【文献】
缶バッチが作れるオモチャ,[online]Yahoo!ブログ らんぐれいの手抜きブログ,2013年 9月13日,[online][検索日2019年10月16日],URL,https://blogs.yahoo.co.jp/langlay_gt/10391584.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記飛翔体発射玩具と前記飛翔体作製機器の少なくとも一方は、前記装着部に前記飛翔体作製機器が装着されていることを条件として前記請求項12に記載の前記押圧部の移動を許容する規制部を有する、
請求項16に記載の飛翔体作製機器。
前記飛翔体発射玩具と前記飛翔体作製機器の少なくとも一方は、前記装着部に前記飛翔体作製機器が装着されていることを条件として前記飛翔体作製機器を保持可能な第2の装着保持部をさらに備える、
請求項15または16に記載の飛翔体発射玩具。
前記発射機構は、移動可能な引き金部と、前記引き金部によって前記飛翔体を打撃可能な打撃部と、前記打撃部によって打撃された前記飛翔体を案内可能な銃身部とを備える、
請求項15〜18のいずれか1項に記載の飛翔体発射玩具。
【発明を実施するための形態】
【0010】
《飛翔体作製機器の構造および機能》
まず、
図1〜
図3を用いて、本発明を適用した飛翔体作製機器の一例に基づいてその構造および機能について説明する。ここでは、便宜上、
図1(A)の下側を前、上側を後、左側を右、右側を左、手前側を上、奥側を下と表記し、他の図についてこれらと同様に向きを表記する。
【0011】
図1〜
図3に示した飛翔体作製機器100は、後述の飛翔体発射玩具200で使用される飛翔体FOB(
図3(C)を参照)を、飛翔体発射玩具200に装着されていない状態と飛翔体発射玩具200に装着された状態の両方で作製可能である。この飛翔体作製機器100は飛翔体材料FMA(
図3(B)を参照)を加工、好ましくは切断加工することによって飛翔体FOBを作製可能であり、飛翔体材料FMAは飛翔体FOBよりも大きな厚紙、好ましくは段ボールシートから成り、作製された飛翔体FOBは所定形状、好ましくは円盤状を成す。
【0012】
なお、飛翔体FOBは飛翔体発射玩具200によって発射できる形状であれば多角形状等であってもよい。また、飛翔体材料FMAは切断加工できるものであれば板紙(ボール紙)や軟質合成樹脂シートや発泡合成樹脂シート等であってもよい。
【0013】
図1〜
図3に示したように、飛翔体作製機器100は、機器本体110と、被装着部120と、飛翔体FOBを作製可能な作製機構130とを備える。
【0014】
機器本体110は外観が概ね直方体状を成す。被装着部120は、飛翔体作製機器100を飛翔体発射玩具200に装着するときに利用される部分であり、機器本体110の前面および後面の下端部に右端から左端に及んで設けられた前後対称の直線状溝部121を有する。
【0015】
作製機構130は、設置部131と、切断部132と、操作部133と、押圧部134
と、第1の規制部135と、保持部136と、収容部137とを備える。
【0016】
設置部131は、機器本体110の上下方向の概ね中央に当該機器本体110の前面、後面および右面において開放するように設けられた間隙部から成る。この設置部131は、機器本体110の右面、前面または後面から飛翔体材料FMAが抜き差しされる部分であり、その上下間隔は飛翔体材料FMAの厚さよりも大きい。
【0017】
切断部132は、切断刃132aが下面に設けられた円柱状の回転部132bと、回転部132bを回転可能に支持する環状溝132c1を内面に有する4角柱状の昇降部132cとを有し、昇降部132cは機器本体110内の4角柱状の孔110aに昇降可能に配置されている。切断刃132aは回転部132bの回転に基づいて飛翔体材料FMAの切断加工を行えるものであればその形状に特段の制限はないが、一方向回転によって切断加工を行う場合には直角三角状(1つの斜辺が刃となっているもの)が好ましく、回転方向に制限を付けない場合には二等辺三角形状(2つの斜辺が刃となっているもの)が好ましい。また、回転部132bの上面中央には、4角柱状または4角以外の多角柱状の軸部132b1が設けられ、昇降部132cの前面および後面の上端部には、カム受け部132dが前後対称に設けられている。図示を省略したが、昇降部132cは圧縮コイルバネ等の弾性部材によって上方向に付勢されている。