【文献】
Jia-Liang Chen,et al.,"A High-Directivity Microstrip Directional Coupler With Feedback Compensation",2002 IEEE MTT-S International Microwave Symposium Digest,2002年,pp.101-104
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ドライバアームおよび前記結合器アームと関連付けられる電力リップルの位相差を低減するために、前記ドライバアームおよび前記結合器アームのうちの少なくとも一方に対して実装されている位相シフト特徴部をさらに含む、請求項1に記載の結合器。
前記第2のサイドループは、前記2つの接続点において前記直線区画に接続されて、前記2つの接続点の間に第2の単一の閉ループを形成する、請求項4に記載の結合器。
前記ドライバアームは、前記4つ以上の層のうちの1つ以上の層に実装されており、前記結合器アームは、前記4つ以上の層のうちの1つの層の下方に実装されている、請求項7に記載の無線周波数モジュール。
前記結合器アセンブリは、前記複数の電力増幅器のうちの第2の電力増幅器によって増幅されている第2の無線周波数信号の電力を検出するように構成されている第2の結合器をさらに含み、前記第2の結合器は、前記第2の無線周波数信号をルーティングするように構成されているドライバアームと、前記第2の無線周波数信号の前記電力の一部分を検出するように前記ドライバアームに近接して配置されている結合器アームとを含む、請求項9に記載の無線周波数モジュール。
前記第2の結合器の前記ドライバアームおよび前記結合器アームの部分は重複領域を形成し、前記ドライバアームおよび前記結合器アームのうちの少なくとも一方は、非直線アーム形状を有し、前記非直線アーム形状は、直線区画と、前記直線区画の一方の側に接続されるとともに配置される第1のサイドループとを含み、かつ、前記直線区画に平行に延伸する第1の部分を含み、前記第2の結合器の前記ドライバアームおよび前記結合器アームのうちの少なくとも一方の前記第1のサイドループと前記直線区画とは、前記パッケージング基板の単一の層に形成され、前記重複領域は、前記第2の結合器の前記ドライバアームと前記結合器アームとの間の非ゼロ横方向オフセットを含む、請求項10に記載の無線周波数モジュール。
前記第2の結合器の前記非直線アーム形状は、さらに、前記第1のサイドループに対して前記直線区画の反対側に位置決めされた第2のサイドループを含み、前記第2のサイドループは前記直線区画に平行に延伸する第2の部分を含み、前記直線区画と前記第1のサイドループと前記第2のサイドループとは、ともにΦ字形状を形成する、請求項11に記載の無線周波数モジュール。
前記結合器アセンブリは、前記ドライバアームおよび前記結合器アームと関連付けられる電力リップルの位相差を低減するために、前記第1の結合器の前記ドライバアームおよび前記結合器アームのうちの少なくとも一方に対して実装されている位相シフト特徴部をさらに含む、請求項6に記載の無線周波数モジュール。
前記第2のサイドループは、前記第1のサイドループおよび前記直線区画とともに、前記パッケージング基板の前記単一の層に形成される、請求項6に記載の無線周波数モジュール。
前記第2のサイドループは、前記第1のサイドループおよび前記直線区画とともに、前記パッケージング基板の前記単一の層に形成される、請求項17に記載の無線周波数デバイス。
【発明を実施するための形態】
【0028】
いくつかの実施形態の詳細な説明
本明細書に与えられている見出しは、もしある場合であっても、便宜上のものに過ぎず、必ずしも特許請求されている本発明の範囲または意義に影響を与えるものではない。
【0029】
本明細書では、無線周波数(RF)応用形態向けに構成することができる結合器に関連する様々な例について説明する。
図1は、第1のノードP1と第2のノードP2の間に実装されるドライバアーム102と、第3のノードP3と第4のノードP4の間に実装される結合器アーム104とを有する結合器100を示す。いくつかの実施形態において、ドライバアーム102は、電力増幅器(PA)からの出力経路のようなRF信号経路の一部分とすることができ、結合器アーム104は、電力検出回路の一部分とすることができる。そのような電力検出構成に関連する様々な例が、本明細書においてより詳細に説明される。
【0030】
いくつかの実施形態において、ドライバアーム102および結合器アーム104、ならびに/またはそのようなアームをそれらの各ノードに接続する経路のうちのいくつかまたはすべては、望ましい性能特性を提供するように構成することができる。そのような望ましい構成の例が、本明細書においてより詳細に説明される。
【0031】
多くのRF応用形態において、20dB結合器または20dBチェーン結合器のような結合器は、フロントエンドモジュール(FEM)製品内の重要な部品である。たとえば、マルチバンドFEMにおいて、チェーン結合器を利用することができる。しかしながら、そのようなチェーン結合器は、たとえば、サイズが制限されること、マルチ周波数動作、および、結合器終端ポートにインピーダンス調節がないことから、利用可能な積層技術に関する仕様を満たすように設計することが困難になり得る。別の例において、RF出力電力を検出およびモニタリングするために利用されている結合器は、一般的に、最小限の検出誤差で正確である必要がある。しかしながら、電力検出誤差を低くする結合器は、たとえば、上記の理由のうちのいくつかまたはすべてに起因して、利用可能な積層技術に関する仕様を満たすように設計することが困難になり得る。
【0032】
いくつかの実施形態において、図
1の結合器100は、性能の向上および/または検出誤差の低減をもたらすため、本明細書において説明されているような1つまたは複数の特徴を含むことができる。いくつかの実施形態において、複数のそのような結合器は、たとえば、複数の周波数帯域を伴う効率的なRF出力電力検出を可能にするための結合器アセンブリとして実装することができる。
【0033】
たとえば、
図2は、複数の周波数帯域と関連付けられるRF信号を処理することが可能であるように構成することができるマルチバンドRFモジュール300(たとえば、FEM)を示す。ここでの説明のために、「マルチバンド」は、セルラ帯域のような2つ以上の周波数帯域を含むことができることを理解されたい。
【0034】
図2の例において、RFモジュール300は、第1のRF信号RF1_INおよび第2のRF信号RF2_INを受信および処理し、それぞれの出力信号RF1_OUT、RF2_OUTを生成するように構成されているRF信号処理回路112を含むように図示されている。いくつかの実施形態において、そのようなRF信号処理回路は、入力信号RF1_IN、RF2_INの電力を増幅するように構成されている電力増幅器(PA)回路を含むことができる。RFモジュール300は、2つのRF信号のうちの一方を所与の時点において、2つのRF信号の両方を同時に、またはそれらの任意の組み合わせを処理(たとえば、増幅)できることが理解されよう。
【0035】
図2を参照すると、結合器アセンブリ110を、RFモジュール300内に実装することができる。PA回路であるRF信号処理回路112の例示的なコンテキストにおいて、そのような結合器アセンブリは、たとえば、PA回路と関連付けられる増幅経路のうちのいくつかまたはすべての電力を検出するように構成することができる。いくつかの実施形態において、そのような結合器アセンブリは、本明細書において説明されているような1つまたは複数の特徴を有する少なくとも1つの結合器(たとえば、
図1の100)を含むことができる。
【0036】
図3および
図4は、結合器アセンブリ110を、マルチバンドPA応用形態において実装することができるより具体的な例を示す。
図3において、マルチバンドPA応用形態は、2つの増幅経路を含むことができる。
図4において、マルチバンドPA応用形態は、3つの増幅経路を含むことができる。本明細書において説明されているような1つまたは複数の特徴を有する結合器アセンブリを用いて、他の数の増幅経路が実装されてもよいことが理解されよう。
【0037】
図3の例において、例示的な2帯域構成は、入力信号RFin_1を増幅して出力信号RFout_1をもたらすように構成されている第1の増幅経路と、入力信号RFin_2を増幅して出力信号RFout_2をもたらすように構成されている第2の増幅経路とを含むように図示されている。各増幅経路は、PAと、出力整合網(OMN)とを含むことができる。説明の目的のために、第1の増幅経路および第2の増幅経路のそのようなPAおよびOMNから成るアセンブリをまとめて、
