特許第6656885号(P6656885)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 住化積水フィルム株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6656885-積層体 図000003
  • 特許6656885-積層体 図000004
  • 特許6656885-積層体 図000005
  • 特許6656885-積層体 図000006
  • 特許6656885-積層体 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6656885
(24)【登録日】2020年2月7日
(45)【発行日】2020年3月4日
(54)【発明の名称】積層体
(51)【国際特許分類】
   B32B 5/02 20060101AFI20200220BHJP
   D03D 1/00 20060101ALI20200220BHJP
   D03D 9/00 20060101ALI20200220BHJP
【FI】
   B32B5/02 Z
   D03D1/00 Z
   D03D9/00
【請求項の数】4
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-218170(P2015-218170)
(22)【出願日】2015年11月6日
(65)【公開番号】特開2017-87498(P2017-87498A)
(43)【公開日】2017年5月25日
【審査請求日】2018年10月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】517229604
【氏名又は名称】住化積水フィルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 光浩
(72)【発明者】
【氏名】木下 昌行
【審査官】 松岡 美和
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−004784(JP,A)
【文献】 特開平09−234737(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0269361(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/00−43/00
D03D 1/00
D03D 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材フィルム間に網状体を有する積層体であって、
前記網状体は、第1の方向に沿って配置される複数本の第1のヤーン、及び前記第1の方向と斜め方向に交差して配置される複数本の第2のヤーンを有する不織布であり、
前記第1のヤーンの厚みD1と、前記第2のヤーンの厚みD2のうち、大きい方の厚みが0.28mm以上である、
ことを特徴とする積層体。
【請求項2】
前記複数本の第1のヤーン同士の間隔S1、及び前記複数本の第2のヤーン同士の間隔S2のうち、少なくとも一方が2.5〜7.0mmである、請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記S1及び前記S2が2.5〜7.0mmである、請求項2に記載の積層体。
【請求項4】
前記第1のヤーン、及び、前記第2のヤーンの少なくとも一方が丸糸状のモノフィラメントヤーンである、請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、未加硫ゴム等の粘着性を有するゴム材料は様々な用途に用いられている。このようなゴム原料はシート状に加工され、運搬、保管等が行われる。
【0003】
上述のような粘着性を有するゴム材料は、運搬、保管等が行われる際に、保護材を挟み込みながら巻き取られ、ロール状にして取り扱われている。
【0004】
粘着性を有するゴム材料を巻き取る際に用いられる保護材に使用される積層体として、PETフィルム等の剛性を有するフィルムの表面に、離型処理を施した離型性シートが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平4−363377号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に開示されている離型性シートを保護材として使用した場合、離型性シートをゴム材料から引き剥がす際に、ゴム材料との密着性が高過ぎて、剥離作業を行う際に過大な力を必要とするため、作業性が低いという問題がある。
【0007】
