(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記検出部は、前記入力欄にテキスト情報が入力されると、当該テキスト情報が前記識別番号であるか否かを判定することにより、前記入力欄に前記識別番号が入力されたことを検出する、
請求項1に記載の入力支援システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の技術では、都道府県から市区町村や町名までの住所を自動的に入力することができるものの、企業等の住所に含まれている番地や建物名等の情報については、ユーザが自ら入力する必要があり、ユーザにとって入力操作が煩雑であるという問題があった。
【0005】
また、企業情報の入力を受け付ける入力画面には、郵便番号及び住所の他に、企業名や電話番号等の入力項目が含まれており、ユーザは、これらの入力項目についても自ら入力する必要があった。このように、ユーザが自ら入力する必要がある入力項目が多いことから、ユーザが入力ミスをしやすいという問題もあった。
【0006】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、ユーザに、入力画面に対して情報を容易に入力させることができる入力支援システム、入力支援装置、端末及び入力支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様に係る入力支援システムは、端末と、入力画面への情報入力を支援する入力支援装置とを備える入力支援システムであって、前記端末は、企業の識別番号と異なる企業情報の入力を受け付ける1以上の入力欄を含む前記入力画面において、前記入力欄に前記識別番号が入力されたことを検出する検出部と、前記識別番号の入力を検出すると、当該識別番号を前記入力支援装置に送信する第1送信部とを有し、前記入力支援装置は、前記識別番号と、前記企業情報とを関連付けて記憶する記憶部と、前記端末から受信した前記識別番号に関連付けられて前記記憶部に記憶されている前記企業情報を取得する取得部と、取得した前記企業情報を前記端末に送信する第2送信部とを有し、前記端末は、受信した前記企業情報を前記入力欄に表示させる表示制御部を有する。
【0008】
前記検出部は、前記入力欄にテキスト情報が入力されると、当該テキスト情報が前記識別番号であるか否かを判定することにより、前記入力欄に前記識別番号が入力されたことを検出してもよい。
【0009】
前記表示制御部は、前記入力欄に、前記識別番号の入力を促すメッセージを表示させてもよい。
前記検出部は、複数の前記入力欄のうち、前記入力画面の最上部に表示されている前記入力欄に前記識別番号が入力されたことを検出してもよい。
【0010】
前記端末又は前記入力支援装置は、前記入力欄に入力された前記識別番号を所定形式の文字列情報に変換する変換部をさらに備え、前記取得部は、前記所定形式の文字列情報に変換された前記識別番号に関連付けられて前記記憶部に記憶されている前記企業情報を取得してもよい。
【0011】
本発明の第2の態様に係る入力支援システムは、端末と、入力画面への情報入力を支援する入力支援装置とを備える入力支援システムであって、前記端末は、企業の識別番号と異なる企業情報の入力を受け付ける1以上の入力欄を含む前記入力画面において、前記入力欄にテキスト情報が入力されたことを検出する検出部と、前記テキスト情報の入力を検出すると、当該テキスト情報を前記入力支援装置に送信する第1送信部とを有し、前記入力支援装置は、前記識別番号と、前記企業情報とを関連付けて記憶する記憶部と、前記端末から受信した前記テキスト情報に関連付けられて前記記憶部に記憶されている前記企業情報を取得する取得部と、取得した前記企業情報を前記端末に送信する第2送信部とを有し、前記端末は、受信した前記企業情報を前記入力欄に表示させる表示制御部を有する。
【0012】
本発明の第3の態様に係る入力支援装置は、入力画面への情報入力を支援する入力支援装置であって、企業の識別番号と異なる企業情報の入力を受け付ける1以上の入力欄を含み、前記入力欄に前記識別番号が入力されたことを検出したことに応じて、前記識別番号を前記入力支援装置に送信することが可能な前記入力画面を端末に送信する送信部と、前記識別番号と、前記企業情報とを関連付けて記憶する記憶部と、前記端末から、前記入力欄に入力された前記識別番号を受信する受信部と、受信した前記識別番号に関連付けられて前記記憶部に記憶されている前記企業情報を取得する取得部と、取得した前記企業情報を前記端末に送信して、前記企業情報を前記入力欄に表示させる表示制御部と、を備える。
