特許第6660963号(P6660963)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6660963振動要素の2以上の位置間の時空間的関係を測定するエミッタセンサアセンブリ及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6660963
(24)【登録日】2020年2月13日
(45)【発行日】2020年3月11日
(54)【発明の名称】振動要素の2以上の位置間の時空間的関係を測定するエミッタセンサアセンブリ及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01F 1/84 20060101AFI20200227BHJP
   G01B 11/00 20060101ALI20200227BHJP
【FI】
   G01F1/84
   G01B11/00 C
【請求項の数】16
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-553078(P2017-553078)
(86)(22)【出願日】2015年4月10日
(65)【公表番号】特表2018-511059(P2018-511059A)
(43)【公表日】2018年4月19日
(86)【国際出願番号】US2015025233
(87)【国際公開番号】WO2016164034
(87)【国際公開日】20161013
【審査請求日】2017年11月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】500205770
【氏名又は名称】マイクロ モーション インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュロッサー, マーティン アンドリュー
【審査官】 大森 努
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭52−030479(JP,A)
【文献】 特開平01−174909(JP,A)
【文献】 特開昭61−241616(JP,A)
【文献】 特開平07−280514(JP,A)
【文献】 特開昭62−242808(JP,A)
【文献】 特表昭61−502704(JP,A)
【文献】 特開2003−177049(JP,A)
【文献】 特表2007−518077(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0094570(US,A1)
【文献】 特開平05−087588(JP,A)
【文献】 特開昭63−186112(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0187599(US,A1)
【文献】 特開2010−117353(JP,A)
【文献】 特開平11−304562(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01F 1/84,
G01B 11/00−11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動要素(12)の2以上の位置間の時空間的関係を測定するエミッタセンサアセンブリ(100)であって、
振動要素(12)の第1位置(12a)に大凡堅固に連結され、振動要素(12)の第2位置(12b)に向けて電磁放射(112)を発するように構成されたエミッタ(110)と、
振動要素(12)の第1位置(12a)に大凡堅固に連結され、振動要素(12)の第2位置(12b)から反射される電磁放射(112)を受け取るように構成されて、振動要素(12)の捩れモードを測定するセンサ(120)とを備え、
前記振動要素(12)は、流量計(5)内の流れチューブである、エミッタセンサアセンブリ(100)。
【請求項2】
更に、振動要素(12)の第2位置(12b)から反射される電磁放射(112)を受け取るように位置して、該電磁放射(112)を前記センサ(120)に向けるレンズ(130)を備える、請求項1に記載のエミッタセンサアセンブリ(100)。
【請求項3】
前記エミッタ(110)及びセンサ(120)の少なくとも1つは第1位置(12a)に配置された、請求項1又は2に記載のエミッタセンサアセンブリ(100)。
【請求項4】
前記エミッタ(110)及びセンサ(120)の少なくとも1つは第1位置(12a)から離れて配置された、請求項1乃至3の何れかに記載のエミッタセンサアセンブリ(100)。
【請求項5】
エミッタ(110)は発光ダイオード又はレーザーである、請求項1乃至4の何れかに記載のエミッタセンサアセンブリ(100)。
【請求項6】
前記センサ(120)は、フォトダイオードの感知領域(122)上の電磁放射(112)の位置を決定する位置センサ検知器である、請求項1乃至5の何れかに記載のエミッタセンサアセンブリ(100)。
【請求項7】
振動要素の2以上の位置間の時空間的関係を測定する方法であって、
振動要素の第1位置から電磁放射を発する工程と、
振動要素の第2位置から電磁放射を反射する工程と、