図2の例のものと同様の、RF信号処理回路112として参照する場合がある。
【0038】
図3の例において、例示的な2帯域構成は、チェーン結合器として実装されている結合器アセンブリ110をさらに含むように図示されている。結合器は、対応するPAの出力側に沿って実装されるように図示されており、2つのそのような結合器が、検出器ノードの間にともに直列に連結されるように図示されている。より詳細には、第1の結合器100aは、第1の増幅経路のOMNの後ろに実装されるように図示されており、第2の結合器100bは、第2の増幅経路のOMNの後ろに実装されるように図示されている。第1の結合器100aおよび第2の結合器100bは、結合器ノードの間に直列に接続されるように図示されている。
【0039】
図4の例において、例示的な3帯域構成は、入力信号RFin_3を増幅して出力信号RFout_3をもたらすように構成されている第3の増幅経路をさらに含むように図示されている。そのような増幅経路は、PAと、出力整合網(OMN)とを含むことができる。説明の目的のために、3つの増幅経路のそのようなPAおよびOMNから成るアセンブリをまとめて、
図2の例のものと同様の、RF信号処理回路112として参照する場合がある。
【0040】
図4の例において、例示的な3帯域構成は、チェーン結合器として実装されている結合器アセンブリ110をさらに含むように図示されている。結合器は、対応するPAの出力側に沿って実装されるように図示されており、3つのそのような結合器が、検出器ノードの間にともに直列に連結されるように図示されている。より詳細には、
図3の例と同様とすることができる第1の結合器および第2の結合器に加えて、第3の結合器100cが、第3の増幅経路のOMNの後ろに実装されるように図示されている。3つの結合器100a、100b、100cは、結合器ノードの間に直列に接続されるように図示されている。
【0041】
図3および
図4の例の各々において、各増幅経路は、結合器と関連付けられるように図示されている。いくつかの実施形態において、そのようなマルチバンド構成にある増幅経路は、結合器を有してもよく、または有しなくてもよいことを理解されたい。また、
図3および
図4の例の各々における結合器は、同じ構成でもよく、同じ構成でなくてもよいことも理解されたい。様々な例が本明細書においてチェーン結合器のコンテキストにおいて説明されているが、本開示の1つまたは複数の特徴はまた、他のタイプの結合器および結合器アセンブリにおいて実装されてもよいことも理解されたい。
【0042】
図5および
図6は、チェーン結合器構成において利用することができる一般的な結合器の例を示す。
図5Aおよび
図5Bは、縁部結合構成の平面図および断面図を示しており、
図6Aおよび
図6Bは、幅広面結合構成の平面図および断面図を示している。
【0043】
図5Aおよび
図5Bを参照すると、ドライバアーム12および結合器アーム14は、長さL、それぞれの幅W1およびW2を有する導電性ストリップとして実装することができる。そのような導電性ストリップは、隣接する縁部の間の間隙寸法dによって分離されるように、基板層16上に形成することができる。そのような結合構成において、ドライバアームおよび結合器アームの導電性ストリップは、相対的に大きいフットプリントを有し得る。さらに、間隙寸法dは小さくする必要があり得、それによって、特に大量生産応用形態において作製が困難になる。
【0044】
図6Aおよび
図6Bを参照すると、ドライバアーム22および結合器アーム24は、長さL、幅Wを有する導電性ストリップとして実装することができる。典型的に、そのようなストリップ(22、24)の幅Wは、
図5Aおよび
図5Bの例示的なストリップ(12、14)の幅よりも小さく、それによって、狭い幅広面結合構成がもたらされる。
図6Bに示すように、そのような狭い幅広面結合は、1つの基板層上に1つのストリップを形成し(たとえば、基板層26b上のストリップ24)、別の基板層上に他方のストリップを形成する(たとえば、基板層26a上のストリップ22)ことによって実現することができる。そのような構成において、上側ストリップ(22)および下側ストリップ(24)は、ほぼ基板層26aの厚さであり得る距離dだけ分離されるように示されている。
【0045】
図5および
図6の例において、そのような結合器構成は、相対的に容易な設計およびルーティングによって実現することができることに留意されたい。さらに、単一の結合器として実装される場合(たとえば、単一帯域応用形態のために)、そのような設計は、適切な結合器終端インピーダンス(たとえば、50オームで固定)による調節を含むことができる。しかしながら、チェーン結合器実施態様(たとえば、マルチバンド応用形態)において、そのような調節は一般的に、実現することができない。結果として、一般的に、チェーン結合器構成において方向性を向上させることは困難である。
【0046】
20dB結合器およびチェーン結合器のような電力結合器は、マルチバンドマルチモードフロントエンドモジュール(FEM)応用形態において重要な要素であることに留意されたい。たとえば、結合器の方向性は、システムレベル電力制御精度および/または管理にとって重要である。しかしながら、方向性は一般的に、積層技術のような、一般的に使用されている技術においては、向上させることが困難である。
【0047】
本明細書において説明されているものとしては、マルチバンドFEM製品設計において、異なる周波数帯域において動作している複数の結合器がチェーン状にカスケード接続されて、チェーン結合器アセンブリがもたらされ得る。そのようなチェーン結合器設計において、良好な方向性を達成することはより困難であり得る。
【0048】
図7〜
図33は、性能向上をもたらすために実装することができる結合器構成に関する様々な非限定例を示す。
図7〜
図25は概して、方向性および/または結合度性能に対処するために実装することができる結合器特徴に関する。
図26〜
図33は概して、電力検出誤差に対処するために実装することができる結合器特徴に関する。いくつかの実施形態において、結合器および/または結合器アセンブリは、方向性/結合度性能と電力検出性能のいずれかまたは両方に対処するために実装される1つまたは複数の特徴を含むことができることが理解されよう。
【0049】
いくつかの実施形態において、チェーン結合器は、ドライバアームおよび/または結合器アームの形状(複数可)、幅広面結合の位置整合オフセット、入力トレースおよび/または出力トレースのインピーダンス制御、および、基板アセンブリにおける深さ位置のような特徴のうちの1つまたは複数を含むように構成することができる。たとえば、
図7〜
図11は、ドライバアームおよび/または結合器アームの形状(複数可)が、方向性性能にどのように影響を与え得るかの例を示す。別の例において、
図12〜
図14は、幅広面結合における位置整合オフセットが、結合度および方向性の性能にどのように影響を与え得るかの例を示す。また別の例において、
図15〜
図19は、C字形状の変形形態に基づく、ドライバアーム形状および/または結合器アーム形状のより具体的な例を示す。また別の例において、
図20および
図21は、異なる方向性レベルを得るために、入力トレースおよび/または出力トレースをどのように変更することができるかを示す。また別の例において、
図22〜
図25は、基板アセンブリにおける結合器の深さ位置が、結合度および方向性の性能にどのように影響を与え得るかの例を示す。
【0050】
図7A〜
図7Cは、
図6Aおよび
図6Bの例と同様の狭い幅広面結合構成を有する結合器の斜視図、平面図、および断面図である。そのような構成において、ドライバアーム22および結合器アーム24の各々は、相対的に狭い直線状の導電性ストリップとすることができ、そのようなストリップは、たとえば、ラミネート層によって分離することができる。
図7〜
図11に関連する説明の目的で、そのような構成は、ライン構成としてみなされ、また、基礎レベルの方向性性能を与えるものとも考えられ得る。
【0051】
図8A〜
図8Cは、たとえば、ラミネート層によって分離することができるドライバアーム102および結合器アーム104を有する結合器100の斜視図、平面図、および断面図を示す。ドライバアーム102は、相対的に狭い直線状の導電性ストリップ122と、概してストリップ122と平行に延伸するループ124とを含むことができる。結合器アーム104は、ドライバアーム102の直線状導電性ストリップ122のほぼ下方に位置付けられている相対的に狭い直線状の導電性ストリップを含むことができる。
