(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
航空機の構造部材を貫通し、前記構造部材の許容温度よりも高温の流体が内側を流れるダクトに備えられたフランジと、前記フランジが締結される前記構造部材との間に挟み込まれる挟入シートであって、
前記挟入シートにおける複数の位置に与えられる締結部材がそれぞれ挿入される挿入孔の近傍に配置される第1部分と、
前記第1部分同士の間で延在する第2部分と、を一体に備え、
前記第1部分は、締結の荷重を受け持ち、
前記第2部分は、前記第1部分よりも熱伝導率が低い、
ことを特徴とする航空機の高温ダクトと構造部材との挟入シート。
航空機の構造部材を貫通し、前記構造部材の許容温度よりも高温の流体が内側を流れるダクトに備えられたフランジと、前記フランジが締結される前記構造部材との間に挟み込まれる挟入シートであって、
前記挟入シートにおける複数の位置に与えられる締結部材がそれぞれ挿入される挿入孔の近傍に配置され、締結の荷重を受け持つ第1部分と、
前記挿入孔よりも内周側で前記フランジの全周に亘り連続しており、前記フランジおよび前記構造部材に密着されるシール部と、を備え、
前記第1部分は、前記シール部の外周縁から径方向外側へと突出しており、
前記第1部分同士の間は、空隙である、
ことを特徴とする航空機の高温ダクトと構造部材との挟入シート。
航空機の構造部材を貫通し、前記構造部材の許容温度よりも高温の流体が内側を流れるダクトに備えられたフランジと、前記フランジが締結される前記構造部材との間に挟み込まれる挟入シートであって、
前記挟入シートにおける複数の位置に与えられる締結部材がそれぞれ挿入される挿入孔の周囲に配置され、締結の荷重を受け持つ中実部材と、
断面多角形状のセルの集合からなり、前記中実部材同士の間で延在するハニカム構造と、を含んで構成されている、
ことを特徴とする航空機の高温ダクトと構造部材との挟入シート。
航空機の構造部材の許容温度よりも高温の流体が内側を流れるダクトに備えられて前記ダクトを前記構造部材に保持する保持部と、前記保持部が締結される前記構造部材との間に挟み込まれる挟入シートであって、
前記挟入シートにおける1以上の位置に与えられる締結部材が挿入される挿入孔の近傍に配置される第1部分と、
前記第1部分の周囲に配置される第2部分と、を一体に備え、
前記第1部分は、締結の荷重を受け持ち、
前記第2部分は、前記第1部分よりも熱伝導率が低い、
ことを特徴とする航空機の高温ダクトと構造部材との挟入シート。
航空機の構造部材の許容温度よりも高温の流体が内側を流れるダクトに備えられて前記ダクトを航空機の構造部材に保持する保持部と、前記保持部が締結される前記構造部材との間に挟み込まれる挟入シートであって、
前記挟入シートにおける1以上の位置に与えられる締結部材が挿入される挿入孔の周囲に配置され、締結の荷重を受け持つ中実部材と、
断面多角形状のセルの集合からなり、前記中実部材の周囲に配置されるハニカム構造と、を含んで構成されている、
ことを特徴とする航空機の高温ダクトと構造部材との挟入シート。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
抽気ダクトのフランジと構造部材とが締結される箇所では、ダクト内を流れる高温の抽気の熱がフランジから構造部材へと伝導する。
本発明は、ダクトから構造部材への熱伝導を抑制することにより、構造部材の温度を許容温度以下に維持することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、航空機の構造部材を貫通し、構造部材の許容温度よりも高温の流体が内側を流れるダクトに備えられたフランジと、フランジが締結される構造部材との間に挟み込まれる挟入シートであって、挟入シートにおける複数の位置に与えられる締結部材がそれぞれ挿入される挿入孔の近傍に配置される第1部分と、第1部分同士の間で延在する第2部分と、を
一体に備える。
第1部分は、締結の荷重を受け持ち、第2部分は、第1部分よりも熱伝導率が低い。
【0006】
本発明によれば、締結の荷重を受け持つために剛性が必要な第1部分を締結部材が挿入される挿入孔の近傍に配置し、それ以外の第2部分を第1部分よりも熱伝導率の低い材料から形成することにより、挟入シート全体としての熱伝導率を下げてダクトのフランジと構造部材との間に十分な熱抵抗を与えることが可能となる。
【0007】
本発明の第1部分は、円筒形に形成され、その内周部が挿入孔の内壁をなしていることが好ましい。
本発明の挟入シートの第2部分は、空隙を含んで構成されていることが好ましい。
【0008】
本発明の挟入シートの第2部分は、フェルトからシート状に形成されていることが好ましい。
【0009】
本発明において、第2部分の空隙が樹脂等により塞がれていることにより、フランジと構造部材との間が封止されていると、気密が要求される締結箇所にも本発明の挟入シートを用いることができる。