第2位置から反射される電磁放射を受け取る工程であって、電磁放射は第1位置に堅固に連結されたセンサによって受け取られて、振動要素の捩れモードを測定する工程
ドライバを用いて振動要素を振動させる工程であって、該振動要素は流量計内の流れチューブである工程を備える、方法。
【請求項8】
更に、軸上の第1位置に対する、軸に沿った第2位置の動きを決定する工程を備える、請求項に記載の方法。
【請求項9】
更に、第2位置が第1位置に対して変位されるように、コリオリ力で振動要素を捩る工程を備える、請求項又はに記載の方法。
【請求項10】
第2位置から電磁放射を反射する工程は、第2位置にて振動要素の表面から電磁放射を反射する工程である、請求項乃至の何れかに記載の方法。
【請求項11】
第2位置から電磁放射を反射する工程は、第2位置に堅固に連結された表面から電磁放射を反射する工程である、請求項乃至10の何れかに記載の方法。
【請求項12】
振動要素(12)の2以上の位置間の時空間的関係を測定するシステム(15)であって、
振動要素(12)の第1位置(12a)に堅固に連結されたエミッタセンサアセンブリ(100)と、
振動要素(12)の第2位置(12b)に配置された反射面(200)を備え、
前記エミッタセンサアセンブリ(100)は、
振動要素(12)の第2位置(12b)に向けて電磁放射(112)を発し、
第2位置(12b)から反射される電磁放射(112)を受け取るように構成されて、振動要素(12)の捩れモードを測定
前記振動要素(12)は、流量計(5)内の流れチューブである、システム(15)。
【請求項13】
前記反射面(200)は第2位置(12b)における振動要素(12)の一部である、請求項12に記載のシステム(15)。
【請求項14】
前記反射面(200)は第2位置(12b)に堅固に連結された表面である、請求項12又は13に記載のシステム(15)。
【請求項15】
前記エミッタセンサアセンブリ(100)は、
振動要素(12)の第1位置(12a)に大凡堅固に連結され、振動要素(12)の第2位置(12b)に向けて電磁放射(112)を発するように構成されたエミッタ(110)と、
振動要素(12)の第1位置(12a)に大凡堅固に連結され、振動要素(12)の第2位置(12b)から反射された電磁放射(112)を受け取るように構成されたセンサ(120)と、を備える、請求項12乃至14の何れかに記載のシステム(15)。
【請求項16】
電磁放射(112)は光である、請求項12乃至15の何れかに記載のシステム(15)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下に記載される実施形態は、2以上の位置の時空間的関係を測定することに関し、特に、振動要素の2以上の位置の間の時空間的関係を測定することに関する。
【背景技術】
【0002】
コリオリ流量計のような振動計は一般的に1以上の振動要素を備えたセンサアセンブリを含む。振動要素は、測定される材料を搬送するか、測定される材料内に浮遊する流れチューブ、音叉などであり得る。ドライバは、1つ以上の振動要素を振動させて、センサアセンブリによる応答を誘発する。センサアセンブリによる応答は、材料の特性を決定するのに使用される。
【0003】
応答を測定するために、センサアセンブリは、振動要素上の2以上の位置の時空間的関係を決定するために使用することができる2つ以上のピックオフセンサを含むことができる。例えば、第1のピックオフセンサは第1の位置にあり、第2のピックオフセンサは第2の位置にある。各ピックオフセンサは、例えば、速度、変位、又は加速度などの時空間的特性を測定することができる。2つ以上のセンサからの測定値は、2つ以上の位置間の時空間的関係を決定するために組み合わせることができる。例えば、2つ以上のセンサからの信号を差し引いて、2つ以上の位置間の位相差を決定することができる。
【0004】
2つ以上の位置の時空間的関係は、材料の特性に対応し得る。例えば、コリオリ流量計において、第1位置と第2位置との間の位相差は、振動チューブを通って流れる流体の流量と相関する。振動チューブ上の2以上の位置の間の位相差を判定することにより、流量が決定される。他の特性が決定されてもよく、他の時空間的関係も使用され得る。
【0005】
2つ以上の位置の間の時空間的関係を決定すべく、2以上の位置に於ける2つ以上のセンサが用いされ得るが、2以上のセンサを用いない他の構成を用いることが有利である。例えば、時空間的関係を測定する1つのセンサを用いることは有利である。利点は、より単純な振動センサアセンブリの構成を簡単にし、より信頼性の高い測定を含み得る。従って、振動要素の2つ以上の位置の間の時空間的関係を測定するニーズがある。
【発明の概要】
【0006】
発明の要約
振動要素の2以上の位置間の時空間的関係を測定するエミッタセンサアセンブリが提供される。実施形態に従って、エミッタセンサアセンブリは、振動要素の第1位置に大凡堅固に連結されたエミッタを備える。エミッタは、振動要素の第2位置に向けて電磁放射を発するように構成される。エミッタセンサアセンブリはまた、振動要素の第1位置に大凡堅固に連結されたセンサを備える。センサは、振動要素の第2位置から反射される電磁放射を受け取るように構成される。
【0007】