図7〜
図11に関連する説明の目的で、そのような構成は、ループ構成としてみなすことができる。いくつかの実施形態において、ドライバアーム102および結合器アーム104の上記の形状は、交換されてもよいことが理解されよう。
【0052】
図9A〜
図9Cは、たとえば、ラミネート層によって分離することができるドライバアーム102および結合器アーム104を有する結合器100の斜視図、平面図、および断面図を示す。ドライバアーム102は、相対的に狭い直線状の導電性ストリップ122と、ストリップ122の第1の辺に沿って概して平行に延伸する第1のループ124と、ストリップ122の第2の辺に沿って概して平行に延伸する第2のループ126とを含むことができる。そのような第1のループおよび第2のループは、概してΦ(ファイ)字形状を形成するように、互いに同様の寸法とすることができる。結合器アーム104は、ドライバアーム102の直線状導電性ストリップ122のほぼ下方に位置付けられている相対的に狭い直線状の導電性ストリップを含むことができる。
図7〜
図11に関連する説明の目的で、そのような構成は、Φ字構成としてみなすことができる。いくつかの実施形態において、ドライバアーム102および結合器アーム104の上記の形状は、交換されてもよいことが理解されよう。
【0053】
図10は、1.9GHzの例示的な周波数において得られる、結合器長さの関数としての、ライン構成(
図7A〜
図7C)、ループ構成(
図8A〜
図8C)、およびΦ字構成(
図9A〜
図9C)の方向性値の例を示す。説明の目的のために、そのような結合器長さは、直線状導電性ストリップ(22または122)の長さとすることができる。9つの曲線のうち3つは、約60μmの値を有する(直線状導電性ストリップ(22または122)およびループ(複数可)(124、126)の)幅に対応し、もう3つの曲線は、約80μmの値を有するそのような幅に対応し、残りの3つの曲線は、約100μmの値を有するそのような幅に対応する。
【0054】
図10の例において、ドライバアーム102と結合器アーム104との間の間隙は、約60μmである。
図11は、ドライバアーム102と結合器アーム104との間の間隙が約80μmであることを除いて、
図10と同様の例を示す。
【0055】
図10(60μm間隙)を参照すると、いくつかの観察が為され得る。たとえば、所与のストリップ幅(60、80または100μm)について、ループ構成(
図8A〜
図8C)は概して、0.8mm〜1.6mmの例示的な結合器長さ範囲全体を通じて、ライン構成(
図7A〜
図7C)よりも高い方向性値を与える。同様に、所与のストリップ幅(60、80または100μm)について、Φ字構成(
図9A〜
図9C)は概して、0.8mm〜1.6mmの例示的な結合器長さ範囲全体を通じて、ライン構成(
図7A〜
図7C)よりも高い方向性値を与える。
【0056】
ループ構成とΦ字構成との間では、ストリップ幅に応じて、一方が他方よりも高い方向性を与え得る。たとえば、ストリップ幅が60μmであるとき、Φ字構成は、ループ構成よりも高い方向性値を与える。ストリップ幅が80μmであるとき、Φ字構成は概して、ループ構成よりも高い方向性値を与える。しかしながら、Φ字構成の方向性は、結合器長さが増大するにつれて低減し、ループ構成の方向性は、結合器長さが増大するにつれて増大し、それによって、約1.6mmの結合器長さにおいて、2つの構成はほぼ同じ方向性値を与える。ストリップ幅が100μmであるとき、ループ構成は、Φ字構成よりも大幅に高い方向性値を与える。
【0057】
図11(80μm間隙)を参照すると、
図10と同様の傾向を観察することができる。より詳細には、ループ構成およびΦ字構成の各々が概して、所与のストリップ幅(60、80、100μm)についてライン構成よりも高い方向性値を与える。
【0058】
ループ構成とΦ字構成との間では、ストリップ幅に応じて、一方が他方よりも高い方向性を与え得る。
図10の例と同様に、ストリップ幅が60μmであるとき、Φ字構成は、ループ構成よりも高い方向性値を与える。ストリップ幅が80μmであるとき、(
図10の例と同様に)Φ字構成の方向性は、結合器長さが増大するにつれて低減し、ループ構成の方向性は、結合器長さが増大するにつれて増大し、それによって、約1.1mmの結合器長さにおいて、方向性曲線の交差が起こる。したがって、結合器長さが約1.1mm未満であるとき、Φ字構成は、ループ構成よりも高い方向性値を与え、結合器長さが約1.1mmよりも大きいとき、Φ字構成は、ループ構成よりも低い方向性値を与える。ストリップ幅が100μmであるとき、
図10の例と同様に、ループ構成は、Φ字構成よりも大幅に高い方向性値を与える。
【0059】
図7〜
図11に関連する上記の例に基づいて、結合器長さ、ストリップ幅、ドライバアームと結合器アームとの間の間隙、ならびに、ドライバアームおよび結合器アームの1つまたは複数の形状のような設計パラメータのうちの1つまたは複数に基づいて結合器を構成することによって、向上した望ましい結合器方向性性能を達成することができると考えられる。
【0060】
図12〜
図14は、幅広面結合における位置整合オフセットが、結合度および方向性の性能にどのように影響を与え得るかの例を示す。
図12Aは、たとえば、ラミネート層または何らかの他の絶縁体層によって分離することができるドライバアーム102および結合器アーム104を有する結合器100の斜視図を示す。ドライバアーム102は、直線区画140と、直線区画140の両端からの垂直延伸区画とを含むC字形状になるよう実装することができる。そのような区画は、たとえば、C字形状を形成するような導電性ストリップとして実装することができ、延伸区画の端部は、それらの各端子に接続することができる。同様に、結合器アーム104は、直線区画142と、直線区画142の両端からの垂直延伸区画とを含むC字形状になるよう実装することができる。そのような区画は、たとえば、C字形状を形成するような導電性ストリップとして実装することができ、延伸区画の端部は、それらの各端子に接続することができる。
【0061】
図12Aの例において、結合器100の2つのC字形状アームは、上から見たときに背中合わせの構成になるように実装される。
図12Bおよび
図12Cは、そのようなドライバアーム102および結合器アーム104の平面図を示す。直線区画140、142の各々は、Lの長さおよびWの幅を有するように図示されている。
図12Bの例において、Aの横方向位置整合オフセットは、直線区画140、142が実質的に整列している位置から、垂直延伸区画が互いから外方に動く方向にある。
図12〜
図14を説明する目的で、そのような方向は、正の方向と考えることができる。
図12Cの例において、Aの横方向位置整合オフセットは、直線区画140、142が実質的に整列している位置から、垂直延伸区画が互いに向けて動く方向にある。
図12〜
図14を説明する目的で、そのような方向は、負の方向と考えることができる。
【0062】
図13は、長さ(L)と幅(W)との複数の異なる組み合わせについて、横方向位置整合オフセット(A)の関数としての、
図12A〜
図12Cの例示的な背中合わせC字形状構成の結合度値の例を示す。
図14は、長さ(L)と幅(W)との同じ組み合わせについて、横方向位置整合オフセット(A)の関数としての、
図12A〜
図12Cの同じ構成の方向性値の例を示す。
【0063】
図13を参照すると、結合度性能は、横方向位置整合オフセット(A)がほぼ0であるときに最適であり、オフセットが正方向および負方向のいずれかに増大するにつれて劣化することが注目される。所与の長さ(L)について、より広い例(W=80μm)が概して、より狭い例(W=60μm)よりも良好な結合度性能を有する。たとえば、W=80μmかつL=1,200μmの曲線は概して、W=60μmかつL=1,200μmの曲線よりも高い。同様に、W=80μmかつL=1,000μmの曲線は概して、W=60μmかつL=1,000μmの曲線よりも高い。
【0064】
所与の幅(W)について、より長い例(L=1,200μm)が概して、より短い例(L=1,000μm)よりも良好な結合度性能を有する。たとえば、W=80μmかつL=1,200μmの曲線は概して、W=80μmかつL=1,000μmの曲線よりも高い。同様に、W=60μmかつL=1,200μmの曲線は概して、W=60μmかつL=1,000μmの曲線よりも高い。
【0065】
