【発明が解決しようとする課題】
【0025】
交流調圧器に存在する問題は以下のようである。従来の交流調圧器の調圧により発生する電圧は非連続性で、波形は断続し、ゼロクロス点を通る回数が多く、電圧の電流が切られたり流れたりして、電圧の波動が大きくなり、不連続な電流によりアーク切れとアークスタートの回数が多くなり、電力の入力が切られたり流れたりし、高調波が大きい。電弧の安定性がよくないと設備の産量と質量に影響があり、変圧器と負荷に内部過電圧を発生させやすく、変圧器、スイッチ、モータなどの負荷の絶縁に不利な影響を与え、使用の寿命に影響を与え、エネルギーの損耗を大きくし、電気抵抗、電気感応性、電溶性の負荷などの関連した設備の入力電力が等化しないという重大な問題を引き起こす。交流変圧器はサイリスタ位相制御回路を採用し、高電圧小電流の制御可能な電源は多くのサイリスタにより直列接続され、交流調圧回路により変圧器の二次電圧を調節でき、低電圧大電流の電源は多くのサイリスタにより並列接続され、回路の構成が複雑で、コストが高く、波型が断続する。
【0026】
経済の高速な発展により、各種類の電気機器が高電圧、大容量へ発展し、電力電子技術の発展は発展の需要に追いつかない。よって、小容量、低電圧、小電流の交流変圧器により高電圧、大容量、大電流の変圧器またはその他の負荷を制御する無段調圧と有段調圧技術が急務になっている。
【0027】
現行変圧器スイッチに存在する問題は以下のようである。変圧器のスイッチの応答速度は遅く、機械の寿命が短い。一般的に3000回使用する度に、油の切り替えとメンテナンスが必要になり、構成が複雑で、接触子には放電する電弧があり、油浸による構成において変圧器の油を汚れる。現在、正逆切換調圧の時に、電圧のシフトを除去し、電溶の放電を防止し、正常に使用する時に高速で応答でき、寿命が長く、アーチがなく、メンテナンスしやすい変圧器スイッチが急務になっている。
【0028】
従来の直列変換調圧変圧器に存在する問題は以下のようである。従来の直列変換調圧変圧器は10000KVA以上の電気炉変圧器に適用し、整流変圧器もたまにあるが、それは従来の電気炉変圧器の形式であり、コストが高いことと製錬技術の発展により現在はあまり採用しない。現在は、直列変換調圧変圧器が交流調圧電子スイッチを適応するため、直列変換調圧変圧器の使用範囲と機能は大きく拡張され、従来の直列変換調圧変圧器に対して補充と完善を行って、異なる需要に適応する必要がある。
【0029】
特別高圧交流送電に存在する問題は以下のようである。特別高圧送電の主な欠点はシステムの安定性と確実性の問題を解決しにくいことである。1965年〜2010年に渡って世界中では交流大電力網が崩れる事故が七回も発生している。その中で五回はアメリカで発生し、二回はヨーロッパで発生している。これらの大電力網が崩れる重大な事故は、交流で相互接続した大電力網に安全の安定性、事故の連鎖反応、および大面積での停電などの解決しにくい問題があることを説明している。
【0030】
システムの安定性の分析により、電力システムの短路リアクタンスはキー値であることがわかる。電力システムが短路容量を制限する主な措置として高インピーダンス変圧器を採用することである。変圧器のリアクタンスを増大することによりシステムの安定性を向上し、短路電流を制限し、相応な短路電磁力と電流のセルフヒート効果も低減する。また、線路スイッチなどの電気設備のスイッチング容量を低減して、限流リアクトルを減らすかまたは取り消すが、高インピーダンス変圧器は電力網の無効電力を大きく増やす。普段、変圧器が消費する無効電力は定格容量の略10%〜15%であり、供給電力の電圧が定格値の10%より大きい場合、磁気回路の飽和により、無効電力は早く成長する。相関する資料の統計によると、供給電力の電圧が定格値の110%の場合、無効電力は一般的に35%ぐらい増加する。供給電力の電圧が定格値より低い場合、無効電力もともに減少するが、力率を向上させる。でも供給電力の電圧が低下すると電気設備の正常作業に影響を与える。したがって、電力システムの供給電力の電圧ができるだけ安定するように措置を講じる必要がある。
【0031】
調節が快速で、運行が確実で、有効電力を高速で調整でき、「潮流反転」(電力の流動方向の変更)を実現できる変圧器があるとした場合、正常時、インピーダンスが低く安定した出力を保証でき、事故が発生した場合、システムの安定を高速で実現でき、ダンピング発振と同期発振の制御も実現でき、分相による調圧、高速での安定機能を有し、正常の運行状態では低インピーダンスで、突発した短路またはその他の突発情況に会った場合、変圧器は瞬間的に高インピーダンス、さらに超高インピーダンス変圧器に変換し、高圧、超高圧、特別高圧の交流電力網に対して重要な役割を果たす。
【0032】
直流送電に存在する問題は以下のようである。直流転流局の設備は多く、構成が複雑で、製造費用が高く、損失が大きく、運行費用が高く、確実性もよくない。転流器は作業中に大量の高調波を発生させるため、不正処理により交流システムに流れ込む高調波は交流電力網の運行に対して一連の問題を引き起こす。よって、大量な、グループ化した濾過器を設置することによりこれらの高調波を除去する必要がある。また、従来の電力網整流直流送電は同じ電力を伝送する時、大量の無効電力を吸収しているが、有効電力の50%〜60%に達する。大量の無効電力補償設備と相応した制御策略が必要となる。また、直流送電の接地極の問題、直流遮断器の問題にはいくつかの技術難点が存在する。
【0033】
電気化学の電解システムに存在する問題は以下のようである。リアクトルに対する微調整がないと、変圧器の各相、各ユニットに対して電圧の微調整を行うことができないため、各並列接続の整流ユニットの間、三相間の電流は平衡させにくく、循環電流が大きすぎて、さらに、変圧器が焼損される事項が常に発生する。この場合、複数の並列接続と、各整流ユニットまたは単体の整流ユニットが持っている各整流箱の整流リアクタンスを同じにすることにより、ユニット間または整流箱の間に飽和リアクトルの微調整が足りなくて負荷電流の分配の不等が発生する問題を避けることができる。飽和リアクトルと有載タップスイッチを配置しているシリコン整流ユニットに対して、瞬間的な電流の変化に快速に反映できるが、敷地面積が大きく、雑音が大きすぎ、高調波が大きく、コストが高く、エネルギーの損耗が大きく、力率が大幅に低下するため、現在あまり採用しない。現在の電解業界で電流を一定に維持させるためには、スイッチの段数を増加する手段によって解決している。
【0034】
現時点では電気化学の電解システムにおいて、自動高速定電流装置が急務となっており、電解システムに、定電流制で、高調波が小さく、調圧速度が速く、分相して調圧でき、電流の変化に対して高速で応答でき、三相が短路時に快速で反応でき、高速で変圧器のインピーダンスを増大させ、さらにシステムのリアクタンスを100%に傾向させる、整流変圧器を採用させる。
【0035】
交直流電気炉製錬システムに存在する問題は以下のようである。現時点で、電弧炉の電極昇降自動制御システムは、生産コストが高く、メンテナンスの量が多く、制御部分が複雑で、故障率が高く、応答速度が遅くて調節が電弧のホッピング方式変化に追いつかなく、よって補償が即時ではないなどの原因で、電気炉製錬業界の自動化レベルが低くなっている。上記した電気機器はよく、電弧炉の電流制御が電極の昇降装置を制御することにより上下に調節できるため、電気炉の入力電力を制御し、電弧の電圧降下は略12V/cmで、電弧が長ければ長いほど電圧降下が大きい。例えば、電極の調圧機能はその他の素子により切り替え、電弧の弧長は規定した範囲内に制御することにより、大量の電気エネルギーを節約する。上記した電気機器は電極端で突発した短路がよく発生し、電弧の電流に急激で大幅な変化が発生する。引き起こした電圧波動とフリッカも一番大きい。現在、ミリ秒オーダー内で快速で電圧を調整でき、さらに相応する電気炉の特性によって事前に自動制御プログラムを設定し、電圧波動とフリッカを明らかに低減させる電力設備が急務となる。
【0036】