【0013】
本発明の第4の態様に係る端末は、企業の識別番号と異なる企業情報の入力を受け付ける1以上の入力欄を含む入力画面において、前記入力欄に前記識別番号が入力されたことを検出する検出部と、前記識別番号の入力を検出すると、当該識別番号に関連付けられている前記企業情報の取得要求を、前記入力画面への情報入力を支援する入力支援装置に送信する送信部と、前記入力支援装置から、前記企業情報を受信して、前記入力欄に表示させる表示制御部と、を備える。
【0014】
本発明の第5の態様に係る入力支援方法は、入力画面への情報入力を支援する入力支援方法であって、端末が、企業の識別番号と異なる企業情報の入力を受け付ける1以上の入力欄を含む前記入力画面において、前記入力欄に前記識別番号が入力されたことを検出するステップと、前記識別番号の入力を検出すると、当該識別番号を前記端末から入力支援装置に送信するステップと、前記入力支援装置が、前記識別番号と、前記企業情報とを関連付けて記憶する記憶部を参照して、受信した前記識別番号に関連付けられている前記企業情報を取得するステップと、前記入力支援装置が、取得した前記企業情報を前記端末に送信して、前記企業情報を前記入力欄に表示させるステップと、を備える。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ユーザに、入力画面に対して情報を容易に入力させることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<第1の実施形態>
[入力支援システムSの概要]
図1は、第1の実施形態に係る入力支援システムSの概要を示す図である。
入力支援システムSは、パーソナルコンピュータ等の端末1と、当該端末1に表示される入力画面への情報入力を支援する入力支援装置2とを備える。
【0018】
入力支援装置2は、例えば、インターネット等の通信ネットワークNを介してサービスを提供する各種システム(例えば、経理システム、営業支援システム、人事労務システム、税申告システム、庶務システム)(不図示)における企業情報の登録時等に、端末1に表示される企業情報の入力画面への情報入力を支援するサーバである。入力支援装置2は、例えば、各種システムを実現するためのサーバ群に含まれており、通信ネットワークNを介して、端末1と通信を行う。
【0019】
入力支援システムSにおいて、端末1は、企業情報の登録に係る入力画面(以下、単に入力画面という。)を入力支援装置2から取得し、当該入力画面を自身の表示部に表示させる。
入力画面には、企業を識別する企業識別番号としての電話番号の入力欄と、電話番号と異なる企業情報の入力を受け付ける1以上の入力欄とが含まれている。
図1に示すように、入力画面の最上部に表示されている入力欄は、企業名の入力欄である。端末1は、企業名の入力欄に対して電話番号が入力されたか否かを判定し、電話番号が入力されたと判定すると、入力された電話番号を入力支援装置2に送信する。
【0020】
入力支援装置2は、企業情報としての企業名、郵便番号、住所、及び電話番号を記憶する企業情報記憶部211を有している。入力支援装置2は、端末1から電話番号を受信すると、当該電話番号に関連付けられている企業情報を取得し、端末1に送信する。
端末1は、企業情報を受信すると、入力画面に設けられている各入力欄に対して、受信した企業情報を反映する。
図1に示す例では、企業の住所の一部である番地についても反映されていることが確認できる。
【0021】
このように、入力支援システムSは、端末1に表示されている入力画面に含まれる企業名の入力欄に企業の電話番号が入力されたことに応じて、当該電話番号に関連付けられている企業情報を入力支援装置2から取得し、当該入力画面に表示させる。これにより、入力支援システムSは、ユーザに、入力画面に対して企業に係る各種の情報を容易に入力させることができる。
【0022】
[入力支援システムSの構成]
続いて、入力支援システムSの構成について説明する。
図2は、第1の実施形態に係る入力支援システムSの構成を示す図である。まず、端末1の構成について説明する。
【0023】
