(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6662281
(24)【登録日】2020年2月17日
(45)【発行日】2020年3月11日
(54)【発明の名称】車体構造
(51)【国際特許分類】
B62D 25/20 20060101AFI20200227BHJP
B60K 13/04 20060101ALI20200227BHJP
F01N 3/08 20060101ALI20200227BHJP
【FI】
B62D25/20 E
B60K13/04 C
F01N3/08 B
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-246338(P2016-246338)
(22)【出願日】2016年12月20日
(65)【公開番号】特開2018-99961(P2018-99961A)
(43)【公開日】2018年6月28日
【審査請求日】2019年3月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006286
【氏名又は名称】三菱自動車工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000176811
【氏名又は名称】三菱自動車エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092978
【弁理士】
【氏名又は名称】真田 有
(72)【発明者】
【氏名】山本 正博
(72)【発明者】
【氏名】佐野 孝幸
(72)【発明者】
【氏名】位田 計人
【審査官】
森本 哲也
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−111281(JP,A)
【文献】
特開2015−030361(JP,A)
【文献】
特開2009−221884(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 25/20
B60K 13/04
F01N 3/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室床面をなし、下面側に排気浄化用の添加剤供給路となる配管材が配索されるフロアパネルと、
前記フロアパネルよりも下方に突出し、車幅方向に延設されたクロスメンバと、
前記クロスメンバと前記フロアパネルとで形成される段差部に配置され、前記配管材を分離自在に接続するコネクタと
を備えることを特徴とする、車体構造。
【請求項2】
前記フロアパネルよりも下方に突出し、前後方向に延設されて前記クロスメンバに接続されたサイドメンバを備え、
前記コネクタが、前記クロスメンバよりも後方における前記サイドメンバの前端部に隣接して配置される
ことを特徴とする、請求項1記載の車体構造。
【請求項3】
前記サイドメンバと車幅方向に間隔を空けて前後方向に延設され、前記クロスメンバに接続されたバックボーンサイドメンバを備え、
前記コネクタが、下面視で前記サイドメンバと前記バックボーンサイドメンバとの間に配置される
ことを特徴とする、請求項2記載の車体構造。
【請求項4】
前記コネクタが、前記クロスメンバの下面と前記フロアパネルの下面との間を側面視で斜めに接続するように配置される
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車体構造。
【請求項5】
前記コネクタよりも後方側にて、前記配管材を前記フロアパネルに固定する第一固定具と、
前記コネクタよりも前方側にて、前記配管材を前記クロスメンバに固定する第二固定具とを備える
ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の車体構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フロア下に排気浄化用の添加剤配管を備えた車両の車体構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、排ガス成分を還元して浄化する排気浄化システムを備えた車両において、浄化対象物質に対する還元作用を持った添加剤のタンクを搭載したものが知られている。浄化対象物質が窒素酸化物(NOx)である場合、タンクの内部には尿素水溶液やアンモニア水溶液といった添加剤が貯留されている。また、タンクの配設位置は、例えば車両のフロア下に設定することが提案されている(特許文献1参照)。このようなレイアウトにより、車室内のスペースが確保されるとともに、添加剤の漏洩による車室居住性の低下が防止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4826612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
