(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記回路基板上に取り付けられたパワーオーバーイーサネット(POE)カードをさらに備え、該POEカードが、POE電力を供給するために前記ケーブル側上に設けられた中央タップに電力を注入するように構成されている、請求項1に記載の通信ノード。
前記スロット壁部が、前記チクレットと係合する取り付けチャネルを含み、前記係合が、前記チクレットに前記ハウジングを固定するのを助ける、請求項1に記載の通信ノード。
【背景技術】
【0003】
スイッチ及びルータ並びに他の通信デバイス(本明細書では、集合的に通信ノードと称されるものとする)は、異なるコンピューティングデバイス間での通信を提供するために一般的に使用されている。様々な形態を取り得るコンピューティングデバイスは、サーバのラック内に配置されている場合があるか、又は同じサーバルーム内、同じ建物内、若しくは完全に別の場所に分散して配置されている場合がある。コンピューティングデバイスがどこにあるかにかかわらず、通信ノードは、ケーブルが通信ノードを様々なコンピューティングデバイスに接続することを可能にする複数のポートを含む。
【0004】
図1は、典型的な通信ノード10を例解する。通信ノード10は、複数のポート18を有する面15を有するケース14を含む。これらのポートは、限定されないが、QSFPレセプタクル、SFPレセプタクル、8P8C(本明細書で使用される用語であるRJ45として一般的に知られている)などの様々な異なる構成、又は他の望ましい構成であってもよく、積み重ねられているか、連動されているか、又は単一のポート構成であってもよい。理解され得るように、ポートが面15上にあるように描写されているが、所望により、ポートは、ケース14の他の(さらには複数の)面上にあってもよい。
【0005】
ケース14は、回路基板30(マザーボードと称されることもある)を支持し、次いで、回路基板30は、集積回路(IC)モジュール35を支持する。ICモジュール35は、本業界で知られている様々な処理及びメモリ構成要素を含んでもよく、所望の機能レベルは、通信モードの意図される目的及び用途に依存する。回路基板30は、PHYモジュール45も支持する。PHYモジュール45は、リンク層デバイス(媒体アクセス制御又はMACと称され得る)を銅ケーブル又は光ファイバなどの物理媒体に接続するように構成されている。したがって、PHYモジュール45は、ICモジュール35からのデジタル信号を取り込み、これらの信号をケーブル及び光ファイバを介して伝送され得るアナログ信号に変換する。PHYモジュール45は、アナログ信号も受信し、これらの信号をICモジュール35に提供され得るデジタル信号に変換する。理解され得るように、PHYモジュール45は、サポートされている特定のプロトコル(複数可)をサポートするために必要に応じて組み合わせられ得るいくつかの機能回路を含み得る。
【0006】
理解されるように、回路基板30は、ICモジュール35(いくつかの異なるASIC、並びにメモリ及び他の所望の回路の組み合わせであり得る)を支持する必要があり、また、回路基板30は、PHYモジュール45(これは、ICモジュール35と通信する必要がある)も支持し、回路基板30上に位置付けられた様々なASICを冷却し得るのに十分な空間を有する必要がある(この冷却には、対応するASICにヒートシンクを取り付ける必要があり得る)ため、比較的大きくなる傾向がある。回路基板は、ポート60も支持する。
【0007】
ポート60は、回路基板30上に取り付けられた業界標準のレセプタクルのうちの1つ以上の組み合わせなどであるが、これに限定されない様々な構成で提供され得る。可能な標準設計の例としては、SFP、QSFP、CXP、CFP、OCULINK、又は任意の他の望ましいコネクタ構成が挙げられるが、これらに限定されない。さらに理解され得るように、これらのポートは、特定の業界標準用に構成される必要はない。
【0008】
現在のアーキテクチャに存在する1つの問題は、実装に費用がかかる傾向があることである。PHYモジュール45は、ポート60とはアナログ信号を使用して通信し、一方で、PHYモジュール45は、ICモジュール35とはデジタル信号を使用して通信する(このため、PHYモジュール45は、通信チャネルのデジタル部分とアナログ部分との間の遷移をもたらす)。これによりいくつかの問題が生じる。1つの問題は、通信チャネルのデジタル側が、ICモジュール35を構成する様々な回路間に適切な数の通信チャネルを提供するために、回路基板のより多くの層を必要とする傾向があることである。これは、より多くの数の層を有する回路基板をもたらす可能性があり、これにより、システム全体のコストが増大する。結果として、ある特定の個人は、通信ノード10の構成のさらなる改善を高く評価するであろう。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の発明を実施するための形態は、例示的な実施形態を説明するものであり、開示された特徴は、明示的に開示された組み合わせ(複数可)に限定することを意図しない。したがって、別途記載のない限り、本明細書で開示される特徴は、一緒に組み合わせて、簡潔さのために別途示されることがなかった、さらなる組み合わせを形成することができる。