また、特許文献1では、ゴム材料の離型性シートへの付着の抑制について検討されていない。上記離型性シートを用いると、ゴム材料の剥離の際に離型性シートの表面にゴム材料が付着して、ゴム材料の表面を破損するという問題がある。
【0008】
従って、離型性に優れており、且つ、剥離の際に表面への材料の付着が抑制された積層体の開発が望まれている。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、接触する材料との離型性に優れており、且つ、剥離の際に積層体の表面への材料の付着が抑制された積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、基材フィルム間に網状体を有する積層体であって、上記網状体が第1の方向に沿って配置される複数本の第1のヤーン、及び上記第1の方向と直角方向又は斜め方向に交差して配置される複数本の第2のヤーンを有する、組布又は織布であり、上記第1のヤーンの厚みD1と、前記第2のヤーンの厚みD2のうち、大きい方の厚みを特定の厚み以上とすることにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
即ち、本発明は、下記の積層体に関する。
1.基材フィルム間に網状体を有する積層体であって、
前記網状体は、第1の方向に沿って配置される複数本の第1のヤーン、及び前記第1の方向と直角方向又は斜め方向に交差して配置される複数本の第2のヤーンを有する、組布又は織布であり、
前記第1のヤーンの厚みD1と、前記第2のヤーンの厚みD2のうち、大きい方の厚みが0.20mm以上である、
ことを特徴とする積層体。
2.前記複数本の第1のヤーン同士の間隔S1、及び前記複数本の第2のヤーン同士の間隔S2のうち、少なくとも一方が2.5〜7.0mmである、項1に記載の積層体。
3.前記S1及び前記S2が2.5〜7.0mmである、項2に記載の積層体。
【発明の効果】
【0012】
本発明の積層体は、基材フィルム間に網状体を有し、上記網状体が第1の方向に沿って配置される複数本の第1のヤーン、及び上記第1の方向と直角方向又は斜め方向に交差して配置される複数本の第2のヤーンを有する、組布又は織布であり、上記第1のヤーンの厚みD1と、前記第2のヤーンの厚みD2のうち、大きい方の厚みが0.20mm以上であるので、接触する材料と強く接触する面積を低減することができ、離型性に優れており、且つ、剥離の際に積層体の表面への材料の付着が抑制されている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の積層体を構成する網状体の一例を示す模式図である。
図2】本発明の積層体を構成する網状体の一例を示す模式図である。
図3】引張試験機により離型性を評価する形態を示す模式図である。
図4】本発明の積層体を構成する網状体の開口率の測定方法を示す模式図である。
図5】本発明の積層体を構成する網状体の開口率の測定方法を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0015】
本発明の積層体は、基材フィルム間に網状体を有し、上記網状体は、第1の方向に沿って配置される複数本の第1のヤーン、及び上記第1の方向と直角方向又は斜め方向に交差して配置される複数本の第2のヤーンを有する、組布又は織布であり、上記第1のヤーンの厚みD1と、上記第2のヤーンの厚みD2のうち、大きい方の厚みが0.20mm以上である。
【0016】
上記特徴を有する本発明の積層体は、上記第1のヤーンの厚みD1と、上記第2のヤーンの厚みD2のうち、大きい方の厚みが0.20mm以上であるので、組布又は織布である網状体の第1のヤーンと第2のヤーンとの高低差が大きくなり、基材フィルム間に当該網状体を有する本発明の積層体の凹凸が十分となり、接触する材料と強く接触する面積が低減されるので、優れた離型性を示すことができる。また、上記構成の積層体は、粘着性を有するゴム材料等の材料の保護材として用いられた場合であっても、材料との剥離の際に積層体の表面への材料の付着が抑制される。
【0017】
(基材フィルム)
基材フィルムとしては特に限定されず、従来公知の樹脂により形成された基材フィルムを用いることができる。基材フィルムを形成する樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、剛性、耐久性及び耐熱性に優れる点で、ポリエステル系樹脂が好ましい。上記ポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)等が挙げられる。
【0018】
