特許第6660388号(P6660388)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6660388NiFeフラックスゲートデバイスのための改善されたプロセス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6660388
(24)【登録日】2020年2月12日
(45)【発行日】2020年3月11日
(54)【発明の名称】NiFeフラックスゲートデバイスのための改善されたプロセス
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/308 20060101AFI20200227BHJP
【FI】
   H01L21/308 F
   H01L21/308 E
【請求項の数】20
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-529794(P2017-529794)
(86)(22)【出願日】2015年12月2日
(65)【公表番号】特表2018-500759(P2018-500759A)
(43)【公表日】2018年1月11日
(86)【国際出願番号】US2015063554
(87)【国際公開番号】WO2016090063
(87)【国際公開日】20160609
【審査請求日】2018年11月26日
(31)【優先権主張番号】14/557,546
(32)【優先日】2014年12月2日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390020248
【氏名又は名称】日本テキサス・インスツルメンツ合同会社
(73)【特許権者】
【識別番号】507107291
【氏名又は名称】テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド
(74)【上記1名の代理人】
【識別番号】100098497
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 恭三
(72)【発明者】
【氏名】モナ エム エイッサ
(72)【発明者】
【氏名】ヨウソン ジャン
(72)【発明者】
【氏名】マーク ジェンソン
【審査官】 宇多川 勉
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−100008(JP,A)
【文献】 特開平01−309384(JP,A)
【文献】 特開2006−060207(JP,A)
【文献】 特開昭59−204709(JP,A)
【文献】 国際公開第2003/090290(WO,A1)
【文献】 特表2008−541616(JP,A)
【文献】 特開平11−354684(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/308
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路を形成する方法であって、
前記集積回路のウェハ上に第1の誘電体層を形成すること
前記第1の誘電体層上にNiFeパーマロイAlN誘電体の交互の層で構成される磁気コア材料の層を形成すること
前記磁気コア材料上に磁気コア領域の外側の領域を露出させる磁気コアパターンを形成すること
前記磁気コアを形成するために前記磁気コアパターンにより露出された箇所において前記磁気コア材料を取り除くためウェットエッチャントを用いてエッチングすることであって、前記ウェットエッチャントがリン酸酢酸硝酸と脱イオンを含む、前記エッチングすること
前記磁気コアパターンを取り除くこと
を含む、方法。
【請求項2】
請求項に記載の方法であって、
前記リン酸が10%〜40%の重量パーセントの濃縮リン酸であり、前記酢酸が1%〜10%の重量パーセントの濃縮酢酸であり、前記硝酸が0.1%〜3%の重量パーセントの濃縮硝酸である、方法。
【請求項3】
請求項に記載の方法であって、