すなわち、切断部132の昇降部132cは昇降のみを可能とし、回転部132bおよび切断刃132aは昇降部132cの昇降に伴う昇降と回転を可能としている。ちなみに、機器本体110を下から見たときに切断刃132aが露出していることを問題視する場合には、昇降部132cの下側、例えば孔110aの下端部に回転可能な非昇降の保護盤を設けて、昇降部132cが下降したときに当該保護盤のスリットから切断刃132aが下方に突出する構成を採用するとよい。本実施の形態においては、切断刃132aの回転により飛翔体材料FMAが切断されるものとしたが、そのような方法に限られるものではなく、例えば、切断刃132aを飛翔体材料FMAの輪郭に対応した形状としておくことにより、切断刃132aの上下移動により飛翔体材料FMAを打ち抜くことでも切断可能にしてもよい。
【0018】
操作部133は、機器本体110の上面に配置された主回転部133aと、主回転部133aの軸部133a1に回転可能に設けられた副回転部133bとを有する。また、主回転部133aの下面中央には、回転部132bの軸部132b1が回転不能に、かつ、昇降可能に収容された孔133c1を有する円柱状の伝達部133cが設けられており、当該伝達部133cは機器本体110の上部に設けた孔(符号省略)に回転可能に支持されている。すなわち、操作部133は、副回転部133bを把持し
図1(A)において例えば時計回り方向に回転させることによって主回転部133aを同方向に回転させることができるとともに、主回転部133aの回転に伴い伝達部133cおよび軸部132b1を介して切断部132の回転部132bを同方向に回転させることができる。ちなみに、主回転部133aは副回転部133bが無くても回転させることができるため、軸部133a1と副回転部133bを動作部133から排除してもよい。
【0019】
押圧部134は、上面視が概ねU字形を成す取っ手部134aと、取っ手部134aの両端部内面に設けられ機器本体110の孔(符号省略)に回転可能に支持された軸部134bと、各軸部134bに前後対称に設けられたカム部134cとを有し、各カム部134cの外周面を昇降部132cの各カム受け部132dの上面に接している。図示を省略したが、押圧部134は捻りコイルバネ等の弾性部材によって
図1(B)において反時計回り方向に付勢されている。すなわち、押圧部134は、取っ手部134aを把持し
図1(B)において時計回り方向に回転させることによってカム部134cおよびカム受け部132dを介して切断部132の昇降部132cを下降させることができる。
【0020】
第1の規制部135は、設置部131内に少なくとも一部が配置される可動部であり、直方体状の第1の規制部本体135aと、第1の規制部本体135aを右方向に付勢する圧縮コイルバネ等の弾性部材135bとを有し、本実施の形態においては、第1の規制部本体135aが設置部131の左右方向の最深部の前後方向中央で当該設置部131内に突出するように設けられている。第1の規制部135は、突出状態で切断部132の昇降部132cの下降を規制するように設けられてもよい(
図2(A)を参照)。すなわち、第1の規制部135は、設置部131に差し込まれた飛翔体材料FMAによって第1の規制部本体135aが押圧されて左方向に変位したときに、押圧部134の取っ手部134aの
図1(B)における時計回り方向の回転を許容し、これにより切断部132の昇降部132cの下降を許容することができるようにしてもよい(
図2(B)を参照)。言い換えると、第1の規制部135は、設置部131に差し込まれた飛翔体材料FMAによって第1の規制部本体135aが押圧されて左方向に変位したときに、切断部132が飛翔体材料FMAを切断可能な位置に移動可能にしてもよい。
【0021】
飛翔体材料保持部136は、直方体状を成し、切断部132の昇降部132cの前面および後面の下端部にその下端部が当該昇降部132cの下面から突出するように前後対称に設けられている。すなわち、飛翔体材料保持部136は、押圧部134の取っ手部134aの
図1(B)において時計回り方向に回転され切断部132の昇降部132cが下降したときに、設置部131に差し込まれた飛翔体材料FMAを下方向に押圧して当該飛翔体材料FMAを保持することができる(
図3(A)を参照)。
【0022】
第1の収容部137は、機器本体110の設置部131よりも下側部分の内側に設けられ、切断部132による切断によって作製された飛翔体FOBを積み重ね状態で収容することができる(