【0010】
本発明の挟入シートは、フランジの全周に亘り連続しており、第1部分よりも内周側でフランジおよび構造部材に密着される第3部分を備えることが好ましい。この挟入シートを気密が要求される締結箇所にも用いることができる。
【0011】
本発明は、航空機の構造部材を貫通し、構造部材の許容温度よりも高温の流体が内側を流れるダクトに備えられたフランジと、フランジが締結される構造部材との間に挟み込まれる挟入シートであって、
挟入シートにおける複数の位置に与えられる締結部材がそれぞれ挿入される挿入孔の周囲に配置され、締結の荷重を受け持つ中実部材と、断面多角形状のセルの集合からな
り、中実部材同士の間で延在するハニカム構造
と、を含んで構成されていることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、ハニカム構造により、締結の荷重に耐える剛性を確保しつつ中空部を得ることができるので、中空部により熱伝導率を下げてフランジと構造部材との間に十分な熱抵抗を与えることが可能となる。
【0013】
本発明の挟入シートは、第1部分および第2部分よりも内周側でフランジの全周に亘り連続し、フランジおよび構造部材に密着されるシール部を備えることが好ましい。
本発明によれば、シール部により、挟入シートに封止機能を与えることができる。
【0014】
また、本発明は、航空機の構造部材を貫通し、構造部材の許容温度よりも高温の流体が内側を流れるダクトに備えられたフランジと、フランジが締結される構造部材との間に挟み込まれる挟入シートであって、挟入シートにおける複数の位置に与えられる締結部材がそれぞれ挿入される挿入孔の近傍に配置され、締結の荷重を受け持つ第1部分と、挿入孔よりも内周側でフランジの全周に亘り連続しており、フランジおよび構造部材に密着されるシール部と、を備え、第1部分は、シール部の外周縁から径方向外側へと突出しており、第1部分同士の間は、空隙であることを特徴とする。
本発明の挟入シートは、締結の荷重を受け持つ第1部分と、挿入孔よりも内周側でフランジおよび構造部材に密着する環状のシール部とから構成されており、シール部よりも外周側では、フランジと構造部材との間に、第1部分同士の間を含む空隙が存在する。
本発明によれば、第1部分により締結の荷重を受け持ち、第1部分同士の間を延在するシール部によりフランジと構造部材との間を封止しつつ、フランジおよび構造部材の間に存在する空隙により、フランジと構造部材との間に十分な熱抵抗を与えることが可能となる。
【0015】
本発明は、航空機の構造部材の許容温度よりも高温の流体が内側を流れるダクトに備えられてダクトを構造部材に保持する保持部と、保持部が締結される構造部材との間に挟み込まれる挟入シートであって、挟入シートにおける1以上の位置に与えられる締結部材が挿入される挿入孔の近傍に配置される第1部分と、第1部分の周囲に配置される第2部分と、を
一体に備え、第1部分は、締結の荷重を受け持ち、第2部分は、第1部分よりも熱伝導率が低いことを特徴とする。
【0016】
本発明は、航空機の構造部材の許容温度よりも高温の流体が内側を流れるダクトに備えられてダクトを構造部材に保持する保持部と、保持部が締結される構造部材との間に挟み込まれる挟入シートであって、
挟入シートにおける1以上の位置に与えられる締結部材が挿入される挿入孔の周囲に配置され、締結の荷重を受け持つ中実部材と、断面多角形状のセルの集合からな
り、中実部材の周囲に配置されるハニカム構造
と、を含んで構成されていることを特徴とする。
【0017】
本発明
のダクト構造は、航空機の構造部材を貫通し、構造部材の許容温度よりも高温の流体が内側を流れるダクト
と、ダクトに用いられる上述の挟入シートと、を備え、ダクトは、ダクトの外周部から構造部材に向けて延在して構造部材に締結される締結部を備え、締結部は、構造部材において締結部が締結される先端部と、先端部からダクトの軸方向に離れた位置でダクトの外周部に連なる基端部と、を有することを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、ダクトに備えられた締結部により、フランジと比べて長い熱伝導経路を得ることができるので、構造部材への熱伝導を十分に抑制することができる。
【0019】
本発明
のダクト構造は、航空機の構造部材を貫通し、構造部材の許容温度よりも高温の流体が内側を流れるダクト
と、ダクトに用いられる上述の挟入シートと、を備え、ダクトは、構造部材に締結されるフランジと、ダクトの内周部よりも内側で、流体の流れ方向においてフランジの上流側と下流側とに亘り延在する環状の壁体と、を備え、壁体は、フランジよりも上流側で内周部に連なる上流部と、フランジよりも下流側で内周部に連なる下流部と、を有し、壁体と内周部との間には、密閉された間隙が存在することを特徴とする。
【0020】