NiFeパーマロイの各層が225nm〜425nmの厚みを有し、AlNの各層が5nm〜15nmの厚みを有し、前記磁気コア材料の層が、各々が前記第1の誘電体層上のNiFeパーマロイAlN誘電体である、3〜10層で構成される、方法。
【請求項4】
請求項に記載の方法であって、
NiFeパーマロイの各層が325nmの厚みを有し、AlNの各層が10nmの厚みを有する、方法。
【請求項5】
請求項に記載の方法であって、
前記ウェットエッチャントを用いてエッチングすることが、前記磁気材料が前記露出された領域から取り除かれるまでの、前記ウェットエッチャントを用いる前記磁気コア材料のエッチングとその後の脱イオン水リンスとの反復されたサイクルを含、方法。
【請求項6】
請求項に記載の方法であって、
前記ウェットエッチャントを用いてエッチングすることが、前記磁気材料が前記露出された領域から取り除かれるまでの、6分未満の時間の間前記ウェットエッチャントを用いる前記磁気コア材料のエッチングとその後の脱イオン水リンスとの反復されたサイクルを含、方法。
【請求項7】
請求項に記載の方法であって、
前記ウェットエッチャントが、30重量%の濃縮リン酸4重量%の濃縮酢酸0.45重量%の濃縮硝酸と脱イオンを含む、方法。
【請求項8】
集積回路を形成する方法であって、
前記集積回路のウェハ上に第1の誘電体層を形成すること
前記第1の誘電体層上にエッチストップ層を形成することであって、前記エッチストップ層がシリコン窒化物である、前記エッチストップ層を形成すること
前記エッチストップ層上に第1の応力緩和材料層を形成すること
前記応力緩和材料層上にNiFeパーマロイAlN誘電体の交互の層で構成される磁気コア材料の層を形成すること
前記磁気コア材料上に磁気コアの外側の領域を露出させる磁気コアパターンを形成することであって、前記磁気コアパターンがフォトマスクを用いて形成される、前記磁気コアパターンを形成すること
前記磁気コアを形成するため前記磁気コアパターンにより露出された箇所における前記磁気コア材料を取り除くためにウェットエッチャントを用いてエッチングすることであって、前記ウェットエッチャントがリン酸酢酸硝酸と脱イオンを含む、前記ウェットエッチャントを用いてエッチングすること
前記磁気コアパターンが前記磁気コアの底部を少なくとも1.5μm超えて延在するように前記磁気コア材料をオーバーエッチングすること
前記磁気コアパターンを取り除くこと
前記第1の応力緩和材料層上前記磁気コアの頂部及び側部上に第2の応力緩和材料層を形成すること
前記第2の応力緩和材料上に応力緩和材料エッチパターンを形成することであって、前記応力緩和材料エッチパターンが前記磁気コアの底部を少なくとも1.5μm超えて延在し、前記応力緩和材料エッチパターンが前記磁気コアパターンを形成するために用いられるものと同じフォトマスクを用いて形成される、前記応力緩和材料エッチパターンを形成すること
フッ素含有ガスでプラズマエッチングを用いて前記第1及び第2の応力緩和材料層をエッチングすることであって、前記プラズマエッチングが前記エッチストップ層上で停止する、前記第1及び第2の応力緩和材料層をエッチングすること
前記応力緩和材料エッチパターンを取り除くこと
を含む、方法。
【請求項9】
請求項に記載の方法であって、
前記リン酸が10%〜40%の重量パーセントの濃縮リン酸であり、前記酢酸が1%〜10%の重量パーセントの濃縮酢酸であり、前記硝酸が0.1%〜3%の重量パーセントの濃縮硝酸である、方法。
【請求項10】
請求項に記載の方法であって、
前記ウェットエッチャントが、30重量%の濃縮リン酸4重量%の濃縮酢酸0.45%の濃縮硝酸DI水を含む、方法。
【請求項11】
請求項に記載の方法であって、
前記第1の応力緩和材料が30nm〜50nmの厚みを有し、前記第2の応力緩和層が90nm〜300nmの厚みを有する、方法。
【請求項12】
請求項に記載の方法であって、
NiFeパーマロイの各層が225nm〜425nmの厚みを有し、AlNの各層が5nm〜15nmの厚みを有し、磁気コア材料の前記層が、各々が前記応力緩和材料層上のNiFeパーマロイAlN誘電体である、3〜10層で構成される、方法。
【請求項13】
請求項に記載の方法であって、