電気炉製錬システムに関して、現在、従来の技術は各電力の調整手段において、すべての電弧炉、埋弧炉システムは電極の昇降を制御して入力電力を調整する従来の製錬工程を採用している。現在、電極の昇降に依存しなくても炉内の調圧、定電流を実現でき、応答時間が速く、自動制御しやすく、省エネと損耗の低減ができ、三相が短路した場合、快速に反応でき、システムのインピーダンスを高速で増大させ、さらに100%に近づける電気炉製錬システムが急務になっている。また、調温が必要な電気抵抗炉など関連した製錬システムでは電圧電流が連続で、波形が連続で、かつ正弦波に近づく技術が足りなく、無段調圧が必要な電気炉では調圧器の電圧等級が低く、容量が小さく、規模化した生産が実現できない。
【0037】
電力機関車牽引システムに存在する問題は以下のようである。力率が低く、負荷が非対称となっている。負荷が等化しない場合、分相して調圧できず、牽引変圧器が短路電流と定電圧に対して抑制できず、牽引変圧器がそれぞれ二つのシステムに対して高速調圧、高速定電圧、容量調整できず、高圧側の三相が不平衡で、直流システムでの高調波が大きく、牽引変圧器はシステムに対して安全で高効率で同期の知的化制御ができず、変圧器に高過負荷と短路時に発生する機械圧力を受けさせる。
【0038】
調圧器に存在する問題は以下のようである。上記によりわかるが、すべての種類の調圧器の容量は何千KVA以下で、電圧等級は10KV以下であり、各業界の発展の需要を満たすことができない。よって、市場の需要を満たすために、調圧容量が大きく、電圧等級が高く、高調波が小さく、調圧範囲が0〜100%の間にある新型調圧器が急務になっている。
【0039】
無効電力補償に存在する問題は以下のようである。超高圧遠距離送電システムの発展により、電力網での無効電力の消費も増大している。特に電力電子装置の応用の普及により大部分の電力電子装置の電力が低く、電力網の電力供給の質量が低下し、電力網に付加的な負担を与えている。高圧の並列接続の無効電力補償装置の技術手段は、一番簡単で、一番経済的な補償手段であるが、三つの欠点がある。一番目は、無効電力補償装置の無効電力補償はただ作業過程の平均補償であり、母線の電圧降下を補償できず、負荷の急激な変動により引き起こすネットワークの電圧の波動を減らすことができない。二番目は、電気機器の負荷の有効電力を向上できない。三番目は、使用されている無効電力補償装置の電圧等級が高く、高価である。
【0040】
低圧無効電力補償装置は三種類の手段がある。一番目は、低圧が無効電力補償装置に直接並列接続する補償手段である。該当補償手段の省エネと損耗の低減の効果はすべての手段の中で一番いい。欠点は、この手段は、二次電圧が変わらない電気設備にのみ適用できる。二番目は、無効電力補償装置が一台の昇圧変圧器(補償変圧器)によりネットワークに接続する補償手段である。該当補償手段は負荷のパラメータが変わらなく、調圧補償の一種類に属する。欠点は、補償変圧器を一台増加するに掛かる一次投資のコストが大きすぎで、回路に誘導性リアクタンスが発生し、電気損失が大幅に増加し、並列接続の無効電力補償装置の電圧等級が高い。三番目は、並列接続の無効電力補償装置が低圧補償巻線によりネットワークに接続する補償手段であり、低圧側に補償巻線を増加し、その上で無効電力補償装置を並列接続する。欠点は、二次電圧が変わらない電気設備にのみ適用できる。
【課題を解決するための手段】
【0041】
技術課題の解決手段の理論的な基礎は以下の通りである。前記した波形の連続とフレキシブル調圧の観点に基づく波形重畳原理の特徴は、一つ(または複数)の定電圧(または調整が可能な電圧で、定電圧と呼び、以下同様である)の正弦波の周波に、一つ(または複数)の同周波数の、初位相が同期(同じ)である、または位相差がπ(半周波分をずらしている)である、振幅が交流調圧器の位相制御の程度またはチョッパの程度により決められる、波形の一部が欠けた正弦波または正弦波のチョッパ制御により出来上がった複数のパルス区間が重畳されているか、または、波形と振幅は従来の調圧器により正弦波の電圧を制御して出力した波形と振幅であり、合成した電圧の波形は二つの重畳された波形により決められ、二つの波形の重畳により電圧波形が断続する問題と、電圧調整に関する問題と、高調波が大きすぎる問題とを解決する。即ち、一つの正弦波の定電圧に、大きさを連続で無段調節または有段調整できる、正負のどちらにすることも可能である電圧を重畳して、波形を連続させ、高調波を削減する合成電圧の技術であり、電圧の公式で表記するとU=U1±U2(Uは合成電圧、U1は定電圧、U2は重畳された調節可能な電圧)である。
【0042】
従来の調圧器には、接触調圧器、感応調圧器、磁性調圧器、目移し調圧器、浄化調圧器、飽和リアクトル、自動調圧器、サイリスタ調圧器などが含まれている。
【0043】
電力電子技術の観点から見た波形の連続とフレキシブル調圧の観点に基づく波形重畳原理の特徴は、一つの定電圧の正弦波の周波に、一つの同周波数の、初位相が同じである、または位相差がπ(半周波分をずらしている)である、振幅が交流調圧器の位相制御の程度またはチョッパの程度により決まる、波形の一部が欠けた正弦波または正弦波のチョッパ制御により出来上がった複数のパルス区間または正弦波が重畳されていて、合成した電圧の波形は二つの重畳された波形により決められる。
【0044】
半導体装置はリニア装置ではないが、調圧電源(以下に記述がある)が使用している変圧器の一次側の巻線電圧を調節している。当該技術の波形重畳原理に使用されている重畳波形は、調圧電源が使用している変圧器の二次側の出力電圧の波形と、他の正弦波の電源(または電力網または変圧器の二次巻線で、出力したのは正弦波形である)が出力した電圧波形を重畳して共通に出力した正弦波または正弦波に近づく波形である。本発明で使用している波形重畳原理は電圧波形の連続とフレキシブル調圧の観点に基づいて提出している。二つの電源により合成した二次電圧(調圧電源が使用する変圧器の二次電圧と電力網または電源またはその他の変圧器の二次電圧が直列接続により合成されて出力する)の直列接続した調圧回路で、使用されている変圧器は非飽和エリア内で作業を行い、二次電圧の直列接続した調圧回路は任意の安定した状態での任意の時点で完全にリニア回路として見てもよい。また、以下のように二部分に分けている。その一は、交流調圧器をスイッチ素子とする場合、出力した波形は正弦波であり、波形重畳原理に適用して問題がない。その二は、交流調圧器が位相制御時、二次巻線は同周波数の正弦波電源に直列接続し、二つの電圧源を一つの調圧電源に切り替えて共通で一つのリニア回路(代替定理を満たす)に作用してもよく、よって、二つの電源波形は重畳できる。この場合、調圧電源の出力電圧は一定であり、この過程で二次直列接続の調圧回路はリニアとすることができ、瞬時リニア回路と呼ぶことができる。複数の瞬時リニア回路で構成された二次回路は、完全に波形重畳原理を採用できる。よって、本発明の波形重畳原理の波形重畳手段は成立する。フレキシブル変電技術と波形重畳原理の結合は、交流調圧器と半導体素子の適用に電圧等級と容量の制限を突破させる。これは電力電子技術の発展に対して非常に重要である。
【0045】
波形の連続とフレキシブル調圧の観点に基づく波形重畳原理は、フレキシブル交流変電技術、フレキシブル送変電技術、フレキシブル調圧技術とトランジェントインピーダンス技術の理論的な基礎であり、高速無段調圧技術と高速有段調圧技術を結合して、無段調圧の理論的な出力波形を正弦波に限りなく近づけることができる。これは無段調圧技術の発展に対して非常に重要である。
【0046】
本発明の前記したフレキシブル交流変電技術の特徴は、電力電子技術と交流変電技術の有機的な結合であり、交流電力制御回路の高速制御機能を利用して、変電設備の容量、電圧、リアクタンスなどの各技術指標に対して高速な制御を行う。
【0047】
本発明の前記したフレキシブル送変電技術の特徴は、電力電子技術と交流変電技術と交直流送電技術の有機的な結合であり、電力電子技術の変電設備に対する高速制御機能により、高圧・特別高圧の交直流送電の電力網に対して安全で、高効率で、同期の制御を行う。
【0048】