本発明によれば、壁体とダクトの内周部との間の間隙が断熱層として働くことにより、ダクトを流れる高温流体の熱が壁体およびダクトの外壁を通ってフランジに到達するので、ダクトと構造部材との間に十分な熱抵抗を与えることができる。
【0021】
本発明
のダクト構造は、航空機の構造部材を貫通し、構造部材の許容温度よりも高温の流体が内側を流れるダクト
と、ダクトに用いられる上述の挟入シートと、を備え、ダクトは、構造部材に締結されるフランジと、流体の流れ方向においてフランジの上流側と下流側とに亘り延在する環状の壁体と、を備え、壁体は、フランジよりも上流側および下流側の一方におけるダクトの内周部に片持ち支持され、フランジよりも上流側および下流側の他方においてダクトの外部に開放されていることを特徴とする。
【0022】
本発明によれば、ダクトを流れる高温流体の熱が壁体およびダクトの外壁を通ってフランジに到達するので、ダクトと構造部材との間に十分な熱抵抗を与えることができる。
【0023】
本発明の航空機は、上述した挟入シートと、構造部材と、ダクトと、を備えることを特徴とする
。
【0024】
本発明の航空機は、上述したダクト
構造と、構造部材と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、ダクトから構造部材への熱伝導を抑制することにより、構造部材の温度を許容温度以下に維持することができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
〔第1実施形態〕
図1に示す航空機1の胴体2は、機首側に位置する図示しない前胴と、尾翼側に位置する後胴3とを備えている。後胴3には垂直尾翼4が設けられている。
航空機1の機体は、胴体2や垂直尾翼4の他に、図示しない主翼および水平尾翼を備えている。機体を構成する構造部材は、アルミニウム合金等や繊維強化樹脂等の比強度が大きい材料から形成されている。
【0028】
後胴3の内側には、圧力隔壁5が設けられている。圧力隔壁5は、それよりも前方に位置するキャビン、カーゴ、フライトデッキ等の与圧区画A1と、それよりも後方の非与圧区画A2とを区画している。
後胴3の後部は、後端に向かうにつれて次第に細くなるように形成されており、後胴3の後端にはテールコーン6が設けられている。テールコーン6の内側には、主として駐機中に航空機1の動力源として用いる補助動力装置9(APU;Auxiliary Power Unit)が収容されている。
後胴3内の非与圧区画A2と、テールコーン6内のAPU室A3とは、隔壁7によって隔てられている。非与圧区画A2には、種々の装備品19(1つだけ示す)が配置されている。
【0029】
補助動力装置9から取り出される高温高圧の抽気は、抽気ダクト10を通じて、圧力隔壁5よりも前方に設置された図示しない空調装置や防氷装置等へと供給される。抽気ダクト10は、隔壁7および圧力隔壁5を貫通し、前方へと取り回される。
抽気ダクト10の他にも、隔壁7や圧力隔壁5を貫通する他のダクトや電線等の部材が存在するが、それらの図示は省略する。
【0030】
まず、
図2を参照し、抽気ダクト10が隔壁7を貫通する箇所について説明する。
隔壁7は、隔壁パネル71と、隔壁パネル71を補強する複数の図示しないリブとを備えている。
隔壁パネル71には、厚み方向に貫通する貫通孔70が形成されている。貫通孔70に抽気ダクト10が通される。
隔壁パネル71は、アルミニウム合金等の金属材料から形成されている。あるいは、炭素繊維等を強化繊維として含む繊維強化樹脂から形成することも許容される。隔壁パネル71の厚みは、例えば数mmである。
【0031】
抽気ダクト10は、円筒状のダクト本体11と、ダクト本体11の外周部11Aから径方向外側に突出し、隔壁パネル71に締結されるフランジ12を備えている。フランジ12は円環状に形成されている。
ダクト本体11およびフランジ12は、ステンレス鋼等の金属材料から形成されている。
ダクト本体11の外周部は、フェルト等の図示しない断熱材により覆われている。
【0032】
抽気ダクト10は、
図2に示すように、複数の配管が連結されることで構成されている。連結される配管の各々のダクト本体11の端部に備えられているフランジ12,12同士は、突き当てられてリベット13により締結されている。
【0033】
ダクト本体11の径に対して、貫通孔70の孔径は少し大きく設定されている。ダクト本体11の外周部11Aと貫通孔70の内周縁との間には隙間があいている。
【0034】
互いに突き当てられたフランジ12,12は、隔壁パネル71の円形状の貫通孔70の周囲70Aに、周方向の複数の位置でリベット13により締結されている。リベット13は、突き当てられたフランジ12,12と隔壁パネル71とを貫通している。
フランジ12の端面と隔壁パネル71の表面との間には、挟入シート20が挟み込まれている。
【0035】
以下、気密が要求されない締結箇所に好ましく用いることができる挟入シート20について説明する。
