(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6661043
(24)【登録日】2020年2月13日
(45)【発行日】2020年3月11日
(54)【発明の名称】船舶EGR水処理装置のタンク配置構成
(51)【国際特許分類】
B63H 21/32 20060101AFI20200227BHJP
B63B 11/04 20060101ALI20200227BHJP
B63J 99/00 20090101ALI20200227BHJP
【FI】
B63H21/32 Z
B63B11/04 Z
B63J99/00 A
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2019-78511(P2019-78511)
(22)【出願日】2019年4月17日
【審査請求日】2019年4月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000146814
【氏名又は名称】株式会社新来島どっく
(74)【代理人】
【識別番号】100090044
【弁理士】
【氏名又は名称】大滝 均
(72)【発明者】
【氏名】越智 健二
【審査官】
福田 信成
(56)【参考文献】
【文献】
特許第6457127(JP,B1)
【文献】
特開2016−168574(JP,A)
【文献】
特開2011−207364(JP,A)
【文献】
特開2015−110392(JP,A)
【文献】
実開昭55−135693(JP,U)
【文献】
韓国公開実用新案第20−2015−0004386(KR,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B63H 21/32
B63B 11/04
B63B 3/20
B63J 99/00
F01N 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機関室船首部下方に集中配置される船舶EGR水処理装置のWTS(水処理装置)、WTS供給ポンプ、EGR供給ポンプ、バッファータンク、EGR汚水タンク、EGR汚水移送ポンプ及び所定容量のEGRドレンを貯蔵し、所定容量以上はオーバーフローする所定容量のEGRドレンタンクと、
船体二重底内に分離配置されるオーバーフローEGRドレンを貯蔵するEGRドレン貯蔵タンクと、
からなることを特徴とする船舶EGR水処理装置のタンク配置構成。
【請求項2】
EGRドレンタンクは、その内部の液面レベルに対応してWTS及び/又はWTS供給ポンプを自動発停するスイッチを有することを特徴とする請求項1に記載の船舶EGR水処理装置のタンク配置構成。
【請求項3】
機関室船首部下方中央区画に集中配置する船舶EGR水処理装置のWTS(水処理装置)、WTS供給ポンプ、EGR供給ポンプ、EGR汚水タンク、EGR汚水移送ポンプ、EGRバッファータンクと、
機関室船首部下方の船体構造のサイド区画の双方又は一方に分離配置されるEGRドレンを貯蔵するEGRドレンタンクとを有することを特徴とする船舶EGR水処理装置のタンク配置構成。
【請求項4】
EGRドレンタンクが、機関室船首部下方中央区画の船体構造のサイド区画に配置される小容量のEGRドレンタンクであり、小容量のEGRドレンタンクからオーバーフローするEGRドレンを貯蔵するEGRドレン貯蔵タンクが船体二重底内に配置されるEGRドレン貯蔵タンクであることを特徴とする船舶EGR水処理装置のタンク配置構成。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、船舶のEGR(Exhaust Gas Recirculation「排ガス再循環」:以下、「EGR」)水処理装置(Water Treatment System:以下「WTS」)のタンク配置構成に関する。
【背景技術】
【0002】
船舶のディーゼル主機関は、2016年1月1日以降より、大気汚染条約としてNOx規制のTier3(第3次排気ガス規制)が適用され、Tier3規制の対策方法としては、様々な方法があるが、その中の1つの方法にEGR(排ガス再循環)がある。EGRは、排気ガスの一部を船舶ディーゼル機関の吸気(給気)に戻すことにより、NOxを低減させる技術であり、EGRを適用する場合、排ガスを清水で洗浄した後にその排ガスを燃焼空気として再利用することができるが、排ガスを洗浄した洗浄水には排ガス中の不純物が混入するため、そのまま船外へ排出することができない。このため、この洗浄水を清浄にするための水処理装置(WTS)を船内に装備する必要がある。
このようなWTSの船内設置を考慮する場合、適当な設置スペースとしては、機関室船首側の貨物艙との間のタンクスペースに配置することが考えられる。なぜならば、このスペースは、機関室に近いことから、メンテナンスや操船の便宜を考慮して各種タンクの設置スペースとして設けられているからである。
【0003】
図5は、一般的な船舶におけるタンクスペース配置位置を示す概略図であり、