前記第1及び第2の応力緩和層が、TiTiNTaTaNRuPtから成るグループから選択される、方法。
【請求項14】
請求項に記載の方法であって、
前記第1の応力緩和層が30nm〜50nmの厚みを有するチタンであり、前記第2の応力緩和層が90nm〜300nmの厚みを有するチタンである、方法。
【請求項15】
請求項に記載の方法であって、
前記ウェットエッチャントを用いてエッチングすることが、前記磁気材料が前記露出された領域から取り除かれるまでの、前記ウェットエッチャントを用いる前記磁気コア材料のエッチングとその後の脱イオン水リンスとの反復されたサイクルを含、方法。
【請求項16】
請求項に記載の方法であって、
前記ウェットエッチを用いてエッチングすることが、前記磁気材料が前記露出された領域から取り除かれるまでの、6分未満の時間の間前記ウェットエッチャントを用いる前記磁気コア材料のエッチングとその後の脱イオン水リンスとの反復されたサイクルを含、方法。
【請求項17】
請求項11に記載の方法であって、
前記エッチストップ層が、シランアンモニア窒素ガスを用いるPECVDによって形成される、35nm〜150nmの厚みを有するシリコン窒化物である、方法。
【請求項18】
集積回路を形成する方法であって、
半導体ウェハ上に第1の誘電体層を形成することと、
前記第1の誘電体層上にエッチストップ層を形成することと、
前記エッチストップ層上に第1の応力緩和材料層を形成することと、
前記第1の応力緩和材料層上にNiFeパーマロイとAlN誘電体との交互の層で構成される磁気コア材料のスタックを形成することと、
前記磁気コア材料のスタック上に第1のパターンを形成することと、
磁気コアを形成するために前記第1のパターンにより露出される箇所の前記磁気コア材料を取り除くためにウェットエッチャントを用いてエッチングすることであって、前記ウェットエッチャントがリン酸と酢酸と硝酸と脱イオン水とを含む、前記ウェットエッチャントを用いてエッチングすることと、
前記第1のパターンが前記磁気コアを超えて延在するように前記磁気コア材料をオーバーエッチングすることと、
前記第1のパターンを取り除くことと、
前記第1の応力緩和材料層上と前記磁気コアの頂部及び側部上とに第2の応力緩和材料層を形成することと、
前記第2の応力緩和材料上に第2のパターンを形成することであって、前記第2のパターンが前記磁気コアの底部を超えて延在する、前記第2のパターンを形成することと、
フッ素含有ガスでのプラズマエッチングを用いて前記第1及び第2の応力緩和材料層をエッチングすることであって、前記プラズマエッチングが前記エッチストップ層上で停止する、前記第1及び第2の応力緩和材料層をエッチングすることと、
前記第2のパターンを取り除くことと、
を含む、方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、
前記リン酸が10%〜40%の重量パーセントの濃縮リン酸であり、前記酢酸が1%〜10%の重量パーセントの濃縮酢酸であり、前記硝酸が0.1%〜3%の重量パーセントの濃縮硝酸である、方法。
【請求項20】
請求項18に記載の方法であって、
前記ウエットエッチャントが、30%に重量濃縮されたリン酸と4%に重量濃縮された酢酸と0.45%に重量濃縮された硝酸とDI水とを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、概して集積回路に関し、更に特定して言えば、集積回路におけるフラックスゲート磁気計に関連する。
【背景技術】
【0002】
集積回路には、ワイヤの2本のコイルにより巻き付かれる小型の磁気的に影響を受け易いコアで構成されるフラックスゲート磁気計を有するものがある。交流電流が一本のコイルを通り、磁気飽和の交互のサイクルを介してそのコイルを駆動する。コアにおける絶え間なく反転する磁場が、第2のコイルにおいて電流を誘導する。磁気的に中立のバックグラウンドでは、入力及び出力電流がマッチする。しかし、コアは、バックグラウンド磁場に晒されるとき、その磁場に整合して一層容易に飽和し得、また、それに反して一層容易には飽和しない。従って、交互の磁場及び誘導された出力電流は、入力電流とは一致しない。これらが一致しない範囲は、バックグラウンド磁場の強度に依存する。典型的に、出力コイルにおける電流は統合されて、磁場に比例する出力に類似する電圧が生成される。