本発明の前記したフレキシブル調圧技術の特徴は、電力電子技術と交流変電技術の有機的な結合であり、電力電子素子の正弦波波形に対する位相制御または断接の高速制御機能を介して、さらに波形重畳原理の変圧器電圧に対する高速無段制御と高速有段制御により、または、無段調圧も有段調圧も可能で有段調圧と無段調圧の間で高速で任意に転換できる技術により、無段調圧時に出力した電圧波形が正弦波に近づくことができ、有段調圧時に変圧器の二次出力電圧に対して高速で知的化制御ができる。また、フレキシブル有段調圧とフレキシブル無段調圧に分けることもできる。
【0049】
フレキシブル交流変電技術とフレキシブル調圧技術は、大容量で、高電圧等級で、電圧に連続で有段調節できるだけではなく平滑で無段調節できるように要求し、特に、電圧波形に連続で中断された区間がないように要求する、抵抗性、感応抵抗性、容量抵抗性の交流負荷システムに適用できる。
【0050】
交流調圧器の課題を解決するための手段は以下の通りである。前述した交流調圧電子スイッチの新型交流調圧器の原理特徴は、交流調圧器と波形重畳原理を共通に適用する場合に新型交流調圧器と呼ぶ。調圧原理は、一つの定電圧(または調整が可能な電圧で、交流調圧器が位相制御時の電圧は一定である)の正弦波の交流電源(習慣によると定電圧の電源と呼ぶ)に交流調圧器により制御される一つの交流電源(調圧電源)を直列接続し、二つの電源は波形重畳原理により一つの電圧波形が連続している同周波数の周期波を出力する。高調波を発生させる容量は、従来の交流電力制御回路におけるすべての容量を調整して発生する高調波から調圧範囲(調圧電源の容量)の容量により発生する高調波の量のみ残るようになり、高調波の含有量は大幅に低下する。
【0051】
前記した新型交流調圧器の構成の特徴は、交流調圧器の出力した断続波形の周波に、波形重畳原理により一つの高調波の周波を重畳して、電圧波形が断続する難点を解決している。簡単にいうと、交流調圧器により一台の変圧器の一次電圧を調節し、これにより感応される二次電圧を、再び一つの高調波電源(電力網またはもう一台の変圧器の二次巻線)により出力された電圧と直列接続して共通に電圧を出力する。
図1のa、x端の電圧のようである。このような調圧手段を適用した交流調圧器が新型交流調圧器である。
【0052】
調圧電源の両端に二つの交流スイッチを並列接続して正逆切換スイッチになり、さらに定電圧電源と直列接続する。合成電圧の出力電圧を公式で表記するとU=U1±U2(Uは出力電圧、U1は定電圧電源の電圧、U2は調圧電源の出力電圧)である。
【0053】
前述した調圧電源の構成の特徴は、交流調圧器により制御される電磁誘導方式の装置であり、一般的に二巻線変圧器(またはその他の変圧器の形式)を採用することができる。交流調圧器は一次側の巻線電圧を制御することにより、二次巻線電圧を調節し、二次巻線出力電圧と電圧波形は調圧電源の出力電圧と波形であり、
図1のa、x4端の電圧のようである。すなわち、新型交流調圧器は、一つの交流調圧器が一台の変圧器の一次側の巻線を位相制御し、さらに二次側の巻線と他の定電圧電源を直列接続する。
【0054】
変圧器スイッチの課題を解決するための手段は以下の通りである。従来の変圧器スイッチの代わりに交流調圧電子スイッチを採用する。前述した交流調圧電子スイッチの原理と目的特徴以下のようである。本発明の交流調圧電子スイッチの原理の根拠は、新型交流調圧器を採用して直並列接続により直列変換調圧変圧器の三次側の調圧巻線電圧を制御し、変圧器の基本的な調圧回路の特性を利用し、調圧手段に関しては、リニア調整の部分は、交流調圧器の段ごとの巻数を高速で段階的に閉鎖する技術を採用している。即ち、有段調圧の場合、毎級の巻数の調圧回路においての作用を段階的に切除(または増加)し、無段調圧の場合、高速で段階的に級ごとの電圧を位相制御する手段により、三次側の巻線の巻数の増減、即ち電圧の増減を調整する。正逆切換は、正逆切換スイッチ(以下に記述がある)を採用して、三次側の巻線極性の正負を高速で制御する。粗・微調整は、二つのリニア調整の直列接続(二つのリニア調整はそれぞれ電圧を調節してから、直列接続される)であり、これにより直列変換の一次巻線電圧と極性を制御し、直列変換の二次巻線電圧と極性を調整する目的に達し、調圧範囲は0〜100%である。
【0055】
前述した本発明の交流調圧電子スイッチの特徴のその一は、定電圧電源(基本巻線)、調圧電源(調圧巻線における段電圧、段ごとの巻数とも呼ぶ、すべての調圧電源は調圧巻線である)、交流調圧器(または交流スイッチ)、測定制御装置により波形重畳原理に従う直列接続調圧回路を構成し、調圧原理は三種類がある。
【0056】
その一のリニア調整の原理(
図2)は、直列接続調圧回路において、すべての定電圧電源(基本巻線)の電圧は調圧範囲(必要とする電圧の上限値から必要とする電圧の下限値を引く)の下限で値を取得し、すべての調圧電源(すべての調圧電源は調圧巻線で、各調圧電源は調圧巻線の段ごとの巻数である)の出力した最大電圧と調圧範囲が同じであればよく、調圧の時は交流調圧器を採用して、段階的に調圧電源を閉鎖し、直列接続調圧回路から調圧電源を段階的に切除(または増加)する手段である。
【0057】
その二の正逆切換の原理(
図3)は、リニア調整の直列接続回路において、定電圧電源の電圧は調圧範囲の下限に調圧範囲の半分の値を加えて取得し、調圧電源が出力する最大電圧は調圧範囲の半分であり、調圧電源または定電圧電源の両端には正逆切換スイッチを取り付け、定電圧電源と調圧電源の極性を調整することにより二つの電源の電圧は加算または減算され、最終的に出力した合成電圧は電圧調整範囲の需要を満たす。
【0058】
その三の粗・微調整の原理(
図4)は、直列接続回路において、定電圧電源にいくつかの粗調整用の調圧電源を直列接続し、またいくつかの微調整用の調圧電源を直列接続し、すべての微調整用の調圧電源の電圧は一つの粗調整用の調圧電源の電圧と同じであり、定電圧電源の電圧は調圧範囲の下限により値を取得し、いくつかの粗調整用の調圧電源の電圧にいくつかの微調整用の調圧電源の電圧を加えると調圧範囲であり、最小電圧を出力する場合、粗調整・微調整の調圧電源を高速で切除すればよく、最大電圧を出力する場合、すべての電源を直列接続すればよく、中間段の電圧を出力する場合、直列接続調圧回路は、定電圧電源により粗調整用の調圧電源を高速で段階的に切除できる回路を直列接続してから、微調整用の調圧電源を高速で段階的に切除できる回路を直列接続して構成される。
【0059】
以上は最も一般的な基本調圧回路の三種類であり、これにより複数の調圧回路を派生でき、粗・微調整回路において粗調整調圧電源に正逆切換スイッチを取り付けて粗調整正逆切換粗・微調整調圧回路になり、粗・微調整回路において微調整調圧電源に正逆切換スイッチを取り付けて微調整正逆切換粗・微調整調圧回路になるなど、派生手段はいろいろあるが、ここでは記述しない。以上は単相により表記しており、三種類の調圧手段と交流調圧器の組み合わせの形式が簡単な種類のみ記述しているが、実際に定電圧電源は一つ以上有することができ、調圧電源も一つ以上有することができ、粗調整調圧電源は一段から多段まで有することができ、微調整調圧電源は一段以上を有することができる。すべての微調整調圧電源は必ず一つの粗調整調圧電源と一致する必要がなく、さらに直列接続の定電圧電源または調圧電源でタップにより単巻調圧の形式を形成し、調圧の位置もいろいろ選択でき、例えば、中部調圧(
図5、
図6)、端部調圧(
図7)、中性点調圧(
図8)などがあり、調圧手段と調圧位置と巻線の各分接端から引き出した位置はお互いに組み合わせて、様々な構成になり、調圧特性により交流調圧器を増減し、交流調圧器から調圧電源を段階的に切除する手段がどうだとしても、調圧原理が本発明の交流調圧電子スイッチの原理と同じで、手段が類似で、相数の組み合わせ原理と変圧器スイッチの組み合わせ原理が同じであれば、本発明の交流調圧電子スイッチの範疇に属する。
【0060】
リニア調整の原理の交流調圧電子スイッチの電圧合成に用いられる電圧の公式はU=U1+U2またはU=U1−U2(Uは出力電圧、U1は定電圧電源の電圧、U2は調圧電源の出力電圧)で表記できる。
【0061】
