(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記提供部は、前記調味料の残量が所定の閾値以下の場合に、前記調味料と同じ種別である1以上の調味料を取得し、前記1以上の調味料のうち、選択された調味料の購入をサーバ装置に要求する、
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態における情報処理システム1の構成例を示す図である。
図1において、情報処理システム1は、情報処理装置10、計測装置20、タグ30及びサーバ装置40を含む。
【0010】
情報処理装置10と計測装置20は、例えばBluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)等の近距離無線によって通信可能に接続される。
【0011】
情報処理装置10とサーバ装置40は、例えば携帯電話網、インターネット等の通信回網によって通信可能に接続される。
【0012】
情報処理装置10は、例えばスマートフォン、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、通信機能を有する給湯リモコン、通信機能を有する台所リモコン等である。
【0013】
情報処理装置10は、計測装置20から、タグ30のID(識別情報)と、タグ30が添付された調味料の重量を取得する。そして、情報処理装置10は、取得したタグ30のID、及び当該調味料の重量に基づいて、当該調味料の使用量を算出し、当該使用量に応じたサービスをユーザに提供する。
【0014】
計測装置20は、タグ30が添付された調味料の重量を計測し、タグ30のIDを取得し、計測した重量と、取得したIDを、情報処理装置10に通知する。
【0015】
タグ30は、例えばICタグ等のRFID(Radio frequency identification)であり、調味料の容器等に添付される。タグ30は、電波によりタグ30のIDを計測装置20に通知する。
【0016】
サーバ装置40は、情報処理装置10からの要求に応じて、インターネット上の通販サイトに含まれる情報等を情報処理装置10に送信する。
【0017】
なお、情報処理装置10と計測装置20を一体の装置であるIoT(Internet of Things)電子はかりとして構成してもよい。
【0018】
<機能構成>
次に、
図2を参照し、情報処理装置10及び計測装置20の機能構成について説明する。
図2は、実施形態における情報処理装置10及び計測装置20の機能構成の一例を示す図である。
【0019】
情報処理装置10は、取得部12、算出部13、及び提供部14を有する。これら各部は、情報処理装置10にインストールされた1以上のプログラムが、情報処理装置10のCPUに実行させる処理により実現される。
【0020】
また、情報処理装置10は、記憶部11を有する。記憶部11は、例えば、補助記憶装置等を用いて実現される。
【0021】
記憶部11は、調味料情報111を記憶する。調味料情報111については後述する。
【0022】
計測装置20は、計測部21、識別情報取得部22、及び通知部23を有する。計測部21は、重力を測定する公知の装置を用いて実現してもよい。識別情報取得部22、及び通知部23は、計測装置20にインストールされた1以上のプログラムが、計測装置20のCPUに実行させる処理により実現される。
【0023】
<処理>
次に、
図3を参照し、情報処理システム1の処理について説明する。
図3は、情報処理システム1の処理の一例を示すシーケンス図である。
【0024】
ステップS10において、計測装置20の計測部21は、調味料の重さ(重量)を計測する。例えば、ユーザが調味料の容器を計測装置20の計測台に載置することにより、計測装置20により調味料の重さが計測される。なお、重さの計測は、公知の技術を用いて計測してもよい。
【0025】
続いて、計測装置20の識別情報取得部22は、調味料の容器に添付されたタグ30から、タグのIDを取得する(ステップS11)。
【0026】
続いて、計測装置20の通知部23は、タグ30のIDと、調味料の重さを、情報処理装置10に通知する(ステップS12)。
【0027】
続いて、情報処理装置10の算出部13は、調味料の残量を算出する(ステップS13)。
【0028】
続いて、情報処理装置10の提供部14は、調味料の残量が、所定の閾値以下である場合、サーバ装置40から、購入する調味料の候補の一覧を取得し、画面に表示する(ステップS14)。
【0029】
続いて、情報処理装置10の提供部14は、ユーザから、調味料を指定した購入操作を受け付けると(ステップS15)、指定された調味料の購入をサーバ装置40に要求する(ステップS16)。
【0030】
続いて、情報処理装置10の提供部14は、指定された調味料の情報をサーバ装置40から取得する(ステップS17)。
【0031】
続いて、情報処理装置10の算出部13は、調味料の使用量を算出する(ステップS18)。
【0032】
続いて、情報処理装置10の提供部14は、調味料に含まれる、塩分、糖分、化学調味料等の各成分の摂取量を表示する(ステップS19)。
【0033】
続いて、情報処理装置10の提供部14は、調味料の使用量に応じたレシピを表示する(ステップS20)。
【0034】
続いて、計測装置20の計測部21は、載置されていた調味料が取り除かれた後、再度調味料が載置されると、調味料の重さを計測する(ステップS21)。
【0035】
続いて、計測装置20の識別情報取得部22は、調味料の容器に添付されたタグ30から、タグ30のIDを取得する(ステップS22)。
【0036】
続いて、計測装置20の通知部23は、タグ30のIDと、調味料の重さを、情報処理装置10に通知する(ステップS23)。