図5において、符号100は、Tier3未適用の一般的船舶、102は、機関室、103は、機関室前タンクスペース、104a、104bは、貨物艙、105は、クレーンポスト、106は、ジブである。
そこで、Tier3(第3次排気ガス規制)適用船においては、WTS配置スペースとして、機関室前タンクスペース103に配置することが考えられる。
【0004】
ところで、このような船舶機関室前スペースの利用に関しては、本願出願人は、既に特許第6457127号に係る発明を提案している。特許第6457127号の開示は、発明名称「船舶構造」に係り、「船舶の機関室バルクヘッドとディープタンク(DEEP TANK)を前方へ移動させたり、機関室バルクヘッド及び貨物艙のバルクヘッド位置を変更することなく、また、貨物艙の容積を変更せず、船舶の排ガス規制の第3次NOx規制及びSOx規制に対応した船舶構造を提供せんとする」発明解決課題において(同公報明細書段落番号0011参照)、「船舶の機関室バルクヘッドとその前方に配置される貨物艙バルクヘッド間の上部がディープタンク(DEEP TANK)、その下部が機関室と連なる排ガス浄化装置を設置する機関室拡張区画」の構造とすることによって(同公報特許請求の範囲請求項1の記載等参照)、「新たに拡張される前記機関室拡張区画112を新たな機関室114の一部として使用することができるので、船舶の排ガス規制の第3次NOx及びSOx規制に対応するための排ガス浄化装置の主要機器等の機器配置スペースとして使用することができることとなり、このため、新たな機関室114との関係では、同一水平レベル面や多少の段差のあるレベルにおいて、ガス浄化に必要な上記機器の配置を可能とするので、これらを操作する作業員の作業性やメンテナンス性にも優れたものとなる。
【0005】
また、上記の船舶構造とすることにより、従来のディープタンク(DEEP TANK)を単に上下に分割し、その下方に排ガス浄化装置の主要機器等を配置する構造となるだけなので、前記機関室バルクヘッド125や貨物艙バルクヘッド126の配置の変更を要するものではないので、従来の船殻構造が大きく変わるものではなく、貨物艙容積を犠牲にすることなく排ガス除去装置の機器設置スペースを確保することができ、さらには、既に建造済みの船舶への適用も容易となる等の利点がある。
【0006】
また、機関室のバルクヘッドごと前方へ移動した場合、貨物艙容積の減少につながり、船としての価値を落としてしまうが、上記の船舶構造では、貨物艙容積に影響を及ぼすことなくスペースを確保し、機器配置を可能とし、また、機器の設置に不要なデッドスペース(ディープタンク(DEEP TANK)上部及び船側部)を従来通りのタンクとして有効に活用するようにし、さらには、このデッドスペースの有効活用は区画としての利用メリットだけではなく、ばら積み貨物船で危険物を積載する場合、機関室と貨物艙との境界面にA60級の防熱を施工するか、貨物とバルクヘッドを3m以上離して積載するかしなくてはならなくなるが、ディープタンク(DEEP TANK)を部分的に残すことで、A60級防熱を施工する範囲が小さくなり、結果コストダウンに繋がることになる。」等の効果を奏するものである(同公報明細書段落番号0013、0014参照)。
【0007】
図6は、特許第6457127号に
図2として説明する特許第6457127号に係る発明の実施例1に係る船舶構造1を船尾方向から見た部分欠落概略立体図である。
図6において、符号111は、特許第6457127号の特許発明の実施例1に係る船舶構造、112は、機関室拡張区画、113は、狭小ディープタンク(DEEP TANK)、114は、機関室、115a、115bは、洗浄汚水のWDT(Weather Drain Tank:ウェザードレインタンク)、116a、116bは、生活排水のGWT(Gray Water Tank:グレイウォータータンク)、121は、船舶、122aは、貨物艙、125は、機関室バルクヘッド、126は、貨物艙バルクヘッドである(なお、符号は、先行技術であることを明らかにするために、本願出願人において、3桁に変更して説明した。)。
【0008】
なお、EGRのWTS(水処理システム)においては、大気汚染条約のNOx規制を適用するために装備されるシステムであるEGRで使用されるWTSの洗浄水処理に関しては、国際規制に適合するために、又は、ランニングコスト等を考慮して、各メーカーは独自にメーカーリコメンドやメーカー仕様を作成している。この種のメーカーリコメンド又はメーカー仕様によれば、(1)WTSから排出されるその他ドレンについては、自重でEGRドレンタンクへ移送することを前提にWTS自体をEGRドレンタンクより上部に配置すること、(2)WTSで処理された処理水は、一般的には船外に排出できるが、各国・地域でローカル規則として船外排出を禁止されている海域があり、EGRドレンタンクにはWTSで処理した処理水を一時的に溜めおくタンクとして兼用されること、(3)EGRドレンタンクは定期的にバッファータンクからオーバーフローするEGR洗浄水を自動的に清浄処理するために、EGRドレンタンクの液面レベルによりWTSやWTS供給ポンプを自動運転させるため、EGRドレンタンクにはある程度の液面レベルの差が作れる高さのあるタンク構造とすることなどを求めている。
