(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1の実施形態]
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の第1の実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。
【0010】
[パチンコ遊技機1の概略構成例]
まず、
図1及び
図2を参照しつつ、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。ここで、
図1は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。
図2は、パチンコ遊技機1の一部を示す平面図である。
図1に例示されるように、パチンコ遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
【0011】
遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計方向に回転させると、上皿28に溜められた遊技球が発射装置(不図示)へと案内され、ハンドル20の回転角度に応じた打球力で遊技領域10へと発射される。この遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技領域10における上部位置へと案内され、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン22を操作することによって一時的に停止される。
【0012】
上皿28は、発射装置へ供給される遊技球及び賞球を溜めるものである。この上皿28の下方には、賞球を溜める下皿29が設けられている。この下皿29と近接配置された取り出しボタン23を遊技者が操作すると、下皿29の下面の一部が開口されて、下皿29に溜まった遊技球が下皿29の下方に配置された不図示の箱に落下する。なお、他の実施形態では、上皿28及び下皿29が例えば1つの皿で構成されてもよい。
【0013】
遊技者がハンドル20を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印31に例示されるように遊技領域10における左側領域を流下する。一方、遊技者がハンドル20を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印32に例示されるように遊技領域10における右側領域を流下する。
【0014】
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11、第2始動口12、2つの普通入賞口14、第1ゲート15、及び電動チューリップ17が設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口12、第1大入賞口13、2つの普通入賞口14、第2ゲート16、上記電動チューリップ17、及び第2大入賞口19が設けられている。
【0015】
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、第1大入賞口13、普通入賞口14、及び第2大入賞口19のいずれかに入球して入賞する場合がある。これにより、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿28又は下皿29に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
【0016】
第1始動領域としての第1始動口11は、常時開放されている始動口であり、第2始動領域としての第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動しているときだけ開放される始動口である。パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口11を通過して入賞した場合、又は遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な大当たり遊技(特別遊技)を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示器4に表示される。
【0017】
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
【0018】
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉姿勢(
図1参照)と、第2始動口12を開放する開姿勢(不図示)とに姿勢変化可能に構成されている。
【0019】
第2始動口12は、
図1に例示されるように、通常は電動チューリップ17によって閉塞されている。遊技球が第1ゲート15又は第2ゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口12を開放するか否かが判定される。以下の説明では、第1ゲート15又は第2ゲート16に対する遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。普通図柄判定において第2始動口12を開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電動チューリップ17が作動していないときには遊技球が通過し難い状態であるのに対して、電動チューリップ17が作動することによって遊技球が通過し易い状態となる。
【0020】
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数(例えば3個)の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普通入賞口14に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
【0021】
第1大入賞口13及び第2大入賞口19は、通常は閉塞されており、特別図柄判定の結果に応じて遊技球の入賞が可能な開放状態に制御され、遊技球の入賞によって所定個数(例えば15個)の賞球が払い出される入賞口である。第1大入賞口13の開口部には、第1大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。第1大入賞口13は、通常はこのプレートによって閉塞されている。また、第2大入賞口19の開口部には、第2大入賞口19を開閉する1つの羽根部材が設けられている。第2大入賞口19は、通常はこの羽根部材によって閉塞されている。大当たり遊技中には、上記プレート(又は羽根部材)を作動させて第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)を長開放する長開放ラウンド遊技が所定回数(例えば15回)行われる。1回の長開放ラウンド遊技では、例えば、第1上限時間(例えば0.1秒)より長い第2上限時間(例えば29.5秒)が経過するまでの期間、又は開放された第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)に所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するまでの期間、第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)が開放状態とされた後に閉塞される。このため、遊技者は、長開放ラウンド遊技中に右打ちを行って第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)に遊技球を入賞させることで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。
【0022】
なお、他の実施形態では、大当たり遊技中に、第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)を長開放ラウンド遊技より短い時間開放する短開放ラウンド遊技が行われてもよい。例えば、1回の短開放ラウンド遊技では、比較的短い第1上限時間(例えば0.1秒)が経過するまでの期間、第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)が開放状態とされた後に閉塞される。短開放ラウンド遊技は第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)の開放時間が短いため、基本的には第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)に遊技球が入賞しない。しかしながら、大当たり遊技直後には後述する確変遊技状態または時短遊技状態で遊技が制御されることになるため、大当たり遊技は遊技者にとって有利なものである。
【0023】
[遊技状態について]
本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、「通常遊技状態」、「確変遊技状態」、又は「時短遊技状態」で遊技が制御される。「通常遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、第2始動口12に遊技球が入賞し易くなるいわゆる電チューサポート機能が付与されない通常の遊技状態である。すなわち、通常遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/399)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば25秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される。
【0024】
「確変遊技状態」は、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、確変遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば1/110)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.6秒×3回)に設定される。このため、確変遊技状態のときに遊技球がゲート16を通過して普通図柄判定が行われると、遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球は第2始動口12に容易に入賞可能となる。そして、第2始動口12に遊技球が入賞すると高確率状態で第2特別図柄判定が行われることになるため、確変遊技状態においては、通常遊技状態のときに比べて大当たりを容易に引き当て易い。
【0025】
「時短遊技状態」は、上述した低確率状態で特別図柄判定が行われると共に、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。すなわち、時短遊技状態では、特別図柄判定によって大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に低い確率(例えば1/399)に設定される。また、普通図柄判定によって第2始動口12を開放すると判定される確率が相対的に高い確率(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば1.6秒×3回)に設定される。
【0026】
なお、以下の説明では、電チューサポート機能が付与されていることによって第2始動口12への遊技球の入賞が容易な状態を「高ベース状態」と呼び、電チューサポート機能が付与されていないことによって第2始動口12への遊技球の入賞が容易ではない状態を「低ベース状態」と呼ぶものとする。本実施形態では、確変遊技状態および時短遊技状態が高ベース状態に該当し、通常遊技状態が低ベース状態に該当する。
【0027】
本実施形態では、通常遊技状態、確変遊技状態、又は時短遊技状態で遊技が制御されている場合、右打ちされた遊技球は、第2始動口12又は普通入賞口14に入賞する可能性はあるが第1始動口11には入賞しない。ここで、低ベース状態のときには、高ベース状態のときに比べて第2始動口12に遊技球が入賞し難く、第1始動口11の方が第2始動口12よりも遊技球が入賞し易い。このため、低ベース状態で遊技が制御されているときには、遊技者は、第1始動口11を狙った左打ちにより遊技を行う。一方、高ベース状態のときには、低ベース状態のときに比べて第2始動口12に遊技球が入賞し易く、第2始動口12の方が第1始動口11よりも遊技球が入賞し易い。このため、高ベース状態で遊技が制御されているときには、遊技者は、第2始動口12を狙った右打ちにより遊技を行う。
【0028】
後に詳述するが、本実施形態では、確変当たりに当選した場合、大当たり遊技終了直後に確変遊技状態に制御される。確変遊技状態に移行してから1万回の特別図柄判定が行われても1度も大当たり遊技を実行すると判定されなかった場合には、1万回目の特別図柄判定の判定結果を示すハズレ図柄が停止表示された後に、遊技状態が確変遊技状態から通常遊技状態に戻される。また、本実施形態では、時短当たりに当選した場合、大当たり遊技終了直後に時短遊技状態に制御される。時短遊技状態に移行してから100回の特別図柄判定が行われても1度も大当たり遊技を実行すると判定されなかった場合には、100回目の特別図柄判定の判定結果を示すハズレ図柄が停止表示された後に、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態に戻される。
【0029】
なお、他の実施形態では、遊技状態として「潜伏遊技状態」を有してもよい。「潜伏遊技状態」は、低ベース状態であって、大当たり遊技を実行すると判定される確率が相対的に高い高確率状態で特別図柄判定が行われる遊技状態である。このような場合、例えば、大当たり遊技終了直後に潜伏遊技状態でパチンコ遊技機1を制御する大当たりを備えてもよい。また、例えば、確変遊技状態に移行してから100回の特別図柄判定が行われても1度も大当たり遊技を実行すると判定されなかった場合に、100回目の特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示された後に、遊技状態を確変遊技状態から潜伏遊技状態に移行させてもよい。
【0030】
[表示器4]
図2は、
図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、
図2に例示されるように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、第2特別図柄保留表示器44、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、遊技状態表示器47、ラウンド表示器48等を有して構成されている。
【0031】
(第1特別図柄表示器41及び第2特別図柄表示器42)
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、特別図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、特別図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。第1特別図柄表示器41及び第2特別図柄表示器42には、特別図柄として、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄、又は特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを示すハズレ図柄が停止表示される。
【0032】
(第1特別図柄保留表示器43)
第1特別図柄保留表示器43は、第1特別図柄判定の保留数を表示する。第2特別図柄保留表示器44は、第2特別図柄判定の保留数を表示する。特別図柄が変動表示されているときや、大当たり遊技中である場合には、第1始動口11に新たに遊技球が入賞しても、この入賞を契機とする第1特別図柄判定、及び第1特別図柄表示器41における図柄の変動表示を即座に実行することはできない。このような場合に、所定数(例えば4個)を超えない範囲で第1特別図柄判定が保留されて、その保留数が第1特別図柄保留表示器43に表示される。これらのことは、第2特別図柄判定についても同様である。なお、第1特別図柄判定と第2特別図柄判定との両方が保留されている場合、第1特別図柄判定よりも第2特別図柄判定の方が優先消化される。
【0033】
(その他の表示器)
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す普通図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。普通図柄保留表示器46は、普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器47は、パチンコ遊技機1の電源供給開始時点における遊技状態を表示する。ラウンド表示器48は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に大当たり図柄が停止表示されると、大当たり遊技中に開閉される第1大入賞口13又は第2大入賞口19の開放パターンを表示する。
【0034】
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41に表示される図柄を「第1特別図柄」と呼び、第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「第2特別図柄」と呼ぶ場合がある。そして、これらの図柄を総称して「特別図柄」と呼ぶものとする。また、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。
【0035】
[パチンコ遊技機1の演出手段]
図1に例示されるように、遊技盤2又は枠部材3には、各種の演出を行うものとして、メイン液晶5、サブ液晶61及び62、スピーカ24、盤ランプ25等が設けられている。なお、
図1には示されていないが、枠部材3には枠ランプ37が内蔵されている。
【0036】
(メイン液晶表示装置5)
メイン液晶表示装置5(以下、「メイン液晶5」と略称する。)は、演出画像を表示する画像表示装置である。
図1に示すように、メイン液晶5は、遊技者によって視認され易い位置に設けられている。このメイン液晶5では、例えば、特別図柄の変動表示に同期して装飾図柄511(
図1参照)の変動表示(変動演出)が行われる。メイン液晶5には、例えば、1〜9の数字が縦方向に連続して記された数列からなる装飾図柄511が3列(左列、中列、および右列)表示される。第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42において特別図柄の変動表示が開始されたことに応じて、左列の装飾図柄511である左図柄、中列の装飾図柄511である中図柄、および右列の装飾図柄511である右図柄が、例えば上から下へとスクロールするように変動表示される。その後、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄が停止表示されたことに応じて、有効ライン上(例えば横一本)に左図柄、中図柄、及び右図柄が停止表示されて、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるか「ハズレ」であるかが報知される。
【0037】
第1特別図柄表示器41(又は第2特別図柄表示器42)において、装飾図柄511の変動表示が開始されてから、装飾図柄511の変動表示態様がリーチとなる場合がある。ここで、リーチとは、大当たり図柄の停止表示に応じて全ての装飾図柄511が停止するのに先立ち、例えば、左図柄および右図柄として同一の装飾図柄511が有効ライン上に疑似停止(例えば、有効ライン上で上下方向に揺れるように微動した状態)し、中図柄が変動する状態である。このようなリーチが成立すると、これに応じて「リーチ演出」が実行される。ここで、「リーチ演出」は、左図柄および右図柄と同一の図柄で変動表示中の中図柄が停止するのではないかという期待感を遊技者に与える演出である。
【0038】
例えば、特別図柄判定の判定結果が大当たりの場合、リーチ演出が実行された後、大当たり図柄が停止表示されたことに応じて、左図柄、中図柄、及び右図柄として同一(ゾロ目)の装飾図柄511が停止表示されて大当たりが報知される。
【0039】
これに対して、例えば、特別図柄判定の判定結果がハズレであってリーチが成立した場合には、リーチ演出が実行された後、ハズレ図柄が停止表示されたことに応じて、左図柄、中図柄、及び右図柄としてゾロ目とはならない3つの装飾図柄511が停止表示されてハズレが報知される。このような装飾図柄511の変動表示態様を、特別図柄判定の判定結果がハズレになる場合における「リーチ」の変動表示態様と呼ぶ。
【0040】
また、例えば、特別図柄判定の判定結果がハズレであってリーチが成立しない場合には、リーチ演出は実行されずに、ハズレ図柄が停止表示されたことに応じて、左図柄、中図柄、及び右図柄としてゾロ目とはならない3つの装飾図柄511が停止表示されてハズレが報知される。このような装飾図柄511の変動表示態様を、特別図柄判定の判定結果がハズレになる場合における「非リーチ」の変動表示態様と呼ぶ。
【0041】
本実施形態では、例えば、ノーマルリーチ演出、SPリーチ演出、及びSPSPリーチ演出の3種類のリーチ演出が、通常遊技状態におけるリーチ演出種別として用意されている。これらのリーチ演出は、その後に大当たりが報知される可能性(「信頼度」)が異なるリーチ演出である。ここで、「信頼度」は、大当たりになるときとハズレになるときとを含む全ての選択割合に対して、大当たりとなるときに選択される割合の度合い、すなわち大当りとなる割合の程度である。例えば、ノーマルリーチ演出は、装飾図柄511の変動表示態様が「リーチ」にならない場合よりも信頼度は高いものの、大当たりとなる可能性は比較的低い演出である。そして、SPリーチ演出はノーマルリーチ演出よりも信頼度の高い演出であり、SPSPリーチ演出はSPリーチ演出よりも信頼度の高い演出である。
【0042】
ノーマルリーチ演出では、例えば、「リーチ」の左図柄および右図柄と、変動表示中の中図柄とがメイン液晶5に大きく表示される。例えば、ノーマルリーチ演出では、後述するSPリーチ演出やSPSPリーチ演出と異なり、遊技者側のキャラクタ(以下「味方キャラ」と呼ぶ。)と敵側のキャラクタ(以下「敵キャラ」と呼ぶ。)とが対戦する演出画像は表示されない。SPリーチ演出およびSPSPリーチ演出では、例えば、メイン液晶5の右下方に装飾図柄511が小さく表示されながら、味方キャラと敵キャラとが対戦する演出画像が表示される。SPSPリーチ演出では、例えば、SPリーチ演出よりも強い敵キャラと対戦する演出画像が表示されたり、遊技者の期待感を増すために信頼度を示唆する演出画像が表示されたりする。
【0043】
また、本実施形態では、確変遊技状態(及び時短遊技状態)におけるリーチ演出種別として、味方キャラと敵キャラとが対戦するバトル演出が用意されている。本実施形態では、バトル演出は、特別図柄判定の判定結果が大当たりの場合にしか実行されない(すなわち大当たりに対する信頼度100%)。例えば、バトル演出には、強い敵キャラ(強敵)を対戦相手とする強敵バトル演出と、強敵よりも弱い敵キャラ(弱敵)を対戦相手とする弱敵バトル演出とがある。例えば、強敵バトル演出は、遊技者にとって不利な大当たり(例えば、大当たり遊技終了直後に時短遊技状態に制御される通常当たり)に当選し易いことを示唆(報知)するリーチ演出である。また、弱敵バトル演出は、遊技者にとって有利な大当たり(例えば確変当たり)に当選し易いことを示唆(報知)するリーチ演出である。
【0044】
また、メイン液晶5には、予告演出などを行うキャラクタやアイテムが表示される。また、特別図柄判定が保留されている数だけ表示される保留アイコンがアイコン表示領域52(
図1参照)に表示される。なお、他の実施形態では、アイコン表示領域52に、実行中の特別図柄判定に対応する当該アイコンが表示されてもよい。また、他の実施形態では、画像表示装置は、EL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
【0045】
(サブ液晶表示装置61及びサブ液晶表示装置62)
サブ液晶表示装置61及びサブ液晶表示装置62(以下「サブ液晶61,62」と略称する場合もある。)は、メイン液晶5に比べて表示画面が小さい演出画像を表示する画像表示装置である。サブ液晶61,62は、例えば、装飾図柄511、メイン液晶5で行われる演出表示に関連する演出画像、及びメイン液晶5に表示されない情報を表示するために使用される。
【0046】
例えば、サブ液晶61,62は、メイン液晶5の前面側に配置されている。本実施形態では、サブ液晶表示装置61とサブ液晶表示装置62とは、各々独立して遊技盤2に対し可動に構成されている。具体的には、サブ液晶61,62は、例えば、メイン液晶5の前面側を、パチンコ遊技機1の幅方向(
図1における左右方向)、高さ方向(
図1における上下方向)、及び斜め方向に移動可能に構成される。
【0047】
(その他の演出手段)
スピーカ24は、メイン液晶5で行われる演出表示と同期するように、或いは非同期に、楽曲や音声、効果音等の演出音を出力して音による演出を行う。盤ランプ25及び枠ランプ37は、点灯又は点滅のパターンの変更、発光色の変更等の光による各種の演出を行う。
【0048】
[パチンコ遊技機1の操作手段の構成例]
図1及び
図3に例示されるように、枠部材3には、遊技者が操作する操作手段として、演出ボタン26及び演出キー27が設けられている。演出ボタン26又は演出キー27は、パチンコ遊技機1の各種の設定操作に使用される他、各種の演出に用いられる。
【0049】
(演出キー27)
図3に示す演出キー27は、遊技者が選択操作を行うためのいわゆる十字キーである。演出キー27は、メイン液晶5に対する上を指示するための上キーと、メイン液晶5に対する下を指示するための下キーと、メイン液晶5に対する左を指示するための左キーと、メイン液晶5に対する右を指示するための右キーとから構成されている。
【0050】
(演出ボタン26)
図3に示す演出ボタン26は、遊技者が操作(押下)することによって操作情報を入力するための押ボタンである。例えば、遊技者に演出ボタン26への操作を促す演出中に演出ボタン26が操作されると、当該操作に応じた演出が実行される。演出ボタン26は、その上面が枠部材3の上面と略同じ高さにある通常位置と、その上面が枠部材3の上面に対して所定の高さ(例えば7センチ)だけ上方に突出した突出位置との間でその高さを変更可能に構成されてもよい。この場合、演出ボタン26は、通常位置と突出位置との間におけるどの高さにあっても押下が可能である。なお、遊技者に演出ボタン26への操作を促す演出中に演出キー27が操作された場合には、当該操作に応じて、演出ボタン26が操作された場合と同一の演出が実行されてもよいし、異なる演出が実行されてもよいし、何ら演出が実行されなくてもよい。
【0051】
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
図4は、パチンコ遊技機1が備える制御装置の構成例を示すブロック図である。
図4に例示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、各種判定やコマンドの送信といった遊技の進行を制御する遊技制御基板100、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御基板130、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板140、各種のランプや可動体による演出を制御するランプ制御基板150等から構成されている。なお、制御装置の構成はこれに限定されるものではなく、例えば演出制御基板130、画像音響制御基板140、及びランプ制御基板150が1つの基板で構成されていてもよい。
【0052】
[遊技制御基板100]
遊技制御基板100は、メインCPU101、メインROM102、メインRAM103、及び乱数回路(不図示)を備えている。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM103は、メインCPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。乱数回路は、メインCPU101と独立して、遊技の進行を制御するための各種乱数(特別図柄判定用の各種乱数)を示す数値データを更新する回路である。
【0053】
遊技制御基板100は、例えば、乱数回路で生成する乱数の初期値(例えば0)を示す数値データを設定する機能を有する。一例として、遊技制御基板100は、メインROM102等の記憶領域に記憶された遊技制御基板100のIDナンバー(製品毎に付与された固有番号)を用いた演算により得られた数値データを、乱数回路の初期値として設定する。乱数回路は、予め設定された更新規則に従って、初期値と上限値(例えば65535)との範囲内で乱数を示す数値データを更新する。なお、乱数回路は、初期値(又は上限値)を選択することにより数値データの更新範囲を選択する機能や、更新規則を選択(又は切り替え)する機能等を備える。これにより、生成する乱数のランダム性を向上できる。
【0054】
本実施形態では、特別図柄判定用の乱数として、例えば、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数が用いられる。大当たり乱数は、大当たり又はハズレを決定するための乱数である。図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種別を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の特別図柄の変動パターンを決定するための乱数である。普通図柄乱数は、第2始動口12を開放するか否かを決定するための乱数である。例えば、遊技制御基板100における乱数回路は、遊技制御基板100によるタイマ割込み(後述する)が禁止される割込み禁止期間において、これらの全て(又は一部)の乱数を示す各種の数値データを更新する。なお、本実施形態では、メインCPU101は、遊技制御基板100によるタイマ割込みが許可される割込み許可期間において、メインRAM103に設けられたランダムカウンタといった乱数回路とは異なるランダムカウンタを用いることで、ソフトウェアによって上記乱数の一部(又は全部)を示す数値データを更新する。例えば、特別図柄判定用の乱数のうちの全てが割込み禁止期間中に乱数回路によって更新され、大当たり乱数以外の特別図柄判定用の乱数が、割込み許可期間中にソフトウェアによって更新されてもよい。
【0055】
なお、本実施形態では遊技制御基板100に乱数回路が内蔵されるが、他の実施形態では、乱数回路は遊技制御基板100とは異なる乱数回路チップとして構成されてもよい。また、演出効果を高めるために、上記以外の乱数が用いられてもよい。また、他の実施形態では、乱数回路又はソフトウェアのうちの何れか一方により乱数の更新を行ってもよい。これらのことは、後述する演出制御基板130、画像音響制御基板140、及びランプ制御基板150において行われる処理に用いるための乱数についても同様である。
