(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ラバー製のカバーは、前記金属バネの上面全体を覆う第1カバーと、前記金属バネの外周縁を覆う第2カバーとを有する請求項1に記載のプッシュスイッチ用の部材。
前記ラバー製のカバーは、前記金属バネの上面を覆う凹部を有し、前記凹部の上側面と前記バネの上面との間に空隙が設けられる請求項1に記載のプッシュスイッチ用の部材。
さらに、第1接続端子と第2接続端子を有するフレームを有し、前記第1接点が前記第1接続端子に、前記第2接点が前記第2接続端子にそれぞれ電気的に接続されている請求項10に記載のプッシュスイッチ。
前記ラバー製のカバーは、前記金属バネの上面全体を覆う第1カバーと、前記金属バネの外周縁の少なくとも一部と前記金属バネの外周縁に隣設する下面の少なくとも一部を覆う第2カバーと、を有する、請求項15に記載のプッシュスイッチ。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】本発明の第1実施形態に係るスイッチ用部材を上方から見た分解斜視図である。
【
図1C】
図1Bで示すスイッチ用部材のIC−IC断面図である。
【
図1D】
図1Bで示すスイッチ用部材のID−ID断面図である。
【
図1E】
図1Bで示すスイッチ用部材のIC−IC断面図であり、ラバー製のカバーの変形例を示す断面図である。
【
図2A】本発明の第2実施形態に係るスイッチ用部材を上方から見た分解斜視図である。
【
図2C】
図2Bで示すスイッチ用部材のIIC−IIC断面図である。
【
図3A】本発明の第3実施形態に係るスイッチ用部材を上方から見た分解斜視図である。
【
図3C】
図3Bで示したスイッチ用部材のIIIC-IIIC断面図である。
【
図4A】本発明の第4実施形態に係るスイッチ用部材を上方から見た分解斜視図である。
【
図4C】
図4Bで示すスイッチ用部材のIVC-IVC断面図である。
【
図5A】本発明の第5実施形態に係るスイッチ用部材を上方から見た分解斜視図である。
【
図5C】
図5Bで示すスイッチ用部材のVC-VC断面図である。
【
図6A】電子機器のマザーボードに配置した第1接点である第1電極と、第2接点である第2電極とに電気的に接続される、金属バネと、金属バネの少なくとも一部を覆うラバー製のカバーとを有する本発明の第2実施形態に係るプッシュスイッチ用のスイッチ用部材を配置して構成されるプッシュスイッチを示す。本発明の第1実施形態に係るプッシュスイッチを上方から見た分解斜視図である。
【
図6B】
図6Aで示す電子機器のマザーボードに電気的に接続されたプッシュスイッチの断面図である。
【
図7A】本発明の第6実施形態に係るスイッチ用部材を上方から見た分解斜視図である。
【
図7B】第6実施形態に係るスイッチ用部材の上方斜視図である。
【
図7C】第6実施形態に係るスイッチ用部材の下方斜視図である。
【
図7D】電子機器のマザーボードに配置した第1接点である第1電極と、第2接点である第2電極とに電気的に接続される金属バネと、ラバー製のカバーと、ラバー製のカバーの上面周縁部に配置されるフレームとを有する、第2実施形態に係るプッシュスイッチの断面図である。
【
図7E】本発明の第7実施形態に係るスイッチ用部材を示す上方斜視図である。
【
図7F】電子機器のマザーボードに配置した第1接点である第1電極と、第2接点である第2電極とに電気的に接続される金属バネと、ラバー製のカバーと、ラバー製のカバーの上面周縁部に配置されるフレームとを有する、第3実施形態に係るプッシュスイッチの断面図である。
【
図7G】本発明の第8実施形態に係るスイッチ用部材を示す上方斜視図である。
【
