特許第6663250号(P6663250)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6663250
(24)【登録日】2020年2月18日
(45)【発行日】2020年3月11日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20200227BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20200227BHJP
   G02F 1/133 20060101ALI20200227BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20200227BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20200227BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20200227BHJP
【FI】
   G09F9/00 347Z
   G09F9/00 309A
   G09F9/00 336J
   G09F9/00 350Z
   F21V23/00 160
   G02F1/133 510
   G02F1/133 535
   G02F1/1333
   F21Y115:10
   F21Y115:15
【請求項の数】12
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-36392(P2016-36392)
(22)【出願日】2016年2月26日
(65)【公開番号】特開2017-151397(P2017-151397A)
(43)【公開日】2017年8月31日
【審査請求日】2018年8月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小浦 伸二
【審査官】 武田 悟
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/002162(WO,A1)
【文献】 特開2011−175250(JP,A)
【文献】 中国実用新案第204117570(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00
F21V 23/00
G02F 1/133 − 1/1333
F21Y 115/10 − 115/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
前記表示部へ光を照射し、かつ複数の発光体を有する光源装置と、
前記光源装置の電力を受電する少なくとも1つの受電部と、
前記受電部へワイヤレス電力伝送する少なくとも1つの送電部と、
前記光源装置と、前記表示部とが内部に収容される筐体と、
前記筐体の外側に配置され、前記送電部が実装された給電基板と、
を備え、
前記光源装置は、1つの前記受電部から1対1で電力が供給される1つの発光体を複数有している、
表示装置。
【請求項2】
前記光源装置と、前記給電基板とは、フレキシブル基板で接続されていない、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記光源装置は、導光体と、前記導光体を挟むフロントカバー及びバックカバーと、前記複数の発光体が実装される光源実装基板とを備え、
前記光源実装基板及び前記受電部が前記フロントカバー又は前記バックカバーよりも前記導光体側にあり、
前記受電部が、少なくとも前記フロントカバー及び前記バックカバーのうち1つ以上を挟んで、前記送電部と対向する、
請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
表示部と、
前記表示部へ光を照射し、かつ複数の発光体を有する光源装置と、
前記光源装置の電力を受電する少なくとも1つの受電部と、
前記受電部へワイヤレス電力伝送する少なくとも1つの送電部と、
前記光源装置と、前記表示部とが内部に収容される筐体と、
前記筐体の外側に配置され、前記送電部が実装された給電基板と、
を備え、
前記光源装置は1つの前記受電部から電力を供給される複数の発光体を有し、
前記光源装置は、導光体と、前記導光体を挟むフロントカバー及びバックカバーと、前記複数の発光体が実装される光源実装基板とを備え、
前記光源実装基板及び前記受電部が前記フロントカバー又は前記バックカバーよりも前記導光体側にあり、
前記受電部が、少なくとも前記フロントカバー及び前記バックカバーのうち1つ以上を挟んで、前記送電部と対向する、
表示装置。
【請求項5】
前記受電部は、前記バックカバーの一部が貫通された第1貫通部に挿入されている、請求項3又は4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記受電部は、前記筐体の一部が貫通された第2貫通部を挟んで前記送電部と対向する、請求項1乃至のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
表示部と、
前記表示部へ光を照射し、かつ複数の発光体を有する光源装置と、
前記光源装置の電力を受電する少なくとも1つの受電部と、
前記受電部へワイヤレス電力伝送する少なくとも1つの送電部と、
前記光源装置と、前記表示部とが内部に収容される筐体と、
を備え、
前記受電部は、前記筐体の一部が貫通された第2貫通部を挟んで前記送電部と対向する、
表示装置。
