特許第6661036号(P6661036)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6661036閲覧者行動に基づいてメディアコンテンツをベンチマークする方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6661036
(24)【登録日】2020年2月13日
(45)【発行日】2020年3月11日
(54)【発明の名称】閲覧者行動に基づいてメディアコンテンツをベンチマークする方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/907 20190101AFI20200227BHJP
【FI】
   G06F16/907
【請求項の数】5
【外国語出願】
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-19771(P2019-19771)
(22)【出願日】2019年2月6日
(62)【分割の表示】特願2016-532552(P2016-532552)の分割
【原出願日】2014年11月18日
(65)【公開番号】特開2019-91487(P2019-91487A)
(43)【公開日】2019年6月13日
【審査請求日】2019年2月8日
(31)【優先権主張番号】1320485.4
(32)【優先日】2013年11月20日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】516045665
【氏名又は名称】リアルアイズ・オーウー
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハジエフ,エルナー
(72)【発明者】
【氏名】サロ,マーティン
【審査官】 吉田 誠
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−520553(JP,A)
【文献】 特開2008−146283(JP,A)
【文献】 特開2010−218491(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00−16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メディアコンテンツのインパクトを分析するコンピュータ実施方法であって、前記方法は、
分析されるべき1つのメディアコンテンツに関連する複数の個別行動データ記録を分析サーバにおいて受信することを含み、前記複数の個別行動データ記録の各々は、前記分析されるべき1つのメディアコンテンツの再生中にコンピュータユーザから取得され、前記複数の個別行動データ記録の各々は、1つ以上の分析次元によって表現可能な行動データを含み、前記方法はさらに、
前記分析サーバにおいてコンピュータ読取可能命令を実行して、前記分析サーバに、
前記受信された複数の個別行動データ記録を、複数の行動データ分析サブグループに分割するステップであって、前記複数の行動データ分析サブグループの各々は、前記分析次元のうち1つ以上において所定の特性を呈示する個別行動データ記録を有するステップと、
前記複数の行動データ分析サブグループの各々について前記個別行動データ記録における前記行動データを集計するステップと、
前記複数の行動データ分析サブグループの前記集計行動データ間の統計的に有意な相違を識別するステップと、
前記識別された統計的に有意な相違に基づいて、前記分析次元内の前記1つのメディアコンテンツの相対的なインパクトを示す出力を生成するステップと、を行わせることを含む、方法。
【請求項2】
前記分析サーバは、前記複数の個別行動データ記録の前記集計行動データから1つ以上のノルムを抽出するステップを行い、前記複数の行動データ分析サブグループの前記集計行動データ間の統計的に有意な相違を識別するステップは、前記複数の行動データ分析サブグループの前記集計行動データを、前記抽出されたノルムと比較することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記分析サーバは、
前記複数の個別行動データ記録における行動データと前記1つ以上の分析次元との間の1つ以上の相関関係を検出するステップと、
前記受信された複数の個別行動データ記録を、前記検出された1つ以上の相関関係に基づいて、複数の行動データ分析サブグループにセグメント化するステップと、を行う、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記検出するステップは、クラスタアルゴリズムおよび/またはスペクトル分析を適用する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
コンピューティング装置によって実行されるコンピュータプログラムであって、前記コンピューティング装置によって実行されると、メディアコンテンツの項目のインパクトをベンチマークする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載された方法を前記コンピューティング装置に行わせる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、コンピュータユーザ行動の分析および処理に関する。特に、発明の実施形態は、たとえばメディアコンテンツに触れている間のコンピュータユーザの行動に関係する情報を使用して、たとえば他のメディアコンテンツと比較した当該メディアコンテンツの質的評価を行なうことに関する。そのような質的比較を用いることにより、コンテンツ制作者、ディストリビュータ、ネットワークオペレータおよび同様のエンティティがメディアコンテンツの送信をメディアコンテンツの十分な品質の項目のみに限定することが可能となり、それによって、ネットワークおよびコンピューティングリソースを保護する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