【0013】
図3A〜
図5は、通信ノード100の実施形態を概略的に例解する。
図3A〜
図5に描写された概略図は、ケース内に位置付けられることが意図され、したがって、通信ノードをサーバラックに取り付けて他のデバイスと通信することができるようにする少なくとも外部インターフェースに関して、従来の通信ノード構成と互換性があることが期待される点に留意されたい。
【0014】
これらの図を見ると、ケース114(導電性材料で形成されていてもよい)は、第1の回路基板130を支持し、これは、次いで、ICモジュール135を支持する。実施形態では、回路基板130は、ケース114上の回路基板を支持する脚部195によって支持される。回路基板130は、典型的には6個以上の層を有し、必要に応じて24個以上の層を含み得る。上述のとおり、ICモジュール135は、互いに通信するデジタルプロセッサ、デジタル信号プロセッサ回路、メモリ、暗号化回路など、いくつかの別個の構成要素を含んでもよい。したがって、ICモジュール135は、任意の望ましい方法で、所望の機能性を提供する任意の望ましいASICセットで構成されてもよく、これらの構成要素は、本明細書では集合的にICモジュールと称される。
【0015】
ケース114は、第2の回路基板140も支持する(描写されたとおり、第2の回路基板140は脚部195によって支持されるが、他の機械的構造によって支持されてもよい)。第2の回路基板140は、アナログ信号を送受信し、デジタル信号を送受信するように構成されたPHYモジュール145を支持する。PHYモジュール145は、コネクタ180及び/又はコネクタ181を介して第1の回路基板130(ひいてはICモジュール135)と通信し、これらの間にいくつかの通信チャネルを提供することができる。実施形態では、コネクタ(複数可)は、40を超える通信チャネルを提供することができる。PHYモジュール145とICモジュール135との間の信号がデジタルであるため、PHYモジュール145は、必要に応じて、かなりの距離(例えば、13cmを超える)、ICモジュール135から離間し得る。
【0016】
PHYモジュール145は、1つ以上の所望の構成の複数のポートであり得るポートモジュール160とも通信する。ポートモジュール160は、PHYモジュール145が外部構成要素と通信することができるインターフェースを提供する。
【0017】
回路基板140は回路基板130から分離されているため、回路基板140上に設けられる層の数は、回路基板130上の層の数と異なってもよい。実施形態では、回路基板140は約6個の層を有することができ、回路基板130は8個以上の層を有することができる。
【0018】
描写された分岐回路基板設計のもう1つの利点は、回路基板140をより高性能の材料で作製することができることである。既知のとおり、高速データ転送速度をサポートする場合、多くの場合10以上のGHzに近づく信号周波数を使用する必要がある。例えば、50Gbpsチャネルでは、25GHzでのシグナル伝達の使用が必要になる場合がある(例えば、NRZ符号化が使用されている場合)。FR4などの典型的な回路基板材料は、こうした高周波にはあまり適しておらず、約10GHzの周波数で大きな挿入損失を生じる。アナログ回路で一般的な高周波にかなり適しているが、実質的により高価になる傾向のある他の材料が存在する。例えば、NELCO−N4000などの材料は、高い周波数ではるかに低い損失となる。
【0019】
結果として、描写された設計により、材料の選択的な使用が可能になる。PHYモジュールがより高い周波数で動作する用途では、回路基板140の代替材料を使用して、FR4をデジタル回路に使用し続けながらFR4が提供するよりも25%以上低い損失とすることが可能である(FR4は多くの場合、アナログ回路に存在する問題が、それほど問題とはならない、デジタル回路に適している)。これにより、必要以上に多くの層又はより高価な材料を使用することなく、用途の要件に基づく材料の選択的使用が可能になる。回路基板130が、全ての通信チャネルを管理するためにより多くの層を必要とする状況では、回路基板140は、若干少ない層数(典型的には6層超えは必要とされない)から構成されてもよく、このため、回路基板140の全面にわたるコストの節約が可能になる。