【0003】
フラックスゲート磁気計を集積回路製造プロセスに統合するには、1ミクロン又はそれ以上の厚みを有する、パーマロイ(NiFe)などの高透磁性材料の磁気コアを形成することが必要となる。電気的特性を改善するため、磁気コアは、アルミニウム窒化物(AlN)など、高透磁性材料及び誘電性材料の複数の交互の層で形成され得る。良好な寸法制御を備え、良好なプロファイルを備え、粒径などの材料特性への無感応性を備える、2つの異なる材料の多層の厚いスタックをエッチングするエッチを見つけることが困難である。
【発明の概要】
【0004】
記載される例において、同じエッチングレートでのNiFe及びAlNの同時エッチングのためのエッチャントが、リン酸、酢酸、及び硝酸を含む。
【0005】
集積回路においてフラックスゲート磁気計を形成する方法が、パーマロイ及びAlN誘電体の交互の層からフラックスゲート磁気計の磁気コアを形成することを含む。リン酸、酢酸、硝酸、及び脱イオン水を含むウェットエッチングが、良好な寸法制御を備え、結果として良好な磁気コアプロファイルを生成する、交互の層の良好なエッチングレートを提供する。
【0006】
所望とされる場合、NiFe及びAlNの交互の層は、応力緩和層を用いて封止され得る。磁気コアジオメトリを画定するために、磁気コアフォトレジストパターンが用いられ得る。ウェットエッチングのオーバーエッチ時間は、磁気コアパターンが磁気コアポストエッチのベースを少なくとも1.5μm超えて延在するように、制御され得る。磁気コアフォトレジストパターンを形成するために用いられるフォトマスクは、応力緩和材料エッチパターンを形成するために用いられ得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】フラックスゲート磁気計を含む例示の集積回路の断面である。
【0008】
図2】フラックスゲート磁気計の図である。
【0009】
図3A】製造の連続的段階で示した、図1の集積回路の断面図である。
図3B】製造の連続的段階で示した、図1の集積回路の断面図である。
図3C】製造の連続的段階で示した、図1の集積回路の断面図である。
図3D】製造の連続的段階で示した、図1の集積回路の断面図である。
【0010】
図4】ウェットエッチャントを用いて磁気コアをエッチングするための手順を説明するフローチャートである。
【0011】
図5】応力緩和層を用いて封止される磁気コアの断面である。
【0012】
図6A】製造の連続的段階で示した、図5の集積回路の断面図である。
図6B】製造の連続的段階で示した、図5の集積回路の断面図である。
図6C】製造の連続的段階で示した、図5の集積回路の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本願と同一出願人による米国特許出願番号US14/557,611が参照により本願に組み込まれる。
【特許文献1】米国出願番号US14/557,611
【0014】
図面は一定の縮尺で描いてはいない。例示の実施例は、一つ又は複数の特定の細部なしに又は他の方法と共に実施され得る。幾つかの動作が、異なる順で、及び/又は他の動作又は事象と同時に成され得る。また、例示の実施例に従った方法を実装するために幾つかの図示した動作又は事象が必要とされない場合がある。
【0015】
フラックスゲート磁気計を備える集積回路が、NiFeパーマロイ(NiFe)及びAlN誘電体の複数の交互の層で構成される磁気コアを備えて形成され得る。NiFe層の層の間のAlN層は、高周波数での渦電流損失を低減することにより磁気計の性能を改善する。磁気コアは、1ミクロン又はそれ以上の厚みを有するNiFe及びAlNの複数の交互の層で構成され得る。磁気コアは、NiFe/AlNラミネートの約3〜10層で構成され得る。多くのエッチャントにおけるNiFe及びAlNのエッチングレートの差のため、良好なエッチングプロファイルを達成することが難しい。良好なプロファイルは、磁気コアと上方誘電体との間の、剥離及び回路欠陥につながり得るボイドを防止するため、及びまた、弱い磁場の検出のための感度を制限し得るフラックスゲート磁気計におけるノイズを低減するために重要である。