【請求項8】
前記送電部が送電する送電電力に応じた発光量で前記発光体が発光する、
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項9】
表示部と、
前記表示部へ光を照射し、かつ複数の発光体を有する光源装置と、
前記光源装置の電力を受電する少なくとも1つの受電部と、
前記受電部へワイヤレス電力伝送する少なくとも1つの送電部と、
を備え、
前記送電部が送電する送電電力に応じた発光量で前記発光体が発光する、
表示装置。
【請求項10】
前記光源装置と、前記表示部とが内部に収容される筐体と、
前記筐体の外側に配置され、前記送電部が実装された給電基板と、
を備え、
前記光源装置は1つの前記受電部から電力を供給される複数の発光体を有する、
請求項7又は9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記受電部を囲うシールド部を有する、
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項12】
前記複数の発光体は、少なくとも第1色の発光体、第2色の発光体、第3色の発光体を含み、フィールドシーケンシャル方式で駆動される、
請求項4又は10に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置は、フレキシブル基板と接続されている。このフレキシブル基板には、表示制御信号配線と、光源用電力配線とが引き回されている。表示制御信号配線を介して外部から画像情報が表示制御信号として入力されることで表示動作が制御され、かつ光源用電力配線を介して、表示装置のパネル部から観察者側に光を照射するための光源用電力が外部から供給される。光源用電力配線が表示制御信号配線よりも太い配線となるので、フレキシブル基板が、光源用電力配線を有する第一フレキシブル基板と、表示制御信号配線を有する第二フレキシブル基板とに分けられる。これにより、多数の表示制御信号を配線しなければならない第二フレキシブル基板の配線の取り回しの自由度が高まる(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−160218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、第一フレキシブル基板の幅は、第二フレキシブル基板の幅よりも細くなるので、振動による断線の可能性を抑制する必要がある。
【0005】
本発明の目的は、振動による電力配線の断線が発生しない表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の表示装置は、前記表示部へ光を照射し、かつ複数の発光体を有する光源装置と、前記光源装置の電力を受電する少なくとも1つの受電部と、前記受電部へワイヤレス電力伝送する少なくとも1つの送電部と、を備える。
【0007】
本発明の他の態様の表示装置は、自発光体で発光する表示部と、前記自発光体の電力を受電する少なくとも1つの受電部と、前記受電部へワイヤレス電力伝送する少なくとも1つの送電部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第一実施形態に係る表示装置の断面図である。
図2図2は、第一実施形態に係る表示装置の断面図である。
図3図3は、光源装置の分解斜視図である。
図4図4は、第一実施形態に係る表示装置の断面図である。
図5図5は、第一実施形態に係る表示装置の光源の平面図である。
図6図6は、図5の断面図である。
図7図7は、第一実施形態に係る表示装置のブロック図である。
図8図8は、第一実施形態の第一変形例に係る表示装置の断面図である。
図9図9は、第一実施形態の第一変形例に係る表示装置の光源の断面図である。
図10図10は、第一実施形態の第二変形例に係る表示装置のブロック図である。
図11図11は、第二実施形態に係る表示装置のブロック図である。
図12図12は、第三実施形態に係る表示装置の光源の平面図である。
図13図13は、図12の断面図である。
図14図14は、第三実施形態の変形例に係る表示装置の光源の平面図である。
図15図15は、図14の断面図である。
図16図16は、第四実施形態に係る表示装置の光源の平面図である。
図17図17は、図16の断面図である。
図18図18は、第四実施形態に係る表示装置のブロック図である。
図19図19は、第五実施形態に係る表示装置のブロック図である。
図20図20は、第五実施形態に係る表示装置の画素を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0010】
[第一実施形態]
図1図2及び図4は、本発明の第一実施形態に係る表示装置の断面図である。図3は、光源装置の分解斜視図である。図5は、第一実施形態に係る表示装置の光源の平面図である。図6は、図5の断面図である。
【0011】
表示装置1は、例えば、光源装置100と、表示パネル(表示部)200と、筐体300と、を有する。光源装置100と、表示パネル200へ光を照射する。表示装置1は、例えば、光源装置100から放射された光を表示パネル200で変調して画像を表示する。図1は、表示パネル200の端子部201aが設けられた側の端部を示す断面図である。図2は、光源20が設けられた側の端部を示す断面図である。図4は、受電部51が設けられた周囲を示す断面図である。
【0012】