図3(A)を参照)。
【0023】
ここで、飛翔体作製機器100(飛翔体発射玩具200に装着されていない状態)による飛翔体FOBの作製方法の一例を説明する。
【0024】
作製に際し、飛翔体作製機器100を卓上等の平坦面に置く。そして、段ボールシート等の飛翔体材料FMAを設置部131の最深部まで差し込んで、当該飛翔体材料FMAによって第1の規制部135を左方向に変位させる(
図2(B)を参照)。そして、押圧部134の取っ手部134aの
図1(B)において時計回り方向に回転させて切断部132の昇降部132cを下降させ、切断部132の切断刃132aを飛翔体材料FMAに食い込ませるとともに、保持部136によって設置部131に差し込まれた飛翔体材料FMAを保持する(
図3(A)を参照)。そして、操作部132の副回転部133bを把持し
図1(A)において例えば時計回り方向に回転させ主回転部133aを同方向に回転させて、飛翔体材料FMAに食い込んでいる切断部132の切断刃132aを同方向に回転させる(
図3(B)を参照)。この回転によって飛翔体材料FMAが円形に切断されて飛翔体FOBが作製され、作製された飛翔体FOBは自重によって落下する(
図3(A)を参照)。
【0025】
続けて飛翔体FOBを作製するときには、押圧部134の取っ手部134aを復帰させてから、設置部131に差し込まれている飛翔体材料FMAを例えば前後方向にずらして、前記同様の手順を行う。作製された飛翔体FOBは自重によって落下するため(
図3(A)を参照)、飛翔体作製機器100が卓上等の平坦面に置かれているときには、最初の飛翔体FOBが卓上等の平坦面の収容部137に対応する領域に載置され、収容部137において2番目以降の飛翔体FOBがその上に積み重ねられる。よって、必要数の飛翔体FOBを作製した後、飛翔体作製機器100を持ち上げることによって、作製された飛翔体FOBを積み重ね状態のまま取得することができる。ちなみに、
図1に例示した収容部137はその右側が開放しているため、必要数の飛翔体FOBを作製した後に飛翔体作製機器100を左方向にずらすことによっても、作製された飛翔体FOBを積み重ね状態のまま取得することができる。
【0026】
《飛翔体発射玩具の構造および機能》
次に、
図4および
図5を用いて、本発明を適用した飛翔体発射玩具の一例に基づいてその構造および機能について説明する。ここでは、便宜上、
図4(A)の左側を前、右側を後、上側を右、下側を左、手前側を上、奥側を下と表記し、他の図についてこれらと同様に向きを表記する。
【0027】
図4および
図5に示した飛翔体発射玩具200は、前述の飛翔体作製機器100を装着可能であり、飛翔体作製機器100が装着された状態では当該飛翔体作製機器100で作製した飛翔体FOBをそのまま発射可能である。
【0028】
図4および
図5に示したように、飛翔体発射玩具200は、玩具本体210と、装着部220と、飛翔体FOBを発射可能な発射機構230と、第1の装着保持部240とを備える。
【0029】
玩具本体210は外観が概ね直方体状を成す。装着部220は、飛翔体作製機器100を飛翔体発射玩具200に装着するときに利用される部分であり、上面視が矩形状の窪み部221と、窪み部221内側の前面および後面に左端から右端に及んで設けられた直線状突起部222とを有する。各突起部222の厚さおよび高さは、飛翔体作製機器100の被装着部120の各溝部121の幅および深さよりも僅かに大きく、各溝部121の挿入および抜去を可能としている。
【0030】
発射機構230は、把持部231と、引き金部232と、打撃部233と、銃身部234と、収容部235と、抑制部236とを備える。
【0031】
把持部231は手指による把持が可能であり、引き金部232は把持部231を把持した状態で指先で引くことが可能であり、打撃部233は引き金部232による飛翔体FOBの打撃を可能としている。
【0032】
引き金部232と打撃部233とを連動させる機構としては
図5に示した機構を例示することができる。無論、引き金部232による飛翔体FOBの打撃(発射)が可能であれば、他の機構を採用してもよい。
【0033】
図5に例示した機構では、引き金部232はその後部に弾性変形可能な係合部232aを有し、圧縮コイルバネ等の弾性部材232bによって前方向に付勢されている。また、打撃部233はその後部に係合部232aと係合可能な被係合部233aを有し、圧縮コイルバネ等の弾性部材233bによって前方向に付勢されている(