商業的な観点からは、たとえば広告(ad)、ゲーム、ミュージックビデオ、テレビ番組等のオンラインで提供されるコンテンツの性能を評価することができることが重要である。この点に関して、手動でコンテンツを格付けることによって、たとえば適切な定格値(たとえば星の数)を選択することによってフィードバックを提供するようにコンピュータユーザのためのシステムを提供することは一般的である。広告有効性トラッキングスキームの一部としてアンケートまたはインタビューを提供することも同様に一般的である。
【0003】
直近では、たとえば顔面特徴トラッキングなどによってコンピュータユーザの感情を測定するための技術が、ビデオコンテンツの性能を評価する方法に組込まれて来ている。たとえば、ウェブカメラなどの撮像ユニットを用いて、ビデオコンテンツを見ている際のコンピュータユーザの顔面特徴を含む画像を取込むことができる。取込まれた画像は、ビデオのある点におけるコンピュータユーザの感情に関する情報を得るように処理することができ、これによりビデオの性能に関する有益なフィードバックが提供される。
【0004】
ビデオおよび取込まれた画像はインターネットによって送信されることができ、それによって複数の遠隔コンピュータユーザからフィードバックが自動的に収集され得る。たとえば、米国出願公開第2012/0222057号は、埋込み型ビデオを見るコンピュータユーザについての精神状態データを収集するように配置されたウェブ対応インターフェイスにビデオが埋込まれたシステムについて論じている。たとえば、複数の予期されるビューワーに適切なURLを送ることによって、ウェブ対応インターフェイス自体を分配することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の概要
最も一般的には、本発明は、メディアの所与の項目に触れた複数のコンピュータユーザについて収集された感情状態情報を含み得る行動データに基づくメディアの所与の項目の自動分析およびベンチマークのための高度な技術を提案する。特定の典型的な質的比較であるそのようなベンチマークの使用により、コンテンツ制作者、ディストリビュータ、ネットワークオペレータ、および同様のエンティティが、十分な品質である、たとえば所与のしきい値を越えるベンチマークスコアを所有し、それによってネットワークおよびコンピューティングリソースを保護するメディアコンテンツの項目のみに、メディアコンテンツの送信を限定することが可能となる。
【0006】
本発明は、他のメディアコンテンツに対して行われることができる比較分析および処理
を含み、その場合には、当該技術は、迅速な目的査定ツールを提供することができる。代替的にまたはその上、テスト中のメディア自体に対して比較分析を行うことができ、その場合には、当該技術は、たとえば、メディアがその対象視聴者に対して所期の影響を及ぼしたかどうかについて即時のフィードバックを行なうことができる。比較分析は、インパクト(肯定的または否定的)が観察される視聴者セクターを識別することをさらに支援し得る。
【0007】
第1の実施形態では、本発明は、メディアコンテンツのインパクトをベンチマークする、コンピュータ実施方法を提供する。本実施形態に係る方法は、分析サーバと通信する電子図書館を提供することを含み、電子図書館は、複数のコンテンツエントリーを有し、複数のコンテンツエントリーの各々は、1つのメディアコンテンツと関連付けられ、1つ以上の分析次元によって表現可能な集計行動データを含み、集計行動データは、複数の個別行動データ記録から得られ、各個別行動データ記録は、(たとえば、遠隔クライアント装置からネットワークによって分析サーバと通信される)コンピュータユーザが当該1つのメディアコンテンツを(たとえば、遠隔クライアント装置と関連付けられたディスプレイ上で)閲覧している間にコンピュータユーザから得られる。
【0008】
本実施形態はさらに、分析されるべき1つのメディアコンテンツに関連する複数の新しい個別行動データ記録を分析サーバにおいて受信することを含み、複数の新しい個別行動データ記録の各々は、分析されるべき1つのメディアコンテンツの再生中に(たとえば、遠隔クライアント装置からネットワークによって分析サーバと通信される)コンピュータユーザから取得され、複数の新しい個別行動データ記録の各々は、1つ以上の分析次元によって表現可能な行動データを含む。
【0009】
分析サーバにおいてコンピュータ読取可能命令が実行され、受信された複数の新しい個別行動データ記録を集計して、分析のための集計行動データを形成するステップと、分析次元のうち1つ以上のコンテキストにおいて、分析のための集計行動データを、電子図書館内の複数のコンテンツエントリーの集計行動データと比較するステップと、分析のための集計行動データと、複数のコンテンツエントリーのうち1つ以上の集計行動データとの間の統計的に有意な類似点または相違を識別するステップと、識別された統計的に有意な類似性または相違に基づいて出力を生成するステップと、を分析サーバに行わせる。統計的に有意な類似性または相違は、電子図書館内の複数のコンテンツエントリーのうち1つ以上に関して、分析されるべき1つのメディアコンテンツについてのベンチマークとして機能する。したがって、テスト中のメディアについての受信データが集計され、他のメディアコンテンツについての記憶された集計データと比較されて、ベンチマーク情報を導出する。
【0010】
所与の個別行動データ記録は、コンピュータユーザによって表わされる1つ以上の感情についての時系列データを含むことができる。この場合、時間が分析次元のうちの1つである。テスト中のメディアの持続時間にわたる感情の変化は、したがってライブラリに記憶されたメディアの感情の変化と比較されることができる。
【0011】
比較は、たとえば利用者データ(または任意の他の種類のユーザデータ)、ビデオ/メディアデータ(たとえば使用法、閲覧数、賞)、閲覧条件、収集国などの、テスト中のメディアについての集計データが比較される分析次元をフィルタリングすることによって調整することができる。
【0012】
分析サーバは、電子図書館内の複数のコンテンツエントリーの集計行動データからの1つ以上のノルムを抽出するステップを、比較ステップの一部としてまたは比較ステップに先立って行うことができる。分析のための集計行動データを電子図書館内の複数のコンテ
