(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6661372
(24)【登録日】2020年2月14日
(45)【発行日】2020年3月11日
(54)【発明の名称】往復型内部超音波トランスデューサアセンブリ
(51)【国際特許分類】
A61B 8/12 20060101AFI20200227BHJP
【FI】
A61B8/12
【請求項の数】16
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-536953(P2015-536953)
(86)(22)【出願日】2013年10月11日
(65)【公表番号】特表2015-531305(P2015-531305A)
(43)【公表日】2015年11月2日
(86)【国際出願番号】US2013064606
(87)【国際公開番号】WO2014059315
(87)【国際公開日】20140417
【審査請求日】2016年10月5日
(31)【優先権主張番号】61/713,135
(32)【優先日】2012年10月12日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512240408
【氏名又は名称】マフィン・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】MUFFIN INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フィアノット,ニール・イー
(72)【発明者】
【氏名】マキニス,ピーター・エス
(72)【発明者】
【氏名】ロビンス,サラ
(72)【発明者】
【氏名】チョウ,ユン
【審査官】
門田 宏
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第04834102(US,A)
【文献】
特開2007−152101(JP,A)
【文献】
特表2011−520528(JP,A)
【文献】
特表2011−521745(JP,A)
【文献】
特開平03−289948(JP,A)
【文献】
特開2000−005181(JP,A)
【文献】
特開平10−216132(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 − 8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療超音波装置であって、
回転する駆動軸を有するモーターを備え、前記駆動軸は前記モーターの径方向内側に位置決めされ、前記駆動軸は、実質的に回転軸に沿って延在し、前記モーターの動作により前記駆動軸が前記回転軸を中心に回転し、医療超音波装置はさらに、
超音波信号を送信および/または受信するように構成されるとともに、前記駆動軸の回転に応答して回転するように前記駆動軸と動作的に結合するトランスデューサを備え、前記トランスデューサは、前記トランスデューサから延在する音響窓を規定する範囲にわたって前記回転軸を中心に回転可能であり、前記音響窓の全体は、撮像可能超音波信号の通過を許容する音響減衰を有し、医療超音波装置はさらに、
前記トランスデューサから前記駆動軸を通って延在する第1の伝導経路を備え、前記第1の伝導経路の一部は、前記駆動軸を通って延在する第1の導体を少なくとも含み、
前記トランスデューサから前記駆動軸を通って延在する第2の伝導経路をさらに備え、前記第2の伝導経路の一部は、前記駆動軸を通って延在する第2の導体を少なくとも含み、前記第1および第2の導体は、前記駆動軸内に固定して取り付けられるとともに、前記駆動軸とともに回転し、
前記駆動軸は同軸ケーブルであり、前記第1の伝導経路は前記第2の伝導経路に対して同心で位置決めされ、
前記モーターは、前記モーターが第1の回転方向と反対の第2の回転方向との間で交互に前記回転軸を中心に前記駆動軸を回転させる動作状態を有し、前記回転範囲は60度よりも大きい、医療超音波装置。
【請求項2】
前記第1および第2の伝導経路の各々は、前記モーターの、前記装置の制御端部により近い側にある非回転制御側部分をそれぞれ有する、請求項1に記載の医療超音波装置。
【請求項3】
医療超音波装置であって、
回転する駆動軸を有するモーターを備え、前記駆動軸は前記モーターの径方向内側に位置決めされ、前記駆動軸は、実質的に回転軸に沿って延在し、前記モーターの動作により前記駆動軸が前記回転軸を中心に回転し、医療超音波装置はさらに、
超音波信号を送信および/または受信するように構成されるとともに、前記駆動軸の回転に応答して回転するように前記駆動軸と動作的に結合するトランスデューサを備え、前記トランスデューサは、前記トランスデューサから延在する音響窓を規定する範囲にわたって前記回転軸を中心に回転可能であり、前記音響窓の全体は、撮像可能超音波信号の通過を許容する音響減衰を有し、医療超音波装置はさらに、
前記トランスデューサから前記駆動軸を通って延在する第1の伝導経路を備え、前記第1の伝導経路の一部は、前記駆動軸を通って延在する第1の導体を少なくとも含み、
前記モーターは、前記モーターが第1の回転方向と反対の第2の回転方向との間で交互に前記回転軸を中心に前記駆動軸を回転させる動作状態を有し、前記回転範囲は60度よりも大きく、
第1および第2の端部を有する付勢部材をさらに備え、前記第1の端部は前記駆動軸に固定して取り付けられ、前記第2の端部は前記モーターに対して固定して配置される、医療超音波装置。
【請求項4】
前記付勢部材は巻きばねである、請求項3に記載の医療超音波装置。
【請求項5】
前記付勢部材は第1の付勢導体を含み、前記第1の付勢導体は前記第1の伝導経路の一部である、請求項3に記載の医療超音波装置。
【請求項6】
第2の伝導経路をさらに備え、前記第2の伝導経路の一部は、前記駆動軸と一体であるとともに前記駆動軸を通って延在する第2の導体を少なくとも含み、前記第1および第2の導体は、前記駆動軸内に固定して取り付けられ、前記駆動軸とともに回転し、前記付勢部材は、前記第1の付勢導体から電気的に絶縁された第2の付勢導体を含み、前記第2の付勢導体は前記第2の伝導経路の一部である、請求項5に記載の医療超音波装置。
【請求項7】
前記動作状態において、前記モーターは、前記第1および第2の回転方向の各々において駆動軸を少なくとも180度回転させる、請求項1または3に記載の医療超音波装置。
【請求項8】