【0056】
(メインRAM103の構成例)
続いて、メインRAM103の構成例及びメインRAM103に格納される各種情報を説明する。メインRAM103には、判定用記憶領域1030、第1保留記憶領域1031、第2保留記憶領域1032、第3保留記憶領域1033、第4保留記憶領域1034、第1保留記憶領域1035、第2保留記憶領域1036、第3保留記憶領域1037、及び第4保留記憶領域1038が設けられている。
【0057】
判定用記憶領域1030は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種情報が記憶される記憶領域である。第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034は、第1始動口11に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1031から順に第1特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域である。第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038は、第2始動口12に遊技球が入賞する毎に第1保留記憶領域1035から順に第2特別図柄判定に係る各種情報が記憶される記憶領域である。
【0058】
例えば、特別図柄が変動表示されているときや大当たり遊技中に第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞しても、特別図柄判定や特別図柄の変動表示を直ちに行うことはできない。このような状況下では、メインCPU101は、第1始動口11(又は第2始動口12)に遊技球が入賞した際に乱数回路から取得した普通図柄乱数以外の特別図柄判定用の各種乱数を示す値を、特別図柄判定の保留を示す情報として保留記憶領域1031〜1038に格納する。一方、特別図柄が変動表示されておらず、特別図柄判定が保留されておらず、また、大当たり遊技中でもない場合には、メインCPU101は、始動口入賞を契機として取得した各種乱数等を第1保留記憶領域1031(又は第1保留記憶領域1035)に記憶した直後、判定用記憶領域1030にシフトさせる。
【0059】
例えば、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034のいずれにも情報が記憶されていない状態で第1特別図柄判定に係る各種情報が新たに取得された場合、この各種情報は、空きエントリの最上位である第1保留記憶領域1031に格納される。また、例えば、第1保留記憶領域1031及び第2保留記憶領域1032のそれぞれに情報が記憶された状態で第1特別図柄判定に係る各種情報が新たに取得された場合、この各種情報は、空きエントリの最上位である第3保留記憶領域1033に格納される。
【0060】
保留記憶領域1031〜1038はそれぞれ、第1始動口11(又は第2始動口12)に遊技球が入賞した際にメインCPU101によって乱数回路から取得した各種乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を示す値を記憶する領域、事前判定情報を記憶する領域等を含む。事前判定情報は、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数に基づいて、後述する事前判定処理(
図15のステップS2109、
図16のステップS2209)によって得られる情報である。事前判定情報は、具体的には、入賞始動口情報、特別図柄判定の判定結果が大当たりであるか否かを示す情報、大当たりである場合にはその大当たりの種別が何であるかを示す情報、特別図柄の変動パターンを示す情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等を含んでいる。ここで、入賞始動口情報は、同じ保留記憶領域内に格納される大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数が、遊技球が第1始動口11に入賞したことを契機として取得されたのか、或いは遊技球が第2始動口12に入賞したことを契機として取得されたのかを示す情報である。これらの情報を含む事前判定情報は、事前判定処理に使用された大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数と同じ保留記憶領域内に格納される。特別図柄判定の権利の保留中に実行される先読み演出(例えば、保留アイコンの表示態様を変化させる演出や、変動演出中の装飾図柄の背景を変化させる演出)を指定する変動パターンを示す情報が含まれている場合には、事前判定情報、保留数、及び現在行われている演出の態様等に基づいて先読み演出が実行される。
【0061】
第1特別図柄判定の実行に際して第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1031より下位のエントリに記憶されている情報が1エントリずつ上位にシフトされる。例えば、第1保留記憶領域1031〜第3保留記憶領域1033のそれぞれに情報が記憶された状態で第1保留記憶領域1031に記憶されている情報が判定用記憶領域1030にシフトされると、第2保留記憶領域1032に記憶されている情報が第1保留記憶領域1031にシフトされると共に、第3保留記憶領域1033に記憶されている情報が第2保留記憶領域1032にシフトされる。
【0062】
このような情報のシフト処理は、第2特別図柄判定に係る情報が記憶される第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038においても同様に行われる。なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、第1特別図柄判定及び第2特別図柄判定の両方が保留されている場合、すなわち第1保留記憶領域1031及び第1保留記憶領域1035の両方に情報が記憶されている場合、第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034におけるシフト処理に先立って、第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038におけるシフト処理が優先して行われる。よって、判定用記憶領域1030には、第2特別図柄判定が保留されている場合、第1保留記憶領域1035に記憶されている各種情報がシフトされる。また、第2特別図柄判定が保留されていない場合、すなわち第1特別図柄判定のみが保留されている場合には、第1保留記憶領域1031に記憶されている各種情報がシフトされる。
【0063】
(各種スイッチ)
遊技制御基板100には、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、電動チューリップ制御部113、第1ゲートスイッチ114、第2ゲートスイッチ115、第1大入賞口スイッチ116、第2大入賞口スイッチ117、第1大入賞口制御部118、第2大入賞口制御部119、普通入賞口スイッチ120、及び表示器4を構成する各表示器41〜48が接続されている。
【0064】
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。電動チューリップ制御部113は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、電動チューリップ17の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口12を開閉する。第1ゲートスイッチ114は、遊技球が第1ゲート15を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2ゲートスイッチ115は、遊技球が第2ゲート16を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
【0065】
第1大入賞口スイッチ116は、第1大入賞口13に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2大入賞口スイッチ117は、第2大入賞口19に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
【0066】
第1大入賞口制御部118は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、第1大入賞口13を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第1大入賞口13を開閉する。第2大入賞口制御部119は、遊技制御基板100からの制御信号に基づいて、第2大入賞口19を閉塞する羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2大入賞口19を開閉する。普通入賞口スイッチ120は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。なお、本実施形態では普通入賞口14を4つ備えているため(
図1参照)、普通入賞口スイッチ120を4つ備えるが、
図4においては普通入賞口スイッチ120を1つだけ表記している。
【0067】
遊技制御基板100のメインCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、第1大入賞口スイッチ116、第2大入賞口スイッチ117、又は普通入賞口スイッチ120からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた賞球の払い出しを払出制御基板(不図示)に指示し、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。詳細な説明は省略するが、払出制御基板は、球タンクから遊技球を送り出す駆動モータを制御することによって、上皿28又は下皿29に遊技球を供給する。
【0068】
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。そして、大当たりであると判定した場合には、第1大入賞口制御部118(又は第2大入賞口制御部119)を介して第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)を開閉して大当たり遊技を実行する。後に詳述するが、本実施形態では、大当たり遊技終了直後の遊技状態が大当たりの種別によって予め定められた遊技状態(例えば、確変当たりの場合には確変遊技状態)に設定される。他の実施形態では、例えば、第2大入賞口19の内部に遊技球が進入したことを検知するV入賞スイッチを備えてもよい。そして、例えば、V入賞スイッチからの検知信号が入力された場合には、大当たり遊技終了直後の遊技状態が確変遊技状態に設定されてもよい。また、V入賞スイッチからの検知信号が入力されなかった場合には、大当たり遊技終了直後の遊技状態が時短遊技状態に設定される制御が行われてもよい。
【0069】
また、メインCPU101は、第1ゲートスイッチ114又は第2ゲートスイッチ115からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、第2始動口12を開放すると判定した場合、電動チューリップ制御部113を介して電動チューリップ17に連結された電動ソレノイドを作動させることにより、第2始動口12を一時的に開放する。
【0070】
また、メインCPU101は、表示器4を構成する各表示器41〜48に
図2に基づいて上述した処理を実行させる。
【0071】
[演出制御基板130]
演出制御基板130は、サブCPU131、サブROM132、サブRAM133、RTC(リアルタイムクロック)134、及び乱数回路(不図示)を備えている。サブCPU131は、サブROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM133は、サブCPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時(現在日及び時刻)を計測する。乱数回路は、サブCPU131と独立して、演出制御用の各種乱数を示す数値データを更新する回路である。
【0072】
サブCPU131は、遊技制御基板100から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、大当たり遊技等に関する遊技情報に基づいて演出内容を設定する。本実施形態では、例えば、変動演出パターン決定用の乱数および予告演出パターン決定用の乱数を示す数値データが、演出制御基板130におけるタイマ割込み禁止期間中に乱数回路で更新される。なお、サブCPU131は、サブRAM133に設けられたランダムカウンタといった乱数回路とは異なるランダムカウンタを用いることで、演出制御基板130によるタイマ割込み許可期間中にソフトウェアによって上記乱数の一部(又は全部)を示す数値データを更新してもよい。
【0073】
また、サブCPU131は、ランプ制御基板150から送信された演出ボタン26又は演出キー27が操作されたことを示すコマンドを受信すると、当該操作に応じた演出内容を設定する場合もある。サブCPU131は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。
【0074】
[ランプ制御基板150]
ランプ制御基板150は、ランプCPU151、ランプROM152、及びランプRAM153を備えている。ランプCPU151は、ランプROM152に記憶されたプログラムに基づいて、盤ランプ25、枠ランプ37、演出ボタン26を制御する際の演算処理を行う。また、ランプCPU151は、サブ液晶61,62を動作させる左サブ液晶用モータ611(例えばステッピングモータ)及び右サブ液晶用モータ621の駆動制御や、サブ液晶61,62に内蔵された発光素子の発光制御を行う際の演算処理を行う。ランプRAM153は、ランプCPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
【0075】
ランプROM152には、発光パターンデータ及び動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、盤ランプ25、枠ランプ37、及び演出ボタン26に内蔵されたボタンランプ、及びサブ液晶61,62に内蔵された発光素子のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、演出ボタン26、及びサブ液晶61,62の動作パターンを示すデータである。
【0076】
後に詳述するが、ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する演出用の発光パターンデータや動作パターンデータを読み出してランプRAM153に一時記憶させる。その後、画像音響制御基板140から送信された演出の開始を指示するコマンドを、演出制御基板130を介して受信すると、ランプCPU151は、ランプRAM153に記憶されているパターンで盤ランプ25等を制御する。
【0077】
[画像音響制御基板140]
図5は、画像音響制御基板140の構成例を示すブロック図である。
図6は、制御用ROM144に記憶されたディスプレイリスト作成テーブルの一例である。画像音響制御基板140は、メイン液晶5及びサブ液晶61,62の画像表示制御と、スピーカ24の演出音出力制御とを行う。この画像音響制御基板140は、
図5に例示されるように、統括CPU141、VDP(Video Display Processor)142、音響DSP(Digital Signal Processor)143、制御用ROM144、制御用RAM145、音響用ROM146、SDRAM147、CGROM148、及びVRAM149を備えている。
【0078】
統括CPU141は、制御用ROM144に記憶されているプログラムやディスプレイリスト作成テーブル(
図6参照)などの各種テーブル、演出制御基板130から受信したコマンド等に基づいて、VDP142に対して、CGROM148に記憶されている画像データをメイン液晶5又はサブ液晶61,62に表示させる指示を行う。この指示は、主にディスプレイリストの出力によって行われる。
【0079】
ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。また、ディスプレイリスト作成テーブルは、このディスプレイリストを作成するために使用されるテーブルである。
【0080】
統括CPU141は、音響DSP143に対しても、音響用ROM146に記憶されている音響データをスピーカ24から出力させる指示を行う。
【0081】
制御用ROM144は、マスクROMで構成されており、統括CPU141の制御プログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラムが記憶されている。また、制御用ROM144には、
図6に例示するように、RTC演出管理テーブル、及びディスプレイリスト作成テーブルが記憶されている。ディスプレイリスト作成テーブルは、例えば、通常遊技状態で使用されるテーブルと、確変遊技状態で使用されるテーブルと、時短遊技状態で使用されるテーブルとを含む。
【0082】
例えば、通常遊技状態で使用されるテーブルは、
図6に示すように、RTC134から取得したRTC情報(現在日時を示す情報)に応じて使い分けられる。後に詳述するが、例えば、現在日が期間P3(後述する)以降の毎月2〜7日(以下、「特定期間」と呼ぶ場合もある。)である場合には、3種類の2〜7日ディスプレイリスト作成テーブルのうちの何れか1つが使用される。また、現在日が特定期間以外の期間(以下、「非特定期間」と呼ぶ。)である場合には、非特定期間用ディスプレイリスト作成テーブルが使用される。
【0083】
例えば、確変遊技状態で使用されるテーブルは、
図6に示すように、味方キャラ毎に用意されている。本実施形態では、遊技者が選択可能な味方キャラとして、「デフォルトキャラ」及び「更新キャラ」が用意されている。「デフォルトキャラ」は、例えば、遊技者が選択可能なキャラクタ(以下、「選択可能キャラ」と呼ぶ。)として用意された複数のキャラクタ(例えば、キャラX、キャラY、及びキャラZ)であって、遊技者が無条件に選択することが可能なキャラクタである。「更新キャラ」は、例えば、後述する達成条件が成立した場合に選択可能になる選択可能キャラである。本実施形態では、キャラA及びキャラBが更新キャラとして用意されている。統括CPU141は、例えば、遊技者によって選択されたキャラクタ用に予め用意されたディスプレイリスト作成テーブルに従って、確変遊技状態中のディスプレイリストを作成する。
【0084】
制御用RAM145は、統括CPU141が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
【0085】
CGROM148は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出や大当たり遊技に伴う演出などを実行するために必要な演出データを記憶するものである。このCGROM148は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM148は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータ等を圧縮せずに記憶している。
【0086】
なお、CGROM148に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにしてもよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
【0087】
VRAM149は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMで構成されており、ディスプレイリスト記憶領域1491、展開記憶領域1492、メイン液晶用フレームバッファ1493、左サブ液晶用フレームバッファ1494、右サブ液晶用フレームバッファ1495などを有して構成されている。
【0088】
ディスプレイリスト記憶領域1491は、統括CPU141から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するものである。展開記憶領域1492は、CGROM148から読み出された後に伸長された画像データを記憶するものである。メイン液晶用フレームバッファ1493は、メイン液晶5に表示される画像データの描画及び表示のために用いられる。メイン液晶用フレームバッファ1493は、2つのバッファを備えるダブルバッファ方式のメモリであり、一方のバッファに記憶された画像データが表示のために出力されている間に他方のバッファに次の画像データが描画されることによって、画像データの描画と表示とが行われる。左サブ液晶用フレームバッファ1494は、左サブ液晶61に表示される画像データを描画して表示するための描画と表示に兼用されるフレームバッファである。右サブ液晶用フレームバッファ1495は、右サブ液晶62に表示される画像データを描画して表示するための描画と表示に兼用されるフレームバッファである。なお、他の実施形態においては、1つのフレームバッファを各サブ液晶61及び62で共用するようにしてもよい。
【0089】
VDP142は、CGROM148に圧縮された状態で記憶されている画像データを伸長して、伸長した画像データを展開記憶領域1492に格納する。また、VDP142は、ディスプレイリスト記憶領域1491に記憶されたディスプレイリストに基づいて、展開記憶領域1492に格納した画像データを用いて、メイン液晶用フレームバッファ1493、左サブ液晶用フレームバッファ1494、及び右サブ液晶用フレームバッファ1495に対する描画処理を行う。また、VDP142は、VRAM149内の表示用フレームバッファに記憶された画像データから画像の色を示す映像信号としてのRGB信号を生成し、生成したRGB信号をメイン液晶5及びサブ液晶61,62に出力する。
【0090】
音響DSP143には、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROM146と、音響DSP143によるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAM147と、アンプ1431が接続されている。音響DSP143は、統括CPU141からの指示に対応する音響データを音響用ROM146からSDRAM147に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データを(アンプ1431を介して)スピーカ24に出力する。アンプ1431は、統括CPU141から音響DSP143を介して得られる音量に関する指示に従って音量を調整して音響データをスピーカ24に出力させる。
【0091】
なお、本実施形態では、VDPが描画管理を担うと共に音響DSPがサウンド管理を担う場合について説明するが、他の実施形態では、VDPが描画管理とサウンド管理との両方を担うような構成を採用してもよい。この場合、音響DSPを別途設ける必要はない。
【0092】
[パチンコ遊技機1で行われる演出の主な特徴]
以下、
図7〜
図12を参照しつつ、パチンコ遊技機1において行われる演出の主な特徴について説明する。
【0093】
図7は、複数台のパチンコ遊技機1が設置された遊技システムの模式図である。
図7に例示されるように、いわゆるパチンコホールには、上述したパチンコ遊技機1が複数台(例えば20台)並べて設置されることによって1つの島が構成される。この島に設置された各パチンコ遊技機1は、共通の島電源ラインを介して島電源供給装置500と電気的に接続される。このため、各パチンコ遊技機1の個別電源スイッチを「ON」にした状態で島電源供給装置500の電源を供給することで、1つの島に設置された複数台のパチンコ遊技機1を一斉に起動させることができる。後に詳述するが、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、このような起動方法を利用して、同じ島に設置された全てのパチンコ遊技機1において一斉に同じ演出を開始することを可能にする構成を備えている。
【0094】
例えば、第1始動口11に遊技球が入賞して第1特別図柄判定が行われた場合、遊技制御基板100のメインCPU101は、第1特別図柄表示器41に特別図柄を変動表示させる。これに伴って、画像音響制御基板140の統括CPU141は、メイン液晶5に装飾図柄511を変動表示させる。その後、メインCPU101が第1特別図柄表示器41に特別図柄を停止表示させるのに応じて、統括CPU141は、第1特別図柄判定の結果を示す装飾図柄511を停止表示させる。このように、遊技媒体としての遊技球を用いた遊技に伴って、メイン液晶5、サブ液晶61,62、スピーカ24、及び枠ランプ25等を用いた「通常演出」が実行される。ここで、「通常演出」とは、特別図柄の変動表示に伴う変動演出と、大当たり遊技に係る演出(例えば、大当たり遊技のオープニング演出、ラウンド中演出、及びエンディング演出)の両方を含むものである。
【0095】
[時間演出]
図8は、電源供給開始時からの経過時間に基づいて行われる演出の構成について説明するための説明図である。ここで、パチンコ遊技機1では、電源供給開始時からの経過時間を計測する計測処理が画像音響制御基板140において実行されている。そして、統括CPU141は、電源供給開始時からの経過時間に応じてRTC演出、RTC予告演出、及び次回RTC予告演出(以下、これら3つを総称して「時間演出」と呼ぶ。)を実行する。島電源供給装置500を用いて1つの島に設置された複数台のパチンコ遊技機1を同時に起動させることで、同時に起動させた複数台のパチンコ遊技機1において、RTC演出、RTC予告演出、及び次回RTC予告演出をそれぞれ同期させて実行できる。
【0096】
(RTC演出)
電源供給からの経過時間が所定の条件(後述する)を満たすと、RTC演出が開始される(
図8参照)。本実施形態では、RTC演出として、キャラAに係るRTC演出(以下「RTC演出A」と略称する。)と、キャラBに係るRTC演出(以下「RTC演出B」と略称する。)との2種類が用意されている。RTC演出AとRTC演出Bとは、表示されるキャラクタ及び演出画像の色が異なる以外は同じ構成の演出である。
【0097】
図8に例示するように、RTC演出では、基本的にはRTC演出の実行開始時から5分15秒が経過するまで、RTC演出の種別を報知するRTC画像514がメイン液晶5に表示される。例えば、RTC演出Aでは、RTC画像514(
図9(C)参照)としてキャラAの名称を示す文言が表示され、RTC演出Bでは、RTC画像514としてキャラBの名称を示す文言が表示される。また、RTC演出中には、RTC演出の実行開始時から5分が経過するまで、RTC演出の実行時間の残り時間を報知する残り時間画像515(
図9(C)参照)が表示される。本実施形態では、残り時間画像515はRTC演出の実行時間に応じて更新される。なお、他の実施形態では、RTC演出の実行時間に応じて残り時間画像515が更新されなくてもよく、例えば、大当たりに対する信頼度が相対的に高い予告演出の実行に伴って、残り時間画像515の更新を停止してもよい。
【0098】
RTC演出の実行開始時から5分以内に変動表示していた(又は変動表示を開始した)特別図柄に係る特別図柄判定の判定結果が大当たりであり、大当たりの種別が確変当たりである場合(達成条件が成立した場合)、実行中のRTC演出が示すキャラクタ(A又はB)が更新キャラとして選択可能キャラに追加される。キャラA又はBが追加されたことは、例えば、その大当たりに係る大当たり遊技のオープニング期間中に報知される。そして、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、遊技者は、確変当たりに係る大当たり遊技中に、複数の選択可能キャラの中から1つのキャラクタを味方キャラとして選択できる。遊技者によって選択された味方キャラは、大当たり遊技終了直後の確変遊技状態中にメイン液晶5に表示される。一例として、RTC演出Aの開始タイミングから2分を経過した時に変動表示を開始した特別図柄が確変当たりを示す態様で停止表示される場合(達成条件成立)、遊技者は、この特別図柄に係る大当たり遊技中にキャラAを選択することが可能になる。他の例として、RTC演出Bの開始の開始タイミングから2分を経過した時に変動表示を開始した特別図柄が時短当たりを示す態様で停止表示される場合(達成条件不成立)、選択可能キャラは更新されない。
【0099】
達成条件成立に係る大当たり遊技中に追加された更新キャラが選択されると、その更新キャラは、その後、通常遊技状態に制御されているときに大当たりに当選(いわゆる初当たり)するまで選択可能キャラとして扱われる。一方、達成条件成立に係る大当たり遊技中に追加された更新キャラが選択されなかった場合、選択可能キャラが達成条件成立前の状態に戻されるため、選択されなかった更新キャラは再び選択不可能になる。
【0100】
(RTC予告演出)
本実施形態では、RTC演出の実行開始1分前にRTC予告演出が開始される(
図8参照)。RTC予告演出は、その後に実行されるRTC演出の種別を報知する演出である。本実施形態では、RTC予告演出として、RTC演出Aが実行されることを報知するRTC予告演出Aと、RTC演出Bが実行されることを報知するRTC予告演出Bとの2種類が用意されている。また、RTC予告演出においては、このRTC予告演出直後に実行されるRTC演出中に前述した達成条件が成立した場合、確変遊技状態中に表示させる味方キャラとして、そのRTC演出が示すキャラクタを表示可能になることが報知される。
【0101】
RTC予告演出の実行時間は1分であり、RTC演出が開始されるとRTC予告演出は終了する(
図8参照)。RTC予告演出では、例えばRTC予告画像512がメイン液晶5に表示される。例えば、RTC予告演出Aでは、RTC予告画像512としてキャラAを示す画像が表示され、RTC予告演出Bでは、RTC予告画像512としてキャラBを示す画像が表示される。また、RTC予告演出では、RTC予告演出開始時から50秒が経過したタイミングでカウントダウンが開始されて、カウントダウン画像513(
図9(A)参照)がメイン液晶5に表示される。カウントダウン画像513は、RTC演出が開始されるまでの残り時間をカウントダウン表示する画像である。
【0102】
なお、他の実施形態では、RTC予告演出中のいかなるタイミングでカウントダウン画像513の表示を開始してもよい。また、カウントダウン画像513を表示させずにスピーカ24から出力される音によってカウントダウンを行ってもよい。
【0103】