上記基材フィルムは、網状体と接する面とは反対側の面に、離型処理が施されていてもよい。離型処理が施されることにより、本発明の積層体をゴム材料等の材料の保護材として用いた場合に、離型性がより向上し、材料の表面の破損の抑制効果がより向上する。
【0019】
基材フィルムの離型処理としては、本発明の積層体の離型性をより向上させることができれば特に限定されず、例えば、架橋オレフィン系樹脂を含有する離型処理層を形成する離型処理等が挙げられる。
【0020】
基材フィルムの厚みは特に限定されず、30〜120μmが好ましく、50〜80μmがより好ましい。基材フィルムの厚みを上記範囲とすることにより、積層体の表面に網状体による立体的なハニカムパターン(凹凸形状)を鮮明に形成することができ、接触する材料との離型性がより向上し、剥離の際に積層体の表面への材料の付着をより抑制することができる。また、基材フィルムの厚みを上記範囲とすることにより、積層体のコシを損なわず、剥離の際に積層体の伸びや変形が抑制され、網状体開口部を起点とした破断の発生を抑制することができる。
【0021】
(網状体)
網状体は、ヤーン(繊維)が互いに交差して網目のシート状に形成された部材である。網状体は、第1の方向に沿って配置される複数本の第1のヤーン、及び第1の方向と直角方向又は斜め方向に交差して配置される複数本の第2のヤーンを有していれば、織布であってもよいし、ヤーンが織り込まれずに積層された組布(不織布)であってもよい。
【0022】
網状体は、複数本のヤーンが2軸方向、例えば、縦方向及び横方向に交差して格子目状に形成されていてもよいし、複数本のヤーンが3軸方向又はそれ以上の方向(例えば、4軸方向)に交差して格子目状に形成されていてもよい。複数本のヤーンが2軸方向に交差している場合、例えば、互いの軸が略直角に交差していてもよいし、直角よりも小さい角度で交差していてもよい。また、例えば、複数本のヤーンが3軸方向に交差している場合は、網状体の縦方向、横方向及び斜め方向の3方向に交差している場合や、網状体の縦方向及び当該縦方向に対して両斜め方向の3方向に交差している場合が挙げられる。
【0023】
なお、本明細書では、複数本のヤーンが2軸方向に交差して形成されている網状体を「2軸網状体」、複数本のヤーンが3軸方向に交差して形成されている網状体を「3軸網状体」とも示す。また、上記網状体の中でも、2軸の組布については「2軸積層組布」、3軸の組布については「3軸積層組布」とも示し、2軸の平織りの織布については「2軸平織織布」、3軸織りの織布については「3軸織布」とも示す。
【0024】
上記第1の方向は、網状体を形成するヤーンのうち、特定の1種類のヤーンを第1のヤーンとして、当該第1のヤーンが配向する方向を第1の方向とすればよい。例えば、2軸網状体であれば、2軸のうちの一方の軸方向を第1の方向とすることができる。また、3軸網状体であれば、3軸のうちのいずれか一つの軸方向を第1の方向とし、第1の方向と斜め方向に交差して配置される他の2軸の軸方向に配向するヤーンは、第2のヤーンとなる。
【0025】
3軸網状シートにおいて、「第1の方向」とは任意の方向であってもよいが、通常は、組布又は織布において、ゴム材料等の材料を剥離させる際に当該材料を引き剥がす方向と平行に配向するヤーンの配向方向を第1の方向とすればよい。
【0026】
網状体を構成するヤーンの種類は特に限定されず、例えば、丸糸状のモノフィラメントヤーン;ポリオレフィン系樹脂等の合成樹脂で形成される一軸延伸テープであるフラットヤーン;マルチフィラメントヤーン等が挙げられる。生産性やコストの点からモノフィラメントヤーン及びフラットヤーンを用いることが好ましい。これらのヤーンは、1種類のみを単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。網状体を構成するヤーンとして、2種以上のヤーンを混合して用いる網状体の構成としては、例えば、第1のヤーンとしてモノフィラメントヤーンを用い、第2のヤーンとしてフラットヤーンを用いる構成が挙げられる。
【0027】
本発明の積層体は、網状体を形成する第1のヤーンの厚みD1と、第2のヤーンの厚みD2のうち、大きい方の厚みが0.20mm以上である。上記大きい方の厚みが0.20mm未満であると、基材フィルム間に当該網状体を有する本発明の積層体の凹凸が不十分となり、接触する材料と強く接触する面積を十分に低減することができず、離型性が不十分となる。また、本発明の積層体が粘着性を有するゴム材料等の材料の保護材として用いられた場合、材料との剥離の際に積層体の表面への材料の付着を十分に抑制できない。上述の、第1のヤーンの厚みD1と、第2のヤーンの厚みD2のうち、大きい方の厚みは、0.25mm以上が好ましく、0.35mm以上がより好ましい。また、上記大きい方の厚みは、0.50mm以下が好ましく、0.40mm以下がより好ましい。なお、上記D1及びD2が同じ厚みである場合は、D1及びD2の厚みが0.20mm以上であればよい。
