0014】
前記空気圧縮機の最小運転回転数により供給される空気量が、前記燃料電池システムで要求する空気量以下の場合、前記バイパスバルブによって空気再循環を解除させるようにするのが好ましい。
【0015】
また、本発明は、燃料電池システム構造を用いた燃料電池システムの運転方法において、燃料電池システムで空気圧縮機のデータを確認する第1段階と;前記第1段階で空気圧縮機のデータを確認した後、前記空気圧縮機のidle rpmが前記空気圧縮機の要求rpm以上であるのかを判断する第2段階と;前記第2段階で空気圧縮機のidle rpmが空気圧縮機の要求rpm以上の場合、前記空気圧縮機のidle rpmを運転する第3段階と;前記第3段階以後に背圧調節バルブの開度を調節して供給流量を低下させる第4段階と;を含むことにより達成される。
【0016】
前記第2段階で前記空気圧縮機のidle rpmが前記空気圧縮機の要求rpm未満の場合、前記空気圧縮機のrpmを上昇させて、前記背圧調節バルブを開放させて供給流量を増加させる第5段階;を含むようにするのが好ましい。
【0017】
また、本発明は、燃料電池システムの構造を用いた燃料電池システムの再循環方法において、燃料電池システムで空気圧縮機のデータを確認する第1段階と;前記第1段階で空気圧縮機のデータを確認した後、前記空気圧縮機のidle rpmが前記空気圧縮機の要求rpm以上であるのかを判断する第2段階と;前記第2段階で空気圧縮機のidle rpmが空気圧縮機の要求rpm以上の場合、前記空気圧縮機のidle rpmを運転する第3段階と;前記第3段階以後にバイパスバルブの開閉を確認する第6段階と;前記第6段階でバイパスバルブの閉鎖時に前記バイパスバルブの開度量を高めて再循環流量を増大させる第7段階;を含むことにより達成される。
【0018】
前記第6段階で前記バイパスの開放時に前記バイパスバルブの開度量を高める第7−1段階;をさらに含むようにするのが好ましい。
【0019】
前記第2段階で空気圧縮機のidle rpmが前記空気圧縮機の要求rpm未満の場合、前記バイパスバルブの開閉を確認する第6−1段階;をさらに含むようにするのが好ましい。
【0020】
前記第6−1段階で前記バイパスバルブが閉鎖されている場合、前記空気圧縮機のrpmを上昇させて供給流量を増大させる第7−2段階;をさらに含むようにするのが好ましい。
【0021】
前記第6−1段階で前記バイパスバルブが開放されている場合、前記空気圧縮機のrpmを上昇させて、供給流量を増大させて、前記バイパスバルブを閉鎖させる第7−3段階;をさらに含むようにするのが好ましい。
【0022】
前記第1段階で確認する前記空気圧縮機のデータは、空気圧縮機の要求rpmと、空気圧縮機のidle rpmと、燃料電池システムの要求空気量及び実際空気量を含むようにするのが好ましい。
【発明の効果】
【0023】
以上のような本発明は、エアフォイルベアリングが適用された空気圧縮機の耐久性及び耐磨耗性を確保しながら、過剰空気供給を制限または再循環させることにより燃料電池システムの要求空気量に合わせて供給するので、空気の過剰供給によるスタックを含む燃料電池システムの乾燥現象を防止し、商品性と安全性を向上させることに効果がある発明である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の燃料電池システム構造を示す構造図である。
図2】本発明の燃料電池システム構造の他の実施例を示す構造図である。
図3】本発明の燃料電池システムの運転方法を示すフローチャートである。
図4】本発明の燃料電池システムの運転方法の他の実施例を示すフローチャートである。
図5】本発明の燃料電池システムの運転方法の空気流量変動状態を示すグラフである。
図6】本発明の燃料電池システム構造の空気供給量制御状態を示すグラフである。
図7】本発明の燃料電池システム構造の空気供給量制御状態を示すグラフである。
図8】本発明の燃料電池システムの運転方法の空気流量変動状態を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の実施例を、図を参照して詳しく説明する。
【0026】
本発明の燃料電池システム構造は、図1に示すように流量センサ100と、エアフォイルベアリングが備えられる空気圧縮機200と、燃料電池システムと連結する背圧調節バルブ400である流量調節手段とを含む。
【0027】
流量センサ100は、燃料電池システム300に流入される空気をフィルタリングして空気の流量を確認する。
【0028】
空気圧縮機200は流入された空気を圧縮させ、エアフォイルベアリングが備えられて最小運転回転数を維持することができるようにする。
【0029】
一方、エアフォイルベアリングはエアベアリングの一つの形態であって、シャフトが充分に速やかに回転されれば、空気のような作動流体がシャフトからフォイル(foil)を押し出すことにより、シャフトとフォイルとの間にこれ以上接触がなくなる。