前記動作状態において、前記モーターは、前記第1および第2の回転方向の各々においてユーザーの規定した範囲にわたって前記駆動軸を回転させる、請求項1または3に記載の医療超音波装置。
【請求項9】
前記トランスデューサを封入する流体封止チャンバをさらに備え、前記チャンバは流体で満たされ、前記流体は撮像を可能とする音響インピーダンスを有する、請求項1または3に記載の医療超音波装置。
【請求項10】
前記流体は、塩水、水、鉱油、ひまし油、および混合アルコールからなるグループから選択される、請求項9に記載の医療超音波装置。
【請求項11】
前記トランスデューサは超音波素子に結合される裏材を含み、前記第1の伝導経路は前記裏材の一部を通る、請求項1または3に記載の医療超音波装置。
【請求項12】
前記トランスデューサの配向および回転は、前記トランスデューサから離れる方向へ前記音響窓を通って向けられる超音波界を規定し、前記導体は前記超音波界の外に残る、請求項1または3に記載の医療超音波装置。
【請求項13】
前記第1の伝導経路は、前記トランスデューサに対して固定された回転部分と、前記モーターの、前記装置の制御端部により近い側に位置決めされた非回転部分とを有する、請求項1または3に記載の医療超音波装置。
【請求項14】
前記モーターは電磁モーターである、請求項1または3に記載の医療超音波装置。
【請求項15】
カテーテルを備え、前記モーターおよびトランスデューサは前記カテーテルの適用側部分内にある、請求項1または3に記載の医療超音波装置。
【請求項16】
前記トランスデューサは前記回転軸上に位置決めされる、請求項1または3に記載の医療超音波装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、患者の身体内において超音波を使用する装置および方法に関する。特に、血管内など小さな身体領域における効率的な使用を可能とする特徴に関する。
【0002】
関連出願への相互参照
本件出願は、引用によりここに援用される、2012年10月12日に出願された米国特許仮出願第61/713,135号の利益を主張するものである。
【背景技術】
【0003】
背景
超音波技術は、身体の内部の画像を提供することを含み得る、治療および診断の医療手順のために使用されている。超音波手順では、典型的に、信号を発信および受信するためにトランスデューサアセンブリが使用される。一部の場合において、静止トランスデューサアセンブリにより、アレイ状の複数の超音波要素の特定的な位置決めによって完全な画像領域を見ることができる。他の設計は、トランスデューサアセンブリを機械的に回転させることによってデータを取得する単一の超音波要素を有する回転トランスデューサを含む。その場合、変化する回転位置において連続的な超音波パルスを発信するトランスデューサアセンブリによってデータは取得される。アレイ設計と比較した場合の単一要素回転設計の利点としては、カテーテルの直径が小さいこと、画質が良いこと、中心周波数が高くなり得ること、超音波撮像コンソールのコストが低いこと、およびリングダウンアーチファクト(デッドゾーン)が小さいことが含まれる。
【0004】
また、単一要素設計は、不均一回転歪み(NURD)などの特定の欠点も含み得る。単一要素設計を含む撮像手順時において、超音波要素は典型的にトルクケーブルを用いて回転される。超音波パルスは、超音波要素の均一な回転速度が見込まれた状態で、等間隔の時間で連続的に発信される。各反射超音波パルスまたはエコー信号は、画像の一部または走査線を示す。画像処理部は、データポイントが等間隔のパルスからの画像を示すという仮定に基づいてデータを集合させる。しかしながら、駆動手段としてトルクケーブルを使用した場合には、超音波要素の均一な回転速度を実現することは困難となり得る。超音波要素はトルクケーブルの駆動端部から約1メートルの位置にあり得る。理想的には、トルクケーブルは、両端部における均一な回転を提供するために十分な剛性を有すると同時に操作性を許容する。しかしながら、実際的には、十分に操作可能なトルクケーブルにより、ケーブルが弾性エネルギーを蓄積および解放するにつれ、ケーブルの一方側の端部から他方側の端部へトルクを伝達する際に遅れの可能性が生じ、これにより、回転源が均一な速度で回転している場合であってもトランスデューサアセンブリが不均一な速度で回転する。不均一な回転速度により、得られる画像に歪みが起こる。
【0005】
トルクケーブル無しに単一要素設計を作る試みには、さらに他の問題がある。静止トランスデューサアセンブリの付近に位置決めされる超小型モーターおよび回転反射器を含む設計には、追加のスペースが必要となる。加えて、制御線または構造部品は、音響窓と交差し得て、画像の一部が妨害される。他の問題として、超音波トランスデューサを含むカテーテル先端部が壊れる可能性がある。回転トランスデューサアセンブリの付近に位置決めされれた超小型モーターを含む設計には、さらに他の問題がある。現在の商業化された設計では、静止電線をコンソールから回転超音波要素へ接続するために、コストが高く大きい回転トランスが使用されている。しかしながら、回転トランスは、このような撮像システムの構成部品の中でも最も高価である。スリップリングは、スペースを取るとともに超音波信号に電気的ノイズを加え得るという欠点を有する。
【0006】
現在の設計には、他の問題がある。典型的に、トランスデューサアセンブリは、専用のカテーテルに位置決めされる。通常、カテーテルは、治療カテーテルと同じ多目的管腔を共有しており、たとえばステントもしくはグラフトの展開または生体組織検査の実施などの追加の手順と同時またはこの追加の手順時に医師が撮像モニタリングを行うことが防げられる。
【0007】
したがって、費用効果が高く、サイズが小さく、NURDアーチファクトおよび妨害された表示領域のない、カテーテルと一体化され得る超音波システム設計が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
概要
とりわけ、内部超音波手順に使用される装置、ならびにその製造および使用の方法が開示される。たとえば、内部超音波撮像のための装置は、駆動軸と動作的に結合する静止モーターを含み、駆動軸はモーターの径方向内側に位置決めされ、実質的に回転軸に沿って延在し、モーターの動作によって駆動軸が回転軸を中心に回転する。超音波信号を送信および/または受信するように構成されたトランスデューサは、駆動軸の回転に応じてトランスデューサが回転するように駆動軸に動作的に結合される。トランスデューサは、トランスデューサから外側へ延在する音響窓を規定する範囲にわたって回転軸を中心に回転可能である。音響窓の全体は、撮像可能な超音波信号の通過を可能とする音響減衰を有する。
