(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6657484
(24)【登録日】2020年2月7日
(45)【発行日】2020年3月4日
(54)【発明の名称】パワーゲーティング回路によって提供された分配負荷電流を感知するための装置および方法
(51)【国際特許分類】
G01R 19/252 20060101AFI20200220BHJP
H03K 19/00 20060101ALI20200220BHJP
H03K 3/03 20060101ALI20200220BHJP
G01R 19/00 20060101ALI20200220BHJP
【FI】
G01R19/252
H03K19/00 210
H03K3/03
G01R19/00 B
【請求項の数】26
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2019-527253(P2019-527253)
(86)(22)【出願日】2017年11月1日
(65)【公表番号】特表2019-537377(P2019-537377A)
(43)【公表日】2019年12月19日
(86)【国際出願番号】US2017059532
(87)【国際公開番号】WO2018097938
(87)【国際公開日】20180531
【審査請求日】2019年9月11日
(31)【優先権主張番号】15/358,494
(32)【優先日】2016年11月22日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、グオアン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ジュンモウ
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ナン
【審査官】
永井 皓喜
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−172199(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0218871(US,A1)
【文献】
特開2014−225678(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/078081(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0289367(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 19/252
G01R 19/00
G01R 31/28
G06F 1/26
G06F 1/32
H01L 27/04
H01L 21/822
H03K 3/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の回路と、
第2の回路と、
前記第1の回路を通る第1の負荷電流と前記第2の回路を通る第2の負荷電流とを発生するように構成されるパワーゲーティング回路と、
前記第1の負荷電流および前記第2の負荷電流に関連した第1の信号を発生するように構成される電流センサと
を備え、前記電流センサは、第1のリング発振器を含み、前記第1のリング発振器は、
前記パワーゲーティング回路と前記第1の回路との間の第1のノードに結合された1つまたは複数のインバータの第1のセットと、
前記パワーゲーティング回路と前記第2の回路との間の第2のノードに結合された1つまたは複数のインバータの第2のセットと、ここにおいて、前記第1のセットの前記1つまたは複数のインバータは、インバータの単一のリングの少なくとも一部分を形成するために、前記第2のセットの前記1つまたは複数のインバータとカスケードされる、
を備える、装置。
【請求項2】
前記第1のリング発振器は、第1の電圧レールにおける第1のレール電圧と前記第1のノードにおける第1の電圧との間の第1の電圧差と、前記第1のレール電圧と前記第2のノードにおける第2の電圧との間の第2の電圧差とに関連した第1の周波数を有する第2の信号を発生するように構成され、前記第1の信号は前記第2の信号に基づく、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記パワーゲーティング回路は、
前記第1の電圧レールと前記第1のノードとの間に結合された1つまたは複数のトランジスタの第1のセットと、ここにおいて、1つまたは複数のトランジスタの前記第1のセットは、前記第1の回路を通る前記第1の負荷電流を制御信号に基づいて発生するように構成される、
前記第1の電圧レールと前記第2のノードとの間に結合された1つまたは複数のトランジスタの第2のセットと、ここにおいて、1つまたは複数のトランジスタの前記第2のセットは、前記第2の回路を通る第2の負荷電流を前記制御信号に基づいて発生するように構成される、
を備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
トランジスタの前記第1および第2のセットは各々、pチャネル金属酸化膜半導体(PMOS)電界効果トランジスタ(FET)を備える、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
トランジスタの前記第1および第2のセットは各々、nチャネル金属酸化膜半導体(NMOS)電界効果トランジスタ(FET)を備える、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記電流センサは、前記第1のレール電圧と第2のレール電圧との間の第3の電圧差に関連した第2の周波数を有する第3の信号を発生するように構成される第2のリング発振器を備え、前記第1の信号は前記第3の信号に基づく、請求項2に記載の装置。
【請求項7】
前記電流センサは、
前記第1の周波数に関連した第1のデジタル信号を発生するように構成される第1の周波数対コード(FTC)変換器と、
前記第2の周波数に関連した第2のデジタル信号を発生するように構成される第2の周波数対コード(FTC)変換器と、
前記第1のデジタル信号と前記第2のデジタル信号との間の差に基づいて前記第1の信号を発生するように構成される減算器と
をさらに備える、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記電流センサは、前記第1の周波数に関連した第1のデジタル信号を発生するように構成される周波数対コード(FTC)変換器をさらに備える、請求項2に記載の装置。
【請求項9】
前記周波数対コード(FTC)変換器は、
前記インバータのうちの1つの入力に結合されたnビットカウンタと、
残りのインバータの入力にそれぞれ結合された1ビットカウンタのセットと、
クロック信号に基づいて前記nビットカウンタの出力をラッチするように構成されるnビットフリップフロップと、
前記クロック信号に基づいて前記1ビットカウンタの出力をそれぞれラッチするように構成される1ビットフリップフロップのセットと
を備える、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
第1の回路と、
第2の回路と、
前記第1の回路を通る第1の負荷電流と前記第2の回路を通る第2の負荷電流とを発生するように構成されるパワーゲーティング回路と、
前記第1の負荷電流および前記第2の負荷電流に関連した第1の信号を発生するように構成される電流センサと
を備え、前記電流センサは、
前記パワーゲーティング回路と前記第1の回路との間の第1のノードに結合された1つまたは複数のインバータの第1のセットと、
前記パワーゲーティング回路と前記第2の回路との間の第2のノードに結合された1つまたは複数のインバータの第2のセットと
を備える第1のリング発振器を含み、
前記第1のリング発振器は、第1の電圧レールにおける第1のレール電圧と前記第1のノードにおける第1の電圧との間の第1の電圧差と、前記第1のレール電圧と前記第2のノードにおける第2の電圧との間の第2の電圧差とに関連した第1の周波数を有する第2の信号を発生するように構成され、前記第1の信号は前記第2の信号に基づき、
前記電流センサは、前記第1の周波数に関連した第1のデジタル信号を発生するように構成される周波数対コード(FTC)変換器をさらに備え、
前記FTC変換器は、
前記インバータのうちの1つの入力に結合されたnビットカウンタと、
残りのインバータの入力にそれぞれ結合された1ビットカウンタのセットと、
クロック信号に基づいて前記nビットカウンタの出力をラッチするように構成されるnビットフリップフロップと、
前記クロック信号に基づいて前記1ビットカウンタの出力をそれぞれラッチするように構成される1ビットフリップフロップのセットと
前記nビットフリップフロップの前記ラッチされた出力に整数を乗算することによって、前記第1の周波数に関連した粗いデジタル値を発生するように構成される乗算器と、
前記第1の周波数の微細なデジタル値を集合的に発生するための排他的ORゲートのセットと、排他的ORゲートの前記セットは、前記nビットフリップフロップの最下位ビットにそれぞれ結合されたそれぞれの第1の入力と、前記1ビットフリップフロップの前記ラッチされた出力を受け取るように構成されるそれぞれの第2の入力とを含む、
前記第2の信号を発生するために、前記微細なデジタル値に前記粗いデジタル値を加算するための加算器と
を備える、装置。