ンツエントリーの集計行動データと比較することは、分析のための集計行動データを抽出されたノルムと比較することを含む。ノルムは、テスト中のメディアの集計データの対応する特性をそれと比較することができる非コンテキストな相対的情報であり得る。
【0013】
所与のノルムは、電子図書館の全コンテンツに基づいて、またはそのサブセットのみに基づいて算出されることができる。したがって、分析サーバは、電子図書館をサンプリングして、その中の複数のコンテンツエントリーのサブセットの集計行動データを取得するステップを行い得る。1つ以上のノルムは、複数のコンテンツエントリーのサブセットの集計行動データから抽出される。
【0014】
頻繁に利用されるノルムは、即時の使用のための準備ができている専用データベース上に記憶されることができる。したがって、当該方法は、抽出されたノルムのうち1つ以上を、電子図書館に関連付けられたデータベースに記憶することを含むことができる。転送時に、またはさもなければ本発明の他の構成要素またはステップによって必要とされる時にオンデマンドで、他のノルムを抽出することができる。
【0015】
所与の個別行動データ記録がコンピュータユーザによって表わされた1つ以上の感情についての時系列データを含む場合、ノルムは、それぞれのメディアの持続時間のすべてまたは一部にわたって得られた電子図書館内の複数のコンテンツエントリーの集計行動データ中の1つ以上の感情についての平均特性を含むことができる。たとえば、ノルムは、次のうちいずれか1つ以上を含むことができる。
【0016】
それぞれのメディアのすべてまたは一部中の感情値と、
他の感情値によって標準化されたそれぞれのメディアのすべてまたは一部中の感情値と、
それぞれのメディアのすべてまたは一部中の感情スパンと、
感情ピークの相対時間と、
感情ピークの数と、
最も高い感情ピークの値と、
感情トラフの相対時間と、
感情トラフの数と、
最も低い感情トラフの値と、
それぞれのメディアのすべてまたは一部中の累積的な感情値と、
感情値の経時変化の尖度および/またはスキューと、
感情値の経時変化の増大および/または減少の持続時間と、
中間感情値の経時変化の中央値、範囲、および標準偏差と、
中間感情値の経時変化についての最大値と終値との間の相違と、
中間感情値の経時変化に基づく線形トレンドの交点および/または勾配と、
時間によって、またはデータ記録の数によって集計された時の中間感情値の百分位数分布記述子と、のうちいずれか1つ以上を含むことができる。
【0017】
データが収集される感情は、怒り、嫌気、無関心、悲しさ、脅え、幸せ、驚き、およびそれらの派生物を含むことができる。ノルムは、異なる感情値の行動の間の相関係数を含むことができる。他の行動情報(たとえば頭部の方位または上半身の姿勢などの物理データ)も収集され得る。この情報は、他の情報、たとえば感情状態情報と組み合わせて、コンピュータユーザの反応、たとえば関与などのさらなる指標を導出することができる。
【0018】
上に示されるように、行動データはメディアコンテンツを閲覧する際のコンピュータユーザの顔の表情から検出された感情を含むことができる。代替的にまたはその上、行動データは、限定はされないが、メディアコンテンツと対話するユーザから収集されることが
できる他の情報、たとえば、身振り、(たとえば、皮膚の色または監視アクセサリーに基づく)血圧、まばたきなどのうちのいずれかを含み得る。
【0019】
テスト中のメディアについての集計データは、たとえば、分析のための集計行動データについて電子図書館において新しいコンテンツエントリーを作成することによって、電子図書館に追加されることができる。ノルムは、電子図書館において新しいコンテンツエントリーが作成された後で再計算されることができる。
【0020】
統計的に有意な類似性または相違を識別するステップは、分析のための集計行動データが、ノルムから、または電子図書館中の複数のコンテンツエントリーのうち1つ以上の集計行動データから、所定のしきい値より大きな量だけ外れているかどうかを判定することを含むことができる。あるいは、類似性または相違は、学習されたモデルに基づいて識別されることができる。
【0021】
出力は、たとえばノルムとの任意の有意な類似性または相違に注意を引きつけることによって比較の結果を示すベンチマークデータであり得る。ベンチマークデータは、分析のための集計行動データの、ノルムとの、または電子図書館における複数のコンテンツエントリーの集計行動データとの図形比較を示す表示の形態であり得る。ベンチマークデータまたは表示はローカルに用いることができるか、またはデータネットワークによって第三者、たとえばテスト中のメディアの所有者またはディストリビュータに通信されることができる。
【0022】
例として、ベンチマークデータは、テスト中のメディアについての定格を導出するために用いることができるか、または用いられてもよい。別の例では、ベンチマークデータを用いて、2つ以上の異なるメディア項目についてのベンチマークデータの相対位置をノルムに関して比較することができる。したがって、出力は、メディアコンテンツBによって受信された感情的反応よりもノルムよりも10%大きいある感情的反応を生成するものとしてメディアコンテンツAを分類することができる。
【0023】
第2の局面において、発明は、イントラメディア比較、たとえば、メディア自体に関してのテスト中のメディアについて収集された行動データの分析の方法を提供する。第2の局面によれば、メディアコンテンツのインパクトを分析するコンピュータ実施方法が提供され、当該方法は、分析されるべき1つのメディアコンテンツに関連する複数の個別行動データ記録を分析サーバにおいて受信することを含み、複数の個別行動データ記録の各々は、分析されるべき1つのメディアコンテンツの再生中にコンピュータユーザから取得され、複数の個別行動データ記録の各々は、1つ以上の分析次元によって表現可能な行動データを含む。
【0024】