【0009】
第1の伝導経路はトランスデューサから駆動軸を通って延在し、第1の伝導経路の一部は、駆動軸と一体であって駆動軸を通って延在する第1の導体を少なくとも含む。モーターは、静止モーターが第1の回転方向と反対の第2の回転方向との間で交互に回転軸を中心に駆動軸を回転させる動作状態を有する。第2の伝導経路はトランスデューサから駆動軸を通って延在し得て、第2の伝導経路の一部は、駆動軸と一体であって駆動軸を通って延在する第2の導体を少なくとも含む。第1および第2の導体は、駆動軸内に固定して取り付けられ、駆動軸とともに回転し得る。駆動軸は、第2の伝導経路に対して同心で位置決めされる第1の伝導経路を有する同軸ケーブルであり得る。第1および第2の伝導経路は、モーターの制御側にある非回転制御側部分を有し得る。
【0010】
装置は、第1および第2の端部を有する付勢部材を含み得る。第1の端部は、駆動軸に固定して取り付けられ得て、第2の端部は、静止モーターに対して固定して配置され得る。付勢部材は、巻きばねであり得る。付勢部材は、第1の伝導経路の一部である第1の付勢導体を含み得る。付勢部材は、第2の伝導経路の一部である第1の付勢導体から電気的に絶縁された第2の付勢導体を含み得る。
【0011】
駆動軸は、管腔を規定する中空の駆動軸であり得て、第1の導体は管腔を通って延在する。一部の例において、動作状態は、第1および第2の回転方向の各々において少なくとも180度、各方向において少なくとも360度、または270度と360度との間の円弧でモーターが駆動軸を回転させることを有し得る。駆動軸は、回転方向の各々においてユーザーの規定した範囲にわたって回転され得る。
【0012】
一部の例において、トランスデューサを封入する流体封止チャンバが設けられる。チャンバは、撮像を可能とする音響インピーダンスを有する流体で満たされる。このような流体の特定の例は、塩水、鉱油、ひまし油、または混合アルコールである。
【0013】
トランスデューサは超音波素子に結合される裏材を含み得て、このような実施形態における伝導経路は裏材の一部を通り得る。特定の例は、トランスデューサの配向および回転によって規定された超音波界を有する。超音波界は、導体が超音波界の外側に残るような方法で、音響窓を通ってトランスデューサから離れる方向へ向けられ得る。第1の伝導経路は、トランスデューサに対して固定される回転部分と、モーターの制御側に位置決めされる非回転部分とを有し得る。
【0014】
一部の例において、静止モーターは電磁モーターであり得る。装置はカテーテルを含み得て、このカテーテルにおいて、静止モーターおよびトランスデューサは、カテーテルの適用側部分内に位置決めされる。一部の例において、トランスデューサは回転軸上に位置決めされる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】中空の駆動軸を有する超音波装置を示す概略部分断面図である。
【
図2】同軸駆動軸と付勢部材導体とを有する代替的な超音波装置を示す概略部分斜視図である。
【
図4】伝導コイルばねを有する
図1の超音波装置を示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
例示される実施形態の記載
開示の原理についての理解を促す目的で、図面に例示される実施形態が参照され、これを記載するために具体的な用語が使用される。これにも関わらず、請求項の範囲についての限定は意図されていない。記載される実施形態についての任意の変更およびさらに他の変形、および本願明細書に記載される開示の原理についてのさらなる適用は、開示が関係する当業者が通常行い得るように考えられる。
【0017】
図面の全体を参照すると、内腔医療手順に適した装置20の実施形態が示される。装置20は、コンソール(図示せず)と装置20とを含むシステムとともに使用され得る。一部の場合において、システムは撮像システムであり得る。超音波コンソールは、医療超音波撮像に概して使用されるタイプのものであり得て、たとえば、医師が使用可能な制御装置と、超音波手順時に取得されるグラフィック画像を表示するグラフィックディスプレイとを概して含む。装置20は、たとえば経皮的穿刺により、血管、尿道、尿管、膣、直腸、喉、耳などの身体の様々な箇所において、または人工管(管腔)を通じて、画像を取得するために使用され得る。コンソール部分は、商業的に利用可能な適合したピン配置を伴う超音波プローブもしくはカテーテル、または内腔手順のために構成された他の医療装置に接続され得る。装置20は、超音波信号を発信および受信し、超音波信号からコンソールへ取得されたデータを通信することができる。コンソールは、データを処理するように構成され、ディスプレイで見ることが可能な画像および他のデータ出力を作る。
【0018】
図1に概略的に示される実施形態において、装置20は、内部チャンバ26を規定する壁24を有する、カテーテル22もしくは他の柔軟な長形部材を含む。カテーテル22は、身体の開口部もしくは管腔への挿入および/またはこれに沿った移動のためにサイズ設定および構成される。トランスデューサ28およびトランスデューサ28と動作的に結合したモーター32がチャンバ26内に位置決めされる。概して、カテーテル22は、モーター32がトランスデューサ28に回転運動を与える身体の箇所へのアクセスを提供する。装置20は、モーター32およびトランスデューサ28のために構造的な支持を提供するためのモーター筐体(図示せず)を選択的に含み得る。モーター32によって提供される回転運動と連動するトランスデューサ28は、トランスデューサ28と超音波コンソールとの間のデータ信号通信線に沿って通る様々な方向において超音波信号を発信および受信することが可能である。
【0019】
例示される実施形態におけるカテーテル22は、プラスチックもしくは他の頑丈な柔軟性材料からなる長形の装置であり、超音波信号の通過に対する最小限のバリアを提示する。このバリアは十分に小さいため、超音波画像がバリアを通って適切に取得され得る。カテーテル22は、使用時にユーザの最も近くにある制御端部と、使用時に患者の最も近くにある適用端部とを含む。「制御」および「適用」の用語は、カテーテル22の部分間の相対位置、より全体的には装置20を記載するために、この記載の全体にわたって使用される。例示的な例として、例示的な部分Aが例示的な部分Bの制御側に位置決めされているものとして記載する場合、例示的な部分Aは例示的な部分Bと比較してカテーテル22に沿って制御端部により近く位置決めされる。