【請求項11】
第1の回路およびパワーゲーティング回路を通る第1の負荷電流を発生することと、
第2の回路および前記パワーゲーティング回路を通る第2の負荷電流を発生することと、
前記第1の負荷電流および前記第2の負荷電流に関連した第1の信号を発生することと
を備え、前記第1の信号を発生することは、
前記第1の回路と前記パワーゲーティング回路との間の第1のノードにおける第1の電圧を第1のリング発振器の1つまたは複数のインバータの第1のセットに印加することと、
前記第2の回路と前記パワーゲーティング回路との間の第2のノードにおける第2の電圧を前記第1のリング発振器の1つまたは複数のインバータの第2のセットに印加することと、ここにおいて、前記第1のセットの前記1つまたは複数のインバータは、インバータの単一のリングの少なくとも一部分を形成するために、前記第2のセットの前記1つまたは複数のインバータとカスケードされる、
を備える、方法。
【請求項12】
前記第1の信号を発生することは、第1の電圧レールにおける第1のレール電圧と前記第1の電圧との間の第1の電圧差と、前記第1のレール電圧と前記第2の電圧との間の第2の電圧差とに関連した第1の周波数を有する第2の信号を発生する前記第1のリング発振器を備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の負荷電流を発生することは、
前記第1の電圧レールと前記第1のノードとの間に結合された1つまたは複数のトランジスタの第1のセットを制御信号に基づいてオンにすることと、
前記第1の電圧レールと前記第2のノードとの間に結合された1つまたは複数のトランジスタの第2のセットを前記制御信号に基づいてオンにすることと
を備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
トランジスタの前記第1および第2のセットは各々、pチャネル金属酸化膜半導体(PMOS)電界効果トランジスタ(FET)を備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
トランジスタの前記第1および第2のセットは各々、nチャネル金属酸化膜半導体(NMOS)電界効果トランジスタ(FET)を備える、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の信号を発生することは、前記第1のレール電圧と第2のレール電圧との間の第3の電圧差に関連した第2の周波数を有する第3の信号を発生する第2のリング発振器を備える、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の信号を発生することは、
前記第1の周波数に関連した第1のデジタル信号を発生することと、
前記第2の周波数に関連した第2のデジタル信号を発生することと、
前記第1のデジタル信号と前記第2のデジタル信号との間の差を発生することと、ここにおいて、前記第1の信号は前記差に基づく、
をさらに備える、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の信号を発生することは、前記第1の周波数に関連した第1のデジタル信号を発生することを備える、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
第1の回路を通る第1の負荷電流を発生するための手段と、
第2の回路を通る第2の負荷電流を発生するための手段と、
前記第1の負荷電流および前記第2の負荷電流に関連した第1の信号を発生するための手段と
を備え、前記第1の信号を前記発生するための手段は、
前記第1の回路と前記第1の負荷電流を前記発生するための手段との間の第1のノードにおける第1の電圧を、第2の信号を発生するための手段の1つまたは複数のインバータの第1のセットに印加するための手段と、
前記第2の回路と前記第2の負荷電流を前記発生するための手段との間の第2のノードにおける第2の電圧を、前記第2の信号を前記発生するための手段の1つまたは複数のインバータの第2のセットに印加するための手段と、ここにおいて、前記第1のセットの前記1つまたは複数のインバータは、インバータの単一のリングの少なくとも一部分を形成するために、前記第2のセットの前記1つまたは複数のインバータとカスケードされる、
を備える、装置。
【請求項20】
前記第2の信号を前記発生するための手段は、第1の電圧レールにおける第1のレール電圧と前記第1の電圧との間の第1の電圧差と、前記第1のレール電圧と前記第2の電圧との間の第2の電圧差とに関連した第1の周波数を有する前記第2の信号を発生するための手段を備える、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記第1の負荷電流を前記発生するための手段は、
前記第1の電圧レールと前記第1のノードとの間に結合された1つまたは複数のトランジスタの第1のセットを制御信号に基づいてオンにするための手段と、
前記第1の電圧レールと前記第2のノードとの間に結合された1つまたは複数のトランジスタの第2のセットを前記制御信号に基づいてオンにするための手段と
を備える、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
トランジスタの前記第1および第2のセットは各々、pチャネル金属酸化膜半導体(PMOS)電界効果トランジスタ(FET)を備える、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
トランジスタの前記第1および第2のセットは各々、nチャネル金属酸化膜半導体(NMOS)電界効果トランジスタ(FET)を備える、請求項21に記載の装置。
【請求項24】
前記第1の信号を前記発生するための手段は、前記第1のレール電圧と第2のレール電圧との間の第3の電圧差に関連した第2の周波数を有する第3の信号を発生するための手段を備える、請求項20に記載の装置。
【請求項25】
前記第1の信号を前記発生するための手段は、
前記第1の周波数に関連した第1のデジタル信号を発生するための手段と、
前記第2の周波数に関連した第2のデジタル信号を発生するための手段と、
前記第1のデジタル信号と前記第2のデジタル信号との間の差を発生するための手段と、ここにおいて、前記第1の信号は前記差に基づく、
をさらに備える、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記第1の信号を前記発生するための手段は、前記第1の周波数に関連した第1のデジタル信号を発生するための手段を備える、請求項20に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
[0001] 本願は、2016年11月22日に米国特許商標庁に出願された非仮特許出願第15/358,494号の優先権および利益を主張し、その内容全体は、参照によってここに組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
[0002] 本開示の態様は一般に、負荷電流感知に関し、特に、パワーゲーティング回路によって提供された分配負荷電流(distributed load currents)を感知するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 集積回路(IC)は通常、ICの1つまたは複数のコアに電力を選択的に印加するためのパワーゲーティング回路を含む。中央処理ユニット(CPU)コア、グラフィックス処理ユニット(GPC)コア、モデムコア、およびその他のようなこれらコアは、動作するために相当な電力を必要とすることが多い。いくつかのケースでは、このような電力消費が、例えば、ICへ損傷を与え得るかまたはICを誤作動させ得るほど大きくなり過ぎるなど、制御の届かないところに行き得る。
【0004】
[0004] ICへの損傷またはICの誤作動を防ぐため、ICは通常、1つまたは複数のコアに供給された負荷電流を感知するための電流感知回路と、感知された負荷電流がしきい値を上回るとか、ICの温度がしきい値を上回るとか、および/または他の条件に基づくとかのときに、1つまたは複数の定義された動作を行うためのコントローラとを含む。例えば、このような1つまたは複数の定義された動作はクロック周波数を低減し、より少ない電流が1つまたは複数のコアに供給されるようにすることを含み得る。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 以下は、1つまたは複数の実施形態の基本的な理解を提供するために、このような実施形態の簡略化された概要を提示する。この概要は、全ての意図される実施形態の広範な概略ではなく、且つ、全ての実施形態の基幹的または重要な要素を識別したり、何れかまたは全ての実施形態の適用範囲を叙述したりすることを意図するものでない。その唯一の目的は、後に提示されるより詳細な説明への前置きとして、簡略化された形式で1つまたは複数の実施形態のいくつかの概念を提示することである。
【0006】
[0006] 本開示の態様は、第1の回路と、第2の回路と、第1の回路を通る第1の負荷電流と第2の回路を通る第2の負荷電流とを発生するように構成されるパワーゲーティング回路と、第1の負荷電流および第2の負荷電流に関連した(related to)第1の信号を発生するように構成される電流センサとを含む装置に関し、電流センサは、パワーゲーティング回路と第1の回路との間の第1のノードに結合された1つまたは複数のインバータの第1のセットと、パワーゲーティング回路と第2の回路との間の第2のノードに結合された1つまたは複数のインバータの第2のセットとを含む第1のリング発振器を含む。
