【課題を解決するための手段】
【0005】
上記した目的を達成するために、第1の態様における本願発明は、構造物の反射面の画像データによって記述された光学信号の反射面の3次元面ジオメトリへのマッピングを表すデータを決定するデジタルデータ処理方法を与える。構造物は、任意の種類(3次元)の構造物であり、例えば、有形(特に、触れることができる)構造体であってよい。例えば、構造体は、少なくともひとつのテクスチャー構造および/またはプラスチック構造および/または皮革構造および/または金属構造および/または塗装構造の少なくともひとつである。反射面は、構造物の外面(例えば、テクスチャー面)であり、その上で測定光が照射され、そこから光が反射される。当該方法は、例えばコンピュータによって実行可能なように構成された、以下の特徴(ステップ)を有する。
【0006】
例示的(例えば第1の)ステップにおいて、当該方法は、構造体の反射面から第1の種類の光の反射の画像(第1画像)を記述する(例えば、定義する)第1画像データを取得する。例として、第1のタイプの光は、広帯域の点光であり、それは、例えば、白色発光ダイオード(LED)または同等の光源から放射される。
【0007】
例示的(第2の)ステップにおいて、当該方法は、構造体の反射面から第2の種類の光の反射の画像(第2画像)を記述する(例えば定義する)第2画像データを取得する。例として、第2の種類の光は、スペクトル(白以外)点光であり、それは、例えば、有色(白以外)LEDから照射されるか、カラーフィルタを具備する白色LEDまたは同等の光源から照射される。
【0008】
例示的(第3の)ステップにおいて、当該方法は、構造体からの反射光から第3の種類の光の反射の画像(第3画像)を記述する(定義する)第3画像データを取得する。例として、第3の種類の光は、広帯域な線形光であり、それは、例えば、蛍光管またはLEDの線形アレイから照射される。線形光源は、例えば、一次元方向に伸長し、他の次元の方向に有限な(小さい)厚みを有する。例えば、線形光源は、ひとつの蛍光管または一列のみのLEDの線形アレイを含む。代替的に、線形光源は、モニター(平坦スクリーンモニター、例えば、液晶ディスプレイモニター等)により実行されてもよい。それは、所定の幾何学形状の線形グラフィカル特徴(例えば、直線方向の画素の所定の数、および/または、列方向のディスプレイ基準システムによって作られた、比較的薄い線の形状)を、所定の輝度で表示するようにプログラムされている。この方法で線形光源としてモニターを使用することは、線形光を表示させるようにモニターを適正に制御することにより要求されるような線形光源の幾何学形状を適応することができるという利点を与える。また、モニターは、白色だけではなく、必要により、適当に制御可能であればスペクトル光(有色、すなわち、非白色)も生成することができるという利点を有する。ひとつの実施形態において、線形光源は、支持部の下方に配置される。その上に、構造体が支持され、それにより、線形光源の位置から見た時に、構造体の他の側に少なくとも部分的に検出システムが配置されれば、構造体の第3の種類の光の透過測定が与えられる。
【0009】
上記より、第1種類の光、第2種類の光、および第3種類の光は、光の3つの異なるタイプを構成する。具体的には、3つの種類の光は、各々異なる種類の光を構成する。したがって、開示する方法は、反射面を照射するために少なくとも3つの異なる種類の光を使用する。4または5つの異なる種類の、3つより多くの異なる種類の光を使用することも本願発明の開示範囲に属する。反射率を導出するべく、線形光を含む3つの種類の光を組み合わせることは、点光源(上述した広帯域およびスペクトルLEDなど)によって生成される反射信号の空間アンダーサンプリングに比べ、高い感度を有する改善された光沢測定の利点を与える。このアンダーサンプリングは、概して、構造体および検出器に関する点光源の定義かつ概して固定された位置のために生じる。本発明者らは、点光源のみを使用する光沢測定は、線形光源のような伸長した光源から受信した反射光と組み合わせることにより、大きく改善可能であることを見いだした。したがって、電子データ保存空間を含むコンピュータリソースおよび処理時間の観点から、許容可能なレベルで処理すべきデータ量を維持しつつ、アンダーサンプリングの効果を避けることができることを見いだした。
【0010】