図7H】電子機器のマザーボードに配置した第1接点である第1電極と、第2接点である第2電極とに電気的に接続される、金属バネと、ラバー製のカバーと、ラバー製のカバーの上面周縁部に配置されるフレームとを有する本発明の第8実施形態に係るスイッチ用部材から構成されるプッシュスイッチを示す。本発明の第4実施形態に係るプッシュスイッチの断面図である。
【
図8A】本発明の第5実施形態に係るプッシュスイッチの分解斜視図である。
【
図8B】第5実施形態に係るプッシュスイッチの断面図である。
【
図8C】本発明の第6実施形態に係るプッシュスイッチの分解斜視図である。
【
図8D】第6実施形態に係るプッシュスイッチの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下添付図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1A−
図1Dには本発明の第1実施形態に係るプッシュスイッチ用のスイッチ部材が示されている。
図1Aは、本発明の第1実施形態に係るプッシュスイッチ用のスイッチ部材の上方から見た分解斜視図である。第1実施形態のスイッチ用部材1は、ラバー製のカバー3と、金属バネ2とを有する。ラバー製のカバー3は、金属バネ2の上面2aの少なくとも一部を覆っている。また、ラバー製のカバー3は、金属バネ2の外周縁2bの少なくとも一部を覆っている。上記の構造により、プッシュスイッチを押した時に、第1接点と第2接点が配置される部材と、金属バネ2との間で発生する振動音を抑制することが可能になる。なお、プッシスイッチの第1接点と第2接点が配置される部材は、例えば、基板や、少なくとも一部が絶縁材料で覆われたリードフレーム、電子機器のマザーボードである。本発明の実施形態に係るスイッチ用部材は、プッシュスイッチの一部を構成することが可能である。また、本発明の実施形態に係るスイッチ用部材は、電子機器の様々な製造方法に対応可能である。さらには、本発明の実施形態に係るプッシュスイッチは、電子機器のマザーボードに電気的に実装することが可能である。
【0013】
また、プッシュスイッチの金属バネ2は、第1接点を覆って、第2接点上に配置される。したがって、金属バネ2はドーム形状を有する。金属バネ2は、円形の薄板金属をドーム状に形成したものであっても良い。また、金属バネ2は押圧した際に反転可能な弾性を備えている。この実施形態では円形のドーム形状に形成されているが、必ずしも円形である必要はない。楕円形のドーム形状であっても良いし、方形のドーム形状であっても良い。金属バネの外形が円弧と直線を組み合わせたドーム形状であっても良い。また、本実施形態の金属バネ2の外周縁2bは、外周縁2bから突出する一対の突部を有している。本実施形態の金属バネ2の外周縁2bは、金属バネ2の外周縁2bから突出する第1突部4と、第1突部の反対側に第2突部4’とを有する。第1突部4と第2突部4’は、金属バネ2の外周縁2bに等間隔に配置されている。第1突部4は、金属バネ2の外周縁2bから斜め上方に延びる矩形状の平板部4aと、この平板部4aの先端から外方に屈曲する係止部4bとを有している。第2突部4’は、金属バネ2の外周縁2bから斜め上方に延びる矩形状の平板部4a’と、この平板部4a’の先端から外方に屈曲する係止部4b’とを有している。
【0014】
図1Bは、
図1Aで示すスイッチ用部材の下方斜視図である。
図1Cは、
図1Bで示すスイッチ用部材である、ラバー製のカバー3と金属バネ2のIC-IC断面図である。金属バネ2の第1突部4は、ラバー製のカバー3の第1支持部7に支持されている。金属バネ2の第2突部4’は、ラバー製のカバー3の第2支持部7’に支持されている。
図1Dは、
図1Bで示すスイッチ用部材のID−ID断面図である。ラバー製のカバー3は、下面に凹部6を有する。また、ラバー製のカバー3は、凹部6の中心に金属バネ2の上面2aの中央上に