【0028】
なお、網状体が、複数本のヤーンが3軸方向又はそれ以上(例えば、4軸方向)の方向に交差して形成される場合において、軸方向毎に異なるヤーンが用いられていてもよい。この場合、いずれか一つの軸方向が第1の方向であり、第1の方向と交差して配置される他の2軸以上の軸方向に配向するヤーンは、第2のヤーンとなる。本発明においては、上記第2のヤーンを構成するヤーンの厚みが軸方向毎に異なる場合、第2のヤーンを構成するヤーンのうち最も厚みが厚いヤーンの厚みをD2とすればよい。また、第2のヤーンを構成するヤーンが全て同じ厚みである場合は、当該厚みをD2とすればよい。
【0029】
ヤーンの厚みは、第1のヤーンの厚みD1と、第2のヤーンの厚みD2のうち、大きい方の厚みが0.20mm以上であれば特に限定されない。例えば、モノフィラメントヤーンを用いる場合、モノフィラメントヤーンの厚み(線径)は0.15〜0.50mmが好ましく、0.20〜0.40mmがより好ましく、0.20〜0.35mmが更に好ましい。また、フラットヤーンを用いる場合、フラットヤーンの厚みは0.02〜0.10mmが好ましく、0.05〜0.09mmがより好ましい。また、フラットヤーンの幅は、0.8〜2.0mmが好ましく、1.0〜1.5mmがより好ましい。フラットヤーンの幅を上記範囲とすることにより、フラットヤーンの割れや裂けを抑制することができ、且つ、製造時のフラットヤーンの幅のバラツキを抑制することができる。
【0030】
ヤーンの繊度は特に限定されない。例えば、モノフィラメントヤーンを用いる場合、モノフィラメントヤーンの繊度は500〜1200dtが好ましく、600〜1000dtがより好ましい。また、フラットヤーンを用いる場合、フラットヤーンの繊度は500〜1500dtが好ましく、700〜1200dtがより好ましい。ヤーンの繊度を上記範囲とすることにより、網状体が優れた凹凸形状を示すことができる。
【0031】
ヤーンを形成する樹脂としては特に限定されず、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂;PET等のポリエステル系樹脂;アラミド樹脂等が挙げられる。中でも、単一素材化を図ることができる点でPETが好ましく、網状体の凹凸性を損い難い点で、あらかじめ熱融着が可能なポリエチレンが好ましい。
【0032】
ヤーンは、1種単独の材料で構成されることに限定されず、複数の材料(いわゆる、複合繊維)で構成されていてもよい。例えば、モノフィラメントヤーンの場合、芯部にHDPE層、表層部にLDPE層を配した芯鞘構造のモノフィラメントヤーンとなっていてもよい。また、フラットヤーンの場合、芯部にHDPE層、表層部(芯部の両面に積層された層)にLDPE層を配した3層構造のフラットヤーンとなっていてもよい。
【0033】
複数本の第1のヤーンの隣り合うヤーン同士の糸間隔S1、及び複数本の第2のヤーンの隣り合うヤーン同士の糸間隔S2は、本発明の効果を発揮できる限りは特に制限されない。例えば、モノフィラメントヤーンを用いる場合、S1及びS2は、2.5〜7.0mmが好ましく、4.0〜6.0mmがより好ましい。また、フラットヤーンを用いる場合、S1及びS2は、2.5〜7.0mmが好ましく、2.5〜4.0mmがより好ましい。糸間隔を上記範囲とすることにより、網状体の凹凸形状が十分となるため、基材フィルム間に当該網状体を有する本発明の積層体の凹凸が十分となり、接触する材料と強く接触する面積が低減され、離型性がより向上する。また、本発明の積層体を粘着性を有するゴム材料等の材料の保護材として用いる場合、材料との剥離の際の積層体の表面への材料の付着をより十分に抑制することができる。
【0034】
本発明の積層体を構成する網状体において、上記複数本の第1のヤーンの隣り合うヤーン同士の糸間隔S1、及び複数本の第2のヤーンの隣り合うヤーン同士の糸間隔S2のうち、少なくとも一方が2.5〜7.0mmであることが好ましく、4.0〜6.0mmであることがより好ましい。特に、上記第1のヤーンの厚みD1と、第2のヤーンの厚みD2のうち、大きい方の厚みを有する方のヤーンのヤーン同士の間隔が、上記範囲であることが好ましい。上記構成であることにより、網状体の凹凸形状が十分となるため、基材フィルム間に当該網状体を有する本発明の積層体の凹凸が十分となり、接触する材料と強く接触する面積が低減され、離型性がより向上する。また本発明の積層体を粘着性を有するゴム材料等の材料の保護材として用いる場合、材料との剥離の際の積層体の表面への材料の付着をより十分に抑制することができる。上記S1及びS2の両方が上記範囲であることがより好ましい。