また、遊技機が客待ち状態に制御されている場合には、客待ち状態以外に制御されている場合(すなわち遊技中)と異なる演出態様でRTC予告演出を行ってもよい。例えば、遊技中の場合には、RTC予告演出においてRTC演出までの秒数を表示する画像(例えば、RTC演出まであと58秒)を表示してもよい。これに対して、客待ち状態に制御されている場合には、例えば、「RTC演出まであと1分」といった画像の表示だけをRTC予告演出として行ってもよいし、枠ランプ25等の発光制御のみをRTC予告演出として行ってもよい。
【0104】
(次回RTC予告演出)
RTC演出の実行開始時から5分が経過すると、次回RTC予告演出が開始される(
図8参照)。次回RTC予告演出は、電源供給開始時からの経過時間が次に所定の条件(後述する)を満たした場合に実行されるRTC演出の種別を報知する演出である。本実施形態では、次回RTC予告演出として、RTC演出Aが実行されることを報知する次回RTC予告演出Aと、RTC演出Bが実行されることを報知する次回RTC予告演出Bとの2種類が用意されている。
【0105】
次回RTC予告演出では、例えば、RTC演出の実行開始時から5分が経過したことを報知する0秒画像516、及び次に実行されるRTC演出の種別を報知する次回RTC予告画像517が所定時間(例えば15秒)表示される。
【0106】
ここで、時間演出(RTC予告演出、RTC演出、及び次回RTC予告演出)は、遊技球を用いた遊技とは無関係に開始される演出である。時間演出中にも遊技球を用いた遊技は継続されため、遊技に係る通常演出と時間演出とを並行させる必要がある。例えば、大当たりに対する信頼度が相対的に低い演出(例えば、ノーマルリーチ演出)が行われている場合には、時間演出の演出画像(512〜517)をメイン液晶5における全体領域に表示させる。これに対して、大当たりに対する信頼度が相対的に高い演出(例えば、SPSPリーチ演出)が実行される場合には、このような演出の演出画像を全体領域に表示させる。これと共に、時間演出の画像を、全体領域の一部の領域である左下領域や、サブ液晶61,62に表示させる。表示領域の切り替えは、特別図柄の変動表示開始と同時に行ってもよいし、信頼度が相対的に高い演出の開始と同時に行ってもよい。一例として、SPリーチ演出から、SPSPリーチ演出に発展する際に表示領域の切り替えを行ってもよい。
【0107】
なお、他の実施形態では、大当たりに対する信頼度が相対的に高い演出の実行中にRTC演出画像514および残り時間画像515を表示させなくてもよい。これにより、遊技者は、大当たりに対する信頼度が相対的に高いことを直感的に認識し、大当たりに当選するのではないかと期待しながら遊技を楽しむことが可能となる。
【0108】
[時間演出の具体例]
図9は、時間演出の具体例について説明するための説明図である。なお、
図8に示す「T」付きの各番号と、
図9の各図に括弧書きの「T」付きの番号とは、それぞれ一致したタイミングであることを示している。
【0109】
図9(A)に示すように、RTC予告演出が開始されると、例えば、メイン液晶5における全体領域にRTC予告画像512が表示される(
図8のタイミングT1)。通常演出としての装飾図柄511の変動表示はメイン液晶5の一部の領域である右下領域において行われている。
【0110】
次に、RTC予告演出の開始時から50秒が経過したタイミング(
図8のタイミングT2)で、メイン液晶5の中央領域にカウントダウン画像513が表示される。
図9(B)には、RTC予告演出の開始時から50秒が経過し、RTC演出が開始されるまでの残り時間が10秒であることを報知するカウントダウン画像513がRTC予告画像512に重畳して表示される様子が例示されている。装飾図柄511の変動表示はメイン液晶5の右下領域において行われている。
【0111】
次に、電源供給からの経過時間が所定の条件(後述する)を満たすと、RTC演出が開始される(
図8のタイミングT3)。RTC演出が開始されると、
図9(C)に例示するように、装飾図柄511の変動表示がメイン液晶5の全体領域を用いて行われる。そして、変動演出の背景画像に重畳してRTC画像514及び残り時間画像515が表示される。一例として
図9(C)には、メイン液晶5の一部の領域である左領域および右領域にRTC画像514が表示されると共に、メイン液晶5の一部の領域である左上領域に残り時間画像515が表示される様子が示されている。
【0112】
次に、RTC演出の実行開始時から5分が経過すると、装飾図柄511の変動表示はメイン液晶5の全体領域を用いて行われたまま、メイン液晶5において次回RTC予告演出が開始される(
図8のタイミングT4)。次回RTC予告演出が開始されると、
図9(D)に例示するように、残り時間画像515に代えて0秒画像516がメイン液晶5の左上領域に表示される。また、RTC画像514に重畳して(又は重畳せずに)、次回RTC予告画像517がメイン液晶5の一部の領域である左下領域に表示される。
【0113】
[RTC演出の実行日と実行時間間隔]
次に、
図10及び
図11を参照しつつ、RTC演出の実行時間間隔について説明する。ここで、
図10は、RTC演出の実行日と実行時間間隔について説明するための説明図(RTC演出管理テーブルの一例)である。
図11は、RTC演出の実行時間間隔の変化を説明するための説明図である。なお、
図10及び
図11には、パチンコ遊技機1が2014年12月1日にパチンコホールに導入された例について示している。
【0114】
本実施形態では、パチンコ遊技機1の稼働日(現在日)によってRTC演出が実行されるための実行条件が異なる。これにより、日によって異なる時間間隔でRTC演出を実行することが可能になる。
【0115】
図10に示すように、例えば、導入日から1カ月が経過した日(2015年1月1日)までの期間P1においては、パチンコ遊技機1の電源供給開始時から3時間が経過したときに、1回目のRTC演出としてRTC演出Aが開始される。また、電源供給開始時から12時間が経過したときに(第1条件の一例)、2回目のRTC演出としてRTC演出Aが開始される。すなわち、期間P1においては、1回目と2回目とのRTC演出Aの実行時間間隔が9時間である(
図11(P1)参照)。
【0116】
そして、例えば、期間P1の翌日(2015年1月2日)以降から、導入日から2カ月が経過した日(2015年2月1日)までの期間P2(第2条件の一例)においては、電源供給開始時からの経過時間が3(N+1)時間(Nは0及び正の整数)を経過したタイミングでRTC演出A又はRTC演出Bが交互に実行される。
【0117】
具体的には、期間P2における偶数日には、パチンコ遊技機1の電源供給開始時から3時間が経過したときに、1回目のRTC演出としてRTC演出Aが開始される(
図10、
図11(P2)偶数日参照)。また、電源供給開始時から6時間が経過したときに2回目のRTC演出としてRTC演出Bが開始され、電源供給開始時から9時間が経過したときに3回目のRTC演出としてRTC演出Aが開始される。さらに、電源供給開始時から12時間が経過したときに4回目のRTC演出としてRTC演出Bが開始される。すなわち、期間P2の偶数日においては、RTC演出A又はRTC演出Bが3時間間隔で交互に実行される(
図11(P2)偶数日参照)。
【0118】
これに対して、期間P2における奇数日には、パチンコ遊技機1の電源供給開始時から3時間が経過したときに、1回目のRTC演出としてRTC演出Bが開始される(
図10、
図11(P2)奇数日参照)。また、電源供給開始時から6時間が経過したときに2回目のRTC演出としてRTC演出Aが開始され、電源供給開始時から9時間が経過したときに3回目のRTC演出としてRTC演出Bが開始される。さらに、電源供給開始時から12時間が経過したときに4回目のRTC演出としてRTC演出Aが開始される。すなわち、期間P2の奇数日においては、RTC演出B又はRTC演出Aが3時間間隔で交互に実行される(
図11(P2)奇数日参照)。
【0119】
そして、例えば、期間P2の翌日(2015年2月2日)以降から2015年2月7日までの期間P3における偶数日には、電源供給開始時からの経過時間が3(N+1)時間を経過したタイミングでRTC演出Aが実行される。一方、期間P3における奇数日には、電源供給開始時からの経過時間が3(N+1)時間を経過したタイミングでRTC演出Bが実行される。
【0120】
具体的には、期間P3における偶数日には、パチンコ遊技機1の電源供給開始時から3時間が経過したときに、1回目のRTC演出Aが開始される(
図10、
図11(P3)偶数日参照)。また、電源供給開始時から6時間が経過したときに2回目のRTC演出Aが開始され、電源供給開始時から9時間が経過したときに3回目のRTC演出Aが開始される。さらに、電源供給開始時から12時間が経過したときに4回目のRTC演出Aが開始される。すなわち、期間P3における偶数日においては、RTC演出Aが3時間間隔で実行される(
図11(P3)偶数日参照)。
【0121】
これに対して、期間P3における奇数日には、パチンコ遊技機1の電源供給開始時から3時間が経過したときに、1回目のRTC演出Bが開始される(
図10参照)。また、電源供給開始時から6時間が経過したときに2回目のRTC演出Bが開始され、電源供給開始時から9時間が経過したときに3回目のRTC演出Bが開始される。さらに、電源供給開始時から12時間が経過したときに4回目のRTC演出Bが開始される。すなわち、期間P3の奇数日においては、RTC演出Bが3時間間隔で実行される(
図11(P3)奇数日参照)。
【0122】
そして、例えば、期間P3の翌日(2015年2月8日)以降から、導入日から3カ月が経過した日(2015年3月1日)までの期間P4においては、電源供給開始時からの経過時間が(3+2N)時間を経過したタイミングでRTC演出A又はRTC演出Bが交互に実行される。
【0123】
具体的には、期間P4における偶数日には、パチンコ遊技機1の電源供給開始時から3時間が経過したときに、1回目のRTC演出としてRTC演出Aが開始される(
図10、
図11(P4)偶数日参照)。また、電源供給開始時から5時間が経過したときに2回目のRTC演出としてRTC演出Bが開始され、電源供給開始時から7時間が経過したときに3回目のRTC演出としてRTC演出Aが開始される。さらに、電源供給開始時から9時間が経過したときに4回目のRTC演出としてRTC演出Bが開始され、電源供給開始時から11時間が経過したときに5回目のRTC演出としてRTC演出Aが開始される。また、電源供給開始時から13時間が経過したときに6回目のRTC演出としてRTC演出Bが開始される。すなわち、期間P4の偶数日においては、RTC演出A又はRTC演出Bが2時間間隔で交互に実行される(
図11(P4)偶数日参照)。
【0124】
これに対して、期間P4における奇数日には、パチンコ遊技機1の電源供給開始時から3時間が経過したときに、1回目のRTC演出としてRTC演出Bが開始される(
図10参照)。また、電源供給開始時から5時間が経過したときに2回目のRTC演出としてRTC演出Aが開始され、電源供給開始時から7時間が経過したときに3回目のRTC演出としてRTC演出Bが開始される。さらに、電源供給開始時から9時間が経過したときに4回目のRTC演出としてRTC演出Aが開始され、電源供給開始時から11時間が経過したときに5回目のRTC演出としてRTC演出Bが開始される。また、電源供給開始時から13時間が経過したときに6回目のRTC演出としてRTC演出Aが開始される。すなわち、期間P4の奇数日においては、RTC演出B又はRTC演出Aが2時間間隔で交互に実行される(
図11(P4)奇数日参照)。
【0125】
そして、例えば、期間P4の翌日(2015年3月2日)以降から2015年3月7日までの期間P5における偶数日には、電源供給開始時からの経過時間が(3+2N)時間を経過したタイミングでRTC演出Aが実行される。また、例えば、期間P5における奇数日には、電源供給開始時からの経過時間が(3+2N)時間を経過したタイミングでRTC演出Bが実行される。
【0126】
具体的には、期間P5における偶数日には、パチンコ遊技機1の電源供給開始時から3時間が経過したときに、1回目のRTC演出Aが開始される(
図10、
図11(P5)偶数日参照)。また、電源供給開始時から5時間が経過したときに2回目のRTC演出Aが開始され、電源供給開始時から7時間が経過したときに3回目のRTC演出Aが開始される。さらに、電源供給開始時から9時間が経過したときに4回目のRTC演出Aが開始され、電源供給開始時から11時間が経過したときに5回目のRTC演出Aが開始される。また、電源供給開始時から13時間が経過したときに6回目のRTC演出Aが開始される。すなわち、期間P5の偶数日においては、RTC演出Aが2時間間隔で実行される(
図11(P5)偶数日参照)。
【0127】
これに対して、期間P5における奇数日には、パチンコ遊技機1の電源供給開始時から3時間が経過したときに、1回目のRTC演出Bが開始される(
図10参照)。また、電源供給開始時から5時間が経過したときに2回目のRTC演出Bが開始され、電源供給開始時から7時間が経過したときに3回目のRTC演出Bが開始される。さらに、電源供給開始時から9時間が経過したときに4回目のRTC演出Bが開始され、電源供給開始時から11時間が経過したときに5回目のRTC演出Bが開始される。また、電源供給開始時から13時間が経過したときに6回目のRTC演出Bが開始される。すなわち、期間P5の奇数日においては、RTC演出Bが2時間間隔で実行される(
図11(P5)奇数日参照)。
【0128】
そして、例えば、期間P5の翌日(2015年3月8日)以降から、導入日から4カ月が経過した日(2015年4月1日)までの期間P6においては、期間P4と同様に、電源供給開始時からの経過時間が(3+2N)時間を経過したタイミングでRTC演出A又はRTC演出Bが交互に実行される。
【0129】
具体的には、期間P6における偶数日には、パチンコ遊技機1の電源供給開始時から3時間が経過したときに、RTC演出Aが開始される(
図10参照)。また、電源供給開始時から5時間が経過したときにRTC演出Bが開始され、電源供給開始時から7時間が経過したときにRTC演出Aが開始される。さらに、電源供給開始時から9時間が経過したときにRTC演出Bが開始され、電源供給開始時から11時間が経過したときにRTC演出Aが開始される。また、電源供給開始時から13時間が経過したときにRTC演出Bが開始される。すなわち、期間P6の偶数日においては、期間P4における偶数日と同様に、RTC演出A又はRTC演出Bが2時間間隔で交互に実行される(
図11(P6)偶数日参照)。このように、期間P6の偶数日においては、RTC演出の実行条件が期間P4の偶数日における実行条件に戻る(
図11(P6)偶数日および(P4)偶数日参照)。
【0130】
また、期間P6における奇数日には、期間P4における奇数日と同様に、パチンコ遊技機1の電源供給開始時から3時間が経過したときに、RTC演出Bが開始される(
図10参照)。また、電源供給開始時から5時間が経過したときにRTC演出Aが開始され、電源供給開始時から7時間が経過したときにRTC演出Bが開始される。さらに、電源供給開始時から9時間が経過したときにRTC演出Aが開始され、電源供給開始時から11時間が経過したときにRTC演出Bが開始される。また、電源供給開始時から13時間が経過したときにRTC演出Aが開始される。すなわち、期間P6の奇数日においては、期間P4における奇数日と同様に、RTC演出B又はRTC演出Aが2時間間隔で交互に実行される(
図11(P6)偶数日参照)。このように、期間P6の奇数日においては、RTC演出の実行条件が期間P4の偶数日における実行条件に戻る(
図11(P6)奇数日および(P4)奇数日参照)。
【0131】
そして、例えば、期間P6の翌日(2015年4月2日)以降には、毎月2日から7日までは期間P5と同様の実行条件でRTC演出が実行される。また、毎月8日から翌月1日までは期間P6と同様の実行条件でRTC演出が実行される。
【0132】
このように、各RTC演出の実行時間間隔は、期間P1では9時間であり(
図11(P1)参照)、期間P2及びP3では3時間であり(
図11(P2)及び(P3)参照)、期間P4以降では2時間である(
図11(P4)〜(P6)参照)。
【0133】
また、RTC演出Aの実行時間間隔は、期間P1では9時間であり、期間P2では6時間であり、期間P3における偶数日では3時間であり、期間P4では4時間である。また、期間P5以降の毎月2日から7日までの偶数日では2時間であり、期間P6以降の毎月8日から翌月1日までの偶数日では4時間である(
図10及び
図11参照)。
【0134】
RTC演出Bの実行時間間隔は、期間P2では6時間であり、期間P3における奇数日では3時間であり、期間P4では4時間である。また、期間P5以降の毎月2日から7日までの奇数日では2時間であり、期間P6以降の毎月8日から翌月1日までの奇数日では4時間である(
図10及び
図11参照)。
【0135】
期間P1においてはRTC演出Aのみが実行されるが、期間P2以降にはRTC演出Bが追加され、RTC演出の実行回数が増加する(
図11参照)。また、RTC演出A及びRTC演出Bの実行順序が日によって変わったり、RTC演出A及びRTC演出Bのうちいずれか1種類のRTC演出のみが実行されたりする(
図10参照)。例えば、導入日からある程度の期間(例えば3カ月間)は期間を追う毎にRTC演出の実行回数が増え、RTC演出の実行時間間隔が短くなると共に、現在日によって実行されるRTC演出種別に変化が生じる。これにより、期間を経ることによってRTC演出を楽しむ機会が増えると共に、同じ時間帯であっても日によって実行されるRTC演出の種別が変化するため、RTC演出の興趣性を向上させることが可能である。
【0136】
なお、本実施形態では、RTC演出管理テーブルが、画像音響制御基板140の制御用ROM144に予め記憶されている。他の実施形態では、例えば、RTC演出管理テーブル作成用のプログラム及びデータを予め制御用ROM144に記憶させてもよい。そして、このようなプロクラム等に基づいて、電源供給開始時にRTC情報によってパチンコ遊技機1の稼働日(現在日)が特定されたことに応じて、画像音響制御基板140の統括CPU141によりRTC演出管理テーブルを生成させてもよい。また、RTC演出管理テーブルの各種データは、例えば、パチンコホールの店員が所定の操作(一例として後述するRAMクリアスイッチの押下)を行ったことに基づいて変更できてもよい。
【0137】
また、本実施形態では、RTC演出が少なくとも1日に2回以上実行される。他の実施形態では、RTC演出が実行されない日があってもよいし、RTC演出が1日に1回だけ実行される日があってもよい。
【0138】
[時間演出の演出態様について]
図12は、時間演出の演出態様について説明するための説明図である。本実施形態では、RTC演出Aにおいて達成条件成立により遊技者が選択可能になる更新キャラはキャラAだけであり、RTC演出Bにおいて達成条件成立により遊技者が選択可能になる更新キャラはキャラBだけである。キャラクタの追加後にはRTC演出を継続させる必要性がない。このため、本実施形態では、RTC演出の実行開始から5分以内に達成条件が成立したことに応じて、RTC演出について予め定められた実行終了タイミングが到来する前にRTC演出を終了させる構成を採用している。例えば、
図12(A)に示すように、達成条件成立後、大当たり遊技が開始される際にRTC演出が終了する。このため、大当たり遊技に係る演出画像(例えば、オープニング画像、ラウンド画像、及びエンディング画像)がメイン液晶5及びサブ液晶61,62に表示される際には、RTC演出に係るRTC画像514および残り時間画像515は表示されない。一方、次に実行されるRTC演出がどのような演出であるかは遊技者が興味を抱く情報である。このため、本実施形態では、既にRTC演出が終了していても、RTC演出の実行開始時から5分が経過したタイミングで次回RTC予告演出が実行される構成を採用している。この場合、次回RTC予告演出の実行時にはRTC演出は既に終了しているため、RTC演出の実行時間が5分を経過したことを報知する0秒画像516は表示されない。
【0139】
達成条件の成否は、RTC演出の開始時から5分以内に変動表示していた特別図柄が確変当たりを示す態様で停止表示されるかによって決定される。ここで、特別図柄判定の判定結果が大当たりの場合には、特別図柄の変動表示の時間が長い場合が多い。このため、仮に特別図柄の変動表示中にRTC演出を終了させると、達成条件が成立しない状況が生じ易くなる可能性がある。また、遊技者は、変動演出中にRTC演出が終了してしまうと、達成条件が成立しなかったことでがっかりしてしまう可能性もある。そこで、本実施形態では、RTC演出中に変動表示を開始した特別図柄が停止表示されるまで、RTC演出を終了させずにRTC画像514を表示し続ける構成を採用している(
図12(B)参照)。このように、特別図柄の変動表示中にRTC演出を終了させないことによって、その変動中の特別図柄に係る特別図柄判定の判定結果が報知されるまで、遊技者は、達成条件が成立するのではないかという期待感を抱きながら遊技を楽しむことが可能である。なお、本実施形態では、変動表示中の特別図柄が停止表示されるまで、次回RTC予告演出を終了させずに0秒画像516を表示し続ける構成を採用している(
図12(B)参照)。
【0140】
なお、1回のRTC演出中に達成条件が何度も成立しても不自然ではない他の実施形態においては、達成条件成立後もRTC演出を継続させてもよい。例えば、1種類のRTC演出に対して達成条件成立により選択可能になる更新キャラが複数用意されている場合や、特定の予告演出が出現するか否かが達成条件であって達成条件が成立してもRTC演出に関連する利益が遊技者に付与されない場合などには、達成条件成立後もRTC演出を継続して実行させてもよい。なお、達成条件成立後もRTC演出を継続させる場合でも、RTC演出に係る演出画像(例えば、RTC画像514及び残り時間画像515)が、メイン液晶5から消去される期間を備えてもよい。一例として、大当たり報知後からオープニング演出が終了するまでの間は、残り時間画像515を表示させなくてもよい。また、達成条件が設けられていないRTC演出が実行される他の実施形態では、通常演出の態様に関わらずRTC演出に係る演出画像を表示させてもよい。
【0141】
[遊技制御基板100によるタイマ割込み処理]
次に、
図13を参照しつつ、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、
図13は、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御基板100は、電源供給開始時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、一定時間(例えば4ミリ秒)毎に定期的にタイマ割込みがかかるように設定されている。タイマ割込みが発生すると、遊技制御基板100は、
図13に例示されている一連の処理を実行する。遊技制御基板100の処理は、メインROM102に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU101が発行する命令に従って行われる。
【0142】
まず、遊技制御基板100のメインCPU101は、特別図柄判定用の各種乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数)の一部(又は全部)をソフトウェアにより更新するための乱数更新処理を実行する(ステップS1)。
【0143】
ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112等の各スイッチから入力される検知信号の状態を判定するスイッチ処理を実行する(ステップS2)。このスイッチ処理については、
図14に基づいて後に詳述する。
【0144】
ステップS2の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄判定を実行し、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。判定結果が大当たりであるか否かは、判定用記憶領域1030に記憶されている大当たり乱数が、メインROM102に予め用意された大当たり乱数テーブル(不図示、後述する)に規定されている当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、当該変動開始時に判定される。大当たりであると判定された場合には、メインCPU101は、判定用記憶領域1030に記憶されている図柄乱数が、メインROM102に予め用意された図柄決定テーブル(不図示、後述する)に規定されている判定値のいずれかと一致するか否かに基づいて大当たり図柄の種別を判定することで、大当たりの種別を決定する。この特別図柄処理については、
図17に基づいて後に詳述する。
【0145】
ステップS3の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。
【0146】
ステップS4の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口12を開放すると判定した場合に、電動チューリップ制御部113を介して電動チューリップ17を動作させる電動チューリップ処理を実行する(ステップS5)。
【0147】
ステップS5の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3の処理で大当たりであると判定した場合に、第1大入賞口制御部119及び第2大入賞口制御部120を制御して第1大入賞口13及び第2大入賞口19を開放する大入賞口開放制御処理を実行する(ステップS6)。この大入賞口開放制御処理については、
図21に基づいて後に詳述する。
【0148】
ステップS6の処理に続いて、メインCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、第1大入賞口スイッチ115、第2大入賞口スイッチ116等の検出信号に基づく賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS7)。具体的には、メインCPU101は、各スイッチのいずれかが「ON」になったことに基づく検知信号に応じて、遊技者に払い出す賞球数を示すコマンドを払出制御基板に出力する。
【0149】
ステップS7の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS7以前の処理ステップにおいてメインRAM103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板130に送信する送信処理を実行する(ステップS8)。以上でメインCPU101は
図13に示す処理を終了する。
【0150】
[遊技制御基板100によるスイッチ処理]
図14は、
図13のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、
図14に例示されるように、第1始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力された時点の特別図柄判定用の各種乱数(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得する処理等を含む第1始動口スイッチ処理を実行する(ステップS21)。この第1始動口スイッチ処理については、
図15に基づいて後に詳述する。
【0151】
次に、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無を監視して、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力された時点の特別図柄判定用の各種乱数を取得する処理等を含む第2始動口スイッチ処理を実行する(ステップS22)。この第2始動口スイッチ処理については、
図16に基づいて後に詳述する。
【0152】
そして、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号の入力の有無を監視して、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力された時点の普通図柄乱数を取得するゲートスイッチ処理を実行する(ステップS23)。以上でメインCPU101は
図14に示す処理を終了する。
【0153】
[遊技制御基板100による第1始動口スイッチ処理]
図15は、
図14のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。
図15に例示されるように、メインCPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号(具体的には第1始動口スイッチ111が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップS2101)。ここで、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップS2101:YES)、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得する(ステップS2102〜ステップS2105)。
【0154】
次に、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、メインROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS2106)。
【0155】
メインCPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(ステップS2106:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新する(ステップS2107)。
【0156】
ステップS2107の処理に続いて、メインCPU101は、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS2108)。メインRAM103には、時短遊技フラグが記憶されている。この時短遊技フラグは、第2始動口12に遊技球が入賞し難い状態に電動チューリップ17を制御する場合に「OFF」に設定され、逆に、第2始動口12に遊技球が入賞し易い状態に電動チューリップ17を制御する場合に「ON」に設定されるフラグである。メインCPU101は、ステップS217において、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する。
【0157】
メインCPU101は、現在の状態が高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS2108:NO)、すなわち時短遊技フラグが「OFF」に設定されている場合、事前判定処理を実行する(ステップS2109)。具体的には、メインCPU101は、後述する大当たり判定処理(
図18参照)や変動パターン決定処理(