隣接配置される凸部8aを有していても良い。ラバー製のカバー3の下面に設けられた凹部6は、金属バネ2の上面2aを覆っている。本実施形態において、凸部8aは、金属バネ2の上面2aの中央に向かって突出している。なお、凸部8aは、ラバー製のカバー3と同じ材料から出来ていても良い。ラバー製のカバー3の第1支持部7はラバー製のカバー3の下面に設けられた凹部6の内周面6bに
隣接される。この実施形態では第1支持部7は凹部6の内周面6bに凹設された係合溝7aと、この係合溝7a内に突出させた支持片7bとで形成されている。ラバー製のカバー3の第2支持部7’は、第1支持部7の反対側に位置して、ラバー製のカバー3の下面に設けられた凹部6の内周面6bに
隣接される。この実施形態では第2支持部7’は凹部6の内周面6bに設けた係合溝7a’と、この係合溝7a’内に突出させた支持片7b’とで構成されている。本実施形態で開示する構造は、ラバー製のカバー3と金属バネ2との位置決めを容易にすることが可能である。
【0015】
この実施形態におけるラバー製のカバー3は、
図1Cに示したように、下面に凹部6が設けられている本体部3aと、本体部3aの全周囲に設けられる、外周部3bとを有する。本体部3aは下面に凹部6を有しているので、
図1Aに示すように、本体部3aの上面は、外周部3bの上面よりも高い位置にある。ラバー製のカバー3は、本体部3aの上面と外周部3bの上面との間に段差5を有する。ラバー製のカバー3は、上方から見て、本体部3aと外周部3bがオーバーラップする位置に支持部を有する
。本実施形態では、上記の通り、ラバー製のカバー3は、第1支持部7と、第2支持部7’とを有している。支持部は、本体部3aの内周面6
bに
隣接されて、外周部3b内へ水平方向に設けられた溝である。金属バネ2のドーム形状は、ラバー製のカバー3の凹部6に収納されている。さらに、上方から見て、金属バネ
2の外周縁
2bから外に突出する突部は、ラバー製のカバー
3の内側にある支持部で支持されている。本発明の実施形態で示されるラバー製のカバー
3は、金属バネ
2が反転する際に発生する音や振動を吸収する効果を期待できる。
【0016】
本体部3aの上面の中心には押圧凸部8が設けられる。上面の押圧凸部8と下面の凸部8aはプッシュスイッチの中心軸上に位置する。押圧押圧凸部8を押圧し凸部8aの下端で金属バネ2の上面2aを押圧することで、金属バネ2が反転する。なお、金属バネ2の上面2aと凹部6の上側面6aとの間には空隙9が設けられている。
【0017】
図1Eは、
図1Bで示すプッシュスイッチ用の部材のIC−IC断面図であり、ラバー製のカバーの変形例を示す断面図である。本実施形態のラバー製のカバー3は、下面の凹部6の中心に位置する凸部8aの周りと、ラバー製のカバー3の下面周縁部との間に、厚みを増した肉厚部10を有する。肉厚部10は、ラバー製のカバー3の中心に位置する凸部8aに比べると厚みは薄い。肉厚部10は、肉厚部10の外側で、バネの突出部と対向するラバー製のカバー3の凹部6の肉厚部分に比べると厚みは厚い。この変形例ではカバー3に設けられた凹部6の上側面6aに肉厚部10を設けて、金属バネ2の上面2aとの間にできる空隙9aの幅を狭くしている。また、この幅狭の空隙9aを金属バネ2の上面2aに沿って均一に設けることで、金属バネ2の反転音を抑制することができる。
【0018】
図2Aは、本発明の第2実施形態に係るスイッチ用部材を上方から見た分解斜視図である。第2実施形態のスイッチ用部材11は、ラバー製のカバー3と、金属バネ2とを有する。金属バネ2は、プッシュスイッチを構成する部品として、第1接点を覆って、第2接点上に配置される。したがって、金属バネ2はドーム形状を有する。金属バネ2の外周縁は、外周縁2bから外に突出する第1突部4と、第1突部4の反対側に第2突部4’とを有する。さらに、金属バネ2は、外周縁2bに突出する第3突部4b’’と、第3突部4’’の反対側に第4突部4’’’とを有する。第1突部4、第2突部4’、第3突部4’’、および第4突部4’’’は、金属バネ2の外周縁2bに等間隔に配置されている。なお図示されていないが、別の実施形態として、金属バネ2の外周縁は、金属バネ2の外周縁2bから等間隔に配置された第1突部、第2突部および第3突部の3つの突部を有する構造であっても良い。