【0007】
[0007] 本開示の別の態様は、第1の回路およびパワーゲーティング回路を通る第1の負荷電流を発生することと、第2の回路およびパワーゲーティング回路を通る第2の負荷電流を発生することと、第1の負荷電流および第2の負荷電流に関連した第1の信号を発生することとを含む方法に関し、第1の信号を発生することは、第1の回路とパワーゲーティング回路との間の第1のノードにおける第1の電圧を第1のリング発振器の1つまたは複数のインバータの第1のセットに印加することと、第2の回路とパワーゲーティング回路との間の第2のノードにおける第2の電圧を第1のリング発振器の1つまたは複数のインバータの第2のセットに印加することとを備える。
【0008】
[0008] 本開示の別の態様は、第1の回路を通る第1の負荷電流を発生するための手段と、第2の回路を通る第2の負荷電流を発生するための手段と、第1の負荷電流および第2の負荷電流に関連した第1の信号を発生するための手段とを含む装置に関し、第1の信号を発生することは、第1の回路と第1の負荷電流を発生するための手段との間の第1のノードにおける第1の電圧を第2の信号を発生するための手段の1つまたは複数のインバータの第1のセットに印加するための手段と、第2の回路と第2の負荷電流を発生するための手段との間の第2のノードにおける第2の電圧を第2の信号を発生するための手段の1つまたは複数のインバータの第2のセットに印加するための手段とを含む。
【0009】
[0009] 前述および関連する目的を達成するため、1つまたは複数の実施形態は、以下において十分に説明され、且つ特許請求の範囲において特に指摘される特徴を含む。以下の説明および添付された図面は、1つまたは複数の実施形態のある特定の例示的な態様を詳細に記載する。これら態様は、様々な実施形態の原理が採用され得る様々な方法のうちのほんの一部を示すものに過ぎないが、説明の実施形態が全てのそのような態様およびそれらの均等物を含むことを意図される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示のある態様に従って、パワーゲーティング回路によって提供された分配負荷電流を感知および制御するための例証的な装置のブロック図を例示する。
【
図2】本開示の別の態様に従って、パワーゲーティング回路によって提供された分配負荷電流を感知するための別の例証的な装置のブロック図を例示する。
【
図3】本開示の別の態様に従って、パワーゲーティング回路によって提供された分配負荷電流を感知するための別の例証的な装置のブロック図を例示する。
【
図4】本開示の別の態様に従って、パワーゲーティング回路によって提供された分配負荷電流を感知するための別の例証的な装置のブロック図を例示する。
【
図5】本開示の別の態様に従って、パワーゲーティング回路によって提供された分配負荷電流を感知するための別の例証的な装置のブロック図を例示する。
【
図6】本開示の別の態様に従って、パワーゲーティング回路によって提供された分配負荷電流を感知するための別の例証的な装置のブロック図を例示する。
【
図7】本開示の別の態様に従って、例証的な電流センサのブロック図を例示する。
【
図8】本開示の別の態様に従って、分配負荷電流を感知するための例証的な方法のフロー図を例示する。
【0011】
[0018] 添付された図面に関連して以下に記載される詳細な説明は、様々な構成の説明として意図され、ここに説明される概念が実践され得る唯一の構成を表すことを意図されない。詳細な説明は、様々な概念の完全な理解を提供することを目的として特定の詳細を含む。しかしながら、これら概念がこれら特定の詳細なしに実践され得ることは当業者にとって明らかであろう。いくつかの事例では、よく知られた構造およびコンポーネントが、そのような概念を曖昧にすることを避けるためにブロック図形式で示される。
【0012】
[0019]
図1は、本開示のある態様に従って、1つまたは複数のそれぞれのパワーゲーティング回路によって提供された1つまたは複数の負荷電流を感知および制御するための例証的な装置100のブロック図を例示する。装置100は、1つまたは複数のコアに供給された1つまたは複数の負荷電流を感知するための集積回路(IC)において採用され得る。
【0013】
[0020] 特に、装置100は、N個のパワーゲーティング回路110−1乃至110−Nを含み、ここで、Nは、1つ(1)または複数であり得る。パワーゲーティング回路110−1乃至110−Nは、上位電圧レールVDD
1乃至VDD
Nと下位電圧レールVSS(例えば、接地)との間においてコア(一般に回路)120−1乃至120−Nとそれぞれ直列に結合され得る。パワーゲーティング回路110−1乃至110−Nは、コア120−1乃至120−Nにそれぞれ供給された負荷電流I
L1乃至I
LNを制御するための制御信号CS
1乃至CS
Nを受け取るように構成される。
【0014】
[0021] 装置100はさらに、パワーゲーティング回路110−1乃至110−Nにそれぞれ結合された電流センサ130−1乃至130−Nを含む。電流センサ130−1乃至130−Nは、コア120−1乃至120−Nにそれぞれ供給された負荷電流I
L1乃至I
LNを示すデジタル信号D
1乃至D
Nを発生するように構成される。電流センサ130−1乃至130−Nは、パワーゲーティング回路110−1乃至110−Nによってそれぞれ発生された電圧差ΔV
1乃至ΔV
Nに基づいて、デジタル信号D
1乃至D
Nを発生するように構成される。従って、電圧差ΔV
1乃至ΔV
Nは、コア120−1乃至120−Nにそれぞれ供給された負荷電流I
L1乃至I
LNに関連している(related to)。
【0015】
[0022] 装置100はさらに、パワーゲーティング回路110−1乃至110−Nの動作を制御するためのコントローラ140を含む。例えば、コントローラ140は、パワーゲーティング回路110−1乃至110−Nのうちのいずれか1つを制御して、いずれかの対応するコア120−1乃至120−Nに供給されたいずれかの対応する負荷電流I
L1乃至I
LNを低減または実質的に除去するように構成され得る。
【0016】
[0023] より具体的には、コントローラ140は、電流センサ130−1乃至130−Nからデジタル信号D
1乃至D
Nを受け取るように構成される。コントローラ140はさらに、パワーゲーティング回路110−1乃至110−Nのための制御信号CS
1乃至CS
Nをそれぞれ発生するように構成される。オプションとして、コントローラ140は、装置100に関連付けられた1つまたは複数の感知された温度を示す1つまたは複数の信号、および/またはコントローラ140がパワーゲーティング回路110−1乃至110−Nの動作を制御する際に応答し得る他の1つまたは複数の信号のような、1つまたは複数の条件を受け取るように構成され得る。
【0017】
[0024] 動作において、デジタル信号D
1乃至D
Nのうちのいずれか1つまたは複数が、対応するコア120−1乃至120−Nに供給されたいずれか1つまたは複数の有害な負荷電流I
L1乃至I
LNをもたらし得るいずれか1つまたは複数の電流しきい値を上回ることをコントローラ140が感知する場合、コントローラ140は制御信号CS
1乃至CS
Nを発生して、対応するいずれかまたは複数の有害な負荷電流I
L1乃至I
LNを低減または実質的に除去する。代替として、または加えて、負荷電流I
L1乃至I
LNのうちのいずれかが維持されるならばいずれか1つまたは複数の条件が装置100への損傷または誤作動をもたらすであろうことをコントローラ140が感知する場合、コントローラ140は制御信号CS
1乃至CS
Nを発生し、そうしなければ装置100への損傷または誤作動を生じさせるであろう負荷電流I
L1乃至I
LNのうちの対応する1つまたは複数を低減または実質的に除去する。
【0018】
[0025]
図2は、本開示の別の態様に従って、1つのパワーゲーティング回路によって提供された複数の分配負荷電流を感知するための別の例証的な装置200のブロック図を例示する。装置200は、以前に論じられた装置100の一部分の例証的なより詳細な具体化であり得る。例えば、装置200は、装置100のJ番目のパワーゲーティング回路、J番目の電流センサ、およびJ番目のコアを含み得、ここで、Jは、1とNとの間の任意の整数であることができる。
【0019】
[0026] より具体的には、装置200は、パワーゲーティング回路210−J、電流センサ230−J、およびコア220−Jを含む。コア220−Jはそしてまた、サブコア(一般に回路)222−J1乃至
222−JMを含み、ここで、Mは、2つ(2)またはそれより多いものであり得る。パワーゲーティング回路210−Jは、上位電圧レールVDD
Jと下位電圧レールVSSとの間においてそれぞれのサブコア222−J1乃至222−JMと直列に結合される。パワーゲーティング回路210−Jは、制御信号CS
Jに応答して、サブコア222−J1乃至222−JMにそれぞれ分配された負荷電流I
LJ1−I
LJMを制御するように構成される。
【0020】
[0027] 電流センサ230−Jは、サブコア222−J1乃至222−JMにそれぞれ分配された負荷電流I
LJ1乃至I