【0020】
理解され得るように、2つの回路基板が示されているが、追加の回路基板を加えることもできる。実施形態では、例えば、デジタル信号で動作するように意図された第1の回路基板は、ハウジング内に位置付けることができ、第2の回路基板及び第3の異なる回路基板に連結することができ、第2及び第3の回路基板は、アナログ信号を提供するように構成されている。第2及び第3の回路基板は、互いに隣接して位置付けられ得、第1の回路基板の2つの異なる側にも位置付けられ得る。したがって、描写された実施形態は、実質的なアーキテクチャの柔軟性をもたらす。
【0021】
図3Bは、通信ノードに組み込むことができる追加の特徴を例解する。具体的には、これは、信号通信アセンブリ190を介して回路基板140上のPHYモジュール145と通信する回路基板130によって支持されたICモジュール135を含む。こうしたシステムにおいて信号通信アセンブリ190(コネクタ及びケーブルとしてもよい)を使用することで、信号通信アセンブリ190が回路基板材料を使用するよりも少ない損失を有する傾向があるため、回路基板130と回路基板140との間の損失を大幅に低減することが期待される。これにより、実質的な任意の距離にわたって信号を送信することについて案じる必要なく、回路基板130が所望の機能を提供することが可能になる。
【0022】
追加の特徴は、送電アセンブリ191を用いて回路基板140に電力を供給することができる電源134を含む(ケーブル及びコネクタも含んでもよい)。
図3Aに示すように、ポートモジュール160は、通信ノードが外部デバイスと通信することができるように設けられる。電源レギュレータは、電源134によって供給される電力が確実に適切に制御されるようにPHYモジュール145と共に含まれてもよい(特定の状況では、ポートモジュールをより効率よく動作させ得る)。追加の通信アセンブリ192は、PHYモジュール140を意図された様式で確実に動作させるために、所望の場合、様々な通信信号、制御信号及びタイミング信号を提供することによって、PHYモジュール140の動作の制御を補助するために使用されてもよい。
【0023】
図3Cは、
図3Bに描写された実施形態と類似しているが、それぞれ、ポートモジュール145a〜145dを支持する別個の回路基板140a〜140dを含む別の実施形態を例解する。各回路基板140a〜140dは、それぞれのPHYモジュール145a〜145d及びそれぞれのポートモジュール160a〜160dも支持する。送電伝達アセンブリ191及び信号伝達アセンブリ190も含まれるが、回路基板140a〜140dの各々に別個の経路が提供されるように構成されてもよい。制御通信アセンブリ192a〜192dは、2つの回路基板140a〜140dの間、又は回路基板130と回路基板140a〜140dのうちの1つ若しくはそれらのいくつかの組み合わせの間に延在させることができ、所望の場合、通信信号、制御信号及びタイミング信号をPHYモジュール145a〜145dに対して提供できる。
【0024】
図4は、
図3Aに描写された特徴の概略図を例解し、潜在的な物理的配向を例解する。理解され得るように、支持体195は、ポートモジュール160がケース114の面115上に位置付けられるように、ケース114内で回路基板130、140を支持するために使用され得る。上述したように、1つ以上のコネクタ180(ケーブルアセンブリ又は基板対基板コネクタなどの任意の所望の型のコネクタシステムとすることができる)を使用して、回路基板130、140の間に信号経路を提供することができる。
【0025】
図5は、ポートモジュール160及びPHYモジュール145の特徴を組み合わせて含む構成を有する実施形態の概略図を例解しているが、これは、特定の用途に有益であると決定された特定の物理的構成である。描写されているように、第1の回路基板202を含むカードモジュール200は、第1の面上(及び描写されているように、任意に第2の面上に)接点及び磁気アセンブリ201を支持するように構成され、第1の回路基板は、信号変調回路206も支持する(信号変調回路は、典型的には、PHYモジュール145の一部である)。通信接続部205により、信号変調回路206がデジタル方式でASICと通信することが可能になり、電圧接続部208は、信号変調回路206を支持するために設けられている。
【0026】