【0016】
例示の実施例において、エッチングが、許容し得るエッチングレートで、良好な寸法制御で、及び良好なプロファイルで、AlN及びNiFeの多層スタックをエッチングする。このエッチングは、ウェハにわたって変化し得、ウェハ毎に変化し得、また、ロット毎に変化し得る、材料特性(粒径など)に無感応である。
【0017】
図1は、フラックスゲート磁気計111を含む例示の集積回路100の断面である。フラックスゲート磁気計111は、磁気コア120を含み、磁気コア120は、1つのコイル又は複数のコイルにより囲まれる。1つ又は複数のコイルは、磁気コア120の下の金属ラインの第1のセット108、及び磁気コアの上の金属ラインの第2のセット130で形成され、これらは、磁気コア120の前にあるビア213の第1のセット(図2)と磁気コア120の後ろにあるビア217の第2のセット(図2)と共に結合される。また、第2の金属ライン126への第1の金属ライン104間の電気的接続を形成するために、ビア132が用いられる。下方誘電体層110が、磁気コア120を金属ライン108の第1のセットから電気的に隔離する。上方誘電体層124が、磁気コア120の側部及び頂部を覆い、それを、ビア132、213、及び217から電気的に隔離し、また、金属ライン130の第2のセットから電気的に隔離する。一つのみのフラックスゲート磁気計センサコイルが示されているが、二つ又はそれ以上のセンサコイルが存在してもよい。
【0018】
集積回路100は、第1のレベル間誘電体(ILD)層102を含み、これは、オルガノシリケートガラス(OSG)、シリコン窒化物、シリコンオキシナイトライド、及び/又は低誘電率(低k)誘電体などの、二酸化シリコンベースの材料を含み得る。銅ダマシン構造を有する複数の第1の金属ライン104が、第1のILD層102の頂部表面105まで延在して、第1のILD層102に配置される。第1の金属線104の各インスタンスは、タンタル及び/又は窒化タンタルの耐火性金属ライナー(図示せず)、及び金属ライナー上の銅の充填金属106を含む。第1の金属ライン104の一つ又は複数が、銅ダマシン構造を有する第1のビア113に接続され得、第1のILD層102に配置される。第1の金属ライン108の他の第1の金属ラインが、磁気コアの下に形成され得、フラックス磁気計センサコイルの一部になり得る。第1の金属ライン104及び第1のビア113は、図1に示すようなデュアルダマシン構造とし得、又は、単一ダマシン構造としてもよい。
【0019】
下方誘電体層110が、第1のILD層102上及び第1の金属ライン104上に配置され、第1の金属ライン104を磁気コア120から電気的に隔離する。下方誘電体層110は、500〜1000nm厚みであり得る。下方誘電体層110は、第1のILD層102の上及び第1の金属ライン104の上の第1のエッチストップ層112を含み得る。第1のエッチストップ層112は、35ナノメートル〜150ナノメートル厚みの、主としてシリコン窒化物ベースの誘電性材料であり得、これは有利にも、第1の金属ライン104からの銅マイグレーションを低減する。第1のエッチストップ層112上に形成される誘電体層114が、テトラエトキシシラン(TEOS)としても知られているオルトけい酸テトラエチルを用いるPECVDによって形成される、500〜1000nm厚みの二酸化シリコン層であり得る。任意選択の第2のエッチストップ層116が、誘電体層114の上に形成され得る。第2のエッチストップ層116は、50ナノメートル〜150ナノメートル厚みの、主としてシリコン窒化物ベースの誘電性材料であり得、後続のエッチング工程のためのエッチストップを提供するために形成され得る。
【0020】
下方誘電体層110の頂部上に磁気コア120が形成される。磁気コア120の材料は、高磁気透磁性及び低抵抗を備えた材料であるNiFeパーマロイ(NiFe)と、誘電体であるAlNとの、交互の層の多層スタックである。例示のフラックスゲート磁気計111において、磁気コアは、NiFe及びAlNの3〜10層を含み、NiFe層及びAlN層が互い違いにあり、NiFe層は、約225nm〜425nmの厚みを有し、AlN層は約5nm〜15nmの厚みを有する。