例示的(第4の)ステップにおいて、当該方法は、反射面の表面ジオメトリを記述(例えば、定義)する表面ジオメトリデータを取得する。当該表面ジオメトリは、ひとつの実施形態において、反射面の個々のエレメント間の相対的高さ(高さ方向の間隔および/または垂直方向の間隔)によって定義される。他の実施形態において、表面ジオメトリは、そのエレメントの高さ情報によってではなく、表面エレメントの方向を定義する情報によって定義される。その方向は、グローバル座標系または、反射面のエレメント間の相対位置により定義されてもよい。他の実施形態において、表面ジオメトリは、2次元のポイントの膨大なセットとして与えられる。他の実施形態において、鏡面ジオメトリは、頂点および該頂点間を結ぶ平坦な三角形または四角形からなる三角または四角メッシュとして与えられる。他の実施形態において、表面ジオメトリは、異なる(例えばより高次の)分解能で格納された方向と一緒に、高さフィールド、点クラウドまたはメッシュのいずれかの組み合わせとして与えられる。
【0011】
例示的(第5の)ステップにおいて、第4の種類の光源の構造光パターンは、構造体の面の下での表面下散乱のパラメータを決定するのに使用することができる(この効果は、半透明とも呼ばれる)。原理的に、表面下散乱は、反射現象であり、それは、構造体の内部で生じる。したがって、この明細書において、反射の光学的現象に関する言及は、半透明現象を包含している。しかし、本願明細書の開示において、反射の光学的現象に関する任意の用語が、構造体の外面上で生じる排他的反射を表すように、代替的に理解されてもよい。ひとつの例において、互いに対して所定の距離を有する単一点からなるパターンは、構造体の面上に射影可能である。この間隔スポットにより照射された反射面のそれぞれの画像において、表面下で散乱した光の測定は、表面の照射されない部分から引き算される。モデルは、引き算された測定値に外挿される。
【0012】
本方法の第1の実施形態に従い、表面ジオメトリデータは、反射面の高さフィールドを記述(例えば、定義)する。表面ジオメトリデータは、例えば、構造体の反射面から第4の種類の光の反射の画像(第4画像)を記述する第4画像データに基づいて取得される。第4の種類の光は、第1の種類、第2の種類、第3の種類の光とは異なる。ひとつの例において、第4の種類の光は、例えば、プロジェクタ( 機)のような構成された光の光源から放射された構造光である。構造光は、所定のパターン(例えば、視覚的パターン)を示す光、すなわち、所定の(具体的には、2次元)パターンで照射される光である。第4の種類の画像データによって記述される画像は、したがって、構造光画像とも呼ばれる。この画像は、例えば、反射面のレリーフなどのトポグラフィーを記述する。高さフィールドは、反射面のエレメントの高度(例えば、相対的高度)を記述する。例えば、高さフィールドは、これらのエレメントの少なくともひとつに対する、これらのエレメントの他の少なくともひとつの高度(すなわち、3次元、例えば、垂直方向での間隔/距離/座標差)を記述する。この高さフィールドは、従来技術の方法、Salvi, J. らによる, A state of the art in structured light patterns for surface profilometry, Pattern Recognition 43, no. 8 (2010): pp. 2666-2680の記載、および、構造光の反射を検出するのに使用される検出システムの幾何学的キャリブレーションの考察からの方法に従うポイントクラウドを生成することにより、構造光画像から再構築可能である。高さフィールドの分解能は、第4の種類の光の反射信号の検出に使用される空間サンプリングに依存する。高さフィールドは、基本的な幾何学的キャリブレーションによって反射面のエレメントの方向の決定を与える。
【0013】
第1の態様に従う方法の第2の実施形態に従い、表面ジオメトリデータは、反射面の法線フィールドを記述(例えば、定義)する。その場合、表面ジオメトリデータは、例えば、第1画像データ、第2画像データ、および第3画像データの少なくともひとつに基づいて取得される。法線フィールドは、反射面のエレメントの方向を記述する。例えば、各エレメントの方向は、その面の法線の方向によって定義される。法線フィールドは、所望の面法線に関する情報を構成するデータセットである。法線フィールドは、反射面が拡散的反射面であり、それぞれの表面エレメントに対して決定された輝度から各面エレメントの方向を決定するという仮定の下で、第1画像、第2画像および第3画像に基づいて得られる。法線フィールドはまた、第1、第2および第3画像データから導出された光沢情報を組み込むことにより、非拡散面に対して改良される。