分析サーバにおいてコンピュータ読取可能命令が実行され、受信された複数の個別行動データ記録を複数の行動データ分析サブグループに分割するステップを分析サーバに行わせる。複数の行動データ分析サブグループの各々は、分析次元のうち1つ以上において所定の特性を呈示する個別行動データ記録を有する。複数の行動データ分析サブグループの各々について個別行動データ記録における行動データが集計され、複数の行動データ分析サブグループの集計行動データ間の統計的に有意な相違が識別される。分析次元内の1つのメディアコンテンツの相対的なインパクトを示す識別された統計的に有意な相違に基づいて出力が生成される。
【0025】
第1の局面と同様に、第2の局面の分析サーバは、複数の個別行動データ記録の集計行動データから1つ以上のノルムを抽出するステップを行い、複数の行動データ分析サブグループの集計行動データ間の統計的に有意な相違を識別するステップは、複数の行動デー
タ分析サブグループの集計行動データを、抽出されたノルムと比較することを含む。
【0026】
本発明を用いて、テスト中のメディアコンテンツの所与の項目に対する様々なクラスのリアクションを自動的に識別する、たとえば複数の個別行動データ記録における行動データと1つ以上の分析次元との間の1つ以上の相関関係を自動的に検出することもできる。この検出に基づき、本発明のシステムおよび方法は、受信された複数の個別行動データ記録を、検出された1つ以上の相関関係に基づく複数の行動データ分析サブグループにセグメント化することを含むことができる。検出ステップは、クラスタアルゴリズムおよび/またはスペクトル分析を用いることができる。
【0027】
図面の簡単な説明
添付の図面を参照して発明の実施形態について以下に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】発明の一実施形態に係る方法を実施するためのシステムの概略図である。
図2】本発明の一実施形態に係る分析サーバのコンポーネントの概略図である。
図3】本発明の一実施形態に係るメディアベンチマークプロセスを表すフローチャートである。
図4】本発明の一実施形態に係るノルムライブラリにおいてノルムを更新する方法を表すフローチャートである。
図5】本発明の一実施形態に係るメディアベンチマークプロセスを表すフローチャートである。
図6】本発明の一実施形態に係るイントラメディア分析法を表すフローチャートである。
図7】個別行動データ記録と1つ以上の分析次元との間の相関関係が本発明の一実施形態に従って自動的に検出されるメディア分析プロセスを表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
発明のある実施形態の詳細な説明
図1は、本発明が動作し得る環境100の一実施形態を表す。ユーザ102は、ネットワーク対応型クライアントコンピューティング装置101、たとえば、PC、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、またはメディアコンテンツをレンダリングすることが可能であって、局所的なストレージ装置もしくは遠隔ストレージ装置上に存在し得る他の装置に関連付けられたメディアコンテンツをディスプレイ104上で閲覧する。クライアントコンピューティング装置101はしたがって、インターネットなどのネットワーク112を介してデータを送信および受信することが可能である。
【0030】
コンピューティング装置またはそのためのディスプレイ104は、マイクロフォン、ウェブカメラ106などといった行動データを記録するための内蔵手段に接続されるかまたは内蔵手段を有する。従来のように、ユーザ102があるメディアコンテンツを閲覧するかまたは聞きたい場合、ビデオプレーヤ108(たとえばウィンドウズ(登録商標)メディアプレーヤ、クイックタイム(登録商標)プレーヤ、Audacious、Amarok、Banshee、MPlayer(登録商標)、Rhythmbox(登録商標)、SMPlayer、Totem(登録商標)、VLC、およびxine、またはJWプレーヤ、Flowplayer、およびBrightcove(登録商標)などのオンラインビデオプレーヤ)は、メディアコンテンツの再生のためのユーザインターフェイスを提示するように起動されることができる。
【0031】
コンピューティング装置は、たとえば、その上のメモリに格納されるか、ダウンロード可能であるか、または他の方法でネットワーク112を介してアクセス可能である行動デ
ータ収集アプリケーション110がそれに関連付けられている。ユーザ102は、たとえばメディアプレーヤ108上のメディアコンテンツを閲覧しつつ、行動データ収集演習に参加するための招待をコンピューティング装置上で受信することができる。ある実施形態によれば、行動データ収集アプリケーションは、ワンタイムベースによってまたはいずれかの所与の行動データ収集演習の開始に先立って行われることができる行動データ収集演習への招待を受付ける前に、コンピュータユーザ行動データを収集するように動作可能ではない。招待の受付け後、行動データ収集アプリケーション110が実行し、リモート分析サーバ114と通信して、以下に記載されるように行動データ収集演習を実行し制御することができる。
【0032】
行動データ収集アプリケーション110は、ユーザの感情状態116を示す情報を収集するための感情トラッキングアプリケーションであり得る。行動データ収集アプリケーションは、他の種類の行動データを収集するように配置されることもできる。収集された行動データにより、ビデオプレーヤ108上で再生されるメディアとユーザが対話している間に、ユーザの感情をトラッキングすることができる。
【0033】
行動データ収集アプリケーション110は、分析サーバ114と、行動データを記録するように動作可能なハードウェア(たとえばウェブカメラ106)との間の通信をセットアップする初期化プロセスを実行するかまたは制御することができ、収集されたデータ116(たとえばウェブカメラ画像、行動データ、メディア属性など)をそれらの間で転送することが可能となる。たとえば、初期化プロセスは、ネットワーク112を介する通信をセットアップすること(たとえば、通信のための認可を得ること)を含むことができる。収集されたデータ116はしたがって、ネットワーク上で分析サーバ114に送信されることができ、そこでユーザの感情に関する情報が抽出され、さらなる処理に使用されることができる。物理的に遠隔であるものとして表されるが、分析サーバ114の機能は、行動データ収集アプリケーションの一部として導入されるか、またはそうでなければ、ビデオプレーヤ108上でメディアコンテンツを再生するように動作可能なクライアントコンピューティング装置上にローカルに存在することができる。