接点及び磁気アセンブリ201は、磁気221に接続されたラインインターフェース220(典型的にはポートモジュールの一部であり、RJ45コネクタ又は何らかの他の所望のインターフェースであってもよい)を含む。磁気221は、従来の様式で機能し、若干の電気的絶縁を提供しつつ、ラインインターフェース220とデバイスインターフェース222との間の信号通信が可能になる。描写されたとおり、ラインインターフェース220は、終端回路204(任意の所望の終端回路であってもよい)を介して、第2の回路基板203で終端する。デバイスインターフェース222は、第1の回路基板202に、ひいては信号変調回路206に接続される。このため、理解され得るように、信号変調回路206が磁気222を介してラインインターフェース220に信号を供給するように構成されている場合でも、ラインインターフェース220は第1の回路基板202から電気的に絶縁され得る。
【0027】
描写された構成の1つの利点は、第2の回路基板203(別個の回路基板がICモジュールに使用されたシステムにおける第3の回路基板である)が、電源接続部207を介して終端への電力注入部を含んでもよく、実施形態では、第1の回路基板202と第2の回路基板203との間に良好な電気的絶縁を確保した状態で、終端回路204などの終端回路を介して電力をツイストペアに挿入することができる(描写された実施形態から理解され得るように、2つの第2の回路基板203であってもよい)。これにより、絶縁コンデンサの必要性を潜在的に低減させることができ、絶縁コンデンサを使用した場合であっても、信号性能のために第1の回路基板202を最適化し、かつ/又は電気的絶縁を補償する必要がなく、より小さくすることができるため、性能の改善が可能になり得る。
【0028】
第2の回路基板203は、通信接続部205及び調整回路209も含む。各回路は、他の構成要素への接続部を含んでもよく、したがって、描写された構成により、例解された回路へのワイヤ/ケーブルの接続が可能になることに留意されたい。
【0029】
理解され得るように、第2の回路基板203は、第1の回路基板の2つの側に位置付けられ得る。パワーオーバーイーサネット(POE)を提供するための電力は、第2の回路基板203上に供給され得、それ故に、POE電力が第1の回路基板202から分離して維持され得る。描写された構成によって多くの利益を提供することができるが、POEが必要でない実施形態では、POEボードを省略することができる。
【0030】
図6〜22は、
図5に概略的に表示されている実施形態の例示的構成を例解する。描写された実施形態は、使用される特定の回路が回路基板上に取り付けられたチップ並びに使用される最終アセンブリ及びチップ(複数)の所望の機能及び能力に依存するため、簡潔化するために全ての回路を示すものではないことに留意されたい。回路は、任意の望ましい構成を包含するよう意図されており、FPGAチップ、PHYモジュール、トランシーバ、又は構成要素と集積回路との任意の望ましい組み合わせであり得るが、これらに限定されないことにも留意されたい。
【0031】
描写されたカードモジュール325は、ハウジング361の周囲の周りに少なくとも部分的に延在するケージ362を有するハウジング361を含むポートモジュール360を含む。ポートモジュール360は、上部ポート360a及び下部ポート360bを画定する。典型的なフロントモジュールアセンブリは、積み重ね、連動された構成(描写されたとおり)において複数のポートを含み、ポートモジュールは、描写された6つのポートよりも多い、又は少ないポートを容易に含むことができ、代替的実施形態では、この構成は、積み重ねたポートを含むことができないことに留意されたい。理解され得るように、積み重ねられた構成の1つの利点は、以下にさらに議論するように、純粋に連動された構成と比較してコストを削減できることである。
【0032】
描写されたカードモジュール325は、第1の回路基板312及び2つの第2の回路基板313を含む。第1の回路基板312は、信号を送受信する回路316を含むことができ、したがって、回路316は、典型的には、PHYモジュール、並びに送受信された信号をフィルタ処理及び修正し、かつシステムのデジタル部分と通信するために使用される他の望ましいチップ及び構成要素(媒体非依存性インターフェースチップ又はマイクロコントローラなど)を含むであろう。描写された構成では、第1の回路基板は、パワーオーバーイーサネット(POE)素子を含まず、その代わりに電力挿入回路(従来のPOE回路であってもよい)及び任意の所望の終端回路(例えばBob−Smith終端として公知の終端)が第2の回路基板313上に含まれてもよい。理解され得るように、こうした構成では、電力挿入構成要素及び高電圧接触構成要素を第2の回路基板313上に提供することができ、このため第1の回路基板312上のより簡単な配置が可能になる。