以下の説明では、光源装置100から表示パネル200に向かう方向を「上」とし、表示パネル200から光源装置100に向かう方向を「下」とし、上下方向と直交する横方向の位置を「側方」として、各部材の配置を説明する。
【0013】
光源装置100は、導光体10と、光源20と、インナーフレーム30と、バックカバー40と、フロントカバー60と、を有する。導光体10とインナーフレーム30は、それぞれバックカバー40に固定された状態で上部がフロントカバー60の上面カバー部61によって覆われる。バックカバー40は、第二枠体42の外側面及び光源保持部43の外側面をフロントカバー60の側面カバー部62に沿わせた状態でフロントカバー60に嵌め込まれる。上面カバー部61には、導光体10から放射された光を表示パネル200に向けて透過させる空隙63が設けられている。
【0014】
上面カバー部61の上には、スペーサー70を介して表示パネル200が設けられている。表示パネル200は、例えば、第一基板201と、第二基板202と、液晶層203と、第一偏光層206と、第二偏光層207と、表示制御回路204と、FPC(フレキシブル基板)205と、を有する。第一基板201と第二基板202は、液晶層203を挟んで対向して配置されている。第一基板201の下面には、第一偏光層206が設けられている。第二基板202の上面には、第二偏光層207が設けられている。
【0015】
スペーサー70には、空隙63と対向する位置に、光源装置100側から表示パネル200側に向けてスペーサー70を貫通する貫通部71が設けられている。第一偏光層206は貫通部71の内側に収容されている。貫通部71は、第一偏光層206よりも大きい。貫通部71の深さは、第一偏光層206の厚みよりも深い。
【0016】
第一基板201は、第二基板202の外側に張り出す端子部201aを有する。表示制御回路204とFPC205は、端子部201aの上に実装されている。FPC205の端部は、側面カバー部62に沿ってバックカバー40の下面側に引き出されている。表示制御回路204には、FPC205を介して外部から画像信号が入力される。表示制御回路204は、画像信号に基づいて液晶層203の配向(変調量)を制御する。導光体10から放射された光は、第一偏光層206を透過して液晶層203に入射し、液晶層203によって変調される。液晶層203によって変調された光は、第二偏光層207を透過し、画像として認識される。
【0017】
光源装置100と表示パネル200は、筐体300の内部に収容される。筐体300には、第二偏光層207を透過した光を筐体300の外部に透過させるカバーガラス301が設けられている。カバーガラス301の周囲に設けられた額縁領域には、カバーガラス301よりも光透過率の低い遮光部302が設けられている。FPC205は、バックカバー40と筐体300との間の隙間を通って、筐体300に設けられた開口部300Mから筐体300の外部に引き出される。カバーガラス301は、光透過性のある基材であればよく、ガラス、透明な樹脂板材などである。
【0018】
導光体10は、導光板を有する板状の部材である。導光体10は、例えば、矩形形状を有する。図1に示すように、導光体10は、例えば、導光板11と、反射シート12と、第一レンズシート13と、第二レンズシート14と、拡散シート15と、を有する。反射シート12は、導光板11の下面に設けられ、導光板11から漏れ出した光を反射して導光板11に入射させる。第一レンズシート13と第二レンズシート14と拡散シート15は、導光板11の上面にこの順に設けられる。第一レンズシート13と第二レンズシート14は、導光板11の上面から放射された光の指向性を高める。拡散シート15は、第一レンズシート13と第二レンズシート14によって指向性が高められた光を適度に拡散させる。反射シート12、第一レンズシート13、第二レンズシート14及び拡散シート15は、必要に応じて設けられるものであり、必ずしも必要とはされない。
【0019】
図2に示すように、導光体10の側方には、光源20が配置されている。光源20は、導光体10に光を入射させる。導光体10の側面の一部は、光源20からの光が入射する光入射面となっている。本実施形態では、例えば、導光体10の長辺に対応する第一側面16(図3参照)の一部が光入射面となっている。光源20の形態は任意である。光源20は、複数の点状の発光体(発光ダイオードなど)によって構成されるものでもよく、一つの線状の発光体(冷陰極管など)によって構成されるものでもよい。
【0020】
図3図5及び図6に示す光源20は、例えば、複数の発光体21と、受電部51と、光源実装基板22と、を有する。発光体21は、発光ダイオードである。複数の発光体21は、光源実装基板22に実装されている。図3図5及び図6に示すように、受電部51は、複数の発光体21の実装面とは反対側の面の光源実装基板22に実装されている。図3に示すように、複数の発光体21は、第一側面16の長手方向に沿って互いに隣接して配置されている。図3図5及び図6では、発光体21の数は6つであるが、発光体21の数はこれに限定されない。図6においては、受電部51に対する送電部52の位置も合わせて、図示されている。
【0021】
図3に示すように、導光体10は、第一フレーム部材であるインナーフレーム30に取り付けられる。インナーフレーム30は、第一底板31と、第一枠体32と、を有する。第一底板31は導光体10の下面を支持する。第一枠体32は、第一底板31から導光体10側に突出して導光体10の外周を囲む。導光体10は、第一枠体32に囲まれた第一空間30Aに収容される。第一空間30Aは、導光体10よりも若干大きい。