タンクの内部に貯留される添加剤は、エンジンの運転状態に応じてポンプで吸い上げられ、フロア下に配索される配管材を通じて添加剤インジェクタへと送給される。添加剤インジェクタは、排気通路上の選択還元触媒よりも上流側に配置される。そのため、タンクと添加剤インジェクタとが離れた位置に配置されるレイアウトでは、配管の延長距離が長くなり、配管材の艤装性が大きく低下しうる。そこで、配管経路上に着脱自在なコネクタ(カップリング)を挿入し、短区間単位での艤装を可能とすることが考えられる。しかし、フロア下に配索される配管材は路面からの跳ね石の影響を受けやすく、コネクタ近傍の変形が添加剤の詰まりや漏洩の原因となりうる。
【0005】
本件の目的の一つは、上記のような課題に照らして創案されたものであり、排気浄化用の添加剤供給路となる配管材の艤装性及び保護性を向上させた車体構造を提供することである。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用効果であって、従来の技術では得られない作用効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)ここで開示する車体構造は、車室床面をなし、下面側に排気浄化用の添加剤供給路となる配管材が配索されるフロアパネルを備える。また、前記フロアパネルよりも下方に突出し、車幅方向に延設されたクロスメンバを備える。さらに、前記クロスメンバと前記フロアパネルとで形成される段差部に配置され、前記配管材を分離自在に接続するコネクタを備える。
前記クロスメンバが、前記フロアパネルの前端部に配置されるフロントフロアクロスメンバであることが好ましい。また、前記コネクタが、前記クロスメンバよりも車両後方側に形成される前記段差部に配置されることが好ましい。
【0007】
(2)前記フロアパネルよりも下方に突出し、前後方向に延設されて前記クロスメンバに接続されたサイドメンバを備えることが好ましい。この場合、前記コネクタが、前記クロスメンバよりも後方における前記サイドメンバの前端部に隣接して配置されることが好ましい。
(3)前記サイドメンバと車幅方向に間隔を空けて前後方向に延設され、前記クロスメンバに接続されたバックボーンサイドメンバを備えることが好ましい。この場合、前記コネクタが、下面視で前記サイドメンバと前記バックボーンサイドメンバとの間に配置されることが好ましい。
【0008】
(4)前記コネクタが、前記クロスメンバの下面と前記フロアパネルの下面との間を側面視で斜めに接続するように配置されることが好ましい。
(5)前記コネクタよりも後方側にて、前記配管材を前記フロアパネルに固定する第一固定具と、前記コネクタよりも前方側にて、前記配管材を前記クロスメンバに固定する第二固定具とを備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
クロスメンバとフロアパネルとの段差部においてコネクタを配管材に介装することで、コネクタ及び配管材の艤装性,保護性をともに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施形態の車体構造が適用された車両の下面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面を参照して、実施形態としての車体構造を説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
【0012】
[1.構成]
本実施形態の車体構造は、
図1に示す車両10に適用される。車両10のフロア下には、尿素SCRシステム(Urea Selective Catalytic Reduction System)で使用される添加剤(例えば、尿素水溶液,アンモニア水溶液など)を貯留する樹脂製のタンク7が配置される。尿素SCRシステムとは、エンジンの排ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)を浄化するための排気浄化システムの一種である。本実施形態の尿素SCRシステムでは、排気通路上に介装されたNOx選択還元触媒の上流側に尿素水インジェクタ8が設けられ、タンク7と尿素水インジェクタ8との間を接続するように配管材6が配索される。尿素水インジェクタ8で噴射された尿素水は、加水分解によってアンモニアとなり、これが排ガス中のNOxを触媒上で窒素に還元するための還元剤となる。この種の尿素SCRシステムは、ディーゼルエンジンやリーンバーンエンジンを搭載した自動車や作業機械,船舶,発電施設などにおいて、広く普及している。
【0013】
配管材6は、車両10のフロアパネル4の下面19側(下方側)に配索される。フロアパネル4は、車室床面をなす平面状の部材である。フロアパネル4の前端部には、車室とエンジンルームとを区画するダッシュパネル5が立設される。ダッシュパネル5の延設方向は、フロアパネル4よりも前方に向かって斜め上方とされる。なお、フロアパネル4及びダッシュパネル5は、別体に形成されたものであってもよいし、一体に形成されたもの(例えば、単一の板材を屈曲させたもの)であってもよい。フロアパネル4とダッシュパネル5とが別体物である場合、クロスメンバ1は、フロアパネル4とダッシュパネル5との境界線上に配置される。また、フロアパネル4とダッシュパネル5とが一体物である場合には、
図2に示すように、クロスメンバ1の位置を基準として、フロアパネル4とダッシュパネル5とが区別される。いずれにしても、クロスメンバ1はフロアパネル4の前端部(すなわち、ダッシュパネル5の後端部)に配置される。