【0009】
図7は、メーカーリコメンド又はメーカー仕様を満たすEGRのWTSタンクその他の構成の配置概略を示す図であり、符号130は、EGR搭載船、131は、主機付きEGR、132は、WTS(水処理装置)、133は、WTS132内の遠心分離機、134は、WTS供給ポンプ、135は、EGR供給ポンプ、136は、バッファータンク、137は、EGRドレンタンク、138は、EGR汚水タンク、139は、EGR汚水移送ポンプ、140は、船舶主機関(ディーゼル)、141は、機関室上部エリア、142は、暴露甲板、143は、機関室船首部下方のWTS配置スペース、144は、オーバーフローライン、145は、船内戻しライン、146は、WTS供給ライン、147は、分離汚水重力落下ライン、148は、その他ドレン重力落下ライン、149は、陸揚げライン、150は、船外排出ライン、152は、その他ドレン移送ラインである。
【0010】
また、
図7に示す前記EGRドレンタンク137については、上述するように、厳しいメーカーリコメンド又はメーカー仕様を満たすために、EGRドレンタンク137の容量は、EGR処理水を一時的に貯蔵できるタンク容量を必要とする。このため、EGRドレンタンク137は、大きな容量のタンクでなければならず、かつ、WTS全構成においても大部分は配置スペースを占めることとなる。
また、上述するように、バッファータンク136からオーバーフローするEGR洗浄水の自動的清浄処理のためのWTS132やWTS供給ポンプ134の自動運転のためにも、EGRドレンタンク137は、ある程度の液面レベルの差が作れる高さのあるタンクで、かつ、液面レベルによりWTS供給ポンプ134を自動運転するための液面レベルセンサーが取り付けられている。
【0011】
図8は、厳しいメーカーリコメンド又はメーカー仕様を満たすEGRドレンタンク137の概略図であり、符号137は、EGRドレンタンク、160で示すハッチング部分は、前述の一時的な貯蔵タンクとして機能が必要なエリアであり、161aは、WTS132及び同WTSポンプ134の起動液面レベル、161bは、同WTS132及び同WTSポンプ134の起動レベルセンサー、162aは、WTS132停止液面レベル、162bは、同WTS132及び同WTSポンプ134の停止レベルセンサー、163aは、タンク低液面警報レベル、163bは、同タンク低液面警報レベルセンサー、164は、船舶の動揺で誤動作を防止するために設けられるWTS132の起動・停止のレベル差である。
【0012】
図7及び
図8から明らかなように、メーカーリコメンドないしはメーカー仕様のため、次のような不都合がある。(1)WTS132をEGRドレンタンク137の上部配置やメンテナンス等を考慮する場合、WTS132を機関室近傍への配置が求められている。(2)また、機関室近傍に配置するとすれば、機関室拡張する必要がある。(3)大きな容量を要するEGRドレンタンク137をスペースの限られた機関室内に設置することに無理がある。
【0013】
これらの厳しいメーカーリコメンドや仕様の要求を考慮すれば、機関室にこれらのタンク配置等を集中させることも考えられるが、機関室へタンク配置等を集中させるには、機関室の拡張が必要であるが、機関室を拡張すれば、その分F.O.T.(燃料油タンク)スペースの削減やカーゴスペースを削減しなければならないなどの問題が生じることとなる。
そこで、本願発明者は、本願出願人がすでに提案し、特許となっている特許第6457127号に係る特許発明の考えを推しすすめ、機関室船首壁とその前方の貨物艙との間の所定の幅のタンクスペースにWTS132の配置スペースとして利用するとともに、大容量を要するEGRドレンタンク137については、分離・分割して、別途領域に設置するなどの新しい船舶EGR水処理装置のタンク配置構成を案出するに至ったものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特許第6457127号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
上記の考えのもとで、本願発明は、Tier3適用船と非適用船とで全体として船体構造に大幅な変更とならない配慮の上、EGR水処理装置の主要部を機関室近傍にコンパクトに集中配置でき、かつ、EGRドレンタンクの分離・分割によるTier3適用船舶EGR水処理装置のタンク配置構成を提供せんとすることを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の課題を解決するために、本願請求項1に係る発明は、船舶EGR水処理装置のタンク配置構成において、機関室船首部下方に集中配置される船舶EGR水処理装置のWTS(水処理装置)、WTS供給ポンプ、EGR供給ポンプ、バッファータンク、EGR汚水タンク、EGR汚水移送ポンプ及び所定容量のEGRドレンを貯蔵し、所定容量以上はオーバーフローする所定容量のEGRドレンタンクと、船体二重底内に分離配置されるオーバーフローEGRドレンを貯蔵するEGRドレン貯蔵タンクと、からなることを特徴とする。