【0019】
図2Bは、
図2Aで示すスイッチ用部材の下方斜視図である。また、
図2Cは、
図2Bで示すスイッチ用部材のIIC−IIC断面図である。金属バネ2の第1突部4は、ラバー製のカバー3の第1支持部7に支持されている。金属バネ2の第2突部4’は、ラバー製のカバー3の第2支持部7’に支持されている。また、金属バネ2の第3突部4’’は、ラバー製のカバー3の第3支持部7’’に支持されている。また、金属バネ2の第4突部4’’’は、ラバー製のカバー3の第4支持部7’’’に支持されている。ラバー製のカバー3は、下面に凹部6を有する。また、ラバー製のカバー3は、凹部6の中心に金属バネ2の上面2aの中央上方に配置される凸部8aを有していても良い。ラバー製のカバー3の下面に設けられた凹部6は、金属バネ2の上面2aを覆っている。本実施形態において、凸部8aは、金属バネ2の上面2aの中央に向かって突出している。なお、凸部8aは、ラバー製のカバー3と同じ材料から出来ていても良い。ラバー製のカバー3の第1支持部7はラバー製のカバー3の下面に設けられた凹部6の内周面6
bの外側に
隣接される。ラバー製のカバー3の第2支持部7’は、第1支持部7の反対側に位置して、ラバー製のカバー3の下面に設けられた凹部6の内周面6
bの外側に
隣接される。また、ラバー製のカバー3の第3支持部7’’はラバー製のカバー3の下面に設けられた凹部6の内周面6
bの外側に
隣接される。ラバー製のカバー3の第4支持部7’’’は、第3支持部7’’の反対側に位置して、ラバー製のカバー3の下面に設けられた凹部6の内周面6
bの外側に
隣接される。本実施形態で開示する構造は、ラバー製のカバー3と金属バネ2との位置決めをさらに容易にすることが可能である。
【0020】
図3Aは、本発明の第3実施形態に係るスイッチ用部材を上方から見た分解斜視図である。
図3Bは、
図3Aで示すスイッチ用部材の下方斜視図である。
図3Cは、
図3Bで示すスイッチ用部材のIIIC-IIIC断面図である。第3実施形態のスイッチ用部材21は、第1カバー23aと第2カバー23bを含むラバー製のカバー23と、金属バネ2とを有する。スイッチ用部材21は、第1実施形態と同様、ドーム形状の金属バネ2と、この金属バネ2の上面2a及び外周縁2bを覆うカバー23とを備える。金属バネ2は、外周縁2bの対向する2か所からそれぞれ突出する第1突部4及び第2突部4’を有している。ラバー製のカバー23は、金属バネ2の上面2a全体を覆う第1カバー23aと、金属バネ2の外周縁2bから突出する第1突部4及び第2突部4’を支持する第2カバー23bとが別体で設けられている。
【0021】
第1カバー23aと第2カバー23bは上下に重ねて配置される方形状のラバー製部材からなる。第1カバー23aは薄いラバーシートからなり、第2カバー23bは金属バネ2の高さと略同じ厚みを有するラバー製の枠部材からなる。第2カバー23bの中央部には金属バネ2を収納する開口部26が設けられている。この開口部26は金属バネ2の上面2aを露出させる。また、この開口部26は金属バネ2の外形寸法にほぼ対応した円形の貫通孔からなり、開口部26の内周面26bに沿って金属バネ2の外周縁2bが嵌り込む。開口部26の内周面26bには、金属バネ2の外周縁2bから突出する第1突部4を支持する第1支持部27が設けられている。また、開口部26の内周面26bには、第1支持部27とは反対側に第2突部4’を支持する第2支持部27’が設けられている。第1支持部27は、開口部26の内周面26bに凹設された係合溝27aと、この係合溝27a内に突出する支持片27bとで構成される。また、第2支持部27’は、開口部26の内周面26bに凹設された係合溝27a’と、この係合溝27a’内に突出する支持片27b’とで構成される。金属バネ2の外周縁2bの少なくとも一部は第2接点上に配置される。