振動要素の2以上の位置間の時空間的関係を測定する方法が提供される。実施形態に従って、方法は振動要素の第1位置から電磁放射を発する工程と、振動要素の第2位置から電磁放射を反射する工程と、第2位置から反射される電磁放射を受け取る工程を備える。電磁放射は第1位置に堅固に連結されたセンサによって受け取られる。
【0008】
振動要素の2以上の位置間の時空間的関係を測定するシステムが提供される。実施形態に従って、システムは、振動要素の第1位置に堅固に連結されたエミッタセンサアセンブリと、振動要素の第2位置に配置され、及び第2位置から離れて配置されるの1つである反射面を備えている。前記エミッタセンサアセンブリは、振動要素の第2位置に向けて電磁放射を発し、第2位置から反射される電磁放射を受け取るように構成される。
【0009】
発明の態様
一態様に従って、振動要素(12)の2以上の位置間の時空間的関係を測定するエミッタセンサアセンブリ(100)は、振動要素(12)の第1位置(12a)に大凡堅固に連結され、振動要素(12)の第2位置(12b)に向けて電磁放射を発するように構成されたエミッタ(110)と、振動要素(12)の第1位置(12a)に大凡堅固に連結され、振動要素(12)の第2位置(12b)から反射される電磁放射を受け取るように構成されたセンサ(120)を備える。
【0010】
好ましくは、エミッタセンサアセンブリ(100)は、振動要素(12)の第2位置(12b)から反射される電磁放射(112)を受け取るように位置して、該電磁放射(112)を前記センサ(120)に向けるレンズ(130)を備えている。
好ましくは、前記エミッタ(110)及びセンサ(120)の少なくとも1つは第1位置(12a)に配置されている。
【0011】
好ましくは、前記エミッタ(110)及びセンサ(120)の少なくとも1つは第1位置(12a)から離れて配置されている。
好ましくは、エミッタ(110)は発光ダイオード又はレーザーである。
好ましくは、前記センサ(120)は、フォトダイオードの感知領域(122)上の電磁放射(112)の位置を決定する位置センサ検知器である。
好ましくは、前記振動要素(12)は、流量計(5)内の流れチューブである。
【0012】
一態様に従って、振動要素の2以上の位置間の時空間的関係を測定する方法は、振動要素の第1位置から電磁放射を発する工程と、振動要素の第2位置から電磁放射を反射する工程と、第2位置から反射される電磁放射を受け取る工程であって、電磁放射は第1位置に堅固に連結されたセンサによって受け取られる工程を備えている。
【0013】
好ましくは、方法は更に、軸上の第1位置に対する、軸に沿った第2位置の動きを決定する工程を備える。
好ましくは、方法は更に、ドライバを用いて振動要素を振動させる工程であって、該振動要素は流量計内の流れチューブである工程と、第2位置が第1位置に対して変位されるように、コリオリ力で振動要素を捩る工程を備える。
【0014】
好ましくは、第2位置から電磁放射を反射する工程は、第2位置にて振動要素の表面から電磁放射を反射する工程である。
好ましくは、第2位置から電磁放射を反射する工程は、第2位置に堅固に連結された表面から電磁放射を反射する工程である。
【0015】
一態様に従って、振動要素(12)の2以上の位置間の時空間的関係を測定するシステム(15)は、振動要素(12)の第1位置(12a)に堅固に連結されたエミッタセンサアセンブリ(100)と、振動要素(12)の第2位置(12b)に配置され、及び第2位置(12b)から離れて配置されるの1つである反射面(200)を備え、前記エミッタセンサアセンブリ(100)は、振動要素(12)の第2位置(12b)に向けて電磁放射(112)を発し、第2位置(12b)から反射される電磁放射(112)を受け取るように構成されている。
【0016】
好ましくは、前記反射面(200)は第2位置(12b)における振動要素(12)の一部である。
好ましくは、前記反射面(200)は第2位置(12b)に堅固に連結された表面である。
好ましくは、前記エミッタセンサアセンブリ(100)は、振動要素(12)の第1位置(12a)に大凡堅固に連結され、振動要素(12)の第2位置(12b)に向けて電磁放射(112)を発するように構成されたエミッタ(110)と、振動要素(12)の第1位置(12a)に大凡堅固に連結され、振動要素(12)の第2位置(12b)から反射された電磁放射(112)を受け取るように構成されたセンサ(120)と、を備える。
好ましくは、電磁放射(112)は光である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
全ての図面において、同じ符号は同じ要素を表す。図面は必ずしも縮尺通りではないことは理解されるべきである。
図1】実施形態に従って、振動要素12の2以上の位置間の時空間的関係を測定するシステム15の正面図を示す。
図2】実施形態に従って、振動要素12の2以上の位置間の時空間的関係を測定するシステム15の側面図を示す。
図3】前記の図1に記載されたセンサアセンブリ10の底面斜視図である。
図4】前記の図2に記載されたセンサアセンブリ10の底面斜視図である。
図5図1のシステム15の断面図である。
図6図1のシステム15の断面図である。
図7図1のシステム15の断面図である。