【0020】
壁24は、例示される実施形態において装置20の適用端部にあるチャンバ26を囲む。壁24および/またはカテーテル22の制御端部は、使用時に患者の外部に延在し得て(または患者の外部に延在する他の部品に取り付けられ得て)、カテーテル22を操作するハンドルもしくは他の動作部分で終了し得る。カテーテル22または少なくともチャンバ26の特定の実施形態は筒状であり、身体の開口部および管腔への挿入および通過、たとえば大腿動脈への挿入および心臓へ向けた通過のためにサイズ設定される。壁24は、以下でさらに説明するように、チャンバ26への流体の注入を可能とする入口または他の特徴を有し得る。
【0021】
カテーテル22は、周囲の作業環境(血管内の血液など)に置かれた時に実質的にエコー透過性である材料から構成され、最小限の反射を伴って超音波信号の通過を可能とする音響窓として作用する。エコー透過性は、実質的に一致した音響インピーダンスを有する媒体を有する超音波伝導経路によって得られるものである。たとえば、体組織および血液を含む血管内において使用される場合、カテーテル22は、構造的に固く、血液などの体液と同様の音響インピーダンスを有する材料から構成されるのが好ましい。可能性のある材料としては、たとえば、高密度ポリエチレン、ポリメチルペンテン(PMP)、またはアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)などのポリマー材料が含まれ得る。一部の場合において、音響窓内に位置決めされれたカテーテル22の少なくとも一部の厚さは、超音波信号の中心周波数に対応する波長の約N/2(Nは正の整数である)であり得ると判定された。
【0022】
トランスデューサ28は、図面において概略的に示される。「トランスデューサ」の用語は、2つ以上の部分からなるアセンブリおよび単一の部品を含むものとして理解すべきである。本願明細書において使用される「トランスデューサ」は、超音波信号の送信(すなわち、電気(RF)信号を超音波へ変換)、超音波信号の受信(すなわち、超音波を電気(RF)信号へ変換)、またはこれら両方を行う装置を含むものとしてさらに理解すべきである。超音波の送信は、トランスデューサ28の1つの要素において行なわれ得て、受信はトランスデューサ28の他の要素において行なわれ得る。本願明細書に記載されるトランスデューサは、それぞれのトランスデューサとして1つ以上の圧電要素を有し得て、身体内または身体の外部で他のトランスデューサと組み合わせて動作し得る。例として、本願明細書において使用される「トランスデューサ」は、単一要素トランスデューサおよび要素の一次元アレイを含む。
【0023】
例示的なトランスデューサ28は、本体もしくは裏材40を含み、超音波要素42が裏材40の一方側に取り付けられ、選択的に1つ以上の締付けリング44が設けられる。トランスデューサ28は、要素42の一方側に取り付けられた整合層(図示せず)を含み得る。要素42は、電気エネルギーを音波へ、および音波を電気エネルギーへ変換する能力を有する圧電要素であり得る。示されるように裏材40に隣接した要素42の位置決めにより、超音波ビーム方向の方向決めがなされる。裏材40は、超音波信号を実質的に透過し得ない、または反射し得ることから、このような信号は、効果的に要素42から外方向へ、たとえば、一方側へ、または限定された角度範囲内で裏材40から径方向に放射されるのみである。整合層は、トランスデューサ28を囲む媒体と同様の音響インピーダンスを有する。説明した様に、トランスデューサ28は、医療超音波手順において典型的に使用される周波数の範囲、たとえば、20KHzから100MHzの範囲の超音波を送信および受信することができる単一要素のトランスデューサであり得る。締付けリング44は、効率を向上させるとともにトランスデューサ28に機械的安定性を加えるものと判定された。
【0024】
モーター32は、カテーテル22のチャンバ26内に収容するのに適した小さいサイズを有する超小型モーターである。このような超小型モーターの例としては、カテーテル22のチャンバ26内に収容するのに適したサイズおよび構成の圧電もしくは電磁モーターが含まれる。たとえば、モーター32の特定の実施形態は、構成部品が少なく、サイズが小さく、複雑性が最小限である、三層コアレスブラシレスDC電磁モーターである。他の例においては、ギアヘッド(機械式トランスミッション)を必要としないという利点から、高いトルクを実現し、トルクケーブルおよび回転トランスの問題を無くすために、圧電超小型モーターが使用され得る。超小型モーター32(たとえば、電磁もしくは圧電)は、0.3mmから4mmの範囲の直径を有し、特定の実施例においては、たとえば約2.0mmの直径を有する。
【0025】
モーター32は、トランスデューサ28への直接的もしくは関節的な接続のために、回転可能軸70を含む。この実施形態において、モーター32は、往復運動で動作するように構成され、軸70は、第1の回転方向への回転(たとえば、所定の時間または回転数)と、第2の反対の回転方向への回転(たとえば、所定の時間または回転数)との間で切り換わる。ホールセンサ(図示せず)、光エンコーダ(図示せず)、または超音波、逆起電力、モーター突極性、またはこれらの1つ以上の組合せが、モーター32の角度位置を制御および/または監視するためにこのような往復型の実施形態において使用され得る。ホールセンサは、サイズが小さく熟考された設計であることから、フィードバック機構として有利であると判定された。一部の実施形態において、トランスデューサ28によって発信および/または受信された超音波ビームもしくは信号は、装置20の残りの部分に対するモーター32(およびそれによって回転する超音波ビーム)の回転位置を正確に評価および監視し、トランスデューサ28を通じて取得される画像の適切な位置合わせを確保するフィードバック機構として使用される。位置合わせは、以下で参照される関連出願において説明される方法および構造によって達成され得る。封止34、ベアリング、または他の構造は、モーターとトランスデューサ28を囲むチャンバとの間に流体封止を提供するために、モーター32および軸70に隣接して位置決めされる。