【0014】
要約すると、表面ジオメトリデータは、上記した高さフィールドおよび法線フィールドの少なくともひとつを記述(例えば、定義)する。
【0015】
例示的(例えば、第6)のステップにおいて、当該方法は、第1画像データ、第2画像データ、および第3画像データならびに表面ジオメトリデータに基づいて、第1画像データ、第2画像データおよび第3画像データならびに反射面の3次元表面ジオメトリによって記述された反射率の間のマッピングを記述する反射面マッピングデータを決定する。例えば、光学信号(具体的には、反射信号)が3次元表面ジオメトリにマッピングされる。マッピングは、例えば、第1画像データ、第2画像データおよび第3画像データを、表面ジオメトリデータによって記述された表面ジオメトリ上で確立される。3次元ジオメトリは、反射面の高さフィールドおよび法線フィールドの少なくともひとつのような表面エレメントの方向の決定を可能にする、例えば、表面ジオメトリデータに含まれる情報によって記述される。
【0016】
第1画像データ、第2画像データ、第3画像データ、および、適用可能であれば第4画像データによって記述される画像は、例えば、検出システムによって生成されたデジタル画像である。その検出システムは、少なくともひとつのデジタルカメラ(他の例では、複数のデジタルカメラ、例えば3次元カメラ)などの少なくともひとつの検出ユニットを有し、それは、第1種類、第2種類および第3種類、もし適用可能であれば第4種類の光の反射信号を検出する。したがって検出システムは、第1種類、第2種類、第3種類、および適用可能であれば第4種類の光のスペクトル反射に特に感度が良い。
【0017】
第2の態様において、本願発明は、構造体の反射面の空間的に変化する双方向反射率分布を記述するデータを決定する方法に関する。当該方法は、コンピュータによって実行される以下のステップを含む。
1.マッピング(第1の態様に従う)を表すデータを決定する上述したデジタルデータ処理方法が実行される。
2.双方向反射率分布関数(BRDF)モデルを記述する反射率関数データが取得される。反射率関数データは、例えば、BRDFモデルの数学的表現を表すコードからなる。
3.反射面マッピングデータおよび反射率関数データに基づいて、反射面の空間的に変化する双方向反射率分布を記述する反射率分布データが決定される。例えば、これは、BRDFモデルを、例えば、表面位置ごとの表面ジオメトリデータを考慮して、第1画像データ、第2画像データおよび第3画像データに含まれる反射率情報に外挿することにより実行される。外挿プロセスに対して、非線形最適化アルゴリズムが使用される。反射面の空間的に変化する双方向反射率分布を定義する、生成されたSVBRDF(空間的に変化する双方向反射率分布関数)パラメータが、不揮発性電子メモリ装置上の反射分布データを含むデジタルファイル内に格納される。
【0018】
第3の態様において、本願発明は、構造体の反射面のデジタル画像表現(レンダリング前のデジタルデータ表現の表示であり、具体的には、視覚的に認識可能であり、人間が読める)をオフラインレンダリングするための方法に関する。当該方法は、コンピュータによって実行される以下のステップを含む。
1.構造体の反射面の空間的に変化する双方向反射率分布を記述するデータを決定する上記方法(第2の態様に従う)が実行される。
2.反射分布データに基づいて、表面表現データが決定される(例えば、合成される)。それは、反射面の画像(デジタル画像)を記述(例えば、定義)する。表面表現データは、例えば、特定の観測角度(表面が視覚的に観測される高度角度および方位角)に対して決定される。
3.例えば、第3の態様に従う当該方法は、例えば、標準的なモニターのようなディスプレイ装置上に、または、プロジェクタおよびスクリーン(プロジェクタスクリーン、例えばキャンバススクリーン)を通じて、表面表現データ(すなわち、反射面を表すデジタル画像)の情報コンテンツをオフラインレンダリング(例えば、ディスプレイ)することを含む。
【0019】
第4の態様において、本願発明は、構造体の反射面のシャドー外観(具体的には、シャドー外観を定義するモデルおよびパラメータを記述するデータ)を記述(例えば定義または表現)するデータ(例えば、モデルおよびパラメータ)を決定する方法に関する。当該方法は、コンピュータによって実行可能な以下のステップを含む。
1.構造体の反射面の反射率分布を決定する上記方法(第2の態様に従う)が実行される。