【0022】
インナーフレーム30は、第二フレーム部材であるバックカバー40に取り付けられる。バックカバー40は、第二底板41と、第二枠体42と、光源保持部43と、を有する。第二底板41はインナーフレーム30の下面を支持する。第二枠体42は、第二底板41からインナーフレーム30側に突出して第一枠体32の外周を囲む。第一枠体32は、第二枠体42に囲まれた第二空間40Aに収容される。第二空間40Aは、第一枠体32よりも若干大きい。
【0023】
光源保持部43は、第二底板41からインナーフレーム30側に突出して、第二空間40Aの外側の位置で第二光透過部49と対向して配置される。光源保持部43は、導光体10の光入射面と対向する位置に光源20を保持する。
【0024】
第一枠体32には、第一側面16、第二側面17、第三側面18及び第四側面19が設けられている。第二側面17は、第一側面16と対向する側面(例えば、導光体10の長辺に対応する側面)である。第三側面18は、第一側面16及び第二側面17とは異なる側面(例えば、導光体10の短辺に対応する側面)である。第四側面19は、第三側面18と対向する側面(例えば、導光体10の短辺に対応する側面)である。
【0025】
図3及び図4に示すように、バックカバー40は、光源保持部43の一部が切り欠きとなった貫通部43nを有しており、光源保持部43に取り付けられた光源実装基板22の受電部51が、貫通部43nの内部に挿入される。これにより、受電部51と、送電部52との距離が短くなり、ワイヤレス電力伝送の効率を高めることができる。なお、貫通部43nの大きさは、受電部51の面積よりも大きい。貫通部43nは、光源保持部43の切り欠きを例示したが、光源保持部43の貫通孔であってもよい。
【0026】
図4及び図6に示すように、給電基板53には、送電部52及び供給部54とが実装されている。給電基板53は、例えばガラスエポキシ基板などのリジッド基板である。
【0027】
筐体300は、側板の一部が貫通された貫通部300Wを有している。貫通部300Wは、受電部51の側方にある。送電部52が貫通部300Wの内部に挿入されるように、給電基板53が固定される。これにより、受電部51と、送電部52とが側方に対向するように配置される。第一実施形態においては、受電部51が、フロントカバー60の側面カバー部62を挟んで、送電部52と対向している。なお、受電部51と送電部52との位置関係は、この例に限られない。例えば、送電部52が、受電部51の下方に配置され、受電部51と、送電部52とが対向するように配置されてもよい。図4に示すように、光源装置100の光源実装基板22と、給電基板53とは、FPCで接続されていない。
【0028】
図6では図示を省略しているが、図4に示す受電部51と送電部52との間には、フロントカバー60の側面カバー部62がある。フロントカバー60の側面カバー部62が樹脂であれば、受電部51と送電部52との間の電磁誘導、電磁界共鳴又は電波が遮られる可能性が小さくなる。また、インナーフレーム30と、バックカバー40と、フロントカバー60と、筐体300とで、密閉性を確保しつつ、受電部51と送電部52との距離を小さくすることができる。その結果、電力伝送損失を抑制しつつ、筐体300内部への異物混入を抑制することができる。
【0029】
図7は、第一実施形態に係る表示装置のブロック図である。図7に示すように、表示装置1は、制御装置400の画像出力部401からの画像の入力信号SRGBが入力され、入力信号SRGBに基づいて画像を表示させる表示パネル(表示部)200と、表示パネル200の駆動を制御する表示制御回路204と、表示パネル200を背面から照明する光源装置100と、光源装置100の光源20の駆動を制御する受電部51と、受電部51へワイヤレスで電力を電送する送電部52と、送電部52へ電力を供給する供給部54とを備える。
【0030】
制御装置400は、CPU(Central Processing Unit)を中心とするマイクロプロセッサと、上記CPUの他に、処理プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、記憶手段となる記憶装置とを含む。制御装置400は、表示パネル200及び光源装置100の動作を制御する演算処理部である。制御装置400は、表示パネル200を駆動するための表示制御回路204とFPC205で接続されている。制御装置400は、光源装置100を駆動するための供給部54と電気的に接続されている。制御装置400は、入力信号SRGBを表示制御回路204に出力し、光源制御信号SLEDを供給部54に出力する。
【0031】
図7に示すように、表示パネル200は、画素220が、2次元のマトリクス状(行列状)に配列されている。表示制御回路204は、信号出力回路211及び走査回路212を備えている。信号出力回路211は、配線DTLによって表示パネル200と電気的に接続されている。表示制御回路204は、走査回路212によって、表示パネル200における画素220の動作(光透過率)を制御するためのスイッチング素子(例えば、TFT)のON/OFFを制御する。走査回路212は、配線SCLによって表示パネル200と電気的に接続されている。
【0032】
供給部54は、電圧生成部541と、光源制御部542とを備えている。電圧生成部541は、バッテリー500から供給される電力の基準電圧に基づいて、所定の電圧を生成する。電圧生成部541は、例えばインダクタを用いたDC−DCコンバータ又はコンデンサ及びスイッチを用いたチャージポンプ回路である。