また、本願請求項2に係る発明は、前記請求項1に記載の船舶EGR水処理装置のタンク配置構成において、EGRドレンタンクは、その内部の液面レベルに対応してWTS及び/又はWTS供給ポンプを自動発停するスイッチを有することを特徴とする。
さらに、本願請求項3に係る発明は、船舶EGR水処理装置のタンク配置構成において、機関室船首部下方中央区画に集中配置する船舶EGR水処理装置のWTS(水処理装置)、WTS供給ポンプ、EGR供給ポンプ、EGR汚水タンク、EGR汚水移送ポンプ、EGRバッファータンクと、機関室船首部下方の船体構造のサイド区画の双方又は一方に分離配置されるEGRドレンを貯蔵するEGRドレンタンクとを有することを特徴とする。
そして、本願請求項4に係る発明は、船舶EGR水処理装置のタンク配置構成において、EGRドレンタンクが、機関室船首部下方中央区画の船体構造のサイド区画に配置される小容量のEGRドレンタンクであり、小容量のEGRドレンタンクからオーバーフローするEGRドレンを貯蔵するEGRドレン貯蔵タンクが船体二重底内に配置されるEGRドレン貯蔵タンクであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
上記のような構成としたので、本願発明は、次の効果を有する。
(1)Tier3適用船と非適用船とで全体として船体構造に大幅な変更とならない配慮の上、EGR水処理装置の主要部を機関室近傍にコンパクトに集中配置でき、かつ、EGRドレンタンクの分離・分割によるTier3適用船舶EGR水処理装置のタンク配置構成とすることができる。
(2)厳しいメーカーリコメンド等の要求を満たしつつ、EGR水処理装置をコンパクトに機関室船首部下方に集中配置が可能となり、機関室近傍でのEGR水処理の日常作業やメンテナンス作業が容易となる。
(3)EGRドレン貯蔵タンクを二重底構成のタンクとして配置したので、WTS、バッファータンクを含むEGR水処理システム関連の機器・タンクの全てを機関室船首部下方にコンパクトに集中配置することが可能となる。
【0018】
(4)同箇所に集中配置することにより、バルク・ケミカル船のように特殊な船種はもとより、船種が変わっても同じような配置・思想でタンク配置とすることができる。
(5)EGRドレン貯蔵タンクを二重底構成のタンクで配置可能な場合は、自動車運搬船にも適用でき、バルク・ケミカル船と同様の利点となる。
(6)二重底構造でEGRドレン貯蔵タンクを配置できない自動車運搬船においては、WTSをEGRドレンタンクの上部配置をしないで、バッファータンクを除くEGR水処理システム関連の機器・タンクを全て機関室船首部下方に集中配置することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、本発明の船舶EGR水処理装置のタンク配置を分離・分割した本実施例1に係る船舶EGR水処理装置のタンク配置構成の配置概略を示す図であり、前述の
図5に相当する。
【
図2】
図2は、実施例2に係るバルク・ケミカル船のEGR水処理装置のタンク配置構成の概略図である。
【
図3】
図3は、実施例3に係る自動車運搬船のEGR水処理装置のタンク配置構成20のタンク配置構成を示す概略配置図である。
【
図4】
図4は、実施例3に係る自動車運搬船のEGR水処理装置のタンク配置20に船体配置概略を示す図である。
【
図5】
図5は、一般的な船舶におけるタンクスペース配置位置を示す概略図である。
【
図6】
図6は、特許第6457127号に
図2として説明する特許第6457127号に係る発明の実施例1に係る船舶構造1を船尾方向から見た部分欠落概略立体図である。
【
図7】
図7は、メーカーリコメンド又はメーカー仕様を満たすEGRのWTSタンクその他の構成の配置概略を示す図である。
【
図8】
図8は、厳しいメーカーリコメンド又はメーカー仕様を満たすEGRドレンタンク137の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明に係る船舶EGR水処理装置のタンク配置構成を実施するための一実施例を図面に基づき詳細に説明する。
【実施例1】
【0021】
まず、本発明に係る船舶EGR水処理装置のタンク配置構成は、EGR水処理システム(WTS)のほぼ全装置を機関室船首部下方に集中配置する一方、大きな容量を必要とするEGRドレンタンクについては、これを分離配置とするものである。
【0022】
図1は、本発明の船舶EGR水処理装置のタンク配置を分離・分割した本実施例1に係る船舶EGR水処理装置のタンク配置構成の配置概略を示す図であり、前述の
図5に相当する。
図1において、符号1は、本実施例1に係る船舶EGR水処理装置のタンク配置構成であり、2は、WTS配置スペース、3は、船体二重底スペースであり、その余の符号は、
図5に示した同じ部材・部所区画は同じ符号で示している。
【0023】