図8】前記に記載されたエミッタセンサアセンブリ100の斜視図である。
図9】実施形態に従って、振動要素12の2以上の位置間の時空間的関係を測定する方法900を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
詳細な記載
図1図9及び以下の説明は、特定の例をあげてどのようにして振動要素の2以上の位置間の時空間的関係を測定する実施形態のベストモードを作製し、使用するかを当業者に教示する。進歩性のある原理を教示するために、一部の従来の態様は簡易化されまたは省略されている。当業者は、本発明の範囲内に入る、これらの例からの変形形態を理解するであろう。当業者は、以下に説明する特徴をさまざまな方法で組み合わせて、振動要素の2以上の位置間の時空間的関係を測定する複数の変形形態を形成することができることを理解するであろう。その結果、以下に記載された実施形態は下記の特定の例に限定されず、特許請求の範囲及びその均等物によってのみ限定される。
【0019】
以下の特定の例は、振動要素の第1位置に堅固に連結されるエミッタセンサアセンブリを備えたシステムを含む。エミッタセンサアセンブリでのエミッタは、振動要素の第2位置への電気磁気放射を発する。第2位置に配置され又は第2位置から離れて配置された反射面は電気磁気放射を第1の位置に反射する。エミッタセンサアセンブリ内のセンサは、電磁放射を受け取る。センサは信号を供給し、該信号はセンサによって受け取られる電磁放射の位置に比例する。信号はメータ電子機器のような電子機器に提供されてもよく、該電子機器は信号を使用して、振動要素の要素上の第1位置と第2位置の間の時空間的関係を演算する。
【0020】
図1及び図2は夫々、実施形態に従った振動要素12の2以上の位置間の時空間的関係を測定するシステム15の正面図及び側面図を示す。図1及び図2に示すように、システム15は、センサアセンブリ10及びメータ電子機器20を含む流量計5で使用される。
センサアセンブリ10は2本の流れチューブ(1本の流れチューブは記載された正面図により示される)及びドライバ14を含む。センサアセンブリ10を囲むのは、入口5a及び出口5bから延びるハウジング16である。入口5a及び出口5bはセンサアセンブリ10内の振動要素12に連結される。更に図1には図5の破断線が示される。
【0021】
振動要素12は、図1及び図2に示す流れチューブのうちの1つである。振動要素12は第1位置12a及び第2位置12bを有する。エミッタセンサアセンブリ100は第1位置12aで配置され、メータ電子機器20に通信可能に連結される。エミッタセンサアセンブリ100は、第2位置12bへの電磁放射112を発する。電磁放射112は反射面200によって反射され、それは、第2位置12bにおける振動要素12の表面である。エミッタセンサアセンブリ100は反射された電磁放射112を受け取る。図5図6及び図7に関して以下に詳細に示すように、示された実施形態ではエミッタセンサアセンブリ100及び反射面200を備えるシステム15は、第1位置12aと第2位置12bの間の時空間的関係を測定することが出来る。
【0022】
まだ図1及び図2を参照して、流量計5はコリオリ流量計であるが、如何なる振動計が使用されてもよい。流量計5は、振動要素12内の材料の特性及び動きを判定する。流量計5は、第1位置12aと第2位置12bの間の時空間的関係を測定するシステム15を含む。1つの振動要素12の第1位置12aと第2位置12bの間の時空間的関係は、振動要素12内の材料に1以上の特性を判定するのに用いられる。例えば、時空間的関係は第1位置12aと第2位置12bの間の位相差であり得る。更に又は或いは、時空間的関係は、時間遅れ、速度の差、加速度である。
【0023】
示されるように、振動要素12はU字形の流れチューブであるが、どんな適切な形も使用されてもよい。例えば、カーブ、弓、直線(例えば真っ直ぐな流れチューブ)及び他の形状は、他の実施形態で使用されてもよい。U字形故に、振動要素12には略並列の表面があってもよい。例えば、第1位置12aにおける表面の一部は、第2位置12bにおける表面の一部と略平行かもしれない。しかしながら、表面は、他の実施形態において必ずしも並列ではない。例えば、上述したカーブ及び弓形状では、振動要素は、第1及び第2位置に平行な表面を有さなくてもよいが、それにも拘らず、ドライバ14によって振動される振動要素上の2以上の位置間の時空間的関係を測定するのに用いられる。
【0024】
ドライバ14は振動要素12を振動させるように構成される。示された実施形態では、ドライバ14はコイルと磁石から構成される。コイルはメータ電子機器20から駆動信号を受信する。駆動信号は正弦波の電気的信号であるが、あらゆる適切な信号か合成信号が使用されてもよい。駆動信号により、ドライバ14に振動要素12に力を付与する。力は駆動信号のパラメータに相当する特性を有する。例えば、力は、駆動信号の周波数と同じである周波数で振動してもよい。更に又は或いは、力の振幅は駆動信号の振幅に比例してもよい。
【0025】