図3Cに描写された電力通信アセンブリ191などのケーブル接続部(図示せず)が、所望の場合、第2の回路基板313に電力を供給するために含まれてもよい。簡潔にするために図示していないが、第1の回路基板312は、第1の回路基板312が別の回路基板上に設けられたプロセッサと通信することができるように信号通信アセンブリ190も含むであろう。
【0033】
理解され得るように、第1の回路基板312は、トランスボックス340を支持している。連動構成では、複数のトランスボックス340を第1の回路基板312上に並べて位置付けられ得る。連動構成では、トランスボックス340は、(
図9に描写されたとおり)第1の回路基板の2つの側に位置付けられ得る。各トランスボックス340は、トランスハウジング340aと、第1の端子セット341a、341bを支持する端子フレーム343と、を含み、所望の場合、トランスボックスは、第1の回路基板312の両側に同じように構成されてもよい。描写されたとおり、第1の端子セット341a、341bは端子342の列を提供し、端子フレーム343はトランスハウジング340aと一体である。実施形態では、端子342の列は、ハウジング361によって提供される櫛部364内に位置付けられるが、このような構成は必要ではない。トランスボックス340は、1つ以上のライトパイプ359を任意で支持することができ、LEDがトランスボックス340によって覆われるように、対応する発光ダイオード(light emitting diode、LED)が回路基板312上に位置付けられ得る。
【0034】
トランスボックス340は、第1の端子セット341a、341b(ライン側から)から受信した信号を、回路基板312上のチップ(PHYモジュール内のチップなど)に接続することができる第2の端子セット344(例えば、チップ側に)に通過させるために使用する複数のトランス346を支持する。第1の端子セット341aは、ワイヤに接続され得るテール343aを含む。理解され得るように、トランスボックス340は、内部345を含み、第1の端子セット341a、341bのテール343aに接続された信号線、第2の端子セット344のテール344aに接続された信号線と磁気的に連結するトランス346(フェライトコア347a及び巻線347bを含む)を提供するように描写している。第2の端子セット344は、回路基板312にはんだ付けされ得るはんだテール344bも含む。トランスボックス340は、トランスボックス340をそれぞれの回路基板312、313に固定するために使用され得る基板保持部材348a、348bも含む。
【0035】
所望の場合、トランスボックス340は、サイズを大きくし、1つ以上のフィルタ部品を支持するために使用することもできる。トランスボックス340は、第2の回路基板313内のビア355に係合するように構成された終端ピン349を含むものとしても描写されている。終端ピン349は、各ワイヤペアの中心タップに接続することができ、第2の回路基板313上に組み合わせて、ボブスミス(Bob−Smith)終端又はいくつかの他の所望の終端(前述のとおり)を提供することができる。したがって、終端ピン349は、ケーブル側上の
図18の中心タップCTに接続することができる(これは、当然のことながら、中心タップCTに電圧を印加することによりトランスに電力を挿入することができる)。このような電圧は、周知のように、(チップ側にある)中心タップCT’から電気的に分離され、したがって、チップ側(S’+、S’−、CT’)は、(2kVのコンデンサによって提供され得る)高電圧分離を必要としない。POE規格に適合する信号連結及び電力挿入のためにトランスを使用することは周知であるため、これ以上の議論はここでは提供されない。理解され得るように、描写された構成は、信号が第1の回路基板上のトレースに供給され/通過させるようにトランスを通って通過する(PHYモジュールへの最終的な接続)間に、第2の回路基板313上で行われるライン側信号の終端が可能になる。当然のことながら、第2の基板が設けられていない場合(例えば、POEが望ましくないか、又はPOEが主回路基板に含まれているため)、次いで第1の回路基板312上で終端が起こる可能性があるが、そのような構成は、第1の回路基板312上のより広い空間を必要とする場合がある。
【0036】