【0021】
第2のILD層124が、下方誘電体層110の上及び磁気コア120の側部及び頂部の上に配置される。第2のILD層124の厚みは、磁気コア120の厚みに依存する。第2のILD層124の厚みは、磁気コア120の厚みに応じて、約1ミクロン〜4ミクロンの厚みを有し得る。例示のフラックスゲート磁気計において、磁気コアの厚みは約1.4ミクロンであり、第2のILD層の厚みは、PECVDTEOSプロセスを用いて堆積される二酸化シリコンの約3.5ミクロンである。
【0022】
銅ダマシン構造を有する複数の第2のビア132が、第2のILD層124において配置される。第2のビア132の幾つかが、下方誘電体層110を介して延在し、第1の金属ライン104への接続を成す。第2のビア132は、デュアルダマシン構造の一部であり得、デュアルダマシン構造は、図1に示すように、第2のビア132の上の第2の金属ライン126を含む。集積回路100は、図1に示すように電気的接続を成すためにボンドパッド開口136を備え、第2のILD層124の上及び第2の金属ライン126の上に配置される保護オーバーコート層134を含み得る。代替として、集積回路は、第2のILD層124及び第2の金属ライン126の上に配置される第3のエッチストップ層、及び場合によっては第3のエッチストップ層の上の第3のILD層を含み得る。ILDの付加的な層及び相互接続が、第2の金属ラインとボンドパッド開口136との間に形成され得る。
【0023】
磁気コア120の上の第2の金属リード130は、磁気コア120の前に配置されるビア132の第1のセットにより、及び磁気コア120の後ろに配置されるビア132の第2のセットにより、磁気コア120の下の第1の金属リード108に接続される。これらのビア132は、コイル212(図2)を形成するために第1の金属リード108を第2の金属リード130に接続し、コイル212は、磁気コア214の周りに巻きつく。第1の金属リード108は、磁気コア120を囲む一つ以上のコイルを形成するために第2の金属リード130に接続され得る。コイルは、下にある第1の誘電体110により及び第2のILD層124により、磁気コア120及び第2のビア132から電気的に隔離される。
【0024】
図2においても図示されるように、磁気コア120の下にある第1の金属リード108が、磁気コア120の前のビア213により及び磁気コア120の後ろのビア217により、磁気コア120の上にある第2の金属リード130に接続される。一つのコイル212のみが示されているが、フラックスゲート磁気計111を形成するために、典型的に、二つ又はそれ以上のコイルが磁気コア120の周りに形成される。
【0025】
図3A図3Dは、製造の連続的段階で示した図1の集積回路の断面図である。
【0026】
図3Aを参照すると、下方誘電体層110は、集積回路100の基板を含む下側層の上に形成される。下方誘電体層110は、異なる誘電性材料の層で形成され得る。下方誘電体層スタック110における第1の誘電体層112が、第1のILD層102上及び第1の金属リード104上に形成されるエッチストップ層112であり得る。第1のエッチストップ層112は、約35nm〜150nmの厚みを有するシリコン窒化物であり得、二酸化シリコンベースの誘電性材料の、続いて形成される上方層に対する所望のエッチ選択性を提供するために、シラン、アンモニア、及び窒素ガスを用いるPECVDにより形成され得る。また、第1の誘電体層112は、有利にも、下にある第1の金属リード104における銅106に対する拡散障壁を提供する。
【0027】
下方誘電体スタック110における第2の誘電体層114は、テトラエトキシシラン(TEOS)としても知られているオルトけい酸テトラエチルを用いるプラズマエンハンスト化学気相成長(PECVD)、又はその他の適切なプロセスによって形成される、約500nm〜約1000nm厚みの二酸化シリコンベースの誘電性材料であり得る。