【0037】
続いて、情報処理装置10の提供部14は、調味料の残量を算出する(ステップS24)。
【0038】
続いて、情報処理装置10の提供部14は、調味料の残量が前回の計測時よりも所定の閾値以上増加している場合、調味料情報111を参照し、計測装置20に載置された調味料の候補を表示する(ステップS25)。
【0039】
続いて、情報処理装置10の提供部14は、ユーザから、計測装置20に載置された調味料を選択する操作を受け付けると(ステップS26)、選択された調味料の調味料情報111に、タグ30のIDを対応付けて記憶する(ステップS27)。
【0040】
≪情報処理装置の処理≫
次に、
図4を参照し、情報処理装置10の処理について説明する。
図4は、情報処理装置10の処理の一例を示すシーケンス図である。
【0041】
ステップS101において、情報処理装置10の取得部12は、計測装置20から、タグ30のIDと、調味料の重さを取得する。
【0042】
続いて、情報処理装置10の算出部13は、調味料の残量を算出する(ステップS102)。
【0043】
図5は、調味料情報111の一例を示す図である。調味料情報111には、タグID、名称、容器の重量、成分の濃度、購入日時、前回計測時重量の項目が含まれる。
【0044】
タグIDは、調味料の容器に添付されたタグ30のIDである。名称は、調味料の名称である。容器の重量は、調味料の容器の重量である。容器の重量は、例えば、未開封の際に計測装置20により計測された重量から、ラベル等に記載された内容量を減算することにより、予め設定されてもよい。
【0045】
成分の濃度は、調味料に含まれる塩分、糖分、化学調味料等の各成分の濃度である。購入日時は、調味料を購入した日時である。前回計測時重量は、前回計測した際の調味料の重さである。
【0046】
調味料の残量は、例えば、計測装置20により計測された重量から、容器の重量を減算することにより算出される。
【0047】
続いて、情報処理装置10の提供部14は、調味料の残量が所定の閾値以下であるか否か判定する(ステップS103)。ここで、所定の閾値は、ユーザからの設定操作等に応じて予め設定されていてもよい。または、情報処理装置10の提供部14は、調味料の残量の履歴から、例えば調味料が空になる1週間前の残量を算出し、算出した残量を所定の閾値として設定してもよい。
【0048】
調味料の残量が所定の閾値以下でない場合(ステップS103でNO)、情報処理装置10の提供部14は、調味料の残量が前回の計測時よりも所定の閾値以上増加したか否かを判定する(ステップS104)。
【0049】
前回の計測時よりも所定の閾値以上増加していない場合(ステップS104でNO)、後述するステップS112の処理に進む。
【0050】
前回の計測時よりも所定の閾値以上増加している場合(ステップS104でYES)、情報処理装置10の提供部14は、調味料情報111を参照し、計測装置20に計測された調味料の候補を表示する(ステップS105)。例えば、調味料情報111において、タグIDの項目が設定されていないデータのうち、購入日時が新しい順に、調味料の名称を表示する。
【0051】
図6は、計測された調味料の候補の表示画面例を示す図である。
図6の例では、計測された調味料の候補501A〜501Cの画像のサムネイルと名称が表示されている。「その他」のアイコン501Dを選択した場合は、調味料の情報をユーザが手動で入力できるようにしてもよい。
【0052】
続いて、情報処理装置10の提供部14は、ユーザから、計測装置20に計測された調味料を選択する操作を受け付けると(ステップS106)、選択された調味料の調味料情報111に、タグ30のIDを対応付けて記憶し(ステップS107)、後述するステップS112の処理に進む。
【0053】
調味料の残量が所定の閾値以下である場合(ステップS103でYES)、情報処理装置10の提供部14は、サーバ装置40から、購入する調味料の候補の一覧を取得し、画面に表示する(ステップS108)。なお、購入する調味料の候補には、計測された調味料、及び当該調味料と同じ種別であり、当該調味料に関連する他の調味料が含まれてもよい。例えば、計測された調味料を購入した他の複数のユーザがよく買っている他の調味料や、1以上の成分の濃度について、計測された調味料のものとの差が所定の閾値以内である他の調味料を、計測された調味料に関連する他の調味料としてサーバ装置40から検索してもよい。
【0054】
図7は、購入する調味料の候補の一覧の表示画面例を示す図である。
図7の例では、購入する調味料の候補511A〜511Cの画像のサムネイルと名称が表示されている。「もっと見る」のアイコン511Dを選択した場合は、他の候補がさらに所定数表示されるようにしてもよい。
【0055】
続いて、情報処理装置10の提供部14は、ユーザから、調味料を指定した購入操作を受け付けると(ステップS109)、指定された調味料の購入をサーバ装置40に要求する(ステップS110)。
【0056】
続いて、情報処理装置10の提供部14は、指定された調味料について、名称、容器の重量、成分の濃度、購入日時の情報をサーバ装置40から取得し、調味料情報111に記録する(ステップS111)。なお、購入日時の情報は、サーバ装置40から取得する代わりに、現在の日時を購入日時として記憶してもよい。
【0057】
続いて、情報処理装置10の算出部13は、調味料の使用量を算出する(ステップS112)。
【0058】
例えば、調味料情報111に、タグ30のIDと対応付けて記憶されている調味料の前回計測時重量から、計測装置20により今回計測された調味料の重さを減算することにより算出される。
【0059】
続いて、情報処理装置10の提供部14は、調味料に含まれる各成分の摂取量を表示する(ステップS113)。例えば、調味料の使用量に、調味料情報111においてタグ30のIDと対応付けて記憶されている成分の濃度を乗算した値を、成分の摂取量として表示する。