【0014】
フロアパネル4の下面19側には、車体のフレーム部材として機能するクロスメンバ1(フロントフロアクロスメンバ)及びサイドメンバ2が設けられる。クロスメンバ1は車幅方向(左右方向)に延在するように設けられ、サイドメンバ2は車両10の前後方向に延在するように設けられる。本実施形態では、
図1に示すように、車両10の左側面及び右側面のそれぞれから、やや内側に入った位置において、車幅方向に間隔を空けて左右一対のサイドメンバ2が設けられる。また、クロスメンバ1は、フロアパネル4の前端部において、少なくとも左右のサイドメンバ2を接続するように配置される。好ましくは、クロスメンバ1がサイドメンバ2を貫通して、その外側まで延長される。これにより、フロアパネル4が車幅方向の全体にわたって、クロスメンバ1によって支持される。
【0015】
クロスメンバ1及びサイドメンバ2は、フロアパネル4よりも下方に突出した形状に形成される。クロスメンバ1は、上方に開いたハット型断面のレール部材をフロアパネル4の下面19に溶接固定することで、フロアパネル4と一体に形成される。同様に、サイドメンバ2も、上方に開いたハット型断面のレール部材をフロアパネル4の下面19に溶接固定することで、フロアパネル4と一体に形成される。クロスメンバ1の高さ寸法(フロアパネル4の下面19からクロスメンバ1の下面11までの寸法)は、サイドメンバ2の高さ寸法(フロアパネル4の下面19からサイドメンバ2の下面までの寸法)よりも小さく設定される。
【0016】
フロアパネル4の前後方向中間部から後方部にかけての部位は、リヤフロアクロスメンバ17によって支持される。リヤフロアクロスメンバ17は、クロスメンバ1よりも後方において、クロスメンバ1に対して前後方向に間隔を空けて配置され、車幅方向に延設される。これにより、フロアパネル4の下面19側は、クロスメンバ1,一対のサイドメンバ2,リヤフロアクロスメンバ17によって井桁状に支持されることとなり、車室床面の剛性,強度が確保される。なお、リヤフロアクロスメンバ17よりも後方には、燃料タンクが配置されるとともに、その後方に後輪の車軸が配置される。後輪の車軸よりも後方には、排気通路の後端部に配置されるサイレンサー(マフラー)と添加剤のタンク7とが車幅方向に並置される。
【0017】
フロアパネル4の車幅方向の中央部には、前後方向に延在するトンネル状をなし、車室内に向かって膨出した形状のバックボーン部18(膨出部)が設けられる。バックボーン部18の下方には、後輪に駆動力を伝達するための駆動軸や排気通路(排気管)などが配設される。また、車両10の下面視におけるバックボーン部18とサイドメンバ2との間には、サイドメンバ2に対して車幅方向に間隔を空けて、前後方向に延在するバックボーンサイドメンバ3が設けられる。
【0018】
バックボーンサイドメンバ3は、上方に開いたハット型断面のレール部材であり、フロアパネル4の下面19に溶接固定される。本実施形態では、バックボーンサイドメンバ3の前端部がクロスメンバ1に接続され、後端部がリヤフロアクロスメンバ17に接続される。バックボーンサイドメンバ3の高さ寸法(フロアパネル4の下面19からバックボーンサイドメンバ3の下面までの寸法)は、クロスメンバ1の高さ寸法(フロアパネル4の下面19からクロスメンバ1の下面11までの寸法)とほぼ同一寸法に設定される。
【0019】
図2は、フロアパネル4の下面19側を上にして示す斜視図である。配管材6は、サイドメンバ2とバックボーンサイドメンバ3とフロアパネル4とによって囲まれる縦長の空間内を通過するように配置される。また、クロスメンバ1とフロアパネル4との間の段差部14には、配管材6を分離自在に接続するコネクタ9が介装される。ここでいう段差部14とは、クロスメンバ1の後面12よりも後方、かつ、フロアパネル4の下面19よりも下方の空間であって、サイドメンバ2とバックボーンサイドメンバ3とに挟まれた空間である。
【0020】
コネクタ9は、手で簡単に着脱することのできるワンタッチ式継手である。コネクタ9の先端には雄型または雌型の嵌合部が形成され、その外周は配管材6よりも大径に形成される。また、コネクタ9は、クロスメンバ1よりも後方において、サイドメンバ2及びバックボーンサイドメンバ3の前端部に隣接して、サイドメンバ2とバックボーンサイドメンバ3との間に配置される。
【0021】
図3に示すように、配管材6はコネクタ9を挟む前後二箇所で、第一固定具15,第二固定具16を介して車体に対して固定される。第一固定具15は、コネクタ9よりも後方において、配管材6をフロアパネル4の下面19に固定する固定具である。第二固定具16は、コネクタ9よりも前方において、配管材6をクロスメンバ1の下面11に固定する固定具である。これらの第一固定具15,第二固定具16は、金属製又は樹脂製の固定バンド部材である。
【0022】
第一固定具15,第二固定具16のそれぞれには、配管材6の周面に巻回される環部と、車体に固定される固定部とが設けられる。本実施形態の第一固定具15の固定部は、フロアパネル4から下方へ垂設されたスタッドに対して固定される。また、第二固定具16の固定部は、クロスメンバ1の下面11に穿孔された取付孔に差し込まれて固定される。なお、上記の固定手法以外の手法(公知の手法)を用いて、第一固定具15,第二固定具16を車体に固定してもよい。