図14を参照すると、方向性性能は概して、横方向位置整合オフセット(A)が正方向に増大するときに増大することが注目される。所与の長さ(L)について、より狭い例(W=60μm)が概して、より広い例(W=80μm)よりも良好な方向性性能を有する。たとえば、W=60μmかつL=1,200μmの曲線は概して、W=80μmかつL=1,200μmの曲線よりも高い。同様に、W=60μmかつL=1,000μmの曲線は概して、W=80μmかつL=1,000μmの曲線よりも高い。
【0066】
所与の幅(W)について、より長い例(L=1,200μm)が概して、より短い例(L=1,000μm)よりも良好な方向性性能を有する。たとえば、W=80μmかつL=1,200μmの曲線は概して、W=80μmかつL=1,000μmの曲線よりも高い。同様に、W=60μmかつL=1,200μmの曲線は概して、W=60μmかつL=1,000μmの曲線よりも高い。
【0067】
図12〜
図14に関連する上記の例に基づいて、結合器長さ、ストリップ幅、および、ドライバアームと結合器アームとの間の横方向位置整合オフセットのような設計パラメータのうちの1つまたは複数に基づいて結合器を構成することによって、向上した望ましい結合度および/または方向性の性能を達成することができると考えられる。いくつかの実施形態において、そのような設計パラメータのうちの1つまたは複数は、ドライバアームおよび結合器アームの所与の形状(たとえば、C字形状アーム)を選択することができる。
【0068】
図15〜
図19は、
図12〜
図14のC字形状の例の変形形態として実装することができるアーム形状に関する例を示す。
図15において、結合器100は、たとえば、ラミネート層または何らかの他の絶縁体層によって分離することができるドライバアーム102および結合器アーム104を含むように図示されている。ドライバアーム102は、
図12〜
図14の例と同様であるC字形状になるよう実装することができるが、C字形状の直線区画150からずれている区画152を有する。そのようなオフセット区画は、ドライバアーム102のC字形状の外側にあるように図示されている。
【0069】
図15の例において、結合器アーム104は、
図12〜
図14の例と同様にドライバアーム102に対して配置されている部分C字形状になるよう実装されることが図示されている。しかしながら、直線区画154とともにC字形状を規定する2つの延伸区画のうちの一方は、同じ高さにあるトレースのために存在しない。結合器アーム104はまた、ドライバアーム102のものと同様の直線区画154からずれている区画156をも含むように図示されており、それによって、ドライバアーム102の直線区画/オフセット区画組み合わせ(150/152)は概して、結合器アーム104の直線区画/オフセット区画組み合わせ(154/156)と重なり合う。しかしながら、結合器アーム104において、オフセット区画156は、結合器アーム104の部分C字形状の内側にあるように図示されている。
【0070】
図16において、結合器100は、たとえば、ラミネート層または何らかの他の絶縁体層によって分離することができるドライバアーム102および結合器アーム104を含むように図示されている。ドライバアーム102は、上側直線区画160が、対角直線区画1
62と接合されるような、数字「7」に類似する形状になるよう実装することができる。結合器アーム104は、概してドライバアーム102の対角直線区画162の下方にくるように寸法決めされ、配置されている直線区画164を含むように図示されている。
【0071】
図15の例において、ドライバアーム102および結合器アーム104のオフセット区画152、156は、それらのそれぞれの直線区画150、152のほぼ中央部分に位置付けることができる。そのようなオフセット区画の長さは、直線区画の長さの約3分の1とすることができる。
図17は、そのようなオフセット区画が相対的により長くなっており、また、それらのそれぞれの直線区画の一方の側に位置付けられ得る例を示す。
【0072】
図17において、結合器100は、たとえば、ラミネート層または何らかの他の絶縁体層によって分離することができるドライバアーム102および結合器アーム104を含むように図示されている。直線区画170は、垂直区画172を通じてオフセット区画174の一端に接合されるように図示されている。オフセット区画174の他端は、別の垂直区画を通じて端子に接合されるように図示されている。
【0073】
図17の例において、結合器アーム104は、ドライバアーム102に対して配置されている形状で実装されるように示されている。より詳細には、直線区画176、垂直区画178、およびオフセット区画179は、ドライバアーム102のそれらのそれぞれの区画170、172、174の下方に位置付けられ得る。オフセット区画179の一端は、端子に接続されるように図示されている。
【0074】
図18において、結合器100は、たとえば、ラミネート層または何らかの他の絶縁体層によって分離することができるドライバアーム102および結合器アーム104を含むように図示されている。ドライバアーム102は、
図12A〜
図12Cの例と同様であるC字形状になるよう実装することができる。より詳細には、直線区画182、および、直線区画182の両端にある延伸区画180、184が、C字形状を形成するように図示されている。
図18の例において、延伸区画184は、端子に接続されるように図示されており、延伸部180は、概して直線区画182と平行に延伸する区画を通じて別の端子に接続されるように図示されている。
【0075】
図18の例において、結合器アーム104は、ドライバアーム102に対して配置されている部分C字形状になるよう実装されることが図示されている。より詳細には、直線区画186は、ドライバアーム102の直線区画182の下方に位置付けられるように図示されている。直線区画186の一端は、端子に接続されるように図示されており、直線区画186の他端は、延伸区画188を通じて別の端子に接続されるように図示されている。
【0076】
図19は、
図15〜
図18を参照して説明されている例示的な結合器の、周波数の関数としての方向性曲線を示す。曲線190は
図18の結合器100に対応し、曲線192は
図16の結合器100に対応し、曲線194は
図17の結合器100に対応し、曲線196は
図15の結合器100に対応する。
【0077】
図15〜
図19を参照すると、相対的により単純なC字形状を有する結合器またはその変形形態が、より複雑な形状を有するものよりも良好な方向性性能をもたらすことが注目される。たとえば、
図18および
図16の例示的な結合器100は、相対的に単純な形状を有し(たとえばドライバアームと結合器アームとの間の重複部分は、オフセット区画のない直線区画である)、また、
図15および
図17のものよりも大幅に高い方向性レベルをもたらす。
【0078】
図12A〜
図12Cの例示的なC字形状結合器構成もまた、相対的に単純な形状を有すると考えられ得ることがさらに注目される。従って、
図14の例示的な方向性プロットに示すように、そのようなC字形状結合器構成は、適切なストリップ寸法(たとえば、60μm幅、および1,000または1,200μmの長さ)で約15dB以上の方向性値をもたらすことができる。
【0079】
図20は、いくつかの実施形態において、結合器または一群の結合器と関連付けられる入力トレースおよび/または出力トレースを、所望の方向性値を達成するような寸法にすることができることを示す。
図20の例において、レイアウト構成200は、結合器アセンブリ110を含むように図示されている。そのような結合器アセンブリには、たとえば、結合器アセンブリ110を含む制御ループを可能にするための入力トレース(CPL_in)202および出力トレース(CPL_out)204を設けることができる。
【0080】
図20は、入力トレースおよび出力トレースのいずれかまたは両方の幅(W_in、W_out)を、たとえば、結合器アセンブリ110と関連付けられる方向性値を変更するように選択することができることをさらに示す。入力トレースおよび/または出力トレースはまた、性能パラメータを変更するために他の様式で変更することもできることは理解されよう。
【0081】
図21は、
図20のレイアウト200のより具体的な例であり得るレイアウト構成200を示す。
図21の例において、結合器アセンブリは、チェーン構成において接続されている第1の結合器100aおよび第2の結合器100bを含むように図示されている。第1の結合器100aは、低帯域(LB)結合器として構成することができ、第2の結合器100bは、高帯域(HB)結合器として構成することができる。第2の結合器100bのこの特定の例は、