【0034】
本発明は、ビデオプレーヤ108上でユーザ102に対して再生されるメディアの相対的品質を示す情報を生成するための分析サーバ114における処理に関する。分析サーバ114は、収集されたデータ116を複数のユーザから受信するように配置され、収集されたデータ116は、集計され、次いで、それ自身と、または他のメディアコンテンツに関連する記憶データと比較され、ビデオプレーヤ108上でユーザ102に対して再生されるメディアの相対的品質を示す情報を判定し、かつ出力することができる。したがって、本明細書で説明され請求項に記載されるような品質制御メカニズムの実施は、ユーザによる閲覧のために低品質なメディアを用いるかもしくは他の方法で送信する必要性をなくすことにより、有限のコンピューティングおよびネットワークリソースのより効率的な使用を可能とする。ネットワークリソース112はそのような低品質なメディアの送信において利用されないため、したがって有限の帯域幅は他の用途に解放される。出力情報は、分析サーバ114においてローカルに表示されることができ、かつ/またはネットワーク112によって遠隔のエンドポイントに、たとえばユーザまたは第三者(たとえばメディアの所有者)に通信されることができる。
【0035】
図2は、図1に例示される分析サーバ114のより詳細な概略図を示す。機能ブロックを用いて、サーバ内で処理を行なうソフトウェアおよび/またはハードウェアモジュールを例示する。これらの特殊化された機能は、標準的なサーバ構造、たとえばプロセッサ、メモリ、およびそれぞれの機能を実行するためにメモリ上に記憶されプロセッサによって実行可能なソフトウェア命令を用いて実施され得る。
【0036】
分析サーバ114は、収集されたデータ116を受信するためのデータ受信モジュール202を含む。データ受信モジュールは、ユーザの行動に関連する情報と、副情報、たとえば収集されたデータが関係するメディアコンテンツに関する情報とに受信データを分割するように動作可能であり得る。たとえば、メディアコンテンツのアイデンティティおよびメディアコンテンツについての様々な属性(たとえば持続時間、種類、収集国)が提供されることができる。ユーザの行動に関連する情報は、限定はされないが、メディアコンテンツ、他のユーザデータ、たとえば利用者データなどに触れている間のユーザの感情に関連する情報を含むことができる。
【0037】
分析サーバ114は、たとえば、収集されたデータから(たとえば画像データから)ユーザの感情についての情報を抽出するために、集計の準備ができる前に、収集されたデータを処理する必要があるテスト中にメディアコンテンツに触れた複数のコンピュータユーザから受信された行動データを集計するように動作可能な集計エンジン204を含むことができる。データ受信モジュール202がこの処理を行うことができるか、または、収集されたデータが処理のために分析モジュール208に送信され得る。収集されたデータが分析サーバ114で受信されるのに先立って、ある程度の前処理が生じ得ることは当業者によって認識されるはずである。
【0038】
各ユーザごとの収集された行動データは、1つ以上の分析次元、たとえば、将来の分析の対象となるデータまたはユーザの特徴または特性に関連付けられることができる。たとえば、各感情の経時変化、および行動的反応と利用者情報との関係が対象となり得る。集計中に、他の分析次元に関する情報も取込まれ、それにより、集計データを分析次元を用いてフィルタリングするかまたはさらに操作することができる。
【0039】
集計エンジン204は、集計データ(および任意の収集された分析次元に関する関連付けられた情報)を、分析サーバ114から物理的に遠隔であり得る集計データライブラリ212に記憶するために送信する。集計データライブラリは、したがって複数のメディアコンテンツエントリーについての集計データを記憶する。所与のメディアコンテンツエントリーは、当該一つのメディアコンテンツに関連付けられた属性データを含むことができる。さらに、所与のメディアコンテンツエントリーは、たとえば、メディアコンテンツの所与の項目について追加的な個別行動データを受信した後で更新されることができる。メディアコンテンツエントリーを更新することは、集計データを更新することを含むことができる。
【0040】
分析サーバ114は、ノルムデータベース206をさらに含むことができる。ノルムデータベース206も分析サーバ114から物理的に遠隔であり得る。ノルムデータベース206は、テスト中のメディアコンテンツの所与の項目をそれに対して比較してベンチマークデータを判定することができる複数のベンチマークノルムを記憶するように動作可能である。ベンチマークノルムは、集計データライブラリ212からの情報を用いて作成されることができる。ベンチマークノルムは、相対的に基本的、たとえば、集計データライブラリ中のすべてのメディア全体にわたる「驚き」の感情の平均値であり得るが、よりよいベンチマーク値を提供するためにより複雑でもあり得る。たとえば、ノルムは、1つ以上の分析次元における特定のクラス、たとえば、メディア中のある属性(たとえば30秒未満の持続時間のビデオ広告)の存在に応じた特定の人口分析(たとえば性別、年齢)によって呈示される平均的な感情レベルに特有であり得る。ノルムデータベース206は、(たとえば従来のルックアップ技術によって)テスト中のメディアとの比較のために直ちに利用可能な複数の所定のノルムを記憶することができるか、または、転送時に、もしくはさもなければ分析サーバ114の他のコンポーネントによって必要とされた時にオンデマンドでノルムを算出し得る。
【0041】