【0060】
なお、情報処理装置10の提供部14は、成分の摂取量を、日単位で集計し、各日の摂取量を折れ線グラフ等により表示してもよい。また、情報処理装置10の提供部14は、例えば一日等の所定期間における成分摂取量の目安を予め設定しておき、当該所定期間における成分の摂取量が、当該目安を超えた場合は、「一日の塩分摂取量が、目安量を2グラム超過しました。」等の注意を喚起するメッセージを表示してもよい。また、当該所定期間における成分の摂取量が、当該目安より少ない場合は、「一日の塩分摂取量が、目安量まであと3グラムになりました。」等のメッセージを表示してもよい。
【0061】
続いて、情報処理装置10の提供部14は、調味料の使用量に応じたレシピ(献立)を表示する(ステップS114)。
【0062】
ここで、情報処理装置10の提供部14は、例えば、一日や一週間等の所定期間における成分摂取量の目安を予め設定しておき、現在までの成分摂取量との差分に応じたレシピを選択してもよい。この場合、当該差分と、調味料に含まれる各成分の濃度に応じたレシピを選択してもよい。これにより、例えば、ユーザが使用している調味料が減塩でない通常の醤油である場合は減塩レシピを選択し、ユーザが使用している調味料が減塩醤油である場合は、減塩レシピではなく通常のレシピを選択することができる。
また、情報処理装置10の提供部14は、例えば、一日や一週間等の第1の期間における成分摂取量の目安を予め設定しておき、一週間や一か月等の第2の期間における成分摂取量の遷移と、第1の期間における現在までの成分摂取量との差分に応じたレシピを選択してもよい。この場合、例えば、第2の期間において継続的に、当該目安と比較して成分を多く摂取している場合は、徐々に当該目安となる摂取量まで成分が減るように、レシピを選択してもよい。これにより、例えば徐々に低塩分のメニューにユーザの舌を慣らしていくことができる。また、例えば、第2の期間において前日だけ偶発的に当該目安と比較して成分を多く摂取している場合は、前日の摂取量と当該目安の摂取量との差分と同程度の成分を減らしたレシピを選択してもよい。これにより、例えば昨日だけたまたま塩分を多く摂取した場合に、次の日は減塩とすることができる。
【0063】
続いて、情報処理装置10の提供部14は、調味料情報111において、タグ30のIDと対応付けて記憶されている調味料の前回計測時重量に、計測装置20により今回計測された調味料の重さの値を記憶する(ステップS115)。
【0064】
<まとめ>
上述した実施形態によれば、タグ30のID(識別情報)と、タグ30が添付された調味料の重量を取得する。そして、取得したタグ30のID、及び当該調味料の重量に基づいて、当該調味料の使用量を算出し、当該使用量に応じたサービスをユーザに提供する。
【0065】
これにより、調味料の使用量に応じた調味料の購入のレコメンドや、調味料の使用量に応じたレシピ提供等のサービスを提供することができる。
【0066】
<情報処理プログラムについて>
本実施形態に係る情報処理装置10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等の揮発性の記憶媒体、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性の記憶媒体、マウスやキーボード、ポインティングデバイス等の入力装置、画像やデータを表示する表示部、並びに外部と通信するためのインターフェースを備えたコンピュータによって構成してもよい。
【0067】
その場合、情報処理装置10が有する各機能は、これらの機能を記述したプログラム(検出プログラム)をCPUに実行させることによりそれぞれ実現可能となる。また、このプログラムは、磁気ディスク(フロッピィーディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記録媒体に格納して頒布することもできる。
【0068】
つまり、上述した各構成における処理をコンピュータ(ハードウェア)に実行させるためのプログラムを、例えば汎用のPCやサーバ等にそのプログラムをインストールすることにより、上述した処理を実現することができる。
【0069】
また、上述した実施形態における情報処理装置10、及び計測装置20の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。情報処理装置10、及び計測装置20の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。
【0070】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0071】
例えば、情報処理装置10及び計測装置20は一体の装置として構成してもよい。
【0072】
また、情報処理装置10の例えば、記憶部11、算出部13、提供部14等の各機能部は、1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよい。
【0073】
サーバ装置40は、1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよい。この場合、例えば、ユーザのアカウントを管理する機能等をサーバ装置40Aにより実現し、ステップS16の調味料の購入等の処理を、他の事業者が運用する外部のサーバ装置40Bにより実現してもよい。
【0074】
また、ステップS19における、調味料に含まれる、塩分、糖分、化学調味料等の各成分の摂取量の算出、ステップS20における調味料の使用量に応じたレシピの選択等の処理は、外部のサーバ装置40Bにより実現してもよいことは言うまでもない。