挟入シート20は、
図3に示すように、円環状に形成されている。挟入シート20には、リベット13(
図2)がそれぞれ挿入される複数の挿入孔201が形成されている。
挟入シート20は、例えば、1mm〜数mmの厚みに形成することができる。
【0036】
抽気ダクト10の内側には、隔壁パネル71の許容温度よりも高温の抽気が流れている。その抽気の熱が抽気ダクト10の周壁からフランジ12へと伝導し、フランジ12から挟入シート20へと伝導する。さらに挟入シート20およびリベット13を介して隔壁パネル71に熱伝導することにより、隔壁パネル71の許容温度を超えてしまうことを未然に防ぐ必要がある。
隔壁パネル71への局所的な熱の集中を避けるため、隔壁パネル71の板厚を増して熱容量を大きくすることは、燃費等の観点より重量に制約のある航空機1では難しい。後述する圧力パネル51(
図5)に関しても同様である。
【0037】
挟入シート20は、隔壁パネル71を許容温度以下に維持するために足りる熱抵抗(thermal resistance)をフランジ12と隔壁パネル71との間に与える。フランジ12と隔壁パネル71との間に大きな熱抵抗を与えて熱伝導を確実に抑制するため、フランジ12の端面と隔壁パネル71の表面とが対向している締結領域の全体に亘り、挟入シート20が配置されることが好ましい。
【0038】
一般に、高温流体が流れるダクトのフランジと部材との間には、ジョイントシート等と称されるシートが配置される。かかるシートは、例えば、フッ素系樹脂材料に無機物の粒子を混入し、圧延および焼成することによって形成されている。そういったシートは、フランジを介して熱伝導した高温流体の熱に耐えることのできる耐熱性を備えている。
【0039】
ところで、グラスウールやウレタンフォーム等をはじめとする種々の断熱材により、フランジ12から隔壁パネル71への熱伝導を抑制することができるが、そういった柔軟な素材により、フランジ12と隔壁パネル71との間に安定した締付圧力を得ることは難しい。
フランジ12と隔壁パネル71との間に配置される挟入シート20としては、低い熱伝導率もさることながら、締結の荷重を受け持ち、所定の締付圧力で締め付けるための剛性が要求される。加熱下における長期的な応力緩和が小さく、締付圧力が長期に亘り維持されることも必要である。
また、挟入シート20には、フランジ12の端面と隔壁パネル71の表面とのなじみを良くして締結座面を安定させ、締結部材の緩みを防ぐといった、ジョイントシートと同様の役割も要求される。
【0040】
フランジ12と隔壁パネル71との間に熱抵抗を与え、かつ、締結の荷重に耐える剛性を確保するため、挟入シート20は、物性の異なる2種類の部分21,22を備えている。
挟入シート20は、締結の荷重を受け持つ複数の第1部分21と、それらの第1部分21の間で延在する第2部分22とを一体に備え、全体としてシート状に形成されている。
【0041】
第1部分21は、リベット13(
図2)の軸131が挿入される挿入孔201の近傍に、挿入孔201と同じ数だけ存在している。
第1部分21は、
図4に示すように、挟入シート20の厚み分の高さの円筒状に形成されており、内側にリベット13が挿入される。第1部分21の内周部が挿入孔201の内壁をなしている。
本実施形態の第1部分21は、挿入孔201の全周に亘り連続して形成されているが、挿入孔201の周方向に間欠的に形成されることも許容される。
締結の荷重を確実に受け持てるように、第1部分21の内径および外径が適切に設定される。
第1部分21は、抽気の熱に耐えることのできる耐熱性と、リベット13による締結の荷重を受け持つことのできる剛性とを備えた適宜な材料から構成することができる。
【0042】
本実施形態の第1部分21は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素系樹脂材料にアルミナ粒子等の無機物粒子を混入し、圧延および焼成することで形成されている。例えば、ニチアス社のクリンシル(登録商標)を第1部分21の素材として用いることができる。加熱下におけるクリープ変形を防ぐため、樹脂材料に無機物粒子を加えている。
抽気の熱への耐熱性、挟入シート20の重量、および締結座面の安定の観点より、適宜な樹脂材料を主成分として含む材料から第1部分21を形成することが好ましい。
但し、第1部分21の一部に金属材料を含むことも許容される。
第1部分21は、無機系材料の耐熱繊維を用いて形成することもできる。
【0043】
第2部分22は、複数の第1部分21を互いに分離しないように繋ぎ留め、挟入シート20の形状を円環状に保つ役割を有している。
例えば、円環状の第2部分22に、第1部分21の外径よりも小さい下孔をあけておき、下孔に第1部分21を打ち込むことにより、第1部分21と第2部分とを一体化することができる。
第2部分22には、各リベット13による締結の荷重を受け持つための剛性は必要ない。