図19参照)に先立って、ステップS2102〜S2105の処理によって取得された取得情報に基づいて、大当たりとなるか否かを事前判定する。また、メインCPU101は、事前判定処理において、ステップS2102〜S2105の処理によって取得された取得情報に基づいた演出(例えば先読み演出)を指定するための特別図柄の変動パターンを判定する。
【0158】
メインCPU101は、ステップS2109の事前判定処理を実行した場合、又は高ベース状態である(時短遊技フラグが「ON」に設定されている)と判断した場合(ステップS2108:YES)、ステップS2102〜ステップS2105の処理で取得した各種乱数を第1保留記憶領域1031〜第4保留記憶領域1034における空きエントリの最上位に格納する(ステップS2110)。なお、メインCPU101は、事前判定処理を実行した場合には、事前判定処理によって得られた事前判定情報を、ステップS2110の処理で格納した各種乱数と同じ保留領域内に格納する。
【0159】
メインCPU101は、ステップS2110の処理に続いて、第1特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS2111)。この保留コマンドは、第1特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップS2109の処理で得られた事前判定情報を含むものである。保留コマンドは、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
【0160】
ステップS2111の処理を実行した場合、第1始動口スイッチ111が「ON」になっていないと判定した場合(ステップS2101:NO)、又は、保留数U1が最大保留数Umax1未満でないと判定した場合(ステップS2106:NO)、メインCPU101は
図15に示す処理を終了する。
【0161】
[遊技制御基板100による第2始動口スイッチ処理]
図16は、
図14のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。
図16に例示されるように、メインCPU101は、ステップS21の第1始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ112からの検知信号(具体的には第2始動口スイッチ112が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否かを判定する(ステップS2201)。
【0162】
メインCPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定した場合(ステップS2201:YES)、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得する(ステップS2202〜ステップS2205)。
【0163】
次に、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が、メインROM102に記憶されている第2特別図柄判定の最大保留数Umax2(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS2206)。
【0164】
メインCPU101は、保留数U2が最大保留数Umax2未満であると判定した場合(ステップS2206:YES)、保留数U2の値を「1」加算した値に更新する(ステップS2207)。
【0165】
ステップS2207の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS2108の処理と同様に、現在の状態が高ベース状態であるか否かを判断する(ステップS2208)。ここで、現在の状態が高ベース状態であると判断した場合(ステップS2209:YES)、事前判定処理を実行する(ステップS2209)。
【0166】
メインCPU101は、ステップS2209の事前判定処理を実行した場合、又は高ベース状態ではないと判断した場合(ステップS2208:YES)、ステップS2202〜ステップS2205の処理で取得した各種乱数を第1保留記憶領域1035〜第4保留記憶領域1038における空きエントリの最上位に格納する(ステップS2210)。なお、メインCPU101は、事前判定処理を実行した場合には、事前判定処理によって得られた事前判定情報を、ステップS2210の処理で格納した各種乱数と同じ保留領域内に格納する。
【0167】
メインCPU101は、ステップS2210の処理に続いて、第2特別図柄判定に係る保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS2211)。この保留コマンドは、第2特別図柄判定が保留されたことを通知するコマンドであって、ステップS2210の処理で得られた事前判定情報を含むものであり、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
【0168】
ステップS2211の処理を実行した場合、第2始動口スイッチ112が「ON」になっていないと判定した場合(ステップS2201:NO)、又は、保留数U2が最大保留数Umax2未満でないと判定した場合(ステップS2206:NO)、メインCPU101は
図16に示す処理を終了する。
【0169】
[遊技制御基板100による特別図柄処理]
次に、
図17を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、
図17は、
図13のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。
【0170】
図17に例示されるように、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。この大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。ここで、大当たり遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
【0171】
メインCPU101は、大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、メインRAM103に記憶されている第2特別図柄判定の保留数U2が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS303)。ここで、保留数U2が「1」以上であると判定した場合(ステップS303:YES)、保留数U2を「1」減算した値に更新する(ステップS304)。
【0172】
メインCPU101は、保留数U2が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS305)。ここで、保留数U1が「1」以上であると判定した場合(ステップS305:YES)、メインCPU101は、保留数U1を「1」減算した値に更新する(ステップS306)。
【0173】
ステップS304の処理又はステップS306の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103の保留記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS308)。具体的には、メインCPU101は、ステップS304の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第2特別図柄判定用の保留記憶領域1035〜1038に記憶されている最先の取得情報を判定用記憶領域1030にシフトさせると共に、残りの取得情報を1エントリずつ上位にシフトさせる。また、ステップS306の処理に続いてシフト処理を実行する場合には、第1特別図柄判定用の保留記憶領域1031〜1034に記憶されている最先の取得情報を判定用記憶領域1030にシフトさせると共に、残りの取得情報を1エントリずつ上位にシフトさせる。
【0174】
ステップS308の処理に続いて、メインCPU101は、判定用記憶領域1030に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS309)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たりか否かが判定されると共に、大当たりであると判定された場合には大当たりの種別が決定される。そして、これらの処理の結果を示す特別図柄の設定情報がメインRAM103にセットされる。この大当たり判定処理については、
図18に基づいて後に詳述する。
【0175】
ステップS309の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン決定処理を実行する(ステップS310)。この変動パターン決定処理については、
図19に基づいて後に詳述する。
【0176】
ステップS310の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS309の処理で決定した特別図柄の設定情報、この特別図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS310の処理で決定した変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS311)。
【0177】
この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、メイン液晶5における装飾図柄の変動表示等が開始されることになる。
【0178】
ステップS311の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS311の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS312)。その際、判定用記憶領域1030に第1特別図柄判定に係る取得情報(乱数)が記憶された状態でステップS309〜ステップS311の処理が行われた場合には、第1特別図柄表示器41において特別図柄の変動表示を開始する。一方、第2特別図柄判定に係る取得情報(乱数)が記憶された状態でステップS309〜ステップS311の処理が行われた場合には、第2特別図柄表示器42において特別図柄の変動表示を開始する。
【0179】
ステップS312の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている客待ちフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS313)。この客待ちフラグは、パチンコ遊技機1が客待ち状態であるか否かを示すフラグであり、第1特別図柄判定の権利及び第2特別図柄判定の権利がいずれも保留されておらず、且つ特別図柄の変動表示が行われなくなったタイミングで「ON」に設定され、特別図柄の変動表示が再び開始されるときに「OFF」に設定される。
【0180】
メインCPU101は、客待ちフラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS313:YES)、客待ちフラグを「OFF」に設定する(ステップS314)。そして、このステップS314の処理を実行した場合、又は客待ちフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS313:NO)、ステップS312における変動表示を開始してからの経過時間である変動時間の計測を開始する(ステップS315)。
【0181】
メインCPU101は、ステップS315の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS315における変動時間の計測開始から、ステップS310の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS317)。ここで、変動時間が経過していないと判定された場合(ステップS317:NO)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
【0182】
メインCPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(ステップS317:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示されることを通知する図柄確定コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS318)。この図柄確定コマンドは、ステップS8における送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、メイン液晶5に変動表示されていた装飾図柄511を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
【0183】
ステップS318の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS312の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了させる(ステップS319)。具体的には、ステップS309の処理で決定した特別図柄(大当たり図柄又はハズレ図柄)を、変動表示させていた特別図柄表示器に停止表示させる。なお、この特別図柄の停止表示は、少なくとも所定の図柄確定時間(例えば1秒)が経過するまで継続される。
【0184】
このように、メインCPU101は、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから大当たり判定処理の判定結果を示す態様で第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示させる。
【0185】
ステップS319の処理に続いて、メインCPU101は、上記ステップS315の処理で計測を開始した変動時間をリセットする(ステップS320)。そして、メインCPU101は、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させる処理等を含む停止中処理を実行し(ステップS321)、ステップS4の普通図柄処理に処理を進める。この停止中処理については、
図20に基づいて後に詳述する。
【0186】
メインCPU101は、保留数U1が「1」以上ではないと判定した場合(ステップS305:NO)、客待ちフラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS323)。ここで、客待ちフラグが「ON」に設定されていると判定された場合(ステップS323:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
【0187】
メインCPU101は、客待ちフラグが「ON」に設定されていないと判定した場合(ステップS323:NO)、パチンコ遊技機1が客待ち状態になったことを通知する客待ちコマンドをメインRAM103にセットする(ステップS324)そして、メインCPU101は、客待ちフラグを「ON」に設定し(ステップS325)、ステップS4の普通図柄処理に処理を進める。この客待ちコマンドは、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
【0188】
[遊技制御基板100による大当たり判定処理]
図18は、
図17のステップS309における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、判定用記憶領域1030に記憶された大当たり乱数に基づいて大当たり判定を実行する(ステップS3091)。具体的には、メインCPU101は、現在の遊技状態が低確率状態(本実施形態では通常遊技状態または時短遊技状態)である場合には、低確率用大当たり乱数テーブル(不図示)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする。一方、メインCPU101は、現在の遊技状態が高確率状態(本実施形態では確変遊技状態)である場合には、高確率用大当たり乱数テーブル(不図示)をメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする。そして、メインCPU101は、
図15のステップS2102の処理(又は
図16のステップS2202の処理)で取得した大当たり乱数が、メインRAM103にセットした大当たり乱数テーブルに格納されている当選値のいずれかと一致するか否かに基づいて、大当たりであるか否かを判定する。
【0189】
このように、メインCPU101は、第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞したことを契機として取得された大当たり乱数等の取得情報が判定用記憶領域1030に記憶されるといった始動条件が成立すると、その大当たり乱数に基づいて、遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かを判定する。
【0190】
ステップS3091の処理に続いて、メインCPU101は、大当たり判定の判定結果が大当たりであるか否かを判定する(ステップS3092)。ここで、大当たりであると判定した場合(ステップS3092:YES)、メインCPU101は、メインROM102に記憶されている大当たり時の図柄決定テーブルを参照して大当たり図柄の種別(大当たりの種別)を決定し、その設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3093)。
【0191】
具体的には、例えば、ステップS3091の大当たり判定に使用された大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域1030に記憶されている図柄乱数が第1特別図柄判定に係るものである場合には、メインCPU101は、その図柄乱数が、第1始動口入賞用の図柄決定テーブル(不図示)に規定されているどの判定値と一致するかに基づいて、大当たり図柄を判定する。例えば、第1始動口入賞用の図柄決定テーブルよりも第2始動口入賞用の図柄決定テーブル(不図示)の方が、遊技者に有利な大当たり(例えば確変当たり)に決定され易いように予め設定されている。ここで決定された大当たり図柄は、上記ステップS317の処理において、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示される。その後、停止表示された特別図柄に応じた大当たり遊技が行われることになる。
【0192】
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判定した場合(ステップS3092:NO)、ハズレ図柄の設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3094)。これにより、上記ステップS317の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に停止表示される。この場合、大当たり遊技は行われない。以上でメインCPU101は
図18に示す処理を終了する。
【0193】
[遊技制御基板100による変動パターン決定処理]
図19は、
図17のステップS310における変動パターン決定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、
図17のステップS309における大当たり判定処理を実行した後、ステップS3091の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3101)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3101:YES)、大当たり用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3102)。なお、変動パターンテーブルは、特別図柄の変動パターンと、変動パターン乱数と比較するための判定値とが対応付けられたテーブルであり、遊技状態毎に予めメインROM102に記憶されているテーブルである。例えば、メインCPU101は、現在の遊技状態に対応した変動パターンテーブルをメインROM102から読み出し、メインRAM103にセットする。
【0194】
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3101:NO)、すなわちハズレである場合、演出制御基板130にリーチ演出を行わせる否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS3103)。具体的には、メインCPU101は、ステップS3091の処理で使用した大当たり乱数と共に判定用記憶領域1030に記憶されたリーチ乱数に基づいて、リーチ判定を行う。例えば、メインCPU101は、大当たり判定で使用した大当たり乱数と一緒に取得されたリーチ乱数が、リーチ乱数と比較するための判定値と一致するか否かに基づいて、リーチ演出を行わせるか否かを決定する。例えば、メインROM102には、リーチ判定に用いるリーチ判定テーブル(不図示)が、遊技状態毎に予め記憶されている。本実施形態では、通常遊技状態におけるリーチ判定テーブルにおいて、例えば、リーチ乱数の値と比較される判定値のうちの10%がリーチ演出を行わせる旨の判定結果(リーチ)に割り当てられ、残りの90%がリーチ演出を行わせない旨の判定結果(非リーチ)に割り当てられている。また、例えば、確変遊技状態におけるリーチ判定テーブルにおいて、リーチ乱数の値と比較される判定値のうちの100%が「非リーチ」に割り当てられている(すなわち「リーチ」は0%)。
【0195】
メインCPU101は、リーチ判定の判定結果がリーチである場合(ステップS3103:YES)、リーチ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3104)。逆に、リーチ判定の判定結果が非リーチである場合(ステップS3103:NO)、非リーチ用変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3105)。
【0196】
続いて、メインCPU101は、ステップS3102の処理、ステップS3104の処理、又はステップS3105の処理によってメインRAM103にセットされた変動パターンテーブルを参照して、特別図柄の変動パターンを決定し、その設定情報をメインRAM103にセットする(ステップS3107)。具体的には、メインCPU101は、ステップS3091の処理で使用した大当たり乱数と共に判定用記憶領域1030に記憶された変動パターン乱数が、変動パターンテーブルに規定された判定値のうちのどの値と一致するかに基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。例えば、大当たり用変動パターンテーブルがメインRAM103にセットされた場合、メインCPU101は、変動パターン乱数が、大当たり用変動パターンテーブルに規定された判定値のうちのどの値と一致するかに基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。また、例えば、ハズレ用変動パターンテーブルがメインRAM103にセットされた場合、メインCPU101は、変動パターン乱数に基づいて、ステップS308のシフト処理後の保留数に対応した変動パターンを決定する。変動パターンの設定情報は、上述したステップS309の大当たり判定処理によってメインRAM103にセットされた特別図柄の設定情報と共に変動開始コマンドに含まれて、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。以上でメインCPU101は
図19に示す処理を終了する。
【0197】
[遊技制御基板100による停止中処理]
図20は、
図17のステップS321における停止中処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、ステップS320の処理によって変動時間をリセットした後、
図20に例示されるように、ステップS3091の判定結果が大当たりであるか否かを判断する(ステップS3211)。ここで、大当たりであると判断した場合(ステップS3211:YES)、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技フラグを「ON」に設定する(ステップS3212)。
【0198】
次に、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグ及び確変遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3213)。ここで、時短遊技フラグは、第2始動口12に遊技球が入賞し易い状態に電動チューリップ17が制御される時短状態であるか否かを示すフラグである。確変遊技フラグは、特別図柄判定において大当たりであると判定される確率が相対的に高い高確率状態であるか否かを示すフラグである。
【0199】
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、時短遊技フラグ及び確変遊技フラグの設定により遊技状態が制御される。すなわち、遊技状態を確変遊技状態に設定する場合には確変遊技フラグ及び時短遊技フラグの両方が「ON」に設定され、遊技状態を時短遊技状態に設定する場合には確変遊技フラグが「OFF」に設定されると共に時短遊技フラグが「ON」に設定され、遊技状態を通常遊技状態に設定する場合には確変遊技フラグ及び時短遊技フラグの両方が「OFF」に設定される。
【0200】
ステップS3213の処理に続いて、メインCPU101は、大当たり遊技が開始されることを通知するためのオープニングコマンドをメインRAM103にセットする(ステップS3214)。このオープニングコマンドは、大当たりの種別、大当たり遊技に用いられる大入賞口を示す情報、大当たり遊技のラウンド数、大当たり遊技終了後に設定される遊技状態を示す情報等を含むものであり、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
【0201】
一方、メインCPU101は、大当たりではないと判断した場合(ステップS3211:NO)、時短遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3215)。ここで、時短遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3215:YES)、メインRAM103に記憶されている時短遊技残余回数Jを「1」減算した値に更新する(ステップS3216)。この時短遊技残余回数Jは、時短状態で特別図柄判定が実行される残り回数を示すものである。
【0202】
ステップS3216の処理に続いて、メインCPU101は、時短遊技残余回数Jが「0」であるか否かを判定する(ステップS3217)。ここで、時短遊技残余回数Jが「0」であると判定した場合(ステップS3217:YES)、時短遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3218)。
【0203】
メインCPU101は、ステップS3218の処理を実行した場合、時短遊技フラグが「ON」ではないと判定した場合(ステップS3215:NO)、又は時短遊技残余回数Jが「0」ではないと判定した場合(ステップS3217:NO)、確変遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS3219)。
【0204】
メインCPU101は、確変遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS3219:YES)、メインRAM103に記憶されている高確率遊技残余回数Kを「1」減算した値に更新する(ステップS3220)。この高確率遊技残余回数Kは、高確率状態で特別図柄判定が実行される残り回数を示すものである。
【0205】
ステップS3220の処理に続いて、メインCPU101は、高確率遊技残余回数Kが「0」であるか否かを判定する(ステップS3221)。ここで、高確率遊技残余回数Kが「0」であると判定した場合(ステップS3221:YES)、確変遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS3222)。
【0206】
このステップS3222の処理が行われた場合、確変遊技フラグが「ON」ではないと判定された場合(ステップS3219:NO)、高確率遊技残余回数Kが「0」ではないと判定された場合(ステップS3221:NO)、又はステップS3214の処理が行われた場合、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
【0207】
[遊技制御基板100による大入賞口開放制御処理]
以下、
図21を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される大入賞口開放制御処理について説明する。この大入賞口制御処理は、メインROM102に記憶されている大当たり時の図柄決定テーブルに基づいて選択した大当たり遊技を実行する処理である。ここで、
図21は、
図13のステップS6における大入賞口開放制御処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、ステップS5の電動チューリップ処理に続いて、
図21に例示されるように、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS601)。ここで、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されていないと判定された場合(ステップS601:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
【0208】
メインCPU101は、大当たり遊技フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS601:YES)、例えばステップS3214(
図20参照)の処理によって大当たり遊技に係るオープニングコマンドをセットしてからの経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、大当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する(ステップS602)。ここで、オープニング中であると判定した場合(ステップS602:YES)、同じく経過時間が所定のオープニング時間に達したか否かに基づいて、オープニング時間が経過したか否かを判定する(ステップS603)。ここで、オープニング時間が経過していないと判定された場合(ステップS603:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
【0209】