LJMの組み合わせ(例えば、平均または合計)を示すデジタル信号D
Jを発生するように構成される。電流センサ230−Jは、パワーゲーティング回路210−Jによって発生された電圧差ΔV
J1乃至
ΔVJMのセットに基づいてデジタル信号D
Jを発生するように構成される。従って、電圧差ΔV
J1乃至
ΔVJMは、サブコア222−J1乃至222−JMにそれぞれ供給された負荷電流I
LJ1乃至I
LJMに関連している。このことから、デジタル信号D
Jは、負荷電流I
LJ1乃至I
LJMの組み合わせに関連している。
【0021】
[0028] 装置100におけるように、デジタル信号D
Jは、サブコア222−J1乃至222−JMにそれぞれ供給された負荷電流I
LJ1乃至I
LJMを制御するための制御信号CS
Jを発生するためのコントローラに提供され得る。論じられたように、コントローラは、サブコア222−J1乃至222−JMへの損傷または誤作動を防ぐために制御信号CS
Jを発生し得る。一例として、コントローラは制御信号CS
Jを発生し、サブコア222−J1乃至222−JMに供給された負荷電流I
LJ1乃至I
LJMを集合的に低減または実質的に除去し得る。
【0022】
[0029]
図3は、本開示の別の態様に従って、パワーゲーティング回路による分配負荷電流を感知するための別の例証的な装置300のブロック図を例示する。装置300は、以前に論じられた装置200の例証的な詳細な具体化であり得る。特に、装置300は、パワーゲーティング回路310−Jと、電圧センサ332−Jおよび334−J並びに減算器336−Jを含む電流センサと、サブコア322−J1、322−J2乃至322−JMのセットを含むコア322−Jとを含む。
【0023】
[0030] パワーゲーティング回路310−Jは、互いに並列に結合された1つまたは複数のバルクヘッドトランジスタM
J11乃至M
J1Pの第1のセットを含む。1つまたは複数のバルクヘッドトランジスタM
J11乃至M
J1Pの第1のセットは、上位電圧レールVDD
Jと下位電圧レールVSSとの間においてサブコア322−J1と直列に結合される。バルクヘッドトランジスタM
J11乃至M
J1Pの各々は、pチャネル金属酸化膜半導体(PMOS)電界効果トランジスタ(FET)として構成され得る。バルクヘッドトランジスタM
J11乃至M
J1Pの制御端子(例えば、ゲート)は、制御電圧V
Jを受け取るように構成される(一例の制御信号CS
J)。
【0024】
[0031] 同様に、パワーゲーティング回路310−Jはさらに、互いに並列に結合された1つまたは複数のバルクヘッドトランジスタM
J21乃至M
J2Qの第2のセットを含む。1つまたは複数のバルクヘッドトランジスタM
J21乃至M
J2Qの第2のセットは、上位電圧レールVDD
Jと下位電圧レールVSSとの間においてサブコア322−J2と直列に結合される。バルクヘッドトランジスタM
J21乃至M
J2Qの各々は、PMOS FETとして構成され得る。バルクヘッドトランジスタM
J21乃至M
J2Qの制御端子(例えば、ゲート)は、制御電圧V
Jを受け取るように構成される。第2のセットにおけるバルクヘッドトランジスタM
J21乃至M
J2Qの数Qは、第1のセットにおけるトランジスタM
J11乃至M
J1Pの数Pと同じかまたは異なり得る。
【0025】
[0032] 同様の形式で、パワーゲーティング回路310−Jはさらに、互いに並列に結合された1つまたは複数のバルクヘッドトランジスタM
JM1乃至M
JMRのM番目のセットを含む。1つまたは複数のバルクヘッドトランジスタM
JM1乃至M
JMRのM番目のセットは、上位電圧レールVDD
Jと下位電圧レールVSSとの間においてサブコア322−JMと直列に結合される。バルクヘッドトランジスタM
JM1乃至M
JMRの各々は、PMOS FETとして構成され得る。バルクヘッドトランジスタM
JM1乃至M
JMRの制御端子(例えば、ゲート)は、制御電圧V
Jを受け取るように構成される。M番目のセットにおけるバルクヘッドトランジスタM
JM1乃至M
JMRの数Rは、第1のセットにおけるトランジスタM
J11乃至M
J1Pの数Pおよび/または第2のセットにおけるトランジスタM
J21乃至M
J2Qの数Qと同じかまたは異なり得る。
【0026】
[0033] 論じられたように、電流センサは、電圧センサ332−Jおよび334−Jと、減算器336−Jとを含む。電圧センサ332−Jはそしてまた、奇数のインバータI
J11乃至I
J1Mのカスケードされたセット(a cascaded set)を有するリング発振器333−Jを含む。最後のインバータI
J1Mの出力は、フィードバック経路を介して第1のインバータI
J11の入力に結合される。インバータI
J11乃至I
J1Mは各々、上位電圧レールVDD
Jと下位電圧VSSとの間に結合される。
【0027】
[0034] 電圧センサ332−Jはさらに、リング発振器333−Jによって発生された信号の周波数に関連した第1のデジタル信号CODE_1を発生するように構成される第1の周波数対コード(frequency-to-code)変換器FTC−1を含む。リング発振器333−Jによって発生された信号の周波数は、レール電圧VDD
JとVSSとの間の電圧差の関数である。従って、第1のデジタル信号CODE_1は、電圧差を示す(VDD
J−VSS)。この例において、第1の周波数対コード変換器FTC−1は、リング発振器333−Jのフィードバック経路に結合されるが、ここにさらに例証されるように、リング発振器333−Jの複数のノードに結合され得る。
【0028】
[0035] 同様に、電圧センサ334−Jは、奇数のインバータI
J21乃至I
J2Mのカスケードされたセットを有するリング発振器335−Jを含む。最後のインバータI
J2Mの出力は、フィードバック経路を介して第1のインバータI
J21の入力に結合される。インバータI
J21乃至
IJ2Mは、トランジスタM
J11乃至M
J1Pの第1のセット乃至トランジスタM
JM1乃至M
JMRのM番目のセットの下位端子(例えば、ドレイン)と下位電圧レールとの間にそれぞれ結合される。
【0029】
[0036] 電圧センサ334−Jはさらに、リング発振器335−Jによって発生された信号の周波数を示す第2のデジタル信号CODE_2を発生するように構成される第2の周波数対コード変換器FTC−2を含む。リング発振器335−Jによって発生された信号の周波数は、バルクヘッドトランジスタの第1乃至M番目のセットの下位端子(例えば、ドレイン)電圧VD
1およびVD
Mと下位レール電圧VSSとの間の電圧差の組み合わせ(例えば、平均)の関数である。従って、第2のデジタル信号CODE_2は、電圧差(VD
1−VSS)乃至(VD
M−VSS)の組み合わせ(例えば、平均)を示す。この例において、第2の周波数対コード変換器FTC−2は、リング発振器335−Jのフィードバック経路に結合されるが、ここにさらに例証されるように、リング発振器335−Jの複数のノードに結合され得る。
【0030】
[0037] 論じられたように、電流センサはさらに、減算器336−Jを含む。減算器336−Jは、第1のデジタル信号CODE_1と第2のデジタル信号CODE_2との間の差に関連したデジタル信号D
Jを発生するように構成される(例えば、D
J〜CODE_1−CODE_2)。デジタル信号D
Jは、パワーゲーティング回路310−Jによってサブコア322−J1乃至322−JMにそれぞれ分配された負荷電流I
LJ1乃至I
LJMの組み合わせ(例えば、平均または合計)に関連し得る。
【0031】
[0038] 一例として、第1のデジタル信号CODE_1は、(VDD
J−VSS)に関連している。第2のデジタル信号CODE_2は、平均{VD
1乃至VD
M}−VSSに関連している。デジタル信号D
Jは、CODE_1−CODE_2に関連している。このことから、デジタル信号D
Jは、(VDD
J−VSS)−(平均{VD
1乃至VD
M}−VSS)に関連している。従って、デジタル信号D
Jは、VDD
J−平均{VD
1乃至VD
M}に関連している。VDD
J−平均{VD
1乃至VD
M}という用語が、バルクヘッドトランジスタの第1乃至M番目のセット間の平均電圧降下であることから、この用語は、サブコア322−J1乃至322−JMにそれぞれ供給された負荷電流I
LJ1乃至I
LJMの平均に関連している。
【0032】
[0039] このことから、コントローラは、サブコア322−J1乃至322−JMに供給された負荷電流I
LJ1乃至I
LJMを制御するためにデジタル信号D
Jを使用し得る。
【0033】
[0040]
図4は、本開示の別の態様に従って、パワーゲーティング回路によって提供された分配負荷電流を感知するための別の例証的な装置400のブロック図を例示する。装置400は、以前に論じられた装置300の例証的なより詳細な具体化であり得る。特に、装置400は、パワーゲーティング回路410−Jと、電圧センサ432−Jおよび434−Jおよび減算器436−Jを含む電流センサと、サブコア422−J1、422−J2乃至422−JMのセットを含むコア422−Jとを含む。
【0034】
[0041] この例において、パワーゲーティング回路410−Jは、バルクヘッドトランジスタM
J1乃至M
JMのセットを含む。第1のバルクヘッドトランジスタM
J1は、上位電圧レールVDD
Jと下位電圧レールVSSとの間においてサブコア422−J1と直列に結合される。第2のバルクヘッドトランジスタM