そのため、第2部分22は、抽気の熱への耐熱性を備え、かつ、隔壁パネル71を許容温度以下に維持するために十分な熱抵抗を与えることが可能な低い熱伝導率を有する材料から形成することができる。
【0044】
本実施形態の第2部分22は、羊毛等の獣毛繊維や合成樹脂の繊維を縮絨させたフェルトから形成されている。フェルト繊維同士の間には空隙が存在している。
第2部分22は、ガラス繊維をニードリング処理により絡み合わせたグラスフェルトから形成することもできる。グラスフェルトのガラス繊維同士の間にも空隙が存在している。
第2部分22の熱伝導率は、例えば、0.1W/(m・K)以下である。第2部分22の熱伝導率は、第1部分21の熱伝導率よりも低い。
【0045】
その他、無機系材料(例えばシリカ)の多孔体を用いて第2部分22を形成することができる。その多孔体には、多数の微小な空隙が含まれている。第2部分22には、締結の荷重を受け持つ剛性および締め付けに必要な弾性が要求されない。そのため、例えばシリカゲル等の剛直な素材であっても、それを包み込む保持体により形状が保持されることで複数の第1部分21を繋ぎ留めており、かつ熱伝導率が第1部分21よりも低い限りにおいて、第2部分22に用いることができる。第2部分22については、熱伝導率が低いことを主眼として、材料を自由に選択可能である。
【0046】
以下、上述の挟入シート20に代えて、ダクト10のフランジ12と隔壁パネル71との間に挟み入れることができる挟入シート30について説明する。
【0047】
挟入シート30は、隔壁パネル71を許容温度以下に維持するために足りる熱抵抗をフランジ12と隔壁パネル71との間に与える。フランジ12と隔壁パネル71との間に大きな熱抵抗を与えて熱伝導を確実に抑制するため、フランジ12の端面と隔壁パネル71の表面とが対向している締結領域の全体に亘り、挟入シート30が配置されることが好ましい。
【0048】
フランジ12と隔壁パネル71との間に配置される挟入シート30としては、低い熱伝導率もさることながら、所定の締付圧力で締め付けるための剛性が要求される。
さらに、与圧区画A1内の気密を保持する必要上、フランジ12と隔壁パネル71との間の隙間を挟入シート30により封止することも要求される。
【0049】
十分な熱抵抗を与えつつ、上記の要求を満たすため、挟入シート30は、
図5および
図6に示すように、挟入シート30の表裏両面をそれぞれ形成する2つの面材31,32と、それらの面材31,32を支持するハニカムコア33とを備えている。
挟入シート30は、ハニカムコア33を厚み方向の両側から面材31,32により挟んだハニカムコアサンドイッチパネルとなっている。
挟入シート30には、リベット15がそれぞれ挿入される複数の挿入孔301が形成されている。
【0050】
ハニカムコア33は、断面多角形状のセル331の集合からなるハニカム構造であり、面材31,32と同等の平面寸法に形成されている。
ハニカムコア33に形成された各セル331は空隙を内包している。
ハニカムコア33および面材31,32は、抽気の熱に耐えることのできる耐熱性と、リベット15による締結の荷重を受け持つことのできる剛性とを備えた適宜な材料から構成することができる。上述の挟入シート20の第1部分21に用いられる材料と同じ材料から構成することも可能である。
ハニカムコア33および面材31,32は、同じ材料から形成することもできるし、異なる材料から形成することもできる。
【0051】
ハニカムコア33および面材31,32は、全体として、リベット15による締結の荷重を受け持つ。
また、ハニカムコア33のセル331内(中空部)に存在する空気により、挟入シート30の全体の熱伝導率は、ハニカムコア33および面材31,32に用いられる材料の熱伝導率よりも低い。
挟入シート30の全体の熱伝導率は、例えば、0.1W/(m・K)以下である。
【0052】
挟入シート30は、多数の空隙を含んで構成されているので、一般的なジョイントシートと比べて重量を低減することができる。
【0053】
挟入シート30によれば、ハニカム構造により、締結の荷重に耐える剛性を確保しつつ中空部を得ているので、一般的なジョイントシートよりも熱伝導率を下げてフランジ12と隔壁パネル71との間に十分な熱抵抗を与えることが可能となる。それによって隔壁パネル71を許容温度以下に維持することができる。
【0054】
締付圧力が高い場合は、剛性を高めるため、第1部分21と同様の材料から形成された中実部材を挿入孔301の周囲に配置することもできる。
【0055】
次に、
図7を参照し、抽気ダクト10が圧力隔壁5を貫通する箇所について説明する。
圧力隔壁5は、圧力パネル51と、圧力パネル51を補強する複数の図示しないリブとを備えている。
圧力パネル51には、厚み方向に貫通し、抽気ダクト10が通される貫通孔50が形成されている。圧力パネル51は、アルミニウム合金等の金属材料から形成されている。貫通孔50は、抽気ダクト10の配管外周部の径よりも少し大きい孔径に設定されている。