メインCPU101は、オープニング時間が経過したと判定した場合(ステップS603:YES)、大当たり遊技のラウンド数Rmax、第1大入賞口制御部118(又は第2大入賞口制御部119)の動作パターン等を設定して、その設定情報をメインRAM103に格納する(ステップS604)。このステップS604の処理が実行されることによって、ラウンドと次のラウンドとの間のインターバル時間、最終ラウンド終了後のエンディング時間等の大当たり遊技に関する各種時間も併せて設定される。また、本実施形態では、第1大入賞口13及び第2大入賞口19のどちらを用いて大当たり遊技を行うかも併せて設定される。このため、第1大入賞口13を用いると設定された場合には第1大入賞口制御部118の動作パターンが設定され、第2第入賞口19を用いると設定された場合には第2大入賞口制御部119の動作パターンが設定される。
【0210】
ステップS604の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)への遊技球の入賞数Yをリセットし(ステップS605)、同じくメインRAM103に記憶されている大当たり中のラウンド数Rを「1」加算した値に更新する(ステップS606)。このラウンド数Rは、大当たり開始前は「0」に設定されており、ステップS606の処理が行われる毎に「1」加算される。
【0211】
ステップS606の処理に続いて、メインCPU101は、大入賞口の開放制御を開始する(ステップS607)。その際、上記ステップS604の処理で今回の大当たり遊技に第1大入賞口13を用いると設定されている場合には、第1大入賞口制御部118に第1大入賞口13の開放制御を開始させる。また、今回の大当たり遊技に第2大入賞口19を用いると設定されている場合には、第2大入賞口制御部119に第2大入賞口19の開放制御を開始させる。
【0212】
次に、メインCPU101は、この開放制御が開始されてからの経過時間である開放時間の計測を開始する(ステップS608)。そして、第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)を開放するラウンド遊技が開始されたことを通知するラウンド開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS609)。
【0213】
メインCPU101は、大当たり遊技におけるオープニング中ではないと判定した場合(ステップS602:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が大当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、最終ラウンド終了直後のエンディング中であるか否かを判定する(ステップS611)。ここで、エンディング中であると判定された場合(ステップS611:YES)、後述するステップS625に処理が進められる。
【0214】
メインCPU101は、大当たり遊技におけるエンディング中ではないと判定した場合(ステップS611:NO)、例えばメインRAM103に記憶されている現在の状態が大当たり遊技におけるどの時点であるかを示す情報に基づいて、インターバル中(ラウンドと次のラウンドとの間)であるか否かを判定する(ステップS612)。ここで、インターバル中であると判定した場合(ステップS612:YES)、前回のラウンド遊技終了時に第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)が閉塞してから、ステップS604の処理によって設定されたインターバル時間が経過したか否かを判定する(ステップS613)。ここで、インターバル時間が経過したと判定された場合(ステップS613:YES)、次のラウンド遊技を開始するタイミングになっているため、上記ステップS605に処理が進められる。逆に、インターバル時間が経過していないと判定された場合(ステップS613:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
【0215】
一方、メインCPU101は、インターバル中ではないと判定した場合(ステップS612:NO)、ラウンド遊技中であると判断して、大入賞口スイッチが「ON」になったか否かを判定する(ステップS614)。具体的には、第1大入賞口13を開放するラウンド遊技の実行中である場合には、第1大入賞口スイッチ116からの検知信号の有無に基づいて、第1大入賞口スイッチ116が「ON」になったか否かを判定する。また、第2大入賞口19を開放するラウンド遊技の実行中である場合には、第2大入賞口スイッチ117からの検知信号の有無に基づいて、第2大入賞口スイッチ117が「ON」になったか否かを判定する。
【0216】
ここで、メインCPU101は、第1大入賞口スイッチ116(又は第2大入賞口スイッチ117)が「ON」になったと判定した場合(ステップS614:YES)、第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)に1個の遊技球が入賞したと判断して、遊技球の入賞数Yを「1」加算した値に更新する(ステップS615)。
【0217】
メインCPU101は、ステップS615の処理を実行した場合、ステップS609の処理を実行した場合、又は第1大入賞口スイッチ116(又は第2大入賞口スイッチ117)が「ON」ではないと判定した場合(ステップS614:NO)、第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)の開放開始から規定開放時間が経過したか否かを判定する(ステップS616)。具体的には、上記ステップS608の処理によって計測が開始された開放時間が、メインROM102に記憶されている第2上限時間(例えば29.5秒)に達したか否かを判定する。なお、短開放ラウンド遊技を実行する場合には、このステップS616の処理において、第1大入賞口13の開放時間が第1上限時間(例えば0.1秒)に達したか否かを判定する。
【0218】
メインCPU101は、規定開放時間が経過していないと判定した場合(ステップS616:NO)、メインRAM103に記憶されている今回のラウンド遊技における遊技球の入賞数Yが、メインROM102に記憶されている第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)の閉塞タイミングを規定する遊技球数Ymax(例えば「9」)と一致するか否かを判定する(ステップS617)。ここで、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致しないと判定された場合(ステップS617:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
【0219】
一方、メインCPU101は、入賞数Yが遊技球数Ymaxと一致すると判定した場合(ステップS617:YES)、又は規定開放時間が経過したと判定した場合(ステップS616:YES)、第1大入賞口制御部118(又は第2大入賞口制御部119)にステップS607の処理で開始した第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)の開放制御を終了させる(ステップS618)。
【0220】
ステップS618の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技の現在のラウンド数Rが、上記ステップS604の処理によって設定されたラウンド数Rmaxと一致するか否かを判定する(ステップS619)。ここで、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致しないと判定した場合(ステップS619:NO)、次のラウンド遊技の開始タイミングを制御するために、第1大入賞口13(又は第2大入賞口19)が閉塞されてからの経過時間であるインターバル時間の計測を開始する(ステップS620)。このステップS620の処理によって計測が開始されたインターバル時間は、上記ステップS613の処理に使用される。
【0221】
一方、メインCPU101は、ラウンド数Rがラウンド数Rmaxと一致すると判定した場合(ステップS619:YES)、エンディング時間の計測を開始し(ステップS622)、メインRAM103に記憶されているラウンド数Rをリセットし(ステップS623)、エンディングコマンドをメインRAM103にセットする(ステップS624)。このエンディングコマンドは、最後のラウンド遊技が終了したことを通知するコマンドであり、ステップS8の送信処理によって演出制御基板130に送信される。なお、このエンディングコマンドは、大当たり遊技終了後の遊技状態に関する情報(遊技情報)を含む。
【0222】
メインCPU101は、ステップS624の処理を実行した場合、又はエンディング中であると判定した場合(ステップS611:YES)、設定エンディング時間が経過したか否かを判定する(ステップS625)。具体的には、上記ステップS622の処理によって計測を開始したエンディング時間が、上記ステップS604の処理によって設定された設定エンディング時間に達したか否かを判定する。ここで、エンディング時間が経過していないと判定された場合(ステップS625:NO)、ステップS7の賞球処理に処理が進められる。
【0223】
メインCPU101は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS625:YES)、大当たり遊技終了後のパチンコ遊技機1の遊技状態を設定する遊技状態設定処理を実行する(ステップS626)。この遊技状態設定処理については、
図19に基づいて後に詳述する。
【0224】
メインCPU101は、ステップS626の処理の後、大当たり遊技を終了させるために、大当たり遊技フラグを「OFF」に設定する(ステップS627)。
【0225】
[遊技制御基板100による遊技状態設定処理]
図22は、
図21のステップS626における遊技状態設定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、設定エンディング時間が経過したと判定した場合(ステップS625:YES)、メインRAM103に記憶されている図柄の設定情報に基づいて、今回の大当たり遊技の契機となった大当たりが確変当たりであるか否かを判定する(ステップS6261)。ここで、確変当たりではないと判定された場合(ステップS6261:NO)、後述するステップS6266に処理が進められる。
【0226】
メインCPU101は、確変当たりであると判定した場合(ステップS6261:YES)、メインRAM103に記憶されている確変遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS6262)、同じくメインRAM103に記憶されている高確率遊技残余回数Kを「10000」に設定する(ステップS6263)。このステップS6263の処理が行われることにより、大当たり遊技が終了してから10000回の特別図柄判定が行われるまで大当たり判定に係る高確率状態が継続することになる。
【0227】
ステップS6263の処理に続いて、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている時短遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS6264)、同じくメインRAM103に記憶されている時短遊技残余回数Jを「10000」に設定する(ステップS6265)。このようにしてステップS6262〜ステップS6265の一連の処理が行われることによって、大当たり遊技が終了してから途中で大当たりが発生しなければ10000回の特別図柄判定が行われるまで確変遊技状態で遊技が制御されることになる。このため、実質的には、次回大当たりとなるまで確変遊技状態が継続することになる。
【0228】
メインCPU101は、確変当たりではないと判定した場合(ステップS6261:NO)、時短遊技フラグを「ON」に設定し(ステップS6266)、時短遊技残余回数Jを「100」に設定する(ステップS6268)。
【0229】
このようにしてステップS6266及びステップS6267の一連の処理が行われることによって、大当たり遊技が終了してから途中で大当たりが発生しなければ100回の特別図柄判定が行われるまで時短遊技状態で遊技が制御されることになる。
【0230】
[演出制御基板130によるタイマ割込み処理]
以下、
図23を参照しつつ、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、
図23は、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100で行われるタイマ割込み処理と同様に、
図23に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、
図23以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板130で行われる処理は、サブROM132に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU131が発行する命令に従って行われる。
【0231】
サブCPU131は、まず、遊技制御基板100からのコマンドに応じた処理を行うコマンド受信処理を実行した後(ステップS10)、送信処理を実行する(ステップS11)。コマンド受信処理では、遊技制御基板100及びランプ制御基板150から各種コマンドを受信したことに応じた処理が行われる。具体的には、サブCPU131は、例えば、遊技制御基板100から遊技情報としてのコマンドを受信し、受信したコマンドに応じて演出内容を設定する。例えば、サブCPU131は、特別図柄の変動パターンに対応した変動演出パターンを決定したり、決定した変動演出パターンにおいて実行可能な予告演出を決定したりする。そして、サブCPU131は、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に対して決定した演出の実行を指示するためのコマンドを生成する。このコマンドがステップS11の送信処理によって画像音響制御基板140及び/又はランプ制御基板150に送信されることで、演出制御基板130における決定に基づいた内容の演出が、画像音響制御基板140及び/又はランプ制御基板150で実行されることになる。コマンド受信処理については、
図24に基づいて後に詳述する。
【0232】
ステップS11の処理に続いて、サブCPU131は、データ転送処理を行う(ステップS12)。例えば、サブCPU131は、サブ液晶61,62等を制御(例えば動作)させるために画像音響制御基板140から送信されたデータを、ランプ制御基板150に転送する。また、サブCPU131は、ステップS12において、ランプ制御基板150から送信されたサブ液晶61,62等の制御に関するデータを画像音響制御基板140に転送する。このデータ転送処理が行われることによって、例えば、メイン液晶5およびサブ液晶61,62に表示された演出画像や、スピーカ24によって出力された演出音と連動して、サブ液晶61,62が動作したり、盤ランプ25等の発光制御が行われたりする。以上でサブCPU131は、
図23に示す処理を終了する。
【0233】
[演出制御基板130によるコマンド受信処理]
図24は、
図23のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。
図24に例示されるように、サブCPU131は、まず、遊技制御基板100から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS101)。ここで、コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS101:NO)、ステップS11に処理が進められる。
【0234】
サブCPU131は、遊技制御基板100からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS101:YES)、そのコマンドが、ランプ制御基板150から送信された操作コマンドであるか否かを判定する(ステップS102)。例えば、演出ボタン26(又は演出キー27)が遊技者によって操作されることにより、当該操作を検知するセンサからの検知信号がランプ制御基板150に入力されると、ランプ制御基板150は、操作された旨を通知する操作コマンドを演出制御基板130に送信する。
【0235】
サブCPU131は、受信したコマンドが操作コマンドであると判定した場合(ステップS102:YES)、操作に応じた処理を実行する(ステップS103)。例えば、サブCPU131は、操作されたことを通知する操作通知コマンドをサブRAM133にセットする。このコマンドがステップS11の送信処理によって画像音響制御基板140に送信されることで、例えば、演出ボタン26又は演出キー27の操作に応じた演出画像が表示されたり、演出音が出力されたりする。
【0236】
サブCPU131は、受信したコマンドが操作コマンドではないと判定した場合(ステップS108:NO)、そのコマンドが、ステップS2111(
図15参照)又はステップS2211(
図16参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された保留コマンドであるか否かを判定する(ステップS104)。ここで、保留コマンドではないと判定された場合(ステップS104:NO)、後述するステップS106に処理が進められる。
【0237】
サブCPU131は、受信したコマンドが保留コマンドであると判定した場合(ステップS104:YES)、アイコン表示コマンドをセットする(ステップS105)。このアイコン表示コマンドには、保留アイコンの表示態様に関する設定情報、および第1始動口11又は第2始動口12のうちの何れの始動口に入賞したかを示す入賞始動口情報が含まれる。なお、サブCPU131は、保留コマンドを受信したことに応じて、入賞始動口情報に基づいて第1特別図柄判定(又は第2特別図柄判定)の保留数に1を加算する。アイコン表示コマンドは、ステップS11の送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。これにより、例えば、大当たり判定(ステップS3091)の権利が保留されていることを示す保留アイコンがメイン液晶5のアイコン表示領域52に表示される。なお、この保留アイコンは、事前判定処理(
図15及び
図16参照)の結果に基づいて、大当たりに対する信頼度を示唆(報知)する表示態様で表示されることもある。
【0238】
サブCPU131は、受信したコマンドが保留コマンドではないと判定した場合(ステップS104:NO)、そのコマンドがステップS311(
図17参照)の処理に応じて送信された変動開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS106)。ここで、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定された場合(ステップS106:NO)、後述するステップS108に処理が進められる。
【0239】
サブCPU131は、受信したコマンドが変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS106:YES)、変動開始コマンド受信処理を実行する(ステップS107)。例えば、サブCPU131は、変動開始コマンドに含まれる特別図柄の変動パターンに対応する装飾図柄の変動演出パターンを、変動演出パターン乱数を用いた抽選で決定する。この変動開始コマンド受信処理については、
図25に基づいて後に詳述する。
【0240】
サブCPU131は、受信したコマンドが変動開始コマンドではないと判定した場合(ステップS106:NO)、図柄確定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS108)。サブCPU131は、図柄確定コマンドを受信したと判定した場合(ステップS108:YES)、変動演出終了コマンドをセットする(ステップS109)。この変動演出終了コマンドは、装飾図柄511の変動演出の終了を指示するコマンドである。この変動演出終了コマンドがステップS11の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信されることで、変動表示(疑似停止)している装飾図柄511が停止表示されて変動演出が終了する処理が実現される。
【0241】
サブCPU131は、受信したコマンドが図柄確定コマンドではないと判定した場合(ステップS108:NO)、ステップS3214(
図20参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信されたオープニングコマンドであるか否かを判定する(ステップS110)。サブCPU131は、オープニングコマンドであると判定した場合(ステップS110:YES)、オープニング演出の実行開始を指示するオープニング演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS111)。
【0242】
オープニング演出開始コマンドは、オープニング演出パターンに関する設定情報を含む。このオープニング演出開始コマンドは、ステップS11の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、例えば、メイン液晶5及びサブ液晶61,62においてオープニング演出を実行させる処理が画像音響制御基板140及びランプ制御基板150において行われる。
【0243】
サブCPU131は、受信したコマンドがオープニングコマンドではないと判定した場合(ステップS110:NO)、そのコマンドがステップS609(
図21参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信されたラウンド開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS112)。サブCPU131は、ラウンド開始コマンドであると判定した場合(ステップS112:YES)、開始されるラウンド遊技のラウンド数に応じたラウンド中演出の実行開始を指示するラウンド中演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS113)。なお、このラウンド中演出開始コマンドは、開始されるラウンド遊技が何ラウンド目のラウンド遊技であるかを示す情報を含む。
【0244】
このラウンド中演出開始コマンドは、ステップS11の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、例えば、現在行われているラウンド遊技のラウンド数を示すラウンド画像や、特別エンディング演出の出現条件選択画像や、キャラ選択画像をメイン液晶5に表示させる処理が画像音響制御基板140において行われる。ここで、「特別エンディング演出」は、「連チャン数」が所定回数以上になった場合、その大当たり遊技のエンディング期間開始時に実行される演出である。「連チャン数」は、確変遊技状態中(又は時短遊技状態中)に特定の大当たり(例えば、確変当たりや通常当たり)に当選すると画像音響制御基板140において1加算される値である。本実施形態では、大当たり遊技中(例えば、第8ラウンド目(以下、「R目」と記載する。)のラウンド遊技開始時から第15R目のラウンド遊技開始時まで)に、特別エンディング演出の出現条件の閾値として、第1連チャン数(例えば10)、または第1連チャン数よりも回数が多い第2連チャン数(例えば20)のいずれかの選択を遊技者に促すための出現条件選択画像が表示される。また、「キャラ選択画像」は、大当たり遊技終了直後の確変遊技状態における図柄の変動表示中に表示される味方キャラの選択を遊技者に促すための画像である。本実施形態では、大当たり遊技中(例えば、第2R目のラウンド遊技開始時から第8R目のラウンド遊技開始時まで)に、選択可能キャラを含むキャラ選択画像がメイン液晶5に表示されて、キャラクタの選択が可能になる。
【0245】
サブCPU131は、受信したコマンドがラウンド開始コマンドではないと判定した場合(ステップS112:NO)、そのコマンドがステップS624(
図21参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信されたエンディングコマンドであるか否かを判定する(ステップS114)。サブCPU131は、エンディングコマンドであると判定した場合(ステップS114:YES)、エンディング演出の実行開始を指示するエンディング演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS115)。なお、エンディング演出開始コマンドは、大当たり遊技終了後の遊技状態に関する情報(遊技情報)を含む。このエンディング演出開始コマンドは、ステップS11の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。
【0246】
サブCPU131は、受信したコマンドがエンディングコマンドではないと判定した場合(ステップS114:NO)、客待ち演出の実行開始を指示する処理等を含む客待ちコマンド受信処理を実行する(ステップS116)。この客待ちコマンド受信処理については、
図26に基づいて後に詳述する。
【0247】
[演出制御基板130による変動開始コマンド受信処理]
以下、
図25を参照しつつ、遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドを受信した演出制御基板130において実行される変動開始コマンド受信処理について説明する。ここで、
図25は、
図24のステップS107における変動開始コマンド受信処理の詳細フローチャートである。
【0248】
図25に示すように、サブCPU131は、遊技制御基板100から受信したコマンドが、遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドであると判定した場合(ステップS106:YES)、受信した変動開始コマンドを解析する(ステップS1071)。変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理(
図18参照)の判定結果を示す大当たりか否かの情報、特別図柄の変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。
【0249】
サブCPU131は、変動開始コマンドの解析結果(ステップS1071)に基づいて、変動演出パターン乱数を用いた抽選により、特別図柄の変動パターンに対応した装飾図柄の変動演出パターンを決定する(ステップS1072)。変動演出パターン乱数は、変動演出種別を決定するために用いられる乱数であって、例えば、遊技制御基板100から変動開始コマンドを受信した際に取得される値である。変動演出選択テーブルは、例えば、特別図柄の変動パターンと、装飾図柄の変動演出パターンと、変動演出パターン乱数と比較するための判定値とが対応付けられたテーブルである。変動演出選択テーブルは、大当たり判定の判定結果、リーチ判定の判定結果、及び現在の遊技状態毎に予めサブROM132に記憶されているテーブルである。例えば、大当たり判定処理の判定結果が大当たりの場合、サブCPU131は、現在の遊技状態に対応した大当たり用の変動演出選択テーブルをサブROM132から読み出し、サブRAM133にセットする。そして、セットした変動演出選択テーブルを参照して、変動演出パターン乱数の値と一致する判定値が割り当てられた変動演出パターンを特定することにより変動演出パターンを決定する。なお、サブCPU131は、例えば変動演出パターンを決定する際に、サブRAM133に格納されている保留数の値から「1」を減算する。これにより、ステップS1071の処理で解析した変動開始コマンドに対応する保留アイコンが、メイン液晶5のアイコン表示領域52(
図1参照)から消去されることになる。
【0250】
ステップS1072の処理に続いて、サブCPU131は、ステップS1072の処理で決定した変動演出パターンに基づいて、変動演出中に予告演出を実行するか否か、及び予告演出を実行する場合にはどの種別の予告演出を実行するかを抽選で決定する(ステップS1073)。本実施形態では、例えば、予告演出種別として、予告演出Y1〜Y5が用意されている。例えば、サブROM132には、予告演出の種別を決定するための演出乱数と比較するための判定値と、何れかの予告演出種別を示す項目および実行する予告演出が無いことを示す項目とが変動演出パターン毎に対応付けられた予告演出選択テーブルが予め記憶されている。例えば、サブCPU131は、予告演出の種別を決定するための演出乱数を、遊技制御基板100から変動開始コマンドを受信した際に取得する。そして、サブCPU131は、ステップS1073の処理において、予告演出選択テーブルを参照して変動演出パターンと対応した項目のうち、上記演出乱数の値と一致する項目を特定する。
【0251】
ステップS1073の処理に続いて、サブCPU131は、変動演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS1074)。変動演出開始コマンドには、ステップS1072の処理、及びステップS1073の処理で決定した情報が含まれる。変動演出開始コマンドは、ステップS11の送信処理(
図52参照)によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、演出制御基板130において決定された態様で変動演出及び各種演出が行われる。
【0252】
[演出制御基板130による客待ちコマンド受信処理]
図26は、
図24のステップS116における客待ちコマンド受信処理の詳細フローチャートである。
図26に例示されるように、サブCPU131は、まず、客待ち演出中であるか否かを判定する(ステップS1161)。具体的には、例えば、ステップS324(
図17参照)の処理に応じて遊技制御基板100から送信された客待ちコマンドを受信してから客待ち演出を開始させた後に変動開始コマンドを受信したか否かに基づいて、客待ち演出中であるか否かを判定する。
【0253】
サブCPU131は、客待ち演出中ではないと判定した場合(ステップS1161:NO)、遊技制御基板100から客待ちコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1162)。ここで、客待ちコマンドを受信したと判定した場合(ステップS1162:YES)、客待ちコマンドを受信してからの経過時間の計測を開始し(ステップS1163)、サブRAM133に記憶されている計測フラグを「ON」に設定する(ステップS1164)。この計測フラグは、客待ちコマンドを受信してからの経過時間の計測中であるか否かを示すフラグであり、経過時間の計測中は「ON」に設定され、計測中でなければ「OFF」に設定される。
【0254】