J2は、上位電圧レールVDD
Jと下位電圧レールVSSとの間においてサブコア422−J2と直列に結合される。同様に、M番目のバルクヘッドトランジスタM
JMは、上位電圧レールVDD
Jと下位電圧レールVSSとの間においてサブコア422−JMと直列に結合される。バルクヘッドトランジスタM
J1乃至M
JMの各々は、PMOS FETとして構成され得る。バルクヘッドトランジスタM
J1乃至
MJMの制御端子(例えば、ゲート)は、制御電圧V
Jを受け取るように構成される(制御信号CS
Jの例)。
【0035】
[0042] 論じられたように、電流センサは、電圧センサ432−Jおよび434−Jと、減算器436−Jとを含む。電圧センサ432−Jはそしてまた、奇数のインバータI
J11乃至I
J1Mのカスケードされたセットを有するリング発振器433−Jを含む。インバータの各々は、上位電圧レールVDD
Jと下位電圧レールVSSとの間においてnチャネル金属酸化膜半導体(NMOS)FETと直列に結合されたPMOS FETを含む。PMOSおよびNMOS FETのゲートは、対応するインバータの入力を形成するために互いに結合される。PMOSおよびNMOS FETのドレインは、対応するインバータの出力を形成するために互いに結合される。
【0036】
[0043] 例えば、インバータI
J11は、PMOS M
P11およびNMOS M
N11を含み、インバータI
J12は、PMOS M
P12およびNMOS M
N12を含み、およびインバータI
J1Mは、PMOS M
P1MおよびNMOS M
N1Mを含む。最後のインバータI
J1Mの出力(PMOS M
P1MおよびNMOS M
N1Mのドレイン)は、フィードバック経路を介して第1のインバータI
J11の入力(PMOS M
P11およびNMOS M
N11のゲート)に結合される。
【0037】
[0044] 電圧センサ432−Jはさらに、リング発振器433−Jによって発生された信号の周波数を示す第1のデジタル信号CODE_1を発生するように構成される第1の周波数対コード変換器FTC−1を含む。リング発振器433−Jによって発生された信号の周波数は、レール電圧VDD
JとVSSとの間の電圧差の関数である。従って、第1のデジタル信号CODE_1は、電圧差を示す(VDD
J−VSS)。この例において、第1の周波数対コード変換器FTC−1は、リング発振器433−Jのフィードバック経路に結合されるが、ここにさらに例証されるように、リング発振器433−Jの複数のノードに結合され得る。
【0038】
[0045] 同様に、電圧センサ434−Jは、奇数のインバータI
J21乃至I
J2Mのカスケードされたセットを含むリング発振器435−Jを含む。インバータの各々は、バルクヘッドトランジスタM
J1乃至M
JMのそれぞれの下位端子(例えば、ドレイン)と下位電圧レールVSSとの間においてNMOS FETと直列に結合されたPMOS FETを含む。PMOSおよびNMOS FETのゲートは、対応するインバータの入力を形成するために互いに結合される。PMOSおよびNMOS FETのドレインは、対応するインバータの出力を形成するために互いに結合される。
【0039】
[0046] 例えば、インバータI
J21は、PMOS M
P21およびNMOS M
N21を含み、インバータI
J22は、PMOS M
P22およびNMOS M
N22を含み、およびインバータI
J2Mは、PMOS M
P2MおよびNMOS M
N2Mを含む。最後のインバータI
J2Mの出力(PMOS M
P2MおよびNMOS M
N2Mのドレイン)は、フィードバック経路を介して第1のインバータI
J11の入力(PMOS M
P21およびNMOS M
N21のゲート)に結合される。
【0040】
[0047] 電圧センサ434−Jはさらに、リング発振器435−Jによって発生された信号の周波数を示す第2のデジタル信号CODE_2を発生するように構成される第2の周波数対コード変換器FTC−2を含む。リング発振器435−Jによって発生された信号の周波数は、それぞれのバルクヘッドトランジスタM
J1乃至M
JMの下位端子(例えば、ドレイン)電圧VD
1およびVD
Mと下位レール電圧VSSとの間の電圧差の組み合わせ(例えば、平均)の関数である。従って、第2のデジタル信号CODE_2は、電圧差(VD
1−VSS)乃至(VD
M−VSS)の組み合わせ(例えば、平均)を示す。この例において、第2の周波数対コード変換器FTC−2は、リング発振器435−Jのフィードバック経路に結合されるが、ここにさらに例証されるように、リング発振器435−Jの複数のノードに結合され得る。
【0041】
[0048] 論じられたように、電流センサはさらに、減算器436−Jを含む。減算器436−Jは、第1のデジタル信号CODE_1と第2のデジタル信号CODE_2との間の差に関連したデジタル信号D
Jを発生するように構成される(例えば、D
J〜CODE_1−CODE_2)。デジタル信号D
Jは、パワーゲーティング回路410−Jによってサブコア422−J1乃至422−JMにそれぞれ分配された負荷電流I
LJ1乃至I
LJMの組み合わせ(例えば、平均または合計)に関連し得る。
【0042】
[0049] 一例として、第1のデジタル信号CODE_1は、(VDD
J−VSS)に関連している。第2のデジタル信号CODE_2は、平均{VD
1乃至VD
M}−VSSに関連している。デジタル信号D
Jは、CODE_1−CODE_2に関連している。このことから、デジタル信号D
Jは、(VDD
J−VSS)−(平均{VD
1乃至VD
M}−VSS)に関連している。従って、デジタル信号D
Jは、VDD
J−平均{VD
1乃至VD
M}に関連している。VDD
J−平均{VD
1乃至VD
M}という用語が、バルクヘッドトランジスタM
J1乃至M
JM間の平均電圧降下であることから、この用語は、サブコア422−J1乃至422−JMにそれぞれ供給された負荷電流I
LJ1乃至I
LJMの平均または合計に関連している。
【0043】
[0050] このことから、コントローラは、サブコア422−J1乃至422−JMに供給された負荷電流I
LJ1乃至I
LJMを制御するためにデジタル信号D
Jを使用し得る。
【0044】
[0051]
図5は、本開示の別の態様に従って、パワーゲーティング回路による分配負荷電流を感知するための別の例証的な装置500のブロック図を例示する。装置500は、以前に論じられた装置200の変形である。特に、装置500は、装置200におけるように上位電圧レールとコアとの間の代わりに、コアと下位電圧レールVSSとの間にパワーゲーティング回路を含む。
【0045】
[0052] より具体的には、装置500は、パワーゲーティング回路510−J、電流センサ530−J、およびコア520−Jを含む。コア520−Jはそしてまた、サブコア(一般に回路)522−J1乃至
522−JMを含み、ここで、Mは、2つ(2)またはそれより多いものであり得る。サブコア522−J1乃至522−JMは、上位電圧レールVDD
Jと下位電圧レールVSSとの間においてパワーゲーティング回路510−Jとそれぞれ直列に結合される。パワーゲーティング回路510−Jは、制御信号CS
Jに応答して、サブコア522−J1乃至522−JMをそれぞれ通る負荷電流I
LJ1−I
LJMを制御するように構成される。
【0046】
[0053] 電流センサ530−Jは、サブコア522−J1乃至522−JMをそれぞれ通る負荷電流I
LJ1乃至I
LJMの組み合わせ(例えば、平均または合計)を示すデジタル信号D
Jを発生するように構成される。電流センサ530−Jは、パワーゲーティング回路510−Jによって発生された電圧差ΔV
J1乃至ΔV
JMのセットに基づいてデジタル信号D
Jを発生するように構成される。従って、電圧差ΔV
J1乃至ΔV
JMは、サブコア522−J1乃至522−JMをそれぞれ通る負荷電流I
LJ1乃至I
LJMに関連している。このことから、デジタル信号D
Jは、負荷電流I
LJ1乃至I
LJMの組み合わせに関連している。
【0048】
[0055]
図6は、本開示の別の態様に従って、パワーゲーティング回路によって提供された分配負荷電流を感知するための別の例証的な装置600のブロック図を例示する。装置600は、以前に論じられた装置500の例証的な詳細な具体化であり得る。特に、装置600は、パワーゲーティング回路610−Jと、電圧センサ632−Jおよび634−Jおよび減算器636−Jを含む電流センサと、サブコア622−J1、622−J2乃至622−JMのセットを含むコア622−Jとを含む。
【0049】
[0056] パワーゲーティング回路610−Jは、互いに並列に結合された1つまたは複数のバルクフッタトランジスタM
J11乃至M
J1Pの第1のセットを含む。サブコア622−J1は、上位電圧レールVDD
Jと下位電圧レールVSSとの間で1つまたは複数のバルクフッタトランジスタM
J11乃至M
J1Pの第1のセットと直列に結合される。。バルクフッタトランジスタM
J11乃至M
J1Pの各々は、NMOS FETとして構成され得る。バルクフッタトランジスタM
J11乃至M
J1Pの制御端子(例えば、ゲート)は、制御電圧V
Jを受け取るように構成される(一例の制御信号CS
J)。
【0050】
[0057] 同様に、パワーゲーティング回路610−Jはさらに、互いに並列に結合された1つまたは複数のバルクフッタトランジスタM
J21乃至M