【0022】
この実施形態では第2カバー23bの開口部26に金属バネ2を嵌め入れ、開口部26の内周面26bに設けられた一対の支持部27,27’に金属バネ2の外周縁2bから突出する一対の突部4,4’を支持させたのち、その上に第1カバー23aを載せて第2カバー23bの開口部26を塞ぐことで金属バネ2の上面2aを覆う。第2カバー23bの厚みを金属バネ2の高さ寸法に合わせてあるので、第1カバー23aの裏面が金属バネ2の上面2aの中央部分に直接接触して金属バネ2の抜け防止を図っている。第1カバー23aの下面は第2カバー23bの開口部26の周りの上面に接着剤などによって固定される。なお、第1カバー23aの下面と金属バネ2の上面とを接着してもよい。
【0023】
この実施形態におけるスイッチ用部材21によれば、第1カバー23aの上面を押すことで直接金属バネ2を押圧操作することができる。第1カバー23aに押圧凸部が設けてないので、その分スイッチ用部材21が薄型化となる。
【0024】
図4Aは、本発明の第4実施形態に係るスイッチ用部材を上方から見た分解斜視図である。
図4Bは、
図4Aで示すスイッチ用部材の下方斜視図である。
図4Cは、
図4Bで示すスイッチ用部材のIVC-IVC断面図である。この実施形態に係るスイッチ用部材31は、第1カバー23aと第2カバー23bを含むラバー製のカバー23と、金属バネ2とを有する。金属バネ2は、プッシュスイッチを構成する部品として、第1接点を覆って、第2接点上に配置される。したがって、金属バネ2はドーム形状を有する。金属バネ2は、外周縁2bに突出する第1突部4と、第1突部4の反対側に第2突部4’とを有する。さらに、金属バネ2は、外周縁2bに突出する第3突部4b’’と、第3突部4’’の反対側に第4突部4’’’とを有する。第1突部4、第2突部4’、第3突部4’’、および第4突部4’’’は、金属バネ2の外周縁2bに等間隔に配置されている。
【0025】
ラバー製のカバー23は、金属バネ2の上面2a全体を覆う第1カバー23aと、前記金属バネ2の外周縁2bを覆う第2カバー23bとが別体で設けられている。金属バネ2の第1突部4は、第2カバー23bの第1支持部27に支持されている。金属バネ2の第2突部4’は、第2カバー23bの第2支持部27’に支持されている。また、金属バネ2の第3突部4’’は、第2カバー23bの第3支持部27’’に支持されている。また、金属バネ2の第4突部4’’’は、第2カバー23bの第4支持部27’’’に支持されている。第2カバー23bの中央には金属バネ2を収納すると共に金属バネ2の上面2aを露出させる開口部26が設けられている。第1支持部27、第2支持部27’、第3支持部27’’及び第4支持部27’’’は、開口部26の内周面26bから外側に等間隔に配置されている。
【0026】
この実施形態では金属バネ2の外周縁2bの第1突部4、第2突部4’、第3突部4’’、第4突部4’’’が四方向でラバー製カバー23の支持部によって支持されるので、金属バネ2の支持がより確実なものとなる。
【0027】
図5Aは、本発明の第5実施形態に係るスイッチ用部材を上方から見た分解斜視図である。
図5Bは、
図5Aで示すスイッチ用部材の下方斜視図である。
図5Cは、
図5Bで示すスイッチ用部材のVC-VC断面図である。この実施形態に係るスイッチ用部材41は、ドーム形状の金属バネ42と、この金属バネ42の上面42a及び外周縁42bを覆うラバー製のカバー43とを備える。本実施形態に係る金属バネ42は、円弧部分と直線部分を有する。金属バネ