端末1は、入力部11と、表示部12と、記憶部13と、制御部14とを備える。
入力部11は、例えば、キーボードやマウス等を含んでおり、端末1のユーザから操作入力を受け付ける。
表示部12は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等を含んでいる。表示部12は、例えば、制御部14の制御に応じて、入力画面を表示する。
【0024】
記憶部13は、例えば、ROM及びRAM等を含んでいる。記憶部13は、端末1を機能させるための各種プログラムを記憶する。記憶部13は、外部メモリ等の記憶媒体に記憶されたプログラムを読み取って記憶してもよく、通信ネットワークNを介して外部機器からダウンロードされたプログラムを記憶してもよい。
【0025】
制御部14は、例えば、CPUを含んでいる。制御部14は、記憶部13に記憶されている各種プログラムや、入力支援装置2から取得したプログラムを実行することにより、端末1に係る機能を制御する。制御部14は、画面取得部141と、表示制御部142と、検出部143と、変換部144と、第1送信部145とを備える。これらの機能の詳細については、後述する。
【0026】
続いて、入力支援装置2の構成について説明する。
入力支援装置2は、記憶部21と、制御部22とを備える。
記憶部21は、例えば、ROM及びRAM等を含んでいる。記憶部21は、入力支援装置2を機能させるための各種プログラムを記憶する。なお、記憶部21は、外部メモリ等の記憶媒体に記憶されたプログラムを読み取って記憶してもよく、通信ネットワークNを介して外部機器からダウンロードされたプログラムを記憶してもよい。
【0027】
また、記憶部21は、企業情報記憶部211を記憶する。
図3は、企業情報記憶部211に記憶されている情報の一例を示す図である。企業情報記憶部211には、企業名と、企業の所在地を示す住所情報と、企業の電話番号とが関連付けて記憶されている。住所情報には、郵便番号、都道府県名、市区町村、番地、及び建物名・号室が含まれている。ここで、企業情報記憶部211に記憶されている企業の電話番号は、例えば数字のみからなる。
【0028】
入力支援装置2は、例えば、企業情報を管理する外部装置から、新たに追加された企業情報、変更された企業情報、及び削除された企業情報を定期的に取得し、これらの情報に基づいて、企業情報記憶部211に記憶されている情報を最新の状態に維持する。
【0029】
制御部22は、例えば、CPUを含んでいる。制御部22は、記憶部21に記憶されている各種プログラムを実行することにより、入力支援装置2に係る機能を制御する。制御部22は、受信部221と、取得部222と、第2送信部223とを備える。
【0030】
[入力支援システムSにおける処理の流れ]
続いて、入力支援システムSにおける処理の流れを説明しながら、端末1の制御部14が備える機能の詳細と、入力支援装置2の制御部22が備える機能の詳細とを説明する。
図4は、第1の実施形態に係る入力支援システムSにおける処理の流れを示すシーケンス図である。
【0031】
まず、端末1の画面取得部141は、入力部11から、入力画面の取得操作を受け付けたことに応じて、入力画面の取得要求を入力支援装置2に送信する。具体的には、端末1においてウェブブラウザを介して各種システムを利用している場合に、入力部11が入力画面の取得操作としての顧客登録操作を受け付けると、画面取得部141は、入力画面の取得要求を入力支援装置2に送信する。
【0032】
入力支援装置2の受信部221が、端末1から入力画面の取得要求を受信すると、取得部222は、記憶部21に記憶されている入力画面を取得する(S1)。続いて、第2送信部223は、取得部222が取得した入力画面を端末1に送信する。
【0033】
ここで、入力画面は、ウェブブラウザに表示されるウェブページであり、端末1を検出部143、変換部144、及び第1送信部145として機能させるプログラム(例えば、JavaScript(登録商標))を含んでいる。
【0034】
画面取得部141が、入力支援装置2から入力画面を受信すると、表示制御部142は、表示部12に表示されているウェブブラウザに当該入力画面を表示させ(S2)、当該入力画面に設けられている各入力欄へのテキスト情報の入力を受け付ける。表示制御部142がウェブブラウザに入力画面を表示させることにより、入力画面に含まれているプログラムが実行される。これにより、端末1の制御部14は、検出部143、変換部144、及び第1送信部145として機能する。