振動要素12は、図1に示す曲げ軸Wの周りで曲げることによって力に応答することができる。振動要素12は、曲げ軸Wの周りに、ドライバ14によって加えられる力の方向に曲がることができる。力の方向は、振動要素12によって形成される平面に垂直であってもよい。従って、ドライバ14の箇所における振動要素12は、振動要素12によって形成される平面に対して垂直に変位されてもよい。力及び曲げは、同じまたは別の実施形態では他の方向であってもよい。代替の実施形態では、ブレースバーを使用してもよく、この場合、曲げ軸Wは、ブレースバーなどを横切る。
【0026】
振動要素12は、様々な振動モードを有することもできる。例えば、振動要素12は、2つの振動要素12が反対方向に曲がる、位相外曲げモード(「駆動モード」)で振動することができる。振動要素12が駆動モードでのみ振動する場合、第1位置12aと第2位置12bは、位相差なしに曲がる。即ち、2つの位置12a、12bの間の位相差はゼロであってもよい。 振動要素12はまた、駆動モード(「ツイストモード」)によって搬送される流れ-誘起捩れを有してもよく、これについては、図3及び図4を参照して以下でより詳細に説明する。
【0027】
尚、図1図2に言及して、システム15はメータ電子機器20に信号を供給する。システム15によって供給される信号は、2つの位置12a、12b間の時空間的関係の測定値を含み得る。信号を使用して、メータ電子機器20は、振動要素12を流れる材料の特性を決定するように構成される。例示的なメータ電子機器、材料の特性、及び材料特性が如何に位相差及び振動応答の他のパラメータから決定され得るかは、他の参考文献と同様にヘイズ他に付与された米国特許第8,720,281号に記載されている。メータ電子機器20の更なる記載は、簡潔さの目的から省略される。
【0028】
示されたシステム15において、エミッタセンサアセンブリ100は第1位置12aにて振動要素12に取り付けられる。従って、エミッタセンサアセンブリ100は、第1位置12aにて振動要素12に大凡堅固に結合される。しかし、エミッタセンサアセンブリ100は、第1位置12aに大凡堅固に結合され、第1位置12aには位置しない。例えば、エミッタセンサアセンブリ100は、ブラケットなどを用いて振動要素12に大凡に堅固に結合され得る。従って、エミッタセンサアセンブリ100は、第1位置12aから離れて配置され得る。更に、エミッタセンサアセンブリ100は、夫々が個別に取り付けられ、間接的に第1位置12aに結合されるなどの構成要素から構成されてもよい。
【0029】
第1位置12aに実質的に堅固に結合されているため、エミッタセンサアセンブリ100は、第1位置12aとともに移動することができる。従って、エミッタセンサアセンブリ100の位置は、第1位置12aの位置に対応する。これにより、エミッタセンサアセンブリ100による測定値を、第1位置12aの空間測定値とすることができる。例えば、エミッタセンサアセンブリ100がブラケットを介して第1位置12aに連結される実施形態では、第1位置12aに対するエミッタセンサアセンブリ100の位置を知ることができる。従って、第1位置12aに対するエミッタセンサアセンブリ100の位置は、メータ電子機器20による処理に含まれてもよい。
【0030】
同様に、代替の実施形態では、第2位置12bで振動要素12の表面の一部であると示されている反射面は、第2位置12bに固定されてもよいし、結合されてもよい。従って、代替の実施形態では、反射面は第2位置12bから離れて配置されてもよい。例えば、反射面は、ブラケットを用いて第2位置に近接して配置されてもよい。図示の実施形態では、反射面200は第2位置12bに配置されている。
【0031】
また、図示の実施形態では、反射面200は、振動要素12上の表面であるために湾曲している。しかし、代替の実施形態では、反射面200は異なる形状、例えば平坦形のような形状を有する。平坦な形状は、振動要素12に実質的に堅固に結合された異なる形状の振動要素又は平坦な表面に起因してもよい。例えば、平坦な鏡が第2位置12bに連結され得る。
【0032】
これら及び他の実施形態において、エミッタセンサアセンブリ100及び反射面200を用いて、第1位置12aと第2位置12bとの間の時空間的関係を測定することができる。例示的な時空間的関係は、振動要素12が捩れモードで振動しているときの第1位置12aと第2位置12bとの間の位相差であり、これについては、以下の図3図4を参照して以下に詳細に記載される。
【0033】
図3及び図4は、図1及び図2を参照して説明したセンサアセンブリ10の底面斜視図を示す。振動要素12、第1位置12a、第2位置12b及びエミッタセンサアセンブリ100が示される。説明のために、ドライバ14、ハウジング16及びメータ電子機器20は示されていない。また、反射面200は図示されていないが、反射面200は第2位置12bに配置されていることが理解されるだろう。図3は非駆動モードを示し、図4はコリオリの力によるねじれモードを示す。従って、図3及び図4は、第1位置12aと第2位置12bとの時空間的関係に及ぼすねじれモードの影響を示す。
【0034】
理解されるように、第1位置12aと第2位置12bとの時空間的関係は、図3に示す非駆動モードは図4に示す捩れモードとは異なる。図3にて、振動要素12はドライバ14が振動要素12を振動させていない非駆動モードにある。即ち、ドライバ14は、振動要素12に力を加えていない。図4では、材料は振動要素12を通って流れており、一方、ドライバ14は振動要素12を振動させている。コリオリの力を引き起こす材料の流れに起因して、振動要素12は捩れモードで振動している。捩れモードにて、各振動要素12上の第1位置12aと第2位置12bは位相差を有する。