図1から明らかなように、本実施例1に係る船舶EGR水処理装置のタンク配置構成1においては、WTS(水処理装置)などのほぼ全ての装置を機関室102船首部下方に集中配置とする一方、大きな容量を必要とするEGRドレン貯蔵タンクについては、船体二重底内に分離配置するようにして、上記のメーカーリコメンド等の要求を満足しつつ、コンパクトなEGR水処理装置として機関室船首部下方配置を可能としたものである(以下に、バルク・ケミカル船の例(実施例2)及び自動車運搬船の例(実施例3)として詳述するが、他の船種に適用されることを妨げる趣旨のものではない。)。
【実施例2】
【0024】
図2は、本発明に係る船舶EGR水処理装置のタンク配置構成を実施するためのバルク・ケミカル船の二重底内に分離・分割したドレン貯蔵タンクを配置した実施例2に係る船舶EGR水処理装置のタンク配置構成の概略図である。
図2において、符号10は、本実施例2に係るバルク・ケミカル船のEGR水処理装置のタンク配置構成であり、11は、小容量のEGRドレンタンク、12は、船体二重底内に配置されるEGRドレン貯蔵タンク、13は、小容量のEGRドレンタンク11からEGRドレン貯蔵タンク12へのオーバーフローライン、14は、WTS供給ポンプ、15、16は、EGRドレン貯蔵タンク12から小容量のEGRドレンタンク11への吸入ライン、その余の符号は、
図7に示す同じ部材・部所は符号で示し、その詳しい説明は省略する。
【0025】
本実施例2に係るバルク・ケミカル船のEGR水処理装置のタンク配置構成10は、船舶EGR水処理装置のWTS(水処理装置)132、WTS供給ポンプ14、EGR供給ポンプ135、バッファータンク136、EGR汚水タンク138、EGR汚水移送ポンプ139及び所定容量のEGRドレンを貯蔵し、所定容量以上はオーバーフローする所定容量のEGRドレンタンク11は機関室船首部下方に集中配置する一方、当該ERGドレンタンク11からのオーバーフローEGRドレンを貯蔵する大容量のEGRドレン貯蔵タンク12を船体二重底内に分離配置するようにしたものである。
【0026】
図2から明らかなように、本実施例2に係るバルク・ケミカル船のEGR水処理装置のタンク配置構成10においては、当初のEGRドレンタンク137を、本来の水処理目的のEGRドレンタンク11とEGRドレン等の貯蔵目的のEGRドレン貯蔵タンク12に分離・分割し、当初のEGRドレンタンク137よりは小容量のEGRドレンタンク11を前記WTS配置スペース2に配置する一方、EGRドレン等を貯蔵目的とするEGRドレン貯蔵タンク12は、配置スペースのある船体二重底内の船体二重底スペース3への配置とするものである。
【0027】
また、本実施例2に係るバルク・ケミカル船のEGR水処理装置のタンク配置構成10におけるWTS供給ポンプ14は、小容量のEGRドレンタンク11及びEGRドレン貯蔵タンク12の双方から吸入可能な吸入ライン15、16に接続され、小容量のEGRドレンタンク11及びEGRドレン貯蔵タンク12の双方からWTS132の処理水の供給を可能としたものである。したがって、本実施例2に係るバルク・ケミカル船のEGR水処理装置のタンク配置構成10においては、船外排出禁止海域航行中は、WTS132を停止させる一方、EGR131で発生し、バッファータンク136を通った洗浄水は、小容量のEGRドレンタンク11に導かれ、小容量のEGRドレンタンク11を溢れるその他のドレンを含む洗浄水はオーバーフローライン13によりEGRドレン貯蔵タンク12へ移送するようにしたものである。そして、船舶が船外排出可禁止海域外航行になって、船外排出が可能となれば、EGRドレン貯蔵タンク12内のEGRドレンを含むその他ドレンをWTS132で処理した処理水を船外に排出するようにしたものである
【0028】
すなわち、本実施例2に係るバルク・ケミカル船のEGR水処理装置のタンク配置構成10においては、
図2に示すようなタンク配置構成としたので、バッファータンク136からオーバーフローする洗浄水を小容量のEGRドレンタンク11で受け、小容量のEGRドレンタンク11のタンク内の液面レベルにより、WTS供給ポンプ14及びWTS132を自動発停止させ、WTS供給ポンプ14及びWTS132により、EGR洗浄水を処理し船外へ排出するようにする。また、EGR洗浄水から分離された洗浄水中の船外排出できないカーボン等を含む汚水は、EGR汚水タンク138に送って貯めておき、接岸の際等にEGR汚水移送ポンプ139で陸揚げする。
【0029】
さらに、洗浄水を処理した処理水を船外排出できない海域の航行中は、WTS供給ポンプ14及びWTS132を停止させ、小容量のEGRドレンタンク11が満水になると二重底内のEGRドレン貯蔵タンク12へオーバーフローさせ、二重底配置スペース3内に配置されたEGRドレン貯蔵タンク12に一時的に貯めるようにし、船外排出できる海域に到達したときにEGRドレン貯蔵タンク12のドレンをWTS132で処理し、船外排出ライン150を介して船外排出するようにする。
【0030】