サブCPU131は、客待ちコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1162:NO)、計測フラグが「ON」に設定されているか否かを判定する(ステップS1165)。ここで、計測フラグが「ON」に設定されていると判定した場合(ステップS1165:YES)、又はステップS1164の処理を実行した場合、客待ちコマンドを受信してから所定の待機時間(例えば5秒)の経過タイミングであるか否かを判定する(ステップS1166)。具体的には、ステップS1163の処理で計測を開始した経過時間が、サブROM132に記憶されている所定の待機時間と一致するか否かを判定する。
【0255】
サブCPU131は、所定の待機時間の経過タイミングであると判定した場合(ステップS1166:YES)、サブCPU131は、計測フラグを「OFF」に設定し(ステップS1167)、経過時間をリセットする(ステップS1168)。そして、サブCPU131は、客待ち演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS1169)。
【0256】
客待ち演出開始コマンドは、パチンコ遊技機1の光量および音量が調節可能であることを示すカスタマイズ画像の表示を指示するコマンドである。客待ち演出開始コマンドは、ステップS11の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、例えば、メイン液晶5の表示領域の中央領域においてカスタマイズ画像の表示が開始される。
【0257】
また、客待ち演出中には、現在日が期間P3(
図10参照)以降の2〜7日の場合には、遊技者による操作に応じてプレミアム演出の出現率を変更するための出現率選択画像が表示される。ここで、プレミアム演出とは、例えば、大当たり判定の判定結果が大当たりの場合に実行される変動演出又は予告演出である。プレミアム演出は、他の演出と比較して、実行が決定されるための演出乱数が相対的に非常に少ない割合で割り当てられている演出である。プレミアム演出は、他の演出と比較して、後に詳述する変動演出パターンを決定する処理や予告演出パターンを決定する処理によって実行が決定される割合が相対的に非常に少ない(例えば出現率0.001%)。よって、遊技者がプレミアム演出を目にする機会は極めて稀である。本実施形態では、出現率選択画像が表示されている際の遊技者による操作(例えば、演出ボタン26の操作)に基づいて、プレミアム演出の出現率を大きく(例えば0.01%)又は小さく(0.001%)できる。
【0258】
[画像音響制御基板140によるタイマ割込み処理]
図27は、画像音響制御基板140において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。画像音響制御基板140は、電源供給開始時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、
図27に例示されている一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
図27に例示されるように、画像音響制御基板140の統括CPU141は、例えば、画像音響制御基板140に対する電力供給が開始されたか否かを判断する(ステップS51)。統括CPU141は、電力供給が開始されたと判断した場合(ステップS51:YES)、電源供給が開始されてからの経過時間のカウントを開始する(ステップS52)。このステップS52の処理によってカウントが開始された経過時間を示す情報は、制御用RAM145に記憶され、画像音響制御基板140においてタイマ割込み処理が行われる毎に適宜更新される。
【0259】
ステップS52の処理に続いて、統括CPU141は、現在日時に応じたRTC管理テーブルの情報を制御用RAM145に記憶する処理等を含むRTC条件設定処理を実行する(ステップS53)。このRTC条件設定処理については、
図28に基づいて後に詳述する。
【0260】
統括CPU141は、ステップS53の処理を実行した場合、又は電力供給が開始されていない(電力供給の開始タイミングではない)と判断した場合(ステップS51:NO)、変動演出および大当たり遊技に関する演出の実行を制御する処理等を含む通常演出制御処理を実行する(ステップS54)。この通常演出制御処理については、
図29に基づいて後に詳述する。
【0261】
統括CPU141は、ステップS54の処理を実行した場合、RTC演出の実行を制御する処理等を含むRTC演出制御処理を実行する(ステップS55)。このRTC演出制御処理については、
図33に基づいて後に詳述する。
【0262】
統括CPU141は、ステップS55の処理を実行した場合、データ送信制御処理を実行する(ステップS56)。具体的には、画像音響制御基板140において行われる画像音響制御に関するデータを演出制御基板130に送信する。
【0263】
これに対して、演出制御基板130は、画像音響制御基板140から受信したデータをランプ制御基板150に転送する。これにより、メイン液晶5、サブ液晶61,62、及びスピーカ24によって行われる演出と同期するように、ランプ制御基板150によってサブ液晶61,62の動作などが制御されることになる。
【0264】
[画像音響制御基板140によるRTC条件設定処理]
図28は、
図27のステップS53におけるRTC条件設定処理の詳細フローチャートである。
図28に例示されるように、統括CPU141は、RTC134からRTC情報(現在日時を示す情報)を取得することにより、現在日時を特定する(ステップS5301)。
【0265】
続いて、統括CPU141は、制御用ROM144からRTC管理テーブルを読み出して、ステップS5301の処理で特定した現在日時に応じた情報(以下、「RTC管理テーブル情報」と呼ぶ場合もある。)を制御用RAM145に記憶する(ステップS5302)。この処理で記憶されたRTC管理テーブル情報は、パチンコ遊技機1の電源が切られるまで保持される。統括CPU141は、例えば、時間演出(RTC予告演出、RTC演出、及び次回RTC演出)を実行するための設定情報を設定する際に、この処理で記憶されたRTC管理テーブル情報を参照する。以上で統括CPU141は、
図28に示す処理を終了する。
【0266】
なお、他の実施形態では、統括CPU141は、例えば、処理毎に制御用ROM144からRTC管理テーブルを読み出してもよい。また、他の実施形態では、統括CPU141は、例えば、RTC情報を取得することによって特定した現在の時間、または電源供給開始からの経過時間に基づいて、制御用ROM144に記憶された複数のRTC管理テーブルのうちの何れかを読み出し、制御用RAM145に記憶されたRTC管理テーブル情報を更新してもよい。
【0267】
[画像音響制御基板140による通常演出制御処理]
図29は、
図27のステップS54における通常演出制御処理の詳細フローチャートである。
図29に例示されるように、統括CPU141は、まず、演出制御基板130から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS5401)。ここで、演出制御基板130からのコマンドを受信していないと判定された場合(ステップS5401:NO)、後述するステップS55に処理が進められる。
【0268】
統括CPU141は、演出制御基板130からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS5401:YES)、そのコマンドがステップS105(
図24参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信されたアイコン表示コマンドであるか否かを判定する(ステップS5402)。ここで、受信したコマンドがアイコン表示コマンドではないと判定された場合(ステップS5402:NO)、後述するステップS5404に処理が進められる。
【0269】
統括CPU141は、受信したコマンドがアイコン表示コマンドであると判定した場合(ステップS5402:YES)、アイコン表示処理を実行する(ステップS5403)。アイコン表示処理は、例えば、アイコン表示コマンドに含まれた設定情報が示す表示態様の保留アイコンを、メイン液晶5に設けられたアイコン表示領域52に新たに表示させる処理である。このステップS5403の処理が実行されると、ステップS55に処理が進められる。
【0270】
統括CPU141は、受信したコマンドがアイコン表示コマンドではないと判定した場合(ステップS5402:NO)、そのコマンドが、ステップS1074(
図25参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS5404)。ここで、演出制御基板130から受信したコマンドが変動演出開始コマンドではないと判定された場合(ステップS5404:NO)、後述するステップS5406に処理が進められる。
【0271】
統括CPU141は、演出制御基板130から受信したコマンドが変動演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS5404:YES)、RTC情報を取得して特定した現在日に基づいて、変動演出開始コマンドに応じた変動演出を開始する処理等を含む変動演出開始コマンド受信処理を実行する(ステップS5405)。例えば、統括CPU141は、変動演出開始コマンドに含まれている変動演出及び予告演出に関する設定情報と、制御用ROM144に記憶されているプログラムとに基づいて制御信号を生成する。そして、生成した制御信号をVDP142及び音響DSP143に出力することによって、VDP142及び音響DSP143に変動演出を開始させる。これにより、装飾図柄511を変動表示させたり各種の予告演出を行ったりする変動演出が開始される。変動演出開始コマンド受信処理の詳細については、
図30に基づいて後に詳述する。このステップS5405の処理が実行されると、ステップS55に処理が進められる。
【0272】
なお、以下に説明する画像表示に関する各処理についても、演出制御基板130から受信したコマンド及び制御用ROM144に記憶されているプログラムに基づいて制御信号を生成し、生成した制御信号をVDP142及び音響DSP143に出力することによって実現される。また、VDP142に出力される制御信号は、具体的には、上述したディスプレイリストを含むものである。
【0273】
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS5404:NO)、受信したコマンドが、ステップS109(
図24参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信された変動演出終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS5406)。ここで、受信したコマンドが変動演出終了コマンドではないと判定された場合(ステップS5406:NO)、後述するステップS5408に処理が進められる。
【0274】
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出終了コマンドであると判定した場合(ステップS5406:YES)、実行中の変動演出を終了させる(ステップS5407)。具体的には、統括CPU141は、ステップS5405の処理によって開始させた変動演出の終了を指示する制御信号をVDP142及び音響DSP143に出力することによって、変動演出を終了させる(ステップS5407)。これにより、メイン液晶5において変動表示されている装飾図柄511が、特別図柄判定の判定結果を示す表示態様で停止表示される。このステップS5407の処理が実行されると、ステップS55に処理が進められる。
【0275】
統括CPU141は、受信したコマンドが変動演出終了コマンドではないと判定した場合(ステップS5406:NO)、大当たり遊技に関するコマンドの受信に応じた処理等を含む大当たり遊技コマンド受信処理を行う(ステップS5408)。この大当たり遊技コマンド受信処理については、
図31に基づいて後に詳述する。以上で統括CPU141は、
図29に示す処理を終了する。
【0276】
[画像音響制御基板140による変動演出開始コマンド受信処理]
図30は、
図29のステップS5405における変動演出開始コマンド受信処理の詳細フローチャートである。統括CPU141は、
図30に例示されるように、RTC134からRTC情報を取得して、現在日が期間P3以降の2〜7日であるか否かを判定する(ステップS5421)。ここで、現在日が期間P3以降の2〜7日ではないと判定された場合(ステップS5421:NO)、統括CPU141は、非特定期間用ディスプレイリスト作成テーブルを制御用ROM144から読み出し、変動演出の表示内容を設定する(ステップS5422)。
【0277】
統括CPU141は、現在日が期間P3以降の2〜7日であると判定した場合(ステップS5421:YES)、変動演出開始コマンドに基づいて、大当たり判定の判定結果が大当たりであるか否かを判定する(ステップS5423)。
【0278】
統括CPU141は、大当たりではないと判定した場合(ステップS5423:NO)、2〜7日ハズレ用ディスプレイリスト作成テーブルを制御用ROM144から読み出し、変動演出の表示内容を設定する(ステップS5424)。
【0279】
統括CPU141は、大当たりであると判定した場合(ステップS5423:YES)、今回の大当たりが初当たりであるか否かを判定する(ステップS5425)。具体的には、今回の大当たりが、通常遊技状態に制御されている際に行われた大当たり判定処理において大当たりであると判定されたものであるか否かを判定する。
【0280】
統括CPU141は、初当たりであると判定した場合(ステップS5425:YES)、キャラ選択情報をリセットする(ステップS5426)。具体的には、選択可能キャラ情報がデフォルトキャラと更新キャラとで構成されている場合に、選択可能キャラ情報をリセットしてデフォルトキャラだけで構成されるようにする。
【0281】
統括CPU141は、ステップS5426の処理を実行した場合、又は初当たりではないと判定した場合(ステップS5425:NO)、プレミアム演出の出現率は高いか否かを判定する(ステップS5427)。
【0282】
統括CPU141は、プレミアム演出の出現率が高いと判定した場合(ステップS5427:YES)、2〜7日大当たり用第1ディスプレイリスト作成テーブルを制御用ROM144から読み出し、変動演出の表示内容を設定する(ステップS5428)。これに対して、プレミアム演出の出現率が高くない(すなわち低い)と判定した場合(ステップS5427:NO)、2〜7日大当たり用第2ディスプレイリスト作成テーブルを制御用ROM144から読み出し、変動演出の表示内容を設定する(ステップS5429)。
【0283】
そして、統括CPU141は、ステップS5429の処理、ステップS5422の処理、ステップS5424の処理、及びステップS5428の処理によって設定した表示内容の変動演出を開始する(ステップS5430)。以上で統括CPU141は、
図30に示す処理を終了する。
【0284】
このように、本実施形態では、変動演出に係る演出画像を表示させるためのディスプレイリスト作成テーブルが複数記憶されており、現在日に応じて使い分けられる。なお、他の実施形態では、統括CPU141は、例えば、パチンコ遊技機1の電源供給直後に現在日に基づいて選択したディスプレイリスト作成テーブルを制御用RAM145にセットし、セットしたテーブルを以降の演出制御において使用してもよい。
【0285】
[画像音響制御基板140による大当たり遊技コマンド受信処理]
図31は、
図29のステップS5408における大当たり遊技コマンド受信処理の詳細フローチャートである。統括CPU141は、
図31に例示されるように、オープニング演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS5441)。ここで、受信したコマンドがステップS111(
図24参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信されたオープニング演出開始コマンドではないと判定された場合(ステップS5441:NO)、後述するステップS5445に処理が進められる。
【0286】
統括CPU141は、オープニング演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS5441:YES)、確変遊技状態中に表示可能な味方キャラを示す選択可能キャラ情報に更新が有ったか否かを判定する(ステップS5442)。後に詳述するが、本実施形態では、RTC演出中に確変当たりに当選した場合、選択可能キャラ情報が更新される。
【0287】
統括CPU141は、選択可能キャラ情報に更新が有ったと判定した場合(ステップS5442:YES)、RTC演出に係るキャラクタが選択可能キャラに追加されたことを報知するオープニング演出を開始する(ステップS5443)。
【0288】
一方、統括CPU141は、選択可能キャラ情報に更新が無かったと判定した場合(ステップS5442:NO)、オープニング演出を開始する(ステップS5444)。この場合、RTC演出に係るキャラクタが選択可能キャラに追加されていないため、ステップS5443の処理で開始されるオープニング演出とは異なるオープニング演出が開始される。
【0289】
ステップS5443の処理が実行された場合、又はステップS5444の処理が実行された場合、ステップS55に処理が進められる。
【0290】
統括CPU141は、オープニング演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS5441:NO)、受信したコマンドがステップS113(
図24参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信されたラウンド中演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS5445)。ここで、受信したコマンドがラウンド中演出開始コマンドではないと判定された場合(ステップS5445:NO)、後述するステップS5447に処理が進められる。
【0291】
統括CPU141は、受信したコマンドがラウンド中演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS5445:YES)、ラウンド数に応じたラウンド中演出を開始させる処理や、大当たり遊技終了直後の確変遊技状態中に表示させるキャラクタを設定する処理等を含むラウンド中演出処理を実行する(ステップS5446)。このラウンド中演出処理については、
図32を参照して後に詳述する。このステップS5446の処理が実行されると、ステップS55に処理が進められる。
【0292】
統括CPU141は、受信したコマンドがラウンド中演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS5445:NO)、受信したコマンドがステップS115(
図24参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信されたエンディング演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS5447)。ここで、受信したコマンドがエンディング演出開始コマンドではないと判定された場合(ステップS5447:NO)、後述するステップS55に処理が進められる。
【0293】
統括CPU141は、受信したコマンドがエンディング演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS5447:YES)、制御用RAM145に記憶された連チャン数に基づいて、特別エンディング演出の出現条件を満たしたか否かを判定する(ステップS5448)。
【0294】
統括CPU141は、出現条件を満たしたと判定した場合(ステップS5448:YES)、大当たり遊技のエンディング期間の開始と共に特別エンディング演出を開始する(ステップS5449)。これに対して、出現条件を満たしていないと判定した場合(ステップS5448:NO)、特別エンディング演出とは異なる演出であるエンディング演出を開始する(ステップS5450)。以上で統括CPU141は、
図31に示す処理を終了する。
【0295】
[画像音響制御基板140によるラウンド中演出処理]
図32は、
図31のステップS5446におけるラウンド中演出処理の詳細フローチャートである。
図32に例示されるように、統括CPU141は、演出制御基板130から受信したコマンドがラウンド中演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS5445:YES)、現在のラウンド数に応じたラウンド中演出を開始する(ステップS5461)。
【0296】
ステップS5461の処理に続いて、統括CPU141は、RTC情報に基づいて現在日が期間P3以降の2〜7日であるか否かを判定する(ステップS5462)。
【0297】
統括CPU141は、現在日が期間P3以降の2〜7日であると判定した場合(ステップS5462:YES)、特別エンディング演出の出現条件を遊技者に選択させるための出現条件選択画像の表示タイミング(例えば、第8R目のラウンド遊技開始時)であるか否かを判定する(ステップS5463)。
【0298】
統括CPU141は、出現条件選択画像の表示タイミングであると判定した場合(ステップS5463:YES)、出現条件選択画像を表示する(ステップS5464)。例えば、出現条件の選択項目を示す第1連チャン数および第2連チャン数と、「ボタンを押して出現条件を選べ」といった演出ボタン26の操作を促す文言とが、出現条件選択画像としてメイン液晶5に表示される。例えば、選択中の項目(例えば第1連チャン数)は、選択されていない項目(例えば第2連チャン数)と比較して大きく表示される。
【0299】
統括CPU141は、ステップS5464の処理を実行した場合、及びステップS5462の処理またはステップS5463の処理で「NO」と判定した場合、キャラ選択画像の表示タイミングであるか否かを判定する(ステップS5465)。
【0300】
統括CPU141は、キャラ選択画像の表示タイミング(例えば、第2R目のラウンド遊技開始時)であると判定した場合(ステップS5465:YES)、確変遊技状態中に表示される味方キャラを遊技者に選択させるためのキャラ選択画像をメイン液晶5に表示する(ステップS5466)。例えば、デフォルトキャラ(キャラX、キャラY、及びキャラZ)が、選択可能キャラとして表示される。また、達成条件が成立している場合には、達成条件が成立しているRTC演出に係る更新キャラ(キャラA又はキャラB)が選択可能キャラとしてデフォルトキャラと共に表示される。例えば、選択中のキャラクタ(例えばデフォルトキャラX)は、選択されていない他のキャラクタと比較して大きく表示される。
【0301】
統括CPU141は、ステップS5466の処理を実行した場合、又はキャラ選択画像の表示タイミングではないと判定した場合(ステップS5465:NO)、出現条件選択画像の表示開始時から所定ラウンド数(例えば7)のラウンド遊技が終了したか否かを判定する(ステップS5467)。
【0302】
統括CPU141は、出現条件選択画像の表示開始時から所定ラウンド数のラウンド遊技が終了したと判定した場合(ステップS5467:YES)、特別エンディング演出の出現条件を、選択中の出現条件(第1連チャン数または第2連チャン数)に設定する(ステップS5468)。
【0303】
なお、他の実施形態では、出現条件選択画像の表示開始時から所定時間(例えば40秒)が経過したことを契機として、選択中の出現条件を確定し、出現条件を設定してもよい。このことは、キャラ選択画像を用いた選択キャラクタの確定タイミング(後述する)についても同様である。
【0304】
また、他の実施形態では、出現条件の決定方法は、例えば、演出キー27の操作によって選択中の項目が切り替えられて、演出ボタン26の操作によってその選択が確定するような構成を採用してもよい。すなわち、出現条件の決定方法は、遊技者が選択可能なものであれば、どのようなものであってもよい。このことは、キャラ選択画像を用いたキャラクタの決定方法(後述する)についても同様である。
【0305】
統括CPU141は、ステップS5468の処理を実行した場合、又は出現条件選択画像の表示開始時から所定ラウンド数のラウンド遊技が終了していないと判定した場合(ステップS5467:NO)、キャラ選択画像の表示開始時から所定ラウンド数(例えば6)のラウンド遊技が終了したか否かを判定する(ステップS5469)。ここで、キャラ選択画像の表示開始時から所定ラウンド数のラウンド遊技が終了していないと判定された場合には(ステップS5469:NO)、ステップS55に処理が進められる。
【0306】
統括CPU141は、キャラ選択画像の表示開始時から所定ラウンド数のラウンド遊技が終了したと判定した場合(ステップS5469:YES)、確変遊技状態中に表示されるキャラとして、選択中のキャラクタを設定する(ステップS5470)。
【0307】
続いて、統括CPU141は、ステップS5470の処理で設定したキャラクタが、今回の大当たり判定によって達成条件が成立したことにより追加された更新キャラ(例えばキャラA)であるか否かを判定する(ステップS5471)。なお、今回の大当たり判定が達成条件を満たしたことに係るものではない場合には、ステップS5471の処理で「NO」と判定される。
【0308】
統括CPU141は、設定したキャラクタが更新キャラであると判定した場合には(ステップS5471::YES)、選択可能キャラ情報をリセットせずにステップS55に処理を進める。
【0309】
統括CPU141は、設定したキャラクタが更新キャラではないと判定した場合(ステップS5471:NO)、選択可能キャラ情報をリセットする(ステップS5472)。このように、本実施形態では、達成条件が成立したことにより追加された更新キャラが選択されなかった場合、当該更新キャラは選択可能キャラから除外される。以上で統括CPU141は、
図32の処理を終了する。
【0310】
なお、出現条件選択画像およびキャラ選択画像の表示タイミングはラウンド遊技の開始タイミングに限らない。例えば、他の実施形態では、ラウンド遊技間(インターバル中)に表示が開始されてもよいし、オープニング演出中やエンディング演出中に表示が開始されてもよい。
【0311】
[画像音響制御基板140によるRTC演出制御処理]
図33は、
図27のステップS55におけるRTC演出制御処理の詳細フローチャートである。統括CPU141は、
図33に例示されるように、時間演出(RTC予告演出、RTC演出、及び次回RTC予告演出)の設定情報をセットしてRTC予告画像512の表示を開始する処理等を含むRTC予告画像表示処理を実行する(ステップS5501)。このRTC予告画像表示処理については、
図34に基づいて後に詳述する。
【0312】
続いて、統括CPU141は、RTC画像514、残り時間画像515、及び0秒画像516の表示に関する処理等を含むRTC画像表示処理を実行する(ステップS5502)。このRTC画像表示処理については、
図35に基づいて後に詳述する。
【0313】
続いて、統括CPU141は、次回RTC予告画像517の表示や時間演出の設定情報を削除する処理等を含む次回RTC予告画像表示処理を実行する(ステップS5503)。この次回RTC画像表示処理については、
図37に基づいて後に詳述する。
【0314】
続いて、統括CPU141は、客待ち演出中に、プレミアム演出の出現率を遊技者に設定させる処理等を含む客待ち演出中処理を実行する(ステップS5504)。この客待ち演出中処理については、
図38に基づいて後に詳述する。以上で統括CPU141は、
図33に示す処理を終了する。
【0315】
[画像音響制御基板140によるRTC予告画像表示処理]
図34は、
図33のステップS5501におけるRTC予告画像表示処理の詳細フローチャートである。統括CPU141は、
図34に例示されるように、ステップS52の処理(
図27)でカウントを開始した電源供給開始時からの経過時間を示す情報のうち、「分」を示す情報が59分と一致し、かつ「秒」を示す情報が0秒と一致するか否かを判定する(ステップS5510)。ここで、一致すると判定されなかった場合(ステップS5510:NO)、ステップS5502に処理が進められる。
【0316】
統括CPU141は、経過時間を示す情報のうち、「分」を示す情報が59分と一致し、かつ「秒」を示す情報が0秒と一致すると判定した場合(ステップS5510:YES)、ステップS5302(
図28参照)の処理で制御用RAM145に記憶されたRTC管理テーブル情報を参照し(ステップS5511)、RTC予告画像512の表示開始タイミングであるか否か、すなわちRTC予告演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS5512)。例えば、統括CPU141は、電源供給開始時からの経過時間に1分を加算した時間が、RTC演出を実行する時間であると制御用RAM145に記憶されたRTC管理テーブル情報に規定されているか否かを判定する。そして、RTC演出を実行する時間であると判定した場合、RTC予告画像512の表示開始タイミングであると判定する。RTC予告画像512の表示開始タイミングであると判定されなかった場合(ステップS5512:NO)、ステップS5502に処理が進められる。
【0317】
統括CPU141は、RTC予告画像512の表示開始タイミングであると判定した場合(ステップS5512:YES)、RTC管理テーブル情報から実行に係る時間演出(RTC予告演出、RTC演出、及び次回RTC予告演出)の情報を特定し、特定した時間演出の設定情報を制御用ROM144から読み出して制御用RAM145にセットする(ステップS5513)。続いて、統括CPU141は、セットした時間演出の設定情報に基づいたRTC予告画像512をメイン液晶5に表示する(ステップS5514)。これにより、RTC予告演出が開始される。以上で統括CPU141は、
図34に示す処理を終了する。
【0318】
[画像音響制御基板140によるRTC画像表示処理]
図35は、
図33のステップS5502におけるRTC画像表示処理の詳細フローチャートである。統括CPU141は、
図35に例示されるように、ステップS52の処理(
図27参照)でカウントを開始した電源供給開始時からの経過時間を示す情報のうち、「分」を示す情報が0分と一致し、かつ「秒」を示す情報が0秒と一致するか否かを判定する(ステップS5515)。
【0319】
統括CPU141は、経過時間を示す情報のうち、「分」を示す情報が0分と一致し、かつ「秒」を示す情報が0秒と一致すると判定した場合(ステップS5515:YES)、ステップS5513の処理において時間演出(RTC演出等)の設定情報が制御用RAM145にセットされたか否かを判定する(ステップS5516)。
【0320】