図5(A)を参照)。すなわち、引き金部232を引くと、係合部232aによって打撃部233の被係合部232aが後方向に移動し、引き金部232が所定位置にまで引かれると、玩具本体210内の係合解除部210bとの当接により係合部232aが被係合部233aから外れ、打撃部233が弾性部材233bによって勢いよく前方向に移動して飛翔体FOBを打撃する(
図5(B)を参照)。打撃後に引き金部232から指先を離すか引く力を弱めると、弾性部材232bによって引き金部232が復帰するともに、係合部232aも復帰して再び打撃部233の被係合部233aと係合可能な位置に戻る(
図5(A)を参照)。
【0034】
銃身部234は、前面視が横長矩形状の案内孔234aと、案内孔234aの底面の左右両側に案内面234bを形成するために当該案内孔234aの底面の前後方向の中央に設けられた直線状窪み部234cとを有する。案内孔234aの高さおよび幅は飛翔体FOBの厚さおよび直径よりも僅かに大きく、各案内面234aの高さ位置は打撃前の飛翔体FOBが載置される面(符号省略)と同じで同面と連続している(
図5(B)を参照)。また、窪み部234cの幅は飛翔体FOBの直径よりも小さい。
【0035】
収容部235は、円柱状を成し、装着部220の窪み部221の底面から前記の打撃前の飛翔体FOBが載置される面との間に設けられている。収容部235の内径は飛翔体FOBの直径よりも大きく、飛翔体FOBを積み重ね状態で収容することができる(
図4(A)を参照)。
【0036】
抑制部236は、前記の打撃前の飛翔体FOBが載置される面から窪み部234cに向かって傾斜した当該窪み部234aと同一幅の傾斜面236aと、傾斜面236aから前方向に間隔をおいて窪み部234cの左右方向の中央に設けられた直線状突起部236bとを有する。この抑制部236は、飛翔体FOBよりも小さい物品、例えば硬貨がアーケードゲーム用メダル等の発射を抑制するためのものであり、突起部236bの高さは窪み部234cの深さよりも僅かに小さい。
【0037】
抑制部236について補足すると、硬貨の最大直径は500円硬貨の26.5mm、アーケードゲーム用メダルの直径は20〜30mmであるため、これら直径よりも僅かに大きな幅を傾斜面236aの幅として採用し、飛翔体FOBの直径として35〜45mmの範囲内で設定すれば、飛翔体FOBよりも小さい物品が間違って発射されることを抑制できる。万が一、飛翔体FOBよりも小さい物品が間違って発射された場合でも、突起部236bによってその発射を抑制することができる。
【0038】
すなわち、飛翔体発射玩具200は所定形状の飛翔体FOBのみを発射対象とすることができ、打撃部233によって打撃された飛翔体FOBはその左右端部を各案内面234bに案内された状態(
図4(A)を参照)で、銃身部234(案内孔234a)の前端から発射される。
【0039】
第1の装着保持部240は、保持部本体241と、保持部本体241の突起部242を前方向に付勢する圧縮コイルバネ等の弾性部材243とを有しており、突起部242は玩具本体210の左面に上端部に設けたガイド孔210aに挿入されている。保持部本体241の高さは装着部220の窪み部221の深さよりも大きく、その上面位置は装着部220の上面位置よりも僅かに低い。この第1の装着保持部240の機能については後に説明する。
【0040】
《飛翔体作製機器の飛翔体発射玩具への装着方法他》
次に、
図6および
図7を用いて、前述の飛翔体作製機器100を前述の飛翔体発射玩具200に装着する方法と、装着状態での機能について説明する。ここでは、便宜上、
図6の左側を前、右側を後、上側を右、下側を左、手前側を上、奥側を下と表記し、他の図についてこれらと同様に向きを表記する。
【0041】
飛翔体作製機器100を飛翔体発射玩具200に装着するときには、
図6に示したように、第1の装着保持部240の保持部本体241を指先で右方向に変位させて装着部220の窪み部221の左面側を完全に開放する。そして、飛翔体作製機器100をその右面が飛翔体発射玩具200の左面と向き合うようにして、飛翔体作製機器100の被装着部120の各溝部121を飛翔体発射玩具200の装着部210の各突起部222に挿入する。挿入完了後は、
図7に示したように、第1の装着保持部240の保持部本体241を復帰させて、当該保持部本体241によって挿入後の飛翔体作製機器100が左方向に動くことを防止する。
【0042】