本実施例2に係るバルク・ケミカル船のEGR水処理装置のタンク配置構成10においては、本来のEGR洗浄水及びWTS132から循環させるドレンを含む処理水を処理目的の小容量のEGRドレンタンク11とEGRドレン等の貯蔵目的のEGRドレン貯蔵タンク12に分離・分割して配置し、処理目的のEGRドレンタンク11は小容量タンクとして、前記WTS配置スペース2に集中配置する一方、EGRドレン等を貯蔵目的とするEGRドレン貯蔵タンク12は、配置スペースのある船体二重底スペース3に分離配置する二重底構成のタンクとしたので、本来の水処理目的にWTSの配置スペース自体をコンパクトに小さくすることができ、従来、一般的タンクスペースとして使用していた船舶機関室船首部のタンクスペース103内に、コンパクトに小さくすることができたEGR水処理システムの機器・タンクを船舶機関室船首部下方への集中配置が可能となる。この結果、船外排出禁止海域航行や同海域から外れた場合のWTS停止、EGRドレンの移送等のメーカーリコメンド等の要求を満たしつつ、かつ、日常的作業が機関室において可能となり、作業能率が改善できることとなる。
【0031】
すなわち、本実施例2に係るバルク・ケミカル船のEGR水処理装置のタンク配置構成10においては、従来のEGRドレンタンク137を分離・分割して、処理目的の小容量のEGRドレンタンク11とすることができたので、EGRの水処理システムの関連機器・タンクを小さなスペースである機関室船首部下方に集中配置することが可能となり、特許第6457127号に係る船舶構造と同様に、EGRの水処理システムの関連機器・タンクを機関室船首部下方に集中的に配置することができることとなる。
【0032】
このことは、大気汚染条約のNOx規制やEGR洗浄水処理規制に適合するEGRの厳しいメーカーリコメンドないしはメーカー仕様であっても、本実施例2に係るバルク・ケミカル船のEGR水処理装置のタンク配置構成10においては、WTS132からEGRドレンタンク11への自重重力によるその他ドレン落下ライン148や、バッファータンク136からオーバーフローする自重落下によるオーバーフローライン144、また、EGRドレンタンク11からEGRドレン貯蔵タンク12への自重落下によるオーバーフローライン13における自重落下による移送を実現しつつ、EGRドレンタンク11内の液面レベルによりWTS132及びWTS供給ポンプ14を自動発停させて処理することができることとなる(自動発停については後に詳述する。)。
【0033】
このことから、EGRドレンタンク11は、WTS132で処理した処理水を船外排出できない海域を航行しているときにも船内のEGRドレン貯蔵タンク12を溜めタンクとして使用することができ、WTS132で分離した汚水は、自重による重力落下に頼ることなくEGR汚水タンク138へ移送できることとなる。
【0034】
そして、本実施例2に係るバルク・ケミカル船のEGR水処理装置のタンク配置構成10においては、上記メーカーリコメンド等の要求があっても、WTS関連機器を所定の配置スペースに集中して配置することが可能となり、加えて、WTS装置構成全体を機関室船首部下方に集中配置とした場合であっても、そのEGRドレンタンク11にも
図8に示すようなWTS132及びWTS供給ポンプ14の起動・停止のスイッチ(
図2では図示外)を設け、WTS132及び/又はWTS供給ポンプ14の起動・停止の自動制御を可能とするようにしたものである(自動発停の機能実現は
図8で説明した機能実現と同じであるので詳しい説明は省略する。)。
【0035】
また、本実施例2に係るバルク・ケミカル船のEGR水処理装置のタンク配置構成10のEGRドレンタンク11の高さについては、当該液面レベルのレベル差をある程度確保することができる高さとすれば(例えば、船舶の大きさにもよるが、およそ5m程度)、船舶が動揺して液面レベルが変動する場合にもWTS132起動・停止を正確にすることができる。
【0036】
さらに、本実施例2に係るバルク・ケミカル船のEGR水処理装置のタンク配置構成10においては、ドレンEGRドレンタンク11を溢れる場合には、EGRドレン貯蔵タンク12に貯蔵するようにし、かつ、そのEGRドレン貯蔵タンク12の配置を二重底内配置としたので、タンク高さが確保できないなどの不都合さを回避できる。
【0037】
そして、本実施例2に係るバルク・ケミカル船のEGR水処理装置のタンク配置構成10は、バルク・ケミカル船に適用した場合には、上述する効果があるが、バルク・ケミカル船以外の船種にもディーゼル主機関で、Tier3対応のEGR対応を選択した船舶にも同じような配置・思想で配置することが可能となる。
【実施例3】
【0038】
次に、本発明に係る船舶EGR水処理装置のタンク配置構成を自動車運搬船に適用する実施例3係る自動車運搬船のEGR水処理装置のタンク配置構成20について、図面に基づいて説明する。なお、自動車運搬船について、前述のバルク・ケミカル船の例とで区別して説明するのは、バルク・ケミカル船と自動車運搬船では、機関室の形状が異なるため、それぞれで方式を変える必要があり、バルク・ケミカル船では、通常3層構造で機関室は船長方向に短いのに比し、自動車運搬船では、機関室が船長方向に長く、2層構造で天井が低いなどによるものであり、これらの点においても、他の船種への適用を妨げる趣旨ではない。
【0039】