図16を参照して本明細書において説明されている例と同様であることが留意されるが、第2の結合器100b(および/または第1の結合器100a)について他の構成が利用されてもよいことは理解されよう。
【0082】
図21の例において、入力トレース202は、基板層上の入力経路を提供するように図示されている。同様に、出力トレース204は、基板層上の出力経路を提供するように図示されている。
【0083】
図20および
図21を参照すると、入力トレース202および出力トレース204の幅は、異なる方向性値をもたらすために変更することができる。表1は、入力トレースおよび出力トレースの例示的な幅、ならびに、第1の結合器(100a)および第2の結合器(100b)の結果としてもたらされる方向性値を挙げている。
【0085】
表1を参照すると、LB結合器(
図21の100a)について、その方向性Dは、17.12dBの低い値(120μmおよび60μm幅の入力トレースおよび出力トレース)から18.28dBの高い値(100μmおよび160μm幅の入力トレースおよび出力トレース)まで変化して、約1.2dBの全体的な変化をもたらすことができることが注目される。HB結合器(
図21の100b)について、その方向性Dは、14.38dBの低い値(120μmおよび160μm幅の入力トレースおよび出力トレース)から14.87dBの高い値(60μmおよび120μm幅の入力トレースおよび出力トレース)まで変化して、約0.5dBの全体的な変化をもたらすことができる。
【0086】
図22〜
図25は、いくつかの実施形態において、結合器のドライバアームおよび結合器アームの幅、ならびに、層アセンブリ内でのそのような結合器の深さ位置が、たとえば、結合度および方向性の性能に影響を与え得ることを示している。
図22〜
図25を説明するために、
図12A〜
図12Cの例と同様のC字形状構成を有する結合器100が使用され、ここで、直線区画(
図12A〜
図12Cの140、142)は概して、横方向にずれずに重なり合う。
図12A〜
図12Cおよび
図22を参照すると、直線区画(
図12A〜
図12Cの140、142)は各々、長さLおよび幅Wを有する。
図12〜
図14を参照して説明されているように、より長い長さ(直線区画の)を有するC字形状結合器は、より短いものよりも良好な結合度性能および方向性性能をもたらすことに留意されたい。
図24および
図25は、直線区画の幅が、そのような結合器性能にどのように影響を与え得るかの例を示す。
【0087】
図23A〜
図23Cは、
図22の結合器100を、多層基板内で深さの方向にどのように位置付けることができるか、および、そのような深さ位置が、結合度性能および方向性性能にどのように影響を与え得るかの例を示す。そのような目的のために4層基板構造が利用されるが、他の数の層も利用することができることは理解されよう。
【0088】
図23Aの例示的な構成において、ドライバアーム102は、最上層(層1)210a上に実装され、結合器アーム104は、次のより低い層(層2)210b上に実装される。したがって、そのような構成は、
図24および
図25においては、「L1/L2」とされる。同様に、
図23Bに示すように、「L2/L3」構成は、層2(210b)上のドライバアーム102と、層3(210c)上の結合器アーム104とを含む。同様に、
図23Cに示すように、「L3/L4」構成は、層3(210c)上のドライバアーム102と、層4(210d)上の結合器アーム104とを含む。
【0089】
図24は、結合器長さの関数としての、結合器幅と結合器深さ位置との種々の組み合わせの様々な結合度プロットを示す。
図25は、同じく結合器長さの関数としての、同じ組み合わせの様々な方向性プロットを示す。
【0090】
図24を参照すると、概して、結合器長さとともに結合度性能が向上することが注目される。2つの例示的な結合器幅(W=60μmおよび80μm)について、より広い結合器(W=80μm)は概して、所与の深さ位置において、より狭い結合器(W=60μm)よりも高い結合度を有することが注目される。3つの結合器深さ(L1/L2、L2/L3およびL3/L4)の間で、より浅い位置が、より深い位置よりも高い結合度をもたらすことが注目される。より詳細には、Coupling
L1/L2>Coupling
L2/L3>Coupling
L3/L4である。
【0091】
図25を参照すると、概して、結合器長さとともに方向性性能が向上することが注目される。2つの例示的な結合器幅(W=60μmおよび80μm)について、より狭い結合器(W=60μm)は概して、所与の深さ位置において、より広い結合器(W=80μm)よりも大幅に高い方向性を有することが注目される。3つの結合器深さ(L1/L2、L2/L3およびL3/L4)の間で、概して、より深い位置が、より浅い位置よりも高い方向性をもたらすことが注目される。より詳細には、所与の結合器幅について、Directivity
L3/L4>Directivity
L2/L3>Directivity
L1/L2である。
【0092】
図25の例において、方向性は、浅い深さ(L1/L2)と中程度の深さ(L2/L3)との間でそれほど大きく変わっているとは考えられないことが注目される。事実、より広い結合器(W=80μm)について、浅い深さ(L1/L2)の方向性は、中程度の深さ(L2/L3)の構成のものよりもわずかに高いことが示されている。しかしながら、深い(L3/L4)構成は、他の深さ構成よりも一貫してより高い方向性性能を示していることが注目される。
【0093】
図24および
図25の例を参照すると、結合度および方向性の性能は、結合器長さ、結合器幅、および結合器の深さ位置のような設計パラメータのうちのいくつかまたはすべての適切な組み合わせを選択することによって調整することができる。さらに、本明細書において説明されているように、結合器形状および入力/出力トレース寸法のような他の設計パラメータも、所望の性能パラメータをもたらすように結合器または結合器アセンブリを設計するときに、考慮され得る。
【0094】
いくつかの実施形態において、本明細書において説明されているような1つまたは複数の特徴を有する結合器または結合器アセンブリは、マルチバンドマルチモード(MBMM)フロントエンドモジュール(FEM)製品のようなRF応用形態において有利な向上をもたらすために利用することができる。そのような製品において、チェーン結合器は重要な構成要素として一般的に利用されているが、従来の結合器終端調節は、概して、そのようなチェーン結合器構成においては機能しない。
【0095】
いくつかの実施形態において、本明細書において説明されているような1つまたは複数の特徴部は、方向性のような性能を向上させるために、チェーン結合器内に実装することができる。たとえば、本明細書において説明されているように、結合器をより低い層(たとえば、
図22〜
図25のL3/L4)に配置することによって、方向性を約1〜2dBだけ向上させることができる。別の例において、相対的に単純なC字形状またはその変形形態(たとえば、
図12、
図16、
図18)において結合器を構成することによって、方向性を約3〜4dBだけ向上させることができる。また別の例において、ドライバアームと結合器アームとの間の位置整合のずれ(たとえば、
図12A〜
図12C)によって、方向性を約2dBだけ向上させることができる。また別の例において、入力トレースおよび/または出力トレースの構成(たとえば、
図20および
図21における幅調整)によって、方向性を約1dBだけ向上させることができる。上記の設計のうちのいくつかまたはすべてがともに実装されるとき、方向性を全体的に大きく向上させることを実現することができる。
【0096】
図26〜
図33は概して、電力検出誤差に対処するために実装することができる結合器特徴に関する。
図26は、いくつかの実施形態において、結合器100が、たとえば、電力検出誤差を低減するための電力リップル位置整合を可能にするための構成220を含むことができることを示す。
【0097】
電力結合器は、PAの出力電圧を検出し、制御するために一般的に利用されていることに留意されたい。したがって、電力検出誤差が最小限であるかまたは低減されることが望ましい。理想的な結合器は典型的に、非常に高い方向性および非常に低いリターンロスを含むが、概して、現実的なフロントエンド製品設計においてそのような理想的な設定を満たすことは可能でなく、または、実践的でないことにさらに留意されたい。たとえば、結合器の方向性は、一般的に使用される積層技術においては向上することが困難である。