2.反射面マッピングデータおよび、第1画像データ、第2画像データ、第3画像データの少なくともひとつに基づいて、シャドー外観データが決定される。それは、反射面のシャドー外観を記述(例えば、定義)する。シャドー外観を特徴づけるシャドー外観データ内に含まれるシャドー外観パラメータは、後に使用するためにデジタルファイル内に格納される。具体的には、シャドー外観パラメータは、空間的に変化する双方向反射率分布パラメータと一緒にひとつのファイル内に格納される。
【0020】
第5の態様において、本願発明は、構造体の反射面のデジタル画像表現(すなわち、デジタル画像表現の表示、オンラインで生成され、視覚的に認識可能であり、よって人間に読める)のリアルタイムレンダリング方法に関する。当該方法は、コンピュータによって実行可能な以下のステップを含む。
1.構造体の反射面の反射率分布を決定する上述した方法(第2の態様に従う)が実行される。
2.反射率分布データおよび任意のシャドー外観データに基づいて、反射面の画像を記述(例えば、定義)する表面表現データが決定される。
3.例えば、第5の態様に従う方法は、例えば、標準的なモニターのようなディスプレイ装置上またはプロジェクタおよびスクリーン(プロジェクタスクリーン、例えばキャンバススクリーン)を通じた、表面表現データ(すなわち、反射面を表すデジタル画像)の情報コンテンツのオンライン(すなわち、リアルタイム)レンダリング(例えばディスプレイ)を含む。
【0021】
第6の態様において、本願発明は、第2の態様に従う方法の出力を、例えば、サンプル構造の反射面の反射率によって記述された表面特性(例えば、光沢、ぼやけ、画像の区別、および、光輝)を決定する方法のフレームワークに属する、他の電子データ処理の入力として使用することに関する。この方法は、第2の態様に従う方法の出力を、サンプルとして取られた測定と比較するために使用する。それは、例えば、サンプルのそれぞれの表面特性の品質制御のフレームワークで実行される。この方法は、例えばコンピュータによって連続して実行される。
【0022】
第7の態様に従い、本願発明は、コンピュータ上で実行されるか、コンピュータ上にロードされると、上述した態様のいずれかに従う方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムに関する。
【0023】
第8の態様に従い、本願発明は、上記したプログラムが格納される、非一過性コンピュータ読み取り可能記憶媒体に関する。
【0024】
以下で、本願発明の第9の態様が説明される。それは、第1から第6の態様に従う方法を実行するために使用可能な装置に関する。方法の特徴の説明は、当該装置の特徴に同様に適用可能である。
【0025】
第9の態様の第1実施形態において、本願発明は、構造体の反射面から受信した光学信号を表すデータを取得するための装置に関する。当該装置は、
a)反射面上に第1の種類の光を照射するように構成された少なくともひとつの第1光源と、
b)反射面上に第2の種類の光を照射するように構成された少なくともひとつの第2光源と、
c)反射面上に第3の種類の光を照射するように構成された少なくとも一つの第3の光源であり、代替的にまたは付加的に、当該構造体は、第3の種類の光に対して透過的であり、第3の光源は、当該構造体を通じて第4の種類の光を照射するように(それが、反射面を通じて、例えば、反射面を介して検出システムへ伝達されるように)構成されている、ところの第3の光源と、
d)第1の態様に従う方法に関して説明したように、第1、第2および第3の種類の光は光の3つの異なるタイプを構成し、
e)構造体を支持するための支持部(例えば、その上で構造体が配置されて第1種類の光、第2種類の光、第3種類の光、適用可能であれば第4種類の光に従う光を照射されるターンテーブル)と、
f)検出システムであって、
反射面からの第1の種類の光の第1反射信号を検出し、該第1反射信号を、構造体の反射面の画像を記述する第1画像データに変換し、
反射面からの第2の種類の光の第2反射信号を検出し、該第2反射信号を、構造体の反射面の画像を記述する第2画像データに変換し、
反射面から、第3の種類の光の第3の反射信号または透過信号を検出し、該第3反射信号を、構造体の反射面の画像を記述する第3画像データに変換するか、または、該透過信号を、構造体の画像を記述する第3画像データに変換する
ように構成された検出システムと、
g)検出システムと動作的に接続されたコンピュータであって、第7の態様に従うコンピュータプログラムを実行するように構成され、および/または、第8の態様に従う格納媒体を有する、ところのコンピュータと、