図3は、本実施例3に係る自動車運搬船のEGR水処理装置のタンク配置構成20のタンク配置構成を示す概略配置図である。
図3において、符号20は、本実施例3に係る自動車運搬船のEGR水処理装置のタンク配置構成であり、21は、EGRバッファータンク、22は、EGR汚水移送ポンプ起動スイッチ、23は、EGR汚水移送ポンプ停止スイッチ、24は、EGR汚水移送ポンプであり、その余の符号は、
図7に示した同じ部材は同じ符号で示した。
【0040】
本実施例3に係る自動車運搬船のEGR水処理装置のタンク配置構成20においては、船舶EGR水処理装置のWTS(水処理装置)132、WTS供給ポンプ134、EGR汚水タンク138、EGRバッファータンク21、EGR汚水移送ポンプ24を機関室船首部下方中央に集中配置する一方、EGRドレンを貯蔵するEGRドレンタンク137を機関室船首部下方サイド区画に、EGR131に接続されるバッファータンク136は、機関室102上部エリア141に分離配置するようにしたものである。
【0041】
すなわち、
図3から明らかなように、本実施例3に係る自動車運搬船のEGR水処理装置のタンク配置20においては、EGR水処理システムの関連機器並びにタンク群は、機関室102の船首部下方中央のWTS配置スペース2に集中配置するようにする一方、EGR131に接続されるバッファータンク136及びEGR供給ポンプ135は、機関室上部エリア141に配置し、また、
図3からは必ずしも明らかではないが、従来と同様にWTS132の制御及びEGRドレンの貯蔵タンクとして使用するEGRドレンタンク137は、機関室102船首部下方中央区画の両側のWTS配置スペース2のサイド区画に船体構造でのタンクで構成し、分離配置するようにしたものである(サイド区画への配置は
図4で詳述する)。
【0042】
なお、本実施例3に係る自動車運搬船のEGR水処理装置のタンク配置構成20においては、WTS132からその他ドレン落としライン148を介して自重落下によりその他ドレンを一時的に保管するEGRバッファータンク21を装備し、かつ、当該EGRバッファータンク21には、その液面レベルにてEGR汚水移送ポンプ24を自動発停させるEGR汚水移送ポンプ起動レベルセンサー22及びEGR汚水移送ポンプ停止レベルセンサー23を装備し、液面レベルに対応してその他ドレンをEGRドレンタンク137に移送するようにしている。その自動発停機能は既に述べた説明と変わらないため詳しい説明は省略する。
【0043】
なお、本実施例3に係る自動車運搬船のEGR水処理装置のタンク配置構成20においては、バッファータンク136からオーバーフローして自重で落下する洗浄水をEGRドレンタンク137で受け、そのタンク内の液体レベルによりWTS供給ポンプ24とWTS132とが自動発停止するようにして、EGRの洗浄水を処理し船外へ排出するようにする。
【0044】
また、EGRの洗浄水で分離された洗浄水中の船外排出できないモノ(スラッジ等)は、EGR汚水タンク138へ貯め、寄港の際にEGR汚水移送ポンプ24で陸揚げする。そして、WTS132から排出されるその他ドレンは、自重落下によりその他ドレン落としライン148を介してEGRバッファータンク21で一時的に受け、前述するように、液面レベルによりEGR汚水移送ポンプ24を自動発停止させ、その他ドレン移送ライン152を介してEGRドレンタンク137へ移送する。そして、処理した洗浄水は、船外排出できない海域の場合は、従来どおりと同様にEGRドレンタンク137へ一時的に貯蔵し、船外排出可能海域に出てから、EGRドレンタンク137のドレンをWTS132で処理し船外排出ライン150を介して船外排出するようにする。
【0045】
なお、本実施例3に係る自動車運搬船のEGR水処理装置のタンク配置20におけるドレン等の自重落下を利用する配管ラインは、バッファータンク136からEGRドレンタンク137へのオーバーフローライン144、WTS132からEGRバッファータンク21へのその他ドレン落としライン148及びEGR汚水タンク138への分離汚染水落としライン147である。
【0046】
図4は、本実施例3に係る自動車運搬船のEGR水処理装置のタンク配置20に船体配置概略を示す図であり、
図4において、符号2は、WTS配置スペース、3は、二重底スペース、20は、本実施例3に係る自動車運搬船のEGR水処理装置のタンク配置、25a、25bは、機関室102船首部下方のWTS配置スペース2の両サイド区画であり、例えば、
図6に示す生活排水のGWT(Gray Water Tank:グレイウォータータンク)116a、116bとして利用していた区画を利用したものである。その余の符号は
図1などに示す同じ部材・部所区画等は同じ符号で示した。
【0047】
本実施例3に係る自動車運搬船のEGR水処理装置のタンク配置20においては、機関室102船首部下方のWTS配置スペース2のサイド区画25a、25bにEGRドレンタンク137を配置するものであり、当該機関室102船首部下方のWTS配置スペース2のサイド区画25a、25bは、本来的には、生活排水のGWT(Gray Water Tank:グレイウォータータンク)として利用されていた区画であり、本実施例3に係る自動車運搬船のEGR水処理装置のタンク配置20においては、WTS配置スペース2のサイド区画の双方の船体構造タンクをEGRドレンタンク137として利用するものである。