正逆切換の原理の交流調圧電子スイッチの電圧合成に用いられる電圧の公式はU=U1±U2(Uは出力電圧、U1は定電圧電源の電圧、U2は調圧電源の出力電圧)で表記できる。
【0062】
交流調圧電子スイッチの特徴のその二は以下のようであり、変圧器に交流調圧電子スイッチを適用し、本願で前述した波形重畳原理に従い、定電圧電源を基本コイルとし、すべての調圧電源を調圧コイルとし、それぞれの調圧電源を段電圧(段ごとの巻数)とし、高速有段調圧機能または高速無段調圧機能とトランジェントインピーダンス技術を有させ、短路などのその他の突発情況を解決するスイッチが、本願で定義した交流調圧変圧器電子スイッチであり、交流調圧電子スイッチとも呼ぶ。
【0063】
交流調圧電子スイッチは、無段調圧(交流調圧器が位相制御する場合、各交流調圧器は段毎の電圧のみ位相制御して高調波の最小を保証することが好ましい)も有段調圧(交流調圧器が開通または閉鎖した場合)もでき、従来の調圧器などの無段調圧の装置により直列変換調圧変圧器の三次側巻線に作用するか、または交流調圧電子スイッチと従来の変圧器スイッチとの組み合わせも交流調圧電子スイッチの範疇となる。
【0064】
正逆切換の原理の交流調圧電子スイッチの電圧合成に用いられる電圧の公式はU=U1±U2(Uは出力電圧、U1は定電圧電源の電圧、U2は調圧電源の出力電圧)で表記し、リニア調整の原理の交流調圧電子スイッチの電圧合成に用いられる電圧の公式はU=U1+U2またはU=U1−U2(Uは出力電圧、U1は定電圧電源の電圧、U2は調圧電源の出力電圧)で表記する。
【0065】
交流調圧電子スイッチの特徴のその三は以下のようであり、交流調圧電子スイッチの交流調圧器の段ごとの巻数を閉鎖する技術は、交流調圧器を採用して、不要とする段ごとの巻数を高速で段階的に調圧巻線回路から切除する手段、または、切除された段ごとの巻数を段階的に調圧巻線回路に加入する手段であり、このような手段は複数あり、以下で簡単な一種類を紹介すると、即ち、調圧コイルが有する段ごとの巻数のタップを引出し、先端A以外のすべての引出端(終端を含む)はそれぞれ一つの交流調圧器と連結し、すべての交流調圧器の他端は短路Xになり、ある段の電圧が必要な場合、その段に対応する交流調圧器を開通し、その他の交流調圧器は全部閉鎖し、必要によりA端も交流調圧器と連結でき、交流調圧器の他端はX端と短路になり、切除と加入の手段はいろいろあり、全部記述できないが、交流調圧器はどんな直並列接続の手段を採用しても、調圧巻線が必要としない段ごとの巻数を高速で段階的に調圧巻線回路から切除する手段または切除された段ごとの巻数を段階的に調圧巻線回路に加入させる手段は、本願で定義した交流調圧電子スイッチの交流調圧器の段ごとの巻数を閉鎖する技術である。
【0066】
交流調圧電子スイッチの特徴のその四は以下のようであり、正逆切換スイッチが交流調圧器の直並列接続により巻線の極性を調整する手段はいろいろあり、以下で簡単な一種類を紹介すると、即ち、調圧巻線の両端にそれぞれ一つの交流調圧器を連結し、二つの交流調圧器の他端は短路のK端になり、K端に再び他コイルの先端または終端を連結し、正方に向けて調圧する場合、一つは開通し、もう一つは閉鎖し、逆方に向けて調圧する場合は開通、閉鎖する交流調圧器を逆にし、交流調圧器はどんな直並列接続の手段を採用しても、調圧巻線(または電力を供給する三次側巻線)の転極を行う正逆切換スイッチは本願で定義した交流調圧電子スイッチである。
【0067】
交流調圧電子スイッチの特徴のその五は以下のようであり、一組の半導体装置の直並列接続により構成され(原理からいうと直並列接続の手段はいろいろあるが、どの手段であっても半導体装置により構成されていればよい)、交流調圧電子スイッチの調圧原理に該当し、本願で定義した波形重畳原理に従い、請求項2に定義されている直列変換調圧変圧器の三次側巻線に直並列接続し、調速と調圧が可能なものが、本願で定義した交流調圧電子スイッチである。
【0068】
交流調圧電子スイッチの特徴のその六は以下のようであり、一組の半導体装置の直並列接続により構成され(原理からいうと直並列接続の手段はいろいろあるが、どの手段であっても半導体装置により構成されていればよい)、交流調圧電子スイッチの調圧原理に該当し、任意の高圧変圧器の一次または二次側の巻線に作用しても、本願で定義した交流調圧電子スイッチであり、高調波が大きく、高電圧、大中容量の設備で使用すると事故が発生しやすく、同じ数の交流調圧器を用いた場合、スイッチの電圧等級が低く、容量が小さく、普段はほとんど採用しない。
【0069】
交流調圧電子スイッチの特徴のその七は以下のようであり、交流調圧電子スイッチ(または新型交流調圧器)はリアクトルに適用し、交流調圧リアクトル電子スイッチと呼び、略称で交流調圧電子スイッチと呼び、もちろん、その他の調圧が必要な回路に適用するか、または交流回路においてある素子または設備の回路での存在を置換(切除または増加の意味である)するスイッチも、交流調圧電子スイッチと呼ぶ。
【0070】
交流調圧電子スイッチの特徴のその八は以下のようであり、交流調圧電子スイッチにおける半導体素子は、その他のスイッチ素子、例えば、接触器、遮断器類のスイッチ素子で置換してもよく、波形重畳原理と交流調圧電子スイッチの原理に従うか、またはトランジェントインピーダンス技術を適用し、これらも本願で定義した交流調圧電子スイッチに属する。
【0071】
新型交流調圧器と交流調圧電子スイッチの八種類の特徴に該当し、かつ、請求項1の交流調圧電子スイッチで表記した任意の条件に該当すると、交流調圧電子スイッチである。
簡単に言うと、交流調圧電子スイッチは半導体装置により直並列接続して構成される。原理からいうと直並列接続の手段はいろいろあるが、どの手段であっても、半導体装置により構成され、波形重畳原理に基づき、請求項2に定義された直列変換調圧変圧器の三次側巻線(または直列変換した一次側巻線)に直並列接続され、または、任意の種類の変圧器の一次または二次側巻線に作用し、かつ調圧機能を有し、または、交流スイッチ機能を有し、電圧波形が断続する問題、電圧調節の問題、高調波が大きすぎる問題、変圧器のリアクタンスの高速調節の問題、設備または素子の開路での置換(切除または増加の意味である)の問題を解決すれば、交流調圧電子スイッチである。
【0072】
上記したスイッチと測定制御装置の組み合わせで、測定制御装置は入力信号、測定部分、ロジック部分、実行部分、出力信号、整定値などの部分を含んで構成され、システムの電流、電圧、インピーダンスなどの各指標を検出し、作成されたプログラムにより交流調圧電子スイッチを制御してトランジェントインピーダンス変圧器を自動で制御し、また、負荷に対して制御を行うことができる。測定制御装置は不要で、手動で操作してもよい。測定制御装置の原理図に関しては
図9を参照する。
【0073】
直列変換調圧変圧器の課題を解決するための手段は以下の通りである。前述した本願で定義した直列変換調圧変圧器の特徴は、一般的に二種類の変圧器により構成され、一種類は主変圧器(略称は主変換で、分割型または直列接続型であり、複数の主変換を有することができる)であり、一種類は直列変圧器(略称は直列変換で、分割型または直列接続型であり、複数の直列変換を有することができる)であり、二種類の変圧器は主変圧器に設置されている調圧巻線を利用して直列変圧器の一次側に電圧を供給する必要があってもなくても、同相の二次巻線が直列接続され、主変換の二次巻線の電圧が一定(または調整可能)で、直列変換の二次巻線の電圧が調整可能で、直列接続されている二つの二次巻線の電圧を変更させ、それによって、主、直列変換の二次巻線の合成電圧を変更させ、それによって合成電圧が共通に負荷の有する調圧形式、使用範囲はすべての変圧器の分野にまで展開し、これを展開型直列変換調圧変圧器と呼び、直列変換調圧変圧器と総称し、二次巻線の構成は任意の変圧器の巻線の構成を採用できる。
【0074】
直列変換調圧変圧器の主変換の二次巻線が取り消された場合、直列変換の二次巻線の一端から電力網(または電源)に直接接続し、一端は他電力網(または負荷、または電源)に接続する直列変換調圧変圧器を直列変換調圧単巻変圧器と呼び、電力網(または電源)を主変換とする二次巻線であり、直列変換調圧変圧器と総称する。
【0075】