【0035】
網状体が3軸網状体である場合、第1のヤーンと第2のヤーンとの斜交角θは、45〜60°が好ましく、60°がより好ましい。斜交角θを上記範囲とすることにより、網状体が引き剥がし方向への耐久性の点で優れる。なお、上記斜交角θは、図1においてθで示される角度であり、尖角側の角度である。また、網状体が2軸網状体である場合は、上記第1のヤーンと第2のヤーンとの斜交角θは通常90°とすればよいが、これに限定されない。
【0036】
網状体の開口率は、40〜80%が好ましく、40〜65%がより好ましい。網状体の開口率が上記範囲であることにより、網状体の凹凸形状が十分となるため、基材フィルム間に当該網状体を有する本発明の積層体の凹凸が十分となり、接触する材料と強く接触する面積が低減され、離型性がより向上する。また本発明の積層体を粘着性を有するゴム材料等の材料の保護材として用いる場合、材料との剥離の際の積層体の表面への材料の付着をより十分に抑制することができる。
【0037】
本発明において、上記開口率は、図4図5における通孔1cの割合を示すものであり、下記の算出式により求められる数値である。
【0038】
開口率(%)={a/(a+c)}×100
〔但し、a:目明き(mm)、b:ヤーン本数/インチ、c:ヤーン幅(mm)であり、
a=(25.4/b)−cである。〕
【0039】
本発明の積層体は、上記第1のヤーン及び第2のヤーンのうち、大きい方の厚みを有するヤーンが基材フィルムに接する構成であることが好ましい。このような構成としては、ヤーンが織り込まれずに積層された組布(不織布)であり、大きい方の厚みを有するヤーンが基材フィルム側に積層されている構成が挙げられる。上記構成であることにより、基材フィルム間に網状体を有する本発明の積層体の凹凸が十分となり、接触する材料と強く接触する面積が低減され、離型性がより向上する。また、粘着性を有するゴム材料等の材料の保護材として用いられた場合、材料との剥離の際に積層体の表面への材料の付着をより十分に抑制することができる。
【0040】
本発明の積層体は、また、第1のヤーン及び第2のヤーンのうち、大きい方の厚みを有するヤーンが他のヤーンと織り込まれ、大きい方の厚みを有するヤーンが部分的に基材フィルムに接する構成であってもよい。このような構成としては、網状体が、第1のヤーン及び第2のヤーンが織り込まれた織布となっている構成が挙げられる。上記構成であることにより、網状体の表裏の両方において凹凸が十分となり、積層体の製造の際に網状体の表裏を区別することなく製造することが可能となる。
【0041】
本発明の積層体に用いられる網状体は、公知の製造方法によって製造することができる。網状体が縦軸ヤーン及び斜交軸ヤーンにより構成される3軸積層組布(不織布)である場合、例えば、特許第1442884号公報、特許第1725947号公報に記載の製造方法により製造することができる。
【0042】
上記網状体が3軸積層組布(不織布)である場合の製造方法としては、例えば、以下の製造方法が挙げられる。すなわち、縦軸ヤーン及び斜交軸ヤーンにより、積層装置を用いて3軸積層不織布を製造することができる。具体的には、縦軸ヤーンを等間隔で整列させ1軸方向に巻き取りながら、同時に横軸方向にも横軸ヤーンを等間隔で整列させる。当該横軸ヤーンをトラバース移動により斜交配列に引き揃えて斜交軸ヤーンとし、縦軸ヤーンと斜交軸ヤーンとを積層させる。次いで、縦軸ヤーン及び斜交軸ヤーンを115〜120℃の加熱ロール上で圧着させて、3軸網状体である、シート状に一体化した3軸積層組布を製造することができる。
【0043】
また、網状体が縦軸ヤーン及び横軸ヤーンにより構成される2軸積層組布(不織布)である場合、例えば、特許第1699011号公報に記載の製造方法により製造することができる。
【0044】
上記網状体が2軸積層組布(不織布)である場合の製造方法としては、例えば、以下の製造方法が挙げられる。すなわち、縦軸ヤーン及び横軸ヤーンにより、積層装置を用いて2軸積層組布を製造することができる。具体的には、縦軸ヤーンを等間隔で整列させ1軸方向に巻き取りながら、同時に横軸方向にも横軸ヤーンを等間隔で整列させる。当該横軸ヤーンを搬送コンベア上に整列した状態で移送しながら、所定の製品幅毎にヒートカッターで切断する。切断された横軸ヤーンを、微粘着性液体を塗布した大型の仮圧着用ベルトを用いてベルト表面に仮圧着させる。次いで、ベルト表面に仮圧着させた横軸ヤーンを縦軸ヤーンとの積層部まで移送し、積層させる。次いで、縦軸ヤーン及び横軸ヤーンを115〜120℃の加熱ロール上で本圧着させて、2軸網状体である、シート状に一体化した2軸積層組布を製造することができる。