を有する。
【0026】
したがって、開示された装置は、反射面を照射するために少なくとも3つの異なる種類の光源を使用する。開示した装置はまた、3つ以上の異なる種類の光源を有してもよい。例えば、異なる種類の対応する数の光を照射するように構成された4つまたは5つの光源を有しても良い。
【0027】
ひとつの例において、検出システムは、第1の態様に従う方法の文脈において説明された検出システムである。
【0028】
第9の態様に従う第2の実施形態において、装置は、
反射面に第4の種類の光を照射するように構成された少なくともひとつの第4の光源を有し、
検出システムは、構造体からの第4の種類の光の第4の反射信号または透過信号を検出し、該第4の反射信号または透過信号を、構造体の反射面の高さフィールドを記述する表面ジオメトリデータに変換するように構成され、
少なくともひとつの第1光源は広帯域点光源であり、少なくともひとつの第2光源は、スペクトル点光源であり、第3光源は広帯域線形光源であり、第4光源は構造光の光源である。構造光の光源は、例えば、第1の態様に従う方法の文脈において説明されたものである。
【0029】
第9の態様に従う第3実施形態において、検出システムおよび第1光源、第2光源、第3光源、ならびに、装置が第7の態様の第2の実施形態の特徴をさらに有する限りにおいて、第4光源が、支持部上の半球上に配置され、第1種類、第2種類、第3種類、ならびに、装置が上記した構成的特徴を含む限りにおいて、第4種類の少なくともひとつの光を照射するように構成された少なくともひとつの他の光源が支持部の下方の半球上に配置される。例えば、第1光源、第2光源、第3光源、および、第9の態様の第2実施形態の特徴をさらに有する限りにおいて、第4の光源が、検出システムとともに、例えば、少なくとも一部が球面構造(例えば、ドーム形状)である保持部に固定される。これは、支持部の上方、したがって、支持部の上方の半球上に配置される。付加的に、上述した種類の光源が下方から、すなわち、支持部の下方の半球から構造体を照射することができるように、支持部の下方に配置されてもよい。その結果、構造体の透明性(例えば、透過率)または半透明性を測定することができる。
【0030】
<定義>
本願発明のフレームワーク内で、コンピュータプログラムエレメントは、ハードウエアおよび/またはソフトウエア(ファームウエア、レジデントソフトウエア、マイクロコード等を含む)によって実行可能である。本願発明のフレームワークの範囲内で、コンピュータプログラムエレメントは、コンピュータプログラムプロダクトの形式を取ることも可能である。それは、例えば、命令実行システム上でまたはそれに関連してデータ格納媒体内で実行される、コンピュータ読み取り可能なプログラムインストラクションである“コード”または“コンピュータプログラム”を含む、コンピュータ読み取り可能データ格納媒体によって実行される。このシステムは、コンピュータであってよい。コンピュータは、データ処理装置であり、本願発明に従うコンピュータプログラムエレメントおよび/またはプログラムを実行するための手段、例えば、データ処理装置を有する。データ処理装置は、コンピュータプログラムエレメントを実行するデジタル電子プロセッサ(中央処理ユニットまたはCPU)および、コンピュータプログラムエレメントを実行するために使用されるデータおよび/または実行して生成されたデータを格納するための揮発性メモリ(例えば、ランダムアクセスメモリまたはRAM)を有する。本願発明のフレームワーク内で、コンピュータ使用可能、例えば、コンピュータ読み取り可能格納媒体は、命令実行システム、装置またはデバイス上でまたはそれと関連して使用するためのプログラムを含み、格納し、通信し、伝達しまたは輸送することができる、任意のデータストレージ媒体であってよい。コンピュータ使用可能、例えば、コンピュータ読み取り可能データ格納媒体は、例えば、これに限定されないが、電子的、磁気的、光学的、電磁気的、赤外線または半導体システム、装置またはデバイス、あるいは、インターネットのような通信媒体である。コンピュータ使用可能またはコンピュータ読み取り可能データ格納媒体は、例えば、紙または、その上にプログラムが印刷可能な他の適当な媒体であってもよい。プログラムは、紙または他の適当な媒体を光学的にスキャンすることにより、電子的に捕捉可能であり、その後、コンパイルされ、インタプリタされ、または、他の適当な方法で処理される。データ格納媒体は、例えば、不揮発性データ格納媒体である。ここで説明するコンピュータプログラムプロダクトおよび任意のソフトウエアおよび/またはハードウエアは、本例の実施形態において、本願発明の関数を実行するためのさまざまな手段を形成する。コンピュータおよび/またはデータ処理デバイスは、例えば、ガイダンス情報デバイスを有する。それは、ガイダンス情報を出力するための手段を有する。ガイダンス情報は、例えば、視覚的な指示手段(例えばモニターおよび/またはランプ)および/または音響指示手段(例えば、スピーカーおよび/またはデジタルスピーチ出力デバイス)および/または触覚指示手段(例えば、振動エレメント)によって、ユーザに対して出力される。