【0026】
軸70は、管腔72が延在する中空軸であり得る。軸70は、モーター32の全体にわたって延在する。軸70は、この実施形態において、筒として概して構成される。管腔72は、軸70を通って延在し、導電体(たとえば、以下でさらに記載する線またはケーブル)、機械動作物(たとえば、ワイヤガイド)、および/または軸70を通過する他の特徴の通過を許容し、軸70の回転に影響を与えることなく、管腔72を通る電気的および/または機械的な力もしくはエネルギーの伝達を可能とする。トランスデューサ28は、軸70の回転に応じてトランスデューサ28が回転するように動作的に軸70に接続される。
【0027】
トランスデューサ28は、この実施形態において、その長手軸が軸70の回転軸に対して平行または一致するように、軸70に動作的に結合される。要素42は、この実施形態において、要素42から発信された超音波ビームもしくは信号が回転軸から外方向へ移動するように位置決めされる。同様に、要素42は、回転軸の外方向から超音波ビームもしくは信号を受信する。一例におけるトランスデューサ28は、中間支持部46の手段を通じて軸70と結合する。支持部46は、中空であり、軸70と同様の態様で内管腔を規定し得る。代替的に、トランスデューサ28は、軸70に直接的に結合され得る。
【0028】
カテーテル22の適用端部に向けて延在するトランスデューサ28を直接囲むチャンバ26の一部は、塩水、油(たとえば、鉱油もしくはひまし油)、または混合アルコールなど、血液もしくは組織と同様の音響インピーダンスを有する流体もしくは他の物質で完全に満たされ得る。物質は、回転時にトランスデューサ28に作用する摩擦を最小化すべきである。結合流体およびカテーテル22の材料により、体液とトランスデューサ28を直接的に囲む媒体との間の音響整合を実現することが可能となる。音響整合により、トランスデューサ28と体組織との間で超音波信号の送信および受信が行われた場合に信号損失が最小限となるよう保証され、得られた画像の明確性が向上する。流体は、製造時に装置20に加えられ得る、または代替的に使用前に加えられ得る。製造時において、トランスデューサが封止され、結合流体がチャンバ内に置かれた場合、部品との長期にわたる接触には、製品の貯蔵寿命を確保するために、鉱油もしくはひまし油などの非腐食性流体が必要となる。好ましくは、油は、生体適合性および音響透過性を有し、低い粘性を有する。代替的に、カテーテル内に位置決めされる、またはカテーテル壁を通って位置決めされる流体連絡口(図示せず)は、流体を加えるためのアクセスを可能とし、この場合には腐食性流体が使用され得る。水、塩水、およびアルコールなどの腐食性流体は、典型的に、生体適合性、音響透過性、および粘性のより好ましい組み合わせを有する。
【0029】
装置20は、伝導路に沿ってトランスデューサ28から軸70を通じて電気信号を通すように設計される。
図1の実施形態において、導体50,52は、トランスデューサ28から管腔72を通って延在するとともにコンソールと伝導的かつ動作的に結合する伝導路の一部である。たとえば、導体50は信号チャネルであり、導体52は地面チャネル(ground channel)である。導体50,52は、伝導路の回転部分に取り付けられた適用側端部と、伝導路の非回転部分に取り付けられた制御側端部(図示せず)とを有し、たとえば、カテーテル22の壁内の固定導体、または超音波コンソールへ延在する。導体50,52は、壊滅的な損傷を受けることなく、軸70およびトランスデューサ28からの回転運動に応じた捻じり運動を受けながら電気信号を伝導し得る。
【0030】
一例として、導体50,52は、特定の構成の要件に応じて、様々な位置においてトランスデューサ要素42に取り付けられ得る。導体50,52は、裏材40および/または締付けリング44を通って管腔72へ延在する細い線であり得る。代替的に、導体50,52は、トランスデューサ28の側部から延在し、封止口(図示せず)を通って封止的に管腔72に入り得る。代替的に、裏材40は、裏材の全体が伝導経路の一部となるように伝導性であり得る。同様に、整合層は、伝導経路の一部である伝導層であり得る。導体50,52は、カテーテル22の管腔の長さにわたり、トランスデューサ28から超音波コンソールへ延び得る。代替的に、導体50,52は、カテーテル22内に位置する中間カップラー(図示せず)または制御側取り付け点へ延在し得る。制御側取り付け点またはカップラーにより、導体50,52と超音波コンソールとの間の電気通信が容易となる。制御側取り付け点は、駆動軸70の制御側端部の制御側にある非回転位置において概して固定される。しかしながら、一部の例において、制御側取り付け点は、中空の駆動軸内に位置決めされ得る。他の例において、導体50,52は、たとえば同軸であり得る、単一のケーブルに固定され得る。他の例において、導体50,52は、トランスデューサ28と導体50,52との間に位置決めされる1つ以上の中間導体(たとえば、剛性軸または単一のケーブル)と結合され得る。この方法において、伝導経路は、伝導経路が軸70を通って延在するとともに導体50,52を含む様々な方法で実現される。
【0031】
装置20の動作時において、医師は、患者の身体に装置20を挿入し、たとえば特定の血管などの所望の位置へそれを操作する。ひとたび装置20が、撮像される体組織の領域内またはその付近に適切に位置決めされると、回転モーター32が動作し、軸70が回転する。これに対応し、トランスデューサ28は回転軸を中心に回転する。要素42は、伝導路(たとえば、導体50)を通じて起動され、コンソールから電力を受ける。要素42は、この実施形態において、軸70に対して実質的に外方向へ向けて、すなわち回転軸に対して実質的に垂直に超音波信号を送信する。
【0032】
超音波信号が送信されると、超音波信号は、超音波信号が部分的に体組織の表面で反射するように、音響インピーダンス境界(たとえば、体液もしくは他の取り囲む材料とは十分に異なる音響インピーダンスを有する、体組織、プラーク、または他の材料)に接触するまでカテーテル22の壁24を渡って通過する。超音波信号の一部は、反射してトランスデューサ28に向けて戻る。トランスデューサ28で受信した反射された超音波を示す1つ以上の電気信号は、撮像および医師への表示のために、トランスデューサ28から伝導路(たとえば、導体50)を介して超音波コンソールへ送信される。同時に、またはその後に、トランスデューサ28は、さらなる超音波信号を発信し続け、特定の実施形態においては継続的に所望の期間にわたって処理が繰り返される。