統括CPU141は、設定情報がセットされていると判定した場合(ステップS5516:YES)、時間の計測を開始する(ステップS5517)。これにより、時間演出の設定情報におけるRTC演出開始タイミングからの経過時間が計測されることになる。
【0321】
続いて、統括CPU141は、大当たり遊技中であるか否かを判断する(ステップS5518)。統括CPU141は、例えば、演出制御基板130から送信されたオープニング演出開始コマンドを受信した後、エンディング演出の実行が終了するまでの期間中であれば、大当たり遊技中であると判断する。
【0322】
統括CPU141は、大当たり遊技中ではないと判断した場合(ステップS5518:NO)、時間演出の設定情報に基づいて、RTC画像514および残り時間画像515をメイン液晶5に表示する(ステップS5519)。
【0323】
統括CPU141は、ステップS5519の処理を実行した場合、ステップS5515の処理で「NO」と判定した場合、ステップS5516の処理で「NO」と判定した場合、またはステップS5518の処理で「YES」と判定した場合、RTC画像514の表示中であるか否かを判定する(ステップS5520)。ここで、RTC画像514の表示中ではないと判定された場合(ステップS5520:NO)、ステップS5503に処理が進められる。
【0324】
統括CPU141は、RTC画像514の表示中であると判定した場合(ステップS5520:YES)、RTC画像514等の表示を終了する処理等を含むRTC画像表示中処理を実行する(ステップS5521)。このRTC画像表示中処理については、
図36に基づいて後に詳述する。以上で統括CPU141は、
図35に示す処理を終了する。
【0325】
[画像音響制御基板140によるRTC画像表示中処理]
図36は、
図35のステップS5521におけるRTC画像表示中処理の詳細フローチャートである。統括CPU141は、
図36に例示されるように、変動演出の終了タイミングであるか、すなわち、特別図柄の停止表示タイミングが到来したか否かを判定する(ステップS5531)。ここで、変動演出の終了タイミングではないと判定された場合(ステップS5531:NO)、ステップS5539に処理が進められる。
【0326】
統括CPU141は、変動演出の終了タイミングであると判定した場合(ステップS5531:YES)、その変動演出に係る大当たり判定処理(
図18参照)の結果が確変当たりであるか否かを判定する(ステップS5532)。ここで、確変当たりではない(すなわち達成条件不成立)と判定された場合(ステップS5532:NO)、ステップS5539に処理が進められる。
【0327】
統括CPU141は、確変当たりであると判定した場合(ステップS5532:YES)、すなわち、達成条件が成立した場合、選択可能キャラ情報に更新キャラを追加する(ステップS5533)。
【0328】
続いて、統括CPU141は、RTC画像514の表示を終了し(ステップS5534)、0秒画像516の表示中であるか否かを判定する(ステップS5535)。統括CPU141は、0秒画像516の表示中であると判定した場合(ステップS5535:YES)、0秒画像516の表示を終了する(ステップS5536)。一方、0秒画像516の表示中ではないと判定された場合(ステップS5535:NO)、統括CPU141は、残り時間画像515の表示を終了する(ステップS5537)。
【0329】
統括CPU141は、ステップS5536の処理を実行した場合、又はステップS5537の処理を実行した場合、ステップS5517の処理(
図35参照)で計測を開始したRTC演出開始タイミングからの経過時間をリセットする(ステップS5538)。このステップS5538の処理が実行された場合、ステップS5503に処理が進められる。
【0330】
統括CPU141は、ステップS5531の処理で「NO」と判定した場合、又はステップS5532の処理で「NO」と判定した場合、RTC演出開始タイミングからの経過時間が5分を経過したか否かを判定する(ステップS5539)。ここで、5分を経過していないと判定した場合(ステップS5540:NO)、ステップS5503に処理が進められる。
【0331】
統括CPU141は、RTC演出開始タイミングからの経過時間が5分を経過したと判定した場合(ステップS5539:YES)、図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS5540)。
【0332】
統括CPU141は、図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS5540:NO)、メイン液晶5に表示されたRTC画像514および0秒画像516の表示を終了する(ステップS5541)。
【0333】
統括CPU141は、ステップS5541の処理を実行した場合、又は図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS5540:YES)、ステップS5538に処理を進める。以上で統括CPU141は、
図36に示す処理を終了する。
【0334】
[画像音響制御基板140による次回RTC予告画像表示処理]
図37は、
図33のステップS5503における次回RTC予告画像表示処理の詳細フローチャートである。統括CPU141は、
図37に例示されるように、ステップS52の処理(
図27参照)でカウントを開始した電源供給開始時からの経過時間を示す情報のうち、「分」を示す情報が5分と一致し、かつ「秒」を示す情報が0秒と一致するか否かを判定する(ステップS5551)。ここで、一致すると判定されなかった場合(ステップS5551:NO)、ステップS5504に処理が進められる。
【0335】
統括CPU141は、経過時間を示す情報のうち、「分」を示す情報が5分と一致し、かつ「秒」を示す情報が0秒と一致すると判定した場合(ステップS5551:YES)、ステップS5513の処理(
図34参照)において時間演出(RTC演出等)の設定情報が制御用RAM145にセットされたか否かを判定する(ステップS5552)。ここで、設定情報がセットされていると判定されなかった場合(ステップS5552:NO)、ステップS5504に処理が進められる。
【0336】
統括CPU141は、RTC演出の設定情報がセットされていると判定した場合(ステップS5552:YES)、次回RTC予告画像517をメイン液晶5に表示する(ステップS5553)。続いて、統括CPU141は、RTC画像514の表示中であるか否かを判定する(ステップS5554)。
【0337】
統括CPU141は、RTC画像514の表示中であると判定した場合(ステップS5554:YES)、0秒画像516をメイン液晶5に表示する(ステップS5555)。
【0338】
統括CPU141は、ステップS5555の処理を実行した場合、又はRTC画像の表示中ではないと判定した場合(ステップS5554:NO)、ステップS5513の処理においてセットした時間演出の設定情報を制御用RAM145から削除する(ステップS5556)。以上で統括CPU141は、
図37に示す処理を終了する。
【0339】
[画像音響制御基板140による客待ち演出中処理]
図38は、
図33のステップS5504における客待ち演出中処理の詳細フローチャートである。統括CPU141は、
図38に例示されるように、ステップS1169の処理(
図26参照)に応じて演出制御基板130から送信された客待ち演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS5561)。
【0340】
統括CPU141は、客待ち演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS5561:YES)、客待ち演出として、カスタマイズ画像をメイン液晶5(又はサブ液晶61,62)に表示する(ステップS5562)。カスタマイズ画像は、例えば、音量および光量の調節が可能であることを示すための画像である。例えば、カスタマイズ画像として、演出キー27の左右キーを模した音量調節画像と、「音量調節」という文言と、現在の音量を示す音量画像とが表示される。また、演出キー27の上下キーを模した光量調節画像と、「光量調節」という文言と、現在の光量を示す光量画像とが表示される。
【0341】
続いて、統括CPU141は、ステップS5301の処理(
図28参照)によって取得したRTC情報に基づいて、現在日が期間P3以降の2〜7日であるか否かを判定する(ステップS5563)。
【0342】
統括CPU141は、現在日が期間P3以降の2〜7日であると判定した場合(ステップS5563:YES)、客待ち演出として、プレミアム演出の出現率を遊技者に選択させるためのプレミアム演出出現率選択画像をメイン液晶5に表示する(ステップS5564)。これにより、例えば、プレミアム演出出現率選択画像として、「プレミアム演出出現率」といった文言と、出現率の選択項目を示す「高い」及び「低い」といった文言と、「ボタンで選択しろ」といった演出ボタン26の操作を遊技者に促す文言とが表示される。なお、プレミアム演出出現率選択画像の表示中も、カスタマイズ画像は表示される。
【0343】
一方、統括CPU141は、現在日が期間P3以降の2〜7日ではないと判定した場合(ステップS5563:NO)、客待ち演出として、デモ画像の表示を開始する(ステップS5565)。例えば、デモ画像として、パチンコ遊技機1の宣伝をするためのプロモーションムービー画像が表示されたり、パチンコ遊技機1の製造会社或いは販売会社を宣伝するための社名ムービー画像が表示されたりする。なお、デモ画像の表示中も、カスタマイズ画像は表示される。
【0344】
統括CPU141は、ステップS5564の処理を実行した場合、ステップS5565の処理を実行した場合、又はステップS5561の処理で「NO」と判定した場合(ステップS5553:YES)、プレミアム演出出現率選択画像の表示中であるか否かを判定する(ステップS5566)。ここで、プレミアム演出出現率選択画像の表示中ではないと判定された場合(ステップS5566:NO)、ステップS56に処理が進められる。
【0345】
統括CPU141は、プレミアム演出出現率選択画像の表示中であると判定した場合(ステップS5566:YES)、プレミアム演出の出現率の更新があったか否かを判定する(ステップS5567)。例えば、統括CPU141は、プレミアム演出出現率選択画像の表示中に遊技者によって演出ボタン26が操作された場合、出現率の更新があったと判定する。ここで、出現率の更新がなかったと判定された場合(ステップS5567:NO)、ステップS56に処理が進められる。
【0346】
統括CPU141は、プレミアム演出の出現率の更新があったと判定した場合(ステップS5567:YES)、プレミアム演出の出現率を更新する(ステップS5568)。これにより、変動演出中に出現するプレミアム演出の出現率が変化させることができる。以上で統括CPU141は、
図38に示す処理を終了する。
【0347】
なお、本実施形態では、現在日が期間P3以降の2〜7日(特定日)である場合と、特定日以外である場合とで、共通の客待ち演出(カスタマイズ画像の表示)と、共通ではない客待ち演出(プレミアム演出出現率選択画像およびデモ画像)とが行われる。他の実施形態では、特定日である場合と、特定日以外である場合とで、共通の客待ち演出が行われなくてもよいし、共通の客待ち演出だけが行われてもよい。
【0348】
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。上記第1の実施形態では、RTC134から取得したRTC情報(現在日時を示す情報)に基づいてRTC演出の実行タイミングが変更される。これに対して、第2の実施形態では、「変更条件」(第2条件の一例)が充足されたことに応じて、RTC演出の実行タイミングが変更される。ここで、「変更条件」は、例えば、所定の演出(後述する予告演出Y4)が出現した場合、所定数(本実施形態では20連チャン)以上の連チャン、又は特別図柄判定の判定結果が所定回数(本実施形態では300回)連続してハズレである場合(以下、「ハマリ」と呼ぶ。)である。なお、以下の説明では、第1の実施形態と共通する構成や処理については同じ参照符号やステップ番号を付して説明を省略し、主に第1の実施形態と異なる点について説明する。
【0349】
図39は、第2の実施形態における予告演出の例を示す説明図である。本実施形態では、変動演出パターンによって実行可能な予告演出が予め定められている。なお、説明を簡単にするため、
図39には、変動演出パターンにおいて変動演出中に最終的に実行されることが決定されているリーチ演出(以下、「最終リーチ演出」と呼ぶ。)と、予告演出の割り振りとの対応関係のみを示している。
【0350】
図39(A)に例示するように、特別図柄判定の判定結果が大当たりの場合、最終リーチ演出の種別が、ノーマルリーチ演出、SPリーチ演出、及びSPSPリーチ演出のうちの何れのリーチ演出であっても、予告演出Y1〜Y5が実行可能である。例えば、変動演出中に予告演出Y1〜Y5が実行されない割合は2%であり、予告演出Y1〜Y5のうちの何れか1つの予告演出が実行される割合は、それぞれ4、10、14、20、50%である。
【0351】
これに対して、
図39(B)に例示するように、特別図柄判定の判定結果がハズレであって最終リーチ演出の種別がSPSPリーチ演出の場合、予告演出Y1〜Y4が実行可能であり、予告演出Y5は実行されない。例えば、最終リーチ演出の種別がSPSPリーチ演出の場合、変動演出中に予告演出Y1〜Y5が実行されない割合は30%であり、予告演出Y1〜Y4のうちの何れか1つの予告演出が実行される割合は、それぞれ28、22、13、7%である。そして、特別図柄判定の判定結果がハズレであって最終リーチ演出の種別がノーマルリーチ演出又はSPリーチ演出の場合、予告演出Y1〜Y3が実行可能であり、予告演出Y4及びY5は実行されない。例えば、最終リーチ演出の種別がノーマルリーチ演出又はSPリーチ演出の場合、変動演出中に予告演出Y1〜Y5が実行されない割合は80%であり、予告演出Y1〜Y3のうちの何れか1つの予告演出が実行される割合は、それぞれ12、5、3%である。
【0352】
このような設定等により、例えば、予告演出Y1〜Y5は、大当たりに対する信頼度がそれぞれ14.5、40、61.5、85、100%となるように予め設定されている(
図39(C)参照)。予告演出Y4は、大当たりに対する信頼度が相対的に非常に高い演出であり、予告演出Y4が実行される場合の方が、予告演出Y4が実行されない場合より大当たりに対する信頼度が高いことを示唆(又は報知)できる。また、予告演出Y5は、大当たり時にのみ実行され得る予告演出である。
【0353】
[RTC演出の実行タイミングが変更される条件]
図40は、RTC演出の実行タイミングが変更されるタイミングの一例について説明するための説明図である。例えば、予告演出Y4は大当たりに対する信頼度が相対的に高いため(
図39(C)参照)、変動演出中に予告演出Y4が実行されると、遊技者は、大当たりに対する期待感を非常に高める。このような状況において、予告演出Y4が実行された変動演出において最終的にハズレが報知されると(以下、「激熱ハズレ」と呼ぶ。)、遊技者は大きく落胆する可能性があり、遊技に対する興味を失うおそれがある。このため、本実施形態では、
図40に示すように、予告演出Y4が実行された変動演出におけるハズレの報知中に、次回以降に実行されるRTC演出までの時間を所定時間(本実施形態では10分)前倒しする構成を採用している。このように、激熱ハズレを契機に、遊技に直接は関係しないが遊技者にとって関心の高いRTC演出の実行タイミングを早めることによって、遊技者の落胆を緩和させることが可能である。
【0354】
また、例えば、連続してハズレ続けると、遊技者は、落胆や焦燥感が大きくなり、遊技に対する興味を失うおそれがある。このため、本実施形態では、激熱ハズレの場合と同様に、300回目のハズレの報知中に次回以降に実行されるRTC演出までの時間を10分前倒しする構成を採用している。このように、遊技に直接は関係しないが遊技者にとって関心の高いRTC演出の実行タイミングが早めることによって、遊技者のストレスを緩和させて遊技に対する興趣を維持させることが可能である。
【0355】
なお、遊技者は、激熱ハズレ又はハマリを契機に遊技を終了し、離席する可能性がある。このため、激熱ハズレ又はハマリを契機にRTC演出の実行タイミングを更新する場合には、その契機に係る変動演出を超えての更新は望ましくない(例えば次変動開始時の更新)。
【0356】
しかしながら、特別図柄の変動表示開始時や変動表示中にRTC演出の実行タイミングを更新すると、遊技者は、特別図柄判定の判定結果が報知される前に、その図柄変動に係る判定結果がハズレであると認識できてしまい、遊技に対する興味を損ないかねない。このため、本実施形態では、激熱ハズレ及びハマリが契機の場合には、契機に係るハズレ図柄の停止表示中にRTC演出の実行タイミングを更新する構成を採用している。更新された時間は、メイン液晶5の両側に備えられたサブ液晶61,62を用いて報知される(
図41(C)参照)。ハズレの報知中には、遊技者はメイン液晶5の付近を注視している可能性が高く、仮に遊技を終了しようと考えていても、着席している可能性や、パチンコ遊技機1の近傍で様子を見ている可能性が高い。このため、遊技者は、RTC演出の実行タイミングが更新されたことを容易に認識することが可能である。
【0357】
また、本実施形態では、20連チャン目の大当たり遊技終了後の1回目の図柄変動開始時に、次回以降に実行されるRTC演出までの時間を10分前倒しする構成を採用している。これにより、連チャンによる高揚感と相まって、遊技の興趣性を向上させることが可能である。
【0358】
ここで、20連チャン目の大当たりに係る特別図柄の変動表示開始時や変動表示中にRTC演出の実行タイミングを更新すると、遊技者は、当落が報知される前に大当たりに当選したことを認識できてしまう。このため、本実施形態では、連チャン数が契機の場合には、契機に係る大当たりの大当たり遊技が終了した後の1回目の図柄変動開始時にRTC演出の実行タイミングを更新する構成を採用している。これにより、20連チャン目の大当たりが報知されることになる変動演出を、大当たりが報知されるか否か最後までドキドキしながら楽しむことが可能になる。
【0359】
また、遊技者は、大当たり遊技中には、大当たり遊技に係る演出が行われているメイン液晶5の付近や、大入賞口(第1大入賞口13または第2大入賞口)の付近を注目している可能性が高い。そして、大当たり遊技の終了時には、遊技者はメイン液晶5の付近を注視している可能性が高い。RTC演出の実行タイミングが更新されたことを、大当たり遊技の終了時にサブ液晶61,62を用いて報知することで、遊技者は、RTC演出の実行タイミングが更新されたことを容易に認識可能になる。また、RTC演出の更新によって大当たり遊技中の演出が阻害されないため、大当たり遊技中の演出の演出効果が低下されることもない。
【0360】
なお、他の実施形態では、20連チャン目の大当たりに係る特別図柄の変動表示開始時や変動表示中にRTC演出の実行タイミングを更新してもよい。このような構成により、RTC演出の実行タイミングの更新は、大当たり確定を報知する演出となる。これにより、遊技者は、大当たりに当選したこと、及びRTC演出の実行タイミングが早まったことに喜びを感じながら変動演出を楽しむことが可能である。また、例えば、大当たり遊技終了直後に特別図柄判定が保留されていない場合であっても、RTC演出の実行タイミングが更新されたことを遊技者に対して効果的に報知することができる。
【0361】
また、他の実施形態では、20連チャン目の大当たりに係る特別図柄の停止表示中にRTC演出の実行タイミングを更新してもよい。これにより、遊技者は、RTC演出の実行タイミングが早まったことに喜びを感じながら大当たり遊技に臨むことが可能である。
【0362】
また、他の実施形態では、20連チャン目の大当たり遊技中にRTC演出の実行タイミングを更新してもよい。このような構成により、大当たり遊技終了直後に遊技を終了しようと考えている遊技者に対しても、RTC演出の実行タイミングが更新されたことを効果的に認識させることができる。また、遊技者は、大当たり遊技による興趣と、RTC演出の実行タイミングが早まったことによる喜びを感じながら、大当たり遊技を楽しむことが可能である。
【0363】
[RTC演出の実行タイミングが変更される場合の具体例]
図41は、RTC演出の実行タイミングが変更される場合の具体例について説明するための説明図である。なお、
図40に示す「C」付きの各番号と、
図41における括弧書きの「C」付きの番号とは、それぞれ一致したタイミングであることを示している。
【0364】
第2の実施形態では、次回RTC演出までの時間がサブ液晶61,62に表示される。例えば、次回RTC演出までの時間が52分30秒の場合には、
図41(A)に示すように、左サブ液晶61に「次のRTC演出まで」といった文言518が表示され、右サブ液晶62に「52分30秒」といった時間表示519が表示される。
【0365】
例えば、次回RTC演出までの時間が52分30秒のときに予告演出Y4を実行中であり、次回RTC演出までの時間が50分39秒のときにハズレ図柄が停止表示を開始したとする。この場合、例えば、ハズレ図柄および装飾図柄511の停止表示中に、サブ液晶61,62が上下左右に揺動されると共に、時間表示519が、「50分39秒」から「40分39秒」に更新される(
図41(B)及び(C)参照)。所定の図柄確定時間(例えば1秒)が経過した後、
図41(D)に示すように、保留されていた特別図柄判定が実行されたことに応じてアイコン表示領域52に表示されていた保留アイコンが消去されると共に、図柄の変動表示が開始される。
【0366】
以下、
図42〜
図45を参照しつつ、第2の実施形態のパチンコ遊技機1において行われる処理について説明する。
【0367】
[画像音響制御基板140によるタイマ割込み処理]
第2の実施形態におけるパチンコ遊技機1では、統括CPU141は、第1の実施形態におけるタイマ割込み処理と同様に(
図27参照)、ステップS51〜ステップS55の処理を実行する。
【0368】
ステップS55の処理に続いて、第2の実施形態における統括CPU141は、RTC更新処理を実行する。このRTC更新処理については、
図42に基づいて後に詳述する。
【0369】
RTC更新処理に続いて、第2の実施形態における統括CPU141は、ステップS56(
図27参照)の処理と同様に、データ送信制御処理を実行する。以上で第2の実施形態における統括CPU141は、タイマ割込み処理を終了する。
【0370】
[画像音響制御基板140によるRTC更新処理]
図42は、第2の実施形態における画像音響制御基板140によるRTC更新処理の一例を示すフローチャートである。第2の実施形態におけるパチンコ遊技機1では、統括CPU141は、ステップS55の処理に続いて、20連チャン目の大当たり遊技終了直後の1回目の変動演出開始時にRTC演出の実行タイミングを更新する処理等を含む変動開始時RTC更新処理を実行する(ステップS561)。この変動開始時RTC更新処理については、
図43に基づいて、後に詳述する。
【0371】
ステップS561の処理に続いて、統括CPU141は、300回連続してハズレが報知された場合の300回目の変動演出終了時、又は激熱ハズレの場合の変動演出終了時にRTC演出の実行タイミングを更新する処理等を含む変動終了時RTC更新処理を実行する(ステップS562)。変動終了時RTC更新処理は、RTC演出の実行タイミングを更新する処理等を含む。この変動終了時RTC更新処理については、
図44に基づいて、後に詳述する。以上で統括CPU141は、
図42に示す処理を終了する。
【0372】
[画像音響制御基板140による変動開始時RTC更新処理]
図43は、
図42のステップS561における変動開始時RTC更新処理の詳細フローチャートである。第2の実施形態におけるパチンコ遊技機1では、統括CPU141は、演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドを受信したか否かに基づいて、変動演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS5611)。
【0373】
統括CPU141は、変動演出の開始タイミングであると判定した場合(ステップS5611:YES)、今回から通常遊技状態で制御されるか否かを判定する(ステップS5612)。例えば、前回の変動演出開始コマンドに含まれている遊技状態に関する情報が時短遊技状態(又は確変遊技状態)であることを示し、今回の変動演出開始コマンドに含まれている遊技状態に関する情報が通常遊技状態であることを示す場合に、統括CPU141は、今回から通常遊技状態であると判定する。ここで、今回から通常遊技状態ではないと判定した場合(ステップS5612:NO)、ステップS5615に処理が進められる。
【0374】
統括CPU141は、今回から通常遊技状態であると判定した場合(ステップS5612:YES)、連チャン数をカウントするための変数A、及び連続してハズレとなった回数(以下、「ハマリ回数」と呼ぶ。)をカウントするための変数Hを「0」にリセットする(ステップS5613、ステップS5614)。
【0375】
一方、統括CPU141は、今回から通常遊技状態ではないと判定した場合(ステップS5612:NO)、大当たり遊技終了直後の1回目の図柄変動であるか否かを判定する(ステップS5615)。
【0376】
統括CPU141は、大当たり遊技終了直後の1回目の図柄変動であると判定した場合(ステップS5615:YES)、連チャン数Aに「1」を加算する(ステップS5616)。ステップS5616の処理に続いて、統括CPU141は、連チャン数Aが20であるか否かを判定する(ステップS5617)。
【0377】
統括CPU141は、連チャン数Aが20であると判定した場合(ステップS5617:YES)、次回以降のRTC演出までの時間情報を10分前倒しすると共に、当該更新した時間情報に基づいて、サブ液晶61,62に表示された次回RTC演出までの時間表示519を更新する(ステップS5618、
図41(C)参照)。例えば、統括CPU141は、ステップS5302の処理によって制御用RAM145に記憶されたRTC管理テーブル情報、又はステップS5818若しくはステップS5631の処理によって更新されたRTC管理テーブル情報を更新する。
【0378】
ステップS5618の処理に続いて、統括CPU141は連チャン数Aを「0」にリセットする(ステップS5619)。
【0379】
統括CPU141は、ステップS5619の処理を実行した場合、変動演出の開始タイミングではないと判定した場合(ステップS5611:NO)、ステップS5614の処理を実行した場合、大当たり遊技終了直後の図柄変動ではないと判定した場合、又は連チャン数Aが20ではないと判定した場合、ステップS562に処理を進める。
【0380】
[画像音響制御基板140による変動終了時RTC更新処理]
図44は、
図42のステップS562における変動終了時RTC更新処理の詳細フローチャートである。第2の実施形態におけるパチンコ遊技機1では、統括CPU141は、演出制御基板130から送信された変動演出終了コマンドを受信したか否かに基づいて、変動演出の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS5621)。ここで、変動演出の終了タイミングではないと判定された場合(ステップS5621:NO)、ステップS56に処理が進められる。
【0381】
統括CPU141は、変動演出の終了タイミングであると判定した場合(ステップS5621:YES)、今回の大当たり判定の判定結果が大当たりであるか否かを判定する(ステップS5622)。
【0382】
統括CPU141は、大当たりであると判定した場合(ステップS5622:YES)、ハマリ回数Hを「0」にリセットし(ステップS5623)、ステップS56に処理を進める。
【0383】
これに対して、統括CPU141は、大当たりではないと判定した場合、すなわちハズレである場合(ステップS5622:NO)、ハマリ回数Hに「1」を加算する(ステップS5624)。そして、統括CPU141は、ハマリ回数Hが300であるか否か、すなわち、300回連続してハズレであるか否かを判定する(ステップS5624)。ここで、ハマリ回数Hが300ではないと判定された場合(ステップS5624:NO)、ステップS5628に処理が進められる。
【0384】
統括CPU141は、ハマリ回数Hが300であると判定した場合(ステップS5625:YES)、次回以降のRTC演出の実行タイミングを更新するための更新情報を制御用RAM145にセットする(ステップS5626)。統括CPU141は、ステップS5626の処理に続いて、ハマリ回数Hを「0」にリセットする(ステップS5627)。
【0385】
統括CPU141は、ステップS5627の処理を実行した場合、又はハマリ回数Hが300ではないと判定した場合(ステップS5625:NO)、今回の変動演出中に予告演出Y4を実行したか否かを判定する(ステップS5628)。
【0386】
統括CPU141は、予告演出Y4を実行したと判定した場合(ステップS5628:YES)、すなわち今回の変動演出が激熱ハズレの変動演出である場合、ステップS5626の処理と同様に、RTC演出の開始条件の更新に用いる更新情報を制御用RAM145にセットする(ステップS5629)。
【0387】
統括CPU141は、ステップS5629の処理を実行した場合、又は予告演出Y4を実行していない(すなわち激熱ハズレではない)と判定した場合(ステップS5628:NO)、RTC演出の開始タイミングを更新するための更新情報を、ステップS5626の処理および/又はステップS5629の処理でセットしたか否かを判定する(ステップS5630)。ここで、更新情報がセットされていないと判定された場合には、ステップS56に処理が進められる。
【0388】
統括CPU141は、RTC演出の開始タイミングを更新するための更新情報をセットしたと判定した場合(ステップS5630:YES)、ステップS5618の処理と同様に、次回以降のRTC演出までの時間情報を前倒しする。これと共に、当該更新した時間情報に基づいて、サブ液晶61,62に表示された次回のRTC演出までの時間を示す時間表示519(
図41(C)参照)を更新する(ステップS5631)。例えば、ステップS5626の処理およびステップS5629の処理の両方で更新情報がセットされた場合、すなわち、連続して300回ハズレであり、かつ300回目が激熱ハズレである場合には、次回以降のRTC演出までの時間情報が20分前倒しされる。以上で統括CPU141は、
図44に示す処理を終了する。
【0389】
[ランプ制御基板150によるタイマ割込み処理]
次に、
図45を参照しつつ、ランプ制御基板150において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、