集計エンジン204およびノルムデータベース206は分析モジュール208と通信する。分析モジュール208は、テスト中のメディアについての集計データを、ノルムデータベース206から抽出されたかまたはノルムデータベース206によって算出されたノルムと比較するように動作可能である。分析モジュール208はさらに、そのような比較に基づいてベンチマークデータを判定するように動作可能である。ベンチマークデータは、データ出力モジュール210によって、たとえば表示または遠隔の目的地への通信のために出力されることができる。
【0042】
図3は、発明の一実施形態に係るベンチマーク方法を表すフローチャートである。方法は、テスト中のメディアコンテンツの所与の項目について複数の個別行動データ記録を受信するステップ302から始まる。上記のように、個別行動記録は、行動データを付随データ(たとえば他のユーザデータおよびメディア属性データ)から分離するべく分割するために、分析サーバ114のデータ入力モジュール202において受信されることができる。行動データは、たとえばユーザが存在する場所においてユーザ行動データ収集コンポーネントによって収集された生の画像、または部分処理データであり得る。テスト中のメディアに触れている間のユーザの感情を示す情報は、従来の技術を用いて行動データから抽出されることができる。
【0043】
感情的反応情報を抽出するようにデータが処理された後、方法は、テスト中のメディアを閲覧している複数のユーザからの行動情報を集計して、テスト中のメディアについての集計データを生成するステップ304を続ける。集計データは、集計データが複数の分析次元に基づいてフィルタリングされ、さらに操作されることを可能にするために、関連付けられたユーザデータ(たとえば利用者データ)およびメディア属性データと共に多次元的に記憶された収集感情情報を含むことができる。
【0044】
テスト中のメディアをベンチマークするために、方法は、ノルムデータベースから複数のノルムを取得するステップ306を続ける。所与のノルムは、たとえば集計データライブラリに記憶されたメディアコンテンツの複数の他の項目からの集計データから平均または中央値として得られた感情または感情の組合せに関連付けられた値を表わすことができる。ノルムは、集計メディアライブラリの記憶メディアコンテンツのすべてに、または記憶されたメディアコンテンツのサブセットのみに基づいて、たとえばメディアコンテンツの所定の必要とされる属性に基づいて、算出されることができる。ステップ306において取得されるノルムは、ひいてはノルムデータベース上に記憶されたノルムのすべてのサブセットとなり得、テスト中のメディアの属性に基づくことができる。
【0045】
ノルムが取得され、方法は、テスト中のメディアについての集計行動データを、取得されたノルムと比較するステップ308を続ける。ある実施形態によれば、このステップは、各ノルムと直接比較可能であるようにテスト中のメディアについての集計データをフィルタリングするかまたは操作することを必要とする。たとえば、1つのノルムは特定の性別の感情的反応に関連し得るため、比較を行う前にこの性別に基づいて集計データをフィルタリングすることができる。同様に、メディアの持続時間にわたる平均的な感情的反応にノルムが関連する場合は、比較が行われる前に、テスト中のメディアについての集計データからこの平均を算出することが必要であり得る。
【0046】
比較ステップ308は、テスト中のメディアについてのベンチマークデータを判定する目的のためである。ベンチマークデータは、たとえば集計データ反応とノルムとの間の相違の大きさ(プラス又はマイナス)に基づくスコアとして、1組のノルムとの1回以上の比較から直接取得されることができる。代替的に、比較は、集計データとノルムとの間の統計的に有意な類似性および/または相違を識別することができる。
【0047】
方法は、ベンチマークデータを出力するステップ310を続ける。出力は、表示、たとえばベンチマークデータのグラフ表示または一覧表であり得る。代替的にまたはその上、ベンチマークデータは、比較の結果に関心を持つ第三者、たとえばテスト中のメディアの所有者に送信されることができる。ベンチマークデータは、1組の関連するノルムとの単純な比較として提示されることができる。たとえば、「メディアAは、ノルムよりY%高い/低い感情的反応Xを引起す」。代替的に、ベンチマークデータは、ノルムに関する別のメディアアイテムとの比較として提示されることができる。たとえば、「メディアAは、メディアBよりもY%ノルムを上回る感情的反応Xを引起す」。
【0048】
一実施形態では、2つ以上のメディアコンテンツのベンチマークデータは、たとえば並行して、数的にまたはグラフ式に比較されるが、他の実施形態は、メディアコンテンツの項目をそれ自身に対して比較して、たとえばメディアコンテンツの持続時間を通じたベンチマークデータの変動を判断することに関する。有利に、ベンチマークを提供することにより、高いベンチマーク、たとえば一貫して高いベンチマークを有するコンテンツ項目のみがエンドユーザによるアクセスのためにコンピューターネットワークによって分配されることをコンテンツ項目のディストリビュータが許可することが可能となり、それによって、低いベンチマークコンテンツ項目の不必要な送信をなくし、有限のネットワークおよびコンピューティングリソースを保護する。
【0049】
図4は、発明の一実施形態に係るノルムデータベースにおいてノルムを更新する方法を表すフローチャートである。図4の方法は、図3を参照して上記した方法と平行して行われ得る。図4の方法は、テスト中のメディアについての複数の個別行動データ記録を受信し集計するステップ402および404から始まり、図3に関して上記したステップ302および304と概ね一致するため、ここでは再び説明しない。方法はステップ406を続け、新しいコンテンツエントリーが集計データライブラリにおいてなされ、集計データおよび関連付けられたデータ(たとえばメディア属性)がその新しいコンテンツエントリーの下に記憶される。
【0050】
新しいコンテンツエントリーの作成は、ノルムデータベースに記憶された所定のノルムが更新を必要とするか否かを評価するルーチンをトリガすることができる。代替的に、ノルムデータベースは、集計データライブラリからのそのコンテンツを復元するように周期的に配列されることができる。いずれの場合も、結果は、集計データライブラリにおける集計データを用いてノルムデータベースに記憶されたノルムのうち1つ以上を再計算することであり、新しいメディアコンテンツエントリーの作成が引続く。ステップ408。方法は、再計算された値が検索に利用可能であるように、ノルムデータベースにおける記憶されたノルムの更新を続ける。ステップ410。