【0035】
図5Aは、入力画面の一例を示す図である。
図5Aに示されるように、入力画面には、企業の電話番号の入力欄と、企業の電話番号と異なる企業情報である企業名、郵便番号、都道府県名、市区町村、番地、及び建物名・号室の入力欄とが含まれている。ここで、企業名の入力欄は、入力画面の最上部に表示されている。また、表示制御部142は、企業名の入力欄に、「電話番号を入力してください」や「電話番号又は企業名を入力してください」という、電話番号の入力を促すメッセージを表示させる。これにより、端末1は、企業名の入力欄への電話番号の入力をユーザに促すことができる。なお、表示制御部142は、電話番号の入力を促すメッセージを、企業名の入力欄とは異なる位置に表示させてもよい。
【0036】
検出部143は、企業の電話番号と異なる企業情報の入力を受け付ける1以上の入力欄を含む入力画面において、当該入力欄に電話番号が入力されたことを検出する。具体的には、検出部143は、企業名の入力欄にテキスト情報が入力されると、当該テキスト情報が電話番号であるか否かを判定する(S3)。そして、検出部143は、テキスト情報が電話番号であると判定すると、企業名の入力欄に電話番号が入力されたことを検出する。
【0037】
より具体的には、検出部143は、入力部11によって企業名の入力欄が選択され、当該入力欄にカーソルが表示されている状態において、タブキーやエンターキー等が押下されたり、他の入力欄がクリックされたりすることにより、企業名の入力欄が選択されていない状態に変化すると、企業名の入力欄にテキスト情報が入力されたか否かを判定する。
【0038】
検出部143は、テキスト情報が入力されたと判定すると、当該テキスト情報が、数字を含んでいるとともに、括弧、ハイフン、及び数字のみで構成されているか否かを判定する。検出部143は、テキスト情報が、数字を含んでいるとともに、括弧、ハイフン、及び数字のみで構成されていると判定すると、企業名の入力欄に電話番号が入力されたことを検出する。なお、検出部143は、テキスト情報の文字数に基づいて電話番号が入力されたか否かを判定してもよい。例えば、
図5Bに示す例では、企業名の入力欄に数字とハイフンからなる文字列が入力されていることから、検出部143は、企業名の入力欄に電話番号が入力されたことを検出する。
【0039】
続いて、変換部144は、企業名の入力欄に入力された電話番号を所定形式の文字列情報に変換する(S4)。例えば、変換部144は、企業名の入力欄に入力された電話番号に括弧及びハイフンが含まれている場合、括弧及びハイフンを消去し、数字のみからなる文字列情報に変換する。そして、変換部144は、電話番号が全角文字である場合、半角文字に変換する。これにより、企業名の入力欄に入力された電話番号は、半角文字の数字のみからなる文字列情報に変換される。
【0040】
続いて、第1送信部145は、所定形式の文字列情報に変換された電話番号を入力支援装置2に送信する。入力支援装置2の受信部221は、所定形式の文字列情報に変換された電話番号を受信する。
【0041】
なお、本実施形態では、端末1が変換部144を備え、端末1において企業名の入力欄に入力された電話番号を所定形式の文字列情報に変換したが、これに限らない。例えば、入力支援装置2が変換部144を備え、受信部221が企業名の入力欄に入力された電話番号を受信したことに応じて、当該電話番号を所定形式の文字列情報に変換してもよい。
【0042】
続いて、取得部222は、受信した当該電話番号に関連付けられて企業情報記憶部211に記憶されている企業情報である、企業名、郵便番号、都道府県名、市区町村、番地、及び建物名・号室を取得する(S5)。第2送信部223は、取得した企業情報を端末1に送信して、当該企業情報を入力画面の入力欄に表示させる。
【0043】
端末1の表示制御部142は、入力支援装置2から企業情報を受信すると、受信した企業情報を入力画面の入力欄に表示させる(S6)。具体的には、表示制御部142は、企業名の入力欄に入力されている電話番号を消去し、当該入力欄に、受信した企業情報に含まれている企業名を表示させる。また、表示制御部142は、入力画面に設けられている郵便番号、都道府県名、市区町村、番地、建物名・号室の入力欄のそれぞれに対して、受信した企業情報に含まれている郵便番号、都道府県名、市区町村、番地、建物名・号室を表示させる。また、表示制御部142は、企業名の入力欄に入力されていた電話番号を、入力画面に設けられている電話番号の入力欄に表示させる。