【0056】
抽気ダクト10は、ダクト本体11の外周部11Aから径方向外側に突出し、圧力パネル51に締結される円環状のフランジ14を備えている。フランジ14は、ダクト本体11と同様にステンレス鋼等の金属材料から形成されている。
抽気ダクト10を構成する配管の各々のダクト本体11の端部に備えられているフランジ14,14同士は、突き当てられてリベット15により締結されている。
【0057】
互いに突き当てられたフランジ14,14は、圧力パネル51の貫通孔50の周囲50Aに、周方向の複数の位置でリベット15により締結されている。リベット15は、突き当てられたフランジ14,14と圧力パネル51とを貫通している。
フランジ14の端面と圧力パネル51の表面との間には、挟入シート27が挟み込まれている。
【0058】
以下、気密が要求される締結箇所に好ましく用いることができる挟入シート27について説明する。
図7に示す挟入シート27は、上述した挟入シート20(
図3)の第2部分22のフェルトに樹脂を含浸させて硬化させたものである。樹脂によって第2部分22のガラス繊維の隙間が塞がれるので、挟入シート27には封止機能が与えられている。
なお、この挟入シート27をフランジ12と隔壁パネル71との締結箇所に用いることもできる。
【0059】
本実施形態によれば、挟入シート20(または30)および挟入シート27により、抽気の熱に耐える耐熱性と、締結の荷重に見合う剛性とを備えつつ、締結箇所を通じた熱伝導を十分に抑制することができる。そのため、いずれも航空機1の一次構造部材である圧力隔壁5と隔壁7とをそれぞれに許容される温度以下に収めることができる。
【0060】
本実施形態の挟入シート20(または30),27は、いずれも多数の空隙を含んで構成されていることにより、抽気ダクト10のフランジ12,14から構造部材への熱伝導を十分に抑制することができる。
かかる熱対策は、構造部材の板厚を変える必要がないので、航空機1の重量の制約の観点より意義が大きい。
【0061】
図8(a)は、挟入シート20(
図3)の構成に加えて、環状の領域である第3部分23を備える挟入シート40を示す。
挟入シート40は、上述した挟入シート20に備えられた第1部分21および第2部分22と、第1部分21および第2部分22よりも内周側でフランジの全周に亘り連続しており、フランジおよび構造部材に密着される第3部分23(シール部)とを一体に備えている。挟入シート40は、第3部分23により、封止機能を具備している。
第3部分23は、第1部分21と同様のフッ素系樹脂材料から形成することができる。上述したクリンシルを第3部分23にも用いることができる。
第1部分21と第2部分22とは、上述したように、第2部分22にあけた下孔に第1部分21を打ち込むことにより、一体化することができる。それと同様に、第2部分22の内径を第3部分23の外径よりも小さくしておき、第2部分の内側に第3部分23を打ち込むことにより、第2部分22と第3部分23とを一体化することができる。
【0062】
挟入シート40をフランジ14と圧力パネル51との間(
図7)に介装すると、抽気ダクト10のフランジ14と圧力パネル51との間に、第3部分23がフランジ14および圧力パネル51に密着する。そのため、第3部分23によってフランジ14と圧力パネル51との間が封止される。
【0063】
また、
図8(b)に示す例のように、環状のシール部401と、シール部401の外周部に連なる複数の第1部分21とから、封止機能を有する挟入シート45を構成することもできる。
各第1部分21は、
図7に示すフランジ14と圧力パネル51とを締結するリベット15がそれぞれ挿入される挿入孔201の近傍に配置される。
シール部401は、挿入孔201よりも内周側でフランジ14の全周に亘り連続しており、フランジ14および圧力パネル51に密着される。シール部401により第1部分21同士が繋ぎ留められるとともに、フランジ14と圧力パネル51との間が封止される。
第1部分21はそれぞれ、シール部401の外周縁から径方向外側へと突出している。
図8(b)に示す挟入シート45がフランジ14と圧力パネル51との間に配置されると、シール部401よりも外周側では、フランジ14と圧力パネル51との間に、第1部分21同士の間を含む空隙が形成される。
挟入シート45によれば、第1部分21により締結の荷重を受け持ち、第1部分21同士の間を延在するシール部401によりフランジ14と圧力パネル51との間を封止しつつ、フランジ14および圧力パネル51の間に存在する空隙により、フランジ14と圧力パネル51との間に十分な熱抵抗を与えることが可能となる。
【0064】
第1実施形態において、リベット13,15のそれぞれに代えて、ボルトおよびナットを用いることにより、抽気ダクト10のフランジ12,14を構造部材に着脱可能に締結することもできる。