【0033】
光源制御部542は、光源制御信号SLEDの情報に基づいて、電圧生成部541が生成した駆動電圧を制御して、送電部52へ送電する。
【0034】
送電部52は、送電制御部521と、インバーター部522と、送電アンテナ部523とを含む。送電制御部521は、インバーター部522に入力される駆動電圧に応じて、インバーター部522を制御する。インバーター部522は、例えば共振型のインバーター回路である。送電アンテナ部523は、送信用コイルを含み、インバーター部522の駆動により、電磁界RWを発生する。
【0035】
受電部51は、受電アンテナ部511と、整流部512と、受電圧制御部513とを備える。受電アンテナ部511は、受信用コイルを含み、送電アンテナ部523からの電磁界RWを受けて、電流に変換する。整流部512は、受電部51で受電した電流を整流する。受電圧制御部513は、整流部512が整流した電力の電圧を所定電圧に調整する調整回路である。受電圧制御部513は、発光体21へ電力を供給し、発光体21が発光する。図7に示すように、複数の発光体21が1つ受電部から電力を供給される。光源装置100は、1つの受電部から電力を供給される複数の発光体21を有している。
【0036】
導電体で接続されていない、送電部52と受電部51との間では、電磁的手段により電気エネルギーが伝達されて、ワイヤレス電力伝送が行われる。送電部52と受電部51との間において、ワイヤレス電力伝送の結合方式は、電磁誘導方式、電磁共鳴方式、電波方式等のいずれかが選択される。例えば、2つの隣接する第1コイルに電流を流すと発生する磁束を媒介して隣接した第2コイルに起電力が発生する電磁誘導方式のワイヤレス電力伝送を用いて、送電部52と受電部51との間で電力が伝送される。または、電磁界の共鳴現象を利用した電磁界共鳴方式のワイヤレス伝送を用いて、送電部52と受電部51との間で電力が伝送される。あるいは、電力を電磁波に変換しアンテナを介して送受信する技術である電波方式のワイヤレス電力伝送を用いて、送電部52と受電部51との間で電力が伝送される。図4に示すように、光源装置100と、給電基板53とは、FPCで接続されていないので、振動による電力配線の断線が発生しない。上述した筐体300は、金属体であると、ワイヤレス電力伝送による予期しないノイズを抑制することができる。
【0037】
送電部52が、光源制御信号SLEDの情報に基づいた送電電力に応じた電磁界RWを送信し、受電部51が電磁界RWに応じた電力で発光体21を駆動する。このように、送電部51が送電する送電電力に応じた発光量で発光体21が発光する。
【0038】
以上説明した本実施形態の表示装置1は、表示パネル200と、複数の発光体21を有する光源装置100と、光源装置100の電力を受電する受電部51と、受電部51へワイヤレス電力伝送する送電部52と、を備える。このため、発光体21へ電力を供給するためのFPCなどが不要となる。発光体21へ電力を供給するためのFPCに必要な、導光体10の周囲のバックカバー40又はフロントカバー60の引出口(隙間、穴など)を設ける必要がない。その結果、引出口による光漏れが抑制される。また、発光体21へ電力を供給するためのFPCが振動などにより断線する可能性が抑制される。表示装置1が車などの移動体に搭載されても、発光体21へ電力を供給するためのFPCがないので、故障の可能性が低下する。
【0039】
送電部52と受電部51との間でワイヤレス電力電送が行われた場合、発光体21に出力される出力電圧の変動は、0%以上3%以下の範囲である。送電部52と受電部51との間の距離は、精度よく一定に固定することが可能であり、発光体21自体が許容する電圧変動(例えば10%の電圧変動)よりも十分小さい。表示制御回路204が許容できる出力電圧の変動は、発光体21が許容できる出力電圧の変動の3分の1以下とすることができる。本実施形態の表示装置1は、表示制御回路204へ供給している電力の供給とは別に、光源20(発光体21)への電力の供給をワイヤレス電力電送で行うことにより、表示パネル200の制御への影響を抑制している。
【0040】
また、本実施形態の表示装置1は、受電部51から電力を供給される発光体21を有する光源装置100と、光源装置100及び表示パネル200とが内部に収容される筐体300と、筐体300の外側に配置され、送電部52が実装された給電基板53と、を備える。この構成により、光源装置100は、筐体300で覆われ、密閉性が向上する。光源20がバックカバー40、フロントカバー60、導光体10で囲まれた空間に、配置されており、受電部51が外部に露出しない構造となっている。この構造により、光源装置100への異物の影響が抑制される。
【0041】
[第一実施形態の第一変形例]
図8は、第一実施形態の第一変形例に係る表示装置の断面図である。図9は、第一実施形態の第一変形例に係る表示装置の光源の断面図である。図8及び図9に示すように、受電部51は、複数の発光体21の実装面と同じ側の面の光源実装基板22に実装されている。図9においては、受電部51に対する送電部52の位置も合わせて、図示されている。
【0042】
図8に示す第一変形例に係る表示装置は、光源保持部43に貫通部43n(図4参照)を有していない。図9では図示を省略しているが、図8に示す受電部51と送電部52との間には、フロントカバー60の側面カバー部62及びバックカバー40の光源保持部43がある。このように、第一実施形態の第一変形例においては、受電部51が、フロントカバー60の側面カバー部62及び及びバックカバー40の光源保持部43を挟んで、送電部52と対向している。図8に示すフロントカバー60の側面カバー部62及びバックカバー40の光源保持部43が樹脂であれば、受電部51と送電部52との間の電磁誘導、電磁界共鳴又は電波が遮られる可能性が小さくなる。