J2Qの第2のセットを含む。サブコア622−J2は、上位電圧レールVDD
Jと下位電圧レールVSSとの間において1つまたは複数のバルクフッタトランジスタM
J21乃至M
J2Qの第2のセットと直列に結合される。バルクフッタトランジスタM
J21乃至M
J2Qの各々は、NMOS FETとして構成され得る。バルクフッタトランジスタM
J21乃至M
J2Qの制御端子(例えば、ゲート)は、制御電圧V
Jを受け取るように構成される。第2のセットにおけるバルクフッタトランジスタM
J21乃至M
J2Qの数Qは、第1のセットにおけるトランジスタM
J11乃至M
J1Pの数Pと同じであり得るか、または異なり得る。
【0051】
[0058] 同様の形式で、パワーゲーティング回路610−Jはさらに、互いに並列に結合された1つまたは複数のバルクフッタトランジスタM
JM1乃至M
JMRのM番目のセットを含む。サブコア622−JMは、上位電圧レールVDD
Jと下位電圧レールVSSとの間において1つまたは複数のバルクフッタトランジスタM
JM1乃至M
JMRのM番目のセットと直列に結合される。バルクフッタトランジスタM
JM1乃至M
JMRの各々は、NMOS FETとして構成され得る。バルクフッタトランジスタM
JM1乃至M
JMRの制御端子(例えば、ゲート)は、制御電圧V
Jを受け取るように構成される。M番目のセットにおけるバルクフッタトランジスタM
JM1乃至M
JMRの数Rは、第1のセットにおけるトランジスタM
J11乃至M
J1Pの数Pおよび/または第2のセットにおけるトランジスタM
J21乃至M
J2Qの数Qと同じであり得るか、または異なり得る。
【0052】
[0059] 論じられたように、電流センサは、電圧センサ632−Jおよび634−Jと、減算器636−Jとを
含む。電圧センサ632−Jは、奇数のインバータI
J11乃至I
J1Mのカスケードされたセットを有するリング発振器633−Jを含む。最後のインバータI
J1Mの出力は、フィードバック経路を介して第1のインバータI
J11の入力に結合される。インバータI
J11乃至I
J1Mは、上位電圧レールVDD
JとトランジスタM
J11乃至M
J1Pの第1のセット乃至トランジスタM
JM1乃至M
JMRのM番目のセットの上位端子(例えば、ドレイン)との間にそれぞれ結合される。
【0053】
[0060] 電圧センサ632−Jはさらに、リング発振器633−Jによって発生された信号の周波数を示す第1のデジタル信号CODE_1を発生するように構成される第1の周波数対コード変換器FTC−1を含む。リング発振器633−Jによって発生された信号の周波数は、上位レール電圧VDD
Jとバルクフッタトランジスタの第1乃至M番目のセットの上位端子(例えば、ドレイン)電圧VD
1およびVD
Mとの間の電圧差の組み合わせ(例えば、平均)の関数である。従って、第1のデジタル信号CODE_1は、電圧差(VDD
J−VD
1)乃至(VDD
J−VD
M)の組み合わせ(例えば、平均)を示す。この例において、第1の周波数対コード変換器FTC−1は、リング発振器633−Jのフィードバック経路に結合されるが、ここにさらに例証されるように、リング発振器633−Jの複数のノードに結合され得る。
【0054】
[0061] 電圧センサ634−Jは、奇数のインバータI
J21乃至I
J2Mのカスケードされたセットを有するリング発振器635−Jを含む。最後のインバータI
J2Mの出力は、フィードバック経路を介して第1のインバータI
J21の入力に結合される。インバータI
J21乃至I
J2Mは各々、上位電圧レールVDD
Jと下位電圧VSSとの間に結合される。
【0055】
[0062] 電圧センサ634−Jはさらに、リング発振器635−Jによって発生された信号の周波数を示す第2のデジタル信号CODE_2を発生するように構成される第2の周波数対コード変換器FTC−2を含む。リング発振器635−Jによって発生された信号の周波数は、レール電圧VDD
JとVSSとの間の電圧差の関数である。従って、第2のデジタル信号CODE_2は、電圧差を示す(VDD
J−VSS)。この例において、第2の周波数対コード変換器FTC−2は、リング発振器635−Jのフィードバック経路に結合されるが、ここにさらに例証されるように、リング発振器635−Jの複数のノードに結合され得る。
【0056】
[0063] 論じられたように、電流センサはさらに、減算器636−Jを含む。減算器636−Jは、第1のデジタル信号CODE_1と第2のデジタル信号CODE_2との間の差に関連したデジタル信号D
Jを発生するように構成される(例えば、D
J〜CODE_1−CODE_2)。デジタル信号D
Jは、パワーゲーティング回路610−Jによって提供されサブコア622−J1乃至622−JMをそれぞれ通る負荷電流I
LJ1乃至I
LJMの組み合わせ(例えば、平均または合計)に関連し得る。
【0057】
[0064] 一例として、第1のデジタル信号CODE_1は、VDD
J−平均{VD
1乃至VD
M}に関連している。第2のデジタル信号CODE_2は、(VDD
J−VSS)に関連している。デジタル信号D
Jは、CODE_1−CODE_2に関連している。このことから、デジタル信号D
Jは、VDD
J−平均{VD
1乃至VD
M}−(VDD
J−VSS)に関連している。従って、デジタル信号D
Jは、{VD
1乃至VD
M}−VSSに関連している。平均{VD
1乃至VD
M}−VSSという用語が、バルクフッタトランジスタの第1乃至M番目のセット間の平均電圧降下であることから、この用語は、サブコア622−J1乃至622−JMをそれぞれ通る負荷電流I
LJ1乃至I
LJMの平均または合計に関連している。
【0058】
[0065] このことから、コントローラは、サブコア622−J1乃至622−JMを通る負荷電流I
LJ1乃至I
LJMを制御するためにデジタル信号D
Jを使用し得る。
【0059】
[0066]
図7は、本開示の別の態様に従って、例証的な電流センサ700のブロック図を例示する。電流センサ700は、以前に論じられた任意の電流センサの例証的な詳細な具体化であり得る。この例において、電流センサ700は特に、1つまたは複数のバルクヘッドトランジスタ間の電圧降下を感知するために構成される。しかしながら、電流センサ700は、以下により詳細に論じられるように、1つまたは複数のバルクフッタトランジスタ間の電圧降下を感知するために再構成され得ることが理解されるべきである。
【0060】
[0067] 電流センサ700は、第1の電圧レールVDDにおける電圧と第2の電圧レールVSSにおける電圧との間の電圧差を示す、またはそれに関連した第1のデジタル信号CODE_1を発生するように構成される第1の電圧センサを含む(例えば、CODE_1〜VDD−VSS)。第1の電圧センサは、リング発振器710、Nビットカウンタ712、1ビットカウンタ714−1乃至714−(M−1)、Nビットフリップフロップ716、1ビットフリップフロップ718−1乃至718−(M−1)、乗算器720、排他的ORゲート722−1乃至722(M−1)、加算器724、およびフリップフロップ726を含む。
【0061】
[0068] リング発振器710は、電圧差VDD−VSSの関数として変化する周波数を有する信号を発生するように構成される。リング発振器710は、カスケードされたインバータI
11乃至I
1Mのセットを含む。最後のインバータI
1Mの出力は、フィードバック経路を介して第1のインバータI
11の入力に結合される。インバータは、第1の電圧レールVDDと第2の電圧レールVSSとの間に結合される。
【0062】
[0069] Nビットカウンタ712は、第1のインバータI
11の入力に結合された入力を含む。1ビットカウンタ714−1乃至714−(M−1)は、インバータ
I12乃至I
1Mの入力にそれぞれ結合された入力を含む。Nビットフリップフロップ716は、Nビットカウンタ712の出力に結合されたデータ入力を含む。1ビットフリップフロップ718−1乃至718−(M−1)は、1ビットカウンタ714−1乃至714−(M−1)の出力にそれぞれ結合されたデータ入力を含む。Nビットフリップフロップ716および1ビットフリップフロップ718−1乃至718−(M−1)は、クロック信号CLKを受け取るように構成されるクロック入力を含む。
【0063】
[0070] 乗算器720は、Nビットフリップフロップ716の出力に結合された第1の入力を含む。乗算器720は、整数M(例えば、リング発振器710におけるインバータの数と同じ)を受け取るように構成される第2の入力を含む。排他的ORゲート722−1乃至722(M−1)は、Nビットフリップフロップ716の出力の最下位ビット(LSB)に結合されたそれぞれの第1の入力を含む。排他的ORゲート722−1乃至722(M−1)は、1ビットフリップフロップ718−1乃至718−(M−1)の出力にそれぞれ結合されたそれぞれの第2の入力を含む。
【0064】
[0071] 乗算器720および排他的ORゲート722−1乃至722(M−1)は、加算器724の入力にそれぞれ結合された出力を含む。フリップフロップ726は、加算器724の出力に結合されたデータ入力と、クロック信号CLKを受け取るように構成されるクロック入力とを含む。フリップフロップ726は、第1の電圧レールVDDにおける電圧と第2の電圧レールVSSにおける電圧との間の電圧差に関連したデジタル信号CODE_1を発生するように構成される出力を含む。
【0065】