【0051】
図5は、発明の一実施形態に係るベンチマーク方法を表すフローチャートである。方法は、比較のためのノルムが、データベースもしくは他のデータストア内で探索されるのではなく、転送時に、またはさもなければ分析サーバの他のハードウェアもしくはソフトウエアコンポーネントによって必要とされる時にオンデマンドで生成される以外は図3に示される方法と同様である。方法は、テスト中のメディアについての複数の個別行動データ記録を受信し集計するステップ502および504で始まる。ステップ502および504は、図3に関して上記したステップ302および304と概ね一致するため、ここでは再び説明しない。
【0052】
方法はステップ506を続け、テスト中のメディアの行動データと比較されるノルムを算出する目的で、集計データの1つ以上のサンプルが集計ライブラリから抽出される。集計データのサンプルは、ライブラリにおけるメディアコンテンツエントリーのサブセットから、たとえばメディアの属性、たとえば持続時間、コンテントタイプなどに基づいてメ
ディアコンテンツエントリーをフィルタリングすることによって取得されることができる。集計データのサンプルは、たとえば、利用者情報、ビデオ中の一時的な場所(たとえば最初の10秒)などによって、他の分析次元において制限されることもできる。たとえば、当該メディアについて新しいコンテンツエントリーがすでに作成されている場合、サンプルは、テスト中のメディアに属する集計データが含まれないことを確実にするように配置されることができる。
【0053】
方法は、行動データのサンプルから1つ以上のノルムを算出することを含むステップ508を続ける。ノルムは、データのサンプル全体にわたる1つ以上の感情、たとえば驚き、幸福などに関する平均または中央値についての集計反応データに基づくことができる。1つ以上のノルムが、データの各サンプルから抽出されることができる。ステップ510において、テスト中のメディアについての集計行動データが算出されたノルムと比較されて、テスト中のメディアについてのベンチマークデータを判定する。このステップは、図3に関して上記した比較ステップ308と概ね一致するものであり、再び説明しない。
【0054】
方法は、ベンチマークデータを出力することによってステップ512において続く。上に説明し記載したように、出力は、表示、たとえばベンチマークデータのグラフ表示または一覧表であり得る。代替的にまたはその上、ベンチマークデータは、比較の結果に関心を持つ第三者、たとえばテスト中のメディアの所有者に送信されることができる。
【0055】
図6は、発明の一実施形態に係る自己比較技術を表すフローチャートである。図6の技術によれば、テスト中のメディアについての集計行動データがそれ自身と比較され、統計的に有意なダイバージェンスのエリアを識別する。この情報は、たとえば異なる利用者グループ全体にわたるメディアのインパクトを評価するのに役立つことができる。この点に関し、ネットワークオペレータおよびコンテンツディストリビュータは、コンテンツの不必要な送信を回避するためにメディアコンテンツの項目の分配を調整し、それによって、有限のネットワークおよびコンピューティングリソースを保護することができる。方法は、図5を参照して上記した方法と概ね一致する。しかし図6によれば、ノルムは、集計データライブラリからとは対照的に、テスト中のメディアの集計データから算出される。
【0056】
図6の方法は、テスト中のメディアについての複数の個別行動データ記録を受信し集計するステップ602および604から始まる。ステップ602および604は、図3に関して上記したテップ302および304と概ね一致するものであり、再び説明しない。方法はステップ606を続け、テスト中のメディアについてのノルムが、従来のステップ604から取得された集計データから算出される。一例では、ノルムは、テスト中のメディアの継続時間(またはその一部分)にわたって得られた1つ以上の感情的反応についての平均値を表わすことができる。ノルムは、他の利用可能な分析次元、たとえば利用者情報を介してフィルタリングされることができる。
【0057】
ノルムの比較のための集計データのサンプルが取得される。一実施形態によれば、サンプルは、有意義な比較を提供するためにノルムを算出するのに用いられる集計データのサブセットである。たとえば、サンプルは、集計データの時間的に限定された抜粋(たとえば最初の10秒、最後の5秒など)または別の分析次元(たとえば年代、性別)にわたる集計データのフィルタリングの結果であり得る。一実施形態では、サンプルは、テスト中のメディアについての単一の個別行動データ記録であり得る。
【0058】
プログラムフローはステップ610において続き、集計行動データのサンプルをテスト中のメディアについてのノルムと比較して、いずれかの統計的に有意な相違の存在を判定する。当該相違は、内部に関連するベンチマークデータまたはイントラメディアベンチマークデータを表わすことができる。たとえば、比較は、16歳〜25歳の男性の閲覧者が
メディアの最初の10秒において平均よりも多くの驚きを示したことを明らかにすることができる。ステップ612において、イントラメディアベンチマークデータが出力される。上記のように、出力は、表示、たとえばベンチマークデータのグラフ表示または一覧表であり得る。代替的にまたはその上、ベンチマークデータは比較の結果に関心を持つ第三者、たとえばテスト中のメディアの所有者に送信されることができる。本明細書に記載されるすべての典型的な送信のように、ローカルネットワーク上で分析サーバと同じ場所を共用するエンドポイントに送信されるか、または遠隔に位置するエンドポイントに到達するために1つ以上のネットワークによって送信され得る。
【0059】