図45は、ランプ制御基板150において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。ランプ制御基板150は、電源供給開始時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、演出制御基板130からのコマンド、及び演出制御基板130を介して画像音響制御基板140から送信される画像音響制御に関するデータに基づいて、
図45に例示されている一連の処理を一定時間毎に繰り返し実行する。
【0390】
ランプ制御基板150のランプCPU151は、まず、演出制御基板130を介して画像音響制御基板140から送信された画像音響制御に関するデータを受信するデータ受信処理を実行する(ステップS901)。具体的には、ランプCPU151は、演出制御基板130を介して画像音響制御基板140から送信された画像音響制御に関するデータを受信する。このデータには、データが示す演出の制御に関する指示(例えば演出の開始指示)が含まれる。この処理でデータを受信することで、ランプCPU151は、以降の処理において、メイン液晶5、サブ液晶61,62、及びスピーカ24による演出と同期するように、サブ液晶61,62の動作等を制御できる。
【0391】
ステップS901の処理に続いて、ランプCPU151は、演出制御基板130から送信されたコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS902)。ここで、演出制御基板130からのコマンドを受信していないと判定された場合(ステップS902:NO)、後述するステップS911に処理が進められる。
【0392】
ランプCPU151は、演出制御基板130からのコマンドを受信したと判定した場合(ステップS902:YES)、そのコマンドが、ステップS1074(
図25参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信された変動演出開始コマンドであるか否かを判定する(ステップS903)。ここで、受信したコマンドが変動演出開始コマンドではないと判定された場合(ステップS903:NO)、後述するステップS908に処理が進められる。
【0393】
ランプCPU151は、受信したコマンドが変動演出開始コマンドであると判定した場合(ステップS903:YES)、受信した変動演出開始コマンドに対応する発光パターンデータをランプROM152から読み出してランプRAM153にセットすることにより、盤ランプ25、枠ランプ37などの各発光素子の発光パターンを設定する(ステップS904)。そして、セットした発光パターンデータに基づいて、これらの発光素子の発光制御を開始する(ステップS905)。
【0394】
ステップS905の処理に続いて、ランプCPU151は、受信した変動開始コマンドに含まれている変動演出パターンを示す情報に基づいて、変動演出に係るサブ液晶61,62の動作が必要であるか否かを判断する(ステップS906)。変動演出に係るサブ液晶61,62の動作が必要ではないと判断された場合(ステップS906:NO)、ステップS911に処理が進められる。
【0395】
ランプCPU151は、変動演出に係るサブ液晶61,62の動作が必要であると判断した場合(ステップS906:YES)、そのサブ液晶61,62の動作設定情報をランプRAM153にセットする(ステップS907)。具体的には、変動演出開始コマンドに含まれている変動演出パターンを示す情報に基づいてサブ液晶61,62の動作パターンと動作開始タイミングとを特定し、これらに関する情報を動作設定情報としてランプRAM153にセットする。このステップS907の処理が実行された場合、ステップS911に処理が進められる。
【0396】
ランプCPU151は、受信したコマンドが変動演出開始コマンドではないと判定した場合(ステップS903:NO)、受信したコマンドが、ステップS109(
図24参照)の処理に応じて演出制御基板130から送信された変動演出終了コマンドであるか否かを判定する(ステップS908)。ここで、ランプCPU151は、受信したコマンドが変動演出終了コマンドではないと判定した場合(ステップS908:NO)、その他のコマンドに応じた処理を実行する(ステップS910)。
【0397】
ランプCPU151は、受信したコマンドが変動演出終了コマンドであると判定した場合(ステップS908:YES)、ステップS905の処理で開始した発光制御を終了する(ステップS909)。このステップS909の処理が実行された場合、ステップS911に処理が進められる。
【0398】
ランプCPU151は、ステップS910の処理を実行した場合、ステップS902又はステップS906の処理で「NO」と判定した場合、ステップS907の処理を実行した場合、又はステップS909の処理を実行した場合、演出制御基板130を介して画像音響制御基板140から受信したデータに基づいて、RTC演出の開始タイミングの更新が有るか否かを判定する(ステップS911)。
【0399】
ランプCPU151は、RTC演出の開始タイミングの更新が有ると判定した場合(ステップS911:YES)、サブ液晶61,62の動作設定情報をランプRAM153にセットする(ステップS912)。
【0400】
ランプCPU151は、ステップS912の処理を実行した場合、又はステップS911の処理で「NO」と判定した場合、ステップS901の処理で受信した画像音響制御に関するデータに基づいて、サブ液晶61,62の動作開始タイミングであるか否かを判断する(ステップS913)。ここで、動作開始タイミングであると判断した場合(ステップS913:YES)、サブ液晶61,62の動作制御を開始する(ステップS914)。例えば、
図41(C)に例示されるように、サブ液晶61,62において次回RTC演出までの時間表示519が更新されたタイミングで、サブ液晶61,62が動作されてもよい。
【0401】
ランプCPU151は、ステップS914の処理を実行した場合、又はサブ液晶61,62の動作開始タイミングではないと判定した場合(ステップS913:NO)、演出ボタン26(又は演出キー27)が操作されたか否かを判定する(ステップS915)。具体的には、演出ボタン26の操作を検知するセンサからの検知信号(又は演出キー27の各キーの操作を検知するセンサからの検知信号)が入力されたか否かに基づいて、演出ボタン26(又は演出キー27のいずれかのキー)が操作されたか否かを判定する。
【0402】
ランプCPU151は、演出ボタン26(又は演出キー27)が操作されたと判定した場合(ステップS915:YES)、その旨を通知する操作コマンドを演出制御基板130に送信する(ステップS916)。
【0403】
ランプCPU151は、ステップS916の処理を実行した場合、又はステップS915の処理で「NO」と判定した場合、
図45に示す処理を終了する。
【0404】
なお、第2の実施形態では、変更条件(激熱ハズレ、連チャン数、又はハマリ回数に関する条件)が成立した場合に次回以降のRTC演出までの実行時間が前倒しされる。ここで、次回のRTC演出までの時間が、前倒しに係る時間に満たない場合、例えば、次回の時間演出を直ちに開始してもよいし、また、次回のRTC演出までの時間は変更せず、次々回以降のRTC演出の実行タイミングを前倒ししてもよい。
【0405】
なお、他の実施形態では、続き物の物語がRTC演出として実行されてもよい。例えば、物語の前編が1回目のRTC演出として実行され、物語の後編が2回目のRTC演出として実行される。遊技者は、2回目のRTC演出が実行されることを心待ちにしながら遊技を行うことになる。このような場合に、例えば、激熱ハズレにより変更条件が成立することで2回目のRTC演出の実行タイミングが前倒しになると、遊技者は、激熱ハズレにより落胆するものの、予定より早く物語の後編が観られるため、遊技に対する興趣を維持することが可能になる。
【0406】
また、他の実施形態では、変更条件成立直後に実行される1回のRTC演出のみの実行タイミングを更新してもよい。
【0407】
また、RTC演出の実行タイミングの更新態様は前倒しに限らず、RTC演出が実行されるまでの時間を延長してもよい。また、他の実施形態では、変更条件の成立によりRTC演出の実行時間を延長(又は短縮)してもよい。
【0408】
また、変更条件は、上述した激熱ハズレ、連チャン数、又はハマリ回数に関する条件に限らず、どのようなことを契機にRTC演出の実行タイミングを更新してもよい。例えば、第1の実施形態におけるRTC演出の達成条件を、第2の実施形態における変更条件としてもよい。
【0409】
また、他の実施形態では、RTC演出の実行タイミングの更新は、確変遊技状態中(または時短遊技状態中)に行われてもよい。例えば、予告演出Y1〜Y5は、上述したバトル演出中に行われてもよい。この場合、強敵バトル演出が行われる変動演出中には予告演出Y1〜Y4が実行可能であり、弱敵バトル演出が行われる変動演出中には予告演出Y1〜Y5が実行可能である。例えば、予告演出Y4は、遊技者にとって有利な大当たりに当選した可能性が相対的に高いことを示唆(報知)する演出であるように構成される。また、予告演出Y5は、遊技者にとって有利な大当たりに当選したことを報知する演出であるように構成される。一例として、予告演出Y4が実行された変動演出において、遊技者にとって不利な大当たりに当選したことが報知された場合に、RTC演出の実行タイミングが変更されてもよい。
【0410】
[第3の実施形態](遊技者の操作に基づいた変更)
以下、本発明の第3の実施形態について説明する。上記第1の実施形態では、RTC134から取得したRTC情報(現在日時を示す情報)に基づいてRTC演出の実行タイミングが変更される。上記第2の実施形態では、例えば、変更条件(激熱ハズレ、連チャン数、又はハマリ回数に関する条件)の成立に応じてRTC演出の実行タイミングが変更される。これらに対して、第3の実施形態では、遊技者(又はパチンコホールの店員)が所定の操作(例えば、演出ボタン26の操作)を行ったこと(第2条件の一例)に基づいて、RTC演出の実行タイミングが変更される。なお、以下の説明では、第1の実施形態および第2の実施形態と共通する構成や処理については同じ参照符号やステップ番号を付して説明を省略し、主に第1の実施形態および第2の実施形態と異なる点について説明する。
【0411】
図46及び
図47は、RTC演出の実行時間間隔が遊技者の操作によって変更可能な場合について説明するための説明図である。なお、
図46(A)に示す「O」付きの各番号と、
図46(B)、(C)、及び
図47における括弧書きの「O」付きの番号とは、それぞれ一致したタイミングであることを示している。
【0412】
例えば、ハズレ図柄の停止表示後にメインRAM103に記憶されている客待ちフラグが「ON」に設定されると、第1始動口11(又は第2始動口12)に遊技球が入賞するまで、客待ち状態に制御される。
図46(A)に示すように、客待ち状態に制御されると、まず、メイン液晶5及びサブ液晶61,62において通常画面が表示される。通常画面は、例えば、客待ち状態に制御される直前に行われた特別遊技判定の判定結果を示す装飾図柄511が停止表示された画面である(
図46(B)参照)。
【0413】
そして、
図46(A)のタイミングO2に例示するように、客待ち状態に制御され始めてから所定の待機時間(例えば5秒)が経過すると、カスタマイズ画像がメイン液晶5に表示される(
図46(C)参照)。第3の実施形態におけるカスタマイズ画像は、例えば、演出ボタン26を模したボタン画像と、演出ボタン26を操作した場合にRTC演出の実行時間間隔を選択可能な時間間隔選択画像(後述する)が表示されることを示す文言とを含む。また、第1の実施形態におけるカスタマイズ画像と同様に、音量および光量の調節が可能であることを示すための画像が表示される。カスタマイズ画像は、例えば、時間間隔選択画像が表示される期間を除き、待機時間経過後の客待ち状態中のメイン液晶5に表示され続ける。
【0414】
カスタマイズ画像の表示中に遊技者が演出ボタン26を操作すると、時間間隔選択画像がメイン液晶5に表示される(タイミングO3、
図47(A)参照)。時間間隔選択画像は、例えば、RTC演出の実行時間間隔を選択できることを示す文言と、「3時間おき」、及び「1時間おき」といったRTC演出の実行時間間隔の設定に関する項目と、選択中の項目を示すカーソルと、演出キー27を模したキー画像と、ボタン画像とを含む。例えば、時間間隔選択画像の表示中に遊技者が演出キー27の右キー(又は左キー)を1回操作すると、選択中の項目が切り替えられる(タイミングO4、
図47(A)及び(B)参照)。遊技者は、時間間隔選択画像の表示中に演出ボタン26を操作することにより、その選択を確定することができる。選択が確定すると、カスタマイズ画像が表示された状態に戻る(タイミングO5、
図47(C)参照)。
【0415】
なお、他の実施形態では、RTC演出の実行時間間隔の設定に関する項目として具体的な時間を表示しなくてもよく、例えば、「多い」及び「普通」といった文言を表示してもよい。
【0416】
以下、
図48を参照しつつ、第3の実施形態のパチンコ遊技機1において行われる処理について説明する。
【0417】
[画像音響制御基板140によるタイマ割込み処理]
第3の実施形態におけるパチンコ遊技機1では、統括CPU141は、第1の実施形態におけるタイマ割込み処理と同様に(
図27参照)、ステップS51〜ステップS55の処理を実行する。
【0418】
ステップS55の処理に続いて、第3の実施形態における統括CPU141は、RTC演出の実行時間間隔を設定する処理等を含む時間間隔設定処理を実行する。この時間間隔設定処理については、
図48に基づいて後に詳述する。
【0419】
時間間隔設定処理に続いて、第3の実施形態における統括CPU141は、ステップS56(
図27参照)の処理と同様に、データ送信制御処理を実行する。以上で第3の実施形態における統括CPU141は、タイマ割込み処理を終了する。
【0420】
[画像音響制御基板140による時間間隔設定処理]
図48は、第3の実施形態における画像音響制御基板140による時間間隔設定処理の一例を示すフローチャートである。第3の実施形態におけるパチンコ遊技機1では、統括CPU141は、ステップS55(
図27参照)の処理に続いて、客待ち中であるか否かを判定する(ステップS5701)。具体的には、例えば、ステップS1169(
図26参照)の処理に応じて演出制御基板130から客待ち演出開始コマンドを受信してカスタマイズ画像の表示させた後に、変動演出開始コマンドを受信したか否かに基づいて、客待ち中であるか否かを判定する。ここで、客待ち中ではないと判定された場合(ステップS5701:NO)、ステップS56に処理が進められる。
【0421】
統括CPU141は、客待ち中であると判定した場合(ステップS5701:YES)、演出ボタン26が操作されたか否かを判定する(ステップS5702)。統括CPU141は、演出ボタン26が操作されたと判定した場合(ステップS5702:YES)、時間間隔選択画像をメイン液晶5に表示する(ステップS5703)。
【0422】
統括CPU141は、ステップS5703の処理を実行した場合、又はステップS5702の処理で「NO」と判定した場合、時間間隔選択画像を表示中か否かを判定する(ステップS5704)。ここで、時間間隔選択画像を表示中ではないと判定した場合(ステップS5704:NO)、ステップS56に処理が進められる。
【0423】
統括CPU141は、時間間隔選択画像を表示中であると判定した場合(ステップS5704:YES)、演出キー27の左キー又は右キーが操作されたか否かを判定する(ステップS5705)。統括CPU141は、操作されたと判定した場合(ステップS5705:YES)、当該操作に応じて選択中の項目を示すカーソルを移動させる(ステップS5706)。
【0424】
統括CPU141は、ステップS5706の処理を実行した場合、又はステップS5705の処理で「NO」と判定した場合、演出ボタン26が操作されたか否か、すなわち、遊技者によって時間間隔の選択が確定されたか否かを判定する(ステップS5707)。ここで、演出ボタン26が操作されていないと判定した場合(ステップS5707:NO)、ステップS56に処理が進められる。
【0425】
統括CPU141は、演出ボタン26が操作されたと判定した場合(ステップS5707:YES)、時間間隔選択画像を消去し(ステップS5708)、選択された時間間隔に基づいたRTC演出の開始条件を制御用RAM145にセットする(ステップS5709)。このステップS5709の処理が行われることによって、例えば、ステップS5302(
図28参照)の処理で制御用RAM145に記憶されたRTC管理テーブル情報の情報が書き換えられることになる。以上で統括CPU141は、
図48の処理を終了する。
【0426】
なお、他の実施形態では、客待ち状態に制御されていないときに(例えば変動演出中)、RTC演出の実行時間間隔を設定できてもよい。例えば、他の実施形態では、変動演出中に演出キー27が操作されたことに応じて時間間隔選択画像をメイン液晶5(又はサブ液晶61,62)に表示させてもよい。
【0427】
また、他の実施形態では、RTC演出が開始される所定時間前(例えば60秒前)に、そのRTC演出を開始させるか否かの選択を遊技者に促す実行選択演出が行われてもよい。実行選択演出においてRTC演出を開始させないと選択された場合には(第2条件の一例)、RTC演出が実行されない。この場合、RTC演出の時間間隔が、第1時間(例えば3時間)から第2時間(例えば6時間)に延びることになる。このように、他の実施形態では、RTC演出が開始される際の遊技者の操作に基づいて、RTC演出の実行時間間隔を変更してもよい。なお、上記のような実行選択演出は、RTC演出が開始される所定時間前(例えば60秒以下の時間)からRTC演出が開始されるまでの期間中に遊技中である場合にだけ実行してもよい。また、実行選択演出においてRTC演出を開始させないと選択された場合には、選択が確定したことに応じて実行中のRTC予告演出を終了してもよい。また、他の実施形態では、実行中のRTC演出を終了させるために、RTC演出の実行中に、そのRTC演出を終了させるか否かの選択を遊技者に促す実行選択演出が行われてもよい。この場合、RTC演出の実行時間が異なることによって、RTC演出の実行時間間隔が変化する。
【0428】
(パチンコホールの店員の操作に基づいた変更)
ここで、RTC演出の実行時間間隔は、パチンコ遊技機1が設置されているパチンコホールの店員(検査者等の担当者も含む)の操作に基づいて変更されてもよい。以下、
図49を参照しつつ、店員の操作に基づいてRTC演出の実行時間間隔が変更される場合について説明する。ここで、
図49は、RTC演出の実行時間間隔が店員の操作によって変更可能な場合について説明するための説明図である。
【0429】
本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、RAMクリアスイッチ(不図示)を有している。このRAMクリアスイッチは、メインRAM103(
図4参照)に記憶されている情報の消去を指示するためのスイッチであって、遊技制御基板100に直接搭載されているスイッチである。このため、RAMクリアスイッチは、枠部材3を開放した状態でなければ操作することができない。したがって、遊技者は、基本的には以下の操作を行えない。
【0430】
パチンコ遊技機1では、RAMクリアスイッチを押したままパチンコ遊技機1の個別電源スイッチを「ON」にすると、RAMクリアの準備状態であることを示すRAMクリア準備画面(設定画面の一例)がメイン液晶5に表示される(
図49(A)参照)。このRAMクリア準備画面は、例えば、
図49(A)に示されるように、「RAMクリア準備中」との文言、RTC演出の実行時間間隔の設定を行う場合には演出ボタン26を操作すればよいことを示すメッセージ、もう一度RAMクリアスイッチを押すことを促すメッセージ等を含むものである。
【0431】
例えば、RAMクリア準備画面が表示された状態でRAMクリアスイッチが押下されると、パチンコ遊技機1の内部で初期設定等が行われた後に、メイン液晶5に通常画面(
図46(B)参照)が表示される。なお、RAMクリア準備画面が表示された状態でRAMクリアスイッチが押下されず、また演出ボタン26が操作されない場合、RAMクリア準備画面の表示が維持される。すなわち、RAMクリアスイッチと演出ボタン26とがどちらも押下されない場合には、1時間でも2時間でも、RAMクリア準備画面の表示が継続されることになる。
【0432】
RAMクリア準備画面が表示された状態で演出ボタン26が操作されると、RTC演出の実行時間間隔を設定するためのRTC演出設定画面がメイン液晶5に表示される(
図49(B)参照)。
図49(B)に例示されるように、RTC演出設定画面では、黒塗りの右向き三角で示されるカーソルと、「3時間おき」及び「1時間おき」といったRTC演出の実行時間間隔の設定に関する項目とが表示される。また、RAMクリア準備画面に戻ることを示す項目と、選択項目を確定するには演出ボタン26を操作すればよいことを示す文言とが表示される。カーソルは、演出キー27の上キー(又は下キー)を操作することによって上方向(又は下方向)に移動する。これにより、項目を切り替えることが可能である(
図49(B)及び(C)に例示される状態)。
【0433】
例えば、RTC演出の実行時間間隔を「1時間おき」に設定する場合、
図49(C)に例示されるように、「1時間おき」を選択した状態で演出ボタン26を操作する。これにより、1時間おきにRTC演出が実行されるように、RTC演出の時間情報が記憶されることになる。上記操作に応じてRTC演出の時間情報が制御用RAM145に記憶される場合、例えば、ステップS5302(
図28参照)の処理では、RTC演出の時間情報以外の情報が制御用RAM145に記憶されることになる。
【0434】
[変形例]
図50は、実行時間間隔を変更不可能な第1RTC演出と、実行時間間隔を変更可能な第2RTC演出とを備える他の実施形態におけるパチンコ遊技機1について説明するための説明図である。ここで、上記実施形態におけるパチンコ遊技機1は、実行時間間隔を変更可能なRTC演出のみを備える。
図50を参照しつつ説明する他の実施形態におけるパチンコ遊技機1は、例えば、同じ島に設置されたパチンコ遊技機1と同期させた方が演出効果を向上できる演出を第1RTC演出として実行し、同じ島に設置されたパチンコ遊技機1と同期させなくても演出効果が下がり難い演出を第2RTC演出として実行する。
【0435】
このような構成では、例えば、同じ島に設置された全てのパチンコ遊技機1において第1RTC演出を一斉に開始することで演出効果を高めつつ、第2RTC演出の実行時間間隔を変更可能とすることで遊技者の興味を引くことが可能となる。
【0436】
具体的には、第1RTC演出として、例えば、上述したRTC演出(例えばRTC演出A)が実行されたり、隣接して設置された本実施形態におけるパチンコ遊技機1同士が掛け合う演出が実行されたりする。これに対して、第2RTC演出として、例えば、遊技を行うことによって得られる利益とは異なる利益を遊技者に付与する演出が実行される。具体的には、第2RTC演出が実行されることによって、遊技者に対して、特別なポイントが付与されたり、演出のカスタマイズ機能が付与されたり、特別な画像や音を選択できたり、特別な称号が与えられたりする。
【0437】
例えば、第2の実施形態のように遊技者の操作に基づいて第2RTC演出の実行時間間隔を変更可能な場合、
図50に示すように、遊技者は、実行時間間隔を短く設定して第2RTC演出の実行回数を増加させることが可能である。これにより、第2RTC演出が実行されることにより付与される利益を増加できるので、遊技者により満足感を与えることが可能になる。
【0438】
例えば、第1RTC演出が1日に1回だけ実行される一方、第2RTC演出は1日に複数回(1回でもよい)実行される。このような構成では、第1RTC演出が実行されることによって特別感を出すことができて、遊技の興趣性を向上させることができる。また、第1RTC演出と第2RTC演出とを備えることにより、RTC演出の実行態様が豊富となり、遊技者の興味をより一層引き付けることが可能になる。
【0439】
なお、第1RTC演出と第2RTC演出とで同様の演出が実行されてもよい。
【0440】
[上記実施形態の作用効果](第1の実施形態の作用効果)
第1の実施形態では、現在日によって実行されるRTC演出の種別およびRTC演出の実行時間間隔が変化する。このようなRTC演出の実行形態の変化によって、RTC演出の興趣性を向上させることができる。また、遊技者の興味を引くことが可能である。
【0441】
(第2の実施形態の作用効果)
第2の実施形態では、激熱ハズレ、ハマリ回数が300回になったこと、又は連チャン数が20になったことを契機にRTC演出の実行タイミングが変更されることにより、RTC演出の実行時間間隔が変化する。このようなRTC演出の実行形態の変化によって、遊技者の落胆を回避したり、連チャンによる高揚感をより高めることが可能である。
【0442】
(第3の実施形態の作用効果)
第3の実施形態では、遊技者の操作に基づいてRTC演出の実行時間間隔が変更可能な場合、遊技者は、好みの時間間隔でRTC演出を楽しむことができるため、RTC演出の演出効果をより向上させることが可能である。また、店員の操作に基づいてRTC演出の実行時間間隔が変更可能な場合、隣接する他のパチンコ遊技機との関係、及び開店時間や閉店時間等のパチンコホールの事情に即した設定が可能であるため、店員は、扱い易い遊技機であると感じ易くなる。
【0443】
[本発明に係る遊技機の構成とその作用効果]
本発明に係る遊技機は以下のような構成として捉えることができる。なお、括弧書きは単なる例示にすぎない。
【0444】
本発明に係る遊技機は、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定して、その判定結果に応じて前記特別遊技を実行する遊技機であって、時間を計時する計時手段(例えば
図27のS52)と、前記計時手段の計時結果が第1条件(例えば、
図35のS5515)を満たした場合に、所定演出(例えばRTC演出A又はRTC演出B)を実行可能な所定演出実行手段(例えば
図35のS5519)と、第2条件(例えば、
図10の期間についての条件、
図43のS5617、
図44のS5625,S5628、
図48のS5705,S5707)を満たすと、前記所定演出が実行される時間間隔を第1時間から第2時間に変化させる変化手段(例えば、
図27のS53、
図43のS5618、
図44のS5631、
図48のS5709)とを備える(例えば、第1実施形態において、現在日が期間P1の場合には9時間間隔でRTC演出が実行される一方、現在日が期間P2の場合には3時間間隔でRTC演出が実行される。)。
【0445】
この構成によれば、第2条件が満たされるまでは所定演出の時間間隔が第1時間となるように所定演出が実行される。そして、第2条件が満たされると、所定演出の時間間隔が第2時間に変化する。このため、例えば、第2条件を適切な条件に設定しておくことで、所定演出の演出効果が低下することを効果的に抑制することが可能である。
【0446】
また、上記遊技機は、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、
図43のS5612,S5615、
図44のS5622)を備え、前記第2条件は、前記遊技制御手段によって制御される遊技の進行状況に関する条件(例えば、
図43のS5617、
図44のS5625)である(例えば、連チャン数が20になると、RTC演出の実行時間間隔が変更される。)。
【0447】
この構成によれば、遊技の進行状況に関する第2条件が満たされると、所定演出が実行される時間間隔が第1時間から第2時間に変化する。このため、例えば、遊技の進行状況に基づいて所定演出が実行される時間間隔を変更できるため、第2条件を適切な条件に設定しておくことで、所定演出の演出効果が低下することを効果的に抑制することが可能である。
【0448】
また、上記遊技機は、前記判定結果に基づいて演出を制御する演出制御手段(例えば
図25のS1072,S1073)を備え、前記第2条件は、前記演出制御手段によって制御される演出の出現に関する条件(例えば
図44のS5628)である(例えば、特別図柄判定の判定結果がハズレである場合に予告演出Y4が実行されると、RTC演出の実行時間間隔が変更される。)。
【0449】
この構成によれば、演出の出現に関する第2条件が満たされると、所定演出が実行される時間間隔が第1時間から第2時間に変化する。このため、例えば、演出の出現に基づいて所定演出が実行される時間間隔を変更できるため、第2条件を適切な条件に設定しておくことで、所定演出の演出効果が低下することを効果的に抑制することが可能である。
【0450】
また、上記遊技機は、入力が可能な入力手段(例えば、演出ボタン26、演出キー27)を備え、前記第2条件は、前記入力手段に対して所定の入力が行われたこと(例えば
図48のS5705及びS5707)である(例えば、RTC演出の実行時間間隔を変更するための操作がされると、操作に応じてRTC演出の実行時間間隔が変更される。)。
【0451】
この構成によれば、入力手段に対して所定の入力が行われることにより第2条件が満たされると、所定演出が実行される時間間隔が第1時間から第2時間に変化する。このため、例えば、第2条件を適切な条件に設定しておくことで、所定演出の演出効果が低下することを効果的に抑制することが可能である。
【0452】
また、上記遊技機は、前記計時手段の計時結果が第3条件を満たした場合に、第2所定演出(例えば
図50の第1RTC演出)を実行可能な第2所定演出実行手段を備え、前記第3条件は固定である(例えば、実行時間間隔を変更不可能な第1RTC演出と、実行時間間隔を変更可能な第2RTC演出とを実行可能である。)。
【0453】
この構成によれば、第1条件が満たされた場合に所定演出が実行され、第3条件が満たされた場合に第2所定演出が実行される。そして、第2条件が満たされると、所定演出が実行される時間間隔が変更される。このため、例えば、これらの条件を適切な条件に設定しておくことで、所定演出および第2所定演出の演出効果が低下することを効果的に抑制することが可能である。
【0454】
[その他の変形例]
上記実施形態において説明したパチンコ遊技機1の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。上記実施形態で例示した画面図等も単なる一例であって、他の態様であってもよい。
【0455】
また、他の実施形態として、画像音響制御基板140(又はランプ制御基板150)において実行される処理の一部を演出制御基板130に実行させたり、或いは、演出制御基板130において実行される処理の一部を画像音響制御基板140(又はランプ制御基板150)に実行させたりしてもよい。また、演出制御基板130、画像音響制御基板140、及びランプ制御基板150を一体に構成して、演出制御基板130において実行される処理と画像音響制御基板140において実行される処理とランプ制御基板150において実行される処理とを1つの制御基板で実行するようにしてもよい。
【0456】
また、上記実施形態は互いに適用可能である。例えば、第1〜第3の実施形態を組み合わせた構成により、本発明が実現されてもよい。