直列変換調圧変圧器の主変換の一次巻線、二次巻線が取り消された場合、交流調圧器により電源を制御して、直列変換の一次巻線に電圧を供給し、直列変換の二次巻線の一端から他の電源に直接接続し、一端は他負荷に接続する直列変換調圧変圧器が、電源を主変換とする直列変換調圧変圧器である。
【0076】
直列変換調圧変圧器の二つの同相の二次巻線は直列接続して直列変換調圧変圧器の単相二次巻線(二つの同相の二次巻線は8の字型コイル構成(構成は
図10を参照)を採用でき、二つの巻線も任意の変圧器の巻線の構成を採用して首尾を連結し、直列変換調圧変圧器の二次巻線または二次側と呼ぶ)を形成し、三相が必要な場合、直列接続調圧変圧器の二次巻線は任意の結線方法に設計できる(延辺三角形を含む)。
【0077】
直列変換の一次巻線と二次巻線が単巻変圧器を採用した形式を直列変換単巻直列変換調圧変圧器と呼び、本発明では直列変換調圧変圧器と呼び、主変換の一次巻線と二次巻線が単巻変圧器を採用した形式を主変換単巻直列変換調圧変圧器と呼び、本発明では直列変換調圧変圧器と呼び、主変換が単巻変圧器の形式(または調圧変圧器の形式)で直列変換に電圧を供給するのを単巻電力供給直列変換調圧変圧器と呼び、本発明では直列変換調圧変圧器と呼び、これらは組み合わせて使用してもいい。
【0078】
主変換または直列変換は、巻線分割の多少にかかわらず、台数分割の多少にかかわらず、分割型に属し、直列接続型も同じく、巻線の直列接続の多少にかかわらず、台数の直列接続の多少にかかわらず、直列接続型に属し、直列接続型、分割型は組み合わせて使用してもよい。
【0079】
変圧器の二次側で連結して直列変換調圧変圧器になる調圧原理形式、または、二つ以上の大きさが変化する電圧、または固定電圧、または調整可能な電圧により合成される一つの電圧は、何台の変圧器により二次側で直列接続されていても(電力網、電源との直列接続を含む)、本願で定義した直列変換調圧変圧器の形式に属する。
【0080】
トランジェント調整インピーダンス技術を採用して短路またはその他の突発情況を抑制する、または、高速調圧機能を採用する従来の直列変換調圧変圧器も本願で定義した直列変換調圧変圧器である。
【0081】
直列変換調圧変圧器(構成は
図11を参照)は一般的に主変換は一次巻線、二次巻線、三次側巻線または調圧巻線により構成され、一次巻線、三次側巻線または調圧巻線により構成されてもよく、直列変換は一次巻線(時には三次側巻線とも呼べる)、二次巻線により構成され、または、各巻線が分割または台数が分割しても、直列変換する一次の巻線に電圧を供給する巻線であれば、主変換での巻線であっても、任意の一台または複数の変圧器での巻線であっても三次側巻線と呼ぶことができる。
【0082】
直列変換調圧変圧器の二次電圧の合成に用いられる電圧公式はU=U1±U2(Uは出力電圧、U1は主変圧器の二次電圧、U2は直列変圧器の二次電圧)で表記でき、調圧範囲は0〜100%である。
【0083】
交流調圧電子スイッチは、高速無段調圧も高速有段調圧もできる機能を有し、無段調圧システムに適用する場合、直列変換調圧変圧器は調圧器と呼ぶ。
【0084】
直列変換調圧変圧器の二つの同相の二次側巻線は直列接続により単相になり、三相が必要な場合、直列接続調圧変圧器の二次巻線は任意の結線方法に設定でき、延辺三角形を含み、延辺三角形の結線方法の構成は、従来の変圧器に適用して本技術の改善を行う場合、重大な効果がある。
【0085】
直列変換調圧変圧器の特徴はその他の変圧器の形式であってもよく、五脚鉄心側脚調圧変圧器、前置調圧変圧器の変圧器なども同じ機能を生じることができる。
【0086】
現在直列変換調圧変圧器は交流調圧電子スイッチを適用しているため、直列変換調圧変圧器の使用範囲と機能は大きく拡張され、以上の情況により本発明はこのような新しい変圧器の形式を提出し、展開型直列変換調圧変圧器(略称は相変わらず直列変換調圧変圧器と呼ぶ)と呼ぶ、これは従来の直列変換調圧変圧器に対する補充と完善であり、異なる需要に適応する。
【0087】
突発の短路を抑制し、システムの安定性を保持するシステムの安全に関する課題を解決するための手段は以下の通りである。本発明のトランジェントインピーダンス技術の特徴(即ち、トランジェント調整インピーダンス技術であり、形象的に言うと変圧器二次電圧の高速調節技術である)は、交流調圧電子スイッチの高速調圧機能を利用し、二次側で突発短路またはその他の極端の情況が発生した場合、交流調圧電子スイッチは変圧器の二次電圧の昇降を高速で調整し、制御により変圧器のリアクタンスの圧力損失が高かったり低かったりする技術であり、二次システムの任意の突発情況での安定を保持する。本発明のトランジェントインピーダンス技術は主に交流調圧電子スイッチを採用して直列変換調圧変圧器の二次電圧が高速で昇降するように制御し、さらに、二つの同相二次巻線の極性を相対させ、二つの極性が対向して直列接続する電感応コイルになり、瞬間的に変圧器の二次側巻線をリアクタンスコイルに変更させ、直列変換二次巻線の電圧を調節することにより、トランジェントインピーダンス変圧器のリアクタンスの圧力損失を予定されている水平に近づくように高速で調節する。原理からいうとシステムのリアクタンスの圧力損失を100%に近づけることができ、変圧器のリアクタンスの圧力損失を制御することにより、システムが突発情況に会った場合リアクタンスを予定されている水平に近づけることができ、二次電圧をゼロに近づけるがゼロではないようにさせ(有段調圧によりゼロ電圧の一つ上の段に達した場合、無段調圧を採用でき、電圧をゼロに近づけるがゼロではない)、短路電流を制御するが、遮断ではなく、二次システムの任意の突発情況での安定を保持し、普通の変圧器さらに低インピーダンス変圧器を瞬間的にリアクタンスの値を調整可能なリアクトルに変更させるが、これは多くの電力設備の安全を保護するのに非常に重要であり、高圧電力網、電気炉製錬などがある。
【0088】
高速調節の時間標準は、国際標準の規定による、突発短路とその他の突発情況が発生した場合、当該電圧等級と容量の変圧器とその他の電力設備及び構成の全てのシステムが受けることができる一番短い時間の以内である。
【0089】
トランジェントインピーダンス変圧器の課題を解決するための手段は以下の通りである。本発明のトランジェントインピーダンス変圧器の技術的特徴は、一般的に交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器(変圧器スイッチがあってもよい)により構成される。高圧・特別高圧電力網または低圧大電流システムまたはその他の瞬時調節が必要なリアクタンスと高速調圧、定電圧が必要な抵抗性、感応抵抗性、容量抵抗性の負荷システムに適用する場合、本発明のトランジェントインピーダンス技術を利用して変圧器のリアクタンスの圧力損失を予定されているまたは合理な水平に近づくように高速で調節でき、変圧器は高インピーダンス変圧器に高速で転換でき、即ち、正常の情況でインピーダンス、損失などの各方面のデータから変圧器を見ると、ただの一台の普通の変圧器、さらに低インピーダンス変圧器であるが、突発の短路またはその他の極端の情況が発生した場合、この普通の変圧器は瞬間的に高インピーダンス変圧器にまたは超高インピーダンス変圧器に変更して、システムの短路電流が定格電流または任意の水平を維持するように保証する。突発情況が除去された場合、また瞬間的に一台の普通の変圧器に回復できる。この変圧器をトランジェントインピーダンス変圧器と呼ぶ。適用分野の不同によりトランジェントインピーダンス電力変圧器、トランジェントインピーダンス特殊変圧器、トランジェントインピーダンス調圧器、トランジェントインピーダンス電源変圧器などに派生できる。各種類のシステムの安全防護に適用できる。
【0090】