[0072] 電流センサ700は、1つまたは複数のバルクヘッドトランジスタのソースにおける電圧VDD−V
DSと第2の電圧レールVSSにおける電圧との間の電圧差を示す、またはそれに関連した第2のデジタル値CODE_2を発生するように構成される第2の電圧センサを含む(例えば、CODE_1〜(VDD−V
DS)−VSS)。第2の電圧センサは、リング発振器730、Nビットカウンタ732、1ビットカウンタ734−1乃至734−(M−1)、Nビットフリップフロップ736、1ビットフリップフロップ738−1乃至738−(M−1)、乗算器740、排他的ORゲート742−1乃至742(M−1)、加算器744、およびフリップフロップ746を含む。
【0066】
[0073] リング発振器730は、電圧差の関数として変化する周波数を有する信号を発生するように構成される(VDD−V
DS)−VSS)。リング発振器730は、カスケードされたインバータI
21乃至I
2Mのセットを含む。最後のインバータI
2Mの出力は、フィードバック経路を介して第1のインバータI
21の入力に結合される。インバータI
21乃至I
2Mは、(例えば、VDD−V
DSにおける)1つまたは複数のバルクヘッドトランジスタのソースと第2の電圧レールVSSとの間に結合される。
【0067】
[0074] Nビットカウンタ732は、第1のインバータI
21の入力に結合された入力を含む。1ビットカウンタ734−1乃至734−(M−1)は、インバータI
22乃至I
2Mの入力にそれぞれ結合された入力を含む。Nビットフリップフロップ736は、Nビットカウンタ732の出力に結合されたデータ入力を含む。1ビットフリップフロップ738−1乃至738−(M−1)は、1ビットカウンタ734−1乃至734−(M−1)の出力にそれぞれ結合されたデータ入力を含む。Nビットフリップフロップ736および1ビットフリップフロップ738−1乃至738−(M−1)は、クロック信号CLKを受け取るように構成されるクロック入力を含む。
【0068】
[0075] 乗算器740は、Nビットフリップフロップ736の出力に結合された第1の入力を含む。乗算器740は、整数M(例えば、リング発振器730におけるインバータの数と同じ)を受け取るように構成される第2の入力を含む。排他的ORゲート742−1乃至742(M−1)は、Nビットフリップフロップ736の出力のLSBに結合されたそれぞれの第1の入力を含む。排他的ORゲート742−1乃至742(M−1)は、1ビットフリップフロップ738−1乃至738−(M−1)の出力にそれぞれ結合されたそれぞれの第2の入力を含む。
【0069】
[0076] 乗算器740および排他的ORゲート742−1乃至742(M−1)は、加算器744の入力にそれぞれ結合された出力を含む。フリップフロップ746は、加算器744の出力に結合されたデータ入力と、クロック信号CLKを受け取るように構成されるクロック入力とを含む。フリップフロップ746は、電圧差に関連したデジタル信号CODE_2を発生するように構成される出力を含む(VDD−V
DS)−VSS)。
【0070】
[0077] 電流センサ700はさらに、デジタル値CODE_1とデジタル値CODE_2との間の差に関連したデジタル値Dを発生するように構成される減算器750を含む(例えば、D〜CODE_1−CODE_2)。デジタル値CODE_1が電圧VDDに関連していて、CODE_2が電圧VDD−V
DSに関連していることから、デジタル値Dは、V
DSのためである(例えば、D〜V
DD−(VDD−V
DS)=V
DS)。V
DSが、1つまたは複数のバルクヘッドトランジスタ間にあり得ることから、電圧V
DSそしてまたデジタル値Dは、バルクヘッドトランジスタを通る負荷電流に関連している。
【0071】
[0078] 論じられたように、電流センサ700は、1つまたは複数のバルクフッタトランジスタ間の負荷電流を感知するように再構成され得る。この点に関して、インバータ730のインバータI
21乃至
I2Mは、VDDとV
DSとの間に結合され得、ここで、V
DSは、1つまたは複数のバルクフッタトランジスタのドレイン対ソース(drain-to-source)電圧である。
【0072】
[0079] 電流センサ700は、次のように動作する:リング発振器710は、電圧VDDに関連した周波数を有する信号を発生する。Nビットカウンタ712(例えば、4ビット)は、粗い(coarse)カウンタである。1ビットカウンタ714−1乃至714−(M−1)は、微細な(fine)カウンティングのためである。クロック信号CLKに基づいて、Nビットフリップフロップ716および1ビットフリップフロップ718−1乃至718−(M−1)は、Nビットカウンタ712および
1ビットカウンタ714−1乃至714−(M−1)の出力での値をそれぞれラッチ(latch)する。乗算器720は、値M(例えば、17)をNビットフリップフロップ716の出力に乗算する。排他的ORゲート722−1乃至722(M−1)は、小数値が加算器724によって乗算器720の出力に加算されることを確実にする。フリップフロップ726は、デジタル信号CODE_1を発生するために、クロック信号CLKに基づいて、加算器724の出力での値をラッチする。
【0073】
[0080] 同様に、リング発振器730は、電圧VDD−V
DSに関連した周波数を有する信号を発生する。Nビットカウンタ732(例えば、4ビット)は、粗いカウンタである。1ビットカウンタ734−1乃至734−(M−1)は、微細なカウンティングのためである。クロック信号CLKに基づいて、Nビットフリップフロップ736および1ビットフリップフロップ738−1乃至738−(M−1)は、Nビットカウンタ712および714−1乃至714−(M−1)の出力での値をそれぞれラッチする。乗算器740は、値M(例えば、17)をフリップフロップ746の出力に乗算する。排他的ORゲート742−1乃至742(M−1)は、小数値が加算器744によって乗算器740の出力に加算されることを確実にする。フリップフロップ746は、デジタル信号CODE_2を発生するために、クロック信号CLKに基づいて、加算器744の出力での値をラッチする。
【0074】
[0081] 減算器750は、コアまたは回路に供給された負荷電流に関連したデジタル値Dを発生するために、CODE_1とCODE_2との間の差を発生する。
【0075】
[0082]
図8は、本開示の別の態様に従って、パワーゲーティング回路による分配負荷電流を感知するための例証的な方法800のフロー図を例示する。
【0076】
[0083] 方法800は、第1の回路およびパワーゲーティング回路を通る第1の負荷電流を発生することを含む(ブロック810)。第1の回路を通る第1の負荷電流を発生するための手段の例は、ここに説明されたパワーゲーティング回路のうちの任意のものを含む。
【0077】
[0084] 方法800はさらに、第2の回路およびパワーゲーティング回路を通る第2の負荷電流を発生することを含む(ブロック820)。第2の回路を通る第2の負荷電流を発生するための手段の例は、ここに説明されたパワーゲーティング回路のうちの任意のものを含む。
【0078】
[0085] 加えて、方法800は、第1の負荷電流および第2の負荷電流に関連した第1の信号を発生することを含む(ブロック
830)。第1の負荷電流および第2の負荷電流に関連した第1の信号を発生するための手段の例は、ここに説明された電流センサのうちの任意のものを含む。
【0079】
[0086] 方法800のブロック830において第1の信号を発生することは、第1の回路とパワーゲーティング回路との間の第1のノードにおける第1の電圧を第1のリング発振器の1つまたは複数のインバータの第1のセットに印加することを含む(ブロック832)。第1の回路と第1の負荷電流を発生するための手段との間の第1のノードにおける第1の電圧を第1のリング発振器の1つまたは複数のインバータの第1のセットに印加するための手段の例は、ここに説明されたパワーゲーティング回路とリング発振器の1つまたは複数のインバータとの間の任意の接続を含む。
【0080】
[0087] 同様に、方法800のブロック830において第1の信号を発生することはまた、第2の回路とパワーゲーティング回路との間の第2のノードにおける第2の電圧を第1のリング発振器の1つまたは複数のインバータの第2のセットに印加することを含む(ブロック834)。第1の回路と第2の負荷電流を発生するための手段との間の第1のノードにおける第2の電圧を第1のリング発振器の1つまたは複数のインバータの第1のセットに印加するための手段の例は、ここに説明されたパワーゲーティング回路とリング発振器の1つまたは複数のインバータとの間の任意の接続を含む。
【0081】
[0088] 本開示の先の説明は、当業者が本開示を製造または使用することを可能にするために提供される。本開示に対する様々な修正は、当業者にとって容易に明らかとなり、ここに定義された包括的な原理は、本開示の精神または範囲から逸脱することなしに他の変形に適用され得る。このことから、本開示は、ここに説明された例に限定されることを意図されてはおらず、ここに開示された原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲を付与されるべきである。
以下に本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
第1の回路と、