【0033】
トランスデューサ28は、回転モーター32の力の下に往復の態様で回転され、一方向へ固定の距離だけ回転され、そして反対方向へ固定の距離だけ回転される。
図1の例において、導体50,52は、トランスデューサ28と同期して回転し、特定の実施形態においては、一方向に互いに少なくとも部分的に捻じられ、捻じれが解かれ、反対方向に互いに少なくとも部分的に捻じられる。導体50,52の制御側接続点(図示せず)は静止し続け、導体を制御して捻じること、およびコンソールとの非回転結合を可能とすることが容易になる。導体50,52は、十分な緩みをもって管腔72内に位置決めされ、これによって導体50,52もしくはそれらのトランスデューサ28との接続点、または制御側接続点を損傷することなく、導体50,52を巻くことができる。他の例において、導体50,52は、弾性(または他の)特性を有して構成される単一のケーブル(たとえば、同軸)に固定され得て、導体への壊滅的な損傷なくしてケーブルを捻じることができる。さらに他の例において、導体50,52は、超音波要素と導体50,52との間に伝導的かつ動作的に位置決めされた中間導体に取り付けられた場合に、捻じれ反応を起こすように構成される。
【0034】
装置20の代替的な例が
図2に示される。
図2の例は、既に記載された実施形態と同様であり、
図2の例に関連して記載される任意の追加の変形した特徴以外は、全ての記載がこの例にも適用される。
【0035】
図2の例は、モーター32と、トランスデューサ28と、同軸軸80と、付勢部材90と、同軸ケーブル100とを含む。この例において、概して少なくとも1つの伝導路は、トランスデューサ28から、軸80、付勢部材90、および同軸ケーブル100を通って延在する。軸80および付勢部材90は、装置20の回転可能部分と装置20の静止部分との間に導電性を与える。この例において、伝導経路の制御側取り付け点は、付勢部材90と同軸ケーブル100との間の接続である。
【0036】
軸80は、延在する伝導路の一部としての導体を含む剛性軸である。一例において、軸80は、内部導体82と外部導体84とを有する同軸ケーブルである(
図3)。内部導体82および外部導体84は、トランスデューサからコンソールへ延在する伝導路の一部を形成する。内部導体82は、
図3に示されるように、外部84と同心で内側に位置決めされる。内部導体82および外部導体84は、絶縁層86によって分離および電気的に絶縁される。内部導体82および外部導体84は、トランスデューサ28からモーター32を通ってモーター32の少なくとも制御側端部へ軸80の長さにわたって延在する。他の例において、上述のように、軸80は、位置決めされる線導体を有する中空軸であり得る。
【0037】
トランスデューサ28は、軸80の回転に応答してトランスデューサ28が回転するように軸80に動作的に接続される。トランスデューサ28は、この実施形態において、その長手軸が軸80の回転軸と平行または一致するように軸80と動作的に結合される。導体87は、トランスデューサ28と外部導体84との間に電気的かつ動作的に配置され、トランスデューサ28と外部導体84との間で電気信号を運ぶことが可能である。導体88は、トランスデューサ28と内部導体82との間で電気的かつ動作的に配置され、トランスデューサ28と内部導体82との間で電気信号を運ぶことが可能である。導体88は、裏材部品または板(たとえば、上記の裏材40)内に全体的もしくは部分的に位置決めされ得る。代替的に、導体88は、トランスデューサ28の外部へ(たとえば、面29に沿って)経路選択され、被覆線などの適した絶縁方法によって外部導体84から絶縁された内部導体82に動作的に接続され得る。導体87,88は、線、絶縁線、または他の適した導体であり得る。
【0038】
付勢部材90は、モーター32の制御側に位置決めされる。付勢部材90は、例示される実施形態において回転軸を中心にコイルの態様で位置決めされる、コイルもしくはらせん型ばねである。付勢部材90は、その端部の一方が軸80に接続され、その他方の端部がモーター32に接続され、モーター32は固定され、その中での(すなわち、モーターステーター)軸80の相対回転を可能とする。代替的に、付勢部材90は、取り囲む壁または他の静止部品に固定され得る。付勢部材90は、前部ばね92(または付勢導体)と後部ばね93(または付勢導体)とを含み、これらは単一のユニットとして協働して動作するように配置されている。前部ばね92は、後部ばね93の適用側に位置決めされる。前部ばね92および後部ばね93は、絶縁層94によって分離されている。絶縁層94は、前部ばね92を後部ばね93から電気的に絶縁する、接着剤、ゴム、プラスチック(たとえば、パラレン)または他の好適な材料であり得る。他の例において、絶縁層94は、前部ばね92および後部ばね93が接続されていない場合は、空気または空洞であり得る。
【0039】
導体97,98は、伝導路の一部を形成し、軸80と付勢部材90との間で電気信号を運ぶように位置決めされる。導体97は、外部導体84が露出する軸80の表面上の任意の点であり得る接続点において一端が外部導体84に取り付けられる。導体97は、軸80が取り付けられる全部ばね92の部分の近くにおいて、他端が前部ばね92に取り付けられる(図示せず)。導体98は、内部導体82が露出して外部導体84に対してアクセス可能な軸80の端部において内部導体82に取り付けられる。導体98は、軸80に取り付けられる後部ばね93の部分の近くにおいて、後部ばね93に他端が取り付けられる(図示せず)。導体97,98は、線、絶縁線、または他の適した導体であり得る。
【0040】
ケーブル100は、電気信号を付勢部材90からカテーテル22の制御端部に向けて伝導的に運ぶように位置決めされる。同軸ケーブル100は、外部導体部分と、外部導体部分の内部に同心で位置決めされるとともに外部導体部分から電気的に絶縁される内部導体部分とを含む(図示せず)。内部導体部分または外部導体部分の一方は、前部ばね92に伝導的に接続され、内部導体部分または外部導体部分の一方は、後部ばね93に伝導的に接続される。代替的に、ケーブル100は、PCBケーブル、別個の導体、または電気信号を運ぶための他の好適な構造であり得る。
【0041】