高圧遮断器の課題を解決するための手段は以下の通りである。トランジェントインピーダンス変圧器の三次側スイッチング技術の利点は、低電圧の三次側スイッチング部分で一次側スイッチングを置換えて、価額が安くて、寿命が高い低圧遮断器の部分で高圧遮断器を置換えることができる。原理は、主変圧器にもう一つの基本巻線を増やし、調圧巻線と直列接続で連結され、基本巻線と直列変換の一次巻線の間に負荷遮断器を設置し、二次側に短路スイッチを設置する。負荷電流を切断しようとする時、三次側の遮断器を遮断するとともに、二次側の短路スイッチを閉成する。二次側が短路されているため、主変換の低圧電圧は完全に直列変換の低圧巻線に加えられ、直列変換の高圧巻線が開放されているため、直列変換は低圧巻線から電圧を供給する無負荷での運行状態になる。低圧巻線には無負荷電流のみ流れる。明らかに主変換も無負荷状態になり、この場合の二次負荷は完全に無電流、電圧状態になり、結線の原理は
図12を参照する。
【0091】
トランジェントインピーダンス電力変圧器の課題を解決するための手段は以下の通りである。前述したトランジェントインピーダンス電力変圧器の技術的特徴は、交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器により構成されている。交流調圧電子スイッチは直列変換調圧変圧器の三次側に連結され、直列変換調圧変圧器の主変換の一次巻線は第一電力網に接続し、直列変換調圧変圧器の主変換と直列変換により構成された二次巻線は第二電力網またはその他の電力負荷に接続し、トランジェントインピーダンス電力変圧器は、分割式トランジェントインピーダンス電力変圧器、トランジェントインピーダンス昇圧単巻電力変圧器、分割式トランジェントインピーダンス昇圧単巻電力変圧器、高速調圧降圧単巻電力変圧器、分割式高速調圧降圧単巻電力変圧器を派生する。
【0092】
主に高圧・特別高圧電力網の送電及び電力網の無効電力制御と高速調圧、安全防護、二次側の無効電力補償、及び変圧器によりシステムに対して知的化制御が必要な、定電圧の制御が必要な、各相の負荷の不平衡を高速制御する、変圧器のメンテナンスが不要な、変圧器の容量調整が必要な所に適用する。
【0093】
前述した分割式トランジェントインピーダンス電力変圧器の技術的特徴は、交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器により構成されている。第一種類の分割式トランジェントインピーダンス電力変圧器は直列変換調圧変圧器の主直列変換の二次巻線を二つの二次巻線に分割し、第二種類の分割式トランジェントインピーダンス電力変圧器は直列変換を二台に分け、それぞれ二次巻線(一)と二次巻線(二)と呼び、第一電力網、第二電力網(電力負荷)、第三電力網(電力負荷)を連結する必要がある場合、直列変換調圧変圧器の主変換の一次巻線は第一電力網に接続し、二次巻線(一)は第二電力網(電力負荷)に接続し、二次巻線(二)は第三電力網(電力負荷)に接続する。第二電力網(電力負荷)と第三電力網(電力負荷)をそれぞれ調圧する必要がある場合、第二種類の分割式手段を採用して、直列変換を二台に分けて、調圧巻線を二つに分割し、この場合二つの交流調圧電子スイッチを使用する必要があり、それぞれ直列変換調圧変圧器の二つの調圧巻線に連結し、主変換の二つの調圧巻線によりそれぞれ二台の直列変換の一次巻線に電力を供給し、異なるスイッチを調節することにより第二電力網(電力負荷)と第三電力網(電力負荷)に対してそれぞれ調圧する。この場合のトランジェントインピーダンス変圧器を分割式トランジェントインピーダンス電力変圧器と呼ぶ。直列変換調圧変圧器の直列変換の二次巻線が二つの二次巻線に分割されているため、直列変換を二台分けた場合、二つの二次巻線に対してそれぞれトランジェントインピーダンス技術を採用できるため、一つの電力網(電力負荷)で事故が発生した場合、もう一つの電力網(もう一つの電力負荷)に対した影響が小さい。
【0094】
前述したトランジェントインピーダンス昇圧単巻電力変圧器の技術的特徴は、交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器により構成される。主変換の二次巻線を取り消し、交流調圧電子スイッチを直列接続調圧変圧器の三次側に連結し、第一電力網(電圧が低い)と第二電力網を連結して電圧の昇圧を行う場合、直列変換調圧変圧器の主変換の一次側の巻線を第一電力網に接続し、直列変換調圧変圧器の二次巻線により第一電力網と第二電力網の間で連結して、第二電力網に対して電圧の調整を行う。
【0095】
前述した分割式トランジェントインピーダンス昇圧単巻電力変圧器の技術的特徴は、交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器により構成される。主変圧器の二次巻線を取り消し、直列変換の二次巻線を二つの二次巻線に分割、または直列変換を二台に分けて、この場合の直列変換の二次巻線をそれぞれ二次巻線(一)と二次巻線(二)と呼び、第一電力網(電圧が低い)、第二電力網、第三電力網を連結する必要がある場合、直列変換調圧変圧器の主変換の一次巻線は第一電力網に接続し、二次巻線(一)は第一電力網と第二電力網の間に直列接続し、二次巻線(二)は第一電力網と第三電力網の間に直列接続する。第二電力網と第三電力網に対してそれぞれ調圧する必要がある場合、第二種類の分割式手段を採用して、直列変換を二台に分け、調圧巻線を二つに分割し、この場合二つの交流調圧電子スイッチを使用する必要があり、それぞれ直列変換調圧変圧器の二つの調圧巻線に連結し、主変換の二つの調圧巻線によりそれぞれ二台の直列変換の一次巻線に電力を供給し、異なるスイッチを調節することにより第二電力網と第三電力網に対してそれぞれ調圧できる。この場合のトランジェントインピーダンス変圧器を分割式トランジェントインピーダンス昇圧単巻変圧器と呼ぶ。直列変換調圧変圧器の直列変換の二次巻線を二つの二次巻線に分割しているため、直列変換を二台に分けた場合、二つの二次巻線に対してそれぞれトランジェントインピーダンス技術を採用できるため、一つの電力網で事故が発生した場合、もう一つの電力網に対した影響が小さく、この手段は電圧が低い電力網を主変換の二次巻線とする。
【0096】
前述した高速調圧降圧単巻電力変圧器の技術的特徴は、交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器により構成される。主変圧器の二次巻線を取り消し、交流調圧電子スイッチを直列接続調圧変圧器の三次側に連結し、第一電力網(電圧が高い)と第二電力網(電力負荷)を連結して電圧の降圧を行う場合、直列変換調圧変圧器の主変換の一次側の巻線を第一電力網に接続し、直列変換調圧変圧器の二次巻線により第一電力網と第二電力網(電力負荷)を直列接続して、第一電力網を直列接続調圧変圧器の主変換の二次巻線とし、第二電力網(電力負荷)に対して電圧の調整を行う。
【0097】
前述した分割式高速調圧降圧単巻電力変圧器の技術的特徴は、交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器により構成される。直列変換調圧変圧器の主変換の二次巻線を取り消し、直列変換調圧変圧器の直列変換の二次巻線を二つの二次巻線に分割、または直列変換を二台に分けて、それぞれ二次巻線(一)と二次巻線(二)と呼び、第一電力網(電圧が高い)、第二電力網(電力負荷)、第三電力網(電力負荷)を連結する必要がある場合、直列変換調圧変圧器の主変換の一次巻線は第一電力網に接続し、二次巻線(一)は第二電力網(電力負荷)と第一電力網の間に直列接続し、二次巻線(二)は第三電力網(電力負荷)と第一電力網の間に直列接続する。第二電力網(電力負荷)と第三電力網(電力負荷)の間でそれぞれ調圧する必要がある場合、直列変換を二台に分け、調圧巻線を二つに分割し、この場合二つの交流調圧電子スイッチを使用する必要があり、それぞれ直列変換調圧変圧器の二つの調圧巻線に連結し、主変換の二つの調圧巻線によりそれぞれ二台の直列変換の一次巻線に電力を供給し、異なるスイッチを調節することにより第二電力網(電力負荷)と第三電力網(電力負荷)に対してそれぞれ調圧できる。この場合のトランジェントインピーダンス変圧器を分割式高速調圧降圧単巻電力変圧器と呼ぶ。
【0098】