描写されたトランスボックス340は、前面開口352及び後面開口353を含む。第1の端子セット341a及び第2の端子セット344をトランスハウジング340aにインサート成形できるように、前面開口352及び後面開口353を含むことは、トランスボックス340を形成するのに有益であることが判明している(開口は、端子を所望の位置に保持する方法を提供する)。実施形態では、第1及び第2の端子セットは各々、対応するテールセットと整列した開口から離れて曲がっている/延在しているそれぞれのテールを有する。所望の場合には、トランスボックスは、空気連通チャネルがテール344aと整列された位置でトランスハウジング340aを通ることを可能にするようにノッチ354を含むこともできる。これは、例えば、テール344aも回路基板312にはんだ付けされている場合に望ましいことがある。トランスボックス340の内部構成要素が共に一旦電気的に接続されると、内部構成要素は所望の機能性を提供するために使用されるワイヤ/フェライトコアを固定して保護するのを補助するために所定の位置にエポキシ樹脂で接着されるか、又はポッティングできることに留意されたい。
【0037】
図22から理解され得るように、第1の回路基板312及び第2の回路基板313は、第1の回路基板が第1の平面371を画定することができ、第2の回路基板313が第2の平面372を画定することができ、かつトランス346が第3の平面373を画定することができ、第3の平面373は、トランス346の中心と整列し、平面371〜373の各々は互いに平行であり、第3の平面373は、第1の平面371に平行であり、かつ第1の平面371と第2の平面372との間にあるように、トランス346の反対側に位置付けされる。トランス346は、第1の端子セット341に電気的に接続されたライン側を含み、端子セット344に電気的に接続されたチップ側を含む。理解され得るように、電力は、第2の平面372において挿入することができ、したがって、第3の平面373により、第1の端子セット341aに電力が供給され得るように、第2の平面372を第1の平面371に電気的に接続する。端子セット344は、第1の平面371上に位置付けられており、第1の端子セット341aから電気的に絶縁されている。したがって、ライン側では、第2の平面372に電力を供給し、第1の平面371上でチップ側から隔離させた状態を維持しつつ、第3の平面373を通って第1の平面371まで通過させることができる。
【0038】
図23〜
図35は、ポート418を含む前面415を有するボックス414を含む通信ノード410の別の実施形態の特徴を例解する。回路基板430を有するカードモジュール420は、ボックス414内に位置付けされている(これは、簡潔のために図示されていない通常の構成要素が通信ノード410に含まれると予想されるので、
図24に簡略化して示す)。ポートモジュール460は、回路基板430上に取り付けられ、前面415に沿って位置付けられる。
【0039】
描写された回路基板430は、内部に設けられたハウジングスロット434を有する前部縁部432を有し、脚部428及び締結具429によって、又は他の機械的構造を介して任意の所望の方法で支持することができる。コネクタ435a及び435bは、回路基板430に信号及び/又は電力を供給するために設けられ、1つ以上のPHYチップ436は、回路基板430によって支持され得る。チクレット450は、2つのハウジングスロット434の間の前部縁部432に隣接して回路基板430上に取り付けられる。
【0040】
描写されているように、任意のパワーオーバーイーサネット(POE)カード440が回路基板上に取り付けられ、POE基盤442を、回路基板430に接続するためのPOE基板442、POE回路444及びPOEコネクタ446を含む。描写された実施形態では、POEカードは、空間を節約するのを助けるために垂直方向に取り付けられることが有益である。
【0041】
理解され得るように、POEカード440は、トランスボックス490(上記のような慣習的なトランスの磁気を含むことができる)とポートモジュール460との間に位置付けされる。これにより、トランスのケーブル側に電力を容易に挿入することが可能となり、チップ側及び回路基板430に含まれ得る任意のPHYチップとの絶縁が提供される。
【0042】
ポートモジュール460は、ハウジング466に取り付けられるシールド462を含む。シールド462は、EMIガスケット又はそれがボックス414に電気的に接続されて受け入れ可能な電磁干渉(EMI)保護/シールドを提供することを可能にする他の特徴を含むことができる。ハウジングは、前面466a、側466b及び後面466cを含む。図示のように、シールド462は、ハウジング466の前面466a及び側466bに沿って延在するが、実施形態では前面466aに沿って延在し、部分的にのみ側466bに沿って延在し得、適切なEMIシールドを提供する一方、コストを低減する。ハウジング460は、適切なプラグコネクタ(例えば、RJ45コネクタ)を受け入れるように構成されたポート凹部468を提供する。ハウジング466は、ポート凹部468の底面を画定するのを助け、端子456を保護する前壁部467を含む。ハウジングはまた、傾斜した端子壁部470と、以下に説明する端子コム471とを含む。