【0098】
いくつかの実施形態において、結合器は、(たとえば、本明細書において説明されているような)許容可能な方向性およびリターンロスをもたらすように構成することができ、負荷側および結合器出力側における電力リップル位相を、そのようなアラインメントに向けて位置整合または動かすことができる。本明細書において説明されているように、そのような位相の位置整合の結果として、電力検出誤差を大幅に低減することができる。いくつかの実施形態において、そのような位置整合は、たとえば、負荷と結合器出力との間の位相遅延を調整することによって達成することができる。そのような位相遅延は、たとえば、結合器アームと関連付けられるトレースの形状および/または寸法を調整することによって達成することができる。様々な例が上記のコンテキストにおいて説明されているが、本開示の1つまたは複数の特徴はまた、他の構成を用いて実装されてもよいことは理解されよう。
【0099】
さらに、RF出力リターンロスも重要な設計要因であり得ることに留意されたい。たとえば、完全な方向性による−20dBのリターンロスは、一部の設計においては、まだ0.5dBの電力誤差を引き起こす可能性がある。
【0100】
一部の設計において、電力検出誤差は、結合器方向性を向上させることによって低減または最小限に抑えることができることにさらに留意されたい。しかしながら、結合器の方向性は、たとえば、モジュールサイズおよび利用されている技術に起因して、限られた範囲までしか向上させることができない。
【0101】
いくつかの実施形態において、結合器は、ドライバアームの負荷側における電力リップルおよび結合器アームの出力側における電力リップルが互いに対して動かされて、電力検出誤差の所望の低減をもたらすように構成することができる。そのような電力リップルの移動は、たとえば、2つの位相を実質的に位置整合させるか、または、そのアラインメントに向けて動かすために、電力リップルのいずれかまたは両方の位相(複数可)を調整することを含むことができる。
【0102】
図27は、上記の電力リップがどこに発生し得るか、および、そのような電力リップルを本明細書において説明されているようにどのように調整することができるかを実証するためにインピーダンス表現において示されている例示的な結合器を示す。ドライバアームが222として示されており、結合器アームが224として示されている。ドライバアーム222の入力側は、たとえば、電力増幅器の出力からRF信号(RFout)を受信するように図示されている。ドライバアーム222の出力側は負荷に接続することができ、それゆえ、Load側として示されている。Load側は、負荷インピーダンスZ
Lを有するように示されている。
【0103】
図27の例において、結合器アーム224の入力側はCPLinとして示されており、出力側はCPLoutとして示されている。結合器アーム224は、Z
Tのインピーダンスを呈するように示されている。
【0104】
図27を参照すると、Z
Tが50オームであり、Z
Lがそうでないとき、ドライバアームの負荷側(Load)の電力は以下のように表すことができることが注目される。
【0106】
結合器の出力側(CPLout)の電力は以下のように表すことができる。
【0108】
式中、Kは以下のように表すことができる。
【0110】
式1〜3および
図27において、ドライバアーム222の入力をポート1とすることができ、ドライバアーム222の出力(Load)をポート2とすることができ、結合器アーム224の出力(CPLout)をポート3とすることができ、結合器アーム224の入力(CPLin)をポート4とすることができる。したがって、Γ
L(またはs
22)はLoadポートにおける反射係数を表し、電圧定在波比(VSWR)と関連付けることができ、s
33はRFリターンロスを表し、s
31は結合比を表し、Dは方向性を表す。
【0111】
図28は、負荷電力リップルの可能性のある大きさを示す、VSWRの関数としての様々なP
Lpkプロットを示す図である。そのようなP
Lpkプロットは、リターンロスの複数の異なる値について示されている。
【0112】
図29は、結合器側電力リップルの可能性のある大きさを示す、VSWRの関数としての様々なP
Cpkプロットを示す。そのようなP
Cpkプロットは、−20dBの所与のリターンロス値において、図示されているような様々な方向性値について示されている。
【0113】
図27〜
図29および式1〜3を参照して本明細書において説明されているように、Load側の電力リップルは負荷VSWRおよびRFリターンロスによって影響を受ける可能性があり、結合器出力側の電力リップルは、負荷VSWR、RFリターンロス、および方向性によって影響を受ける可能性があることに留意されたい。
【0114】
図30は、
図27の例示的な結合器構成と同様であるが、ドライバアーム222のLoad側および結合器アーム224の出力側における例示的な電力リップルをも示す。より詳細には、そのような電力リップルは、たとえば、均一なピーク電力がドライバアーム222の入力側において与えられるときにもたらされ得る。そのような均一な入力ピーク電力分布は230として示されており、Load側および結合器出力側において結果としてもたらされる電力リップル分布はそれぞれ232および238として示されている。そのような電力分布は、反射係数の位相角の関数として示されている(ang(Γ
L))。
【0115】
図30の例において、Load側の電力リップル分布(PLoad)は、ピーク234を含むように示されている。同様に、結合器出力側の電力リップル分布(PCpl)は、ピース238を含むように示されている。そのような電力リップルピークは、
図30の例においては位置整合されていないように示されている。
【0117】
図30の例に見られるように、Load側の電力リップルの位相は、概して、一般的に結合器出力側のものと同じではない。そのような状況においては、電力検出誤差は、2つのリップルの差に基づき得る。
【0118】
いくつかの実施形態において、Load側および結合器出力側の電力リップルのいずれかまたは両方の位相(複数可)を調整するために、結合器構成において1つまたは複数の調整を実施することができる。
図31A〜
図31Dは、Load電力リップルの位相に対して結合器出力側電力リップルの位相を動かすために、結合器アームに対して調整を行うことができる例を示す。
図32A〜
図32Cは、対応する電力リップルの位相を互いに対して動かすために、ドライバアームと結合器アームの両方に対して調整を行うことができる例を示す図である。結合器出力側電力リップルの位相に対してLoad電力リップルの位相を動かすために、ドライバアームに対して調整が行われてもよいことは理解されよう。
【0119】
図31A〜
図31Dの例において、ドライバアームは固定であると仮定され、したがって、Load側におけるその電力分布(P_Load)は、入力電力(P_Src)が加えられるとき、4つの例の間で実質的に同じ位相を有する。P_Loadは、P_Srcに対してわずかな位相差を有するように示されている。
【0120】
図31Aは、P_Loadの位相に対して最も大きい位相差(
図31A〜
図31Dの4つの例の間で)を有する結合器(出力側)電力分布(P_cplr)の例を示す。したがって、結果としてもたらされる1.1dBの電力検出誤差は、4つの例の間で最悪である。
図31Cは、P_cplrとP_loadとの間の位相差が
図31Aの例のものよりも小さい例を示す。したがって、結果としてもたらされる0.96dBの電力検出誤差は、
図31Aの例のものよりも小さい。同様に、
図31Dは、P_cplrとP_loadとの間の位相差が
図31A、図31Cの例よりも小さい例を示す。したがって、結果としてもたらされる0.47dBの電力検出誤差は、
図31A、図31Cの例のものよりも小さい。同様に、
図31Bは、P_cplrとP_loadとの間の位相差が4つの例の間で最も小さい例を示す。したがって、結果としてもたらされる0.15dBの電力検出誤差は、
図31A、
図31C、
図31Dの例のものよりも小さい。
【0121】
図32A〜
図32Cの例において、対応する電力リップルの位相を互いに対して動かすために、ドライバアームと結合器アームの両方を調整することができる。Loadの電力分布(PLpk)および結合器出力の電力分布(PCpk)が、対応する電力検出誤差分布(240、242、244)に沿ってプロットされている。PLpkおよびPCpkの例示的な振幅も示されている。
【0122】