【0030】
このとき、シャフトとフォイルは粘性効果によってフォイルとシャフトとの間に空気を押し入れて、回転により発生された高い圧力の空気によって分離支持されながら浮上するようになる。
【0031】
また、本発明は空気圧縮機200で圧縮された空気の供給を受けて、流量調節手段は背圧調節バルブ400が適用されるようにして、燃料電池システム300と連結されて空気供給量を調節することを特徴とする。
【0032】
空気圧縮機200の最小運転回転数により供給される空気量が、燃料電池システム300で要求される空気量を超過する場合、背圧調節バルブ400の開度を調節する。
【0033】
すなわち、空気圧縮機200の最小運転回転数で供給される空気量が、燃料電池システム300で要求する空気量より多いとき、背圧調節バルブ400の開度を調節して空気供給量を制御する。
【0034】
本発明でエアフォイルベアリングを採用した空気圧縮機200が適用された燃料電池システム300において、エアフォイル(air foil)を適用したターボ型圧縮機の最小運転回転数は、外部衝撃にも耐え得る支持力(load capacity)を維持するために必要な最小限の回転数(rpm_min)で駆動するようにする。
【0035】
例えば、回転体のlift−off(浮上)時点(トルクまたは圧縮機モータの消耗電流測定などで可能)と各RPM別にload capacity(負荷容量)を測定し、車両で加えられる衝撃を考慮して回転体の最小RPMを決定する。
【0036】
このとき、空気圧縮機200の最小運転回転数で供給される空気量が、燃料電池システム300で要求する空気量より多いとき、背圧調節バルブ400の開度を調節して空気供給量を制御する。
【0037】
一方、図6及び図7に示すように、ローターが浮上するようになれば、接触により発生する摩擦力がなくなるに伴って軸にかかるトルクが最小となり、このとき、浮上rpm以上、そして外部加振に耐え得る最低支持力を確保することができるrpmを最小rpmとして設定し、最小rpmで供給される空気量が燃料電池システム300で要求する空気量より多いときは、背圧調節バルブ400の開度を閉めて燃料電池システム300の要求に合わせて空気供給量を制御する。
【0038】
一方、本発明である燃料電池システム構造の他の実施例は、図2に示すように燃料電池システム300に流入される空気流量を確認する流量センサ100と、流入された空気を圧縮させ、エアフォイルベアリングが備えられて最小運転回転数を維持する空気圧縮機200と、空気圧縮機200で圧縮された空気の供給を受けて一部を再循環させるライン(図示せず)と、燃料電池システムと連結するバイパスバルブ500である流量調節手段とを含む。
【0039】
このとき、バイパスバルブ500は、空気圧縮機200の最小運転回転数により供給される空気量が、燃料電池システム300で要求する空気量を超過する場合、過剰供給される空気を再循環させる。
【0040】
一方、本発明の実施例は、空気圧縮機200で圧縮された空気の供給を受けて燃料電池システム300で再循環させることを特徴とする。
【0041】
ここで、流量センサ100と、空気圧縮機200と、燃料電池システム300は、以前の実施例で前述したところと同一であるため、重複説明は略する。
【0042】
ライン(図示せず)は、空気圧縮機200で圧縮された空気の供給を受けて一部を再循環させる。
【0043】
バイパスバルブ500は、空気圧縮機200の後段から圧縮機200の前段へ一部の空気を再循環するものであって、空気圧縮機200の空気量と燃料電池システム300の要求空気量を比較して空気を再循環させる。
【0044】
すなわち、空気圧縮機200の最小運転回転数により供給される空気量が燃料電池システム300で要求する空気量より多いときは、バイパスバルブ500を開いて過剰供給される流量を再循環し、最小運転回転数により供給される空気量が燃料電池システム300で要求する空気量以下の場合には、バイパスバルブ500を閉めて空気再循環を解除させる。
【0045】
本発明の燃料電池システムの制御方法は、図3に示すように燃料電池システム300の空気圧縮機200のデータを確認する第1段階(S10)と、空気圧縮機200のidle rpm(アイドル回転数)と空気圧縮機200の要求rpm(要求回転数)を比較判断する第2段階(S20)と、空気圧縮機200のidle rpmを運転する第3段階(S30)と、背圧調節バルブ400を閉鎖させて流量を低下させる第4段階(S40)を含む。
【0046】
第1段階(S10)は、燃料電池システム300から空気圧縮機200のデータを確認する段階である。
【0047】
このとき、空気圧縮機200のデータは、圧縮機200の要求rpm、圧縮機200のidle rpm、要求空気量及び実際空気量を含むようにするのが好ましい。
【0048】