そうすると、整備の際にボルトおよびナットを緩め、挟入シート20,30を容易に交換することができる。
整備の観点からは、
図9(a)あるいは
図9(b)に示すように挟入シート20がC字状に形成されているか、あるいは、
図9(c)に示すように、周方向において2以上に分割されていることが好ましい。挟入シート30も同様である。
それに加えて、第1部分21の内周側を欠損させ、その欠損箇所に連なる切欠24が挟入シート20の内周側に形成されている。
したがって、フランジ12,14と構造部材とを締結するボルトを取り外す必要なく、ボルトを緩めるだけで、挟入シート20を径方向に抜き取ったり、当該隙間に径方向から差し込むことを容易に行うことができる。
なお、切欠24が形成されていないとしても、挟入シート20がC字状に形成されていたり、周方向において2以上に分割されていると、抽気ダクト10を構成する配管の一部を取り外す必要がなく、単にボルトを取り外せばよいので、挟入シート20の交換の便宜に寄与できる。
【0065】
図9(a)に示すように、C字状の挟入シート20の両端205同士がシートの厚み方向に重なっていて、フランジ12,14の全周に亘り挟入シート20が連続していることが好ましい。そうすると、フランジ12,14の全周に亘り均一な締付圧力が加えられる。
但し、
図9(b)に示すように、挟入シート20が周方向の一部で少し欠損していることも許容される。
図9(c)に示す2つの部品20A,20Bは、隣り合う端部同士が重なっており、重なる領域202には、同じリベット13が挿入される挿入孔201が形成されている。
【0066】
以上で説明した挟入シート20等は、隔壁7や圧力隔壁5以外の構造部材、例えば、リブやストリンガ、フレームといった構造部材を抽気ダクト10が貫通している箇所にも用いることができる。
【0067】
〔第2実施形態〕
次に、
図10(a)を参照し、本発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態は、構造部材に締結される抽気ダクト10の締結部500の構成に主な特徴を有する。
【0068】
抽気ダクト10は、第1実施形態と同様に、航空機1の構造部材8を貫通しており、ダクト本体11に備えられた締結部500にて、リベット15により構造部材8に締結されている。構造部材8は、例えば、隔壁7のパネル71または圧力隔壁5のパネル51である。
【0069】
第2実施形態の締結部500は、リベット15により構造部材8の締結領域81に締結される箇所から抽気ダクト10の径方向および軸方向(抽気の流れ方向)に離れた位置で、ダクト本体11の外周部11Aから締結領域81に向けて延在している。
締結部500は、抽気ダクト10の全周に亘り設けられている。
締結部500は、外周部11Aに連なる基端部501から、締結領域81に締結される先端部502に向かうにつれて次第に拡径するように形成されている。先端部502は、フランジ状に形成されている。
【0070】
締結部500は、外周部11Aから径方向に沿って突出する典型的なフランジ12(
図2)と比べて、外周部11Aから締結領域81までの熱伝導の経路(矢印で示す)が長いことにより、抽気ダクト10と構造部材8との間に十分な熱抵抗を与えることができる。
【0071】
長い熱伝導経路を形成する締結部500を備えることに加えて、第1実施形態の挟入シート20,27等を先端部502と締結領域81との間に配置することにより、より十分な熱抵抗を抽気ダクト10と構造部材8との間に与えることができる。以降の実施形態においても同様である。
【0072】
本実施形態の締結部500は、滑らかに湾曲しつつ延在している。そのため、平面的に形成される場合と比べて熱伝導の経路が長く確保されるとともに、放熱面積が広く確保されている。
基端部501から先端部502までの熱伝導経路は、径方向よりも軸方向において長く確保されている。基端部501から先端部502までの径方向の距離は、フランジ12(
図2)の内端12Aから外端12Bまでの距離と大きくは変わらないように設定されている。
【0073】
締結部500は、必ずしも湾曲している必要はなく、直線区間の組み合わせにより構成することもできる。
【0074】
本実施形態において、
図10(b)に示すように、締結部500の表面から突出する複数のフィン503を形成すると、フィン503により、締結部500を伝導する熱の放熱が図られるので好ましい。フィン503は、フランジとして、締結部500の全周に亘り形成されていても良い。
【0075】
本実施形態によれば、フランジと比べて長い熱伝導経路を形成する締結部500により、構造部材8への熱伝導を十分に抑制することができる。そのため、構造部材8の板厚を増すことなく、構造部材8の温度を許容される温度以下に収めることができる。
【0076】
〔第3実施形態〕
次に、