【0028】
下方誘電体スタック110における第3の誘電体層116が、任意選択の第2のエッチストップ層116であり得る。第2のエッチストップ層116は、シラン、アンモニア、及び窒素ガスを用いてPECVDによって形成される、約35nm〜150nmの厚みを有するシリコン窒化物であり得、後続のエッチングに対する所望のエッチ選択性を提供し得る。
【0029】
図3Bを参照すると、下方誘電体層110上に磁気コア材料層308が形成される。磁気コア材料層308は、NiFe及びAlNの交互の層で構成される。NiFe層は約225nm〜425nmの厚みを有し、AlN層は約5nm〜15nmの厚みを有する。例示の一実施例において、NiFe層の厚みは約325nmであり、AlN層の厚みは約10nmである。例示の実施例において、磁気コアは、AlN/NiFeの約3〜10層のスタックである。NiFe層の間に介在されるAlN層は、特に高周波数で、渦電流に起因する損失を低減することによってフラックスゲート磁気計の性能を改善する。磁気コアパターン310が、磁気コア材料層308の上に形成され、エッチングによって取り除かれるべき箇所で磁気コア材料層308を露出させる。磁気コアパターン310は、フォトリソグラフィプロセスによって形成されるフォトレジストを含み得、反反射層及び/又はハードマスク層を含み得る。
【0030】
図3Cを参照すると、磁気コア材料層308は、磁気コア120を形成するように、磁気コアパターン310によって露出された領域からエッチングされる。
【0031】
磁気コア材料308のスタックをエッチングする(結果として良好な寸法制御及び良好なプロファイルとなる)ウェットエッチャントは、リン酸、酢酸、硝酸、及び脱イオン(DI)水を含む。こういったウェットエッチャントは、約20〜40重み%の濃縮リン酸、約1〜10重み%の濃縮酢酸、約0.1%〜3%の濃縮硝酸、及び約20〜80重み%のDI水で構成される。このウェットエッチャントは、約20℃〜35℃の温度範囲において用いられ得る。エッチング時間は温度に依存する。エッチングレートは、一層高い温度で一層速く、そのため、エッチング時間は、一層高い温度で一層短くなる。ウェットエッチャントの好ましい組成は、NiFe及びAlN層の相対的な厚みに依存する。例示のフラックスゲート磁気計において、ウェットエッチャントは、約30重量%のリン酸、約4重量%の酢酸、及び約0.45重量%の硝酸である。このエッチャントは、良好なプロファイルを有する磁気コアを提供するために、NiFe及びAlNをほぼ同じレートでエッチングする。典型的に異なるレートでNiFe及びAlNをエッチングする(その結果、AlN層がNiFe層プロファイルを超えて突出する)他のエッチャントとは異なり、このエッチャントの結果、AlN層及びNiFe層の端部が実質的に同一線上にある磁気コアプロファイルとなる。滑らかなプロファイルは、磁気コアに重なる誘電体間の改善された機械的安定性を提供し、そのため、回路欠陥となり得る剥離を回避する。また、滑らかなプロファイルは、弱い磁場の検出における磁気コアの感度を制限し得るノイズを低減する。
【0032】
図3Dを参照すると、磁気コアパターン310が取り除かれた後、図1のフラックスゲート磁気計111構造を提供するために集積回路100の製造が継続される。
【0033】
磁気コア材料スタック308が厚い場合、磁気コア材料のエッチングレートは、エッチング時間が約4分を超えるとき遅くなり始め得る。エッチングレートは、例えば図4のプロセスフローにおいて説明されるように、DIリンスを実施すること、及びその後、ウェハをウェットエッチャント槽に戻すことによって、回復され得る。
【0034】
図4を参照すると、ステップ404において、パターニングされたNiFe/AlN磁気コア材料を備えるウェハが、エッチャント槽に置かれ(ステップ402において説明される)、約6分未満の時間の間エッチングされる。例示のプロセスにおいて、ウェハは約4分間エッチングされる。
【0035】