【0043】
[第一実施形態の第二変形例]
図10は、第一実施形態の第二変形例に係る表示装置のブロック図である。第一実施形態の表示装置1において、供給部54が光源制御部542を備えている。第一実施形態の第二変形例に係る表示装置1において、受電部51が光源制御部510を備えている。光源制御部510は、光源制御信号SLEDの情報に基づいて、受電圧制御部513が発光体21へ供給する電力量を制御する。第一実施形態の第二変形例において、光源制御信号SLEDが表示制御回路204から光源制御部510へ供給される。
【0044】
送電部52が、所定の送電電力となる電磁界RWを送信し、受電部51が電磁界RWに応じた電力を光源制御信号SLEDの情報に基づいて制御して、発光体21を駆動する。このように、送電部51が送電する送電電力が一定となるようにしても、発光体21の発光量が制御可能である。
【0045】
[第二実施形態]
図11は、第二実施形態に係る表示装置のブロック図である。本実施形態において第一実施形態と共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0046】
第一実施形態の受電部51は、複数の発光体21に対して、電力を供給している。第二実施形態において、1つの受電部51は、1つの発光体21に電力を供給している。つまり、光源装置100は、1つの受電部51から1対1で電力を供給される1つの発光体21を複数有している。
【0047】
このため、一対の受電部51と送電部52とは、それぞれ電磁界RWを会して上述したワイヤレス電力伝送の結合方式で結合されている。そこで、定められた一対の受電部51と送電部52とでワイヤレス電力電送され、例えば隣接する他対の受電部51と送電部52との間のワイヤレス電力伝送の影響を低減することが望ましい。
【0048】
例えば、第一組の受電部51と送電部52とでワイヤレス電力電送される共振周波数と、第一組に隣接する第二組の受電部51と送電部52とでワイヤレス電力電送される共振周波数とを異ならせる。これにより、対となる受電部51と送電部52との組毎において、ワイヤレス電力伝送の効率が高まる。その結果、発光体21がそれぞれ異なる発光量となるように、各受電部51へ異なる送電電力を送電部52が送電することができる。そして、発光体21がそれぞれ異なる発光量で制御されるので消費電力が低減されると共に、表示パネル200をエリア分割して分割されたエリア毎に光源装置100が最適な輝度で光を放射できる。
【0049】
[第三実施形態]
図12は、第三実施形態に係る表示装置の光源の平面図である。図13は、図12の断面図である。第三実施形態に係る表示装置1は、図11に示す第二実施形態に係る表示装置1のブロック図と同じ構成を有している。本実施形態において第一実施形態から第三実施形態のいずれかと共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0050】
図12及び図13に示すように、第三実施形態に係る光源20は、例えば、複数の発光体21と、受電部51と、光源実装基板22と、シールド部55とを有する。配置領域21Mは、発光体21と受電部51とが対として配置される範囲を示している。シールド部55は、平面視で受電部51を囲う大きさの金属製の枠体である。シールド部55は、平面視で配置領域21M全体を囲う大きさの金属製の枠体であってもよい。受電部51と送電部52とは対向して配置される。シールド部55は、送電部52側が開口している。
【0051】
図13においては、受電部51に対する送電部52の位置も合わせて、図示されている。図13に示すように、第三実施形態に係る給電基板53には、送電部52、シールド部56とが実装されている。シールド部56は、平面視で受電部51を囲う大きさの金属製の枠体である。シールド部56は、受電部51側が開口している。なお、シールド部55が平面視で配置領域21M全体を囲う大きさの金属製の枠体である場合、シールド部56も平面視で配置領域21M全体を囲う大きさの金属製の枠体とすることが望ましい。
【0052】
シールド部55及びシールド部56によれば、第一組の受電部51と送電部52とでワイヤレス電力電送される電磁波と、第一組に隣接する第二組の受電部51と送電部52とでワイヤレス電力電送される電磁波との干渉を抑制できる。これにより、対となる受電部51と送電部52との組毎において、ワイヤレス電力伝送の効率が高まる。その結果、発光体21がそれぞれ異なる発光量となるように、各受電部51へ異なる送電電力を送電部52が送電することができる。そして、発光体21がそれぞれ異なる発光量で制御されるので消費電力が低減されると共に、表示パネル200をエリア分割して分割されたエリア毎に光源装置100が最適な輝度で光を放射できる。
【0053】
第三実施形態では、シールド部55及びシールド部56を例示したが、シールド部55及びシールド部56のうち1つであってもよい。
【0054】
[第三実施形態の変形例]
図14は、第三実施形態の変形例に係る表示装置の光源の平面図である。図15は、図14の断面図である。図15においては、受電部51に対する送電部52の位置も合わせて、図示されている。第三実施形態の変形例に係る表示装置1は、図11に示す第二実施形態に係る表示装置1のブロック図と同じ構成を有している。本実施形態において第一実施形態から第三実施形態のいずれかと共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0055】