図7は、発明の一実施形態に係る別の自己比較技術を表すフローチャートである。図7の技術によれば、テスト中のメディアについて収集された個別行動データ記録が査定され、1つ以上の分析次元との相関関係を識別する。この種の査定は、メディアのインパクトが特定の効果を有するグループのユーザを識別する方法として有用であり得る。この点に関して、ネットワーク利用は、メディアのインパクトが特定の所望の効果を有するユーザのみにメディアコンテンツを送信することによって最適化されることができる。
【0060】
プログラムフローは、テスト中のメディアの所与の項目についての複数の個別行動データ記録の受信によりステップ702において初期化する。このステップは図3に関して上記したステップ302と一致するものであり、再び説明しない。ステップ704において、個別行動データ記録どうしの間の相関関係が検出される。検出ステップは、メディアコンテンツの再生の継続時間のすべてまたは一部の間の1つ以上の感情の経時変化における相関関係を検出する。検出ステップは、クラスタアルゴリズムおよび/またはスペクトル分析を用いることができる。
【0061】
ステップ706において、複数の個別行動データ記録のサブグループが、共通の相関関係に基づいて分析サブグループに割当てられる。たとえば、メディアコンテンツの持続時間の最初の四分の一において同様の幸福ピークを呈示するすべての個別行動データ記録は、共通の分析サブグループに割当てられることができる。プログラムフローは次いでステップ708を続け、サブグループに関連する情報が出力される。出力データは、たとえば利用者情報または他のユーザ情報に基づいて、サブグループの共通の特性に関連し得る。上記のように、出力は、表示、たとえばベンチマークデータのグラフ表示または一覧表であり得る。代替的にまたはその上、出力データは、比較の結果に関心を持つ第三者、たとえばテスト中のメディアの所有者に送信されることができる。
【0062】
図1図7は、本発明の実施形態の説明を可能にする概念的な例示である。本発明の実施形態の様々な局面は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの組合せで実施され得ることが理解されるべきである。そのような実施形態では、本発明の機能を行うために、様々なコンポーネントおよび/またはステップがハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアで実施されることになる。つまり、同じハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェアのモジュールが、例示したブロック(たとえばコンポーネントまたはステップ)のうち1つ以上を行なうことができる。
【0063】
ソフトウェア実装例では、コンピュータソフトウェア(たとえばプログラムまたは他の命令)および/またはデータがコンピュータプログラム製品の一部として機械読取可能媒体上に記憶され、リムーバブルストレージドライブ、ハードドライブ、または通信用インターフェイスを介してコンピュータシステムまたは他の装置もしくは機械にロードされる。(コンピュータ制御ロジックまたはコンピュータ読取可能プログラムコードとも呼ばれる)コンピュータプログラムは、メインおよび/または二次メモリに記憶され、1つ以上のハードウェアプロセッサ(コントローラなど)によって実行されて、本明細書に記載される発明の機能を1つ以上のプロセッサに行わせる。本明細書において、「機械読取可能
媒体」、「コンピュータプログラムメディア」、および「コンピュータ使用可能なメディア」という用語は、ランダムアクセス記憶装置(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、リムーバブルストレージユニット(たとえば磁気または光ディスク、フラッシュメモリ素子など)、ハードディスクなどといった媒体を一般に指すために用いられる。
【0064】
とりわけ、記載されたまたは例示された要素のうちいくつかまたはすべての交換のために他の実施形態が可能であるため、上記の図および例は、本発明の範囲を単一の実施形態に限定するのが目的ではない。また、既知のコンポーネントを用いて部分的にまたは完全に本発明のある要素が実施されることができる場合、そのような既知のコンポーネントの、本発明の理解に必要な部分のみについて記載し、そのような既知のコンポーネントの他の部分の詳細な説明は、発明を不明瞭にしないように省略される。本明細書では、単一のコンポーネントを示す実施形態は、本明細書において特に明記しない限り、複数の同じコンポーネントを含む他の実施形態に必ずしも限定されるべきではなく、逆の場合もまた同様である。また、出願人は明細書または請求項のいずれの用語についても、明示的に記載しない限り、非凡または特別な意味を意図しない。さらに、本発明は、例示のために本明細書で参照した既知のコンポーネントに対する、現在知られており、かつ将来知られる均等物を包含する。
【0065】
具体的な実施形態の上記の記載が非常に十分に発明の概略的な性質を明らかにするため、(引用によって本明細書に援用され組込まれる文書の内容を含む)関連技術の当業者の知識を適用することによって、他者は、不適当な実験なしに、本発明の概略的な概念から逸脱することなく、様々な用途についてそのような具体的な実施形態を容易に変更しかつ/または適合させることができる。そのような適合および変更はしたがって、本明細書に提示した教示および案内に基づいて、開示した実施形態の均等物の意味および範囲内にあるものとして意図されている。本明細書中の語法または用語は、本明細書の用語または語法が関連技術の当業者の知識と組合せて本明細書に提示した教示および案内に照らして当業者によって解釈されることになるように、説明のためであって限定のためではないと理解されるべきである。
【0066】
本発明の様々な実施形態について上記したが、それらは限定ではなく例として提示されていると理解されるべきである。発明の趣旨および範囲から逸脱することなく形態および詳細の様々な変更が行われ得ることが関連技術の当業者には明らかとなるであろう。したがって、本発明は上記の典型的な実施形態のうちのいずれかによって限定されるべきではなく、以下の請求項およびそれらの均等物に従ってのみ規定されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7