【0023】
図3に示すように、コネクタ9は、クロスメンバ1の下面11とフロアパネル4の下面19との間を側面視で斜めに接続するように配置される。つまり、配管材6は、段差部14の形状に沿ってクランク状に配索されるのではなく、クロスメンバ1の下面11から第一固定具15の位置までの最短経路を通るように、その配索形状が斜めに設定される。このように、配管材6の配索経路を段差部14で傾斜させることで、コネクタ9の外周とフロアパネル4との干渉が防止され、コネクタ9に無理な力が作用しにくくなる。
【0024】
図1中に破線で示すように、車両10の下面視において、クロスメンバ1,サイドメンバ2,バックボーンサイドメンバ3,リヤフロアクロスメンバ17によって囲まれる矩形領域には、配管材6及びコネクタ9の下方を面状に覆うアンダーカバー20が取り付けられる。アンダーカバー20の周縁部は、クロスメンバ1,サイドメンバ2,バックボーンサイドメンバ3,リヤフロアクロスメンバ17などに対して固定される。これにより、路面からの跳ね石によるチッピング摩耗や変形,泥水による汚損がより効果的に抑制され、コネクタ9及び配管材6の保護性が向上する。
【0025】
[2.作用,効果]
[1]配管材6にコネクタ9を設けることで、配管材6のうち、エンジンに近い位置に取り付けられる配管前方部(尿素水インジェクタ8に接続される部位)と、エンジンから離れた位置に配置される配管後方部(タンク7に接続される部位)とを容易に分離することができる。これにより、エンジンの組立工程では前者をエンジンアッシーに組み付けておくことができ、車体の組立工程では後者をボディーに組み付けておくことができる。したがって、配管材6の艤装性を向上させることができる。また、段差部14にコネクタ9を配置することで、コネクタ9の外周とフロアパネル4とが干渉しにくくなるため、コネクタ9及び配管材6の保護性を向上させることができる。
【0026】
[2]コネクタ9は、車体の中でも剛性が比較的高いサイドメンバ2の前端部に隣接して配置される。これにより、車体外部からの荷重入力に対して、コネクタ9を保護することができる。したがって、コネクタ9及び配管材6の保護性を向上させることができる。また、段差部14の側方がサイドメンバ2によってカバーされるため、路面からの跳ね石によるコネクタ9の変形や破損を防止することができ、コネクタ9及び配管材6の保護性を向上させることができる。
【0027】
[3]コネクタ9は、サイドメンバ2とバックボーンサイドメンバ3とに挟まれた空間内に配置される。これにより、段差部14の剛性がさらに向上することとなり、コネクタ9及び配管材6の保護性を向上させることができる。また、段差部14の側方がサイドメンバ2とバックボーンサイドメンバ3とでカバーされることから、コネクタ9の変形や破損をより確実に防止することができ、コネクタ9及び配管材6の保護性を向上させることができる。
【0028】
[4]
図3に示すように、コネクタ9を側面視で斜めに配索することで、コネクタ9の外周とフロアパネル4との干渉を防止することができ、コネクタ9及び配管材6の保護性を向上させることができる。また、配管材6がクロスメンバ1の下面11から第一固定具15の位置までの最短経路を通るように配索されることから、配管材6のたるみや移動が発生しにくくなる。したがって、コネクタ9及び配管材6の保護性を向上させることができる。
【0029】
[5]第一固定具15はフロアパネル4の下面19に固定され、第二固定具16はクロスメンバ1の下面11に固定される。このように、二つの固定具(第一固定具15,第二固定具16)をコネクタ9の前後に配置することで、コネクタ9の車体に対する固定状態を安定化することができ、コネクタ9の保護性を向上させることができる。また、高さの異なる二箇所に固定箇所を分散させることで、側面視におけるコネクタ9の配索形状を傾斜させることが容易となり、コネクタ9及び配管材6の保護性をさらに向上させることができる。
【0030】
[3.変形例]
上述の実施形態では、尿素SCRシステムについて詳述したが、配管材6の内部を流通する添加剤の種類は尿素水に限定されない。NOx選択還元触媒を利用した排気浄化システムにおいては、尿素水の代わりにアンモニア水を使用することがある。また、DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)を利用した排気浄化システムにおいては、PM(パティキュレート・マター)の燃焼を促進するために、排気管内に炭化水素(HC,未燃燃料)を噴射することがある。したがって、尿素水の代わりにアンモニア水や炭化水素を供給する排気浄化システムに対して、上述の車体構造を適用することも可能である。
【符号の説明】
【0031】
1 クロスメンバ
2 サイドメンバ
3 バックボーンサイドメンバ
4 フロアパネル
5 ダッシュパネル
6 配管材
7 タンク
8 尿素水インジェクタ
9 コネクタ
10 車両
11 下面
12 後面
14 段差部
15 第一固定具
16 第二固定具
17 リヤフロアクロスメンバ
18 バックボーン部
19 下面
20 アンダーカバー