【0043】
理解されるように、フレーム451及び端子456を有するチクレット450は、はんだ付け方法によって回路基板430に取り付けられ、回路基板430に取り付けられた他の構成要素と共に処理され得る。チクレットは、嵌合コネクタの接点と係合するように構成された接触ビーム部分459と、端子壁部470に係合する端部458とを含むことができる。一旦チクレット450が取り付けられると、ハウジング460は、チクレット450上の前部縁部432に取り付けられる。具体的には、ハウジング460は、取り付けチャネル472(描写されているように、各々のチクレット450の両側に2つの対向する取り付けチャネル472がある)を有するスロット壁部479aを含む。取り付けチャネル472は、ハウジングスロット434内に位置付けされて延在するように構成され、スロット434を画定する縁部434a上に延在するように構成された壁部472a、472b及び472cを含む。実施形態では、壁部472a〜472cは、縁部434aとわずかな隙間を有するように設計することができる。取り付けチャネル472はまた、チクレットフレーム451の面上又はその近傍に位置付けされるように構成された肩部477a、477bを含む。
【0044】
ハウジング460を回路基板430上に取り付ける際、端子コム471は、端子456を通ってスリップし、一旦取り付けられると端子456を物理的に分離し、嵌合プラグコネクタの挿入中に端子456が損傷することも防止する。端子壁部470は、端部458をわずかに押し下げてビーム部分459の追加の位置精度を提供するように構成することができ、このような構成はまた、プラグコネクタの嵌合接点に適切な接触力を提供するのを助けることができる。
【0045】
図32から理解されるように、ハウジング466は、複数のスロット壁部479aを含み、また端部スロット壁部479bを含む。端部スロット壁部479bは、ハウジング466が確実に正しい位置に取り付けられるように、スロット壁部479aとは異なるように構成することができる。例えば、端部スロット壁部479bは、端部スロット壁部が適切な大きさのスロットにのみ挿入され得るように、スロット壁部479aより長くすることができる。
【0046】
ハウジング466の取り付けを容易にするために、傾斜面475及び傾斜面454などの傾斜面を設けることができる。ハウジング466は、前部縁部432上に、及びチクレット450の上に押し付けられる。このプロセスの間、取り付けチャネル472内のリブ476は、フレーム451のノッチ452と圧入方式で係合する(例えば、適所に嵌め込み)。リブ476とノッチ452との係合は、ハウジング466とチクレット450との間の最小の相対移動が確実に行われるようにするのに役立つ。フレーム451は、端子456のテール457からのはんだ付けを介して回路基板430にしっかりと取り付けることができるので、チクレット450は、回路基板430にしっかりと取り付けられる。さらなる構造的支持を提供するために、ペグ453は、チクレット開口438内に位置付けされ、ペグ453は、回路基板430の表面に沿ったチクレット450(及びハウジング466)の動きを実質的に制限するように構成される(例えば、回路基板面の面がX及びY軸を画定する場合、次いでX方向及びY方向の動きが実質的に制限される)。フレーム451の厚さは、取り付けチャネル472と係合することによってハウジング466がZ方向に動くことを防止するのに役立つことができる。その結果、一旦設置されると、ハウジング466の動きは、取り付けチャネル472とフレーム451との間の嵌合によって実質的に制限される。
【0047】
上記の開示から理解できるように、描写された設計は、いくつかの可能な設計反復を提供しながら適切な性能を提供する費用効果が高くかつ効率的なパッケージを可能にする。例えば、複数のハウジングを支持する単一のカードモジュールが描写されているが、カードモジュールは、単一のハウジングを提供するように構成することができ、複数のカードモジュールを単一のボックス内に位置付けすることができる。
【0048】
本明細書で提供される開示は、その好ましい例示的な実施形態の観点で特徴を説明している。添付の請求項の範囲及び趣旨の範囲内で、数多くの他の実施形態、修正、及び変形が、本開示の検討から当業者に想起されるであろう。