付勢部材90は、回転可能軸80と非回転可能同軸ケーブル100との間に電気信号を運ぶとともに、回転軸を中心に軸80が往復する間に機械エネルギーを解放するように構成される。動作時において、モーター32からの力を受けて回転軸を中心に中立位置から軸80が回転するにつれ、付勢部材90は導体97,98と同軸ケーブル100との間の導電路を維持しながら弾性変形する。付勢部材90が弾性変形するにつれ、軸80の回転運動に対して作用する付勢部材90内にばね力が蓄積する(機械エネルギーが保存される)。軸80が所与の方向における完全な回転経路に近づくにつれ、モーター32は回転力を減少または終了させ、軸80が回転を止める。モーター32からの回転力を欠いた状態で、付勢部材90において蓄積したばね力により、軸80が反対方向へ回転を始める。動作時における特定の時間において、モーター32は、軸80を再係合し、蓄積されたばね力と協働して(またはこれに続いて)作用し、これにより、付勢部材90における保存された機械エネルギーが膨張して付勢部材90が再び中立(非変形)位置に戻った後でも、軸80が回転を続ける。モーター32が再び軸80を中立位置から回転させ続けるにつれ、付勢部材90の弾性変形に伴ってばね力が再び付勢部材90内に蓄積し、処理が繰り返される。
【0042】
この方法において、付勢部材90を使用して機械エネルギーを保存および解放することにより、装置のより効率的な動作が可能となる。付勢部材90が無い場合、モーター32は、回転を止めて回転方向を変える場合、駆動軸の回転慣性に抗するためにトルク力を加えなければならない。付勢部材90を欠いた構成において、慣性エネルギーは、熱として発散され、方向の変更時にモーター32からのエネルギーを用いて再び加えられる。付勢部材90は、方向の変更時に回転慣性を保存および回復させる。軸80が往復して回転する場合、モーター32から加えられたエネルギーが回転慣性として保存され、これが回転の一時停止および回転方向の変更に使用され、モーター32によるこれらのタスクの実質的な負担が和らげられる。たとえば、付勢部材90が0°(または中立位置)に向けて付勢されると、モーター32は、−180°と180°との間で振幅するように構成され、ばねにより、時計回りの方向から反時計回りの方向への切換えが補助されるとともに、反時計回りの方向から時計回りの方向への切換えも補助される。この方法において、付勢部材90は、モーター32の要求および性能要件を減少させる。
【0043】
装置20の他の実施形態が
図4に示される。その実施形態において、トランスデューサ28とカテーテル22の制御端部との間の往復伝導がコイル110によって実現される。コイル110は、管腔72を通って延在する2チャネルばねである。コイル110は、導体50に接続される第1のチャネル112と、導体52に接続される第2のチャネル114とを有する。チャネル112は、絶縁層116もしくはコーティングの使用により、チャネル114から電気的に隔離される。示される実施形態において、チャネル112は、チャネル114に隣接して位置決めされる。他の実施形態において、チャネル112および114は、間に位置決めされた絶縁層とともに積み上げられた配向で位置決めされる。コイル110は、概して弾性材料によって構成され、上記の付勢部材90についての記載と同様の態様において導電路を維持しながら弾性変形する。
【0044】
装置20は、一部の例において、360度を超えて回転し得る。他の例において、医師は、コンソールを使用して回転角度を選択する。小さい領域を選択することにより、撮像量が制限され得るが、フレームレートが向上し得て、その逆も同じである。この方法において、回転角は小さくなり得る(たとえば、20°)。完全なスライス画像、円錐画像、もしくは環状面画像を取得するために、トランスデューサ28は、回転を止める前に一方向に少なくとも360度回転し、他の方向へ少なくとも約360度方向を逆行させ(たとえば、約720度または2回転)、繰り返し得る。フレームレートおよび均一性を高めるために、装置20は、各方向に複数回にわたって回転するように構成され得て(すなわち、たとえば1080度以上)、この場合において、導体50,52および/またはコイル110は、一方向または両方向に複数回にわたって回転するように構成される。記載したように、ホールセンサは、トランスデューサ28の回転位置を監視し、往復回転動作を正確に停止および開始するために、および体組織の正確な視覚表示のための画像データのインデックス化のために使用される回転位置情報を提供する。
【0045】
トランスデューサ28は、スライスもしくは環状面の形状を取る広がり方向において超音波ビームが動くように回転軸を中心に回転する。この態様において、トランスデューサ28が回転軸を中心に回転する一方、要素42は、カテーテル22に隣接する体組織の二次元画像見本を超音波撮像システムが作成するのに十分な超音波信号を放出および受信することができる。手順の具体的な内容、または手順を行う医師の要望に応じて、装置20は、身体の開口部内で軸方向に移動することができ、身体の開口部内の異なる位置において複数の二次元画像が作成される。この方法において、二次元画像が処理されて三次元画像となり得る、または代替的に医師がカテーテル22に隣接する体組織の物理的特徴についての三次元の概念的な理解を得ることができる。
【0046】
本願明細書で記載される、中空の駆動軸および往復運動を含む実施形態により、装置20は、回転鏡設計の使用の必要およびこのような設計に関する欠点を回避する、直接的に回転するトランスデューサ要素を含むことができる。たとえば、装置20は短く、回転鏡設計よりも小さい空間を取る。本願明細書で記載される直接的に回転するトランスデューサの実施形態は、回転鏡設計よりも深い音響焦点深度を有する。開示される実施形態において、超音波は、超音波が径方向に移動を開始する前に数ミリメートルにわたって軸方向に(回転軸に対して)移動しなければならない反射器設計とは対照的に、回転軸(すなわち、カテーテル軸)に対して概して径方向に生成される。
【0047】