【0044】
図5Cは、入力画面に企業情報が入力された状態を示す図である。
図5Cに示すように、入力画面には、企業名、番地、建物名・号室といった、郵便番号による住所検索では特定することができない企業情報についても入力されていることが確認できる。
【0045】
続いて、入力画面において「登録」と表示された登録ボタンが選択されると、各入力欄に入力された企業情報が入力支援装置2に送信され、端末1のユーザの顧客情報として記憶部21に記憶される。
【0046】
また、上述のシーケンスでは、入力支援装置2は、各入力欄に対して企業情報が入力されていない入力画面を端末1に送信したが、これに限らない。例えば、入力支援装置2は、入力画面の取得要求を端末1から受信する際に、既に登録されている企業名等を受信し、当該企業名に対応する企業情報が既に入力された入力画面を端末1に送信してもよい。
【0047】
この場合、端末1は、企業情報が既に入力された入力画面に含まれる企業名の入力欄に電話番号が入力されたことを検出すると、当該電話番号を入力支援装置2に送信し、当該電話番号に関連付けられている企業情報を入力支援装置2から受信してもよい。そして、端末1の表示制御部142は、既に入力欄に入力されている企業情報と、受信した企業情報とが異なる場合には、既に入力欄に入力されている企業情報を、受信した企業情報に更新するか否かの選択を受け付けてもよい。このようにすることで、端末1のユーザは、住所等が更新された企業の企業情報を容易に更新することができる。
【0048】
[第1の実施形態における効果]
以上説明したように、第1の実施形態に係る入力支援システムSは、端末1に表示されている入力画面に含まれる入力欄に電話番号が入力されたことに応じて、当該電話番号に関連付けられている企業情報を入力支援装置2から取得し、当該入力画面に表示させる。
【0049】
このように、ユーザが入力画面に対して電話番号の入力のみ行えば、当該入力画面に企業情報が表示されるので、入力支援システムSは、ユーザに、入力画面に対して企業に係る各種の情報を容易に入力させることができる。また、ユーザは、入力画面に対して電話番号の入力のみ行えばよく、他の入力欄に企業情報を自ら入力する必要がない。したがって、入力支援システムSは、電話番号以外の各項目に対するユーザの入力ミスを防止することができる。
【0050】
<第2の実施形態>
[入力されたテキスト情報が電話番号であるか否かの判定を行わずに企業情報を取得する]
続いて、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態に係る入力支援システムSにおいて、端末1は、企業名の入力欄に入力されたテキスト情報が電話番号であると判定したことに応じて入力支援装置2に電話番号を送信し、企業情報を取得した。これに対して、第2の実施形態に係る入力支援システムSでは、端末1が、企業名の入力欄に入力されたテキスト情報が電話番号であるか否かの判定を行わずに企業情報を取得する点で第1の実施形態と異なる。以下に、第1の実施形態と異なる部分について説明を行う。第1の実施形態と同じ部分については適宜説明を省略する。
【0051】
図6は、第2の実施形態に係る入力支援システムSの構成を示す図である。
図6に示すように、第2の実施形態に係る端末1は、第1の実施形態の端末1が備える検出部143を備えていない点で第1の実施形態の端末1と異なる。
【0052】
図7は、第2の実施形態に係る入力支援システムSにおける処理の流れを示すシーケンス図である。
S12までの処理の流れは、
図4に示す第1の実施形態に係る入力支援システムSにおけるS2までの処理の流れと同じであるので、説明を省略する。
【0053】
変換部144は、企業名の入力欄にテキスト情報が入力されたか否かを判定する(S13)。変換部144は、企業名の入力欄にテキスト情報が入力されたと判定すると、当該テキスト情報を所定形式の文字列情報に変換する(S14)。例えば、変換部144は、企業名の入力欄に入力されたテキスト情報に括弧及びハイフンが含まれている場合、括弧及びハイフンを消去する。そして、変換部144は、テキスト情報に全角文字が含まれている場合、当該全角文字を半角文字に変換する。これにより、企業名の入力欄に入力されたテキスト情報が電話番号である場合、当該電話番号は、半角文字の数字のみからなる文字列情報に変換される。