トランジェントインピーダンス特殊変圧器の課題を解決するための手段は以下の通りである。前述したトランジェントインピーダンス特殊変圧器の特徴は、一般的に交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器(変圧器スイッチを有することができる)により構成され、交流調圧電子スイッチは直列接続調圧変圧器の三次側に連結され、直列変換調圧変圧器の主変換の一次巻線は電力網または電源に接続し、直列変換調圧変圧器の主変換と直列変換により構成された二次巻線は電力負荷に接続する。トランジェントインピーダンス特殊変圧器は、高速調圧単巻特殊変圧器を派生し、また、トランジェントインピーダンス変流変圧器、高速調圧単巻変流変圧器、トランジェントインピーダンス電気炉変圧器、高速調圧単巻電気炉変圧器、トランジェントインピーダンス牽引変圧器などの一連の特殊変圧器を派生する。
【0099】
前述した高速調圧単巻特殊変圧器の特徴は、一般的に交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器(変圧器スイッチを有することができる)により構成され(
図13を参照)、交流調圧電子スイッチは直列接続調圧変圧器の三次側に連結される。主変圧器の二次巻線を取り消し、電力網に接続して電力負荷に対して電圧の昇降を行う必要がある場合、直列変換調圧変圧器の主変換の一次側の巻線で電力網に接続し、直列変換の二次巻線により電力網と電力負荷を接続して、電力網を直列変換調圧変圧器の主変換の二次巻線として、電力負荷に対して電圧の昇降を行う。
【0100】
トランジェントインピーダンス変流変圧器の課題を解決するための手段は以下の通りである。前述したトランジェントインピーダンス変流変圧器の技術的特徴は、交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器(変圧器スイッチを有することができる)により構成される。交流調圧電子スイッチは直列接続調圧変圧器の三次側に連結され、直列変換調圧変圧器の主変換の一次巻線は電力網または電源に接続し、直列変換調圧変圧器の主変換と直列変換により構成された二次巻線は電力負荷に接続し、分割巻線または複数脈波変流変圧器を採用する手段に関してはここでは述べない。
【0101】
前述した高速調圧降圧単巻変流変圧器の特徴は、一般的に交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器(変圧器スイッチを有することができる)により構成される。交流調圧電子スイッチは直列接続調圧変圧器の三次側に連結される。主変圧器の二次巻線を取り消し、電力網に連結して電力負荷に対して電圧の昇降を行う必要がある場合、直列変換調圧変圧器の主変換の一次側巻線で電力網に接続し、直列変換の二次巻線により電力網と電力負荷を接続し、電力網を直列変換調圧変圧器の主変換の二次巻線として、電力負荷に対して電圧の昇降を行い、分割巻線を採用した複数脈波変流変圧器に関してはここでは述べない。
【0102】
トランジェントインピーダンス電気炉変圧器の課題を解決するための手段は以下の通りである。前述したトランジェントインピーダンス電気炉変圧器の技術的特徴は、交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器(変圧器スイッチを有することができる)により構成される。交流調圧電子スイッチは直列接続調圧変圧器の三次側に連結され、直列変換調圧変圧器の主変換の一次巻線は電力網または電源に接続し、直列変換調圧変圧器の主変換と直列変換により構成された二次巻線は電力負荷に接続する。
【0103】
前述した高速調圧単巻電気炉変圧器の特徴は、一般的に交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器(変圧器スイッチを有することができる)により構成される。交流調圧電子スイッチは直列接続調圧変圧器の三次側に連結される。主変圧器の二次巻線を取り消し、電力網に連結して電力負荷に対して電圧の昇降を行う必要がある場合、直列変換調圧変圧器の主変換の一次側巻線で電力網に接続し、直列変換の二次巻線により電力網と電力負荷を接続して、電力網を直列変換調圧変圧器の主変換の二次巻線として、電力負荷に対して電圧の昇降を行う。
【0104】
トランジェントインピーダンス牽引変圧器の課題を解決するための手段は以下の通りである。前述したトランジェントインピーダンス牽引変圧器の技術的特徴は、交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器により構成される。交流調圧電子スイッチは直列接続調圧変圧器の三次側に連結され、高速で負荷状態で無段有段調圧を行い、YN、d11結線方法を例にすると、直列変換調圧変圧器の主変換の一次巻線は高圧電力網に接続し、直列変換調圧変圧器の主変換と直列変換により構成された二次巻線はd11構成に連結され、牽引変換YN、d11結線方法の構成により鉄道牽引線路に接続する。
【0105】
牽引変圧器の結線方法がその他の構成、例えばYN、d11、d5結線方法、二台の単相変圧器結線のV、VO構成、LEBLANC結線の変圧器、ウッドブリッジ結線の変圧器構成、変形ウッドブリッジ結線の変圧器構成、変形YN、d11結線の変圧器、変形YN、d11、d5結線の変圧器などの構成の場合もこの方式により変更すればいい。
【0106】
トランジェントインピーダンス調圧器の課題を解決するための手段は以下の通りである。前述したトランジェントインピーダンス調圧器の技術的特徴は、交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器(変圧器スイッチを有することができる)により構成され、交流調圧電子スイッチは三次側で高速で負荷状態で無段有段調圧を行い、直列変換調圧変圧器の主変換の一次巻線は電力網に接続し、直列変換調圧変圧器の主変換と直列変換により構成された二次巻線は抵抗性、感応抵抗性、容量抵抗性負荷に接続する。トランジェントインピーダンス調圧器はトランジェントインピーダンス昇圧単巻調圧器、高速調圧降圧単巻調圧器を派生する。交流調圧電子スイッチは高速無段調圧も高速有段調圧もできる機能を有し、組み合わせて使用する時に出力する電圧波形は正弦波に限りなく近づくことができる。無段調圧システムに適用する変圧器を調圧器と呼ぶ。
【0107】
前述したトランジェントインピーダンス昇圧単巻調圧器の技術的な特徴は、交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器により構成され、直列変換調圧変圧器の主変換の一次側巻線で電力網に接続し、主変圧器の二次巻線を取り消し、交流調圧電子スイッチを使用して三次側で高速で負荷状態で無段有段調圧を行い、直列変換の二次巻線により電力網(または電源)と負荷を接続し、電力網(または電源)を直列変換調圧変圧器の主変換の二次巻線とし、抵抗性、感応抵抗性、容量抵抗性の電力負荷に対して電圧制御を行う。
【0108】
前述した高速調圧降圧単巻調圧器の技術的な特徴は、交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器(変圧器スイッチを有することができる)により構成され、直列変換調圧変圧器の主変換の一次側巻線で電力網に接続し、主変圧器の二次巻線を取り消し、交流調圧電子スイッチを使用して三次側で高速で負荷状態で無段有段調圧を行い、直列変換の二次巻線により電力網(または電源)と負荷を接続し、電力網(または電源)を直列変換調圧変圧器の主変換の二次巻線とし、抵抗性、感応抵抗性、容量抵抗性の電力負荷に対して電圧制御を行う。
【0109】
トランジェントインピーダンス電源変圧器の課題を解決するための手段は以下の通りである。前述したトランジェントインピーダンス電源変圧器の技術的特徴は、交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器(変圧器スイッチを有することができる)により構成され、交流調圧電子スイッチは三次側で高速で負荷状態で有段調圧を行い、直列変換調圧変圧器の主変換の一次巻線は電源に接続し、直列変換調圧変圧器の主変換と直列変換により構成された二次巻線は抵抗性、感応抵抗性、容量抵抗性負荷に接続し、トランジェントインピーダンス電源変圧器は高速調圧単巻電源変圧器を派生する。
【0110】