42は、外周縁42bの両側に一対の直線状の側辺部を有している。一対の側辺部は、金属バネ42の外周縁42bの一部を真っ直ぐに形成した第1側辺部42cと、この第1側辺部42cの反対側に位置する第2側辺部42c’とからなる。
【0028】
一方、ラバー製のカバー43は、第1実施形態におけるカバー3と同様、外から見ると、厚肉の本体部43aと、その全周囲に設けられる薄肉の外周部43bとを有する。本体部43aの下面には凹部46が設けられ、この凹部46の形状は前記金属バネ42の外形形状に対応している。すなわち、凹部46の両側の内周面46bには前記金属バネ42の第1側辺部42cに対応する第1直線部46cと、第2側辺部42c’に対応する第2直線部46c’が設けられている。そして、第1直線部46cには前記金属バネ42の第1側辺部42cを支持する第1支持部47が設けられ、反対側の第2直線部46c’には前記金属バネ42の第2側辺部42c’を支持する第2支持部47’が設けられる。第1支持部47は内周面46bの第1直線部46cから凹部46内に水平方向に突出する矩形状の第1支持片47bを有し、第2支持部47’は内周面46bの第2直線部46c’から凹部46内に水平方向に突出する矩形状の第2支持片47b’を有する。
【0029】
図6Aに示される電子機器のマザーボード51は
接点52を有している。詳細には電子機器のマザーボード51は、第1接点52aである第1電極と、第2接点52bである第2電極とを有する。
図6Aは、そのマザーボード51に電気的に接続される金属バネ2と、金属バネ2の少なくとも一部を覆うラバー製のカバー3とを有する第2実施形態に係るプッシュスイッチ用のスイッチ部材から構成されるプッシュスイッチ50を上方から見た分解斜視図である。
図6Bは、
図6Aで示した電子機器のマザーボード51に電気的に接続されたプッシュスイッチの断面図である。この実施形態に係るプッシュスイッチ50は、マザーボード51の上面に配置される接点52を有する。接点52は、中央部の第1接点52aと、該第1接点52aの周りに位置する複数の第2接点52bと、を有する。前記スイッチ用部材11の金属バネ2は、前記第1接点52aを覆って前記第2接点52b上に配置されている。第2接点52bには金属バネ2の外周縁2bの少なくとも一部が接触している。ラバー製のカバー3を押圧操作する際に、反転した金属バネ2と第1接点52aとが接触し、第1接点52a及び第2接点52bにそれぞれ電気的に接続された回路用接続端子(図示せず)に導通される。前記プッシュスイッチ50及びマザーボード51がスマートフォンやウェアラブル機器などの電子機器の一部として利用される場合には、前記第1接点52aが電子機器における第1電極となり、前記第2接点52bが第2電極となる。
【0030】
このプッシュスイッチ50のラバー製カバー3の本体部3aは、金属バネ2の上面2a全体を覆っている。また、ラバー製のカバー3の外周部3bの下面3cは、マザーボード51の上面に密着して金属バネ2の外周縁2bを覆っている。この金属バネ2は、ラバー製のカバー3の密閉された凹部6内に収納されており、ラバー製のカバー3の支持部で支持されているので、ラバー製のカバー3を押圧した時に発生する金属バネ2の反転音がラバー製のカバー3によって吸音され抑えられることになる。また、反転した金属バネ2が第1接点52aに接触した際に発生する振動音は、金属バネ2の外周縁2bを覆っているラバー製のカバー3の外周部3bによって抑えられる。
【0031】
スイッチ用部材は、さらにフレームを有していても良い。
図7Aは、本発明の第6実施形態に係るスイッチ用部材を上方から見た分解斜視図である。
図7Bは、第6実施形態に係るスイッチ用部材の上方斜視図である。
図7Cは、第6実施形態に係るスイッチ用部材の下方斜視図である。