【0045】
上記網状体を基材フィルムに積層する積層方法としては特に限定されず、従来公知の積層方法により積層することができる。
【0046】
上記積層方法としては、例えば、網状体及び基材フィルムのそれぞれの面又はいずれか一方の面を加熱溶融して圧着する方法;溶融したLDPE等の樹脂を網状体と基材フィルムとの間に流し込んだ後に冷却して接着させるサンドラミネート法;網状体及び基材フィルムのそれぞれの面又はいずれか一方の面にアクリル系やウレタン系の接着剤を塗布し乾燥させ両者を接着させる方法;網状体と基材フィルムとを両面テープで接着する方法等が挙げられる。これらの中でも、作業性の観点から、加熱溶融して圧着する方法、及びサンドラミネート法が好ましい。
【実施例】
【0047】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の態様に限定されるものではない。
【0048】
(実施例1)
第1のヤーンとして、芯部にHDPE層、表層部にLDPE層を配した芯鞘構造の、線径0.28mm、繊度650dtのモノフィラメントヤーンを用意し、縦軸ヤーンとした。また、第2のヤーンとして、芯部にHDPE層、表層部にLDPE層を配した3層構造の、糸幅1.2mm、厚み0.07mm、繊度750dtのフラットヤーンを用意し、斜交軸ヤーンとした。
【0049】
縦軸ヤーン及び斜交軸ヤーンにより、積層装置を用いて3軸積層不織布を調製した。具体的には、縦軸ヤーンを等間隔で整列させ1軸方向に巻き取りながら、同時に横軸方向にも横軸ヤーンを等間隔で整列させた。当該横軸ヤーンをトラバース移動により斜交配列に引き揃えて斜交軸ヤーンとし、縦軸ヤーンと斜交軸ヤーンとを積層させた。次いで、縦軸ヤーン及び斜交軸ヤーンを120℃の加熱ロール上で圧着させて、3軸網状体である、シート状に一体化した3軸積層組布を調製した。
【0050】
調製された網状体は、図1のように、斜交軸ヤーンの両方の面に、隣り合う縦軸ヤーンが片面ずつ交互に圧着されており、斜交軸ヤーンの斜交角θは、縦軸ヤーンに対して60°であった。また、縦軸ヤーンの間隔は4.80mm、斜交軸ヤーンの間隔は3.88mmであり、網状体の開口率は44.0%であった。
【0051】
調製された網状体にサンドラミネート加工を施した。具体的には、一方面に離型処理を施したPETフィルム(ユニチカ株式会社製「ユニピール」(登録商標)厚み50μm)の非離型処理面と、網状体とを、310℃で溶融させて押出加工したLDPE樹脂層を介して接着し、サンドラミネートを施して、1次ラミネート品を得た。
【0052】
次いで、当該1次ラミネート品の網状体側の面と、上述のPETフィルムの非離型処理面とを、310℃で溶融させて押出加工したLDPE樹脂層を介して接着し、サンドラミネートを施して、積層体を製造した。
【0053】
(実施例2)
第1のヤーンとして、芯部にHDPE層、表層部にLDPE層を配した芯鞘構造の、線径0.35mm、繊度940dtのモノフィラメントヤーンを用い、縦軸ヤーンとした。また、第2のヤーンとして、芯部にHDPE層、表層部にLDPE層を配した3層構造の、糸幅1.5mm、厚み0.09mm、繊度1110dtのフラットヤーンを用意し、横軸ヤーンとした。
【0054】
縦軸ヤーン及び横軸ヤーンにより、積層装置を用いて2軸積層組布を調製した。具体的には、縦軸ヤーンを等間隔で整列させ1軸方向に巻き取りながら、同時に横軸方向にも横軸ヤーンを等間隔で整列させた。当該横軸ヤーンを搬送コンベア上に整列した状態で移送しながら、所定の製品幅毎にヒートカッターで切断した。切断された横軸ヤーンを、微粘着性液体を塗布した大型の仮圧着用ベルトを用いてベルト表面に仮圧着させた。次いで、ベルト表面に仮圧着させた横軸ヤーンを縦軸ヤーンとの積層部まで移送し、積層させた。次いで、縦軸ヤーン及び横軸ヤーンを120℃の加熱ロール上で本圧着させて、2軸網状体である、シート状に一体化した2軸積層組布を調製した。
【0055】
調製された網状体は、縦軸ヤーンと横軸ヤーンが、それぞれ両側から積層圧着されていた。また、縦軸ヤーンの間隔が4.73mm、横軸ヤーンの間隔が2.73mmであり、開口率は60.1%であった。
【0056】
調製された網状体にサンドラミネート加工を施した。具体的には、一方面に離型処理を施したPETフィルム(ユニチカ株式会社製「ユニピール」(登録商標)厚み50μm)の非離型処理面と、網状体とを、310℃で溶融させて押出加工したLDPE樹脂層を介して接着し、サンドラミネートを施して、1次ラミネート品を得た。
【0057】