装置20は、アーチファクト、障害物、または誤差など、不要な音響減衰のない音響窓を通じて画像の捕捉を容易にする。たとえば、回転モーター32、導体50,52、および他の構成部分の適用側にある位置にトランスデューサ28を位置決めすることにより、トランスデューサ28が全360°にわたって回転した場合であっても線またはエコー源性材料が音響窓内またはこれを横断して位置決めされないことを保証する。この方法において、再び方向づけされた超音波の画像または阻害部分内にアーチファクトを生じさせ得る線または他のエコー源性材料はなく、音響窓の全体についての明瞭な視界を医師に提供する。線もしくは他の導体50,52を軸70の管腔72を通じて配置することにより、装置の周囲にこのような導体のための余分な空間を設ける必要がないことから、装置20の全幅を縮小することができる。本願明細書において使用される、「音響窓」の用語は、使用時に装置20の外部に位置決めされ得る、トランスデューサ28と有機流体もしくは組織との間の装置20の構造の全体にわたって実質的に障害物の無い経路を含む。言い換えると、音響窓の全体は、低い音響減衰を有する、および/または血液もしくは水に実質的に一致する音響インピーダンスを有する。
【0048】
カテーテルの適用端部から分離された、またはその近くに位置決めされるモーター32は、トランスデューサ28によって実現される均一な角速度を可能とする。この均一な角速度により、トルクケーブルに力を与えるトランスデューサから遠く離れたモーターの使用についての問題となり得る不均一回転欠陥(NURD)の無い超音波画像が得られる。
【0049】
装置20は、経皮的手順、管腔内手順、または間質性手順のために設計された既存の医療装置とともに使用されるように構成される。たとえば、装置20は、特定の構成に応じて、たとえばカテーテルの適用側もしくはその中に位置決めされる、異なる目的のための様々なカテーテルとして、またはこれらとともに使用され得る。前述のような装置20の部品は、カテーテル内の既存の管腔内に位置決めされ得る。代替的な実施形態において、装置20は、壁24を有しているが装置20をコンパクトに収容するように短くされたカテーテル22と同様の外部ケースを含み得る。装置20は、様々な搭載装置、接着剤、または他のタイプの設備を使用してカテーテルの外部に搭載され得る。当業者は、装置20を既存の医療装置に搭載するための特定のタイプの搭載手順が様々な異なるタイプの搭載方法を含み得ることを理解する。これにより、本願明細書において記載される特定の方法は、装置20の使用の許容範囲の局面を限定することを示すものではない。
【0050】
インデックス付けシステムおよび三次元超音波装置など、本願明細書において記載される実施形態とともに他の特徴が含まれ得る。
【0051】
上記の説明の一部は超音波システムの適用における具体的な使用についてのものであるが、装置20の実施形態が様々な他の医療手順および様々な他の医療装置のために使用され得ることが理解される。本願明細書で記載される実施形態の多用性により、装置20は、たとえば、塞栓コイル、ステント、フィルタ、グラフ、バルーン、生体組織検査、および貢献治療(ministering therapeutics)など、経皮的な治療介入をガイドするために使用され得る。装置20は、治療を正しく配置またはガイドするために使用される様々な解剖学的ランドマークを配置するために使用され得る。典型的なランドマークは、合流、分岐、側枝、付近の血管、付近の神経、心臓、およびトランスデューサを収容する血管もしくは他の開口部に隣接する他の組織を含む。装置20は、治療もしくは除去される病変組織の位置を確認するためにも使用され得る。装置20は、生体組織検査時において組織内に展開されている針の画像を提供するために使用され得る。TIPS(経頸静脈的肝内門脈大循環短絡術)手順時においては、門脈内に配置された針を医師が見ることができるように画像が生成され得る。AAA(腹部大動脈瘤)グラフト送達のために、装置20は、対側脚に医師がケーブルガイドを配置できるようにする。装置20は、展開されたインプラント可能な装置の展開時および展開後の位置を撮像するために使用され得る。
【0052】
装置20の一部の構成部品については、特定の材料が本願明細書において強調されたが、これらの材料は、装置20において使用される好適な材料のタイプを限定することを意図していない。加えて、材料が強調されていない場合、皮下使用およびIVUS撮像手順のために装置において好適に使用される、特定のタイプの金属、ポリマー、セラミックス、または他のタイプの材料など、様々な材料が使用され得る。
【0053】
装置20は、さまざまな他の医療手順のために、および様々な他の医療装置と合わせて使用され得る。当業者は、特定のタイプの搭載手順が様々な異なるタイプの搭載方法を含み得ることを理解する。よって、本願明細書において記載される特定の方法は、装置20の使用範囲の局面を制限することを示していない。
【0054】
本発明は、図面および上記の記載において例示および記載されたが、これは性質上、例示として考慮され、限定としては考慮されず、好ましい実施形態のみが示されて記載され、以下の請求項によって定義される本発明の精神の範囲内のすべての変更、均等物、および変形に関して保護が望まれることが理解される。1つの特定の実施形態または事項に対して記載される構造または他の特徴が、本願明細書に含まれる他の特徴、事項、または実施形態に関連して、またはこれとともに使用され得ることが理解される。この明細書において参照されるすべての公報、特許、および特許出願は、各別個の公報、特許、または特許出願が具体的かつ個別的に引用により援用されてその全体が本願明細書において記載されているかのように引用により援用される。特に、米国仮特許出願第61/713,186号(2012年10月12日に出願)、国際出願第PCT/US13/__号(本件出願と同日に出願され、「マイクロモーターを有する機械走査超音波トランスデューサ(Mechanical Scanning Ultrasound Transducer with Micromotor)」と称する)、米国仮出願第61/713,142号(2012年10月12日に出願)、国際出願第PCT/US13/__号(本件出願と同日に出願され、「実質的に音響的に透過性かつ伝導性の窓(Substantially Acoustically Transparent and Conductive Window)」と称する)、米国仮出願第61/713,172号(2012年10月12日に出願)、国際出願第PCT/US13/__号(本件出願と同日に出願され、「三次元内部超音波使用のための装置および方法(Devices and Methods for Three-Dimensional Internal Ultrasound Usage)」と称する)であり、これらの各々はその全体が引用によりここに援用される。