【0048】
なお、EGRドレンタンク137の必要とする容量について、サイド区画25a、25bの双方に設ける必要がない場合には、片方(例えば25aだけ)でよいことはもちろんである。
このように配置したので、本実施例3に係る自動車運搬船のEGR水処理装置のタンク配置20は、WTS132をEGRドレンタンク137より下方に配置させ、かつ、バッファータンク136を除くEGRの水処理システムの機器・タンクを機関室102船首部下方のWTS配置スペース2への配置可能となり、操作性やメンテナンス性の優れたタンク配置を実現できることとなる。
【0049】
なお、本実施例3に係る自動車自動車運搬船のEGR水処理装置のタンク配置20においては、EGRドレンタンク137を機関室102船首部下方のWTS配置スペース2のサイド区画25a、25bに配置したが、これは実施例2に係るバルク・ケミカル船と同様にEGRドレン貯蔵タンク12を二重底3構成のタンク配置としてもよい。自動車運搬船において、EGRドレン貯蔵タンク12を二重底構成のタンクで配置とした場合には、上記バルク・ケミカル船と同様の利点となる。
【0050】
また、自動車運搬船において、EGRドレン貯蔵タンク12を二重底構造で配置できない場合には、WTS132をEGRドレンタンク137の上部に配置することなく、バッファータンク136以外のEGR水処理システム関連の機器・タンク類の全てを機関室102船首部下方のWTS配置スペース2に配置するようにする。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、船舶のEGR水処理装置のタンク配置構成に利用する。
【符号の説明】
【0052】
1 実施例1に係る船舶EGR水処理装置のタンク配置構成
2 WTS配置スペース
3 船体二重底スペース
10 実施例2に係るバルク・ケミカル船のEGR水処理装置のタンク配置構成
11 EGRドレンタンク
12 EGRドレン貯蔵タンク
13 オーバーフローライン
14 WTS 供給ポンプ
15、16 EGRドレン吸入ライン
20 実施例3係る自動車運搬船のEGR水処理装置のタンク配置構成
21 EGRバッファータンク
22 EGR汚水移送ポンプ起動スイッチ
23 EGR汚水移送ポンプ停止スイッチ
24 汚水移送ポンプ
25a、25b 機関室船首部下方のWTS配置スペース2のサイド区画
100 Tier3未適用の一般的船舶
102 機関室
103 機関室前タンクスペース
104a、104b 貨物艙、
105 クレーンポスト
106 ジブ
111 機関室拡張区画
113 狭小ディープタンク(DEEP TANK)
114 機関室
115a、115b 洗浄汚水のWDT(Weather Drain Tank:ウェザードレインタンク)
116a、116b 生活排水のGWT(Gray Water Tank:グレイウォータータンク)
121 船舶
122a 貨物艙
125 機関室バルクヘッド
126 貨物艙バルクヘッド
130 EGR搭載船
131 主機付きEGR
132 WTS(水処理装置)
133 遠心分離機
134 WTS供給ポンプ
135 EGR供給ポンプ
136 バッファータンク
137 EGRドレンタンク
138 EGR汚水タンク
139 EGR汚水移送ポンプ
140 船舶主機関(ディーゼル)
141 機関室上部エリア
142 暴露甲板
143 機関室船首部下方のWTS配置スペース
144 オーバーフローライン
145 船内戻しライン
146 WTS供給ライン
147 分離汚水重力落下ライン
148 その他ドレン重力落下ライン
149 陸揚げライン
150 船外排出ライン
151 船内への戻しライン
152 その他ドレン移送ライン
160 一時的な貯蔵タンクとして機能が必要なエリア
161a WTS132起動液面レベル
161b WTS132起動スイッチ
162a WTS132停止液面レベル
162b WTS132停止スイッチ
163a タンク低液面警報レベル
163b タンク低液面警報スイッチ
164 WTS132の起動・停止のレベル差
【要約】 (修正有)
【課題】EGR水処理装置の主要部を機関室近傍にコンパクトに集中配置でき、かつ、EGRドレンタンクの分離・分割によるTier3適用船舶EGR水処理装置のタンク配置構成を提供する。
【解決手段】機関室船首部下方に集中配置される船舶EGR水処理装置のWTS(水処理装置)132、WTS供給ポンプ、EGR供給ポンプ135、バッファータンク136、EGR汚水タンク138、EGR汚水移送ポンプ139及び所定容量のEGRドレンを貯蔵し、所定容量以上はオーバーフローする所定容量のEGRドレンタンク11と、船体二重底内に分離配置されるオーバーフローEGRドレンを貯蔵するEGRドレン貯蔵タンク12と、からなる船舶EGR水処理装置のタンク配置構成。
【選択図】
図2