ステップ406において、ウェハはDI水でリンスされる。ステップ408において、ウェハは、NiFe/AlN磁気コア材料が、磁気コアパターンによって露出された領域から除去された(cleared)か否かを確認するためチェックされる。除去された場合、ウェハは、プロセスフローにおける次の処理工程410に移る。
【0036】
NiFe/AlN磁気コア材料が除去されていない場合、ウェハはエッチング槽に戻され402、磁気コア材料がエッチングによって取り除かれるまで工程402、404、及び408が反復される。
【0037】
図5を参照すると、下方応力緩和層118及び/又は上方応力緩和層122を備える磁気コア120の封止が、応力に起因する周りの誘電体層110及び124からの磁気コア120の剥離をなくすことによって、歩留りを改善し得る。
【0038】
図6A図6Cは、製造の連続的段階で示した、図5の集積回路の断面図である。
【0039】
図6Aを参照すると、応力緩和材料層606(チタンなど)の第1の層が、エッチストップ層116上に配置される。他の応力緩和材料(Ta、TiN、TaN、Ru、及びPtなど)が用いられてもよい。例示のためチタンが用いられる。この実施例では、エッチストップ層116は任意選択ではない。これは、フッ素を含む後続のプラズマエッチングに対するエッチストップ選択性を提供する。チタン層606は、約30nm〜50nmの厚みまで、スパッタリングなどの物理気相成長(PVD)を用いて堆積され得る。
【0040】
上述のような応力緩和材料層606上に磁気コア材料層608が形成される。磁気コア材料層608上に磁気コアパターン610が形成される。
【0041】
図6Bを参照すると、磁気コアパターン610により露出された箇所において磁気コア材料608をエッチングによって取り除くために、ウェットエッチャントが用いられる。磁気コア120の底部における磁気コアパターン610のアンダーカット605の量は、エッチング時間にわたるウェットエッチングで制御され得る。回路欠陥につながり得る剥離をなくすために充分な機械的安定性を提供するために、応力緩和層606が、磁気コア120を少なくとも約1.5ミクロン超えて延在することが有利である。磁気コアパターンが、磁気コア120の底部を少なくとも1.5ミクロンの長さ605超えて延在するように、ウェハはウェットエッチャント槽に残り得る。これにより、磁気コアパターン610を形成するフォトマスクを、応力緩和材料エッチパターン614を形成するために再利用することが可能となり、かなりのコストが節約される。
【0042】
図6Cを参照すると、磁気コアパターン610が取り除かれ、応力緩和材料612(チタンなど)の第2の層が、第1の応力緩和材料層606の上及び磁気コア120の頂部及び側部の上に形成され得る。チタン層612は、約90nm〜300nmの厚みまで、スパッタリングなどの物理気相成長(PVD)を用いて堆積され得る。
【0043】
第2の応力緩和層612上に、応力緩和材料エッチパターン614が形成される。磁気コアパターン610を形成するために用いられた同じフォトマスクが、応力緩和材料エッチパターン614を形成するために用いられ得る。応力緩和材料エッチパターン614は、磁気コア120のベースを少なくとも1.5ミクロンの長さ615超えて延在する。
【0044】
応力緩和材料エッチパターン614により露出された第2のチタン層612及び第1のチタン層606は、図5における構造を形成するために、フッ素ガスを含むプラズマエッチングを用いてエッチングされる。このプラズマエッチングは、エッチストップ層116上で停止する。磁気コアの端部を少なくとも1.5ミクロン超えて第1及び第2の応力緩和層を延在させることが、フラックス磁気計の感度を低減するノイズを導入し得、回路欠陥ともなり得る、周りの誘電体層116及び124からの磁気コア120の剥離を防止するために充分な機械的安定性を提供する。
【0045】
集積回路100の製造がその後、応力緩和封止を付加した、図1に類似するフラックスゲート磁気計構造111を提供するために継続される。
【0046】
本発明の特許請求の範囲内で、説明した例示の実施例に変形が成され得、他の実施例が可能である。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6A
図6B
図6C