【0031】
本願発明に従う方法は、例えば、データ処理方法である。データ処理方法は、例えば、コンピュータのような技術手段を使って実行される。データ処理方法は、例えば、コンピュータによって実行される。該コンピュータは、例えば、プロセッサおよび、電子的におよび/または光学的にデータを処理するメモリを有する。上述した計算ステップは、例えば、コンピュータによって実行される。決定ステップ、または計算ステップおよび取得ステップは、技術データ処理方法のフレームワーク内、例えば、プログラムのフレームワーク内で、データを決定するステップである。コンピュータは、例えば、任意の種類のデータ処理デバイスであり、例えば、電子データ処理デバイスである。コンピュータは、デスクトップPC、ノートブック、ネットブック等のような一般的に考えられるデバイスだけでなく、携帯電話または埋め込みプロセッサのようなプログラム可能な任意の装置である。コンピュータは、例えば、“サブコンピュータ”のシステム(ネットワーク)を有してもよい。ここで、各サブコンピュータは、それ自体、自立したコンピュータを表す。コンピュータは、例えば、データを受信または出力するためのおよび/またはアナログ−デジタル変換を実行するためのインターフェースを有する。データは、例えば、物理的特性を表すデータであるか、技術信号から生成されるデータである。コンピュータは、検出システムから第1、第2、第3および第4種類の光の反射を表す、デジタル信号(第1、第2、第3および第4画像信号)を受信するように、および、少なくとも受信画像データに基づく第6の態様に従う方法に従いさらなるデータ処理を実行するように、第9の態様に従う装置と光学的に接続される。デジタル信号は、例えば、反射率の検出と同時に、検出システム内で生成された電気信号のアナログ−デジタル変換によって生成される。
【0032】
表現“データ取得”は、例えば、データがデータ処理方法またはプログラムによって決定されるシナリオを包含する(データ処理方法のフレームワーク内で)。データを決定することは、物理的量を測定すること、および、測定値をデジタルデータに変換すること、および/または、コンピュータによりデータを計算すること、例えば、本願発明の方法を使ってデータを計算することを包含する。“データ取得”の意味は、例えば、データ処理方法またはプログラムによって、例えば、データ処理方法またはプログラムによってさらに処理するために他のプログラム、先行の方法ステップまたはデータ格納媒体から、データが受信されまたは検索されるシナリオも包含する。よって、“データ取得”は、データの受信を待つことおよび/またはデータを受信することも意味する。受信されたデータは、インターフェースを介して入力される。“データ取得”は、例えば、データ格納媒体(例えば、ROM、RAM、データベース、ハードディスク等)または、インターフェース(例えば、他のコンピュータまたはネットワーク)を介したデータソースからデータを受信または検索するためにデータ処理方法またはプログラムがステップを実行することも意味する。データは、取得ステップの前の付加的なステップを実行することにより“使用可能”の状態になる。この付加的なステップに従い、データは、取得可能となるように生成される。例えば、データは、検出または捕捉される(例えば、解析装置によって)。データは、データ格納媒体(例えば、ROM、RAM、CDおよび/またはハードドライブ)内にデータを格納する付加的なステップを実行することにより与えられる。その結果、それらは、本願発明に従う方法またはプログラムのフレームワーク内で使用可能となる。したがって、“データ取得”は取得すべきデータを得ておよび/または与えるようにデバイスに命令を送ることも含む。
【0033】
以下で、本願発明に従う態様およびその実施形態が図面を参照して説明される。しかし、本願発明は、以下で説明し図面に示す特徴に限定されない。