次いで、当該1次ラミネート品の網状体側の面と、上述のPETフィルムの非離型処理面とを、310℃で溶融させて押出加工したLDPE樹脂層を介して接着し、サンドラミネートを施して、積層体を製造した。
【0058】
(実施例3)
第1のヤーンとして、芯部にHDPE層、表層部にLDPE層を配した芯鞘構造の、線径0.25mm、繊度1000dtのモノフィラメントヤーンを用い、縦軸ヤーンとした。また、第2のヤーンとして、芯部にHDPE層、表層部にLDPE層を配した3層構造の、糸幅1.5mm、厚み0.08mm、繊度1200dtのフラットヤーンを用意し、横軸ヤーンとした。
【0059】
上記以外は実施例2と同様にして、2軸網状体である、シート状に一体化した2軸積層組布を調製した。
【0060】
調製された網状体は、図2のように、横軸ヤーンの両方の面に、隣り合う縦軸ヤーンが片面ずつ交互に圧着されていた。また、縦軸ヤーンの間隔が5.39mm、横軸ヤーンの間隔が3.58mmであり、開口率は67.3%であった。
【0061】
上記以外は実施例2と同様にして、積層体を製造した。
【0062】
(実施例4)
第1のヤーンとして、芯部にHDPE層、表層部にLDPE層を配した3層構造の、糸幅1.5mm、厚み0.09mm、繊度1110dtのフラットヤーンを用意し、縦軸ヤーンとした。また、第2のヤーンとして、芯部にHDPE層、表層部にLDPE層を配した芯鞘構造の、線径0.35mm、繊度940dtのモノフィラメントヤーンを用い、横軸ヤーンとした。
【0063】
縦軸ヤーンを織成用のビームとして巻き取った後、縦軸ヤーン及び横軸ヤーンを用いて、平織織機により2軸平織織布状に平織りを行った。次いで、縦軸ヤーン及び横軸ヤーンを120℃の加熱ロール上で圧着させて、2軸網状体である、シート状に一体化した2軸平織織布を調製した。
【0064】
調製された網状体は、縦軸ヤーンの間隔が2.73mm、横軸ヤーンの間隔が4.73mmであり、開口率は60.1%であった。
【0065】
調製された網状体にサンドラミネート加工を施した。具体的には、一方面に離型処理を施したPETフィルム(ユニチカ株式会社製「ユニピール」(登録商標)厚み50μm)の非離型処理面と、網状体とを、310℃で溶融させて押出加工したLDPE樹脂層を介して接着し、サンドラミネートを施して、1次ラミネート品を得た。
【0066】
次いで、当該1次ラミネート品の網状体側の面と、上述のPETフィルムの非離型処理面とを、310℃で溶融させて押出加工したLDPE樹脂層を介して接着し、サンドラミネートを施して、積層体を製造した。
【0067】
上記以外は実施例2と同様にして、積層体を製造した。
【0068】
(実施例5)
第1のヤーンとして、芯部にHDPE層、表層部にLDPE層を配した3層構造の、糸幅1.5mm、厚み0.08mm、繊度1200dtのフラットヤーンを用意し、縦軸ヤーンとした。また、第2のヤーンとして、芯部にHDPE層、表層部にLDPE層を配した芯鞘構造の、線径0.25mm、繊度1000dtのモノフィラメントヤーンを用い、横軸ヤーンとした。
【0069】
上記以外は実施例4と同様にして、2軸網状体である、シート状に一体化した2軸平織織布を調製した。
【0070】
調製された網状体は、縦軸ヤーンの間隔が3.58mm、横軸ヤーンの間隔が5.39mmであり、開口率は67.3%であった。
【0071】
上記以外は実施例4と同様にして、積層体を製造した。
【0072】
(比較例1)
網状体に代えて、一方面に離型処理を施したPETフィルム(ユニチカ株式会社製「ユニピール」(登録商標)厚み200μm)を用いた以外は実施例1と同様にして、積層体を調製した。
【0073】
(比較例2)
第1のヤーンとして、芯部にHDPE層、表層部にLDPE層を配した3層構造の、糸幅1.2mm、厚み0.07mm、繊度750dtのフラットヤーンを用意し、縦軸ヤーンとした。また、第2のヤーンとして、第1のヤーンと同一のフラットヤーンを用意し、斜交軸ヤーンとした。それ以外は実施例1と同様にして、3軸網状体である、シート状に一体化した3軸積層組布を調製した。
【0074】
調製された網状体は、図1と同様に、斜交軸ヤーンの両方の面に、隣り合う縦軸ヤーンが片面ずつ交互に圧着されており、斜交軸ヤーンの斜交角は、縦軸ヤーンに対して60°であった。また、縦軸ヤーンの間隔は3.88mm、斜交軸ヤーンの間隔は3.88mmであり、網状体の開口率は33.9%であった。
【0075】
上記以外は実施例1と同様にして、積層体を製造した。
【0076】
(比較例3)