図14及び図15に示すように、受電部51は、複数の発光体21の実装面と同じ側の面の光源実装基板22に実装されている。第三実施形態の変形例では、シールド部55及びシールド部56は、設けられていない。
【0056】
シールド部55及びシールド部56によれば、第一組の受電部51と送電部52とでワイヤレス電力電送される電磁波と、第一組に隣接する第二組の受電部51と送電部52とでワイヤレス電力電送される電磁波との干渉を抑制できる。これにより、対となる受電部51と送電部52との組毎において、ワイヤレス電力伝送の効率が高まる。その結果、発光体21がそれぞれ異なる発光量となるように、各受電部51へ異なる送電電力を送電部52が送電することができる。そして、発光体21がそれぞれ異なる発光量で制御されるので消費電力が低減されると共に、表示パネル200をエリア分割して分割されたエリア毎に光源装置100が最適な輝度で光を放射できる。
【0057】
図4と同様に、第三実施形態の変形例に係る表示装置においても、受電部51と送電部52との間には、フロントカバー60の側面カバー部62がある。フロントカバー60の側面カバー部62が樹脂であれば、受電部51と送電部52との間の電磁誘導、電磁界共鳴又は電波が遮られる可能性が小さくなる。また、インナーフレーム30と、バックカバー40と、フロントカバー60と、筐体300とで、密閉性を確保しつつ、受電部51と送電部52との距離を小さくすることができる。その結果、電力伝送損失を抑制しつつ、筐体300内部への異物混入を抑制することができる。
【0058】
[第四の実施形態]
図16は、第四実施形態に係る表示装置の光源の平面図である。図17は、図16の断面図である。図17においては、受電部51に対する送電部52の位置も合わせて、図示されている。図18は、第四実施形態に係る表示装置のブロック図である。本実施形態において第一実施形態から第三実施形態のいずれかと共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0059】
図16及び図17に示すように、第四実施形態に係る光源20は、例えば、複数の発光体21と、受電部51と、光源実装基板22と、シールド部55とを有する。配置領域21Mは、発光体21と受電部51とが対として配置される範囲を示している。発光体21は、第1色の発光体21Rと、第2色の発光体21Gと、第3色の発光体21Bとを有している。第1色の発光体21Rは、例えば赤色を発光可能である。第2色の発光体21Gは、例えば緑色を発光可能である。第3色の発光体21Bは、例えば青色を発光可能である。
【0060】
第四実施形態に係る表示装置1は、図11に示す第二実施形態に係る表示装置1のブロック図と同じ構成を有している。第四実施形態に係る表示装置1は、第1色の発光体21Rと、第2色の発光体21Gと、第3色の発光体21Bを有し、いわゆるフィールドシーケンシャル方式で駆動される。最初の一定時間において、第1色の発光体21Rが発光するとともに、第一色(例えば、赤色)のみを表示する画素220が光を透過させて表示する。このとき表示パネル200全体では、第一色のみ点灯している。次の一定時間において、第2色の発光体21Gが発光するとともに、第2色(例えば、緑色)のみを表示する画素220が光を透過させて表示する。このとき表示パネル200全体では、第2色のみ点灯している。さらに他の一定時間において、第3色の発光体21Bが発光するとともに、第3色(例えば、青色)のみを表示する画素220が光を透過させて表示する。このとき表示パネル200全体では、第3色のみ点灯している。人間の眼には、時間的な分解能の制限があり、残像が発生するので、人間の眼には、3色の合成された画像が認識される。フィールドシーケンシャル方式では、カラーフィルタを不要とすることができ、カラーフィルタでの吸収ロスが低減するので、高い透過率が実現できる。カラーフィルタ方式では、第1色、第2色、第3色毎に画素220を分割したサブピクセルで一画素を作るのに対し、フィールドシーケンシャル方式では、このようなサブピクセル分割をしなくてもよいので、解像度を高めることが容易となる。
【0061】
ここで、発光体21の構成が異なるので、図18を参照して、受電部51、送電部52及び供給部54の構成をより詳細に説明する。図18に示すように、供給部54は、電圧生成部541と、光源制御部542と、エンコード部543とを備えている。受電部51は、受電アンテナ部511と、整流部512と、調光出力部514と、デコード部515とを備える。エンコード部543は、光源制御信号SLEDの情報に基づいて、上述した第1色の色情報、第2色の色情報、第3色の色情報を送電アンテナ部523で送信可能な信号に変換する。送電アンテナ部523は、送信用コイルを含み、インバーター部522の駆動により、電磁界RWを発生するとともに、第1色の色情報、第2色の色情報、第3色の色情報が重畳された信号電磁界SRWを発生させる。
【0062】
受電アンテナ部511は、受信用コイルを含み、送電アンテナ部523からの電磁界RWを受けて、電流に変換する。また、受電アンテナ部511が送電アンテナ部523からの信号電磁界SRWを受けとると、デコード部515が第1色の色情報、第2色の色情報、第3色の色情報を復号する。調光出力部514は、復号された第1色の色情報、第2色の色情報、第3色の色情報に基づいて、整流部512が整流した電力の電圧を変化させ、第1色の発光体21R、第2色の発光体21G及び第3色の発光体21Bの各発光時間及び発光強度を制御する。