図32Cの例において、PLpkおよびPCpkの位相は、約180度と、大きく異なっている。したがって、結果としてもたらされる電力検出誤差(244)は、約1.8dBほどの高さになり得る。
図32Aおよび
図32Bの例において、PLpkとPCpkとの間の位相差は、
図32Cのものよりもはるかに小さい。したがって、結果としてもたらされる電力検出誤差(240、242)もより小さい(約0.5dB以下)。
【0123】
図33は、第1の結合器構成100aおよび第2の結合器構成100bを有する結合器アセンブリ110の例を示す。第1の結合器構成100aは、たとえば、高帯域(HB)結合器とすることができ、第2の結合器構成100bは、たとえば、低帯域(LB)結合器とすることができる。
【0124】
第1の結合器構成110aは、その端子の間に湾曲した形状(たとえば、部分ループ)を有するドライバアーム102aを含むように図示されている。第2
の結合器構成110bは、その端子の間に湾曲した形状(たとえば、部分レーストラック形状)を有するドライバアーム102bを含むように図示されている。
【0125】
第1の結合器構成100aは、ドライバアーム102aに対して重なり合う区画をもたらし、それによって、結合機能を促進するように、その端子の間に湾曲した形状(たとえば、部分ループ)を有する結合器アーム104aをさらに含むように図示されている。第2の結合器構成100bは、ドライバアーム102bに対して重なり合う区画をもたらし、それによって、結合機能を促進するように、その端子の間に湾曲した形状(たとえば、部分レーストラック形状)を有する結合器アーム104bをさらに含むように図示されている。
【0126】
図33の例において、第1の結合器100aの結合器アーム104aは、チェーン結合器構成を形成するように、第2の結合器100bの結合器アーム104bに接続されるように示されている。
【0127】
図33は、いくつかの実施形態において、チェーン結合器の1つまたは複数の結合器アームを、位相オフセット(複数可)をもたらし、それによって、ドライバアーム(複数可)の対応する電力リップル(複数可)に対して対応する電力リップル(複数可)を動かすように構成することができることをさらに示している。本明細書において説明されているように、そのような位相オフセットは、電力検出誤差を低減することができる。
【0128】
図33に示す例において、結合器アーム104aは、その電力リップルの位相オフセットをもたらすように実装されている、250として示されている湾曲した特徴部(たとえば、部分ループ)を含むように図示されている。同様に、結合器アーム104bは、その電力リップルの位相オフセットに寄与するために実装されている複数の特徴部と関連付けられているように図示されている。たとえば、第1の結合器104aと第2の結合器アーム104bとの間の湾曲した特徴部252が、そのような位相オフセットに寄与するように実装されてもよい。同様に、完全なループ254が、そのような位相オフセットに寄与するように実装されてもよい。同様に、湾曲した特徴部(たとえば、部分ループ)256が、そのような位相オフセットに寄与するように実装されてもよい。
【0129】
図33の例において、位相オフセットをもたらすように実装される特徴部は、他のアーム(たとえば、ドライバアーム)と重なり合う部分にあるアーム(たとえば、結合器アーム)の一部分、他のアームと重なり合わないアームの一部分、または、それらの任意の組み合わせであってもよいことに留意されたい。
図33の例は、位相オフセットが結合器アームの特徴部によって導入されることを示しているが、1つまたは複数のドライバアームと関連付けられる特徴部によって同様の位相オフセットが導入されてもよいことが理解されることにさらに留意されたい。
【0130】
本明細書において説明されているように、結合器の電力検出誤差は、負荷側および結合器出力側と関連付けられる電力リップルから生じる可能性がある。結合器の方向性が非常に高いとき、電力検出誤差は主に、負荷電力リップルに由来し得ることに留意されたい。方向性が非常に低いとき、電力検出誤差は主に、結合器出力電力リップルに由来し得る。
【0131】
いくつかの実施形態において、結合器は、相互結合インダクタンスのような、重要な寄与要因を考慮することによって、良好な方向性を有して設計することができる。本明細書において説明されているように、そのような結合器はまた、電力検出誤差の低減を得るように、負荷電力リップルおよび結合器出力電力リップルを位置整合し、または、それらのより近密なアラインメントを有するように構成することもできる。
【0132】
本明細書において説明されている様々な例において、結合器関連長さ、結合器関連幅、結合器関連横方向オフセット、および結合器関連深さ位置のような様々な結合器設計パラメータが説明されている。説明の目的のために、本明細書において説明されているような1つまたは複数の特徴を有する結合器は、たとえば、0.6mmから2.0mmの間、0.8mmから1.6mmの間、または1.0mmから1.4mmの間である長さを有することができることは理解されよう。いくつかの実施形態において、そのような長さは、たとえば、0.8mm、1.0mm、1.1mm、1.2mm、1.3mm、または1.4mmよりも大きくてもよい。
【0133】
説明の目的のために、本明細書において説明されているような1つまたは複数の特徴部を有する結合器は、たとえば、40μmから200μmの間、50μmから160μmの間、50μmから120μmの間、50μmから100μmの間、または50μmから80μmの間である幅を有することができることは理解されよう。いくつかの実施形態において、そのような幅は、たとえば、160μm、120μm、100μm、80μm、または60μm以下であってもよい。
【0134】
説明の目的のために、本明細書において説明されているような1つまたは複数の特徴部を有する結合器は、たとえば、0μmから60μmの間、0μmから50μmの間、0μmから40μmの間、0μmから30μmの間、または0μmから20μmの間である横方向オフセットの大きさを有することができることは理解されよう。いくつかの実施形態において、そのような横方向オフセットの大きさは、たとえば、0μm、5μm、10μm、15μm、または20μmよりも大きくてもよい。
【0135】
いくつかの実施態様において、本明細書において説明されている1つまたは複数の特徴部は、モジュール内に含まれてもよい。
図34は、複数のPA307a、307bを有する電力増幅器(PA)ダイ302を含む例示的なモジュール300を示す。例として、第1のPA307aおよび第2のPA307bは、入力RF信号(RFIN_A、RFIN_B)を受信し、増幅するように示されている。そのような増幅RF信号は、それぞれの出力整合回路309a、309bを通され、それぞれの出力RFOUT_A、RFOUT_Bにルーティングされ得る。
【0136】
PA307a、307bは、バイアス/制御回路305と通信するように示されている(ライン306a、306b)。バイアス/制御回路305は、たとえば、制御信号入力304に基づいてPA307a、307bに対するバイアスおよび/または制御機能をもたらすように構成することができる。いくつかの実施形態において、バイアス/制御回路305は、PAダイ302から分離されているダイ内に実装されてもよい。いくつかの実施形態において、バイアス/制御回路305は、PAダイ302と同じダイ内に実装されてもよい。
【0137】
第1の整合網309aの出力は、第1の結合器100aに接続されるように示されている。同様に、第2の整合網309bの出力は、第2の結合器100bに接続されるように示されている。結合器100a、100bのいずれかまたは両方が、本明細書において説明されているような1つまたは複数の特徴を含むことができる。
【0138】
図示されている例において、第1の結合器100aおよび第2の結合器100bは結合器入力310と出力312との間でともにデイジーチェーン接続されるように示されている。そのような結合器は、図示されているようにともに連結されてもよく、または、連結されなくてもよいことは理解されよう。
【0139】
図34の例示的なモジュール300において、本明細書において説明されている様々な構成要素は、パッケージング基板320の上または中に提供または設置することができる。いくつかの実施形態において、パッケージング基板320は、積層基板を含むことができる。いくつかの実施形態において、モジュール300はまた、たとえば、モジュール300の保護を提供し、そのより容易な取り扱いを促進するための1つまたは複数のパッケージング構造をも含むことができる。そのようなパッケージング構造は、パッケージング基板320の上方に形成され、その上の様々な回路および構成要素を実質的に封入するように寸法決めされているオーバーモールドを含むことができる。