飛翔体作製機器100が飛翔体発射玩具200に装着された状態で当該飛翔体作製機器100によって飛翔体FOBを作製するときには、先に述べた方法例と同じようにして飛翔体作製機器100において飛翔体FOBを作製する。
【0043】
飛翔体作製機器100が飛翔体発射玩具200に装着された状態では、当該飛翔体作製機器100で作製された最初の飛翔体FOBは、飛翔体作製機器100の収容部137および飛翔体作製機器100の収容部235を通じて、打撃部233と当該打撃部233の周囲の案内面234aに載置され(
図4(A)を参照)、収容部235において2番目以降の飛翔体FOBがその上に積み重ねられる。仮に収容部235に入りきらない数の飛翔体FOBを作製した場合でも、余剰分の飛翔体FOBは飛翔体作製機器100の収容部137の方に積み重ね状態で収容されることになる。
【0044】
必要数の飛翔体FOBを作製した後に当該飛翔体FOBを発射するときには、手指により把持部231を把持して指先で引き金部232を引けばよい。これにより、収容部235に積み重ね状態で収容されている最下位の飛翔体FOBが打撃部233によって打撃され、打撃された飛翔体FOBがその左右端部を各案内面234bに案内された状態(
図4(A)を参照)で銃身部234(案内孔234a)の前端から発射される。
【0045】
《課題解決に係る作用効果》
前述のとおり、飛翔体作製機器100は、飛翔体FOBを作製できるため、発射の繰り返しによって使用可能な飛翔体FOBの数が減少した場合でも当該飛翔体FOBの補充を簡単に行うことにができ、これにより使用可能な飛翔体FOBの数の減少に係る懸念を払拭して興趣性を向上することができる。
【0046】
とりわけ、飛翔体FOBの作製を飛翔体作製機器100が飛翔体発射玩具200に装着されている状態で行えるため、飛翔体発射玩具200の使用途中で飛翔体FOBの補充を任意にかつ簡単に行うことができる。
【0047】
《飛翔体作製機器および飛翔体発射玩具の変形例》
(1)飛翔体作製機器100の収容部137の上下方向寸法が大きいと、特に最初に作製した飛翔体FOBが落下途中で傾むくこともあり得る。このような場合には、
図8に例示したように、収容部137の上位位置に当該収容部137に張り出し可能な板状の支持部138を設けて、切断部132による切断によって作製された飛翔体FOBを一時的に支持できるようにするとよい。この支持部138は、押圧部134の取っ手部134aを
図1(B)において時計回り方向に回転させるときに収容部137に張り出させた方が好ましいため、取っ手部134aが
図1(B)において時計回り方向に回転するときの回転を変換する機構、例えばリンクや歯車やカム等を用いた機構等を機器本体110内に設けて、同機構を介して支持部138を収容部137に張り出させ、取っ手部134aの復帰に伴って非張り出し位置に復帰させるとよい。
【0048】
(2)本実施の形態においては、飛翔体発射玩具200で使用される飛翔体FOBを、飛翔体発射玩具200に装着されていない状態と飛翔体発射玩具200に装着された状態の両方で作製可能であるものとして説明したが、飛翔体発射玩具200に装着されていない状態で飛翔体FOBを作製する場合、例えば、切断部132の切断刃132aの一部が飛翔体材料FMAを突き抜けて、使用者の手に傷を負わせるような危険も生じうる。飛翔体発射玩具200に装着された状態でのみ飛翔体FOBを作製可能し、使用者の手が切断部132の切断刃132aに触れないようにすることで、上述した危険を防止または抑制することができる。この場合には、
図9に例示したように、飛翔体作製機器100の被装着部120の少なくとも一方の溝部121の左端部に、飛翔体作製機器100の各溝部121を飛翔体発射玩具200の各突起部222に挿入するときに押圧可能な第2の規制部139を設けて、飛翔体作製機器100を飛翔体発射玩具200に装着した状態で第1の規制部135による切断部132の昇降部132cの下降規制を解除できるようにするとよい。この場合には、第2の規制部139が押圧されたときの変位を変換する機構、例えばリンクや歯車やカム等を用いた機構等を機器本体110内に設けて、同機構を介して第1の規制部135を左方向に変位させるとよい。無論、第2の規制部139は飛翔体発射玩具200の方に設けることも可能であり、この場合には第2の規制部139が押圧されたときの変位を変換する機構を玩具本体210内に設けて、同機構を介して第1の規制部135を左方向に変位させるとよい。また、このような場合には、第1の規制部135は、飛翔体材料FMAの所定位置への設置によって変位するわけではないので、設置部131の左右方向の最深部の前後方向中央に配置する必要はなく、例えば、設置部131の左右方向中央部、即ち切断部132の直下に設けることもできる。第1の規制部135を切断部132に対応する位置に設けておくことにより、飛翔体材料FMAを切断部132下に設置することができないため、使用者には飛翔体発射玩具200に装着されていない状態で飛翔体FOBを作製できないことが明確に把握できる状態となる。