第2の回路と、
前記第1の回路を通る第1の負荷電流と前記第2の回路を通る第2の負荷電流とを発生するように構成されるパワーゲーティング回路と、
前記第1の負荷電流および前記第2の負荷電流に関連した第1の信号を発生するように構成される電流センサと
を備え、前記電流センサは、
前記パワーゲーティング回路と前記第1の回路との間の第1のノードに結合された1つまたは複数のインバータの第1のセットと、
前記パワーゲーティング回路と前記第2の回路との間の第2のノードに結合された1つまたは複数のインバータの第2のセットと
を備える、第1のリング発振器を含む、装置。
[C2]
前記第1のリング発振器は、第1の電圧レールにおける第1のレール電圧と前記第1のノードにおける第1の電圧との間の第1の電圧差と、前記第1のレール電圧と前記第2のノードにおける第2の電圧との間の第2の電圧差とに関連した第1の周波数を有する第2の信号を発生するように構成され、前記第1の信号は前記第2の信号に基づく、C1に記載の装置。
[C3]
前記パワーゲーティング回路は、
前記第1の電圧レールと前記第1のノードとの間に結合された1つまたは複数のトランジスタの第1のセットと、ここにおいて、1つまたは複数のトランジスタの前記第1のセットは、前記第1の回路を通る前記第1の負荷電流を制御信号に基づいて発生するように構成される、
前記第1の電圧レールと前記第2のノードとの間に結合された1つまたは複数のトランジスタの第2のセットと、ここにおいて、1つまたは複数のトランジスタの前記第2のセットは、前記第2の回路を通る第2の負荷電流を前記制御信号に基づいて発生するように構成される、
を備える、C2に記載の装置。
[C4]
トランジスタの前記第1および第2のセットは各々、pチャネル金属酸化膜半導体(PMOS)電界効果トランジスタ(FET)を備える、C3に記載の装置。
[C5]
トランジスタの前記第1および第2のセットは各々、nチャネル金属酸化膜半導体(PMOS)電界効果トランジスタ(FET)を備える、C3に記載の装置。
[C6]
前記電流センサは、前記第1のレール電圧と第2のレール電圧との間の第3の電圧差に関連した第2の周波数を有する第3の信号を発生するように構成される第2のリング発振器を備え、前記第1の信号は前記第3の信号に基づく、C2に記載の装置。
[C7]
前記電流センサは、
前記第1の周波数に関連した第1のデジタル信号を発生するように構成される第1の周波数対コード(FTC)変換器と、
前記第2の周波数に関連した第2のデジタル信号を発生するように構成される第2の周波数対コード(FTC)変換器と、
前記第1のデジタル信号と前記第2のデジタル信号との間の差に基づいて前記第1の信号を発生するように構成される減算器と
をさらに備える、C6に記載の装置。
[C8]
前記電流センサは、前記第1の周波数に関連した第1のデジタル信号を発生するように構成される周波数対コード(FTC)変換器をさらに備える、C2に記載の装置。
[C9]
前記周波数対コード(FTC)変換器は、
前記インバータのうちの1つの入力に結合されたnビットカウンタと、
残りのインバータの入力にそれぞれ結合された1ビットカウンタのセットと、
クロック信号に基づいて前記nビットカウンタの出力をラッチするように構成されるnビットフリップフロップと、
前記クロック信号に基づいて前記1ビットカウンタの出力をそれぞれラッチするように構成される1ビットフリップフロップのセットと
を備える、C8に記載の装置。
[C10]
前記周波数対コード(FTC)変換器は、
前記nビットフリップフリップの前記ラッチされた出力に整数を乗算することによって、前記第1の周波数に関連した粗いデジタル値を発生するように構成される乗算器と、
前記第1の周波数の微細なデジタル値を集合的に発生するための排他的ORゲートのセットと、排他的ORゲートの前記セットは、前記nビットフリップフロップの最下位ビットにそれぞれ結合されたそれぞれの第1の入力と、前記1ビットフリップフロップの前記ラッチされた出力を受け取るように構成されるそれぞれの第2の入力とを含む、
前記第2の信号を発生するために、前記微細なデジタル値に前記粗いデジタル値を加算するための加算器と
をさらに備える、C9に記載の装置。
[C11]
第1の回路およびパワーゲーティング回路を通る第1の負荷電流を発生することと、
第2の回路および前記パワーゲーティング回路を通る第2の負荷電流を発生することと、
前記第1の負荷電流および前記第2の負荷電流に関連した第1の信号を発生することと
を備え、前記第1の信号を発生することは、
前記第1の回路と前記パワーゲーティング回路との間の第1のノードにおける第1の電圧を第1のリング発振器の1つまたは複数のインバータの第1のセットに印加することと、
前記第2の回路と前記パワーゲーティング回路との間の第2のノードにおける第2の電圧を前記第1のリング発振器の1つまたは複数のインバータの第2のセットに印加することと
を備える、方法。
[C12]
前記第1の信号を発生することは、第1の電圧レールにおける第1のレール電圧と前記第1の電圧との間の第1の電圧差と、前記第1のレール電圧と前記第2の電圧との間の第2の電圧差とに関連した第1の周波数を有する第2の信号を発生する前記第1のリング発振器を備える、C11に記載の方法。
[C13]
前記第1の負荷電流を発生することは、
前記第1の電圧レールと前記第1のノードとの間に結合された1つまたは複数のトランジスタの第1のセットを制御信号に基づいてオンにすることと、
前記第1の電圧レールと前記第2のノードとの間に結合された1つまたは複数のトランジスタの第2のセットを前記制御信号に基づいてオンにすることと
を備える、C12に記載の方法。
[C14]
トランジスタの前記第1および第2のセットは各々、pチャネル金属酸化膜半導体(PMOS)電界効果トランジスタ(FET)を備える、C13に記載の方法。
[C15]
トランジスタの前記第1および第2のセットは各々、nチャネル金属酸化膜半導体(PMOS)電界効果トランジスタ(FET)を備える、C13に記載の方法。
[C16]
前記第1の信号を発生することは、前記第1のレール電圧と第2のレール電圧との間の第3の電圧差に関連した第2の周波数を有する第3の信号を発生する第2のリング発振器を備える、C12に記載の方法。
[C17]
前記第1の信号を発生することは、
前記第1の周波数に関連した第1のデジタル信号を発生することと、
前記第2の周波数に関連した第2のデジタル信号を発生することと、
前記第1のデジタル信号と前記第2のデジタル信号との間の差を発生することと、ここにおいて、前記第1の信号は前記差に基づく、
をさらに備える、C16に記載の方法。
[C18]
前記第1の信号を発生することは、前記第1の周波数に関連した第1のデジタル信号を発生することを備える、C12に記載の方法。
[C19]
第1の回路を通る第1の負荷電流を発生するための手段と、
第2の回路を通る第2の負荷電流を発生するための手段と、
前記第1の負荷電流および前記第2の負荷電流に関連した第1の信号を発生するための手段と
を備え、前記第1の信号を前記発生するための手段は、
前記第1の回路と前記第1の負荷電流を前記発生するための手段との間の第1のノードにおける第1の電圧を、第2の信号を発生するための手段の1つまたは複数のインバータの第1のセットに印加するための手段と、
前記第2の回路と前記第2の負荷電流を前記発生するための手段との間の第2のノードにおける第2の電圧を、前記第2の信号を前記発生するための手段の1つまたは複数のインバータの第2のセットに印加するための手段と
を備える、装置。
[C20]
前記第2の信号を前記発生するための手段は、第1の電圧レールにおける第1のレール電圧と前記第1の電圧との間の第1の電圧差と、前記第1のレール電圧と前記第2の電圧との間の第2の電圧差とに関連した第1の周波数を有する前記第2の信号を発生するための手段を備える、C19に記載の装置。
[C21]
前記第1の負荷電流を前記発生するための手段は、
前記第1の電圧レールと前記第1のノードとの間に結合された1つまたは複数のトランジスタの第1のセットを制御信号に基づいてオンにするための手段と、
前記第1の電圧レールと前記第2のノードとの間に結合された1つまたは複数のトランジスタの第2のセットを前記制御信号に基づいてオンにするための手段と
を備える、C20に記載の装置。
[C22]
トランジスタの前記第1および第2のセットは各々、pチャネル金属酸化膜半導体(PMOS)電界効果トランジスタ(FET)を備える、C21に記載の方法。
[C23]
トランジスタの前記第1および第2のセットは各々、nチャネル金属酸化膜半導体(PMOS)電界効果トランジスタ(FET)を備える、C21に記載の方法。
[C24]
前記第1の信号を前記発生するための手段は、前記第1のレール電圧と第2のレール電圧との間の第3の電圧差に関連した第2の周波数を有する第3の信号を発生するための手段を備える、C20に記載の方法。
[C25]
前記第1の信号を前記発生するための手段は、
前記第1の周波数に関連した第1のデジタル信号を発生するための手段と、
前記第2の周波数に関連した第2のデジタル信号を発生するための手段と、
前記第1のデジタル信号と前記第2のデジタル信号との間の差を発生するための手段と、ここにおいて、前記第1の信号は前記差に基づく、
をさらに備える、C24に記載の装置。
[C26]
前記第1の信号を前記発生するための手段は、前記第1の周波数に関連した第1のデジタル信号を発生するための手段を備える、C20に記載の装置。