【0035】
例えば、振動要素12を通って流れる材料は、振動要素12内にコリオリ力を誘発することができる。コリオリの力により、第2位置12bを第1位置12aに導くことができる。即ち、第1位置12aは、第2位置12bに対して時間遅延を有する。時間遅延は、2つの位置12a、12bの間の位相差に比例し、比例性は振動要素12の振動周波数によって決定される。位相差は、振動要素12の1つによって形成される平面に垂直な方向における2つの位置12a、12bの間の距離である。図5図6及び図7を参照して、以下に詳細に説明されるように、エミッタセンサアセンブリ100が第1位置12aにあるだけであっても、エミッタセンサアセンブリ100によって位相差は測定され得る。
【0036】
図5図6及び図7は、図1から取られたシステム15の断面を示す。図からわかるように、システム15は、上述した振動要素12及びエミッタセンサアセンブリ100を含む。振動要素12は、第1位置12aと第2位置12bとともに示されている。図5図6及び図7は、エミッタセンサアセンブリ100の断面図である。エミッタセンサアセンブリ100の断面図は、エミッタ110、センサ120、及び第1位置12aに近接して配置されたレンズ130を示す。図5図6及び図7はまたX軸、Y軸、Z軸の座標系も含む。
【0037】
エミッタ110、センサ120、及びレンズ130は全て、第1位置12aに配置されていると示される。しかし、上述の如く、代替の実施形態においてエミッタ110、センサ120、及びレンズ130は第1位置12aから離れて配置されていてもよい。例えば、エミッタ110は、ブラケットを用いて第1位置12aに堅固に結合することができ、センサ120及びレンズ130を振動要素12に取り付けることができる。エミッタ110は、同一平面上にあり、センサ120に近接している。エミッタ110は、電磁放射112を第2位置12bに向けて発するように配置されている。センサ120は、レンズ130と平行に配置され、反射面200によって反射される電磁放射112を受けるように配置される。
【0038】
電磁放射112は、曲げ軸W及び第1位置12a及び第2位置12bによって形成される平面に対して角度を以て発せられると示され、該平面はX軸とY軸によって形成される面と平行である。しかし、代替の実施形態においては、0を含むあらゆる角度が用いられる。電磁放射112はまた、第1位置12a及び第2位置12bによって形成される平面の外側に送信される。
【0039】
反射面が第2位置から離れて配置された実施形態において、電磁放射は第2位置から離れて配置された反射面に向けて発せられるにも拘らず、電磁放射は第2位置に向けて発せられる。例えば、反射面はブラケットを用いて第2位置に堅固に連結される。電磁放射は、第2位置から離れて配置された反射面に向かって第1位置におけるエミッタによって放射されてもよい。反射面は第1位置に向かって電磁放射を反射するように構成され得る。
【0040】
同様に、センサが第1位置から離れて配置された実施形態にて、第1位置に向かって反射された電磁放射を受け取ってもよい。例えば、センサは第1位置に堅固に連結され、センサに向かって反射された電磁放射を受け取る。従って、センサは第1位置に向かって反射された電磁放射を受け取ることが出来る。反射され受け取られた電磁放射は第1位置と第2位置との間の時空間的関係を測定するのに用いられ得る。
【0041】
図5図6及び図7は、異なる流れ状態における第1位置12aと第2位置12bとの間の異なる時空間的関係を示し、異なる振動モードを有する。示された流れ状態は待機、非流れ及び流れ状態である。異なる振動モード故に、第2位置12bは第1位置12aに対して動く。従って、電磁放射112は、振動モードに依存して、異なる方向に反射面200によって反射され得る。従って、電磁放射112がセンサ120によって受け取られる場所は、以下により詳細に説明されるように、振動モードに依存する。
【0042】
図5では、振動要素12は待機状態にあり、振動要素12は振動しておらず、流れがない。その結果、振動要素12は曲げ軸W上に大凡の中心がある。図5に示すように、電磁放射112は、センサ120の中心でセンサ120によって受け取られ、センサ120の基準位置となる。しかし、代替の実施形態においては、電磁放射は、振動要素12が待機状態にある間、異なる位置でセンサ120によって受信されてもよい。理解されるように、電磁放射112の位置又は基準位置の位置は、待機状態と関連付けられてもよい。
【0043】
図6にて、振動要素12は非流れ状態にある。非流れ状態は図1及び図2を参照して記載された駆動モードに対応している。図6に示すように、振動要素12は、X軸に沿って曲げ軸Wの一方の側に変位する。しかし、第1位置12aと第2位置12bのX軸に沿った相対位置は変わらない。従って、センサ120上の電磁放射112の位置は、振動要素12が待機状態にあるときの電磁放射112の位置と変わらない。従って、図5及び図6に示される電磁放射112の位置は、待機状態及び非流れ状態の両方に関連し得ることが理解されるだろう。