【0063】
この構成によれば、光源装置100に対して、ワイヤレスで電力が伝送されるとともに、発光体21R、21G、21Bがワイヤレスで高速駆動される。通常であれば、解像度を増やすと、発光体21R、21G、21Bの数が増えるので外部へ引き出す配線数が増えるが、第四実施形態の表示装置1によれば、発光体21R、21G、21Bがワイヤレスで高速駆動されるので、配線数が低減できる。また、振動を要因とする断線による光源装置100の不点灯(電力供給不良)に至る可能性が低減される。そして表示パネル200は、カラーフィルタがなくてもカラー表示を実現できる。
【0064】
なお、受電部51が第1色の発光体21R、第2色の発光体21G及び第3色の発光体21Bのそれぞれに別個に備えられ、各受電部51が第1色の発光体21R、第2色の発光体21G及び第3色の発光体21Bのそれぞれに電力を個別に供給するようにしてもよい。
【0065】
[第五の実施形態]
図19は、第五実施形態に係る表示装置のブロック図である。図20は、第五実施形態に係る表示装置の画素を示す回路図である。本実施形態において第一実施形態から第四実施形態のいずれかと共通する構成要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0066】
第五実施形態において、表示パネル200がいわゆる有機発光ダイオード(OLED)のような自発光体を点灯する。電源回路213は、電源線PCLによって各画素220の自発光体である有機発光ダイオードE1へ電力を供給する。
【0067】
図20に示すように、画素220は、複数の副画素を含み、図20に示す副画素の点灯駆動回路が2次元のマトリクス状(行列状)に配列されている。点灯駆動回路は、制御用トランジスタTr1と、駆動用トランジスタTr2と、電荷保持用コンデンサC1とを含む。制御用トランジスタTr1のゲートが走査線SCLに接続され、ソースが信号線DTLに接続され、ドレインが駆動用トランジスタTr2のゲートに接続されている。電荷保持用コンデンサC1の一端が駆動用トランジスタTr2のゲートに接続され、他端が駆動用トランジスタTr2のソースに接続されている。駆動用トランジスタTr2のソースが、電源線PCLと接続されており、駆動用トランジスタTr2のドレインが、自発光体である有機発光ダイオードE1のアノードに接続されている。有機発光ダイオードE1のカソードは、例えば基準電位(例えばアース)に接続されている。
【0068】
本実施形態において、受電部51が電源回路213へ電力を供給している。このように、受電部51により供給された、表示パネル200から観察者側に光を照射するための電力により、表示パネル200の自発光体である有機発光ダイオードE1が発光する。このため、電源回路213へ電力を供給するためのFPCなどが不要となる。表示装置1が車などの移動体に搭載されても、電源回路213へ電力を供給するためのFPCがないので、故障の可能性が低下する。
【0069】
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されるものではない。実施形態で開示された内容はあくまで一例にすぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で行われた適宜の変更についても、当然に本発明の技術的範囲に属する。
【0070】
例えば、第一実施形態では、筐体300が金属であるが、これに限定されない。筐体300の基材が樹脂であり、外側には網状の金属が設けられ、受電部51と送電部52との対向する一には、上記網状の金属がないようにしてもよい。
【0071】
第四の実施形態では、発光体21として、赤色、緑色、青色の3色の発光体が例示されたが、これに限られない。発光体21が、シアン、マゼンタ、イエローの発光体であっても、本発明を適用することができる。また、発光体21は、第1色の発光体21Rと、第2色の発光体21Gと、第3色の発光体21Bと、さらに第4色の発光体を備えてもよい。
【0072】
さらに、第一実施形態ないし第五の実施形態に開示された構成は一例であり、これらの構成を適宜組み合わせたり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更したりすることも可能である。スペーサーは、少なくとも以下の形態を有するものであればよい。
【0073】
上述した各実施形態は、各構成要素を適宜組み合わせることが可能である。また、本実施形態において述べた態様によりもたらされる他の作用効果について本明細書記載から明らかなもの、又は当業者において適宜想到し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
【符号の説明】
【0074】
1 表示装置
10 導光体
20 光源
21、21R、21G、21B 発光体
22 光源実装基板
30 インナーフレーム
40 バックカバー
43n 貫通部
43 光源保持部
51 受電部
52 送電部
53 給電基板
54 供給部
55、56 シールド部
60 フロントカバー
100 光源装置
200 表示パネル
300 筐体
300W 貫通部
RW 電磁界
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20