図7Dは、電子機器のマザーボードに配置した第1接点である第1電極と、第2接点である第2電極とに電気的に接続される金属バネと、ラバー製のカバーと、ラバー製のカバーの上面周縁部に配置されるフレームとを有する、第2実施形態に係るプッシュスイッチの断面図である。
【0032】
第6実施形態のスイッチ用部材60は、ラバー製のカバー3と、金属バネ2と、ラバー製のカバー3の上面周縁部に配置されるフレーム61と、を有する。フレーム61は、ラバー製のカバー3の外周縁が嵌まり込む方形状の開口62を有する。また、この開口62の内周面62
aには段差63が設けられている。この段差63は、前記ラバー製のカバー3の本体部3aと外周部3bとの間に設けられた段差5に対応している。そのため、ラバー製のカバー3をフレーム61に組付けたときには、本体部3aの外周縁と外周部3bの外周縁が開口62にぴったり嵌まり込む。なお、この実施形態ではラバー製のカバー3をフレーム61に組付けたときに、フレーム61の上面61aが本体部3aの上面より少し上に飛び出し、フレーム61の下面61bがラバー製のカバー3の下面3cとほぼ面一となる。詳細には、ラバー製カバー3の外周部3bの下面3cが基板の上面と接していれば吸音効果が得られる。したがって、ラバー製カバー3の外周部3bの下面3cがフレーム61の下面61bと面一でもよい。また、ラバー製カバー3の外周部3bの下面3cが確実に接していれば、フレーム61の下面61bは、基板の上面に接していない場合でも、吸音効果は得られる。
【0033】
プッシュスイッチが押されると、金属バネ2の周縁部に近い位置で第2接点52bに配置された金属バネ2の中央部が反転して、第1接点52aと接触する。金属バネ2を介して第1接点52aと第2接点52bが導通する。
【0034】
前記フレーム61はラバー製のカバー3より硬質の材料で形成されることが望ましい。そうすることで、ラバー製のカバー3がフレーム61にしっかりと保持されることになり、押圧操作が安定したものとなる。また、
図7Dに示したように、マザーボード51の上面に配置された第1接点52a及び第2接点52b、及びその上に配置された金属バネ2及びラバー製のカバー3はフレーム61によって覆われると共に、フレーム61の下面61bがマザーボード51の上面に密着しているので、金属バネ2が第1接点52aに接触したときの振動音をラバー製のカバー3のみならずフレーム61によっても吸振する。
【0035】
図7Eは、本発明の第7実施形態に係るスイッチ用部材を示す上方斜視図である。
図7Fは、電子機器のマザーボードに配置した第1接点である第1電極と、第2接点である第2電極とに電気的に接続される金属バネと、ラバー製のカバーと、ラバー製のカバーの上面周縁部に配置されるフレームとを有する、第3実施形態に係るプッシュスイッチの断面図である。この実施形態に係るプッシュスイッチ70は、マザーボード51上に配置された第1接点52aと、第1接点52aの周りに位置する第2接点52bと、第1接点52
aを覆って、第2接点52b上に配置される金属バネ2を有している。また、この実施形態に係るスイッチ用部材11は、ドーム形状の金属バネ2と、金属バネ2の上面2aの少なくとも一部を覆い、かつ金属バネ2の下面の外周縁2bの少なくとも一部と接触し、金属バネ2の外周縁近辺の下面の少なくとも一部を覆うラバー製のカバー3とを有している。さらに、この実施形態に係るプッシュスイッチ70は、少なくとも一対の端子72a,72bを含むフレーム71を有する。プッシュスイッチ70の第1接点52aと第2接点52bとは、フレーム71の少なくとも一対の端子72a,72bに電気的に接続されている。
【0036】
図7Gは、本発明の第8実施形態に係るスイッチ用部材を示す上方斜視図である。