【0140】
いくつかの実施態様において、本明細書において説明されている1つまたは複数の特徴を有するデバイスおよび/または回路は、ワイヤレスデバイスのようなRFデバイス内に含まれてもよい。そのようなデバイスおよび/または回路は、ワイヤレスデバイス内に直に、本明細書において説明されているようなモジュール形式で、または、それらの何らかの組み合わせにおいて実装されてもよい。いくつかの実施形態において、そのようなワイヤレスデバイスは、たとえば、携帯電話、スマートフォン、電話機能を有するかまたは有しない手持ち式ワイヤレスデバイス、ワイヤレスタブレットなどを含んでもよい。
【0141】
図35Aおよび
図35Bは、本明細書において説明されている1つまたは複数の有利な特徴を有する例示的なワイヤレスデバイス400を概略的に示す。
図35Aに示す例は、周波数分割二重(FDD)構成のためのものであり、
図35Bに示す例は、時分割二重(TDD)構成のためのものである。
【0142】
図35Aおよび
図35Bの2つの例示的なワイヤレスデバイスの各々において、PA307、それらの入力および出力整合回路(309)、ならびに結合回路100は、
図34において説明されているように、モジュール300上に実装することができる。PA307は、知られている様式で構成および操作することができる送受信機410からそれらの各RF信号を受信することができる。送受信機410は、増幅および送信されるべきRF信号を生成し、受信信号を処理するように構成することができる。送受信機410は、ユーザにとって適切なデータおよび/または音声信号と、送受信機410にとって適切なRF信号との間の変換を可能にするように構成されているベースバンドサブシステム408とやり取りするように示されている。送受信機410はまた、ワイヤレスデバイスの動作のための電力を管理するように構成されている電力管理構成要素406に接続されるようにも示されている。そのような電力管理はまた、ベースバンドサブシステム408およびモジュール300の動作をも制御することができる。
【0143】
ベースバンドサブシステム408は、ユーザに与えられる音声および/またはデータ、ならびに、ユーザから受信される音声および/またはデータの様々な入力および出力を促進するためのユーザインターフェース402に接続されるように示されている。ベースバンドサブシステム408はまた、ワイヤレスデバイスの動作を促進し、かつ/または、ユーザのための情報を記憶することを可能にするためのデータおよび/または命令を記憶するように構成されているメモリ404にも接続され得る。
【0144】
図35Aの例示的なワイヤレスデバイス400において、モジュール300の出力は、それらの各デュプレクサ410a、410bおよび帯域選択スイッチ414を介してアンテナ416にルーティングされるように示されている。帯域選択スイッチ414は、たとえば、動作帯域の選択を可能にするための単極双投(たとえば、SPDT)スイッチを含むことができる。モジュール300の2帯域出力のコンテキストにおいて示されているが、動作帯域の数は異なってもよいことは理解されよう。複数の帯域が関与する構成において、そのような帯域選択スイッチは、たとえば、SPMT(単極多投)構成を有することができる。
【0145】
図35Aの例において、各デュプレクサ410は、共通のアンテナ(たとえば、416)を使用して、送信および受信動作が実質的に同時に実施されることを可能にすることができる。
図35Aにおいて、受信信号は、たとえば、低雑音増幅器(LNA)を含むことができる「Rx」経路(図示せず)にルーティングされるように示されている。
【0146】
図35Bの例示的なワイヤレスデバイス400において、時分割二重(TDD)機能は、モジュール300の2つの例示的な出力に接続されているフィルタ412a、412bによって促進することができる。フィルタ412a、412bから出る経路は、スイッチ414を通じてアンテナ416に接続されるように示されている。そのようなTDD構成において、Rx経路(複数可)が、スイッチ414から出ることができる。したがって、スイッチ414は、帯域選択器(たとえば、本明細書において説明されているような高帯域と低帯域との間の)として、また、Tx/Rx(TR)スイッチとして機能することができる。
【0147】
図35Aおよび
図35Bに示す例示的なワイヤレスデバイス400において、例示的なモジュール300は、PA(307a、307b)およびそれらの各整合回路(309a、309b)、ならびに結合器区画(100a、100b)を含むものとして示されている。いくつかの実施形態において、
図35Aのモジュール300は、デュプレクサ410a、410bおよびスイッチ414のうちのいくつかまたはすべてを含んでもよい。いくつかの実施形態において、
図35Bのモジュール300は、フィルタ412a、412bおよびスイッチ414のうちのいくつかまたはすべてを含んでもよい。
【0148】
いくつかの他のワイヤレスデバイス構成は、本明細書において説明されている1つまたは複数の特徴を有することができる。たとえば、ワイヤレスデバイスは、マルチバンドデバイスである必要はない。別の例において、ワイヤレスデバイスは、ダイバーシティアンテナのような追加のアンテナ、および、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標)、およびGPSのような追加の接続機構を含んでもよい。
【0149】
特に明記しない限り、本明細書および特許請求項の範囲全体を通じて、「備える」(“comprise”、“comprising”)などの単語は、排他的または網羅的な意味とは対照的に、包括的な意味、すなわち、「含むが、限定されない」という意味において解釈されるべきである。「結合されている」という単語は、概して本明細書においては、直に接続されているか、または、1つもしくは複数の中間要素によって接続されているかのいずれかであり得る2つ以上の要素を参照する。加えて、「本明細書において」、「上記」、「下記」という単語、および、同様の趣旨の単語は、本出願においては、本出願を全体として参照するものとし、本出願のいかなる特定の部分も参照しないものとする。文脈が許容すれば、単数または複数を使用した上記の説明における単語はまた、それぞれ複数または単数をも含み得る。2つ以上の項目を挙げるときに使用する「または」という単語は、その単語の以下の解釈、すなわち、挙げられた項目のいずれか、挙げられた項目のすべて、および、挙げられた項目の任意の組み合わせのすべてを包含する。
【0150】
上記の本発明の実施形態の詳細な説明は、網羅的であるようには意図されておらず、または、本発明を、上記で開示されている厳密な形式に限定することも意図されていない。本発明の特定の実施形態および例を、上記で例示を目的として説明しているが、当業者には認められるように、本発明の範囲内で様々な均等な修正が可能である。たとえば、プロセスまたはブロックが所与の順序において提示されているが、代替的な実施形態は、異なる順序において、複数のステップを有する手順を実施してもよく、または、複数のブロックを有するシステムを利用してもよく、いくつかのプロセスまたはブロックは、削除、移動、追加、分割、組み合わせ、および/または修正されてもよい。これらのプロセスまたはブロックの各々は、様々な異なる様式で実施されてもよい。また、プロセスまたはブロックは、時間において、連続して実施されるように示されているが、その代わりに、これらのプロセスまたはブロックは並行して実施されてもよく、または、異なる時点において実施されてもよい。
【0151】
本明細書において与えられている本発明の教示は、必ずしも上述したシステムではなく、他のシステムに適用されてもよい。上述した様々な実施形態の要素および動作を組み合わせて、さらなる実施形態を提供することができる。
【0152】
本発明のいくつかの実施形態が説明されているが、これらの実施形態は例としてのみ提示されており、本開示の範囲を限定するようには意図されていない。事実、本明細書において説明されている新規の方法およびシステムは、様々な他の形態で具現化されてもよく、さらに、本開示の趣旨から逸脱することなく、本明細書において説明されている方法およびシステムの形態に様々な省略、置換および変更を行うことができる。添付の特許請求項の範囲およびそれらの均等物は、本開示の範囲および趣旨に含まれるそのような形態または修正を包含するように意図されている。