【0044】
図7にて、振動要素12は、振動要素12が振動している間、振動要素12を通って材料が流れている流れ状態にある。示されるように、第1位置12aと第2位置12bは曲げ軸Wの両側に変位される。図7に示す例示にて、第1位置12aは曲げ軸Wの左側に変位し、第2位置12bは曲げ軸Wの右側に変位する。しかし、振動故に、第1位置12a及び第2位置12bは、曲げ軸Wの両側で変位する。更に又は或いは、第1位置12a及び第2位置12bは、曲げ軸Wからオフセットされた軸の周りを振動することが出来る。
【0045】
図7に示されるように、電磁放射112はセンサ120の中心にてセンサ120に受け取られない。特に、電磁放射112はセンサ120の中心からオフセットされている。これは第1位置12aと第2位置12bの間の位相差故である。図5図6及び図7を比較することにより理解されるように、第1位置12aと第2位置12bとの間の位相差の変化により、電磁放射112がセンサ120によって受け取られる位置は、待機状態又は非流れ状態から流れ状態に変化した。即ち、位相差の変化は電磁放射112を異なる方向に反射させた。
【0046】
特に図5及び図6に示すように、電磁放射112は、曲げ軸Wの左側で反射面200の中心の左側にある同じ位置で反射面200によって反射される(ここでは、振動要素12が待機状態にあるとき、Z軸に沿った曲げ軸Wの投影が反射面200を横切る)。エミッタセンサアセンブリ100によって発せられる電磁放射112の曲げ軸Wに対する角度、反射面200のカーブ及びレンズ130による曲げの故に、電磁放射112は反射面200によってセンサ120の中心に反射され、この中心はセンサ120の基準位置である。
【0047】
図7に示す捩れモードによって、電磁放射112は、センサ120の中心ではないオフセット位置にてセンサ120によって受け取られる。特に、電磁放射112は反射面200の中心の右側から反射される。即ち、捩れモード故に、第2位置12bはX軸に沿って負の方向に変位し、一方、第1位置12aはX軸に沿って正の方向に変位する。これにより、電磁放射112は反射面200の中心の右側に向けられる。従って、電磁放射112は反射面200から異なる角度で反射される。従って、電磁放射112はセンサ120の中心の右側にて受け取られる。
【0048】
図5図6及び図7から理解されるように、センサ120が電磁放射112を受け取る箇所は、流れ時に振動要素12に振動中に変化する。例えば、電磁放射112は、センサ120の第1の側からセンサ120の第2の側に移動し、次いで、流れ誘導捩れモードの1サイクル中に第1の側に戻ることが出来る。これは、第1位置12aと第2位置12bとの間の位相差の変化に起因し、位相差は、第1位置12aと第2位置12bとの間の時空間的な関係である。以下に記載するように、センサ120は、センサ120上の電磁放射112の位置に比例する信号を提供するために使用されてもよい。
【0049】
図8は、上記に記載したエミッタセンサアセンブリ100の斜視図を示す。更に明瞭化すべく、エミッタセンサアセンブリ100は、図5図6及び図7を参照して上述したレンズ130を備えて示されていない。図8に示すように、エミッタセンサアセンブリ100は、上述したエミッタ110とセンサ120を含む。エミッタセンサアセンブリ100はまた、エミッタ110とセンサ120が連結される回路基板140を含むとして示される。図8にはまた、上記のX軸とZ軸が記載されている。X軸に沿ってエミッタ110によって電磁放射112が発せられ、電磁放射112がセンサ120によって受け取られる。センサ120の基準箇所にて受け取られる電磁放射112も示され、この基準箇所はセンサ120の感知領域122である。
【0050】
センサ120は、電磁放射112がセンサ120によって受け取られる位置に比例する信号を提供するように構成される。センサ120は、X軸及びZ軸の両方に沿って電磁放射112の位置を決定することができる2軸位置感知検出器(PSD)として示されている。
しかし、代替の実施形態では、あらゆる適切なセンサが用いられ得る。例えば、センサ120は、電磁放射112の位置を測定する格子状の座標系を有する光感知ダイオードのアレイであってもよい。
【0051】
示された実施形態にて、センサ120は感知領域122の基準箇所からの距離に比例する電流を付与し、基準箇所はX軸とY軸の交差部である。例えば、電磁放射112が、感知領域122のX軸に沿って第1の端部でセンサ120によって受け取られた場合、電流は、第1の端部にてリードによって付与されるセンサ120用のフルスケール電流である。電磁放射112が、感知領域122のX軸に沿って第2の端部で受け取られた場合、電流は、第2の端部にてリードを介して付与されるセンサ120用のフルスケール電流である。電磁放射112’で示される電磁放射112が、センサ120によって基準箇所にて受け取られた場合、フルスケールの半分の電流が第1の端部と第2の端部の両方に付与される。リードによって供給される電流は、センサ120によって提供される信号に含まれてもよい。
【0052】