【0049】
(3)飛翔体作製機器100による飛翔体FOBの作製は、発射機構を含まず、飛翔体FOBを積層状態で複数収容な可能な収容部を有するマガジン(図示せず)を装着した状態で行えるようにすることも可能である。このとき、飛翔体作製機器100にマガジンを装着するときに第2の規制部139を押圧可能にしておくことにより、飛翔体作製機器100をマガジンに装着した状態で第1の規制部135による切断部132の昇降部132cの下降規制を解除できるようにしておくことで、上述した切断刃による危険を防止または抑制することができる。また、マガジンは、飛翔体発射玩具200に装着可能としておくことで、マガジンの収容部に収容された複数の飛翔体FOBをスムーズに飛翔体発射玩具200で発射することができる。
【0050】
(4)飛翔体作製機器100が飛翔体発射玩具200に装着されている状態で飛翔体FOBを作製するときに、押圧部134の取っ手部134aを
図1(B)において時計回り方向に回転させると、同回転に基づく力が両者の装着箇所に及んで飛翔体作製機器100の装着位置が変位する懸念や当該変位により第1の装着保持部240が破壊されたり、正常に機能しなくなったりする可能性がある。このような場合を考慮して、
図10に例示したように、飛翔体作製機器100の設置部131に飛翔体材料FMAを差し込んで第1の規制部135が左方向に変位したときや、押圧部134の取っ手部134aを
図1(B)において時計回り方向に回転するときや、
図9に例示した第2の規制部139が押圧されたときに、これらの変位を変換する機構、例えばリンクや歯車やカム等を用いた機構等を介して機器本体110の下面から突出可能な第2の装着保持部140を設けて、突出した第2の装着保持部140を、飛翔体発射玩具200の装着部220の窪み部221の底面に設けた孔250に差し込めるようにするとよい。無論、第2の装着保持部140は飛翔体発射玩具200の方に設けることも可能であり、この場合には前記変位を変換する機構を介して玩具本体210の装着部220の窪み部221の底面から突出可能な第2の装着保持部140を設けて、突出した第2の装着保持部140を、飛翔体作製機器100の機器本体110の下面に設けた孔(図示省略)に差し込めるようにするとよい。
【0051】
(5)飛翔体発射玩具200には、当該飛翔体発射玩具200の見た目を良くするための装飾部を適宜設けることも可能である。
図11は、飛翔体発射玩具200の把持部231に当該把持部231を装飾する装飾部300を取り付けた例を示す。この装飾部300は段ボールシートや板紙(ボール紙)等で形成されたものであって、把持部231に被せた後、取り付け孔300aに挿入したネジSCRを把持部231に設けたネジ穴231aにねじ込むことによって把持部231に取り付けられている。図示を省略したが、装飾部としては、銃身部234を長く見せるためのものや飛翔体発射玩具200全体を大きく見せるためのものの他、銃のサイレンサー(サプレッサー)を模したものやフォールディングストックを模したものやスコープを模したもの等も適宜採用可能である。
【0052】
(6)前記(1)〜(5)に加え、飛翔体作製機器100が備える被装着部120および作製機構130は前記同様の機能を発揮できる他の構造および機構で代用可能であり、飛翔体発射玩具200が備える装着部220、発射機構230および第1の装着保持部240も前記同様の機能を発揮できる他の構造および機構で代用可能である。
【解決手段】飛翔体発射玩具用の飛翔体FOBを作製可能な飛翔体作製機器であって、ダンボールシートからなる飛翔体材料FMAを加工(切断加工)することによって前記飛翔体FOBを作製可能な作製機構130を備えた飛翔体作製機器、および、飛翔体作製機器を装着可能な装着部と、装着部に装着された飛翔体作製機器で作製された飛翔体を発射可能な発射機構とを備える、飛翔体発射玩具。