第1のヤーンとして、芯部にHDPE層、表層部にLDPE層を配した3層構造の、糸幅0.8mm、厚み0.05mm、繊度330dtのフラットヤーンを用意し、縦軸ヤーンとした。また、第2のヤーンとして、第1のヤーンと同一のフラットヤーンを用意し、斜交軸ヤーンとした。それ以外は実施例1と同様にして、3軸網状体である、シート状に一体化した3軸積層組布を調製した。
【0077】
調製された網状体は、図1と同様に、斜交軸ヤーンの両方の面に、隣り合う縦軸ヤーンが片面ずつ交互に圧着されており、斜交軸ヤーンの斜交角は、縦軸ヤーンに対して60°であった。また、縦軸ヤーンの間隔は4.28mm、斜交軸ヤーンの間隔は4.28mmであり、網状体の開口率は52.0%であった。
【0078】
上記以外は実施例1と同様にして、積層体を製造した。
【0079】
(比較例4)
第1のヤーンとして、芯部にHDPE層、表層部にLDPE層を配した3層構造の、糸幅1.4mm、厚み0.09mm、繊度1050dtのフラットヤーンを用意し、縦軸ヤーンとした。また、第2のヤーンとして、第1のヤーンと同一のフラットヤーンを用意し、横軸ヤーンとした。それ以外は実施例2と同様にして、2軸網状体である、シート状に一体化した2軸積層組布を調製した。
【0080】
調製された網状体は、縦軸ヤーンと横軸ヤーンが、それぞれ両側から積層圧着されていた。また、縦軸ヤーンの間隔が2.83mm、横軸ヤーンの間隔が2.83mmであり、開口率は44.8%であった。
【0081】
上記以外は実施例2と同様にして、積層体を製造した。
【0082】
(比較例5)
第1のヤーンとして、芯部にHDPE層、表層部にLDPE層を配した3層構造の、糸幅1.0mm、厚み0.04mm、繊度350dtのフラットヤーンを用意し、縦軸ヤーンとした。また、第2のヤーンとして、第1のヤーンと同一のフラットヤーンを用意し、横軸ヤーンとした。それ以外は実施例4と同様にして、2軸網状体である、シート状に一体化した2軸平織織布を調製した。
【0083】
調製された網状体は、縦軸ヤーンの間隔が2.18mm、横軸ヤーンの間隔が2.18mmであり、開口率は46.9%であった。
【0084】
上記以外は実施例4と同様にして、積層体を製造した。
【0085】
各実施例及び比較例の積層体について、以下の評価を行った。
【0086】
<離型性>
以下の手順で、剥離強度を測定し、離型性を評価した。すなわち、積層体表面に日立マクセル株式会社製 スリオンテック住宅防水用ブチルテープNo.4420(商品名)(厚み0.75mm、幅50mm)を積層体の網状体の縦軸方向に対して平行となる方向に貼り合わせ、5kgのSUS板を錘として、平面上にて1時間静置した。
【0087】
次いで、ブチルテープの保護紙上に50mm間隔の標線を引き、ブチルテープを標線から30mmの箇所まで引き剥がすことにより、試験片を準備した。
【0088】
上記試験片を用いて、東洋精機製作所製 引張試験機テンシロンにより、剥離強度を測定した。具体的には、図3に示すように、積層体を引張試験機の下側の固定チャック部に対して、網状体の縦軸が垂直方向となる様に固定し、試験片の予め引き剥がしておいた側のブチルテープを上側の可動チャック部に固定した。
【0089】
次いで、チャック間距離200mm、引張速度200mm/minの条件により引き剥がしを行い、標線50mm間の変動をチャート紙に記録し、最大値側5点と最小値側5点の合計10点による平均値を剥離強度の測定値とした。
【0090】
なお、実施例4及び5の積層体は、ゴム材料等の材料の保護材として用いられる際に、材料の引き剥がし方向が網状体の横軸ヤーンの配向方向と平行となるように用いられる。このため、ブチルテープは網状体の横軸ヤーンの配向方向と平行に張り合わせ、テンシロンの下側の固定チャックから上側の可動チャック部への方向と、網状体の横軸ヤーンの配向方向とが平行となるように試験片をセットした。
【0091】
<材料の付着性評価>
離型性の評価後に、各実施及び比較例で用いた試験片の表面に残存するブチルゴム量を目視で観察し、下記の評価基準に従って評価した。
1:ブチルゴムの付着がほとんど無い
2:ブチルゴムの付着が少ない
3:ブチルゴムの付着がやや多い
4:ブチルゴムの付着が多い
5:ブチルゴムの付着が著しく多い
【0092】
結果を表1に示す。
【0093】
【表1】
【符号の説明】
【0094】
1…縦軸ヤーン
2…斜交軸ヤーン
3…縦軸ヤーン
4…横軸ヤーン
5…引張試験機の下側の固定チャック部
6…ブチルテープh
7…網状体
8…上側の可動チャック部
1b…第1のヤーン
1a、1d…第1のヤーン1bに対して直角方向又は斜め方向に交差する第2のヤーン
1c…開口部(通孔)
1A…ヤーン1a、1a・・・を多数本並べたヤーン列
1B…ヤーン1b、1b・・・を多数本並べたヤーン列
1D…ヤーン1d、1d・・・を多数本並べたヤーン列
図1
図2
図3
図4
図5