図11を参照し、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態の抽気ダクト10は、第1実施形態と同様に、抽気ダクト10に備えられたフランジ14にて、リベット15により構造部材8に締結されている。
第3実施形態の抽気ダクト10は、ダクト本体11の内周部11Bに沿って、フランジ14の上流側と下流側とに亘り延在する環状の壁体60を備えている。壁体60は、抽気ダクト10の全周に亘り設けられている。
【0077】
壁体60は、フランジ14よりも上流側で内周部11Bに連なる上流部61と、フランジ14よりも下流側で内周部11Bに連なる下流部62とを有している。上流部61および下流部62はそれぞれ溶接等により内周部11Bに締結されており、壁体60と内周部11Bとの間には、密閉された間隙63が形成されている。
抽気がスムーズに流れるように、上流部61および下流部62のいずれも内周部11Bに滑らかに連続していることが好ましい。抽気の流路断面積は、壁体60よりも上流側から下流側にかけて徐々に変化している。
【0078】
間隙63が空気による断熱層として働くことにより、抽気ダクト10内の抽気の熱は、熱伝導の経路を矢印で示すように、端部61A及び端部62Aからダクト本体11の外壁を通ってフランジ14へと到達する。
外壁110の外周部11Aに、
図10(b)に示すフィン503と同様のフィンを設けると、そのフィンによって放熱が図られるので好ましい。
【0079】
本実施形態によれば、断熱層として働く間隙63により抽気の熱が端部61A及び端部62Aからフランジ14までストロークを長くして伝導するので、抽気ダクト10と構造部材8との間に十分な熱抵抗を与えることができる。そのため、構造部材8の板厚を増すことなく、構造部材8の温度を許容される温度以下に収めることができる。
また、構造部材8の締結領域81とフランジ14との取り合いの寸法を変更することなく、抽気ダクト10の内部の変更のみによって構造部材8の昇温に対処することができる。
【0080】
本実施形態の間隙63内を減圧させることにより、間隙63による断熱性能を高めることができる。
また、間隙63内に適宜な断熱材を配置することも許容される。
【0081】
本実施形態において、抽気ダクト10を流れる抽気が間隙63へと漏れていないかどうかを感温センサにより検知し、漏れている場合には警報を発生すると好ましい。感温センサは、例えば、内周部11Bに溶接された壁体60の上流部61の端部61Aおよび下流部62の端部62Aに設けることができる。
【0082】
〔第4実施形態〕
次に、
図12を参照し、本発明の第4実施形態について説明する。
以下、第3実施形態と相違する事項を中心に説明する。
第4実施形態において、抽気ダクト10に備えられている壁体65は、フランジ14よりも下流側では内周部11Bよりも内側に位置し、フランジ14よりも上流側では外壁110に包囲されることなく抽気ダクト10の外部に開放されている。壁体65の下流部を包囲する外壁110の端部に、構造部材8に締結されるフランジ14が形成されている。
【0083】
下流側で内周部11Bに片持ち支持される壁体65をフランジ14の付近で支持するため、外壁110と壁体65とを連結する部材66(
図12(b)も参照)を設けることが好ましい。
壁体65の上流側の端部64は、フランジ14から上流側に離れた位置にある外壁110のフランジ17に締結されている。ここでは、壁体65のフランジ状の端部64と外壁110のフランジ17とがリベット15により締結されている。
【0084】
本実施形態においても、抽気の熱が矢印で示すように端部からフランジ14までストロークを長くして伝導するので、抽気ダクト10と構造部材8との間に十分な熱抵抗を与えることができる。
さらに、フランジ14よりも下流側の外周部11Aにフィンを設けて放熱を図ることができる。
【0085】
上記以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
本発明の挟入シートは、ダクトが構造部材を貫通する箇所の他にも、ダクトが構造部材に締結される任意の箇所に設けることができる。
例えば、
図13(a)に示すように、ダクト91がクランプ状の保持具92によって構造部材18に保持されている場合には、保持具92と構造部材18との間に挟入シート25を配置することができる。構造部材18は、例えば、ストリンガやフレームである。
挟入シート25は、
図13(b)に示すように、ファスナ93が挿入される構造部材18の挿入孔250の周りに配置される第1部分21と、第1部分21の周囲に配置される第2部分22とを備えている。
この挟入シート25によっても、保持具92から構造部材18への熱伝導を抑制し、構造部材18の温度を許容温度以下に維持することができる。
また、挟入シート25に代えて、上述した挟入シート30のようにハニカムコアおよび面材を備えたハニカムサンドイッチパネルである挟入シートや、上述した挟入シート27,40のように封止性能が与えられた挟入シートを用いることもできる。