図7Hは、電子機器のマザーボードに配置した第1接点である第1電極と、第2接点である第2電極とに電気的に接続される金属バネと、ラバー製のカバーと、ラバー製のカバーの上面周縁部に配置されるフレームとを有する、第4実施形態に係るプッシュスイッチの断面図である。この実施形態に係るプッシュスイッチ80は、マザーボード51上に配置された第1接点52aと、第1接点52aの周りに位置する第2接点52bと、第1接点52aを覆って、第2接点52b上に配置される金属バネ2を有している。また、この実施形態に係るスイッチ用部材11は、ドーム形状の金属バネ2と、この金属バネ2の上面2aの少なくとも一部を覆い、かつ金属バネ2の下面の外周縁2bの少なくとも一部と接触し、金属バネ2の外周縁近辺の下面の少なくとも一部を覆うラバー製のカバー3とを有している。さらに、この実施形態に係るプッシュスイッチ80は、少なくとも一対のスルーホール82a,82bを有するフレーム81を有している。プッシュスイッチ80の第1接点52aと第2接点52bとは、フレーム81の少なくとも一対のスルーホール82a,82bに電気的に接続されている。
【0037】
図8Aは、本発明の第5実施形態に係るプッシュスイッチの分解斜視図である。プッシュスイッチ90は、第1接点52aと、第1接点52aの周りに位置する第2接点52bとを有する。
図8Bは、第5実施形態に係るプッシュスイッチの断面図である。プッシュスイッチ90は、スイッチの接点52が設けられたリードルレーム91に第2実施形態に係るスイッチ用部材11を組み付けたものである。前記リードフレーム91はスイッチ用部材11のラバー製のカバー3の外周縁が嵌り込む方形状の溝部92を有している。溝部92の深さはラバー製のカバー3の外周部3bの厚みとほぼ同じであり、ラバー製のカバー3をリードフレーム91の溝部92に嵌め込んだ時に、リードフレーム91の溝部92の周囲の上面91aとラバー製のカバー3の外周部3bの上面とがほぼ面一となる。また、溝部92の内部には平滑な水平面92aが形成され、この水平面92aの中心にプッシュスイッチ90の第1接点52aが配置され、この第1接点52aの周りに複数の第2接点52bが配置されている。また、リードフレーム91の対向する一対の側面からは前記第1接点52a及び第2接点52bにそれぞれ電気的に接続される第1接続端子93a及び第2接続端子93bが水平方向に突出されている。また、この実施形態に係るスイッチ用部材11は、ドーム形状の金属バネ2と、この金属バネ2の上面2aの少なくとも一部を覆い、かつ金属バネ2の外周縁2bの少なくとも一部を覆うラバー製のカバー3とを有する。
【0038】
このプッシュスイッチ90は、金属バネ2が予め組み込まれたラバー製のカバー3をリードフレーム91の溝部92に嵌め込むことによって構成される。本発明の実施形態に係るプッシュスイッチは、電子機器のマザーボード上に電気的に実施可能である。
【0039】
図8Cは、本発明の第6実施形態に係るプッシュスイッチの分解斜視図である。
図8Dは、第6実施形態に係るプッシュスイッチの断面図である。プッシュスイッチ100は、第2実施形態に係るスイッチ用部材11と、このスイッチ用部材11が配置される基板101とを備えるものである。このプッシュスイッチ100は、基板101の平面形状がスイッチ用部材11のラバー製のカバー3とほぼ同じ大きさであり、また基板101の対向する一対の側面に第1スルーホール端子103a及び第2スルーホール端子103bがそれぞれ設けられるので、小型化が図られる。なお、スルーホール端子103a,103bは、基板101の上面101aに設けられた第1接点52a及び第2接点52bにそれぞれ電気的に接続されている。また、この実施形態に係るスイッチ用部材11は、ドーム形状の金属バネ2と、この金属バネ2の上面2aの少なくとも一部を覆い、かつ金属バネ2の下面の外周縁2bの少なくとも一部と接触し、金属バネ2の外周縁近辺の下面の少なくとも一部を覆うラバー製のカバー3とを有する。