【0054】
続いて、第1送信部145は、企業名の入力欄へのテキスト情報の入力を検出すると、変換部144によって変換された当該テキスト情報を入力支援装置2に送信する。
続いて、入力支援装置2の取得部222は、受信部221が端末1から受信したテキスト情報に関連付けられて企業情報記憶部211に記憶されている企業情報を取得する(S15)。受信部221が端末1から受信したテキスト情報が電話番号である場合には、取得部222は、当該電話番号に関連付けられている企業情報を取得することができる。
【0055】
入力支援装置2の第2送信部223は、取得した企業情報を端末1に送信する。
端末1の表示制御部142は、入力支援装置2から企業情報を受信すると、受信した企業情報を入力画面の入力欄に表示させる(S16)。
【0056】
[第2の実施形態における効果]
以上説明したように、第2の実施形態に係る入力支援システムSにおいて、端末1は、企業名の入力欄へのテキスト情報の入力を検出すると、当該テキスト情報を入力支援装置2に送信する。入力支援装置2は、端末1から受信したテキスト情報に関連付けられて企業情報記憶部211に記憶されている企業情報を取得し、当該企業情報を端末1に送信し、端末1は、受信した企業情報を入力画面に表示させる。
【0057】
このようにすることで、第2の実施形態に係る入力支援システムSは、第1の実施形態に係る入力支援システムSよりも少ない構成で、第1の実施形態に係る入力支援システムSと同じ効果を奏することができる。
【0058】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0059】
上述の実施形態では、企業の識別番号として、電話番号を用いたが、これに限らない。例えば、電話番号の代わりに、行政機関が企業に対して指定する法人番号を用いてもよい。この場合、端末1は、企業の入力欄に入力されたテキスト情報が、所定桁数の数字であると、法人番号が入力されたことを検出し、当該法人番号を入力支援装置2に送信する。入力支援装置2は、企業情報に、法人番号をさらに関連付けて記憶しておき、受信した法人番号に関連付けられた企業情報を取得し、当該企業情報を端末1に送信することにより、当該企業情報を入力画面の入力欄に表示させる。
【0060】
また、入力支援システムSは、企業の識別番号として電話番号及び法人番号を用いるようにしてもよい。この場合、端末1は、企業の入力欄に入力されたテキスト情報が、電話番号又は法人番号であるか、それ以外であるかを判定する。そして、端末1は、入力されたテキスト情報が電話番号又は法人番号である場合に、当該電話番号又は法人番号を入力支援装置2に送信する。入力支援装置2は、企業情報に、電話番号及び法人番号を関連付けて記憶しておき、受信した電話番号又は法人番号に関連付けられた企業情報を取得し、当該企業情報を端末1に送信することにより、当該企業情報を入力画面の入力欄に表示させる。
【0061】
また、上述の実施形態では、顧客の登録に係る入力画面に対する入力支援の例について説明したが、これに限らない。入力支援システムSは、例えば、経理システムにおける交際費の入力画面、営業システムにおける見込み顧客の登録画面、名刺管理画面、見積書作成画面、請求書作成画面等の企業情報の入力を受け付ける各種の入力画面において、入力支援を行うようにしてもよい。
【0062】
また、入力支援装置2は、企業情報を管理する外部装置から企業情報を定期的に取得することにより、企業情報記憶部211に記憶されている情報を最新の状態に維持することとしたが、これに限らない。例えば、入力支援装置2の制御部22は、インターネット上において複数の企業のそれぞれが公開しているウェブページをクロールして、当該ウェブページに含まれている企業情報を定期的に取得することにより、企業情報記憶部211に記憶されている情報を最新の状態に維持してもよい。
【0063】
また、入力支援システムSは、端末1と、入力支援装置2とを備えるものとしたが、これに限らない。例えば、端末1に対して、入力支援装置2が備える機能及び企業情報記憶部211を設け、端末1のみで入力画面に対する入力支援を行えるようにしてもよい。