第2段階(S20)は、第1段階(S10)で空気圧縮機200のデータを確認した後、空気圧縮機200のidle rpmが空気圧縮機200の要求rpm以上であるのかを判断する段階である。
【0049】
第3段階(S30)は、第2段階(S20)で空気圧縮機200のidle rpmが空気圧縮機200の要求rpm以上の場合、空気圧縮機200のidle rpmを運転する(空気圧縮機200をidle rpmにて運転させる)。
【0050】
また、第4段階(S40)は、第3段階(S30)で空気圧縮機200のidle rpmを運転した以後、背圧調節バルブ400を閉鎖させて供給流量を低下させるようにする。
【0051】
一方、第2段階(S20)で空気圧縮機200のidle rpmが空気圧縮機200の要求rpm未満の場合には空気圧縮機200のrpmを上昇させて、背圧調節バルブ400を開放させて供給流量を増加させる第5段階(S50)に移動させるようにする。
【0052】
すなわち、本発明は、図5に示すように背圧調節バルブ400の開度によって燃料電池システム300のスタックに供給される空気流量が変動されるようにして、燃料電池システム300の要求空気量に合わせて供給することにより、空気の過剰供給によるスタックを含む燃料電池システム300の乾燥現象を防止し、商品性と安全性を向上させることができるようにする。
【0053】
また、本発明である燃料電池システムの制御方法の他の実施例は、図4に示すように、燃料電池システム300で空気圧縮機200のデータを確認する第1段階(S10)と、第1段階(S10)で空気圧縮機200のデータを確認した後、空気圧縮機200のidle rpmが空気圧縮機200の要求rpm以上であるのかを判断する第2段階(S20)と、第2段階(S20)で空気圧縮機200のidle rpmが空気圧縮機200の要求rpm以上の場合、空気圧縮機200のidle rpmを運転する第3段階(S30)と、第3段階(S30)以後にバイパスバルブ500の開閉を確認する第6段階(S60)と、第6段階(S60)でバイパスバルブ500の閉鎖時にバイパスバルブ500の開度量を高めて再循環流量を増大させる第7段階(S70)とを含むことを特徴とする。
【0054】
ここで、空気圧縮機200のデータを確認する第1段階(S10)と、rpmを比較判断する第2段階(S20)と、空気圧縮機200のidle rpmを運転する第3段階(S30)とは、以前の実施例で詳述したところと同一なので重複説明は略する。
【0055】
第6段階(S60)は、第3段階(S30)で圧縮機200のidle rpm運転以後、バイパスバルブ500の開閉を確認する。
【0056】
第7段階(S70)は、第6段階(S60)でバイパスバルブ500を閉鎖している場合には、バイパスバルブ500の開度量を高めて再循環流量を増大させる。
【0057】
このとき、第6段階(S60)でバイパスを開放している場合には、バイパスバルブ500の開度量を高める第7−1段階(S71)をさらに含むようにするのが好ましい。
【0058】
一方、第2段階(S20)で空気圧縮機200のidle rpmが空気圧縮機200の要求rpm未満の場合、バイパスバルブ500の開閉を確認する第6−1段階(S61)に移動されるようにする。
【0059】
このとき、第6−1段階(S61)でバイパスバルブ500が閉鎖されている場合には、空気圧縮機200のrpmを上昇させて供給流量を増大させる第7−2段階(S72)に移動されるようにする。
【0060】
また、第6−1段階(S61)でバイパスバルブ500が開放されている場合には、空気圧縮機200のrpmを上昇させて供給流量を増大させ、バイパスバルブ500を閉鎖させる第7−3段階(S73)に移動されるようにする。
【0061】
すなわち、本発明は、図8に示すようにバイパスバルブ500の開度によって燃料電池システム300のスタックに供給される空気流量が変動されるようにし、燃料電池システム300の要求空気量に合わせて供給することにより、空気の過剰供給によるスタックを含む燃料電池システム300の乾燥現象を防止し、商品性と安全性を向上させることができるようにする。
【0062】
以上のように、本発明はたとえ限定された実施例と図面により説明されたとしても、本発明はこれにより限定されず、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者によって本発明の技術思想と下記に記載する特許請求の範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0063】
100 流量センサ
200 空気圧縮機
300 燃料電池システム
400 背圧調節バルブ
500 バイパスバルブ
S10 第1段階
S20 第2段階
S30 第3段階
S40 第4段階
S50 第5段階
S60 第6段階
S70 第7段階
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8