前述したトランジェントインピーダンス昇圧単巻電源変圧器の技術的な特徴は、交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器(変圧器スイッチを有することができる)により構成され、直列変換調圧変圧器の主変換の一次側巻線で電源に接続し、主変圧器の二次巻線を取り消し、交流調圧電子スイッチを使用して三次側で高速で負荷状態で無段有段調圧を行い、直列変換の二次巻線により電源と電力負荷を接続し、電源を直列変換調圧変圧器の主変換の二次巻線とし、抵抗性、感応抵抗性、容量抵抗性負荷に対して電圧の昇降を行う。
【0111】
前述した高速調圧降圧単巻電源変圧器、高速調圧降圧単巻調圧器の技術的な特徴は、交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器(変圧器スイッチを有することができる)により構成され、直列変換調圧変圧器の主変換の一次側巻線で電源(または電力網)に接続し、主変圧器の二次巻線を取り消し、交流調圧電子スイッチを使用して三次側で高速で負荷状態で無段有段調圧を行い、直列変換の二次巻線により電力負荷に電力を供給し、抵抗性、感応抵抗性、容量抵抗性負荷に対して電圧の昇降を行う。
【0112】
高速調圧変圧器の課題を解決するための手段は以下の通りである。前述した高速調圧変圧器は交流調圧電子スイッチ、任意形式の変圧器により構成され、交流調圧スイッチは変圧器の一次側に対して作用し、変圧器は交流調圧電子スイッチを有載調圧スイッチとして使用し、当該変圧器を高速調圧変圧器と呼ぶ。でも現時点では半導体素子の性能が原因で、低電圧、小容量の変圧器でのみ使用できる。
【0113】
トランジェントインピーダンス変圧器の電力網連結技術の課題を解決するための手段は以下の通りである。前述したトランジェントインピーダンス変圧器型の電力網連結方式の技術的特徴は、交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器により構成されたトランジェントインピーダンス変圧器と電力網連結技術、交流調圧電子スイッチが直列接続調圧変圧器の三次側に連結され、直列変換調圧変圧器の主変換の一次巻線は第一電力網に接続し、直列変換調圧変圧器の主変換と直列変換により構成された二次巻線は第二電力網に接続する。トランジェントインピーダンス電力変圧器型の電力網連結方式は分割式トランジェントインピーダンス電力変圧器の電力網連結方式、トランジェントインピーダンス単巻昇圧変圧器型の電力網連結方式、トランジェントインピーダンス昇圧単巻変圧器型の電力網連結方式などを派生する。
【0114】
前述した分割式トランジェントインピーダンス電力変圧器型の電力網連結方式の技術的特徴は、直列変換調圧変圧器の主直列変換の二次巻線を二つの二次巻線(第一種類の分割式トランジェントインピーダンス電力変圧器)に分割、または、直列変換を二台(第二種類の分割式トランジェントインピーダンス電力変圧器)に分けて、それぞれ二次巻線(一)、二次巻線(二)と呼び、第一電力網、第二電力網、第三電力網に対して連結する必要がある場合、直列変換調圧変圧器の主変換の一次巻線は第一電力網に接続し、二次巻線(一)は第二電力網に接続し、二次巻線(二)は第三電力網に接続する。第二電力網と第三電力網に対してそれぞれ調圧する必要がある場合、直列変換を二台に分けて、調圧巻線を二つに分割できるが、二つの交流調圧電子スイッチを使用する必要があり、それぞれ直列変換調圧変圧器の二つの調圧巻線に連結し、主変換の二つの調圧巻線によりそれぞれ直列変換の一次巻線に電力を供給し、異なるスイッチを調節することにより第二電力網と第三電力網に対してそれぞれ調圧できる。この場合のトランジェントインピーダンス変圧器を分割式トランジェントインピーダンス電力変圧器と呼ぶ。直列変換調圧変圧器の直列変換の二次巻線が二つの二次巻線に分割されるため、直列変換を二台に分ける場合、二つの二次巻線に対してそれぞれトランジェントインピーダンス技術を採用できるため、一つの電力網で事故が発生した場合、もう一つの電力網に対した影響が小さい。
【0115】
前述したトランジェントインピーダンス昇圧単巻変圧器型の電力網連結方式の技術的特徴は、昇圧電力網システムに使用し、交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器により構成される(
図14)。主変圧器の二次巻線を取り消し、交流調圧電子スイッチを直列接続調圧変圧器の三次側に連結し、第一電力網(電圧が低い)と第二電力網を連結して電圧を昇圧させる必要がある場合、直列変換調圧変圧器の主変換の一次側巻線を第一電力網に接続し、直列変換の二次巻線により第一電力網と第二電力網を連結し、第一電力網を直列接続調圧変圧器の主変換の二次巻線として、第二電力網に対して電圧の調整を行う。
【0116】
前述した分割式トランジェントインピーダンス昇圧単巻変圧器型の電力網連結方式の技術的特徴は、昇圧電力網システムに使用し、交流調圧電子スイッチ、直列変換調圧変圧器により構成される。直列変換調圧変圧器の主変換の二次巻線を取り消し、直列変換調圧変圧器の直列変換の二次巻線を二つの二次巻線に分割、または直列変換を二台に分けて、それぞれ二次巻線(一)、二次巻線(二)と呼び、第一電力網(電圧が低い)、第二電力網、第三電力網に対して連結する必要がある場合、直列変換調圧変圧器の主変換の一次巻線は第一電力網に接続し、第二巻線(一)は第二電力網と第一電力網の間に接続し、二次巻線(二)は第三電力網と第一電力網の間に接続する。第二電力網と第三電力網に対してそれぞれ調圧する必要がある場合、直列変換を二台に分けて、調圧巻線を二つに分割できるが、二つの交流調圧電子スイッチを使用する必要があり、それぞれ直列変換調圧変圧器の二つの調圧巻線に連結し、主変換の二つの調圧巻線によりそれぞれ直列変換の一次巻線に電力を供給し、異なるスイッチを調節することにより第二電力網と第三電力網に対してそれぞれ調圧できる。この場合のトランジェントインピーダンス変圧器を分割式トランジェントインピーダンス昇圧単巻電力変圧器と呼ぶ。調圧巻線と直列変換調圧変圧器の直列変換の二次巻線が二つの二次巻線に分割されるため、直列変換を二台に分けた場合、二つの二次巻線に対してそれぞれトランジェントインピーダンス技術を採用できるため、一つの電力網で事故が発生した場合、もう一つの電力網に対した影響が小さい。
【0117】
前述した高速調圧降圧単巻変圧器型の電力網連結方式の技術的特徴は、構成がトランジェントインピーダンス昇圧単巻変圧器型の電力網連結方式と同じであるが、電力網降圧連結システムで使用する。
【0118】
前述した分割式高速調圧降圧単巻変圧器型の電力網連結方式の技術的特徴は、構成が分割式トランジェントインピーダンス昇圧単巻変圧器型の電力網連結方式と同じであるが、電力網降圧連結システムで使用する。
【0119】
無効電力補償装置の連結技術に関する課題を解決するための手段は以下の通りである。前述した直列変換調圧変圧器の主変換の二次側(定電圧端)のポートに無効電力補償装置を直並列接続するにあたり、本発明が、定電圧が必要なシステム、調圧システム、高圧電力網システムに適用される場合、無効電力補償装置を直並列接続して無効電力補償を行う時、無効電力補償装置が直列変換調圧変圧器の主変圧器の二次出力線のポートに直並列接続できる、ことを特徴とする(位置については
図12を参照)。
【0120】
前述した直列変換調圧変圧器の主変換の三次側または三次側がスイッチング時の基本巻線に無効電力補償装置を直並列接続するにあたり、本発明が、定電圧が必要なシステム、調圧システム、高圧電力網システムに適用される場合、無効電力補償装置を直並列接続して無効電力補償を行う時、無効電力補償装置が直列変換調圧変圧器の主変換の三次側または三次側がスイッチング時の基本巻線に直並列接続できる、ことを特徴とする(位置については
図12を参照)。
【0121】
無効電力補償装置の特徴は、コンデンサ(または分路リアクトル)により単相、三相の構成を作成でき、機械またはサイリスタを採用して開閉機能を制御する。なお、静止型無効電力補償装置(SVC)であってもよい。補償のその他の方式に関してここでは列記しない。