センサ120によって付与される信号は、図1及び図2を参照して上記したメータ電子機器20によって受信される。メータ電子機器20は、第1位置12aと第2位置12bとの間の時空間的関係を測定するために、エミッタセンサアセンブリ100によって提供される信号を使用することができる。代表的な方法は、以下の図9を参照して記載される。
【0053】
図9は、実施形態に従って、振動要素の2以上の位置の間の時空間的な関係を測定する方法を示す。図9に示すように、方法900はステップ910にて振動要素の第1位置から電磁放射を発することにより開始する。第1位置は第1位置12aであり、振動要素は上記した振動要素12であり得る。ステップ920にて、方法は振動要素の第2位置からの電磁放射を反射する。第2位置は上記した第2位置12bである。ステップ930にて、方法900は第1位置にて第2位置から反射された電磁放射を受け取る。
【0054】
第1位置から電磁放射を発するステップ910は、上記したエミッタ110によって実行される。例えば、図5-図7に示すように、エミッタ110は第1位置12aに配置される。或いは、電磁放射を発するステップ910は、第1位置から離れて配置されたエミッタによって実行される。例えば、エミッタはブラケットによって第1位置に堅固に連結される。
【0055】
第2位置から電磁放射を反射するステップ920は、上記した反射面200によって実行される。例えば、反射面200は振動要素12の表面である。従って、電磁放射112は第2位置にて振動要素12の面によって反射される。或いは、第2位置から電磁放射を反射するステップ920は、第2位置から離れて配置された反射面によって実行される。例えば、反射面はブラケットを用いて第2位置に堅固に連結される。
【0056】
第2位置から反射された電磁放射を受け取るステップ930は、上記したセンサ120によって実行される。従って、センサ120は、第1位置12aに配置される。或いは、第2位置から反射された電磁放射を受け取るステップは、第1位置から離れて配置されたセンサによって実行されてもよい。例えば、第2位置から反射された電磁放射を受け取るセンサは、ブラケットを用いて第1位置に堅固に連結される。
【0057】
上記したように、センサ120は、電磁放射112が受け取られるセンサ上の位置に比例する信号をメータ電子機器20に提供することができる。メータ電子機器20は、該信号を用いて例えば振動要素12の第1位置12aと第2位置12bの間の位相差を計算することが出来る。例えば、図8に示す基準箇所がゼロの位相差と関連すれば、半分のスケールの電流はゼロ値としてデジタル化される。信号調整は、センサ120のフルスケールが、メータ電子機器20内のアナログ/デジタル変換器のフルスケールに対応することを確実にする。従って、上記した流量計5に関連して、センサ120のフルスケールは、流量計5を通る材料のフル流れに対応する。
【0058】
上述の実施形態は、振動要素12上の2以上の位置12a、12b間の時空間的関係を測定することを提供する。上記で説明した如く、振動要素12上の2以上の位置12a、12b間の時空間的関係を測定することは、第1位置12aに堅固に結合されたエミッタセンサアセンブリ100によって行うことができる。従って、エミッタセンサアセンブリ100及び振動要素12を含むセンサアセンブリ10は、より単純な構成を有し、より信頼できる測定値を有することが出来る。
【0059】
例えば、エミッタセンサアセンブリ100は、メータ電子機器20から信号を受信し且つメータ電子機器20に信号を付与する1つのみのワイヤアセンブリを有し得る。1つのワイヤアセンブリを通して、エミッタセンサアセンブリ100は、メータ電子機器20から信号を受信し、該信号によりエミッタ110は電磁放射を発し、エミッタセンサアセンブリ100によって受け取られる電磁放射の位置に比例した信号をメータ電子機器20に付与する。更に、エミッタセンサアセンブリ100は、振動式センサアセンブリの構成を複雑にしない1つの位置に連結される。2つ以上のセンサの公差が積み上がらないから、測定はまた信頼性があり、メータ電子機器20等に繋がるノイズが少なくなる。
【0060】
上記の実施形態の詳細な記述は、本発明の範囲内にある発明者らによって熟考された全ての実施形態の完全な記述ではない。実際に当業者は、さらに実施形態を作成するために上記実施形態のある要素が種々に組み合わせられるかもしれないし除去されるかもしれないことを認識している、そしてそのような、さらなる実施形態は現在の記述の範囲及び開示の範囲内にある。本発明の範囲及び開示内にある追加の実施形態を作成するために、上記実施形態の全部或いは一部が組み合わせられるかもしれないことも当業者には明白である。
【0061】
従って、本発明の特定の実施形態及び例が説明の目的のためにここに記述されているが、当業者が認識するように、様々な等価な修正は本願の範囲内で可能である。ここに提供される開示は、振動要素上の2つ以上の位置間の時空間的関係の他の測定に適用可能であり、上記に記載され添付の図面に示された実施形態だけではない。従って、上記の実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲から決定されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9